JP4655517B2 - 電動機及びファンモータ - Google Patents

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Description

本発明は、電動モータや発電機などの電動機(Electric Machine)及びそれを利用したファンモータに関するものである。
電動モータには、シンクロナス(同期)モータとインダクション(誘導)モータの2種類がある。また、モータの種類は、ロータの違いにより、永久磁石を使ったマグネット型と、コイルが巻いてある巻線型と、鉄などの強磁性体を使ったリアクタンス型とに分類することも可能である。マグネット型は、ロータの永久磁石がステータの回転磁界に引かれて回転する。
マグネット型のシンクロナスモータとして、例えば、下記の特許文献1に記載された小型同期モータが存在する。この小型同期モータは、励磁コイルを巻回したステータコアと、マグネットを含むロータとを備えている。
特開平8−51745号公報
しかしながら、従来のモータは、発生トルクに比較して重量が嵩み、発生トルクを大きくしようとすると大型化してしまうという課題があった。
従って、本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解決し、小型軽量で、発生トルクの大きい電動機を提供することにある。
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の電動機は、所定の方向に沿って配列された複数のコイルを含む第1のコイル列と、各々、少なくとも1つの磁石を含み、互いの相対的な位置関係が固定されているとともに、前記第1のコイル列に対する相対的な位置関係が前記所定の方向に沿って変化可能な第1及び第2の磁石列と、を備える。前記第1及び第2の磁石列は、前記第1のコイル列を挟んで両側に配置されている。前記第1のコイル列の各コイルは、磁性体製のコアを実質的に有しておらず、前記電動機は、磁気回路を形成するための磁性体製のヨークを実質的に有していない。
この電動機は、第1のコイル列を挟んだ両側に、第1及び第2の磁石列が配置されているので、第1のコイル列の両側に発生する磁束を、駆動力の発生に有効に利用することができ、磁束の利用効率が高く、効率が良く発生トルクの大きな電動機を実現することができる。
この電動機は、磁性体製のコアや磁性体製のヨークを実質的に有していないので軽量であり、また、アクチュエータとして使用した場合にはトルクと重量のバランスに優れている。また、磁性体製のコアを有していないので、コギングが発生せずに安定したなめらかな回転が可能である。さらに、磁性体製のヨークを実質的に有していないので、鉄損(渦電流損)がほとんど無く、効率の良い電動機を実現できる。
上記電動機は、前記所定の方向に沿って配列された複数のコイルを含み、前記第1のコイル列との相対的な位置関係が固定されているとともに、前記第1及び第2の磁石列のいずれか一方を挟み、前記第1のコイル列の配置された側とは反対側に配置されている第2のコイル列を、さらに備え、前記第2のコイル列の各コイルは、磁性体製のコアを実質的に有していないものとしてもよい。
このような構成によれば、第2のコイル列の片側に発生する磁束も、駆動力の発生に利用することができ、さらに発生トルクの大きなモータを実現することができる。
上記電動機は、前記コイル列および前記磁石列を収納するケースを、さらに備え、前記コイル列の各コイルは、実質的に非磁性かつ非導電性の材料で形成された支持材の回りに巻き回されており、前記ケースは、実質的に非磁性かつ非導電性の材料で形成されているものとしてもよい。
この構成によれば、鉄損やコギングがほとんど無い電動機を実現することができる。
上記電動機は、回転軸と、軸受け部以外の構造材が、実質的に非磁性かつ非導電性の材料で形成されているものとしてもよい。
この構成によれば、さらに軽量化が可能であり、また、鉄損をさらに低減することができる。
上記電動機は、前記コイル列と前記磁石列とが前記所定の方向に沿って相対的に回転する回転式モータまたは回転式ジェネレータであってもよい。
上記電動機において、前記第1のコイル列は、前記所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルを含む第1相コイル列を備え、前記第2のコイル列は、前記所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルを含む第2相コイル列を備え、前記第1相コイル列と前記第2相コイル列は、電気角でπ/2の奇数倍だけ相互にずれた位置に配置されているものとしてもよい。
このように、第1のコイル列が第1相コイル列を、第2のコイル列が第2相コイル列を備えることにより、電動機の始動時において、確実に回転方向を決定することができる。
上記電動機において、前記第1のコイル列は、前記所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルを含む第1相コイル列と、前記所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルを含む第2相コイル列と、を備え、前記第1相コイル列と前記第2相コイル列は、電気角でπ/2の奇数倍だけ相互にずれた位置に配置されているものとしてもよい。
このように、第1のコイル列が第1相コイル列及び第2相コイル列を備えることにより、電動機の始動時に、確実に回転方向を決定することができるとともに、電動機の小型化が可能となる。
上記電動機において、前記第1のコイル列に供給する第1の交流駆動信号と前記第2のコイル列に供給する第2の交流駆動信号とを供給するための駆動信号生成回路を、さらに備え、前記駆動信号生成回路は、前記第1相コイル列及び第2相コイル列の各コイルの極性が前記第1及び第2の磁石列内の磁石の中心と各コイルの中心とが対向するタイミングで切り替わるとともに、同一相のコイル列に属する隣り合うコイル同士の間の中央位置が前記第1及び第2の磁石列内の磁石の中心と対向するタイミングにおいて当該コイル列における磁束密度が最も大きくなるように、前記第1と第2の交流駆動信号を生成するようにしてもよい。
この構成によれば、駆動信号に同期して電動機を駆動することができる。
上記電動機において、前記駆動信号生成回路は、前記第1相コイル列及び第2相コイル列の電流方向を逆転させることによって、前記第1相コイル及び第2相コイル列と前記第1及び第2の磁石列との動作方向を逆転させることが可能であることが好ましい。
上記電動機において、前記駆動信号生成回路は、位相がπ/2だけ相互にずれた第1と第2のPWM信号をそれぞれ生成する第1と第2のPWM回路と、前記電動機に対する出力要求に応じて前記第1と第2のPWM信号をマスクすることによって前記第1と第2の交流駆動信号を生成するマスク回路と、を備えるようにしてもよい。
この構成によれば、マスク回路によってPWM信号をマスクすることによって、電動機の出力を調節することが可能である。
上記電動機において、前記マスク回路は、各交流駆動信号の極性が反転するタイミングを中心とした対称な時間的範囲で各PWM信号をマスクするようにしてもよい。
一般に、各交流駆動信号の極性が反転するタイミング付近では、コイルがあまり有効な駆動力を発生せず、交流駆動信号のピーク付近で有効な駆動力を発生するという傾向がある。従って、上記の構成によれば、コイルが有効な駆動力をあまり発生しない期間においてPWM信号をマスクするので、電動機の効率を向上させることが可能である。
上記電動機は、前記第1相コイルと第2相コイル列から電力を回生するための回生回路を、さらに備え、前記駆動信号生成回路と前記回生回路は、前記第1相コイル列と第2相コイル列の一方から駆動力を発生させつつ他方から電力を回生する運転モードで前記電動機を運転することが可能であることが好ましい。
この構成によれば、必要に応じて、駆動力の発生と電力の回生とを同時に実行しつつ、電動機を動作させることができる。
上記電動機において、前記第1のコイル列は、前記所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルを含む第1相コイル列と、前記所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルを含む第2相コイル列と、前記所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルを含む第3相コイル列と、を備え、前記第1相コイル列、前記第2相コイル列及び前記第3相コイル列は、電気角で2π/3だけ相互にずれた位置に配置されているものとしてもよい。
この構成によっても、第1のコイル列の両側に発生する磁束を、駆動力の発生に有効に利用することができ、磁束の利用効率が高く、効率がよく発生トルクの大きな電動機を実現することができる。また、トルクと重量バランスに優れた電動機を実現できる。また、コギングが発生せずに安定したなめらかな回転が可能であり、鉄損がほとんど無い効率の良い電動機を実現できる。
なお、上記電動機は、ファンを回転させるためのファンモータに利用するようにしてもよい。
また、ファンモータは、回転方向に沿って配列された複数のコイルを含む第1のコイル列を有するステータと、各々、少なくとも1つの磁石を含み、互いの相対的な位置関係が固定されている第1及び第2の磁石列を有し、前記第1及び第2の磁石列の前記第1のコイル列に対する相対的な位置関係を、前記回転方向に沿って変化させ得るロータと、を備え、前記ロータの有する前記第1及び第2の磁石列は、前記ステータの有する前記第1のコイル列を挟んで両側に配置されており、前記ファンは、前記ロータの外周に一体的に形成されているとともに、前記第1のコイル列の各コイルは、磁性体製のコアを実質的に有しておらず、前記ファンモータは、磁気回路を形成するための磁性体製のヨークを実質的に有していないものとしてもよい。
さらに、上記ファンモータにおいて、前記ステータは、前記回転方向に沿って配列された複数のコイルを含み、前記第1のコイル列との相対的な位置関係が固定されている第2のコイル列を、さらに有し、前記第2のコイル列は、前記ロータの有する前記第1及び第2の磁石列のいずれか一方を挟み、前記ステータにおける前記第1のコイル列の配置された側とは反対側に配置されているものとしてよい。
以上の構成によれば、ファンを所望の回転数で回転させるために、相応のトルクを出力させるよう、ファンモータを構成したとしても、外形寸法を非常に小さくすることができる。従って、流路の断面積に対するファンモータの占める面積を小さくすることができるので、流路内損失を抑えることができ、ファンの風力効率(電力/風量比)を向上させることができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、電動アクチュエータ、リニアモータや回転式モータなどの電動モータ、発電機、それらのアクチュエータやモータ、発電機の駆動方法および駆動装置等の態様で実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例(二相モータ):
B.第2実施例(二相モータ:ファンモータ):
C.第3実施例(二相モータ):
D.二相モータの各種の変形例:
E.第4実施例(二相モータ):
F.第5実施例(三相モータ):
G.第6実施例:
H.その他の変形例:
A.第1実施例(二相モータ):
図1(A)は、本発明の第1実施例における電動モータの概略構成を示す説明図である。この電動モータは、A相コイル列構造10Aと、B相コイル列構造20Bと、第1の磁石列構造30Mと、第2の磁石列構造40Mを有している。
A相コイル列構造10Aは、支持材12Aと、支持材12Aに固定されたA相コイル列14Aとを有している。このA相コイル列14Aは、逆方向に励磁される2種類のコイル14A1,14A2が一定のピッチPcで交互に配置されたものである。図1(A)の状態では、3つのコイル14A1は磁化方向(N極からS極に向く方向)が下向きになるように励磁されており、また、他の3つのコイル14A2は磁化方向が上向きになるように励磁されている。
B相コイル列構造20Bも、支持材22Bと、支持材22Bに固定されたB相コイル列24Bとを有している。このB相コイル列24Bも、逆方向に励磁される2種類のコイル24B1,24B2が一定のピッチPcで交互に配置されたものである。なお、本明細書では、「コイルピッチPc」は、A相コイル列のコイル同士のピッチ、または、B相コイル列のコイル同士のピッチとして定義されている。
第1の磁石列構造30Mは、支持材32Mと、支持材32Mに固定された第1の磁石列34Mとを有しており、A相コイル列構造10Aの外側(図1(A)では上側)に配置されている。この第1の磁石列34Mの永久磁石は、磁化方向が磁石列34Mの配列方向(図1(A)の左右方向)とは垂直な方向に向くようにそれぞれ配置されている。第1の磁石列34Mの磁石は、一定の磁極ピッチPmで配置されている。
第2の磁石列構造40Mも、支持材42Mと、支持材42Mに固定された第2の磁石列44Mとを有しているが、この第2の磁石列構造40Mは、A相コイル列構造10AとB相コイル列構造20Bとの間に配置されている。この第2の磁石列44Mの永久磁石も、磁化方向が磁石列44Mの配列方向(図1(A)の左右方向)とは垂直な方向に向くようにそれぞれ配置されている。第2の磁石列44Mの磁石も、一定の磁極ピッチPmで配置されている。
この例では、磁極ピッチPmはコイルピッチPcに等しく、電気角でπに相当する。なお、電気角の2πは、モータの駆動信号の位相が2πだけ変化したときに移動する機械的な角度又は距離に対応づけられる。第1実施例では、A相コイル列14AとB相コイル列24Bの駆動信号の位相が2πだけ変化すると、第1の磁石列構造30M及び第2の磁石列構造40MがそれぞれコイルピッチPcの2倍だけ移動する。
なお、A相コイル列14AとB相コイル列24Bは、電気角で互いにπ/2だけ異なる位置に配置されている。なお、A相コイル列14AとB相コイル列24Bは、位置が異なるだけであり、他の点は実質的に同じ構成を有している。従って、以下では、コイル列に関する説明の際に特に必要な場合を除いてA相コイル列についてのみ説明する。
また、第1の磁石列34Mと第2の磁石列44Mは、互いに同じ位置(すなわち、電気角でゼロの位置)に配置されており、実質的に同じ構成を有している。
図1(B)は、A相コイル列14AとB相コイル列24Bに供給される交流駆動信号の波形の一例を示している。A相コイル列14AとB相コイル列24Bには、二相交流信号がそれぞれ供給される。また、A相コイル列14AとB相コイル列24Bの駆動信号の位相はπ/2だけ互いにずれている。図1(A)の状態は、位相ゼロ(又は2π)の状態に相当する。
この電動モータは、さらに、A相コイル列14A用の位置センサ16Aと、B相コイル列24B用の位置センサ26Bとを有している。これらを以下では「A相センサ」、「B相センサ」と呼ぶ。A相センサ16AはA相コイル列14Aの2つのコイルの間の中央の位置に配置されており、B相センサ26BはB相コイル列24Bの2つコイルの間の中央の位置に配置されている。これらのセンサ16A,26Bとしては、図1(B)に示す交流駆動信号と同様な波形を有するアナログ出力を有するものを採用することが好ましく、例えばホール効果を利用したホールICを採用することができる。但し、矩形波状のデジタル出力を有するセンサを採用することも可能である。また、位置センサを省略してセンサレス駆動を行うことも可能である。
なお、支持材12A,22B,32M,42Mは、非磁性体材料でそれぞれ形成されている。また、本実施例の電動モータの各種の部材のうちで、コイルやセンサを含む電気配線と、磁石と、回転軸と、その軸受け部以外の部材は、すべて非磁性で非導電性の材料で形成されていることが好ましい。
図2(A),2(B)は、A相コイル列14Aの2種類のコイル14A1,14A2の結線方法を示す図である。図2(A)の結線方法では、A相コイル列14Aに含まれるすべてのコイルが、駆動信号生成回路100に対して直列に接続されている。一方、図2(B)の結線方法では、一対のコイル14A1,14A2で構成される直列接続が、複数組並列に接続されている。このいずれの結線方法の場合にも、2種類のコイル14A1,14A2は、常に逆の極性に磁化される。
図3(A),3(B)及び図4(A),4(B)は、第1実施例の電動モータの動作を示している。なお、第1実施例では、コイル列14A,24Bがステータとして構成されており、磁石列34M,44Mがロータとして構成されている。従って、図3(A),3(B)及び図4(A),4(B)では、時間の経過とともに磁石列34M,44Mが移動している。
図3(A)は位相が2πの直前のタイミングの状態を示している。なお、コイルと磁石との間に描かれた実線の矢印は吸引力の方向を示しており、破線の矢印は反発力の方向を示している。この状態では、第1の磁石列34Mと第2の磁石列44Mとの間に配置されたA相コイル列14Aは、第1の磁石列34M及び第2の磁石列44Mに対して動作方向(図の右方向)の駆動力を与えておらず、第1の磁石列34M及び第2の磁石列44MをそれぞれA相コイル列14Aに引きつける方向に磁力が働いている。従って、位相が2πのタイミングでは、A相コイル列14Aへの印加電圧をゼロにすることが好ましい。
一方、第2の磁石列44Mを挟んでA相コイル列14Aの反対側(図3(A)では下側)に配置されたB相コイル列24Bは、第2の磁石列44Mに動作方向の駆動力を与えている。また、B相コイル列24Bは第2の磁石列44Mに対して吸引力だけで無く反発力も与えているので、B相コイル列24Bから第2の磁石列44Mに対する上下方向(第2の磁石列44Mの動作方向と垂直な方向)の正味の力はゼロである。従って、位相が2πのタイミングでは、B相コイル列24Bへの印加電圧をピーク値にすることが好ましい。
図1(B)に示されているように、位相が2πのタイミングでA相コイル列14Aの極性が反転する。図3(B)は、位相がπ/4の状態であり、A相コイル列14Aの極性が図3(A)から反転している。この状態では、A相コイル列14Aは、第1の磁石列34M及び第2の磁石列44Mに、B相コイル列24Bは、第2の磁石列44Mに、動作方向の駆動力を与えている。図4(A)は、位相がπ/2直前の状態である。この状態は、図3(A)の状態とは逆に、A相コイル列14Aのみが、第1の磁石列34M及び第2の磁石列44Mに動作方向の駆動力を与えている。位相がπ/2のタイミングではB相コイル列24Bの極性が反転し、図4(B)に示す極性となる。図4(B)は、位相が3π/4の状態である。この状態では、A相コイル列14Aは、第1の磁石列34M及び第2の磁石列44Mに、B相コイル列24Bは、第2の磁石列44Mに、動作方向の駆動力を与えている。
図3(A),3(B)及び図4(A),4(B)から理解できるように、A相コイル列14Aの極性は、A相コイル列14Aの各コイルが第1の磁石列34M及び第2の磁石列44Mの各磁石と対向するタイミングで切り換えられる。また、B相コイル列24Bの極性は、B相コイル列24Bの各コイルが第2の磁石列44Mの各磁石と対応するタイミングで切り換えられる。この結果、すべてのコイルからほとんど常に駆動力を発生させ得るので、大きなトルクを発生することが可能である。
なお、位相がπ〜2πの期間は、図3(A),3(B)及び図4(A),4(B)とほぼ同様なので詳しい説明を省略する。但し、A相コイル列14Aの極性は位相がπのタイミングで再び反転し、B相コイル列24Bの極性は位相が3π/2のタイミングで再び反転する。
上述の説明から理解できるように、本実施例の電動モータは、A相コイル列14Aと第1の磁石列34M及び第2の磁石列44Mとの間、並びに、B相コイル列24Bと第2の磁石列44Mとの間の、それぞれ、吸引力と反発力を利用することによって、第1の磁石列34M及び第2の磁石列44Mに対する動作方向の駆動力を得ている。特に、本実施例では、A相コイル列14Aを挟んだ両側に第1の磁石列34M及び第2の磁石列44Mが配置されているので、A相コイル列14Aの両側に発生する磁束を、駆動力の発生に有効に利用することができる。従って、従来の電動モータのように、コイルの片側のみを駆動力の発生に利用する場合に比べて磁束の利用効率が高く、効率が良くトルクの大きなモータを実現することができる。また、第2の磁石列44Mの外側(上記図では下側)にもB相コイル列24Bが配置されているので、B相コイル列24Bの片側に発生する磁束も、駆動力の発生に利用することができる。よって、さらにトルクの大きなモータを実現することができる。
また、本実施例のモータでは、磁性体製のコアが設けられていないのでいわゆるコギングが発生せず、なめらかで安定した動作を実現することができる。また、磁気回路を構成するためのヨークが設けられていないので、いわゆる鉄損(渦電流損)が極めて少なく、効率の良いモータを実現することができる。
ところで、通常のモータでは、コアやヨークが無いと磁束の利用効率が低下すると考えられている。一方、本実施例の電動モータでは、A相コイル列14Aを挟んだ両側に第1の磁石列34M及び第2の磁石列44Mが配置されているので、磁束の利用効率が十分に高く、コアやヨークを設ける必要は無い。コアやヨークはコギングの原因となり、また、重量を増加させるので、むしろコアやヨークが無い方が好ましい。さらに、ヨークが無ければ鉄損も無いので、高いモータ効率が得られるという利点もある。
図5(A)は、第1実施例における電動モータの断面図であり、図5(B)は第1の磁石列構造30Mの平面図、図5(C)はA相コイル列構造10Aの平面図、図5(D)は第2の磁石列構造40Mの平面図、図5(E)はB相コイル列構造20Bの平面図、図5(F)は図5(A)に示す断面を模式的に描いた模式図である。なお、図5(B),5(C)の平面図は、図5(A)において、α方向から見た場合の図であり、図5(D),5(E)の平面図は、β方向から見た場合の図である。
A相コイル列構造10AとB相コイル列構造20Bはステータを構成しており、第1の磁石列構造30Mと第2の磁石列構造40Mはロータを構成している。すなわち、第1の磁石列構造30Mは、A相コイル列構造10Aの外側(図5(A)では左側)に、第2の磁石列構造40Mは、A相コイル列構造10AとB相コイル列構造20Bとの間に、それぞれ、軸37を中心に回転自在に配置されている。第1の磁石列構造30M及び第2の磁石列構造40M(ロータ)と、回転軸37と、は一体に回転するように、回転軸37が第1の磁石列構造30M及び第2の磁石列構造40Mの各中心にある回転軸用開口孔に圧入されている。図5(B)〜5(E)に示すように、第1の磁石列構造30Mは、略円盤上の支持材32Mに6つの永久磁石34Mが円周方向に沿って均等に設けられたものである。同様に、第2の磁石列構造40Mも、支持材42Mに6つの永久磁石44Mが円周方向に沿って均等に設けられたものである。また、A相コイル列構造10Aは、支持材12Aに6つの電磁コイル14A1,14A2が円周方向に沿って均等に設けられたものである。同様に、B相コイル列構造20Bも、支持材22Bに6つの電磁コイル24B1,24B2が円周方向に沿って均等に設けられたものである。この説明から理解できるように、図1(A)における第1の磁石列構造30M及び第2の磁石列構造40Mの動作方向(図1(A)の左右方向)は、ロータの回転方向に相当する。
図5(A)に示すように、A相コイル列構造10Aの支持材12Aは、中空円筒状のケース39の内部に取り付けられている。この中空円筒状のケース39の一方の底面(図5(A)では左側)は閉止されており、その中心には、回転軸37を回転自在に保持するための軸受部38が設けられている。また、ケース39の他方の底面は開放されている。B相コイル列構造20Bの支持材22Bは、ケース39の開放された底面(図5(A)では右側)に、蓋として取り付けられており、支持材22Bの中心にも、回転軸37を回転自在に保持するための軸受部38Bが設けられている。
また、図5(C)に示すように、A相コイル列構造10Aの支持材12Aの縁には、A相センサ16Aが、図5(E)に示すように、B相コイル列構造20Bの支持材22Bの縁には、B相センサ26Bが、それぞれ設けられている。これらのセンサ16A,26Bの位置は、図1(A)に示した位置と同じである。
図6は、本発明の実施例としての電動アクチュエータの用途と好ましい材料との関係を示している。用途としては、例えば以下の項目を優先する用途が存在する。
(1)低価格であること。
(2)小型であること。
(3)消費電力が少ないこと。
(4)振動・衝撃への耐久性。
(5)高温環境での利用性。
(6)軽量であること。
(7)大トルクを発生可能であること。
(8)高回転が可能であること。
(9)環境に優しいこと。
図6の各用途の右の欄には、永久磁石と、ロータ材(磁石列構造30M,40Mの支持材32M,42M)と、ボビン材(コイルのコア材)と、ケース材(コイル列構造10A,20Bの支持材12A,14B、ケース39)に適した材料がそれぞれ示されている。なお、「高価磁石」とは、ネオジウム磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石などを意味する。また、「一般樹脂」とは、カーボン系樹脂と植物性樹脂とを除く各種の樹脂(特に合成樹脂)を意味する。「カーボン系樹脂」とは、ガラス状カーボン、(炭素繊維強化樹脂(CFRP)、カーボンファイバなどを意味する。ロータ材用の金属としては、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン、マグネシウム、銅、銀、金、及び、それらの合金を使用することができる。「セラミックス」としては、ファインセラミックス、ステアタイトセラミック、アルミナ、ジルコン、ガラスを使用することができる。また、「天然材」としては、植物、木材、土砂などを用いた材料(例えば植物性樹脂)を使用することができる。
これらの例からも理解できるように、本発明の実施例としての電動アクチュエータには、ロータ材やボビン材(コア材)やケース材として、非磁性で非導電性の各種の材料を利用することが可能である。但し、ロータ材(磁石列構造30M,40Mの支持材32M,42M)としては、強度を考慮してアルミニウムやその合金などの金属材料を用いる場合もある。実際に、第1実施例では、ロータ材としてアルミニウムを使用している。この場合にも、ボビン材やケース材は、実質的に非磁性で非導電性の材料で形成されていることが好ましい。ここで、「実質的に非磁性で非導電性の材料」とは、わずかな部分が磁性体または導電体であることが許容されることを意味している。例えば、ボビン材が実質的に非磁性で非導電性の材料で形成されているか否かは、モータにコギングが存在するか否かによって判定することができる。また、ケース材が実質的に非導電性の材料で形成されているか否かは、ケース材による鉄損(渦電流損)が所定の値(例えば入力の1%)以下か否かによって判定することができる。
なお、電動アクチュエータの構造材の中には、回転軸と軸受け部のように、金属材料で作成することが好ましい部材も存在する。ここで、「構造材」とは、電動アクチュエータの形状を支えるために使用される部材を意味しており、小さな部品や固定具などを含まない主要な部材を意味している。ロータ材やケース材も構造材の一種である。本発明の電動アクチュエータでは、回転軸と軸受け部以外の主要な構造材は、非磁性で非導電性の材料で形成することが好ましい。
図7は、第1実施例における駆動信号生成回路100の構成を示している。この駆動信号生成回路100は、動作モード信号生成部104と、電子可変抵抗器106と、電圧比較器111〜114と、マルチプレクサ120と、2段PWM回路130と、を備えている。このうち、動作モード信号生成部104と電子可変抵抗器106は、バス102を介してCPU110に接続されている。
動作モード信号生成部104は、動作モード信号Smodeを生成する。動作モード信号Smodeは、正転と逆転のいずれであるかを示す第1ビットと、AB相の両方のコイル列を使用する動作モードとA相コイル列のみを使用する動作モードのいずれであるかを示す第2ビットとを含んでいる。なお、モータの始動時には、確実に回転方向を決定するためにA相とB相の2つのコイル列が使用される。但し、モータが動作を開始した後において、要求トルクが少ない運転状態では、A相コイル列だけを使用しても十分に回転を継続することができる。動作モード信号Smodeの第2ビットは、このような場合にA相コイル列のみを駆動することを指示するためのフラグである。
電子可変抵抗器106の両端の電圧は、4つの電圧比較器111〜114の一方の入力端子に与えられている。電圧比較器111〜114の他方の入力端子には、A相センサ信号SSAとB相センサ信号SSBが供給されている。4つの電圧比較器111〜114の出力信号TPA,BTA,TPB,BTBを「マスク信号」または「許可信号」と呼ぶ。これらの名前の意味については後述する。
マスク信号TPA,BTA,TPB,BTBは、マルチプレクサ120に入力されている。マルチプレクサ120は、動作モード信号Smodeに応じてA相用のマスク信号TPA,BTAの出力端子を切り換え、また、B相用のマスク信号TPB,BTBの出力端子を切り換えることによってモータを逆転させることができる。マルチプレクサ120から出力されたマスク信号TPA,BTA,TPB,BTBは、2段PWM回路130に供給される。
2段PWM回路130は、A相PWM回路132と、B相PWM回路134と、4つの3ステートバッファ回路141〜144とを有している。A相PWM回路132には、A相センサ16A(図1(A))の出力信号SSA(以下、「A相センサ信号」と呼ぶ)と動作モード信号Smodeとが供給されている。B相PWM回路134には、B相センサ26Bの出力信号SSBと動作モード信号Smodeとが供給されている。これらの2つのPWM回路132,134は、センサ信号SSA,SSBに応じてPWM信号PWMA,#PWMA,PWMB,#PMWMを発生する回路である。なお、信号#PMWA,#PMWBは、信号PMWA,PMWBを反転した信号である。前述したように、センサ信号SSA,SSBはいずれも正弦波信号であり、PWM回路132,134はこれらの正弦波信号に応じて周知のPWM動作を実行する。
A相PWM回路132で生成された信号PWMA,#PWMAは、2つの3ステートバッファ回路141,142の入力端子にそれぞれ供給される。これらの3ステートバッファ回路141,142の制御端子には、マルチプレクサ120から与えられたA相マスク信号TPA,BTAが供給されている。3ステートバッファ回路141,142の出力信号DRVA1,DRVA2は、A相コイル列用の駆動信号である(以下「A1駆動信号」及び「A2駆動信号」と呼ぶ)。B相に関しても同様に、PWM回路134と3ステートバッファ回路143,144によってB相コイル列用の駆動信号DRVB1,DRVB2が生成される。
図8は、A相ドライバ回路150AとB相ドライバ回路150Bとを示している。A相ドライバ回路150Aは、A相コイル列14Aに、交流駆動信号DRVA1,DRVA2を供給するためのH型ブリッジ回路である。なお、駆動信号を示すブロックの端子部分に付されている白丸は、負論理であり信号が反転していることを示している。また、符号IA1,IA2が付された矢印は、A1駆動信号DRVA1とA2駆動信号DRVA2によって流れる電流方向をそれぞれ示している。B相ドライバ回路150Bの構成もA相ドライバ回路150Aの構成と同じである。
図9は、第1実施例における各種の信号波形を示すタイミングチャートである。A相センサ信号SSAとB相センサ信号SSBは、位相が互いにπ/2ずれた正弦波である。A相PWM回路132は、A相センサ信号SSAのレベルに比例した平均電圧を有する信号PWMA(図9の上から7番目の信号)を生成する。第1のA相マスク信号TPAは、この信号TPAがHレベルの期間では信号PWMAをA相コイル列14Aに印加することを許可し、Lレベルの期間ではこれを禁止する。同様に、第2のA相マスク信号BTAも、この信号BTAがHレベルの期間で信号♯PWMAをA相コイル列14Aに印加することを許可し、Lレベルの期間ではこれを禁止する。但し、第1のA相マスク信号TPAは、PWM信号PWMAの平均電圧がプラス側にあるときにHレベルとなり、第2のA相マスク信号BTAはPWM信号PWMAの平均電圧がマイナス側にあるときにHレベルとなる。この結果、A相コイル列14Aには、図9の下から2番目に示すような駆動信号DRVA1+DRVA2が印加される。なお、HiZはハイインピーダンス期間を示す。この説明から理解できるように、A相マスク信号TPA,BTAは、PWM信号PWMA,♯PWMAを、A相コイル列14Aに印加することを許可する信号と考えることができ、また、PWM信号PWMA,♯PWMAをマスクしてA相コイル列14Aに供給しないようにする信号と考えることも可能である。B相についても同様である。
なお、図9は、大トルクを発生する際の運転状態を示している。このとき、マスク信号TPA,BTAの両方がLレベルである期間(HiZ)は小さく、従って、ほとんどの時間においてA相コイル列14Aに電圧が印加されている。なお、A相センサ信号SSAの波形の右端には、このときのヒステリシスレベルが示されている。ここで、「ヒステリシスレベル」とは、正弦波信号のゼロレベル付近の無効な(すなわち使用されていない)信号レベルの範囲を意味している。大トルク発生時には、ヒステリシスレベルは極めて小さいことが分かる。なお、ヒステリシスレベルは、電子可変抵抗器106の抵抗を変化させて、マスク信号TPA,BTA,TPB,BTBのデューティを変化させることによって変更することができる。
図10は、小さなトルクを発生する際の運転状態を示している。なお、小トルクは高回転であることを意味している。このとき、マスク信号TPA,BTA,TPB,BTBのデューティは図9に比べて小さく設定されており、これに応じて各コイルの駆動信号(DRVA1+DRVA2),(DRVB1+DRVB2)のパルス数も減少している。また、ヒステリシスレベルも大きくなっている。
なお、図9と図10を比較すれば理解できるように、第1のA相マスク信号TPAのHレベルの期間は、A相センサ信号SSAが極大値を示すタイミング(位相のπ/2の時点)を中心にした対称な形状を有している。同様に、第2のA相マスク信号BTAのHレベルの期間は、A相センサ信号SSAが極小値を示すタイミング(位相の3π/2の時点)を中心にした対称な形状を有している。このように、これらのマスク信号TPA,BTAがHレベルである期間は、A相センサ信号SSAがピーク値を示すタイミングを中心とした対称な形状を有している。換言すれば、PWM信号PWMA,♯PWMAのマスク期間は、この信号PWMA,♯PWMAによって模擬される交流駆動信号(図1(B)に示す波形)の極性が反転するタイミング(π及び2π)を中心とした時間の範囲において信号PWMA,♯PWMAがマスクされるように設定されていると考えることも可能である。
ところで、図3(A)で説明したように、A相コイル列14Aは、位相が2π近傍ではあまり有効な駆動力を発生しない。位相がπ近傍のときも同様である。また、A相コイル列14Aは、位相がπ/2および3π/2の近傍では最も効率良く有効な駆動力を発生させる。上述した図10に示されているように、本実施例の2段PWM回路130は、モータの要求出力が小さいときには位相がπ及び2πの近傍でA相コイル列14Aに電圧を印加せず、また、図9,図10に示されているように、位相がπ/2および3π/2の近傍を中心としてA相コイル列14Aに電圧を印加している。このように、A相マスク信号TPA,BTAは、A相コイル列14Aが最も効率良く駆動力を発生させる期間を優先的に使用するようにPWM信号PWMA,♯PWMAをマスクしているので、モータの効率を高めることが可能である。なお、位相がπ及び2πの近傍でA相コイル列14Aに電圧を印加すると、図3(A)で説明したように、A相コイル列14Aと第1の磁石列34Mとの間、及び、A相コイル列14Aと第2の磁石列44Mとの間に、それぞれ、吸引力が強く働き、ロータを振動させる原因となる。この意味からも、位相がπ及び2πの近傍でA相コイル列14Aに電圧を印加しないようにすることが好ましい。これらの事情は、B相コイル列24Bに関しても同じである。但し、図1(B)に示されているように、B相コイル列24Bは位相がπ/2と3π/2のタイミングで極性が反転するので、B相コイル列24Bには位相がπ/2及び3π/2の近傍で電圧を印加しないようにすることが好ましい。
図11は、第1実施例のモータの無負荷時の回転数を示している。このグラフから理解できるように、第1実施例のモータは無負荷時に極く低回転数まで極めて安定した回転数で回転する。この理由は、磁性体のコアが無いのでコギングが発生しないからである。
以上のように、第1実施例の電動モータでは、A相コイル列14Aの両側に第1の磁石列34M及び第2の磁石列44Mを設けるとともに、磁性体のコア及びヨークを全く設けない構成としたので、小型軽量で大きなトルクを得ることができるとともに、コギングが無く、極めて低回転数まで安定した回転を維持することができる。また、第2の磁石列44Mの外側にもB相コイル列24Bを設けているので、さらに大きなトルクを得ることができる。
B.第2実施例(二相モータ:ファンモータ):
図12(A)は、本発明の第2実施例としての電動モータの断面を模式的に描いた模式図であり、図12(B)は、図12(A)の電動モータを利用したファンモータの構成を示す断面図である。
第1実施例における電動モータは、図5(F)に示したように、第1の磁石列34M及び第2の磁石列44Mは、それぞれ、回転軸37に直結しており、また、A相コイル列14A及びB相コイル列24Bは、第2の磁石列44Mの外周側を介してつながっていた。これに対し、第2実施例の電動モータは、図12(A)に示すように、A相コイル列14A及びB相コイル列24Bは、回転軸37の近傍で、第2の磁石列44Mの内周側を介してつながっており、また、第1の磁石列34Mは37に直結しているが、第2の磁石列44Mは、A相コイル列14Aの外周側を介して、第1の磁石列34Mにつながっている。
このような第2実施例の電動モータをファンモータに利用する場合、例えば、図12(B)に示すような構成となる。すなわち、図12(B)に示すファンモータは、主として、一端が開放された中空円筒状のステータ310と、そのステータ310に回転軸37を介して回転自在に取り付けられロータ320と、そのロータ320の外周に設けられたファン350と、を備えている。
ステータ310には、CPU110,駆動信号生成回路100,ドライバ回路などを含む制御/駆動部300が取り付けられているとともに、B相コイル列24Bを支持する支持材22Bが固定されている。また、その支持材22Bには、回転軸37を回転自在に保持する軸保持部材330が取り付けており、その軸保持部材330には、さらに、A相コイル列14Aを支持する支持材12Aが固定されている。一方、ロータ320は、その外周にファン350が一体的に形成されており、また、内周に、第2の磁石列44Mを支持する支持材が一体的に形成されている。その支持材は、一端が開放された中空円筒状を成しており、その開放された端部には、第1の磁石列34Mを支持する支持材32Mが、蓋として、嵌め込まれて、固定されている。また、支持材32Mを嵌め込んで固定する際、その中心に回転軸37を差し込んで固定することによって、ロータ320を回転軸37に固定することができる。また、支持材32Mには、第1の磁石列34Mを覆うように、ケイ素鋼材340が取り付けられている。このケイ素鋼材340は、磁束漏れを遮断して、鉄損失(うず電流損失)を軽減させる。
この第2実施例の電動モータも、第1実施例とほぼ同様に動作し、ほぼ同じ効果を有する。従って、このような第2実施例の電動モータをファンモータに利用することにより、次のような効果が期待できる。
図13はファンモータとして従来の電動モータを利用した場合における流体の流れを示す説明図である。図13に示すように、ファン支持部420に支持されたファン430を、回転軸410を介して、ファンモータ400により、所望の回転数で回転させるためには、ファンモータ400として、相応のトルクを出力することが可能な電動モータを用意する必要がある。しかし、従来において、そのような電動モータは、外形寸帽が非常に大きくなってしまう。このような外形寸法の大きな電動モータをファンモータ400として用いると、図13に示すように、流体の流れる流路の断面積に対し、ファンモータの占める面積が大きくなるため、流路内損失が大きくなり、ファンの風力効率(電力/風量比)が低下してしまうという問題があった。流路内損失としては、次のものが考えられる。すなわち、ファンモータ400自体が流体の流れを抑制している。また、流路の中心部に、図13に示すように、流体渦440が発生することにより、ファン430による流体の流れに対して負圧を生じさせ、流体の流れを阻害している。ファン430を高速回転すればするほど、流体渦440により真空状態が発生し、これによって、流体の流れをさらに抑制してしまう。
これに対し、第2実施例の電動モータでは、前述したとおり、小型軽量で大きなトルクを得ることができるので、このような第2実施例の電動モータをファンモータに利用する場合、ファンを所望の回転数で回転させるために、相応のトルクを出力させるよう、ファンモータを構成したとしても、従来の電動モータに比較して、外形寸法を非常に小さくすることができる。従って、流路の断面積に対するファンモータの占める面積を小さくすることができるので、流路内損失を抑えることができ、ファンの風力効率(電力/風量比)を向上させることができる。
C.第3実施例(二相モータ):
図14は、本発明の第4実施例としての電動モータの断面を模式的に描いた模式図である。第3実施例のモータは、略円筒状の二重構造のロータが、略円筒状の二重構造のステータの間に挿入されたインサートロータ構造を有している。すなわち、ステータは、中空の二重円筒構造を構成する2つの円筒部材を備えており、内側の円筒部材にはA相コイル列14Aが、外側の円筒部材にはB相コイル列24Bが、それぞれ配置されている。また、ロータも、同じく、中空の二重円筒構造を構成する2つの円筒部材を備えており、内側の円筒部材には第1の磁石列34Mが、外側の円筒部材には第2の磁石列44Mが、それぞれ配置されている。また、ロータの中心には、回転軸37が設けられている。第1の磁石列34Mの配置された円筒部材は、A相コイル列14Aの内側に、第2の磁石列44Mの配置された円筒部材は、コイル列14A,24Bの間に、それぞれ挿入されている。このように、4つの中空円筒部材を同軸状に重ねた構造を、以下、「中空多重円筒構造」とも呼ぶ。
この第3実施例の電動モータも、第1実施例とほぼ同様に動作し、ほぼ同じ効果を有する。この例から理解できるように、本発明の電動アクチュエータは種々の具体的な形態で実現することが可能である。
なお、第3実施例の電動モータは、上述したような中空多重円筒構造を有しているので、第1実施例に比べてロータの振動が少ないという利点がある。すなわち、図3及び図4に即して説明したように、磁石列34M,44Mには、コイル列14A,24Bからの吸引力と反発力に応じて、A相コイル列14A側に力が働くときと、B相コイル列24B側に力が働くときがある。このような場合には、図5に示した第1実施例の構造(磁石列34M,44Mを保持する2つの円盤状部材と、コイル列14A,24Bを保持する2つの円盤状部材が、交互に配置された構造)では、ロータが回転しながら上下に振動する可能性がある。これに対して、図17に示した中空多重円筒構造のモータでは、ロータを振動させる力(コイル列14A,24Bからの吸引力と反発力のアンバランス)が回転軸37を中心として相殺されるので、このような振動が発生し難いという利点がある。
D.二相モータの各種の変形例:
図15は、二相モータのコイル列と磁石列の配列に関する第1変形例を示している。なお、図15では、代表して位相がπ/4の状態のみを示している。この第1変形例のモータは、図1,図3及び図4に示した第1実施例のモータの2つのコイル列のうち、B相コイル列24Bのコイルのみを1/3に間引いて、そのコイルピッチPcBを3倍にした構成を有している。A相コイル列14A及び磁石列34M,44Mの構成は第1実施例と同じである。
前述したとおり、モータの始動時には、確実に回転方向を決定するためにA相とB相の2つのコイル列が使用されるが、モータが動作を開始した後では、A相コイル列だけを使用しても十分に回転を継続することができる。従って、B相コイル列24Bは、少なくともモータ始動時のみ有効に機能すればよく、モータ動作開始後は、必要に応じて補助的に機能すればよい。そこで、第1変形例のモータでは、このようなB相コイル列24Bのコイルを上述のごとく間引くことによって、最小限の機能を保持した上で、間引いたコイル分だけ、モータの軽量化を図っている。
図16は、二相モータのコイル列と磁石列の配列に関する第2変形例を示している。なお、図16でも、代表して位相がπ/4の状態のみを示している。この第2変形例のモータは、図1,図3及び図4に示した第1実施例のモータのA相コイル列14AとB相コイル列24Bのコイルを1/2に間引いてコイルピッチPcを2倍にした構成を有している。磁石列34M,44Mの構成は第1実施例と同じである。第2変形例のA相コイル列14Aは、第1実施例におけるA相コイル列14Aの2種類のコイル14A1,14A2(図1)のうちの一方のコイル14A2を省略したものに相当する。従って、第2変形例のA相コイル列14Aのすべてのコイルは、常に同じ方向に磁化されている。
図17は、二相モータのコイル列と磁石列の配列に関する第3変形例を示している。なお、図17でも、代表して位相がπ/4の状態のみを示している。この第3変形例のモータは、図1,図3及び図4に示した第1実施例のモータのA相コイル列14AとB相コイル列24Bのコイルを1/3に間引いてコイルピッチPcを3倍にした構成を有している。磁石列34M,44Mの構成は第1実施例と同じである。なお、この第3変形例では、A相コイル列14AとB相コイル列24Bとの相対的な位置関係は、3π/2だけずれている。これから理解できるように、二相モータのA相コイル列14AとB相コイル列24Bは、電気角でπ/2の奇数倍ずれた位置関係にあれば良い。
図18は、二相モータのコイル列と磁石列の配列に関する第4変形例を示している。なお、図18でも、代表して位相がπ/4の状態のみを示している。この第4変形例のモータは、図1,図3及び図4に示した第1実施例のモータの磁石列34M,44Mの磁石を、それぞれ、1/2に間引いて磁極ピッチPmを2倍にした構成を有している。但し、磁石を間引く位置は、第1の磁石列34Mと第2の磁石列44Mとでπだけずれている。A相コイル列14AとB相コイル列24Bの構成は第1実施例と同じである。
上述した第1〜第4変形例は、第1実施例からコイルの一部または磁石の一部を間引いたものに相当するが、これらの変形例のモータも第1実施例とほぼ同様な原理で動作することが理解できる。但し、磁束の利用効率という点からは、第1〜第4変形例よりも第1実施例の方が優れている。
図19は、二相モータのコイル列と磁石列の配列に関する第5変形例を示している。なお、図19でも、代表して位相がπ/4の状態のみを示している。この第5変形例のモータは、図1,図3及び図4に示した第1実施例のモータの磁石列34M,44Mの磁石の磁化方向を磁石列34M,44Mの動作方向(図の横方向)に向けたものである。磁極ピッチPmは第1実施例と同じであるが、磁石数は第1実施例の1/2である。A相コイル列14AとB相コイル列24Bの構成は第1実施例と同じである。但し、B相コイル列24Bの磁化方向は、図3及び図4に示した第1実施例とは逆になる。このように、磁石の磁化方向をロータ(この例では磁石列34M,44M)の動作方向に向けても、第1実施例とほぼ同様な動作を行うことが理解できる。
なお、これらの各種の変形例から理解できるように、A相とB相のコイル列に含まれるコイル数や、磁石列に含まれる磁石数は種々の値に設定可能である。但し、磁束の利用効率の点からは、各相のコイル列のコイル数と、磁石列の磁極数(または磁石数)が等しいことが好ましい。
E.第4実施例(二相モータ):
図20(A),20(B)及び図21(A),21(B)は、本発明の第4実施例としての電動モータの概略構成及び動作を示す説明図である。この第4実施例のモータでは、コイル列54ABを挟んだ両側に第1の磁石列34M及び第2の磁石列44Mが配置されている。コイル列54ABは、図1,図3及び図4に示した第1実施例のモータのA相コイル列14AとB相コイル列24Bの両方をまとめたものに相当する。すなわち、コイル列54ABは、A相コイル列14Aに含まれる2種類のコイル14A1,14A2と、B相コイル列24Bに含まれる2種類のコイル24B1,24B2とを含んでおり、これらが所定の順番で配置されたものである。なお、図20(A),20(B)及び図21(A),21(B)では、図示の便宜上、A相コイル列のコイルを実線で描き、B相コイル列のコイルを破線で描いている。なお、コイルピッチPcは、A相コイル列のコイル同士のピッチまたはB相コイル列のコイル同士のピッチと定義しているので、第4実施例のコイルピッチPcは第1実施例と同じである。
第4実施例のコイル列54ABは、A相とB相のコイル列を有しているので、モータの始動時には、コイル列54ABのみで、確実に回転方向を決定することができる。従って、第4実施例の電動モータでは、第1の磁石列34Mと第2の磁石列44Mとの間に配置されたコイル列54ABのみが設けられており、第2の磁石列44Mを挟んでコイル列54ABの反対側(図20,図21では下側)には、他のコイル列は設けられていない。
図22(A)は、第4実施例における電動モータの断面図であり、図22(B)は第1の磁石列構造30Mの平面図、図22(C)はコイル列構造50ABの平面図、図22(D)は第2の磁石列構造40Mの平面図、図22(E)は図22(A)に示す断面を模式的に描いた模式図である。なお、図22(B),22(C)の平面図は、図22(A)において、α方向から見た場合の図であり、図22(D),22(E)の平面図は、β方向から見た場合の図である。
図22に示す電動モータの構成が、図5に示した電動モータの構成と異なる点は、図22(C)に示すように、コイル列構造50ABとして、支持材52ABに、12個の電磁コイル14A1,14A2,24B1,24B2が円周方向に沿って均等に設けられた点である。また、第2の磁石列構造40Mの外側(図22(A)では右側)には、コイル列は配置されておらず、代わりに、軸受部38aを備えたケース蓋39aが取り付けられている点である。なお、図22(C)に示すように、コイル列構造50ABの支持材52ABの縁には、センサ56ABが設けられている。
この第4実施例の電動モータによれば、第1実施例と、ほぼ同じ効果を奏する他、A相コイル列14AとB相コイル列24Bの両方をコイル列54ABとしてまとめ、第2の磁石列44Mの外側(図20,図21では下側,図22(A)では右側)には、他のコイル列を設けていないため、さらに小型で軽量にすることができる。
なお、このような小型軽量化よりも、磁石の磁束の有効利用を重視する場合には、第2の磁石列44Mを挟んでコイル列54ABの反対側(図20,図21では下側,図22(A)では右側)、もしくは、第1の磁石列34Mを挟んでコイル列54ABの反対側(図20,図21では上側,図22(A)では左側)に、コイル列54と同様の構成のコイル列、すなわち、A相コイル列14AとB相コイル列24Bの両方をまとめたコイル列を設けるようにしてもよい。
F.第5実施例(三相モータ):
図23(A)〜23(C)は、本発明の第5実施例における電動モータの概略構成及び動作を示す説明図である。この第5実施例例のモータは、A相とB相とC相の3つのコイル列を有する三相モータであり、コイル列84ABCを挟んだ両側に第1の磁石列74M及び第2の磁石列94Mが配置されている。第1の磁石列74Mは図3(A)に示した第1実施例における第1の磁石列34Mと同じ構成を有しており、第2の磁石列94Mは第2の磁石列44Mと同じ構成を有している。また、コイル列84ABCは、A相コイル列のコイル84Aと、B相コイル列のコイル84Bと、C相コイル列のコイル84Cとを含んでおり、これらが所定の順番で配置されたものである。なお、図23(A)〜(C)では、図示の便宜上、A相コイル列のコイルを実線で描き、B相コイル列のコイルを点線で、C相コイル列のコイルを破線で描いている。A相,B相,C相の各相のコイルピッチPcは、磁極ピッチPmの2倍であり、電気角で2πに相当する。なお、A相とB相とC相のコイルは、電気角でπ/3ずつ順次ずれた位置に配置されている。
図23(A)は、位相が2π直前の状態を示している。位相が2πのタイミングでは、A相コイル列84Aの極性が反転する。図23(B)は、位相がπ/3の直前の状態を示している。位相がπ/3のタイミングでは、C相コイル列84Cの極性が反転する。図23(C)は位相が2π/3の直前の状態を示している。位相が2π/3のタイミングでは、B相コイル列84Bの極性が反転する。
この第5実施例の三相モータにおいても、A相コイル列84Aの極性(磁化方向)は、A相コイル列84Aの各コイルが第1の磁石列74M及び第2の磁石列94Mの各磁石と対向するタイミングで切り換えられる。B相コイル列及びC相コイル列も同様である。この結果、すべてのコイルから常に駆動力を発生させ得るので、大きなトルクを発生することが可能である。
また、この第5実施例の電動モータにおいても、コイル列84ABCを挟んだ両側に第1の磁石列74M及び第2の磁石列94Mが配置されているので、コイル列84ABCの両側に発生する磁束を、駆動力の発生に有効に利用することができる。従って、従来の電動モータのように、コイルの片側のみを駆動力の発生に利用する場合に比べて磁束の利用効率が高く、効率が良くトルクの大きなモータを実現することができる。
なお、第5実施例の三相モータも、第1実施例と同様に、磁性体のコアを有しておらず、磁気回路を構成するヨークも有していない。また、回転軸と、軸受け部以外の構造材は、すべて非磁性で非導電性の材料で形成されていることが好ましい。
図24は、第5実施例における駆動信号生成回路の構成を示すブロック図である。この駆動信号生成回路100aは、図7に示した二相モータ用の回路に、C相のための回路部分(例えば電圧比較器115,116)を追加し、また、正弦波発生回路108を追加したものである。
正弦波発生回路108は、3相のセンサ信号SSA,SSB,SSCに応じて、位相が2π/3ずつ順次ずれた3つの正弦波信号SA,SB,SCを発生する。3つの正弦波信号SA,SB,SCは、電圧比較器111〜116に入力され、また、2段PWM回路130aにも供給される。なお、マルチプレクサ120a及び2段PWM回路130aは、図6に示したこれらの回路を三相用に変更したものである。2段PWM回路130aからは、三相の駆動信号対(DRVA1,DRVA2),(DRVB1,DRVB2),(DRVC1,DRVC2)が出力される。なお、各駆動信号の波形は、図9及び図10に示したものとほぼ同じであり、各相の位相差が2π/3である点だけが異なっている。
図25は、第5実施例におけるドライバ回路の構成を示すブロック図である。このドライバ回路150ABCは、コイル列91A,92B,93Cを駆動するための三相ブリッジ回路である。
図26は、第5実施例のセンサ信号と各相のコイルの励磁方向を示すタイミングチャートである。A,B,C相のセンサ信号SSA,SSB,SSCは、電気角でπの長さの期間毎にHレベルとLレベルが切り替わるデジタル信号である。また、各相の位相は、2π/3ずつ順次ずれている。図26の下部には、A,B,C相の各コイル列の励磁方向が示されている。各コイル列の励磁方向は、3つのセンサ信号SSA,SSB,SSCの論理演算で決定されている。
図27(A)〜27(F)は、図26の6つの期間P1〜P6における電流方向を示している。本実施例では、A,B,C相のコイル列がスター結線されているがデルタ結線してもよい。期間P1では、B相コイル列からA相とC相のコイル列に電流が流れる。期間P2では、B相とC相のコイル列からA相コイル列に電流が流れる。このように、A,B,C相の各コイル列に常に電流が流れるように各コイル列を駆動すれば、大きなトルクを発生することができる。
第5実施例の三相モータにおいても、コイル列84ABCの両側に第1の磁石列74M及び第2の磁石列94Mを設け、コイル列84ABCの両側に発生する磁束を有効に利用して駆動力を発生させているので、大きな駆動力を得ることができる。また、第5実施例の三相モータも、磁性体のコア及びヨークを全く設けない構成としたので、軽量で大きなトルクを得ることができる。また、コギングが無く、極めて低回転数まで安定した回転を維持することができる。
なお、三相モータも、上記第2実施例のようにファンモータとして利用することもできるし、第3実施例のように円筒型モータとして構成することができる。また、上述した二相モータの各種の変形例と同様な変形を、第5実施例の三相モータにも適用することが可能である。
G.第6実施例:
図28は、第6実施例における駆動回路ユニットの内部構成を示すブロック図である。なお、駆動回路ユニット以外のハードウェア構成は、上述した第1実施例と同じなので説明を省略する。
この駆動回路ユニット500は、CPU110と、駆動制御部100と、回生制御部200と、ドライバ回路150と、整流回路250とを備えている。2つの制御部100,200は、バス102を介してCPU110と接続されている。駆動制御部100とドライバ回路150は、電動アクチュエータに駆動力を発生させる場合の制御を行う回路である。また、回生制御部200と整流回路250は、電動アクチュエータから電力を回生する場合の制御を行う回路である。回生制御部200と整流回路250とをまとめて「回生回路」とも呼ぶ。
なお、駆動制御部100は、図7で説明した駆動信号生成回路100と同じものである。また、ドライバ回路150は、図8で説明したA相ドライバ回路150AとB相ドライバ回路150Bとで構成される回路である。従って、これらの回路100,150の内部構成と動作についての説明は省略する。
図29は、回生制御部200と整流回路250の内部構成を示すブロック図である。回生制御部200は、バス102に接続されたA相充電切換部202と、B相充電切換部204と、電子可変抵抗器206とを有している。2つの充電切換部202,204の出力信号は、2つのAND回路211,212の入力端子に与えられている。
A相充電切換部202は、A相コイル列14Aからの回生電力を回収する場合には「1」レベルの信号を出力し、回収しない場合には「0」レベルの信号を出力する。B相充電切換部204も同様である。なお、これらの信号レベルの切換えは、CPU110によって行われる。また、A相コイル列14Aからの回生の有無と、B相コイル列24Bからの回生の有無とは、独立に設定することができる。従って、例えばA相コイル列14Aを用いてアクチュエータに駆動力を発生させつつ、B相コイル列24Bから電力を回生することも可能である。
なお、駆動制御部100も、同様に、A相コイル列14Aを用いて駆動力を発生するか否かと、B相コイル列24Bを用いて駆動力を発生するか否かとを、独立に設定できるように構成してもよい。例えば、図7の動作モード信号生成部104から、A相コイル列14Aの駆動の有無を示す信号と、B相コイル列24Bの駆動の有無を示す信号とを出力できるように動作モード信号生成部104を構成すれば良い。このようにすれば、2つコイル列14A,24Bのうちの任意の一方で駆動力を発生させつつ、他方で電力を回生する運転モードで電動アクチュエータを運転することが可能である。
電子可変抵抗器206の両端の電圧は、4つの電圧比較器221〜224の2つの入力端子の一方に与えられている。電圧比較器221〜224の他方の入力端子には、A相センサ信号SSAとB相センサ信号SSBが供給されている。4つの電圧比較器221〜224の出力信号TPA,BTA,TPB,BTBは、「マスク信号」または「許可信号」と呼ぶことができる。
A相コイル用のマスク信号TPA,BTAはOR回路231に入力されており、B相用のマスク信号TPB,BTBは他のOR回路232に入力されている。これらのOR回路231,232の出力は、上述した2つのAND回路211,212の入力端子に与えられている。これらのAND回路211,212の出力信号MSKA,MSKBも、「マスク信号」または「許可信号」と呼ぶ。
ところで、電子可変抵抗器206と4つの電圧比較器221〜224の構成は、図7に示した駆動信号生成回路100の電子可変抵抗器106と4つの電圧比較器111〜114の構成と同じである。従って、A相コイル用のOR回路231の出力信号は、図9に示したマスク信号TPA,BTAの論理和を取ったものに相当する。また、A相充電切換部202の出力信号が「1」レベルの場合には、A相コイル用のAND回路211から出力されるマスク信号MSKAはOR回路231の出力信号と同じものとなる。これらの動作はB相についても同様である。
整流回路250は、A相コイル用の回路として、複数のダイオードを含む全波整流回路252と、2つのゲートトランジスタ261,262と、バッファ回路271と、インバータ回路272(NOT回路)とを有している。なお、B相用にも同じ回路が設けられている。ゲートトランジスタ261,262は、回生用の電源配線280に接続されている。
電力回生時にA相コイル列14Aで発生した交流電力は、全波整流回路252で整流される。ゲートトランジスタ261,262のゲートには、A相コイル用のマスク信号MSKAとその反転信号が与えられており、これに応じてゲートトランジスタ261,262がオン/オフ制御される。従って、電圧比較器221,222から出力されたマスク信号TPA,BTAの少なくとも一方がHレベルの期間では回生電力が電源配線280に出力され、一方、マスク信号TPA,BTAの双方がLレベルの期間では電力の回生が禁止される。
以上の説明から理解できるように、回生制御部200と整流回路250を用いて、回生電力を回収することが可能である。また、回生制御部200と整流回路250は、A相コイル用のマスク信号MSKA及びB相コイル用のマスク信号MSKBに応じて、A相コイル列14AとB相コイル列24Bからの回生電力を回収する期間を制限し、これによって回生電力の量を調整することが可能である。
上述したように、本実施例の電動アクチュエータでは、磁性体製のコアが設けられていないので、回生時にもいわゆるコギングが発生せず、なめらかで安定した動作を実現することができる。また、磁気回路を構成するためのヨークが設けられていないので、いわゆる鉄損(渦電流損)が極めて少なく、効率良く回生電力を回収することができる。
なお、第6実施例の駆動回路ユニットは、第1実施例以外の他の実施例や変形例の電動アクチュエータにも適用可能である。
H.その他の変形例:
(1)上記実施例や変形例では、コイル列を挟んだ両側に第1の磁石列及び第2の磁石列を配置した構成(以下、基本構成という)や、この基本構成に対し、さらに磁石列の外側に他のコイル列を配置した構成を採っていたが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、上記基本構成を2段以上繰り返し並べた構成(例えば、第1の磁石列,第1のコイル列,第2の磁石列,第3の磁石列,第2のコイル列,第4の磁石列,...の順に配列した構成など)や、コイル列と磁石列を交互に配置し、上記基本構成を2段以上含む構成(例えば、第1の磁石列,第1のコイル列,第2の磁石列,第2のコイル列,第3の磁石列,...の順に配列した構成など)などを採るようにしてもよい。
例えば、後者の具体例としては、三相モータにおいて、第1の磁石列,A相コイル列,第2の磁石列,B相コイル列,第3の磁石列,C相コイル列の順に配列し、第5実施例の場合と同様に、A相とB相とC相の各コイルを、電気角でπ/3ずつ順次ずらすよう構成してもよい。
すなわち、本発明の電動モータでは、上記基本構成を少なくとも1段含んでいればよい。
(2)上記実施例や変形例では、回転式モータについて説明したが、本発明は、回転式モータ以外の種々の電動アクチュエータに適用することが可能であり、例えばリニアモータにも適用可能である。本発明をリニアモータに適用する場合には、例えば、磁石列の磁石は少なくとも1つ設けられていれば良い。また、本発明は、アクチュエータに限らず、発電機にも適用可能である。
(3)上記実施例では、複数のコイル列がステータを構成し、磁石列がロータを構成していたが、逆の構成にすることも可能である。一般に、本発明は、複数のコイル列と磁石列との相対的な位置が変化可能なアクチュエータや発電機に適用することが可能である。
(4)上記実施例や変形例で使用した回路構成は一例であり、これら以外の種々の回路構成を採用することが可能である。
本発明の第1実施例における電動モータの概略構成及び交流駆動信号を示す説明図である。 A相コイル列の2種類のコイルの結線方法を示す説明図である。 第1実施例の電動モータの動作を示す説明図である。 第1実施例の電動モータの動作を示す説明図である。 第1実施例における電動モータの機械的な構造を示す説明図である。 本発明の実施例としての電動アクチュエータの用途と好ましい材料との関係を示す説明図である。 第1実施例における駆動信号生成回路の構成を示すブロック図である。 第1実施例におけるドライバ回路の構成を示すブロック図である。 第1実施例のモータの大トルク発生時の信号波形を示すタイミングチャートである。 第1実施例のモータの小トルク発生時の信号波形を示すタイミングチャートである。 第1実施例のモータの無負荷時の回転数を示すグラフである。 本発明の第2実施例としての電動モータの断面及びその電動モータを利用したファンモータの構成を示す説明図である。 ファンモータとして従来の電動モータを利用した場合における流体の流れを示す説明図である。 本発明の第4実施例としての電動モータの断面を模式的に描いた模式図である。 二相モータのコイル列と磁石列の配列に関する第1変形例を示す説明図である。 二相モータのコイル列と磁石列の配列に関する第2変形例を示す説明図である。 二相モータのコイル列と磁石列の配列に関する第3変形例を示す説明図である。 二相モータのコイル列と磁石列の配列に関する第4変形例を示す説明図である。 二相モータのコイル列と磁石列の配列に関する第5変形例を示す説明図である。 本発明の第4実施例としての電動モータの概略構成及び動作を示す説明図である。 本発明の第4実施例としての電動モータの概略構成及び動作を示す説明図である。 第4実施例における電動モータの機械的な構造を示す説明図である。 本発明の第5実施例における電動モータの概略構成及び動作を示す説明図である。 第5実施例における駆動信号生成回路の構成を示すブロック図である。 第5実施例におけるドライバ回路の構成を示すブロック図である。 第5実施例のセンサ信号と各相のコイルの励磁方向を示すタイミングチャートである。 第5実施例の6つの期間P1〜P6における電流方向を示す説明図である。 第6実施例における駆動回路ユニットの内部構成を示すブロック図である。 回生制御部と整流回路の内部構成を示すブロック図である。
符号の説明
10A...A相コイル列構造
12A,14B...支持材
14A...A相コイル列
14A1,14A2...電磁コイル
16A...A相センサ
20B...B相コイル列構造
22B...支持材
24B...B相コイル列
24B1,24B2...コイル
26B...B相センサ
30M...第1の磁石列構造
32M...支持材
34M...第1の磁石列
37...回転軸
38...軸受部
38B...軸受部
38a...軸受部
39...ケース
39a...ケース蓋
40M...第2の磁石列構造
42M...支持材
44M...第2の磁石列
50AB...コイル列構造
52AB...支持材
54...コイル列
54AB...コイル列
56AB...センサ
74M...第1の磁石列
84A...A相コイル列
84ABC...コイル列
84B...B相コイル列
84C...C相コイル列
91A,92B,93C...コイル列
94M...第2の磁石列
100...駆動信号生成回路
100a...駆動信号生成回路
102...バス
104...動作モード信号生成部
106...電子可変抵抗器
108...正弦波発生回路
110...CPU
111〜116...電圧比較器
120...マルチプレクサ
120a...マルチプレクサ
132...A相PWM回路
134...B相PWM回路
150...ドライバ回路
150A...A相ドライバ回路
150ABC...ドライバ回路
150B...B相ドライバ回路
200...回生制御部
202...A相充電切換部
204...B相充電切換部
206...電子可変抵抗器
211,212...AND回路
221〜224...電圧比較器
231,232...OR回路
250...整流回路
252...全波整流回路
261,262...ゲートトランジスタ
271...バッファ回路
272...インバータ回路
280...電源配線
300...制御/駆動部
310...ステータ
320...ロータ
330...軸保持部材
340...ケイ素鋼材
350...ファン
400...ファンモータ
410...回転軸
420...ファン支持部
430...ファン
440...流体渦
500...駆動回路ユニット

Claims (5)

  1. 電動機であって、
    所定の方向に沿って配列された複数のコイルを含む第1のコイル列と、
    各々、少なくとも1つの磁石を含み、互いの相対的な位置関係が固定されているとともに、前記第1のコイル列に対する相対的な位置関係が前記所定の方向に沿って変化可能な第1及び第2の磁石列と、
    を備え、
    前記第1及び第2の磁石列は、前記第1のコイル列を挟んで両側に配置されているとともに、
    前記第1のコイル列の各コイルは、磁性体製のコアを実質的に有しておらず、
    前記電動機は、磁気回路を形成するための磁性体製のヨークを実質的に有しておらず、
    前記第1のコイル列は、
    前記所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルを含む第1相コイル列と、
    前記所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルを含む第2相コイル列と、
    を備え、
    前記第1相コイル列と前記第2相コイル列は、電気角でπ/2の奇数倍だけ相互にずれた位置に配置されており、
    前記電動機は、
    前記第1コイル列に供給する第1の交流駆動信号と前記第2コイル列に供給する第2の交流駆動信号とを供給するための駆動信号生成回路であって、前記第1相コイル列及び第2相コイル列の各コイルの極性が前記第1及び第2の磁石列内の磁石の中心と各コイルの中心とが対向するタイミングで切り替わるとともに、同一相のコイル列に属する隣り合うコイル同士の間の中央位置が前記第1及び第2の磁石列内の磁石の中心と対向するタイミングにおいて当該コイル列における磁束密度が最も大きくなるように、前記第1と第2の交流駆動信号を生成する駆動信号生成回路をさらに備え
    前記駆動信号生成回路は、
    位相がπ/2だけ相互にずれた第1と第2のPWM信号をそれぞれ生成する第1と第2のPWM回路と、
    前記電動機に対する出力要求に応じて前記第1と第2のPWM信号をマスクすることによって前記第1と第2の交流駆動信号を生成するマスク回路と、
    を備え、
    前記マスク回路は、各交流駆動信号の極性が反転するタイミングを中心とした対称な時間的範囲で各PWM信号をマスクする、電動機。
  2. 電動機であって、
    所定の方向に沿って配列された複数のコイルを含む第1のコイル列と、
    各々、少なくとも1つの磁石を含み、互いの相対的な位置関係が固定されているとともに、前記第1のコイル列に対する相対的な位置関係が前記所定の方向に沿って変化可能な第1及び第2の磁石列と、
    を備え、
    前記第1及び第2の磁石列は、前記第1のコイル列を挟んで両側に配置されているとともに、
    前記第1のコイル列の各コイルは、磁性体製のコアを実質的に有しておらず、
    前記電動機は、磁気回路を形成するための磁性体製のヨークを実質的に有しておらず、
    前記電動機は、
    前記所定の方向に沿って配列された複数のコイルを含み、前記第1のコイル列との相対的な位置関係が固定されているとともに、前記第1及び第2の磁石列のいずれか一方を挟み、前記第1のコイル列の配置された側とは反対側に配置されている第2のコイル列を、さらに備え、
    前記第2のコイル列の各コイルは、磁性体製のコアを実質的に有しておらず、
    前記第1のコイル列は、前記所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルを含む第1相コイル列を備え、
    前記第2のコイル列は、前記所定の方向に沿って所定のピッチで配列されて相互に電気的に接続された複数のコイルを含む第2相コイル列を備え、
    前記第1相コイル列と前記第2相コイル列は、電気角でπ/2の奇数倍だけ相互にずれた位置に配置されており、
    前記電動機は、
    前記第1コイル列に供給する第1の交流駆動信号と前記第2コイル列に供給する第2の交流駆動信号とを供給するための駆動信号生成回路であって、前記第1相コイル列及び第2相コイル列の各コイルの極性が前記第1及び第2の磁石列内の磁石の中心と各コイルの中心とが対向するタイミングで切り替わるとともに、同一相のコイル列に属する隣り合うコイル同士の間の中央位置が前記第1及び第2の磁石列内の磁石の中心と対向するタイミングにおいて当該コイル列における磁束密度が最も大きくなるように、前記第1と第2の交流駆動信号を生成する駆動信号生成回路をさらに備え、
    前記駆動信号生成回路は、
    位相がπ/2だけ相互にずれた第1と第2のPWM信号をそれぞれ生成する第1と第2のPWM回路と、
    前記電動機に対する出力要求に応じて前記第1と第2のPWM信号をマスクすることによって前記第1と第2の交流駆動信号を生成するマスク回路と、
    を備え、
    前記マスク回路は、各交流駆動信号の極性が反転するタイミングを中心とした対称な時間的範囲で各PWM信号をマスクする、電動機。
  3. 請求項1または2に記載の電動機において、
    前記駆動信号生成回路は、前記第1相コイル列及び第2相コイル列の電流方向を逆転させることによって、前記第1相コイル及び第2相コイル列と前記第1及び第2の磁石列との動作方向を逆転させる、電動機。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の電動機において、
    前記第1相コイルと第2相コイル列から電力を回生するための回生回路を、さらに備え、
    前記駆動信号生成回路と前記回生回路は、前記第1相コイル列と第2相コイル列の一方から駆動力を発生させつつ他方から電力を回生する運転モードで前記電動機を運転することが可能である、電動機。
  5. ファンを回転させるためのファンモータであって、
    請求項1ないし請求項4に記載の電動機を利用した、ファンモータ。
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