JP2008139126A - 欠陥検出装置および欠陥検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】入射光を散乱する性質を有する対象面において周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を容易に精度よく検出する。
【解決手段】欠陥検出装置1は、板金加工物である対象物9の対象面91上にフラッシュ光である光束81を導く光照射部2、光の照射方向とは反対側に配置されて対象面91を撮像する撮像部3、および、対象物9を光照射部2および撮像部3に対して相対的かつ連続的に移動する移動機構4を備え、対象物9が連続的に移動する間に光の照射および撮像が繰り返される。光照射部2の光軸J1と撮像領域の法線Nとのなす角θ1は70°以上90°未満とされ、撮像部3の光軸J2と法線Nとのなす角θ2は0°以上42°以下とされる。さらに、撮像領域の各位置に入射する光の入射方向の範囲の半角が0°以上3°以下とされる。これにより、撮像部3により取得された画像中の影として対象面91上の欠陥を容易に精度よく検出することができる。
【選択図】図1
【解決手段】欠陥検出装置1は、板金加工物である対象物9の対象面91上にフラッシュ光である光束81を導く光照射部2、光の照射方向とは反対側に配置されて対象面91を撮像する撮像部3、および、対象物9を光照射部2および撮像部3に対して相対的かつ連続的に移動する移動機構4を備え、対象物9が連続的に移動する間に光の照射および撮像が繰り返される。光照射部2の光軸J1と撮像領域の法線Nとのなす角θ1は70°以上90°未満とされ、撮像部3の光軸J2と法線Nとのなす角θ2は0°以上42°以下とされる。さらに、撮像領域の各位置に入射する光の入射方向の範囲の半角が0°以上3°以下とされる。これにより、撮像部3により取得された画像中の影として対象面91上の欠陥を容易に精度よく検出することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、対象面上の凸状または凹状の欠陥を検出する技術に関する。
家電製品や自動車等に用いられる金属の様々な板状部品は、多くの場合、プレス加工により表面が滑らかな平面または曲面とされる。これらの部品をプレスする際に微小な異物が挟まってしまうと、部品の表面に微小な傷や凹凸が生じてしまう。部品の表面が最終的に鏡面に塗装または研磨される場合、凹部や凸部は非常に微細あるいは高さが低いものであっても人の目に認識される欠陥となってしまう。そこで、このような欠陥の検出に関連する様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1では、高輝度発光ダイオードである光源からの光を集光レンズにより平行光に変換して被検査試料の表面に導き、試料表面における微小な凹凸や傷を陰影として検出して作業効率を向上する技術が開示されている。
また、特許文献2では研磨面であるワーク表面の凸状欠陥を凹状欠陥から識別する光学式外観検査装置が開示されており、この検査装置では、ワーク表面の垂線方向から平行光を照射することにより、凹凸状の欠陥がグレーから黒色の部分として写ったワーク表面画像が取得され、さらに、ワーク表面に平行な方向から平行光を照射して凸状欠陥部分のみが白く光ったワーク表面画像が取得される。
特許文献3では、ある程度表面粗さの粗い被検査対象物の表面に90°に近い入射角にて平行光を照射し、対象物の表面で強制的に鏡面反射された反射光を半透明のスクリーン上へと導くことにより、表面上の凹凸性疵の存在を検出する技術が開示されている。
特開2006−58032号公報
特開平11−132956号公報
特開2000−298102号公報
対象物の表面が鏡面でない場合、特許文献1のように平行光を利用して欠陥に影を生じさせて欠陥を確認する手法が好ましい。ところが、目視では対象物を光源に対して自在に回転したり、見る方向を様々に変化させて容易に欠陥を検出することができるが、検査の自動化は実際には容易ではない。特に、塗装等の後工程の後に目立つ微小あるいは高さの低い欠陥をプレス加工直後に精度よく検出することは実現されていない。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、周囲に対して凸状または凹状となる対象面上の欠陥を撮像部を介して容易に精度よく検出することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、入射光を散乱する性質を有する対象面において周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出する欠陥検出装置であって、点光源から導かれる光束を前記対象面上の撮像領域に照射する光照射部と、前記光照射部の光軸および前記撮像領域の中心における前記対象面の法線を含む第1平面に垂直であって前記法線を含む第2平面に関して前記光照射部とは反対側の空間から前記撮像領域を撮像する、または、前記第2平面に沿って前記撮像領域を撮像する撮像部とを備え、前記光照射部の前記光軸と前記撮像領域の前記中心における前記法線とのなす角が70°以上90°未満であり、前記撮像領域の各位置に入射する光の入射方向の範囲の半角が0°以上3°以下であり、前記撮像部の光軸と前記撮像領域の前記中心における前記法線とのなす角が0°以上42°以下である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の欠陥検出装置であって、前記光照射部の前記光軸と前記撮像領域の前記中心における前記法線とのなす角が75°以上85°以下である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の欠陥検出装置であって、前記撮像領域の各位置に入射する光の入射方向の範囲の半角が0°以上1°以下である。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、前記撮像部の前記光軸と前記撮像領域の前記中心における前記法線とのなす角が0°以上20°以下である。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、前記光照射部と同様のもう1つの光照射部をさらに備え、前記撮像領域における前記光照射部による光の照射範囲と前記もう1つの光照射部による光の照射範囲とが接する。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、前記対象面を有する対象物を前記光照射部および前記撮像部に対して相対的に移動する移動機構をさらに備え、前記対象物が前記光照射部および前記撮像部に対して相対的かつ連続的に移動する間にフラッシュ光である前記光束が前記撮像領域に繰り返し照射されるとともに照射に同期して前記撮像部により撮像が繰り返される。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、前記点光源が発光ダイオードである。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、前記対象物が板金加工物である。
請求項9に記載の発明は、入射光を散乱する性質を有する対象面において周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出する欠陥検出方法であって、a)光照射部により、点光源から導かれる光束を前記対象面上の撮像領域に照射する工程と、b)撮像部により、前記光照射部の光軸および前記撮像領域の中心における前記対象面の法線を含む第1平面に垂直であって前記法線を含む第2平面に関して前記光照射部とは反対側の空間から前記撮像領域を撮像する、または、前記第2平面に沿って前記撮像領域を撮像する工程とを備え、前記光照射部の前記光軸と前記撮像領域の前記中心における前記法線とのなす角が70°以上90°未満であり、前記撮像領域の各位置に入射する光の入射方向の範囲の半角が0°以上3°以下であり、前記撮像部の光軸と前記撮像領域の前記中心における前記法線とのなす角が0°以上42°以下である。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の欠陥検出方法であって、c)前記対象面を有する対象物を前記光照射部および前記撮像部に対して相対的かつ連続的に移動する工程をさらに備え、前記c)工程の間に、フラッシュ光である前記光束を前記撮像領域に照射する前記a)工程が繰り返されるとともに前記a)工程に同期して前記撮像領域を撮像する前記b)工程が繰り返される。
本発明によれば、対象面上の欠陥を容易に精度よく検出することができる。また、請求項2の発明では、対象面が緩やかに凸状となっている場合であっても欠陥を適切に検出することができ、請求項4の発明では、撮像部により取得される画像の歪みやぼけを抑えることができる。
請求項5の発明では、複数の光照射部を設けることにより、対象面上の広い範囲に十分な光量の光を照射することができる。請求項6の発明では、対象面上の広い範囲を速やかに撮像することができる。請求項7の発明では、発光ダイオードを点光源として利用することにより、光照射部の構造を簡素化することができる。
図1は本発明の一の実施の形態に係る欠陥検出装置1を示す図である。欠陥検出装置1は、板金加工物の表面に存在する傷や凹凸等の周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出する装置である。以下の説明では、検査対象となる板金加工物を対象物9と呼び、その表面を対象面91と呼ぶ。対象面91は板金加工後の表面であり、入射光を散乱する性質を有する粗面となっている。
欠陥検出装置1は、対象面91に光束81を照射する光照射部2、対象面91を撮像する撮像部3、および、対象面91(対象物9)を光照射部2および撮像部3に対して相対的に移動する移動機構4を備える。
光照射部2は、点光源である発光ダイオード(以下、「LED」という。)22およびレンズ23を備え、LED22は基板21上に実装されている。基板21は電源51に接続されており、基板21に電力が供給されることによりLED22が発光し、LED22からの光がレンズ23により平行光である光束81となって光軸J1に沿って対象面91上に導かれる。
撮像部3は、CCD等の2次元の撮像デバイスおよび光学系を内部に有し、撮像デバイスの各受光素子は、対象面91上において500μm四方の領域に対応する。撮像部3の光軸J2は対象面91上の照射領域のほぼ中央を通り、光照射部2の光軸J1と光軸J2とは対象面91上にて交差する。撮像部3は制御部52に接続されており、光照射部2からの光の照射と撮像とが同期可能とされる。また、撮像部3は演算部53にも接続され、撮像により得られた画像が演算部53に転送される。
移動機構4は、対象物9が載置されるステージ41、ステージ41を図1中のX方向に移動するX方向移動機構42、および、Y方向に移動するY方向移動機構43を備える。X方向移動機構42はモータ421にボールネジ(図示省略)が接続され、モータ421が回転することにより、Y方向移動機構43がガイドレール422に沿って図1中のX方向に移動する。Y方向移動機構43もX方向移動機構42と同様の構成となっており、モータ431が回転するとボールネジ(図示省略)によりステージ41がガイドレール432に沿ってY方向に移動する。これにより、対象物9が光照射部2および撮像部3に対して相対的に移動可能とされ、対象面91の所望の領域に光束81が照射可能とされる。
図2は、欠陥検出装置1の一部を示す平面図である。図2に示すように、撮像部3の光軸J2は、撮像部3が撮像を行う対象面91上の矩形の撮像領域31の中心32を通り、光照射部2の光軸J1も中心32を通る(ただし、正確に中心32を通る必要はない。)。ここで、光照射部2の光軸J1および撮像領域31の中心32における対象面91の法線N(図1参照、正確には、対象面91の中心32に欠陥が存在しないと想定した場合の法線)を含む第1平面61(すなわち、X方向およびZ方向に延びる平面)と、第1平面61に垂直であって法線Nを含む第2平面62(すなわち、Y方向およびZ方向に延びる平面)とを想定した場合、撮像部3は第2平面62に関して(換言すれば、第2平面62を挟んで)光照射部2とは反対側の空間に配置され、かつ、第1平面61上に配置される。さらに、図1に示す光照射部2の光軸J1と法線Nとのなす角θ1(すなわち、対象面91の上側における光軸J1と法線Nとの間の角)は70°以上90°未満とされ、撮像部3の光軸J2と法線Nとのなす角θ2(すなわち、対象面91の上側における光軸J2と法線Nとの間の角)は0°以上42°未満とされる。なお、角θ2が0°の場合は、撮像部3は第2平面62に沿って撮像領域31を撮像することとなる。
図3は撮像領域31における凸状の欠陥92上の一点921に光811が入射する様子を示す図である。もちろん、実際には撮像領域31の各位置(ただし、欠陥により影となる部分を除く)に同様に光が入射する。光811の入射方向の範囲である広がり角の半角φ、換言すれば、点921に向かって入射する光811が形成する点921を頂点とする円錐の中心軸と母線とのなす角が0°以上3°以下とされる。この半角φは点光源の大きさに依存し、例えば、LED22の発光領域の直径をD、レンズ23の焦点距離(すなわち、図1に示すLED22とレンズ23との間の距離)をfとすると、これらの値は数1に示す関係を満たす。
したがって、半角φを0°以上(事実上0°を超える。)3°以下とするためには、発光領域の直径Dは数2を満たす必要がある。
図4は、凸状の欠陥92が照明されることにより生じる影922を例示する図である。既述のように、欠陥92を含む撮像領域31の各位置に入射する光は、入射方向が非常に限定されるため、光束81の入射方向に沿って明瞭な影922が形成される。
図5は、欠陥92に平行光である光束81が照射される様子を示す断面図であり、対象面91に垂直、かつ、光束81に平行な断面を示す。また、欠陥92の影の長さに符号L、撮像領域31(または、水平方向)と光束81とのなす角に符号ψ、欠陥92の高さに符号Hを付している。
欠陥92の検出は、撮像部3が取得する画像中に周囲に対して暗い画素が存在するか否かにより行われ、撮像部3の1つの受光素子に対応する撮像領域31中の領域に存在する影の割合により欠陥検出の限界が決まる。ここで、影の長さLは、欠陥92の高さHおよび撮像領域31と光束81とのなす角ψに対して数3の関係を有することから、検出可能な欠陥の高さHは、角ψと撮像部3の空間分解能とに依存することとなる。
例えば、図5における欠陥92の高さHを検出する際に、1画素当たり10%光量が減少すると欠陥が存在すると判定される場合、空間分解能(1画素に対応する対象面91上の長さ)が500μmの撮像デバイスでは、通常、影の長さLが50μm以上であると欠陥として検出されることとなる。さらに、角ψが10°の場合は、検出可能な欠陥の高さHは8.8μm(=50μm×tan10°)以上となり、20°の場合は18.2μm以上となる。すなわち、角ψが20°以下であれば、高さが10〜20μm程度の欠陥であっても検出可能となる。
図6は、凹状の欠陥93に平行光である光束81が照射される様子を示す断面図である。欠陥93を検出する場合、図6に示すように影の長さLが欠陥93の幅W(紙面において左右方向の幅)より小さい場合は上述した凸状の欠陥92の高さHに深さDを当てはめることにより同様に検出可能な欠陥の最小深さDが定められる。ただし、幅Wが検出可能な影の長さの下限よりも小さい場合は本来検出可能な深さの欠陥であっても影の長さがWとなることから、検出可能な凹状の欠陥が制限されることとなる。なお、以上の説明における影の長さや光束81の角ψ等は例示にすぎず、撮像部3の倍率により空間分解能は変更可能であることから、検出精度をさらに高めることは容易に可能である。
図7は、欠陥検出装置1の動作の流れを示す図である。欠陥検出装置1では、まず、ステージ41に対象物9が載置され、移動機構4により対象物9のX方向への移動が開始される(ステップS1)。次に、対象物9が連続的に移動している間に、光照射部2のLED22が極短時間だけ発光し、LED22から導かれる光束81が対象面91の撮像領域31に照射される。また、制御部52の制御により、光の照射に同期して撮像部3が撮像領域31を撮像する(ステップS2)。光照射部2による光の照射では、制御部52および電源51によりLED22に定格電流よりも大きな電流が微小時間だけ与えられ、これにより、十分な光量のであって数μ〜100μ秒のフラッシュ光である光束81が撮像領域31に照射される。その結果、例えば、対象物9が1m/秒にて移動する場合、光が照射される間に対象物9がの移動する距離は0.1mm以下とされ、撮像部3にて取得される画像のぶれが十分に防止され、欠陥の検出精度の低下が防止される。
その後、次の撮像を行うか否かが確認され(ステップS3)、次の撮像を行う場合には、ステップS2が繰り返される。以上の動作が実行されることにより、対象物9が光照射部2および撮像部3に対して相対的かつ連続的に移動する間に、フラッシュ光である光束81が撮像領域31に繰り返し照射されるとともに照射に同期して撮像部3により撮像が繰り返される。その結果、撮像領域31のY方向の幅に等しい幅にてX方向に伸びる帯状の領域の画像が複数の画像として取得される。対象物9が一定の距離だけ移動すると、光の照射および撮像が停止され(ステップS3)、対象物9の移動も停止される(ステップS4)。なお、必要に応じて対象物9が撮像領域31のY方向に幅だけY方向に移動して(−X)方向に移動しつつステップS2,S3が実行されることにより、既に撮像された帯状の領域に隣接する帯状の領域の画像がさらに取得されてもよい。
撮像部3により撮像された画像は演算部53に入力され、演算部53により既述のように画像中の暗い領域が欠陥として検出される。対象物9が連続移動する間に複数の画像を取得することにより、対象面91上の広い範囲を速やかに撮像することができ、広い範囲に対して欠陥を速やかに検出することが実現される。
以上、欠陥検出装置1の構成および動作について説明したが、欠陥検出装置1では光照射部2の光軸J1と法線Nとのなす角θ1(図1参照)が70°以上90°未満とされることにより、欠陥により形成される影の長さを十分に長くすることができる。なお、図1に示すように対象面91が緩やかに凸状となっている対象物9に対しても欠陥を適切に検出するためには、角θ1は75°以上85°以下とされることが好ましい。
また、対象面91に光を照射する光源として、撮像領域31の各位置に入射する光の入射方向の範囲の半角φ(図3参照)が0°以上3°以下となる点光源を利用することにより、欠陥により形成される影が撮像領域31全体において明瞭とされ、欠陥をさらに容易に検出することができる。より好ましくは、半角φは0°以上1°以下とされる。さらに、欠陥検出装置1では、LED22を点光源として利用することにより、光照射部2の構造の簡素化も実現されている。なお、半角φが0°以上(事実上0°を超える。)1°以下とされる場合は、レンズ23の焦点距離をfとして点光源の発光領域の直径Dは数4の範囲とされる。
欠陥検出装置1では撮像部3が図2に示す第2平面62に関して光照射部2とは反対側の空間に配置されて欠陥の撮像を影側から行い、さらに、撮像部3の光軸J2と法線Nとのなす角θ2が0°以上42°以下とされることにより、画像中に容易に影を映し出すことができるとともに対象面91上で正反射した光が撮像部3に入射してしまうことが防止される。その結果、欠陥の影をより適切に検出することができる。より好ましくは、角θ2は0°以上20°以下とされ、これにより、撮像部3により取得される画像の歪みやぼけを抑えることができる。さらに好ましくは、角θ2は0°以上10°以下とされる。
なお、通常、撮像デバイスの短辺と長辺との長さの比が3対4であるため、撮像部3の光軸J2と法線Nとのなす角θ2を42°とし、短辺をY方向に平行とすることにより、撮像領域31がほぼ正方形となり、演算部53での各種処理に都合のよい画像を取得することができる。
以上に説明したように、欠陥検出装置1では光束81の入射角および撮像部3が撮像領域31を撮像する角度が最適化されるため、画像中の影として対象面91上の欠陥を容易に精度よく検出することができる。これにより、微小な、あるいは、高さや深さが小さい欠陥であっても検出が可能となり、自動化された欠陥検出の精度を容易に向上することができる。
図8は光照射部の他の例を示す図である。図8に示す光照射部2aでは、光源22aとしてハロゲンランプ等のある程度の大きさを有するものが利用される。
光照射部2aは、光源22a、レンズ24、ピンホール板25およびレンズ23を備え、レンズ24により光源22aの像がピンホール板25の開口251上に形成され、開口251を通過した光がレンズ23により平行光である光束81(図1参照)とされる。また、ピンホール板25近傍にはシャッタ26が配置され、短時間の光の出射が可能とされる。光照射部2aでは、光源22a、レンズ24およびピンホール板25が点光源としての役割を果たし、レンズ23の焦点距離fに対して開口251の直径Dが数2を満たすことにより、既述のように、撮像領域31の各位置に入射する光の入射方向の範囲の半角が0°以上3°以下とされる。その結果、図1の光照射部2の場合と同様に照明光の入射角および撮像方向の限定と相俟って適切な欠陥検出が実現される。
図9は光照射部のさらに他の例を示す図である。図9に示す光照射部2bは、基板21上に配列されるようにして実装された複数のLED22および複数のレンズ23を備え、各LED22に1つのレンズ23が対応し、複数のレンズ23からの光束81は同方向に導かれる。換言すれば、光照射部2bは、図1に示す光照射部2と同様の複数の光照射部(以下、「光照射要素」という。)20を有する構造とされ、各レンズ23の光軸J1が図1の光軸J1に対応する。
複数のLED22および複数のレンズ23は図1中のY方向に等間隔で配置され、各LED22から導かれる平行光である光束81が互いに接して撮像領域31へと照射され、これにより、撮像領域31において1つの光照射要素20による光の照射範囲と他の光照射要素20による光の照射範囲とが接するため、対象面91上の広い範囲に隙間なく十分な光量の光を照射することができる。なお、図9では図示を省略しているが、実際には複数の照射範囲を隣接させるために、LED22とレンズ23との間に矩形の絞りが配置され、レンズ23も外形が矩形のものが使用される。また、照射範囲同士は実質的に接しているのであれば、僅かに重なり合っていてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
上記実施の形態では、撮像部3は第1平面61上に位置するが(図2参照)、撮像部3は第1平面61上に限らず、第2平面62に関して光照射部2とは反対側の空間であって、光軸J2および法線Nとのなす角θ2が0°以上42°以下(より好ましくは、0°以上20°以下)とされのであれば、第1平面61から離れた位置に配置されてもよい。
上記実施の形態では、対象物9が光照射部2および撮像部3に対して相対的かつ連続的に移動する間に光の照射および撮像が繰り返されるが、撮像が行われる毎に対象物9の移動が停止してもよい。また、対象物9が移動するのではなく、光照射部2および撮像部3が対象物9に対して移動してもよい。さらに、光照射部2からの光が検査すべき領域の全体に照射され、この領域全体が一度に撮像可能である場合は、移動機構4は省略されてもよい。
フラッシュ光を発する光源としては他の様々なものが採用されてよく、例えば、図8の光照射部2aからシャッタ26を省略してキセノンフラッシュランプが光源22aとして利用されてもよい。また、図1、図8および図9では光照射部2,2a,2bの構造は簡略化して示されており、例えば、レンズ23,24は複数のレンズを組み合わせた光学系とされてよい。さらに、凹面鏡等の他の光学素子により光束81が生成されてもよい。
上記実施の形態では、光照射部2からの光束81が平行光とされるが、点光源から導かれるのであれば、光束81は漸次広がる発散光(この場合、凸状の欠陥では影は欠陥から遠ざかるほど広がる。)または収束光(この場合、凸状の欠陥では影は欠陥から遠ざかるほど狭まるる。)であってもよい。すなわち、点光源から散乱することなく光束81が導かれて撮像領域31の各位置に入射する方向の範囲が限定的であるならば、様々な手法により点光源から撮像領域31へと光束81が導かれてよい。
欠陥検出装置1は、微小な、あるいは、高さや深さの小さい欠陥が生じやすい板金加工物の欠陥検出に適しているが、対象面が入射光を散乱する性質を有するのであれば、研削面、放電加工面、粗面となる塗装面等を有する様々な他の部材の欠陥検出に利用されてもよい。
1 欠陥検出装置
2,2a 光照射部
3 撮像部
4 移動機構
9 対象物
20 光照射要素(光照射部)
22 LED
22a 光源
25 ピンホール板
31 撮像領域
32 (撮像領域の)中心
61 第1平面
62 第2平面
81 光束
91 対象面
92,93 欠陥
811 光
J1,J2 光軸
N 法線
S1〜S4 ステップ
θ1,θ2 角
φ 半角
2,2a 光照射部
3 撮像部
4 移動機構
9 対象物
20 光照射要素(光照射部)
22 LED
22a 光源
25 ピンホール板
31 撮像領域
32 (撮像領域の)中心
61 第1平面
62 第2平面
81 光束
91 対象面
92,93 欠陥
811 光
J1,J2 光軸
N 法線
S1〜S4 ステップ
θ1,θ2 角
φ 半角
Claims (10)
- 入射光を散乱する性質を有する対象面において周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出する欠陥検出装置であって、
点光源から導かれる光束を前記対象面上の撮像領域に照射する光照射部と、
前記光照射部の光軸および前記撮像領域の中心における前記対象面の法線を含む第1平面に垂直であって前記法線を含む第2平面に関して前記光照射部とは反対側の空間から前記撮像領域を撮像する、または、前記第2平面に沿って前記撮像領域を撮像する撮像部と、
を備え、
前記光照射部の前記光軸と前記撮像領域の前記中心における前記法線とのなす角が70°以上90°未満であり、
前記撮像領域の各位置に入射する光の入射方向の範囲の半角が0°以上3°以下であり、
前記撮像部の光軸と前記撮像領域の前記中心における前記法線とのなす角が0°以上42°以下であることを特徴とする欠陥検出装置。 - 請求項1に記載の欠陥検出装置であって、
前記光照射部の前記光軸と前記撮像領域の前記中心における前記法線とのなす角が75°以上85°以下であることを特徴とする欠陥検出装置。 - 請求項1または2に記載の欠陥検出装置であって、
前記撮像領域の各位置に入射する光の入射方向の範囲の半角が0°以上1°以下であることを特徴とする欠陥検出装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
前記撮像部の前記光軸と前記撮像領域の前記中心における前記法線とのなす角が0°以上20°以下であることを特徴とする欠陥検出装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
前記光照射部と同様のもう1つの光照射部をさらに備え、
前記撮像領域における前記光照射部による光の照射範囲と前記もう1つの光照射部による光の照射範囲とが接することを特徴とする欠陥検出装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
前記対象面を有する対象物を前記光照射部および前記撮像部に対して相対的に移動する移動機構をさらに備え、
前記対象物が前記光照射部および前記撮像部に対して相対的かつ連続的に移動する間にフラッシュ光である前記光束が前記撮像領域に繰り返し照射されるとともに照射に同期して前記撮像部により撮像が繰り返されることを特徴とする欠陥検出装置。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
前記点光源が発光ダイオードであることを特徴とする欠陥検出装置。 - 請求項1ないし7のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
前記対象物が板金加工物であることを特徴とする欠陥検出装置。 - 入射光を散乱する性質を有する対象面において周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出する欠陥検出方法であって、
a)光照射部により、点光源から導かれる光束を前記対象面上の撮像領域に照射する工程と、
b)撮像部により、前記光照射部の光軸および前記撮像領域の中心における前記対象面の法線を含む第1平面に垂直であって前記法線を含む第2平面に関して前記光照射部とは反対側の空間から前記撮像領域を撮像する、または、前記第2平面に沿って前記撮像領域を撮像する工程と、
を備え、
前記光照射部の前記光軸と前記撮像領域の前記中心における前記法線とのなす角が70°以上90°未満であり、
前記撮像領域の各位置に入射する光の入射方向の範囲の半角が0°以上3°以下であり、
前記撮像部の光軸と前記撮像領域の前記中心における前記法線とのなす角が0°以上42°以下であることを特徴とする欠陥検出方法。 - 請求項9に記載の欠陥検出方法であって、
c)前記対象面を有する対象物を前記光照射部および前記撮像部に対して相対的かつ連続的に移動する工程をさらに備え、
前記c)工程の間に、フラッシュ光である前記光束を前記撮像領域に照射する前記a)工程が繰り返されるとともに前記a)工程に同期して前記撮像領域を撮像する前記b)工程が繰り返されることを特徴とする欠陥検出方法。
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CN108535278A (zh) * | 2018-04-18 | 2018-09-14 | 常州市安视智能科技有限公司 | 基于机器视觉的钣金冲孔生产线冲孔缺陷检测装置与方法 |
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