JP2007186640A - 導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法 - Google Patents

導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法 Download PDF

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英治 吉森
Hiroyuki Miura
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Abstract

【課題】エアーボイドの発生を防止し、実質的に無発泡の高硬度な導電性ウレタンエラストマー成型体の製造方法を提供する。
【解決手段】イソシアネートプレポリマーと鎖延長剤から合成されるウレタンエラストマー成型体の製造方法において、ポリオール化合物、イソシアネート化合物、及び導電性付与剤である無機金属塩をε−カプロラクトンに溶解した無機金属塩溶液を含有するプレポリマー組成物を反応させて前記イソシアネートプレポリマーを合成する工程を含むことを特徴とする導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法に関する。
導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体はその種別が多岐にわたるため、様々な分野、例えば、シューズソールやコピー機などに用いられているトナーをクリーニングするブレード、自動車用タイヤなどに用いられている。本発明の導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体は、特にIC工場用フォークリフトなどの自動車用タイヤに好適に用いられる。
ウレタンに導電性を付与した導電性ウレタンエラストマーの製造方法として、予め無機金属塩をアルキレンカーボネートに溶解させた無機金属塩溶液をウレタンプレポリマー及び/又は鎖伸長剤に混合し、その後両原料を混合する製造方法が開示されている(特許文献1)。また、熱可塑性ウレタンエラストマーを予め製造後、該ウレタンエラストマーに、ポリエーテル系高分子にアルカリ金属塩を添加した有機イオン導電剤を混合する製造方法が開示されている(特許文献2)。しかし、前記両製造方法では、得られるウレタンエラストマー成型体にエアーボイドが発生しやすいという問題があった。
また、溶剤としてエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートを使用した場合には、硬度が低下する傾向にあり、自動車用タイヤに求められる硬度が得られにくいという問題があった。
特開平7−126520号公報 特開平10−161397号公報
本発明は、エアーボイドが発生しにくい導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す製造方法を用いることにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、イソシアネートプレポリマーと鎖延長剤から合成される導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法において、ポリオール化合物、イソシアネート化合物、及び導電性付与剤である無機金属塩をε−カプロラクトンに溶解した無機金属塩溶液を含有するプレポリマー組成物を反応させて前記イソシアネートプレポリマーを合成する工程を含むことを特徴とする導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法に関する。
従来の導電性ウレタンエラストマー成型体の製造方法では、プレポリマーやウレタンエラストマーと導電性付与剤を混合する際に、空気をかみこみ易く、また、減圧脱泡によっても容易に空気が抜けないことが原因で、導電性ウレタンエラストマー成型体にエアーボイドが発生するものと考えられる。
本発明の製造方法によると、エアーボイドの発生を効果的に抑制し、導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体を容易に得ることができる。本発明の製造方法により、エアーボイドの発生を抑制できる理由は明らかではないが、空気をかみこみにくく、減圧脱泡により空気が容易に抜けると推測される。
前記無機金属塩とε−カプロラクトンの重量比が、好ましくは、無機金属塩:ε−カプロラクトン=1:5〜1:4である。ここで、無機金属塩の混合割合が、前記範囲を超える場合は、無機金属塩がε−カプロラクトンに一部溶解せず、硬度を低下させる原因となる恐れがある。一方、無機金属塩の混合割合が、前記範囲を下回る場合は、良好な導電性が得られない恐れがある
前記イソシアネート化合物が、2,6−トルエンジイソシアネートを含むものであることが好ましく、より好ましくは、2,4−トルエンジイソシアネート及び2,6−トルエンジイソシアネートを併用することが好ましく、その混合比(重量%)は、2,4−トルエンジイソシアネート:2,6−トルエンジイソシアネート=60:40〜95:5である。2,4−トルエンジイソシアネートの重量%が95%を超えると、ウレタンエラストマー成型体にエアーボイドが発生しやすく、電気抵抗のばらつきが大きくなる場合がある。一方2,4−トルエンジイソシアネートの重量%が60%未満であると、2,4−トルエンジイソシアネートよりもイソシアネート基に隣接したメチル基が存在する2,6−トルエンジイソシアネートの混合割合が大きく、立体障害効果のため、反応性が悪くなる場合がある。
前記導電性付与剤である無機金属塩は、少量で優れた導電性を付与できるため、LiClOであることが好ましい。これを用いることにより、導電性に優れたウレタンエラストマー成型体を製造することができる。
本発明は、前記製造方法によって得られる導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体に関する。
前記ウレタンエラストマー成型体は、A硬度が85〜98度であることが好ましく、より好ましくは90〜95度である。85度未満の場合には、IC工場用フォークリフトなどの自動車用タイヤに要求される硬度を満たさない。一方、98度を超える場合には、硬度が高すぎるため、脆くなり、自動車用タイヤに使用する場合、タイヤが衝撃を充分に吸収できない場合がある。前記ウレタンエラストマー成型体は、導電性付与剤である無機金属塩を溶解する溶剤として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートを使用する代わりに、ε−カプロラクトンを使用することにより、硬度の低下を防止することができる。
前記ウレタンエラストマー成型体は、表面抵抗値が1×10〜10Ωであることが好ましい。1×10Ωを超える場合には、電気抵抗が大きく、帯電しやすくなるため、導電性を要する自動車用タイヤに好ましくない。前記ウレタンエラストマー成型体は、IC工場用フォークリフトなどの静電気発生を防止する必要がある自動車用タイヤに好適に用いられる。
本発明の導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法は、ポリオール化合物、イソシアネート化合物、及び導電性付与剤である無機金属塩をε−カプロラクトンに溶解した無機金属塩溶液を含有するプレポリマー組成物を反応させてイソシアネートプレポリマーを合成する工程を含む。
本発明の前記イソシアネートプレポリマーを使用することにより、得られる導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の物理的特性が優れたものとなる。
本発明におけるイソシアネート化合物としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定することなく使用できる。たとえば、2,4−トルエンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トルエンジイソシアネート(2,6−TDI)、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート類、クルード−MDI等、また商品名としてはコスモネートTシリーズ、コスモネートTMシリーズ、コスモネートMシリーズ(いずれも三井武田ケミカル社製)などがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
イソシアネート化合物としては、上記ジイソシアネート化合物の他に、3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物も使用可能である。多官能のイソシアネート化合物としては、デスモジュール−N(バイエル社製)や商品名デュラネート(旭化成工業社製)として一連のジイソシアネートアダクト体化合物が市販されている。
特に、イソシアネート化合物としては、2,6−TDIを含むものが好ましく、より好ましくは、2,4−TDI及び2,6−TDIを併用することが好ましく、その混合比(重量%)は、2,4−TDI/2,6−TDI=60/40〜95/5であることが好ましい。
ポリオール化合物としては、ポリウレタンの技術分野において、通常用いられるものを挙げることができる。例えば、高分子量ポリオールとしては、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)等に代表されるポリエーテルポリオール、ポリブチレンアジペートに代表されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いでえられた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらポリオール化合物の数平均分子量は特に限定されないが、得られる導電性ウレタンエラストマー成型体の硬度等の観点から、600〜2000程度であることが望ましい。
また、上述したポリオール化合物の他に、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、及び1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の低分子量ポリオールを併用することができる。また、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、及びジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミンを併用することもできる。これらの低分子量ポリオールや低分子量ポリアミンの配合量は特に限定されず、要求される特性により適宜決定される。
イソシアネートプレポリマーは、前記ポリオール化合物とイソシアネート化合物等とを用い、イソシアネート基(NCO)と活性水素(H)の当量比(NCO/H)が0.8〜1.3となる範囲で加熱反応して製造される。0.8未満の場合には、合成時にプレポリマーが高分子量化して固化又はゲル化する傾向にある。一方、1.3を超える場合には、未反応のイソシアネートが多く残存するため鎖延長剤との反応が速くなり、ウレタンエラストマー成型体の成型加工性が悪くなる傾向がある。
なお、イソシアネートプレポリマーは、分子量が800〜1500程度のものが引張り物性等が優れており好適である。
また、本発明で使用する無機金属塩は、目的とする導電性能を付与できるものであれば特に制限されないが、具体的には、LiClO4 、LiI、LiBr、LiSCN、LiBF4 、LiAsF6 、LiCF3 SO3 、LiPF6 、LiN(CF3 SO2 2 などのリチウム金属塩、NaI、NaBF4 、NaSCN、NaBr、NaB(C6 5 4 などのナトリウム金属塩、KI、KBF4 、KSCNなどのカリウム金属塩、CsSCNなどのセシウム金属塩などのアルカリ金属塩;Mg(ClO4 2 、MgCl2 、MgBr2 、MgI2 、Mg(NO3 2 、Mg(SCN)2 、Mg(CF3 SO3 2 などのマグネシウム金属塩、CaBr2 、CaI2 、Ca(SCN)2 、Ca(ClO4 2 、Ca(CF3 SO3 2 などのカルシウム金属塩などのアルカリ土類金属塩、AgNO3 などの銀塩、CuCl2 などの銅塩などの各種金属塩などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。特にLiClO4などのリチウム金属塩を用いることが好ましい。
本発明における前記導電性付与剤である無機金属塩を溶解させるための溶剤としては、ε−カプロラクトンを用いる。上記溶剤を用いることにより、無機金属塩を容易に溶解させることができ、プレポリマー組成物を反応させて、イソシアネートプレポリマーを製造する際に優れた分散性を示す。
前記無機金属塩とε−カプロラクトンの重量比は、これらから製造される成型体の所望物性などにより適宜選択できる。所望する導電性を有する無発泡ウレタンエラストマー成型体を得るためには、無機金属塩とε−カプロラクトンの重量比が1:5〜1:4の場合が好ましい。
イソシアネートプレポリマーを製造する場合において、イソシアネート化合物及びポリオール化合物に対する前記無機金属塩溶液の混合比(重量%)は97:3〜80:20が好ましく、より好ましくは95:5〜85:15である。前記無機金属塩溶液が3%を下回る場合は、良好な導電性が得られない。一方、前記無機金属塩溶液が20%を超える場合は、過剰のε−カプロラクトンの存在により、硬度が低下する。
<イソシアネートプレポリマーを製造する工程>
ポリオール化合物、イソシアネート化合物、及び無機金属塩をε−カプロラクトンに溶解した無機金属塩溶液を混合したプレポリマー組成物を反応させることによりイソシアネートプレポリマーを製造する。反応条件は特に限定されず、従来公知の条件により製造できるが、75〜85℃で、1〜2時間、撹拌して反応させることが好ましい。また、反応後には、混合時、撹拌時に混入した空気を除去するために減圧脱泡することが好ましい。減圧脱泡する条件は特に限定されるものではないが、0.5〜1時間、2700Paの減圧下で脱泡することが好ましい。
本発明の導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体は、前記工程で製造されたイソシアネートプレポリマーに、鎖延長剤を従来公知の方法で反応させることにより得られる。具体的には、以下の工程を有する。
本発明において使用する鎖延長剤は、少なくとも2個以上の活性水素基を有する有機化合物であり、活性水素基としては、水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基、チオール基(SH)等が例示できる。具体的には、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、m−キシリレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、及びp−キシリレンジアミン等に例示されるポリアミン類、あるいは、上述した低分子量ポリオールや、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミンを挙げることができる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。上記のうち、特にMOCAを用いることが好ましい。
前記プレポリマーと鎖延長剤の比は、各々の分子量やこれらから製造される成型体の所望物性などにより適宜選択できる。所望する硬度等を有する導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体を得るためには、前記プレポリマーと鎖延長剤の混合比は、イソシアネート基(NCO)と活性水素(H)の当量比(NCO/H)が0.8〜1.3となる範囲が好ましい。
<硬化剤(鎖延長剤)混合工程>
上記プレポリマー(70〜80℃に温調)に鎖延長剤(110〜130℃に温調)を混合、撹拌して反応溶液とする。
<注型工程>
注型条件は特に限定されるものではないが、90〜110℃に温調した金型に上記反応溶液を流し込むことが好ましい。
<硬化工程>
金型に流し込まれた上記反応溶液を反応硬化させる(1次キュア)。硬化条件は特に限定されるものではないが、90〜110℃で、0.5〜1時間加熱し、反応硬化させることが好ましい(1次キュア)。脱型後の硬化条件は特に限定されるものではないが、90〜110℃で、10〜15時間の2次キュアを実施することが好ましい。2次キュア後、必要に応じて室温にて養生してもよい。
また、本発明における前記ウレタンエラストマー成型体には、前記成分の他に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、充填剤、難燃剤、可塑剤、着色剤、消泡剤、防黴・防菌剤等の各種添加剤を、必要に応じて添加することもできる。上記の化合物は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を使用してもよい。なお、本発明においては、消泡剤を用いることなく前記導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体を得られるが、消泡剤を用いてもよい。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における物性等の評価方法は次の通りである。
<実施例1>イソシアネート化合物(2,4−TDI:2,6−TDI=80:20)25.46重量部、ポリオール化合物(PTMG1000)69.54重量部、及び無機金属塩溶液(LiClO:ε−カプロラクトン=1:5)5重量部を混合して、80℃で1.5時間、撹拌してイソシアネートプレポリマー(NCO%:6.25%)を合成した。当該プレポリマーを1時間減圧(2700Pa)脱泡した後、80℃に温調した。次に、当該プレポリマーに130℃に温調した鎖延長剤(MOCA)19.87重量部を混合、85℃で1分撹拌し、110℃に温調した金型に注型した。注型後、110℃で1時間加熱後に脱型した(1次キュア)。脱型後、100℃で10〜15時間の2次キュアを実施した。2次キュア後、室温で養生し、導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体を得た。
<実施例2>イソシアネート化合物(2,4−TDI:2,6−TDI=80:20)24.72重量部、ポリオール化合物(PTMG1000)65.28重量部、及び無機金属塩溶液(LiClO:ε−カプロラクトン=1:5)10重量部を混合して、80℃で1.5時間、撹拌してイソシアネートプレポリマー(NCO%:6.25%)を合成した。さらに1時間減圧(2700Pa)脱泡した後、80℃に温調した。次に、当該プレポリマーに130℃に温調した鎖延長剤(MOCA)19.87重量部を混合、85℃で1分撹拌し、110℃に温調した金型に注型した。注型後、110℃で1時間加熱後、脱型した(1次キュア)。脱型後、100℃で10〜15時間の2次キュアを実施した。2次キュア後、室温で養生し、導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体を得た。
<比較例1>イソシアネート化合物(2,4−TDI:2,6−TDI=80:20)26.13重量部とポリオール化合物(PTMG1000)73.87重量部を混合してイソシアネートプレポリマー(NCO%:6.35%)を合成した。当該プレポリマーに1時間減圧(2700Pa)脱泡した無機金属塩溶液(NaSCN/ε−カプロラクトン:1/5)5.26重量部を混合し、85℃で0.2時間撹拌したところ、ゲル化が生じ、物性等の評価を行うことができなかった。
<比較例2>イソシアネート化合物(2,4−TDI:2,6−TDI=80:20)26.13重量部とポリオール化合物(PTMG1000)73.87重量部を混合して、80℃で1.5時間、撹拌してイソシアネートプレポリマー(NCO%:6.35%)合成した後、80℃に温調した。当該プレポリマーに80℃に温調した無機金属塩溶液(LiClO:ε−カプロラクトン=1:5)5.26重量部を混合し、1時間減圧(2700Pa)脱泡した。当該プレポリマーに130℃に温調した鎖延長剤(MOCA)19.07重量部を混合し、85℃で1分撹拌した後、110℃に温調した金型に注型した。注型後、110℃で1時間加熱後、脱型した(1次キュア)。脱型後、100℃で10〜15時間の2次キュアを実施した。2次キュア後、室温で養生し、ウレタンエラストマー成型体を得た。
<比較例3>イソシアネート化合物(2,4−TDI:2,6−TDI=80:20)26.13重量部とポリオール化合物(PTMG1000)73.87重量部を混合して、80℃で1.5時間、撹拌してイソシアネートプレポリマーを合成(NCO%:6.35%)した後、80℃に温調した。当該プレポリマーに80℃に温調した無機金属塩溶液(LiClO:ε−カプロラクトン=1:5)5.26重量部を混合し、3時間減圧(2700Pa)脱泡した。当該プレポリマーに130℃に温調した鎖延長剤(MOCA)19.07重量部を混合し、85℃で1分撹拌した後、110℃に温調した金型に注型した。注型後、110℃で1時間加熱後、脱型した(1次キュア)。脱型後、100℃で10〜15時間の2次キュアを実施した。2次キュア後、室温で養生し、ウレタンエラストマー成型体を得た。
<比較例4>イソシアネート化合物(2,4−TDI:2,6−TDI=80:20)26.13重量部とポリオール化合物(PTMG1000)73.87重量部を混合して、80℃で1.5時間、撹拌してイソシアネートプレポリマーを合成(NCO%:6.35%)した後、80℃に温調した。当該プレポリマーに、80℃に温調し、1時間減圧(2700Pa)脱泡した無機金属塩溶液(LiClO:ε−カプロラクトン=1:5)5.26重量部を混合し、2時間減圧(2700Pa)脱泡した。当該プレポリマーに130℃に温調した鎖延長剤(MOCA)19.07重量部を混合し、85℃で1分撹拌した後、110℃に温調した金型に注型した。注型後、110℃で1時間加熱後、脱型した(1次キュア)。脱型後、100℃で10〜15時間の2次キュアを実施した。2次キュア後、室温で養生し、ウレタンエラストマー成型体を得た。
〔成型性の評価〕
成型性について、以下に述べるように外観性(エアーボイドの有無)を評価項目とした。
(外観性)
外観性については、作製したウレタンエラストマー成型体をそれぞれ目視により観察した。
この際の成型体に含まれるエアーボイドが最も集中して残存する50mm×50mmの領域のエアーボイドを計測し、以下の基準で評価した。
○:エアーボイド数0〜1個
△:エアーボイド数2〜30個
×:エアーボイド数31個以上
〔硬さ評価〕
φ75mm×厚み30mmの成型体を作成し、JSK K 7312に従い、タイプAの硬さ試験機を用いて測定をおこなった。
A硬度は、デュロメーター型硬度計を用いて測定を行った。
〔表面抵抗〕
室温(20〜25℃、45〜55%RH)で表面抵抗を測定した。測定機器は絶縁抵抗計(JSK C 1302、500V)を用いて測定を行った。
(実施例、比較例)
実施例1及び2、比較例1〜4のウレタンエラストマー成型体の評価結果を表1に示した。
Figure 2007186640
表1に示した評価結果から、本発明に示した製造方法を用いた実施例1及び2のいずれにおいても、成型性(外観性)が良好で、高硬度の導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体が得られた。また、比較例2〜4と比較して、脱泡処理時間が短時間でエアーボイドの発生を防止することができることがわかった。さらに、表面抵抗が比較例2〜4と比較して小さく、導電性が優れていることがわかった。
一方、比較例1において、無機金属塩としてNaSCNを用いた場合、プレポリマーがゲル化する問題が発生したため、成型体の評価を行うことができなかった。また、比較例2〜4においては、成型性(外観性)が十分ではなく、得られた成型体にはエアーボイドが残存しており、比較例3及び4において脱泡処理時間を延長した場合でも、エアーボイドの除去はできなかった。
以上より、本発明の導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法を用いることにより、エアーボイドの発生を防止し、実質的に無発泡の高硬度であって、導電性に優れたウレタンエラストマー成型体が得られることが確認できた。

Claims (8)

  1. イソシアネートプレポリマーと鎖延長剤から合成される導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法において、ポリオール化合物、イソシアネート化合物、及び導電性付与剤である無機金属塩をε−カプロラクトンに溶解した無機金属塩溶液を含有するプレポリマー組成物を反応させて前記イソシアネートプレポリマーを合成する工程を含むことを特徴とする導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法。
  2. 前記無機金属塩とε−カプロラクトンの重量比が、無機金属塩:ε−カプロラクトン=1:5〜1:4である請求項1記載の導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法。
  3. 前記イソシアネート化合物が、2,6−トルエンジイソシアネートを含むものである請求項1又は2記載の導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法。
  4. 前記イソシアネート化合物が、2,4−トルエンジイソシアネート及び2,6−トルエンジイソシアネートであり、その混合比(重量%)が2,4−トルエンジイソシアネート:2,6−トルエンジイソシアネート=60:40〜95:5である請求項1〜3記載の導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法。
  5. 前記無機金属塩がLiClOである請求項1〜4記載の導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体の製造方法。
  6. 請求項1〜5の製造方法に従い得られる導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体。
  7. A硬度が85〜98度である請求項6記載の導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体。
  8. 表面抵抗値が1×10〜10Ωである請求項6又は7記載の導電性無発泡ウレタンエラストマー成型体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013522397A (ja) * 2010-03-11 2013-06-13 メルサン プロダクツ コーポレイション 高導電性の軟質ウレタンローラー
WO2014168700A1 (en) * 2013-04-11 2014-10-16 Anderson Development Company Polyurethane elastomers based on tdi prepolymers enriched in the 2,6-tdi isomer cured with trimethylene glycol di-(para amino benzoate)

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