JP2007190827A - 粘弾性流体の流動シミュレーション方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】流路の初期計算格子を生成し(ステップ01)、該初期計算格子に一様流条件を初期値として与えて(ステップ02)、純粘性非ニュートン流体についての数値計算により流れ場の解を求め(ステップ03)、求めた解に基づいて格子点の移動による解適合格子法により、環流部の計算格子が密に、一様流部の計算格子が粗となるように、前記初期計算格子の格子点を移動させて、計算格子を更新し(ステップ04)、更新した計算格子に上記純粘性非ニュートン流体で求めた解を初期値として与えて(ステップ05)、粘弾性流体についての数値計算により流れ場の解を求める(ステップ06)。
【選択図】 図1
Description
(b)前記初期計算格子においてニュートン流体又は純粘性非ニュートン流体についての数値計算により流れ場の解を求めるステップ、
(c)前記求めた解に基づいて、格子点の移動による解適合格子法により、環流部の計算格子が密に、一様流部の計算格子が粗となるように、前記初期計算格子の格子点を移動させて、計算格子を更新するステップ、及び、
(d)前記更新した計算格子に前記ステップ(b)で求めた解を初期値として与えて、粘弾性流体についての数値計算により流れ場の解を求めるステップ。
図1は、本発明の実施例1にかかる流動シミュレーション方法の流れを示すフローチャートであり、コンピュータを用いて実施することができる。本実施例は、図2に示す急縮小ダクトD内における粘弾性流体の定常流れの場合での流動シミュレーションに関するものである。
w(i+1/2,j)*(s(i+1,j)−s(i,j))=一定
y方向には、
z(i,j+1/2)*(s(i,j+1)−s(i,j))=一定
が全ての格子点で満たされるように計算格子点を配置する。これにより、モニター量の平均値が大きいところでは格子幅s(i+1,j)−s(i,j)、s(i,j+1)−s(i,j)が小さくなり、逆にモニター量の平均値が小さいところでは格子幅が大きくなって、上記の粗密が付けられる。
図4は、本発明の実施例2にかかる流動シミュレーション方法の流れを示すフローチャートであり、コンピュータを用いて実施することができる。本実施例は、図2に示す急縮小ダクトD内における粘弾性流体の非定常流れの場合の流動シミュレーションに関するものである。
以上説明した流動シミュレーション方法は、パソコンなどのコンピュータを用いて実現することができる。通常は、上記シミュレーション方法の各ステップを実行させるための流動シミュレーションプログラムがコンピュータのハードディスクに保存されており、プログラムを実行する場合に適宜RAMに読み込まれ、キーボードなどの入力手段から入力された種々のデータを用いて、CPUにより演算を行い、モニターなどの表示手段により結果が表示される。
上記流動シミュレーション方法は、押出成形におけるゴムやプラスチックなどの粘弾性流体の流動解析に好適に用いられる。
上記のように本流動シミュレーション方法はトレッドゴムの押出成形において利用することができるため、空気入りタイヤの製造方法への適用も可能である。すなわち、上記流動シミュレーション方法を用いて設計した押し出し機を用いて、未加硫ゴムを押し出してトレッドゴムなどのゴム部材を作製し、得られたゴム部材を用いて常法に従いグリーンタイヤを成形し、これを加硫成形することにより、空気入りタイヤを製造することができる。あるいはまた、ゴム部材の作製に際し、上記流動シミュレーション方法を用いて設定した未加硫ゴムの供給条件に従って押出成形してもよい。更には、上記押し出し機の設計と供給条件の設定を組みあわせて行うこともできる。このようにして得られた空気入りタイヤは、押出成形されたゴム部材が上記流動シミュレーションのおかげで均質であるため、タイヤ性能としても向上されると考えられる。
Claims (7)
- 流路内における粘弾性流体の流動をシミュレートする方法であって、
(a)流路の初期計算格子を生成するステップと、
(b)前記初期計算格子においてニュートン流体又は純粘性非ニュートン流体についての数値計算により流れ場の解を求めるステップと、
(c)前記求めた解に基づいて、格子点の移動による解適合格子法により、環流部の計算格子が密に、一様流部の計算格子が粗となるように、前記初期計算格子の格子点を移動させて、計算格子を更新するステップと、
(d)前記更新した計算格子に前記ステップ(b)で求めた解を初期値として与えて、粘弾性流体についての数値計算により流れ場の解を求めるステップと、
を含む粘弾性流体の流動シミュレーション方法。 - 前記ステップ(b)において純粘性非ニュートン流体についての数値計算により流れ場の解を求める請求項1記載の流動シミュレーション方法。
- 前記流路内における粘弾性流体の流れが定常流れであり、前記ステップ(b)においてニュートン流体又は純粘性非ニュートン流体についての定常解を求め、前記ステップ(d)において粘弾性流体についての定常解を求めることを特徴とする請求項1記載の流動シミュレーション方法。
- 前記流路内における粘弾性流体の流れが非定常流れであり、
前記ステップ(b)においてニュートン流体又は純粘性非ニュートン流体についての非定常解を求め、
前記ステップ(d)においてある物理時刻での粘弾性流体についての解を求め、
次いで、ステップ(e)において次の物理時刻に進んで、
ステップ(f)において、先の物理時刻での粘弾性流体についての解に基づいて、格子点の移動による解適合格子法により、環流部の計算格子が密に、一様流部の計算格子が粗となるように、先の物理時刻の計算格子の格子点を移動させて、計算格子を更新し、
ステップ(g)において、更新した計算格子に先の物理時刻での粘弾性流体についての解を初期値として与えて、粘弾性流体についての数値計算により当該物理時刻での粘弾性流体についての解を求め、
粘弾性流体についての所定時間分の非定常解を求めるまで前記ステップ(e)〜(g)を繰り返す
ことを特徴とする請求項1記載の流動シミュレーション方法。 - 前記粘弾性流体が未加硫ゴムであり、前記流路が押し出し機に設けられた未加硫ゴムの押し出しのための流路であることを特徴とする請求項1記載の流動シミュレーション方法。
- 請求項5記載の流動シミュレーション方法を用いて押し出し機の流路の設計及び/又は押し出し機での未加硫ゴムの供給条件を設定するステップと、前記押し出し機を用いて未加硫ゴムを押し出してゴム部材を作製するステップと、作製した前記ゴム部材を用いてタイヤを加硫成形するステップと、を含む空気入りタイヤの製造方法。
- 流路内における粘弾性流体の流動をシミュレートするシミュレーション方法を実行するためのプログラムであって、
(a)流路の初期計算格子を生成するステップと、
(b)前記初期計算格子においてニュートン流体又は純粘性非ニュートン流体についての数値計算により流れ場の解を求めるステップと、
(c)前記求めた解に基づいて、格子点の移動による解適合格子法により、環流部の計算格子が密に、一様流部の計算格子が粗となるように、前記初期計算格子の格子点を移動させて、計算格子を更新するステップと、
(d)前記更新した計算格子に前記ステップ(b)で求めた解を初期値として与えて、粘弾性流体についての数値計算により流れ場の解を求めるステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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