JP2007166797A - 回転電機及びその制御方法、圧縮機、送風機、並びに空気調和機 - Google Patents

回転電機及びその制御方法、圧縮機、送風機、並びに空気調和機 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化、高効率化に優れたダブルアマチュア電動機において、磁気飽和の抑制によって効率の改善を図る。
【解決手段】当該電動機は、回転子100と、電機子巻線201が巻回された内周側固定子200と、電機子巻線301が巻回された外周側固定子300とを備える、いわゆるダブルアマチュア電動機である。電機子巻線201の巻回数Tnと電機子巻線201の1ターン当たりに鎖交する前記界磁磁束の大きさΦ0nとの積と、電機子巻線301の巻回数Tgと電機子巻線301の1ターン当たりに鎖交する界磁磁束の大きさΦ0gとの積との比は、電機子巻線301に流れる電流Igと電機子巻線201に流れる電流Inとの比に等しく選定される。
【選択図】図1

Description

この発明は、回転電機の構造及びその制御方法に関する。
回転電機、例えば電動機を小型化し、効率を高めるためには、界磁磁束を永久磁石で発生させることが望ましい。電動機を例に取れば、永久磁石励磁電動機は、小型化、高効率化の観点から望ましい。
永久磁石励磁電動機の発生トルクは、電機子巻線の巻回数、これに流れる電流、これに鎖交する界磁磁束に比例する。電動機が大きい方が永久磁石の表面積は大きくでき、電機子巻線自体の断面積(以下「線断面積」と称す)を大きくできる。永久磁石の表面積が大きいほど界磁磁束は大きくできる。線断面積が大きいほど電機子巻線の電気抵抗は低減し、銅損は低下する。よって発生トルク(又は同一トルク発生時の効率)の増大と、電動機の小型化とはトレードオフの関係にある。
小型化、高効率化に優れた構造として、いわゆるダブルアマチュア電動機が知られている。これは一つの界磁子に、相互に反対側から対峙する一対の電機子が設けられた電動機である。下記の特許文献1,2には円筒状のダブルアマチュア電動機が開示されている。特許文献2では、界磁子として、内周側と外周側とで個別に永久磁石を設け、それぞれのインバータで電流位相を制御する技術が開示されており、トルクリプルを低減しつつ小型化かつ発生トルクの向上を企図している。
ダブルアマチュア電動機でおいて発生するトルクは、外周側電機子と界磁子の間に働くトルク(以下「外周側トルク」と称す)と、内周側電機子と界磁子の間に働くトルク(以下「内周側トルク」と称す)との和である。そして外周側トルクにしても、内周側トルクにしても、通常の電動機で発生するトルクと同様に、対応する電機子の電機子巻線の巻回数、これに流れる電流、及びこれに鎖交する界磁磁束の積に比例する。
永久磁石励磁の同期系電動機の一般的な指標は、下記の非特許文献1に紹介されている。冷却条件が揃えられ、寸法が同一の電動機であれば、温度上昇と放熱の関係から許容損失Wcがほぼ同一と考えることができる。トルクTと許容損失Wcは式(1)の関係にあり、係数Kmはモータコンスタントと呼ばれる。
T=Wc・√Km…(1)
つまり許容損失Wcが一定である場合には、モータコンスタントKmが大きいほどトルクTが大きくなる。よってモータコンスタントKmを、許容トルク(通常は連続定格トルク)の指標値として用いることができる。
モータコンスタントKmは式(2)で表すことができる。ここで極対数p、巻き線最大鎖交磁束Φ、占積率fs、巻線スロットの全断面積St、巻線の固有抵抗ρ、単位コイルの平均長lを導入した。また電流波形は正弦波であり、磁束が正弦波状に交番すると仮定した。また電動機の損失は、特に電動機が小型の場合には銅損が大部分であり、鉄損を省略して考慮している。
Km=(1/2)pΦ√(fsSt/ρl)…(2)
従って、電動機の体積当たりの電動機効率を高めるためにはモータコンスタントKmを高める必要があり、式(2)から以下の諸方針が有効である。
(i)巻き線の占積率fsを大きくする
(ii)単位コイルの平均長lを短くする
(iii)巻線の固有抵抗ρを小さくする
(iv)巻線最大鎖交磁束Φを大きくする
(v)極対数pを大きくする
(vi)巻線スロットの全断面積Stを大きくする。
よってダブルアマチュア電動機は電機子が二つ設けられるので、上記方針(vi)の観点で有利である。
特開2002−335658号公報 特開2002−369467号公報 大西和夫、「永久磁石モータのトルク評価と最適構造の検討」、電気学会論文誌D産業応用部門部門誌、平成7年、第115巻、第7号、第930頁〜第935頁 特定用途指向型リラクタンストルク応用電動機の高性能化調査専門委員会、「特定用途指向型リラクタンストルク応用電動機の高性能化」、電気学会技術報告第920号、2003年3月
しかし、ダブルアマチュア電動機においては、磁気抵抗が増加して、永久磁石の動作点が低下するという問題点がある。これは界磁子に対して二つの電機子が相互に反対側から対峙するため、エアギャップと通称される界磁子−電機子間の空隙が二カ所に存在し、かつそれらが界磁磁束に対する磁気抵抗として直列に接続されるからである。
ダブルアマチュア電動機における上述の動作点の低下は、電機子が一つのみ設けられた電動機と比較して、電機子に鎖交する界磁磁束の減少を招来する。つまり上記方針(iv)の観点では不利である。
特許文献2に開示された技術では永久磁石が内外二層に設けられているので、上記動作点の低下の問題を補償できる可能性はある。しかし永久磁石の使用量の増加や、界磁子の厚みの増大という小型化を阻害する要因をも招来する。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、小型化、高効率化に優れたダブルアマチュア回転電機において、更にその性能を向上させることを目的としている。
当該目的の例として、磁気飽和を避けることによる効率の改善を挙げることができる。
この発明にかかる回転電機の第1の態様は、外周面(101a)及び内周面(101b)とを含む円筒形状を呈する磁性体(103)と、界磁磁束を供給する界磁用磁石(102)とを有する回転子(100)と、前記内周面側から前記回転子に対向し、電機子巻線(201)が巻回された内周側固定子(200)と、前記外周面側から前記回転子に対向し、電機子巻線(301)が巻回された外周側固定子(300)とを備える。そして前記内周側固定子の前記電機子巻線の巻回数(Tn)と当該電機子巻線1ターン当たりに鎖交する前記界磁磁束の大きさ(Φ0n)との積と、前記外周側固定子の前記電機子巻線の巻回数(Tg)と当該電機子巻線1ターン当たりに鎖交する前記界磁磁束の大きさ(Φ0g)との積との比は、前記外周側固定子の前記電機子巻線に流れる電流(Ig)と前記内周側固定子の前記電機子巻線に流れる電流(In)との比に等しく選定される。
この発明にかかる回転電機の第2の態様は、その第1の態様であって、前記内周側固定子(200)の前記電機子巻線の総断面積(Sn)と前記外周側固定子(300)の前記電機子巻線の総断面積(Sg)との比は、前記外周側固定子の前記電機子巻線に流れる電流(Ig)と前記内周側固定子の前記電機子巻線に流れる電流(In)との比に等しく選定される。
この発明にかかる回転電機の第3の態様は、その第2の態様であって、前記内周側固定子(200)の前記電機子巻線の前記総断面積(Sn)と前記外周側固定子(300)の前記電機子巻線の前記総断面積(Sg)とが等しく選定されることを特徴とする。
この発明にかかる回転電機の第4の態様は、その第1の態様乃至第3の態様のいずれかであって、この発明にかかる圧縮機は、上記回転電機を電動機として採用し、当該電動機によって冷媒を圧縮する。
この発明にかかる送風機は、上記回転電機を電動機として採用し、当該電動機によって送風する。
この発明にかかる空気調和機は、上記圧縮機及び上記送風機の少なくともいずれか一つを搭載する。
上記回転電機を発電機として制御する方法も本発明の一態様である。
この発明にかかる回転電機の制御方法の第1の態様は、外周面(101a)及び内周面(101b)とを含む円筒形状を呈する磁性体(103)と、界磁磁束を供給する界磁用磁石(102)とを有する回転子(100)と、前記内周面側から前記回転子に対向し、電機子巻線(201)が巻回された内周側固定子(200)と、前記外周面側から前記回転子に対向し、電機子巻線(301)が巻回された外周側固定子(300)とを備えた回転電機の制御方法である。そして前記外周側固定子の前記電機子巻線に流す電流(Ig)と前記内周側固定子の前記電機子巻線に流す電流(In)との比は、前記内周側固定子の前記電機子巻線の巻回数(Tn)と当該電機子巻線1ターン当たりに鎖交する前記界磁磁束の大きさ(Φ0n)との積と、前記外周側固定子の前記電機子巻線の巻回数(Tg)と当該電機子巻線1ターン当たりに鎖交する前記界磁磁束の大きさ(Φ0g)との積との比に等しく選定される。
この発明にかかる回転電機の制御方法の第2の態様は、その第1の態様であって、前記外周側固定子の前記電機子巻線に流す電流(Ig)と前記内周側固定子の前記電機子巻線に流す電流(In)との比は、前記内周側固定子(200)の前記電機子巻線の総断面積(Sn)と前記外周側固定子(300)の前記電機子巻線の総断面積(Sg)との比に等しく選定される。
この発明にかかる回転電機の制御方法の第3の態様は、その第2の態様であって、前記内周側固定子(200)の前記電機子巻線の前記総断面積(Sn)と前記外周側固定子(300)の前記電機子巻線の前記総断面積(Sg)とが等しく選定される。
この発明にかかる回転電機の第1の態様及び回転電機の制御方法の第1の態様によれば、それぞれの固定子の電機子巻線に鎖交する界磁磁束と、当該電機子巻線に流れる電流との積が等しくなる。よって当該積に比例して回転子に与えるトルクも、内周側固定子と外周側固定子とで等しくなる。回転子が有する磁性体は内周側固定子と外周側固定子とのいずれに関してもヨークとして機能するので、このようにトルクを内外の固定子に対して均等に割り振ることにより、一方の固定子によって発生するトルクが当該磁性体を磁気飽和させることを避け、以てトルクの最大値の毀損を回避できる。
界磁磁束は永久磁石から発生するので、内周側固定子にも外周側固定子にも等しく供給される。よって、それぞれの電機子巻線1ターン当たりに鎖交する界磁磁束の大きさも等しい。従って線断面積と巻回数との積として表される総断面積の比を、この発明にかかる回転電機の第2の態様又は回転電機の制御方法の第2の態様に従って設定することにより、外周固定子及び内周固定子のいずれに対しても線断面積が同じ電機子巻線を巻回しても、回転子に与えるトルクを、内周側固定子と外周側固定子とで等しくできる。
この発明にかかる回転電機の第3の態様及び回転電機の制御方法の第3の態様によれば、外周側固定子の電機子巻線と内周側固定子の電機子巻線とに流れる電流が等しく選定されるので、これらを直列に接続することができる。よって一つの制御装置で外周側固定子の電機子巻線に流れる電流と、内周側固定子の電機子巻線に流れる電流とを制御できる。
この発明にかかる回転電機は、電動機として採用でき、これを圧縮機、送風機へと適用することができる。当該圧縮機、送風機は空気調和機へと適用することができる。またこの発明にかかる回転電機は、発電器として駆動できる。
第1の実施の形態.
図1はこの発明の第1の実施の形態にかかるダブルアマチュア電動機の構造を例示する断面図であり、回転軸Qに垂直な断面を示している。当該電動機は、回転子100、内周側固定子200及び外周側固定子300を備えている。回転子100は、内周側固定子200及び外周側固定子300に対して、回転軸Q回りに回転する。
回転子100は界磁子であり、界磁磁束を発生する界磁用磁石102及び磁性体103を有している。回転子100は外周面101a及び内周面101bとを含む円筒形状を呈している。当該円筒形状の延在方向は回転軸Qに平行であるので、図1においては外周面101a及び内周面101bはいずれも円として現れている。
界磁用磁石102は外周面101aに対して、周方向に交互に極性を切り替えてその磁極面を向けている。内周面101bに対しても同様である。
内周側固定子200は内周面101b側から回転子100に対向する電機子である。外周側固定子300は外周面101a側から回転子100に対向する電機子である。内周側固定子200及び外周側固定子300にはそれぞれ電機子巻線201,301が巻回されている。
より具体的には内周側固定子200は歯部202を有しており、歯部202に電機子巻線201が巻回される。歯部202の回転子100側の先端は周方向に広がっている。同様にして外周側固定子300は歯部302を有しており、歯部302に電機子巻線301が巻回される。歯部302の回転子100側の先端は周方向に広がっている。
このようにダブルアマチュア電動機では、電機子巻線が配置される領域である、巻線スロットの全断面積を増大させることにより、モータコンスタントKmを高めることができる。
ここでは回転子100の構造として、磁性体103に対して界磁用磁石102が埋設された、いわゆる永久磁石埋込型が例示されている。よって外周面101a及び内周面101bが磁性体103によって規定されている構造が例示されている。但し、界磁用磁石102から発生する界磁磁束が内周側固定子200及び外周側固定子300に鎖交すれば、界磁用磁石102が外周面101a及び内周面101bのいずれか一方を規定する永久磁石表面型であってもよい。
また図1では4極6スロットの電動機が例示されたが、他の極数、スロット数でも適用できる。
モータが発生するトルクは、上述のように外周側トルクにしても、内周側トルクにしても、通常の電動機で発生するトルクと同様に、対応する電機子の電機子巻線の巻回数、これに流れる電流、及びこれに鎖交する界磁磁束の積に比例する。
しかしダブルアマチュア電機子の特徴として、外周側トルク及び内周側トルクのいずれの発生にも関連して、磁性体103がヨークとして機能する。よってモータが発生するトルクが増大すれば、磁性体103が磁気飽和し、上記比例関係は崩れる傾向にある。即ち、電機子巻線に流れる電流が増大しても、発生するトルクは増大しにくくなる。
そのため、電機子巻線201に流れる電流によって磁性体103が磁気飽和してしまうと、外周側トルクは電機子巻線301に流れる電流に対して比例しなくなってしまう(内周側固定子200、外周側固定子300を入れ替えても同様である)。ダブルアマチュア電機子において発生するトルクは外周側トルクと内周側トルクとの和であるが、一方が大きくなって磁性体103が磁気飽和すると、他方を高めることは困難となる。
よってトルクを内外の固定子に対して均等に割り振ることにより、一方の固定子によって発生するトルクが当該磁性体を磁気飽和させることを避ければ、トルクの最大値の毀損を回避できる。
このように外周側トルクと内周側トルクとを等しくするためには、それぞれの固定子の電機子巻線に鎖交する界磁磁束と、当該電機子巻線に流れる電流との積を等しくすればよい。つまり、電機子巻線201,301のそれぞれの巻回数Tn,Tg、電機子巻線201,301のそれぞれ1ターン当たりに鎖交する界磁磁束の大きさΦ0n,Φ0g、電機子巻線201,301のそれぞれに流れる電流In,Igについて、次式が成立すればよい。
Tn・Φ0n・In=Tg・Φ0g・Ig…(3)
このようにして外周側トルクと内周側トルクとを等しくすることにより、結果的に発生トルクを増大させることができる。換言すれば、電流Igと電流Inとの比を、積Tn・Φ0nと積Φ0g・Igとの比に等しく選定して、当該電動機を制御することが望ましい。
また、式(1)が成立することにより、回転子100と内周側固定子200との間のエアギャップと、回転子100と外周側固定子300との間のエアギャップとで、磁力線の分布の相違が小さくなる。これは力率の向上を招来する。また内周側固定子200と外周側固定子300とでの磁束密度の相違も小さくなって鉄損が小さくなる。またトルクに寄与しない電磁力もバランスし、電動機の変形防止にも寄与する。
また永久磁石102は、内周側固定子200、外周側固定子300のいずれに対しても同じ界磁磁束を供給する。よって界磁磁束が電機子巻線201の1ターン当たりに鎖交する大きさΦ0nと、電機子巻線301の1ターン当たりに鎖交する大きさΦ0gとは等しい。よって式(3)から次式が成立すれば、外周側トルクと内周側トルクとを等しくすることができる。
Tn・In=Tg・Ig…(4)
一方、内周側固定子200の電機子巻線201の総断面積Snと、外周側固定子300の電機子巻線301の総断面積Sgは、電機子巻線201の線断面積φn、電機子巻線301の線断面積φgを導入して次のように求められる。
Sn=Tn・φn,Sg=Tg・φg…(5)
電動機を製造するとき、コスト低下の観点から、電機子巻線201,301は共通の導線が採用されることが望ましい。この場合には線断面積φn,φgは等しいので、式(4)、(5)から、次式が成立すれば、外周側トルクと内周側トルクとを等しくすることができる。
Sn・In=Sg・Ig…(6)
即ち、電機子巻線201,301に同一の線断面積の導線を用いつつ、電流Igと電流Inとの比を、総断面積Snと総断面積Sgとの比に等しく選定して、当該電動機を制御することで、内周側トルク、外周側トルクの合計を最大化できる。
総断面積Snと総断面積Sgとを等しく選定することも望ましい態様の一つである。この場合、電機子巻線201,301に流れる電流In,Igを等しく選定して式(6)から外周側トルクと内周側トルクとを等しくするのである。このように電流In,Igを等しく選定することにより、電機子巻線201,301を直列に接続することができる。これにより、電流In,Igを一つの制御装置で制御できる。
一般に電機子巻線が配置されるスロットは電機子巻線の径よりも非常に大きい。よって内周側固定子200のスロットの、回転軸Qに垂直な断面積を以て総断面積Snとし、外周側固定子300のスロットの、回転軸Qに垂直な断面積を以て総断面積Sgとして設計することができる。
但し、巻回数Tn,Tgは正の整数であり、工業的に通常供給されている巻線の線断面積は離散的な値である。よって上記スロット断面積がまず設計される場合、式(4)、(6)は近似的にしか成立しない場合もあり得る。
また、各相と中性点間との間での巻線仕様が、電機子巻線201,301で異なる場合も考えられる。例えば電機子巻線201が二本並列に巻回され、電機子巻線301が1本で巻回されている場合である。この場合、電機子巻線201に流れる電流Inは二つに分岐するため、電機子巻線301に流れる電流Igの半分となる。但しこの場合でも総断面積φnと電流Inとの積は、nは電機子巻線201が1本で巻回されている場合と相違しないため、上記選定は有効である。
上記電動機の構造は、見方を変えれば、電動機の制御方法と見ることができる。即ち、電機子巻線301に流す電流Igと電機子巻線201に流す電流Inとの比を、積Tn・Φ0nと積Φ0g・Igとの比に等しく選定する、という制御方法も本発明の好適な実施の形態の一つとして把握できる。
更に好適には、電流Igと電流Inとの比を、総断面積Snと総断面積Sgとの比に等しく選定する。更に好適には、電機子巻線201の総断面積Snと電機子巻線301の総断面積Sgとを等しく選定する。
図2及び図3は電機子巻線201,301が接続される態様を例示する回路図である。ここで電機子巻線201は三相コイル201U,201V,201Wで、電機子巻線301は三相コイル301U,301V,301Wで、それぞれ構成されている場合が例示されている。
上述のように、電流In,Igを等しく設定する場合には図2に示されるように、コイル201Uはコイル301Uと、コイル201Vはコイル301Vと、コイル201Wはコイル301Wと、それぞれ中性点Nと各相電源との間で直列に接続される。
他方、図3に示されるように、コイル201Uはコイル301Uと、コイル201Vはコイル301Vと、コイル201Wはコイル301Wと、それぞれ並列に接続されてもよい。
また、電機子巻線201,301の巻回の態様は、集中巻であっても分布巻であってもよい。その巻回の態様が電機子巻線201,301とで相違してもよい。
本発明にかかる技術は、例えば、当該電動機によって冷媒を圧縮する圧縮機や、当該電動機によって送風を行う送風機に採用される電動機に適用することができる。当該圧縮機や送風機の少なくともいずれか一つは空気調和機に搭載することができる。特に車載用の空気調和機では小型化が要求されるので、これに本発明は大きく貢献する。
また、回転電機であれば、電動機に限らず、発電機に適用することもできる。式(4)の関係は、電動機においても成立するからである。よって上述の回転電機を電動機として駆動する制御方法も、本発明を適用する態様の一つとして捉えることができる。
この発明の第1の実施の形態にかかる電動機の構造を例示する断面図である。 電機子巻線が接続される態様を例示する回路図である。 電機子巻線が接続される態様を例示する回路図である。
符号の説明
100 回転子
101a 外周面
101b 内周面
200 内周側固定子
201,301 電機子巻線
300 外周側固定子
Q 回転軸

Claims (10)

  1. 外周面(101a)及び内周面(101b)とを含む円筒形状を呈する磁性体(103)と、界磁磁束を供給する界磁用磁石(102)とを有する回転子(100)と、
    前記内周面側から前記回転子に対向し、電機子巻線(201)が巻回された内周側固定子(200)と、
    前記外周面側から前記回転子に対向し、電機子巻線(301)が巻回された外周側固定子(300)と
    を備え、
    前記内周側固定子の前記電機子巻線の巻回数(Tn)と当該電機子巻線1ターン当たりに鎖交する前記界磁磁束の大きさ(Φ0n)との積と、前記外周側固定子の前記電機子巻線の巻回数(Tg)と当該電機子巻線1ターン当たりに鎖交する前記界磁磁束の大きさ(Φ0g)との積との比は、前記外周側固定子の前記電機子巻線に流れる電流(Ig)と前記内周側固定子の前記電機子巻線に流れる電流(In)との比に等しく選定されることを特徴とする回転電機。
  2. 前記内周側固定子(200)の前記電機子巻線の総断面積(Sn)と前記外周側固定子(300)の前記電機子巻線の総断面積(Sg)との比は、前記外周側固定子の前記電機子巻線に流れる電流(Ig)と前記内周側固定子の前記電機子巻線に流れる電流(In)との比に等しく選定されることを特徴とする、請求項1記載の回転電機。
  3. 前記内周側固定子(200)の前記電機子巻線の前記総断面積(Sn)と前記外周側固定子(300)の前記電機子巻線の前記総断面積(Sg)とが等しく選定されることを特徴とする、請求項2記載の回転電機。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の回転電機を電動機として採用し、当該電動機によって冷媒を圧縮する圧縮機。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の回転電機を電動機として採用し、当該電動機によって送風する送風機。
  6. 請求項4記載の圧縮機及び請求項5記載の送風機の少なくともいずれか一つを搭載した空気調和機。
  7. 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の回転電機を発電機として駆動する、回転電機の制御方法。
  8. 外周面(101a)及び内周面(101b)とを含む円筒形状を呈する磁性体(103)と、界磁磁束を供給する界磁用磁石(102)とを有する回転子(100)と、
    前記内周面側から前記回転子に対向し、電機子巻線(201)が巻回された内周側固定子(200)と、
    前記外周面側から前記回転子に対向し、電機子巻線(301)が巻回された外周側固定子(300)と
    を備えた回転電機の制御方法であって、
    前記外周側固定子の前記電機子巻線に流す電流(Ig)と前記内周側固定子の前記電機子巻線に流す電流(In)との比は、前記内周側固定子の前記電機子巻線の巻回数(Tn)と当該電機子巻線1ターン当たりに鎖交する前記界磁磁束の大きさ(Φ0n)との積と、前記外周側固定子の前記電機子巻線の巻回数(Tg)と当該電機子巻線1ターン当たりに鎖交する前記界磁磁束の大きさ(Φ0g)との積との比に等しく選定されることを特徴とする回転電機の制御方法。
  9. 前記外周側固定子の前記電機子巻線に流す電流(Ig)と前記内周側固定子の前記電機子巻線に流す電流(In)との比は、前記内周側固定子(200)の前記電機子巻線の総断面積(Sn)と前記外周側固定子(300)の前記電機子巻線の総断面積(Sg)との比に等しく選定されることを特徴とする、請求項8記載の回転電機の制御方法。
  10. 前記内周側固定子(200)の前記電機子巻線の前記総断面積(Sn)と前記外周側固定子(300)の前記電機子巻線の前記総断面積(Sg)とが等しく選定されることを特徴とする、請求項9記載の回転電機の制御方法。
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