JP2007179788A - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁碍子の軸孔の気密性を高め、軸孔内における中心電極および接続端子の固定を確実に行うことができるスパークプラグを提供する。
【解決手段】絶縁碍子10の軸孔12の先端側で保持される中心電極20と、後端側で保持される接続端子40とは、軸孔12の軸線O方向を積層方向として積層配置されたシール材80,85により電気的に接続されている。シール材85はシール材80よりも優れた流動性を備えるように構成し、接続端子40の先端部41と軸孔12との間のクリアランスに容易に流れ込むことができる。このため、シール材85が接続端子40を固着して、軸孔12内に強固に固定することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の点火に使用されるスパークプラグに関するものである。
従来、自動車等のエンジンには点火のためのスパークプラグが用いられている。一般的なスパークプラグは、軸孔の先端側で中心電極を保持し、後端側で接続端子を保持した絶縁碍子と、その絶縁碍子の胴部の周囲を取り囲んで保持する主体金具と、この主体金具の先端に一端が溶接され、他端が中心電極の先端に対向し火花放電ギャップを形成する接地電極とから構成されている。
中心電極と接続端子とは絶縁碍子の軸孔内で、導電性のシール材(シール層)を介して電気的に接続されている(例えば特許文献1参照)。ここで導電性シール材は、一般には金属とガラスとの混合物からなるものであり、絶縁性のガラス中に金属粒子を分散させ導電性を得たものである。中心電極および接続端子は、このシール材により軸孔内に固着されて固定される。
スパークプラグの製造において、絶縁碍子の軸孔への中心電極および接続端子の固定は以下のようになされる。まず、絶縁碍子の軸孔に後端側より中心電極が挿入されて軸孔内の段部にて係止され、さらに後端側よりシール材の粉末が充填される。次いでガラスシール工程にて絶縁碍子は加熱炉に挿入され、シール材が軟化され、軸孔後端側より接続端子が圧入され、焼結が行われる。この工程を経て、中心電極および接続端子が軸孔内に固着されて固定されるとともに、軸孔の封止がなされる。この封止を行う工程をガラスシール工程と称したりする。
特開2003−22886号公報
ところで近年エンジンの高出力化を実現するために、吸排気に使用されるバルブが大きくなり、その影響によって振動が大きくなるものがある。このようなエンジンに取り付けられたスパークプラグには、大きな衝撃が加わることが懸念される。このような衝撃は中心電極を介してシール材へも加わるため、従来のシール構造では耐衝撃性において不十分となる虞が生じている。この問題を解消するために、例えばシール材の金属成分の含有率を増加すれば耐衝撃性を高めることができるが、一方でシール材の流動性が低下してしまい、絶縁碍子の軸孔の内周と接続端子の外周との間のクリアランスにシール材を十分に流れ込ませることができず、接続端子の固定が不十分となる問題も生じかねない。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、絶縁碍子の軸孔の気密性を高め、軸孔内における中心電極および接続端子の固定を確実に行うことができるスパークプラグを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のスパークプラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁碍子と、前記絶縁碍子の前記軸孔の先端側で保持される中心電極と、前記絶縁碍子の前記軸孔の後端側で保持される接続端子と、前記軸孔内に配置され、ガラス成分と金属成分とを含んだガラスシール材料から構成される、前記軸孔の軸線方向を積層方向として積層配置されたシール層であって、前記中心電極に接触して配置される第1シール層、および前記接続端子に接触して配置される第2シール層を有してなるシール層と、を備えたスパークプラグであって、前記シール層を構成するガラス成分の軟化点よりも高い温度において、第2シール層を構成するガラスシール材料は第1シール層を構成するガラスシール材料よりも流動性に優れたものであることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明のスパークプラグは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記シール層を構成するガラス成分の軟化点よりも高い温度において、前記第2シール層の粘度が前記第1シール層の粘度よりも低いことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明のスパークプラグは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記第2シール層を構成するガラス成分の軟化点が前記第1シール層を構成するガラス成分の軟化点よりも低いことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明のスパークプラグは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記第1シール層は、前記第2シール層よりも金属成分を多く含有することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明のスパークプラグは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記第1シール層に含有される金属成分の含有量が、53重量%以上70重量%以下であり、前記第2シール層に含有される金属成分の含有量が、30重量%以上52重量%以下であることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明のスパークプラグは、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記シール層に含有されるガラス成分は、Siと、Bと、KおよびNaの少なくとも一方からなるアルカリ金属Aとを含む材料から構成され、前記BをBとして酸化物換算したときの前記第1シール層に含有されるガラス成分に含まれる分量をWB1、前記第2シール層に含有されるガラス成分に含まれる分量をWB2とし、前記アルカリ金属AをAOとして酸化物換算したときの前記第1シール層に含有されるガラス成分に含まれる分量をWA1、前記第2シール層に含有されるガラス成分に含まれる分量をWA2とした場合において、前記シール層は、前記シール層に含有されるガラス成分のうち最も多く含む第1成分として前記Siまたは前記Bのいずれか一方を含有し、他方を、次に多く含む第2成分として含有し、さらに、WB1<WB2を満たし、且つ、WA1≦WA2を満たすこと、または、WB1≦WB2を満たし、且つ、WA1<WA2を満たすことを特徴とする。
また、請求項7に係る発明のスパークプラグは、請求項6に記載の発明の構成に加え、前記シール層に含有されるガラス成分に含まれる前記Bを、Bとして酸化物換算したときの含有量が、22重量%以上45重量%以下であることを特徴とする。
また、請求項8に係る発明のスパークプラグは、請求項6に記載の発明の構成に加え、前記シール層に含有されるガラス成分に含まれる前記アルカリ金属Aを、AOとして酸化物換算したときの含有量が、4重量%以上15重量%以下であることを特徴とする。
また、請求項9に係る発明のスパークプラグは、請求項6乃至8のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記第1シール層に含有されるガラス成分を構成する材料は、前記SiをSiOとして酸化物換算したときの含有量を55重量%以上65重量%以下、前記BをBとして酸化物換算したときの含有量を22重量%以上35重量%以下、前記CaをCaOとして酸化物換算したときの含有量を0.2重量%以上2重量%以下、前記AlをAlとして酸化物換算したときの含有量を2重量%以下、前記Naおよび前記KをそれぞれNaOおよびKOとして酸化物換算したときの含有量の合計を4重量%以上8重量%以下としたものであり、前記第2シール層に含有されるガラス成分を構成する材料は、前記第1シール層に含有されるガラス成分を構成する材料のうち、前記SiをSiOとして酸化物換算したときの含有量を45重量%以上50重量%以下、且つ、前記BをBとして酸化物換算したときの含有量を35重量%以上45重量%以下としたもの、または、前記アルカリ金属Aが前記Na、前記KおよびLiのうち少なくともいずれか一つからなるものとし、前記Na、前記Kおよび前記LiをそれぞれNaO、KOおよびLiOとして酸化物換算したときの含有量の合計を8重量%以上15重量%以下としたもの、もしくはその両方としたものであることを特徴とする。
また、請求項10に係る発明のスパークプラグは、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記シール層は、前記第1シール層と前記第2シール層との間に、熱膨張係数が、前記第1シール層に含有されるガラス成分、および前記第2シール層に含有されるガラス成分のいずれのガラス成分よりも小さい低膨張フィラーを含有する第3シール層を備えている。
請求項1に係る発明のスパークプラグでは、中心電極側の第1シール層および接続端子側の第2シール層をそれぞれ構成するガラスシール材料の流動性が、それぞれ異なるように構成されている。具体的には、第2シール層を構成するガラスシール材料(以下、第2ガラスシール材料ともいう。)には、第1シール層を構成するガラスシール材料(以下、第1ガラスシール材料ともいう。)よりも流動性に優れたものを使用している。第1シール層としては、スパークプラグの製造過程における第1ガラスシール材料の流動性を確保することよりも、スパークプラグを使用するにあたって(すなわちガラスシール材料の軟化点以下の使用環境において)、中心電極と絶縁碍子の固着を確実に行い、それを保持し続けられるように、耐衝撃性に優れることが重要である。一方、第2シール層は、スパークプラグを使用するにあたって接続端子を確実に固着していることが重要であり、そのためにはスパークプラグの製造過程において、接続端子の先端部と絶縁碍子の軸孔との間に第2ガラスシール材料を十分に流れ込ませて第2シール層を形成できるように、流動性に優れるガラスシール材料を用いることが重要である。このようなシール層を形成することによって絶縁碍子の軸孔の気密性を高め、軸孔内における中心電極および絶縁碍子の固定を確実に行うことができるスパークプラグを提供することが可能となる。
上記のスパークプラグを実現する一例としては請求項2に記載するように、第2シール層の粘度を、第1シール層の粘度よりも低くしておけばよい。ガラスシール工程は約850〜950℃にて行われるが、この温度帯域は上記シール層を構成するガラス成分の軟化点よりも高い温度である。したがって、第1ガラスシール材料と第2ガラスシール材料はともに軟化し流動性を帯びた状態となる。この状態で、第2ガラスシール材料に対して比較的硬い第1ガラスシール材料で中心電極を絶縁碍子に固着すれば、中心電極は優れた耐衝撃性を備えることができる。さらに、第1ガラスシール材料に対して流動性に優れる第2ガラスシール材料を用いることで、確実に接続端子が絶縁碍子に固着されたスパークプラグを実現することができる。これは、請求項3に記載するように、第2シール層のガラス成分の軟化点を、第1シール層のガラス成分の軟化点よりも低くすることによっても達成される。
また、上記のようにガラス成分と金属成分とを含む第1シール層および第2シール層の粘度を異ならせるには、金属成分の含有量を異ならせてもよい。すなわち、請求項4に係る発明のように、第2シール層よりも第1シール層に金属成分を多く含有させれば、第2シール層の粘度は第1シール層の粘度より低くなり、第2シール層の流動性を高くすることができる。これにより、第1シール層の耐衝撃性を高くするとともに、第2シール層を接続端子の先端部と絶縁碍子の軸孔との間に形成して軸孔内での中心電極と接続端子の固定を確実に行うことができる。
そして、請求項5に係る発明のように、第1シール層の金属成分の含有量を53重量%以上とすれば、より確実に、第1シール層の耐衝撃性を高めることができる。これにより、エンジンの振動に伴う衝撃が中心電極を介して第1シール層に加わっても、中心電極への固着を維持することができ、軸孔内で中心電極を保持することができる。
また、第1シール層の金属成分の含有量を70重量%以下としたことで、製造の際の第1シール層の流動性を維持し、中心電極の後端部と絶縁碍子の軸孔との間に第1シール層を形成するだけの流動性を確保することができる。一方、70重量%を超えて金属成分を多く含有すると中心電極と第1シール層との熱膨張係数の差が大きくなり、高温のガラスシール工程を経て形成されるスパークプラグの絶縁碍子と第1シール層との固着力が低下し、軸孔の気密性が低下する可能性がある。
さらに、接続端子側に配置される第2シール層の金属成分の含有量を52重量%以下としたことで、製造の際の第2シール層の流動性をより高くし、接続端子の先端部と絶縁碍子の軸孔との間に第2ガラスシール材料を流れ込ませやすくして第2シール層を容易に形成することができる。特に第2シール層は、接続端子の先端部と絶縁碍子の軸孔との間で、軸線方向において中心電極側を下方とした場合に上昇する方向に流動することとなるため、流動性が高ければより円滑にクリアランス内に流れ込むことができる。
ところで、こうした接続端子の先端部には、その表面が凹凸状に形成されていることが多い。この凹凸は接続端子の先端部の第2シール層への固着力を向上させるために形成されているが、本発明のように金属成分が少なく流動性の高いシール層を用いる場合には、この凹凸によって流れ込みが助勢され、接続端子との固着力を十分に得ることができる。一般に、金属成分含有量の少ないシール層は、金属製の接続端子との固着力が低くなるが、この凹凸と流動性の高いシール層との相乗効果により、十分な固着力を得ることができる。
また、シール層は、絶縁成分中に拡散した金属成分により導電性が維持される構造であるため、第2シール層の金属成分の含有量が少なくなると、導電性が低下する虞がある。しかし、第2シール層の金属成分の含有量を30重量%以上としたことで、第2シール層の導電性を高く維持することができる。
また、請求項6に係る発明では、シール層に含有されるガラス成分としては、その第1成分としてSiまたはBのいずれか一方を含有し、他方を第2成分として含有する、いわゆるホウ珪酸ガラスを使用することができる。ホウ珪酸ガラスは、一般に、熱膨張係数が低く耐熱性が高い。このため、エンジンの稼働に伴い発生する熱の影響を受けるスパークプラグにおいてこのシール層を使用すれば、シール層と絶縁碍子との間に剥離やクラックが生ずる虞を低減することができる。
さらに、BをBとして酸化物換算したときの第1シール層に含有されるガラス成分に含まれる分量をWB1、第2シール層に含有されるガラス成分に含まれる分量をWB2とし、またアルカリ金属AをAOとして酸化物換算したときの第1シール層に含有されるガラス成分に含まれる分量をWA1、第2シール層に含有されるガラス成分に含まれる分量をWA2とした場合に、それぞれの重量が、WB1<WB2を満たし、且つ、WA1≦WA2を満たすことで、または、WB1≦WB2を満たし、且つ、WA1<WA2を満たすことで確実に、第2シール層の軟化点を第1シール層の軟化点よりも低くすることができる。すなわち、第2シール層の粘度を第1シール層の粘度より低くすることで、製造の際の第2シール層の流動性を高め接続端子に固着させることができ、軸孔内で接続端子を確実に固定することができる。
また、シール層に含有されるガラス成分に含まれるBをBとして酸化物換算したときのBの含有量は、請求項7に係る発明のように、22重量%以上45重量%以下とすることが望ましい。22重量%未満である場合、ガラス成分の軟化点が高くなり、ガラスシール工程においてシール層が軟化されにくくなり、接続端子を絶縁碍子の軸孔に挿入する際に荷重が足りず、十分に挿入されない状態が生ずる虞がある。ここで単純に接続端子の挿入時の荷重を高めると、圧入に伴う応力により、絶縁碍子を軸孔の内部から破損してしまう虞がある。一方、上記Bの含有量が45重量%を超えた場合、シール層の軟化点は低下し、熱膨張係数が大きくなる。すると、エンジンの稼働に伴い発生する熱の影響によりシール層と絶縁碍子との間に剥離やクラックが生ずる虞があり、気密性の維持が難しい。
また、請求項8に係る発明のように、シール層に含有されるガラス成分に含まれるアルカリ金属AをAOとして酸化物換算したときの含有量は、4重量%以上15重量%以下とすることが望ましい。アルカリ金属Aは、シール層の軟化点を低下させるのに有効な成分であり、4重量%未満では、シール層の軟化点を十分に低下させることが難しい。一方で、上記Aの含有量が15重量%を超えると、シール層の軟化点は低下するものの熱膨張係数が大きくなる。すると、エンジンの稼働に伴い発生する熱の影響によりシール層と絶縁碍子との間に剥離やクラックが生じ気密性が低下する虞がある。
さらに本発明では、第1シール層のガラス成分の組成と第2シール層のガラス成分の組成とをそれぞれ所定の組成とすることにより、絶縁碍子の軸孔の気密性をより高め、軸孔内における中心電極および接続端子の固定をより確実に行うことができる。具体的には、請求項9に係る発明のように、第1シール層に含有されるガラス成分の組成を、SiをSiOとして酸化物換算したときの含有量を55重量%以上65重量%以下、BをBとして酸化物換算したときの含有量を22重量%以上35重量%以下、CaをCaOとして酸化物換算したときの含有量を0.2重量%以上2重量%以下、AlをAlとして酸化物換算したときの含有量を2重量%以下、Na、KをそれぞれNaO、KOとして酸化物換算したときの含有量の合計を4重量%以上8重量%以下としている。また、第2シール層に含有されるガラス成分の組成を、第1シール層に含有されるガラス成分のうち、SiをSiOとして酸化物換算したときの含有量を45重量%以上50重量%以下、且つ、BをBとして酸化物換算したときの含有量を35重量%以上45重量%以下とし、または、アルカリ金属AがNa、KおよびLiのうち少なくともいずれか一つからなるものとし、Na、KおよびLiをそれぞれNaO、KO、LiOとして酸化物換算したときの含有量の合計を8重量%以上15重量%以下とし、もしくはその両方としている。
シール層に含有されるガラス成分がSiとBとを含み、前述した第1シール層と第2シール層とにおけるBの含有量の関係から、SiをSiOとして酸化物換算したときの含有量について、上記のように、第2シール層に対して第1シール層におけるSiの含有量が多いことが望ましい。そして上記Siの含有量が65重量%を超えると、シール層の軟化点が高くなり、ガラスシール工程において絶縁碍子の軸孔に接続端子が十分に挿入されない状態が生ずる虞がある。一方、上記Siの含有量が45重量%未満の場合、熱膨張係数が大きくなり、エンジンの稼働に伴い発生する熱の影響によりシール層と絶縁碍子との間に剥離やクラックが生じ気密性が低下する虞がある。
Caは、例えば、第1シール層と第2シール層との間に抵抗体を挿入した場合のその抵抗体の抵抗値の安定化を図ったり、または、シール層自身の軟化点を低くするために添加されるものである。CaをCaOとして酸化物換算したときの含有量が0.2重量%未満の場合、抵抗体を挿入した際の抵抗値の安定化が十分に行えなかったり、または、シール層自身の軟化点の低下を十分に行うことができなくなる虞がある。一方、上記Caの含有量が2重量%を超えると、熱膨張係数が大きくなり、エンジンの稼働に伴い発生する熱の影響によりシール層と絶縁碍子との間に剥離やクラックが生じ気密性が低下する虞がある。
Alは、シール層に不可避的不純物として含有されるものであり、Alとして酸化物換算したときの含有量が2重量%を超えると、シール層の軟化点が高くなり、ガラスシール工程において絶縁碍子の軸孔に接続端子が十分に挿入されない状態が生ずる虞がある。なお、Alの含有量は0重量%に近いほど好ましい。
また、アルカリ金属Aとして、上記したK、Naの他にLiなどが含有されていてもよい。さらに、第1シール層に含有されるガラス成分に含まれるアルカリ金属AをAlとして酸化物換算したときの含有量を8重量%以下とし、第2シール層における含有量を8重量%以上とすれば、より確実に、第1シール層に含有されるガラス成分に含まれるアルカリ金属Aの分量WA1を、第2シール層に含有されるガラス成分に含まれるアルカリ金属Aの分量WA2以下とすることができる。
そして、シール層におけるSiおよびBの含有量の調整と、アルカリ金属Aの含有量の調整とは、同時に行ってもよいし、いずれか一方のみを行ってもよく、いずれの場合も第1シール層の硬度を第2シール層の硬度よりも高くする効果を得られ、絶縁碍子の軸孔内で中心電極および接続端子を確実に固定することができる。
また、請求項10に係る発明のように、第1シール層と第2シール層との間に低膨張フィラーを含有する第3シール層を備えれば、軸孔内で、耐衝撃性および気密性に優れたシール構造を実現することができる。
以下、本発明を具体化したスパークプラグの一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本発明に係るスパークプラグの一例としてのスパークプラグ100の構造について説明する。図1は、スパークプラグ100の部分断面図である。
図1に示すように、スパークプラグ100は、概略、絶縁碍子10と、この絶縁碍子10を保持する主体金具50と、絶縁碍子10の軸孔12内に保持された中心電極20と、主体金具50に接合され、先端部31の内面33が中心電極20の先端面22に対向する接地電極30と、絶縁碍子10の後端側に設けられた接続端子40とから構成されている。
まず、このスパークプラグ100の絶縁碍子10について説明する。絶縁碍子10は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成され、軸線O方向に軸孔12を有する筒状の絶縁部材である。軸線O方向の略中央には外径が最も大きな鍔部19が形成されており、これより後端側には後端側胴部18が形成されている。また、その後端側胴部18よりさらに後端側に、沿面距離を稼ぐためのコルゲーション部16が形成されている。鍔部19より先端側には後端側胴部18より外径の小さな先端側胴部17が形成され、さらにその先端側胴部17よりも先端側に、先端側胴部17よりも外径の小さな脚長部13が形成されている。脚長部13は先端側ほど縮径されており、スパークプラグ100が図示外の内燃機関に組み付けられた際には、その燃焼室に曝される。
次に、中心電極20について説明する。中心電極20は、インコネル(商標名)600または601等のニッケル系合金等からなる電極母材の中心部に、放熱促進のための銅、あるいは銅合金などで構成された芯材23が埋設された棒状の電極である。中心電極20の後端側には鍔部21が形成されており、絶縁碍子10の軸孔12内に形成された段部14に鍔部21が係止されることで、中心電極20は、先端面22が絶縁碍子10の先端面より突出した状態で、脚長部13が形成された部分にあたる軸孔12内にて保持される。また、中心電極20の後端部24は鍔部21よりも後方側に突出状に形成されている。
また中心電極20は、軸孔12の内部に設けられたシール材80およびシール材85を経由して、軸孔12の後端側に保持される接続端子40と電気的に接続されている。接続端子40は、絶縁碍子10の軸孔12の内径とほぼ同径の胴部43よりも先端側に小径の先端部41が形成されており、胴部43および先端部41が軸孔12内に挿入されている。この先端部41の外周面には、シール材85の固着がより強固になされるように凹凸部が設けられ、一般的には、ローレット状の加工や雄ねじ形状の加工が施されている。また、接続端子40の後端部42は絶縁碍子10の後端より露出され、この後端部42に、プラグキャップ(図示外)を介して高圧ケーブル(図示外)が接続され、高電圧が印加されるようになっている。なお、シール材80が、本発明における「第1シール層」に相当し、シール材85が、本発明における「第2シール層」に相当する。これらシール材80,85については後述する。
次に、主体金具50について説明する。主体金具50は絶縁碍子10を保持し、図示外の内燃機関にスパークプラグ100を固定するためのものである。主体金具50は、絶縁碍子10の鍔部19近傍の後端側胴部18から、鍔部19、先端側胴部17および脚長部13を取り囲むようにして絶縁碍子10を保持している。主体金具50は低炭素鋼材で形成され、図示外のスパークプラグレンチが嵌合する工具係合部51と、図示外の内燃機関上部に設けられたエンジンヘッドに螺合するねじ部52とを備えている。さらに、主体金具50は工具係合部51の後端側に加締め部53を有しており、この加締め部53を加締めることにより、主体金具50の内周に形成した段部56に、絶縁碍子10の先端側胴部17と脚長部13との間の段部15が板パッキン8を介して支持され、主体金具50と絶縁碍子10とが一体にされる。加締めによる密閉を完全なものとするため、主体金具50の加締め部53近傍の内周面と、絶縁碍子10の鍔部19近傍の後端側胴部18の外周面との間に環状のリング部材6,7が介在され、リング部材6,7の間にはタルク(滑石)9の粉末が充填されている。また、主体金具50の中央部には鍔部54が形成され、ねじ部52の後端部側(図1における上部)近傍、すなわち鍔部54の座面55にはガスケット5が嵌挿されている。
次に、接地電極30について説明する。接地電極30は、耐腐食性の高い金属から構成され、一例として、インコネル(商標名)600または601などのNi合金が用いられている。この接地電極30は、自身の長手方向と直交する横断面が略長方形であり、屈曲された角棒状の外形を呈している。そして、角棒状の基端側の基部32が、主体金具50の軸線方向の先端側の先端面57に抵抗溶接により接合されている。一方、この接地電極30の基部32とは反対側の先端部31は、その内面33が中心電極20の先端面22に対向するよう屈曲され、両者間で火花放電ギャップが形成されている。
ところで、上記した中心電極20に接触するシール材80と、接続端子40に接触するにシール材85とは、軸孔12内にて、軸線O方向を積層方向として積層配置された状態で焼結されている。このシール材80,85は、中心電極20および接続端子40間と軸孔12とに固着して両者を固定するとともに、両者を導通している。本実施の形態のシール材80,85は、金属成分とガラス成分とが混合されたガラスシールよりなり、それぞれの組成が異なるように構成されている。すなわち、後述する評価試験の結果に基づき、シール材80に含まれるガラス成分の軟化点、およびシール材85に含まれるガラス成分の軟化点よりも高い温度において、シール材80の粘度がシール材85の粘度よりも高くなるように構成されている。シール材80,85の粘度はそれぞれを構成する成分やその含有率によって決まり、本実施の形態では、シール材80に含有される金属成分の含有量が53重量%以上70重量%以下、また、シール材85は、金属成分の含有量が30重量%以上52重量%以下となるように構成されている。つまり、中心電極20側に配置されるシール材80は、接続端子40側に配置されるシール材85よりも金属成分の含有率が高く、硬くなるように構成されている。シール材80,85の含有する金属成分としては、銅や鉄などの金属成分の一種、または二種以上を主体とする金属粉末が望ましく、例えば真鍮の粉末などを用いることができる。
また、本実施の形態では、シール材85に含まれるガラス成分の軟化点が、シール材80に含まれるガラス成分の軟化点よりも低くなるように構成されている。一般に、ガラスシール工程を行う温度域では軟化点の低いものほど流動性が高く、接続端子40側に配置されるシール材85に含まれるガラス成分の流動性が、中心電極20側に配置されるシール材80に含まれるガラス成分の流動性よりも高く(粘度が低く)なるように構成されている。
このようなシール材80,85に含有されるガラス成分は、Siと、Bと、KおよびNaの少なくとも一方からなるアルカリ金属Aとを含む材料から構成され、そのガラス成分のうち最も多く含む第1成分として、SiまたはBのいずれか一方が含有され、他方が、次に多く含む第2成分として含有されていることが望ましい。さらに、BをBとして酸化物換算したときのシール材80に含有されるガラス成分に含まれる分量をWB1、シール材85に含まれる分量をWB2とし、アルカリ金属AをAOとして酸化物換算したときのシール材80に含有されるガラス成分に含まれる分量をWA1、シール材85に含有されるガラス成分に含まれる分量をWA2とした場合に、WB1<WB2が満たされ、且つ、WA1≦WA2が満たされるか、WB1≦WB2が満たされ、且つ、WA1<WA2が満たされるように構成されていることが好ましい。
より具体的には、シール材80,85に含有されるガラス成分に含まれるBをBとして酸化物換算したときの含有量が、22重量%以上45重量%以下であり、また、アルカリ金属AをAOとして酸化物換算したときの含有量が、4重量%以上15重量%以下であることが望ましい。つまり、シール材80,85に含有されるガラス成分としては、SiとBとが主要となる成分として含有されるホウ珪酸塩系の酸化物を主体とするガラス粉末が望ましく、例えばホウ珪酸ガラスなどを用いることができる。
そして、上記したように、軸孔12内で中心電極20と接続端子40との固定を行うとともに、両者間の電気的な接続を行うため、シール材80,85には、気密性、耐衝撃性、導電性などの面において良好な性能が求められる。本実施の形態ではこうした性能を得ることができるように、後述する評価試験の結果に基づいて、中心電極20に接触するシール材80に含有されるガラス成分の組成が、以下に示す組成(1)の範囲となるように規定している。
組成(1)
Si:SiOとして酸化物換算したときの含有量が55重量%以上65重量%以下
B:Bとして酸化物換算したときの含有量が22重量%以上35重量%以下
Ca:CaOとして酸化物換算したときの含有量が0.2重量%以上2重量%以下
Al:Alとして酸化物換算したときの含有量を2重量%以下
Na,K:それぞれNaO,KOとして酸化物換算したときの含有量の合計が4重量%以上8重量%以下
一方、上記したように、シール材80に含有されるガラス成分の軟化点を、シール材85に含有されるガラス成分の軟化点よりも高くすることができるものとしては、以下に示す組成(2)〜(4)の範囲を挙げることができる。
組成(2)
Si:SiOとして酸化物換算したときの含有量が45重量%以上50重量%以下
B:Bとして酸化物換算したときの含有量が35重量%以上45重量%以下
Al:Alとして酸化物換算したときの含有量を2重量%以下
アルカリ金属A(K,Na,Liなど):AOとして酸化物換算したときの含有量が8重量%以上15重量%以下
組成(3)
Si:SiOとして酸化物換算したときの含有量が55重量%以上65重量%以下
B:Bとして酸化物換算したときの含有量が22重量%以上35重量%以下
Al:Alとして酸化物換算したときの含有量を2重量%以下
アルカリ金属A(K,Na,Liなど):AOとして酸化物換算したときの含有量が8重量%以上15重量%以下
組成(4)
Si:SiOとして酸化物換算したときの含有量が45重量%以上50重量%以下
B:Bとして酸化物換算したときの含有量が35重量%以上45重量%以下
Ca:CaOとして酸化物換算したときの含有量が0.2重量%以上2重量%以下
Al:Alとして酸化物換算したときの含有量を2重量%以下
Na,K:それぞれNaO,KOとして酸化物換算したときの含有量の合計が4重量%以上8重量%以下
組成(4)は、SiとBの含有量を組成(1)の各含有量と異ならせたものである。同様に、組成(3)は、アルカリ金属Aの含有量を組成(1)の含有量と異ならせたものである。そして、組成(2)は、SiとBの含有量と、アルカリ金属Aの含有量とのそれぞれを、組成(1)の各含有量と異ならせたものである。組成(1)のガラス成分の範囲に対し、Bの含有量を増やせば、軟化点を低くする効果が得られる。同様に、組成(1)のガラス成分の範囲に対し、アルカリ金属Aの含有量を増やしても、軟化点を低くする効果が得られる。上記した組成(2)〜(4)は、組成(1)と較べ軟化点を低くする効果が得られるように、後述する評価試験の結果をもとに各成分の含有量を規定したものである。
このような構成のスパークプラグ100は、その製造上の一工程において、例えば図2に示すような方法で製造が行われる。図2は、スパークプラグ100の製造上の一工程を模式的に示す図である。図2に示すように、まず、絶縁碍子10の軸孔12内に、後端側より中心電極20を挿入する(中心電極挿入工程)。中心電極20は、その鍔部21が絶縁碍子10の軸孔12内に形成された段部14に係止されることにより、位置決めされる。
次に絶縁碍子10の軸孔12にはガラス成分からなる粉体と金属成分からなる粉体とが混合された粉末状のシール材80を充填し、中心電極20の後端部24を覆うように層を形成する(下層シール材充填工程)。シール材80を充填した後、図示しないプレスピンにて軸孔12の後端側よりシール材80を押圧する。次いでシール材80と同様に、ガラス成分からなる粉体と金属成分からなる粉体とがシール材80とは異なる混合比で調製された、粉末状のシール材85を充填し、軸孔12の軸線方向において中心電極20を下側としたとき、シール材80よりも上側に積層する(上層シール材充填工程)。そして、再び図示しないプレスピンにて軸孔12の後端側よりシール材85を押圧する。この2回のシール材の押圧によってそれぞれのシール材の充填密度が向上するとともに、それぞれのシール材を介して伝達された押圧力で中心電極20の鍔部21は軸孔12の段部14に密着される。
このシール材80,85の充填された絶縁碍子10の後端側から、接続端子40を挿入する。その後、接続端子40が挿入された絶縁碍子10を図示外の加熱炉へ投入し、所定の温度に加熱する。そして絶縁碍子12の後端側から接続端子40を押圧する(接続端子挿入工程)。この工程を経てシール材80,85は圧縮・焼結され、絶縁碍子10は、シール材80およびシール材85によって固着された中心電極20および接続端子40を備えた一体物として完成する。これらの工程は一般的にガラスシール工程と呼称される。
なお、上記絶縁碍子10としては、自身の外表面に釉薬を塗布し焼成を行って、予め釉薬層が形成されたものを使用してもよいが、ガラスシール工程に先立ち、釉薬を塗布・乾燥しておき、ガラスシール工程における加熱によってシール層の形成とともに釉薬層を形成する、いわゆる同時焼成を行ってもよい。
このような工程を経て製造されるスパークプラグ100では、シール材85の含有する金属成分の含有量が、シール材80の含有する金属成分の含有量よりも少ないため、ガラスシール工程において流動性に優れ、接続端子を強固に固着することができる。一方、シール材80はシール材85よりも金属成分の含有量が多く、シール材80は耐衝撃性に優れる。スパークプラグ100を図示外のエンジンに取り付けて使用した際に、エンジンの振動に伴う衝撃が中心電極20を介してシール材80に加えられるが、こうした衝撃による中心電極20等の弛みを防止する上で、シール材80が耐衝撃性に優れることは有効である。
また、ガラス成分より熱膨張係数の大きな金属成分をシール材85よりも多く含有するシール材80は、接続端子40の先端部41に比較してなめらかな表面を有する中心電極20に対しても優れた固着力をもって固着される。これは中心電極20とシール材80の熱膨張係数の差がシール材85に対して小さいため、高温になるガラスシール工程においても中心電極20とシール材80との間に熱膨張係数差があまり生ぜず、馴染みやすいことが要因と考えられる。この結果として、スパークプラグとしてエンジンに取り付けて使用したときに、中心電極20とシール材80との間に隙間が生じにくく、軸孔12の気密性を維持することができる。
一方、シール材80より金属成分の含有量の少ないシール材85は、ガラス成分の含有量が多い。接続端子40の先端部41はローレット加工やネジ転造によって凹凸状に形成されており、シール材80と比較してガラス成分が多く流動性の高められたシール材85が、先端部41の外周と絶縁碍子10の軸孔12の内周とのクリアランス内に流れ込む際に有効である。また、凹凸により、シール材85と先端部41との固着は強固となり、外部より衝撃を受けても、シール材85による接続端子40の保持を十分に維持することができる。さらに、シール材85は、軸線O方向において中心電極20側を下方とするクリアランス内で、上昇する方向に流動することとなる。シール材80に対して流動性に優れたシール材85は、接続端子40の先端部41の凹凸によりクリアランス内への流れ込みが助勢されるので、円滑にクリアランス内に流れ込むことができ有効である。
また、シール材80,85に含有されるガラス成分は、セラミック製の絶縁碍子10との、いわゆる馴染みが高く、中心電極20の後端部24に固着したシール材80が軸孔12に固着し、中心電極20と絶縁碍子10とを一体に固定することができる。同様に、接続端子40の先端部41に固着したシール材85が軸孔12に固着し、接続端子40と絶縁碍子10とを一体に固定することができる。
このように、軸孔12内で中心電極20と接続端子40との間に封入されるシール材を2層とし、それぞれの組成を異ならせ、中心電極20側に配置するシール材80の金属成分の含有量を接続端子40側に配置するシール材85の金属成分の含有量よりも多くしたことによる効果を確認するため、以下に示す評価試験を行った。
[実施例1]
この評価試験では、ガラス成分と金属成分との組成がそれぞれ異なる2種類のシール材の組み合わせを20種類用意し、上記製造方法にて作成した20種類のスパークプラグについてそれぞれ、気密性、耐衝撃性および導電性の評価試験を行った。
第1〜第20のサンプルでは、中心電極側および接続端子側のいずれのシール材も、含有するガラス成分としてホウ珪酸ガラスを用いた。
なお、第1〜第17のサンプルでは、中心電極側シール材および接続端子側シール材ともに、ガラス成分の組成が上記した組成(1)の範囲となるように成分比を決定したホウ珪酸ガラスXを用いた。
ホウ珪酸ガラスXの組成
Si:SiOとして酸化物換算したときの含有量が62重量%
B:Bとして酸化物換算したときの含有量が32重量%
Ca:CaOとして酸化物換算したときの含有量が0.5重量%
Al:Alとして酸化物換算したときの含有量が1.0重量%
Na,K:それぞれNaO,KOとして酸化物換算したときの含有量の合計が4.5重量%
また、第18,第20のサンプルでは、中心電極側シール材のガラス成分にはホウ珪酸ガラスXを用い、接続端子側には、組成(4)の範囲となるように成分比を決定したホウ珪酸ガラスYを用いた。
ホウ珪酸ガラスYの組成
Si:SiOとして酸化物換算したときの含有量が45重量%
B:Bとして酸化物換算したときの含有量が40重量%
Ca:CaOとして酸化物換算したときの含有量が0.5重量%
Al:Alとして酸化物換算したときの含有量が1.0重量%
Na,K:それぞれNaO,KOとして酸化物換算したときの含有量の合計が4.5重量%
そして、第19のサンプルでは、中心電極側シール材および接続端子側シール材ともに、ホウ珪酸ガラスYを用いた。
一方、金属成分としてはCu−Znを用い、その成分比は、Cuを90重量%、Znを10重量%とした。このとき、金属粒子の平均粒径が約10μm(最大粒径は50μm以下)となるように構成した。そして、第1のサンプルは、中心電極側シール材の金属成分の含有量を75重量%とし、接続端子側シール材の金属成分の含有量を30重量%とした。第2〜第20のサンプルも同様に、中心電極側シール材の金属成分の含有量をそれぞれ、70,70,70,70,70,58,58,58,58,58,55,55,53,37,37,37,58,58,58(重量%)とし、接続端子側シール材の金属成分の含有量をそれぞれ、70,58,52,37,30,58,52,37,30,25,52,30,37,58,37,30,58,58,52(重量%)とした。なお、第21のサンプルについては後述する。
各サンプルに対して行った気密性の評価試験では、接続端子が固着された絶縁碍子の後端側を常温(例えば20℃)のアルコール液中に浸す一方、中心電極が保持された軸孔を含む絶縁碍子の先端部分を封止して、この部分に1.5MPaの空気圧を印加した。この状態で接続端子と軸孔との間からの空気漏れが発生するか否かを確認した。空気漏れが発生した場合、シール材による軸孔の封止が不十分であるとして「×」と評価した。また、空気漏れが発生しなかった場合、十分な気密性が得られるとして「○」と評価した。
各サンプルに対して行った耐衝撃性の評価試験では、JIS B8031(1995年)に定められる試験方法に基づいて、毎分400回の割合で10分間衝撃を加えた後に、絶縁碍子を保持した状態で中心電極および接続端子のそれぞれについて触診し、軸孔に対する弛みが生じているか否かを確認した。中心電極に弛みが確認できた場合、シール材は中心電極の後端部と軸孔との間のクリアランスに十分に流れ込んでおらず、中心電極の固定を維持できないとして「×」と評価した。接続端子に弛みが確認できた場合についても同様である。また、いずれにも弛みが発生しなかった場合、加熱時のシール材の流動性が確保され、シール材の各部材間のクリアランスへの進入は十分になされ、シール材の固着により各部材が一体化されたとして「○」と評価した。
さらに、各サンプルについて、中心電極と接続端子との間の抵抗値Rを測定した。そして、抵抗値Rが100mΩを超えた場合、シール材による電気的な抵抗が大きいと判断して「×」と評価し、100mΩ以下であれば、シール材による電気的な抵抗が小さいと判断して「○」と評価した。
Figure 2007179788
気密性の評価試験を行った結果、第1,第19のサンプルは「×」と評価され、第2〜第18,第20のサンプルはいずれも「○」と評価された。第1のサンプルでは中心電極側シール材に含有される金属成分の含有量は75重量%であり、ガラス成分の組成が同じ第2〜第17のサンプルと比較すると、これらのサンプルのシール材の金属成分の含有量は、いずれも70重量%以下である。このことからシール材の金属成分の含有量が70重量%より多くなると粘度が高くなり、加熱時のシール材の流動性が低下して、中心電極の後端部と軸孔との間のクリアランスへの進入が円滑になされないことがわかった。そして、シール材の金属成分の増加に伴いガラス成分が少なくなると、シール材と絶縁碍子との馴染みがよくなく、シール材が軸孔に対して十分に固着することができず、気密性の維持が難しいことがわかった。
一方、第19のサンプルは金属成分の含有量を58重量%としており、気密性について問題の生じなかった第7,第18のサンプルと較べると、ガラス成分の組成が異なる点以外は同一の試験条件である。第19のサンプルは、中心電極側シール材に含有されるガラス成分中のBをBとして酸化物換算したときの含有量が第7,第18のサンプルより多く、熱膨張係数が大きい。中心電極側シール材は接続端子側シール材よりも燃焼室により近い位置に配置されるため、ガラス成分にホウ珪酸ガラスYを使用したシール材を用いると、エンジンの稼働に伴い発生する熱の影響によりシール材と絶縁碍子との間に剥離やクラックが生ずる虞があり、気密性の維持が難しいことがわかった。また、第18のサンプルを第7のサンプルと比較すると、中心電極側シール材よりも燃焼室から遠い位置に配置される接続端子側シール材であれば、ガラス成分にホウ珪酸ガラスYを使用しても気密性に問題は生じなかった。この評価試験の結果より、シール材80のガラス成分中のBをBとして酸化物換算したときの含有量WB1が、シール材85のガラス成分中のBをBとして酸化物換算したときの含有量WB2以下であることが望ましいことがわかった。
次に、中心電極側シール材について耐衝撃性の評価試験を行った結果、第15〜第17のサンプルで中心電極に弛みが生じた。第15〜第17のサンプルの中心電極側シール材に含有される金属成分は37重量%であり、その他のサンプルでは中心電極側シール材の金属成分の含有量が53重量%以上である。一般に中心電極20の後端部24にはローレット加工が施されておらず、中心電極側シール材に含有される金属成分が53重量%未満となると、シール材が中心電極20の後端部24の表面に馴染みにくくなり、十分な固着がなされなくなる。また、ガラス成分が多くなることから、中心電極を介して伝えられるエンジンの振動に伴う衝撃にシール材が耐えられず、中心電極に対する固着が不十分となることがわかった。
また、接続端子側シール材について耐衝撃性の評価試験を行った結果、第2,第3,第7,第15のサンプルで接続端子に弛みが生じた。これらの弛みの生じた各サンプルでは、接続端子側シール材に含有される金属成分が58重量%以上であり、その他のサンプルでは接続端子側シール材の金属成分の含有量が52重量%以下である。ローレット加工が施された接続端子40の先端部41と、軸孔12との間のクリアランスにシール材が進入するには、シール材の加熱時の流動性の高さが求められ、そのためには金属成分の含有量が52重量%以下であるとよいことがわかった。また、接続端子側シール材の金属成分の含有量が、中心電極側シール材の金属成分の含有量よりも少なくても、接続端子の先端部がローレット形状を有するため十分に固着することができる。
一方、第8のサンプルと第20のサンプルとを比較すると、第8のサンプルでは接続端子側シール材のガラス成分にホウ珪酸ガラスXを使用したのに対し、第20のサンプルではホウ珪酸ガラスYを使用しているものの、両者とも接続端子の弛みは生じなかった。上記したようにホウ珪酸ガラスYはホウ珪酸ガラスXよりも軟化点が低く、すなわち柔らかく、流動性に優れている。このため加熱時は接続端子40の先端部41と軸孔12との間のクリアランスへ、よりスムーズにシール材を進入させることができる。そこで、接続端子側シール材の金属成分の含有量が58重量%と多く接続端子に弛みが生じた第7のサンプルと、その第7のサンプルに対し接続端子側シール材のガラス成分にホウ珪酸ガラスYを用いた第18のサンプルとを比較すると、接続端子の弛みが改善された。このことから、シール材の金属成分の含有量が多くなっても加熱時の流動性を高く保てれば、接続端子40の先端部41と軸孔12との間のクリアランスシール材を進入させて両者を十分に固着して、接続端子の耐衝撃性を高めることができることがわかった。
次に、中心電極と接続端子との導電性についての評価試験を行った結果、第11のサンプルの抵抗値Rが100mΩより大きく200mΩ以下であり、導電性がよくないと判定された。第1〜第10のサンプルおよび第12〜第20のサンプルでは、抵抗値Rが100mΩ以下であった。シール材はガラス成分中に拡散された金属成分により導電性を保持するため、第11のサンプルでは、接続端子側シール材の金属成分の含有量が25重量%と少ないことから電気的な抵抗値が高くなってしまったことがわかった。
そして、これらの気密性、耐衝撃性または電気的抵抗値の評価試験のうちのいずれかにおいて「×」と評価された場合、総合評価として「×」とし、上記すべての評価試験において「○」と評価された場合を、総合評価として「○」と評価した。その結果、第1〜第3,第7,第11,第15〜第17,第19のサンプルは「×」と評価され、第4〜第6,第8〜第10,第12〜第14,第18,第20のサンプルは「○」と評価された。
なお、本発明は上記実施の形態に限られず、各種の変更が可能である。例えば、中心電極20側のシール材80と、接続端子40側のシール材85との間に、低膨張性のフィラーを含有する第3のシール材(第3シール層)を配置してもよい。このフィラーは、熱膨張係数がガラス成分より小さい酸化物系無機材料からなることが望ましく、例えばβ−ユークリプタイト、β−スポジュメン、キータイト、シリカ、ムライト、コージェライト、ジルコン、チタン酸アルミニウムのうち1種または2種以上からなるものが利用できる。こうした酸化物系無機材料からなるフィラーはガラス成分との親和性が高く、耐衝撃性および気密性に優れたシール構造を実現できる。
なお、上記低膨張性のフィラーを12.6重量%、ガラス成分を29.4重量%、金属成分を58重量%含有した第3シール層を、中心電極側シール材と接続端子側シール材との間に介在させた第21のサンプルを作成し、このサンプルについて実施例1で示した評価試験を行った。このとき、中心電極側シール材の金属成分の含有量を58重量%とし、接続端子側シール材の金属成分の含有量を37重量%とした。各シール材のガラス成分にはホウ珪酸ガラスXを用い、金属成分にはCu−Znを用いた。第21のサンプルの耐衝撃性についての評価試験の結果は、第9のサンプルと同様であり、中心電極および接続端子のいずれにも弛みは生じなかった。また導電性についての評価試験の結果も第9のサンプルと同様で、十分な導電性を示した。気密性についての評価試験では、通常1.5MPaの空気圧を印加して行うが、3MPaの空気圧を印加しても空気漏れが発生せず、気密性が非常に高いと判断して「◎」と評価できた。このように、低膨張性のフィラーを含有する第3シール層を中心電極側シール材と接続端子側シール材との間に介在させることで、絶縁碍子の軸孔の気密性を向上させることができる。
また、シール材80とシール材85との間に、抵抗体を介在させてもよく、さらに上記低膨張性のフィラーが含有された第3シール層とともに、抵抗体層を介在させてもよい。すなわち、シール材80が中心電極20と接し、シール材85が接続端子40と接するようにして層状に構成すれば、シール材80とシール材85との間の層は何層設けてもよい。このように抵抗体を介在させてもよいが、評価試験により第11のサンプルを導電性がよくないとして「×」と評価した理由として、電波ノイズを低減する性能よりもエネルギーロスの少ないスパークプラグ(一般的には抵抗無しスパークプラグと呼ばれている。)を要求するエンジンが存在する背景がある。つまり本発明のスパークプラグはこのようなエンジンに対しても好適に使用することができる。
また、本実施の形態では接続端子40の先端部41の外周に形成した凹凸部の形状をローレット状としたが、これに限らず、例えば、雄ねじ状でもよいし、じゃばら状に凹凸を形成してもよい。このように凹凸を設けた接続端子40の先端部41を、本発明のようにシール材80とは構成を異ならしめたシール材85で完全に覆うようにすると、気密性、固着性の向上の観点から、より望ましいスパークプラグ100を実現することができる。
本発明は、絶縁碍子の軸孔内で中心電極と接続端子とを電気的に接続するシール材が充填されたスパークプラグに適用することができる。
スパークプラグ100の部分断面図である。 スパークプラグ100の製造上の一工程を模式的に示す図である。
符号の説明
10 絶縁碍子
12 軸孔
20 中心電極
40 接続端子
80 シール材
85 シール材
100 スパークプラグ

Claims (10)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁碍子と、
    前記絶縁碍子の前記軸孔の先端側で保持される中心電極と、
    前記絶縁碍子の前記軸孔の後端側で保持される接続端子と、
    前記軸孔内に配置され、ガラス成分と金属成分とを含んだガラスシール材料から構成される、前記軸孔の軸線方向を積層方向として積層配置されたシール層であって、前記中心電極に接触して配置される第1シール層、および前記接続端子に接触して配置される第2シール層を有してなるシール層と、
    を備えたスパークプラグであって、
    前記シール層を構成するガラス成分の軟化点よりも高い温度において、第2シール層を構成するガラスシール材料は第1シール層を構成するガラスシール材料よりも流動性に優れたものであることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記シール層を構成するガラス成分の軟化点よりも高い温度において、前記第2シール層の粘度が前記第1シール層の粘度よりも低いことを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記第2シール層を構成するガラス成分の軟化点が前記第1シール層を構成するガラス成分の軟化点よりも低いことを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  4. 前記第1シール層は、前記第2シール層よりも金属成分を多く含有することを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  5. 前記第1シール層に含有される金属成分の含有量が、53重量%以上70重量%以下であり、
    前記第2シール層に含有される金属成分の含有量が、30重量%以上52重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスパークプラグ。
  6. 前記シール層に含有されるガラス成分は、Siと、Bと、KおよびNaの少なくとも一方からなるアルカリ金属Aとを含む材料から構成され、
    前記BをBとして酸化物換算したときの前記第1シール層に含有されるガラス成分に含まれる分量をWB1、前記第2シール層に含有されるガラス成分に含まれる分量をWB2とし、
    前記アルカリ金属AをAOとして酸化物換算したときの前記第1シール層に含有されるガラス成分に含まれる分量をWA1、前記第2シール層に含有されるガラス成分に含まれる分量をWA2とした場合において、
    前記シール層は、
    前記シール層に含有されるガラス成分のうち最も多く含む第1成分として前記Siまたは前記Bのいずれか一方を含有し、他方を、次に多く含む第2成分として含有し、
    さらに、
    WB1<WB2を満たし、且つ、WA1≦WA2を満たすこと、
    または、
    WB1≦WB2を満たし、且つ、WA1<WA2を満たすこと
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のスパークプラグ。
  7. 前記シール層に含有されるガラス成分に含まれる前記Bを、Bとして酸化物換算したときの含有量が、22重量%以上45重量%以下であることを特徴とする請求項6に記載のスパークプラグ。
  8. 前記シール層に含有されるガラス成分に含まれる前記アルカリ金属Aを、AOとして酸化物換算したときの含有量が、4重量%以上15重量%以下であることを特徴とする請求項6に記載のスパークプラグ。
  9. 前記第1シール層に含有されるガラス成分を構成する材料は、
    前記SiをSiOとして酸化物換算したときの含有量を55重量%以上65重量%以下、
    前記BをBとして酸化物換算したときの含有量を22重量%以上35重量%以下、
    前記CaをCaOとして酸化物換算したときの含有量を0.2重量%以上2重量%以下、
    前記AlをAlとして酸化物換算したときの含有量を2重量%以下、
    前記Naおよび前記KをそれぞれNaOおよびKOとして酸化物換算したときの含有量の合計を4重量%以上8重量%以下としたものであり、
    前記第2シール層に含有されるガラス成分を構成する材料は、前記第1シール層に含有されるガラス成分を構成する材料のうち、
    前記SiをSiOとして酸化物換算したときの含有量を45重量%以上50重量%以下、且つ、前記BをBとして酸化物換算したときの含有量を35重量%以上45重量%以下としたもの、
    または、
    前記アルカリ金属Aが前記Na、前記KおよびLiのうち少なくともいずれか一つからなるものとし、前記Na、前記Kおよび前記LiをそれぞれNaO、KOおよびLiOとして酸化物換算したときの含有量の合計を8重量%以上15重量%以下としたもの、
    もしくはその両方としたものであることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載のスパークプラグ。
  10. 前記シール層は、前記第1シール層と前記第2シール層との間に、熱膨張係数が、前記第1シール層に含有されるガラス成分、および前記第2シール層に含有されるガラス成分のいずれのガラス成分よりも小さい低膨張フィラーを含有する第3シール層を備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のスパークプラグ。
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