JP2007187967A - 電子写真用トナー、電子写真画像形成方法 - Google Patents

電子写真用トナー、電子写真画像形成方法 Download PDF

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正章 近藤
Shingo Fujimoto
信吾 藤本
Takao Yamanouchi
貴生 山之内
Hiroshi Koga
浩史 小賀
Shiro Hirano
史朗 平野
Toshiya Onishi
隼也 大西
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Abstract

【課題】カラーとブラックが混在した画像を、転写材上に低温で熱定着してトナー画像を形成したときに、カラー画像ではカラー画像部とブラック画像部とで違和感が無いグラフィック性に優れた高光沢度の画像が得られ、ブラック画像では文字やラインの光沢度がカラー画像の光沢度より抑えられて視認性が良好な画像が得られ、且つ、低温定着性と広い非オフセット温度領域を有するトナー及び電子写真画像形成方法の提供。
【解決手段】イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーの何れもが少なくとも結着樹脂と着色剤を有する電子写真用トナーにおいて、ブラックトナーにより形成されたブラック画像の光沢度をGk、イエロー、マゼンタ、シアントナーより選択される1種以上のトナーにより形成されたカラー画像の光沢度をGcとしたときに、30≦Gc≦100、10≦(Gc−Gk)≦25、であることを特徴とする電子写真用トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真用トナー及び電子写真画像形成方法に関する。
カラー画像と文字やラインが混在したグラフィック画像においては、カラー画像と文字やラインのブラック画像の光沢度にある適切な関係が成り立つことが好ましい。即ち、双方の画像光沢度が近い場合にはブラック画像の視認性に劣り、逆に双方の画像光沢度が大きく異なる場合には髪の毛などカラー画像におけるブラック画像部分が窪んで見え違和感が有り好ましくない。
オフィス等のプリンターとして、ブラック画像とカラー画像共に低光沢度とし、ブラック画像がトナー画像より低光沢度とする検討がされている(例えば、特許文献1参照。)。
また、カラートナーとブラックトナーの光沢度に差をつける手段が検討されている(例えば、特許文献2、3参照。)。
しかしながら、上記の検討では、カラー画像の光沢度とブラック画像の光沢度が特に規定されておらず、且つカラー画像とブラック画像の光沢度差についても明確に提案されていなかった。
カラー画像とブラック画像に光沢度差を持たせる手段としてはカラートナーの軟化点とブラックトナーの軟化点をずらして設計することが知られている。
しかし、単にブラックトナーとカラートナーの軟化点をずらしただけでは、カラートナーとブラックトナーの両方を満足する非オフセット温度域が狭くなり実用上問題となる。
特に、近年、高速化、省エネルギー化を狙って低温定着性を有するフルカラートナーが検討されているが、定着温度が高温側に振れるとカラー画像の光沢度が上がり、定着温度が低温側に触れると光沢度が下がり、定着可能温度域内(非オフセット温度域内)で最適な光沢度のトナー画像を得るのが困難であった。
高画質のカラープリンターや高速カラー複写機が普及し、画像の出力枚数も飛躍的に増加し、高速化した近年においては、軽印刷分野などを中心に高光沢画像のニーズが高くなってきており、グラフィック画像中のカラー画像部とブラック画像部に違和感が無く、ブラック画像の文字やラインも読みやすいトナー画像が得られるトナーの開発が求められていた。
特許第3378347号公報 特開2000−29243号公報 特開2003−207947号公報
本発明は、上記問題に鑑みなわれたもので、カラー画像とブラック画像(文字や線)が混在した画像を、電子写真画像形成方法により転写材上に低温で熱定着してトナー画像を形成したときに、カラー画像ではカラー画像部とブラック画像部とで違和感が無いグラフィック性に優れた高光沢度の画像が得られ、ブラック画像では文字やラインの光沢度がカラー画像の光沢度より抑えられて視認性の良好な画像が得られ、且つ、低温定着性と広い非オフセット温度領域を有するトナー及び電子写真画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明は、下記構成を採ることにより達成される。
1.
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナーの何れもが少なくとも結着樹脂と着色剤を有する電子写真用トナーにおいて、
ブラック(K)トナーにより形成されたブラック画像の光沢度をGk、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)トナーより選択される1種以上のトナーにより形成されたカラー画像の光沢度をGcとしたときに、
30≦Gc≦100、
10≦(Gc−Gk)≦25
であることを特徴とする電子写真用トナー。
2.
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による測定において、
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各トナーのピーク面積比率の一番大きいピーク分子量を、MPy、MPm、MPc、MPkとしたときに、MPk≦MPy
MPk≦MPm
MPk≦MPc
であることを特徴とする前記1記載の電子写真用トナー。
3.
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による測定において、
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各トナーのピーク面積比率の一番大きいピーク分子量を、MPy、MPm、MPc、MPkとしたときに、MPk<MPy
MPk<MPm
MPk<MPc
であることを特徴とする前記1記載の電子写真用トナー。
4.
ブラックトナーは結着樹脂に由来するテトラヒドロフラン(THF)不溶成分が無く、GPCによる分子量を測定したときに分子量1000〜15000の間に少なくとも一つのピークを有し、質量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mw/Mnの値が4≦Mw/Mn≦8であり、分子量10〜300万の占める割合が5〜10質量%であることを特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載の電子写真用トナー。
5.
カラートナーの軟化点が105〜115℃、ブラックトナーの軟化点が110〜120℃で、カラートナーの軟化点がブラックトナーの軟化点よりも低いことを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載の電子写真用トナー。
6.
少なくとも結着樹脂と着色剤を有するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナーを用いて画像形成を行う電子写真画像形成方法において、
前記ブラック(K)トナーにより形成されたブラック画像の光沢度をGk、前記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)トナーより選択された1種以上のトナーにより形成されるカラー画像の光沢度をGcとしたときに、
30≦Gc≦100、
10≦(Gc−Gk)≦25
となるトナーを用いて画像形成することを特徴とする電子写真画像形成方法。
本発明のトナー及び電子写真画像形成方法は、カラー画像とブラック画像(文字や線)が混在した画像を、電子写真画像形成方法により転写材上に低温で熱定着してトナー画像を形成したときに、カラー画像ではカラー画像部とブラック画像部とで違和感が無いグラフィック性に優れた高光沢度の画像が得られ、ブラック画像では文字やラインの光沢度がカラー画像の光沢度より抑えられて視認性が良好な画像が得られ、且つ、低温定着性と広い非オフセット温度領域を有する優れた効果を有する。
本発明者等は、カラー画像とブラック画像(文字画像や線画像)が混在した画像を低温で転写材に熱定着したときに、定着オフセットを発生せず、カラー画像のカラー画像部とブラック画像部とで違和感が無く、グラフィック性に優れた光沢度の高いトナー画像が得られ、文字やラインのブラック画像ではカラー画像の光沢度より光沢度を抑えて文字やラインが読みやすいトナー画像が得られるトナーについて検討を行った。
種々検討の結果、カラー画像とブラック画像(文字画像や線画像)が混在した画像において、カラー画像のカラー画像部とブラック画像部との違和感が無く、ブラック画像部では文字やラインが読みやすくるには、転写材上に形成されたカラー画像の光沢度を規定し、且つカラー画像の光沢度とブラック画像の光沢度の差を好まし範囲に規定することが必要であることを見出した。
具体的には、カラー画像とブラック画像が混在したトナー像を転写材上に熱定着したときに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)トナーより選択される1種以上のトナーにより形成されたカラー画像の光沢度をGc、ブラック(K)トナーにより形成されたブラック画像の光沢度をGkとしたときに、Gcの光沢度を30≦Gc≦100、GcとGkの光沢度差を10≦(Gc−Gk)≦25とすると、カラー画像ではカラー画像部とブラック画像部とで違和感が無く、グラフィック性に優れた高光沢度の画像が得られ、ブラック画像では文字やラインの光沢度がカラー画像の光沢度より抑えられ、文字やラインの視認性が良好な画像が得られることを見出した。
カラー画像部とは、カラートナーにより転写材上に形成されたカラー画像をいい、カラートナーとは、シアン(C)トナー、マゼンタ(M)トナー、イエロー(Y)トナーである。
ブラック画像部とは、ブラックトナーにより転写材上に形成された文字、線、カラー画像のブラック部をいう。
上記のような光沢度の範囲と光沢度差の関係を有し、且つ低温で定着可能で広い非オフセット温度領域を有するトナーは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定したとき、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)トナーのピーク面積比率の一番大きいピーク分子量をブラック(K)のピーク面積比率の一番大きいピーク分子量と同等或いは大きいことが好ましい。
また、ブラックトナーは、結着樹脂に由来するテトラヒドロフラン(THF)不溶成分が無く、GPCにより分子量を測定したときに、分子量1000〜15000の間に少なくとも一つのピークを有し、質量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の値、分子量10〜300万の占める割合が特定の値を有するものが好ましい。
また、カラートナーとブラックトナーの軟化点の範囲、カラートナーとブラックトナーの軟化点の差を特定範囲に規定することが好ましい。
低温定着性を有しながら広いオフセット温度領域を有し、且つ、カラートナーの光沢度よりブラックトナーの光沢度を低く抑えて光沢度差を持たせるためには、ブラックトナーの分子量ピークをカラートナーよりも小さくして、ブラックトナーのメイン結着樹脂にカラートナー以上の低温定着性を付与させ、その上で、分子量10〜300万の高分子量体を5〜10質量%有することによりブラックトナーの光沢度を低く抑えることが好ましい。
上記のようにブラックトナーの結着樹脂をブロードな分子量設計にすることで、カラートナーとの定着温度領域(非オフセット温度領域)を同一にして、且つ上記のような光沢度の範囲と光沢度差の関係を有するトナーを作製でき好ましい。
具体的には、テトラヒドロフラン可溶分により求められたゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による分子量分布におけるピーク面積比率の一番大きいピークのピーク分子量が、ブラックトナーのピーク分子量≦カラートナーのピーク分子量の関係に有ることが好ましい。
ブラックトナーは着色剤や外添剤を除く結着樹脂に由来するテトラヒドロフラン(以下、THFともいう)不溶解成分が無く、GPCによる分子量分布の値が1000〜15000の間に少なくとも一つのピークを有し、該分子量分布の重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mw/Mnの値が4≦Mw/Mn≦8であり、分子量10万〜300万の高分子量体を5〜10質量%有するものが好ましい。
カラートナーの軟化点(Y、M、Cトナー)は、105〜115℃、ブラックトナーの軟化点は110〜120℃で、カラートナーの軟化点がブラックトナーの軟化点より低いことが好ましい。具体的には3〜7℃低いことが好ましい。
先ず、本発明のトナーに係る特性、その測定方法について説明する。
(光沢度)
本発明において光沢度とは、転写材の90%以上の面積領域が画像形成材料(即ちトナー)で被覆されている画像部分を、「JIS−Z8741−1983方法2」により、入射角75°にてグロスメーター「GMX−203」(村上色彩技術研究所社製)により測定した値で表されるものである。
図1は、光沢度測定装置(グロスメーター)の概念図である。
光源70から光学系71を介して試料72に照射する。この試料72の反射光を光学系73を介して受光器74で受光させる。S1、S2はスリットである。α1は光画像の開き角、β1は垂直面内の開き角、α2は受光器の開き角、β2は垂直面内の開き角である。図に示す指定された入射角θに対して試料72面からの鏡面反射光束をφ、標準面からの反射光束をφsとして光沢度Gは下記式で表される。
G=(φ/φs)×(使用した標準面の光沢度)
ここで、使用した標準面の光沢度は100.0である。従って、光沢度は100以下の数値で表されることになる。
(分子量)
トナーのピーク面積比率の一番大きいピーク分子量、分子量、質量平均分子量、数平均分子量、分子量10〜300万の占める割合の値は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて求めた値である。
GPCによる測定は、以下の測定方法で行う。
測定するトナー試料を濃度1mg/mlになるようテトラヒドロフランに溶解し、測定試料溶解液を調製する。尚、溶解は室温にて超音波分散機を用い5分間行い、次いでポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで濾過する。測定はGPCへ10μl測定試料溶解液を注入して行う。GPCの測定条件を下記に示す。
装置:HLC−8220(東ソー社製)
カラム:TSKguardcolumu+TSKgelSuperHZM−M3連(東ソー社製)
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.2ml/min
検出器:屈折率検出器(RI検出器)
試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出する。検量線測定用のポリスチレンとしては10点用いる。
尚、ピーク面積比率の一番大きいピーク分子量とは、複数ピークが存在した場合、各ピークの谷からベースラインに対して垂直に線を引いてピーク分割を行い、分割されたピークのうち面積が最も大きなピークをさし、ピーク分子量はそのピークトップの溶出時間に相当する分子量である。
(軟化点)
トナーの軟化点は、フローテスターを用いて求めた値である。
フローテスターを用いる軟化点の測定方法は、「フローテスターCFT−500」(島津製作所(株)社製)を用い、高さ10mmの円柱形状に成形し、昇温速度6℃/分で加熱しながらプランジャーより20kg/cm2の荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これにより当該フローテスターのプランジャー降下量−温度間の曲線(軟化流動曲線)を描き、最初に流出する温度を溶融開始温度、降下量5mmに対する温度を軟化点とする方法である。
装置:フローテスターCFT−500(島津製作所(株)社製)
昇温速度 6.0℃/分
開始温度 50.0℃
到達温度 180.0℃
測定間隔 3.0℃
予熱時間 300秒
測定荷重 196.13N
ダイ穴径 1.0mm
ダイ長さ 1.0mm
ピストン面積 1.0cm2
次に、本発明のトナーの作製について説明する。
《トナーの作製》
本発明のトナーの製造方法は、特に限定されないが、重合法により作製したトナーが上記特性を満足しやすく好ましい。
重合法によるトナーの作製方法としては、水系媒体中で樹脂粒子を融着させる方法が好ましい。
水系媒体中で樹脂粒子を融着させる方法として、例えば特開昭63−186253号公報、同63−282749号公報、特開平7−146583号公報等に記載されている方法や、樹脂粒子を塩析/融着させて形成する方法等を挙げることができる。
これらの樹脂粒子の製造法としては、一般に乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、沈殿重合法、界面重合法、合成後の樹脂粒子粉砕微粉等を用いることが可能であるが、本発明においては、乳化重合法或いはミニエマルジョン重合法により得られる樹脂粒子を用いてトナーを製造する方法が好ましい。
本発明のトナーは、懸濁重合法や、必要な添加剤の乳化液を加えた液中(水系媒体中)にて単量体を乳化重合、或いはミニエマルジョン重合して微粒の樹脂粒子を調製し、その後に、有機溶媒、塩類などの凝集剤等を添加して当該樹脂粒子を凝集、融着する方法で製造する方法がより好ましい。
(懸濁重合法)
重合性単量体中に荷電制御性樹脂を溶解させ、着色剤や必要に応じて離型剤、更に重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分散機などで重合性単量体に各種構成材料を溶解或いは分散させる。この各種構成材料が溶解或いは分散された重合性単量体を分散安定剤を含有した水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザーなどを使用しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。その後、撹拌機構を有する反応装置(撹拌装置)へ移し、加熱することで重合反応を進行させる。反応終了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、更に乾燥することで本発明のトナーを調製する。尚、本発明でいうところの「水系媒体」とは、少なくとも水が50質量%以上含有されたものを示す。
(乳化重合法)
また、本発明のトナーを製造する方法として樹脂粒子を水系媒体中で塩析、凝集、融着させて調製する方法も挙げることができる。この方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、特開平5−265252号公報や特開平6−329947号公報、特開平9−15904号公報に示す方法を挙げることができる。即ち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、或いは樹脂及び着色剤等より構成される微粒子を複数以上塩析、凝集、融着させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、更に加熱、撹拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、本発明のトナーを形成することができる。尚、ここにおいて凝集剤と同時にアルコールなど水に対して無限溶解する溶媒を加えてもよい。
次に、重合法による具体的な製造例を挙げて説明する。
トナーの製造工程は、主に、以下に示す工程より構成されている。
1:重合性単量体を重合して樹脂粒子の分散液を調製する重合工程
2:水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子とを塩析/融着させて着色粒子を得る塩析/融着工程
3:着色粒子の分散液から当該着色粒子を固液分離し、当該着色粒子から界面活性剤などを除去、洗浄する固液分離・洗浄工程
4:洗浄処理された湿潤状態の着色粒子を乾燥する乾燥工程
必要に応じ
5:乾燥処理された着色粒子に外添剤を添加しトナーとする工程
から構成される。
以下、各工程について、詳細に説明する。
重合工程
重合工程は、重合性単量体を重合して樹脂粒子の分散液を調製する工程である。
本発明においては、製造の安定性及び得られるトナーの特性の観点から二段重合以上の多段重合法を採用することが好ましい。
以下に、多段重合法の代表例である二段重合法及び三段重合法について説明する。
〈二段重合法〉
二段重合法は、離型剤を含有する高分子量樹脂から形成される中心部(核)と、低分子量樹脂から形成される外層(殻)とにより構成される樹脂粒子を製造する方法である。
この方法を具体的に説明すると、先ず、離型剤を重合性単量体に溶解させて単量体混合液を調製し、この単量体混合液を水系媒体(例えば、界面活性剤水溶液)中に油滴分散させた後、この系を重合処理(第1段重合)することにより、離型剤を含む高分子量の樹脂粒子の分散液を調製するものである。
次いで、この樹脂粒子の分散液に、重合開始剤と低分子量樹脂を得るための単量体とを添加し、樹脂粒子の存在下で単量体を重合処理(第2段重合)を行うことにより、樹脂粒子の表面に、低分子量の樹脂(単量体の重合体)からなる被覆層を形成する方法である。
〈三段重合法〉
三段重合法は、高分子量樹脂から形成される中心部(核)、離型剤を含有する中間層及び低分子量樹脂から形成される外層(殻)とにより構成される樹脂粒子を製造する方法である。
この方法を具体的に説明すると、先ず、常法に従った重合処理(第1段重合)により得られた樹脂粒子の分散液を、水系媒体(例えば、界面活性剤の水溶液)に添加するとともに、上記水系媒体中に、離型剤を単量体に溶解させてなる単量体溶液を油滴分散させた後、この系を重合処理(第2段重合)することにより、樹脂粒子(核粒子)の表面に、離型剤を含有する樹脂(単量体の重合体)からなる被覆層(中間層)を形成して、樹脂粒子(高分子量樹脂−中間分子量樹脂)の分散液を調製する。
次いで、得られた樹脂粒子の分散液に、重合開始剤と低分子量樹脂を得るための単量体とを添加し、樹脂粒子の存在下で単量体Kを重合処理(第3段重合)することにより、樹脂粒子の表面に、低分子量の樹脂(単量体の重合体)からなる被覆層を形成する。上記方法において、第2段重合を組み入れることにより、離型剤を微細且つ均一に分散することができ好ましい。
本発明に係るトナーの製造方法においては、重合性単量体を水系媒体中で重合することが一つの特徴である。即ち、離型剤を含有する樹脂粒子(核粒子)又は被覆層(中間層)を形成する際に、離型剤を単量体に溶解させ、得られる単量体溶液を水系媒体中で油滴分散させ、この系に重合開始剤を添加して重合処理することにより、ラテックス粒子として得る方法である。
本発明でいう水系媒体とは、水50〜100質量%と水溶性の有機溶媒0〜50質量%とからなる媒体をいう。水溶性の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等を例示することができ、得られる樹脂を溶解しないアルコール系有機溶媒が好ましい。
また、機械的に油滴を形成する方法(ミニエマルジョン法)によれば、通常の乳化重合法とは異なり、油相に溶解させた離型剤が脱離することがなく、形成される樹脂粒子又は被覆層内に十分な量の離型剤を導入することができる。
ここで、機械的エネルギーによる油滴分散を行うための分散機としては、特に限定されるものではなく、例えば、高速回転するローターを備えた撹拌装置「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム−テクニック社製)、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マントンゴーリン及び圧力式ホモジナイザーなどを挙げることができる。また、分散粒子径としては、10〜1000nmとされ、好ましくは50〜1000nm、更に好ましくは30〜300nmである。
尚、離型剤を含有する樹脂粒子又は被覆層を形成するための他の重合法として、乳化重合法、懸濁重合法、シード重合法などの公知の方法を採用することもできる。また、これらの重合法は、樹脂粒子を構成する樹脂粒子(核粒子)又は被覆層であって、離型剤を含有しないものを得るためにも採用することができる。
この重合工程で得られる樹脂粒子の粒子径は、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定される質量平均粒径で10〜1000nmが好ましい。
また、樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)は48〜74℃が好ましく、52〜64℃がより好ましい。
また、カラートナーの製造に用いる樹脂粒子の軟化点は105〜115℃が好ましく、107〜112℃がより好ましい。ブラックトナーの製造に用いる樹脂粒子の軟化点は110〜120℃が好ましく、113〜117℃がより好ましい。
塩析/融着工程
この塩析/融着工程は、前記重合工程によって得られた樹脂粒子と着色剤粒子とを塩析/融着(塩析と融着とを同時に起こさせる)して着色粒子を得る工程である。
本発明でいう塩析/融着とは、塩析(粒子の凝集)と融着(粒子間の界面消失)とが同時に起こること、又は、塩析と融着とを同時に起こさせる行為をいう。塩析と融着とを同時に行わせるためには、樹脂粒子を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度条件下において粒子(樹脂粒子、着色剤粒子)を凝集させる必要がある。
この塩析/融着工程では、樹脂粒子及び着色剤粒子とともに、荷電制御剤などの内添剤粒子(数平均一次粒子径が10〜1000nm程度の微粒子)を塩析/融着させてもよい。また、着色剤粒子は、表面改質されていてもよく、表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができる。
着色剤粒子は、水性媒体中に分散された状態で塩析/融着処理が施される。着色剤粒子が分散される水性媒体は、臨界ミセル濃度(CMC)以上の濃度で界面活性剤が溶解されている水溶液が好ましい。
着色剤粒子の分散処理に使用する分散機は、特に限定されないが、好ましくは、高速回転するローターを備えた撹拌装置「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム−テクニック社製)、超音波分散機、機械的ホモジナイザー、マントンゴーリン、圧力式ホモジナイザー等の加圧分散機、ゲッツマンミル、ダイヤモンドファインミル等の媒体型分散機が挙げられる。
樹脂粒子と着色剤粒子とを塩析/融着させるためには、樹脂粒子及び着色剤粒子が分散している分散液中に、臨界凝集濃度以上の塩析剤(凝集剤)を添加するとともに、この分散液を、樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)以上に加熱することが必要である。
塩析/融着させるために好適な温度範囲としては、(Tg+10℃)〜(Tg+50℃)とされ、特に好ましくは(Tg+15℃)〜(Tg+40℃)とされる。また、融着を効果的に行わせるために、水に無限溶解する有機溶媒を添加してもよい。
固液分離・洗浄工程
この固液分離・洗浄工程では、上記の工程で得られた着色粒子の分散液から当該着色粒子を固液分離する固液分離処理と、固液分離された着色粒子(ケーキ状の集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物を洗浄して除去する洗浄処理とが施される。
ここに、固液分離方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う固液分離法など特に限定されるものではない。
乾燥工程
この工程は、洗浄処理された湿潤状態の着色粒子を乾燥処理する工程である。
この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。
乾燥処理された着色粒子の水分は、1質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは0.7質量%以下とされる。
尚、乾燥処理された着色粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
本発明のトナーは、上記の如く着色剤の不存在下において樹脂粒子を形成し、当該樹脂粒子の分散液に着色剤粒子の分散液を加え、当該樹脂粒子と着色剤粒子とを塩析/融着させることにより調製されることが好ましい。このように、樹脂粒子の調製を着色剤の存在しない系で行うことにより、樹脂粒子を得るための重合反応が阻害されることない。
また、樹脂粒子を得るための重合反応が確実に行われる結果、得られる着色粒子中に単量体やオリゴマーが残留するようなことはなく、当該トナーを使用する画像形成方法の熱定着工程において、異臭を発生させることはない。
次に、トナーを作製するのに用いる部材について説明する。
〔重合性単量体〕
樹脂粒子は、重合性単量体を重合して作製する。重合に用いられる重合性単量としては、カルボキシル基を有する重合性単量体、該カルボキシル基を有する重合性単量体と組み合わせて用いる重合性単量体を挙げることができる。
具体的には、カルボキシル基を有する重合性単量体として、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等の、アクリル酸エステル誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸或いはメタクリル酸誘導体が挙げられる。
また、カルボキシル基を有する重合性単量体と組み合わせて用いる重合性単量体として、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレン或いはスチレン誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類が挙げられる。
また、樹脂を構成する重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが更に好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
更に、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
また、乳化会合法を用いる場合には水溶性ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸及びその塩、過酸化水素等を挙げることができる。
尚、親水性樹脂とは、樹脂を構成する組成成分中に酸モノマー(重合性単量体)を含む樹脂である。
酸モノマー(重合性単量体)とは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸などが挙げられるが、これらの中ではアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
トナー中に占める親水性樹脂の割合は、5〜80質量%が好ましい。
疎水性樹脂とは、樹脂を構成する組成成分中に酸モノマー(重合性単量体)を含まない樹脂である。
〔重合開始剤〕
本発明に用いられるラジカル重合開始剤は、水溶性であれば適宜使用が可能である。例えば、過硫酸塩(例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物(例えば、4,4′−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等)、パーオキシド化合物等が挙げられる。更に、上記ラジカル性重合開始剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とすることが可能である。レドックス系開始剤を用いることにより、重合活性が上昇し、重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短縮が達成でき好ましい。
重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生成温度以上であればどの温度を選択しても良いが例えば50〜90℃の範囲が用いられる。但し、常温開始の重合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビン酸等)の組み合わせを用いることで、室温又はそれより幾らか高い温度で重合することも可能である。
〔連鎖移動剤〕
分子量を調整することを目的として、公知の連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプト基を有する化合物が用いられる。特に、メルカプト基を有する化合物は、加熱定着時の臭気を抑制し、分子量分布がシャープであるトナーが得られ、保存性、定着強度、耐オフセット性に優れるため好ましく用いられ、好ましいものとしては、例えば、チオグリコール酸エチル、チオグリコール酸プロピル、チオグリコール酸プロピル、チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸t−ブチル、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸デシル、チオグリコール酸ドデシル、エチレングリコールのメルカプト基を有する化合物、ネオペンチルグリコールのメルカプト基を有する化合物、ペンタエリストールのメルカプト基を有する化合物を挙げることができる。この内、トナー加熱定着時の臭気を抑制する観点で、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステルが、特に好ましい。
〔界面活性剤〕
前述の重合性単量体を使用して、特にミニエマルジョン重合を行うためには、界面活性剤を使用して水系媒体中に油滴分散を行うことが好ましい。この際に使用することのできる界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、下記のイオン性界面活性剤を好適な化合物の例として挙げることができる。
イオン性界面活性剤としては、例えば、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム等)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等)が挙げられる。
また、ノニオン性界面活性剤も使用することができる。具体的には、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等を挙げることができる。
本発明において、これら界面活性剤は、主に乳化重合時の乳化剤として使用されるが、他の工程又は他の目的で使用してもよい。
〔凝集剤〕
本発明で用いられる凝集剤は、金属塩の中から選択されるものが好ましい。
金属塩としては、一価の金属、例えばナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価の金属、例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属の塩、マンガン、銅等の二価の金属塩、鉄、アルミニウム等の三価の金属塩等が挙げられる。
これら金属塩の具体的な例を以下に示す。一価の金属の金属塩の具体例として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、二価の金属の金属塩として塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等が挙げられる。三価の金属塩としては、塩化アルミニウム、塩化鉄等が挙げられる。これらは、目的に応じて適宜選択される。一般的には一価の金属塩より二価の金属塩のほうが臨界凝集濃度(凝析値或いは凝析点)が小さく、更に三価の金属塩の臨界凝集濃度は小さい。
本発明でいう臨界凝集濃度とは、水性分散液中の分散物の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加し、凝集が起こる点の濃度を示している。この臨界凝集濃度は、ラテックス自身及び分散剤により大きく変化する。例えば、岡村誠三他著 高分子化学17,601(1960)等に記述されており、これらの記載に従えば、その値を知ることができる。また、別の方法として、目的とする粒子分散液に所望の塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ電位を測定し、ζ電位が変化し出す点の塩濃度を臨界凝集濃度とすることも可能である。
本発明では、金属塩を用いて臨界凝集濃度以上の濃度になるように重合体微粒子分散液を処理する。この時、当然のことながら、金属塩を直接加えるか、水溶液として加えるかは、その目的に応じて任意に選択される。水溶液として加える場合には、重合体粒子分散液の容量と金属塩水溶液の総容量に対し、添加した金属塩が重合体粒子の臨界凝集濃度以上になる必要がある。
本発明における凝集剤たる金属塩の濃度は、臨界凝集濃度以上であれば良いが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2倍以上、更に好ましくは1.5倍以上添加される。
〔着色剤〕
本発明のトナーを構成する着色剤(樹脂粒子との塩析/融着に供される着色剤粒子)としては、各種の無機顔料、有機顔料、染料を挙げることができる。無機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。具体的な無機顔料を以下に例示する。
ブラックトナー用の顔料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
これらの無機顔料は所望に応じて単独又は複数を選択併用することが可能である。また顔料の添加量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%が選択される。
磁性トナーとして使用する際には、前述のマグネタイトを添加することができる。この場合には所定の磁気特性を付与する観点から、トナー中に20〜60質量%添加することが好ましい。
有機顔料及び染料としても従来公知のものを用いることができる。具体的な有機顔料及び染料を以下に例示する。
マゼンタ又はレッドトナー用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
オレンジ又はイエロートナー用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー156等が挙げられる。
グリーン又はシアントナー用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
また、染料としては、例えば、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等を用いることができ、またこれらの混合物も用いることができる。
これらの有機顔料及び染料は、所望に応じて、単独又は複数を選択併用することが可能である。また、顔料の添加量は、重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%が選択される。
本発明のトナーを構成する着色剤(着色剤粒子)は、表面改質されていてもよい。表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができ、具体的にはシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等を好ましく用いることができる。シランカップリング剤としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等のアルコキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン等のシロキサン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。チタンカップリング剤としては、例えば、味の素(株)社製の「プレンアクト」と称する商品名で市販されているTTS、9S、38S、41B、46B、55、138S、238S等、日本曹達(株)社製の市販品A−1、B−1、TOT、TST、TAA、TAT、TLA、TOG、TBSTA、A−10、TBT、B−2、B−4、B−7、B−10、TBSTA−400、TTS、TOA−30、TSDMA、TTAB、TTOP等が挙げられる。アルミニウムカップリング剤としては、例えば、味の素(株)社製の「プレンアクトAL−M」等が挙げられる。
これらの表面改質剤の添加量は、着色剤に対して0.01〜20質量%であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜5質量%とされる。
着色剤粒子の表面改質法としては、着色剤粒子の分散液中に表面改質剤を添加し、この系を加熱して反応させる方法を挙げることができる。
表面改質された着色剤粒子は、濾過により採取され、同一の溶媒による洗浄処理と濾過処理が繰り返された後、乾燥処理される。
〔離型剤〕
本発明に用いられる離型剤は、公知の化合物を用いることができる。
この様なものとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
トナーに含有される離型剤の量は、トナー全体に対し1〜20質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましい。
(荷電制御剤)
本発明のトナーには、必要に応じて荷電制御剤を添加することができる。荷電制御剤としては、公知の化合物を用いることができ、具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩或いはその金属錯体等が挙げられる。含有される金属としては、Al、B、Ti、Fe、Co、Niなどが挙げられる。荷電制御剤として特に好ましいのはベンジル酸誘導体の金属錯体化合物である。尚、荷電制御剤は、好ましくはトナー全体に対して0.1〜20.0質量%の含有率とすると、良好な結果を得ることができる。
《現像剤》
本発明のトナーは、一成分現像剤、二成分現像剤として用いることができる。一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤或いはトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、何れにも使用することができる。また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の鉄含有磁性粒子に代表される従来から公知の材料を用いることができるが、特に好ましくはフェライト粒子もしくはマグネタイト粒子である。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは20〜80μmのものが良い。
キャリアの体積平均粒径の測定は、レーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス」(シンパティック社製)により測定することができる。
キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被覆されているコーティングキャリア、或いは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
また、キャリアとトナーの混合比は、質量比でキャリア:トナー=1:1〜50:1の範囲とするのが良い。
《転写材》
本発明に用いられる転写材とは、トナー画像を保持する支持体で、通常転写材、転写体或いは転写紙と呼ばれるものである。具体的には薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙やコート紙等の塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム等の各種転写材を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
本発明では、カラー画像と文字画像の光沢バランスを得るため表面が平滑な転写材が好ましい。具体的には、光沢度が5〜80の転写材が好ましく、市販の光沢紙「POD80」(王子製紙(株)社製)(光沢度67)、「CFペーパー」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)(光沢度5.7)等を挙げることができる。
《画像形成装置》
本発明のトナーを用いる画像形成装置は特に限定されないが、転写材上に形成されたトナー像を、定着装置を構成する加熱部材間を通過させて熱定着する接触型定着手段を用いたの画像形成装置が前記光沢バランスを有するトナー画像を得られやすく好ましい。
以下、本発明のトナーに好ましく用いられる画像形成装置と定着装置について説明する。
図2は、本発明で用いられるカラー画像形成装置の一例を示す断面構成図である。
このカラー画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端状転写ベルトユニット7と、給紙搬送手段21及び定着手段24とから成る。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1M、帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段としての一次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1C、帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段としての一次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Kは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1K、帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、一次転写手段としての一次転写ローラ5K、クリーニング手段6Kを有する。
無端状転写ベルトユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された半導電性エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端状転写ベルト70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kにより、回動する無端状転写ベルト70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された記録媒体としての転写材Pは、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段5Aに搬送され、転写材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された転写材Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、二次転写手段5Aにより転写材Pにカラー画像を転写した後、転写材Pを曲率分離した無端状転写ベルト70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写ローラ5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の一次転写ローラ5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに圧接する。
二次転写手段5Aは、ここを転写材Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、無端状転写ベルト70に圧接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端状転写ベルトユニット7とから成る。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y、1M、1C、1Kの図示左側方には無端状転写ベルトユニット7が配置されている。無端状転写ベルトユニット7は、ローラ71、72、73、74を巻回して回動可能な無端状転写ベルト70、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5K、及びクリーニング手段6Aとから成る。
筐体8の引き出し操作により、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端状転写ベルトユニット7とは、一体となって、本体Aから引き出される。
筐体8の図示左側の支持レール82Lは、無端状転写ベルト70の左方で、定着手段24の上方空間部に配置されている。筐体8の図示右側の支持レール82Rは、最下部の現像手段4Kの下方付近に配置されている。支持レール82Rは、現像手段4Y、4M、4C、4Kを筐体8に着脱する動作に支障を来さない位置に配置されている。
このような画像形成装置に用いられる定着装置について図3、4、5を用いて説明する。
図3は、定着ベルトタイプの定着装置の一例を示す断面構成図である。
図4は、定着ベルトタイプの定着装置に用いられる加熱ローラの一例を示す断面図である。
これは、ハロゲンランプによる加熱手段(以下発熱発光体ともいう)242を有する加熱ローラ240である第1支持ローラと、該第1支持ローラ即ち加熱ローラ240と平行で離間して配設される第2支持ローラ250と、前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラ250にエンドレスに掛け渡された定着ベルト260と、該定着ベルト260を介して前記第2支持ローラ250に押圧してニップ部を形成する対向ローラ270とを有する定着装置24を基本構成とするものである。
ベルトタイプの定着装置は図3、図4に示すように前記加熱手段242としてハロゲンランプを発熱発光体に用いたものであると共に、上記基本構成に基づき前記第1支持ローラである加熱ローラ240を透光性基体241と透光性弾性層243と熱線吸収層244とからなる加熱ローラにしたものである。
定着ベルトとしては、肉厚約40μmのNi電鋳基体に、肉厚約200μmのSiゴム層を外側に施し、更に外側に肉厚約30μmのPFA層を施したものや、肉厚50〜100μm程度のポリイミド製基体に、肉厚約200μmのSiゴム層を外側に施し、更に外側に肉厚約30μmのPFA層を施したものが好ましい。
図5は、加熱ローラタイプの定着装置(加圧ローラと加熱ローラを用いたタイプ)の一例を示す断面構成図である。
図5に示す定着装置10は、加熱ローラ71と、これに当接する加圧ローラ72とを備えている。尚、図5において、17は転写材(転写紙)P上に形成されたトナー像である。
加熱ローラ71は、フッ素樹脂又は弾性体からなる被覆層82が芯金81の表面に形成されてなり、線状ヒーターよりなる加熱部材75を内包している。
芯金81は、金属から構成され、その内径は10〜70mmとされる。芯金81を構成する金属としては特に限定されるものではないが、例えば鉄、アルミニウム、銅等の金属或いはこれらの合金を挙げることができる。
芯金81の肉厚は0.1〜15mmとされ、省エネの要請(薄肉化)と、強度(構成材料に依存)とのバランスを考慮して決定される。例えば、0.57mmの鉄よりなる芯金と同等の強度を、アルミニウムよりなる芯金で保持するためには、その肉厚を0.8mmとする必要がある。
被覆層82の表面を構成するフッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)及びPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などを例示することができる。
フッ素樹脂からなる被覆層82の厚みは10〜500μmとされ、好ましくは20〜400μmとされる。
フッ素樹脂からなる被覆層82の厚みが10μm未満であると、被覆層としての機能を十分に発揮することができず、定着装置としての耐久性を確保することができない。一方、500μmを超える被覆層の表面には紙粉によるキズがつき易く、当該キズ部にトナーなどが付着し、これに起因する画像汚れを発生する問題がある。
また、被覆層82を構成する弾性体としては、LTV、RTV、HTVなどの耐熱性の良好なシリコンゴム及びシリコンスポンジゴムなどを用いることが好ましい。
被覆層82を構成する弾性体のアスカーC硬度は、80°未満とされ、好ましくは60°未満とされる。
また、弾性体からなる被覆層82の厚みは0.1〜30mmが好ましく、0.1〜20mmがより好ましい。
加熱部材75としては、ハロゲンヒーターを好適に使用することができる。
加圧ローラ72は、弾性体からなる被覆層84が芯金83の表面に形成されてなる。被覆層84を構成する弾性体としては特に限定されるものではなく、ウレタンゴム、シリコンゴムなどの各種軟質ゴム及びスポンジゴムを挙げることができ、被覆層84を構成するものとして例示したシリコンゴム及びシリコンスポンジゴムを用いることが好ましい。
また、被覆層84の厚みは0.1〜30mmが好ましく、0.1〜20mmがより好ましい。
また、定着温度(加熱ローラ10の表面温度)は70〜210℃、定着線速は80〜640mm/secが好ましい。また、加熱ローラのニップ幅は8〜40mm、好ましくは11〜30mmに設定する。
《樹脂粒子の作製》
(樹脂粒子の製造)3層構造樹脂粒子の作製
第一段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8gをイオン交換水3000gに溶解し、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10gをイオン交換水400gに溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、下記単量体の混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子(1H)」とする。
スチレン 480g
n−ブチルアクリレート 250g
メタクリル酸 68g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 20g
第二段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7gをイオン交換水800gに溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱後、前記「樹脂粒子(1H)」を260gと、下記単量体を含む混合液を90℃にて溶解させた溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
スチレン 245g
n−ブチルアクリレート 120g
メタクリル酸 34g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 3g
パラフィンワックス(融点70℃) 190g
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6gをイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を82℃にて1時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行い樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子(1HM)」とする。
第三段重合
更に、過硫酸カリウム11gをイオン交換水400gに溶解させた溶液を添加し、82℃の温度条件下に、
スチレン 410g
n−ブチルアクリレート 155g
メタクリル酸 33g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 12g
からなる単量体の混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子」とする。
表1に、樹脂粒子を作製するのに用いた化合物とその量を示す。
Figure 2007187967
《着色剤分散液の作製》
(着色剤K分散液の作製)
ドデシル硫酸ナトリウム90gをイオン交換水1600gに撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420gを徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤粒子の分散液を調製した。これを、「着色剤K分散液」とする。この着色剤K分散液における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、110nmであった。
(着色剤Y分散液の作製)
着色剤K分散液の作製で用いたカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420gを、「C.I.ピグメントイエロー12」378gに変更した以外は同様にして着色剤粒子の分散液を調製した。これを「着色剤Y分散液」とする。
(着色剤M分散液の作製)
着色剤K分散液の作製で用いたカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420gを、「C.I.ピグメントレッド2」357gに変更した以外は同様にして着色剤粒子の分散液を調製した。これを「着色剤M分散液」とする。
(着色剤分散液Cの作製)
着色剤K分散液の作製で用いたカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420gを、「C.I.ピグメントブルー15」210gに変更した以外は同様にして着色剤粒子の分散液を調製した。これを「着色剤C分散液」とする。
《トナーの作製》
〈トナーK1の作製〉
(凝集・融着工程)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、「樹脂粒子」を固形分換算で300gと、イオン交換水1400gと、「着色剤K分散液」120gと、ポリオキシ(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3gをイオン交換水120gに養鶏を仕込み、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム35gをイオン交換水35gに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて90℃まで昇温し、90℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。この状態で、「コールターマルチサイザーIII」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準におけるメディアン径(D50)が所望の粒径(6.0μm)になった時点で、塩化ナトリウム150gをイオン交換水600gに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に、熟成工程として液温度98℃にて加熱撹拌することにより、「FPIA−2100」による測定で円形度0.945になるまで、粒子間の融着を進行させた。その後、液温を30℃まで冷却し、塩酸を添加しpHを4.0に調整し、撹拌を停止した。
(洗浄・乾燥工程)
凝集・融着工程にて生成した粒子をバスケット型遠心分離機「MARkIII型式番号60×40」(松本機械製)で固液分離し、着色粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥して「トナー母体K粒子」を作製した。
(外転剤添加工程)
上記で得られた「トナー母体K粒子」に、疎水性シリカ粒子(数平均一次粒子径=12nm)を1質量%、疎水性チタニア粒子(数平均一次粒子径=20nm)を0.3質量%添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、「トナーK1」を作製した。
〈トナーK2〜K6の作製〉
樹脂粒子を、表2のように変更した以外は、トナーK1と同様にして「トナーK2〜K6」を作製した。
〈トナーY7〜Y11、トナーM7〜M11、トナーC7〜C11の作製〉
樹脂粒子を、表2のように変更し、塩析/融着工程で用いた着色剤K分散液を「着色剤Y分散液」、「着色剤M分散液」、「着色剤C分散液」に変更した以外は、トナーK1と同様にして「トナーY7〜Y11」、「トナーM7〜M11」、「トナーC7〜C11」を作製した。
表2に、トナーを作製するのに用いた樹脂粒子、ピーク分子量、Mw/Mn、分子量10〜300万の占める割合、トナーの軟化点を示す。
Figure 2007187967
尚、着色粒子と該着色粒子に外添剤添加して得られたトナーの軟化点、体積基準におけるメディアン粒径(D50)は同一であった。
《評価》
(画像評価)
上記で作製した現像剤の画像評価装置として、「bizhub C350」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)の定着装置を改造したものを用いた。
画像評価は、上記定着装置の加熱ローラ表面温度(幅方向の中心部で測定)を150℃に設定し、上記現像装置に上記で作製した現像剤を順番に装填し、20℃、55%RHの環境で、プリントしトナー画像を形成し、以下の項目について評価を行った。
尚、トナー画像形成は、カラー写真画像(光沢を有する高品質画像が求められる)、グラフィック画像(カラー画像と、文字及びラインとの光沢度のバランスが求められる)、ブラック画像(読みやすい文字画像が求められる)を有する原稿をCFペーパー(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)にプリントして作製した。
(光沢度)
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各トナーの光沢度は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各トナーにより形成されたトナー画像を、上記の測定方法で測定して求めた。
尚、シアン、マゼンタ、イエローの各トナーにより形成されたトナー画像の光沢度は同一であったのでシアントナーの光沢度(Gc)とブラックトナーの光沢度(Gk)の値を表3に示す。
(光沢度の差)
光沢度の差(Gc−Gk)は、上記で測定して得られたシアントナーの光沢度(Gc)からブラックトナーの光沢度(Gk)を差し引いて求めた。求めた値を表3に示す。
尚、マゼンタトナーとイエロートナーの光沢度(Gm、Gy)はシアントナーの光沢度(Gc)と同一であったので省略する。
(定着可能温度)
定着可能温度は、定着率が90%以上得られる定着温度を求め、その温度を定着可能温度として評価した。
具体的には、常温常湿(20℃、50%RH)の環境で、加熱ローラの表面温度を130〜190℃まで5℃刻みで変更し、2.5cm角のべた画像(トナー付着量0.3m2)のプリントを作成した。得られた各ベタ画像の定着強度を、メンディングテープ剥離法により測定し、定着率が90%以上得られた定着温度を求め、その温度から定着可能温度を求めた。
以下、メンディングテープ剥離法について説明する。
1)転写紙上の2.5cm角のベタ黒画像のトナー付着量が0.3mg/m2となる設定条件でプリントして得られたトナー画像の絶対反射濃度D0を測定する
2)「メンディングテープ」(住友3M社製:No.810−3−12)を、トナー画像に軽く貼り付ける
3)1kPaの圧力でテープの上を3.5回往復擦り付ける
4)180℃の角度、2Nの力でテープを剥がす
5)剥離後の絶対反射濃度D1を測定する
6)定着率を算出する。
定着率(%)=D1/D0×100
尚、画像濃度の測定には、反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用した。
評価基準
◎:定着可能温度が、140℃以下で低温定着性に非常に優れる
○:定着可能温度が、150℃以下で低温定着性に優れる
×:定着可能温度が、155℃以上で低温定着性に劣る。
(非オフセット温度領域の評価)
非オフセット温度領域は、支持体上に転写されたトナー像を熱定着したとき、支持体上に定着オフセットが発生しない温度の範囲で評価した。
評価に用いた定着装置は、定着装置に接触しているクリーニング機構を取り外し、定着装置へは何も接触しないように改造した。
プリント環境は、常温常湿(25℃、55%RH)に設定し、定着装置の加熱ローラの表面温度(幅方向の中心部で測定)を、100〜240℃の範囲で、10℃刻みで変化させ、各表面温度において、搬送方向に直交する位置に5mm幅のベタ帯状画像を有するA3版サイズのCFペーパーを縦送りで搬送定着した後、搬送方向に直交する位置に5mm幅のベタ帯状画像と20mm幅のハーフトーン画像を有するA4版サイズのCFペーパーを横送りで搬送し、得られたプリントサンプルについて、定着オフセットに起因する画像汚れを目視観察し、汚れがない温度領域を非オフセット温度領域とした。
(ブラック画像の違和感の評価)
ブラック画像の違和感は、市販の光沢紙「POD80」(王子製紙(株)社製)にプリントして得られた人物画像の顔の部分(カラー画像部)と髪の部分(ブラック画像部)で評価した。
評価は、任意に50人選出した評価者に上記で作製したプリントを見せ、顔の部分(カラー画像部)と髪の部分(ブラック画像部)の違和感を下記評価基準で評価してもらった。
評価基準
◎:45〜50人の人が、顔の部分(カラー部)と髪の部分(ブラック部)に違和感が無く、良好と評価
○:30〜44人の人が、顔の部分(カラー部)と髪の部分(ブラック部)に違和感が無く、良好と評価
△:15〜29人の人が、顔の部分(カラー部)と髪の部分(ブラック部)に違和感が無いと評価
×:15人未満の人が、顔の部分(カラー部)と髪の部分(ブラック部)に違和感が無いと評価。
(文字の視認性の評価)
文字画像の視認性は、市販の光沢紙「POD80」(王子製紙(株)社製)にプリントして得られたカラー画像とブラックトナーにより形成された文字がプリントされた画像で評価した。
評価は、任意に50人選出した評価者に上記で作製したプリントを見せ、を下記評価基準で評価してもらった。
評価基準
◎:45〜50人の人が、文字の視認性が良好と評価
○:30〜44人の人が、文字の視認性が良好と評価
△:15〜29人の人が、文字の視認性が良好と評価
×:15人未満の人が、文字の視認性が良好と評価。
(グラフィック性の評価)
グラフィック性の評価は、市販の光沢紙「POD80」(王子製紙(株)社製)にプリントして得られたカラー画像の画像の質感、深み、実物像忠実表現(リアリティ)を主観評価を用いて行った。主観評価には、評定尺度法に準じた。
評価のカテゴリーは5段階評価とし、各評定者に対して画像について単独評価を2回行い、全評定者の平均値を評価結果とした。
評定者は、任意に50人選定した。また、評定時の視距離は300〜400mmで照度は1000±50ルックスとした。尚、評定値が4.0以上である画像が質感、深みがあり、リアリティのある画像であると評価でき、実用的に優れた画像である。
1点(bad):質感、深みが無く、リアリティも無い
2点(poor):質感、深みが不足し、リアリティも不足している
3点(fair):質感、深みがやや不足し、リアリティもやや欠ける
4点(good):質感、深みが感じられ、リアリティも有る
5点(exellent):質感、深みは申し分なく、リアリティも充分備えている
評価基準
◎:平均値が4〜5点
○:平均値が3〜4点未満
×:平均値が3点未満。
表3に、画像形成に用いたカラートナーとブラックトナーの組み合わせと、ピーク面積比率の一番大きいピーク分子量の差(MPc−MPk)を示す。
Figure 2007187967
表4に、評価結果を示す。
Figure 2007187967
表4から明らかなように、実施例1〜6は低温定着性を有しながら非定着オフセット温度領域も広く、画像評価項目も優れているが、比較例1〜3は評価項目のいくつかに問題が有ることが判る。
光沢度測定装置(グロスメーター)の概念図である。 本発明で用いられる画像形成装置の一例を示す断面図である。 定着ベルトタイプの定着装置の一例を示す断面構成図である。 定着ベルトタイプの定着装置に用いられる加熱ローラの一例を示す断面図である。 加熱ローラタイプの定着装置(加圧ローラと加熱ローラを用いたタイプ)の一例を示す断面構成図である。
符号の説明
24 定着装置
240 加熱ローラ
241 透光性基体
241M 金属基体
241H 穴
241S スリット
242 発熱発光体(加熱手段)
243 透光性弾性層
244 熱線吸収層
250 第2支持ローラ
260 定着ベルト
270 対向ローラ
271 透光性基体
272 発熱発光体
273 透光性弾性層
274 熱線吸収層
280 補助ローラ

Claims (6)

  1. イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナーの何れもが少なくとも結着樹脂と着色剤を有する電子写真用トナーにおいて、
    ブラック(K)トナーにより形成されたブラック画像の光沢度をGk、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)トナーより選択される1種以上のトナーにより形成されたカラー画像の光沢度をGcとしたときに、
    30≦Gc≦100、
    10≦(Gc−Gk)≦25
    であることを特徴とする電子写真用トナー。
  2. ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による測定において、
    イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各トナーのピーク面積比率の一番大きいピーク分子量を、MPy、MPm、MPc、MPkとしたときに、MPk≦MPy
    MPk≦MPm
    MPk≦MPc
    であることを特徴とする請求項1記載の電子写真用トナー。
  3. ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による測定において、
    イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各トナーのピーク面積比率の一番大きいピーク分子量を、MPy、MPm、MPc、MPkとしたときに、MPk<MPy
    MPk<MPm
    MPk<MPc
    であることを特徴とする請求項1記載の電子写真用トナー。
  4. ブラックトナーは結着樹脂に由来するテトラヒドロフラン(THF)不溶成分が無く、GPCによる分子量を測定したときに分子量1000〜15000の間に少なくとも一つのピークを有し、質量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mw/Mnの値が4≦Mw/Mn≦8であり、分子量10〜300万の占める割合が5〜10質量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電子写真用トナー。
  5. カラートナーの軟化点が105〜115℃、ブラックトナーの軟化点が110〜120℃で、カラートナーの軟化点がブラックトナーの軟化点よりも低いことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電子写真用トナー。
  6. 少なくとも結着樹脂と着色剤を有するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナーを用いて画像形成を行う電子写真画像形成方法において、
    前記ブラック(K)トナーにより形成されたブラック画像の光沢度をGk、前記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)トナーより選択された1種以上のトナーにより形成されるカラー画像の光沢度をGcとしたときに、
    30≦Gc≦100、
    10≦(Gc−Gk)≦25
    となるトナーを用いて画像形成することを特徴とする電子写真画像形成方法。
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