JP2007169461A - 半導電性構造体、導電性及び/又は熱伝導性構造体、該構造体の製造方法、およびその用途 - Google Patents

半導電性構造体、導電性及び/又は熱伝導性構造体、該構造体の製造方法、およびその用途 Download PDF

Info

Publication number
JP2007169461A
JP2007169461A JP2005369205A JP2005369205A JP2007169461A JP 2007169461 A JP2007169461 A JP 2007169461A JP 2005369205 A JP2005369205 A JP 2005369205A JP 2005369205 A JP2005369205 A JP 2005369205A JP 2007169461 A JP2007169461 A JP 2007169461A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
phase
carbon filler
parts
structure according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005369205A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4963831B2 (ja
Inventor
Takeshi Nagao
勇志 長尾
Juichi Ikebe
寿一 池辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SATO LIGHT KOGYO KK
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
SATO LIGHT KOGYO KK
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SATO LIGHT KOGYO KK, Showa Denko KK filed Critical SATO LIGHT KOGYO KK
Priority to JP2005369205A priority Critical patent/JP4963831B2/ja
Publication of JP2007169461A publication Critical patent/JP2007169461A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4963831B2 publication Critical patent/JP4963831B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

【課題】 少量の炭素フィラーによって高い導電性及び/又は熱伝導性を有する構造体を提供する。
【解決手段】ポリマー粒子および炭素フィラーを乾式混合することによって、 ポリマー粒子表面の少なくとも一部に炭素フィラーが存在し、ひとつのポリマー粒子と他のポリマー粒子との間に炭素フィラーが介在している混合物を得る。この混合物を1〜500kgf/cmの圧力で且つポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度以上の温度で加圧成形することによってポリマーだけからなるA相と、炭素フィラーを主成分として含有するB相とを含み、前記B相が前記A相それぞれの周囲を取り囲み、ひとつのA相と他のA相との間にB相が介在し、該B相がマーブル模様状に分布している構造体を得る。
【選択図】図1。

Description

本発明は、半導電性構造体、導電性及び/又は熱伝導性構造体、該構造体の製造方法、およびその用途に関する。詳細には、導電性および/または熱伝導性フィラーとしての炭素フィラーをポリマー中に分散させてなるプラスチック構造体において、従来と同一の配合量でも従来より高い導電性および/または熱伝導性を発揮する若しくは従来よりも少ない配合量で従来と同等もしくはそれ以上の高い導電性および/または熱伝導性を発揮し、高温高荷重に耐え、摩擦係数が小さく、摩耗しにくい構造体、および該構造体の製造方法、並びにその用途に関する。
自動車や航空機等には半導体部品や精密電気機器が多く用いられている。半導体部品は静電気によって破損することがあるので、半導体製造現場や半導体部品を組み込んだ機器では静電気の発生を防止する措置が必要である。また精密電気機器などでは外部からの電磁波によって誤動作することがあるので、電磁波を遮蔽する措置が必要になる場合がある。そのために、静電気の発生防止や電磁波の遮蔽を目的として半導電性樹脂成形品が用いられている。
半導電性/導電性樹脂成形品としては、樹脂やエラストマーに導電性フィラーを練りこんだ材料を成形したものが知られている。
樹脂やゴムなどに充填する導電性フィラー量を増やしていくと、緩やかに導電性が増加し、ある臨界充填量(閾値)を超えると導電性が劇的に増加し、導電性の劇的増加の後は再び緩やかに導電性が増加していく。
樹脂等に導電性フィラーを練りこんだ材料を用いて、帯電防止に適した体積固有抵抗値にするためには、導電性フィラーを閾値以上添加する必要がある。しかし、導電性フィラーを閾値以上に添加すると、樹脂の溶融流動性が低下し成形加工が困難となり、ショートショットになりやすい。また導電性フィラーを多量に添加して成形加工できたとしても成形品の表面外観が悪くなりやすく、またショット毎の質量のばらつき等で満足な成形品が得られず、さらに衝撃強度等の機械的性質に劣った成形品しか得られない場合があった。
このようなことから少量の導電性フィラーの配合で、高い導電性を有する成形品を得るために種々検討がなされている。例えば、導電性フィラーの粒子径、アスペクト比、比表面積などを調整することが提案されているが、成形加工時の流動性を悪化させることがあり、適用可能な導電性フィラーに制限がある。導電性フィラーとの親和性が高い樹脂と、親和性が低い樹脂とをブレンドし、海島構造のミクロドメインを形成することが提案されている(特許文献1及び2)。しかしながら、樹脂ブレンドによって性質が変化するのを許容できない用途等の場合には、この方法は適用できない。また、導電性フィラーの表面を処理して、樹脂/導電性フィラー間の界面エネルギーを大きくする方法が提案されている(非特許文献1)。しかし、この方法を適用できる樹脂が限定され、また導電性フィラーの表面処理は、導電性フィラー本来の特性を損なう場合がありその適用が限定される。
このように、導電性以外の物性低下、成形時の流動性低下などを引き起こさずに、少量の導電性フィラーで高い導電性を持つ成形品を得るための満足できる方法は見出されていない。
一方、ハードディスクなどの摺動部分を持つ機器では、摺動部分の摩擦によって発生する静電気や熱が機器の動作を誤らせることがある。また、摺動部分の磨耗によって発生する微粉等が精密機器に入り込みやはり誤動作の原因となることがある。そのために、静電気による帯電防止や摩擦熱の放散を目的として導電性及び/又は熱伝導性樹脂成形品が用いられている。摺動部材等に用いられる導電性及び/又は熱伝導性樹脂成形品としては、例えば、炭素繊維を樹脂に混合して得られるものが提案されている(特許文献3及び4)。しかし、上述したように、導電性/熱伝導性を得るためには多量のフィラーを配合する必要がある。そのために配合したフィラーが磨耗によって微粉となって飛散することがある。このように、導電性/熱伝導性以外の物性低下、成形時の流動性低下などを引き起こさずに、少量の導電性/熱伝導性フィラーで高い導電性/熱伝導性を持つ成形品を得るための満足できる方法は見出されていない。
特開平2−201811号公報 特開平1−263156号公報 日本接着協会誌23、103、1987 特開平3−38327号公報 特開平4−11693号公報
本発明の目的は、導電性および/または熱伝導性フィラーとしての炭素フィラーをポリマー中に分散させてなるプラスチック構造体において、従来と同一の配合量でも従来より高い導電性および/または熱伝導性を発揮する若しくは従来よりも少ない配合量で従来と同等もしくはそれ以上の高い導電性および/または熱伝導性を発揮し、高温高荷重に耐え、摩擦係数が小さく、摩耗しにくい構造体、および該構造体の製造方法、並びにその用途を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、ポリマー粒子および炭素フィラーを乾式混合して、 ポリマー粒子表面の少なくとも一部に炭素フィラーが存在し、ひとつのポリマー粒子と他のポリマー粒子との間に炭素フィラーが介在している混合物を得、その混合物を1〜500kgf/cmの圧力で且つポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度以上の温度で加圧成形することによって、ポリマーだけからなるA相と、炭素フィラーを主成分として含有するB相とを含み、前記B相が前記A相それぞれの周囲を取り囲み、ひとつのA相と他のA相との間にB相が介在し、該B相が3次元網目構造又は断面がマーブル模様状に分布している構造体が得られ、この構造体が従来と同一の配合量でも従来より高い導電性および/または熱伝導性を発揮する若しくは従来よりも少ない配合量で従来と同等もしくはそれ以上の高い導電性および/または熱伝導性を発揮することを見出した。さらにこの構造体を摺動部材に適用すると、高温高荷重に耐え、摩擦係数が小さく、摩耗しにくく、かつ熱伝導性が良好で、発生する熱を速やかに放出することができ、さらに、相手材がアルミニウムであっても、アルミニウムを損傷させることなく、摺動性能を長期間保持することができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
かくして本発明によれば、
〔1〕 ポリマー粒子表面の少なくとも一部に炭素フィラーが存在し、ひとつのポリマー粒子と他のポリマー粒子との間に炭素フィラーが介在している混合物。
〔2〕 前記〔1〕に記載の混合物をポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度以上の温度で加熱することにより、ポリマー粒子を軟化させ、ひとつの炭素フィラーと他の炭素フィラーとの隙間に軟化ポリマーを浸み込ませてなる、ポリマーだけから成るA相と炭素フィラーを主成分として含有するB相とを含み、B相が3次元網目構造を形成している、構造体。
〔3〕 ポリマーだけからなるA相と、炭素フィラーを主成分として含有するB相とを含み、前記B相が前記A相それぞれの周囲を取り囲み、ひとつのA相と他のA相との間にB相が介在し、該B相がマーブル模様状に分布している構造体。
〔4〕 ポリマー粒子は、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、未架橋の熱硬化性樹脂および未架橋のエラストマーからなる群から選ばれる少なくとも1つのポリマーから成る粒子である前記〔2〕に記載の構造体。
〔5〕 ポリマー粒子は、その平均粒径が1μmから500μmである前記〔2〕に記載の構造体。
〔6〕 炭素フィラーは、カーボンブラック、炭素繊維、黒鉛および気相法炭素繊維からなる群から選ばれる少なくとも1つのものである前記〔2〕又は〔3〕に記載の構造体。
〔7〕 炭素フィラーは、気相法炭素繊維であり、
該気相法炭素繊維は、平均繊維径が20〜500nm、アスペクト比が20〜1000、BET比表面積が4〜100m/g、X線回折法によるd002が0.345nm以下、ラマン散乱スペクトルの1341〜1349cm−1のバンドのピーク高さ(I)と1570〜1578cm−1のバンドのピーク高さ(I)の比:(I/I)が0.1〜2である前記〔2〕又は〔3〕に記載の構造体。
〔8〕 炭素フィラーは、気相法炭素繊維であり、
該気相法炭素繊維は、不活性雰囲気下、2000〜3500℃の温度で熱処理したものである前記〔2〕又は〔3〕に記載の構造体。
〔9〕 気相法炭素繊維は、その平均繊維径が50〜200nmである前記〔7〕又は〔8〕に記載の構造体。
〔10〕 ポリマー粒子および炭素フィラーを乾式混合し、次いで1〜500kgf/cmの圧力で且つポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度以上の温度で加圧成形して得られた前記〔2〕又は〔3〕に記載の構造体。
〔11〕 ポリマー粒子および炭素フィラーを乾式混合し、次いで1〜500kgf/cmの圧力で且つポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度以上の温度で加圧成形することを含む前記〔2〕又は〔3〕に記載の構造体の製造方法。
〔12〕 加圧成形する際の保持時間が15分以上である前記〔11〕に記載の構造体の製造方法。
〔13〕 加圧成形した後、所望の形状に切削加工することをさらに含む前記〔11〕に記載の構造体の製造方法。
〔14〕 所望の形状になる金型を用いて加圧成形する前記〔11〕に記載の構造体の製造方法。
〔15〕 乾式混合をポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度未満の温度で行う、前記〔11〕に記載の構造体の製造方法。
〔16〕 構造体100質量部に対して、ポリマーを99.5〜90質量部、炭素フィラーを0.5〜10質量部含み、体積固有抵抗が10〜1010Ωcmである、前記〔2〕又は〔3〕に記載の半導電性構造体。
〔17〕 炭素フィラーが気相法炭素繊維である前記〔16〕に記載の半導電性構造体。
〔18〕 構造体100質量部に対して、ポリマーを80〜50質量部、炭素フィラーを20〜50質量部含み、体積固有抵抗が10−4〜10Ωcmであり、且つ熱伝導率が7W/mK以上である、前記〔2〕又は〔3〕に記載の導電性及び/又は熱伝導性構造体。
〔19〕 炭素フィラー20〜50質量部が、気相法炭素繊維0.5〜30質量部、黒鉛粉体0〜20質量部および黒鉛化炭素繊維0〜30質量部からなる、前記〔18〕に記載の導電性及び/又は熱伝導性構造体。
〔20〕 前記〔16〕又は〔17〕に記載の半導電性構造体からなる帯電防止部材。
〔21〕 半導体、半導体部品、ハードディスクヘッド、又はハードディスクを搬送するためのトレー用である前記〔20〕に記載の帯電防止部材
〔22〕 前記〔16〕又は〔17〕に記載の半導電性構造体からなる帯電防止摺動部材。
〔23〕 クリーンルーム内で使用される部品用である前記〔22〕に記載の帯電防止摺動部材。
〔24〕 クリーンルーム内で使用される製造機械部品用である前記〔22〕に記載の帯電防止摺動部材。
〔25〕 前記〔18〕又は〔19〕に記載の導電性及び/又は熱伝導性構造体からなる導電性部材。
〔26〕 燃料電池のセパレーター用である前記〔25〕に記載の導電性部材。
〔27〕 前記〔18〕又は〔19〕に記載の導電性及び/又は熱伝導性構造体からなる耐熱摺動部材。
〔28〕 高温高荷重環境下で使用される部品用である前記〔27〕に記載の耐熱摺動部材。
〔29〕 高温高荷重環境下で使用される製造装置部品、OA機器部品又は自動車部品用である、前記〔27〕に記載の耐熱摺動部材。
が提供される。
導電性フィラーおよび/または熱伝導性フィラーを、1種のポリマー中に分散させて導電性能および/または熱伝導性能に優れるプラスチックを得るに際し、通常は導電性フィラーと樹脂を溶融混練し、更に射出成形される場合が多い。その場合、溶融樹脂中の導電性フィラーはせん断力で分散されるため、導電および伝熱ネットワークが破壊されたり、導電性フィラーの破壊が起こり、特に繊維状導電性フィラーではアスペクト比が小さくなる傾向があり、所望の導電性又は伝熱性を得るためにフィラーを多量に添加する必要があることが知られている。本発明では、軟化ポリマー中でせん断力が加わらないので、効果的なネットワーク構造を形成でき、所望の導電性又は伝熱性を得るために必要な炭素フィラーの添加量を劇的に少なくすることが可能になり、その産業上の利用価値は極めて高い。
本発明の(半導電性、導電性および/または熱伝導性)構造体は、ポリマー本来が有していた機械的強度を持ち、且つ導電性、帯電防止性などの電気的特性および熱伝導性などの熱的特性が優れている。また、本発明の構造体は、機械的強度、塗装性、熱安定性、衝撃強度に優れ、かつ導電性、帯電防止性に優れているので、電気電子部品の搬送、包装用部品、電気電子分野やOA機器用部品、静電塗装用の自動車部品など、多くの分野に有用である。さらに本発明の構造体は、熱伝導性に優れているので、温度や荷重の許容範囲が広くなり、高温高荷重で使用される摺動部材に好適である。本発明の構造体はその産業上の利用価値は極めて高い。
本発明の構造体において、アスペクト比の高い気相法炭素繊維を用いた場合でも、炭素繊維の破壊が抑制されアスペクト比の低下がほとんどない。炭素繊維を高充填することによって、高温高荷重に耐え、摩擦係数が小さく、摩耗しにくく且つフィラーの脱離が少なく、かつ熱伝導性が良好で、発生する熱を速やかに放出することができる。さらに、相手材がアルミニウムであっても、アルミニウムを損傷させることなく、性能を長期間保持することができる摺動部材を得ることができる。本発明はその産業上の利用価値は極めて高い。
本発明の摺動部材は、力学的特性、耐熱性、熱伝導性に優れている。特に摺動性に関しては、摩擦係数および摩耗量ともに小さく、限界PV値が非常に大きい。そのため、自動車、電気・電子分野等の摺動部材として広範な用途に使用できる。
(ポリマー粒子と炭素フィラーとの混合物)
本発明の混合物は、 ポリマー粒子表面の少なくとも一部に炭素フィラーが存在し、ひとつのポリマー粒子と他のポリマー粒子との間に炭素フィラーが介在しているものである。図4(1)は本発明の混合物の一例を概念的に示した図である。図中、黒線で示した炭素フィラーの中に白丸で示したポリマー粒子が浮かんで分散しているようになっている。この混合物中ではポリマー粒子は自由に動くことができ相互に結合していない。
本発明に用いるポリマー粒子はその粒子径が通常1〜500μm、好ましくは5〜200μmである。この粒子径が大きすぎると分散不良を起こしやすくなる。ポリマー粒子を構成するポリマーは、特に制限されず、例えば、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、未架橋の熱硬化性樹脂、未架橋のエラストマーから選択することができる。
熱可塑性樹脂としては、成形分野で使用される熱可塑性樹脂であれば特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、液晶ポリエステル(LCP)等のポリエステル;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブテンー1(PB−1)、ポリブチレン等のポリオレフィン;スチレン系樹脂;ポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC),ポリメチレメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリスルフォン(PSU)、ポリエーテルスルフォン、ポリケトン(PK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルニトリル(PEN);フェノール(ノボラック型など)フェノキシ樹脂;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂;熱可塑性ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、液晶ポリマー、シクロオレフィンポリマー、ポリアセタール、ポリフェニレンオキサイド、熱可塑性ポリエステル、超高分子量ポリエチレンなどが挙げられる。そしてこれらは共重合体や変性体であってもよいし、2種類以上をブレンドした樹脂であってもよい。また、更に耐衝撃性向上のために、上記熱可塑性樹脂にその他のエラストマーもしくはゴム成分を添加した樹脂であってもよい。
超高分子量ポリエチレンなどの分子量が非常に高い樹脂や、ポリテトラフルオロエチレンなどの成形加工条件幅が狭く溶融混練ができない樹脂、ポリベンズイミダゾールなどの非常に耐熱性が高く溶融流動性を示さない樹脂であっても、本発明の方法を用いれば、容易に半導電性、導電性及び/又は熱伝導性の構造体を得ることができる。
熱可塑性エラストマーとしてはポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、ポリイソプレン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、成形分野で使用される熱硬化性樹脂であれば特に制限はなく、例えば、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、エポキシ、フェノール(レゾール型)、ユリア・メラミン、ポリイミド等が挙げられる。これらは共重合体や変性体であってもよいし、2種類以上をブレンドした樹脂であってもよい。また、更に耐衝撃性向上のために、上記熱硬化性樹脂にエラストマーもしくはゴム成分を添加した樹脂であってもよい。熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又はエラストマーからなるポリマー粒子は混合物中では未架橋/未硬化のものである。そして、後述するように混合物を加圧成形する際に熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又はエラストマーを架橋/硬化してもよい。
エラストマーとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、二トリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、アクリルゴム、クロルスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム、水素化二トリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴムなどが挙げられる。
これらポリマーのうち、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、熱可塑性ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、液晶ポリマー、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンオキサイド、熱可塑性ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、超高分子量ポリエチレンが好適である。
本発明で用いる炭素フィラーは、導電性又は伝熱性を付与することができる炭素材料であれば特に制限はない。例えば、カーボンブラック、炭素繊維、黒鉛などが挙げられる。これらのうち炭素繊維、特に気相法炭素繊維が好適である。
本発明で用いる気相法炭素繊維は、例えば、高温の不活性ガス雰囲気下で、触媒となる鉄と共にガス化された有機化合物を吹き込むことにより製造することができる(特開平7−150419号公報等)。
本発明で使用する気相法炭素繊維は、その平均繊維径が20〜500nmであることが好ましく、50〜200nmであることがさらに好ましい。平均繊維径が小さくなると表面エネルギーが指数関数的に大きくなり、繊維同士の凝集力が増大する傾向がある。平均繊維径の小さい気相法炭素繊維とポリマー粒子とを単純に乾式ブレンドしても、炭素繊維の凝集が解けず、十分に分散されず、効果的な導電または熱伝導ネットワークの形成が困難になる。そのために炭素繊維の添加量を多くしなければならなくなり、構造体の機械的特性、特に衝撃性が低下傾向になる。一方、平均繊維径が大きくなると、炭素繊維は容易に分散するが、微視的に均一なものができないばかりでなく、成形品表面にも炭素繊維が出やすくなり、摺動特性を低下させることがある。
本発明で使用する気相法炭素繊維は、そのアスペクト比が好ましくは20〜1000であり、より好ましくは40〜500である。
アスペクト比が大きくなる(すなわち、繊維長が長くなる)と炭素繊維同士が絡まりあい、容易にほぐすことができなくなり、十分な分散が得られなくなる。一方、アスペクト比が小さくなると、導電ネットワークを形成するために10質量%以上のフィラーを添加しなければならず、ポリマーの流動性や引張強度の低下が顕著になるので好ましくない。
本発明で使用する気相法炭素繊維は、その分岐度が、好ましくは0.3個/μm以下、より好ましくは0.2個/μm以下、さらに好ましくは0.1個/μm以下である。分岐度が0.3個/μmを超えると、炭素繊維が強固な凝集体を形成してしまい、少量で効率的な導電性付与が困難な傾向になる。
本発明で使用する気相法炭素繊維は、X線回折法による平均面間隔d002が、好ましくは0.345nm以下、より好ましくは0.343nm以下、さらに好ましくは0.340nm以下である。平均面間隔d002が0.345nmを超えるものは、グラファイト結晶が十分発達していないため、炭素繊維単身の抵抗率が大きくなる傾向がある。さらに、ポリマーなどに混合したときの、炭素繊維−ポリマー−炭素繊維間の電子の移動が困難な傾向になり、所望の導電性を得るための炭素繊維添加量が多くなる傾向がある。
本発明で使用する気相法炭素繊維は、そのBET比表面積が、好ましくは4〜100m/g、より好ましくは10〜40m/gである。BET比表面積が大きい炭素繊維は、その表面エネルギーが大きくなり、付着・凝集力が強くなるために分散が困難な傾向になる。さらに、マトリックスポリマーと炭素繊維の界面積が大きくなり、マトリックスポリマーが十分に繊維を被覆することができなくなったり、炭素繊維がマトリックスポリマーから剥離する確率が増大傾向になる。その結果、ポリマーとの複合体を作製した場合、電気伝導性のみならず機械的強度の劣化を招くことがある。
本発明で使用する気相法炭素繊維は、そのラマン散乱スペクトルの1341〜1349cm−1のバンドのピーク高さ(I)と1570〜1578cm−1のバンドのピーク高さ(I)の比(I/I)は、好ましくは0.1〜2、より好ましくは0.1〜1.4、さらに好ましくは0.15〜1.3、特に好ましくは0.2〜1.2である。
本発明で使用する気相法炭素繊維は、有機遷移金属化合物の存在下、炭素源(有機化合物)を熱分解することにより製造することができる。
炭素繊維の原料となる炭素源(有機化合物)としては、トルエン、ベンゼン、ナフタレン、エチレン、アセチレン、エタン、天然ガス、一酸化炭素等のガスが挙げられ、それらを単独でまたは2以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でもトルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素が好ましい。
有機遷移金属化合物は、触媒となる遷移金属を含む化合物である。触媒として用いる遷移金属としては周期律表第4〜10族の元素が挙げられる。好ましい有機遷移金属化合物としてはフェロセン、ニッケロセンが挙げられる。
熱分解反応雰囲気下で、遷移金属触媒粒子表面に吸着した水素などのガスを効率的に除去し、触媒活性を高めるための助触媒として、硫黄、チオフェンなどの硫黄化合物を用いることができる。
水素などの還元性ガスをキャリアガスに用い、上記有機化合物と有機遷移金属化合物、及び硫黄化合物を800〜1300℃に加熱した反応炉へ供給し、熱分解反応させることによって炭素繊維を得ることができる。
原料の形態としては、芳香族炭化水素に有機遷移金属化合物および硫黄化合物を溶解させたもの(液体原料)や、500℃以下で気化させたもの(気体原料)を用いることができる。しかし、液体原料は、反応管壁において気化・分解を起こし、反応管内で局所的に原料濃度分布が生じ、その結果、生成した炭素繊維同士が凝集する傾向を示す。したがって、原料の形態としては、反応管中における原料濃度分布を生じ難い気体原料が好ましい。
遷移金属触媒と硫黄化合物助触媒との割合は、遷移金属/(遷移金属+硫黄)×100[質量%]の計算式において15〜35質量%が好ましい。15質量%以下になると、触媒活性が高まり、繊維の分岐数が増大したり、放射状に繊維が生成したりする等、繊維同士の相互作用が増加して強固な凝集体を形成しやすい。また、35質量%以上になると、触媒に吸着した水素を十分除去できなくなり、触媒への炭素源供給が阻害され炭素繊維以外の炭素粒子が発生しやすくなる。
炭素繊維の分岐数および凝集体のほぐれ具合は、炭素繊維合成時の原料濃度により決定される。すなわち、気相中の原料濃度が高いと、生成した炭素繊維表面に触媒粒子の不均一な核が発生し、炭素繊維表面からさらに炭素繊維が成長し、樹氷状の炭素繊維が形成される。また、高濃度で生成した炭素繊維同士が絡み合い、容易にほぐすことができない。したがって、反応管中の原料供給量とキャリアガス流量の比は、1g/リットル以下が好ましく、0.5g/リットル以下がより好ましくは、0.2g/リットル以下が特に好ましい。
炭素繊維表面に付着したタールなどの有機物を除去するために不活性雰囲気中で900〜1300℃で熱処理することが好ましい。炭素繊維の導電率を向上させるためには、さらに不活性雰囲気下で2000〜3500℃で熱処理を行い、結晶を発達させることが好ましい。
結晶を発達させるために使用する熱処理炉は、2000℃以上、好ましくは2300℃以上の所望する温度に保持できる炉であればよく、通常の、アチソン炉、抵抗炉、高周波炉他の何れの装置でもよい。また、場合によっては、粉体または成形体に直接通電して加熱する方法も使用できる。
熱処理の雰囲気は非酸化性の雰囲気、好ましくはアルゴン、ヘリウム、ネオン等の1種もしくは2種以上の希ガス雰囲気がよい。熱処理の時間は、生産性の面からは出来るだけ、短い方が好ましい。長時間加熱を続けると、焼結し固まってくるので、製品収率も悪化する。従って、成形体等の中心部の温度が目標温度に達した後、その温度に10分〜1時間保持すれば十分である。
炭素繊維の結晶をさらに発達させ、導電性を向上させるために、不活性雰囲気下で2000〜3500℃で加熱する黒鉛化処理を行う際に、炭化ホウ素(BC)、酸化ホウ素(B)、元素状ホウ素、ホウ酸(HBO)、ホウ酸塩等のホウ素化合物を混合してもよい。
ホウ素化合物の添加量は、用いるホウ素化合物の化学的特性、物理的特性に依存するため一概に規定できないが、例えば炭化ホウ素(BC)を使用した場合には、炭素繊維に対して0.05〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%の範囲がよい。
ホウ素化合物との熱処理により、炭素繊維の結晶性が向上し、導電性が向上する。炭素繊維の結晶内あるいは結晶表面に含まれるホウ素量は0.01〜5質量%がよい。炭素繊維の導電性やポリマーとの親和性を改善するために、0.1質量%以上のホウ素を含むことがより好ましい。また、グラフェンシートに置換し得るホウ素量は3質量%程度であり、それ以上、特に5質量%以上のホウ素はホウ素炭化物やホウ素酸化物として存在し、導電性を低下させる傾向になる。
また、炭素繊維とポリマーとの親和性を向上させるために炭素繊維を酸化処理して繊維表面にフェノール性水酸基、カルボキシル基、キノン基、ラクトン基を導入することもできる。さらに、シラン系あるいはチタネート系、アルミニウム系、リン酸エステル系のカップリング剤等により、表面処理を施してもよい。
本発明の混合物には、本発明の目的、効果を損なわない範囲で、他の各種ポリマー添加剤を配合することができる。配合できるポリマー添加剤としては、例えば、着色剤、可塑剤、滑剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、充填剤、発泡剤、難燃剤、防錆剤などが挙げられる。これらの各種ポリマー添加剤は、ポリマー粒子と炭素フィラーとを乾式混合する際に添加するのが好ましい。
本発明の混合物は、ポリマー粒子と炭素フィラーとを乾式混合することによって得られる。
ポリマー粒子と炭素フィラーとの混合割合は特に制限されないが、帯電防止性に優れた構造体を得る観点から、構造体100質量部に対して、ポリマー99.5〜90質量部、炭素フィラー0.5〜10質量部となる割合であることが好ましい。
導電性及び/又は熱伝導性に優れた構造体を得る観点から、構造体100質量部に対して、ポリマー80〜50質量部、炭素フィラー20〜50質量部となる割合であることが好ましい。また、本発明において導電性と熱伝導性とを兼ね備えた構造体を得る観点から、炭素フィラー20〜50質量部を、気相法炭素繊維0.5〜30質量部、黒鉛粉体0〜20質量部および黒鉛化炭素繊維0〜30質量部からなるものにすることが好ましい。
乾式混合はポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度未満の温度で行うことが好ましい。この乾式混合によって、ポリマー粒子それぞれの周囲を炭素フィラーが取り囲むようになる。そして、ひとつのポリマー粒子と他のポリマー粒子との間に炭素フィラーが介在し、該炭素フィラーが3次元網目構造状に分布するようになる。
(構造体)
本発明の構造体は、ポリマーだけからなるA相と、炭素フィラーを主成分として含有するB相とを含み、前記B相が前記A相それぞれの周囲を取り囲み、ひとつのA相と他のA相との間にB相が介在し、該B相がマーブル模様状に分布しているものである。
また、本発明の構造体は、前記の混合物をポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度以上の温度で加熱することにより、ポリマー粒子を軟化させ、ひとつの炭素フィラーと他の炭素フィラーとの隙間に軟化ポリマーを浸み込ませてなる、ポリマーだけから成るA相と炭素フィラーを主成分として含有するB相とを含み、B相が3次元網目構造を形成しているものである。なお、加熱する温度は、結晶性ポリマーでは融点を、非晶性ポリマーでは、ガラス転移温度を、融点及びガラス転移温度が不明又は無い場合は荷重たわみ温度を基準に用いる。
図1は本発明構造体の一例の光学顕微鏡像を示す図である。図中、黒色部分は炭素フィラーを主成分として含有するB相であり、白色部分はポリマーだけからなるA相である。
図1に示すように構造体の断面を観察すると、A相の周りをB相が取り囲み、B相はマーブル模様状に分布している。そして構造体中のB相は3次元網目構造を形成している。
3次元網目構造又は断面観察においてマーブル模様状に分布したB相の平均幅は通常0.5〜100μmであり、A相の大きさは、平均相当直径で、通常0.1〜1000μm、好ましくは1〜500μmである。
本発明の構造体は、前記混合物を1〜500kgf/cmの圧力で且つポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度以上の温度で加圧成形することによって得られる。図4(2)は構造体の構造を模式的に示した図である。加圧成形においては炭素フィラーにかかるせん断力が弱いので、混合物(図4(1))の3次元網目構造を維持したまま、構造体(図4(2))を形成することができる。加圧成形する際の保持時間は好ましくは15分以上である。
加圧成形において所望の形状になる金型を用いることによって、用途に応じた形状の構造体を容易に得ることができる。また、加圧成形した後で所望の形状に切削加工することによって用途に応じた形状の構造体を得てもよい。
本発明の導電性構造体は、構造体100質量部に対して、ポリマーを99.5〜90質量部、炭素フィラーを0.5〜10質量部含み、体積固有抵抗が10〜1010Ωcmである。
また本発明の導電性/熱伝導性構造体は、構造体100質量部に対して、ポリマーを80〜50質量部、炭素フィラーを20〜50質量部含み、体積固有抵抗が10−4〜10Ωcmであり、且つ熱伝導率が7W/mK以上である。
本発明の構造体は炭素フィラーの添加量によって、半導電性構造体、又は導電性/熱伝導性構造体にすることができる。そして半導電性構造体は、帯電防止部材、帯電防止摺動部材として好適である。本発明の帯電防止部材は、特に半導体、半導体部品、ハードディスクヘッド、ハードディスクを搬送するためのトレー用途に好適である。また本発明の帯電防止摺動部材はクリーンルーム内で使用される部品用や、クリーンルーム内で使用される製造機械部品用に好適である。本発明の導電性及び/又は熱伝導性構造体は、導電性部材、耐熱摺動部材として利用され、導電性部材は燃料電池のセパレーターに好適であり、耐熱摺動部材は高温高荷重環境下で使用される部品用や、高温高荷重環境下で使用される製造装置部品、OA機器部品又は自動車部品用に好適である。
以下に本発明を実施例によって、詳しく説明するが、本発明はこれらの範囲に限定されるものではない。
実施例1
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)粒子99.5質量部と、気相法炭素繊維(VGCF−S)0.5質量部とをヘンシェルミキサー(容量10リットル)で室温で10分間乾式混合し、巨視的に均一な混合物を得た。この混合物は、図4(1)に示すようにポリマー粒子それぞれの周囲を炭素フィラーが取り囲み、ひとつのポリマー粒子と他のポリマー粒子との間に炭素フィラーが介在していた。
この混合物を金型に充填し、温度360℃、圧力200kgf/cmで30分間加圧成形して構造体(200×200×60mm厚)を得た。この構造体を各種評価試験に必要な形状に切削加工して試験片を得た。評価結果を表1に示した。この構造体は光学顕微鏡観察で図1に示すようなマーブル模様状にPEEK相(白色部)と炭素フィラー相(黒色部)とが分布していた。B相の平均幅が約10μm、A相の平均相当直径が約30μmであった。
実施例2〜5
表1に示す配合処方に代えた他は実施例1と同様にして構造体を得た。評価結果を表1に示した。これらの構造体の断面は光学顕微鏡観察で図1に示すようなマーブル模様状にPEEK相(白色部)と炭素フィラー相(黒色部)とが分布していた。
実施例6〜8
表1に示す配合処方に代え、加圧成形時の温度を310℃にした他は実施例1と同様にして構造体を得た。評価結果を表1に示した。これらの構造体は実施例1と同様のマーブル模様状にPPS相(白色部)と炭素フィラー相(黒色部)とが分布していた。
実施例9〜10
表1に示す配合処方に代え、加圧成形時の温度を500℃にした他は実施例1と同様にして構造体を得た。評価結果を表1に示した。これらの構造体は実施例1と同様のマーブル模様状にPBI相(白色部)と炭素フィラー相(黒色部)とが分布していた。
Figure 2007169461
比較例1
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)粒子93質量部と気相法炭素繊維(VGCF−S)7質量部とを同方向2軸押出機を用いて360℃で練り合わせ、次いで380℃で射出成形して成形体(100×100×3mm厚、フィルムゲート)を得た。この成形体を各種評価試験に必要な形状に切削加工して試験片を得た。評価結果を表2に示した。この成形体の透過型電子顕微鏡像は図3に示すように炭素フィラーがポリマーマトリックス中に均一分散していた。
比較例2〜3
表2に示す配合処方に代えた他は比較例1と同様にして構造体を得た。評価結果を表2に示した。この成形体は炭素フィラーがポリマーマトリックス中に均一分散していた。
比較例4〜5
表2に示す配合処方に代え、310℃で練り合わせ、320℃で射出成形した他は比較例1と同様にして成形体を得た。評価結果を表2に示した。この成形体は炭素フィラーがポリマーマトリックス中に均一分散していた。この成形体は透過型電子顕微鏡像が図3に示すように、炭素フィラーがポリマーマトリックス中に均一分散していた。
Figure 2007169461
実施例11〜15
表3に示す配合処方に代えた他は実施例1と同様にして構造体を得た。評価結果を表3に示した。これらの構造体はマーブル模様状にPEEK相(白色部)と炭素フィラー相(黒色部)とが分布していた。
実施例16〜18
表3に示す配合処方に代え、加圧成形時の温度を310℃にした他は実施例1と同様にして構造体を得た。評価結果を表3に示した。これらの構造体はマーブル模様状にPPS相(白色部)と炭素フィラー相(黒色部)とが分布していた。
実施例19〜21
表3に示す配合処方に代え、加圧成形時の温度を220℃にした他は実施例1と同様にして構造体を得た。評価結果を表3に示した。これらの構造体はマーブル模様状にPP相(白色部)と炭素フィラー相(黒色部)とが分布していた。
Figure 2007169461
比較例6
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)粒子70質量部と気相法炭素繊維(VGCF−S)30質量部とを同方向2軸押出機を用いて360℃で練り合わせ、次いで380℃で射出成形して成形体(100×100×3mm厚、フィルムゲート)を得た。この成形体を各種評価試験に必要な形状に切削加工して試験片を得た。評価結果を表4に示した。この成形体は図2に示すように、炭素フィラーがポリマーマトリックス中に均一分散していた。
比較例7〜8
表4に示す配合処方に代えた他は比較例6と同様にして構造体を得た。評価結果を表4に示した。この成形体は炭素フィラーがポリマーマトリックス中に均一分散していた。
Figure 2007169461
本実施例、比較例で使用した炭素フィラーは次に示すとおりのものである。
〔気相法炭素繊維〕
イ)VGCF(登録商標):昭和電工製気相法炭素繊維(平均繊維径:150nm、平均繊維長:10μm、比表面積:13m/g、アスペクト比:67、I=0.2)を使用した。
ロ)VGCF−S:昭和電工製気相法炭素繊維(平均繊維径:100nm、平均繊維長:11μm、比表面積:20m/g、アスペクト比:110、I=0.2)を使用した。
〔炭素繊維〕
黒鉛化炭素繊維
グレード名:XN−100(チョップドファイバー) 日本グラファイトファイバー社製
黒鉛〕
グレード名:UFG−30 昭和電工社製
本実施例、比較例で使用したポリマー粒子は次に示すとおりのものである。
1)PEEK
グレード名:450P ビクトレックス・エムシー社製
平均粒子径20μm、融点343℃
2)PPS
グレード名:LD−10 大日本インキ社製
平均粒子径20μm、融点280℃
3)PBI
100MESH POLYMER PBI PERFORMANCE PRODUCTS,INC社製
平均粒子径20μm、荷重たわみ温度435℃(ASTM D−648、荷重1.82MPa)
4)PP
グレード名:PM801A(ホモ) サンアロマー社製
平均粒子径20μm、融点160℃
評価物性 物性の測定方法
1)体積固有抵抗
JIS K7194に準拠し、四探針法により測定した。
2)ノッチ付アイゾット衝撃試験
ASTM D256により、測定した。
3)熱伝導率
京都電子工業社製迅速熱伝導率計を使用し、熱線法で測定した。
本発明の構造体(乾式混合・加圧成形)の一例の光学顕微鏡像を示す図である。 ポリマーと炭素フィラーとを溶融混練・圧縮成形した成形品のSEM像を示す図である。 ポリマーと炭素フィラーとを溶融混練・射出成形した成形品のTEM像を示す図である。 (A)は本発明の混合物を模式的に示した図であり、(B)は本発明の構造体を模式的に示した図である。
符号の説明
A:ポリマー相;B:炭素フィラー相;

Claims (29)

  1. ポリマー粒子表面の少なくとも一部に炭素フィラーが存在し、ひとつのポリマー粒子と他のポリマー粒子との間に炭素フィラーが介在している混合物。
  2. 請求項1に記載の混合物をポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度以上の温度で加熱することにより、ポリマー粒子を軟化させ、ひとつの炭素フィラーと他の炭素フィラーとの隙間に軟化ポリマーを浸み込ませてなる、ポリマーだけから成るA相と炭素フィラーを主成分として含有するB相とを含み、B相が3次元網目構造を形成している、構造体。
  3. ポリマーだけからなるA相と、炭素フィラーを主成分として含有するB相とを含み、前記B相が前記A相それぞれの周囲を取り囲み、ひとつのA相と他のA相との間にB相が介在し、該B相がマーブル模様状に分布している構造体。
  4. ポリマー粒子は、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、未架橋の熱硬化性樹脂および未架橋のエラストマーからなる群から選ばれる少なくとも1つのポリマーから成る粒子である請求項2に記載の構造体。
  5. ポリマー粒子は、その平均粒径が1μmから500μmである請求項2に記載の構造体。
  6. 炭素フィラーは、カーボンブラック、炭素繊維、黒鉛および気相法炭素繊維からなる群から選ばれる少なくとも1つのものである請求項2又は3に記載の構造体。
  7. 炭素フィラーは、気相法炭素繊維であり、
    該気相法炭素繊維は、平均繊維径が20〜500nm、アスペクト比が20〜1000、BET比表面積が4〜100m/g、X線回折法によるd002が0.345nm以下、ラマン散乱スペクトルの1341〜1349cm−1のバンドのピーク高さ(I)と1570〜1578cm−1のバンドのピーク高さ(I)の比:(I/I)が0.1〜2である請求項2又は3に記載の構造体。
  8. 炭素フィラーは、気相法炭素繊維であり、
    該気相法炭素繊維は、不活性雰囲気下、2000〜3500℃の温度で熱処理したものである請求項2又は3に記載の構造体。
  9. 気相法炭素繊維は、その平均繊維径が50〜200nmである請求項7又は8に記載の構造体。
  10. ポリマー粒子および炭素フィラーを乾式混合し、次いで1〜500kgf/cmの圧力で且つポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度以上の温度で加圧成形して得られた請求項2又は3に記載の構造体。
  11. ポリマー粒子および炭素フィラーを乾式混合し、次いで1〜500kgf/cmの圧力で且つポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度以上の温度で加圧成形することを含む請求項2又は3に記載の構造体の製造方法。
  12. 加圧成形する際の保持時間が15分以上である請求項11に記載の構造体の製造方法。
  13. 加圧成形した後、所望の形状に切削加工することをさらに含む請求項11に記載の構造体の製造方法。
  14. 所望の形状になる金型を用いて加圧成形する請求項11に記載の構造体の製造方法。
  15. 乾式混合をポリマー粒子の荷重たわみ温度、融点またはガラス転移温度未満の温度で行う、請求項11に記載の構造体の製造方法。
  16. 構造体100質量部に対して、ポリマーを99.5〜90質量部、炭素フィラーを0.5〜10質量部含み、体積固有抵抗が10〜1010Ωcmである、請求項2又は3に記載の半導電性構造体。
  17. 炭素フィラーが気相法炭素繊維である請求項16に記載の半導電性構造体。
  18. 構造体100質量部に対して、ポリマーを80〜50質量部、炭素フィラーを20〜50質量部含み、体積固有抵抗が10−4〜10Ωcmであり、且つ熱伝導率が7W/mK以上である、請求項2又は3に記載の導電性及び/又は熱伝導性構造体。
  19. 炭素フィラー20〜50質量部が、気相法炭素繊維0.5〜30質量部、黒鉛粉体0〜20質量部および黒鉛化炭素繊維0〜30質量部からなる、請求項18に記載の導電性及び/又は熱伝導性構造体。
  20. 請求項16又は17に記載の半導電性構造体からなる帯電防止部材。
  21. 半導体、半導体部品、ハードディスクヘッド、又はハードディスクを搬送するためのトレー用である請求項20に記載の帯電防止部材。
  22. 請求項16又は17に記載の半導電性構造体からなる帯電防止摺動部材。
  23. クリーンルーム内で使用される部品用である請求項22に記載の帯電防止摺動部材。
  24. クリーンルーム内で使用される製造機械部品用である請求項22に記載の帯電防止摺動部材。
  25. 請求項18又は19に記載の導電性及び/又は熱伝導性構造体からなる導電性部材。
  26. 燃料電池のセパレーター用である請求項25に記載の導電性部材。
  27. 請求項18又は19に記載の導電性及び/又は熱伝導性構造体からなる耐熱摺動部材。
  28. 高温高荷重環境下で使用される部品用である請求項27に記載の耐熱摺動部材。
  29. 高温高荷重環境下で使用される製造装置部品、OA機器部品又は自動車部品用である、請求項27に記載の耐熱摺動部材。
JP2005369205A 2005-12-22 2005-12-22 半導電性構造体、導電性及び/又は熱伝導性構造体、該構造体の製造方法、およびその用途 Active JP4963831B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005369205A JP4963831B2 (ja) 2005-12-22 2005-12-22 半導電性構造体、導電性及び/又は熱伝導性構造体、該構造体の製造方法、およびその用途

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005369205A JP4963831B2 (ja) 2005-12-22 2005-12-22 半導電性構造体、導電性及び/又は熱伝導性構造体、該構造体の製造方法、およびその用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007169461A true JP2007169461A (ja) 2007-07-05
JP4963831B2 JP4963831B2 (ja) 2012-06-27

Family

ID=38296454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005369205A Active JP4963831B2 (ja) 2005-12-22 2005-12-22 半導電性構造体、導電性及び/又は熱伝導性構造体、該構造体の製造方法、およびその用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4963831B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010245022A (ja) * 2009-03-31 2010-10-28 Korea Inst Of Science & Technology 導電性粒子及びこれを含む異方性導電フィルム
JP2011016888A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Oiles Corp 導電性フェノール樹脂成形材料及びこれを用いた導電性フェノール樹脂摺動部材
KR101093056B1 (ko) 2010-05-07 2011-12-13 금오공과대학교 산학협력단 우수한 기계적 물성과 전기전도성을 갖는 폴리트리메틸렌 테레프탈레이트/그래핀 복합체 및 그 제조방법
JP2012140625A (ja) * 2012-01-23 2012-07-26 Nitto Denko Corp 接着性熱伝導部材およびその製造方法
JP2013199608A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Yokoi Seisakusho:Kk 攪拌部材
JP2015096587A (ja) * 2013-10-09 2015-05-21 株式会社豊田中央研究所 複合材料及びその製造方法
KR20160033857A (ko) * 2014-09-18 2016-03-29 (주)엘지하우시스 연료전지용 분리판 및 그의 제조방법
JP2016089052A (ja) * 2014-11-05 2016-05-23 株式会社豊田中央研究所 複合材料及びその製造方法
JP6034876B2 (ja) * 2012-11-21 2016-12-07 株式会社高木化学研究所 フィラー高充填高熱伝導性材料、およびその製造方法、並びに組成物、塗料液、および成形品
JP2017088741A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 大同メタル工業株式会社 摺動部材
JP2017145842A (ja) * 2016-02-15 2017-08-24 大同メタル工業株式会社 摺動部材
JP2018523267A (ja) * 2015-07-01 2018-08-16 エイチ.イー.エフ. コーティング粉末から生成された伝導性複合材
WO2019097852A1 (ja) * 2017-11-14 2019-05-23 株式会社高木化学研究所 分離安定性に優れたフィラー充填高熱伝導性分散液組成物、前記分散液組成物の製造方法、前記分散液組成物を用いたフィラー充填高熱伝導性材料、前記材料の製造方法、及び前記材料を用いて得られる成形品
JP2020502732A (ja) * 2016-12-22 2020-01-23 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフトDaimler AG 燃料電池用のセパレータプレートを製造する方法、セパレータプレートおよびセパレータプレート用の中間製品

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56166039A (en) * 1980-05-26 1981-12-19 Toyota Central Res & Dev Lab Inc Method of producing electrically-conductive plastic material
JP2001200096A (ja) * 2000-01-20 2001-07-24 Showa Denko Kk 導電性熱可塑性樹脂組成物
JP2004360160A (ja) * 2003-05-09 2004-12-24 Showa Denko Kk 直線性微細炭素繊維及びそれを用いた樹脂複合体
JP2007154105A (ja) * 2005-12-07 2007-06-21 Lignyte Co Ltd 導電性フェノール樹脂複合材料、導電性フェノール樹脂複合材料の製造方法、導電性複合炭化材料、導電性樹脂組成物、二次電池用電極、電極用炭素材料、電気二重層キャパシタ分極性電極

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56166039A (en) * 1980-05-26 1981-12-19 Toyota Central Res & Dev Lab Inc Method of producing electrically-conductive plastic material
JP2001200096A (ja) * 2000-01-20 2001-07-24 Showa Denko Kk 導電性熱可塑性樹脂組成物
JP2004360160A (ja) * 2003-05-09 2004-12-24 Showa Denko Kk 直線性微細炭素繊維及びそれを用いた樹脂複合体
JP2007154105A (ja) * 2005-12-07 2007-06-21 Lignyte Co Ltd 導電性フェノール樹脂複合材料、導電性フェノール樹脂複合材料の製造方法、導電性複合炭化材料、導電性樹脂組成物、二次電池用電極、電極用炭素材料、電気二重層キャパシタ分極性電極

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010245022A (ja) * 2009-03-31 2010-10-28 Korea Inst Of Science & Technology 導電性粒子及びこれを含む異方性導電フィルム
JP2011016888A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Oiles Corp 導電性フェノール樹脂成形材料及びこれを用いた導電性フェノール樹脂摺動部材
KR101093056B1 (ko) 2010-05-07 2011-12-13 금오공과대학교 산학협력단 우수한 기계적 물성과 전기전도성을 갖는 폴리트리메틸렌 테레프탈레이트/그래핀 복합체 및 그 제조방법
JP2012140625A (ja) * 2012-01-23 2012-07-26 Nitto Denko Corp 接着性熱伝導部材およびその製造方法
JP2013199608A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Yokoi Seisakusho:Kk 攪拌部材
JPWO2014080743A1 (ja) * 2012-11-21 2017-01-05 株式会社高木化学研究所 フィラー高充填高熱伝導性材料、およびその製造方法、並びに組成物、塗料液、および成形品
JP6034876B2 (ja) * 2012-11-21 2016-12-07 株式会社高木化学研究所 フィラー高充填高熱伝導性材料、およびその製造方法、並びに組成物、塗料液、および成形品
US10851277B2 (en) 2012-11-21 2020-12-01 Takagi Chemicals, Inc. Highly filled high thermal conductive material, method for manufacturing same, composition, coating liquid and molded article
JP2015096587A (ja) * 2013-10-09 2015-05-21 株式会社豊田中央研究所 複合材料及びその製造方法
KR20160033857A (ko) * 2014-09-18 2016-03-29 (주)엘지하우시스 연료전지용 분리판 및 그의 제조방법
KR102003682B1 (ko) * 2014-09-18 2019-07-26 (주)엘지하우시스 연료전지용 분리판 및 그의 제조방법
JP2016089052A (ja) * 2014-11-05 2016-05-23 株式会社豊田中央研究所 複合材料及びその製造方法
US11001678B2 (en) 2015-07-01 2021-05-11 H.E.F. Conductive composite produced from coated powders
JP2018523267A (ja) * 2015-07-01 2018-08-16 エイチ.イー.エフ. コーティング粉末から生成された伝導性複合材
JP2017088741A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 大同メタル工業株式会社 摺動部材
US10995296B2 (en) 2016-02-15 2021-05-04 Daido Metal Company Ltd. Sliding member
JP2017145842A (ja) * 2016-02-15 2017-08-24 大同メタル工業株式会社 摺動部材
JP2020502732A (ja) * 2016-12-22 2020-01-23 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフトDaimler AG 燃料電池用のセパレータプレートを製造する方法、セパレータプレートおよびセパレータプレート用の中間製品
JP7470267B2 (ja) 2016-12-22 2024-04-18 セルセントリック・ゲーエムベーハー・ウント・コー・カーゲー 燃料電池用のセパレータプレートを製造する方法、セパレータプレートおよびセパレータプレート用の中間製品
JPWO2019097852A1 (ja) * 2017-11-14 2020-07-02 株式会社高木化学研究所 分離安定性に優れたフィラー充填高熱伝導性分散液組成物、前記分散液組成物の製造方法、前記分散液組成物を用いたフィラー充填高熱伝導性材料、前記材料の製造方法、及び前記材料を用いて得られる成形品
WO2019097852A1 (ja) * 2017-11-14 2019-05-23 株式会社高木化学研究所 分離安定性に優れたフィラー充填高熱伝導性分散液組成物、前記分散液組成物の製造方法、前記分散液組成物を用いたフィラー充填高熱伝導性材料、前記材料の製造方法、及び前記材料を用いて得られる成形品

Also Published As

Publication number Publication date
JP4963831B2 (ja) 2012-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4963831B2 (ja) 半導電性構造体、導電性及び/又は熱伝導性構造体、該構造体の製造方法、およびその用途
EP1735376B1 (en) Method of producing a conductive resin composition
JP4817772B2 (ja) 導電性樹脂組成物、その製造方法及び用途
JP5020515B2 (ja) 耐熱性摺動用樹脂組成物、製造方法及びその用途
JP3720044B1 (ja) 複合材料
Sun et al. Mechanical, tribological and thermal properties of injection molded short carbon fiber/expanded graphite/polyetherimide composites
JP5242128B2 (ja) 半導電性樹脂組成物
US8048341B2 (en) Nanocarbon-reinforced polymer composite and method of making
JP2006097006A (ja) 導電性樹脂組成物の製造方法及び用途
Verma et al. Electromagnetic interference shielding performance of carbon nanostructure reinforced, 3D printed polymer composites
JP4937523B2 (ja) 複合材組成物およびその製造方法
JP2006089710A (ja) 炭素系導電性フィラーおよびその組成物
JP2005200620A (ja) 熱可塑性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂成形品
JPWO2014002581A1 (ja) 合成樹脂組成物及び成形体
KR100795876B1 (ko) 도전성 폴리머, 그 제조 방법 및 용도
EP1950253A1 (en) Recycled composite material
Shi et al. Simultaneously enhanced heat dissipation and tribological properties of polyphenylene sulfide-based composites via constructing segregated network structure
Mokhtari et al. A review of electrically conductive poly (ether ether ketone) materials
JP2009127038A (ja) 樹脂組成物およびその製造方法、並びに、その用途
Li et al. Effectual dispersion of carbon nanofibers in polyetherimide composites and their mechanical and tribological properties
JP2005325346A (ja) 摺動材組成物およびその製造方法
KR20160116865A (ko) 고열전도 복합소재
JP2005264134A (ja) 導電性ポリマー、その製造方法及びその用途
JP2007277475A (ja) 熱可塑性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂成形品
JP2008038062A (ja) 摺動材料組成物

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070608

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110712

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120131

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120306

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120327

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4963831

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150406

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250