JP2005333687A - 相対駆動装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 小型軽量で高トルクの得られる相対駆動装置を提供する。
【解決手段】 本発明による二相励磁式の相対駆動装置は、第1と第2のコイル列と磁石列とを備えている。磁石列は、第1及び第2のコイル列に対向してN極とS極とが交互に配置されている。第1及び第2のコイル列は、電気角でπ/2の奇数倍だけ相互にずれた位置に配置されている。第1と第2のコイル列の各コイルは磁性体製のコアを実質的に有しておらず、また、相対駆動装置は、磁気回路を形成するための磁性体製のヨークを実質的に有していない。
【選択図】 図3

Description

この発明は、電気エネルギを用いて2つの駆動力伝達部材を相対的に駆動するための装置に関する。
2つの駆動軸を相対的に駆動する装置としては、各種の変速機が知られている(例えば特許文献1)。
特開2001−124163号公報
しかし、従来の変速機は、一方の駆動軸から他方の駆動軸に向かう所定の一方向に駆動力を伝達できるだけであった。また、いわゆる回生によって電力を回収するためには、別個にモータを設けておく必要があった。
本発明は、従来と異なる方式の相対駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による第1の相対駆動装置は、第1と第2の駆動力伝達部材を相対的に駆動するための相対駆動装置であって、前記第1の駆動力伝達部材に連結された第1と第2のコイル列と、前記第2の駆動力伝達部材に連結された磁石列と、を備える。前記第1と第2のコイル列は、所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルをそれぞれ含む。前記磁石列は、複数の磁石を含むとともに、前記第1と第2のコイル列に対向してN極とS極とが交互に配置されている。前記第1と第2のコイル列は、電気角でπ/2の奇数倍だけ相互にずれた位置に配置されている。前記第1と第2のコイル列の各コイルは磁性体製のコアを実質的に有しておらず、前記相対駆動装置は、磁気回路を形成するための磁性体製のヨークを実質的に有していない。
この相対駆動装置は、磁性体製のコアを有していないので、コギングが発生せずに安定したなめらかな相対駆動が可能である。さらに、磁性体製のヨークを実質的に有していないので、鉄損(渦電流損)がほとんど無く、効率の良い動体駆動装置を実現できる。
上記相対駆動装置は、さらに、前記第1及び第2のコイル列および前記磁石列を収納するケースを備えており、前記第1及び第2のコイル列の各コイルは、実質的に非磁性かつ非導電性の材料で形成された支持材の回りに巻き回されており、前記ケースは、実質的に非磁性かつ非導電性の材料で形成されているものとしてもよい。
この構成によれば、鉄損やコギングがほとんど無い相対駆動装置を実現することができる。
上記相対駆動装置は、回転軸と、軸受け部以外の構造材は、実質的に非磁性かつ非導電性の材料で形成されているものとしてもよい。
この構成によれば、さらに軽量化が可能であり、また、鉄損をさらに低減することができる。
なお、各コイル列の前記複数のコイルは、同一のコイル列に属する隣り合うコイル同士が常に逆極性に励磁されるように互いに接続されているものとしてもよい。
また、前記第1及び第2のコイル列は、前記磁石列を挟んだ両側に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、磁石列の両側の磁束を有効に利用できるので、大きなトルクを発生させることができる。
前記相対駆動装置は、前記第1及び第2のコイル列と前記磁石列とが前記所定の方向に沿って相対的に回転する回転式モータ/ジェネレータであり、前記第1のコイル列のコイル数と、前記第2のコイル列のコイル数と、前記磁石列の磁石数とが等しいものとしてもよい。
この構成によれば、高効率で大トルクの相対駆動装置を実現することができる。
上記相対駆動装置は、さらに、前記第1と第2のコイル列の駆動と回生を制御するための駆動回路ユニットを内蔵してもよい。また、前記第1の駆動力伝達部材には、前記駆動回路ユニットに外部からブラシを介して電源を供給するためのブラシ用接点が設けられていてもよい。このとき、前記駆動回路ユニットは、前記第1と第2のコイル列に第1と第2の交流駆動信号を供給して前記第1と第2の駆動力伝達部材のうちの一方から他方に伝達されるエネルギを増大させる第1の動作モードで運転を実行する第1の駆動制御回路と、前記第1と第2のコイル列に発生した電力を回収することによって前記第1と第2の駆動力伝達部材のうちの一方から他方に伝達されるエネルギを減少させる第2の動作モードで運転を実行する第2の駆動制御回路と、を含んでいてもよい。
この構成によれば、第1の駆動制御回路を用いた第1の動作モードで相対的な加速を実現することができ、一方、第2の駆動制御回路を用いた第2の動作モードで電力の回生を実現することができる。
前記駆動制御回路ユニットは、さらに、前記相対駆動装置の外部から無線で制御指令を受けるための通信部を備えるようにしてもよい。
この構成によれば、外部と接続された配線を通じて相対駆動装置内の駆動回路ユニットに制御指令を伝達する必要が無いので、第1と第2の駆動力伝達部材が双方とも動いている状態でも、外部からの制御指令を駆動回路ユニットに供給することができる。
前記第1の駆動制御回路は、前記第1及び第2のコイル列の各コイルの極性が前記磁石列内の磁石の中心と各コイルの中心とが対向するタイミングで切り替わるとともに、同一のコイル列に属する隣り合うコイル同士の間の中央位置が前記磁石列内の磁石の中心と対向するタイミングにおいて当該コイル列における磁束密度が最も大きくなるように、前記第1と第2の交流駆動信号を生成するものとしてもよい。
この構成によれば、駆動信号に同期して相対駆動装置を駆動することができる。
前記第1の駆動制御回路は、前記第1及び第2のコイル列の電流方向を逆転させることによって、前記第1及び第2のコイル列と前記磁石列との相対的な動作方向を逆転させることが可能であるものとしてもよい。
また、前記第1の駆動制御回路は、位相がπ/2だけ相互にずれた第1と第2のPWM信号をそれぞれ生成する第1と第2のPWM回路と、前記相対駆動装置の出力要求に応じて前記第1と第2のPWM信号をマスクすることによって前記第1と第2の交流駆動信号を生成するマスク回路と、を備えるものとしてもよい。
この構成によれば、マスク回路によってPWM信号をマスクすることによって、相対駆動装置の出力を調節することが可能である。
前記マスク回路は、各交流駆動信号の極性が反転するタイミングを中心とした対称な時間的範囲で各PWM信号をマスクするものとしてもよい。
一般に、各交流駆動信号の極性が反転するタイミング付近では、コイルがあまり有効な駆動力を発生せず、交流駆動信号のピーク付近で有効な駆動力を発生するという傾向がある。従って、上記の構成によれば、コイルが有効な駆動力をあまり発生しない期間においてPWM信号をマスクするので、相対駆動装置の効率を向上させることが可能である。
上記相対駆動装置は、さらに、前記第1と第2の駆動力伝達部材の間の相対動作速度が高くなるのに従って前記第1及び第2のコイル列と前記磁石列との間の磁気結合が弱くなるように前記第1及び第2のコイル列と前記磁石列との間の位置関係を調整する調整機構を備えるものとしてもよい。
一般に、モータの動作速度は、逆起電力定数に反比例することが知られている。上記の構成によれば、高速動作時の磁気結合が弱くなって逆起電力定数が小さくなるので、これに応じて相対速度を高めることができる。
前記調整機構は、前記第1と第2の駆動力伝達部材の間の相対動作速度が高くなるのに従って前記第1及び第2のコイル列と前記磁石列との間の距離を大きくする機構であるものとしてもよい。
この構成によれば、より効率に逆起電力定数を小さくできるので、より大幅な高速化を実現することができる。
なお、前記第1と第2のコイル列は、中空の二重円筒構造を構成する第1と第2の円筒部材に配置されており、前記磁石列は、前記第1と第2の円筒部材の間に挿入された第3の円筒部材に配置されているようにしてもよい。
この構成によれば、第1と第2のコイル列及び磁石列が、回転時に振動しにくい相対駆動装置を得ることができる。
本発明による第2の相対駆動装置は、第1と第2の駆動力伝達部材を相対的に駆動するための相対駆動装置であって、前記第1の駆動力伝達部材に連結された第1、第2及び第3のコイル列と、前記第2の駆動力伝達部材に連結された磁石列と、を備える。前記第1ないし第3のコイル列は、所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルをそれぞれ含む。前記磁石列は、複数の磁石を含むとともに、前記第1ないし第3のコイル列に対向してN極とS極とが交互に配置されている。前記第1ないし第3のコイル列は、電気角で2π/3のだけ順次相互にずれた位置に配置されている。前記第1ないし第3のコイル列の各コイルは磁性体製のコアを実質的に有しておらず、前記相対駆動装置は、磁気回路を形成するための磁性体製のヨークを実質的に有していない。
この構成によっても、鉄損がほとんど無く効率の良い相対駆動装置を実現でき、また、コギングが発生せずに安定したなめらかな動作を実現できる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、相対駆動装置、相対駆動装置のための制御装置、それらの装置の駆動方法態様で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.第5実施例:
F.第6実施例:
G.変形例
A.第1実施例:
図1は、本発明の第1実施例の駆動システムを示すブロック図である。この駆動システムは、相対駆動装置1000と、原動機1100と、負荷部1200と、電力制御部1300と、制御司令部1400とを備えている。電力制御部1300には、2次電池1310が接続されている。
原動機1100としては、内燃機関や電動モータを使用することができる。負荷部1200は、例えば車両の車輪である。原動機1100と相対駆動装置1000は、駆動軸1110で互いに連結されている。相対駆動装置1000と負荷部1200は、負荷軸1210で互いに連結されている。負荷軸1210には、直流電源用の接点1320が設けられている。この接点1320は、相対駆動装置1000の内部の駆動制御回路ユニット(後述する)に接続されており、また、ブラシ1330および電源配線1340を介して電力制御部1300に接続されている。なお、接点1320は、いわゆるコミュテータとしての機能を有しておらず、その全周にわたって途切れることなく連続した接点を構成している。
制御司令部1400は、後述するように、無線を介して相対駆動装置1000の内部の駆動制御回路ユニットに制御指令を送信するための装置である。なお、「無線」とは、可視光や赤外光を用いる場合も含む広い意味を有している。但し、制御司令部1400は、無線を介して制御指令を伝送する代わりに、電力線を介して(すなわちブラシ1330と接点1320を介して)制御指令を伝送するようにしてもよい。
図2は、相対駆動装置100の2つの動作モード(「運転モード」とも呼ぶ)を示している。図2(A)は、相対加速動作モードを示す。このモードでは、各部のエネルギは以下の(1)式で与えられる。
Fb≒K×Fr+Fa …(1)
ここで、Fbは駆動軸1110の運動エネルギ、Fbは負荷軸1210の運動エネルギ、Frは相対駆動装置1000の電気エネルギ、Kは電気エネルギと運動エネルギの間の変換効率である。
この相対加速動作モードでは、相対駆動装置1000は、駆動軸1110の運動エネルギFaにK×Frを加えた運動エネルギを負荷軸1210に伝達する。
図2(B)は、相対減速動作モードを示す。このモードでは、各部のエネルギは以下の(2)式で与えられる。
Fb≒−K×Fr+Fa …(2)
この相対加速動作モードでは、相対駆動装置1000は、駆動軸1110の運動エネルギFaのうちからK×Frを減算した運動エネルギを負荷軸1210に伝達する。電気エネルギFrは、回生電力として回収することができる。
なお、相対駆動装置1000の動作モードとしては、この他に、駆動軸1110と負荷軸1210との関係が固定された状態で回転させる保持モードと、駆動軸1110と負荷軸1210とが互いに空転する空転モードとが存在する。保持モードは、相対駆動装置1000に十分な保持力が発生するように、装置内のコイル(後述する)に電流を供給することによって実現される。一方、空転モードは、装置内のコイルに電流を供給しないことによって実現される。これから理解できるように、この相対駆動装置1000は、クラッチとしての機能も有している。
図3(A),3(B)は、第1実施例の相対駆動装置1000の機械的構造を示す断面図である。相対駆動装置1000は、第1ロータ部10と、第2ロータ部30とを有している。第1ロータ部10は、負荷軸1210に対して固定されている。第2ロータ部30は、駆動軸1110に対して固定されている。ここで、第1ロータ部10をステータと考え、第2のロータ部30をロータと考えると、この相対駆動装置1000は、略円筒状のロータが、略円筒状の二重構造のステータの間に挿入されたインサートロータ型のモータ構造を有していることが理解できる。
図4(A),4(B)は、第1ロータ部10と第2ロータ部30を分離して示したものである。図4(A)に示す第1ロータ部10は、中空円筒状のケース12Aの内面に配置されたA相コイル列14Aと、より内側にある略円筒状の支持部材22Bに設けられたB相コイル列24Bとを有している。A相コイル列14Aは第2ロータ部30よりも外側に配置され、B相コイル列24Bは第2ロータ部30よりも内側に配置される。第1ロータ部10の内部には、さらに、駆動軸1110のための軸受け部28と、基板510と、駆動回路ユニット500とが設けられている。駆動回路ユニット500には、負荷軸1210に固定された接点1320から電力が供給される。
図4(B)に示すように、第2ロータ部30は、略円筒状の支持部材32Mに固定された磁石列34Mを有している。第2ロータ部30は、さらに、第1ロータ部10のケース12Aを閉じるための蓋39を有しており、この蓋39には軸受け部36が設けられている。
なお、図3(B)に示した例では、A相コイル列14AとB相コイル列24Bは、それぞれ8つのコイルを有しており、磁石列34Mも8つの磁石を有している。但し、コイルや磁石の数は任意の値に設定することが可能である。
図3の構造では、2つのコイル列14A,24Bは、中空の二重円筒構造を構成する2つの円筒部材に配置されており、磁石列34Mはコイル列14A,24Bの間に挿入された他の円筒部材に配置されている。このように、3つの中空円筒部材を同軸状に重ねた構造を、以下、「中空多重円筒構造」とも呼ぶ。この中空多重円筒構造を採用すると、ロータ部10,30の振動を少なく抑えることができるという利点がある。この理由は、ロータ部に振動を発生させるような力(コイル列14A,24Bと磁石列34Mとの間の吸引力と反発力のアンバランス)が回転軸を中心として相殺されるからである。
図5(A)は、第1ロータ部10のコイル列と第2ロータ部30の磁石列の位置関係を示している。前述したように、第1ロータ部10は、ケース12A(「支持部材」とも呼ぶ)に固定されたA相コイル列14Aと、支持部材22B上に配置されたB相コイル列24Bとを有している。A相コイル列14Aは、逆方向に励磁される2種類のコイル14A1,14A2が一定のピッチPcで交互に配置されたものである。図5(A)の状態では、3つのコイル14A1は磁化方向(N極からS極に向く方向)が下向きになるように励磁されており、また、他の3つのコイル14A2は磁化方向が上向きになるように励磁されている。B相コイル列24Bも、逆方向に励磁される2種類のコイル24B1,24B2が一定のピッチPcで交互に配置されたものである。なお、本明細書では、「コイルピッチPc」は、A相コイル列のコイル同士のピッチ、または、B相コイル列のコイル同士のピッチとして定義されている。
第2ロータ部30は、支持部材32Mに固定された磁石列34Mを有している。この磁石列34Mの永久磁石は、磁化方向が磁石列34Mの配列方向(図5(A)の左右方向)とは垂直な方向に向くようにそれぞれ配置されている。磁石列34Mの磁石は、一定の磁極ピッチPmで配置されている。この例では、磁極ピッチPmはコイルピッチPcに等しく、電気角でπに相当する。なお、電気角の2πは、コイル列に供給されるの駆動信号の位相が2πだけ変化したときに移動する機械的な角度又は距離に対応づけられる。第1実施例では、A相コイル列14AとB相コイル列24Bの駆動信号の位相が2πだけ変化すると、磁石列34MがコイルピッチPcの2倍だけ移動する。
なお、A相コイル列14AとB相コイル列24Bは、電気角で互いにπ/2だけ異なる位置に配置されている。A相コイル14AとB相コイル列24Bは、位置が異なるだけであり、他の点は実質的に同じ構成を有している。従って、以下では、コイル列に関する説明の際に特に必要な場合を除いてA相コイル列についてのみ説明する。
図5(B)は、相対加速動作モード(図2(A))において、A相コイル列14AとB相コイル列24Bに供給される交流駆動信号の波形の一例を示している。A相コイル列14AとB相コイル列24Bには、二相交流信号がそれぞれ供給される。また、A相コイル列14AとB相コイル列24Bの駆動信号の位相はπ/2だけ互いにずれている。図5(A)の状態は、位相ゼロ(又は2π)の状態に相当する。
図5(A)に示すように、この相対駆動装置100は、さらに、A相コイル列14A用の位置センサ16Aと、B相コイル列24B用の位置センサ26Bとを有している。これらを以下では「A相センサ」、「B相センサ」と呼ぶ。A相センサ16AはA相コイル列14Aの2つのコイルの間の中央の位置に配置されており、B相センサ26BはB相コイル列24Bの2つコイルの間の中央の位置に配置されている。これらのセンサ16A,26Bとしては、図1(B)に示す交流駆動信号と同様な波形を有するアナログ出力を有するものを採用することが好ましく、例えばホール効果を利用したホールICを採用することができる。但し、矩形波状のデジタル出力を有するセンサを採用することも可能である。また、位置センサを省略してセンサレス駆動を行うことも可能である。
なお、支持部材12A,22B,32Mは、非磁性体材料でそれぞれ形成されている。また、本実施例の相対駆動装置の各種の部材のうちで、コイルやセンサを含む電気配線と、磁石と、回転軸と、その軸受け部以外の部材は、すべて非磁性で非導電性の材料で形成されていることが好ましい。
図6(A),6(B)は、A相コイル列14Aの2種類のコイル14A1,14A2の結線方法を示す図である。図2(A)の結線方法では、A相コイル列14Aに含まれるすべてのコイルが、駆動回路ユニット500に対して直列に接続されている。一方、図6(B)の結線方法では、一対のコイル14A1,14A2で構成される直列接続が、複数組並列に接続されている。このいずれの結線方法の場合にも、2種類のコイル14A1,14A2は、常に逆の極性に磁化される。
図7(A)〜7(D)は、第1実施例の相対駆動装置の動作を示している。なお、この例では、コイル列14A,24Bに対して磁石列34Mが時間の経過とともに右に移動する様子が描かれている。
図7(A)は位相が2πの直前のタイミングの状態を示している。なお、コイルと磁石との間に描かれた実線の矢印は吸引力の方向を示しており、破線の矢印は反発力の方向を示している。この状態では、A相コイル列14Aは磁石列34Mに対して動作方向(図の右方向)の駆動力を与えておらず、磁石列34MをA相コイル列14Aに引きつける方向に磁力が働いている。従って、位相が2πのタイミングでは、A相コイル列14Aへの印加電圧をゼロにすることが好ましい。一方、B相コイル列24Bは、磁石列34Mに動作方向の駆動力を与えている。また、B相コイル列24Bは磁石列34Mに対して吸引力だけで無く反発力も与えているので、B相コイル列24Bから磁石列34Mに対する上下方向(磁石列34Mの動作方向と垂直な方向)の正味の力はゼロである。従って、位相が2πのタイミングでは、B相コイル列24Bへの印加電圧をピーク値にすることが好ましい。
図5(B)に示されているように、位相が2πのタイミングでA相コイル列14Aの極性が反転する。図7(B)は、位相がπ/4の状態であり、A相コイル列14Aの極性が図7(A)から反転している。この状態では、A相コイル列14AとB相コイル列24Bが、磁石列34Mの動作方向に同じ駆動力を与えている。図7(C)は、位相がπ/2直前の状態である。この状態は、図7(A)の状態とは逆に、A相コイル列14Aのみが、磁石列34Mに動作方向の駆動力を与えている。位相がπ/2のタイミングではB相コイル列24Bの極性が反転し、図7(D)に示す極性となる。図7(D)は、位相が3π/4の状態である。この状態では、A相コイル列14AとB相コイル列24Bが、磁石列34Mの動作方向に同じ駆動力を与えている。
図7(A)〜7(D)から理解できるように、A相コイル列14Aの極性は、A相コイル列14Aの各コイルが磁石列34Mの各磁石と対向するタイミングで切り換えられる。B相コイル列も同様である。この結果、すべてのコイルからほとんど常に駆動力を発生させ得るので、大きなトルクを発生することが可能である。
なお、位相がπ〜2πの期間は、図7(A)〜7(D)とほぼ同様なので詳しい説明を省略する。但し、A相コイル列14Aの極性は位相がπのタイミングで再び反転し、B相コイル列24Bの極性は位相が3π/2のタイミングで再び反転する。
上述の説明から理解できるように、本実施例の相対駆動装置は、コイル列14A,24Bと磁石列34Mとの間の吸引力と反発力を利用することによって、磁石列34Mに対する動作方向の駆動力を得ている。特に、本実施例では、磁石列34Mを挟んだ両側にコイル列14A,24Bが配置されているので、磁石列34Mの両側の磁束を駆動力の発生に利用することができる。従って、従来の電動モータのように、磁石の片側のみを駆動力の発生に利用する場合に比べて磁束の利用効率が高く、効率が良くトルクの大きな相対駆動装置を実現することができる。
また、本実施例の相対駆動装置では、磁性体製のコアが設けられていないのでいわゆるコギングが発生せず、なめらかで安定した動作を実現することができる。また、磁気回路を構成するためのヨークが設けられていないので、いわゆる鉄損(渦電流損)が極めて少なく、効率の良い相対駆動装置を実現することができる。
ところで、通常のモータでは、コアやヨークが無いと磁束の利用効率が低下すると考えられている。一方、本実施例の相対駆動装置では、磁石列34Mを挟んだ両側にコイル列14A,24Bが配置されているので、磁束の利用効率が十分に高く、コアやヨークを設ける必要は無い。コアやヨークはコギングの原因となり、また、重量を増加させるので、むしろコアやヨークが無い方が好ましい。さらに、ヨークが無ければ鉄損も無いので、高い効率が得られるという利点もある。
このように、本発明の相対駆動装置では、ロータ材(特に第2ロータ部30の支持部材32M)や、ボビン材(コア材)や、ケース材(第1ロータ部10の支持部材12A)として、非磁性で非導電性の各種の材料を利用することが好ましい。但し、ロータ材(磁石列の支持部材32M)としては、強度を考慮してアルミニウムやその合金などの金属材料を用いる場合もある。この場合にも、ボビン材やケース材は、実質的に非磁性で非導電性の材料で形成されていることが好ましい。ここで、「実質的に非磁性で非導電性の材料」とは、わずかな部分が磁性体または導電体であることが許容されることを意味している。例えば、ボビン材が実質的に非磁性で非導電性の材料で形成されているか否かは、相対駆動装置にコギングが存在するか否かによって判定することができる。また、ケース材が実質的に非導電性の材料で形成されているか否かは、ケース材による鉄損(渦電流損)が所定の値(例えば入力の1%)以下か否かによって判定することができる。
なお、相対駆動装置の構造材の中には、回転軸と軸受け部のように、金属材料で作成することが好ましい部材も存在する。ここで、「構造材」とは、相対駆動装置の形状を支えるために使用される部材を意味しており、小さな部品や固定具などを含まない主要な部材を意味している。ロータ材(第2ロータ部30の支持部材32M)やケース材も構造材の一種である。本発明の相対駆動装置では、回転軸と軸受け部以外の主要な構造材は、非磁性で非導電性の材料で形成することが好ましい。
図8は、駆動回路ユニット500の内部構成を示すブロック図である。駆動回路ユニット500は、CPU300と、通信部310と、相対加速制御部100と、相対減速制御部200と、ドライバ回路150と、整流回路250とを備えている。通信部310と2つの制御部100,200は、バス302を介してCPU300と接続されている。相対加速制御部100とドライバ回路150は、図2(A)で説明した相対加速動作モードにおける相対駆動装置1000の運転を制御するための回路である。相対減速制御部200と整流回路250は、図2(B)で説明した相対減速動作モードにおける相対駆動装置1000の運転を制御するための回路である。通信部310は、無線を介して制御司令部1400(図1)と信号を送受信する機能を有している。但し、通信部310は、少なくとも受信機能を有していれば良い。
図9は、相対加速制御部100の内部構成を示している。相対加速制御部100は、バス302に接続された動作モード信号生成部104と、電子可変抵抗器106とを有している。動作モード信号生成部104は、動作モード信号Smodeを生成する。動作モード信号Smodeは、正転と逆転のいずれであるかを示す第1ビットと、AB相の両方を使用する動作モードとA相のみを使用する動作モードのいずれであるかを示す第2ビットとを含んでいる。なお、第1ロータ部10と第2ロータ部30が保持モードから相対加速動作モードに移行する際には、確実に動作方向を決定するためにA相とB相の両方のコイル列を使用することが好ましい。但し、通電を開始した後は、要求トルクが少ない運転状態では、A相コイル列とB相コイル列の一方だけを使用しても十分に動作を継続することができる。動作モード信号Smodeの第2ビットは、このような場合にA相コイル列のみを駆動することを指示するためのフラグである。
電子可変抵抗器106の両端の電圧は、4つの電圧比較器111〜114の一方の入力端子に与えられている。電圧比較器111〜114の他方の入力端子には、A相センサ信号SSAとB相センサ信号SSBが供給されている。4つの電圧比較器111,112の出力信号TPA,BTA,TPB,BTBを「マスク信号」または「許可信号」と呼ぶ。これらの名前の意味については後述する。
マスク信号TPA,BTA,TPB,BTBは、マルチプレクサ120に入力されている。マルチプレクサ120は、動作モード信号Smodeに応じてA相コイル用のマスク信号TPA,BTAの出力端子を切り換え、また、B相用のマスク信号TPB,BTBの出力端子を切り換えることによって、第1ロータ部10と第2ロータ部30の相対的な動作方向を逆転させることができる。マルチプレクサ120から出力されたマスク信号TPA,BTA,TPB,BTBは、2段PWM回路130に供給される。
2段PWM回路130は、A相PWM回路132と、B相PWM回路134と、4つの3ステートバッファ回路141〜144とを有している。A相PWM回路132には、A相センサ16A(図8)の出力信号SSA(以下、「A相センサ信号」と呼ぶ)と動作モード信号Smodeとが供給されている。B相PWM回路134には、B相センサ26Bの出力信号SSBと動作モード信号Smodeとが供給されている。これらの2つのPWM回路132,134は、センサ信号SSA,SSBに応じてPWM信号PWMA,#PWMA,PWMB,#PWMBを発生する回路である。なお、信号#PWMA,#PWMBは、信号PWMA,PWMBを反転した信号である。前述したように、センサ信号SSA,SSBはいずれも正弦波信号であり、PWM回路132,134はこれらの正弦波信号に応じて周知のPWM動作を実行する。
A相PWM回路132で生成された信号PWMA,#PWMAは、2つの3ステートバッファ回路141,142の入力端子にそれぞれ供給される。これらの3ステートバッファ回路141,142の制御端子には、マルチプレクサ120から与えられたA相マスク信号TPA,BTAが供給されている。3ステートバッファ回路141,142の出力信号DRVA1,DRVA2は、A相コイル用の駆動信号である(以下「A1駆動信号」及び「A2駆動信号」と呼ぶ)。B相に関しても同様に、PWM回路134と3ステートバッファ回路143,144によってB相コイル列用の駆動信号DRVB1,DRVB2が生成される。
図10は、相対加速動作モード用のドライバ回路150(図8)の内部構成を示している。A相ドライバ回路152は、A相コイル列14Aに、交流駆動信号DRVA1,DRVA2を供給するためのH型ブリッジ回路である。なお、駆動信号を示すブロックの端子部分に付されている白丸は、負論理であり信号が反転していることを示している。また、符号IA1,IA2が付された矢印は、A1駆動信号DRVA1とA2駆動信号DRVA2によって流れる電流方向をそれぞれ示している。B相ドライバ回路154の構成もA相ドライバ回路152の構成と同じである。
図11は、相対加速動作モードにおける各種の信号波形を示すタイミングチャートである。A相センサ信号SSAとB相センサ信号SSBは、位相が互いにπ/2ずれた正弦波である。A相PWM回路132は、A相センサ信号SSAのレベルに比例した平均電圧を有する信号PWMA(図11の上から7番目の信号)を生成する。第1のA相マスク信号TPAは、この信号TPAがHレベルの期間では信号PWMAをA相コイル列14Aに印加することを許可し、Lレベルの期間ではこれを禁止する。同様に、第2のA相マスク信号BTAも、この信号BTAがHレベルの期間で信号PWMAをA相コイル列14Aに印加することを許可し、Lレベルの期間ではこれを禁止する。但し、第1のA相マスク信号TPAは、PWM信号PWMAがプラス側にあるときにHレベルとなり、第2のA相マスク信号BTBはPWM信号PWMAがマイナス側にあるときにHレベルとなる。この結果、A相コイル列14Aには、図11の下から2番目に示すような駆動信号DRVA1+DRVA2が印加される。この説明から理解できるように、A相マスク信号TPA,BTBは、PWM信号PWMAを、A相コイル列14Aに印加することを許可する信号と考えることができ、また、PWM信号PWMAをマスクしてA相コイル列14Aに供給しないようにする信号と考えることも可能である。B相についても同様である。
なお、図11は、第1ロータ部10と第2ロータ部30との間に大トルクを発生する際の運転状態を示している。このとき、マスク信号TPA,BTAの両方がLレベルである期間は小さく、従って、ほとんどの時間においてA相コイル列14Aに電圧が印加されている。なお、A相センサ信号SSAの波形の右端には、このときのヒステリシスレベルが示されている。ここで、「ヒステリシスレベル」とは、正弦波信号のゼロレベル付近の無効な(すなわち使用されていない)信号レベルの範囲を意味している。大トルク発生時には、ヒステリシスレベルは極めて小さいことが分かる。なお、ヒステリシスレベルは、電子可変抵抗器106の抵抗を変化させて、マスク信号TPA,BTA,TPB,BTBのデューティを変化させることによって変更することができる。
図12は、小さなトルクを発生する際の運転状態を示している。なお、小トルクは高回転であることを意味している。このとき、マスク信号TPA,BTA,TPB,BTBのデューティは図11に比べて小さく設定されており、これに応じて各コイルの駆動信号(DRVA1+DRVA2),(DRVB1+DRVB2)のパルス数も減少している。また、ヒステリシスレベルも大きくなっている。
なお、図11と図12を比較すれば理解できるように、第1のA相マスク信号TPAのHレベルの期間は、A相センサ信号SSAが極大値を示すタイミング(位相のπ/2の時点)を中心にした対称な形状を有している。同様に、第2のA相マスク信号BTAのHレベルの期間は、A相センサ信号SSAが極小値を示すタイミング(位相の3π/2の時点)を中心にした対称な形状を有している。このように、これらのマスク信号TPA,BTAがHレベルである期間は、A相センサ信号SSAがピーク値を示すタイミングを中心とした対称な形状を有している。換言すれば、PWM信号PWMAのマスク期間は、この信号PWMAによって模擬される交流駆動信号(図5(B)に示す波形)の極性が反転するタイミング(π及び2π)を中心とした時間の範囲において信号PWMAがマスクされるように設定されていると考えることも可能である。
ところで、図7(A)で説明したように、A相コイル列14Aは、位相が2π近傍ではあまり有効な駆動力を発生しない。位相がπ近傍のときも同様である。また、A相コイル列14Aは、位相がπ/2および3π/2の近傍では最も効率良く有効な駆動力を発生させる。上述した図12に示されているように、本実施例の2段PWM回路130は、相対駆動装置1000の要求出力が小さいときには位相がπ及び2πの近傍でA相コイル列14Aに電圧を印加せず、また、図11,図12に示されているように、位相がπ/2および3π/2の近傍を中心にしてA相コイル列14Aに電圧を印加している。このように、A相マスク信号TPA,BTAは、A相コイル列14Aが最も効率良く駆動力を発生させる期間を優先的に使用するようにPWM信号PWMAをマスクしているので、モータ効率を高めることが可能である。なお、位相がπ及び2πの近傍でA相コイル列14Aに電圧を印加すると、図7(A)で説明したように、A相コイル列14Aと磁石列34Mとの間に吸引力が強く働き、第2ロータ部30を振動させる原因となる。この意味からも、位相がπ及び2πの近傍でA相コイル列14Aに電圧を印加しないようにすることが好ましい。これらの事情は、B相コイル列24Bに関しても同じである。但し、図5(B)に示されているように、B相コイル列24Bは位相がπ/2と3π/2のタイミングで極性が反転するので、B相コイル列24Bには位相がπ/2及び3π/2の近傍で電圧を印加しないようにすることが好ましい。
図13は、相対減速制御部200(図8)と整流回路250の内部構成を示す図である。相対減速制御部200は、バス302に接続されたA相充電切換部202と、B相充電切換部204と、電子可変抵抗器206とを有している。2つの充電切換部202,204の出力信号は、2つのAND回路211,212の入力端子に与えられている。
A相充電切換部202は、A相コイル列14Aからの回生電力を回収する場合には「1」レベルの信号を出力し、回収しない場合には「0」レベルの信号を出力する。B相充電切換部204も同様である。なお、これらの信号レベルの切換えは、CPU300によって行われる。また、A相コイル列14Aからの回生の有無と、B相コイル列24Bからの回生の有無とは、独立に設定することができる。従って、例えばA相コイル列14Aを用いてアクチュエータに駆動力を発生させつつ、B相コイル列24Bから電力を回生することも可能である。
なお、相対加速制御部100も、同様に、A相コイル列14Aを用いて駆動力を発生するか否かと、B相コイル列24Bを用いて駆動力を発生するか否かとを、独立に設定できるように構成してもよい。例えば、図9の動作モード信号生成部104から、A相コイル列14Aの駆動の有無を示す信号と、B相コイル列24Bの駆動の有無を示す信号とを出力できるように動作モード信号生成部104を構成すれば良い。このようにすれば、2つコイル列14A,24Bのうちの任意の一方で駆動力を発生させつつ、他方で電力を回生する運転モードで相対駆動装置を運転することが可能である。
電子可変抵抗器206の両端の電圧は、4つの電圧比較器221〜224の2つの入力端子の一方に与えられている。電圧比較器221〜224の他方の入力端子には、A相センサ信号SSAとB相センサ信号SSBが供給されている。4つの電圧比較器221〜224の出力信号TPA,BTA,TPB,BTBは、「マスク信号」または「許可信号」と呼ぶことができる。
A相コイル用のマスク信号TPA,BTAはOR回路231に入力されており、B相用のマスク信号TPB,BTBは他のOR回路232に入力されている。これらのOR回路231,232の出力は、上述した2つのAND回路211,212の入力端子に与えられている。これらのAND回路211,212の出力信号MSKA,MSKBも、「マスク信号」または「許可信号」と呼ぶ。
ところで、電子可変抵抗器206と4つの電圧比較器221〜224の構成は、図9に示した相対加速制御部100の電子可変抵抗器106と4つの電圧比較器111〜114の構成と同じである。従って、A相コイル用のOR回路231の出力信号は、図11に示したマスク信号TPA,BTAの論理和を取ったものに相当する。また、A相充電切換部202の出力信号が「1」レベルの場合には、A相コイル用のAND回路211から出力されるマスク信号MSKAはOR回路231の出力信号と同じものとなる。これらの動作はB相についても同様である。
整流回路250は、A相コイル用の回路として、複数のダイオードを含む全波整流回路252と、2つのゲートトランジスタ261,262と、バッファ回路271と、インバータ回路272(NOT回路)とを有している。なお、B相用にも同じ回路が設けられている。ゲートトランジスタ261,262は、電源配線280に接続されている。この電源配線280は、負荷軸1210(図1)に設けられた接点1320に接続されている。
相対減速時にA相コイル列14Aで発生した交流電力は、全波整流回路252で整流される。ゲートトランジスタ261,262のゲートには、A相コイル用のマスク信号MSKAとその反転信号が与えられており、これに応じてゲートトランジスタ261,262がオン/オフ制御される。従って、電圧比較器221,222から出力されたマスク信号TPA,BTAの少なくとも一方がHレベルの期間では回生電力が電源配線280に出力され、一方、マスク信号TPA,BTAの双方がLレベルの期間では電力の回生が禁止される。
以上の説明から理解できるように、相対減速制御部200と整流回路250は、相対減速動作モードにおいて回生電力を回収するための回路である。この回生電力は、2次電池1310の充電や、他の電動モータの駆動のための電源として利用される。また、相対減速制御部200と整流回路250は、A相コイル用のマスク信号MSKA及びB相コイル用のマスク信号MSKBに応じて、A相コイル列14AとB相コイル列24Bからの回生電力を回収する期間を制限し、これによって相対減速量(図2(B)のエネルギ量Fr)を調整することができる。
上述したように、本実施例の相対駆動装置1000では、磁性体製のコアが設けられていないので、相対減速時にもいわゆるコギングが発生せず、なめらかで安定した動作を実現することができる。また、磁気回路を構成するためのヨークが設けられていないので、いわゆる鉄損(渦電流損)が極めて少なく、効率良く回生電力を回収することができる。
B.第2実施例:
図14は、第2実施例の相対駆動装置1001を示す断面図である。この相対駆動装置1001は、図3に示した第1実施例の装置の磁石列34Mの支持部材32Mと軸受け部38の間に、ガバナ機構90を設けたものであり、他の構成は第1実施例と同じである。ガバナ機構90は、磁石列34の支持部材32Mを図中の左側に付勢するバネ92を有している。
図14(A)に示すように、低速回転時は、ガバナ機構90のバネ92によって、磁石列34Mの支持部材32Mがストッパ33に押しつけられた位置に維持される。この状態は、図3(A)の状態と実質的に同じである。高速回転時には、図14(B)に示すように、ガバナ機構90の遠心力によってバネ92が圧縮され、磁石列34の支持部材32Mが図の右側に移動する。この状態では、コイル列14A,24Bと磁石列34Mの重なりが少なくなるので、両者の間の磁気結合が弱くなる。ところで、一般にモータの回転速度は逆起電力定数Keに反比例することが知られている。モータのコイルと磁石の間の磁気結合が弱くなると、逆起電力定数Keも小さくなる。図14(B)の状態では、図14(A)の状態に比べて逆起電力定数Keが小さいので、より高速に回転することが可能となる。この結果、第2実施例の相対駆動装置1001は、第1実施例の相対駆動装置1000に比べて、無負荷時の最大相対回転速度(無負荷回転速度)がより大きくなるという特徴がある。
なお、ガバナ機構90の代わりに、電動モータなどの他のアクチュエータを用いて磁石列34Mを移動させるようにしてもよい。すなわち、一般には、2つのロータ部10,30の相対回転数(すなわち相対動作速度)が高くなるに従ってコイル列14A,24Bと磁石列34の磁気結合を弱めるような調整機構を設けることが好ましい。
C.第3実施例:
図15は、第3実施例の相対駆動装置1002を示す断面図である。この相対駆動装置1002は、図14に示した第2実施例の装置から、コイル列14A,24Bの対向する内周面がそれぞれテーパ状になるようにコイル列14A,24Bの配置を変更し、また、磁石列34Mの磁石の断面もこれに合わせてテーパ状にしたものである。
この相対駆動装置1002も、コイル列14A,24Bと磁石列34Mとの間の磁気結合を変更するガバナ機構90を有している。従って、高速回転になると、磁石列34Mが図の右側に移動して、コイル列14A,24Bと磁石列34Mとの間の磁気結合が弱くなる。特に、第3実施例では、回転数の増加に応じて磁石列34Mが右方向に移動すると、コイル列14A,24Bと磁石列34Mとの間の隙間(すなわち距離)が大きくなるので、第2実施例に比べて両者の磁気結合が更に弱くなる。従って、より大きな相対回転速度が得られるという特徴がある。
D.第4実施例:
図16(A),16(B)は、第4実施例の相対駆動装置1003の機械的構造を示す断面図である。この相対駆動装置1003の第2ロータ部30bは、図16(B)に示すように、略円盤状の支持部材32Mの上に磁石列34Mの8個の磁石が周方向に沿って並べられたものである。第1ロータ部10aも同様に、コイル列14Aの8個のコイルが略円盤状の支持部材12の上に配置されている。磁石とコイルの数は、他の値に設定可能である。
なお、この実施例では、B相コイル列24Bは設けられていない。但し、磁石列34Mを挟んでA相コイル列14Aとは反対側(図16(A)の左側)に、第1ロータ部10aの一部としてB相コイル列24Bを設けることも可能である。
この第4実施例の相対駆動装置1003によっても、第1ないし第3実施例の装置と同様に、駆動軸1110と負荷軸1210との間の相対的な回転を効率良く調整することが可能である。
E.第5実施例:
図17(A)〜17(D)は、第5実施例の相対駆動装置におけるコイル列と磁石列の配列を示しており、第1実施例の図7(A)〜7(D)に対応するものである。なお、機械的な構造としては、上述した第1〜第4実施例の構造を採用することができる。
この第5実施例の相対駆動装置では、磁石列34Mの両側に上部コイル列40ABと下部コイル列50ABとが設けられている。上部コイル列40ABは、図5,図7に示した第1実施例のA相コイル列14AとB相コイル列24Bの両方を上方側にまとめたものに相当する。すなわち、上部コイル列40ABは、A相コイル列14Aに含まれる2種類のコイル14A1,14A2と、B相コイル列24Bに含まれる2種類のコイル24B1,24B2とを含んでおり、これらが所定の順番で配置されたものである。下部コイル列50ABも、第1実施例のA相コイル列14AとB相コイル列24Bの両方を下方側にまとめたものに相当する。なお、図17(A)〜17(D)では、図示の便宜上、A相コイル列のコイルを実線で描き、B相コイル列のコイルを破線で描いている。第5実施例の相対駆動装置は、第1実施例の装置の2倍の数のコイルを有している。なお、コイルピッチPcは、A相コイル列のコイル同士のピッチまたはB相コイル列のコイル同士のピッチと定義しているので、第5実施例のコイルピッチPcは第1実施例と同じである。
この第5実施例の相対駆動装置によっても、第1実施例の装置と同様に、駆動軸と負荷軸との間の相対的な回転を効率良く調整することが可能である。
なお、第5実施例の上部コイル列40ABと下部コイル列50ABは、両方ともにA相とB相のコイル列を有しているので、上部コイル列40ABと下部コイル列50ABの一方を省略することも可能である。但し、磁石の磁束の有効利用という観点からは、上部コイル列40ABと下部コイル列50ABの両方を設けておくことが好ましい。
F.第6実施例:
図18(A)〜18(C)は、第6実施例の相対駆動装置におけるコイル列と磁石列の配列を示している。機械的な構造としては、上述した第1〜第4実施例の構造を採用することができる。
第6実施例の相対駆動装置は、A相とB相とC相の3つのコイル列を有する三相モータとしての機能を有している。磁石列70Mは、図5(A)に示した第1実施例の磁石列34Mと同じ構成を有している。磁石列70Mの両側には、上部コイル列60ABCと下部コイル列80ABCが設けられている。上部コイル列60ABCは、A相コイル列のコイル91A1と、B相コイル列のコイル92B1と、C相コイル列のコイル93C1とを含んでおり、これらが所定の順番で配置されたものである。なお、図18(A)〜18(C)では、図示の便宜上、A相コイル列のコイルを実線で描き、B相コイル列のコイルを点線で、C相コイル列のコイルを破線で描いている。下部コイル列80ABCも同様に、A相コイル列のコイル91A2と、B相コイル列のコイル92B2と、C相コイル列のコイル93C2とを含んでいる。なお、上部コイル列60ABCのA相コイル91A1と、下部コイル列80ABCのA相コイル91A2は、逆方向に磁化されている。これは、B相コイル及びC相コイルも同じである。A相,B相,C相の各相のコイルピッチPcは、磁極ピッチPmの2倍であり、電気角で2πに相当する。上部コイル列60ABCのA相コイル91A1は、下部コイル列80ABCのA相コイル91A2と電気角でπだけずれた位置に配置されている。B相コイル及びC相コイルも同じである。なお、A相とB相とC相のコイルは、電気角でπ/3ずつ順次ずれた位置に配置されている。
図18(A)は、位相が2π直前の状態を示している。位相が2πのタイミングでは、A相コイル列91A1,91A2の極性が反転する。図18(B)は、位相がπ/3の直前の状態を示している。位相がπ/3のタイミングでは、C相コイル列93C1,93C2の極性が反転する。図18(C)は位相が2π/3の直前の状態を示している。位相が2π/3のタイミングでは、B相コイル列92B1,92B2の極性が反転する。
この第6実施例の相対駆動装置においても、A相コイル列91A1,91A2の極性(磁化方向)は、A相コイル列91A1,91A2の各コイルが磁石列70Mの各磁石と対向するタイミングで切り換えられる。B相コイル列及びC相コイル列も同様である。この結果、すべてのコイルから常に駆動力を発生させ得るので、大きなトルクを発生することが可能である。また、磁性体のコア及びヨークを全く設けない構成とすれば、軽量でかつ高効率な相対駆動装置を実現することができる。
G.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
G1.変形例1:
上記各相対駆動装置のケースの外側に、磁気遮蔽部材を設けるようにしてもよい。但し、磁気遮蔽部材としては、磁気回路を構成するためのヨークとしての機能を有していないものが好ましい。なお、一般に、相対駆動装置に使用されている部材がヨークとしての機能を有しているか否かは、その部材がある場合と無い場合とにおける磁石列やコイル列の磁束密度を測定することによって調べることができる。例えば、磁気遮蔽部材を設けたときに、磁石列やコイル列の表面磁束密度が10%以上増加する場合にはヨークとしての機能を有していると判定し、10%未満である場合にはヨークとしての機能を有していないと判定することが可能である。なお、この判定基準は、10%でなく5%としてもよい。
G2.変形例2:
上記実施例の相対駆動装置は、駆動軸1110と負荷軸1210(図1)を相対的に駆動するものとしていたが、駆動軸と負荷軸の少なくとも一方を、他の種類の駆動力伝達部材(例えばベルトやギア)に変更することも可能である。例えば、第1ロータ部10(図3(B))の外周にベルト用の溝を設けておくようにしてもよい。
G3.変形例3:
上記実施例で使用した回路構成は一例であり、これら以外の種々の回路構成を採用することが可能である。
本発明の第1実施例の駆動システムを示すブロック図である。 相対駆動装置の2つの動作モードを示す説明図である。 第1実施例の相対駆動装置の機械的構造を示す断面図である。 第1ロータ部と第2ロータ部の断面図である。 第1ロータ部のコイル列と第2ロータ部の磁石列の位置関係を示す説明図である。 コイルの結線方法を示す説明図である。 第1実施例の相対駆動装置の動作の原理を示す説明図である。 駆動回路ユニットの内部構成を示すブロック図である。 相対加速制御部の内部構成を示す図である。 相対加速用のドライバ回路の内部構成を示す図である。 相対加速動作モードにおける各種の信号波形を示すタイミングチャートである。 相対加速動作モードにおける各種の信号波形を示すタイミングチャートである。 相対減速制御部と整流回路の内部構成を示す図である。 第2実施例の相対駆動装置の断面図である。 第3実施例の相対駆動装置の断面図である。 第4実施例の相対駆動装置の断面図である。 第5実施例の相対駆動装置におけるコイル列と磁石列の配列を示す説明図である。 第6実施例の相対駆動装置におけるコイル列と磁石列の配列を示す説明図である。
符号の説明
10…第1ロータ部
12A…ケース(支持部材)
14A…A相コイル列
16A…A相センサ
22B…支持部材
24B…B相コイル列
26B…B相センサ
30…第2ロータ部
32M…支持部材
33…ストッパ
34M…磁石列
36…軸受け部
38…軸受け部
39…蓋
40AB…上部コイル列
50AB…下部コイル列
60ABC…上部コイル列
70M…磁石列
80ABC…下部コイル列
90…ガバナ機構
92…バネ
91A1,91A2…A相コイル列
92B1,92B2…B相コイル列
93C1,93C2…C相コイル列
100…相対加速制御部
104…動作モード信号生成部
106…可変抵抗器
111〜114…電圧比較器
120…マルチプレクサ
132…A相PWM回路
134…B相PWM回路
141〜144…アンド回路
150…ドライバ回路
152…A相ドライバ回路
154…B相ドライバ回路
200…相対減速制御部
202…A相充電切換部
204…B相充電切換部
206…可変抵抗器
1000…相対駆動装置
1100…原動機
1110…駆動軸
1200…負荷部
1210…負荷軸
1300…電力制御部
1320…接点
1330…ブラシ
1340…電源配線
1400…制御司令部
211,212…AND回路
221〜224…電圧比較器
231,232…OR回路
250…整流回路
252…全波整流回路
261,262…ゲートトランジスタ
271…バッファ回路
272…インバータ回路
280…電源配線
300…CPU
302…バス
310…通信部
500…駆動回路ユニット
510…基板

Claims (16)

  1. 第1と第2の駆動力伝達部材を相対的に駆動するための相対駆動装置であって、
    前記第1の駆動力伝達部材に連結された第1と第2のコイル列と、
    前記第2の駆動力伝達部材に連結された磁石列と、
    を備え、
    前記第1と第2のコイル列は、所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルをそれぞれ含み、
    前記磁石列は、複数の磁石を含むとともに、前記第1と第2のコイル列に対向してN極とS極とが交互に配置されており、
    前記第1と第2のコイル列は、電気角でπ/2の奇数倍だけ相互にずれた位置に配置されており、
    前記第1と第2のコイル列の各コイルは磁性体製のコアを実質的に有しておらず、
    前記相対駆動装置は、磁気回路を形成するための磁性体製のヨークを実質的に有していない、相対駆動装置。
  2. 請求項1記載の相対駆動装置であって、さらに、
    前記第1及び第2のコイル列および前記磁石列を収納するケースを備えており、
    前記第1及び第2のコイル列の各コイルは、実質的に非磁性かつ非導電性の材料で形成された支持材の回りに巻き回されており、
    前記ケースは、実質的に非磁性かつ非導電性の材料で形成されている、相対駆動装置。
  3. 請求項1または2記載の相対駆動装置であって、
    回転軸と、軸受け部以外の構造材は、実質的に非磁性かつ非導電性の材料で形成されている、相対駆動装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の相対駆動装置であって、
    各コイル列の前記複数のコイルは、同一のコイル列に属する隣り合うコイル同士が常に逆極性に励磁されるように互いに接続されている、相対駆動装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の相対駆動装置であって、
    前記第1及び第2のコイル列は、前記磁石列を挟んだ両側に配置されている、相対駆動装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の相対駆動装置であって、
    前記相対駆動装置は、前記第1及び第2のコイル列と前記磁石列とが前記所定の方向に沿って相対的に回転する回転式モータ/ジェネレータであり、
    前記第1のコイル列のコイル数と、前記第2のコイル列のコイル数と、前記磁石列の磁石数とが等しい、相対駆動装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の相対駆動装置であって、さらに、
    前記第1と第2のコイル列の駆動と回生を制御するための駆動回路ユニットを内蔵しており、
    前記第1の駆動力伝達部材には、前記駆動回路ユニットに外部からブラシを介して電源を供給するためのブラシ用接点が設けられており、
    前記駆動回路ユニットは、
    前記第1と第2のコイル列に第1と第2の交流駆動信号を供給して前記第1と第2の駆動力伝達部材のうちの一方から他方に伝達されるエネルギを増大させる第1の動作モードで運転を実行する第1の駆動制御回路と、
    前記第1と第2のコイル列に発生した電力を回収することによって前記第1と第2の駆動力伝達部材のうちの一方から他方に伝達されるエネルギを減少させる第2の動作モードで運転を実行する第2の駆動制御回路と、
    を含む、相対駆動装置。
  8. 請求項7記載の相対駆動装置であって、
    前記駆動制御回路ユニットは、さらに、
    前記相対駆動装置の外部から無線で制御指令を受けるための通信部を備える、相対駆動装置。
  9. 請求項7又は8記載の相対駆動装置であって、
    前記第1の駆動制御回路は、前記第1及び第2のコイル列の各コイルの極性が前記磁石列内の磁石の中心と各コイルの中心とが対向するタイミングで切り替わるとともに、同一のコイル列に属する隣り合うコイル同士の間の中央位置が前記磁石列内の磁石の中心と対向するタイミングにおいて当該コイル列における磁束密度が最も大きくなるように、前記第1と第2の交流駆動信号を生成する、相対駆動装置。
  10. 請求項9記載の相対駆動装置であって、
    前記第1の駆動制御回路は、前記第1及び第2のコイル列の電流方向を逆転させることによって、前記第1及び第2のコイル列と前記磁石列との相対的な動作方向を逆転させることが可能である、相対駆動装置。
  11. 請求項7ないし10のいずれかに記載の相対駆動装置であって、
    前記第1の駆動制御回路は、
    位相がπ/2だけ相互にずれた第1と第2のPWM信号をそれぞれ生成する第1と第2のPWM回路と、
    前記相対駆動装置の出力要求に応じて前記第1と第2のPWM信号をマスクすることによって前記第1と第2の交流駆動信号を生成するマスク回路と、
    を備える、相対駆動装置。
  12. 請求項11記載の相対駆動装置であって、
    前記マスク回路は、各交流駆動信号の極性が反転するタイミングを中心とした対称な時間的範囲で各PWM信号をマスクする、相対駆動装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の相対駆動装置であって、さらに、
    前記第1と第2の駆動力伝達部材の間の相対動作速度が高くなるのに従って前記第1及び第2のコイル列と前記磁石列との間の磁気結合が弱くなるように前記第1及び第2のコイル列と前記磁石列との間の位置関係を調整する調整機構を備える、相対駆動装置。
  14. 請求項13記載の相対駆動装置であって、
    前記調整機構は、前記第1と第2の駆動力伝達部材の間の相対動作速度が高くなるのに従って前記第1及び第2のコイル列と前記磁石列との間の距離を大きくする機構である、相対駆動装置。
  15. 請求項1ないし14のいずれかに記載の相対駆動装置であって、
    前記第1と第2のコイル列は、中空の二重円筒構造を構成する第1と第2の円筒部材に配置されており、
    前記磁石列は、前記第1と第2の円筒部材の間に挿入された第3の円筒部材に配置されている
    相対駆動装置。
  16. 第1と第2の駆動力伝達部材を相対的に駆動するための相対駆動装置であって、
    前記第1の駆動力伝達部材に連結された第1、第2及び第3のコイル列と、
    前記第2の駆動力伝達部材に連結された磁石列と、
    を備え、
    前記第1ないし第3のコイル列は、所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルをそれぞれ含み、
    前記磁石列は、複数の磁石を含むとともに、前記第1ないし第3のコイル列に対向してN極とS極とが交互に配置されており、
    前記第1ないし第3のコイル列は、電気角で2π/3のだけ順次相互にずれた位置に配置されており、
    前記第1ないし第3のコイル列の各コイルは磁性体製のコアを実質的に有しておらず、
    前記相対駆動装置は、磁気回路を形成するための磁性体製のヨークを実質的に有していない、相対駆動装置。
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