JP2004353580A - 内燃機関の排気温度制御装置 - Google Patents

内燃機関の排気温度制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関の排気の温度上昇により該内燃機関の排気系が過熱するおそれのある運転領域において、排気の温度上昇を抑制することができ、さらにその運転領域において内燃機関が急加速状態または急減速状態になったときに、排気の温度上昇の抑制と、ドライバビリティの確保とを両立させることができる技術を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気温度が高温になる運転領域において、燃料供給量を増加させる制御と排気の一部を吸気系に再循環させる制御とを併用して、排気の温度上昇を抑制しているときに、内燃機関が急加速状態または急減速状態になった場合、排気の一部を吸気系に再循環させる制御を停止する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気の温度を制御する排気温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の運転状態が高機関負荷、高機関回転数となった場合には、高温の排気が大量に内燃機関の排気系に排出される。この場合、内燃機関の排気系に配置された部品、例えば排気浄化用触媒が過熱して、劣化したり溶損したりするおそれが生じる。
【0003】
これを防止するため、従来、内燃機関の排気温度が高温となる運転状態になると、気筒に供給する燃料を増量させて混合気をリッチ状態にする燃料増量制御が行われている。このことにより、燃焼する混合気の酸素濃度が減少し、さらに燃焼時に過剰な燃料が高温により熱分解して吸熱作用が生じるので、内燃機関の排気の温度上昇を抑制することができる。
【0004】
しかし、内燃機関の排気の温度上昇を抑制するために、上記の燃料増量制御のみを実行した場合、供給燃料の増加により燃費が悪化する。そこで、内燃機関の排気温度が高温となる運転状態において、上記の燃料増量制御に加えて、内燃機関の排気の一部を該内燃機関の吸気系へ再循環させることにより、内燃機関における燃焼温度を低くして、排気の温度上昇の抑制と燃費の向上とを両立させる提案がなされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
ところが、上記のように、燃料増量制御と、内燃機関の排気再循環制御とを併用した場合、通常運転時はさほど問題にならないが、内燃機関が急加速状態または急減速状態にあるときには、内燃機関の排気再循環制御は、燃料増量制御に比較して応答速度が遅いため、内燃機関の排気再循環制御が運転状態の変化に追いつかず、加速のもたつきや失火の発生により、ドライバビリティが悪化するおそれがあった。
【0006】
なお、内燃機関の急加速状態または急減速状態における、内燃機関の排気再循環制御についての従来技術としては、以下の特許文献2から4に示す従来技術を例示することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−249044号公報
【特許文献2】
特開2001−41091号公報
【特許文献3】
特開平04−234552号公報
【特許文献4】
特開2000−205004号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的とするところは、内燃機関の排気の温度上昇により該内燃機関の排気系が過熱するおそれのある運転領域において、排気の温度上昇を抑制することができ、さらにその運転領域において内燃機関が急加速状態または急減速状態になったときに、排気の温度上昇の抑制と、ドライバビリティの確保とを両立させることができる技術を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、内燃機関の排気の温度上昇により排気系が過熱するおそれのある運転状態において、応答速度の異なる複数の排気温度低減手段によって前記内燃機関の排気温度を低減させて前記排気の温度上昇を抑制する制御を行っているときに、前記内燃機関の運転状態が急激に変化した場合には、前記複数の排気温度低減手段のうち応答速度の高い排気温度低減手段の、前記排気の温度上昇を抑制する制御における寄与度を高めること最大の特徴とする。
【0010】
より詳しくは、内燃機関の排気の一部を再循環させる排気再循環手段と、内燃機関の気筒へ燃料を供給する燃料供給手段と、内燃機関が急加速状態または急減速状態にあることを検出する過渡状態検出手段と、燃料供給手段による燃料供給量を増量し且つ排気再循環手段により排気を再循環させることによって排気の温度上昇を防止する排気温度上昇抑制手段と、を備えており、排気温度上昇抑制手段は、過度状態検出手段が内燃機関の急加速状態または急減速状態を検出した場合、排気再循環手段による前記内燃機関の排気の再循環を停止することを特徴とする。
【0011】
ここで、内燃機関の運転状態が高機関負荷、高機関回転数である領域では、内燃機関の排気温度が上昇し、内燃機関の排気系が過熱するおそれが生じる(この領域を以下、OT増量域という。)。このOT増量域においては、前述のように前記運転状態に応じて燃料供給量を増量し(以下、OT増量制御という。)、且つ排気の一部を吸気系に再循環する(以下、EGR制御という。)ことにより、排気温度の過剰な上昇を抑制し、さらに燃費の悪化を防止している。
【0012】
そして、この運転状態において、さらに内燃機関が軽度の加速状態になった場合、通常は、OT増量制御において増量した燃料噴射量を加速の程度に応じてさらに増量する。また、EGR制御により再循環させる排気の一部(以下、EGRガスという)の量を加速の程度に応じて減量する。これは、内燃機関が加速状態になるときは、排気の温度上昇を抑制することに加えて、内燃機関の出力を増加させる必要があるため、OT増量制御において増量している燃料噴射量をさらに増量し、一方、EGRガスの再循環量を減少させることにより新規割合を増加させるものである。
【0013】
また、内燃機関が軽度の減速状態になった場合、通常は、OT増量制御によって増量した燃料噴射量を減速の程度に応じて減量し、EGR制御により再循環させるEGRガスの量も減速の程度に応じて減量する。これは、内燃機関の減速時においては、必要な出力が減少するためOT増量制御により増量した燃料噴射量を減量し、排気の温度上昇も減速により緩和されるため、EGRガスの再循環量も減量するものである。
【0014】
しかし、上述の内燃機関の加速または減速の度合いが特に大きい場合を考えると、OT増量制御については応答速度が速いので内燃機関の運転状態の急速な変化に対応可能であるが、EGR制御の応答速度はOT増量制御に比較して遅いため内燃機関の運転状態の急速な変化に対応できない。
【0015】
よって、内燃機関が急加速状態になった場合は、EGRガスの再循環量の減量が間に合わず新気の導入量が減少し、結果として加速のもたつきなどを生じてドライバビリティが悪化するおそれがある。また、内燃機関が急減速状態になった場合は、OT増量制御による燃料噴射量の増分が減少しているにもかかわらず、EGRガスの減量が間に合わず、内燃機関の吸気においてEGRガスが占める割合が増え、失火を生じ、ドライバビリティが悪化するおそれがある。
【0016】
そこで、本発明においては、排気温度上昇抑制手段は、過度状態検出手段が前記内燃機関の急加速状態または急減速状態を検出した場合、排気再循環手段のEGR制御による排気の再循環を停止する。換言すると、OT増量制御と、EGR制御を併用して、排気の温度上昇を抑制する制御(以下、排気温度の上昇抑制制御という)を行っていたところを、OT増量制御のみにより排気温度の上昇抑制制御を行うようにする。
【0017】
そのことにより、制御全体の応答速度を速くすることができ、急加速状態における加速のもたつきや、急減速状態における失火などによるドライバビリティの悪化を防止することができる。結果として、高機関負荷、高機関回転数領域において、内燃機関が急加速状態または急減速状態になったときに、排気の温度上昇の抑制と、ドライバビリティの確保とを両立させることができる。
【0018】
なお、上記のように、内燃機関が急加速状態になったときに、EGR制御によるEGRガスの再循環を停止した場合、OT増量制御により増量された燃料噴射量は、その時の加速を行うために必要な燃料噴射量と、その時の排気の温度上昇を抑制するために必要な燃料噴射量とから導出される燃料噴射量とするのがよい。実際には、内燃機関が急加速状態になった時における、内燃機関の運転状態と、その加速を実現し且つ排気の温度上昇を抑制することができる燃料噴射量との関係をマップ化しておき、そのマップから燃料噴射量のデータを読み出すようにすればよい。
【0019】
このことにより、高機関負荷、高機関回転数の運転領域において内燃機関が急加速状態になったときに、簡単な制御でより確実に、排気の温度上昇の抑制とドライバビリティの確保を両立させることができる。
【0020】
また、内燃機関が急減速状態になったときに、EGR制御によるEGRガスの再循環を停止した場合、内燃機関のOT増量制御により増量された燃料噴射量は、急減速状態になったときの内燃機関の運転状態と、そのときの排気の温度上昇を抑制するのに必要な燃料噴射量との関係を記憶したマップから、燃料噴射量データを読み出すことにより決定するとよい。このことにより、高機関負荷、高機関回転数領域において内燃機関が急減速状態になったときに、簡単な制御で、より確実に、排気の温度上昇の抑制と失火の防止とを両立させることができる。
【0021】
また、内燃機関が急減速状態になったときにEGR制御によるEGRガスの再循環を停止した場合、OT増量制御により増量された燃料噴射量は、EGR制御の停止前の燃料噴射量に対して、単純に所定量増量するような制御を行ってもよい。このことにより、高機関負荷、高機関回転数の運転領域において内燃機関が急減速状態になったときに、さらに簡単な制御で、より確実に、排気の温度上昇の抑制と失火の防止とを両立させることができる。
【0022】
この場合、EGR制御の停止前のOT増量制御による燃料噴射量に対する所定の増量分は、EGR制御を停止した後に、OT増量制御による燃料噴射により排気の温度上昇を抑制することができ、且つ残留EGRガスによって失火が発生しない燃料噴射量になるような増量分として予め実験的に求めることにより決定するとよい。また、EGR制御を停止した後に、残留EGRガスによって失火が生じることを防止するためには、EGR制御の停止後の所定時間、OT増量により増量された燃料噴射量を一定期間保持してから減少させるような制御をしてもよい。
【0023】
また、本発明においては、排気温度上昇抑制手段は、過度状態検出手段が前記内燃機関の急加速状態または急減速状態を検出した場合、排気再循環手段によるEGR制御を停止するのではなく、排気再循環手段のEGR制御によるEGRガスの再循環量を減少させる補正を行ってもよい。
【0024】
すなわち、内燃機関が急加速状態または急減速状態になったときに、必ずしも排気再循環手段によるEGR制御を停止することにより内燃機関の排気の再循環量を零にする必要はなく、内燃機関の排気の再循環量を減少させる補正を行うことで、排気温度の上昇抑制制御におけるEGR制御の寄与度は減少し、EGR制御の持つ応答性の悪さが全体に与える影響は少なくなる。
【0025】
このことにより、排気温度の上昇抑制制御中に、内燃機関が急加速状態になったときに、加速のもたつきなどによるドライバビリティの悪化を防止することができる。また、内燃機関が急減速状態になったときにも、EGR制御によるEGRガスの再循環量の減少が遅れることにより失火が発生し、ドライバビリティが悪化することを防止することができる。さらに、この場合はOT増量制御だけでなくEGR制御も併用して、排気温度の上昇抑制制御を行っているので、高機関負荷、高機関回転数の運転領域において、内燃機関が急加速状態または急減速状態になったときにも燃費の悪化を抑制することができる。
【0026】
なお、この場合のOT増量制御により増量された燃料噴射量及び、EGR制御によるEGRガスの再循環量は、内燃機関が急加速状態または急減速状態になった場合における内燃機関の運転状態と、OT増量制御により増量された燃料噴射量及びEGR制御によるEGRガスの再循環量の値との関係をマップ化しておき、そのマップからそれぞれのデータを読み出すことによって決定するとよい。
【0027】
また、本発明においては、過渡状態検出手段は、スロットル開度を取得するスロットル開度取得手段を有しており、スロットル開度取得手段が取得したスロットル開度の変化率が所定値以上である場合に、前記内燃機関が急加速状態にあるとし、上記制御を行うこととするとよい。
【0028】
ここで、スロットル開度の変化率を比較する所定値を、EGR制御の応答遅れがドライバビリティに影響を与えない限界のスロットル開度の変化率として実験的に求めておくことにより、本発明における、EGR制御によるEGRガスの再循環を停止または再循環量を減少補正する制御を、効果がある場合に限定して適用するようにできる。
【0029】
すなわち、本発明において、EGR制御によるEGRガスの再循環を停止または、再循環量を減少補正した場合は、排気温度の上昇抑制制御においてOT増量制御により増量された燃料噴射量がさらに増量されるので、前述のように、上記制御を行っている間は燃費が悪化するおそれがある。従って、本発明における、EGR制御によるEGRガスの再循環を停止または再循環量を減少補正する制御を、効果がある場合に限定して適用することにより、OT増量制御により増量された燃料噴射量がさらに増量される頻度を少なくすることができ、排気温度の上昇抑制制御全体としての燃費の悪化を抑制することができる。
【0030】
また、本発明においては、過渡状態検出手段は、前記内燃機関におけるスロットル開度を取得するスロットル開度検出手段を有しており、過渡状態検出手段は、スロットル開度の変化率が所定値以下である場合に、内燃機関が急減速状態にあるとしてもよい。このことにより、内燃機関が急減速状態になったときにも、OT増量制御により増量された燃料噴射量がさらに増量される頻度を少なくすることができ、排気温度の上昇抑制制御全体としての燃費の悪化を抑制することができる。
【0031】
なお、上記した、課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
【0033】
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態に係る内燃機関の概略構成を示す図である。内燃機関1は、4つの気筒2及び、図示しない吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。この燃料噴射弁3に駆動電圧が印加されると燃料噴射弁3が開弁し、その結果、燃料噴射弁3から燃料が噴射される。この燃料噴射弁3は、本実施の形態における燃料供給手段を構成する。また、内燃機関1には、各気筒2における燃焼により回転力をうけた図示しないクランク軸の回転位置を検出するクランクポジションセンサ33が備えられている。
【0034】
内燃機関1には、吸気枝管8が接続されており、吸気枝管8の各支管は、各気筒2の燃焼室と図示しない吸気ポートを介して連通している。この吸気枝管8は、吸気管9と接続され、吸気管9における吸気枝管8の直上流に位置する部位には、吸気管9内を流れる吸気の流量を調節するスロットル弁13が設けられている。
【0035】
このスロットル弁13には、ステッパモータ等で構成されてスロットル弁13を開閉駆動するスロットルアクチュエータ14が取り付けられている。また、スロットルアクチュエータ14に近接して、スロットル弁13の開度に比例した電気信号を出力するスロットルポジションセンサ15が配置されている。
【0036】
一方、内燃機関1には、排気枝管18が接続され、排気枝管18の各枝管が各気筒2の燃焼室と図示しない排気ポートを介して連通している。排気枝管18は、排気管19に接続されており、この排気管19の途中には、排気中のHC、CO、NOx等を浄化する三元触媒20が備えられている。また、三元触媒20の上流側の排気管19には、該排気管19内を流れる排気の空燃比に対応した電気信号を出力する空燃比センサ23及び、該排気管19内を流れる排気の温度に対応した電気信号を出力する排気温度センサ24が設置されている。
【0037】
また、内燃機関1には、該内燃機関1から排出され排気枝管18を流れる排気の一部を吸気枝管8へ再循環させる排気再循環装置40が設けられている。排気再循環装置40は、排気枝管18からシリンダヘッド内を通って吸気枝管8の集合部に至るよう形成されたEGR通路25と、電磁弁等からなりEGR通路25内を流れる排気(以下、EGRガスと称する)の流量を印加電圧の大きさに応じて調整するEGR弁26と、該EGR弁26より上流のEGR通路25に設けられ該EGR通路25を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ27とを備えている。なお、この排気再循環装置40は、本実施の形態における排気再循環手段を構成する。
【0038】
このように構成された排気再循環装置40では、EGR弁26が開弁されると、排気枝管18内を流れる排気の一部が、前記EGR通路25を通り、EGRクーラ27によって冷却され、吸気枝管8の集合部へ流入する。吸気枝管8へ流入したEGRガスは、吸気枝管8の上流から流れてきた新気と混ざり合いつつ各気筒2の燃焼室へ分配され、燃料噴射弁3から噴射される燃料とともに燃焼する。
【0039】
ここで、EGRガスには、水(HO)や二酸化炭素(CO)などのように、自らが燃焼することがなく、且つ、吸熱性を有する不活性ガス成分が含まれている。従って、EGRガスが混合気中に含有されると、混合気の燃焼温度が低くなり、窒素酸化物(NOx)の発生量が抑制される。また、内燃機関1の運転状態が高機関負荷、高機関回転数の領域にある場合には、EGRガスを混合気中に含有させることにより、内燃機関1からの排気の温度上昇を抑制することができる。
【0040】
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)35が併設されている。このECU35は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御するユニットである。
【0041】
ECU35には、スロットルポジションセンサ15、空燃比センサ23、排気温度センサ24、クランクポジションセンサ33、アクセルポジションセンサ36等の各種センサが電気配線を介して接続され、それらのセンサの出力信号がECU35に入力されるようになっている。
【0042】
一方、ECU35には、燃料噴射弁3、スロットルアクチュエータ14、EGR弁26等が電気配線を介して接続され、上記各部がECU35によって制御されるようになっている。
【0043】
ECU35は、CPU、ROM、RAM等を備えており、例えば、クランクポジションセンサ33が出力する信号に基づき機関回転数を算出し、スロットルポジションセンサ15の出力信号(スロットル開度)またはアクセルポジションセンサ36の出力信号(アクセル開度)等に基づき機関負荷を算出する。
【0044】
以下、本実施の形態における内燃機関1の排気温度の上昇抑制制御について説明する。図2は、本実施の形態における排気温度上昇抑制ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンはECU35内のROMに記憶されたプログラムであって、所定時間毎に実行される。
【0045】
本ルーチンが実行されると、まずS201において内燃機関1の運転状態が取得される。ここで、具体的には、前述のようにアクセルポジションセンサ36からのアクセル開度信号、クランクポジションセンサ33からのクランクポジション信号などに基づいてECU35が、内燃機関1の機関負荷及び機関回転数を算出することにより、運転状態が取得される。
【0046】
そして、S202においては、その時点での内燃機関1の運転状態がいわゆるOT増量域に属するかどうか、すなわち、内燃機関1の排気の温度上昇により内燃機関1の排気系が過熱するおそれのある運転状態かどうかが判断される。具体的には、S201で取得された内燃機関1の機関負荷及び機関回転数が所定の高負荷高回転数範囲に入っているかどうかにより判断される。
【0047】
ここで、内燃機関1の運転状態がOT増量域に属さないと判断された場合には、排気の温度上昇を抑制する必要がないと判断されるので、そのまま本ルーチンを終了する。一方、OT増量域に属すると判断された場合には、S203に進む。次に、S203においては、スロットル開度TAが取得される。具体的には、スロットルポジションセンサ15からのスロットル開度信号をECU35が読み込むことにより取得される。S203の処理が終了するとS204に進む。
【0048】
S204においては、S203において取得したスロットル開度TAの変化率ΔTAと、予め定められたスロットル開度変化率dTA1とを比較し、ΔTAがdTA1より大きいかどうかが判断される。ここでΔTAの値は、前回、S202でOT増量域でないと判断された後で、今回及びそれ以前の所定回数の本ルーチンの実行において、S203で取得されたスロットル開度TAのデータの変化と、その間の時間より、ECU35内のCPUが算出することによって得られる。
【0049】
また、dTA1の値は、ΔTAがそれ以上の値である場合には、内燃機関1の急加速による運転状態の変化にEGR制御が追従できないと判断されるスロットル開度の変化率の値であり、予め実験的に求められたものである。
【0050】
ここで、ΔTAの値がdTA1の値よりも大きいと判断された場合には、OT増量制御と、EGR制御を併用することにより排気温度の上昇抑制制御を行うと、EGR制御が内燃機関1の運転状態の変化に追従できないと判断されるので、S206に進む。
【0051】
S206においては、EGRガス再循環量データが0に設定される。このEGRガス再循環量データは、EGR弁26の開度を決定するデータである。すなわち、EGRガス再循環データが0である場合は、EGR弁26が全閉することを意味する。S206の処理が終了すると、S207に進む。
【0052】
S207においては、OT増量マップ2から、燃料噴射量データが取得される。この場合は、S206において、EGR弁26を全閉する設定を行ったので、排気温度上昇の抑制はOT増量制御のみによって行われる。従って、OT増量制御と、EGR制御を併用して排気温度上昇を抑制する場合と比較して、OT増量制御によって増量する噴射燃料の量を増加させなければならない。
【0053】
そこで、本ルーチンで通常運転時に用いている後述のOT増量マップ1とは異なるOT増量マップ2から今回の運転状態に応じた燃料噴射量データが読み出される。具体的には、OT増量マップ2の燃料噴射量データは、OT増量マップ1の燃料噴射量データと比較すると、運転状態が同等であるときには、燃料噴射量が多くなるように設定されている。
【0054】
ここで、S204の処理に戻る、S204でΔTAがdTA1以下であると判断された場合には、内燃機関1の運転状態が急加速状態ではないと判断されるので、S205に進む。
【0055】
次に、S205においては、ΔTAの値が−dTA2の値を比較し、ΔTAが、−dTA2より小さいがどうかが判断される。ここで、−dTA2の値は、ΔTAがそれ未満の値である場合には、内燃機関1の急減速による運転状態の変化にEGR制御が追従できないと判断されるスロットル開度の変化率の値であり、予め実験的に求められたものである。
【0056】
S205において、スロットル開度の変化率ΔTAの値が−dTA2以上であると判断された場合は、内燃機関1の運転状態は、急加速状態でも急減速状態でもなく、OT増量制御及び、EGR制御を併用して排気の温度上昇を抑制することが可能であると判断されるので、S208に進む。
【0057】
S208においては、S201において今回取得された内燃機関1の運転状態に応じた、EGR制御によるEGRガスの再循環量データがEGRマップ1から取得される。EGR弁26は、このEGRマップ1のデータに応じて開弁し、内燃機関1の吸気系に再循環するEGRガスの量が決定される。
【0058】
次に、S209においては、OT増量マップ1から、燃料噴射量データが取得される。このOT増量マップ1のデータから、そのときの運転状態に応じてOT増量された燃料噴射量が決定される。
【0059】
次に、S205における処理に戻る。ここにおいて、ΔTAの値が−dTA2より小さいと判断されたときは、内燃機関1の運転状態は、急減速状態であり、EGR制御が、内燃機関1の運転状態の変化に追従できないと判断されるので、S210に進む。
【0060】
S210においては、EGRガス再循環量データが0に設定される。これは、前述のとおり、EGR制御におけるEGR弁26が全閉するように設定されることを意味する。
【0061】
次にS211に進み、OT増量マップ1から、そのときの運転状態に応じた燃料噴射量データが取得される。そして、その値に所定値αを加えた値が燃料噴射量データとされる。この場合は、S210において、EGR弁26を全閉する設定を行ったので、本排気温度上昇抑制ルーチンによる排気温度上昇の抑制は、OT増量制御のみによって行われる。
【0062】
また、ここで急減速した運転状態に合わせてOT増量の量を速やかに減少させると、EGR制御を停止した後も残留しているEGRガスによって失火が生じるおそれがある。したがって、OT増量制御と、EGR制御を併用して排気温度上昇を抑制する場合に用いるOT増量マップ1のデータにプラスαしたデータに対応する量の燃料が噴射されるようにしている。
【0063】
なお、このαの値は、後述するS212で開始されるOT増量制御において燃料噴射されることにより排気の温度上昇を抑制でき、さらに後述するS213においてEGRガスの再循環が停止した後の残留EGRガスによって失火が発生しないための燃料噴射量増分として予め実験的に求められる。
【0064】
次に、S212に進み、上述したS206、S208またはS210において設定したEGRガス再循環量データに基づいて、EGR弁26を制御してEGR制御が開始される。ここで、S206及びS210でEGRガス再循環量データが0に設定された場合には、EGR制御が停止される。次に、S213に進み、S207、S209またはS211によって設定した燃料噴射量データに基づいてOT増量制御が実施される。この、EGR制御及びOT増量制御が実施されたのち、本ルーチンを終了する。
【0065】
なお、本実施の形態におけるスロットル開度検出手段は、スロットルポジションセンサ15を含んで構成され、過渡状態検出手段は、スロットルポジションセンサ15及び、上記の排気温度上昇抑制ルーチンにおけるS204及びS205の処理を行うECU35を含んで構成される。さらに、本実施の形態における排気温度上昇抑制手段は、上記の排気温度上昇抑制ルーチンを実行するECU35を含んで構成される。
【0066】
次に上述した排気温度上昇抑制ルーチンによって、排気温度の上昇を抑制する制御が行われたときの各パラメータの変化について図3及び、図4を用いて説明する。図3は、本実施の形態における排気温度上昇抑制ルーチンによる排気温度の上昇抑制制御が実施されているときに、内燃機関1が急加速状態になった場合の、各パラメータの変化を示すグラフである。
【0067】
図3のグラフの横軸は時間であり、縦軸は、各時間における排気温度T、OT増量F、EGR率E、スロットル開度TAである。OT増量FはOT増量前の噴射燃料量に対するOT増量制御後の燃料噴射量の比を示しており、グラフの上方ほど燃料噴射量が多い。EGR率Eについては再循環EGRガス量と新気ガス量の比を示しており、グラフ上方ほどEGRガスの再循環量が多い。スロットル開度TAについてはスロットルポジションセンサ15の出力電圧Vを示しており、グラフ上方がよりスロットル弁13が開いている状態である。なお、このグラフは、それぞれの値の変化を説明するための模式図であるので、各パラメータの正確な値及び、単位についての詳細な説明は省略する。
【0068】
図3においては、スロットル開度TAは、グラフの左端、つまり初期の状態から増加しており、加速状態である。しかし、この状態では、ΔTAはdTA1以下であるため、内燃機関1の運転状態の変化にEGR制御の応答が追従可能な状態である。
【0069】
この場合は、図2で説明したとおり、OT増量マップ1から燃料噴射量データを取得し、さらに、EGRマップ1からEGRガス再循環量データを取得することにより、OT増量制御及びEGR制御を併用して排気温度の上昇抑制制御が行われている。
【0070】
ここで、時間tにおいてスロットル開度TAの変化率が上昇し、スロットル開度カーブの破線部分に示すように、ΔTAがdTA1より大きくなった場合は、EGR制御によるEGRガス再循環を停止する。従って、EGR率Eは時間tにおいて急激に下がり、略零になる(EGR率カーブの破線部分。)。
【0071】
一方、OT増量制御については、tにおいて、OT増量マップ1と比較して、同じ運転状態では噴射燃料量の多いOT増量マップ2から燃料噴射量データを取得し始めるので、OT増量Fの値は増加する。また、OT増量制御について応答速度が速いため、OT増量Fの値は所定量まで急激に増加する。
【0072】
このように、時間tにおいて、内燃機関1が急加速状態になったときに、応答速度の遅いEGR制御が停止し、応答速度の速いOT増量制御のみにより、排気温度の上昇抑制制御が開始されるため、排気温度Tは限界温度以上にあがらない。また、図示していないが、時間t以降も加速のもたつきがなく、ドライバビリティを確保することができる。
【0073】
一方、図3には、内燃機関1が急加速状態になったときにも、従来どおり、OT増量制御と、EGR制御を併用して排気の温度上昇を抑制した場合のカーブを細線で示している。この場合は、tにおいて内燃機関1が急加速状態になった場合にも、OT増量制御における燃料噴射量のデータをOT増量マップ1から取得し、EGR制御におけるEGRガス再循環量データをEGRマップ1から取得する。従って、応答の遅いEGR制御については、EGR率Eの変化がスロットル開度TAの変化に追従できず、tの後、EGR率が減少し始めるまでに時間差が生じている。
【0074】
結果として排気温度Tは、本実施の形態における排気温度上昇抑制ルーチンを適用した場合に比較して一時的に高温になってしまい、限界温度を超えてしまっている。ここで排気温度Tの限界温度とは、排気の温度がそれ以上高温になると内燃機関1の排気系を構成する部品、例えば三元触媒20などを劣化させるおそれがある温度である。また、図示はしていないが、この場合は加速のもたつきなどによりドライバビリティが悪化する。
【0075】
次に、図4について説明する。図4は、本実施の形態における排気温度上昇抑制ルーチンによる排気温度の上昇抑制制御が実施されているときに、内燃機関1が急減速状態になった場合の、各パラメータの変化を示すグラフである。
【0076】
図4のグラフの横軸及び縦軸については図3の説明において説明したものと同様であるので説明は省略する。図4において、グラフの左端から時刻tまでの間は、スロットル開度TAの変化率ΔTAは−dTA2より大きい。従って、燃料噴射量データはOT増量マップ1から、EGRガス再循環量データはEGRマップ1から取得される。時刻tにおいて内燃機関1が急減速状態になった場合、すなわちスロットル開度カーブの破線部分に示すように、ΔTAが−dTA2より小さくなった場合は、EGR制御によるEGRガス再循環が停止する。従って、EGR率Eは時間tにおいて急激に下がり、略零になる(EGR率カーブの破線部分。)。
【0077】
一方、OT増量Fについては、tにおいて、OT増量マップ1から取得された燃料噴射量データに所定量αを加えた値に対応する燃料噴射量に切り替えられる。したがって、tにおいてOT増量Fの値はαの分だけ急激に増加する。
【0078】
このように、時間tにおいて内燃機関1が急減速状態になったときに、応答速度の遅いEGR制御が停止し、応答速度の速いOT増量制御のみにより、排気温度の上昇抑制制御が開始されるため、排気温度Tの温度上昇を良好に抑制することができる。また、OT増量制御による燃料噴射量がtにおいてα分だけ増加しているので、EGR制御を停止したあとに残留するEGRガスによって失火が発生し、ドライバビリティが悪化するなどの不具合を防止することができる。
【0079】
一方、図4には、内燃機関1が急減速状態になったときにも、通常運転のときと同様に、OT増量制御とEGR制御とを併用して排気温度の上昇抑制制御を行った場合のカーブを細線で示している。この場合は、図3で説明したのと同様、応答の遅いEGR制御については、EGR率Eの減少がスロットル開度TAの変化に追従できない。結果として、ドライバビリティの悪化や、失火を生じるおそれがある。
【0080】
以上、説明したように、本実施の形態における排気温度の上昇抑制制御は、内燃機関1が急加速状態及び急減速状態になったときはEGR制御を停止し、OT増量制御のみにより排気温度の上昇抑制制御を行うので、制御の応答速度が高く、急加速状態における加速のもたつきや、急減速状態における失火などによるドライバビリティの悪化を防止することができる。結果として、高機関負荷、高機関回転数領域において、内燃機関が急加速状態または急減速状態になったときに、排気の温度上昇の抑制と、ドライバビリティの確保とを両立させることができる。
【0081】
また、本発明においては、内燃機関の急加速状態において用いられるOT増量マップ2に、その急加速を行うために必要な燃料噴射量及び、その時の排気の温度上昇を抑制するために必要な燃料噴射量から導出される燃料噴射量の値と、運転状態との関係を格納し、そのOT増量マップ2から燃料噴射量のデータを読み出すようにしているので、簡単な制御で、より確実に、排気の温度上昇の抑制と、ドライバビリティの確保を両立させることができる。
【0082】
また、本実施の形態においては、内燃機関1が急減速状態になった場合は、EGR制御によるEGRガスの再循環を停止すると同時に、OT増量制御による燃料噴射量を、EGR制御の停止前の燃料噴射量に対して単純に所定量増量する制御を行っている。このことにより、さらに簡単な制御で、より確実に、排気の温度上昇の抑制と、ドライバビリティの確保を両立させることができる。
【0083】
また、本実施の形態においては、内燃機関1の急加速、急減速状態を、スロットル開度TAの変化率ΔTAが、EGR制御の応答遅れがドライバビリティに影響を与えない限界の加速度であるdTA1及び、−dTA2と比較しているので、EGR制御を停止することにより制御全体の応答性を高める効果がある場合に限定して、EGR制御を停止することができる。従って、排気温度の上昇抑制制御全体としての燃費の悪化を防止することができる
【0084】
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る第2の実施の形態について説明する。ここでは、前述の第1の実施の形態と異なる構成について説明する。その他の構成および作用については第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分についての説明は省略する。
【0085】
本実施の形態においては、内燃機関1が急加速状態または急減速状態になったときに、EGR制御によるEGRガスの再循環を停止するのではなく、EGRガスの再循環量を減少する補正を行う例について説明する。図5は、本実施の形態における排気温度上昇抑制ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンはECU35内のROMに記憶されたプログラムであって、所定時間毎に実行される。
【0086】
本ルーチンにおける処理の大部分は、第1の実施の形態における図2において説明した処理と同一であるので、ここでは説明は省略し、第1の実施の形態とは異なるS506及びS507、S510及びS511の処理について説明する。
【0087】
まず、本実施の形態におけるS506の処理は、S504において、ΔTAがdTA1より大きいと判断された場合、すなわち、内燃機関1が急加速状態であると判断された場合に行われる。S506においては、EGR制御におけるEGRガスの再循環量データをEGRマップ3から読み出して取得する。このEGRマップ3は、図2において説明したEGRマップ1に比較すると、EGRガスの再循環量が少なくなるように補正されたものである。
【0088】
次に、S507に進む。S507においては、OT増量制御における燃料噴射量データをOT増量マップ3から読み出して取得する。この場合は、S506において、EGR制御によるEGRガス再循環量を減少させる補正を行っているので、排気温度の上昇抑制制御全体に対するEGR制御の寄与が少なくなった分、OT増量制御によって増量する噴射燃料の量を増加させなければならない。このOT増量マップ3は、図2において説明したOT増量マップ1に比較すると、燃料噴射量が多くなるように設定されている。
【0089】
ここで、図6を用いて、本実施の形態におけるEGRマップ1及びEGRマップ3、OT増量マップ1及びOT増量マップ3の違いについて説明する。図6は、本実施の形態におけるEGRマップ及びOT増量マップを作成する基となる、内燃機関1の運転状態と、その運転状態で噴射されるべき燃料の量及び、再循環されるべきEGRガスの量との関係を示すグラフである。
【0090】
図6において、図6(a)は、EGRマップ1のデータ、すなわち通常運転における運転状態と、再循環されるべきEGRガスの量との関係を示している。一方、図6(c)は、EGRマップ3のデータ、すなわち内燃機関1の急加速状態における運転状態と、再循環されるべきEGRガスの量との関係を示している。
【0091】
図6(a)及び図6(c)において、横軸は内燃機関1の機関回転数NEであり、縦軸は内燃機関1の機関負荷である。そして、図6(a)において、等高線で示されているのは、各運転状態における再循環されるべきEGRガスの値である。また、グラフを左下から右上に走るカーブは、ロード/ロードカーブといわれるカーブである。
【0092】
このロード/ロードカーブは、車輌が一般の道路を走行するときの運転状態を示したカーブであり、車輌の通常の運転状態において再循環させるEGRガスの量を考えるうえで参考にする。図6(a)と図6(c)を比較すると図6(c)の方が、等高線の分布がより下側に位置している。すなわち、本実施の形態で問題としている高負荷、高回転領域では、図6(c)のEGRマップ3によるデータの方が、再循環されるべきEGRガスの量が少なく設定されていることがわかる。
【0093】
同じく図6(b)は、OT増量マップ1のデータであり、通常運転における運転状態と、増量されて噴射されるべき燃料噴射量との関係を示している。一方、図6(d)は、OT増量マップ3のデータ、すなわち内燃機関1の急加速状態における運転状態と、増量されて噴射されるべき燃料噴射量との関係を示している。
【0094】
この2つのグラフにおいても横軸は内燃機関1の機関回転数NEであり、縦軸は内燃機関1の機関負荷である。そして等高線で表されているのが燃料噴射量である。この2つのグラフを比較すると、本実施の形態で問題としている高負荷、高回転領域では、図6(d)のOT増量マップ3によるデータの方が、燃料噴射量が多く設定されていることがわかる。
【0095】
ここで図5に戻ってS510及びS511の処理について説明をする。本実施の形態におけるS510の処理は、S505において、ΔTAが−dTA2より小さい場合、すなわち、内燃機関1が急減速状態であると判断された場合に行われる。S510においては、EGR制御におけるEGRガスの再循環量データをEGRマップ4から読み出して取得する。
【0096】
このEGRマップ4は、図2において説明したEGRマップ1に比較すると、EGRの再循環量が少なくなるように補正されたものである。また、EGRマップ4は、前述したEGRマップ3と比較すると、特に、中機関負荷、中機関回転数以下の運転領域において、EGRガスの再循環量が少なくなるように設定されている。
【0097】
次に、S511に進む。S511においては、OT増量制御における燃料噴射量データをOT増量マップ4から読み出して取得する。この場合は、S510において、EGRの再循環量が少なくなるように補正を行ったので、本排気温度上昇抑制ルーチンによる排気温度上昇の抑制は、主にOT増量制御によって行われる必要がある。
【0098】
また、ここで内燃機関1の運転状態が急減速状態になったことに合わせてOT増量の量を速やかに減少させると、EGR制御を停止した後も残留しているEGRガスによって失火が生じ、ドライバビリティが悪化するおそれがある。従って、このOT増量マップ4としては、図2において説明したOT増量マップ1に比較すると、燃料噴射量が多くなるように設定されたマップを用いる。
【0099】
ここで、図7を用いて、本実施の形態におけるEGRマップ1及びEGRマップ4、OT増量マップ1及びOT増量マップ4の違いについて説明する。図7のグラフの見方については、図6についての見方と同様であるので説明は省略する。図7(a)に示すEGRマップ1と図7(c)に示すEGRマップ4とを比較すると図7(c)に示すEGRマップ4におけるEGRガスの再循環量の等高線がより密になっており、さらにグラフの右上の領域に分布していることがわかる。すなわち、内燃機関1が急減速状態になった場合の、中機関負荷、中機関回転数以下の領域において、図7(c)のEGRマップ4におけるEGRガスの再循環量データの方が、図7(a)に示すEGRマップ1におけるEGRガスの再循環量データと比較して、再循環されるべきEGRガスの量が少なくなるように設定されていることがわかる。
【0100】
また、図7(b)に示すOT増量マップ1と図7(d)に示すOT増量マップ4とを比較すると、中機関負荷、中機関回転数以下の領域において、図7(d)に示すOT増量マップ4による燃料噴射量データの方が、図4(b)に示すOT増量マップ1による燃料噴射量データに比較して、燃料噴射量が多くなるように設定されていることがわかる。
【0101】
以上説明したように、本実施の形態においては、内燃機関1が急加速状態または急減速状態にある時に、EGR制御による前記内燃機関の排気の再循環を停止するのではなく、排気再循環装置40のEGR制御によるEGRガスの再循環量を減少させる補正を行っているので、排気温度の上昇抑制制御全体の中におけるEGR制御の寄与度は減少し、EGR制御のもつ、応答性の悪さが全体に与える影響は少なくなる。
【0102】
従って、排気温度の上昇抑制制御の実行中に、内燃機関1が急加速状態になった場合にも、加速のもたつきなどによるドライバビリティの悪化を防止することができる。また、内燃機関1が急減速状態になった場合にも、EGR制御によるEGRガスの再循環量の減少の遅れによって、失火が生じることなどによるドライバビリティの悪化を防止することができる。
【0103】
さらに、この場合は、排気温度の上昇抑制制御を、OT増量制御だけでなく、EGR制御も併用して行っているので、排気温度の上昇抑制制御中に内燃機関1が急加速状態または急減速状態になったときの、燃費の悪化を抑制することができる。
【0104】
なお、この場合の、OT増量制御による燃料噴射量及び、EGR制御によるEGRガスの再循環量は、内燃機関1が急加速状態または急減速状態になった場合のそれぞれの時点における運転状態と、OT増量制御による燃料噴射量またはEGR制御によるEGRガスの再循環量の値との関係をマップ化しておき、そのマップからそれぞれのデータを読み出すことによって決定しているので、簡単な制御で、排気の温度上昇の抑制と、ドライバビリティの確保と、燃費の悪化の防止を実現することができる。
【0105】
なお、本発明における第1及び第2の実施の形態においては、スロットルポジションセンサ15の出力信号を読み込むことによりスロットル開度TAを取得しているが、アクセルポジションセンサ36からの出力信号を読み込むなど、他の方法により取得してもよい。
【0106】
【発明の効果】
上述のように本発明にあっては、内燃機関の排気の温度上昇により該内燃機関の排気系が過熱するおそれのある運転領域において、排気の温度上昇を抑制でき、さらにその運転領域において内燃機関が急加速状態または急減速状態になったときに、排気の温度上昇の抑制と、ドライバビリティの確保とを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明における第1の実施の形態に係る内燃機関の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明における第1の実施の形態に係る排気温度上昇抑制ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】図3は、本発明における第1の実施の形態に係る排気温度の上昇抑制制御において、内燃機関が急加速状態になったときの各パラメータの変化を示すグラフである。
【図4】図4は、本発明における第1の実施の形態に係る排気温度の上昇抑制制御において、内燃機関が急減速状態になったときの各パラメータの変化を示すグラフである。
【図5】図5は、本発明における第2の実施の形態に係る排気温度上昇抑制ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図6(a)は、本発明の第2の実施の形態に係るEGRマップ1におけるEGRガス再循環量と運転状態との関係を示す図である。同図(b)は、OT増量マップ1における燃料噴射量と運転状態との関係を示す図である。同図(c)は、EGRマップ3におけるEGRガス再循環量と運転状態との関係を示す図である。同図(d)は、OT増量マップ3における燃料噴射量と運転状態との関係を示す図である。
【図7】図7(a)は、本発明の第2の実施の形態に係るEGRマップ1におけるEGRガス再循環量と運転状態との関係を示す図である。同図(b)は、OT増量マップ1における燃料噴射量と運転状態との関係を示す図である。同図(c)は、EGRマップ4におけるEGRガス再循環量と運転状態との関係を示す図である。同図(d)は、OT増量マップ4における燃料噴射量と運転状態との関係を示す図である。
【符号の説明】
1…内燃機関
2…気筒
3…燃料噴射弁
8…吸気枝管
9…吸気管
13…スロットル弁
14…スロットルアクチュエータ
15…スロットルポジションセンサ
18…排気枝管
19…排気管
20…三元触媒
23…空燃比センサ
24…排気温度センサ
25…EGR通路
26…EGR弁
27…EGRクーラ
33…クランクポジションセンサ
35…ECU
36…アクセルポジションセンサ
40…排気再循環装置

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気温度を低減させ、その応答速度の異なる複数の排気温度低減手段と、
    前記内燃機関が、該内燃機関の排気の温度上昇により該内燃機関の排気系が過熱するおそれのある運転状態のとき、前記複数の排気温度低減手段に前記内燃機関の排気温度を低減させることにより前記排気の温度上昇を抑制する制御を行う排気温度上昇抑制手段と、を備え、
    前記排気温度上昇抑制手段は、前記排気の温度上昇を抑制する制御の実行中における前記内燃機関の運転状態の変化速度に応じて、前記排気の温度上昇を抑制する制御における前記複数の排気温度低減手段の寄与度を、前記複数の排気温度低減手段の応答速度に基づいて変更することを特徴とする内燃機関の排気温度制御装置。
  2. 内燃機関の排気の一部を、該内燃機関の吸気系に再循環させる排気再循環手段と、
    前記内燃機関の気筒へ燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記内燃機関が急加速状態または急減速状態にあることを検出する過渡状態検出手段と、
    前記内燃機関が、該内燃機関の排気の温度上昇により該内燃機関の排気系が過熱するおそれのある運転状態のとき、該運転状態に応じて前記燃料供給手段による前記内燃機関の気筒への燃料供給量を増量し、且つ前記排気再循環手段により前記内燃機関の排気のうち前記運転状態に応じた量を前記内燃機関の吸気系に再循環させることによって、前記排気の温度上昇を抑制する制御を行う排気温度上昇抑制手段と、を備え、
    前記排気温度上昇抑制手段は、前記排気の温度上昇を抑制する制御の実行中に、前記過度状態検出手段が前記内燃機関の急加速状態または急減速状態にあることを検出した場合、前記排気再循環手段による前記内燃機関の排気再循環を停止することを特徴とする内燃機関の排気温度制御装置。
  3. 内燃機関の排気の一部を、該内燃機関の吸気系に再循環させる排気再循環手段と、
    前記内燃機関の気筒へ燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記内燃機関が急加速状態または急減速状態にあることを検出する過渡状態検出手段と、
    前記内燃機関が、該内燃機関の排気の温度上昇により該内燃機関の排気系が過熱するおそれのある運転状態のとき、該運転状態に応じて前記燃料供給手段による前記内燃機関の気筒への燃料供給量を増量し、且つ前記排気再循環手段により前記内燃機関の排気のうち前記運転状態に応じた量を前記内燃機関の吸気系に再循環させることによって、前記排気の温度上昇を抑制する制御を行う排気温度上昇抑制手段と、を備え、
    前記排気温度上昇抑制手段は、前記排気の温度上昇を抑制する制御の実行中に、前記過度状態検出手段が前記内燃機関の急加速状態または急減速状態にあることを検出した場合、前記排気再循環手段による前記内燃機関の排気の再循環量を減少させる補正をすることを特徴とする内燃機関の排気温度制御装置。
  4. 前記過渡状態検出手段は、前記内燃機関におけるスロットル開度を取得するスロットル開度取得手段を有し、
    前記過渡状態検出手段は、該スロットル開度取得手段が取得した前記内燃機関におけるスロットル開度の変化率が所定値以上である場合に、前記内燃機関が急加速状態にあるとすることを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の排気温度制御装置。
  5. 前記過渡状態検出手段は、前記内燃機関におけるスロットル開度を取得するスロットル開度検出手段を有し、
    前記過渡状態検出手段は、該スロットル開度検出手段が取得した前記内燃機関におけるスロットル開度の変化率が所定値以下である場合に、前記内燃機関が急減速状態にあるとすることを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の排気温度制御装置。
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