JP2009180597A - 欠陥検出装置および欠陥検出方法 - Google Patents

欠陥検出装置および欠陥検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】緩やかに湾曲する面に含まれる検査領域の欠陥を精度よくかつ容易に検出する。
【解決手段】欠陥検出装置1は、対象物9を移動する移動機構11、検査領域において移動方向に垂直な方向に帯状に伸びるとともに移動方向に沿って並ぶ複数の照射領域に平行光を照射する複数の光照射部2、および、複数の照射領域からの乱反射光を受光して複数の照射領域を同時に撮像する撮像部3を備える。複数の照射領域の各位置における法線の方向を平均した方向を示す平均法線を含み、かつ、移動方向に平行な参照面に複数の光照射部2の光軸A1〜A3を投影した場合に、検査時において、投影された複数の線が平均法線に対して同じ側に傾斜し、複数の線と平均法線とのなす角が互いに異なるように光照射部2が設定され、対象物9が複数の照射領域の幅の最小値以下の距離だけ移動する毎に撮像動作が行われる。これにより、検査領域の欠陥が精度よくかつ容易に検出される。
【選択図】図5

Description

本発明は、入射光を散乱する性質を有する面において、周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出する技術に関する。
家電製品や自動車等に用いられる金属の様々な板状部品は、多くの場合、プレス加工により表面が滑らかな平面または曲面とされる。これらの部品をプレスする際に微小な異物が挟まってしまうと、部品の表面に微小な傷や凹凸(例えば、幅が2〜3ミリメートル(mm)であり、高さまたは深さが数mmである凹凸)が生じてしまう。部品の表面が最終的に鏡面に塗装または研磨される場合、凹部や凸部は非常に微細あるいは高さが低いものであっても人の目に認識される欠陥となってしまう。そこで、このような欠陥の検出に関連する様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1では、車体パネルの被検査面の斜め上方(移動方向の一方側斜め上方)から被検査面に対して80度〜90度の入射角度で照明光を照射し、被検査面の他方側斜め上方の位置にて、当該入射角度よりも小さい反射角度で反射される照明光の乱反射光を受光して画像を取得し、当該画像中の影(陰影)の存在により被検査面における凹凸を検出する手法が開示されている。また、特許文献2では、このような表面検査装置において、搬送される被検査体の搬送方向の前方側および後方側の双方に照明光の照射が可能である照明手段を設けるとともに、照明手段を間にして前方側および後方側の双方に撮像手段を配置することにより、搬送方向の前方側および後方側で被検査面の傾斜方向が逆向きとなる被検査体を検査する手法が開示されている。
なお、特許文献3および4では、測定領域に照明光を照射する照明部と、照明光の測定領域からの正反射光を受光するカメラとを有し、三角測量法を利用して物体の三次元形状を光学的に測定する形状測定装置が開示されている。
特開平11−72439号公報 特開2000−241147号公報 特開昭61−75210号公報 特開2003−4425号公報
ところで、特許文献1および2の手法のように、対象物上の面に対して浅い角度にて光を照射しつつ散乱光を受光して画像を取得し、当該画像中の影の存在により周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出する際には、検出すべき欠陥の高さ(または深さ)の最小値が小さくなるほど、照明光の入射角度の許容範囲が狭くなる。上記手法を利用する一般的な欠陥検出装置において、例えば、高さ0.1mm以上の欠陥を検出する場合には対象物上の面の法線に対する照明光の入射角度を60度±10度の範囲に設定すればよいが、高さ0.1mm未満の欠陥を検出する場合には、照明光の入射角度を、例えば70度±5度の範囲に設定する必要がある。このような微小な欠陥を検出する場合に、対象物上の面が緩やかに湾曲しているときには、対象物の移動に従って順次検査の対象とされる検査領域中の複数の位置における傾斜方向(法線の方向)が相違するため、当該複数の位置の全てにおいて照明光の入射角度を上記のような狭い範囲に設定することは困難である。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、緩やかに湾曲する面に含まれる検査領域の欠陥を精度よくかつ容易に検出することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、入射光を散乱する性質を有するとともに緩やかに湾曲する面に含まれる検査領域において、周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出する欠陥検出装置であって、前記検査領域において所定の移動方向に垂直な方向に帯状に伸びるとともに前記移動方向に沿って並ぶ複数の照射領域に平行光を照射する複数の光照射部と、前記複数の照射領域を同時に撮像する1つの撮像部と、前記湾曲する面を有する対象物を前記移動方向に前記複数の光照射部および前記撮像部に対して相対的に移動させる移動機構と、前記対象物が前記複数の照射領域の幅の最小値以下の距離だけ前記移動方向に相対移動する毎に前記撮像部による撮像動作を繰り返す制御部とを備え、前記複数の照射領域の各位置における法線の方向を平均した方向を示す平均法線を含み、かつ、前記移動方向に平行な参照面に前記複数の光照射部の光軸を投影した場合に、投影された複数の線が前記平均法線に対して同じ側に傾斜し、かつ、前記複数の線と前記平均法線とのなす角が互いに異なるとともに45度以上90度未満とされ、前記撮像部の光軸と前記平均法線とのなす角が、前記参照面上の前記複数の線と前記平均法線とのなす角の最小値よりも小さい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の欠陥検出装置であって、前記撮像部の光軸と前記平均法線とのなす角が0度以上42度以下である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の欠陥検出装置であって、前記参照面上の前記複数の線のそれぞれと他の線とのなす角の最小値が5度以上15度以下である。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、前記対象物の相対移動中に前記複数の光照射部を前記対象物に対して相対的に回動することにより、前記参照面上における前記複数の線と前記平均法線とのなす角の平均値の変動を低減する回動機構をさらに備える。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の欠陥検出装置であって、前記回動機構が、前記複数の光照射部と共に前記撮像部を回動する。
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の欠陥検出装置であって、前記平均法線の方向を検出する法線検出部をさらに備え、前記回動機構が、前記法線検出部の出力に基づいて制御される。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、前記複数の光照射部とは異なる方向から前記検査領域上の複数の照射領域に平行光を照射する他の複数の光照射部をさらに備え、前記他の複数の光照射部の光軸を前記参照面に投影した複数の線と、前記複数の光照射部の光軸を前記参照面に投影した前記複数の線とが前記平均法線に対して互いに反対側に傾斜しており、前記検査領域の検査の際に、前記平均法線の向きに応じて前記複数の光照射部および前記他の複数の光照射部の一方が能動化される。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、前記撮像部と前記対象物との間の距離を変更する撮像距離変更部をさらに備える。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、前記移動機構が、前記対象物を前記移動方向に連続的に相対移動させる。
請求項10に記載の発明は、入射光を散乱する性質を有するとともに緩やかに湾曲する面に含まれる検査領域において、周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出する欠陥検出方法であって、a)前記検査領域において所定の移動方向に垂直な方向に帯状に伸びるとともに前記移動方向に沿って並ぶ複数の照射領域に複数の光照射部により平行光を照射しつつ、1つの撮像部により前記複数の照射領域を同時に撮像する工程と、b)前記湾曲する面を有する対象物を前記移動方向に前記複数の光照射部および前記撮像部に対して相対的に移動させるとともに、前記対象物が前記複数の照射領域の幅の最小値以下の距離だけ前記移動方向に相対移動する毎に前記a)工程を繰り返す工程とを備え、前記複数の照射領域の各位置における法線の方向を平均した方向を示す平均法線を含み、かつ、前記移動方向に平行な参照面に前記複数の光照射部の光軸を投影した場合に、投影された複数の線が前記平均法線に対して同じ側に傾斜し、かつ、前記複数の線と前記平均法線とのなす角が互いに異なるとともに45度以上90度未満とされ、前記撮像部の光軸と前記平均法線とのなす角が、前記参照面上の前記複数の線と前記平均法線とのなす角の最小値よりも小さい。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の欠陥検出方法であって、前記b)工程における前記対象物の相対移動中に、前記複数の光照射部を前記対象物に対して相対的に回動することにより、前記参照面上における前記複数の線と前記平均法線とのなす角の平均値の変動が低減される。
請求項12に記載の発明は、請求項10または11に記載の欠陥検出方法であって、前記b)工程において、前記対象物を前記移動方向に連続的に相対移動させる。
本発明によれば、緩やかに湾曲する面に含まれる検査領域の欠陥を精度よくかつ容易に検出することができる。
また、請求項4および11の発明では、様々な傾斜方向の部位を含む検査領域における欠陥を精度よく検出することができ、請求項5の発明では、撮像部における撮像方向を複数の光照射部の照射方向に対して一定にし、検査領域上の欠陥を一定の撮像条件にて安定して検出することができる。
また、請求項6の発明では、複数の光照射部の検査領域に対する光の照射方向を精度よく調整することができ、これにより、検査領域上の欠陥をより精度よく検出することができ、請求項7の発明では、検査領域において平均法線が相対移動方向の前側および後側のいずれの向きに傾く場合であっても、検査領域の欠陥を容易にかつ精度よく検出することができる。
また、請求項8の発明では、対象物の移動方向への相対移動に伴って、撮像部の光軸におよそ沿う方向に関して検査領域上の撮像領域の位置が大きく変動する場合であっても、検査領域の欠陥を精度よく検出することができ、請求項9および12の発明では、検査領域の検査を高速に行うことができる。
まず、対象物上の面に対して光を照射し、散乱光を受光することにより取得される画像から凸状または凹状となる欠陥を検出する手法について説明する。図1は、後述する図5の欠陥検出装置1に対する比較例の欠陥検出装置99の一部を示す図である。なお、図1に示す対象物上の検査の対象面91aは、図1中のXY平面に平行な平面(すなわち、法線が図1中のZ方向に平行な平面)となっている。
欠陥検出装置99は、2次元の撮像デバイスを有する撮像部991、および、平行光を出射する光照射部を備え、図1では光照射部の光軸を符号992を付す一点鎖線にて示し、撮像部991の光軸を符号993を付す一点鎖線にて示している。また、撮像部991の光軸993はZ方向と平行となっており(すなわち、光軸993と対象面91aの法線とのなす角が0度となる。)、Z方向と光照射部の光軸992とのなす角θは例えば70度とされる。
図2は、凸状の欠陥92が光照射部により照明されることにより生じる影922を例示する図である。欠陥検出装置99では、欠陥92を含む照射領域の各位置に照射される光により、平行光の入射方向(図2中にて符号71を付す矢印にて示す。)におよそ沿って明瞭な影922が形成される。
図3は、欠陥検出装置99において欠陥92に平行光が照射される様子を示す断面図であり、対象面91aに垂直、かつ、光照射部の光軸992に平行な断面を示している。また、欠陥92の影の長さに符号L、対象面91aと光軸992(図3では、光軸992に平行な方向を符号72を付す矢印にて示している。後述の図4において同様。)とのなす角に符号ψ、欠陥92の高さに符号Hを付している。
欠陥92の検出は、撮像部991が取得する画像中に周囲に対して暗い画素が存在するか否かにより行われ、撮像部991の1つの受光素子に対応する対象面91a上の領域に存在する影の割合により欠陥検出の限界が決まる。ここで、影の長さLは、欠陥92の高さHおよび対象面91aと光照射部の光軸992とのなす角ψに対して数1の関係を有することから、検出可能な欠陥の高さHは、角ψと撮像部991の空間分解能とに依存することとなる。
Figure 2009180597
例えば、図3における欠陥92の高さHを検出する際に、1画素当たり10%光量が減少すると欠陥が存在すると判定される場合、空間分解能(1画素に対応する対象面91a上の長さ)が500μmの撮像デバイスでは、通常、影の長さLが50μm以上であると欠陥として検出されることとなる。さらに、角ψが10度の場合は、検出可能な欠陥の高さHは8.8μm(=50μm×tan(10度))以上となり、20度の場合は18.2μm以上となる。すなわち、角ψが20度以下であれば、高さが10〜20μm程度の欠陥であっても検出可能となる。実際には、角ψが小さくなるに従って画像中における欠陥92の影の周囲の領域に対するコントラストが小さくなる(影が薄くなる)ため、角ψには下限がある。
図4は、凹状の欠陥93に平行光が照射される様子を示す断面図である。欠陥93を検出する場合、図4に示すように影の長さLが欠陥93の幅W(紙面において左右方向の幅)よりも小さい場合は上述した凸状の欠陥92の高さHに深さDを当てはめることにより同様に検出可能な欠陥の最小深さDが定められる。ただし、幅Wが検出可能な影の長さの下限よりも小さい場合は本来検出可能な深さの欠陥であっても影の長さがWとなることから、検出可能な凹状の欠陥が制限されることとなる。もちろん、撮像部991の倍率により空間分解能は変更可能であることから、検出精度をさらに高めることは容易に可能である。
以上のように、図1の欠陥検出装置99では、対象物上の対象面91aに対して浅い角度にて平行光を照射しつつ散乱光を受光して画像を取得し、当該画像中の影の存否を確認することより周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出することが可能となっている。
次に、上記手法を応用して緩やかに湾曲する対象面上の欠陥を検出する手法について説明する。図5は本発明の第1の実施の形態に係る欠陥検出装置1を示す図である。欠陥検出装置1は、自動車のルーフ部等の板金加工物において、緩やかに凸状に湾曲する表面に存在する傷や凹凸等の周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出する装置である。以下の説明では、検査対象となる板金加工物を対象物9と呼び、その表面を対象面91と呼ぶ。対象面91は板金加工後の表面であり、入射光を散乱する性質を有する粗面となっている。本実施の形態では、図5中のZX平面(Y方向に垂直な平面)に平行な対象面91の断面形状は図5中のX方向に平行な線分となり、対象面91上の一部が検査領域となっているものとする。
欠陥検出装置1は、それぞれが対象面91に平行光を照射する複数の(本実施の形態では3個の)光照射部2、対象面91を撮像する1つの撮像部3、対象物9(対象面91)を複数の光照射部2および撮像部3に対して図5中のY方向(以下、「移動方向」ともいう。)に移動させる移動機構11、欠陥検出装置1の各構成要素を制御する制御部51、並びに、制御部51および撮像部3に接続されるコンピュータ52を備える。コンピュータ52は、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して他のコンピュータ等に接続されている。
各光照射部2は、点光源である発光ダイオード(以下、「LED」という。)22およびレンズ23を備え、LED22は基板21上に実装されている(ただし、図5では、1つの光照射部2の基板21、LED22およびレンズ23にのみ符号を付している。)。基板21は図示省略の電源に接続されており、基板21に電力が供給されることによりLED22が数マイクロ秒(μ秒)〜100μ秒間だけ発光し、LED22からのフラッシュ光がレンズ23により平行光となって光軸A1,A2,A3に沿って対象面91上に導かれる。なお、図5(および後述の図14および図15)では光照射部2の構造を簡略化して示しており、通常、レンズ23は複数のレンズを組み合わせて構成される。
後述するように、各光照射部2からの平行光が照射される対象面91上の領域(以下、「照射領域」という。)は、移動方向に垂直な図5中のX方向に帯状(ストライプ状)に伸びており、複数の光照射部2にそれぞれ対応する複数の照射領域は移動方向に沿って並んでいる。以下、複数の光照射部2を照明部20と総称する。
撮像部3は、CCD等の2次元の撮像デバイスおよび光学系を内部に有し、撮像デバイスの各受光素子は、対象面91上において、所定の大きさの領域に対応する。撮像部3の光軸C1は対象面91上の複数の照射領域の集合のほぼ中央を通り、複数の光照射部2のうち中央の光照射部2の光軸A2と光軸C1とは対象面91上にて交差する。既述のように、複数の光照射部2および撮像部3は制御部51に接続されており、複数の光照射部2からのフラッシュ光の照射と撮像部3における撮像動作とが同期可能とされる。また、撮像部3により取得された画像信号はコンピュータ52に転送され、撮像ボード521にてAD変換(アナログ−デジタル変換)された後、画像処理ボード522にて所定の画像処理が施される。
複数の光照射部2および撮像部3はYZ平面に平行な1つの支持板41に固定される。また、欠陥検出装置1には、移動機構11を跨ぐようにして設けられる門型の支持部12が設けられており(図5では、支持部12の上部のみを図示している。)、支持部12にはモータ、ボールねじおよびガイドレールを有する昇降機構44が取り付けられる。ボールねじのナットは支持板41に固定されており、昇降機構44により支持板41が移動方向に垂直な方向(図5中のZ方向)に移動(昇降)可能とされる。
本実施の形態では、複数の光照射部2、撮像部3、支持板41および昇降機構44の集合が1つの撮像ユニット4となっており、欠陥検出装置1の外観を示す図6のように(ただし、図6では各撮像ユニット4における1つの光照射部2および撮像部3のみを図示し、他の構成要素の図示を省略している。)、同様の構成の複数の撮像ユニット4がX方向に配列される。図6では各撮像部3の撮像領域R1を破線にて囲んでおり、欠陥検出装置1では複数の撮像領域R1が対象物9のX方向の幅の全体に亘って隙間なく並んでいる。これにより、対象物9が移動方向に一回移動するのみで、検査領域に対する検査(欠陥を検出するための動作)が完了する。
図5に示す移動機構11は、図5中のX方向に長い複数のローラ111を移動方向に配列して有し、一部のローラ111が回転することにより、複数のローラ111に当接する環状のベルト112(ただし、図5では、ベルト112の一部のみを図示している。)が時計回りに回転する。これにより、ベルト112上の支持台113に載置された対象物9が(+Y)方向に一定の速度にて連続的に移動する。
次に、複数の光照射部2からの平行光の照射方向(すなわち、光軸A1〜A3の方向)と対象面91上の検査領域の各位置における傾斜方向(法線の方向)との関係について述べる。図7は複数の光照射部2からの平行光の照射方向を説明するための図である。図7の上段は、X方向に沿って見た対象面91近傍を示し、図7の下段はZ方向に沿って見た対象面91を示している。
図7の下段に示すように、対象面91上の各照射領域81はX方向に長い帯状となっており、複数の光照射部2にそれぞれ対応する複数の(本実施の形態では3個の)照射領域81はY方向に並んでいる。照射領域81のX方向の幅は、図6中の1つの撮像領域R1の同方向の幅にほぼ一致し、複数の照射領域81の集合が撮像領域R1に含まれる。また、図5に示す各光照射部2の光軸A1〜A3は対応する照射領域81の中央にて当該照射領域81を通過する。既述のように、複数の光照射部2はYZ平面に平行な支持板41上に固定されており、複数の光照射部2の光軸A1〜A3もYZ平面に平行な面に含まれるものとなっている。当該面上における複数の光軸A1〜A3とZ方向とのなす角(以下、単に「光軸とZ方向とのなす角」という。)AZ1,AZ2,AZ3(図5参照)は互いに異なる角度に設定されており、角AZ3が最大となり、角AZ1が最小となる。なお、欠陥検出装置1では、光照射部2の位置および向きを変更することにより、角AZ1,AZ2,AZ3の大きさが調整可能とされる(後述の角CN1において同様)。
ここで、対象面91上の複数の照射領域81における代表的な傾斜方向を示すものとして、複数の照射領域81の各位置における法線の方向を平均した方向(正確には、複数の照射領域81の各位置における法線を法線要素として、複数の照射領域81の全体における複数の法線要素の方向を平均した方向)を示す平均法線を定義する。本実施の形態における対象物9では、YZ平面に平行な対象面91の断面曲線(断面形状)における曲率の変化は緩やかであるため、当該断面曲線において複数の照射領域81の範囲内では曲率はほぼ一定であり、3個の照射領域81のうちの中央の照射領域81の中心P1における法線が平均法線(図7の上段にて符号Nを付す矢印にて示す。)と等価であるとみなすことができる。平均法線Nを含み、かつ、移動方向(Y方向)に平行な参照面を想定すると、図5中の複数の光軸A1〜A3を参照面に投影した複数の線は図7の上段にて符号B1,B2,B3を付すものとなる。なお、本実施の形態では、撮像部3の光軸C1も参照面上に位置する。
図7の上段に示すように、複数の線B1〜B3は平均法線Nに対して同じ側に傾斜しており、複数の線B1〜B3と平均法線Nとのなす角(すなわち、対象面91から光照射部2側における線B1〜B3の部分と平均法線Nとの間の角)BN1,BN2,BN3は互いに異なっている。実際には、角BN3が最大となり、角BN1が最小となる。また、角BN3と角BN2との角度の差は角AZ3と角AZ2との角度の差に等しくなり(図5参照)、角BN2と角BN1との角度の差は角AZ2と角AZ1との角度の差に等しくなり、好ましくは、角BN3と角BN2との角度の差、および、角BN2と角BN1との角度の差が共に5度以上15度未満とされる。
後述する検査領域の検査時には、対象物9がY方向に平行移動することにより複数の照射領域81が対象面91上を相対的に移動するが、複数の照射領域81が対象面91の検査領域内のいずれの位置に配置される場合でも、角BN1〜BN3がいずれも45度以上90度未満となり、撮像部3の光軸C1と平均法線Nとのなす角(すなわち、撮像部3側における光軸C1と平均法線Nとの間の角)CN1が、参照面上の複数の線B1〜B3と平均法線Nとのなす角BN1〜BN3の最小値BN1よりも小さくなるように、対象物9上の検査領域の傾斜方向に合わせて支持板41上の複数の光照射部2および撮像部3の位置が調整される(または、対象物9がベルト112上にて傾けて載置される。)。このように、角CN1が角BN1よりも小さくされることにより、光照射部2からの光の対象面91における正反射光が撮像部3に入射してしまうことが防止され、光照射部2からの光の照射領域81における乱反射光が撮像部3にて受光される。好ましくは、角CN1は0度以上42度以下となるように調整され、これにより、画像中に欠陥の影が容易に映し出される。より好ましくは、角CN1は0度以上20度以下とされ、この場合、撮像部3により取得される画像の歪みやぼけが抑えられる。
なお、図7に示す状態では、複数の照射領域81においてY方向の幅Vが等しくなるとともに、複数の照射領域81が隙間なくY方向に並んでいるが、平均法線Nの方向によっては、複数の照射領域81においてY方向の幅が僅かに相違するとともに、互いに隣接する照射領域81において一部が僅かに重なる、あるいは、互いに隣接する照射領域81間に僅かに隙間が生じる。
図8は、対象面91上の凸状の欠陥92上の一点921に一の光照射部2からの光811(平行光の一部)が入射する様子を示す図である。もちろん、実際には、複数の照射領域81の各位置(ただし、欠陥により影となる部分を除く)に同様に光が入射する。欠陥検出装置1では、光811の入射方向の範囲である広がり角の半角φ、換言すれば、点921に向かって入射する光811が形成する点921を頂点とする円錐の中心軸と母線とのなす角が好ましくは0度以上3度以下とされ、このような光811の集合は少なくとも平行光であるとみなすことができる。この半角φは点光源の大きさに依存し、例えば、LED22の発光領域の直径をD、レンズ23の焦点距離(すなわち、図5に示すLED22とレンズ23との間の距離)をfとすると、これらの値は数2に示す関係を満たす。
Figure 2009180597
半角φを0度以上(事実上0度を超える。)3度以下とするためには、発光領域の直径Dは数3を満たす必要がある。
Figure 2009180597
より好ましくは、半角φは0°以上1°以下とされ、この場合、発光領域の直径Dは数4の範囲とされる。
Figure 2009180597
図9は、欠陥検出装置1の動作の流れを示す図である。図5の欠陥検出装置1では、まず、支持台113上に対象物9が載置され、移動機構11により対象物9のY方向への移動が開始される(ステップS1)。次に、対象物9が連続的に移動している間に、照明部20に含まれる複数の光照射部2のLED22が同時に極短時間だけ発光し、各LED22から導かれる平行光が対象面91上の対応する照射領域81に照射される。また、制御部51の制御により、光の照射に同期して撮像部3が複数の照射領域81を同時に撮像する(すなわち、一度の撮像動作にて複数の照射領域81を含む領域を撮像する。)(ステップS2)。光照射部2による光の照射では、電源によりLED22に定格電流よりも大きな電流が微小時間だけ与えられ、これにより、十分な光量であって数μ〜100μ秒のフラッシュ光である平行光が照射領域81に照射される。その結果、例えば、対象物9が毎秒1mにて移動する場合、光が照射される間に対象物9の移動する距離は0.1mm以下とされ、撮像部3にて取得される画像のぶれが十分に防止され、欠陥の検出精度の低下が防止される。
その後、次の撮像を行うか否かが確認され(ステップS3)、次の撮像を行う場合には、対象物9が直前の撮像時における位置から、複数の照射領域81のY方向の幅の最小値以下の距離(すなわち、検査時において検査領域の傾斜方向に従って変動する各照射領域81のY方向の幅のうち最も小さくなる幅を最小幅として、複数の照射領域81の最小幅のうちの最小値以下の距離であり、以下、「繰り返し距離」という。)だけ移動方向に移動した後に、ステップS2の処理が行われる。実際には、制御部51では対象面91のYZ平面に平行な断面形状が記憶されており、対象物9の相対移動に同期して昇降機構44を駆動することにより、撮像部3と対象面91上の照射領域81との間の距離が一定に保たれた状態で撮像が行われる。
以上のようにして、検査領域の検査では、対象物9が移動方向に繰り返し距離だけ移動する毎に、複数の光照射部2による光の照射および撮像部3による撮像動作が繰り返される。既述のように、欠陥検出装置1では、複数の撮像ユニット4がX方向に配列されており、対象物9の(+Y)方向への連続的な移動に伴って複数の撮像ユニット4により検査領域の全体の検査が行われると、光の照射および撮像動作の繰り返しが停止され(ステップS3)、対象物9の移動も停止されて欠陥検出動作が完了する(ステップS4)。
ところで、図10の上段に示すように、Z方向と光照射部の光軸992とのなす角θが80度とされる比較例の欠陥検出装置99において、緩やかに湾曲した(例えば、平均的な曲率半径が1000mmの)対象面91上の検査を行う場合、図10の下段に示すように、撮像部991にて取得される画像では対象面91のY方向の各位置における傾斜方向(法線の方向)に応じた濃淡が生じる。詳細には、光照射部の光軸992と法線とのなす角が大きい対象面91上の位置では光の照射量(単位面積当たりの照射量)が比較的少なくなることにより、画像中の当該位置を示す領域は暗くなり(図10の下段の画像において右側の領域が黒くなり)、光照射部の光軸992と法線とのなす角が小さい対象面91上の位置では光の照射量が比較的多くなることにより、画像中の当該位置を示す領域は明るくなる(図10の下段の画像において左側の領域が白くなる。)。なお、図10の下段では画像中の濃淡を強調して図示している。
この場合に、例えば高さが0.1mm以下の欠陥の検出を行う際には、検査領域において光照射部の光軸992とのなす角が70度±5度の範囲外となる法線の位置では、画像中における欠陥の影の周囲の領域に対するコントラストが小さくなる(影が薄くなる)、あるいは、検出すべき最小高さ(または深さ)の欠陥の影の長さが、画像中にて検出可能な影の長さの下限未満となるため、欠陥が検出できなくなる。実際には、図10の対象面91では(−Y)側の位置ほど法線と光軸992とのなす角は小さくなり、(+Y)側の位置ほど法線と光軸992とのなす角は大きくなり、欠陥検出装置99では、光軸992とのなす角が70度±5度の範囲内の法線を有する位置(すなわち、YZ平面に平行な対象面91の断面曲線において、光照射部の光軸992とのなす角が20度±5度の範囲内となる接線が得られる位置であり、図10にて符号73を付す矢印にて示すY方向の範囲内の位置)においてのみ、高さが0.1mm以下の欠陥の検出が可能となる。
図11に示すように対象面91が法線N11,N12,N13の方向が異なる3つの領域911,912,913を有し、各法線N11〜N13(対象面91から撮像部3側(図11中の上側)の部分を意味する。以下同様。)の対象面91上の位置を中心に時計回りを正として、領域911の法線N11がZ方向に対して0度の角度位置(Z方向に平行)となり、領域912の法線N12がZ方向に対して(−10)度の角度位置(図11中にて符号γ1を付す矢印にて示す角度位置)となり、領域913の法線N13がZ方向に対して(−20)度の角度位置(図11中にて符号γ2を付す矢印にて示す角度位置)となると仮定すると、図10の上段に示すようにZ方向とのなす角θが80度に設定された光軸992(すなわち、領域912の法線N12とのなす角が70度となる光軸992であり、図11中の光軸A2に平行となる。)を有する光照射部からの光の照射により領域911,913の画像を取得しても、当該領域911,913では光照射部の光軸992と法線N11,N13とのなす角が70度±5度の範囲外となるため、欠陥が検出不能となる。
図10の比較例の欠陥検出装置99において、光照射部をX方向に平行な軸を中心として対象物9に対して回動する機構を設けることにより、検査領域上の各位置において光軸992のZ方向に対する角度を複数通りに変更しつつ撮像を繰り返すことも考えられるが、この場合、検査に要する時間が長くなってしまう。また、光照射部と撮像部との複数の組合せをY方向に配列し、複数の組合せにおいて光照射部の光軸のZ方向に対する角度を相違させることにより検査を行うことも考えられるが、この場合、複数の撮像部が必要となり、欠陥検出装置の製造コストが増大してしまうとともに、検査を行うために対象物を移動させる距離が長くなってしまう(すなわち、検査ラインが長くなる。)。
これに対し、図5の欠陥検出装置1にて高さが0.1mm以下(ただし、所定の大きさ以上)の欠陥の検出を行う際には、図11に示すように、光軸A1〜A3とZ方向とのなす角AZ1〜AZ3がそれぞれ70度、80度、90度に設定される(すなわち、複数の光軸A1〜A3とXY平面とのなす角はそれぞれ20度、10度、0度とされる。)。したがって、領域911では光軸A1と法線N11とのなす角θ1が70度となり、領域912では光軸A2と法線N12とのなす角θ2が70度となり、領域913では光軸A3と法線N13とのなす角θ3が70度となる。
実際には、曲面である対象面91上の法線の方向は連続的に変化するが、Z方向とのなす角AZ1が70度となる光軸A1に対応する照射領域81を示す画像(撮像部3にて取得される画像)の部分では、法線のZ方向に対する角度位置が(−5)度以上(+5)度以下となる対象面91上の領域の欠陥が検出可能となり、Z方向とのなす角AZ2が80度となる光軸A2に対応する照射領域81を示す画像の部分では、法線のZ方向に対する角度位置が(−15)度以上(−5)度以下となる対象面91上の領域の欠陥が検出可能となり、Z方向とのなす角AZ3が90度となる光軸A3に対応する照射領域81を示す画像の部分では、法線のZ方向に対する角度位置が(−25)度以上(−15)度以下となる対象面91上の領域の欠陥が検出可能となる。なお、表1では最上段に「AZ」と記す列に光軸A1〜A3とZ方向とのなす角AZ1〜AZ3の角度を示し、最上段に「検出可能角度範囲」と記す列に、欠陥の検出が可能となる領域の法線のZ方向に対する角度位置の範囲(以下、「検出可能角度範囲」という。)を示している。
Figure 2009180597
既述のように、欠陥検出装置1では、照射領域81の幅の最小値以下の繰り返し距離だけ照射領域81が対象物9に対して移動方向に相対的に移動する毎に、複数の光照射部2による光の照射および撮像部3による撮像動作が繰り返される。したがって、対象面91上の検査領域の各位置を全ての照射領域81に順次含ませて画像が取得される(繰り返し距離によっては、連続する複数回の撮像動作において、対象面91上のある位置が同じ照射領域81内に配置されることもある。)。その結果、対象面91上の検査領域の各位置に対して、検出可能角度範囲を(−25)度以上(+5)度以下として欠陥の検出が可能となる。このように、欠陥検出装置1では、緩やかに湾曲する面に含まれる検査領域の欠陥を精度よくかつ容易に検出することが実現される。
なお、対象面91の傾斜方向によっては複数の照射領域81が僅かに部分的に重なるが、部分的に重なった領域に欠陥が位置する場合でも、撮像部3にて取得される画像ではある程度のコントラストが得られるため欠陥の検出が可能である。また、対象面91の傾斜方向によっては複数の照射領域81が隙間を空けて配置されるが、この場合でも、繰り返し距離が照射領域81の幅の最小値以下とされることにより、全ての照射領域81のそれぞれに検査領域の各位置を確実に含ませて画像が取得されるため、欠陥検出装置1では、欠陥の検出を精度よく行うことが可能である。
図12は、本発明の第2の実施の形態に係る欠陥検出装置1の撮像ユニット4aを示す図である。図12の撮像ユニット4aは、図5の撮像ユニット4と比較して、支持板41がX方向に平行な軸を中心として回動可能となっているとともに、支持板41に2つの距離センサ31が設けられる点で相違している。他の構成は、図5と同様であり、同符号を付している。
図12の撮像ユニット4aでは、図5の撮像ユニット4と同様に、照明部20の複数の光照射部2および撮像部3はYZ平面に平行な1つの支持板41に固定されており、支持板41の(−X)側には支持板41に平行な補助支持板42が設けられる。補助支持板42には、モータおよび減速機を有する回動機構43が取り付けられており、回動機構43によりX方向に平行な回動軸J1を中心として支持板41が補助支持板42に対して、例えば半時計回りに0度から30度の範囲内にて回動可能とされる。また、撮像ユニット4aでは、昇降機構44により補助支持板42が図12中のZ方向に移動(昇降)可能とされる。
また、支持板41上において撮像部3の(+Y)側および(−Y)側には2つの距離センサ31がそれぞれ設けられる。2つの距離センサ31は、撮像部3の光軸C1を含むとともにY方向に垂直な面に関して面対称に配置されており、2つの距離センサ31により、対象面91上において光軸C1の(+Y)側および(−Y)側の位置のそれぞれにて、撮像部3との間の光軸C1に平行な方向の距離が検出可能とされる。本実施の形態では、複数の光照射部2、撮像部3、2つの距離センサ31、支持板41、補助支持板42、回動機構43および昇降機構44が1つの撮像ユニット4aとなっている。
図12の撮像ユニット4aを有する欠陥検出装置1における欠陥検出動作では、複数の光照射部2による光の照射および撮像部3による撮像を繰り返す際に(図9:ステップS2,S3)、対象面91上において光軸C1の(+Y)側および(−Y)側の位置のそれぞれにて、撮像部3との間の光軸C1に平行な方向の距離が2つの距離センサ31により検出されることにより、中央の照射領域81の中心P1近傍における法線(すなわち、平均法線N)の光軸C1に対する角度が検出される(図7参照)。後述するように、回動機構43により光軸C1は対象面91の傾斜方向に応じてZ方向に対して傾斜した状態となるが、平均法線Nの光軸C1に対する角度に回動機構43による支持板41の回動角を考慮すれば、平均法線Nの絶対的な方向が検出可能となる。
そして、第1の実施の形態と同様に、高さが0.1mm以下の欠陥の検出を行う場合には、平均法線Nの方向と中央の照射領域81を通過する光軸A2とのなす角、すなわち、参照面上の線B2と平均法線Nとのなす角BN2(図7参照)が理想的には70度となるように、回動機構43が制御されることにより、参照面上の複数の線B1〜B3と平均法線Nとのなす角BN1〜BN3がそれぞれ60度、70度および80度近傍にて維持される。このようにして、対象物9の相対移動中に、回動機構43が照明部20の複数の光照射部2を対象物9に対して回動することにより、参照面上における複数の線B1〜B3と平均法線Nとのなす角BN1〜BN3の平均値の変動(各撮像動作時における角BN1〜BN3の平均値のばらつき)を低減しつつステップS2の処理が繰り返される(ステップS3)。その後、対象物9の移動が停止され、欠陥検出動作が完了する(ステップS4)。
以上に説明したように、図12の撮像ユニット4aを有する欠陥検出装置1では、2つの距離センサ31が平均法線Nの方向を検出する法線検出部となっており、回動機構43が法線検出部の出力に基づいて制御されることにより、複数の光照射部2の検査領域に対する光の照射方向(すなわち、参照面上における複数の線と平均法線とのなす角)を精度よく調整することができる。その結果、多くの場合は中央の照射領域81に対応する画像中の領域にて欠陥を検出することが可能となり、仮に、当該領域にて欠陥を検出することができない場合でも、中央の照射領域81とは光の照射方向が異なる(−Y)側の照射領域81または(+Y)側の照射領域81に対応する画像中の領域にて欠陥を検出することができ、様々な傾斜方向の部位を含む検査領域における欠陥をより精度よく検出することができる。
また、欠陥検出装置1では、回動機構43が、複数の光照射部2と共に撮像部3を回動することにより、撮像部3における撮像方向(光軸C1の方向)を複数の光照射部2の照射方向(光軸A1〜A3の方向)に対して一定に保つことができ、検査領域上の欠陥を一定の撮像条件にて安定して検出することができる。
図13は、本発明の第3の実施の形態に係る欠陥検出装置1の撮像ユニット4bを示す図である。図13の撮像ユニット4bは、撮像部3の光軸C1を含むとともに支持板41に垂直な面に関して、照明部20の複数の光照射部2(すなわち、(−Y)側の複数の光照射部2)とほぼ面対称となるように、他の複数の光照射部2(すなわち、(+Y)側の複数の光照射部2)を有する照明部20aが設けられる点、および、図12の撮像ユニット4aと同様の2つの距離センサ31が支持板41に取り付けられる点で、図5の撮像ユニット4と相違している。他の構成は、図5と同様であり、同符号を付している。
図13の撮像ユニット4bでは、(+Y)側の照明部20aの複数の光照射部2により、(−Y)側の照明部20の複数の光照射部2とは異なる方向から検査領域上に平行光を照射することが可能とされている。具体的には、図7の場合と同様に平均法線Nを想定した場合に、(+Y)側の複数の光照射部2の光軸A4〜A6を参照面に投影した複数の線と、(−Y)側の複数の光照射部2の光軸A1〜A3を参照面に投影した複数の線とが平均法線Nに対して互いに反対側に傾斜する。また、光軸A1および光軸A4はZ方向とのなす角AZ1,AZ4が同じ角度τ1とされ、光軸A2および光軸A5はZ方向とのなす角AZ2,AZ5が同じ角度τ2とされ、光軸A3および光軸A6はZ方向とのなす角AZ3,AZ6が同じ角度τ3とされる(ただし、(τ1<τ2<τ3))。
(+Y)側の照明部20aの複数の光照射部2も、検査領域において移動方向に垂直なX方向に伸びるとともに移動方向に沿って並ぶ複数の照射領域に平行光を照射することが可能となっている。欠陥検出装置1では、撮像部3と対象面91上の照射領域との間が対象面91からの光が撮像部3の撮像面上にて結像される距離とされ、かつ、対象面91上の平均法線NがZ方向に平行となる場合において、(+Y)側の複数の光照射部2の複数の照射領域が(−Y)側の複数の光照射部2の複数の照射領域とほぼ一致する。
図13の撮像ユニット4bを有する欠陥検出装置1における欠陥検出動作では、図13に示すように、YZ平面に平行な断面形状が(+Z)方向に凸となる椀型の対象面91を有する対象物9がベルト112上に載置され(図5参照)、移動機構11により対象物9の(+Y)方向への移動が開始されると(ステップS1)、2つの距離センサ31にて検出される平均法線Nの向きに応じて(−Y)側の照明部20の複数の光照射部2、および、(+Y)側の照明部20aの複数の光照射部2の一方が能動化され、対象面91上の複数の照射領域に光が照射される。例えば、平均法線N(ただし、対象面91から撮像部3側の部分)がZ方向に対して(−Y)側に傾斜している場合(図13の対象物9の(−Y)側の部分に対する検査時)には(−Y)側の複数の光照射部2が能動化され、平均法線NがZ方向に対して(+Y)側に傾斜している場合(図13の対象物9の(+Y)側の部分に対する検査時)には(+Y)側の複数の光照射部2が能動化される。そして、光の照射に同期して撮像部3により複数の照射領域を含む領域が撮像される(ステップS2)。
欠陥検出装置1では、対象物9が移動方向に繰り返し距離だけ移動する毎に、能動化された複数の光照射部2による光の照射および撮像部3による撮像動作が繰り返され(ステップS2,S3)、検査領域の全体が検査されると、対象物9の移動が停止され、欠陥検出動作が完了する(ステップS4)。
以上に説明したように、図13の撮像ユニット4bを有する欠陥検出装置1では、平均法線NがZ方向に対して(−Y)側に傾斜している場合に能動化される照明部20、および、平均法線NがZ方向に対して(+Y)側に傾斜している場合に能動化される照明部20aが設けられる。これにより、検査領域において平均法線Nが相対移動方向の前側および後側のいずれの向きに(比較的大きく)傾く場合であっても、検査領域の欠陥を容易にかつ精度よく検出することが実現される。なお、撮像ユニット4bに図12の回動機構43が追加され、より精度よく欠陥の検出が行われてもよい。
図14は光照射部の他の例を示す図である。図14に示す光照射部2aでは、光源22aとしてハロゲンランプ等のある程度の大きさを有するものが利用される。なお、図14では光照射部2aの光軸に符号Aを付している。
光照射部2aは、光源22a、レンズ24、ピンホール板25およびレンズ23を備え、レンズ24により光源22aの像がピンホール板25の開口251上に形成され、開口251を通過した光がレンズ23により平行光とされる。また、ピンホール板25近傍にはシャッタ26が配置され、短時間の光の出射が可能とされる。光照射部2aでは、光源22a、レンズ24およびピンホール板25が点光源としての役割を果たし、レンズ23の焦点距離fに対して開口251の直径Dが数3を満たすことにより、既述のように、照射領域の各位置に入射する光の入射方向の範囲の半角が0度以上3度以下とされる。これにより、欠陥検出装置1における対象物9の検査に適した好ましい平行光を対象面91上に照射することが可能となる。なお、実際には、シリンドリカルレンズ等がさらに設けられて対象面91上の帯状の照射領域への光の照射が可能とされる。
図15は光照射部のさらに他の例を示す図である。図15に示す光照射部2bは、基板21上に配列されるようにして実装された複数のLED22および複数のレンズ23を備え、各LED22に1つのレンズ23が対応し、複数のレンズ23からの平行光は同方向に導かれる。なお、光照射部2bでは、複数のレンズ23のうち中央のレンズ23aの光軸Aが光照射部の光軸であるとみなすことができる。
複数のLED22および複数のレンズ23はX方向に等間隔にて配置され、各LED22から導かれる平行光が互いに接して1つの照射領域へと照射される。これにより、対象面91上のX方向の広い範囲に隙間なく十分な光量の光を照射することができる。なお、図15では図示を省略しているが、実際には複数のLED22にそれぞれ対応する対象面91上の複数の照射範囲を隣接させるために、LED22とレンズ23との間に矩形の絞りが配置され、レンズ23も外形が矩形のものが使用される。また、照射範囲同士は実質的に接しているのであれば、僅かに重なり合っていてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
欠陥検出装置1では、複数の光軸A1〜A6の傾斜角は様々な値とすることができ、また、照明部に含まれる光照射部の個数も2、あるいは、4以上であってもよい。ただし、撮像部3により同時に撮像される2以上の照射領域81に光を確実に照射して、高精度な欠陥検出を実現するには、検査時において照明部の複数の光照射部の光軸を参照面上に投影した複数の線のうちの2以上の線と平均法線Nとのなす角が90度未満(より好ましくは85度以下)とされる必要がある。また、欠陥により形成される影の長さを十分に長くするという観点では、当該2以上の線と平均法線Nとのなす角が45度以上(より好ましくは75度以上)とされる。
また、緩やかに湾曲する面に含まれる検査領域上の一定の大きさの欠陥を確実に(漏れなく)検出するには、一の照明部に含まれる複数の光照射部の光軸を参照面上に投影した複数の線のそれぞれと他の線とのなす角の最小値が15度以下とされることが好ましく、光照射部の個数を少なくするには、当該複数の線のそれぞれと他の線とのなす角の最小値が5度以上とされることが好ましい。
上記実施の形態では、撮像部3にて一の撮像動作が行われた後、次の撮像動作が行われるまでの対象物9の移動方向への移動距離(すなわち、繰り返し距離)は、複数の照射領域81の幅の最小値以下の距離とされるが、検査領域上の検査を高速に行うという観点では、繰り返し距離は照射領域81の幅の最小値の1/2以上であることが好ましい。
また、上記実施の形態では、ZX平面に平行な対象面91の断面形状がX方向に平行な線分となる対象物9に対して検査が行われるが、当該断面形状が曲線となる対象物が検査対象とされてもよい。この場合でも、対象面上の各位置にて、X方向およびY方向の曲率半径が一定値以上(例えば、500mm以上であり、曲率半径が無限大となる平面を含む。)となって、緩やかに湾曲しておれば、欠陥検出装置1では、周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出することが可能である。なお、このような対象面上では、各照射領域の移動方向のエッジは緩やかな曲線となるが、既述のように、対象面上の各位置では曲率半径が一定値以上とされるため、照射領域は移動方向に垂直な方向に帯状に伸びているとみなすことができる。
照明部20,20aでは、複数の光軸A1〜A3(または、光軸A4〜A6)が同一面に含まれるように複数の光照射部がX方向の同位置に配置されるが、検査時において、照明部の複数の光照射部(ただし、撮像部3の光軸C1の(−Y)側および(+Y)側の双方に照明部が設けられる場合には、(−Y)側および(+Y)側のうち能動化されている照明部の複数の光照射部)の光軸を参照面に投影した場合に、投影された複数の線が平均法線に対して同じ側に傾斜し、かつ、当該複数の線と平均法線とのなす角が互いに異なるとともに45度以上90度未満とされるのであるならば、複数の光照射部が、X方向に関して異なる位置に配置されてもよい。撮像部3も、その光軸と平均法線とのなす角が、参照面上の当該複数の線と平均法線とのなす角の最小値よりも小さくされるのであるならば、X方向に関して光照射部とは異なる位置に配置されてもよい。
また、平行光を対象面91上に照射する光照射部の構成は、図5、図14および図15に示すもの以外に様々に変更可能であり、例えば、凹面鏡等が設けられて平行光が生成されてもよい。また、光照射部から出射される光は必ずしもフラッシュ光である必要はない。
図5の撮像ユニット4において、図12の距離センサ31と同様のものが設けられ、距離センサの出力に基づいて昇降機構44が制御されてもよい。また、図12の撮像ユニット4aにて距離センサ31が省略され、対象面91のYZ平面に平行な断面形状に基づいて検査領域上の各位置に複数の照射領域が配置される際の平均法線の方向が予め取得されることにより、回動機構43が制御されてもよい。ただし、回動機構43を有する欠陥検出装置にて欠陥検出を精度よくかつ効率よく行うには、撮像ユニットに平均法線の方向を検出する法線検出部が設けられることが好ましい。もちろん、法線検出部は2つの距離センサ31以外にて実現されてもよい。
欠陥検出装置1では、昇降機構44が撮像距離変更部として撮像部3と対象物9との間の距離を変更することにより、対象物9の移動方向への相対移動に伴って、撮像部3の光軸C1におよそ沿う方向に関して検査領域上の撮像領域の位置が大きく変動する場合であっても、検査領域の欠陥を精度よく検出することが実現されるが、撮像距離変更部は、対象物9を撮像部3に対して進退させる機構により実現されてもよい。同様に、複数の光照射部の対象物9に対する相対的な回動は、X方向に平行な軸を中心として対象物9を回動する機構により実現されてもよい。
上記実施の形態では、移動機構11が対象物9を移動方向に連続的に移動させることにより、検査領域の検査を高速に行うことが実現されるが、例えば、対象物9が移動方向に繰り返し距離だけ移動する毎に対象物9の移動が停止され、対象物9が静止した状態で撮像部3の撮像動作が行われてもよい。また、複数の光照射部および撮像部に対する対象物9の移動方向への相対移動は、複数の光照射部および撮像部を対象物9に対して移動させる移動機構により実現されてもよい。
欠陥検出装置1は、微小な、あるいは、高さ(または深さ)の小さい欠陥が生じやすい板金加工物の欠陥検出に適しているが、対象面が入射光を散乱する性質を有するのであれば、研削面、放電加工面、粗面となる塗装面等を有する様々な他の部材の欠陥検出に利用されてもよい。また、欠陥検出装置1の設計によっては、緩やかに凹状に湾曲する対象面を有する部材が欠陥検出の対象物とされてもよい。
比較例の欠陥検出装置の一部を示す図である。 対象面上に生じる影を示す図である。 凸状の欠陥に平行光が照射される様子を示す断面図である。 凹状の欠陥に平行光が照射される様子を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る欠陥検出装置を示す図である。 撮像ユニットの配置を示す図である。 複数の光照射部からの平行光の照射方向を説明するための図である。 対象面の一点に入射する光を示す図である。 欠陥検出装置の動作の流れを示す図である。 比較例の欠陥検出装置における平行光の照射方向を説明するための図である。 対象面の各位置の法線と光軸との関係を示す図である。 第2の実施の形態に係る撮像ユニットを示す図である。 第3の実施の形態に係る撮像ユニットを示す図である。 光照射部の他の例を示す図である。 光照射部のさらに他の例を示す図である。
符号の説明
1 欠陥検出装置
2,2a,2b 光照射部
3 撮像部
9 対象物
11 移動機構
31 距離センサ
43 回動機構
44 昇降機構
51 制御部
81 照射領域
91 対象面
92,93 欠陥
A,A1〜A6 (光照射部の)光軸
B1〜B3 線
BN1〜BN3,CN1 角
C1 (撮像部の)光軸
N 平均法線
S1〜S4 ステップ
V 幅

Claims (12)

  1. 入射光を散乱する性質を有するとともに緩やかに湾曲する面に含まれる検査領域において、周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出する欠陥検出装置であって、
    前記検査領域において所定の移動方向に垂直な方向に帯状に伸びるとともに前記移動方向に沿って並ぶ複数の照射領域に平行光を照射する複数の光照射部と、
    前記複数の照射領域を同時に撮像する1つの撮像部と、
    前記湾曲する面を有する対象物を前記移動方向に前記複数の光照射部および前記撮像部に対して相対的に移動させる移動機構と、
    前記対象物が前記複数の照射領域の幅の最小値以下の距離だけ前記移動方向に相対移動する毎に前記撮像部による撮像動作を繰り返す制御部と、
    を備え、
    前記複数の照射領域の各位置における法線の方向を平均した方向を示す平均法線を含み、かつ、前記移動方向に平行な参照面に前記複数の光照射部の光軸を投影した場合に、投影された複数の線が前記平均法線に対して同じ側に傾斜し、かつ、前記複数の線と前記平均法線とのなす角が互いに異なるとともに45度以上90度未満とされ、
    前記撮像部の光軸と前記平均法線とのなす角が、前記参照面上の前記複数の線と前記平均法線とのなす角の最小値よりも小さいことを特徴とする欠陥検出装置。
  2. 請求項1に記載の欠陥検出装置であって、
    前記撮像部の光軸と前記平均法線とのなす角が0度以上42度以下であることを特徴とする欠陥検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の欠陥検出装置であって、
    前記参照面上の前記複数の線のそれぞれと他の線とのなす角の最小値が5度以上15度以下であることを特徴とする欠陥検出装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
    前記対象物の相対移動中に前記複数の光照射部を前記対象物に対して相対的に回動することにより、前記参照面上における前記複数の線と前記平均法線とのなす角の平均値の変動を低減する回動機構をさらに備えることを特徴とする欠陥検出装置。
  5. 請求項4に記載の欠陥検出装置であって、
    前記回動機構が、前記複数の光照射部と共に前記撮像部を回動することを特徴とする欠陥検出装置。
  6. 請求項4または5に記載の欠陥検出装置であって、
    前記平均法線の方向を検出する法線検出部をさらに備え、
    前記回動機構が、前記法線検出部の出力に基づいて制御されることを特徴とする欠陥検出装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
    前記複数の光照射部とは異なる方向から前記検査領域上の複数の照射領域に平行光を照射する他の複数の光照射部をさらに備え、
    前記他の複数の光照射部の光軸を前記参照面に投影した複数の線と、前記複数の光照射部の光軸を前記参照面に投影した前記複数の線とが前記平均法線に対して互いに反対側に傾斜しており、
    前記検査領域の検査の際に、前記平均法線の向きに応じて前記複数の光照射部および前記他の複数の光照射部の一方が能動化されることを特徴とする欠陥検出装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
    前記撮像部と前記対象物との間の距離を変更する撮像距離変更部をさらに備えることを特徴とする欠陥検出装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
    前記移動機構が、前記対象物を前記移動方向に連続的に相対移動させることを特徴とする欠陥検出装置。
  10. 入射光を散乱する性質を有するとともに緩やかに湾曲する面に含まれる検査領域において、周囲に対して凸状または凹状となる欠陥を検出する欠陥検出方法であって、
    a)前記検査領域において所定の移動方向に垂直な方向に帯状に伸びるとともに前記移動方向に沿って並ぶ複数の照射領域に複数の光照射部により平行光を照射しつつ、1つの撮像部により前記複数の照射領域を同時に撮像する工程と、
    b)前記湾曲する面を有する対象物を前記移動方向に前記複数の光照射部および前記撮像部に対して相対的に移動させるとともに、前記対象物が前記複数の照射領域の幅の最小値以下の距離だけ前記移動方向に相対移動する毎に前記a)工程を繰り返す工程と、
    を備え、
    前記複数の照射領域の各位置における法線の方向を平均した方向を示す平均法線を含み、かつ、前記移動方向に平行な参照面に前記複数の光照射部の光軸を投影した場合に、投影された複数の線が前記平均法線に対して同じ側に傾斜し、かつ、前記複数の線と前記平均法線とのなす角が互いに異なるとともに45度以上90度未満とされ、
    前記撮像部の光軸と前記平均法線とのなす角が、前記参照面上の前記複数の線と前記平均法線とのなす角の最小値よりも小さいことを特徴とする欠陥検出方法。
  11. 請求項10に記載の欠陥検出方法であって、
    前記b)工程における前記対象物の相対移動中に、前記複数の光照射部を前記対象物に対して相対的に回動することにより、前記参照面上における前記複数の線と前記平均法線とのなす角の平均値の変動が低減されることを特徴とする欠陥検出方法。
  12. 請求項10または11に記載の欠陥検出方法であって、
    前記b)工程において、前記対象物を前記移動方向に連続的に相対移動させることを特徴とする欠陥検出方法。
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