JP2007181815A - 廃棄物処理剤、廃棄物処理方法および処理物 - Google Patents

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Abstract

【課題】飲食店や一般家庭などで発生する食品廃棄物や製紙工場で発生するスラッジなどの廃棄物を確実かつ効率良く処理することのできる廃棄物処理技術を提供する。
【解決手段】木材チップと、米糠と、籾殻と、杉の樹皮と、楠の木の枝辺と、ネズミモチの木の枝片とを含む廃棄物処理剤Aが収容された処理槽1内に廃棄物Nを投入し、モータ9を稼働させ、撹拌スクリュー12などを所定時間、連続的に回転させることにより、廃棄物処理装置10の処理槽1内の廃棄物Nを粉砕、撹拌すると、廃棄物処理剤Aの作用による発酵、粒状化および昇温に伴う水分蒸発が進行し、最終的には、サラサラ状に乾燥した粒状の処理物が処理槽1内に形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、飲食店や一般家庭などで発生する残飯・食品屑などの食品廃棄物あるいは製紙工場で発生するスラッジなどの廃棄物を処理する技術に関する。
飲食店や一般家庭などから出される生ごみなどの廃棄物の処理手段については、従来、様々な技術が開発されているが、本願に関連するものとして、生ゴミを発酵処理することによって堆肥化する生ゴミ処理装置がある(例えば、特許文献1,2参照。)。これらの生ゴミ処理装置は、処理槽内に投入された生ゴミおよび処理剤を撹拌スクリューで粉砕、撹拌することにより、処理剤に含まれている微生物などの作用によって生ゴミを発酵、堆肥化させていくものである。
このような処理工程において使用される処理剤は、木質細片、生ゴミ分解用微生物などを含むもの(例えば、特許文献3参照)、あるいは植物の焼却灰、炭水化物、炭水化物分解微生物、タンパク質、タンパク質分解微生物、米ぬか、籾殻類などを成分とするもの(例えば、特許文献4参照。)などがある。特許文献1,2に記載された生ゴミ処理装置の処理槽内に、生ゴミとともに、特許文献3,4に記載された処理剤を投入した後、撹拌スクリューを回転させて撹拌することにより、生ゴミを発酵、堆肥化させていくことができる。
特開平6−183870号公報 特開平7−8830号公報 特開平8−281245号公報 特開2000−301121号公報
特許文献3,4などに記載されている処理剤などを特許文献1,2記載の処理装置に投入して稼働させることにより、ある程度の成果を得ることができるが、従来の処理剤は、処理対象である生ゴミの種類により発酵作用や堆肥化作用などにバラつきが生じることがある。例えば、特定成分のみからなる廃棄物を処理した場合、粉砕、発酵および堆肥化が円滑に行われないことがある。具体的には、処理槽内において、一旦粉砕された廃棄物の再粒状化現象が著しく進行して、撹拌スクリューの回転に支障を来すような巨大な塊状体が形成されたり、強烈な悪臭が発生したりすることがある。
一方、製紙工場で発生するスラッジなどの廃棄物を、特許文献3,4などに記載されている廃棄物処理剤とともに特許文献1,2記載の廃棄物処理装置に投入して稼働させた場合、発酵、堆肥化が進行せず、処理不能となる。
本発明が解決しようとする課題は、飲食店や一般家庭などで発生する廃棄物や製紙工場で発生するスラッジなどの廃棄物を確実かつ効率良く処理することのできる廃棄物処理技術を提供することにある。
本発明の廃棄物処理剤は、木材チップと、米糠と、籾殻と、杉の樹皮と、樹木の枝片とを含むことを特徴とする。このような成分を有する廃棄物処理剤を、廃棄物とともに処理槽内に投入し、廃棄物の粉砕、撹拌を行えば、廃棄物を確実かつ効率良く処理することが可能となり、最終的には、サラサラ状態に乾燥した粒状若しくは顆粒状の処理物を得ることができる。
このような成分を含む廃棄物処理剤が前述した処理能力を発揮する理由については、適切な分析手段がないので充分な解明ができず、不明な点が多いが、以下のような理由によるものではないかと推測される。即ち、木材チップ、米糠、籾殻などに伴って持ち込まれた有機物分解能力を有する微生物が、米糠などに含まれる成分を栄養源として大量繁殖し、活性化された前記微生物が廃棄物に対して強力な分解能力、発酵作用を発揮するからではないかと推測される。なお、製紙工場で発生するスラッジなどの廃棄物を処理する場合、その前に、飲食店や一般家庭などで発生する食物廃棄物を処理しておくと、前記廃棄物を効率良く処理できる傾向がある。これは、食物廃棄物に含まれる有機成分などを栄養分として前記微生物が大量繁殖するからではないかと推測される。
ここで、前記樹木の枝片として、楠の木の枝片およびネズミモチの木の枝片を用いることが望ましい。このような樹木の枝片を使用することにより、廃棄物の分解速度をさらに速めることができるほか、消臭効果も得られる。このような効果が生じる理由については明確に解明できていないが、楠の木やネズミモチの木の枝片に含まれている樹液中の成分によるものではないかと推測される。
次に、本発明の廃棄物処理方法は、廃棄物を収容可能な処理槽と、前記処理槽内に下端部を開口した状態で立設され周壁に複数の貫通孔が開設された筒状体と、前記筒状体内に回転可能に軸支され螺旋状の撹拌部材を有する撹拌スクリューとを備えた廃棄物処理装置の前記処理槽内に、前述した廃棄物処理剤および廃棄物を収容し、前記撹拌スクリューを回転させて前記廃棄物および前記廃棄物処理剤を撹拌することを特徴とする。
このような構成とすれば、処理槽内に収容された廃棄物処理剤および廃棄物を満遍なく撹拌、破砕することが可能となるため、前述した廃棄物処理剤の分解作用、発酵作用が促進され、飲食店や一般家庭などで発生する廃棄物や製紙工場で発生するスラッジなどの廃棄物を確実かつ効率良く処理することができる。また、処理槽内で肥大化した塊状体に起因する廃棄物処理装置の運転トラブルもなくすことができる。
次に、本発明の処理物は、前述した廃棄物処理装置の処理槽内に、前述した廃棄物処理剤および廃棄物を収容し、前記撹拌スクリューを回転させて前記廃棄物および前記廃棄物処理剤を撹拌することによって形成されたことを特徴とする。このような処理物は、サラサラ状態に乾燥した粒状若しくは顆粒状の物質となるため、植物栽培用の培土、堆肥材料などとして広く利用することができる。
一方、前記廃棄物として製紙工場で発生するスラッジを投入すれば、前述と同様、サラサラ状態に乾燥した粒状若しくは顆粒状の処理物が得られる。ここで、製紙工場で発生するスラッジとは、古紙回収ルートを通じて回収され製紙工場でリサイクルを繰り返すうちに、古紙パルプの主成分である木質繊維が傷ついたり、繊維長が短くなったりして紙として再生できない状態になり、廃棄される物質をいう。
このような処理物は、酸化カルシウム36〜41質量%程度、酸化ケイ素26〜28質量%程度、酸化アルミニウム21〜24質量%程度、酸化マグネシウム5.3〜5.5質量%程度を含有しており、800℃〜1200℃程度に加熱しても燃焼したり、変質したりせず、耐熱性に優れている。このため、前記処理物は、例えば、建築資材、塗装材料、窯業材料、電機資材、合成樹脂製品の添加物などとして広く利用することができる。
本発明により、飲食店や一般家庭などで発生する食品廃棄物あるいは製紙工場で発生するスラッジなどの廃棄物を効率良く処理することができ、利用価値のある処理物を得ることができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態である廃棄物処理剤を使用する廃棄物処理装置を示す一部切欠正面図、図2は図1に示す廃棄物処理装置の正面図、図3は図1に示す廃棄物処理装置の一部省略側面図、図4は図1に示す廃棄物処理装置の平面図、図5は図1に示す廃棄物処理装置の一部切欠正面図、図6は図5におけるX−X線断面図、図7は図1に示す廃棄物処理装置の処理槽内部を示す部分斜視図である。
本実施形態の廃棄物処理剤Aは表1に示す組成であり、図1などに示す廃棄物処理装置10を用いて廃棄物Nを処理する際に使用するものである。この廃棄物処理剤Aは、廃棄物処理装置10の処理槽1内に予め投入しておくことが望ましいが、廃棄物Nと同時若しくは前後して投入することもできる。なお、この組成は一例であるため、廃棄物Nを構成する物質の種類や処理槽1内での反応状況などに応じて適宜変更可能である。
Figure 2007181815
ここで、図2〜図7を参照して、廃棄物処理装置10の構造、機能などについて説明する。廃棄物処理装置10は、廃棄物Nとともに廃棄物処理剤Aを処理槽1内に投入して作動させることにより、廃棄物Nの粉砕、混合、発酵および乾燥、粒状化までの一連の処理を自動的に行うことができる。図2〜図7に示すように、廃棄物処理装置10は、廃棄物を収容可能な略円筒形状の処理槽1と、処理槽1内に下端部を開口した状態で立設され周壁13aに複数の貫通穴13cが開設された筒状体13と、筒状体13内で回転可能に軸支された主軸12aおよび螺旋形状の撹拌部材12bを有する撹拌スクリュー12とを備え、撹拌スクリュー12の撹拌部材12bの上端部に廃棄物の上昇を阻止する円板状のストッパ12dを設け、筒状体13の下端開口部13gに、一部が開口した略スカート状の誘導部材13bを設け、撹拌スクリュー12の撹拌部材12bの下端部に誘導部材13bの周壁内面に沿って螺旋状に拡径した補助撹拌部材12cを連設している。
処理槽1の上部には略円錐筒状の屋根部3が設けられ、屋根部3の頂上に処理槽1と連通する排気筒4が立設されている。処理槽1の正面上部には背面側に向かって上り勾配をなす傾斜部1sが設けられ、この傾斜部1sに廃棄物を投入するための投入口5aと、投入口5aを開閉するための開閉扉5bとが設けられている。処理槽1は、鋼材で形成された架台2上に固定され、架台2の内部に、撹拌スクリュー12の回転駆動機構であるモータ9と、減速機19と、駆動軸11とが配置され、駆動軸11が撹拌スクリュー12の主軸12aに連接されている。また、架台2の右側面には、減速機19、軸受部11a,12xなどへのグリス供給を行うためのグリスニップル17が配置されている。
処理槽1の右側面には配電盤6が配置され、その後方寄りの部分には、処理槽1内で生成された堆肥を取り出すための排出口8が設けられている。排出口8には、回転ハンドル8aによって開閉可能な開閉扉8bが取り付けられている。また、処理槽1の背面下部には、処理槽1内の清掃などの際に使用する清掃口7が設けられ、清掃口7には開閉扉7aが取り付けられている。処理槽1の本体部と屋根部3との境界部分には、屋根部3内面に生じる結露水を排出するための隙間Sが設けられ、隙間Sから落下する結露水を受け止める樋機能を有するカバー20が隙間Sの外周側に配置されている。また、屋根部3の背面部分には処理槽1内で発生する水蒸気などを排出すための排気管18が設けられている。
図7に示すように、処理槽1の内部に立設された筒状体13は、その上端外周に放射状に配置された3つの固定部材13e(図9参照)を、処理槽1の天井部分に配置された固定部材1bに取り付けることによって固定されている。筒状体13の下端開口部13gは処理槽1の底部1aから離れた位置に配置され、下端開口部13gの背面側の半円領域にスカート状の誘導部材13bが取り付けられ、下端開口部13gの正面側の半円領域は開口した状態となっている。誘導部材13bの下端部と処理槽1の底部1aとの間には、後述する旋回部材14が通過可能な隙間が設けられている。
ここで、図8〜図12を参照し、撹拌スクリュー12および筒状体13の形状などについて詳しく説明する。図8は図1に示す廃棄物処理装置を構成する撹拌スクリューなどを示す正面図、図9は図8におけるB−B線断面図、図10は図1に示す廃棄物処理装置を構成する筒状体および誘導部材などを示す平面図、図11(a)は図1に示す廃棄物処理装置を構成する筒状体および誘導部材などを示す正面図、図11(b)は前記誘導部材などを示す側面図、図12は図1に示す廃棄物処理装置を構成する筒状体の展開図である。
図8に示すように、撹拌スクリュー12の主軸12aの下端付近には、撹拌スクリュー12に伴って回転する旋回部材14が処理槽1の半径方向に取り付けられ、旋回部材14の中央付近には、誘導部材13bの周壁外面に沿って撹拌スクリュー12とともに回転する削落部材15が取り付けられ、旋回部材14と主軸12aとの接合部分の下方には円板状のスペーサ12gが取り付けられている。図9に示すように、旋回部材14には、撹拌スクリュー12の回転方向Rに向かって楔形状をなす傾斜面14aが設けられている。
図7,図8および図10に示すように、撹拌スクリュー12の撹拌部材12bの下端部12hに、誘導部材13bの周壁内面に沿って螺旋状に拡径した補助撹拌部材12cが連設され、補助撹拌部材12cの外周に鋸刃状の切断部12sが複数設けられている。また、図7に示すように、誘導部材13bには水滴形状をした複数の貫通穴13dが開設されている。撹拌スクリュー12の撹拌部材12bの上端部12iとストッパ12dとの間の主軸12a外周面には、平板状の羽根板12eが主軸12aの軸心方向と平行に取り付けられている。
また、図11,図12に示すように、筒状体13の周壁には、水滴形状をした複数の貫通穴13cが開設され、筒状体13内に配置される撹拌スクリュー12のストッパ12d(図8参照)より下方位置に、これらの貫通穴13cよりも大きな排出穴13fが複数開設されている。これらの排出穴13fは角部を丸めた略四辺形であり、撹拌スクリュー12とともに回転する羽根板12eの回転領域の外側に位置する部分に開設されている。なお、筒状体13は、図12に示すように、金属製の板材13pに複数の貫通穴13cおよび排出穴13fを開設し、この板材13pを円筒形に曲げて側縁部同士を溶接することによって形成されている。
廃棄物処理装置10を使用する場合、前述した廃棄物処理剤Aを予め処理槽1の内部に適量収容しておく。この状態で、処理槽1の開閉扉5bを開いて投入口5aから処理対象である廃棄物Nを投入し、開閉扉5bを閉じた後、配電盤6を操作してモータ9を回転させると、筒状体13および誘導部材13b内において主軸12aとともに撹拌部材12bおよび補助撹拌部材12cが回転方向Rに回転し、処理槽1の底部1aの直上領域において旋回部材14が回転方向Rに旋回する。これによって廃棄物Nと廃棄物処理剤Aとが充分に撹拌、混合される。
そして、処理槽1に投入された廃棄物Nは、旋回部材14の旋回に伴って筒状体13内で回転する撹拌スクリュー12とともにスカート状の誘導部材13b内で回転する螺旋状の補助撹拌部材12cにより、誘導部材13bの正面側の開口部分を経由して筒状体13の下端開口部13gから筒状体13内へ導入され、撹拌スクリュー12の回転によって筒状体13内を上昇していく。筒状体13内を上昇する廃棄物Nは筒状体13の周壁に開設された複数の貫通穴13cから押し出されるが、その際に塊状の廃棄物Nは、貫通穴13cの内周部分と、撹拌スクリュー12の撹拌部材12bの外周部分と、の間に挟まれその剪断作用で切断されながら、貫通穴13cから排出され、処理槽1の底部1aに向かって落下する。また、筒状体13内において撹拌部材12bの上端部12i付近まで上昇した比較的細かな廃棄物Nは、ストッパ12dに当接して跳ね返り、羽根板12eの回転により外周方向へ誘導され、筒状体13の上部に開設された排出穴13fから排出され、処理槽1の底部1aに向かって落下する。
このような運転状態を維持すると、処理槽1内に投入された廃棄物Nは、撹拌スクリュー12の回転により、筒状体13内への導入、上昇、切断、排出、落下を反復するため、時間の経過とともに廃棄物Nの細粒化および発酵処理が進み、発酵作用による温度上昇で水分が蒸発するため、最終的にはサラサラ状態に乾燥した粒状若しくは顆粒状の処理物が形成される。また、処理作業中、処理槽1内の底部1aにある廃棄物Nは、スカート状の誘導部材13b内で回転する螺旋状の補助撹拌部材12cによって効率良く筒状体13内へ導入され、筒状体13内を上昇しながら複数の貫通穴13cから切断排出されるため、処理槽1内に投入された廃棄物Nを比較的短時間で粉砕することができる。
また、撹拌スクリュー12の上端部分にはストッパ12dが円板状の配置されているため、筒状体13の上端は開口しておらず、筒状体13内を上昇した廃棄物Nはストッパ12dで跳ね返され、羽根板12eの回転により、排出穴13fから排出され、落下する。このため、廃棄物Nが筒状体13の上端開口部に引っ掛かって、廃棄物Nが徐々に蓄積されることがなく、連続粉砕、撹拌処理および発酵作用による粒状化を効率的に進行させることができる。
また、筒状体13の周壁のストッパ12dより下方部分には、貫通穴13cよりも大きな排出穴13fが設けられているため、筒状体13内を上昇してストッパ12dで跳ね返された廃棄物Nは、貫通穴13cより大きな排出穴13fから速やかに排出、落下することとなる結果、廃棄物Nの循環が良くなり、連続粉砕、撹拌処理を効率化することができる。この場合、排出穴13fの内側には、撹拌スクリュー12とともに回転する羽根板12eが設けられているため、排出穴13fの位置まで到達した廃棄物Nを速やかに排出穴13fから排出することができる。
また、図7に示すように、撹拌スクリュー12の撹拌部材12bの螺旋ピッチは、上方に向かって徐々に小さくなっているため、撹拌スクリュー12の回転で上昇する廃棄物Nの上昇速度は上方に行くほど遅くなり、撹拌部材12bと貫通穴13cとによる剪断作用が確実に行われるようになるため、全体的な粉砕速度を高めることができる。
一方、補助撹拌部材12cの外周には鋸刃状の切断部12sを複数設けているため、一部が開口したスカート状の誘導部材13b内で回転する補助撹拌部材12cは切断作用を有している。従って、外形が大きくそのままでは筒状体13内に導入できない塊状の廃棄物であっても補助撹拌部材12cで切断、細分化して筒状体13内へ導入可能となり、粉砕能力が向上する。
また、貫通穴13c,13dの形状を、上方に向かって内径が徐々に縮径した水滴形状としているため、補助撹拌部材12cや撹拌部材12bの外周部分と、貫通穴13c,13dの内周との間に挟まれた廃棄物は、撹拌部材12bなどによって押し上げられていくが、上方に向かって徐々に縮径した貫通穴13c,13dの内周により逃げられないように把持されるため、補助撹拌部材12cや撹拌部材12bによって確実に切断、粉砕されることとなり、粉砕能力が向上する。
さらに、撹拌スクリュー12の回転に伴って誘導部材13bの周壁外面に沿って回転する削落部材15を備えているため、誘導部材13bの周壁外面に廃棄物が滞留したり、付着固化したりして、粉砕不良、撹拌不良あるいは発酵不調などのトラブルが生じることもない。
このように廃棄物処理剤Aが収容された処理槽1内に廃棄物Nを投入し、モータ9を稼働させ、撹拌スクリュー12などを所定時間回転させることにより、廃棄物処理装置10の処理槽1内の廃棄物Nは、粉砕、撹拌されるとともに、廃棄物処理剤Aの作用による発酵、粒状化が進行する。そして、処理槽1内で生成された粒状若しくは顆粒状の処理物は、回転ハンドル8aを回転させて開閉扉8bを開くことによって排出口8から排出することができる。この場合、モータ9で撹拌スクリュー12などを回転させながら開閉扉8bを開けば処理槽1内の処理物を排出口8から排出することができるが、排出口8は処理槽1の底部1aより高い位置に開設されているため、処理槽1内の処理物が全て排出されることがない。従って、その後の廃棄物処理に必要な微生物を含む処理物を処理槽1内に残存させておくことができる。なお、処理槽1内の処理物を全て排出したい場合は、底部1aと同じ高さに開設された清掃口7の開閉扉7aを開くことにより容易に排出することができる。
本実施形態においては、廃棄物処理装置10の処理槽1内に、表1に示す成分を含有する廃棄物処理剤Aを投入しているため、処理槽1内投入された廃棄物Nとともに粉砕、撹拌される際に、廃棄物Nを効率良く発酵、乾燥、粒状化することができ、悪臭も大幅に削減することができる。前述したように、廃棄物処理剤Aが優れた発酵、粒状化作用および悪臭削減作用を発揮する理由については不明な点が多いが、木材チップ、米糠、籾殻などに伴って持ち込まれた有機物分解能力を有する微生物が、米糠などに含まれる成分を栄養源として大量繁殖し、豊富な栄養源で活性化された前記微生物が強力な有機物分解能力を発揮することによるものではないかと推測される。
また、廃棄物処理剤Aを使用すると、発酵作用により処理中の廃棄物の温度が高まり、水分が蒸発するため、最終的には、いわゆるサラサラ状態の粒状若しくは顆粒状の処理物を得ることができる。従って、肥大化した塊状体に起因する、撹拌スクリュー12や旋回部材14などの停止や過負荷によるモータ9の損傷などの運転トラブルも発生しない。
本実施形態においては、従来の廃棄物処理装置では処理不能であった、製紙工場のスラッジを廃棄物Nとして廃棄物処理装置10の処理槽1へ投入し、廃棄物処理剤Aとともに撹拌処理したところ、最終的に、いわゆるサラサラ状態の粒状若しくは顆粒状の処理物を得ることができた。なお、製紙工場で発生するスラッジなどの廃棄物Nを処理する場合、その前に、飲食店や一般家庭などで発生する生ゴミなどの廃棄物を処理槽1内で処理しておくと、その後の廃棄物Nの処理が効率良く進行する。これは、生ゴミなどに含まれる有機成分などを栄養分として廃棄物処理剤A中の微生物が大量繁殖するからではないかと推測される。
製紙工場で発生するスラッジなどの廃棄物Nを処理して最終的に生成した処理物は、ガスバーナーなどで800〜1200℃程度まで加熱しても、燃焼したり、変質したりせず、体積も殆ど減少しないという性質を示した。従って、この処理物は、例えば、建築資材(コンクリートの骨材や充填材など)、塗装材料、窯業材料、電機資材、合成樹脂製品の添加物、繊維材料、ガラスやタイルの材料、ガラスやタイルの加工用資材あるいは舗装材などとして広く使用することができる。
なお、廃棄物処理装置10を用いて廃棄物の処理を行っているときに発生する水蒸気などは排気筒4あるいは排気管18から排出することができる。廃棄物処理装置10においては、排気筒4を1本設けているが、これに限定するものではないので、2本以上の通気用筒体を設けることもできる。この場合、一つの通気用筒体に排気ファンを設けて処理槽内の気体を外部へ排出するための排気経路とし、排気ファンによって処理槽内に生じる負圧を利用して、他の筒体を、外気を処理槽内へ導入するための吸気経路とすることもできる。このような構成とすれば、処理槽内の気体の排出および処理槽内への外気の導入が円滑化され、処理槽内の換気性を高めることができる。
本実施形態においては、廃棄物処理装置10において処理する廃棄物に対して廃棄物処理剤Aを使用した場合について説明したが、本発明の廃棄物処理剤の使い方はこれに限定するものではないので、その他の廃棄物処理装置においても広く使用可能であり、前述と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の廃棄物処理剤は、ごみ容器などに収容された廃棄物に添加、混合しておくだけでも、一定の発酵作用を得ることができる。さらに、本発明の廃棄物処理剤は、天然由来の成分のみで形成されているため、最終的に得られた処理物が土壌などに撒布されることがあっても、自然環境に悪影響を与えることがなく、安全である。
本発明は、飲食店や一般家庭などで発生する廃棄物あるいは製紙工場で発生するスラッジなどの廃棄物の処理手段として広く利用することができる。
本発明の実施の形態である廃棄物処理剤を使用する廃棄物処理装置を示す一部切欠正面図である。 図1に示す廃棄物処理装置の正面図である。 図1に示す廃棄物処理装置の一部省略側面図である。 図1に示す廃棄物処理装置の平面図である。 図1に示す廃棄物処理装置の一部切欠正面図である。 図5におけるX−X線断面図である。 図1に示す廃棄物処理装置の処理槽内部を示す部分斜視図である。 図1に示す廃棄物処理装置を構成する撹拌スクリューなどを示す正面図である。 図8におけるB−B線断面図である。 図1に示す廃棄物処理装置を構成する筒状体および誘導部材などを示す平面図である。 (a)は図1に示す廃棄物処理装置を構成する筒状体および誘導部材などを示す正面図、(b)は前記誘導部材などを示す側面図である。 図1に示す廃棄物処理装置を構成する筒状体の展開図である。
符号の説明
1 処理槽
1a 底部
1b 固定部材
1s 傾斜部
2 架台
3 屋根部
4 排気筒
5a 投入口
5b,7a,8b 開閉扉
6 配電盤
7 清掃口
8 排出口
8a 回転ハンドル
9 モータ
10 廃棄物処理装置
11 駆動軸
11a 軸受部
12 撹拌スクリュー
12a 主軸
12b 撹拌部材
12c 補助撹拌部材
12d ストッパ
12e 羽根板
12g スペーサ
12h 下端部
12i 上端部
12s 切断部
13 筒状体
13a 周壁
13b 誘導部材
13c,13d 貫通穴
13e 固定部材
13f 排出穴
13g 下端開口部
13p 板材
14 旋回部材
14a 傾斜面
15 削落部材
17 グリスニップル
18 排気管
19 減速機
20 カバー
A 廃棄物処理剤
N 廃棄物
R 回転方向
S 隙間

Claims (5)

  1. 木材チップと、米糠と、籾殻と、杉の樹皮と、樹木の枝片とを含むことを特徴とする廃棄物処理剤。
  2. 前記樹木の枝片として、楠の木の枝片およびネズミモチの木の枝片を用いた請求項1記載の廃棄物処理剤。
  3. 廃棄物を収容可能な処理槽と、前記処理槽内に下端部を開口した状態で立設され周壁に複数の貫通孔が開設された筒状体と、前記筒状体内に回転可能に軸支され螺旋状の撹拌部材を有する撹拌スクリューとを備えた廃棄物処理装置の前記処理槽内に、請求項1または2記載の廃棄物処理剤および廃棄物を収容し、前記撹拌スクリューを回転させて前記廃棄物および前記廃棄物処理剤を撹拌することを特徴とする廃棄物処理方法。
  4. 廃棄物を収容可能な処理槽と、前記処理槽内に下端部を開口した状態で立設され周壁に複数の貫通孔が開設された筒状体と、前記筒状体内に回転可能に軸支され螺旋状の撹拌部材を有する撹拌スクリューとを備えた廃棄物処理装置の前記処理槽内に、請求項1または2記載の廃棄物処理剤および廃棄物を収容し、前記撹拌スクリューを回転させて前記廃棄物および前記廃棄物処理剤を撹拌することによって形成された処理物。
  5. 前記廃棄物が製紙工場で発生するスラッジである請求項4記載の処理物。
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