JP3634689B2 - 有機性廃棄物の処理方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、生ゴミ等の有機性廃棄物の醗酵処理方法に関するものであり、特に自然界に存在する好気性醗酵菌を利用した好気性醗酵よって有機物を分解処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
飲食店や給食センター或いはスーパーマーケットやホテルの調理場等から生ゴミとして発生する肉類,野菜,穀類の調理残渣及び残飯等は、水分を多く含む有機性廃棄物であり、放置しておくと腐敗して悪臭を発生すると共に、衛生的にも問題がある。
【0003】
そこで、これらの有機性廃棄物の処理方法としては、紙類や可燃性プラスチック類と共に一般都市ゴミとして焼却処分されているのが、一般的であるが係る有機性廃棄物は水分が多いため、重油バーナーで高温に保持した燃焼炉に投入して焼却する方式が一般的である。しかし乍ら、単にゴミを焼却するために重油を燃焼させるのは資源の有効活用の観点から見ても問題の多い処理法であった。
【0004】
そこで、係る有機性廃棄物を再資源化する方策も種々提案され、既に一部で実用化されている。その例としては、EM菌等の微生物分解による堆肥化や飼料化がある。しかし乍ら、これらの方式では、減容率は小さく且つその普及に連れて生成される堆肥や飼料も増加し、特に、都市部では生成した堆肥や飼料自体の処分が問題になっている。
【0005】
そこで、該有機性廃棄物を好気性醗酵処理して分解させ、基本的には消滅させる消滅型処理法が種々提案されている。この方式は、特開平10−225673号公報や特開平9−192829号に示されている様に、有機性廃棄物中に微生物着床材としての「おが屑や籾殻等の基材」と共に「好気性バクテリア」を投入して混合・攪拌し、好気性醗酵させる方式である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
係る従来の方法において、先ず、堆肥化や飼料化する方法は、再資源化の道として有用な方式ではあるが、都市部では生成物の需要が少なく処理仕切れない問題がある事は前述の通りであり、又、好気性醗酵による消滅型処理法では、その方式によって異なる特定のバクテリアを使用する方法であるので、一般に処理可能な条件範囲が狭く且つ生ゴミの特性や処理環境の影響に大きく左右される傾向が強い。特に、好気性醗酵に失敗して一旦嫌気性醗酵が生じると、腐臭を発生するばかりでなく、元の好気性醗酵に復元して安定化させるには長時間を要する等の運転上の問題点が存在している。
【0007】
又、消滅型処理と雖も残渣は必ず発生するが、この残渣を堆肥として使用するには、使用したバクテリアの農作物に対する安全性の観点から、一般農家の同意を得るのが必ずしも容易ではない場合もある。
【0008】
又、従来法においては、例えば特開平10−211482号公報に記載の方法によると、生ゴミ100重量部に対して生ゴミ処理用配合物を1000〜5000重量部も添加しなければならず、処理すべき生ゴミよりも、これに添加する処理材の方が数十倍も多いという不合理な面も存在していた。
【0009】
更に、好気性醗酵用のバクテリアは、専門業者から継続して購入しなければならず、処理コストの面からは無視し得ない負担であった。
【0010】
そこで本発明は、係る問題点に鑑み、特定の好気性醗酵用のバクテリアの購入の必要がなく僅かな量の添加材を生ゴミ等の有機性廃棄物に添加するのみで安定した好気性醗酵が可能であり、更に装置の運転コストも安い低コストで安全な処理方法を提供する事を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、係る観点の元になされたものであって、その特徴とするところは、生ゴミ等の有機性廃棄物に、腐植土又は腐葉土或いはこれらの混合物からなる分解菌を含む分解菌床の粉砕物を添加混合し、この被処理体混合物を、醗酵槽内で間欠攪拌しつつ且つ換気しつつ好気性雰囲気下で分解処理すると共に、前記分解菌床の粉砕物は、スクリュー式粉砕装置により加圧しつつ磨り潰しながら粉砕することによって該粉砕物中の残留植物繊維組織が破壊されて吸水性が高められてなる粉砕物である点にある。これにより、腐植土又は腐葉土に付着した分解菌をそのまま利用できるので、格別なバクテリアを添加混合する事なく且つ醗酵残渣の少ない好気性醗酵処理を行う事が可能となる。
【0012】
又、前記醗酵菌床の粉砕物は、該醗酵菌床をスクリュー式粉砕装置により加圧しつつ磨り潰しながら粉砕する事によって残留植物繊維組織が破壊されて吸水性が高められたものとなっており、その添加割合は、前記有機性廃棄物100重量部に対して5〜30重量部が好ましい。これにより、発生する醗酵残渣の量は前記分解菌床の未分解量を含めても僅かであり、しかも、該残渣は、再度分解菌床として使用する事も可能であり、又、そのまま堆肥としても使用可能な状態となっている。
【0013】
尚、前記被処理体混合物の水分含有量が高い場合には、該被処理体混合物に、醗酵助材として、籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草或いは干し草の一種以上をスクリュー式粉砕装置により加圧しつつ磨り潰しながら粉砕する事により、植物繊維組織が破壊されて吸水性が高められたこれらの粉砕物を添加するのも好ましい態様である。この場合の添加割合は、該有機性廃棄物100重量部に対して30重量部以下の割合でよい。これにより、水分含有量の多い有機性廃棄物の場合でも容易に好気性環境を維持しつつ醗酵処理する事が容易となる。
【0014】
又、前記被処理体混合物を、醗酵槽内で間欠的に攪拌しつつ醗酵させるので、これにより装置の攪拌運転コストの大幅な低減を可能としている。同時に、該被処理体混合物を装入してなる醗酵槽内を強制的に換気しつつ醗酵処理する事により好気性環境を確実に維持する様にしているので、安定した醗酵処理が可能となる。尚、外気温度の変化に応じて加温した空気を送給しつつ強制換気を行える様になす事も可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。先ず、本発明の基本思想について説明すると、本発明では、有機性廃棄物を分解処理するに当り分解菌として市販されているバクテリアを使用する事なく該有機性廃棄物を分解処理するもので、分解菌として腐植土或いは腐葉土に住み着いている(付着している)各種分解菌を利用する点を基本思想としている。
【0016】
即ち、腐植土は、植物が自然界において不完全に分解して種々の分解段階にある有機物の混合体であり、換言すると、種々の分解菌が活動途上にある分解菌群とその菌床と言える。又、腐葉土は、落ち葉が自然界において分解して出来た土であり、腐植土と同様に種々の有機物の混合体であって、種々の分解菌群とその菌床を大量に含んだ土状物と言える。これらは森林の地表面において多く見られるものであり、特筆すべきは、その地域の環境に適した種々の分解菌群が生息しているものであって、人為的に培養した市販の分解用バクテリアとは根本的に異なるものである。即ち、バクテリアと雖も生物であるから、その地域で発生した生ゴミ等の有機性廃棄物は、その地域環境(気候,風土)に適した分解菌で分解処理するのが最適な方法であり、人為的に培養した分解菌は、特定の環境下では有効であっても、他の環境では必ずしも有効ではないとの思想に立脚し、その地域に相応しい分解菌を有効に利用するもので、その分解菌として前記腐植土や腐葉土を利用するものである。
【0017】
尚、これら分解菌を含んだ腐植土や腐葉土を使用するに当り、そのままでは木の葉の形状をそのまま保持したものもあり、吸湿性が低く且つ分散性に乏しいので、そのまま添加混合すると、大量の腐植土や腐葉土が必要になる。そこで本発明では、これら分解菌を含んだ腐植土,腐葉土又はこれらの混合物(以下本発明ではこれらを総称して「分解菌床」と称する)を粉砕して比表面積を大きくする事によって吸水性を大きくし、且つ分散性を良くした粉砕物を用いる様にしている。
【0018】
この分解菌床の粉砕物を得る方式としては、特開平8−253385号公報或いは特開平10−113548号公報に記載されている如きスクリューの回転によって樹木の剪定枝等の繊維質廃棄物を加圧しつつ磨り潰して粉砕し、この粉砕物をスクリューで押し出す装置、即ち、スクリュー式粉砕装置を用いる。この装置は、図5に示している様に、ケーシング41と、該ケーシング内に回転自在に挿入されたスクリュー42と、ケーシング先端部に配置されたトップカバー44と、該トップカバー44の中央部に配置され前記スクリュー42の先端を回転自在に支持する支持部材43と、前記トップカバー44の内面に摺接するカッター45とからなっている。又、前記ケーシング41の後端側には濾斗状の被処理体投入用のホッパー46が設けられ、前記トップカバー44には多数の排出孔7が設けられた構成となっている。
【0019】
前記カッター45は、前記トップカバー44の内側表面に摺接する様に、前記スクリュー42の回転軸48の先端部48aに取り付けられ、回転軸48と共に回転する様になっている。又、前記トップカバー44の中心には、前記スクリュー支持部材43が設けられており、スクリュー42の先端部48aは、該スクリュー支持部材43に回転自在に支持されている。更に、スクリュー42の回転軸48の後端48bは、コネクタを介して適宜の駆動源に取り付けられて、該回転軸48をケーシング41内で回転自在に支持する構造となっている。又、前記トップカバー44には、中央の前記スクリュー支持部材43を装入する穴の回りに多数の排出孔47が形成されている。
【0020】
係る構成の装置により、スクリューの回転力によって被処理体をスクリュー42とケーシング41の内面とによって磨り潰しつつ粉砕し、更に、該スクリュー42の羽根の間隔が先端に行くに従って狭くなるように形成されているので、これにより被処理体をスクリュー42の回転力によって前方に圧送し、前記トップカバー44の排出孔47から押し出す様になっている。この押し出しの直前で、該排出孔47の手前に設けられたカッター45により、被処理体の繊維質を切断し、これにより排出孔47の目詰まりを防止する様になっている。
【0021】
係る装置に前記分解菌床の素材を前記ホッパー46に投入し、スクリュー42にて先方に送給しつつ加圧すると共に、スクリュー42とケーシング41との間で磨り潰す事により、前記分解菌床は、残留植物繊維は磨り潰され且つ植物細胞も破壊された状態で細かく粉砕される粉砕物となり、トップカバー44の前記排出孔47から排出される事になる。
【0022】
この様にして、スクリュー式粉砕装置により加圧されつつ磨り潰された分解菌床の粉砕物は、粉砕による微細化と細胞膜や繊維質の破壊の結果、吸湿性が一段と増加する。即ち、図6は、腐葉土を図5のスクリュー式粉砕装置を用いて加圧しつつ磨り潰して粉砕し、前記排出孔47から排出された粉砕物を粉砕前のものと対比した外観写真であり、この写真からも伺える様に、該破砕物の体積は、元の腐葉土の体積に比べて約1/10程度に減容されており(嵩密度は約10倍程度に大きくなっている)、しかも細胞組織が破壊されて含有水が絞り出されているので、単位重量当たりの吸水性は粉砕処理前の腐葉土に対して約3〜4倍の吸水率を示している。この結果、この粉砕物を生ゴミ等の有機性廃棄物に混合すると、該廃棄物中の水分を吸収し、被処理体混合物は手に触れてもベト付かないサラサラとした感じの通気性の良い混合物に変化し、好気性醗酵の良好な環境作りをなす。同時に、該粉砕物は、前述の通り細かく粉砕されているので、有機性廃棄物に混合すると均一に分散し易くなり、この結果、前記通気性の改善と相まって有機性廃棄物の均一な醗酵分解反応を促進する事になる。同時に、分解菌床自体も分解し易い状態に粉砕されているので、該有機性廃棄物の分解と同時にその分解反応も進行する事になる。この結果、分解残渣(醗酵残渣)は極めて少ないものとなる。
【0023】
又、図6の写真から明らかな様に、粉砕された腐植土の粒径は一定ではなく、細かい粒子から比較的大きな粒子までの広い粒径分布を有しているので、この粉砕物を有機性廃棄物と共に攪拌・混合した際には、種々の粒径を有する有機性廃棄物の各粒子間に充分に混ざり込んで、小さな有機性廃棄物の表面にも好気性醗酵に必要な空気を供給させることが可能となっていると考えられる。
【0024】
尚、この添加混合する分解菌床の粉砕物の添加量は、有機性廃棄物の分解速度の面からは、有機性廃棄物100重量部に対して少なくとも3重量部程度は必要であり、これより少ないと有機性廃棄物の処理速度が遅くなるおそれがある。一方、有機性廃棄物の分解環境の観点からは該有機性廃棄物の含水率に応じて添加量を適宜調整する必要があり、有機性廃棄物の含水率が高い場合には、該有機性廃棄物の水分を吸収する前記粉砕物の添加量を適宜増加し、被処理体混合物がベト付かず通気性が良好に維持できる程度に添加すれば良い。尚、有機性廃棄物の含水率が高く、多量の粉砕物を添加する必要がある場合には、事前に該有機性廃棄物の水切りを行っておくのも好ましい方式である。特に、有機性廃棄物と異なり、山林等での別途収集が要求される前記分解菌床の粉砕物については、その添加量が少ない程、別途収集の手間が省けるので、該粉砕物の添加量は、有機性廃棄物100重量部に対して30重量部以下に抑える様にするのが好ましい。
【0025】
尚、本発明では、必要に応じて、籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草或いは干し草の1種以上を、前記スクリュー式粉砕装置によって加圧しつつ磨り潰して粉砕して得られたこれらの粉砕物を、醗酵助材として添加するのも好ましい方式である。即ち、これら醗酵助材は、それ自体が固くて形状を保持し易い特性を有しているので、生ゴミ等の湿潤な有機性廃棄物と前記分解菌床の粉砕物からなる被処理体混合物中に添加混合すると、該被処理体混合物間に存在して空間を形成し、空気を該被処理体混合物粒子に保持して好気性雰囲気を良好に維持する機能を有している。しかも、該醗酵助材の原料となる前記籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草或いは干し草は、それ自体は乾燥物であって水分含有量が少なく、しかも前述の通りスクリュー式粉砕装置によって粉砕される事によって組織が破壊されて水分を吸収し易くなっているので、この醗酵助材も、湿潤な有機性廃棄物と混合されると、該有機性廃棄物中の水分を吸収し、被処理体混合物が処理装置内面に付着しない様な適度の乾き度を与えると共に、該有機性廃棄物との馴染みもよく、適度に乾いた前記有機性廃棄物の粒子間に適度の空隙率を形成して空気の流通を促進し、嫌気性醗酵を抑制する作用がある。しかも、これら籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草或いは干し草は、それ自体が廃棄物であるので、これらの廃棄物処理も兼ねた生ゴミ等の有機性廃棄物の処理が行われる事になる。
【0026】
次に、上記スクリュー式粉砕装置を用いて製造した前記醗酵助材の例について説明する。図7は、籾殻を図5のスクリュー式粉砕装置を用いて加圧しつつ磨り潰して粉砕し、前記排出孔47から排出された粉砕物の外観写真であり、この写真から明らかな様に、粉砕処理を受けた籾殻は原型を留めないまでに破砕されている事が分かる。
【0027】
この破砕物の体積は、元の籾殻の体積に比べて、約1/2程度に減容されている(嵩密度は2倍程度に大きくなっている)が、細胞組織が破壊されて含有水が絞り出されているので、吸水性は、粉砕処理前の籾殻に比べて3〜4倍に増加している。この事は、前述の場合と同様に、生ゴミ等の有機性廃棄物と混合された際に有機性廃棄物中の水分を吸収して該有機性廃棄物に適度の乾き度を与え、前記分解菌床の粉砕物と醗酵助材である籾殻との混合を容易にすると共に、籾殻自体の有する固さによってその形状を保持する結果、有機性廃棄物粒子間に適度の空間を形成して好気性醗酵に必要な通気性を保持させる事が可能である事が理解される。一方、籾殻自体も、吸水性が大幅に向上する結果、それ自体の分解性も向上し、前記有機性廃棄物の好気性醗酵処理過程で同時に籾殻の醗酵分解も進行する事になる。
【0028】
又、図7の写真から明らかな様に、粉砕された籾殻の粒径は一定ではなく、細かい粒子から略原型の粒子までの広い粒径分布を有しており、これが、上述した様に体積を約1/2に減容させる理由と考えられる。又、この粉砕物を有機性廃棄物と共に攪拌・混合した際には、種々の粒径を有する有機性廃棄物の各粒子間に充分に混ざり込んで、小さな有機性廃棄物の表面にも好気性醗酵に必要な空気を供給させることが可能となっている。
【0029】
尚、この醗酵助材としては、上記籾殻の他、稲藁,麦藁,枯れ草或いは干し草の一種以上が原料として用いられ、これを上記スクリュー式粉砕装置によって粉砕したものが使用されるが、これらの原料の共通する特徴の一つに、何れもそれ自体が乾燥している乾燥物である点である。これは、未乾燥の状態や青草状態のものをそのまま前記装置で破砕した場合には、これらの含有水、即ち、「青汁」が粉砕工程で発生し、この青汁が粉砕物に付着する。この青汁の付着した状態の粉砕物を醗酵助材として使用すると、有機性廃棄物に青汁を混合した状態となって好気性醗酵は生じず嫌気性醗酵、即ち腐敗が進行する事になる。この意味から本発明では、乾燥状態にある前記籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草或いは干し草の一種以上を醗酵助材の原料として選定している。
【0030】
因みに、前記醗酵助材は、生ゴミ等の有機性廃棄物の水分含有量に応じて適宜添加すればよいものであるが、該有機性廃棄物に比して分解速度が遅いので、多量に添加すると分解残渣(醗酵残渣)が増加する。従って、有機性廃棄物100重量部に対して30重量部以下に抑える様にするのが好ましい。
【0031】
次に、上記本発明思想を実施するための装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明で使用する有機性廃棄物の醗酵処理装置の一例を示す縦断面図であり、該装置は、生ゴミ等の有機性廃棄物を醗酵処理する醗酵槽1と該醗酵槽1の外周面を囲繞する様に配置されたハウジング4と、該醗酵槽1内の前記廃棄物を攪拌するための攪拌装置15,16と、該醗酵槽1に回転力を付与する回転装置17と、該醗酵槽1内の発生ガスを強制換気する排気ダクト9とを主要構成とするものである。
【0032】
前記醗酵槽1は、両端部の固定側板5,6と、該固定側板5,6に対して回転可能な円筒ドラム1aとで構成され、該円筒ドラム1aは前記固定側板5,6に対してベアリング機構等により回動自在に連結されている。前記一端の固定側板5には、該固定側板5の正面概略図である図2に示す様に、醗酵槽1の中心Oから偏位した位置に原料投入用の開口5aが形成され、他端の固定側板6には、該固定側板6の正面概略図である図3に示す様に、醗酵残渣排出用の排出口6aが前記原料投入用の開口5aと同様に前記醗酵槽1の中心Oから偏位した位置に形成されている。前記原料投入用開口5aには、前記ハウジング4を貫通して外部に開口部2aを有する原料投入ホッパ2が斜め上向きに形成され、該ホッパ2の開口部2aには、開閉自在な蓋部材24が配置されている。一方、前記醗酵残渣排出用の排出口6aには、残渣排出ダクト3が前記ハウジング4を貫通して斜め下向きに形成されており、その外部に露出した排出口3aには、残渣収容袋25が着脱自在に取り付けられている。
【0033】
前記醗酵槽1内には、該醗酵槽のドラム中心軸から上側に偏位した位置で前記両側の固定側板5,6を貫通して配置された回転軸15と該回転軸15の長手方向に複数個設置された切断刃面を有する攪拌翼16とからなる攪拌手段が設置されている。この攪拌手段は、投入原料がブロック状の場合には、これを破砕すると共に、被処理体混合物を攪拌混合する作用を有するものであって、前記ハウジング4内に設置されている駆動モータ13とこれに連結された減速機14とによって回転駆動される様になっている。尚、前記回転軸15はベースBに固定された支持スタンド26(図中左側のスタンドは省略している)によって両端部が回転可能に支持されている。
【0034】
又、前記醗酵槽1のドラム1aの一端外周部にギア27が装着されており、前記駆動モータ13,前記減速機14及び前記回転軸15の端部に取り付けられたギア28,該ギア28に一端を係合されたチェーン30,該チェーン30に他端を係合されたギア29,該ギア29に接続された減速機20,該減速機20の出力軸21及び該出力軸21の端部に保持されたギア22を介して、前記ドラムギア27に回転力を付与して前記醗酵槽のドラム1aを回転させる様に構成されている。尚、該ドラム1aは、ベースBに固定された複数の支持部材18と、該支持部材18に回転自在に取り付けられた複数のローラ17によって保持されて、自由に回転する様になっている。
【0035】
前記醗酵残渣排出ダクト3の上面部の適所には吸気口7が形成され、前記原料投入ホッパ2の上面部の適所には排気口8が形成され、該排気口8は、排気ダクト9に接続され、該排気ダクト9の適所に、排気ファン10と脱臭剤11とが配置されている。これにより、排気ファン10の吸気力によって、ハウジング4内の空気が前記醗酵残渣排出ダクト3の吸気口7から吸引され、前記固定側板6の醗酵残渣排出口6aを経て醗酵槽1内に流入し、該醗酵槽1内に発生したガスと共に、前記固定側板5の原料投入用開口5a及び原料投入ホッパ2の排気口8を経て前記排気ダクト9から大気中に放出される様になっている。即ち、前記排気ファン10によって、醗酵槽1内のガスを強制的に排気すると共に、新鮮なハウジング内の空気を前記排出ダクト3に形成された吸気口7から前記醗酵槽1内に供給する様になっている。尚、醗酵臭は、前記排気ダクト9内に設置された前記脱臭剤11によって除去される様になっている。又、醗酵によって生じた水分の殆どは排気ダクト9から大気中に放出されるが、外気温が低い場合には、該ダクト内で凝縮する場合があるので、ドレン抜き12から適宜凝縮水を排出できる様になっている。
【0036】
又、前記ハウジング4の適所には、吸気用の開口(図示せず)が形成されており、該吸気口の近傍に、ヒーター23が配置されている。従って、前記排気ファン10が作動すると、前述の通りハウジング4内の空気は醗酵槽1内に吸引されるが、その際に、該ハウジング4に形成された吸気用開口部から外気が吸引されると共に、前記ヒーター23で加温されてハウジング4内に流入する事になる。この加温空気が醗酵槽1のドラム1aの周囲を流れて前記醗酵残渣排出ダクト3に形成された吸気口7から吸引される事により、醗酵槽1を外部から加温すると共に、醗酵槽1内に加温空気を供給して醗酵槽1内の温度を所定の温度に保つ役割がある。
【0037】
次に、上述の処理装置を用いて生ゴミ等の有機性廃棄物を分解処理する処理操作について説明する。先ず、生ゴミ等の有機性廃棄物は、適宜原料供給ホッパ2の開口部2aに配置された蓋部材24を手動で開け、該ホッパ2内に該廃棄物を投入すると、該ホッパ2内を滑り落ちて、前記固定側板5に形成されて常時開口している投入口5aから、既に醗酵槽1内に存在している好気性醗酵中の被処理体混合物の上に落下堆積する。一方、前記腐植土等の粉砕物からなる前記分解菌床及び必要に応じて添加する前記醗酵助材を、同様にして前記原料投入ホッパ2から適宜投入する。この様にして適宜投入された有機性廃棄物と分解菌床(及び醗酵助材)とは、前記醗酵槽1のドラム1aが回転される事により混合され、且つ、前記有機性廃棄物がブロック状態で投入されている場合には、前記攪拌翼16の回転によって、ブロックが解砕されると共に有機性廃棄物と分解菌床(及び醗酵助材)との混合が促進される。
【0038】
次に、該醗酵槽1内での生ゴミ等の有機性廃棄物の挙動について、図2,3によって説明する。図2は、醗酵槽1内の状態を原料投入口5a側から見た該略図であり、醗酵槽1内に原料投入口5aから投入された生ゴミ等は、醗酵槽1の矢印33に示す方向への回転(正転)によって、図中A1で示す様に回転方向に向かって上り勾配を有する状態に堆積しており、同時に、醗酵槽1の回転によって矢印34に示した方向に循環している。これにより、生ゴミ等の有機性廃棄物と前記分解菌床(及び醗酵助材)との混合と共に、前記堆積物中に滞留している醗酵ガスの放出と新鮮な空気の巻き込みが行われる。
【0039】
図3は、醗酵槽1内の状態を醗酵残渣排出口6a側から見た該略図であり、醗酵槽1が矢印33で示した方向への回転(正転)の場合には、前記排出口6aの位置は、前記堆積物A1から離れているので、醗酵残渣は該排出口6aから外部に排出される事はない。そこで、醗酵槽1の回転方向を、図中の矢印35に示す方向への回転(逆転)に切り換えると、該堆積物は、図中A2に示す様に前記A1とは逆勾配の堆積物となる。この結果、堆積物の上面は、前記排出口6aの下端面より高い位置となり、該排出口6aから醗酵残渣は醗酵槽1外に排出される事になる。
【0040】
ここで、前記分解菌床や醗酵助材は、生ゴミ等の湿潤な有機性廃棄物と混合されると、該有機性廃棄物中の水分を吸収して、該有機性廃棄物が前記醗酵槽内面や前記攪拌翼等に付着しない様な適度の乾き度を与えると共に、適度に乾いた前記有機性廃棄物の粒子間に適度の空隙率を形成して空気の流通を促進し、嫌気性醗酵を抑制しつつ好気性醗酵を促進する事は前述の通りである。
【0041】
この様にして順次投入・混合された有機性廃棄物と分解菌床(及び醗酵助材)との被処理体混合物は、主として前記分解菌床と共に供給される各種好気性醗酵菌によって好気性醗酵が進行し、被処理体混合物は基本的には炭酸ガスと水とに分解されるが、この際に空気を適宜供給すると共に、発生したガスを適宜排気する必要があるので、前述の排気ダクト9に配置された排気ファン10を作動させて強制排気を行うと同時に新鮮な空気を醗酵槽1内に適宜供給して好気性醗酵の環境を維持する。
【0042】
次に、前記醗酵槽のドラム1aは、前述の要領で回転されるが、この回転は連続的に緩やかに回転させる事も可能であるが、間歇的に回転させる方が、運転コストの観点からは好ましい方式である。即ち、好気性醗酵の反応速度は、一般の化学装置による化学反応に比して極めて緩やかに進行するものであるから、前記空気相を保持した混合物を放置していても、好気性醗酵が維持される範囲の適当な時間であれば、前記ドラムの回転による混合を行わなくても何等問題は生じない。同様の意味において、前記強制排気も連続的に常時同レベルの排気を行う必要はなく、前記ドラムの回転に併せて排気に強弱を付ける事も可能であるが、勿論、該ドラムの回転とは独立して適宜間欠的に強制排気する事も可能である。
【0043】
これら、醗酵ドラムの間歇回転と強制排気のレベルについて、図4に示すタイムチャートの一例によって説明する。図4(A)は醗酵ドラムの間歇回転のタイムチャートであり、同図(B)は強制排気の排気レベルを示すタイムチャートである。先ず、図4(A)において、t1は醗酵ドラムの回転を行っている時間帯であり、t2は醗酵ドラムの回転を休止している時間帯である。ここで、t1とt2の比、即ち、t1:t2は、一般には1:10〜1:180の範囲で選択されるが、実用的には1:30〜1:100程度が好ましい範囲である。具体的にはt1を2〜3分とした場合には、t2は60分〜150分程度の時間を選択するのが好ましい。
【0044】
次に、同図(B)において、t1,t2は、上記醗酵ドラムの間歇回転に合わせた強制排気の強弱の時間帯を示しており、醗酵ドラムが回転している時間帯t1では、内部堆積物が強制混合される結果、内部堆積物中に滞留していた醗酵ガスが醗酵ドラム中に放出されるので、この期間は前記排気ファン10を強回転させて強力に排気を行い、醗酵ドラムの回転が休止している時間帯t2では、前記排気ファン10を弱回転させて弱排気状態にしておく。ここで、強排気状態における排気量w1を100とした場合の弱排気状態における排気量w2は、10〜30程度、好ましくは20程度に設定しておくのが一般的であるが、強制排気操作には、醗酵ガスの放出と共に、原料中の水分を除去する乾燥作用もあるので、生ゴミ等の原料有機性廃棄物中の水分含有量が多い場合には、弱排気状態の排気量w2のレベルを若干高めに設定しておく事が好ましい。
【0045】
次に、好気性醗酵が進行して有機性廃棄物の分解が進み、被処理体混合物が次第に減容されてくると、前述の如く醗酵ドラム1aの回転方向を逆転させる事により、醗酵残渣は前記固定側板6に開口している排出口6aから排出ダクト3に排出され該ダクト3の先端に取り付けられている残渣収容袋25内に落下する。該残渣収容袋25が所定量に達すると、該残渣収容袋25を新たなものに取り替える。尚、前記醗酵ドラム1aの回転方向の逆転の頻度の設定は、醗酵槽1内における原料投入物の滞留時間と醗酵槽内の滞留量を決定する事になる。即ち、逆転頻度を高めると、醗酵残渣の排出頻度が高くなって投入物の滞留時間は短くなり、同時に醗酵槽内の滞留量も少なくなるが、逆転頻度を低くすると、投入物の滞留時間は長くなり、同時に醗酵槽内の滞留量も多くなる。従って、生ゴミ等の有機性廃棄物の特性や環境条件に応じて、適宜設定する事になるが、一般には、投入原料の大まかな特性が略一定であれば、初期の試運転段階で設定した正転/逆転の頻度を変化させる必要性は殆どない。
【0046】
次に、前記残渣収容袋25内に落下する醗酵残渣は、前記有機性廃棄物の醗酵残渣と腐植土や腐葉土の粉砕物である分解菌床の分解残渣及び前記籾殻等の粉砕物である醗酵助材の分解残渣の混合物であるので、これを有機性廃棄物の醗酵残渣と分解菌床及び醗酵助材とに篩い分け、有機性廃棄物の醗酵残渣のみを堆肥として使用し、回収した分解菌床及び醗酵助材の残渣は再使用する事も可能であるが、これらを分離する事なく、全てを堆肥として使用したり、或いはその一部を再度分解菌床及び醗酵助材として再使用する事も可能である。特に、本発明で使用する分解菌床や醗酵助材は、いずれも植物質の粉砕物であり、しかもその組織が破壊されて吸湿性を有している上に前記醗酵槽内で醗酵分解が進んでいるものであるので、堆肥として使用しても何等問題はない。特に、本発明の方法によると、投入原料(有機性廃棄物)の殆どは分解して消失しており、前記排出された醗酵残渣の大部分は、分解菌床と醗酵助材の未分解成分であるので、全量を新たな分解菌床や醗酵助材に混合して再度使用するのも、排出物を出さない完全消滅型の処理法として好ましい態様である。
【0047】
次に、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
図1に示した装置を用いて生ゴミの醗酵処理試験を行った。因みに、生ゴミは給食センタから排出されたものを、そのまま用いて一日に1回試験装置内に投入した。従って、生ゴミ中の含有物は日々の献立によって異なり、牛肉,豚肉,鶏肉,魚肉等の肉類の残渣,魚のアラ,魚骨,海老殻,卵の殻,野菜屑,食料油等の通常の調理場から排出されるあらゆる廃棄物が含まれているが、何等の分別を行う事なく、そのまま試験に供した。従って、生ゴミ投入量も、その日の給食センタからの排出量によって異なるが、実証運転であるので、投入量の調整も行う事なく、そのまま処理試験を実施した。又、使用した装置の醗酵槽の直径は100cm,長さは150cm(有効内容量;約1立米)である。
【0048】
装置の運転に当たり、空の発酵槽内に始めから生ゴミを投入すると発酵槽内壁に湿潤な生ゴミが付着してしまうので、予め枯れ葉や枯れ枝を前記スクリュー式粉砕装置で粉砕したものを約360リットル投入し、この中に生ゴミを投入して運転を開始した。又、醗酵槽は、120分毎に2分間回転させる間歇回転方式とし、攪拌装置の作動も醗酵槽の回転時にのみ作動させる様にした。醗酵槽内の排気は、醗酵槽の回転時には排気ファンの排気能力の100%の排気量に設定し、醗酵槽の回転停止時には20%の排気量に設定した。
【0049】
分解菌床としては、地元の神社の林の中の地表面に堆積した腐葉土と腐植土とを採取し、これを前述のスクリュー式粉砕装置にて粉砕した前記図6の写真に示したものを用いた。又、醗酵助材としては、図8の写真に示した籾殻単独の粉砕物を使用し、市販の分解用バクテリアの類は一切添加していない。装置は風通しの良い屋外に設置され、直射日光が当たらない様に片屋根式の覆いが設置されている。この運転初期における試験条件及びその結果を表1に記載した。
【0050】
【表1】
【0051】
表1において、日数の欄は運転開始日からの経過日数を示し、数字が飛んでいるのは休日を意味している。この休日の間は、生ゴミや分解菌床の投入はないが、装置の運転は自動運転により継続されている。又、発酵槽内温度は、該発酵槽の前部(生ゴミ投入口寄り)と略中央部及び後部(排出口寄り)の温度を、生ゴミ等の投入直前に棒状温度計を挿入して測定したものである。尚、運転初日の発酵槽内温度は、外気温と同じ31℃である。この槽内温度が上がれば醗酵反応が生じている事を意味し、最も温度が高い部分で最も分解反応が進行している事を意味している。又、腐植土投入量の欄の括弧内の数字は、再投入した排出物の量を示している。
【0052】
表1から明らかな通り、運転初日は、腐植土と腐葉土を共に大量に投入し、これら分解菌床の中に生ゴミが投入される様な環境を設定した。その後の1週間は、これらの投入は行わず、生ゴミの投入のみを行っている。生ゴミ投入後2日目から明らかに発酵反応による温度上昇が認められ、3日目には槽内中央温度が58℃にも達し、以後は順調な発酵反応が進行している事が分かる。この事から本発明に係る分解菌床を用いれば、装置を速やかに立ち上げる事のでき、速やかな生ゴミ処理が進行する事が分かる。尚、槽内温度の前部が相対的に低いのは、生ゴミ投入口近傍であり、反応が充分進行していない事を意味している。従って前記醗酵槽の回転頻度を高めて充分攪拌すれば温度上昇も認められるが、この場合には、排出口近傍にまで投入直後の生ゴミが分散し、排出物中に生ゴミがそのまま含まれるばあいも生じるので、この前部温度が最も低温となる様な温度分布が好ましい運転条件と言える。
【0053】
処理開始後16日目から発酵残渣の排出が認められた。この排出物は、生ゴミの醗酵残渣と分解菌床の残渣の合計量である。この排出物の殆どは分解菌床の分解残渣であったので、この全量を生ゴミと共に再度発酵槽内に投入して発酵処理を継続した。又、排出物中の分解菌床は、生ゴミ中の水分を吸水して当初よりも膨潤していた。この事は、排出物中には、分解菌床や生ゴミの未分解物や分解残渣と共に、生ゴミ中の水分も多量に含有されている事を意味している。尚、醗酵残渣中には、魚骨も原型を留めておらず、魚骨までも分解されており、キャベツの芯の部分も全く見当たらなかった。
【0054】
装置運転中は、多少の臭気はあるが腐蝕臭ではなく、イースト菌による醗酵の如き臭気であり不快感はないが、前記処理装置の排気ダクトのライン中に配置した活性炭による除臭を行った結果、臭気は殆ど除去されていた。又、処理中に醗酵槽内の被処理体混合物を手に取って見たが、全体的に湿気を帯びているものの手に付着する事はなく、手で強く握って塊状体を作ってみたが粒子間の付着力は極めて弱く、手を離すと直ぐにばらばらに分散してしまった。この事は、分解菌床が生ゴミ中の水分を吸収して生ゴミに適度の乾き度を与えると共に、生ゴミ粒子の凝集をも防止している事が分かる。
【0055】
【実施例2】
前記実施例1において、16日目以降は排出物の継続排出が認められたので、装置の運転が定常運転に入ったものと判断し、この実施例1の運転に引き続き5日間の原料投入の休止(装置の自動運転は継続しているが生ゴミ及び分解菌床等の原料投入なし)の後、22日目から継続して実施例1と同一要領で運転を行った。この試験結果を表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】
表2において、腐植土投入量の欄或いは腐葉土投入量の欄の括弧内の数値は前記排出物の内の再投入量を示している。又、本実施例では、前記腐葉土や腐植土と共に、前記醗酵助材として前記図8の写真に示した籾殻の粉砕物を適宜投入している。
【0058】
表2から明らかな通り、表1に示した実施例1の場合に比べ、生ゴミ投入量が40kg以上、特に、運転開始から27日〜31日の間は、連続して50kg前後の多量の生ゴミが投入されたので、それまでの生ゴミ投入量の多さと、その間の腐葉土や腐植土の投入を抑制した運転に鑑み、醗酵槽内の水分量が増加し被処理体混合物の通気性が阻害されるおそれが生じた。そこで、27日〜31日の5日間は、大きな吸水性を有し且つ生ゴミに好気性醗酵を生じさせる機能を有する前記籾殻の粉砕物を、生ゴミ投入量の約10%相当量を投入している。この結果、籾殻を投入した翌日(28日目)から醗酵槽内の中央温度が低下し、醗酵反応の主体が、醗酵槽後部に移動している。この事は、後述する比較例からも明らかな様に、籾殻添加による生ゴミの乾き度は向上するが、籾殻による醗酵の立ち上げ速度は、本発明の分解菌床による醗酵の立ち上げ速度よりも遅いので、反応の主要部が中央から後部に移ったものと考えられる。又、この結果、排出量も31日目から20kgを越える量に増大したので、その約半量を再投入すると共に、以後3日間の休日の後、34日目からは生ゴミ投入量の10%程度を目安に腐植土の投入を行って運転を継続した。因みに、前記籾殻に代えておが屑を投入すると、当初は多少の効果が期待されるが、短期間の内に嫌気性醗酵による腐臭が発生する事になる。
【0059】
又、表2において、総原料投入量(生ゴミ,腐植土,腐葉土,籾殻及び排出物の再投入量の合計)871.7kgに対して排出物の総量は177.8kgであり、全投入量に対して約20%が排出物として排出されている事が分かる。又この排出物の内、再投入分を除いた量(102.1kg)が系外に排出されたものであり、この量は、前記全投入量に対して約12%である。しかも、この排出物の大部分が前記腐植土,腐葉土或いは籾殻の未分解物であるので、生ゴミのみについて見ると、その殆どが分解消滅している事が分かる。
【0060】
本運転の継続中においても、適宜醗酵槽内の臭気の確認を行ったが、実施例1の場合と同様に、イースト菌による醗酵の如き臭気であり不快感はなかったが、実施例1の場合と同様に、前述の活性炭による除臭を行った。又、同様に処理中に醗酵槽内の被処理体混合物を手に取って観測した。その結果、全体的に湿気を帯びているものの手に付着する事はなく、手で強く握って塊状体を作ってみても粒子間の付着力は極めて弱く、手を離すと直ぐにばらばらに分散してしまい、腐植土や籾殻が、生ゴミ中の水分を吸収して生ゴミに適度の乾き度を与えると共に生ゴミ粒子の凝集と、これによる嫌気性醗酵をも防止している事が分かる。
【0061】
次に、比較例とし、生ゴミの醗酵処理用に添加される代表的な材料であるオガクズを用いた場合について説明する。
【比較例1】
生ゴミ中に分解菌床を一切添加せず、醗酵助材としてオガクズを投入生ゴミの量に対して重量比で約10%の量を投入する以外は、上記実施例と同一の条件で醗酵装置を運転して処理を行ったところ、初期は順調な好気性醗酵が進行していたが、途中から腐臭が発生し始めたので、装置内の内容物を観察したところ、全体的にベタ付いており、生ゴミ内への空気の流通が不十分(嫌気性醗酵に移行)と判断した。そこで、攪拌しながらオガクズを投入し、ベタ付きが解消する程度まで大量投入して実施例1,2と同様の運転を継続したところ、暫くして再び好気性醗酵に戻った。しかし、この状態も長続きせず、再度腐臭が発生し始めたので、再度上記と同様にオガクズの大量投入を行って好気性醗酵に復元させたが更に再び腐臭の発生が生じた。この「腐臭発生」→「オガクズ大量投入」→「好気性醗酵に復元」→「腐臭発生」の繰り返しを数回行って試験運転を終了した。因みに、上記腐臭が発生している状態における醗酵槽内容物の水分量を測定したところ、約60重量%であって、この値は、前記実施例1及び2における好気性醗酵が順調に行われている状態での水分量と大差はなかった。
【0062】
排出された醗酵残渣には、キャベツの芯,大根や人参の切れ端は殆ど原形のままで残っており、御飯の一部も団子状になって排出されていた。又、順調に好気性醗酵が行われている過程で、醗酵槽内の原料混合物を手に取って見たが、実施例1,2の場合の様な、サラサラ感はなく、湿っぽい状態であり、手に少量付着するのは避けられなかった。更に、手で強く握りしめて塊状にしたところ、手を放してもその状態が維持され、生ゴミ粒子が凝集し易い事が判明した。
【0063】
【比較例2】
生ゴミ中に腐葉土や腐植土を前述の粉砕処理を施す事なく、そのままの状態で投入生ゴミの量に対して重量比で約10%の量を投入する以外は、上記実施例と同一の条件で醗酵装置を運転して処理を行ったところ、好気性醗酵が進行せず、生ゴミ特有の腐臭が発生し始めたので、装置内の内容物を観察したところ、全体的にベタ付いており、生ゴミ内への空気の流通が不十分(嫌気性醗酵が発生)と判断した。そこで、攪拌しながらオガクズを投入し、ベタ付きが解消する程度まで大量投入して前記実施例と同様の運転を継続したところ、暫くして腐臭は消えたが、この状態も長続きせず、再度腐臭が発生し始めたので、再度上記と同様にオガクズの大量投入を行って好気性醗酵に復元させたが、しばらくして再び腐臭の発生が生じた。この「腐臭発生」→「オガクズ大量投入」→「好気性醗酵」→「腐臭発生」の繰り返しとなったので、試験運転を終了した。因みに、上記腐臭が発生している状態における醗酵槽内容物の水分量を測定したところ、約60重量%であって、この値は、前記実施例1及び2における好気性醗酵が順調に行われている状態での水分量と大差はなかった。
【0064】
【比較例3】
生ゴミ中に分解菌床を一切添加せず、醗酵助材として前記図8の写真に示した籾殻の粉砕物を、投入生ゴミ量の10%投入する以外は、上記実施例1,2と同一の条件で醗酵装置を運転して生ゴミ処理を行った。この運転結果を表3に示す。
【0065】
【表3】
【0066】
表3から明らかな様に、運転初日から1週間を経過した9日目頃から醗酵反応の進行による醗酵槽内中央部の温度上昇が観測され始め、約2週間後の12日目頃から本格的な分解反応が進行している事が伺える。この事から、実施例1に示した本発明の分解菌床に比して、籾殻の粉砕物の場合には、好気性醗酵による生ゴミの分解作用を有しているが、その反応の立ち上がりは、前記分解菌床の場合に比してかなり遅い事が分かる。この結果、前記実施例2において、係る籾殻の粉砕物を添加すると分解反応が遅くなり、反応中心が醗酵槽後部に移行したものと考えられる。
【0067】
又、分解残渣の排出が始まったのは、運転開始から18日目であり、排出物の殆どは籾殻の未醗酵残渣であり、生ゴミは原型を留めない様に完全に分解が進行していた。又、本運転の継続中においても、適宜醗酵槽内の臭気の確認を行ったが、不快な腐臭はなく、実施例1,2の場合と同様の醗酵臭であった。又、処理中に醗酵槽内の被処理体混合物を手に取って観測したが、全体的に湿気を帯びているものの手に付着する程度ではなく、手で強く握って塊状体を作ってみても粒子間の付着力は極めて弱く、手を離すと直ぐにばらばらに分散してしまい、籾殻の粉砕物は、生ゴミ中の水分を吸収して生ゴミに適度の乾き度を与えると共に生ゴミ粒子の凝集と、これによる嫌気性醗酵をも防止している事が分かる。
【0068】
この比較例3から明らかな様に、籾殻の粉砕物自体にも生ゴミの好気性醗酵処理機能は認められるが、その反応初期における立ち上がり速度が遅く、本発明の腐植土や腐葉土の粉砕物を用いた方が、遙かに立ち上げ速度を早くできる事が分かる。しかしながら、係る籾殻の粉砕物は、生ゴミ中の水分を吸収し、被処理体混合物に適度の乾き度を与えて通気性を確保し、安定した好気性醗酵条件を維持する事ができるので、分解菌床と共に併用する醗酵助材としては有効である。この醗酵助材としては、上記籾殻と同様に前述のスクリュー式粉砕装置によって加圧しつつ磨り潰して粉砕して得られた麦藁,稲藁,干し草,枯れ草等も同効である。
【0069】
以上の実施例及び比較例から明らかな様に、本発明の方法においては、一切の市販されている好気性バクテリアの類を添加する事なく、良好な好気性醗酵が行われている。この事実は、腐葉土や腐植土に住み着いている好気性醗酵菌が主体となって生ゴミに作用し、生ゴミを醗酵分解させたものと考えられる。一方、同一条件にて実施したオガクズや籾殻の粉砕物でも、当初は好気性醗酵が生じている事からも、生ゴミ自体に付着している好気性醗酵菌や送風した空気中に存在している好気性醗酵菌も生ゴミに作用して醗酵分解に寄与している事も窺えるが、分解反応の立ち上がり速度が、本発明の分解菌床を用いる方が圧倒的に早い事を考えると、前記腐葉土や腐植土に住み着いており、真に分解反応の活動中の好気性醗酵菌が多大な寄与をしている事は明らかである。
【0070】
しかしながら、未処理の腐植土や腐葉土では、粉砕処理されたものに比して吸水性著しく低いため、継続的に生ゴミ中の水分を吸収して生ゴミに適度の乾き度を与える事ができず、従って、被処理体混合物がベト付いた状態になり易く、このために塊状化して、生ゴミ粒子間に適度の空気の供給が困難となり、充分な好気性醗酵条件が整わなかったものと推測される。一方、オガクズ単独では、比較的吸水性に優れているので、一時的な好気性醗酵は達成できるが、その継続的な維持が困難であるばかりか、大量のオガクズが必要となり、オガクズの収集に多大な労力を伴う事から、現実的な方策とは言えないことが分かる。
【0071】
尚、上記実施例2では、前記分解菌床と共に、醗酵助材として籾殻の粉砕物を用いているが、麦藁や枯れ草や干し草を前述のスクリュー式粉砕装置を用いて粉砕処理した粉砕物を用いた場合のも同様な効果がある事は前述の通りである。
【0072】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によると、腐植土又は腐葉土を粉砕して吸水性を高められた粉砕物を分解菌床として使用し、或いはこれに籾殻,稲藁,麦藁,干し草,枯れ草の1種以上の粉砕物を醗酵助材として使用し、これを生ゴミに混合するだけで生ゴミの好気性醗酵を生じさせる事ができるので、従来一般に使用されている特別な好気性バクテリアの添加が不要となる。従って、生ゴミ処理に要する費用が大幅に軽減される事になる。
【0073】
又、醗酵槽から排出される排出物の量は、投入総原料の20%程度であり、しかも、この排出物の殆どは、吸湿して重量が増加した前記分解菌床や醗酵助材であって、これらはいずれは分解消滅する可能性を有しているものであるから、再度醗酵槽内に投入する事も可能であるので、生ゴミの完全消滅に限り無く近づける事が期待できる。
【0074】
又、排出物は、生ゴミの醗酵残渣と本来堆肥として使用可能な腐植土や腐葉土の醗酵残渣或いは粉砕された籾殻等の天然物である醗酵助材の残渣であるから、そのまま全量を堆肥として使用する事も可能である。特に、腐敗し難いとの理由から主として焼却処理されていた籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草等も、醗酵助材製造の過程で組織が破壊され吸湿性が増大しており且つ生ゴミの処理過程で部分的に醗酵分解が進行しているので、これら醗酵助材自体も堆肥として畑に散布した場合の分解速度も速くなっており、籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草等の堆肥化をも可能にする点で一石二鳥の効果がある。
【0075】
更に、特別な好気性バクテリアを使用していないので、醗酵残渣を堆肥とする場合においても、該好気性バクテリアの畑や農作物に対する安全性を論ずる必要がなく、一般農家においても抵抗なく受け入れ易い利点を有している。
【0076】
又、特別な好気性バクテリアを使用する場合には、そのバクテリアに最適な環境でなければならず、生ゴミの種類や地域環境による特性が問題となる場合が多く、装置の運転条件に柔軟性を欠く場合が多いが、本発明では、腐植土や腐葉土に付着している(住み着いて分解作業中の)各種好気性醗酵菌を用いるものであるから、これら各種分解菌は、その地域の環境に適したものであるから、処理装置の運転条件は極めて柔軟であり、特殊な専門家や特殊な運転条件を必要としない点は、汎用性が要求されるこの種装置においては、大きなメリットである。この点は、前記実施例1,2において、装置の運転条件として醗酵槽の回転速度と送風速度を設定しただけで、投入する生ゴミには何らの改変も加えずそのまま投入し、単に、投入する分解菌床や醗酵助材の量を被処理体混合物の水分量に応じて適宜調整するのみである事からも容易に理解されるであろう。
【0077】
従来一般的にバクテリアの菌床として使用されているオガクズでは、順調に好気性醗酵していても、その継続維持が困難であり、常時監視が必要であったが、本発明においては、分解菌床や醗酵助材の吸水性により、生ゴミの水分が吸収されると共に生ゴミに適度の乾き度を与え、且つ、生ゴミ粒子の凝集を防止して生ゴミ粒子間に適度の通気度を確保する事が自然に行われるので、装置の運転管理が極めて容易となり、夜間の無人運転を含めて省力化も可能となり、係る生ゴミ処理装置の導入を容易にする顕著な効果も期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機性廃棄物の醗酵処理装置の一例を示す要部断面図である。
【図2】図1の装置の原料投入側の要部概念図である。
【図3】図1の装置の醗酵残渣排出側の要部概念図である。
【図4】図1の装置の運転条件の一例を示すタイムチャートであり、(A)は、醗酵槽の間欠回転のタイムチャート、(B)は、強制排気の排気量の変化を示すタイムチャートである。
【図5】本発明で使用する分解菌床及び醗酵助材の粉砕処理を行うためのスクリュー式粉砕装置の一例を示す要部概念図である。
【図6】本発明で使用する分解菌床の一例である腐葉土の粉砕前後の外観を示す写真である。
【図7】本発明で使用する醗酵助材の一例である籾殻の粉砕物の写真である。
【符号の説明】
1 醗酵槽
1a 醗酵槽回転ドラム
2 原料投入ホッパ
3 残渣排出ダクト
4 ジャケット
5 固定側板
5a 原料投入用開口
6 固定側板
6a 醗酵残渣排出用開口
7 給気口
8 排気口
9 排気ダクト
10 排気ファン
11 脱臭剤
13 モータ
14 減速機
15 回転軸
16 攪拌翼
17 支持ローラ
19 ヒーター
20 減速機
Claims (8)
- 生ゴミ等の有機性廃棄物に、腐植土又は腐葉土或いはこれらの混合物からなる分解菌を含む分解菌床の粉砕物を添加混合し、この被処理体混合物を、醗酵槽内で間欠攪拌しつつ且つ換気しつつ好気性雰囲気下で分解処理すると共に、前記分解菌床の粉砕物は、スクリュー式粉砕装置により加圧しつつ磨り潰しながら粉砕することによって該粉砕物中の残留植物繊維組織が破壊されて吸水性が高められてなる粉砕物である事を特徴とする有機性廃棄物の処理方法
- 前記分解菌床の粉砕物を、前記有機性廃棄物100重量部に対して3〜30重量部の割合で添加混合してなる請求項1に記載の有機性廃棄物の処理方法
- 分解菌床の粉砕物の前記有機性廃棄物に対する割合が、5〜10重量部である請求項2に記載の有機性廃棄物の処理方法
- 籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草,干し草或いはこれらの任意の混合物をスクリュー式粉砕装置によって加圧しつつ磨り潰しながら粉砕する事により、植物繊維組織が破壊されて吸水性が高められた粉砕物を、醗酵助材として前記被処理体混合物に添加してなる請求項1乃至3のいずれかに記載の有機性廃棄物の処理方法
- 前記醗酵助材を、前記有機性廃棄物100重量部に対して30重量部以下の割合で添加混合する請求項4に記載の有機性廃棄物の処理方法
- 前記醗酵助材の前記有機性廃棄物に対する割合が、5〜10重量部である請求項5に記載の有機性廃棄物の処理方法
- 前記間歇攪拌の攪拌期間と放置期間との時間の比が、1:10〜1:180である請求項1乃至6のいずれかに記載の有機性廃棄物の処理方法
- 前記発酵槽からの排出物の一部又は全部を再度該発酵槽内に供給する請求項1乃至7のいずれかに記載の有機性廃棄物の処理方法
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