JP2007186687A - ポリオレフィン樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂組成物およびその成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な外観および優れた機械的強度に加えて、酸素、熱、光の影響を受ける環境下における長期耐久性、特に、長期に渡って耐光安定性が優れるポリオレフィン樹脂組成物およびその成形品を提供する。
【解決手段】ポリオレフィン樹脂と、繊維状充填材と、分子量が1000以上のヒンダードアミン系光安定剤と、特定の式で表されるベンゾエート系化合物と、モース硬度が6以下の白色顔料と、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体がグラフト変性されてなり、不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体のグラフト変性量が0.5〜10重量%であり、メルトフローレートが20〜190g/10分である変性ポリオレフィン樹脂とを含有するポリオレフィン樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオレフィン樹脂組成物およびその成形品に関するものである。さらに詳細には、良好な外観および優れた機械的強度に加えて、酸素、熱、光の影響を受ける環境下における長期耐久性、特に、長期に渡って耐光安定性が優れるポリオレフィン樹脂組成物およびその成形品に関するものである。
ポリオレフィン樹脂は、機械的強度、耐熱性、成形性、耐薬品性等に優れ、また比較的安価な高分子材料であることから、射出成形品等として、種々の分野で広く利用されている。
例えば、特開2004−1499号公報には、車両前部構造体に用いられるポリプロピレン樹脂ペレットであって、車両前部構造体の金属接触環境下における耐久性を向上させる手段として、金属不活性化剤、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、リン系酸化防止剤、紫外線吸収剤を特定量添加するガラス繊維強化ポリプロピレン樹脂ペレットが記載されている。
また、特開2004−197068号公報には、射出成形品に用いられるポリオレフィン樹脂組成物であって、ポリオレフィン樹脂組成物の機械的強度を実用的な水準に維持し、耐久性を改良する手段として、変性ポリオレフィンと充填材を含有し、充填材の含有量が一定の範囲にあり、変性ポリオレフィン樹脂のグラフト量が一定の範囲にあり、そのメルトフローレートが一定の範囲にあるポリオレフィン樹脂組成物が記載されている。
特開2004−1499号公報 特開2004−197068号公報
しかし、上記の特許公開公報等に記載されているポリオレフィン樹脂組成物においても、外観および機械的強度に加えて、酸素、熱、光の影響を受ける環境下における長期耐久性、特に、長期に渡って耐光安定性が維持されるということについては、さらなる改良が望まれていた。
かかる状況の下、本発明の目的は、良好な外観および優れた機械的強度に加えて、酸素、熱、光の影響を受ける環境下における長期耐久性、特に、長期に渡って耐光安定性が優れるポリオレフィン樹脂組成物およびその成形品を提供することにある。
本発明者等は、本発明が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
ポリオレフィン樹脂(成分(A))と、下記の変性ポリオレフィン樹脂(成分(B))と、繊維状充填材(成分(C))と、分子量が1000以上のヒンダードアミン系光安定剤(成分(D))と、下記のベンゾエート系化合物(成分(E))と、モース硬度が6以下の白色顔料(成分(F))とを含有するポリオレフィン樹脂組成物であって、
成分(A)39.5〜98.5重量%と、成分(B)0.5〜10重量%と、成分(C)1〜60重量%とを含有する樹脂成分(成分(i)、ただし、成分(i)の全量を100重量%とする)100重量部に対して、成分(D)0.05〜1重量部と、成分(E)0.05〜1重量部と、成分(F)0.001〜10重量部とを含有するポリオレフィン樹脂組成物。
成分(B)は、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体がグラフト変性されてなり、不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体のグラフト変性量が0.5〜10重量%であり(ただし、成分(B)の全量を100重量%とする)、メルトフローレートが20〜190g/10分であり、成分(A)と異なる変性ポリオレフィン樹脂である。
成分(E)は、下記一般式(I)で表されるベンゾエート系化合物である。
Figure 2007186687
(式(I)中、R1は炭素原子数1〜30のアルキル基または炭素原子数6〜30のアリール基を示す。)
本発明によれば、良好な外観および優れた機械的強度に加えて、酸素、熱、光の影響を受ける環境下における長期耐久性、特に、長期に渡って耐光安定性が優れるポリオレフィン樹脂組成物およびその成形品を得ることができる。
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂(成分(A))は、少なくとも1種のオレフィンを重合してなるポリオレフィン樹脂である。オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、炭素原子数4〜12のα−オレフィン等が挙げられる。
炭素原子数4〜12のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、メチルエチル−1−ブテン、1−オクテン、メチル−1−ペンテン、エチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ヘキセン、プロピル−1−ヘプテン、メチルエチル−1−ヘプテン、トリメチル−1−ペンテン、プロピル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等が挙げられる。
成分(A)としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂等が挙げられ、好ましくは、ポリプロピレン樹脂である。
ポリエチレン樹脂としては、エチレン単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。エチレン−α−オレフィン共重合体に用いられるα−オレフィンとして、好ましくは、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンである。
エチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体等が挙げられる。
ポリプロピレン樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン単独重合体成分または主にプロピレンからなる共重合体成分(以下、重合体成分(I)と称する)と、エチレンおよびα−オレフィンから選択されるモノマーの少なくとも1種とプロピレンとを共重合して得られる共重合体(以下、重合体成分(II)と称する)とからなるプロピレンブロック共重合体等が挙げられる。これらのポリプロピレン樹脂は単独で使用しても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
ポリプロピレン樹脂に用いられるα−オレフィンとして、好ましくは1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンであり、より好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンである。
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体としては、例えば、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−1−ヘキセンランダム共重合体、プロピレン−1−オクテンランダム共重合体等が挙げられる。
プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−エチレン−1−オクテン共重合体等が挙げられる。
前記プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体に含有されるエチレンまたはα−オレフィンの含有量は、通常0.01〜30重量%であり、好ましくは0.1〜20重量%である。ただし、前記共重合体の全量を100重量%とする。
前記プロピレン系ブロック共重合体の前記重合体成分(I)が主にプロピレンからなる共重合体成分である場合、前記重合体成分(I)には、エチレンおよび炭素原子数4〜12のα−オレフィンから選択される少なくとも1種のオレフィンが含有され、その含有量は、通常0.01〜30重量%である。ただし、前記重合体成分(I)の全量を100重量%とする。
前記重合体成分(I)が主にプロピレンからなる共重合体成分である場合、例えば、プロピレン−エチレン共重合体成分、プロピレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−1−ヘキセン共重合体成分等が挙げられる。
前記プロピレン系ブロック共重合体の前記重合体成分(II)としては、例えば、プロピレン−エチレン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−オクテン共重合体成分、プロピレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−1−ヘキセン共重合体成分、プロピレン−1−オクテン共重合体成分等が挙げられる。
前記重合体成分(II)に含有されるエチレンおよび炭素原子数4〜12のα−オレフィンから選択される少なくとも1種のオレフィンの含有量は、通常1〜80重量%であり、好ましくは20〜70重量%、さらに好ましくは30〜60重量%である。ただし、前記重合体成分(II)の全量を100重量%とする。
前記プロピレン系ブロック共重合体に含有される重合体成分(II)の含有量は、通常1〜70重量%であり、好ましくは5〜50重量%、さらに好ましくは10〜40重量%である。ただし、前記プロピレン系ブロック共重合体の全量を100重量%とする。
前記重合体成分(I)と前記重合体成分(II)からなるプロピレン系ブロック共重合体としては、例えば、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−ヘキセン)共重合体等が挙げられる。
成分(A)がポリプロピレン樹脂である場合、好ましくは、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体、前記重合体成分(I)と前記重合体成分(II)からなるプロピレン系ブロック共重合体である。
成分(A)がポリプロピレン樹脂である場合、そのポリプロピレン樹脂の結晶性は、本発明の樹脂組成物に求められる品質や、それを成形して得られる成形品に求められる品質に応じて、適宜、決定すれば良い。
ポリプロピレン樹脂の結晶性の指標は、融解温度(融点)や立体規則性で求められる。
立体規則性は、通称、アイソタクチックインデックス、シンジオタクチックインデックスと称される。アイソタクチックインデックスの高いポリプロピレン樹脂は、アイソタクチックポリプロピレンと称され、シンジオタクチックインデックスの高いポリプロピレン樹脂は、シンジオタクチックポリプロピレンと称される。
アイソタクチックインデックスは、A.Zambelliらによって発表された方法(Macromolecules 第6巻、第925頁、1973年)に記載の13C−NMR法に従って求められるポリプロピレン分子中のペンタッド単位でプロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率である。
アイソタクチックインデックスと称し、[mmmm]で表す。
ポリプロピレン樹脂のアイソタクチックインデックスとして、好ましくは0.96以上であり、より好ましくは0.97以上であり、さらに好ましくは0.98以上である。
ただし、13C−NMR吸収ピークの帰属は、その後発刊されたMacromolecules、第8巻、第687頁(1975年)に基づいて行う。具体的には13C−NMRスペクトルのメチル炭素領域の全吸収ピーク中のmmmmピークの面積分率として、ポリプロピレン樹脂のアイソタクチックインデックスを求める。アイソタクチックインデックスが小さいものは結晶性が低く、高いものは結晶性が高いことを示す。
また、シンジオタクチックインデックスは、J.A.Ewen,R.L.Jones,and A.Razavi:J.Am.Chem.Soc.,110,6255(1988)、Angew.Chem.Int.Ed.Engl.1955.34.1143−1170に記載されている文献を参考に求められ、シンジオタクチックインデックスが小さいものは結晶性が低く、高いものは結晶性が高いことを示す。
成分(A)の製造方法は、公知の重合触媒を用いて、公知の重合方法によって製造する方法が挙げられる。
重合触媒としては、例えば、ラジカル開始剤からなる触媒系、チーグラー型触媒系、チーグラー・ナッタ型触媒系、シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒系、シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とそれと反応してイオン性の錯体を形成する化合物および有機アルミニウム化合物からなる触媒系、また、その触媒成分を無機化合物または有機化合物担体に担持させた担持型触媒系等が挙げられる。また、上述の触媒系の存在下でエチレンやα−オレフィンを予備重合させて調製された予備重合触媒も挙げられる。
上記の触媒系としては、例えば、特開昭61−218606号公報、特開平5−194685号公報、特開平7−216017号公報、特開平10−212319号公報、特開2004−182981号公報、特開平9−316147号公報に記載の触媒系が挙げられる。
また、重合方法としては、バルク重合、溶液重合、スラリー重合、気相重合等が挙げられる。バルク重合とは、重合温度において液状のオレフィンを媒体として重合を行う方法であり、溶液重合もしくはスラリー重合とは、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の不活性炭化水素溶媒中で重合を行う方法であり、また、気相重合とは、気体状態の単量体を媒体として、その媒体中で気体状態の単量体を重合する方法である。
これらの重合方法は、バッチ式、連続式のいずれでも良く、また、これらの重合方法を任意に組み合わせても良い。工業的かつ経済的であるという観点から、好ましくは連続式の気相重合法、または、バルク重合法と気相重合法を連続的に行うバルク重合−気相重合法である。
また、成分(A)の製造方法は、ポリオレフィン系樹脂(成分(A))を一段階で製造する方法であってもよく、少なくとも二段階の多段階で製造する方法であってもよい。例えば、前記重合体成分(I)と前記重合体成分(II)からなるプロピレン系ブロック共重合体の製造方法として、好ましくは、前記重合体成分(I)を製造する段階と前記重合体成分(II)を製造する段階からなる少なくとも二段階の多段階の製造方法である。多段階の重合法としては、例えば、特開平5−194685号公報、特開2002−12719号公報に記載の重合法等が挙げられる。
重合の各種条件(重合温度、重合圧力、モノマー濃度、触媒投入量、重合時間等)は、目的とする成分(A)を製造するために、適宜、任意に変更できる。
成分(A)の製造において、成分(A)に含まれる残留溶媒や、製造時に副生する超低分子量のオリゴマー等を除去するために、必要に応じて成分(A)を、成分(A)が融解する温度以下の温度で乾燥してもよい。乾燥方法としては、例えば、特開昭55−75410号公報、特許第2565753号公報に記載の方法等が挙げられる。
成分(A)のメルトフローレート(MFR)は、通常、0.01〜400g/10分であり、機械的強度や生産安定性を高めるという観点から、好ましくは1〜400g/10分であり、より好ましくは5〜200g/10分であり、さらに好ましくは10〜150g/10分である。なお、MFRは、A.S.T.M.D1238に従って、230℃、21.2N荷重で測定した値である。
本発明で用いられる変性ポリオレフィン樹脂(成分(B))は、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体がグラフト変性されてなり、成分(A)と異なる変性ポリオレフィン樹脂である。
成分(B)は、成分(A)に配合される繊維状充填材(成分(C))の分散性や、成分(A)と繊維状充填材(成分(C))との界面の接着強度を改良するために配合されるものである。
成分(B)の原料であるポリオレフィン樹脂としては、本発明のポリオレフィン樹脂組成物に含有される成分(A)と同じであっても良く、異なっていても良い。
成分(B)にグラフト変性された不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体のグラフト変性量は、0.5〜10重量%である(ただし、成分(B)の全量を100重量%とする)。機械的強度等の耐久性を高めるという観点から、グラフト変性量として、好ましくは0.5〜8重量%であり、より好ましくは0.5〜5重量%である。なお、グラフト変性量は、赤外吸収スペクトルによって、グラフト変性に用いた不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体に由来する構造に基づく吸収を定量した値である。
成分(B)の不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体のグラフト効率としては、機械的強度等の耐久性を高めるという観点から、好ましくは0.8以上である。
なお、不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体のグラフト効率とは、変性ポリオレフィン樹脂を製造する際に使用した不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体の配合量(仕込み量)に対する、グラフト変性反応によってポリオレフィン樹脂にグラフト変性した不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体の反応量の比率である。
成分(B)に用いられる不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体としては、
同一分子内に少なくとも1種の不飽和基(i)と少なくとも1種のカルボキシル基及び/又はカルボキシル基から誘導される基(ii)とを併せ持つ化合物(1)や、
製造工程内で脱水反応等により構造が変化し、同一分子内に少なくとも1種の不飽和基(i)と少なくとも1種のカルボキシル基及び/又はカルボキシル基から誘導される基(ii)とを併せ持つ構造に変化することができる化合物(2)等が挙げられる。
少なくとも1種の不飽和基(i)としては、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合が挙げられる。少なくとも1種のカルボキシル基及び/又はカルボキシル基から誘導される基(ii)としては、カルボキシル基、カルボキシル基の水素原子または水酸基が置換されてなるエステル基、アミド基、酸無水物残基(2−オキサ−1,3−ジオキソ−1,3−プロパンジイル基)、イミド基、ハロカルボニル基、金属カチオンと結合してなるカルボキシラト基等が挙げられる。
同一分子内に少なくとも一種の不飽和基(i)と少なくとも一種のカルボキシル基及び/又はカルボキシル基から誘導される基(ii)とを併せ持つ化合物(1)としては、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸誘導体、ポリオレフィン樹脂にグラフトする工程で脱水して不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸誘導体を生じることができる化合物等が挙げられる。
不飽和カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられ、不飽和カルボン酸誘導体としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル等が挙げられる。これらの不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体のうち、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸のグリシジルエステル、無水マレイン酸である。
そして、ポリオレフィン樹脂にグラフトする工程で脱水して不飽和カルボン酸を生じるものとしては、例えば、クエン酸やリンゴ酸等が挙げられる。
成分(B)のメルトフローレート(MFR)は、機械的強度や生産安定性を高めるという観点から、通常、20〜190g/10分であり、好ましくは20〜150g/10分であり、より好ましくは20〜100g/10分であり、さらに好ましくは20〜70g/10分である。なお、MFRは、A.S.T.M.D1238に従って、230℃、21.2N荷重で測定した値である。
成分(B)の製造方法としては、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を、有機過酸化物を用いてグラフト変性させる方法が挙げられる。
有機過酸化物としては、例えば、過酸化アルキル類、過酸化ジアシル類、過酸化エステル類及び過酸化カーボネート類等が挙げられる。
過酸化アルキル類としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリパーオキソナン等が挙げられる。
過酸化ジアシル類としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド等が挙げられる。
過酸化エステル類としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、α−クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t―ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−アミルパーオキシル−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルーパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、t−アミルパーオキシ3,5,5―トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ3,5,5―トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−ブチルパーオキシトリメチルアディペート等が挙げられる。
過酸化カーボネート類としては、例えば、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジセチル パーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート等が挙げられる。
成分(B)の製造方法としては、樹脂同士又は樹脂と固体もしくは液体の添加物を混合するために用いられる公知の各種の混合方法が挙げられる。好ましくは、各成分の全部又は各成分のいくつかを組み合わせて別々に混合して均一な混合物とした後、その混合物を溶融混練する方法が挙げられる。均一な混合物を得る方法としては、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、ブレンダー等によって均一に混合する方法が挙げられる。また、溶融混練の方法としては、バンバリーミキサー、プラストミル、ブラベンダープラストグラフ、一軸又は二軸押出機等の溶融混練方法が挙げられる。
好ましくは、連続生産することができ、生産性が向上するという観点から、一軸又は二軸押出機を用い、予め十分に予備混合したポリオレフィン樹脂、不飽和カルボン酸化合物及び/又はその誘導体、有機過酸化物を押出機の供給口より供給して溶融混練を行う方法である。
混練機の混練を行う部分の温度(例えば、押出機の場合は、シリンダー温度である)は、グラフト変性量を向上させるためや、ポリオレフィン樹脂の分解を防ぐという観点から、50〜300℃であり、好ましくは100〜250℃である。また、混練機の混練を行う部分の温度は、混練を前半と後半の二段階に分け、前半より後半の温度を高く設定してもよい。
混練時間は、十分なグラフト変性量を得るという観点や、ポリオレフィン樹脂の分解を防ぐという観点から、0.1〜30分であり、特に好ましくは0.5〜5分である。
成分(B)を製造する時に、一般にポリオレフィン樹脂に添加される公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、中和剤等を配合してもよい。
本発明で用いられる繊維状充填剤(成分(C))は、ポリオレフィン樹脂の機械的強度を改良するために配合されるものである。成分(C)としては、例えば、ガラス繊維、ケイ酸カルシウム繊維、チタン酸カルシウム繊維、炭素繊維、ポリエステル繊維、金属繊維、芳香族ポリアミド繊維、竹繊維、セルロース繊維、ケナフ繊維、ビニロン繊維等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、少なくとも2種類を併用してもよい。好ましくは、ガラス繊維である。
成分(C)を収束するために収束剤を用いてもよく、収束剤としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、澱粉、植物油等が挙げられる。さらに酸変性ポリオレフィン樹脂(成分(B)と同じものでも異なるものでもよい)、表面処理剤、パラフィンワックス等の潤滑剤を配合してもよい。
成分(C)は、繊維状充填剤(成分(C))とポリオレフィン樹脂(成分(A))と変性ポリオレフィン樹脂(成分(B))との濡れ性や接着性等を改良するために、成分(C)を表面処理剤で予め処理してもよい。この表面処理剤としては、例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、クロム系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、ボラン系カップリング剤等が挙げられ、好ましくはシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤であり、より好ましくはシラン系カップリング剤である。
シラン系カップリング剤としては、例えば、トリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。好ましくはγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類である。
成分(C)を表面処理剤で処理する方法としては、従来の方法が挙げられ、例えば、水溶液法、有機溶媒法、スプレー法等が挙げられる。
成分(C)の形状や大きさは、目的に応じて、適宜、選択すれば良く、成分(C)の平均繊維径が、合成や粉砕等によって任意に調整されていても良い。
成分(C)を他の成分と混合する際には、成分(C)としては、例えば、ロービング、ストランド、チョップドストランド、ミルドファイバーやパウダーと称される繊維状形態の粉砕品等を使用できる。ポリオレフィン樹脂への分散性という観点や、ポリオレフィン樹脂組成物の製造および成形の容易さや、成形体の剛性や衝撃強度等の機械的強度という観点から、成分(C)の重量平均繊維径は、好ましくは5〜50μm、より好ましくは8〜40μm、さらに好ましくは15〜30μmである。成分(C)の重量平均繊維長は1mm以上であり、好ましくは1〜50mm、さらに好ましくは2〜30mmである。なお、成分(C)の平均繊維径は、特開2006−193735号公報に記載されている測定方法、すなわち顕微鏡で観察した繊維の画像解析処理による測定方法によって求められる。具体的にはガラス繊維の走査型電子顕微鏡(SEM)写真(倍率:200倍)を、画像処理装置(例えば、ニレコ社製「ルーゼックスAP」)を用いて解析し、画像データ数nを300以上として繊維の径の平均値を求める。これが成分(C)の平均繊維径である。尚、画像データは、顕微鏡で撮影された繊維が繊維の長さ方向に対して垂直に切断された繊維断面の画像を対象とした。また、重量平均繊維長は、特開2002−5924号公報に記載されている測定法(ガラス繊維を含有する熱可塑性樹脂におけるガラス繊維の繊維長分布の測定方法)によって求められるものである。
本発明で用いられる分子量が1000以上のヒンダードアミン光安定剤(成分(D))は、分子量が1000以上であれば、市販の化合物を、単独で使用してもよく、少なくとも2種を併用してもよい。
ヒンダードアミン光安定剤(成分(D))は、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン骨格を分子内に有する光安定剤であり、有機材料、高分子材料等において、光(紫外線)により発生したラジカルを補足したり、ハイドロパーオキサイドの分解によって有機材料や高分子材料が劣化するのを防止する役割を持つ化合物である。
成分(D)の分子量が1000以上であり、好ましくは1000〜10000であり、より好ましくは1500〜5000である。成分(D)の分子量が1000未満の場合、耐光安定性が不充分なことがある。また、成分(D)としては、好ましくは、成分(B)、成分(C)、成分(F)との相互作用を受けにくく、本発明のポリオレフィン樹脂組成物の機械的強度や耐光安定性を高度に改良できる観点から、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル基の窒素原子に結合する水素原子がアルキル基、アルケニル基、アルコキシル基、オキシル基またはアリール基に置換されている官能基を有する化合物である。
成分(D)としては、例えば、ホルムアルデヒド重縮合物成分,{2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン・[N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)へキサン−1,6−ジイルジアミン]・モルフォリン重合物}成分及びギ酸との反応生成物(商品名:サイアソーブUV−3529、分子量:約1700)、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重縮合物(商品名:TINUVIN622LD、分子量:約3100〜4000)、
N,N’,N’’,N’’’−テトラキス−(4,6ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン成分(分子量:2286)とコハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重縮合物成分(分子量:約3100〜4000)とからなる光安定剤混合物(商品名:CHIMASORB119FL)、
ミックスト{1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオクスアスピロ(5,5)ウンデカン]ジメチル}−1,2,3,4ブタンテトラカルボキシレート(アデカスタブLA−63、分子量:約2000)等が挙げられる。
好ましくは、ホルムアルデヒド重縮合物成分と{2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン・[N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)へキサン−1,6−ジイルジアミン]・モルフォリン重合物}成分とギ酸との反応生成物、N,N’,N’’,N’’’−テトラキス−(4,6ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン成分(分子量:2286)とコハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重縮合物成分(分子量:約3100〜4000)とからなる光安定剤混合物(商品名:CHIMASORB119FL)である。
本発明で用いられるベンゾエート系化合物(成分(E))は、下記一般式(I)で表されるベンゾエート系化合物である。
Figure 2007186687
(式(I)中、R1は炭素原子数1〜30のアルキル基または炭素原子数6〜30のアリール基を示す。)
上記の一般式(II)において、R1が炭素原子数1〜30のアルキル基の場合、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、i−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、i−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、ベヘニル基、トリアンコンチル基、モンタニル基、エイコシル基等が挙げられる。
アルキル基として、好ましくは、長期間に渡り耐光安定性を維持する傾向があることから、炭素数が多いアルキル基であり、好ましくは炭素原子数14〜30のアルキル基、さらに好ましくは炭素原子数16〜28のアルキル基である。
また、R1が炭素原子数6〜30のアリール基の場合、例えば、アリール基、芳香環に結合する置換基を有するアリール基が挙げられる。芳香環に結合する置換基を有するアリール基として、好ましくは、芳香環に結合する置換基が1個または2個であり、置換基が芳香環の2位および/または4位に結合しているアルール基である。
芳香環に結合する置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、水酸基、アミノ基等が挙げられる。好ましくはアルキル基であり、より好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜10のアルキル基である。炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、i−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、i−オクチル基等が挙げられる。
成分(E)としては、例えば、ミリスチル−3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ラウリル−3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、パルミチル−3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ステアリル−3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ベヘニル−3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、モンタニル−3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−エチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−n−プロピル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−イソプロピル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−n−ブチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−t−ブチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−メチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−エチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−n−プロピル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−イソプロピル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−n−ブチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−メチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−エチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−n−プロピル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−イソプロピル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−n−ブチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−t−ブチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
好ましくは、ラウリル−3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、パルミチル−3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ステアリル−3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ベヘニル−3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−t−ブチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートである。
本発明で用いられる白色顔料(成分(F))は、モース硬度が6以下の白色顔料であり、そのモース硬度は、BS 6431の規格に準拠した方法で測定されたものである。成分(F)のモース硬度として、好ましくは5以下であり、より好ましくは4以下である。
成分(F)のモース硬度が6を超えた場合、繊維状充填材(成分(C))が折損し、ポリオレフィン樹脂組成物の機械的強度が低下することがある。
成分(F)としては、例えば、硫酸バリウム(モース硬度:3.5)、炭酸カルシウム(モース硬度:3〜4)、硫化亜鉛(モース硬度:3.5〜4)、酸化亜鉛(モース硬度:4〜5)、アナターゼ型酸化チタン(モース硬度:5.5〜6)等が挙げられ、単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
成分(F)として、好ましくは、顔料の隠ぺい力との関係から硫化亜鉛である。硫化亜鉛は、その表面を保護するために、異種の白色系顔料で表面処理されていても良い。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物には、必要に応じて、成分(F)以外の着色剤を添加しても良い。成分(F)以外の着色剤としては、例えば、カーボンブラック、無機顔料、有機顔料が挙げられる。例えば、カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等が挙げられる。無機顔料としては、例えば、鉄黒、弁柄、酸化チタン、カドミウムレッド、カドミウムイエロー、群青、コバルトブルー、チタンイエロー、鉛丹、鉛黄、紺青等が挙げられる。有機顔料としては、例えば、キナクリドン、ポリアゾイエロー、アンスラキノンイエロー、ポリアゾレッド、アゾレーキイエロー、ペリレン、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、イソインドリノンイエロー等が挙げられる。これらの着色剤は単独で用いても良く、少なくとも2種類を併用しても良い。
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂(成分(A))と、変性ポリオレフィン樹脂(成分(B))と、繊維状充填材(成分(C))のそれぞれの含有量は、成分(A)39.5〜98.5重量%と、成分(B)0.5〜10重量%と、成分(C)1〜60重量%であり、成分(A)と成分(B)と成分(C)を含有する樹脂成分を樹脂成分(i)と称し、成分(i)の全量を100重量%とする。
変性ポリオレフィン樹脂(成分(B))の含有量として、好ましくは0.5〜7重量%であり、より好ましくは0.5〜5重量%である。成分(B)の含有量が、0.5重量%未満の場合は、充填材の分散性が不十分であることがあり、また、充填材とポリオレフィン樹脂との接着性が弱く、機械的強度の改良が不十分であることがある。10重量%を超えた場合は、ポリオレフィン樹脂組成物の成形加工性が悪化したり、機械的強度が損なわれたりすることがある。
繊維状充填材(成分(C))の含有量として、好ましくは5〜60重量%であり、より好ましくは5〜45重量%、さらに好ましくは10〜45重量%である。成分(C)の含有量が、60重量%を超えた場合、ポリオレフィン樹脂組成物の製造や、該樹脂組成物の成形が困難になることがある。
また、本発明のポリオレフィン樹脂組成物に含有される繊維状充填材(成分(C))の重量と変性ポリオレフィン樹脂(成分(B))の重量の比((C)/(B))としては、機械的強度および耐光安定性の観点から、好ましくは100/1〜5/1であり、より好ましくは50/1〜10/1である。
本発明で用いられるヒンダードアミン系光安定剤(成分(D))と、ベンゾエート系化合物(成分(E))と、白色顔料(成分(F))のそれぞれの含有量は、前記の樹脂成分(i)100重量部に対して、成分(D)0.05〜1重量部と、成分(E)0.05〜1重量部と、成分(F)0.001〜10重量部である。
ヒンダードアミン系光安定剤(成分(D))の含有量として、好ましくは0.05〜0.6重量部であり、より好ましくは0.1〜0.4重量部である。成分(D)の含有量が、0.05重量部未満の場合、光安定性が不十分であり、製品の外観に亀裂が入って光沢が低下したり、変色したりすることがある。また、1重量部を超えた場合、製品を保管中や使用中に光安定剤がブリードアウトすることがあり、製品の表面が白化したり、黄色系や赤色系に変色することがあり、また、白色顔料(成分(F))や酸化防止剤が共存すると、変色を起こすことがあり、そして、過剰なだけであり経済的でもない。
ベンゾエート系化合物(成分(E))の含有量として、好ましくは0.05〜0.6重量部であり、より好ましくは0.1〜0.4重量部である。
成分(E)の含有量が0.05重量部未満の場合、光安定性が不十分であり、製品の外観に亀裂が入って光沢が低下したり、変色したりすることがある。また、1重量部を超えた場合、製品を保管中や使用中に、ベンゾエート系化合物のブリードアウトにより製品の表面が白化したり、黄色系や赤色系に変色することがある。
また、ヒンダードアミン系光安定剤(成分(D))の重量とベンゾエート系化合物(成分(E))の重量の比((D)/(E))としては、耐光安定性を高めるという観点から、好ましくは8/1〜1/2であり、より好ましくは5/1〜1/2であり、さらに好ましくは5/1〜1/1である。
また、ベンゾエート系化合物(成分(E))とヒンダードアミン系光安定剤(成分(D))とを併用することによって、ポリオレフィン樹脂組成物の耐光安定性を高めることができるとともに、光安定剤(成分(D))の含有量を低減でき、さらに、光安定剤(成分(D))の含有量の低減によって、製品の変色を防止できる。
白色顔料(成分(F))の含有量は前記のとおり、0.001〜10重量部であり、当該範囲にあれば、本発明のポリオレフィン樹脂組成物からなる成形品の機械的特性や外観等を低下させることなく、製品に求められる色相を得ることができる。成分(F)の含有量として、好ましくは0.001〜5重量部であり、より好ましくは0.01〜3重量部である。
また、本発明のポリオレフィン樹脂組成物には、必要に応じて、成分(F)以外の着色剤を含有せしめても良い。他の着色剤の含有量は、前記の樹脂成分(i)100重量部に対して、着色性を高め、良好な外観を得るという観点や、経済性の観点から、好ましくは、0.001〜10重量部である。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物の製造方法は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)、成分(F)とを溶融混練する方法であって、例えば、前記の各成分を同時に溶融混練する方法や、任意の順番に溶融混練する方法や、前記の各成分を任意の組合せで予め溶融混練して得られた樹脂成分を溶融混練する方法等が挙げられる。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物の製造方法として、好ましくは、
(1)予め個別に溶融混練されてなる下記の樹脂成分(i)と樹脂成分(ii)と樹脂成分(iii)とを溶融混練して、ポリオレフィン樹脂組成物を製造する方法、または、
(2)予め個別に溶融混練されてなる下記の樹脂成分(i)と樹脂成分(iv)とを溶融混練して、ポリオレフィン樹脂組成物を製造する方法である。
樹脂成分(i)は、成分(A)と成分(B)と成分(C)とが溶融混錬されてなる樹脂成分である。
樹脂成分(ii)は、成分(A)と(D)と(E)とが溶融混錬されてなる樹脂成分である。
樹脂成分(iii)は、成分(A)と(F)とが溶融混錬されてなる樹脂成分である。
樹脂成分(iv)は、成分(A)と成分(D)と成分(E)と成分(F)とが溶融混錬されてなる樹脂成分である。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物を、前記の各成分を任意の組合せで予め溶融混練して得られた樹脂成分を溶融混練して製造する場合、任意の組合せで予め溶融混練して得られた樹脂成分に含有される各成分の含有量は、本発明のポリオレフィン樹脂組成物に含有される各成分の含有量が、所定の含有量になるように、適宜、調製すれば良い。また、予め溶融混練して得られた樹脂成分の形状として、好ましくは、パウダー、ビーズ状またはグラニュール状等の顆粒またはペレットである。
白色顔料(成分(F))と必要に応じて含有されるその他の着色剤と前記の樹脂成分(成分(i))とを溶融混練する場合、成分(F)やその他の着色剤と樹脂成分(i)とを、直接、溶融混練しても良い。
また、樹脂成分(i)へ成分(F)やその他の着色剤を円滑に含有せしめ、樹脂成分(i)へ成分(F)やその他の着色剤を分散しやすくし、かつ、樹脂成分(i)に含有される成分(F)やその他の着色剤の分散状態を維持するために、好ましくは、下記の加工顔料と樹脂成分(i)とを溶融混練する方法である。
加工顔料とは、白色顔料(成分(F))やその他の着色剤と分散剤が、混合または混練されてなるものである。分散剤として、好ましくはワックス、変性ワックス、金属石鹸、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンである。これらは、単独で用いても良く、少なくとも2種類を併用しても良い。また、分散剤は可塑剤を含むものであっても良い。そして、成分(F)やその他の着色剤と分散剤の混合または混練には、スーパーミキサー、タンブラー、過熱式ロール等の混合機が用いられる。
また、上記の加工顔料をビヒクルで希釈したマスターバッチと樹脂成分(i)とを溶融混練しても良い。
前記のビヒクルとして、好ましくはポリオレフィン樹脂であり、本発明で用いられる成分(A)と同じであっても良い。より好ましくは、溶融温度が本発明で用いられる成分(A)の溶融温度より低く、また溶融時の粘度が成分(A)の溶融時の粘度より低いポリオレフィン樹脂である。
前記のマスターバッチの製造方法としては、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等を使用して、前記の加工顔料とビヒクルとを溶融混練する方法等が挙げられる。
マスターバッチに含有される白色顔料(成分(F))やその他の着色剤の含有量は、適宜、決定すれば良い。通常は、10〜70重量%であり、好ましくは10〜50重量%であり、さらに好ましくは10〜30重量%である。ただし、マスターバッチの全量を100重量%とする。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物には、必要に応じて、一般にポリオレフィン樹脂に配合される他の添加剤を配合してもよい。
例えば、中和剤、酸化防止剤、造核剤、結晶化促進剤、透明化剤、気泡防止剤、難燃剤、難燃助剤、分散剤、帯電防止剤、加工助剤、滑剤、抗菌剤、可塑剤、発泡剤等が挙げられる。これらの添加剤は、単独で用いてもよく、少なくとも2種を併用してもよい。中でも、中和剤、酸化防止剤がよく用いられる。
中和剤としては、公知の中和剤が用いられ、例えば、高級脂肪酸の金属石鹸類、ハイドロタルサイト類等が挙げられる。これらの中和剤は単独で使用してもよく、少なくとも2種を併用してもよい。
高級脂肪酸の金属石鹸類としては、ミリスチン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、ミリスチン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸リチウム、ステアリン酸リチウム、パルミチン酸リチウム、12−ヒドロキシステアリン酸リチウム、ミリスチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛、ミリスチン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸アルミニウム、12−ヒドロキシステアリン酸アルミニウム等が挙げられる。
ハイドロタルサイト類の中で、好ましくは下記のハイドロタルサイトである。
Mg4.5Al2(OH)13CO3・3H2
Mg4.5Al2(OH)13(CO30.8・O0.2
Mg4Al2(OH)12CO3・3H2
Mg5Al2(OH)14CO3・4H2
Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O(天然鉱物)
Zn4Al2(OH)12CO3・mH2O(mは0〜4)
Mg3ZnAl2(OH)12CO3・mH2O(mは0〜4)
これらの中和剤として、好ましくは分散性に優れる中和剤である。その平均粒子径は、ポリオレフィン樹脂への分散性を高めるという観点から、好ましくは0.01〜10μmであり、より好ましくは0.01〜5μmであり、さらに好ましくは0.01〜1μmである。
酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤が用いられ、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ヒドロキシルアミン系酸化防止剤、ベンゾフラノン系化合物等が挙げられる。これらの酸化防止剤は単独で使用してもよく、少なくとも2種を併用してもよい。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス[メチレン−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン、1,3,5−トリス2[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチルイソシアネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオビス−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−ブチリデン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレート、トコフェロール類等が挙げられる。
トコフェロール類としては、具体的にはα−トコフェロール(5,7,8−トリメチルトコール)、β−トコフェロール(5,8−ジメチルトコール)、γ−トコフェロール(7,8−ジメチルトコール)、δ−トコフェロール(8−メチルトコール)及びこれらの2種以上の混合物である。特にα−トコフェロールであるビタミンEが好ましい。純度はより高いものが好ましく、一般的には90%以上、さらに好ましくは95%以上のものである。
これらのフェノール系酸化防止剤の中でもより好ましくは、テトラキス[メチレン−3(3’,5’ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン、トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオビス−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]であり、さらに好ましくは、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカンである。
リン系酸化防止剤としては、例えば、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ジフェニレンジホスホナイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル) 2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル) フルオロホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル) エチルホスファイト、2−(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)−5−エチル−5−ブチル−1,3,2−オキサホスホリナン、2,2’,2’’−ニトリロ[トリエチル−トリス(3,3’,5,5’−トラ−t−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル) ホスファイト、2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン等が挙げられる。
イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、トリデシル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル 3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル 3,3’−チオジプロピオネート、ネオペンタンテトライルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキル(炭素原子数12〜14のアルキル)チオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]スルフィド等が挙げられる。
ヒドロキシルアミン系酸化防止剤としては、例えば、下記の一般式(II)で表されるヒドロキシルアミン系化合物が挙げられる。
Figure 2007186687
(式(II)中、R2、R3は、炭素原子数12〜30のアルキル基を表す。)
上記の式(II)で表されるヒドロキシルアミン系化合物は、ポリオレフィン樹脂が熱や酸素によって劣化する反応において、ニトロキシルラジカルを形成して、ポリオレフィン樹脂の熱酸化劣化を抑制する化合物である。
炭素原子数12〜30のアルキル基としては、例えば、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘンエイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基等が挙げられ、好ましくはテトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、ドコシル基である。
ベンゾフラノン系化合物としては、例えば、5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,5−ジメチルフェニル)−H−ベンゾフランー2−オン、5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4,5−トリメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,6,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t−ブチル−3−(4−メチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5−t−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジメチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジメチル−3−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t−ペンチル−3−(3,5−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t−ペンチル−3−(3,5−ジペンチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4−ジオクチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン等が挙げられる。好ましくは、5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンである。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物に必要に応じて、配合される他の添加剤としては、配合される添加剤が一括混合された粉末状のものでもよく、一括混合されて顆粒状に形状が整えられたものでもよい。顆粒状に形状が整えられたものである場合、その粒子径として、好ましくは0.3〜10mmである。
他の添加剤の含有量は、前記の樹脂成分(i)100重量部に対して、通常、0.001〜5重量部である。好ましくは、0.001〜3重量部であり、より好ましくは、0.005〜1重量部であり、さらに好ましくは、0.01〜1重量部である。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物には、必要に応じて、本発明に用いられる成分(A)および成分(B)以外の他の樹脂を配合してもよい。
例えば、エチレン−α−オレフィン系エラストマー、ポリスチレン類(例えばポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)、AS樹脂(アクリロニトリル/スチレン共重合樹脂))、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合)樹脂、AAS(特殊アクリルゴム/アクリロニトリル/スチレン共重合)樹脂、ACS(アクリロニトリル/塩素化ポリエチレン/スチレン共重合)樹脂、ポリクロロプレン、塩素化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、エチレン/ビニルアルコール共重合樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール、グラフト化ポリフェニレンエーテル樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、芳香族ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレートプリポリマー、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、ポリブタジエン、1,2−ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン/ブタジエン共重合体、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、天然ゴム等が挙げられる。これらの他の樹脂は、単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
本発明で用いられる繊維状充填材(成分(C))が、長繊維の充填材である場合、得られるポリオレフィン樹脂組成物の機械的強度を高めるという観点から、ポリオレフィン樹脂(成分(A))および/または変性ポリオレフィン樹脂(成分(B))に成分(C)を含有せしめる方法として、好ましくは、繊維を折らずに成分(A)および/または成分(B)に含有せしめる方法である。特に、成分(C)として1mm以上の繊維を含有するポリオレフィン樹脂組成物を製造する場合、好ましくは、プルトルージョン成形法(特開平3−121146号公報、特開平3−272830号公報等)である。
プルトルージョン成形法は、基本的には連続した繊維束を引きながら樹脂を含浸する方法であり、例えば、
(1)樹脂のエマルジョン、サスペンジョン又は溶液を入れた含浸液の中に繊維束を通し含浸する方法、
(2)樹脂の粉末を繊維束に吹き付けた後に樹脂を溶融して含浸する方法、
(3)樹脂の粉末を入れた槽の中に繊維束を通し繊維に樹脂を付着させたのち樹脂を溶融して含浸する方法、
(4)クロスヘッドの中に繊維束を通しながら押出機等からクロスヘッドに樹脂を供給し含浸する方法
等が挙げられる。
好ましくは、特開平3−272830号公報等に記載されているクロスヘッドを用いる方法である。また、これらのプルトルージョン成形法における樹脂の含浸操作は1段で行ってもよく、少なくとも2段に分けて行ってもよい。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物の形状としては、例えば、ストランド状、シート状、平板状、ストランドを適当な長さに裁断したペレット状等が挙げられる。射出成形法へ適用するポリオレフィン樹脂組成物の形状として、好ましくは、得られる成形体の機械的強度や成形加工時の生産安定性の観点から、長さが1〜50mmのペレットである。
本発明の成形品は、本発明のポリオレフィン樹脂組成物を成形して得られる成形品である。本発明の成形品の製造方法としては、例えば、通常工業的に用いられている射出成形法、プレス成形法、真空成形法、発泡成形法、押出成形法等が挙げられ、また、目的に応じて、本発明のポリオレフィン樹脂組成物と同種のポリオレフィン樹脂や他の樹脂と貼合する成形方法、共押出成形する方法等も挙げられる。本発明の成形品として、好ましくは、射出成形法によって得られる射出成形品である。
射出成形法としては、例えば、通常工業的に用いられている公知の成形法が挙げられ、例えば、射出成形法、射出発泡成形法、超臨界射出発泡成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、ガスアシスト射出成形法、サンドイッチ成形法、サンドイッチ発泡成形法、インサート・アウトサート成形法等の方法が挙げられる。
長い繊維状充填材を含有するポリオレフィン樹脂組成物を射出成形法で成形して得られる成形品として、好ましくは、機械的強度が高度に保持された成形品を得るという観点から、成形品中に含有される繊維の重量平均繊維長が1mm以上である成形品である。
本発明の成形品の用途としては、例えば、自動車材料、家電材料、OA機器材料、建材、排水設備、トイレタリー材料、各種タンク、コンテナー、シート等が挙げられる。
自動車材料としては、例えば、ドアートリム、ピラー、インストルメンタルパネル、コンソール、ロッカーパネル、アームレスト、ドアーインナーパネル、スペアタイヤカバー、ドアノブ等の内装部品や、バンパー、スポイラー、フェンダー、サイドステップ、ドア・アウターパネル等の外装部品、その他エアインテークダクト、クーラントリザーブタンク、ラジエターリザーブタンク、ウインドウ・ウオッシャータンク、フェンダーライナー、ファン等の部品、また、フロント・エンドパネル等の一体成形部品等が挙げられる。
また、家電材料としては、例えば、洗濯機用材料、乾燥機用材料、掃除機用材料、炊飯器用材料、ポット用材料、保温機用材料、食器洗浄機用材料、空気清浄機用材料等が挙げられる。
OA機器・メディア関連材料としては、磁気記録媒体や光記録媒体のケース、パソコン用部品、プリンター・コピー用部品等が挙げられる。
建材としては、コンクリートなどを固める枠や、壁部材等が挙げられる。排水設備としては、パイプやポンプ部品等が挙げられる。中でも、本発明の成形品の用途として、好ましくは、自動車材料、家電材料、建材、排水設備、コンテナーである。
以下、実施例および比較例によって本発明を説明する。
実施例および比較例で使用したポリオレフィン樹脂(成分(A))、変性ポリオレフィン樹脂(成分(B))、繊維状充填材(成分(C))、ヒンダードアミン系光安定剤(成分(D))、ベンゾエート系化合物(成分(E))、白色顔料(成分(F))を下記に示した。
(1)成分(A):ポリオレフィン樹脂
以下のプロピレン単独重合体の混合物を用いた。
(A−1)
住友化学(株)製 住友ノーブレンU501E1(プロピレン単独重合体)
(1)MFR(230℃、荷重21.2N):120g/10分
(2)融点:164℃
(3)アイソタクチックインデックス[mmmm]:0.97
(A−2)
住友化学(株)製 住友ノーブレンZ101A(プロピレン単独重合体)
(1)MFR(230℃、荷重21.2N):23g/10分
(2)融点:165℃
(3)アイソタクチックインデックス[mmmm]:0.97
(A−3)
住友化学(株)製 住友ノーブレンHR100G(プロピレン単独重合体)
(1)MFR(230℃、荷重21.2N):23g/10分
(2)融点:164℃
(3)アイソタクチックインデックス[mmmm]:0.97
(2)成分(B):変性ポリオレフィン樹脂
(B−1)
特開2002−308947号公報に記載された方法によって製造されたプロピレン−(エチレン−プロピレン)ブロック共重合体の変性ブロック共重合体を用いた。用いた変性ブロック共重合体の物性を以下に示した。
(1)(エチレン−プロピレン)共重合体成分の含有量:21重量%
(2)MFR(230℃、荷重21.2N):60g/10分
(3)マレイン酸グラフト変性量:0.6重量%
(3−1)成分(C):繊維状充填剤
(C−1)長繊維ガラス
(1)ガラス繊維の平均繊維径:17μm
(2)ガラス繊維の長さ:9mm
(3)強熱減量(集束材量):0.36wt%
ガラスロービングを用いて、長さ9mmのガラス長繊維を40重量%含有する長繊維含有ポリオレフィン樹脂組成物として使用した。
(3−2)長繊維含有ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法
上記の長さ9mmの長繊維ガラスを40重量%含有する長繊維含有ポリオレフィン樹脂組成物は、特開平3−121146号公報に記載されている方法に従って、含浸温度270℃、引取速度33フィート/分で行い、長軸方向の長さが9mmの長繊維ガラスを含有するペレットを製造した。
(4)成分(D):光安定剤
(D−1)
チバ・スペシャルティケミカルズ(株)製 キマソーブ119FL
[化学名:N,N’,N’’,N’’’−テトラキス−(4,6ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン成分(分子量:2286)とコハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重縮合物成分(分子量:約3100〜4000)からなる光安定剤混合物]
(D−2)
サイテック・ジャパン(株)製 サイアソーブUV−3529
[化学名:ホルムアルデヒド重縮合物,{2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン・[N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)へキサン−1,6−ジイルジアミン]・モルフォリン重合物}及びギ酸の反応生成物(分子量:約1700)]
(D−3)
三共(株)製 サノールLS770
[化学名:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、(分子量:480)]
(5)成分(E):ベンゾエート系化合物
(E−1)
住友化学(株)製 スミソーブ400
[化学名:2,4−ジ−t−ブチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート]
(E−2)
サイテック・ジャパン(株)製 サイアソーブUV−2908
[化学名:ステアリル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート]
(6)成分(F):白色顔料
(F−1)硫化亜鉛(モース硬度:3.5〜4)
(F−2)酸化チタン(モース硬度:6〜7)
(7)その他の添加剤
(G−1):フェノール系酸化防止剤
住友化学(株)製 スミライザーGA80
[化学名:3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−(β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)
(G−2):リン系酸化防止剤
旭電化工業(株)製 アデカスタブPEP−24G
[化学名:ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト]
(G−3):イオウ系酸化防止剤
住友化学(株)製 スミライザーTPM
[化学名:ジミリスチル 3,3’−チオジプロピオネート]
実施例および比較例で使用した原料の評価方法を以下に示した。
(1)MFR(単位:g/10分)
A.S.T.M. D1238に従って、下記条件で測定した。
測定温度:230℃
荷重:21.2N
(2)融点(℃)
示差走査熱量計(パーキンエルマー社製DSC−VII型)を用いて、あらかじめ試片10mgを窒素雰囲気下、220℃で5分間溶融した後、5℃/分の降温速度で50℃まで降温して結晶化させ、その後、5℃/分の速度で昇温さて、測定した。得られた融解吸熱カーブの最大ピークの温度を融点とした。
(3)アイソタクチックインデックス([mmmm])
アイソタクチックインデックスとは、A.ZambelliらによってMacromolecules,第6巻,第925頁(1973年)に記載されている13C−NMRを使用する測定方法によって得られるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖であり、換言すればプロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率(アイソタクチックペンダット分率と称し、[mmmm]で表す。)で表される。ただし、NMR吸収ピークの帰属に関しては、その後発刊されたMacromolecules,第8巻,第687頁(1975年)に基づいて行った。具体的には13C−NMRスペクトルのメチル炭素領域の全吸収ピーク中のmmmmピークの面積分率として、ポリプロピレン樹脂のアイソタクチックインデックス測定した。なお、測定はBRUKER社製AM400を用いて行った。
(4)変性ポリオレフィン樹脂のマレイン酸グラフト量(単位:重量%)
サンプル1.0gをキシレン100mlに溶解した。サンプルの溶液をメタノール1000mlに攪拌しながら滴下してサンプルを再沈殿させて回収した。(以下、溶解から回収までの上記作業を精製と称する。)精製した回収したサンプルを真空乾燥した後(80℃、8時間)、熱プレスにより厚さ100μmのフイルムを作成した。この作成したフイルムの赤外吸収スペクトルを測定し、1780cm-1付近の吸収から無水マレイン酸グラフト量を定量した。
実施例および比較例で用いた評価用成形品の製造方法ならびに評価方法を以下に示した。
(1)評価用成形品の製造方法
得られた長繊維ペレットを、下記条件で、下記の日本製鋼所製成形機を使用して、評価用成形品(試験片)を射出成形した。
[日本製鋼所製成形機]
型締力:150t
スクリュー:長繊維深溝スクリュー
スクリュー径:46mm
スクリューL/D:20.3
[成形条件]
シリンダー温度:250℃
金型温度:50℃
背圧:0MPa
(2)外観
成形体表面に存在する白斑点が少なく観察される場合を○とし、多く観察される場合を×とした。
(3)引張強度(単位:MPa)
A.S.T.M. D638に従って、下記条件で測定した。
測定温度 :23℃
サンプル厚み:3.2mm
引張速度 :10mm/分
(4)曲げ強度(単位:MPa)
A.S.T.M. D790に従って、下記条件で測定した。
測定温度 :23℃
サンプル厚み:6.4mm
スパン :100mm
速度 :2mm/分
(5)IZOD衝撃強度(単位:KJ/m2
A.S.T.M. D256に従って、下記条件で測定した。
測定温度 :23℃
サンプル厚み:6.4mm[Vノッチあり]
(6)耐光安定性試験
(6−1)光照射処理
サンシャインウエザーメータ(スガ試験機製WEL−SUN−DCH型)を用いて、以下の条件で光照射処理を行った。
試験片寸法:50mm×50mm×3mm(厚み)
ブラックパネル温度:63℃
照射光量:300〜700(nm)で255(w/m2
太陽電池式積算照度計で測定した。
スプレー:無し
運転サイクル:連続照射
試験機槽内湿度:50%RH
試験時間:300時間または600時間
(6−2)色差(ΔE)
照射処理前の試験片の色差と照射処理後の試験片の色差を測定し、色差のΔE値を求めた。
色差の測定は、スガ試験機製SMカラーコンピュータ(モデルSM−5−CH型式)を用いて、45°拡散方式光学系によって、試料台:φ30の条件で行った。試験片には、前記(1)評価用成形品の製造方法に従って作製した射出成形品(50mm×50mm×3mm(厚み))を用いた。ΔE値が小さいほど耐光安定性に優れている。
(6−3)光沢保持率(単位:%)
照射処理前の試験片の表面光沢度と照射処理後の試験片の表面光沢度を測定し、光沢保持率を求めた。
表面光沢度の測定は、JIS Z8741(1997)に従い、(株)村上色彩技術研究所製の精密光沢計(GM−3D、角度60°)を用いて行った。表面光沢度保持率が高いほど耐光安定性に優れている。
(6−4)クラック
照射処理後の試験片に、亀裂等の外観異常の有無を、光学顕微鏡(100倍率)によって観察した。
実施例1
(1)長繊維含有ポリオレフィン樹脂組成物(GFPP−1)の製造
特開平3−121146号公報に記載されている方法に従って製造した。なお、含浸温度は270℃、引取速度は33フィート/分で行い、ガラス繊維の長軸方向の長さが9mm、ガラス繊維の平均繊維径が17μm、繊維の集束材量が0.36wt%の長繊維ガラス(C−1)を含有するポリオレフィン樹脂組成物のペレット(GFPP−1)を製造した。
ペレット(GFPP−1)の含有される成分のそれぞれの含有量を以下に示した。
プロピレン単独重合体(A−1):48重量%
プロピレン単独重合体(A−2):10重量%
変性ブロック共重合体(B−1):2重量%
繊維状充填剤(C−1):40重量%
((A−1)と(A−2)と(B−1)と(C−1)の合計量は100重量%である。)その他の添加剤
フェノール系酸化防止剤(G−1):0.1重量部
リン系酸化防止剤(G−2):0.1重量部
イオウ系酸化防止剤(G−3):0.3重量部
(その他の添加剤の含有量は、(A−1)と(A−2)と(B−1)と(C−1)の合計量100重量部に対するものである。)
(2−1)光安定剤含有マスターバッチ
以下のポリプロピレンパウダー(A−3)90重量%と光安定剤(D−1)10重量%を溶融混練し、ペレット状の光安定剤含有マスターバッチ(MB−1)を製造した。
(A−3)ポリプロピレンパウダー(プロピレン単独重合体)
MFR(230℃、荷重21.2N):23g/10分
融点:164℃
アイソタクチックインデックス[mmmm]:0.97
(2−2)ベンゾエート化合物含有マスターバッチ
上記のポリプロピレンパウダー(A−3)90重量%とベンゾエート化合物(E−1)10重量%を溶融混練し、ペレット状のベンゾエート化合物含有マスターバッチ(MB−2)を製造した。
(3)着色剤含有マスターバッチ
以下のプロピレン−エチレンランダム共重合体パウダー(A−4)と、(F−1)硫化亜鉛を溶融混練して、(F−1)硫化亜鉛の含有量が21重量%であるペレット状の着色剤含有マスターバッチ(MB−3)を製造した。ただし、ベージュ色になるように硫化亜鉛以外の顔料として、キナクリドン、イソインドリノン化合物、カーボンブラック(ファーネスブラック)、金属石鹸系分散剤を配合した。
プロピレン−エチレンランダム共重合体パウダー(A−4):
MFR(230℃、荷重21.2N):6g/10分
融点:142℃
エチレン含有量:4重量%
(4−1)ポリオレフィン樹脂組成物の製造
長繊維含有ポリオレフィン樹脂組成物のペレット(GFPP−1)と光安定剤含有マスターバッチ(MB−1)と、ベンゾエート化合物含有マスターバッチ(MB−2)と、着色剤含有マスターバッチ(MB−3)とを溶融混練して、ポリオレフィン樹脂組成物を製造した。光安定剤含有マスターバッチ(MB−1)と、ベンゾエート化合物含有マスターバッチ(MB−2)と、着色剤含有マスターバッチ(MB−3)のそれぞれの配合量は、GFPP−1に含有される(A−1)と(A−2)と(B−1)と(C−1)の合計量100重量部に対して、3重量部、1重量部、2重量部とした。製造されたポリオレフィン樹脂組成物の組成は、表1に示した。
(4−2)射出成形品の作製とその評価
射出成形機を用いて、上記で得られたポリオレフィン樹脂組成物からなる物性測定用の成形品(試験片)を作製した。得られた成形品の物性測定および耐光安定性試験(600時間)を行った。結果を表1に示した。
実施例2
実施例1に記載の長繊維含有ポリオレフィン樹脂組成物のペレット(GFPP−1)を用い、実施例1で使用した光安定剤含有マスターバッチ(MB−1)に含有される光安定剤(D−1)を光安定剤(D−2)に変更した以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法によって、ポリオレフィン樹脂組成物、それからなる成形品(試験片)を作製し、その物性測定および耐光安定性試験(600時間)を行った。結果を表1に示した。
実施例3
実施例1に記載の長繊維含有ポリオレフィン樹脂組成物のペレット(GFPP−1)を用い、実施例1で使用した光安定剤含有マスターバッチ(MB−1)に含有される光安定剤(D−1)を光安定剤(D−2)に変更し、実施例1で使用したベンゾエート化合物含有マスターバッチ(MB−2)に含有されるベンゾエート化合物(E−1)をベンゾエート化合物(E−2)に変更した以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法によって、ポリオレフィン樹脂組成物、それからなる成形品(試験片)を作製し、その物性測定および耐光安定性試験(600時間)を行った。結果を表1に示した。
比較例1
実施例1に記載の長繊維含有ポリオレフィン樹脂組成物のペレット(GFPP−1)を用い、実施例1で使用した光安定剤含有マスターバッチ(MB−1)に含有される光安定剤(D−1)0.3重量部を光安定剤(D−3)0.28重量部に変更し、実施例1で使用したベンゾエート化合物含有マスターバッチ(MB−2)に含有されるベンゾエート化合物(E−1)の含有量を0.1重量部から0.12重量部に変更した以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法によって、ポリオレフィン樹脂組成物、それからなる成形品(試験片)を作製し、その物性測定および耐光安定性試験(600時間)を行った。結果を表1に示した。
Figure 2007186687
実施例4
実施例1において、表2に示した組成となるように組成を変更して、(A)ポリオレフィン樹脂と(B)変性ポリオレフィン樹脂と(C)繊維状充填材と(G)酸化防止剤とを含有する樹脂組成物を製造した。そして、実施例1で使用した光安定剤含有マスターバッチ(MB−1)に含有される光安定剤(D−1)を光安定剤(D−2)に変更し、ベンゾエート系化合物含有マスターバッチ(MB−2)に含有されるベンゾエート系化合物(E−1)をベンゾエート系化合物(E−2)に変更した以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法によって、ポリオレフィン樹脂組成物、それからなる成形品(試験片)を作製し、その物性測定および耐光安定性試験(300時間)を行った。結果を表2に示した。
実施例5
実施例4において、使用した光安定剤含有マスターバッチおよびベンゾエート系化合物含有マスターバッチを使用せずに、実施例4に記載の(A)ポリオレフィン樹脂と(B)変性ポリオレフィン樹脂と(C)繊維状充填材と(G)酸化防止剤とを含有する樹脂組成物に、光安定剤(D−2)およびベンゾエート系化合物(E−2)を直接配合した以外は、実施例4に記載した方法と同様の方法によって、ポリオレフィン樹脂組成物、それからなる成形品(試験片)を作製し、その物性測定および耐光安定性試験(300時間)を行った。結果を表2に示した。
Figure 2007186687
比較例2
実施例1に記載の長繊維含有ポリオレフィン樹脂組成物のペレット(GFPP−1)を用い、実施例1で使用した光安定剤含有マスターバッチ(MB−1)に含有される光安定剤(D−1)0.3重量部を光安定剤(D−3)0.14重量部に変更し、実施例1で使用したベンゾエート化合物含有マスターバッチ(MB−2)に含有されるベンゾエート化合物(E−1)0.1重量部をベンゾエート化合物(E−3)0.06重量部に変更した以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法によって、ポリオレフィン樹脂組成物、それからなる成形品(試験片)を作製し、その物性測定および耐光安定性試験(600時間)を行った。結果を表3に示した。
比較例3
比較例2において使用した着色マスターバッチに含有される硫化亜鉛(F−1)を酸化チタン(F−2)に変更した以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法によって、ポリオレフィン樹脂組成物、それからなる成形品(試験片)を作製し、その物性測定および耐光安定性試験(600時間)を行った。結果を表3に示した。
Figure 2007186687
本発明の要件を満足する実施例1〜3は、外観が良好で、長期に渡って耐光安定性が優れていることが分かる。また、本発明の要件を満足する実施例4および実施例5は、外観が良好で、機械的強度が優れているのに加えて、長期に渡って耐光安定性が優れていることが分かる。特に、長繊維含有ポリオレフィン樹脂組成物のペレットと光安定剤含有マスターバッチとベンゾエート化合物含有マスターバッチとを溶融混練して得られたポリオレフィン樹脂組成物である実施例4は、引張強度、曲げ強度およびIZOD衝撃強度が高く、光沢保持率が高く、耐光安定性に優れていることが分かる。
これに対して、本発明の要件である分子量が1000以上である光安定剤を用いなかった比較例1〜3は、長期に渡たる耐光安定性が不充分であることが分かる。

Claims (5)

  1. ポリオレフィン樹脂(成分(A))と、下記の変性ポリオレフィン樹脂(成分(B))
    と、繊維状充填材(成分(C))と、分子量が1000以上のヒンダードアミン系光安定
    剤(成分(D))と、下記のベンゾエート系化合物(成分(E))と、モース硬度が6以
    下の白色顔料(成分(F))とを含有するポリオレフィン樹脂組成物であって、
    成分(A)39.5〜98.5重量%と、成分(B)0.5〜10重量%と、成分(C)
    1〜60重量%とを含有する樹脂成分(成分(i)、ただし、成分(i)の全量を100
    重量%とする)100重量部に対して、成分(D)0.05〜1重量部と、成分(E)0
    .05〜1重量部と、成分(F)0.001〜10重量部とを含有するポリオレフィン樹
    脂組成物。
    成分(B)は、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体がグラフト
    変性されてなり、不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体のグラフト変性量が0.5〜1
    0重量%であり(ただし、成分(B)の全量を100重量%とする)、メルトフローレー
    トが20〜190g/10分であり、成分(A)と異なる変性ポリオレフィン樹脂である

    成分(E)は、下記一般式(I)で表されるベンゾエート系化合物である。
    Figure 2007186687
    (式(I)中、R1は炭素原子数1〜30のアルキル基または炭素原子数6〜30のアリ
    ール基を示す。)
  2. 成分(C)が、平均繊維径が5〜50μmであり、重量平均繊維長が1〜50mmの繊
    維状充填材である請求項1に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載のポリオレフィン樹脂組成物からなる成形品。
  4. 請求項1または2に記載のポリオレフィン樹脂組成物の製造方法であって、予め個別に溶融混練されてなる下記の樹脂成分(i)と樹脂成分(ii)と樹脂成分(iii)とを溶融混練して、ポリオレフィン樹脂組成物を製造する方法。
    樹脂成分(i)は、成分(A)と成分(B)と成分(C)とが溶融混錬されてなる樹脂成
    分である。
    樹脂成分(ii)は、成分(A)と(D)と(E)とが溶融混錬されてなる樹脂成分である

    樹脂成分(iii)は、成分(A)と(F)とが溶融混錬されてなる樹脂成分である。
  5. 請求項1または2に記載のポリオレフィン樹脂組成物の製造方法であって、予め個別に溶融混練されてなる下記の樹脂成分(i)と樹脂成分(iv)とを溶融混練して、ポリオレフィン樹脂組成物を製造する方法。
    樹脂成分(i)は、成分(A)と成分(B)と成分(C)とが溶融混錬されてなる樹脂成
    分である。
    樹脂成分(iv)は、成分(A)と成分(D)と成分(E)と成分(F)とが溶融混錬され
    てなる樹脂成分である。
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