JP5448048B2 - 成形方法および成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は成形技術に関する。特に、インクリメンタルフォーミング技術に関する。
インクリメンタルフォーミング(逐次張出し成形)技術は、多品種・少量生産に適した技術である。このインクリメンタルフォーミング技術は、ほとんどの金属板に大きな変形を与ることが出来ると言われている。ところが、チタン合金板に対しては、その実現が、未だ、阻まれている。特に、耐力が高い高強度チタン合金板に対するインクリメンタルフォーミングによる成形は、未だ、報告を聴いたことが無い。そして、ヤング率と耐力との関係から、チタン合金板に対する冷間での成形はほとんど不可能と言われている。
ところで、多品種・少量生産の分野における代表例として航空機が挙げられる。そして、航空機にはチタン合金製の部品が数多く採用されている。
さて、上記した通り、インクリメンタルフォーミング技術によるチタン合金板の成形は困難である。すなわち、複雑な形状を有するチタン合金製品を最終形態まで冷間で加工した報告は聴いたことが無い。多くのチタン合金板材製の航空機部品は、先ず、冷間で予備成形を行い、そして高温でホットサイジングを行って最終形態の形状に仕上げている。複雑形状を一体化して製作する場合は、超塑性成形によって成形している。しかしながら、何れの手法も、耐酸化性・高温強度を有する材質で作製された型が必要である。このため、型の製作コストが高く付く。更には、その準備期間が長くなる。それ故に、チタン合金板を成形して製品とする手法は避けられる傾向にある。すなわち、多くの場合において、チタン合金厚板から一体化削出しの手法が採用されるようになっている。ところが、この削出しの手法は、その90%以上が切粉になってしまう場合も有り、材料の歩留まりが悪い。従って、この手法もコストが高く付く。また、環境負担も大きい。
このようなことから、航空機部品の如きのチタン合金製品は、簡易型を用いたインクリメンタルフォーミングの技術によることが提案されている。このインクリメンタルフォーミング技術はイニシャルコストが低廉である。又、その準備期間が短い。更には、一体化削出しの手法の如きの切粉の発生が無いから、材料の歩留まりが高い。又、ホットサイジングの場合のような高価な設備を必要としない。
しかしながら、チタン合金板に対して単なるインクリメンタルフォーミングを施した場合、チタン合金板が損傷することが多かった。
このような問題点を解決する為、インクリメンタルフォーミングに際して、加工部に温風を吹き付ける技術が提案されている。或いは、レーザービームを照射することが提案されている。
日本機械学会誌 2002.2 Vol.110 No.1059 p52 平成18年度塑性加工春季講演会論文集 第297頁 第58回塑性加工連合講演会論文集 第473頁 第59回塑性加工連合講演会論文集 第19頁 第59回塑性加工連合講演会論文集 第23頁
ところで、加工部に温風を吹き付ける「局所加熱を伴うインクリメンタルフォーミング」は、文言上は、「局所加熱を伴うインクリメンタルフォーミング」であるものの、現実には、「局所」では無く、「広範囲」なものとなっており、「局所加熱を伴うインクリメンタルフォーミング」となっていない。すなわち、加工済み箇所にも温風が当たり、破断が起きるに至ったりしていた。
これに対して、レーザービーム照射による「局所加熱を伴うインクリメンタルフォーミング」は、文字通り、局所加熱であるものの、インクリメンタルフォーミング用工具の移動に伴うレーザービーム照射の制御は大変であり、逆に、インクリメンタルフォーミング箇所を局所的に加熱することが困難であった。この結果、インクリメンタルフォーミングが効果的に行われて無いと言う問題点が認められた。
従って、本発明が解決しようとする課題は、上記温風吹付けやレーザービーム照射と言った手法に起きる「局所加熱を伴うインクリメンタルフォーミング」の問題点を解決することである。すなわち、文字通り、局所加熱を伴うインクリメンタルフォーミングを、効果的に、かつ、簡単に行うことが出来る技術を提供することである。
前記の課題を解決する為の検討を鋭意推し進めて行く中に、本発明者は、高周波誘導加熱の技術を応用したならば、局所加熱を伴うインクリメンタルフォーミングが可能になるのではとの啓示を得るに至った。特に、高周波誘導加熱では、被成形材に発生する発熱量が誘導コイルと被成形材との距離の二乗に反比例するから、誘導コイルとの距離が近い箇所では高い温度に加熱され、誘導コイルとの距離が遠い箇所ではほとんど加熱されなくなる。従って、インクリメンタルフォーミングが行われる箇所近傍にのみ高周波電流が通電された誘導コイルが存したならば、インクリメンタルフォーミングが行われる箇所近傍が局所的に加熱されるであろうとの啓示を得るに至ったのである。
上記啓示を基にして本発明がなされた。
すなわち、前記の課題は、
誘導加熱用コイルとインクリメンタルフォーミング用工具とを用いて金属材にインクリメンタルフォーミングを施して所定形状に成形する成形方法であって、
インクリメンタルフォーミング個所に近接の誘導加熱用コイルに通電してインクリメンタルフォーミング個所近傍の金属材を局所的に加熱する誘導加熱工程と、
前記誘導加熱工程によって局所的に加熱された前記金属材に対してインクリメンタルフォーミングを施すインクリメンタルフォーミング工程
とを具備することを特徴とする成形方法によって解決される。
特に、誘導加熱用コイルとインクリメンタルフォーミング用工具とを用いて金属材にインクリメンタルフォーミングを施して所定形状に成形する成形方法であって、
インクリメンタルフォーミング個所に近接の誘導加熱用コイルに通電してインクリメンタルフォーミング個所近傍の金属材を局所的に加熱する誘導加熱工程と、
前記誘導加熱工程によって局所的に加熱された前記金属材に対してインクリメンタルフォーミングを施すインクリメンタルフォーミング工程
とを具備し、
金属材におけるインクリメンタルフォーミング加工済み個所では加熱がほとんど行われないようにする
ことを特徴とする成形方法によって解決される。
又、上記の成形方法であって、インクリメンタルフォーミングの進行に伴うインクリメンタルフォーミング加工済みの箇所が誘導加熱用コイルから相対的に離間するよう誘導加熱用コイルが構成されていて、金属材におけるインクリメンタルフォーミング加工済み個所では加熱度が低下するようにすることを特徴とする成形方法によって解決される。
又、上記の成形方法であって、インクリメンタルフォーミングの進行に伴うインクリメンタルフォーミング加工済みの箇所に対応した誘導加熱用コイルには電流が流れることが無いように誘導加熱用コイルが構成されていて、金属材におけるインクリメンタルフォーミング加工済み個所では加熱度が低下するようにすることを特徴とする成形方法によって解決される。
又、上記の成形方法であって、誘導加熱用コイルには冷却機構が設けられていて、電流が流されている誘導加熱用コイルには前記冷却機構を作動させることを特徴とする成形方法によって解決される。
又、前記の課題は、
誘導加熱用コイルとインクリメンタルフォーミング用工具とを具備したインクリメンタルフォーミング装置であって、
インクリメンタルフォーミング用工具によってインクリメンタルフォーミングが施される箇所の近傍が誘導加熱用コイルによって局所的に加熱されるよう構成されてなることを特徴とするインクリメンタルフォーミング装置によって解決される。
又、上記のインクリメンタルフォーミング装置であって、インクリメンタルフォーミングの進行に伴うインクリメンタルフォーミング加工済みの箇所が誘導加熱用コイルから相対的に離間するよう誘導加熱用コイルが構成されていることを特徴とするインクリメンタルフォーミング装置によって解決される。
又、上記のインクリメンタルフォーミング装置であって、インクリメンタルフォーミングの進行に伴うインクリメンタルフォーミング加工済みの箇所に対応した誘導加熱用コイルには電流が流れることが無いように誘導加熱用コイルが構成されていることを特徴とするインクリメンタルフォーミング装置によって解決される。
又、上記のインクリメンタルフォーミング装置であって、誘導加熱用コイルには冷却機構が設けられていることを特徴とするインクリメンタルフォーミング装置によって解決される。
チタン合金板に対して大変形を付与できる。すなわち、耐力が大きなチタン合金板に対するインクリメンタルフォーミングは困難であったものの、インクリメンタルフォーミング個所を局所的に加熱し、耐力を低下させたので、インクリメンタルフォーミングが効果的に行われる。そして、インクリメンタルフォーミングが行われた個所では加熱を停止したので、耐力は再び大きなものとなり、チタン合金板は損傷し難い。
本発明はインクリメンタルフォーミングに際しての局所加熱の手法として誘導加熱の手法を採用したから、例えば温風照射による局所加熱に比べて本当に局所加熱となり、インクリメンタルフォーミングによる成形が非常に効果的である。レーザービーム照射も局所加熱の点では優れているものの、インクリメンタルフォーミングにレーザービーム照射が効果的に追随できず、レーザービーム照射を伴うインクリメンタルフォーミングに比べても、本発明は非常に効果的であった。
そして、本発明は高価な設備を必要としない。例えば、ホットプレスが不要である。又、ホットサイジングや超塑性成形の如きの専用金型が無くても済む。すなわち、簡易金型で済む。そして、簡単な設備によって、簡単、かつ、低廉なコストでチタン合金板に対して大変形を付与できる。
本発明になる装置全体の斜視図 インクリメンタルフォーミング開始時の本発明装置概略断面図 インクリメンタルフォーミング途中での本発明装置概略断面図 本発明装置の他の例の概略断面図
本発明は成形方法である。特に、誘導加熱用コイルとインクリメンタルフォーミング用工具とを用いて金属材(金属板)にインクリメンタルフォーミングを施して所定形状に成形する成形方法である。この方法は、インクリメンタルフォーミング個所に近接の誘導加熱用コイルに通電してインクリメンタルフォーミング個所近傍の金属材を局所的に加熱する誘導加熱工程を有する。前記誘導加熱工程によって局所的に加熱された前記金属材に対してインクリメンタルフォーミングを施すインクリメンタルフォーミング工程を有する。そして、好ましくは、金属材におけるインクリメンタルフォーミング加工済み個所では加熱がほとんど行われないようにする。インクリメンタルフォーミング加工済み個所で加熱度が低下するようになる手法としては、次の手法が考えられる。例えば、インクリメンタルフォーミングの進行に伴うインクリメンタルフォーミング加工済みの箇所が誘導加熱用コイルから相対的に離間するよう誘導加熱用コイルを構成する。例えば、誘導加熱用コイルの位置がインクリメンタルフォーミングの進行に伴って変位し、インクリメンタルフォーミング加工部の近傍にのみ誘導加熱用コイルが存するように構成されている。これによって、金属材におけるインクリメンタルフォーミング加工済み個所では加熱度が低下するようになる。或いは、インクリメンタルフォーミングの進行に伴うインクリメンタルフォーミング加工済みの箇所に対応した誘導加熱用コイルには電流が流れることが無いように誘導加熱用コイルを構成する。これによっても、金属材におけるインクリメンタルフォーミング加工済み個所では加熱度が低下するようになる。前記誘導加熱用コイルには、好ましくは、冷却機構が設けられている。従って、冷却機構を作動させた場合、誘導加熱用コイルに高周波電流が通電されてコイル自体が発熱しても、金属材が全般的に加熱されるようになるのを防止できる。本発明は、好ましくは、特に、チタン合金板を対象として行なわれる。勿論、チタン合金板に限られることも無い。しかしながら、これまでのインクリメンタルフォーミングではチタン合金板に大変形を伴う加工が出来てなかったことから、特に、耐力が340MPa以上(特に、900MPa以上。1500MPa以下:前記値は25℃における値)の高耐力のチタン合金板に対しては有効な技術である。
他の本発明はインクリメンタルフォーミング装置である。この装置は、誘導加熱用コイルを有する。又、インクリメンタルフォーミング用工具を有する。例えば、インクリメンタルフォーミングマシンに高周波誘導加熱装置を設けたものである。そして、インクリメンタルフォーミング用工具によってインクリメンタルフォーミングが施される箇所の近傍のみが誘導加熱用コイルによって局所的に加熱されるよう構成されたものである。誘導加熱装置の誘導加熱用コイルは、例えばインクリメンタルフォーミングの進行に伴うインクリメンタルフォーミング加工済みの箇所から相対的に離間するよう構成されている。或いは、インクリメンタルフォーミングの進行に伴うインクリメンタルフォーミング加工済みの箇所に対応した誘導加熱用コイルには電流が流れることが無いように構成されている。このようにすることによって、インクリメンタルフォーミングが施される箇所の近傍のみが局所的に加熱されるようになる。そして、好ましくは、誘導加熱用コイルには冷却機構が設けられている。
以下、更に詳しく説明する。
図1〜図3は本発明になるインクリメンタルフォーミング装置(高周波誘導加熱装置を有するインクリメンタルフォーミングマシン)を用いたインクリメンタルフォーミングの説明図であり、図1はインクリメンタルフォーミング中における装置全体の上側からの斜視図、図2はインクリメンタルフォーミング開始時における概略断面図、図3はインクリメンタルフォーミング途中での概略断面図である。
各図中、1は非導電性材料で構成された型(簡易型)である。
2は、型1を囲むように角型渦巻状に配置された加熱用の銅製コイルである。尚、コイル2の銅線は非導電性材料の二重チューブ(図示せず)における内側のチューブに入れられており、そして銅線が配置されているチューブより外側のチューブには水が供給されるようになっている。従って、コイル2に高周波電流が流され、コイル2自体が発熱しても、コイル2の外側に供給されている水によって冷却が行われる。そして、コイル2からの熱が周囲に伝わり難いようになっている。
3は、型1やコイル2の上側に配置された高耐力(25℃における耐力が約900〜1000MPa)チタン合金板(被成形板)である。
4は、チタン合金板3の上側に配置されたインクリメンタルフォーミング用工具(棒状工具)である。
次に、上記のように構成させた本発明の装置を用いたインクリメンタルフォーミングを説明する。
先ず、チタン合金板3を本発明になる高周波誘導加熱装置付きインクリメンタルフォーミングマシンにセットする。
そして、コイル2に高周波電流を流す。この初期段階ではチタン合金板3には未だ加工が施されてないから、チタン合金板3は凹凸が無い平坦な板である。この段階では、コイル2と平坦なチタン合金板3とは、図2に示される如く、近接している。そして、高周波電流がコイル2に通電された結果、コイル2に近接している個所のチタン合金板3は高周波誘導加熱によって温度が高くなる。この加熱の結果、チタン合金板は耐力が小さくなる。
そこで、棒状工具4を用いてインクリメンタルフォーミングを開始する。チタン合金板3は加熱によって耐力が小さくなっているから、高耐力チタン合金板であっても、インクリメンタルフォーミングは順調に進行する。
さて、インクリメンタルフォーミングの進行に伴い、チタン合金板3は、図1,3の如くに成形される(変形を受ける)。この成形時におけるコイル2とチタン合金板3との距離xを考察すると、棒状工具4でインクリメンタルフォーミングを現に受けている個所の近傍(図3中、例えばAで示す個所)にあっては、前記xは小さな値(コイル2−チタン合金板3間は近接)であるものの、インクリメンタルフォーミングを受けた既に成形済みの個所(図3中、例えばBで示す個所)にあっては、前記xは大きな値(コイル2−チタン合金板3間は離間)である。従って、前記Aの個所のチタン合金板3はコイル2による高周波誘導加熱作用によって温度が高くなって耐力が小さなものの、前記Bの個所のチタン合金板3はコイル2による高周波誘導加熱作用が小さくて温度は低いことから耐力が大きい。従って、インクリメンタルフォーミングを現に受けている個所は耐力が小さなことからインクリメンタルフォーミングが順調に進む。かつ、インクリメンタルフォーミングを過去に受けてしまっている個所では耐力が大きなことから、棒状工具4による引っ張り応力に十分に耐えることが出来、チタン合金板3が損傷し難いものとなる。
すなわち、棒状工具4を用いたインクリメンタルフォーミングでは、成形が終了した領域のチタン合金板3を型1が支え、未成形の領域のチタン合金板3との間で棒状工具4が逐次に張り出し変形を与えて板厚を減少させ、型1に沿った形状を順次成形して行く。この時、成形が終了した領域のチタン合金板3と棒状工具4との間では引っ張り応力が生じる。従って、この領域においても温度が高いと耐力は小さいから、破断が起きてしまうものの、本発明では高周波誘導加熱による局所加熱の手法を採用したから、真に、局所加熱が達成できており、破断と言った損傷が起き難い。
図4は本発明になるインクリメンタルフォーミング装置(高周波誘導加熱装置を有するインクリメンタルフォーミングマシン)の他の例の概略断面図である。
図4中、11は断面略円弧形状の型である。この型11は非導電材料で構成されている。この型11には、コイル12a,12b,…,12iが埋め込まれている。尚、コイル12aとコイル12bとコイル12cとコイル12dとコイル12eとコイル12fとコイル12gとコイル12hとコイル12iとは独立したものであり、例えばコイル12aにのみ高周波電流を通電してコイル12a対応個所のみに高周波誘導加熱現象を起こさせることが出来、又、コイル12bにのみ高周波電流を通電してコイル12b対応個所のみに高周波誘導加熱現象を起こさせることが出来、又、コイル12cにのみ高周波電流を通電してコイル12c対応個所のみに高周波誘導加熱現象を起こさせることが出来、……、コイル12hにのみ高周波電流を通電してコイル12h対応個所のみに高周波誘導加熱現象を起こさせることが出来、又、コイル12iにのみ高周波電流を通電してコイル12i対応個所のみに高周波誘導加熱現象を起こさせることが出来るようになっている。又、図示していないが、コイル12a,12b,…,12iの周囲に水を供給して水冷できるようになっている。
13はチタン合金板である。14は、チタン合金板13の上側に配置されたインクリメンタルフォーミング用工具(棒状工具)である。
次に、上記のように構成させた本発明の装置を用いたインクリメンタルフォーミングを説明する。
先ず、チタン合金板13を本発明になる高周波誘導加熱装置付きインクリメンタルフォーミングマシンにセットする。
そして、最初のインクリメンタルフォーミング対応個所のコイル12aに高周波電流を流す。コイル12b,12c,…,12iには高周波電流を流さない。従って、この初期段階では、コイル12a対応個所のチタン合金板13とコイル12a間の距離が短く、高周波誘導加熱により加熱されるのはチタン合金板13でもコイル12a対応個所のみである。他の箇所は加熱されない。従って、コイル12a対応箇所(コイル12a近接箇所)ではチタン合金板13に対するインクリメンタルフォーミングが順調に進む。
コイル12a対応箇所(コイル12a近接箇所)におけるインクリメンタルフォーミングが終了時点に近くなると、コイル12bに高周波電流を流す。コイル12c,…,12iには高周波電流を流さない。尚、インクリメンタルフォーミングがコイル12b対応箇所に移行した時点で、コイル12aへの通電を停止する。従って、この段階では、コイル12b対応個所のチタン合金板13とコイル12b間の距離が短く、高周波誘導加熱により加熱されるのはチタン合金板13でもコイル12b対応個所のみである。他の箇所は加熱されない。従って、コイル12b対応箇所(コイル12b近接箇所)ではチタン合金板13に対するインクリメンタルフォーミングが順調に進む。
そして、以下、同様にしてインクリメンタルフォーミングが行われる。
上記のようにしていても、インクリメンタルフォーミングが進行している箇所の近傍のみが高周波誘導加熱によって加熱され、インクリメンタルフォーミングが済んでしまった箇所の近傍では高周波誘導加熱による加熱は少ない。すなわち、加熱を必要とする箇所のみの局所加熱が効果的に行われ、破断と言った損傷が起き難く、インクリメンタルフォーミングが順調に行われる。
1,11 非導電性材料製の型
2,12a,12b,…,12i コイル
3,13 チタン合金板
4,14 棒状工具

Claims (8)

  1. 誘導加熱用コイルとインクリメンタルフォーミング用工具とを用いて金属材にインクリメンタルフォーミングを施して所定形状に成形する成形方法であって、
    インクリメンタルフォーミング個所に近接の誘導加熱用コイルに通電してインクリメンタルフォーミング個所近傍の金属材を局所的に加熱する誘導加熱工程と、

    前記誘導加熱工程によって局所的に加熱された前記金属材に対してインクリメンタルフォーミングを施すインクリメンタルフォーミング工程
    とを具備してなり、
    インクリメンタルフォーミングの進行に伴うインクリメンタルフォーミング加工済みの箇所に対応した誘導加熱用コイルには電流が流れることが無いように誘導加熱用コイルが構成されていて、金属材におけるインクリメンタルフォーミング加工済み個所では加熱度が低下するようにする
    ことを特徴とする成形方法。
  2. 金属材におけるインクリメンタルフォーミング加工済み個所では加熱がほとんど行われないようにする
    ことを特徴とする請求項1の成形方法。
  3. インクリメンタルフォーミングの進行に伴うインクリメンタルフォーミング加工済みの箇所が誘導加熱用コイルから相対的に離間するよう誘導加熱用コイルが構成されていて、金属材におけるインクリメンタルフォーミング加工済み個所では加熱度が低下するようにする
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2の成形方法。
  4. 誘導加熱用コイルには冷却機構が設けられていて、電流が流されている誘導加熱用コイルには前記冷却機構を作動させる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかの成形方法。

  5. 金属材がチタン合金板である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかの成形方法。
  6. 誘導加熱用コイルとインクリメンタルフォーミング用工具とを具備したインクリメンタルフォーミング装置であって、
    インクリメンタルフォーミング用工具によってインクリメンタルフォーミングが施される箇所の近傍が誘導加熱用コイルによって局所的に加熱されるよう構成されてなり、
    インクリメンタルフォーミングの進行に伴うインクリメンタルフォーミング加工済みの箇所に対応した誘導加熱用コイルには電流が流れることが無いように誘導加熱用コイルが構成されてなる
    ことを特徴とするインクリメンタルフォーミング装置。
  7. インクリメンタルフォーミングの進行に伴うインクリメンタルフォーミング加工済みの箇所が誘導加熱用コイルから相対的に離間するよう誘導加熱用コイルが構成されている
    ことを特徴とする請求項6のインクリメンタルフォーミング装置。
  8. 誘導加熱用コイルには冷却機構が設けられている
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7のインクリメンタルフォーミング装置。
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