JP2007192157A - 内燃機関の排気ガス還流装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】総排気ガス還流量が所定値に制御されるように外部EGRと内部EGRとが独立して制御される内燃機関の排気ガス還流装置において、外部EGR量の制御と内部EGR量の制御との応答性の相違を考慮して、過渡運転時における外部EGR量と内部EGR量とを最適制御する内燃機関のEGR装置を提供すること。
【解決手段】本発明の内燃機関の排気ガス還流装置においては、機関過渡運転時に、外部EGR制御と内部EGR制御との比較において応答性の悪い方のEGR制御においては、応答性の悪い方のEGR制御に対して変更設定された制御目標値を速やかに達成するように制御する通常制御がなされ、外部EGR制御と内部EGR制御との比較において応答性の良い方のEGR制御においては、総排気ガス還流量を所定値に迅速に到達させ維持するように、応答性の悪い方のEGR制御の応答状態に応じて最適化された補正制御がなされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気ガス還流装置に関する。
吸気時における気筒内ガス温度上昇による燃料の気化促進効果、燃焼温度の低下による窒素酸化物(NOx)発生量の低減効果、及びポンプ損失の低減による燃費の向上効果等を目的として排気ガスの還流(以下、EGRと称する)を行う排気ガス還流装置(以下、EGR装置と称する)を備えた内燃機関が公知である。EGRを実行する方法としては、内燃機関の排気系から吸気系へ排気ガスを再循環させる通路を設けて、この再循環される排気ガスを新気とともに気筒内に流入させるようにする外部EGRと、可変バルブタイミング機構を用いて、吸気バルブと排気バルブとが共に開いている期間すなわちバルブオーバーラップ量等を制御し、気筒内に既燃ガス(排気ガス)の一部を再吸入あるいは残留させる内部EGRとがある。
このような外部EGRと内部EGRとをともに実行可能なEGR装置を備える内燃機関において、内燃機関の運転状態が高負荷運転状態にある場合には、内部EGRによる排気ガス還流量(以下、内部EGR量と称する)を減少させ、外部EGRによる排気ガス還流量(以下、外部EGR量と称する)を増加させるように制御することで、NOxの低減や熱負荷の低減等を図り、また、内燃機関の運転状態が低負荷運転状態にある場合には、内部EGR量を増大させ、外部EGR量を減少させるように制御することで、燃焼安定性の向上やポンピングロスの低減を図ることの提案がなされている。
また、外部EGRと内部EGRとをともに実行可能なEGR装置を備える内燃機関において、急な加速時においては、内部EGR量を通常運転時によりも迅速に減少させ、外部EGR量を通常運転時により迅速に増加させることで、高温の排気ガスの影響による異常燃焼の防止やNOxの低減を図り、また、急な減速時においては、内部EGR量および外部EGR量を通常運転時よりも迅速に減少させることで、燃焼状態の悪化を抑制することの提案もなされている。
特開平4−175449号公報 特開2004−293392号公報
ところで、外部EGR量を制御する手段の一形態として、内燃機関の排気系と吸気系とを流体連通する排気再循環通路と、該排気再循環通路を流れる排気ガスの流量を調整するEGR制御バルブとを有し、該EGR制御バルブの開度を制御することにより外部EGR量を制御する手段が知られている。また、内部EGR量を制御する手段の一形態として、可変バルブタイミング機構を有し、該可変バルブタイミング機構により吸気バルブと排気バルブの開閉タイミング等を制御することにより内部EGR量を制御する手段が知られている。
このような外部EGR量を制御する手段および内部EGR量を制御する手段が内燃機関に適用される場合、外部EGR量を制御する手段と内部EGR量を制御する手段との構成要素の相違に起因して、外部EGR量の制御と内部EGR量の制御とにおける応答性すなわち制御目標値への到達特性の相違がもたらされる。具体的には、外部EGR量の制御の応答性は、排気再循環通路の長さやEGR制御バルブの動作特性などに依存し、内部EGR量の制御の応答性は、可変バルブタイミング機構の動作特性などに依存することになり、このような外部EGR量の制御と内部EGR量の制御とにおける応答性に関与するパラメータの相違が、外部EGR量の制御と内部EGR量の制御とにおける応答性の相違をもたらすことになる。
外部EGRと内部EGRとをともに実行可能な内燃機関のEGR装置であって、外部EGRと内部EGRとによる総排気ガス還流量(以下、総EGR量と称する)が目標所定値に制御されるように外部EGR量と内部EGR量とが独立して制御される内燃機関のEGR装置においては、この外部EGR量の制御と内部EGR量の制御とにおける応答性の相違は、内燃機関の運転状態の変化に伴い外部EGR量と内部EGR量のそれぞれの制御目標値が大きく変更されて外部EGR量と内部EGR量のそれぞれが制御目標値に達するまでの機関過渡運転時における総EGR量の目標所定値への迅速な到達を阻む一要因となり、排気エミッションの悪化やトルク変動といった問題を招く虞がある。
しかしながら、従来技術においては、外部EGR量の制御と内部EGR量の制御との応答性の相違を考慮して外部EGR量と内部EGR量との最適制御を実行する内燃機関のEGR装置の提案は十分になされていない。
本発明は上記課題に鑑み、外部EGRと内部EGRとをともに実行可能なEGR装置を備える内燃機関において、外部EGR量の制御と内部EGR量の制御との応答性の相違を考慮して、内燃機関の運転状態の変化に伴い外部EGR量と内部EGR量のそれぞれの制御目標値が大きく変更されて外部EGR量と内部EGR量のそれぞれが制御目標値に達するまでの過渡運転時における外部EGR量と内部EGR量とを最適制御する内燃機関のEGR装置を提供することを目的とする。
請求項1の記載の発明によれば、吸気バルブと排気バルブとのバルブオーバーラップ量を制御することにより、気筒内に残留する排気ガス量を制御する内部EGR制御を実行する内部EGR手段と、内燃機関の排気系と吸気系とを流体連通する排気再循環通路を流れる排気ガスの流量を制御することにより、前記排気再循環通路を介して前記気筒内に再循環される排気ガス量を制御する外部EGR制御を実行する外部EGR手段とを具備し、前記外部EGR手段と前記内部EGR手段とによりもたらされる総排気ガス還流量が所定値に制御されるように、前記外部EGR制御と前記内部EGR制御とが独立して制御される内燃機関の排気ガス還流装置において、内燃機関の運転状態の移行に伴い、前記外部EGR制御と前記内部EGR制御の各々の制御目標値が設定変更されてから、前記外部EGR制御と前記内部EGR制御とが各々の制御目標値を達成するまでの機関過渡運転時に、前記外部EGR制御と前記内部EGR制御との比較において応答性の悪い方のEGR制御においては、前記応答性の悪い方のEGR制御に対して変更設定された制御目標値を速やかに達成するように制御する通常制御がなされ、前記外部EGR制御と前記内部EGR制御との比較において応答性の良い方のEGR制御においては、総排気ガス還流量を所定値に迅速に到達させ維持するように、前記応答性の悪い方のEGR制御の応答状態に応じて最適化された補正制御がなされる、ことを特徴とする内燃機関の排気ガス還流装置が提供される。
すなわち、請求項1の発明では、内部EGR制御と外部EGR制御とをともに実行することが可能で、外部EGR制御および内部EGR制御の各々の制御により気筒内に還流される排気ガス量の合計量すなわち総排気ガス還流量を所定値に制御する内燃機関の排気ガス還流装置において、外部EGR制御と内部EGR制御の各々の制御目標値が設定変更されてから、外部EGR制御と内部EGR制御とが各々の制御目標値を達成するまでの機関過渡運転時に、外部EGR制御と内部EGR制御との比較において応答性の悪い方のEGR制御においては、応答性の悪い方のEGR制御に対して変更設定された制御目標値を速やかに達成するように制御する通常制御がなされ、応答性の良い方のEGR制御においては、総排気ガス還流量を所定値に迅速に到達させ維持するように、応答性の悪い方のEGR制御の応答状態に応じて最適化された補正制御がなされる。
これにより、例えば急な加減速がなされて外部EGR制御と内部EGR制御の各々の制御目標値が大きく設定変更されたような場合の機関過渡運転時においても、外部EGRと内部EGRとによる総排気ガス還流量を所定値に迅速に到達させ且つ精度良く制御させることができ、排気エミッションの悪化やトルク変動を抑制することが可能となる。
ここで、制御の応答性とは制御目標値への到達特性を示すものであり、すなわち、制御目標値が設定変更されたときに、どの程度の最短時間で設定変更された制御目標値に到達させることができるかを示すものであり、応答性が良い制御とは、設定変更された制御目標値に速やかに到達させることができる制御となる。本発明においては、内部EGR制御と外部EGR制御とのどちらの制御の応答性が良いかを判断することが必要となるが、内部EGR制御と外部EGR制御との応答性の相違は、主として、外部EGR制御を実行する外部EGR手段と内部EGR制御を実行する内部EGR手段との構成要素の相違に起因してもたらされる。例えば、外部EGR量の制御の応答性は、排気再循環通路の長さやEGR制御バルブの動作特性などに大きく依存し、内部EGR量の制御の応答性は、可変バルブタイミング機構の動作特性などに大きく依存する。従って、内部EGR制御と外部EGR制御とのどちらの制御の応答性が良いかの判断する一方法として、試作評価試験や解析評価など結果に基づいて予め判断がなされる方法が適用されてもよい。
請求項2の記載の発明によれば、前記補正制御においては、総排気ガス還流量が所定値に到達するまでは、総排気ガス還流量を所定値に迅速に到達させる第一の補正制御がなされ、総排気ガス還流量が所定値に到達した後は、総排気ガス還流量を所定値に維持する第二の補正制御がなされる、ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気ガス還流装置が提供される。
各請求項に記載の発明によれば、外部EGRと内部EGRとをともに実行可能なEGR装置を備える内燃機関において、外部EGR量の制御と内部EGR量の制御との応答性の相違を考慮して外部EGR量と内部EGR量とを最適制御することで、内燃機関の運転状態の変化に伴い外部EGR量と内部EGR量のそれぞれの制御目標値が大きく変更されて外部EGR量と内部EGR量のそれぞれが制御目標値に達するまでの機関過渡運転時においても、外部EGRと内部EGRとによる総排気ガス還流量を所定値に迅速に到達させ且つ精度良く制御させることができ、排気エミッションの悪化やトルク変動を抑制することが可能となる共通の効果を奏する。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態のEGR装置を適用した内燃機関の全体構成を示す概略構成図である。図1において、1は内燃機関本体、2は気筒、3は吸気バルブ、4は排気バルブ、5は排気系、6は排気浄化装置、7は排気再循環通路、8は制御バルブ、9は排気冷却装置、10は吸気系、11はエアフローメータ、12はスロットルバルブ、13は吸気圧センサー、14は酸素濃度センサー、15は機関回転数検出手段、16は可変バルブタイミング機構、17はバルブオーバーラップ量検出手段、18は電子制御装置(以下、ECUと称する)、のそれぞれを示す。
内燃機関本体1の気筒2には、吸気バルブ3および排気バルブ4が配設されている。吸気バルブ3および排気バルブ4はともに後述する可変バルブタイミング機構16を備えており、それぞれのバルブ開閉タイミングを変更することが可能である。
内燃機関の吸気系10には、スロットル弁開度が電子制御されるスロットルバルブ12と、該スロットルバルブ12により調整された吸入空気流量を測定するエアフローメータ11と、内燃機関の吸気系の吸気圧を検出する吸気圧センサー13と、吸気バルブ3を介して気筒内に吸入されるガスの酸素濃度を検出する酸素濃度センサー14とが配設されている。エアフローメータ11は、該エアフローメータ11の中を流れる空気の流量に基づいて内燃機関本体1に導入される空気量を計測する役割を果すものであって、吸入空気流量に比例したアナログ電圧の出力信号を発生するものである。
内燃機関本体1の排気系5には排気中の有害成分を浄化するための排気浄化触媒6が配設されている。排気系5と吸気系10とは排気再循環通路7で連結され、排気ガスの一部を吸気系10へ流入させることができるようになっている。また、排気再循環通路7には、該排気再循環通路7を流れる排気ガスの流量を制御する制御バルブ8、および、該排気再循環通路7を流れる排気ガスを冷却するための水冷式あるいは空冷式の排気冷却装置9が配設されている。
機関回転数検出手段15は、内燃機関の回転数を検出する役割を果すものであり、具体的には、内燃機関の出力軸の回転数を検出する回転速度センサーを有して構成され、該回転速度センサーにより内燃機関の回転数を検出するものである。
可変バルブタイミング機構16は、吸気バルブ3および排気バルブ4のバルブ開閉タイミングを内燃機関の運転状態に応じて変化させることができる機構であって、吸気バルブ3および排気バルブ4のバルブ開閉タイミングを変化させることよって、吸気バルブ3と排気バルブ4とがともに開いている期間となるバルブオーバーラップ量を調整することを可能とする役割を果す機構である。また、バルブオーバーラップ量検出手段17は、バルブオーバーラップ量を検出する役割を果すものである。
ECU18は、CPU(中央演算装置)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリメモリ)、入出力ポートを双方向バスで接続した公知のデジタルコンピュータからなり、各種センサーや駆動装置と信号をやり取りして内燃機関の回転数や吸入空気量などの制御に必要なパラメータを算出するとともに、算出されたパラメータに基づいて燃焼空燃比制御あるいは燃料噴射量制御や点火時期制御等の内燃機関の運転に関する種々の制御を行う役割を果すものである。
ECU18には、エアフローメータ11およびスロットルバルブ12が接続されており、エアフローメータ11からの検出情報をECU18に取り込むことができ、ECU18からの信号によってスロットルバルブ12のスロットル弁開度を制御することができるように構成されている。また、ECU18には、吸気圧センサー13、酸素濃度センサー14、機関回転数検出手段15、バルブオーバーラップ量検出手段17が接続されており、これらのセンサーおよび手段からの各検出情報をECU18に取り込むことができるように構成されている。更に、ECU18には、制御バルブ8および可変バルブタイミング機構16が接続されており、上記各種センサーおよび手段からの検出情報に基づいて、ECU18からの信号によって制御バルブ8および可変バルブタイミング機構16を制御することで、内部EGR制御および外部EGR制御のそれぞれの制御を独立して実施することができるように構成されている。
本実施形態では、制御バルブ8の開度を調整することで、排気再循環通路7を流れる排気ガスの流量を制御することができ、排気再循環通路7を介して気筒内に再循環される排気ガス量を制御する外部EGR制御を実施することができる。
また、本実施形態では、可変バルブタイミング機構16により、吸気バルブ3と排気バルブ4のバルブ開閉タイミングを変化させることができ、バルブオーバーラップ量を調整することを可能とする。そして、バルブオーバーラップ量を変化させることで、気筒内に残留する排気ガスの量を制御する内部EGR制御を実施することができる。バルブオーバーラップ量を調整する制御には、吸気バルブ3と排気バルブ4とが共に開弁されている期間がなく、気筒内に排気ガスを残留させるように気筒内の排気ガスの全てが排出される前に排気バルブ4を閉弁するような制御が含まれてもよい。
尚、本実施形態においては、上述したように吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブ開閉タイミングを制御することで気筒内に残留する排気ガス量を制御する内部EGR制御を実施するが、本発明はこれに限定されるものではなく、バルブリフト量等の他の開閉弁特性を制御して内部EGR制御を実施してもよい。また、吸気バルブ3と排気バルブ4との何れか一方のみ開閉弁特性を制御して内部EGR制御を実施するようにしてもよい。
このように、本実施形態においては、外部EGR量を制御する外部EGR制御を実行する外部EGR手段は、主として、内燃機関の排気系5と吸気系10とを流体連通する排気再循環通路7と、該排気再循環通路7を流れる排気ガスの流量を調整する制御バルブ8とを有し、該制御バルブ8の開度を制御することにより外部EGR量を制御するように構成され、また、内部EGR量を制御する内部EGR制御を実行する内部EGR手段は、可変バルブタイミング機構16を有し、該可変バルブタイミング機構16により吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブ開閉タイミング等を制御することにより内部EGR量を制御するように構成されている。
このような構成要素が異なる外部EGR手段と内部EGR手段とを有する内燃機関のEGR装置においては、外部EGR手段と内部EGR手段との構成要素の相違に起因して、外部EGR量の制御と内部EGR量の制御とにおける応答性の相違がもたらされる。ここで、制御の応答性とは、先にも述べたように、制御目標値が設定変更されたときに、どの程度の最短時間で設定変更された制御目標値に到達させることができるかを示すものであり、応答性が良い制御とは、設定変更された制御目標値に速やかに到達させることができる制御となる。具体的には、外部EGR量の制御の応答性は、排気再循環通路7の長さや制御バルブ8の動作特性などに依存し、内部EGR量の制御の応答性は、可変バルブタイミング機構16の動作特性などに依存することになり、このような外部EGR量の制御と内部EGR量の制御とにおける応答性に関与するパラメータの相違が、外部EGR量の制御と内部EGR量の制御とにおける応答性の相違をもたらすことになる。
外部EGRと内部EGRとによる総EGR量を目標値に制御するように外部EGR量と内部EGR量とを独立して制御する内燃機関のEGR装置においては、上述したような外部EGR量の制御と内部EGR量の制御とにおける応答性の相違は、内燃機関の運転状態の変化に伴い外部EGR量と内部EGR量のそれぞれの制御目標値が大きく変更されて外部EGR量と内部EGR量のそれぞれが制御目標値に達するまでの機関過渡運転時における総EGR量の目標所定値への迅速な到達を阻む一要因となり、排気エミッションの悪化やトルク変動といった問題を招く虞がある。
このことに基づいて、本発明の内燃機関のEGR装置においては、外部EGR制御と内部EGR制御との応答性の相違を考慮して、機関過渡運転時に総EGR量を目標所定値に迅速に到達させ維持させるように、外部EGR量と内部EGR量とを最適制御することを特徴とするものである。
以下に、図2から図5を参照して、図1に示された本発明に係る一実施形態のEGR装置が適用された内燃機関において実行される内部EGR制御および外部EGR制御について説明する。
図2は、図1に示された本発明に係る一実施形態のEGR装置が適用された内燃機関において、機関過渡運転時に実行される内部EGR制御および外部EGR制御の第一の実施例を示すタイムチャート図である。
図2に示す第一の実施例は、外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れている場合であって、内燃機関の運転状態の移行に伴い、内部EGR量の制御目標値が減少され、外部EGR量の制御目標値が増加され、且つ、総EGR量の目標所定値が増加されるようなEGR制御が実行される第一の機関過渡運転時におけるEGR制御の一実施例である。
図2のタイムチャートには、上記第一の機関過渡運転時における、外部EGR量を調整する制御バルブ8の開度状態の時間推移および外部EGR量の時間推移と、内部EGR量を調整する吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量の時間推移および内部EGR量の時間推移と、総EGR量の時間推移とが示される。
図2に示されるごとく、上記第一の機関過渡運転時においては、制御バルブ8の開度は、外部EGR量を増加された制御目標値に迅速に到達させるべく、速やかに大きくされる通常の制御がなされ、外部EGR制御の応答性に依存して、外部EGR量は徐々に増加して制御目標値に到達する。
一方、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量は、外部EGR量が制御目標値に到達するまでの間において、まず、総EGR量を目標所定値に迅速に到達させるべく、第一の補正制御がなされる。この第一の補正制御においては、内部EGR量を減少された制御目標値に到達させるように吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を減少させるような制御がなされるのではなく、総EGR量を目標所定値に迅速に到達させるように、外部EGR量の応答状態に応じて吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を速やかに増加させる制御がなされる。
本実施形態においては、総EGR量が目標所定値に到達したか否かの判断は、ECU18により内部EGR量および外部EGR量のそれぞれが推定されることでなされる。具体的には、内部EGR量は、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量、機関回転数および吸気圧力等をパラメータとして内部EGR量を算出することができるマップであって、内部EGR量をパラメータとして外部EGRがない場合の吸気バルブ3を介して気筒内に吸入される総ガス量を算出できるマップにより算出される。該マップは、評価試験や解析評価等のデータに基づいて作成され、ECU18のメモリーなどに記憶される。外部EGR量は、EUC18により、上記マップにより算出された上記総ガス量から、エアフローメータ11により検出された実際の新気の吸気量を減算することで算出される。そして、ECU18により、算出された内部EGR量と外部EGR量とを合計することで総EGR量が算出され、総EGR量が目標所定値に到達したか否かの判断がなされる。尚、外部EGR量の推定においては、吸気バルブ3を介して気筒内に吸入されるガスの酸素濃度を検出する酸素濃度センサー14からの検出情報に基づいて算出されてもよい。
そして、この第一の補正制御により総EGR量が目標所定値に到達されたとECU18より判断されると、その後においては、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量は、総EGR量を目標所定値に維持させるような第二の補正制御がなされる。この第二の補正制御においては、総EGR量を目標所定値に維持させつつ、内部EGR量を減少された制御目標値に到達させるように、外部EGR量の応答状態に応じて、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を徐々に減少させる制御がなされる。
外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れている場合であって、上記第一の機関過渡運転時において、内部EGR量を減少された制御目標値に迅速に到達させるべく、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を速やかに小さくする通常の制御がなされる従来技術のEGR制御が実施された場合には、機関過渡運転開始当初は、外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れているために総EGR量は減少し、その後、増加された目標所定値に向かい徐々に増加して制御目標値に到達することになり、機関過渡運転時において総EGR量は制御所定値に迅速に到達することはなく且つ維持されることがないため、排気エミッションの悪化やトルク変動といった問題が生じる。
しかしながら、本発明のEGR装置においては、第一の機関過渡運転時に上記のような第一の補正制御および第二の補正制御が実行されることにより、外部EGR制御と内部EGR制御とにおける応答性の相違に起因してもたらされる機関過渡運転時における総EGR量制御の応答性を改善し且つ総EGR量を安定して目標所定値に維持することができ、機関過渡運転時における排気エミッションの悪化やトルク変動を抑制することが可能となる。
図3は、図1に示された本発明に係る一実施形態のEGR装置が適用された内燃機関において、機関過渡運転時に実行される内部EGR制御および外部EGR制御の第二の実施例を示すタイムチャート図である。
図3に示す第二の実施例は、外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れている場合であって、内燃機関の運転状態の移行に伴い、内部EGR量の制御目標値が減少され、外部EGR量の制御目標値が増加され、且つ、総EGR量の目標所定値が減少されるようなEGR制御が実行される第二の機関過渡運転時におけるEGR制御の一実施例である。
図3のタイムチャートには、図2のタイムチャートを同様に、上記第二の機関過渡運転時における、外部EGR量を調整する制御バルブ8の開度状態の時間推移および外部EGR量の時間推移と、内部EGR量を調整する吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量の時間推移および内部EGR量の時間推移と、総EGR量の時間推移とが示される。
図3に示されるごとく、上記第二の機関過渡運転時においては、制御バルブ8の開度は、外部EGR量を増加された制御目標値に迅速に到達させるべく、速やかに大きくされる通常の制御がなされ、外部EGR制御の応答性に依存して、外部EGR量は徐々に増加して制御目標値に到達する。
一方、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量は、外部EGR量が制御目標値に到達するまでの間において、まず、総EGR量を目標所定値に迅速に到達させるべく、第一の補正制御がなされる。この第一の補正制御においては、内部EGR量を減少された制御目標値に到達させるように吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を減少させるような制御がなされるのではなく、総EGR量を目標所定値に迅速に到達させるように、外部EGR量の応答状態に応じて吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を速やかに減少させる制御がなされる。
そして、この第一の補正制御により総EGR量が目標所定値に到達されると、その後においては、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量は、総EGR量を目標所定値に維持させるような第二の補正制御がなされる。この第二の補正制御においては、総EGR量を目標所定値に維持させつつ、内部EGR量を減少された制御目標値に到達させるように、外部EGR量の応答状態に応じて、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を徐々に減少させる制御がなされる。
外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れている場合であって、上記第二の機関過渡運転時において、内部EGR量を減少された制御目標値に迅速に到達させるべく、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を速やかに小さくする通常の制御がなされる従来技術のEGR制御が実施された場合には、機関過渡運転開始当初は、外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れているために総EGR量は過剰に減少し、その後、減少された目標所定値に向かい徐々に増加して制御目標値に到達することになり、機関過渡運転時において総EGR量は制御所定値に迅速に到達することはなく且つ維持されることがないため、排気エミッションの悪化やトルク変動といった問題が生じる。
しかしながら、本発明のEGR装置においては、第二の機関過渡運転時に上記のような第一の補正制御および第二の補正制御が実行されることにより、外部EGR制御と内部EGR制御とにおける応答性の相違に起因してもたらされる機関過渡運転時における総EGR量制御の応答性を改善し且つ総EGR量を安定して目標所定値に維持することができ、機関過渡運転時における排気エミッションの悪化やトルク変動を抑制することが可能となる。
図4は、図1に示された本発明に係る一実施形態のEGR装置が適用された内燃機関において、機関過渡運転時に実行される内部EGR制御および外部EGR制御の第三の実施例を示すタイムチャート図である。
図4に示す第三の実施例は、外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れている場合であって、内燃機関の運転状態の移行に伴い、内部EGR量の制御目標値が増加され、外部EGR量の制御目標値が減少され、且つ、総EGR量の目標所定値が増加されるようなEGR制御が実行される第三の機関過渡運転時におけるEGR制御の一実施例である。
図4のタイムチャートには、図2のタイムチャートを同様に、上記第三の機関過渡運転時における、外部EGR量を調整する制御バルブ8の開度状態の時間推移および外部EGR量の時間推移と、内部EGR量を調整する吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量の時間推移および内部EGR量の時間推移と、総EGR量の時間推移とが示される。
図4に示されるごとく、上記第三の機関過渡運転時においては、制御バルブ8の開度は、外部EGR量を減少された制御目標値に迅速に到達させるべく、速やかに小さくされる通常の制御がなされ、外部EGR制御の応答性に依存して、外部EGR量は徐々に減少して制御目標値に到達する。
一方、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量は、外部EGR量が制御目標値に到達するまでの間において、まず、総EGR量を目標所定値に迅速に到達させるべく、第一の補正制御がなされる。この第一の補正制御においては、内部EGR量を増加された制御目標値に到達させるように吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を増加させるような制御がなされるのではなく、総EGR量を目標所定値に迅速に到達させるように、外部EGR量の応答状態に応じて吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を速やかに増加させる制御がなされる。
そして、この第一の補正制御により総EGR量が目標所定値に到達されると、その後においては、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量は、総EGR量を目標所定値に維持させるような第二の補正制御がなされる。この第二の補正制御においては、総EGR量を目標所定値に維持させつつ、内部EGR量を増加された制御目標値に到達させるように、外部EGR量の応答状態に応じて、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を徐々に増加させる制御がなされる。
外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れている場合であって、上記第三の機関過渡運転時において、内部EGR量を増加された制御目標値に迅速に到達させるべく、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を速やかに大きくする通常の制御がなされる従来技術のEGR制御が実施された場合には、機関過渡運転開始当初は、外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れているために総EGR量は過剰に増加し、その後、増加された目標所定値に向かい徐々に減少して制御目標値に到達することになり、機関過渡運転時において総EGR量は制御所定値に迅速に到達することはなく且つ維持されることがないため、排気エミッションの悪化やトルク変動といった問題が生じる。
しかしながら、本発明のEGR装置においては、第三の機関過渡運転時に上記のような第一の補正制御および第二の補正制御が実行されることにより、外部EGR制御と内部EGR制御とにおける応答性の相違に起因してもたらされる機関過渡運転時における総EGR量制御の応答性を改善し且つ総EGR量を安定して目標所定値に維持することができ、機関過渡運転時における排気エミッションの悪化やトルク変動を抑制することが可能となる。
図5は、図1に示された本発明に係る一実施形態のEGR装置が適用された内燃機関において、機関過渡運転時に実行される内部EGR制御および外部EGR制御の第四の実施例を示すタイムチャート図である。
図5に示す第四の実施例は、外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れている場合であって、内燃機関の運転状態の移行に伴い、内部EGR量の制御目標値が増加され、外部EGR量の制御目標値が減少され、且つ、総EGR量の目標所定値が減少されるようなEGR制御が実行される第四の機関過渡運転時におけるEGR制御の一実施例である。
図5のタイムチャートには、図2のタイムチャートを同様に、上記第四の機関過渡運転時における、外部EGR量を調整する制御バルブ8の開度状態の時間推移および外部EGR量の時間推移と、内部EGR量を調整する吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量の時間推移および内部EGR量の時間推移と、総EGR量の時間推移とが示される。
図5に示されるごとく、上記第四の機関過渡運転時においては、制御バルブ8の開度は、外部EGR量を減少された制御目標値に迅速に到達させるべく、速やかに小さくされる通常の制御がなされ、外部EGR制御の応答性に依存して、外部EGR量は徐々に減少して制御目標値に到達する。
一方、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量は、外部EGR量が制御目標値に到達するまでの間において、まず、総EGR量を目標所定値に迅速に到達させるべく、第一の補正制御がなされる。この第一の補正制御においては、内部EGR量を増加された制御目標値に到達させるように吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を増加させるような制御がなされるのではなく、総EGR量を目標所定値に迅速に到達させるように、外部EGR量の応答状態に応じて吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を速やかに減少させる制御がなされる。
そして、この第一の補正制御により総EGR量が目標所定値に到達されると、その後においては、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量は、総EGR量を目標所定値に維持させるような第二の補正制御がなされる。この第二の補正制御においては、総EGR量を目標所定値に維持させつつ、内部EGR量を増加された制御目標値に到達させるように、外部EGR量の応答状態に応じて、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を徐々に増加させる制御がなされる。
外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れている場合であって、上記第四の機関過渡運転時において、内部EGR量を増加された制御目標値に迅速に到達させるべく、吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量を速やかに大きくする通常の制御がなされる従来技術のEGR制御が実施された場合には、機関過渡運転開始当初は、外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れているために総EGR量は増加し、その後、減少された目標所定値に向かい徐々に減少して制御目標値に到達することになり、機関過渡運転時において総EGR量は制御所定値に迅速に到達することはなく且つ維持されることがないため、排気エミッションの悪化やトルク変動といった問題が生じる。
しかしながら、本発明のEGR装置においては、第四の機関過渡運転時に上記のような第一の補正制御および第二の補正制御が実行されることにより、外部EGR制御と内部EGR制御とにおける応答性の相違に起因してもたらされる機関過渡運転時における総EGR量制御の応答性を改善し且つ総EGR量を安定して目標所定値に維持することができ、機関過渡運転時における排気エミッションの悪化やトルク変動を抑制することが可能となる。
以上、図2から図5を参照して、外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れている場合における、機関過渡運転時に実行される最適な内部EGR制御および外部EGR制御の四つの実施例を示してきたが、本発明の内燃機関のEGR装置においては、内部EGR制御の応答性よりも外部EGR制御の応答性が優れている場合にも適用可能である。内部EGR制御の応答性よりも外部EGR制御の応答性が優れている場合における機関過渡運転時に実行される最適な内部EGR制御および外部EGR制御は、図2から図5のタイムチャートの中で示された制御バルブ8の開度状態の時間推移および外部EGR量の時間推移が吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量の時間推移および内部EGR量の時間推移に対応するように、また、図2から図5のタイムチャートの中で示された吸気バルブ3と排気バルブ4とのバルブオーバーラップ量の時間推移および内部EGR量の時間推移が制御バルブ8の開度状態の時間推移および外部EGR量の時間推移に対応するように制御される。これにより、図2から図5に示された外部EGR制御の応答性よりも内部EGR制御の応答性が優れている場合における実施例の作用効果と同様に、内部EGR制御の応答性よりも外部EGR制御の応答性が優れている場合においても、外部EGR制御と内部EGR制御とにおける応答性の相違に起因してもたらされる機関過渡運転時における総EGR量制御の応答性を改善し且つ総EGR量を安定して目標所定値に維持することができ、機関過渡運転時における排気エミッションの悪化やトルク変動を抑制することが可能となる。
本発明の一実施形態のEGR装置を適用した内燃機関の全体構成を示す概略構成図である。 図1に示された本発明に係る一実施形態のEGR装置が適用された内燃機関において、機関過渡運転時に実行される内部EGR制御および外部EGR制御の第一の実施例を示すタイムチャート図である。 図1に示された本発明に係る一実施形態のEGR装置が適用された内燃機関において、機関過渡運転時に実行される内部EGR制御および外部EGR制御の第二の実施例を示すタイムチャート図である。 図1に示された本発明に係る一実施形態のEGR装置が適用された内燃機関において、機関過渡運転時に実行される内部EGR制御および外部EGR制御の第三の実施例を示すタイムチャート図である。 図1に示された本発明に係る一実施形態のEGR装置が適用された内燃機関において、機関過渡運転時に実行される内部EGR制御および外部EGR制御の第四の実施例を示すタイムチャート図である。
符号の説明
1 内燃機関本体
2 気筒
3 吸気バルブ
4 排気バルブ
5 排気系
6 排気浄化装置
7 排気再循環通路
8 制御バルブ
9 排気冷却装置
10 吸気系
11 エアフローメータ
12 スロットルバルブ
13 吸気圧センサー
14 酸素濃度センサー
15 機関回転数検出手段
16 可変バルブタイミング機構
17 バルブオーバーラップ量検出手段
18 ECU

Claims (2)

  1. 吸気バルブと排気バルブとのバルブオーバーラップ量を制御することにより、気筒内に残留する排気ガス量を制御する内部EGR制御を実行する内部EGR手段と、
    内燃機関の排気系と吸気系とを流体連通する排気再循環通路を流れる排気ガスの流量を制御することにより、前記排気再循環通路を介して前記気筒内に再循環される排気ガス量を制御する外部EGR制御を実行する外部EGR手段とを具備し、
    前記外部EGR手段と前記内部EGR手段とによりもたらされる総排気ガス還流量が所定値に制御されるように、前記外部EGR制御と前記内部EGR制御とが独立して制御される内燃機関の排気ガス還流装置において、
    内燃機関の運転状態の移行に伴い、前記外部EGR制御と前記内部EGR制御の各々の制御目標値が設定変更されてから、前記外部EGR制御と前記内部EGR制御とが各々の制御目標値を達成するまでの機関過渡運転時に、
    前記外部EGR制御と前記内部EGR制御との比較において応答性の悪い方のEGR制御においては、前記応答性の悪い方のEGR制御に対して変更設定された制御目標値を速やかに達成するように制御する通常制御がなされ、
    前記外部EGR制御と前記内部EGR制御との比較において応答性の良い方のEGR制御においては、総排気ガス還流量を所定値に迅速に到達させ維持するように、前記応答性の悪い方のEGR制御の応答状態に応じて最適化された補正制御がなされる、
    ことを特徴とする内燃機関の排気ガス還流装置。
  2. 前記補正制御においては、総排気ガス還流量が所定値に到達するまでは、総排気ガス還流量を所定値に迅速に到達させる第一の補正制御がなされ、総排気ガス還流量が所定値に到達した後は、総排気ガス還流量を所定値に維持する第二の補正制御がなされる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気ガス還流装置。
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