JP2007186871A - 角型軒樋の構造 - Google Patents

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Naoto Hikino
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Abstract

【課題】平滑な表面を持つ角型軒樋の底面に適当な間隔で開口部を設けるとともに、該開口部から水洩れすることなく雨水を竪樋に流し落とすことのできる角型軒樋の構造を提供する。
【解決手段】角型軒樋の底面に適当な間隔で開口部が設けられた構造であって、上記角型軒樋本体Aはその底面1が平滑に仕上げられ、上記底面1の裏面11には、その長手方向に沿って幅方向略中央部に凹溝部2が設けられ、上記開口部は竪樋と接続するための排水口4とされる角型軒樋の構造。上記開口部は上記角型軒樋本体Aの底面1の裏面11の長手方向に沿う幅方向略中央部に設けられた凹溝部2を中心にして裏面側から孔開け治具により開口される。
【選択図】図2

Description

本発明は、軒樋の構造に関する。さらに詳しくは、角型軒樋の構造に関する。
通常、軒先に連設された角型軒樋には竪樋を接続するための孔が適当な間隔で開口され、雨水は上記開口部から竪樋に流下して排水される。例えば、下記特許文献1には、その第1図(イ)、(ロ)に示されているように、角型軒樋の底面に排水口を穿ち、上記排水口の裏面側の周囲を外側環状パッキンと内側環状パッキンとにより水密構造とし、集水筒と排水筒とを接続してなる排水ドレンが開示されている。
上記排水ドレンを取り付けるためには、特許文献1の第1図(ロ)に示されているように、角型軒樋の底面に略円形の排水口を設ける必要があり、この排水口は、孔開け治具を用いて開口される。通常、孔開け治具としては、コンパス式に中心軸を定め、カッター部を手で回転させて略円形に孔を切り取る方式の治具が用いられている。しかしながら、塩化ビニル樹脂等、平滑な表面を持つ角型軒樋の底面には目安がないため、中心点を定めることが困難であり、たとえ、定めることができたとしても上記中心軸が平滑な表面上を滑って容易に孔を開けることができないという問題がある。
このような問題を解決するため、本願図4に示すように角型軒樋Bの底面に溝部5を突設し、この溝部5のV字形の底部に上記孔開け治具の中心軸尖端部をあてがい、カッター部を手で回転させて略円形に孔を切り取り、開口部を設ける方法が知られている。このようにすることにより、中心点を定めて容易に開口され、本願図5に示すように、排水口6を設けることができる。しかしながら、端部が竪樋に接続される排水ドレンの内筒部材(想像線で示す)7を上記排水口6に嵌入したとき、溝部5を形成する突起が介在するため、上記内筒部材7のフランジ部と底面との間に隙間Sが生じ、上記内筒部材7の外面を伝って水が漏れるという問題がある。
特開平8−151741号公報(第1〜4頁、第1図(イ)、(ロ))
本発明は上記した問題点を解決して、平滑な表面を持つ角型軒樋の底面に適当な間隔で開口部を設けるとともに、該開口部に嵌入され、竪樋と接続する排水ドレンの内筒部材の外面を伝って水が洩れることなく、雨水を竪樋に流し落とすことのできる角型軒樋の構造を提供することを、その課題とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、つぎのような技術的手段を講じている。すなわち、請求項1に記載の発明によれば、角型軒樋の底面に適当な間隔で開口部が設けられた構造であって、上記角型軒樋本体はその底面が平滑に仕上げられ、上記底面の裏面には、その長手方向に沿って幅方向略中央部に凹溝部が設けられ、上記開口部は竪樋と接続するための排水口とされる角型軒樋の構造が提供される。通常、上記竪樋は、排水ドレンを介して上記角型軒樋の底面に設けられた排水口と接続される。また、上記角型軒樋は射出成型可能な樹脂、例えば、塩化ビニル樹脂から形成される。
請求項2に記載の角型軒樋の構造は、請求項1に記載の発明に加えて、上記開口部は上記角型軒樋本体の底面の裏面の長手方向に沿う幅方向略中央部に設けられた凹溝部を中心にして裏面側から孔開け治具により略円形に開口される。
請求項3に記載の角型軒樋の構造は、請求項2に記載の発明に加えて、上記孔開け治具がコンパス式カッターとすることが好ましい。該コンパス式カッターは中心軸およびこの中心軸を軸として手動で回転させるカッター部とから構成される。
請求項1に記載の発明にかかる角型軒樋の構造は上記のとおりであり、角型軒樋本体の底面は平滑に仕上げられるとともに、適当な間隔で開口部が設けられているため、上記開口部に排水ドレンの内筒部材を嵌入したとき、該内筒部材のフランジ部と上記角型軒樋の底面とは隙間なくぴったりと当接し、雨水は上記内筒部材の外面を伝って洩れることなく排水ドレンに流し落とされる。
請求項2に記載の角型軒樋の構造は上記のとおりであり、請求項1の角型軒樋の構造の有する効果に加え、上記開口部は上記角型軒樋本体の底面の裏面の長手方向に沿う幅方向略中央部に設けられた凹溝部を中心にして裏面側から孔開け治具により開口されるため、上記角型軒樋を裏返して上記凹溝部を目安とし、中心点を定めることが容易となり、作業性よく略円形の開口部を設けることができる。
請求項3に記載の角型軒樋の構造は上記のとおりであり、請求項2の角型軒樋の構造の有する効果に加え、上記孔開け治具がコンパス式カッターとされるため、中心軸の尖端部を上記凹溝部の底部にあてがい、中心軸を定め、カッター部を回転させて切断することにより、角型軒樋の底面に容易に略円形の孔を開けることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して、詳細に説明する。図1は本発明の角型軒樋の構造にかかる角型軒樋本体Aを示す斜視図である。図1に示すように、上記角型軒樋本体Aは塩化ビニル樹脂を射出成型して得られたものであり、底面1は雨水が流れ易いように平滑に仕上げられ、底面1の裏面11には、その長手方向に沿うとともに、幅方向略中央部に凹溝部2が突設され、上記軒樋本体Aの底面1には適当な間隔で図示しない開口部が設けられる。
図2は上記角型軒樋本体Aの底面1に開口部を設ける方法を示す説明図である。図2に示されているように、上記方法においては、角型軒樋本体Aを裏返し、底面1の裏面11側から孔を開ける。すなわち、孔開け治具としてコンパス式カッター3を用い、中心軸31の尖端部を上記凹溝部2の底部21にあてがい、中心軸31を定めるとともに、カッター部32を中心軸31を軸にして矢印の方向に回転させて切断することにより、略円形の孔が開けられる。
図3は、上記した孔開け方法により角型軒樋本体Aの底面1の幅方向略中央部に開口して設けられた排水口4に、想像線で示す排水ドレンの内筒部材7を嵌入した状態を示す側断面図である。図3に示されているように、上記底面1には公知技術にみられた溝部が設けられていないため、内筒部材7のフランジ部と角型軒樋Aの底面1とは隙間なくぴったりと当接する。
その結果、上記排水口4に流下した雨水は、内筒部材7の外面を伝って洩れることなく、上記内筒部材7に接続された図外竪樋に流れ落ち、屋外の排水ピットに排出される。なお、上記内筒部材7のフランジ部と角型軒樋Aの底面1との間にパッキンを介装し、水密性を向上させることも可能である。このように本発明にかかる角型軒樋の構造は種々設計変更可能であり、特許請求の範囲を逸脱しない限り、いずれも本発明の技術的範囲に属する。
本発明の角型軒樋の構造にかかる角型軒樋本体を示す斜視図である。 上記角型軒樋本体の底面に開口部を設ける方法を示す説明図である。 上記角型軒樋本体の底面の幅方向略中央部に設けられた排水口を示す側断面図である。 公知の角型軒樋を示す斜視図である。 公知の角型軒樋の底面に設けられた排水口を示す側断面図である。
符号の説明
A 本発明にかかる角型軒樋本体
1 底面
11 裏面
2 凹溝部
21 底部
3 コンパス式カッター
31 中心軸
32 カッター部
4 排水口
7 内筒部材
B 公知の角型軒樋
S 隙間
5 溝部
6 排水口

Claims (3)

  1. 角型軒樋の底面に適当な間隔で開口部が設けられた構造であって、上記角型軒樋本体はその底面が平滑に仕上げられ、上記底面の裏面には、その長手方向に沿って幅方向略中央部に凹溝部が設けられ、上記開口部は竪樋と接続するための排水口とされる角型軒樋の構造。
  2. 上記開口部は上記角型軒樋本体の底面の裏面の長手方向に沿う幅方向略中央部に設けられた凹溝部を中心にして裏面側から孔開け治具により略円形に開口された請求項1に記載の角型軒樋の構造。
  3. 上記孔開け治具がコンパス式カッターである請求項2に記載の角型軒樋の構造。
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