JP2007168374A - ビード保持装置の傾倒検知装置 - Google Patents

ビード保持装置の傾倒検知装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ビード保持装置の傾倒を早期に検知することにより、ビード保持装置の変形を防止することのできるビード保持装置の傾倒検知装置を提供する。
【解決手段】一方のビード保持装置10には照射装置21及び受光装置22を有する第1センサユニット20が設けられるとともに、他方のビード保持装置10には照射装置21のレーザー光LAが通過可能な直径1mmの通過孔40aを有する第1遮光板40及び第1反射板30が設けられ、一方のビード保持装置10が他方のビード保持装置10に対して所定角度α以上に傾倒すると、通過孔40aを通過して照射装置21から反射板30に照射されていたレーザー光LAが第1遮光板40によって遮光されることから、受光装置22によって一方のビード保持装置10の傾倒を早期に検知することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、例えば自動車用空気入りタイヤの製造工程において、同軸上に対向して配置される一対のビード部材をそれぞれ保持するための一対のビード保持装置が所定の設置角度に対して所定角度以上に傾倒したことを検知するためのビード保持装置の傾倒検知装置に関するものである。
一般に、ビード部材を保持する装置としては、図13乃至図15に示すように、同軸上に対向して配置される一対のビード部材BEを互いに平行になるようにそれぞれ保持する一対のビード保持装置100と、各ビード保持装置100が固定され、各ビード部材BEの軸方向に移動可能なベース101とを備え、各ビード部材BEの軸方向一方に配置された図示しないバンド成形ドラム側にベース101が移動することにより、バンド成形ドラムの外周面に成形された筒状のバンド部材BAを各ビード保持装置100に保持された各ビード部材BEの内周面に装着するとともに、各ビード部材BEの軸方向他方に配置されたシェーピングドラム102側にベース101が移動することにより、各ビード保持装置100に保持された各ビード部材BE及びバンド部材BAをシェーピングドラム102の外周面側に配置するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−201883号公報
ところで、前記各ビード保持装置100では、バンド部材BAは軸方向中央部が支持されていないので、バンド部材BAの軸方向中央部が径方向内側に撓む場合があり、この状態でベース101がシェーピングドラム102側に移動すると、バンド部材BAの内周面とシェーピングドラム102とが接触し、接触抵抗によってビード保持装置100が傾倒し始める(図13参照)。この状態でベース101がさらにシェーピングドラム102側に移動すると、ビード保持装置100が大きく傾倒して変形し、変形したビード保持装置100を修理するために長時間に亘ってタイヤの成形が中断するという問題点があった。
また、シェーピングドラム102のブラダ102aは径方向外側に膨張可能な可撓性部材からなるので、収縮したブラダ102aの外径がバンド部材BAの内径よりも大きくなる場合があり、この状態でベース101がシェーピングドラム102側に移動すると、バンド部材BAの内周面とブラダ102aとが接触し(図14及び図15参照)、前述と同様に長時間に亘ってタイヤの成形が中断するという問題点があった。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ビード保持装置の傾倒を早期に検知することにより、ビード保持装置の変形を防止することのできるビード保持装置の傾倒検知装置を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、同軸上に対向して配置される一対のビード部材を互いに平行になるようにそれぞれ保持するための一対のビード保持装置の傾倒を検知するビード保持装置の傾倒検知装置であって、前記各ビード保持装置のうち一方に設けられ、他方のビード保持装置の所定位置に向かって光を照射する発光部と、他方のビード保持装置の前記所定位置に設けられ、発光部から照射される光を発光部側に反射する反射板と、他方のビード保持装置に発光部と反射板との間に位置するように設けられ、発光部から照射される光が通過可能な所定面積の通過孔を有する遮光板と、一方のビード保持装置に設けられ、反射板によって反射された光を検知する受光部とを備え、一方のビード保持装置が他方のビード保持装置に対して所定角度以上に傾倒すると、通過孔を通過して発光部から反射板に照射されていた光が遮光板によって遮光されるように構成している。
これにより、一方のビード保持装置には発光部及び受光部が設けられるとともに、他方のビード保持装置には発光部の光が通過可能な所定面積の通過孔を有する遮光板及び反射板が設けられ、一方のビード保持装置が他方のビード保持装置に対して所定角度以上に傾倒すると、通過孔を通過して発光部から反射板に照射されていた光が遮光板によって遮光されることから、受光部によって一方のビード保持装置の傾倒を早期に検知することができる。
また、本発明は、同軸上に対向して配置される一対のビード部材を互いに平行になるようにそれぞれ保持するための一対のビード保持装置の傾倒を検知するビード保持装置の傾倒検知装置であって、前記各ビード保持装置のうち一方に設けられ、他方のビード保持装置の所定位置に向かって光を照射する発光部と、他方のビード保持装置の前記所定位置に設けられ、発光部から照射される光を検知する受光部と、他方のビード保持装置に発光部と受光部との間に位置するように設けられ、発光部から照射される光が通過可能な所定面積の通過孔を有する遮光板とを備え、一方のビード保持装置が他方のビード保持装置に対して所定角度以上に傾倒すると、通過孔を通過して発光部から受光部に照射されていた光が遮光板によって遮光されるように構成している。
これにより、一方のビード保持装置には発光部が設けられるとともに、他方のビード保持装置には発光部の光が通過可能な所定面積の通過孔を有する遮光板及び受光部が設けられ、一方のビード保持装置が他方のビード保持装置に対して所定角度以上に傾倒すると、通過孔を通過して発光部から受光部に照射されていた光が遮光板によって遮光されることから、受光部によって一方のビード保持装置の傾倒を早期に検知することができる。
本発明によれば、ビード保持装置の傾倒を早期に検知することができるので、例えばビード保持装置の傾倒を検知した際にビード保持装置と成形ドラムとの相対的な移動を停止させてビード保持装置の変形を防止することができ、成形作業の中断によるタイヤの生産性の低下を生ずることがないという利点がある。また、受光部によってビード保持装置の傾倒の有無を定期的に確認することもできるので、常に各ビード部材を互いに平行になるように保持することができ、タイヤ品質の向上を図る上で極めて有利である。
図1乃至図10は本発明における一実施形態を示すもので、図1はビード保持装置の側面断面図、図2は図1におけるA方向矢視図、図3は取付板の正面図、図4は図1におけるB方向矢視図、図5は反射板及び遮光板の斜視図、図6乃至図8はビード保持装置の傾倒検知装置の動作説明図、図9はビード保持装置の傾倒検知装置のブロック図、図10は制御部の動作を示すフローチャートである。
本実施形態のビード保持装置の傾倒検知装置は、同軸上に対向して配置される一対のビード部材BEを互いに平行になるようにそれぞれ保持する一対のビード保持装置10のうち一方に設けられた第1センサユニット20と、他方のビード保持装置10に設けられた第1反射板30と、他方のビード保持装置10に設けられた第1遮光板40と、他方のビード保持装置10に設けられた第2センサユニット50と、一方のビード保持装置10に設けられた第2反射板60と、一方のビード保持装置10に設けられた第2遮光板70と、各ビード保持装置10の移動を制御する移動停止手段としての制御部80とを備えている。
ビード保持装置10は、互いにビード部材BEの周方向に間隔をおいて設けられた複数の保持部材11と、互いにビード部材BEの周方向に間隔をおいて設けられ、各保持部材11をそれぞれ支持する複数のシリンダ12と、各シリンダ12を固定しているフレーム13とを備えている。
各保持部材11はビード部材BEに沿うように形成され、ビード部材BEを吸着するための図示しない複数の磁石が設けられている。各磁石はビード部材BEの周方向に並設されている。各保持部材11は各シリンダ12の先端に設けられた連結部材12aにそれぞれ支持されている。各連結部材12aはフレーム13に設けられたガイド13aに支持され、ガイド13aに沿ってビード部材BEの径方向に移動可能である。
各シリンダ12はビード部材BEの径方向に延びるように配置され、各連結部材12aとともに各保持部材11をビード部材BEの径方向に移動可能である。
フレーム13にはビード部材BEの軸方向に貫通する貫通孔13bが設けられ、貫通孔13bはビード部材BEの外径よりも大きい内径を有する。フレーム13は一対のガイドレールから成る第1レール13cに支持されるとともに、第1レール13cは可動ベース13dに固定されている。また、第1レール13cは各ビード保持装置10を支持している。可動ベース13dは一対のガイドレールから成る第2レール13eに支持され、第2レール13eは床面に設置されたベース13fに固定されている。各レール13c,13eはビード部材BEの軸方向に延びるように設けられ、各フレーム13は第1レール13cにビード部材BEの軸方向に移動可能に支持されるとともに、可動ベース13dは第2レール13eにビード部材BEの軸方向に移動可能に支持されている。即ち、各フレーム13が第1レール13c上を移動することにより、各ビード保持装置10の間隔が変化する。また、可動ベース13dが第2レール13e上を移動することにより、各ビード保持装置10がビード部材BEの軸方向に移動する。
各フレーム13の上端部には各センサユニット20,50、各反射板30,60及び各遮光板40,70を取付けるための取付板13gがそれぞれ設けられている。各取付板13gは各フレーム13における互いに対向する面側に設けられている。
第1センサユニット20は、直径2mmのスポット径のレーザー光LAを照射する発光部としての照射装置21と、反射板30によって反射されたレーザー光LAを検知する受光部としての受光装置22とを一体に備えた周知の光電センサである。第1センサユニット20はレーザー光LAが他方のビード保持装置10の所定位置に向かって照射されるように一方のビード保持装置10の取付板13gに固定されている。
第1反射板30は平板状部材から成り、一方の面に周知の反射テープ30aが貼付けられている。第1反射板30には板厚方向に貫通する二つの取付孔30bが設けられ、各取付孔30bを挿通するボルト31によって他方のビード保持装置10の取付板13gに固定されている。第1反射板30は第1センサユニット20のレーザー光LAが照射される前記所定位置に固定され、レーザー光LAを第1センサユニット20側に反射する。
第1遮光板40は平板状部材から成り、第1センサユニット20と第1反射板30との間に設けられている。第1遮光板40の中央部には板厚方向に貫通する通過孔40aが設けられ、第1センサユニット20から照射されるレーザー光LAは通過孔40aを第1反射板30側に通過可能である。第1遮光板40には板厚方向に貫通する二つの取付孔40bが設けられ、各ボルト31によって第1反射板30と共に取付板13gに固定されている。
第2センサユニット50は、直径2mmのスポット径のレーザー光LAを照射する他の発光部としての照射装置51と、反射板60によって反射されたレーザー光LAを検知する他の受光部としての受光装置52とを一体に備えた周知の光電センサである。第2センサユニット50はレーザー光LAが一方のビード保持装置10の所定位置に向かって照射されるように他方のビード保持装置10の取付板13gに固定されている。
第2反射板60は平板状部材から成り、一方の面に周知の反射テープ60aが貼付けられている。第2反射板60には板厚方向に貫通する二つの取付孔60bが設けられ、各取付孔60bをそれぞれ挿通するボルト61によって一方のビード保持装置10の取付板13gに固定されている。第2反射板60は第2センサユニット50のレーザー光LAが照射される前記所定位置に固定され、レーザー光LAを第2センサユニット50側に反射する。
第2遮光板70は平板状部材から成り、第2センサユニット50と第2反射板60との間に設けられている。第2遮光板70の中央部には板厚方向に貫通する通過孔70aが設けられ、第2センサユニット50から照射されるレーザー光LAは通過孔70aを第2反射板60側に通過可能である。第2遮光板70には板厚方向に貫通する二つの取付孔70bが設けられ、第2反射板60と共に取付板13gに固定されている。
制御部80は周知のマイクロコンピュータから成り、各センサユニット20,50の各受光装置22,52と接続されるとともに、各ビード保持装置10を各ビード部材BEの軸方向に移動させる移動機構14に接続されている(図9参照)。移動機構14は、例えば、可動ベース13dに螺合するボールネジと、ボールネジを回転させるモータとから成る。制御部80は各受光装置22,52の検知結果に基づき移動機構14を制御する。
以上のように構成されたビード保持装置の傾倒検知装置は、各ビード保持装置10がそれぞれ所定の設置角度で第1レール13cに支持されている場合は、各センサユニット20,50の各受光装置22,52によって所定の光量を超えるレーザー光LAが検知される(図6参照)。
一方、所定の設置角度で第1レール13cに支持されている各ビード保持装置10は、一対のビード部材BEを互いに平行且つ所定間隔になるように支持する。また、各ビード保持装置10は各ビード部材BEの軸方向一方に配置された図示しないバンド成形ドラム側に移動する。これにより、バンド成形ドラムの外周面に成形された筒状のバンド部材BAが各ビード部材BEの内周面側に配置される。次に、バンド成形ドラムが拡径することにより、バンド部材BAが各ビード部材BEの内周面に装着される。続いて、各ビード部材BEの軸方向他方に配置されたシェーピングドラム1側に各ビード保持装置10が移動することにより、各ビード保持装置10に保持された各ビード部材BE及びバンド部材BAがシェーピングドラム1の外周面側に配置される。
ここで、シェーピングドラム1の縮径したブラダ2の一部が径方向外側に膨らみ、ブラダ2の外径がバンド部材BAの内径よりも大きい状態で各ビード保持装置10がシェーピングドラム1側に移動すると、バンド部材BAの内周面とブラダ2とが接触し、接触抵抗により一方のビード保持装置10が傾倒し始める(図7参照)。これにより、一方のビード保持装置10が他方のビード保持装置10に対して所定角度α以上に傾倒すると、第1遮光板40の通過孔40aを通過して第1センサユニット20から第1反射板30に照射されていたレーザー光LAが第1遮光板40によって遮光され、第1センサユニット20の受光装置22によって一方のビード保持装置10の傾倒を早期に検知することができる。
受光装置22によって一方のビード保持装置10の傾倒が検知されると、制御部80によって各ビード保持装置10を停止させる。詳しくは、図10のフローチャートに示すように、受光装置22によって検知されるレーザー光LAの光量が所定の量以下になると(S1)、移動機構14による各ビード保持装置10の移動を停止させる(S2)。これにより、ビード保持装置10の変形を防止することができる。
一方、接触抵抗によって他方のビード保持装置10が一方のビード保持装置10に対して所定角度α以上に傾倒する場合は、第2遮光板70の通過孔70aを通過して第2センサユニット50から第2反射板60に照射されていたレーザー光LAが第2遮光板70によって遮光され、第2センサユニット50の受光装置52によって他方のビード保持装置10の傾倒を早期に検知することができる。
ここで、前記所定角度αは、各センサユニット20,50の取付位置の高さ寸法A、各ビード保持装置10の間隔寸法B、各センサユニット20,50の各照射装置21,51のスポット径、各通過孔40a,70aの内径及び各受光装置22,52が各ビード保持装置10の傾倒を検知するレーザー光LAの光量の設定によって定まる(図8参照)。例えば、高さ寸法Aが1200mm、間隔寸法Bが520mmである場合について考える。照射装置21のスポット径が2mmであるとともに、通過孔40aの内径が1mmであることから、照射装置21によるレーザー光LAの照射位置が第1反射板30上で1mmずれることにより、照射装置21のレーザー光LAが第1遮光板40によって遮光され、第1反射板30によって反射されて受光装置22によって検知されるレーザー光LAの光量が所定の量以下になる。また、レーザー光LAの光量が前記所定の量以下になると各ビード保持装置10の傾倒を検知するように受光装置22の設定を行う。例えば、レーザー光LAが通過孔40aの中央に照射されている場合と比較して検知される光量が1/10以下になると、各ビード保持装置10の傾倒を検知するように受光装置22を設定する。これにより、照射装置21によるレーザー光LAの照射位置が第1反射板30上で1mmずれると、受光装置22によって各ビード保持装置10の傾倒が検知されることから、所定角度αは0.11degとなる。
このように、本実施形態によれば、一方のビード保持装置10には照射装置21及び受光装置22を有する第1センサユニット20が設けられるとともに、他方のビード保持装置10には照射装置21のレーザー光LAが通過可能な直径1mmの通過孔40aを有する第1遮光板40及び第1反射板30が設けられ、一方のビード保持装置10が他方のビード保持装置10に対して所定角度α以上に傾倒すると、通過孔40aを通過して照射装置21から第1反射板30に照射されていたレーザー光LAが第1遮光板40によって遮光されることから、受光装置22によって一方のビード保持装置10の傾倒を早期に検知することができる。即ち、ビード保持装置10の傾倒を検知した際にビード保持装置10の移動を停止させることにより、ビード保持装置10の変形を防止することができ、成形作業の中断によるタイヤの生産性の低下を生ずることがないという利点がある。
また、他方のビード保持装置10には照射装置51及び受光装置52を有する第2センサユニット50が設けられるとともに、一方のビード保持装置10には照射装置51のレーザー光LAが通過可能な直径1mmの通過孔70aを有する第2遮光板70及び第2反射板60が設けられ、他方のビード保持装置10が一方のビード保持装置10に対して所定角度α以上に傾倒すると、通過孔70aを通過して照射装置51から第2反射板60に照射されていたレーザー光LAが第2遮光板70によって遮光されることから、受光装置52によって他方のビード保持装置10の傾倒を早期に検知することができる。即ち、一方のビード保持装置10の傾倒を第1センサユニット20の受光装置22によって検知するとともに、他方のビード保持装置の傾倒を第2センサユニット50の受光装置52によって検知することができるので、各ビード保持装置10の変形を確実に防止することができる。
また、各受光装置22,52の検知結果に基づき、制御部80によって各ビード保持装置10の移動を停止させるようにしたので、各ビード保持装置10がわずかに傾倒した時点で各ビード保持装置10の移動を停止させることができ、各ビード保持装置10の変形を確実に防止することができる。
尚、本実施形態では、各受光装置22,52によって検知されるレーザー光LAの光量が所定の量以下になると、移動機構14による各ビード保持装置10の移動を常に停止させるようにしたものを示したが、各ビード保持装置10によって各ビード部材BE及びバンド部材BAを保持した後、バンド部材BAの内側にシェーピングドラム1を挿入する場合にのみ、各受光装置22,52の検知結果に基づき各ビード保持装置10の移動を停止させることも可能である。これにより、バンド部材BAとシェーピングドラム1とが接触する可能性のない時に各ビード保持装置10の移動を無用に停止させることがなく、タイヤの生産性の向上を図る上で極めて有利である。
また、本実施形態では、各受光装置22,52の検知結果に基づき、制御部80によって各ビード保持装置10の移動を停止させ、各ビード保持装置10の変形を防止するようにしたものを示したが、各ビード保持装置10が停止している際に各受光装置22,52によってレーザー光LAを検知し、各受光装置22,52のうち何れか一方で検知されるレーザー光LAの光量が所定の量以下になる場合に、制御部80によって図示しない表示装置に所定の表示をさせることも可能である。これにより、各ビード保持装置10によって保持されている各ビード部材BEが互いに平行であることを容易に確認することができ、各ビード保持装置10が所定角度α以上に傾倒している場合は、表示装置の表示に基づき各ビード保持装置10の設置角度を調整することができるので、タイヤ品質を向上する上で極めて有利である。各ビード保持装置10が停止している際の各受光装置22,52による検知は、タイヤの成形作業が1サイクル終了する度に行うことも可能であり、所定期間が経過する度に定期的に行うことも可能である。
尚、本実施形態では、各ビード保持装置10をビード部材BEの軸方向に移動させることにより、各ビード保持装置10に保持された各ビード部材BEの内周面側にバンド成形ドラムやシェーピングドラム1を配置するようにしたものを示したが、各ビード保持装置10を固定し、バンド成形ドラム及びシェーピングドラム1をビード部材BEの軸方向に移動させることにより、各ビード保持装置10に保持された各ビード部材BEの内周面側にバンド成形ドラムやシェーピングドラム1を配置することも可能である。
また、本実施形態では、一方のビード保持装置10に照射装置21及び受光装置22を有する第1センサユニット20を設けるとともに、他方のビード保持装置10に第1遮光板40及び第1反射板30を設け、また、他方のビード保持装置10に照射装置51及び受光装置52を有する第2センサユニット50を設けるとともに、一方のビード保持装置10に第2遮光板70及び第2反射板60を設け、各反射板30,60によって反射されたレーザー光LAを各受光装置22,52によって検知するようにしたものを示したが、図11及び図12に示すように、各センサユニット20,50の代わりに発光部としての第1及び第2の照射装置90,91を設けるとともに、各反射板30,60の代わりに受光部としての第1及び第2の受光装置92,93を設けることにより、各ビード保持装置10の傾倒を検知することも可能である。
この場合、第1照射装置90は一方のビード保持装置10の取付板13gに固定され、第1遮光板40の通過孔40aを通過するように直径2mmのスポット径のレーザー光LAを照射する。また、第2照射装置91は他方のビード保持装置10の取付板13gに固定され、第2遮光板70の通過孔70aを通過するように直径2mmのスポット径のレーザー光LAを照射する。第1受光装置92は第1遮光板40と共に他方のビード保持装置10の取付板13gに固定され、通過孔40aを通過したレーザー光LAを検知する。第2受光装置93は第2遮光板70と共に一方のビード保持装置10の取付板13gに固定され、通過孔70aを通過したレーザー光LAを検知する。
これにより、一方のビード保持装置10が他方のビード保持装置10に対して所定角度α以上に傾倒すると、通過孔40aを通過して第1照射装置90から第1受光装置92に照射されていたレーザー光LAが第1遮光板40によって遮光されることから、第1受光装置92によって一方のビード保持装置10の傾倒を早期に検知することができる。即ち、ビード保持装置10の傾倒を検知した際にビード保持装置10の移動を停止させることにより、ビード保持装置10の変形を防止することができ、タイヤの生産性の向上を図る上で極めて有利である。
また、他方のビード保持装置10が一方のビード保持装置10に対して所定角度α以上に傾倒すると、通過孔70aを通過して第2照射装置91から第2受光装置93に照射されていたレーザー光LAが第1遮光板70によって遮光されることから、第2受光装置93によって他方のビード保持装置10の傾倒を早期に検知することができる。即ち、一方のビード保持装置10の傾倒を第1受光装置92によって検知するとともに、他方のビード保持装置10の傾倒を第2受光装置93によって検知することができるので、各ビード保持装置10の変形を確実に防止することができる。
本発明における一実施形態を示すビード保持装置の側面断面図 図1におけるA方向矢視図 取付板の正面図 図1におけるB方向矢視図 反射板及び遮光板の斜視図 ビード保持装置の傾倒検知装置の動作説明図 ビード保持装置の傾倒検知装置の動作説明図 ビード保持装置の傾倒検知装置の動作説明図 ビード保持装置の傾倒検知装置のブロック図 制御部の動作を示すフローチャート 本実施形態の変形例を示すビード保持装置の平面図 本実施形態の変形例を示す受光装置及び遮光板の斜視図 従来のビード保持装置の動作説明図 従来のビード保持装置の動作説明図 従来のビード保持装置の動作説明図
符号の説明
10…ビード保持装置、11…保持部材、12…シリンダ、12a…連結部材、13…フレーム、13g…取付板、14…移動機構、20…第1センサユニット、21…照射装置、22…受光装置、30…第1反射板、30a…反射テープ、31…ボルト、40…第1遮光板、40a…通過孔、50…第2センサユニット、51…照射装置、52…受光装置、60…第2反射板、60a…反射テープ、61…ボルト、70…第2遮光板、70a…通過孔、80…制御部、90…第1照射装置、91…第2照射装置、92…第1受光装置、93…第2受光装置、BE…ビード部材、BA…バンド部材、LA…レーザー光。

Claims (7)

  1. 同軸上に対向して配置される一対のビード部材を互いに平行になるようにそれぞれ保持するための一対のビード保持装置の傾倒を検知するビード保持装置の傾倒検知装置であって、
    前記各ビード保持装置のうち一方に設けられ、他方のビード保持装置の所定位置に向かって光を照射する発光部と、
    他方のビード保持装置の前記所定位置に設けられ、発光部から照射される光を発光部側に反射する反射板と、
    他方のビード保持装置に発光部と反射板との間に位置するように設けられ、発光部から照射される光が通過可能な所定面積の通過孔を有する遮光板と、
    一方のビード保持装置に設けられ、反射板によって反射された光を検知する受光部とを備え、
    一方のビード保持装置が他方のビード保持装置に対して所定角度以上に傾倒すると、通過孔を通過して発光部から反射板に照射されていた光が遮光板によって遮光されるように構成した
    ことを特徴とするビード保持装置の傾倒検知装置。
  2. 前記各ビード保持装置のうち他方に設けられ、一方のビード保持装置の所定位置に向かって光を照射する他の発光部と、
    一方のビード保持装置の前記所定位置に設けられ、他の発光部から照射される光を他の発光部側に反射する他の反射板と、
    一方のビード保持装置に他の発光部と他の反射板との間に位置するように設けられ、他の発光部から照射される光が通過可能な所定面積の通過孔を有する他の遮光板と、
    他方のビード保持装置に設けられ、他の反射板によって反射された光を検知する他の受光部とを備え、
    他方のビード保持装置が一方のビード保持装置に対して所定角度以上に傾倒すると、他の遮光板の通過孔を通過して他の発光部から他の反射板に照射されていた光が他の遮光板によって遮光されるように構成した
    ことを特徴とする請求項1記載のビード保持装置の傾倒検知装置。
  3. 同軸上に対向して配置される一対のビード部材を互いに平行になるようにそれぞれ保持するための一対のビード保持装置の傾倒を検知するビード保持装置の傾倒検知装置であって、
    前記各ビード保持装置のうち一方に設けられ、他方のビード保持装置の所定位置に向かって光を照射する発光部と、
    他方のビード保持装置の前記所定位置に設けられ、発光部から照射される光を検知する受光部と、
    他方のビード保持装置に発光部と受光部との間に位置するように設けられ、発光部から照射される光が通過可能な所定面積の通過孔を有する遮光板とを備え、
    一方のビード保持装置が他方のビード保持装置に対して所定角度以上に傾倒すると、通過孔を通過して発光部から受光部に照射されていた光が遮光板によって遮光されるように構成した
    ことを特徴とするビード保持装置の傾倒検知装置。
  4. 前記各ビード保持装置のうち他方に設けられ、一方のビード保持装置の所定位置に向かって光を照射する他の発光部と、
    一方のビード保持装置の前記所定位置に設けられ、他の発光部から照射される光を検知する他の受光部と、
    一方のビード保持装置に他の発光部と他の受光部との間に位置するように設けられ、他の発光部から照射される光が通過可能な所定面積の通過孔を有する他の遮光板とを備え、
    他方のビード保持装置が一方のビード保持装置に対して所定角度以上に傾倒すると、他の遮光板の通過孔を通過して他の発光部から他の受光部に照射されていた光が他の遮光板によって遮光されるように構成した
    ことを特徴とする請求項3記載のビード保持装置の傾倒検知装置。
  5. 前記受光部によって検知される光量が所定の量以下になると、各ビード保持装置と成形ドラムとの相対的な移動を停止させる移動停止手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のビード保持装置の傾倒検知装置。
  6. 前記移動停止手段を、各ビード保持装置によって保持した各ビード部材の内周面側に成形ドラムを挿入する動作中にのみ前記相対的な移動を停止させるように構成した
    ことを特徴とする請求項5記載のビード保持装置の傾倒検知装置。
  7. 前記受光部によって検知される光量が所定の量以下になると、ビード保持装置が所定角度以上に傾倒していることを表示する表示手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のビード保持装置の傾倒検知装置。

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