JP2005131631A - 生分解性廃棄物のリサイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 動植物残渣、生ごみ、生分解性プラスチックスなどの生分解性廃棄物を資源に再生させる。
【解決手段】 処理チャンバー5と、熱交換器6と、循環・加圧ポンプ13とを有している。処理チャンバー5は、内部投入された生分解性廃棄物を処理する槽であり、熱交換器6は、処理チャンバー5内の空気および蒸気を加熱、或いは冷却する温度コントローラーである。循環・加圧ポンプ13は、処理チャンバー5内を加圧しつつ、処理チャンバー5内で水蒸気を強制循環させるものである。熱交換器6の加熱によって処理チャンバー5内の生分解性廃棄物は、水蒸気加熱され、次いで水蒸気を排出して乾燥され、減容される。生分解性プラスチックスは水蒸気加熱によって加水分解される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生分解性廃棄物を資源として再生させる生分解性廃棄物のリサイクル装置に関するものである。
食品製造工場、レストランなどから大量に発生する、生ゴミ、いわゆる食品廃棄物は生分解性廃棄物の代表的なものである。これらは、炭水化物、蛋白質、脂肪、リグニンなどの有機物及び少量の無機物から構成されている。食品廃棄物は、一般に含水率が高くて腐敗しやすいものが多いため、直接燃焼によってエネルギーを回収することは難しいが、加熱による減量化のほか、例えば、飼料として、あるいは有機肥料、堆肥として有効利用を図る資源として回収することが可能である。
例えば、生分解性廃棄物を堆肥化(コンポスティング)するときには、動植物性残渣、残飯、籾殻などの農業廃棄物、動物糞尿、おがくず、樹皮のほか、活性汚泥廃水施設から排出される廃水処理汚泥を含めて堆肥化して農地へもどされる。堆肥化は、堆肥にする原料さえあれば、さほど高度な技術を必要とするわけではなく、水分、温度、酸素、微生物の栄養、pHを管理することによって、容易に実現することができるが、有害物質、特に有害重金属の混入は、堆肥化反応の大きな阻害原因である。
また、生分解性廃棄物の処理の際の処理時間や処理の際に生ずる臭いの問題に関しては、特許文献1に取り上げられている。
特許文献1は、野積みなどの堆積方法によって枝葉を堆肥化するには、数ヶ月ないしそれ以上の長時間がかかる上に、腐敗臭が強くて環境汚染の問題が生ずることから、剪定枝葉等の生分解性廃棄物を粒状又は粉状に粉砕して成る被処理物に、EM菌が生息する活性水を加えて堆積分解させる堆積分解工程と、この堆積分解された被処理物を水中で曝気しながらEM菌により分解させる初期水中分解工程と、この初期水中分解工程での上澄み液を取り出して曝気しながらEM菌により分解させる上澄み液分解工程とを順次に行う生分解性廃棄物の処理方法又は生分解性廃棄物処理プラントを提案したものである。
この方法によれば、腐敗臭の発生が少ない当初の堆積分解を除いて、全て水中で行われるため、腐敗臭が空気中に発散することは殆ど無い。そして、水中での分解は曝気を受けながら行われるので、好気性菌と嫌気性菌の両方とも活発に働くと共に、被処理物が膨軟化し且つ曝気によって満遍なく攪拌されるため、菌が被処理物に着床し易くなって、被処理物の分解を非常に速く進行させることができるという効果が強調されている。しかし、特許文献1に記載された生分解性廃棄物の処理方法によるときには、野積みなどの堆積方法によって枝葉を堆肥化する場合のように、数ヶ月ないしそれ以上の期間は必要ではないとしても、基本的には生物菌による分解作用を利用する方法であって、実験によると。被処理物が消失するまでには、堆積分解の開始後堆4〜5週間の期間が必要のようである。
生分解性廃棄物の堆肥化(コンポスティング)に伴う問題は、有害物質や臭いだけではない。いわゆる食品廃棄物が食品製造工場、レストランなどから廃棄されるときには通常、プラスチックス容器やゴミ袋としてのプラスチックス袋に詰めて投棄されることが多いが、このゴミ袋が生分解性廃棄物を堆肥化する上に大きな障害になっているのである。これはゴミ袋だけではない。弁当、食料品などの収納に用いられたプラスチックス製の容器などは使用後そのまま廃棄されるため、ごみ袋、トレー、食器、容器などを含めてプラスチックス全般(以下これらを含めてプラスチックス類という)が堆肥化の障害となる。
すなわち、生分解性廃棄物を堆肥化する方法として攪拌機非付設式、回転円筒式、固定攪拌軸式、移動攪拌軸式などの方式があるが、いずれの方式を用いるにしてもショベルによる切り返しあるいは攪拌しつつ醗酵を進行させる過程においてプラスチックス類は、生ゴミのように短時間で醗酵しないので、生分解性廃棄物の堆肥化に際しては、食品残渣(生ゴミ)からプラスチックス類を取り出し、堆肥化装置内へは廃棄物を選別して生分解性廃棄物である食品残渣のみを投入しなければならない。
その選別作業には人手を要し、不衛生である。もっとも、最近ではゴミ袋には生分解性プラスチックス製のゴミ袋が使用されるようになってきたが、生分解性プラスチックスが自然界で細菌によって分解されるとしても、堆肥化装置内で生分解性廃棄物の醗酵が進行する速度と同等の速度で分解が進行するわけではなく、しかも生分解性プラスチックスの多くは、光や空気が無い状態においては、自然界でも分解が進まないので、例えゴミ袋を含めてプラスチックス類に生分解性プラスチックスを用いられていたとしても、その堆肥化に際してはこれを取り除かなければならない。
これは堆肥化だけでなく、飼料化に際しても全く同じである。生分解性廃棄物を飼料として利用するときにもプラスチックス類は取り除かなければならない。また、取り除かれたプラスチックス類の再生利用の手法が現在確立されているわけではないので、通常は埋め立てられるが、土中での生分解反応はきわめて緩慢のため、土に戻るまでの処分場の確保の問題が解決されるわけではない。これとは別に分別不要な方法として炭素化処理乾燥法があるが、一旦、炭化されると生物により代謝されないため、この方法では資源を再利用することはできない。その意味で炭素化処理乾燥法によるときには、資源の有効利用に寄与しない。
生分解性廃棄物の処理技術に関して、例えば特許文献2に生ゴミを加熱処理する例が記載されている。
前記特許文献2に記載された発明は、生ゴミ乾燥装置に関するものであり、以下の手順で重量および容量の減量化を行われる。すなわち、生ゴミの水切りを行なった後、これを加熱槽内に投入し、攪拌、粉砕しつつヒータで加熱する。生ゴミは熱せられて徐々に水分が蒸発して重量および容量が減ぜられる。乾燥の結果残った固形物は加熱槽に形成された排出口から取り出されて、土中に埋められて肥料の原料としてリサイクル利用されるか、或いは一般ゴミと一緒に焼却処理されるというものであり、乾燥の結果残った固形物は肥料の原料としてリサイクル利用されることがあるというものの、一般ゴミと一緒に焼却処理されることも予定されているのであって、特許文献2には、生ゴミを積極的に資源として回収するという構想がなく、生分解性廃棄物を資源として再利用するために処理されているわけではない。
特許公開2002−136949 特許公開2000−176419
解決しようとする問題点は、特許文献1に記載されたようなEM菌の分解作用を利用して生分解性廃棄物を処理する方法によれば、野積みなどの堆積方法によって枝葉を堆肥化する方法に比べて処理機関を短縮できるとしても、堆積分解の開始後堆4〜5週間の長期間が必要である点、また、特許文献2に記載された方法では、生ごみを減容するだけで積極的に資源として再生されているわけではない点、また、生分解性プラスチックスは、自然界で細菌によって分解されるとしても、生分解性廃棄物の醗酵が進行する速度と同等の速度で分解が進行するわけではなく、光や空気が無い状態においては、自然界でも分解が進まないので、例えゴミ袋を含めてプラスチックス類に生分解性プラスチックスを用いられていたとしても、その堆肥化に際してはこれを取り除かなければならなかった点である。
本発明は、生分解性プラスチックスを含む生分解性廃棄物を分別せずに、短時間で一括処理して資源に再生させることを最も主要な特徴とする。
本発明は、生分解性廃棄物を水分存在下で加熱して、生分解性廃棄物の加水分解並びに乾燥処理を行ない、その処理物を資源として再生させる生分解性廃棄物のリサイクル装置であって、動植物の残渣の再資源化はもとより、生分解性廃棄物が、ゴミ袋に収容された生ゴミのように食品残渣と、生分解性プラスチックスとが混ざり合っている場合であっても、両者を分別することなく、一括処理して肥料、飼料の原料として再生でき、再生処理に際して分別処理が不要となることによって、処理の手数を大幅に削減でき、また、衛生的である。
また、加水分解処理と、乾燥処理とは、あわせて数十分から数時間で済み、従来の方法に比べて、大幅に処理時間を短縮できる。
処理チャンバー内では、水分の共存下で、シャンバー内に投入された生分解性廃棄物を攪拌、混合しつつ加熱すると、生分解性廃棄物中に生分解性プラスチックスが含まれているときには、生分解性プラスチックスは、水蒸気加熱によって、加水分解して低分子化し、引き続き乾燥処理を行うことによって、生分解性廃棄物が乾燥して減容化することで、生分解性廃棄物の種類を問わず短時間で処理物の再資源化を実現した。
以下に本発明による生分解性廃棄物のリサイクル装置の実施例を図によって説明する。図1に本発明に使用する生分解性廃棄物の処理装置の構造を示す。図2において、本発明による生分解性廃棄物の処理装置は、処理チャンバー5と、排気管9と、熱交換器6と、循環・加圧ポンプ13と、触媒酸化装置7と、電極電解装置8との組合せからなるものである。処理チャンバー5は、内部投入された生分解性廃棄物を処理する槽である。
処理チャンバー5と、熱交換器6間は蒸気管9で接続されている。蒸気管9は、処理チャンバー5下部の蒸気送入口10と、上部の蒸気送出口11とをつなぐ循環管路であり、管路内には熱交換器6が接続され、上部の蒸気送出口11側の管路内には循環・加圧ポンプ13が接続されている。また、蒸気管9には、熱交換器6に通じる配管と並列にバイパス管14が接続され、熱交換器6に通じる蒸気管9の配管と、バイパス管14とは開閉弁15、15によって、管路が切り替えられる。すなわち、熱交換器6に通じる蒸気管9の配管と、熱交換器6がないバイパス管14とは選択的に管路が切り替えられて処理チャンバー5に接続され、熱交換器6に通じる蒸気管9の配管が処理チャンバー5に接続されたときには、蒸気管9内の水分は、熱交換器6にて加熱または冷却され、バイパス管14が処理チャンバー14に接続されたときには、処理チャンバー5内の蒸気は、バイパス管14を通じて循環する。
処理チャンバー5は、投入口5aと、排出口5bとを有し、その内部には、垂直軸を中心に回転しながら槽内に投入された生分解性廃棄物を攪拌、粉砕する攪拌羽根16を装備している。熱交換器6は、蒸気管9内の空気(蒸気)を加熱し、或いは冷却する温度コントローラーであり、循環・加圧ポンプ13は、処理チャンバー5内を加圧、加熱しつつ引き続き、水蒸気を処理チャンバー5内と蒸気管9間を強制循環させるものである。触媒酸化装置7は、乾燥処理の過程で蒸気管9中に発生して蒸気から気相に移行する臭気物質、炭化水素類に代表される可燃性物質、及び電解により副生成した水素を触媒共存下で完全分解し無害化して大気中に放出させる装置であり、熱交換器6の上流側管路と、後述するドレイン槽17に、臭気抜き管12によって接続されている。
また、電極電解装置8は、加水分解と、乾燥処理の過程で蒸気管9中に生成するドレイン水中に含まれる臭気物質を、電解により生成させた機能性水により酸化、分解することで無害化する装置であり、ドレイン槽17内に設置され、ドレイン槽17は、処理チャンバー5と、熱交換器6の上流側管路と、触媒酸化装置7の送入側管路とにそれぞれドレイン管18によって接続され、ドレインを下水に放流する排水管19を備えている。
次に上記生分解性廃棄物の処理装置を用いて本発明による生分解性廃棄物を処理する方法を説明する、この実施形態において、被処理物とは、食品残渣、動・植物残渣、飲料水及びにこれらが収納された生分解性プラスチックス製の袋、或いは容器など(生分解性プラスチックス製のプラスチックス類)であるが、処理すべき生分解性廃棄物の種類は限定されるものではない。食品残渣、動・植物残渣、飲料水及びにこれらが収納された生分解性プラスチックス製の袋、或いは容器などをそれぞれ個別に処理することはもちろんできるが、生分解性廃棄物であれば、これらを分別することなく一括して処理することができる。
前記特許文献2に記載された発明においては、生ゴミの加熱により発生する水蒸気を含んだ気体は、加熱槽から吸引してコンデンサで凝縮させて気体と液体とに分離し、気体は再度加熱槽に戻して循環させ、液体は浄化槽で処理して放流されるのであるが、この水蒸気は、生分解性プラスチックスの加水分解反応に利用することができる。
図2において、本発明による生分解性廃棄物のリサイクル装置は、生分解性廃棄物を攪拌、混合しつつ加水分解処理を行なうことによって、生分解性廃棄物1中に含まれる生分解性プラスチックスをその主成分であるポリ乳酸(C)nを、乳酸(C)に加水分解させるのである。
本発明は、生分解性廃棄物1が、食品残渣1bと生分解性プラスチックス1aとの混合物であれば、加水分解処理2によって生分解性プラスチックス1aは、食品残渣1bのような他の生分解性廃棄物と均一に混じり合い、乾燥処理3によって、処理物は、資源としての堆肥原料、飼料の原料4aに再生される。したがって、生分解性プラスチックス製のゴミ袋に収容された食品残渣のような生分解性廃棄物を処理する場合に、袋と、内容物である食品残渣とを分別する必要はない。同様に、トレー、食器、容器などを含めてプラスチックス類に生分解性プラスチックスが用いられているときには、プラスチックス類を食品残渣から除去する必要はない。
また、処理される生分解性廃棄物1が、生分解性プラスチックス1aだけであれば、乾燥処理後、処理物は分解性プラスチックス原料4bである乳酸となり、この乳酸を原料として生分解性プラスチックスを再生できるため、好ましいクローズドサイクルが実現される。
以下、生分解性廃棄物の処理例として、食品残渣、動・植物残渣、飲料水及びにこれらが収納された生分解性プラスチックス製の袋、或いは容器などを一括して被処理物として処理する場合の手順のフローを図3に示す。
(1)水蒸気加熱ステップS1
被処理物、即ち、袋、或いは容器内に収容されたままの食品残渣、飲料水その他の生分解性廃棄物をその袋、或いは容器ごと処理チャンバー5内に投入し、攪拌羽根16を回転駆動して被処理物を攪拌、粉砕する。これによって、被処理物を収容した袋は破られ、容器類は破壊され、袋や容器内の被処理物とともに粉砕され、攪拌、混合される。
熱交換器6を加熱側に設定して起動するとともに、蒸気管9内の循環・加圧ポンプ13を起動し、処理チャンバー5内の空気を処理チャンバー5と熱交換器6を含む管路9内で循環させ、熱交換器6に発生させた熱で蒸気管9内の空気を加熱し、その熱風を処理チャンバー5内に送り込む。処理チャンバー5内では、吹き込まれた熱風で被処理物が加熱されるとともに、被処理物中に含まれる水分が蒸発し、その水蒸気を含む空気が蒸気管9と、処理チャンバー5間で循環し、蒸気管9内を流動する水蒸気が加熱され、熱せられた水蒸気が処理チャンバー5内に吹き込み、吹き込まれた水蒸気の熱によって処理チャンバー5の被処理物が加熱される。
処理チャンバー5内が一定温度に加熱されれば、開閉弁15を切り替えて熱交換器6と、処理チャンバー5間の管路を遮断し、バイパス管14を処理チャンバー5に連通させ、加圧ポンプ13の駆動により、処理チャンバー5内を加圧、加熱しつつ引き続き、水蒸気を処理チャンバー5内に循環させつつ水蒸気の熱にて被処理物を加熱する。処理チャンバー5の被処理物を過度に加熱することは、炭化、酸化の要因になって、被処理物を資源として利用する上に好ましくない。
本発明において、熱交換器6に発生させた熱にて水蒸気を加熱し、その水蒸気の熱を熱源として被処理物を間接加熱するのは、被処理物を炭化、酸化させないためであり、また、処理チャンバー5内の被処理物を均等に加熱する上にまことに好都合である。もし被処理物の加熱に例えば電気ヒータを使用したときには、局部的に高温になり、電気ヒータに直接曝される被処理物は、数百℃に加熱されて炭化、酸化され、資源として再利用することは難しい。
(2)加水分解処理ステップS2
生分解性廃棄物中に生分解性プラスチックスが含まれているときには、その加水分解反応が進行する。生分解性プラスチックスは、一定の圧力と温度条件の下で水蒸気に接触させることによって、下式(1)にしたがって自ずから進行し、生分解性プラスチックスの主成分であるポリ乳酸は、乳酸に分解される。
HO―(C)n―H+(n−1)HO→n(C) (1)
ポリ乳酸の溶融は、生分解性プラスチックスが加水分解を生ずる100℃以上で且つ、生分解性プラスチックスが溶融し、食品残渣が過度の炭化を起こさない150℃を超えない温度条件の下で行う。ポリ乳酸を乳酸に分解させるにはポリ乳酸の溶融温度に近いほうが望ましいが、150℃に近い温度に加熱するには、エネルギーの消費量が莫大になり、ポリ乳酸が炭化してしまう虞がある。図4に生分解性プラスチックスの種類ごとに温度による劣化の程度を調べた結果を示す。
図4は、いずれも生分解性プラスチックス(PLA)製の厚さ4mmの板、厚さ0.25mmのゴミ袋、厚さ0.25mmのケース、厚さ0.20mmのコップを100℃〜150℃で2時間水蒸気加熱をしたときの劣化の程度を示したものである。さらに参考のため、120℃で20分間水蒸気加熱処理した例をあわせて示した。図4において、「爪で押して割れない」、あるいは「爪で押して裂けない」のは劣化していないことであり、この状態では加水分解は進行しない。
厚さ4mmのPLA板を除いて他の生分解性プラスチックスは、いずれも120℃、2時間の加熱によって、「爪で押して割れる」、或いは「爪で押して裂ける」状態に劣化し、加水分解の進行が可能であることが分かった。つまり、厚さ0.25mm以下のシートあるいはフイルム状に加工されている限り、120℃、2時間の加熱によって、加水分解が可能である。
また、厚さ4mmの板では、140℃、2時間の加熱で加水分解が進行することが分かったが、150℃、2時間の加熱では、厚さ0.25mmのケースを除いて融解、再固化などが生じ、生分解性プラスチックスが劣化することが分かった。なお、120℃、20分の加熱では、ごみ袋については、加水分解が進行することがわかったが、他の生分解性プラスチックスは、いずれも加水分解にはいたらないことが分かった。以上図4の結果からは、生分解性プラスチックスの加水分解を進行させて再資源化を図るには、蒸気加熱による加熱温度120℃〜140℃で2時間の加熱処理が望ましいと一応云うことができる。加水分解処理及び乾燥処理は、通常数十分から数時間で済み、1日以上を要することはない。なお、生分解廃棄物中の植物残渣は、植物繊維成分が分解して発酵を喪失する程度に乾燥する。
(3)水蒸気排出ステップS3
生分解性廃棄物中に含まれる生分解性プラスチックスの加水分解反応が終了したときを見計らって水蒸気排出ステップを行なう。水蒸気排出ステップにおいては、熱交換器6を冷却側に切り替え、バイパス管14を閉じて処理チャンバー5内の水蒸気を含む空気を熱交換器12に送り込み、水蒸気を凝縮させ、処理チャンバー5内の空気の温度を徐々に低下させる。
(4)乾燥、冷却並びに搬出ステップ(S4、S5、S6)
水蒸気排出ステップによって、循環空気が乾燥し、処理チャンバー5内の被処理物は乾燥し(S4)、減量、減積化される。引き続き、攪拌混合を続けて粉砕し、温度の低下(S5)を待って被処理物を処理チャンバー内から取り出す(S5)。取り出された被処理物中には、生分解性プラスチックス製のゴミ袋はもはや痕跡をとどめず、食品残渣と混合され、粒状、粉状の処理物となって取り出され(S6)、処理物はそのまま肥料、飼料の原料になる。
(5)水蒸気凝縮、電解、排水ステップ(S7、S8、S9)
水蒸気排出ステップS3によって、水蒸気は凝縮し、凝縮した液体は、処理チャンバー5内、蒸気管7内からドレイン槽17内に集められ(S7)、ドレイン槽17内の電極電解装置8に発生させたヒドロキシラジカルによって分解され(S8)、液体中の臭気成分が除去されて(S9)、排水管19より下水に放流される。
(6)触媒酸化並びに排気ステップ(S10、S11)
触媒酸化ステップS10は、水蒸気凝縮ステップS7によって液体が除去された空気中の臭気を除去するステップである。蒸気管9内の空気は、触媒酸化装置7に集められ、空気中に含まれる臭気成分は触媒中に吸収され(S10)、臭気が除去された空気が排気(S11)として大気中に放流される。
以上実施形態においては、食物残渣、たとえば家庭内から排出される生ゴミを生分解性プラスチックス製のゴミ袋に収容したまま水分の存在下で加熱し、加水分解処理と、乾燥処理とを順次行なって堆肥、飼料の原料に再生させる例を説明したが、さらに、水蒸気加熱に加え、減圧による沸点降下(蒸発点降下)を組合すこともできる。水の蒸発点は常圧のもとで80℃であるが、真空度40torr程度で水の蒸発点を60℃に降下させることができ、より低い温度で生分解性プラスチックスに水蒸気の熱を作用させることができる。
以上のように本発明は、生分解性廃棄物に加水分解処理と、乾燥処理とを行ない、その処理物を資源として再生させる生分解性廃棄物のリサイクル方法を実現する装置であって、本発明装置は、公園、動物園、森林などに発生する動植物の残渣などの処理のほか、生分解性廃棄物が、ゴミ袋に収容された生ゴミのように食品残渣と、生分解性プラスチックスとが混ざり合っている場合であっても、両者を分別することなく、一括処理して資源に再生できるだけでなく、生分解性廃棄物として生分解性プラスチックスが選定されれば、それが使用済みの容器類であっても再び生分解性プラスチックスの原料として再生できることは、資源のクローズドサイクルを実現する上で誠に望ましいことである。
本発明は、例えば、コンビニエンスストアーや、ハンバーガー店で販売される商品には、使い捨ての容器、食器類に食品、飲料を収容し、或いは盛り付けて販売し、回収された容器、食器類には食品残渣が含まれている場合が多く、また売れ残りの弁当のように食品を収容したまま廃棄されるものもある。
これらの容器、食器類が生分解性プラスチックス製である限り、容器、食器類と、食品残渣とを分別することなくゴミ袋の処理と全く同じ要領でそのまま加水分解処理と、乾燥処理とを順次行なって堆肥、飼料の原料に再生できる。さらに、生分解性プラスチックス製のゴミ袋、容器などの製造工場に発生した不良品や、食品容器などとして使用後、回収された容器その他の物品で格別に汚損されず、しかもその物品が生分解性プラスチックス製であれば、回収された物品だけについて加水分解処理と、乾燥処理とを順次行なうことによって、処理物から生分解性プラスチックスの原料となる低分子化された生分解性プラスチックスと乳酸を回収でき、回収された低分子化された生分解性プラスチックスと乳酸を原料として生分解性プラスチックスを再生できる。
さらに、航空機内で提供される機内食の食器類のように毎日の運行によって多量に発生する食器類に生分解性プラスチックス製容器を用い、使用後、一括回収して生分解性プラスチックスの原料に再生することが可能になる。
本発明装置の1例を示す図である。 本発明装置による処理の概要を示す図である。 生分解性廃棄物の処理手順を示すフローチャートである。 生分解性プラスチックスの種類ごとに温度による劣化の程度を調べた結果を示す表である。
符号の説明
1 生分解性廃棄物
2 加水分解処理
3 乾燥処理
4a 肥料、飼料
4b 生分解プラスチックス原料
5 処理チャンバー
6 熱交換器
7 触媒酸化装置
8 電極電解装置
9 蒸気管
10 蒸気送入口
11 蒸気送出口
12 臭気抜き管
13 循環・加圧ポンプ
14 バイパス管
15 開閉弁
16 攪拌羽根
17 ドレイン槽
18 ドレイン管
19 排水管

Claims (3)

  1. 処理チャンバーと、熱交換器と、加圧ポンプとを有する生分解性廃棄物のリサイクル装置であって、
    処理チャンバーは、内部投入された生分解性廃棄物を処理する槽であり、
    熱交換器は、処理チャンバー内の空気および蒸気を加熱、或いは冷却する温度コントローラーであり、処理チャンバーと、熱交換器とは蒸気管にて接続され、蒸気管内には循環・加圧ポンプを有し、
    循環・加圧ポンプは、処理チャンバー内を加圧しつつ、水蒸気を処理チャンバー内と蒸気管間を強制循環させるものであり、
    蒸気管は、熱交換器に通じる配管と熱交換器のないバイパス管とを有し、処理チャンバー内の生分解性廃棄物の処理に際し、熱交換器に通じる配管とバイパス管とは、選択的に切り替えられて処理チャンバーに接続されるものであることを特徴とする生分解性廃棄物のリサイクル装置。
  2. 処理チャンバーと、熱交換器と、加圧ポンプとを有する生分解性廃棄物のリサイクル装置であって、
    処理チャンバーは、内部投入された生分解性廃棄物を処理する槽であり、
    熱交換器は、処理チャンバー内の空気および蒸気を加熱、或いは冷却する温度コントローラーであり、処理チャンバーと、熱交換器とは蒸気管にて接続され、蒸気管内には循環・加圧ポンプを有し、
    蒸気管は、熱交換器に通じる配管と並列にバイパス管を有し、熱交換器に通じる蒸気管の配管と、バイパス管とは開閉弁によって、管路が切り替えられるようになっており、
    循環・加圧ポンプは、処理チャンバー内を加圧しつつ、水蒸気を処理チャンバー内と蒸気管間を強制循環させるものであり、
    開閉弁は、処理チャンバー内の生分解性廃棄物の処理に際し、熱交換器に通じる配管又はバイパス管を選択的に切り替えるものであることを特徴とする生分解性廃棄物のリサイクル装置。
  3. 電極電解装置と、触媒酸化装置とをさらに有し、
    電極電解装置は、生分解性廃棄物の乾燥処理の過程で蒸気管中に生成するドレイン水中に含まれる臭気物質を、電解により生成させた機能性水により酸化、分解することで無害化する装置であり、
    触媒酸化装置は、理の過程で蒸気管中に発生して蒸気から気相に移行する臭気物質、炭化水素類に代表される可燃性物質、及び電解により副生成した水素を触媒共存下で完全分解し無害化して大気中に放出させる装置であることを特徴とする請求項1又は2に記載の生分解性廃棄物のリサイクル装置。
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