JP2007167882A - 軸肥大加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸材への加熱を伴う軸肥大加工方法において、軸材からの保持部への放熱冷却を伴うような高温条件下での軸肥大変形挙動及び変形機構を明らかにすると共に、加工性に及ぼす軸肥大加工過程での青熱脆性の影響を明らかにして、最適な軸材への加熱を伴う軸肥大加工方法を提供すること。
【解決手段】一対の保持部2,2にて軸材であるワークWを保持させ、少なくともその保持部2,2間のワークWに圧縮圧力と曲げ及び該ワークWの軸心回りの回転を付加して、該ワークWの任意の位置に所望の肥大部を成形する軸肥大加工方法を行うにあたり、ワークWを加熱するようにする。このワークWを加熱する加熱工程をワークWに軸肥大加工を施す前、又は、ワークWに軸肥大加工を施す前と軸肥大加工中に行い、少なくとも軸肥大加工中のワークWの肥大成形したい部分の温度を青熱脆性温度域を越える温度とした状態で、該ワークWに軸肥大加工を施すようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、直線状の軸材の中間部に素材径よりも大径となる肥大部を一体的に成形する軸肥大加工方法に関するものである。
従来、軸材の中間部に肥大部を設ける場合には、太い軸材に対する切削加工によるか、鍛造等の塑性加工による成形と切削加工による仕上げ等によるか、あるいは、軸材に別部品を溶接して接合する方法が採られていた。しかしながら、素材に切削加工を施す場合には、切削加工に手間がかかるだけでなく、材料的にも無駄が多くなるので不経済であり、さらに、長尺物の中間部に肥大部を削り出すことは難しいものであった。また、溶接にて素材に別部品を接合する方法では、溶接熱の影響を受けるといった問題点があった。
この問題点を解決するために、軸材の中間部に局部的に肥大部を成形する方法として、軸材に回転と圧縮圧力及び曲げを作用させる軸肥大加工方法がある。この技術によれば、軸材の中間部に簡単に肥大部を成形することができるので、従来のような切削加工あるいは溶接をする必要がなくなる。この従来の技術を詳しく説明すると、所定間隔に離間した一対の保持部で直線状の軸材を保持させる。そして、この軸材の軸心回りに回転を加え、その状態で、前記保持部の少なくとも一方を他方に接近する方向に移動させると共に、一対の保持部のいずれかを軸線と交差する方向へ徐々に偏倚させる。これにより、曲げの外側においても常に圧縮応力が作用する条件下で回転中の軸材に圧縮力と曲げ力を作用させて、両保持部間の軸材に直径方向の塑性変形を生じさせる。然る後、曲げの外側においても圧縮応力が作用する条件を保ったまま、前述した保持体の偏倚を徐々に復元させることにより、軸材の中間部に肥大部を成形するものである(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記技術では軸材に曲げ及び回転を作用させる際には、圧縮圧力を加えると共に回転させ、曲げを行い所望の形状を得た後、曲げ戻しを行い圧縮と回転を停止するものであるため、軸材の素材が高強度鋼材や大型軸鋼材になると、高い圧縮圧力が必要となり、該軸肥大加工法を軸材に施す装置の大型化が不可欠となる。また、逆に低い圧縮圧力では所望の形状を得るまでの軸肥大加工回転回数が多くなるため時間がかかるといった問題点がある。さらには、成形する軸材の素材径の二倍未満の肥大部を得ることが限界であり、適用できる部品も限られたものとなっていた。
そこで、この問題点を解決するために、軸肥大加工を施す前又は加工を行っている最中に、軸材を加熱することによって軸材の変形抵抗を低下させ、容易に塑性変形できる状態とした軸材に軸肥大加工を施す加工方法が提案されている。これによると、僅かな圧縮圧力にて軸材に肥大部を成形可能となると共に、装置の大型化を回避することができる。また、軸材の塑性変形能を向上させることが可能となることから、従来以上に肥大部の直径を大きなものとすることができると共に、軸材の軸方向に幅広な肥大部を容易に成形できるようになる(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、軸材を加熱して軸肥大加工を施すにあたり、軸材への加熱と加熱した熱の保持部等への放熱によって、青熱脆性等の影響が生じて、軸材が硬化されて変形抵抗が大きくなり、所望の肥大部を得られない場合がある。さらに、軸材の塑性変形能が低下することで、軸肥大加工過程において軸材にき裂損傷が発生する等の不具合が生じる場合もある。
特開昭62−45442号公報 特開2005−088066号公報
そこで、本発明は上記事情に鑑み、軸材への加熱を伴う軸肥大加工方法において、軸材からの保持部への放熱冷却を伴うような高温条件下での軸肥大変形挙動及び変形機構を明らかにすると共に、加工性に及ぼす軸肥大加工過程での青熱脆性の影響を明らかにして、軸材への加熱を伴う最適な軸肥大加工方法を提供することを課題とする。
請求項1の発明は、ワークを所定間隔離間した一対の保持部にて保持し、少なくともこの保持部間のワークに圧縮圧力と曲げ及び該ワークの軸心回りの回転を付加してワークの任意の位置に所望の肥大部を成形する軸肥大加工方法において、少なくともワークの一部を加熱することによって、少なくともワークの肥大成形する部分を青熱脆性温度域を越える温度とした状態で、該ワークに軸肥大加工を施すことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、ワークを加熱する加熱工程をワークに軸肥大加工を施す前に行うと共に、該加熱工程にて軸肥大加工中のワークからの放熱により、少なくともワークの肥大成形する部分の温度が青熱脆性温度域以下とならない温度までワークを加熱するようにしたことを特徴とする。
さらに、請求項3の発明は、ワークを加熱する加熱工程をワークに軸肥大加工を施す前とワークの軸肥大加工中に行うことで、少なくとも軸肥大加工中のワークの肥大成形したい部分の温度を青熱脆性温度域を越える温度とするようにしたことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、ワークを加熱することにより流動する軸肥大加工条件である圧縮圧力とワークの温度及び軸肥大加工回転回数の最適条件を、σ/σ(σ:圧縮圧力、σ:ワークの各温度における降伏応力)の値を任意に定めると共に、ワークに作用させたい圧縮圧力又は軸肥大加工開始時のワークの温度を定めることで、ワークの温度に対する最適な圧縮圧力又は圧縮圧力に対する最適なワークの温度の条件を得ると共に、所望する肥大部の肥大部直径Dに達するまでの最適な軸肥大加工回転回数Nを、
(l:肥大部のワーク軸方向における幅,l:ワークの初期掴み幅,ε:特定の拡径率に対する軸圧縮ひずみ,Nθ:設定曲げ角度に達するまでの回転数)の式に実測値を当てはめて得られるn(n:ワーク材の材料定数)及びN(N:回転時定数)を、
(D:ワークの素材直径)の式に代入すると共に、前記肥大部直径Dを代入して、軸肥大加工回転回数Nの最適な条件を算出し、さらに、ワークの肥大成形させる部分での体積不変の原則から得られる
の式からワークの初期掴み幅lを算出し、少なくともそれらの最適な軸肥大加工条件をもって軸肥大加工をワークに施すようにしたことを特徴とする。
請求項1の発明におけるワークの加熱を伴う軸肥大加工方法は、ワークを加熱することによって、少なくともワークの肥大成形する部分を青熱脆性温度域を越える温度とした状態で、該ワークに軸肥大加工を施すようにしている。すなわち、少なくともワークの肥大成形する部分を青熱脆性温度域を越える温度に加熱することで、青熱脆性等の影響によって少なくとも肥大成形する部分が硬化することを防ぐことができ、ワークの変形抵抗が逆に増加することがないようにできることから、確実にワークの変形抵抗を低下させることができ、さらに、その状態にてワークに軸肥大加工を施すことで、ワークが容易に塑性変形する状態を保った状態で、該ワークに軸肥大加工を施すものである。そのため、従来の常温の軸肥大加工方法に比べて、ワークに付加する圧縮圧力を確実に小さくすることができ、その小さな圧縮圧力にて肥大部を成形することができる。また、少なくともワークの肥大成形する部分を青熱脆性温度域を越える温度に加熱することは、ワークの塑性変形能も向上させることができるので、従来の常温での軸肥大加工方法では期待できない、肥大部の直径が大きな肥大部を容易に成形できるだけでなく、ワークの軸方向に幅広な肥大部も容易に成形可能となる利点もある。さらに、少なくともワークの肥大成形する部分を青熱脆性温度域を越える温度とした状態で該ワークに軸肥大加工を施すようにしたことで、軸肥大加工中のワークの温度低下により、該ワークに青熱脆性等の影響による材質硬化に起因するき裂損傷が生じないようにできる。
また、請求項2の発明によれば、ワークに軸肥大加工を施す前に加熱工程を行うようにしている。また、該加熱工程にて軸肥大加工中のワークからの放熱により、少なくともワークの肥大成形する部分の温度が青熱脆性温度域以下とならない温度までワークを加熱するようにしている。この方法によると、請求項1に記載の発明の軸肥大加工方法と同様の作用と効果を得ることができると共に、加熱工程を行うための加熱装置と軸肥大加工を行うための軸肥大加工装置との複合装置とすることなく、ワークの軸肥大加工を行うことが可能となり、至便である。
さらに、請求項3の発明によれば、ワークを加熱する加熱工程をワークに軸肥大加工を施す前とワークの軸肥大加工中に行うようにした。また、前記加熱工程にて、少なくとも軸肥大加工中のワークの肥大成形したい部分の温度を青熱脆性温度域を越える温度とするようにした。この方法によると、請求項1に記載の発明の軸肥大加工方法と同様の作用と効果を得ることができる。また、ワークの温度管理が行いやすいだけでなく、ワークのきめ細かな温度管理が行え、さらには、ワークからの放熱の影響によるワークの変形抵抗及び塑性変形能の変化を略々無くすあるいは無視できるようにすることが可能となる。したがって、軸肥大加工により成形する肥大部の形状(肥大部直径及び肥大部幅等)をよりコントロールしやすくなり、所望の肥大部を一層成形しやすくなる。また、請求項2の軸肥大加工方法と比べて、この軸肥大加工方法は、ワークの放熱による温度低下を考慮する必要がないことから、加熱した際のワークの温度を青熱脆性温度域を越える温度でも低く抑えることが可能となる。したがって、所望する肥大部を成形するための軸肥大加工を、肥大部形状に合わせてより最適な軸肥大加工条件にて行うことが可能となる。
また、請求項4の発明おけるワークの加熱を伴う軸肥大加工方法によれば、σ/σの値を任意に定めることで、ワークのある温度における軸肥大加工時の最適な圧縮圧力を得ることができ、また、σ/σの値と圧縮圧力を任意に定めることで、該圧縮圧力における軸肥大加工時の最適なワークの温度を得ることができる。また、先述の数4及び数5(数1及び数2)の式から所望する肥大部の肥大部直径Dに達するまでの最適な軸肥大加工回転回Nを算出することができる。したがって、ワークを加熱することによって流動する軸肥大加工条件である、圧縮圧力とワークの温度と軸肥大加工回転回数の最適条件を得ることができる。さらに、先述の数6(数3)の式から初期掴み間隔lを得ることができる。すなわち、この軸肥大加工方法は、所望する肥大部をワークに成形するに当り、少なくともそれらの最適な軸肥大加工条件をもって軸肥大加工をワークに施すようにしている。これによると、ワークへの無駄な加熱やワークに作用させる無駄な圧縮圧力をなくすことができると共に、無駄な軸肥大加工時間をかけることがないようにでき、ワークに所望する肥大部を効率良く成形することができる。
所定間隔離間した一対の保持部にて軸材であるワークを保持し、少なくともその保持部間のワークに圧縮圧力と曲げ及び該ワークの軸心回りの回転を付加し、曲げによりワークの曲げ内側に凸部を生じさせ、この凸部を回転によってワークの全周に累積させる。そして、ワークの曲げ戻しを行い、圧縮圧力と回転の付加を停止させることで、ワークの任意の位置に所望の肥大部を成形させる。この軸肥大加工方法を行うにあたり、ワークを加熱するようにする。このワークを加熱する加熱工程をワークに軸肥大加工を施す前、又は、ワークに軸肥大加工を施す前とワークの軸肥大加工中に行い、少なくとも軸肥大加工中のワークの肥大成形したい部分の温度を青熱脆性温度域を越える温度とした状態で、ワークに軸肥大加工を施すようにする。
すなわち、少なくともワークの肥大成形したい部分を青熱脆性温度域を越える温度に加熱することで、青熱脆性等の影響によって少なくともワークの肥大成形したい部分が硬化することを防ぐことができ、ワークの変形抵抗が逆に増加することがないようにできることから、確実にワークの変形抵抗を低下させることができ、さらに、その温度状態にてワークに軸肥大加工を施すことで、ワークが容易に塑性変形する状態を保った状態で、該ワークに軸肥大加工を施すものである。
この軸肥大加工方法によると、従来の常温での軸肥大加工方法に比べて、ワークに付加する圧縮圧力を確実に小さくすることができ、その小さな圧縮圧力でワークに肥大部を成形することができる。また、ワークに作用させる圧縮圧力を小さくできることから、保持部のワークの保持力も抑えたものとすることが可能となり、保持部の構成を簡略化することが可能となる。
また、少なくともワークの肥大成形したい部分を青熱脆性温度域を越える温度に加熱することは、ワークの塑性変形能も向上させることができるので、従来の常温での軸肥大加工方法では期待できない、肥大部の直径が大きな肥大部を容易に成形できるだけでなく、ワークの軸方向に幅広な肥大部も容易に成形可能となる利点もある。
さらに、少なくともワークの肥大成形したい部分を青熱脆性温度域を越える温度とした状態で該ワークに軸肥大加工を施すようにしたことで、軸肥大加工中のワークの放熱による温度低下により、該ワークに青熱脆性等の影響による材質硬化に起因するき裂損傷が生じないようにできる。
本発明に係る軸肥大加工方法を図面に基づいて説明する。第1図は軸肥大加工方法の手順を示す説明図である。第2図は第1図中の(a)図におけるワークと保持部の中心軸横軸断面をモデル化した説明図である。第3図はワーク表面の軸方向における温度分布を示す説明図である。第4図は加熱時間とワークの最大表面温度の関係を示す説明図である。第5図は軸肥大加工中における保持部の最大表面温度の変化を示す説明図である。第6図は軸肥大加工中におけるワークの最大表面温度の変化を示す説明図である。第7図は加熱時間とワークの肥大率の関係を示す説明図である。第8図は加熱時間とワークの肥大率D20/Dの関係を示す説明図である。第9図はき裂が発生したワークを示す説明図である。第10図は各加熱条件における軸肥大加工中のワークの最大表面温度の変化と肥大率の関係を示す説明図である。第11図は各加熱条件における軸肥大加工後のワークの様子を示す説明図である。第12図はワークの最大表面温度Tと回転時定数Nとの関係を示す説明図である。第13図はワークの降伏応力(σ/σ)と回転時定数Nの関係を示す説明図である。第14図はワークの軸肥大加工中の温度変化を示す説明図である。第15図は加熱時間theat=40sec加熱のワークの軸肥大加工開始時のFEM連成解析結果を示す説明図である。第16図は加熱時間theat=40sec加熱のワークの軸肥大加工終了時のFEM連成解析結果を示す説明図である。第17図はワークの温度とワーク表面からの軸方向への深さの関係を示す説明図である。第18図及び第19図は別の軸肥大加工方法の手順を示す説明図である。
まず、軸材(ワークW)からの保持部への放熱冷却を伴うような高温条件下でのワークWの軸肥大変形挙動及び変形機構を明らかにすると共に、ワークWの加工性に及ぼす軸肥大加工過程での青熱脆性の影響を明らかにするために、次のようにした。
まず、ワークWを加熱するための加熱装置1として、高周波誘導加熱装置を用いる。詳述すると、この高周波誘導加熱装置は、複数巻きのコイルの中に導体である被加熱材(ワークW)を入れ、このコイルに交番電流(交流)を流すと、コイルに流れる電流により磁界が発生し、誘導損失(電気抵抗によるエネルギー損失)を生じて熱が発生(ヒステリシス損)して、被加熱材自体を発熱させる。また、その交番電流によって変化する磁界の中に被加熱材を置くと、該被加熱材に電磁誘導により渦電流が生じ、ジュール熱を発生して電磁エネルギーの熱損失(渦電流損)が起き、被加熱材の表面を発熱させる。すなわち、この装置は、ヒステリシス損と渦電流損の二つの加熱原理を活用したもので、局部的に短時間で加熱することができるものである。なお、ここでは、コイルとして円弧型コイルを用いることとする。
次に、ワークWに軸肥大加工を施すための軸肥大加工装置は、ワークWを保持する一対の保持部2,2を備えている。この保持部2,2は、ワークWを保持した状態で少なくとも一方の保持部2が他方の保持部2に接近及び離間可能に構成されており、両保持部2,2にて保持したワークWに圧縮圧力を作用させることができるよう構成されている。さらに、両保持部2,2は保持したワークWを軸心回りに回転可能に構成されている。また、少なくとも一方の保持部2は他方の保持部2の軸心と交差するように偏倚可能に構成されており、両保持部2,2にて保持したワークWに曲げを作用させることができるよう構成されている(第1図の(a)図及び(c)図参照)。
そして、加熱方法としては、ワークWを保持部2,2にて保持させて回転させながら、ワークWの保持部2,2間を前記加熱装置1にて加熱した(第1図の(a)図及び(b)図参照)。なお、このとき、加熱装置1の電圧を調整して、投入電力Pを一定条件(電力:2.8kW、電圧:420V、周波数:21.7kHz)とし、ワークWの加熱時間(theat=20sec〜120sec)の調整により、軸肥大加工開始時のワークWの温度を調整した。
また、ワークWの加熱後に軸肥大加工する手順としては、ワークWを回転させながら、ワークWの加熱後に円弧型コイルを保持部2,2間から外し、その後、曲げ角度θまでワークWに曲げを付加し、次いで圧縮圧力を付加した(第1図の(a)から(c)図参照)。これら、回転、圧縮圧力、曲げがワークWに作用すると、ワークWの曲げの内側に位置する箇所に凸部が成形される。そして、ワークWを回転させることによって、該凸部をワークWの全周に渡って累積させ、肥大部を成形させる(第1図の(d)図参照)。然る後、所定の軸肥大加工回転回数に達すると、曲げ戻しを行い、ワークWを真直化させる(第1図の(e)図参照)。そして、ワークWを真直化した後に、圧縮圧力と回転を停止させ、ワークWを保持部2,2から取り出す。
さらに、ワークWの温度測定としては、赤外線温度計を用いて、ワークWの加熱直後から軸肥大加工終了までの表面温度を実測した。
なお、ワークWには直径D=32mmの構造用炭素鋼S45Cの丸棒鋼材を使用し、全長155mmとした。また、軸肥大加工条件としては、圧縮圧力σ=0.97×σY25(σY25:S45C材の室温(25℃)における降伏強度)とし、曲げ角度θ=3°、回転速度V=40rpm、軸肥大加工回転回数N=20回転、初期掴み幅l=55mmとした。なお、この軸肥大加工条件は、常温での軸肥大加工の場合との比較により、軸肥大変形挙動や肥大率に及ぼす温度の影響を明らかとするために、当該ワークWに常温にて軸肥大加工を施す場合の条件と同一条件とした。また、当該ワークWの常温での軸肥大加工による肥大率D20/D=1.35である。
また、加熱装置1にて加熱されたワークWの表面及び内部の温度分布とその変化を把握するために、汎用ソフトによるFEM解析を行った。さらに、第1図の(a)図におけるワークWと両保持部2,2の中心軸横軸断面を第2図に示すようにモデル化して、軸肥大加工中の温度変化も考慮して、軸肥大変形挙動も解析できるように2次元平面ひずみ問題として連成解析を行った。なお、両保持部2,2は単純化のために剛体として解析した。また、この解析における熱的及び機械的付加の入力として、実際の軸肥大加工条件に合わせて、ワークWの加熱部分の表層部に熱流束分布を与えて加熱源とし、所定の時間だけ加熱した後に加熱源を外し、偏倚させる保持部2に振り子運動させながら、他方の保持部2の端部より圧縮圧力を与えた。また、前記加熱源としての熱流束は、前記加熱装置1によるワークWの加熱直後に実測した温度分布に解析結果が一致するようにワークW表面部分に熱流束分布を与えた。なお、このとき、ワークWからの前記保持部2,2への放熱は熱伝導による自然放熱を考慮し、他の表面からの放熱は大気への自然放射冷却を考慮した。また、ワークWの降伏応力σ、ヤング率E、熱膨張係数α、比熱C及び熱伝導率λの温度依存性としては実測値をもとに数式化して用いた。
続いて、上記した条件において、ワークWを加熱し、然る後、ワークWに軸肥大加工を施し、その後、上記した解析条件で解析したことに基づいて、ワークWからの保持部2,2への放熱冷却を伴うような高温条件下でのワークWの軸肥大変形挙動及び変形機構について検証すると共に、ワークWの加工性に及ぼす軸肥大加工過程での青熱脆性の影響について検証した。
まず、第3図から第6図を用いて、軸肥大加工中におけるワークWの温度変化について説明する。
第3図は各加熱条件における加熱直後のワークW表面における軸方向の温度分布を示している。これによると、最大温度レベルにあるワークW表面の領域は加熱時間の増大と共に増大することが分かる。
次に、第4図は加熱時間の増大に伴うワークWの表面最大温度における加熱直後温度Tと軸肥大加工開始時の温度T及び軸肥大加工終了時の温度Tの各温度変化を示している。これによると、ワークWの加熱時間theat=60sec以上となると、ワークWの表面最大温度の上昇は次第に飽和していくことが分かる。また、ワークWの加熱時間theat=60sec以上となると、加熱直後から軸肥大加工開始までの間に、ワークWの最大表面温度が100Kから200K程度の温度低下を示す傾向がある。さらに、軸肥大加工開始時と軸肥大加工終了時のワークWの表面最大温度が、加熱時間theat=50sec以上で逆転する傾向があることが分かる。
また、第5図は一方の保持部2における軸肥大加工開始から終了までの表面最大温度の変化を示しており、第6図はワークWの表面最大温度の軸肥大加工開始から終了までの表面最大温度の変化を示している。これによると、該保持部2の温度は加熱時間theat=100sec以上で、ワークWの温度は加熱時間theat=40sec,50secで、青熱脆性温度域に入ることが分かる。
続いて、第7図から第11図を用いて、ワークWの軸肥大変形挙動に及ぼす加熱温度条件の影響について説明する。
まず、第7図はワークWの加熱時間をパラメータとして、ワークWの軸肥大加工回転回数Nの増大に伴うワークWの肥大率D/Dの挙動を示している。これによると、加熱時間theat>50secでの軸肥大変形挙動は明瞭に加熱時間の影響を受け、ワークWの肥大部の変形速度は加熱時間の増大と共に急速な増大を示すことが分かる。また、ワークWの軸肥大加工回転回数N=20までの肥大率D20/Dに着目すると、加熱時間の増大に伴う肥大率D20/Dの変化は第8図に示すようになる。これによると、加熱時間theatが30sec<theat<50secの加熱時間域では、ワークWの肥大率D20/DはワークWを加熱しない場合よりも低いことが分かる。このように、ワークWの肥大率が低下することは青熱脆性の発生に起因すると推察される。また、加熱時間theat>50secとなると、軸肥大加工に対する加熱時間の効果が明瞭に現れ、加熱時間が増大するほど、その効果が一層向上することが分かる。しかしながら、加熱時間theat=100secでは、破断には至らないが第9図に示すように、軸肥大加工終了直前にワークWのフィレット部にき裂が発生した。このき裂の発生は、軸肥大加工最終段階時にワークWの前記フィレット部が青熱脆性温度域にあることに起因している。しかし、加熱時間theat=110sec程度以上の予加熱時間では、ワークWにき裂損傷が発生することはなく、軸肥大加工にとってワークWの加熱が極めて有効となることが分かる。
また、第10図は各加熱条件での軸肥大加工中におけるワークWの最大表面温度T,T,Tの各温度変化とワークWの肥大率D20/Dとの関係を示している。これによると、軸肥大加工中でのワークWの最大表面温度の変化は軸肥大加工開始時の温度曲線と軸肥大加工終了時の温度曲線との間にあり、この軸肥大加工中でのワークWの最大表面温度の温度変化がワークWの肥大率D20/Dに影響を及ぼしていることが分かる。さらに、軸肥大加工開始時のワークWの表面最大温度Tが約758K以下では、第11図の(a)図及び(b)図にも示すように、ワークWの加熱による効果はほとんどなく、むしろ常温での軸肥大加工よりもワークWの肥大率D20/Dは低下している。また、ワークWの表面最大温度Tが約856K以上では、第11図の(c)図にも示すように、常温での軸肥大加工では期待できない二倍以上の肥大率D20/Dが得られ、ワークWの加熱による非常に大きな効果が明瞭に現れる。
以上のことから、ワークWの軸肥大変形挙動について次のように説明する。
軸肥大変形挙動は、ワークWの軸方向の平均的な圧縮塑性ひずみが曲げによる交番応力で進行するのを考慮して定式化をはかると、軸圧縮変形挙動として数7(数1及び数4)の式で表される。
ここで、lは肥大部の軸方向における幅であり、lはワークの初期掴み幅、εは特定の拡径率に対する軸圧縮ひずみであり、Nθは設定曲げ角度に達するまでの回転数である。
一方、ワークWの被圧縮部(肥大部)での体積不変を考慮して、数8(数3及び数6)の式を数7(数1及び数4)の式に代入すると数9(数2及び数5)の式が得られ、第7図中に示す破線のように軸肥大変形挙動の推定式として表すことができる。
ここで、Nは回転時定数であり、塑性変形抵抗と密接な関係がある。また、上記してきた軸肥大加工での軸圧縮変形挙動の実測値に対して、数7(数1及び数4)の式をベストフィットさせて得られるNおよびn(n:ワーク素材の材料定数)の値は、数9(数2及び数5)の式にも適用できる。
この軸肥大加工における加工速度∂(D/D0)/∂Nは回転時定数Nの値が小さくなる条件ほど速くなる。ここで、これらの軸肥大変形特性を加工開始時のワークWの最大表面温度Tと回転時定数Nの関係で表すと、第12図に示すような傾向がある。すなわち、最大表面温度Tが高くなるほど、回転時定数Nは小さくなるが、ワークWの再結晶温度T以上になると急速に回転時定数Nが低下する傾向がある。また、最大表面温度T=523K〜673Kの範囲を除いて考えると、最大表面温度Tと回転時定数Nの関係の傾向は、第12図中の二本の実線で示されるように数10の式で定式化できる。
ここで、NTrは再結晶温度Tにおける回転時定数Nの値であり、Qは軸肥大変形機構の活性化エネルギー、kはボルツマン定数である。
一方、軸圧縮荷重一定での各加熱条件における軸肥大加工の圧縮応力σを、各ワークWの最大表面温度Tでの降伏応力σで基準化した値σ/σにより、回転時定数Nに及ぼす圧縮応力σの影響を検討すると、第13図に示すような傾向を示す。すなわち、この影響もまた、最大表面温度T=473K〜623Kの範囲を除いて考えると、再結晶温度T域を境に変化する傾向がある。この傾向は軸肥大加工に及ぼすワークWの加熱による温度の効果が降伏強度の温度依存性による低下に支配されていることを示唆している。
次に、ワークWの軸肥大変形の温度依存性に及ぼす青熱脆性の影響について説明する。
まず、ワークWの軸肥大加工開始時の最大表面温度T=473K〜523Kとなる加熱時間theat=30sec,40sec及び50secでの軸肥大加工においては、最大表面温度Tが第14図に示すようにほとんど青熱脆性温度域内で軸肥大変形が進行するため、肥大率D20/D=1.35以上は向上しない。また、この温度範囲での降伏応力の温度依存性としては青熱脆性によりワークWが強度上昇するので、軸肥大加工に対して、むしろ、ワークWを加熱することが逆効果を示す傾向にあったと推察される。このような青熱脆性の影響には、軸肥大加工過程におけるワークWの表面温度の変化のみならず、表面から軸心方向への温度分布および軸方向温度分布の変化も影響する。
第15図及び第16図は加熱時間theat=40sec加熱のワークWの軸肥大加工開始時及び終了時の温度分布をFEMにより連成解析して推定したものである。これによると、表面から内部への温度分布はワークWの中央位置では略々均一であり、端部へ僅かに外れる領域でほんの一部分布が生じる程度であることが分かる。しかも、表面から任意の深さ位置における軸方向応力分布としては表面での軸方向分布と略々類似の分布を示している。また、第17図に示すように、軸肥大加工の進行に伴うワークWの深さ方向温度分布も表面と中心とに温度差がほとんど生じることはなく、一様に変化する傾向がある。
したがって、軸肥大加工中でのこれらの温度分布の変化から、ワークWの最大表面温度T=473K〜623Kの範囲の加熱は青熱脆性の影響により軸肥大加工の加工性の向上に対して逆効果となることが十分に推察できる。
続いて、ワークWの軸肥大加工率向上に対するワークWの加熱効果における青熱脆性の影響と効果的な加熱条件について説明する。
加熱時間theat=100secで軸肥大加工開始時のワークWの表面最大温度T=823KとなるワークWに軸肥大加工を施した場合のように、肥大率D20/D=2まで向上する加熱条件下でも、第9図に見られるようにき裂が発生する。このき裂発生も青熱脆性が影響しており、軸肥大加工中での温度低下によってワークWのフィレット部の温度が青熱脆性温度域に入るため、ワークWの前記フィレット部の材質硬化が疲労き裂を誘起したと推察される。ところが、加熱時間theat=110sec、120secで表面最大温度T>853KとなるワークWの軸肥大加工の場合では、き裂の発生は認められなかった。これは該ワークWのフィレット部の温度が青熱脆性温度域まで低下しないためである。
したがって、軸肥大加工における効果的な加熱条件としては、常温での軸肥大加工で期待できない二倍程度以上の肥大率が得られ、ワークWの温度低下に伴う青熱脆性の影響による材質硬化に起因するき裂発生を回避できることが不可欠である。このことを考慮すると、ワークWの表面最大温度T>853Kとなる加熱時間theat>110secの加熱条件が軸肥大加工率の向上にとって最も効果的であると言える。
以上の検証から次のことが言える。
まず、ワークWの軸肥大加工開始時の表面最大温度TがT=673K以下の加熱条件では、ワークWの肥大率に対してほとんど効果がないというより、むしろ、悪影響を及ぼす。また、表面最大温度TがT=823Kの加熱条件では、約二倍の肥大率を得られるが、軸肥大加工中のワークWの温度低下により青熱脆性に起因する疲労き裂が発生する。
また、表面最大温度TがT=853K以上の加熱条件では、ワークWを加熱することがワークWの肥大率の向上に対して極めて有効であり、青熱脆性のような有害な影響が発生することなく肥大率D20/Dが二倍以上に増大する。
さらに、軸肥大加工に対するワークWの加熱の効果を温度依存性によるσ/σの増大効果と見做して評価すると、軸肥大変形挙動は室温(常温)の軸肥大加工の場合と同様に、ワークWの加熱を伴う軸肥大加工でもよく推定できる。
続いて、上述してきたことに基いて、本発明に係る軸肥大加工方法を説明する。なお、本実施例では、軸肥大加工をワークWに施す前にワークWを加熱する加熱工程を行う場合について説明する。
まず、軸肥大加工をワークWに施す前にワークWを加熱することは、上述したように、ワークWの軸肥大加工率の向上に対して有効であることは明らかであり、ワークWを加熱して温度を高くすれば、ワークWの変形抵抗を小さくすることができ、軸肥大加工を施しやすくできる。すなわち、本実施例におけるワークWを加熱する加熱工程は、軸肥大加工を施すワークWを加熱することで、ワークWの変形抵抗を確実に低下させ、ワークWの軸肥大加工性を確実に向上させるための工程である。したがって、ワークWを加熱できるものであれば、加熱工程に用いる加熱装置1は、上記した高周波誘導加熱装置のみならず、種々の燃料を使用し、その燃焼により生じる熱によりワークWを加熱する燃焼加熱装置であっても何ら問題はなく、これらのような加熱装置を実施例に合わせて選択して、最適なものを使用すれば良い。
続いて、加熱工程において、ワークWを加熱する条件について説明する。
上述したように、加熱装置1にてワークWを加熱した後に該ワークWに軸肥大加工を施しても、その肥大率に対してほとんど効果がない、あるいは、青熱脆性の影響によりむしろ悪影響を及ぼす温度域があることは明らかである(第10図参照)。この温度域は、加熱したワークWの軸肥大開始時の最大表面温度Tで見た場合ではT=673K以下である。
また、前記温度域(T=673K以下)を越えるワークWの表面最大温度Tとすると、上述したように、ワークWを加熱することがワークWの肥大率の向上に対して有効に作用する(第10図参照)。したがって、この温度域(T>673K)では、ワークWの変形抵抗を確実に低下させることができ、従来の常温での軸肥大加工の圧縮圧力以下の圧縮圧力にてワークWに軸肥大加工を施せる。さらに、容易にワークWに成形する肥大部の直径を大きくできると共にワークWの軸方向に幅広な肥大部を成形することも可能となる。
さらに、表面最大温度TがT=853K以上の加熱では、ワークWを加熱することがワークWの肥大率に対して極めて有効に作用し、青熱脆性のような有害な影響を受けることなく、ワークWの肥大率を二倍以上とすることができる(第10図参照)。また、この表面最大温度T=853K以上ではワークWの再結晶温度Tの温度近傍以上となることから、結晶粒微細化強化の作用による組織の改質及び機械的特性の改善がなされると共に強靭化が図れることから、ワークWの塑性変形能(伸び)が向上される特徴がある。したがって、この温度域以上では、従来の常温での軸肥大加工の圧縮圧力以下の圧縮圧力でワークWに軸肥大加工を施せるだけでなく、一層容易に肥大部の直径を大きくできると共にワークWの軸方向に幅広な肥大部を容易に成形可能となり、さらに、ワークWの改質及び機械的特性の改善もできる。
しかしながら、前記温度域(T=673K以下)を越えるワークWの最大表面温度TがT=823Kであっても、上述したように、軸肥大加工中のワークWの放熱により青熱脆性温度域までワークWの温度低下した部分が青熱脆性の影響により材質硬化し、き裂損傷が発生することがある(第9図参照)。
したがって、加熱工程にてワークWを加熱する条件は、軸肥大加工開始時にワークWの全体又は少なくとも肥大成形したい部分の温度が青熱脆性温度域を越える温度(T>673K)とすると共に、軸肥大加工中にワークWからの放熱により、ワークWの全体又は少なくとも肥大成形したい部分の温度が青熱脆性温度域まで低下しない温度とすることが望ましい。これによると、ワークWの変形抵抗を確実に低下させることができると共に、従来の常温での軸肥大加工の圧縮圧力以下の圧縮圧力でワークWに軸肥大加工を施せ、さらに、ワークWに青熱脆性の影響による材質硬化に起因するき裂損傷の発生を防ぐことができる。また、このワークWを加熱する条件は、ワークWの塑性変形能の向上も図れ、軸肥大加工におけるワークWの肥大率の向上に対して有効に作用するので、肥大率二倍以上の大きな肥大部を容易に成形可能となると共に、ワークWの軸方向に幅広な肥大部を容易に成形することが可能となる。
次に、上述したような加熱装置1及び軸肥大加工装置を使用したワークWの軸肥大加工手順を第1図に基づいて説明する。
まず、直線状の軸材であるワークWの所望部分又は全体を加熱した後、このワークWを一定間隔離間させた一対の保持部2,2で保持させる。あるいは、ワークWを一定間隔離間させた一対の保持部2,2に保持させた状態で、その保持部2,2間のワークW又はその保持部2,2間のワークWの所望部分を加熱させる((a)図及び(b)図参照)。なお、このときの保持部2,2の間隔は、最大でワークWに曲げと圧縮圧力を作用させたときに、ワークWが座屈しない程度までの間隔とする。また、この間隔は初期掴み幅lである((a)図参照)。また、ワークWの加熱する条件は、上述したように、軸肥大加工開始時に少なくともワークWの肥大成形したい部分の温度が青熱脆性温度域を越える温度とすると共に、軸肥大加工中にワークWからの放熱により、ワークWのその部分の温度が青熱脆性温度域まで低下しない温度とする。
そして、ワークWを保持部2,2にて保持させた後、両保持部2,2間のワークWに回転と圧縮圧力と曲げを作用させる((c)参照)。このとき、圧縮圧力は少なくとも一方の保持部2を他方の保持部2に接近させることで作用させている。また、圧縮圧力はワークWの曲げ外側に生じる引張力を相殺して引張力がワークWに作用しない程度、又は、圧縮圧力がワークWに作用する程度とする。このとき、加熱工程にてワークWを加熱していることで、上述したように、ワークWの変形抵抗は確実に低下していることから、作用させる圧縮圧力は小さなもので良い。また、この圧縮圧力により、ワークWの曲げ外側に生じる引張力を相殺して、ワークWが疲労することを防止している。さらに、曲げ角度については数度程度で良い。この曲げ角度を大きくすると、ワークWは屈曲しやすくなるため加工性が悪くなる。また、回転速度については毎分数回転から毎分数百回転程度の回転で良い。
これら、回転、圧縮圧力、曲げがワークWに作用すると、ワークWの曲げの内側に位置する箇所に凸部が成形される。そして、ワークWを回転させることによって、該凸部をワークWの全周に渡って累積させ、所望の肥大部を成形させる((d)図参照)。
然る後、所望の肥大部が成形されると、曲げ戻しを行い、ワークWを真直化させる((e)図参照)。そして、ワークWを真直化した後に、圧縮圧力と回転を停止させ、ワークWを保持部2,2から取り出す。
このようにすると、保持部2,2から取り出した素材径DのワークWの中間部に、幅l(l>l)の肥大部直径D(D>D)の肥大部を成形できる((f)図参照)。
このようにワークWに軸肥大加工を施す前に、少なくともワークWの肥大成形をしたい部分の温度が軸肥大加工中に青熱脆性温度域以下の温度にならない温度以上となるように加熱工程にてワークWを加熱して、ワークWの変形抵抗を低下させ、その後に軸肥大加工を該ワークWに施す。したがって、ワークWの変形抵抗が確実に低下しているので、従来の常温での軸肥大加工に比べて作用させる圧縮圧力を確実に小さなものとでき、その小さな圧縮圧力にて軸肥大加工をワークWに施すことができ、所望の肥大部を成形することができる。また、その状態で軸肥大加工をワークWに施すようにしたことで、ワークWの温度低下により、ワークWに青熱脆性の影響による材質硬化に起因するき裂損傷が発生することを防ぐことができる。したがって、不良品の発生を防ぐことができる。また、少なくともワークWの肥大成形させる部分を青熱脆性温度域を越える温度に加熱することは、ワークWの塑性変形能を向上させることもできるので、従来の常温の軸肥大加工では期待できない、肥大率が二倍以上の肥大部を成形することも可能となる。さらに、ワークWに作用させる圧縮圧力を小さくできることから、保持部2,2のワークWの保持力も小さくなり、保持部2,2の構成の簡略化を図ることも可能となる。すなわち、軸肥大加工装置の構成の簡略化を図れるようになる。
なお、ワークWに軸肥大加工を施すための軸肥大加工条件は、上記したような条件(圧縮圧力、曲げ角度、掴み幅等)を満たしておれば良いが、所望する肥大部形状(肥大部直径及び肥大部幅)により、軸肥大加工条件(ここでは、ワークWを加熱することによって流動する条件である、圧縮圧力、ワークWの温度及び軸肥大加工回転回数)を設定することが望ましい。このとき、上述したように、軸肥大加工に対するワークWの加熱効果を温度依存性によるσ/σの増大効果と見做して評価すると、軸肥大変形挙動は常温での軸肥大加工の場合と同様に、ワークWの加熱を伴う軸肥大加工でもよく推定できる。このことにより、σ/σの値を任意に定めることで、ある温度におけるワークWの軸肥大加工時の最適な圧縮圧力を得ることができる。また、σ/σの値と圧縮圧力を任意に定めることで、該圧縮圧力におけるワークWを加熱して昇温させたときの最適な最低温度を得ることができる。さらに、数7(数1及び数4)の式に実測値を当てはめて得られた回転時定数Nとワーク素材の材料定数nと、所望する肥大部の肥大部直径Dを数9(数2及び数5)の式に代入して算出することで、肥大部直径Dに達するまでの最適な軸肥大加工回転回Nを算出することができる。すなわち、ワークWの加熱することによって流動する軸肥大軸肥大加工条件である圧縮圧力、ワークWの温度及び軸肥大加工回転回数の最適条件を得ることができる。したがって、この最適条件を用いて軸肥大加工をワークWに施すことによって、ワークWへの無駄な加熱やワークWに作用させる無駄な圧縮圧力をなくすことができると共に、無駄な軸肥大加工時間をかけることがないようにでき、ワークWに所望する肥大部を効率良く成形することが可能となる。なお、上記してきた軸肥大加工方法(第1図参照)では、所望の肥大部を成形するにあたり、ワークWの初期掴み幅lが影響することとなるので、初期掴み幅lについては、数8(数3及び数6)の式から算出すれば良い。
また、本実施例においては、ワークWに圧縮圧力を作用させるために、ワークWを保持した保持部2,2の少なくとも一方を他方の保持部2に接近させる軸肥大加工装置の構成としている。しかしながら、ワークWを一対の保持部2,2に保持させた状態で、一方の保持部2側から他方の保持部2側へ油圧シリンダ等の伸縮手段で該ワークWを押し出すようにして、ワークWに圧縮圧力を作用させる軸肥大加工装置の構成としても良い(第18図及び第19図参照)。このように構成した軸肥大加工装置を用いた軸肥大加工方法によると、素材径DのワークWの中間部に、肥大部直径D(D>D)で初期掴み間隔lと肥大部幅lが同じ幅(l=l)の肥大部(第18図の(h)参照)、又は、肥大部直径D(D>D)で初期掴み幅lより肥大部幅lが大きな幅(l>l)の肥大部(第19図の(h)参照)を成形することも可能となる。したがって、この軸肥大加工方法と上述したワークWの加熱条件でワークWを加熱する方法とを組み合わせることで、上述した軸肥大加工方法と同様の作用と効果を得ることができると共に、ワークWに成形する肥大部の直径をより一層大きなものとすることが容易にでき、さらに、肥大部の幅がより一層幅広なものとすることが容易にできるようになる。
さらに、本実施例においては、加熱装置1にてワークWを加熱する加熱工程を、ワークWに軸肥大加工を施す前に行うようにしているが、ワークWの軸肥大加工中も加熱装置1にてワークWを加熱するようにしても良い。この方法のようにしても、上述した軸肥大加工方法と同様の作用と効果を得ることができる。さらに、この方法によれば、ワークWの温度管理が行いやすいだけでなく、ワークWのきめ細かな温度調節を行え、さらには、ワークWからの放熱の影響によるワークWの変形抵抗及び塑性変形能の変化を略々無くすあるいは無視できるようにすることが可能となる。したがって、軸肥大加工により成形する肥大部の形状(肥大部直径及び肥大部幅等)をよりコントロールしやすくなり、所望の肥大部を一層成形しやすくなる。また、軸肥大加工前でのみワークWを加熱する場合と比べて、この軸肥大加工方法は、ワークWの放熱による温度低下を考慮する必要がないことから、加熱した際の少なくともワークWの肥大成形させたい部分の温度を青熱脆性温度域を越える温度でも低く抑えることが可能となる。すなわち、ワークWの肥大成形したい部分の温度が青熱脆性温度域を越える温度からワークWの最大表面温度T=673Kの間の温度域においても、青熱脆性の影響を受けることなくワークWに軸肥大加工を施すことが可能となる。したがって、所望する肥大部の軸肥大加工を、肥大部形状に合わせて、より最適な条件にて効率良く行うことが可能となる。さらに、上述した軸肥大加工方法に比べて、極めて大きな肥大部を成形可能となる。
軸肥大加工方法の手順を示す説明図。 (a)ワークの加熱及びワークを保持部に保持した様子を示す説明図。 (b)(a)図におけるA−A’断面図。 (c)ワークに圧縮圧力、回転、曲げを付加した様子を示す説明図。 (d)肥大部を成形する様子を示す説明図。 (e)ワークを真直化する様子を示す説明図。 (f)当該方法で肥大部が成形されたワークの様子を示す説明図。 第1図中の(a)図におけるワークと保持部の中心軸横軸断面をモデル化した説明図。 ワーク表面の軸方向における温度分布を示す説明図。 加熱時間とワークの最大表面温度の関係を示す説明図。 軸肥大加工中における保持部の最大表面温度の変化を示す説明図。 軸肥大加工中におけるワークの最大表面温度の変化を示す説明図。 加熱時間とワークの肥大率の関係を示す説明図。 加熱時間とワークの肥大率D20/Dの関係を示す説明図。 き裂が発生したワークを示す説明図。 各加熱条件における軸肥大加工中のワークの最大表面温度の変化と肥大率の関係を示す説明図。 各加熱条件における軸肥大加工後のワークの様子を示す説明図。 (a)未加熱の場合のワークの様子を示す説明図。 (b)加熱時間theat=40secの場合のワークの様子を示す説明図。 (c)加熱時間theat=120secの場合のワークの様子を示す説明図。 ワークの最大表面温度Tと回転時定数Nとの関係を示す説明図。 ワークの降伏応力(σ/σ)と回転時定数Nの関係を示す説明図。 ワークの軸肥大加工中の温度変化を示す説明図。 加熱時間theat=40sec加熱のワークの軸肥大加工開始時のFEM連成解析結果を示す説明図。 加熱時間theat=40sec加熱のワークの軸肥大加工終了時のFEM連成解析結果を示す説明図。 ワークの温度とワーク表面からの軸方向への深さの関係を示す説明図。 別の軸肥大加工方法の手順を示す説明図。 (a)ワークの加熱及びワークを保持部に保持した様子を示す説明図。 (b)(a)図におけるA−A’断面図。 (c)ワークに圧縮圧力、回転、曲げを付加した様子を示す説明図。 (d)保持部間隔を一定に保った状態で肥大部を成形する様子を示す説明図。 (e)保持部間隔を一定に保った状態で肥大部を成形する様子を示す説明図。 (f)保持部間隔を一定に保った状態で肥大部を成形する様子を示す説明図。 (g)ワークを真直化する様子を示す説明図。 (h)当該方法で肥大部が成形されたワークの様子を示す説明図。 別の軸肥大加工方法の手順を示す説明図。 (a)ワークの加熱及びワークを保持部に保持した様子を示す説明図。 (b)(a)図におけるA−A’断面図。 (c)ワークに圧縮圧力、回転、曲げを付加した様子を示す説明図。 (d)保持部間隔を広げながら肥大部を成形する様子を示す説明図。 (e)保持部間隔を広げながら肥大部を成形する様子を示す説明図。 (f)保持部間隔を狭めて肥大部の形状を整える様子を示す説明図。 (g)ワークを真直化する様子を示す説明図。 (h)当該方法で肥大部が成形されたワークの様子を示す説明図。
符号の説明
1 加熱装置
2 保持部
D 肥大部直径
ワークの素材直径
l 肥大部のワーク軸方向における幅(肥大部幅)
ワークの初期掴み幅
N 軸肥大加工回転回数
回転時定数
θ 設定曲げ角度に達するまでの回転数
n ワーク素材の材料定数
W ワーク
σ 圧縮圧力
σ ワークの各温度における降伏応力
ε 特定の拡径率に対する軸圧縮ひずみ

Claims (4)

  1. ワークを所定間隔離間した一対の保持部にて保持し、少なくともこの保持部間のワークに圧縮圧力と曲げ及び該ワークの軸心回りの回転を付加してワークの任意の位置に所望の肥大部を成形する軸肥大加工方法において、少なくともワークの一部を加熱することによって、少なくともワークの肥大成形する部分を青熱脆性温度域を越える温度とした状態で、該ワークに軸肥大加工を施すことを特徴とする軸肥大加工方法。
  2. ワークを加熱する加熱工程をワークに軸肥大加工を施す前に行うと共に、該加熱工程にて軸肥大加工中のワークからの放熱により、少なくともワークの肥大成形する部分の温度が青熱脆性温度域以下とならない温度までワークを加熱するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の軸肥大加工方法。
  3. ワークを加熱する加熱工程をワークに軸肥大加工を施す前とワークの軸肥大加工中に行うことで、少なくとも軸肥大加工中のワークの肥大成形したい部分の温度を青熱脆性温度域を越える温度とするようにしたことを特徴とする請求項1に記載の軸肥大加工方法。
  4. ワークを加熱することにより流動する軸肥大加工条件である圧縮圧力とワークの温度及び軸肥大加工回転回数の最適条件を、σ/σ(σ:圧縮圧力、σ:ワークの各温度における降伏応力)の値を任意に定めると共に、ワークに作用させたい圧縮圧力又は軸肥大加工開始時のワークの温度を定めることで、ワークの温度に対する最適な圧縮圧力又は圧縮圧力に対する最適なワークの温度の条件を得ると共に、所望する肥大部の肥大部直径Dに達するまでの最適な軸肥大加工回転回数Nを、
    (l:肥大部のワーク軸方向における幅,l:ワークの初期掴み幅,ε:特定の拡径率に対する軸圧縮ひずみ,Nθ:設定曲げ角度に達するまでの回転数)の式に実測値を当てはめて得られるn(n:ワーク素材の材料定数)及びN(N:回転時定数)を、
    (D:ワークの素材直径)の式に代入すると共に、前記肥大部直径Dを代入して、軸肥大加工回転回数Nの最適な条件を算出し、さらに、ワークの肥大成形させる部分での体積不変の原則から得られる
    の式からワークの初期掴み幅lを算出し、少なくともそれらの最適な軸肥大加工条件をもって軸肥大加工をワークに施すようにしたことを特徴とする軸肥大加工方法。
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