以下、本発明に係る回転表示装置及び遊技機における一実施形態について、図1〜図7を参酌して説明する。なお、本実施形態においては、回転表示装置が遊技機に採用され、また、遊技機がパチンコ機である場合について説明する。
本実施形態に係る遊技機は、図1及び図2に示すように、矩形状に枠組みされた外枠1と、外枠1にヒンジ部材1a,1bを介して開閉自在に取り付けられる遊技盤保持枠2と、遊技盤保持枠2の前面に対して開閉自在に取り付けられるガラス扉2aと、ガラス扉2aの裏面において遊技盤保持枠2に取り付けられる遊技盤3とを備える。そして、遊技機は、ガラス扉2aに設けられる円形の開口部に取り付けられる透明板(例えばガラス板等)4を備え、透明板4を介して内部の遊技盤3が視認できるように構成されている。
また、遊技機は、遊技盤保持枠2の下部に遊技盤3に向けて遊技球を発射させるための発射装置(図示及び採番していない)を操作するためのハンドル5を備える。そして、遊技機は、発射装置に供給すべき遊技球を貯留しておく上皿6と、上皿6に貯留しきれない遊技球を貯留しておくための下皿7とを備える。
さらに、遊技機は、発射装置から発射された遊技球を遊技盤3の上部に導くべく、略円弧状に形成された一対のガイドレール8,8を備える。なお、遊技盤3には、多数の遊技釘(図示及び採番していない)が打設されており、遊技盤3内の遊技領域を転動する遊技球、即ち、遊技盤3の上部に導かれた遊技球が、複数の遊技釘に衝突を繰り返しつつ、又は遊技釘間を通って下方に落下するように構成されている。
そして、遊技機は、遊技盤3の各位置に、遊技球が入球可能な各口部(具体的には、第1及び第2始動口部11,12、第1及び第2大入賞口部13,14、ゲート部15並びに複数の一般入賞口部16,…)と、情報を表示可能な各表示部(具体的には、第1及び第2特別図柄表示部21,22、普通図柄表示部23、第1〜第3演出表示部24,25,26、時短回数表示部27並びに回転表示装置30)を備える。
また、遊技機は、遊技盤3の下部領域には、各口部11〜16に入球しなかった遊技球を機内に回収するためのアウト球取込部41を備える。そして、遊技機は、遊技盤3の遊技領域の周辺部に、遊技中に点滅表示される飾りランプ、賞球を払い出するときに点灯する賞球ランプ、及び補給が切れたときに点灯する球切れランプ等の各種ランプ42,…と、遊技盤保持枠2の下部前面の左右位置に、効果音を発生させる二つのスピーカ43,43とを備える。
さらに、遊技機は、所定の状態で操作されるべく、上皿6の前面位置に、第1(左)ボタン441、第2(中)ボタン442及び第3(右)ボタン443の複数のボタンを有する操作部44を備える。加えて、遊技機は、各部を制御すべく、主制御部51と主制御部51に接続される副制御部52とを有する制御部50を備える。
第1始動口部11、第2始動口部12、第1大入賞口部13、第2大入賞口部14、ゲート部15及び複数の一般入賞口部16,…は、入球した遊技球を検出すべく、それぞれ検出手段(具体的には、第1始動口センサ111、第2始動口センサ121、第1大入賞口センサ131、第2大入賞口センサ141、ゲートセンサ151及び複数の一般入賞口センサ161,…)を備える。
また、第2始動口部12、第1大入賞口部13及び第2大入賞口部14は、それぞれ入球可能な状態(開状態)と入球を防止する状態(閉状態)とに切り替えるべく、傾動可能な一対の開閉板からなる開閉部(具体的には、第2始動口開閉部122、第1大入賞口開閉部132及び第2大入賞口開閉部142)と、各開閉部122,132,142を駆動させる駆動部(具体的には、第2始動口駆動部122、第1大入賞口駆動部133及び第2大入賞口駆動部143)とを備える。
第3演出表示部26は、遊技盤3の中心のやや上方に配置され、その直下の位置に、第2演出表示部25が配置され、その直上の位置に、時短回数表示部27が配置される。また、第3演出表示部26から離れた斜め左下の位置に、第1演出表示部24が配置されると共に、第3演出表示部26から離れた斜め右下の位置に、第1特別図柄表示部21、第2特別図柄表示部22及び普通図柄表示部23が配置される。そして、第3演出表示部26から離れた真下の位置に、回転表示装置30が配置される。
なお、本実施形態において、第1特別図柄表示部21、普通図柄表示部23、第1演出表示部24及び時短回数表示部27は、2桁の7セグメント表示器とし、第2特別図柄表示部22及び第2演出表示部25は、3桁の7セグメント表示器とし、第3演出表示部26は、ドットマトリクス表示器としている。
図3〜図7に示すように、回転表示装置30は、外周が筒状に形成され、表面に情報が表示される表示部31と、表示部31の内部(中心部)に配置され、表示部31の周方向に亘って光を発する発光部32とを備える。そして、回転表示装置30は、発光部32が表示部31に向けて発する光を拡散させる光学系33を備える。なお、表示部31は、軸心方向を中心に回転可能に構成される。
また、回転表示装置30は、表示部31を収容し、遊技盤3の後方(裏側)に取り付けられる収容体34と、収容体34を遊技盤3に固定すべく、遊技盤3の前方(表側)に取り付けられる枠体35と、収容体34の下方側に配置される基体36とを備える。さらに、回転表示装置30は、表示部31を回転させるべく、駆動源となる回転駆動手段37と、回転駆動手段37の駆動を表示部31に伝達させる伝達手段38と、表示部31の基準位置を検出する位置検出手段39とを備える。
表示部31は、光を透過する透光部311aからなる透光領域311,311と、光を遮る遮光部312aを一部に有し且つ表面に情報が表示される情報表示領域312,312とを備える。具体的には、透光領域311,311及び情報表示領域312,312は、周方向における大きさが略同じ(各略90°の領域)となるように形成され、表示部31の周方向において交互に二つずつ配置されている。また、表示部31は、下部が円筒状に形成されると共に、上端にドーム型の天井部が形成されている。
各透光領域311は、例えば無色透明のプラスチック(剛性を有する合成樹脂)から形成され、領域全体が透光可能な透光部311aのみで構成されている。また、各透光領域311は、湾曲した板状に形成され、発光部32から照射された光を乱反射させることなく外部に向けて透過するように構成されている。なお、図7において、各透光領域311と各情報表示領域312との各領域を明確に図示すべく、外周面及び内周面に設けられる凹凸状をそれぞれ一部省略している。
各情報表示領域312は、例えば銀色(有色)のメッキ処理を施したプラスチック(剛性を有する合成樹脂)から形成される遮光部312aの表面に設けられる凹凸状の情報(文字、図柄等)を備える。さらに、各情報表示領域312は、その情報だけでなく、透光可能な透光部312bを備えることで、透光部312bの形状等からなる情報も表示している。
そして、各情報表示領域312の透光部312bは、内周面が凹凸状に形成されることで、発光部32から照射された光を乱反射させるように構成されている。なお、各情報表示領域312の透光部312bは、例えば無色透明のプラスチック(剛性を有する合成樹脂)で形成されている。
本実施形態において、一方の情報表示領域312は、「ZONE」という形状の透光部312bを備え、その上方及び下方位置の遮光部312aに「CHANCE」という凹凸形状をそれぞれ備えている。そして、他方の情報表示領域312は、「V」という形状の透光部312bを備え、その上方及び下方位置の遮光部312aに「E−ZONE」という凹凸形状(上方の凹凸形状の方が下方の凹凸形状よりも大きい)をそれぞれ備えている。
発光部32は、平板状の基板321と、基板321の両面にそれぞれ配置実装される複数の光源322,…とを備える。なお、基板321は、一方の面(前面)が正面を向くように遊技盤3の面に沿って配置され、前面及び後面にそれぞれ光源322,…を配置している。そして、発光部32は、表示部31の略軸心(略中心)の位置に配置されると共に、基板321の下端部は、基体36に固定されている。
また、各光源322は、複数の色彩光を発する発光素子からなる。例えば、各光源322は、赤色・青色・緑色LEDによりあらゆる色を表示可能なフルカラーLEDや、単色で赤・青・緑、二色混色での黄・シアン・マゼンダ、三色混色での白の計7色を表示可能なマルチカラーLEDで構成されている。
光学系33は、筒状に形成されると共に、上端側(一端側)を半球形状(ドーム形状)に形成されている。そして、光学系33は、表示部31と発光部32との間に介在される。具体的には、光学系33は、発光部32を内部に収容する一方、表示部31の内部に収容される。また、光学系33は、下方側で表示部31の下方側に固定されることにより、表示部31と一体的になって軸心方向(上下方向)を中心に回転する。
さらに、光学系33は、外周面及び内周面が凹凸状に形成されている。これにより、光学系33は、発光部32から照射された光を乱反射(拡散)させて、表示部31の周方向に亘って放射状に照射するように構成される。なお、光学系33は、例えば無色透明のプラスチック(剛性を有する合成樹脂)から形成されている。
収容体34は、表示部31の後方側の略半分を覆うように構成されている。そして、収容体34は、内周面(表示部31の後方側と対向する面)で、発光部32からの光を反射(拡散)するように構成されている。
これにより、発光部32からの光が収容体34の内周面を照らすことで、あたかも発光部32からの光が前方から後方へ旋回移動したように錯覚させ、視覚効果(回転反射板を備える従来の回転表示装置のような視覚効果)をより効果的に生じさせる。なお、収容体34は、例えば白色(有色)のプラスチック(剛性を有する合成樹脂)で形成されている。
枠体35は、遊技盤3の前方側(正面側)に配置され、木ネジ等によって遊技盤3の前面に固着される。そして、枠体35は、遊技盤3の後方側(背面側)に配置される収容体34とで、遊技盤3を挟持することにより、遊技盤3に取り付けられる。また、枠体35は、上方側で、第1始動口部11と連結される。具体的には、枠体35は、第1始動口部11と一体的に形成されている。
基体36は、表示部31が所定位置を中心に回転可能とすべく、表示部31の下方側を支持する軸受部361を備える。また、基体36は、回転駆動手段37を固定している。なお、回転駆動手段37は、入力電源を制御することで回転角度を制御可能な電動機とし、本実施形態においては、パルス状の入力電流を受けて、1パルス当たり一定の角度だけ歩進回転するようにしたステッピングモータとしている。
伝達手段38は、回転駆動手段37の出力軸に固定される駆動ギア381と、表示部31(及び/又は光学系33)の下方側に固定される駆動受ギア382と、駆動ギア381の駆動を駆動受ギア382に伝達させる伝達ギア383とを備える。そして、伝達ギア383は、基体36に支持される大小一対の歯車が同軸上で回転し、一方の歯車が駆動受ギア381と噛合し且つ他方の歯車が駆動ギア382と噛合することで、駆動ギア381の駆動を変速して、駆動受ギア382に伝達させている。
位置検出手段39は、基体36に固定され、表示部31の基準位置を検出するための検出部391と、検出部391で検出されることで表示部31の角度位置を検出すべく、表示部31(具体的には、表示部31と一体的に回転する駆動受ギア382)の下方側に取り付けられる舌片状の被検出体392とを備える。そして、検出部391は、本実施形態において発光部と受光部とを対向配置するフォトセンサとしており、被検出体392の通過を検知するように構成されている。
図2に戻り、主制御部51は、各種演算を行うCPU511と、CPU511で行う演算の基礎となるプログラム(例えば、遊技プログラム512a等)が記憶されているROM512と、データの読み書きに用いられるRAM513とを備える。また、主制御部51は、入力信号が入力される入力ポート514と、出力信号を出力する出力ポート515とを備える。
そして、主制御部51の入力ポート514には、第1及び第2始動口センサ111,121と、第1及び第2大入賞口センサ131,141と、ゲートセンサ151と、一部の一般入賞口センサ161とが接続されている。また、主制御部51の出力ポート515には、第2始動口駆動部123と、第1及び第2大入賞口駆動部133,143と、第1及び第2特別図柄表示部21,22と、普通図柄表示部23とが接続されている。
副制御部52は、各種演算を行うCPU521と、CPU521で行う演算の基礎となるプログラム(例えば演出プログラム522a等)が記憶されているROM522と、データの読み書きに用いられるRAM523とを備える。また、副制御部52は、入力信号が入力される入力ポート524と、出力信号を出力する出力ポート525とを備える。
そして、副制御部52の入力ポート524には、残りの一般入賞口センサ161と、第1〜第3ボタン441,442,443と、回転表示装置30の位置検出手段39とが接続されている。また、副制御部52の出力ポート525には、第1〜第3演出表示部24,25,26と、時短回数表示部27と、回転表示装置30の発光部22(各光源322)と、回転表示装置30の回転駆動手段37と、各種ランプ42と、スピーカ43とが接続されている。
本実施形態に係る回転表示装置30及び遊技機の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る回転表示装置30の動作及び遊技機の遊技方法について説明する。
まず、第1始動口部11に遊技球が入球すると、第1特別図柄抽選に用いる乱数値を取得すると共に、所定数(例えば3個)の賞球(遊技球)が払い出される。そして、第1特別図柄抽選の結果が第1特別図柄表示部21に導出される。このとき、第1特別図柄表示部21が図柄を変動するのに同期して、第1演出表示部24が図柄変動させて演出を行う。
そして、第1特別図柄抽選に当選すると、第1特別図柄表示部21に特定賞の図柄(「当たり」の図柄ともいい、例えば「77」や「33」)又は所定賞の図柄(「小当たり」の図柄ともいい、例えば「11」や「55」)が導出される。これに併せて、第1大入賞口部開閉部132が開放される(「閉状態」から「開状態」となる)ため、第1大入賞口部13に遊技球が入球可能な状態となり、入球すると所定数(例えば3個)の賞球が払い出される。
しかも、回転表示装置30が発光部32を発光させて且つ表示部31を回転させて演出を行う。このとき、一方の情報表示領域312が正面で停止した場合には、例えば時短に移行するのが確定した情報を報知し、また、他方の情報表示領域312が正面で停止した場合には、例えば、高確率状態へ移行した期待度が高い情報を報知することにしている。
その後、ゲート部15に入球すると、第2始動口開閉部122が開放される(「開状態」となる)ため、第2始動口部12に遊技球が入球可能な状態となる。さらに、第2始動口部12に遊技球が入球すると、第2特別図柄抽選に用いる乱数値を取得すると共に、所定数(例えば3個)の賞球が払い出される。
そして、第2特別図柄抽選の結果が第2特別図柄表示部22に導出される。このとき、第2特別図柄表示部22が図柄を変動するのに同期して、第2演出表示部25が図柄変動させて演出を行うと共に、回転表示装置30が発光部32を発光させて且つ表示部31を回転させて演出を行う。
ここで、第2演出表示部25(及び第2特別図柄表示部22)がリーチ状態(3桁の7セグメント表示器のうち、2桁が同じ数字を停止表示し、残りの1桁が変動表示している状態)となった場合に、第3演出表示部26が図柄に係る演出を行う。そして、第2特別図柄抽選に当選すると、第2特別図柄表示部22及び第2演出表示部25に特別賞の図柄(「大当たり」の図柄ともいい、例えば「777」、「333」、「111」又は「555」)が導出される。
これに併せて、第2大入賞口部開閉部142が開放される(「開状態」となる)ため、第2大入賞口部14に遊技球が入球可能な状態となり、入球すると所定数(例えば15個)の賞球が払い出される。さらに、第3演出表示部26が特別賞に当選したという情報に係る図柄の演出を行うと共に、回転表示装置30が発光部32を発光させて且つ表示部31を回転させて演出を行う。
ところで、回転表示装置30は、さまざまな情報を報知するために、例えば、(1)発光部32が発する光の色、(2)発光部32が発する光の色の変化(例えば、透光領域311が正面に位置した際と、情報表示領域312が正面に位置した際との光の色を変化させる等)、(3)表示部31の回転方向(右回りと左回り)、(4)表示部31の回転速度(高速と低速)、(5)表示部31の回転速度の変化(加速と減速)、(6)正面位置での停止領域(正面位置で透光領域311を停止させるか、何れの情報表示領域312を停止させるか、といった制御部50による停止制御)等の要素を一つ又は複数組み合わせることで、さまざまパターンの演出を行う。
以上より、本実施形態に係る回転表示装置30及び遊技機によれば、筒状に形成される表示部31には、表面に情報が表示される情報表示領域312,312が設けられている。これにより、表示部31が軸心方向(上下方向)を中心に回転することで、各情報表示領域312に表示される抽選状態や抽選結果等の情報が次々に現れることになるため、情報をフレキシブルに表示することができる。
また、本実施形態に係る回転表示装置30及び遊技機によれば、表示部31には、光を透過する透光部311aからなる透光領域311と、光を遮る遮光部312aで殆どの領域を占める情報表示領域312とが、周方向で交互に配設されている。これにより、表示部312が軸心方向を中心に回転することで、各透光領域311から外部に向けて照射される光と各情報表示領域312での遮光作用により、遊技者に対して光の明暗の差を生じさせることができるため、趣向性を高めることができる。
なお、本発明に係る回転表示装置及び遊技機は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
例えば、上記実施形態に係る回転表示装置30においては、光学系33が周方向に亘って光を乱反射(拡散)する場合を説明したが、斯かる場合に限られない。具体的には、図8に示すように、光学系330は、少なくとも各透光領域311の周方向全域(具体的には、表示部31の周方向全域)に向けて放射状に光を発する発光部32からの光を収束させる収束部331を備える場合でもよい。
図8に示す光学系330は、外周面及び内周面が湾曲した凸状に形成され、発光部32から各透光領域311に向けて照射される光を収束させる凸レンズ状の収束部331と、外周面及び内周面が凹凸状に形成され、発光部32から各情報表示領域312に向けて照射される光を乱反射(拡散)させる拡散部332とを備える。そして、各収束部331は、焦点Fが遊技者の視点の位置と略一致すべく光を収束するように構成されている。なお、図8において、光の収束状況を二点鎖線で示している。
斯かる構成によれば、発光部32が各透光領域311の周方向全域に向けて光を発するのに対して、光学系330が光を収束させることで、表示部31(透光領域311)から収束した光を照射できる。これにより、表示部31が軸心方向を中心に回転することで、各透光領域311からの光と各情報表示領域312からの光とにより、光の明暗の差をさらに明確にさせることができるため、あたかも発光部32からの光が前方から後方へ旋回移動したように錯視させて、視覚効果をより効果的に生じさせ得る。
また、上記実施形態に係る回転表示装置30においては、発光部32で発する光の量が略一定である場合を説明したが、斯かる場合に限られない。例えば、発光部32は、所定位置(遊技者と対面する位置、即ち、正面位置)に各透光領域311が位置する状態と、当該所定位置に各情報表示領域312が位置する状態とで、発する光の量(発光量、輝度)を変更可能に構成される場合でもよい。
具体的には、発光部32は、正面位置に各透光領域311が位置する状態の方が、正面位置に各情報表示領域312が位置する状態よりも、発する光の量が大きくなるように、制御部50で制御される。ここで、上記実施形態に係る回転表示装置30において、斯かる制御を採用した場合の一例を、図9に示す。
例えば、図9(a)に示すように、透光領域311が正面位置に位置した際に、各光源322が発する光の量を大きくなるように、基板321の前面及び後面に配置される光源322,…を同期させる場合でもよく、また、図9(b)に示すように、一方の透光領域311が正面位置に位置した際に、前面に配置される光源322のみが発する光の量を大きくなるように制御すると共に、他方の透光領域311が正面位置に位置した際に、後面に配置される光源322のみが発する光の量を大きくなるように制御する場合でもよい。
斯かる構成によれば、正面位置に透光領域311が位置する状態と、正面位置に情報表示領域312が位置する状態とで、発光部32で発する光の量を変更できる。これにより、情報表示領域312が正面位置に位置した状態よりも、透光領域311が正面位置に位置する状態で、発光部32で発する光の量を大きくなるため、遊技者に対して、光の明暗の差をさらに明確にさせることができる。
なお、発光部32で発する光の量を変更する構成には、図9(a)及び図9(b)に示すように光量を直線的に変化させる制御、所謂台形制御を行う場合のほか、光量を曲線的に変化させることも含まれる。さらに、上記のように光量を連続的に変化させる以外に発光部32が光を発する状態と、発光部32が光を発するのを停止する状態とに切り替える場合も含んでいる。また、上記とは反対に、所定位置に情報表示領域312が位置する状態の方が、所定位置に透光領域311が位置する状態よりも、発光部32で発する光の量を大きくする場合も含んでいる。
また、上記実施形態に係る回転表示装置30においては、表示部31が円筒状に形成されると共に、上端側を半球形状に形成されて略閉塞されている(詳しくは一部開口している)場合を説明したが、斯かる場合に限られない。例えば、表示部は、四角筒状や多角筒状に形成される場合でもよく、また、上下方向(軸心方向)の両端が開放された筒状や、上下方向(軸心方向)の両端が閉塞された筒状に形成される場合でもよい。
さらには、表示部は、上下方向(軸心方向)の一端部から他端部に向けて広がる(拡径する)筒状に形成される場合でもよい。加えて、表示部は、上下方向(軸心方向)の中途部から両端部に向けて広がる筒状や、上下方向(軸心方向)の中途部から両端部に向けて狭まる(縮径する)筒状に形成される場合でもよい。
また、上記実施形態に係る回転表示装置30は、表示部31が各透光領域311と各情報表示領域312とを二つずつ周方向において交互に配置される場合を説明したが、斯かる場合に限られず、表示部は、透光領域と情報表示領域とを一つずつ周方向において配置される場合でもよく、また、三つ以上ずつ周方向において交互に配置される場合でもよい。
また、上記実施形態に係る回転表示装置30は、透光領域311,311及び情報表示領域312,312の周方向における大きさが略同じ(各略90°の領域)となるように形成される場合を説明したが、斯かる場合に限られない。例えば、各情報表示領域は、周方向における大きさが各透光領域よりも大きくなるように形成される場合でもよい。
斯かる構成によれば、表示部で表示できる情報量を多くすることができる。しかも、表示部が回転する速度にも関係するが、上記実施形態のように各情報表示領域312と各透光領域311との周方向における大きさが略同じである場合、表示部31が回転すると、視覚的に、各情報表示領域312の方が小さく感じられるのに対して、各情報表示領域の周方向における大きさの方を大きくすることで、例えば、表示部が回転すると、視覚的に、各情報表示領域と各透光領域とが同じ大きさに感じられるようにすることもできる。
また、上記実施形態に係る回転表示装置30においては、透光領域311における透光部311aが透光可能な部材から形成されている場合を説明したが、斯かる場合に限られず、例えば、一部や全部が開口(開放状態、即ち、部材が存在しておらず表示部の内部と外部とを貫通させている状態)である場合でもよい。
また、上記実施形態に係る回転表示装置30においては、情報表示領域312における透光部312bが透光可能な部材から形成されている場合を説明したが、斯かる場合に限られず、例えば、開口(開放状態、即ち、部材が存在しておらず表示部の内部と外部とを貫通させている状態)である場合でもよい。
また、上記実施形態に係る回転表示装置30においては、各情報表示領域312が遮光部312aを一部に備える場合を説明したが、斯かる場合に限られない。例えば、各情報表示領域は、全部が遮光部から構成される場合でもよい。斯かる構成を採用する場合、各情報表示領域には、形状や模様(色彩の組み合わせ)等からなる情報が表面に表示されている。
また、上記実施形態に係る回転表示装置30は、発光部32が表示部31の中心部に配置されると共に、表示部31が発光部32の位置を中心に回転する場合を説明したが、斯かる場合に限られない。例えば、発光部32が表示部31の中心部から外れた位置に配置される場合でもよく、また、表示部31が中心部から外れた位置を中心に回転する場合でもよい。
また、上記実施形態に係る回転表示装置30においては、発光部32が複数の色の光を発する発光素子を実装したLED基板である場合を説明したが、斯かる場合に限られない。例えば、発光部は、単色の光を発する照明器具(例えば、クリンプトン球)である場合でもよい。
また、上記実施形態に係る回転表示装置30においては、パチンコ機に採用される場合を説明したが、斯かる場合に限られず、例えばスロットマシンやゲーム機といった他の遊技機に採用することはもとより、宣伝広告灯等に適用する場合でもよく、採用される用途は特に限定されない。
また、上記実施形態に斯かる遊技機においては、パチンコ機である場合を説明したが、係る場合に限られず、例えば、スロットマシンやゲーム機といった他の遊技機である場合でもよい。