JP2007167164A - 遊技機の可変表示装置 - Google Patents
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Abstract
【構成】ハウジング(B)内に回転自由に軸承される内部を中空にした回転球体(1)の表面には図柄(13)を表示した図柄表示部(12)を形成すると共に、該図柄表示部と回転支軸(15)を設ける回転球体の両極部との間に光を透過する投光部(14)を形成する。一方、前記回転球体(1)を格納する前記ハウジング(B)内には前記投光部に対応させて照明用光源(41)を備えて該光源からの光を前記投光部(14)を透して回転球体の内部に導入し、前記図柄(13)を背面側から照明する。
【選択図】図13
Description
この回転式の表示装置において最も一般的なものは、複数個(通常、3個)の回転体を組合せたものである。この装置は各回転体の表面に文字や数字、記号或いは絵柄等の図柄(以下、単に「図柄」という。)を表示し、個別に回転する回転体が停止したときに予め設定した図柄が揃ったとき、ゲームの成立、つまり遊技上の「当り」とし、予め設定しておく当りの景品を遊技者に払い出す、と言った形態で実施されている。
この回転ドラム式の表示は、円筒状の回転体からなるもの等、構造を異にしたものがあるが、いずれもドラムの回転に伴って図柄が上下に移動することで変化するものとなっている。しかし、この変化は図柄が上下方向に移動するに過ぎないため、変化に幅がなく単調になる欠点がある。
これを解決する一つの方法として、ドラムに代わる表示手段として回転する球体を採用するものが提案されている。この回転する球体、つまり回転球体は回転ドラムを見慣れた遊技者に新鮮さを与えるものであり、遊技者の興趣を誘うものとなっている。
このことから当然のことながら照明の光は透過率を落とすことになり、充分な照明を期待するには光量を上げる等の処置が必要となる。
この照明は、前記特許文献1と同様に光を回転体の球壁面に2度透過させる必要があることから充分な光量を図柄に照射できない問題がある。ことに回転体の背後から照射する際に直接図柄を表示する部分を透して回転体内に光を入れることになるため、この図柄によって光が遮蔽され、又拡散される問題があり、明るく均一な照明が得にくいと言った問題がある。
一方、上記回転球体の支軸を設ける両極部は、この極部と前記図柄表示部との間を透明なものにして投光部とし、照明用の光を効率的に回転球体の内部に導入できるようにすることになる。
また、図柄表示部を表示体によって形成する場合は、その素材として加熱収縮性の合成樹脂を選択することになる。そして、この表示体は前述したようにこれに表示する図柄、模様についての配色等によって部分的に不透明となることがあっても全体的には半透明なものとすることになる。勿論、部分的に透明部分を含むことがあってもよく、この場合でも全体としては半透明なものとすることになる。
更に、この球体の成形に併せて図柄表示部を熱収縮性の合成樹脂フィルムからなる円筒形の表示体との組み合わせによって成形するものとした場合には、図柄を表示するに当たって従来行われている直接球体表面に表示する場合に比較して遥かに容易であり、しかも明瞭に表わすことができ、また同時にこの表示体の加熱収縮によって球体表面に貼り付く際に、この収縮によって前記2つの殻体同士が締付けられ結合して球体に形成されることから、特段の結合手段を要することなく表面に図柄を表示した回転球体を一体的に成形することが可能となる。
前記ハウジングの前面板部の背面部、若しくは背面壁の前面に設置するのは上記事情に対処したものであり、またこの光源をリング状の基板に多数の光源となる発光体を配列してリングの全体から上記投光部に向けて照明光を投射できるようにしたのも同じ理由によるものである。
上記回転球体の支持は、1つの回転支軸、つまり自転用支軸によって支持する他、公転用支軸を加えて2方向に回転するようにすることによって更に変化のある回転表示体とされる。
上記公転用モータによる回転は、前面側から見たとき回転球体を時計方向、若しくは半時計方向に回転することになり、自転用モータはこの回転球体を前後方向に回転して図柄表示部に表わす図柄を次々と前面に繰り出し、これを引き込んで変化させることになる。
次に、本発明を添付する図面に表す実施の態様に従って説明し、その特徴とするところを明らかにし、併せてその他の特徴につき説明することにする。
可変表示装置Aは、ハウジングBの内部に回転球体1を備えており、ここではこの回転球体1を2つの殻体2a,2bからなる球体2と、この球体の表面に表示する図柄を表現する表示体12から構成している。
球体2を構成する2つの殻体2a,2bは、共に内部を中空にする同一形状の半円球形に形成してあり、それぞれの頂部、つまり内側から観たときの底部に当る部分には後述する支軸を挿通する軸受孔5,6を開設してある。また、一方の殻体2aの開口部3には縁の内周面に沿って全周に亘る環状の嵌合凹部7を形成し、他方の殻体2bの開口部4には縁の内周面に沿って前記嵌合凹部7を受入れる環状の嵌合凸部8を形成している。
そして、ここでは上記相互に嵌め合わせとなる嵌合凹部7の一部に突起部9を突設し、他方の嵌合凸部8にはこの突起部9を受ける切欠き凹部10を形成して嵌合係止し、開口部3,4同士が嵌り合ったとき、両殻体が周方向に任意に回転して位置ずれを起こさないようにしてある。
尚、ここでは一方の殻体2aの頂部に近い表面部分に周方向に2個を振分けるように突設するが、2個以上であっても、又1個であってもよい。
上記表示体12、つまり図柄表示部は、熱収縮性の合成樹脂フィルムを材料にして成形してあり、ここでは、ポリ塩化ビニルを素材とする熱収縮性フィルムを図9に示すようにテープ12a状に形成し、このテープ12aの一面に印刷によって複数個の図柄である数字13‥‥を連続的に配列し、表示部の図柄を形成している。
図10は、この様にして図柄13を表示したテープ12aをその端部同士を接合して筒状に形成し、一面に表示した図柄13を筒体の外周面に表れるようにして表示体12としたものを表している。
この様に表示体12を球体2に対応させて寸法取りすることによってこの表示体12の中に球体1を隙間なく収めることができ、その略全体を包み込むことができるものとしている。
この様にした後、上記表示体12に対して使用樹脂の収縮温度に合せた温度で加熱し、収縮処理して球体2の外周面全面に亘って密着させ、両者を一体化して回転球体1を形成するのである。
ただ実際には比較的低温の範囲で、つまり100℃に近い温度で、しかもやゝ時間を掛けて20〜30秒の加熱によって収縮させ、収縮時の歪を抑えながら一体化を図るようにすることになる。
ここにおいて表示体12は、筒状をなす両方の端部をそれぞれ殻体2a,2bの表面に沿って収縮させ、端縁を窄めて殻体の頂部、つまり球体2の2つの極部を残して密着し、ここに極部を囲むように球体2の表面を露出させて投光部14,14を形成することになる。
この支軸15は後述するようにここでは自転用の支軸とするもので、球体2の2つの殻体2a,2bに設ける軸受孔5,6を通して球体2の中心部を貫き回転自由に支持することになる。更にこの支軸15は両軸端を腕形に形成され、且つ光透過性の合成樹脂を材料にした透明な軸支持体16に回転自由に軸承させ、この軸支持体16の底部中央に設ける筒形の軸受18をハウジングBの背面壁17となるフレームに回転自由に支持することになる。
上記筒形の軸受18は、ハウジングBの背面壁17に軸受体26を介して回転自由に軸承され、また上記タイミングベルト25には張力調節装置27のローラ28を圧接して適度の張力が掛るようにしてある。
上記ベベルギヤ38は、前記回転表示体1の一方の殻体2bの頂部に接面させ、このギヤ38の背面から延設する係止爪39をこの頂部に開設する係止穴40に掛止めることで回転球体1に固定されるようにしてある。
LED基板42は、前記ハウジングBの前面の開口部43を囲む前面板部44の背面に設置して上記LED41をハウジング内部の後方に向けており、回転球体1の表面を照らすことになる。このとき、直接的には軸支持体16に支持される球体の極部を照らすことになり、光を投光部14,14を透して回転球体1の内部に導き入れ、前記図柄表示部13を背面側から照明することになる。
この乱反射した光は、拡散することによって上記投光部14から均一な光となって侵入し、前記図柄表示部13を照明することになる。
上記LED46は、前記同様に環状に形成するLED基板47に配置したものを使用しており(図15を参照)、ここでもハウジングBの側壁、更に正確には左右の側壁と上下の壁に向って対面する環状をなす投光部14に対してこれに接近した位置で照らすことができるようにしてある。
尚、この回転球体1の背面側から照明する場合は、この実施形態においては椀形をなす軸支持体16によって光が遮られることになるので、軸支持体16の光源に対面する部分に照明光を透過する窓48を適当数開設し、投光部14への照明を確保するようにしている。
ここに示す球体60は、前記同様に2つの殻体60a,60bからなり、互いの開口部61,62を衝き合せることで1つの球体60を形成するものとなっているが、ここでは2つの殻体60a,60bの頂部、つまり球体の2つの極部に軸受孔に代えて自転用の支軸となる小支軸63,64を一体に形成する一方、前記開口部61,62に臨む周縁の肉厚を他の部分より薄く形成してある。
その一方、自転用モータ20を同じく駆動して回転軸34、ドライブベベルギヤ35、アイドルベベルギヤ37、そしてベベルギヤ38を介して上記公転する回転球体1を自転用支軸15を中心に前後方向に回転させ、前記「当り」又は「外れ」の結果に基づいて次にこの回転を止めることで前面に現れる図柄13aを特定し、当り役、又は外れ役を確定することになる。
そして、直接的に投光部14から入射しなかった光は、ハウジングBの内面に設けた反射面45を利用して乱反射させながら上記投光部14を透して同じく回転球体1の内部に導入し、拡散した状態で前記図柄表示部13を背面側から照明することになる。
勿論、回転球体1の内部に取り込まれた照明光は、球体の内部全面を照らすことから球体全体を照明することになり、明るく鮮明な回転球体を作ることになる。
B 可変表示装置のハウジング
1 回転球体
2 球体
2a,2b 球体を構成する殻体
3,4 殻体の開口部
5,6 殻体に設けた軸受部
7 嵌合凹部
8 嵌合凸部
9 突起部
10 切欠き凹部
11 小突起部
12 図柄表示部を構成する表示体
13 図柄
14 投光部
15 自転用の支軸
16 軸支持体
17 ハウジングの背面壁
18 公転用支軸
19 公転用駆動モータ
20 自転用駆動モータ
41,46 光源となるLED
42,47 LED基板
44 ハウジングの前面板部
Claims (14)
- 前面の開口部から内部の視認を可能にしたハウジングと、ハウジング内の軸支持体の軸受部に極部に備える支軸を回転自由に軸承支持され前記ハウジングの開口部に背後から臨む回転球体とを有してなり、
前記回転球体は内部を中空にして外表面部に前記支軸の軸心を中心にして一巡する図柄表示部を形成し、該図柄表示部と前記両極部との間に光透過可能な投光部を形成する一方、前記ハウジングの内部には前記軸支持体及び前記回転球体を避けて照明用光源を設備し、該光源からの照明光を前記回転球体の投光部を透して回転球体内部に導入し前記図柄表示部を背面側から照明することを特徴とした遊技機の可変表示装置。 - 請求項1の記載において、軸支持体はハウジングの背面壁に軸承する公転用支軸に支持してハウジング内部で回転自由に支持する一方、該軸支持体には前端部に相対向して軸受部を備え、該軸受部に回転球体の両極部から突き出す自転用支軸を回転自由に軸承支持して回転球体を自転、公転するように支持することを特徴とした遊技機の可変表示装置。
- 請求項1又は2の記載において、回転球体は光透過性の透明若しくは半透明の合成樹脂製の球体と、表面に図柄を表示した加熱収縮性の合成樹脂を素材にした筒状をなす表示体とから構成し、前記球体に前記表示体を嵌め付けた後これを加熱収縮して密着させることにより前記球体の表面に図柄表示部を形成すると同時に、該図柄表示部と前記球体の両極部との間にそれぞれ投光部を形成することを特徴とした遊技機の可変表示装置。
- 請求項3の記載において、合成樹脂製の球体は半円球形をなす2つの殻体から構成し、該2つの殻体の各頂部に軸受孔を形成して該軸受孔に自転用の支軸を挿通すると共に、その両軸端を軸支持体の軸受部に軸承させ、回転自由に支持することを特徴とした遊技機の可変表示装置。
- 請求項3の記載において、合成樹脂製の球体は半円球形をなす2つの殻体から構成し、該2つの殻体にはそれぞれの頂部に外に向って起立する小支軸を一体に設けて自転用支軸とすると共に、該両小支軸を軸支持体の軸受部に回転自由に軸承支持することを特徴とした遊技機の可変表示装置。
- 請求項4又は5の記載において、球体を形成する2つの殻体は互いに衝き合せにする開口部の肉厚をそれぞれ全周に沿って他の部分の肉厚より薄肉に形成し、球体全体の光透過率を均一に揃えることを特徴とした遊技機の可変表示装置。
- 請求項3の記載において、筒形の表示体は着色して半透明の図柄表示部を形成すると共に、該図柄表示部の表面に半透明若しくは不透明な図柄を表示することを特徴とした遊技機の可変表示装置。
- 請求項1又は2の記載において、照明用光源はハウジングの前面開口部を囲む前面板部の背面部に設置して回転球体の投光部に対設し、該投光部を透して回転球体の内部を照明することを特徴とした遊技機の可変表示装置。
- 請求項1又は2の記載において、照明用光源はハウジングの背面壁の前面に設置して回転球体の投光部に対設し、該投光部を透して回転球体の内部を照明することを特徴とした遊技機の可変表示装置。
- 請求項1又は2の記載において、照明用光源はハウジングの前面開口部を囲む前面板部の背面部と、ハウジングの背面壁の前面部のそれぞれに設置して回転球体の投光部にそれぞれ対設し、該投光部を透して回転球体の内部を照明することを特徴とした遊技機の可変表示装置。
- 請求項8,9,10の記載において、照明用光源はリング状の基板と、この基板の表面部に環状に配置される複数個の発光体とからなることを特徴とした遊技機の可変表示装置。
- 請求項9乃至11の記載において、軸支持体はハウジングの背面壁に設置する光源からの照明光を透過する光透過用の窓を設けてなることを特徴とした遊技機の可変表示装置。
- 請求項1乃至12の記載において、回転球体の内面は投光部からの照明光の一部を反射する反射面とすることを特徴とした遊技機の可変表示装置。
- 請求項1乃至13の記載において、ハウジングは内壁面の一部若しくは全面を反射面とすることを特徴とした遊技機の可変表示装置。
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