JP2007185195A - コージビオースホスホリラーゼとその製造方法並びに用途 - Google Patents
コージビオースホスホリラーゼとその製造方法並びに用途 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007185195A JP2007185195A JP2007097027A JP2007097027A JP2007185195A JP 2007185195 A JP2007185195 A JP 2007185195A JP 2007097027 A JP2007097027 A JP 2007097027A JP 2007097027 A JP2007097027 A JP 2007097027A JP 2007185195 A JP2007185195 A JP 2007185195A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glucose
- phosphate
- salt
- enzyme
- glucosyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
【解決手段】 コージビオースホスホリラーゼ活性を有する新規酵素と、当該酵素をコードするDNAと、当該酵素を産生する微生物を栄養培地中で培養し、産生した酵素を培養物から採取する酵素の製造方法と、その酵素をβ−D−グルコース−1リン酸とそれ以外の糖質に作用させて得られるグルコシル転移糖含有糖質、並びに、そのグルコシル転移糖含有糖質を含有せしめた組成物により解決する。
【選択図】 なし
Description
(1) 作用
(a)無機リン酸存在下でコージビオースを分解してD−グルコースおよびβ−D−グルコース−1リン酸を生成する。
(b)β−D−グルコース−1リン酸とD−グルコースとからコージビオースと無機リン酸を生成し、さらにβ−D−グルコース−1リン酸を糖供与体として、他の糖質にグルコシル基の転移を触媒する。
(2) 分子量
SDS−ゲル電気泳動法で、83,000±5,000ダルトン。
(3) 等電点
アンフォライン含有電気泳動法で、pI4.4±0.5。
(4) 至適温度
pH5.5、30分間反応で65℃付近。
(5) 至適pH
60℃、30分間反応でpH5.5付近。
(6) 温度安定性
pH5.5、1時間保持の条件で65℃付近まで安定。
(7) pH安定性
4℃、24時間保持の条件でpH約5.5乃至10.0。
(8) 阻害
本酵素活性は、1mMのHg++で阻害を受ける。
炭素源として0.5w/v%グルコースに代えて0.5w/v%トレハロースを用いたこと以外は全て『ATCCカタログ・オブ・バクテリア・アンド・バクテリオファージズ、第18版』(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション発行、1992年)、452乃至456頁に記載のサーモアナエロビウム・ブロッキイ培地の調製法に従って、培地を100ml容耐圧ボトルに100mlずつ調製した後、サーモアナエロビウム・ブロッキイ ATCC35047を接種し、60℃、48時間静置培養したものを種培養とした。
実験1で得た菌体破砕上清をUF膜濃縮し、コージビオースホスホリラーゼを1ml当たり約10単位有する濃縮酵素液約360mlを回収した。
実験2で得たコージビオースホスホリラーゼ標品をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(ゲル濃度10w/v%)に供し、同時に泳動した分子量マーカー(日本バイオ・ラッド・ラボラトリーズ株式会社製)と比較して本酵素の分子量を測定したところ、分子量83,000±5,000ダルトンであった。また、TSKgel G4000SWカラム(φ7.5mm×600mm,東ソー株式会社製)を用いたゲル濾過法により、分子量を測定した結果、500,000±30,000ダルトンであった。
(1)N末端アミノ酸配列
実験2の方法で得られた精製酵素標品の一部を蒸留水に対して透析した後、蛋白量として約40μgをN末端配列分析用の試料とした。N末端配列はプロテインシーケンサー・モデル473A(アプライドバイオシステムズ社製、米国)を用い、N末端から5残基まで分析した。N末端から得られた配列は、配列表における配列番号1に示すアミノ酸配列であった。さらに同じ試料を用いて同じ方法により、より詳細に解析したところ、当該酵素はN末端に、配列表における配列番号6に示すアミノ酸配列を含んでいることが判明した。
実験2の方法で得られた精製酵素標品の一部を10mMトリス・塩酸緩衝液(pH9.0)に対して透析した後、同緩衝液にて1mg/mlの濃度になるよう希釈した。この試料液(1ml)に10μgのリジルエンドペプチダーゼ(和光純薬株式会社販売)を加え、30℃、22時間反応させることによりペプチド化した。生成したペプチドを単離するため、逆相HPLCを行った。マイクロボンダスフェアーC18カラム(直径2.1mm×長さ150mm、ウォーターズ社製、米国)を用い、流速0.9ml/分、室温で0.1v/v%トリフルオロ酢酸−0%アセトニトリル溶液から0.1v/v%トリフルオロ酢酸−48v/v%アセトニトリル溶液までの120分間のリニアグラジエントの条件で行った。カラムから溶出したペプチドは、波長210nmの吸光度を測定することにより検出した。他のペプチドとよく分離した2ペプチド、KP15(保持時間66分)、KP23(保持時間96分)を分取し、それぞれを真空乾燥した後、200μlの0.1v/v%トリフルオロ酢酸−50v/v%アセトニトリル溶液に溶解した。これらペプチド試料をプロテインシーケンサーに供し、それぞれN末端から5残基までアミノ酸配列を分析した。ペプチドKP15からは、配列表における配列番号2に示すアミノ酸配列が、またペプチドKP23からは、配列表における配列番号3に示すアミノ酸配列が得られた。さらに同じ試料を用いて同じ方法により、より詳細に分析したところ、ペプチドKP15及びペプチドKP23はそのN末端部に、それぞれ、配列表における配列番号7及び配列番号8に示すアミノ酸配列を含んでいることが判明した。
D−グルコース、マルトース、スクロース、ラクトース、トレハロース、ネオトレハロース、セロビオース、メリビオース、コージビオース、イソマルトース、ソホロース、ゲンチオビオース、ニゲロース及びラミナリビオースから選ばれる糖質の水溶液に、実験2の方法で得た精製コージビオースホスホリラーゼを糖質固形物1g当たりそれぞれ10単位ずつ加え、5mMリン酸二水素ナトリウム存在下、60℃、pH5.5で24時間作用させた。各反応液中の糖質濃度はいずれも2w/v%とした。酵素反応前後の反応液をキーゼルゲル60(メルク社製;アルミプレート、20×20cm)を用いた薄層クロマトグラフィー(以下、「TLC」と略称する。)に供した。TLCは展開溶媒に1−ブタノール:ピリジン:水=7:3:1(容積比)を用いて室温で1回展開した後、20v/v%硫酸−メタノール溶液を噴霧し、110℃で約10分間加熱して発色させた。両反応液に由来するスポットを比較し、それぞれの糖質に対する酵素作用の有無を判定した。結果を表1に示した。
受容体として表2に示す各種単糖類、オリゴ糖類および糖アルコール類のいずれかと、糖供与体としてβ−D−グルコース−1リン酸とを、固形物質量で等量溶解含有している水溶液に、実験2の方法で得た精製コージビオースホスホリラーゼをβ−D−グルコース−1リン酸1g当たり10単位ずつ加え、60℃、pH5.5で24時間反応させた。なお、受容体及び糖供与体の反応液中の濃度はいずれも1w/v%とした。酵素反応前後の反応液を、実験5と同様にTLCに供した後発色させた。両反応液に由来するスポットを比較し、反応後に新たに生成したスポットより、転移糖を生成しているかどうかを判定した。また転移糖と判定されたスポットの発色強度を肉眼観察することにより、転移糖の生成率を相対的に評価した。結果を表2に示した。
実験6で得たβ−D−グルコース−1リン酸とD−グルコースとを基質とした酵素反応液の糖成分をガスクロマトグラフィー(以下、「GLC」と略称する。)で分析した。酵素反応液の一部を乾固し、ピリジンに溶解した後、トリメチルシリル化したものをGLCの分析試料とした。GLCカラムは、2%シリコンOV−17/クロモゾルブW(ジー・エル・サイエンス株式会社製)を充填したステンレスカラム(3mmφ×2m)、キャリアーガスは、窒素ガスを流量40ml/分で、カラムオーブン温度は、160℃から320℃まで7.5℃/分の昇温速度で分析した。検出は、水素炎イオン検出器を用いた。
本発明のコージビオースホスホリラーゼによるL−ソルボースへの糖転移反応で生成するグルコシル転移糖を確認するため、当該グルコシル転移糖を生成させ、単離し、構造を調べた。まず、β−D−グルコース−1リン酸を2.5%、L−ソルボースを2.5%含む水溶液をpH5.0に調整し、これに実験2の方法で得た精製コージビオースホスホリラーゼをβ−D−グルコース−1リン酸1g当たり10単位加え、60℃で48時間反応させ、次いで100℃で10分間加熱して酵素を失活させた。実験7で示した方法に準じてこの反応終了液の一部をGLCで分析した。その結果、反応終了液にはβ−D−グルコース−1リン酸及びL−ソルボースのいずれとも保持時間の異なる成分が多量生成していることが確認され、本成分が当該グルコシル転移糖と考えられた。また、GLCでの分析結果より求めた本反応における当該グルコシル転移糖の生成率は約24%であった。本反応液の残り全量を活性炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、濃度約50%まで濃縮して、以下に説明するカラムクロマトグラフィーを行い、当該グルコシル転移糖高含有画分を採取した。
本発明のコージビオースホスホリラーゼによるマルトースへの転移反応で生成するグルコシル転移糖を確認するため、当該グルコシル転移糖を生成させ、単離し、構造を調べた。まず、β−D−グルコース−1リン酸を5%、マルトースを10%含む水溶液をpH6.0に調整し、これに実験2の方法で得た精製コージビオースホスホリラーゼをβ−D−グルコース−1リン酸1g当たり20単位加え、60℃で48時間反応させ、次いで100℃で10分間加熱して酵素を失活させた。実験7で示した方法に準じてこの反応終了液の一部をGLCで分析した。その結果、反応終了液にはβ−D−グルコース−1リン酸及びマルトースのいずれとも保持時間の異なる成分が多量生成していることが確認され、本成分が当該グルコシル転移糖と考えられた。また、GLCでの分析結果より求めた本反応における当該グルコシル転移糖の生成率は約40%であった。本反応液の残り全量を実験7と同様に分画精製し、濃縮、真空乾燥して、当該グルコシル転移糖高含有粉末を、反応に供した糖質の固形物当たり収率約20%で得た。本粉末標品は、当該グルコシル転移糖を固形物当たり約98%含有していた。
本発明のコージビオースホスホリラーゼによるコージビオースへの糖転移反応で生成するグルコシル転移糖を確認するため、当該グルコシル転移糖を生成させ、単離し、構造を調べた。まず、20%コージビオースを溶解含有する5mMリン酸二水素ナトリウムをpH5.5に調整し、これに実験2の方法で得た精製コージビオースホスホリラーゼをコージビオース1g当たり10単位加え、60℃で48時間反応させ、次いで100℃で10分間加熱して酵素を失活させた。実験7で示した方法に準じてこの反応終了液の一部をGLCで分析した。その結果反応終了液にはコージビオースとも、また、D−グルコースやβ−D−グルコース−1リン酸とも保持時間の異なる成分が多量生成していることが確認され、本成分が当該グルコシル転移糖と考えられた。また、GLCでの分析結果より求めた本反応における当該グルコシル転移糖の生成率は約30%であった。本反応液の残り全量を実験8と同様に分画精製し、濃縮、真空乾燥して、当該グルコシル転移糖高含有粉末を、反応に供したコージビオースの固形物当たり収率約15%で得た。本粉末標品は、当該グルコシル転移糖を固形物当たり約98%含有していた。
本発明のコージビオースホスホリラーゼによるトレハロースへの転移反応で生成するグルコシル転移糖を確認するため、当該グルコシル転移糖を生成させ、単離し、構造を調べた。まず、β−D−グルコース−1リン酸を5%、トレハロースを10%含む水溶液をpH5.5に調整し、これに実験2の方法で得た精製コージビオースホスホリラーゼをβ−D−グルコース−1リン酸1g当たり10単位加え、60℃で48時間反応させ、次いで100℃で10分間加熱して酵素を失活させた。実験7で示した方法に準じてこの反応終了液の一部をGLCで分析した。その結果、反応終了液にはβ−D−グルコース及びトレハロースのいずれとも保持時間の異なる成分が多量生成していることが確認され、本成分が当該グルコシル転移糖と考えられた。また、GLCでの分析結果より求めた本反応における当該グルコシル転移糖の生成率は約75%であった。本反応液の残り全量を実験8と同様に分画精製し、濃縮、真空乾燥して、当該グルコシル転移糖高含有粉末を、反応に供した糖質の固形物当たり収率約65%で得た。本粉末標品は、当該グルコシル転移糖を固形物当たり約98%含有していた。
本発明のコージビオースホスホリラーゼによるスクロースへの転移反応で生成するグルコシル転移糖を確認するため、当該グルコシル転移糖を生成させ、単離し、構造を調べた。まず、β−D−グルコース−1リン酸を5%、スクロースを10%含む水溶液をpH5.5に調整し、これに実験2の方法で得た精製コージビオースホスホリラーゼをβ−D−グルコース−1リン酸1g当たり10単位加え、60℃で48時間反応させ、次いで100℃で10分間加熱して酵素を失活させた。実験7で示した方法に準じてこの反応終了液の一部をGLCで分析した。その結果、反応終了液にはβ−D−グルコース−1リン酸及びスクロースのいずれとも保持時間の異なる成分が多量生成していることが確認され、本成分が当該グルコシル転移糖と考えられた。また、GLCでの分析結果より求めた本反応における当該グルコシル転移糖の生成率は約70%であった。本反応液の残り全量を実験8と同様に分画精製し、濃縮、真空乾燥して、当該グルコシル転移糖高含有粉末を、反応に供した糖質の固形物当たり収率約50%で得た。本粉末標品は、当該グルコシル転移糖を固形物当たり約98%含有していた。
7週齢のdd系マウスを使用して、実験8乃至12で得たグルコシルソルボース高含有粉末、コージビオシルグルコース高含有粉末、コージトリオース高含有粉末、コージビオシルグルコシド高含有粉末及びコージビオシルフラクトシド高含有粉末を、それぞれ別個に経口投与して急性毒性テストをしたところ、いずれの場合にも投与可能な最大投与量すなわち、50g/kgマウス体重においても死亡例は認められなかった。従って、本発明のこれら転移糖は、いずれも毒性の極めて低い物質である。
サーモアナエロビウム・ブロッキイ ATCC35047を、実験1に示した方法で種培養した後、実験1に示した方法に準じて嫌気ファーメンターに調製した同じ組成の培地に、この培地体積当たり1v/v%の種培養液を接種し、培養温度65℃で約30時間培養した。培養液を遠心分離して得た菌体を超音波破砕し、破砕液上清のコージビオースホスホリラーゼ活性を測定した。この活性を培養液1ml当たりに換算すると、0.08単位であった。破砕液上清を限外濾過膜にて濃縮し、その濃縮液を透析してml当たりコージビオースホスホリラーゼ活性約8単位を有する酵素液を、もとの培養液の総活性に対して約70%の収率で得た。
実験1に示した培地と同一組成の培地11lで、サーモアナエロビウム・ブロッキイ(ATCC 35047)を、実験1に示した方法に準じて60℃で24時間培養した。遠心分離により培養物から菌体を分離し、適量のトリス−EDTA−食塩緩衝液(以下、「TES緩衝液」と略記する。)(pH8.0)に浮遊させ、リゾチームを当該菌体浮遊液の体積に対し0.05%(w/v)加えた後、37℃で30分間インキュベートした。その後この処理物を−80℃で1時間保持して凍結させた後、ここに、予めTES緩衝液(pH9.0)を加えて60℃に加温しておいたTES緩衝液/フェノール混液を加えて充分に撹拌し、さらに氷冷後遠心分離して形成された上層を採取した。この上層に、2倍容の冷エタノールを加えて生成した沈澱を採取し、SSC緩衝液(pH7.1)の適量に溶解後、7.5μgのリボヌクレアーゼ及び125μgのプロテアーゼを加え、37℃で1時間インキュベートした。ここに、クロロホルム/イソアミルアルコール混液を加えて撹拌後、静置して形成される上層を採取し、この上層に冷エタノールを加えて生成した沈澱を採取した。沈澱を冷70%(v/v)エタノールで濯ぎ真空乾燥して、DNAを得た。得られたDNAは、濃度約1mg/mlとなるようにSSC緩衝液(pH7.1)に溶解し、−80℃で凍結した。
実施例2の方法で得たDNA溶液を1mlとり、ここに制限酵素Hind IIIを約20単位加え、37℃で30分間インキュベートしてDNAを部分分解した後、蔗糖密度勾配超遠心法により、鎖長約2,000乃至5,000塩基対のDNA断片を採取した。別途、ストラタジーン・クローニング・システムズ製プラスミドベクター『Bluescript II SK(+)』を常法により制限酵素Hind IIIを作用させて完全に切断した後、その切断されたプラスミドベクター0.3μgと先に得たDNA断片約3μgとを宝酒造製『DNAライゲーション・キット』を用いて、添付の説明書にしたがって操作して連結し、得られた組換えDNAで、通常のコンピテントセル法によりストラタジーン・クローニング・システムズ製大腸菌『Epicurian Coli XL1−Blue』100μlを形質転換して遺伝子ライブラリーを作製した。
16g/lポリペプトン、10g/l酵母エキス及び5g/l塩化ナトリウムを含む水溶液を500ml容三角フラスコに100ml入れ、オートクレーブで121℃で15分間処理し、冷却し、無菌的にpH7.0に調製した後、アンピシリンナトリウム塩10mgを無菌的に添加して液体培地を調製した。この液体培地に実施例3の方法で得た形質転換体TKP1を接種し、37℃で約20時間通気撹拌培養したものを種培養液とした。次に10l容ファーメンターに、種培養に用いたのと同一組成の培地を、種培養の場合に準じて7l調製し、種培養液70ml接種し、約20時間通気撹拌培養した。この培養物を、常法にしたがい、遠心分離して菌体を回収し、10mMリン酸緩衝液(pH7.0)に懸濁し、超音波処理して菌体を破砕し、さらに遠心分離により不溶物を除去し、上清を採取した。その上清を10mMリン酸緩衝液に対して透析した後、透析液中のコージビオースホスホリラーゼ活性を測定したところ、培養物1l当たり約500単位の当該酵素が産生されていた。
実施例3に示した方法で得た形質転換体TKP1を実施例4に示した方法で培養した。培養液を遠心分離して得た菌体を超音波破砕し、破砕液上清のコージビオースホスホリラーゼ活性を測定した。この活性を培養液1ml当たりに換算すると、約0.5単位であった。破砕液上清を限外濾過膜にて濃縮し、その濃縮液を透析してml当たりコージビオースホスホリラーゼ活性約10単位を有する酵素液を、もとの培養液の総活性に対して約70%の収率で得た。
マルトースを5%含む25mMリン酸2カリウム−クエン酸緩衝液(pH6.0)に、市販の細菌由来マルトースホスホリラーゼをマルトース1g当たり5単位、実施例1の方法で調製したコージビオースホスホリラーゼをマルトース1g当たり40単位になるように加え、30℃で72時間反応させた。その反応液を100℃で30分間加熱し、酵素を失活させた後、冷却し、常法に従って活性炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮して濃度約75%のシラップ状のコージビオース含有糖液を原料固形物当たり収率約95%で得た。
実施例6の方法で反応、精製した固形物当たり約30%のコージビオースを含有する糖液を原料として固形物濃度約20%に調整し、これにグルコアミラーゼを固形物1g当たり5単位加えてpH4.5、40℃で16時間反応させ残存するマルトースを分解した。100℃で30分加熱して反応を停止した後、濃度約40%まで濃縮した。本糖液中のコージビオース含有率を高めるため、アルカリ金属型強酸性カチオン交換樹脂(東京有機化学工業株式会社製、商品名『XT−1016』、Na型、架橋度4%)を使用し、内径3cm、長さ1mのジャケット付きステンレス製カラム4本に水懸濁状で充填し、直列につなぎ、樹脂層全長を約4mになるようにした。カラム内温度を40℃に維持しつつ、糖液を樹脂に対して5v/v%加え、これに40℃の温水をSV0.15の流速で流して分画し、コージビオース高含有画分を採取した。更に、精製、濃縮し、真空乾燥し、粉砕して、コージビオース高含有粉末を原料固形物当たり収率約20%で得た。
β−D−グルコース−1リン酸及びL−ソルボースをそれぞれ5%含む水溶液をpH5.5に調整し、これに実施例1の方法で調製したコージビオースホスホリラーゼをβ−D−グルコース−1リン酸1g当たり10単位になるように加え、60℃で72時間反応させた。その反応液を90℃で30分間加熱し、酵素を失活させた後、冷却し、常法に従って活性炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮して濃度約75%のシラップ状のグルコシルソルボース含有糖液を原料固形物当たり収率約95%で得た。
β−D−グルコース−1リン酸を5%及びL−ソルボースを10%含む水溶液をpH6.0に調整し、これに実施例1の方法で調製したコージビオースホスホリラーゼをβ−D−グルコース−1リン酸1g当たり30単位になるように加えて、60℃で72時間反応させた。反応後冷却し、市販パン酵母を固形物質量当たり湿質量で5%になるように加え、1規定の水酸化ナトリウム溶液を用いて該反応液をpH5乃至6に制御しながら27℃で6時間反応させた。その反応液を90℃で30分間加熱し、反応を停止させた後、冷却し、常法に従って活性炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮して濃度約75%のシラップ状のグルコシルソルボース含有糖液を原料固形物当たり収率約65%で得た。
実施例9の方法で反応、精製した固形物当たり約40%のグルコシルソルボースを含有する糖液を原料として、これを固形物濃度約45%に調整した。本糖液中のグルコシルソルボース含有率を高めるため、アルカリ金属型強酸性カチオン交換樹脂(東京有機化学工業株式会社製、商品名『XT−1016』、Na型、架橋度4%)を使用し、内径3cm、長さ1mのジャケット付きステンレス製カラム4本に水懸濁状で充填し、直列につなぎ、樹脂層全長を約4mになるようにした。カラム内温度を40℃に維持しつつ、糖液を樹脂に対して5v/v%加え、これに40℃の温水をSV0.15の流速で流して分画し、グルコシルソルボース高含有画分を採取した。更に、精製、濃縮し、真空乾燥し、粉砕して、グルコシルソルボース高含有粉末を原料固形物当たり収率約25%で得た。
コージビオースを10%及びスクロースを10%含む水溶液を調整し、これに実施例1の方法で調製したコージビオースホスホリラーゼをコージビオース1g当たり40単位になるように加え、5mMリン酸二水素ナトリウム塩存在下pH5.0、60℃で72時間反応させた。その反応液を90℃で30分間加熱し、酵素を失活させた後、冷却し、常法に従って活性炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮して濃度約75%のシラップ状のコージビオシルフラクトシド含有糖液を原料固形物当たり収率約95%で得た。
実施例11の方法で反応、精製した、固形物当たり約55%のコージビオシルフラクトシドを含有する糖液を原料として、これを固形物濃度約45%に調整した。本糖液中のコージビオシルフラクトシド含有率を高めるため、アルカリ土類金属型強酸性カチオン交換樹脂(ダウケミカル社販売、商品名『ダウエックス50W×4』、Ca型)を用いた以外は、実施例10の方法に従ってカラムクロマトグラフィーを行い、コージビオシルフラクトシド高含有画分を採取した。更に、精製、濃縮し、真空乾燥し、粉砕して、コージビオシルフラクトシド高含有粉末を原料固形物当たり収率約40%で得た。
β−D−グルコース−1リン酸を10%及びマルトースを20%含む水溶液をpH5.0に調整し、これに実施例1の方法で調製したコージビオースホスホリラーゼをマルトース1g当たり40単位になるように加え、60℃で72時間反応させた。その反応液を90℃で30分間加熱し、酵素を失活させた後、冷却し、常法に従って活性炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮して濃度約75%のシラップ状のコージビオシルグルコース含有糖液を原料固形物当たり収率約95%で得た。
β−D−グルコース−1リン酸を5%、トレハロースを10%含む水溶液をpH5.0に調整し、これに実施例1の方法で調製したコージビオースホスホリラーゼをβ−D−グルコース−1リン酸1g当たり20単位になるように加え、60℃で72時間反応させた。その反応液に水酸化ナトリウムを加えてpH10以上のアルカリ性に保ちながら100℃で加熱した後、冷却し、常法に従って活性炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮して濃度約75%のシラップ状のコージビオシルグルコシド高含有糖液を原料固形物当たり収率約60%で得た。
マルトースを5%含む25mMリン酸2カリウム−クエン酸緩衝液(pH6.0)に、市販の細菌由来マルトースホスホリラーゼをマルトース1g当たり5単位、実施例5の方法で調製したコージビオースホスホリラーゼをマルトース1g当たり40単位になるように加え、30℃で72時間反応させた。その反応液を100℃で30分間加熱し、酵素を失活させた後、冷却し、常法に従って活性炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮して濃度約75%のシラップ状のコージビオース含有糖液を原料固形物当たり収率約95%で得た。
β−D−グルコース−1リン酸を5%、トレハロースを10%含む水溶液をpH5.0に調整し、これに実施例5の方法で調製したコージビオースホスホリラーゼをβ−D−グルコース−1リン酸1g当たり20単位になるように加え、60℃で72時間反応させた。その反応液に水酸化ナトリウムを加えてpH10以上のアルカリ性に保ちながら100℃で加熱した後、冷却し、常法に従って活性炭で脱色、濾過し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮して濃度約75%のシラップ状のコージビオシルグルコシド高含有糖液を原料固形物当たり収率約60%で得た。
実施例10の方法で得たグルコシルソルボース高含有粉末1質量部に対し、α−グリコシルステビオシド(東洋精糖株式会社製造、商品名α−Gスィート)0.05質量部を加えて均一に混合して粉末甘味剤を製造した。本品は、上品な甘味で、砂糖の約2倍の甘味を有し、カロリーは甘味度当たり砂糖の約2分の1となる。したがって、この甘味剤は低カロリー甘味料として、カロリーの摂取を制限している人、例えば、肥満者、糖尿病者などのための低カロリー飲食物に対する味付けに好適である。また、この甘味剤は、虫歯誘発菌による酸の生成も少なく、不溶性グルカンの生成も少ないことにより、虫歯を抑制する飲食物などの味付けにも好適である。
実施例8の方法で得たグルコシルソルボース含有糖液30質量部に対し、還元麦芽糖水飴(水分25%)80質量部を加えて混合溶解し、減圧下で水分が2%未満になるまで濃縮し、これにクエン酸1質量部及び適量のレモン香料と着色料とを混和し、次いで、常法に従って成形しハードキャンディーを製造した。本品は、上品な甘味を有し、吸湿性少なく、ダレを起こしにくい歯切れの良いハードキャンディーである。
実施例12の方法で得たコージビオシルフラクトシド高含有粉末4質量部に対し、グルコース3質量部および、柔らかくなる程度に加熱溶融したガムベース2質量部を加えて混合し、さらに適量のハッカ香料を混合した後、常法に従ってロールにより練り合わせ成形することによってチューインガムを製造した。本品は、テクスチャー、風味ともに優れた製品である。
実施例7の方法で得たコージビオース高含有粉末15質量部に対し、カカオペースト40質量部、カカオバター10質量部、蔗糖10質量部及び全脂粉乳15質量部を加えて混合し、レファイナーを通した。そして粒度を下げた後、コンチェに入れ、レシチン0.5質量部を加えて、50℃で二昼夜練り上げた。次いで、常法に従い成型機に流し込み成型固化してチョコレートを製造した。本品は、ファットブルーム、シュガーブルームの恐れがなく、舌にのせた時の融け具合、風味ともに良好である。
実施例10の方法で得たグルコシルソルボース高含有粉末400質量部に対し、コーンスターチ500質量部、マルトース500質量部及び食塩5質量部を加え、篩いを通して充分に混合し、さらに鶏卵1,400質量部を加えて撹拌し、これに沸騰した牛乳5,000質量部を徐々に加え、さらにこれをとろ火にかけて撹拌を続け、コーンスターチが完全に糊化して全体が半透明になったとき火を止め、これを冷却して少量のバニラ香料を加えることによりカスタードクリームを製造した。本品は、なめらかで光沢を有し、甘味が強すぎず美味である。
実施例11の方法で得たコージビオシルフラクトシド含有糖液90質量部に対し、米粉90質量部、コーンスターチ20質量部、砂糖20質量部、抹茶粉末1質量部及び水の適量を加えて混練した後、これを容器に入れて60分間蒸して抹茶ういろうを製造した。本品は、照り、口当たり良好で、風味もよいものであった。また、澱粉の老化も抑制され、長時間安定であった。
実施例13の方法で得たコージビオシルグルコース含有糖液1質量部に対し、マルトース3質量部、甘草製剤0.05質量部、リンゴ酸0.008質量部、グルタミン酸ナトリウム0.07質量部、ソルビン酸カリウム0.03質量部及びプルラン0.2質量部を均一に混合してべったら漬の素を製造した。大根30kgを常法に従って食塩により下漬けし、次いで砂糖で中漬けしたものを、ここで得たべったら漬の素4kgで調製した調味液に漬けて、べったら漬を製造した。本品は、色艶、香気ともに良好で、適度の甘味を有し歯切れも良かった。
実施例6の方法で得たコージビオース含有糖液130質量部に対し、脱脂粉乳175質量部及びラクトスクロース高含有粉末(株式会社林原商事販売、登録商標「乳果オリゴ」)50質量部を、水1,150質量部に溶解し、65℃で30分間殺菌し、40℃に冷却後、これに、常法にしたがって、乳酸菌のスターターを30質量部植菌し、37℃で8時間培養して乳酸菌飲料を得た。本品は、風味良好な乳酸菌飲料である。また、本品は、オリゴ糖を含有し、乳酸菌を安定に保持するだけでなく、ビフィズス菌増殖促進作用をも有する。
30v/v%アルコール水溶液6518質量部(温度15℃の場合)、70%ぶどう糖水溶液600質量部、実施例6の方法で得たコージビオース含有糖液50質量部、コハク酸11.1質量部、75%乳酸水溶液3.66質量部、グルタミン酸ナトリウム2.3質量部、グリシン1.2質量部、アラニン1.2質量部、コハク酸ナトリウム2.22質量部、食塩1.6質量部、天然塩1.4質量部及び水2500質量部を混合して、アルコール含量約20v/v%の原酒を得た。これを水で希釈して、アルコール含量15乃至16v/v%の製品を得た。本品は、まろやかな甘みと上品な風味を有し美味である。
実施例9の方法で得たグルコシルソルボース高含有糖液3.5質量部に対し、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル0.5質量部、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール1質量部、親油型モノステアリン酸グリセリン1質量部、ベヘニルアルコール0.5質量部、アボガド油1質量部、α−グリコシルルチン1質量部、ビタミンE及び防腐剤の適量を加え、常法に従って加熱溶解し、これに1,3−ブチレングリコール5質量部、カルボキシビニルポリマー0.1質量部及び精製水85.3質量部を加え、ホモゲナイザーにかけて乳化し、乳液を製造した。本品は、保湿性に優れ、日焼け止め、色白剤などとして有利に利用できる。
実験12の方法で得たコージビオシルフラクトシド高含有粉末4質量部に対し、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリコール2質量部、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン5質量部、α−グリコシルルチン2質量部、流動パラフィン1質量部、トリオクタン酸グリセリル10質量部及び防腐剤の適量を加え、常法に従って加熱溶解し、これに1,3−ブチレングリコール5質量部、及び精製水66質量部を更に加え、ホモゲナイザーにかけて乳化し、香料の適量を加えて撹拌混合し、スキンクリームを製造した。本品は、伸びのよいクリームで、日焼け止め、美肌剤、色白剤などとして有利に利用できる。
実施例14の方法で得たコージビオシルグルコシド高含有糖液15質量部に対し、第二リン酸カルシウム質量部、ラウリル硫酸ナトリウム1.5質量部、グリセリン25質量部、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート0.5質量部、サッカリン0.02質量部、防腐剤0.05質量部及び水13質量部と混合して練歯磨を得た。本品は、光沢、洗浄力も良好で、練歯磨として好適である。
実施例7の方法で得たコージビオース高含有粉末80質量部と、乾燥卵黄190質量部、脱脂粉乳209質量部、塩化ナトリウム4.4質量部、塩化カリウム1.85質量部、硫酸マグネシウム4質量部、チアミン0.01質量部、アスコルビン酸ナトリウム0.1質量部、ビタミンEアセテート0.6質量部及びニコチン酸アミド0.04質量部からなる配合物を調製した。この配合物25gずつをラミネートアルミ製小包に充填し、ヒートシールして製品を得た。本品は、1袋分を約150乃300mlの水に溶解して栄養補給液とし、経管方法により、鼻腔、食道、胃などへ投与して使用する。
実験8の方法で得たグルコシルソルボース高含有粉末4質量部に対し、アスピリン50質量部、マルトース10質量部及びコーンスターチ4質量部を加え、均一に混合した後、直径12mm、20R杆を用いて1錠680mg、錠剤の厚さ5.25mm、硬度8kg±1kgで打錠した。本品は、適度の甘味を有する飲みやすい錠剤である。
生いちご150質量部、蔗糖60質量部、マルトース20質量部、実施例15の方法で得たコージビオース含有糖液40質量部、ペクチン5質量部及びクエン酸1質量部を鍋で煮詰め、瓶詰めして製品を得た。本品は風味、色調とも良好なジャムである。
原乳100質量部に実施例16の方法で得たコージビオシルグルコシド高含有糖液3質量部及び蔗糖1質量部を溶解し、プレートヒーターで加熱殺菌し、次いで濃度約70%に濃縮し、無菌状態で缶詰して製品を得た。本品は温和な甘味で、風味もよく、乳幼児食品、フルーツ、コーヒー、ココア、紅茶などの調味用に有利に利用できる。
Claims (5)
- 無機リン酸及び/又はその塩の存在下でコージビオースを分解してD−グルコースおよびβ−D−グルコース−1リン酸及び/又はその塩を生成し、β−D−グルコース−1リン酸及び/又はその塩とD−グルコースとからコージビオースと無機リン酸及び/又はその塩を生成する作用を有し、さらに、β−D−グルコース−1リン酸及び/又はその塩を糖供与体として、他の糖質にグルコシル基の転移を触媒する作用を有するコージビオースホスホリラーゼをβ−D−グルコース−1リン酸及び/又はその塩とそれ以外の糖質とに作用させるグルコシル転移糖含有糖質の製造方法。
- β−D−グルコース−1リン酸及び/又はその塩が、無機リン酸及び/又はその塩の存在下でコージビオースにコージビオースホスホリラーゼを作用させるか、または無機リン酸及び/又はその塩の存在下でマルトースにマルトースホスホリラーゼを作用させるか、または無機リン酸及び/又はその塩の存在下でトレハロースにトレハロースホスホリラーゼを作用させることにより生成したものである請求項2記載のグルコシル転移糖含有糖質の製造方法。
- それ以外の糖質がD−グルコース、L−ソルボース、マルトース、コージビオース、トレハロース及びスクロースから選ばれる糖質である請求項1又は2記載のグルコシル転移糖含有糖質の製造方法。
- 反応液中に生成及び/又は残存するグルコシル転移糖以外の夾雑糖質を除去する手段として、酵母発酵法及びカラムクロマトグラフィーから選ばれる方法を含む請求項1乃至3のいずれかに記載のグルコシル転移糖含有糖質の製造方法。
- 無機リン酸及び/又はその塩の存在下でコージビオースを分解してD−グルコースおよびβ−D−グルコース−1リン酸及び/又はその塩を生成し、β−D−グルコース−1リン酸及び/又はその塩とD−グルコースとからコージビオースと無機リン酸及び/又はその塩を生成する作用を有し、さらに、β−D−グルコース−1リン酸及び/又はその塩を糖供与体として、他の糖質にグルコシル基の転移を触媒する作用を有するコージビオースホスホリラーゼを無機リン酸及び/又はその塩の存在下でマルトースにマルトースホスホリラーゼとともに作用させるか、または無機リン酸及び/又はその塩の存在下でトレハロースにトレハロースホスホリラーゼとともに作用させることを特徴とするコージビオースの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007097027A JP4171761B2 (ja) | 1996-11-08 | 2007-04-03 | コージビオースホスホリラーゼとその製造方法並びに用途 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31123596 | 1996-11-08 | ||
JP6171097 | 1997-03-03 | ||
JP2007097027A JP4171761B2 (ja) | 1996-11-08 | 2007-04-03 | コージビオースホスホリラーゼとその製造方法並びに用途 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31915197A Division JP3967438B2 (ja) | 1996-11-08 | 1997-11-06 | コージビオースホスホリラーゼとその製造方法並びに用途 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007185195A true JP2007185195A (ja) | 2007-07-26 |
JP4171761B2 JP4171761B2 (ja) | 2008-10-29 |
Family
ID=38340790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007097027A Expired - Fee Related JP4171761B2 (ja) | 1996-11-08 | 2007-04-03 | コージビオースホスホリラーゼとその製造方法並びに用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4171761B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010023742A1 (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-04 | 株式会社シー・アイ・バイオ | 抗う蝕性組成物の製造方法 |
-
2007
- 2007-04-03 JP JP2007097027A patent/JP4171761B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010023742A1 (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-04 | 株式会社シー・アイ・バイオ | 抗う蝕性組成物の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4171761B2 (ja) | 2008-10-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100647405B1 (ko) | 코지비오스 포스포릴라아제, 그 제조방법 및 용도 | |
JP3633648B2 (ja) | マルトース・トレハロース変換酵素とその製造方法並びに用途 | |
JP4983258B2 (ja) | イソサイクロマルトオリゴ糖及びイソサイクロマルトオリゴ糖生成酵素とそれらの製造方法並びに用途 | |
JP4249055B2 (ja) | 非還元性糖質生成酵素とその製造方法並びに用途 | |
JPH0866187A (ja) | 耐熱性トレハロース遊離酵素とその製造方法並びに用途 | |
JP4568035B2 (ja) | 環状マルトシルマルトース及び環状マルトシルマルトース生成酵素とそれらの製造方法並びに用途 | |
WO2006054474A1 (ja) | デキストリンデキストラナーゼとその製造方法並びに用途 | |
KR100545108B1 (ko) | β-프룩토푸라노시다아제, 그 제조방법 및 용도 | |
KR20040002408A (ko) | 이소말토오스의 제조방법 및 용도 | |
TW565611B (en) | Trehalose phosphorylase, its preparation and uses | |
JP3967438B2 (ja) | コージビオースホスホリラーゼとその製造方法並びに用途 | |
JP3616166B2 (ja) | トレハロースとその製造方法並びに用途 | |
JP5255603B2 (ja) | 環状マルトシルマルトース及び環状マルトシルマルトース生成酵素とそれらの製造方法並びに用途 | |
JP3761270B2 (ja) | β−フラクトフラノシダーゼとその製造方法並びに用途 | |
WO2002055708A1 (en) | POLYPEPTIDE HAVING α-ISOMALTOSYLGLUCOSACCHARIDE SYNTHASE ACTIVITY | |
JP3967437B2 (ja) | トレハロースホスホリラーゼとその製造方法並びに用途 | |
KR100932810B1 (ko) | 이소말토오스 및 이소말티톨의 제조방법과 그것들의 용도 | |
JP4171761B2 (ja) | コージビオースホスホリラーゼとその製造方法並びに用途 | |
JP4982716B2 (ja) | 糖質混合物とその製造方法並びに用途 | |
JP3678451B2 (ja) | う蝕抑制剤とその製造方法並びに用途 | |
JP3650682B2 (ja) | トレハルロース含有糖質とその製造方法並びに用途 | |
JP3778991B2 (ja) | マルトオリゴシルツラノース及びマルトオリゴシルパラチノース含有糖質とその製造方法並びに用途 | |
JP4417465B2 (ja) | 新規二糖、甘味剤、該二糖の製法および酵素 | |
JPWO2020122050A1 (ja) | シクロイソマルトテトラオース、シクロイソマルトテトラオース生成酵素とそれらの製造方法並びに用途 | |
JP5027395B2 (ja) | 環状マルトシルマルトースの糖質誘導体とその製造方法並びに用途 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132 Effective date: 20070821 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071022 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080212 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080408 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080729 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080811 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140815 Year of fee payment: 6 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |