JP2007165191A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】端子金具の接続信頼性を確保する。
【解決手段】雌コネクタFは、筒状のアウターハウジング30と、アウターハウジング30内に収容されるばね部材50と、アウターハウジング30内に収容され、アウターハウジング30の奥壁32との間にばね部材50を挟み込むとともに、電線Wに接続された端子金具60を収容可能なキャビティ14を有し、相手の雄コネクタのフード部がアウターハウジング30に嵌合されることでフード部に押し込まれて奥壁32との間にばね部材50を介してフローティング支持されるインナーハウジング10とを備える。奥壁32の後面にはカバー90がヒンジ部92を介して一体に接続される。カバー90の内面は電線Wに嵌着された振動吸収部材80が密着される密着部91として構成される。
【選択図】図6

Description

本発明は、コネクタに関する。
コネクタとして、互いに嵌合可能な雌雄一対のハウジングを備え、雌側のハウジングに雌端子金具を収容可能なキャビティを有し、雄側のハウジングに雄端子金具を収容して同雄端子金具のタブを突出させたフード部を有する構造のものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。フード部の上壁にはロック孔が貫通して形成され、雌側のハウジングの上面にはロック孔に弾性係止可能なロック突部を有するロックアームが前後方向に延出して形成され、ロック孔にロック突部が係止することで、両ハウジングが離脱規制状態に保持されるとともに、両端子金具が正規深さで導通接続されるようになっている。
特開平5−182712号公報
ところで、コネクタが、例えば、エンジンルームのような振動を受ける箇所で使用されると、振動に伴いキャビティ内にて雌端子金具が遊動することがある。そうすると、両端子金具の接続領域で摺動が生じて、両端子金具の電気的な接続信頼性が損なわれるおそれがある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、端子金具の接続信頼性を確保することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、一端が奥壁で閉じられた筒状のアウターハウジングと、前記アウターハウジング内に収容されるばね部材と、前記アウターハウジング内に収容され、前記奥壁との間に前記ばね部材を挟み込むとともに、電線に接続された端子金具を収容可能なキャビティを有し、かつ、相手の端子金具を収容した相手ハウジングが前記アウターハウジングに嵌合されることでこの相手ハウジングに押し込まれて前記奥壁との間に前記ばね部材を介してフローティング支持されるインナーハウジングとを備え、
前記インナーハウジングと前記アウターハウジングのいずれか一方には、前記電線との間に振動吸収部材を介在させた密着部が設けられている構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記奥壁には、前記電線が引き出される導出口が開口して形成され、前記密着部は、前記奥壁における前記導出口の口縁部に接続されたカバーの内面に設けられているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記カバーは前記振動吸収部材を挟むようにして合体される一対の半割体からなり、両半割体が前記奥壁における前記導出口の口縁部に対しヒンジを介して一体に連結されているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記電線には、前記キャビティの内周面に密着してシールするシール栓が嵌着されており、このシール栓と前記振動吸収部材とが別体として電線軸方向に並んで設けられているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、相互に嵌合可能な一対のコネクタハウジングのうちの一方のコネクタハウジングには電線に接続された端子金具を収容可能なキャビティが形成され、このコネクタハウジングの後面には、前記キャビティと連通して前記電線が引き出される導出口が開口して形成されるとともに、この導出口の口縁部に、ヒンジ部を介してカバーが開閉可能に接続されており、さらに、前記電線には前記キャビティの内周面に密着可能なシール栓が嵌着され、このシール栓の後方延長部が前記導出口より外部後方へ臨んでいるものであり、前記カバーが閉じ状態となることにより、前記カバーの内面に前記シール栓の後方延長部が密着状態で保持される構成としたところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
アウターハウジングに相手ハウジングが嵌合すると、インナーハウジングが相手ハウジングとアウターハウジングとの間にばね部材を介してフローティング支持されるから、その後に振動が生じるとその振動によって動く相手ハウジングに対してインナーハウジングが追従変位することになり、振動に起因する端子金具同士の磨耗を抑えることができる。
しかも、端子金具に接続された電線とインナーハウジング及びアウターハウジングのいずれか一方に設けられた密着部との間には振動吸収部材が介在されているから、仮に電線が振動してもその振動が両端子金具の接続領域に伝わるのを抑えることができる。
<請求項2の発明>
奥壁には電線が引き出される導出口が開口して形成され、密着部が奥壁における導出口の口縁部に接続されたカバーの内面に設けられているから、両端子金具の接続領域から離れた位置で電線の振動を効果的に抑えることができ、両端子金具の接続領域に伝わる振動力を小さくすることができる。
<請求項3の発明>
カバーは振動吸収部材を挟むようにして合体される一対の半割体からなり、両半割体が奥壁における導出口の口縁部に対しヒンジを介して一体に連結されているから、両半割体を合体させるに伴って振動吸収部材を簡単に組み付けることができる。また、部品点数を削減することができる。
<請求項4の発明>
電線にはキャビティの内周面に密着してシールするシール栓が嵌着されており、このシール栓と振動吸収部材とが電線軸方向に別体として並んで設けられているから、振動吸収部材の組み付け時に、シール栓をキャビティに挿入するときに受ける挿入抵抗を生じさせることがなく、作業性の低下を回避できる。
<請求項5の発明>
電線にはキャビティの内周面に密着可能なシール栓が嵌着され、このシール栓の後方延長部がコネクタハウジングの導出口より外部後方へ臨んでおり、さらに導出口の口縁部にヒンジを介して接続されたカバーが閉じ状態となることにより、カバーの内面にシール栓の後方延長部が密着状態で保持されるから、電線が振動してもその振動力がキャビティ内に挿入された端子金具にまで伝わるのを抑制できる。これにより、両コネクタハウジングに収容された端子金具同士の磨耗を抑えることができる。そして、両端子金具の接続領域から離れた位置で電線の振動を抑えることができるので、両端子金具の接続領域に伝わる振動力をより小さくできる。また、シール栓の後方延長部を振動吸収部材として機能させているから、別に振動吸収部材を設けるよりも部品点数を削減でき、低コスト化を実現することができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図6によって説明する。本実施形態は、互いに嵌合可能な雌雄一対のコネクタのうちの雌コネクタFを例示するものであり、インナーハウジング10、アウターハウジング30、ばね部材50を備えて構成されている。なお、以下の説明において、前後方向については両コネクタの互いの嵌合面側を前方とし、上下方向については図2を基準とする。
インナーハウジング10は、合成樹脂材により形成され、図6に示すように、略ブロック状の本体部11と、この本体部11の後端外周から全周に亘って張り出すフランジ部12と、本体部11(フランジ部12)の後端面から後方へ突出する嵌合筒部13とからなり、横並びで配された2つのキャビティ14が前後方向に貫通して形成されている。両キャビティ14には後方から雌側の端子金具60が挿入され、端子金具60の前端がキャビティ14の前壁に当て止めされ、その位置で端子金具60が正規挿入されるようになっている。
端子金具60は、箱部61とその後方において前後に並んで配されるワイヤバレル62及びインシュレーションバレル63とからなり、ワイヤバレル62が電線Wの端末に露出する芯線65にかしめ付けにより接続されるとともに、インシュレーションバレル63が電線Wの端末被覆66に嵌着されたゴム栓などのシール栓70にかしめ付けられる。シール栓70は、円筒状をなして前後方向に延出する形態とされ、その外周面がキャビティ14の内周面に密着されてキャビティ14内のシールをとるようになっている。シール栓70の後端部は、キャビティ14の外部後方へ露出状態で配されている。
本体部11におけるキャビティ14の内壁には、前方へ向けて片持ち状に突出するランス15が設けられている。ランス15はその根元を支点として上下方向に撓み変形可能とされ、正規挿入された端子金具60の箱部61に弾性係止するようになっている。本体部11の側面にはリテーナ75の装着孔16が開口して形成され、この装着孔16が両キャビティ14を幅方向に貫通している。リテーナ75は、いわゆるサイドリテーナであって合成樹脂材により形成され、装着孔16の開口を閉止可能な平板状の操作板76と、操作板76から突出する櫛歯状の端子係止板77とを備え、端子係止板77が正規挿入された端子金具60の箱部61の後端に係止して、ランス15とともに端子金具60を二重係止するようになっている。
フランジ部12の先端面には、図4に示すように、左右一対の係合部17が突設されている。係合部17は、アウターハウジング30に設けられた係合受け溝31に係合可能とされている。インナーハウジング10は、係合部17が係合受け溝31に嵌入された状態で係合受け溝31に沿って前後方向に移動可能とされる。そして、フランジ部12の前面の先端部には、全周に亘って凹所18が設けられており、この凹所18に対し、図示しない相手の雄コネクタに備わる筒状のフード部が前方から突入可能とされている。凹所18の内面には、周方向に間隔をあけて複数の位置決め突起29が設けられており、これら位置決め突起29がフード部の壁面に食い込み可能となっている。また、フランジ部12の前面の根元部には、全周に亘って凹溝19が設けられている。本体部11の外周面には環状のシール部材20が嵌め付けられ、このシール部材20の後端薄肉部が凹溝19に進入可能とされている。シール部材20は、フード部の内周面と本体部11の外周面とに密着されて、雌雄の両コネクタ間のシールをとるものである。この場合にフード部は、シール部材20によって拡開方向へ付勢されるが、その前端縁が凹所18の内面に当接することによってそれ以上の拡開動作が阻止されるようになっている。
また、本体部11には前方からフロント部材21が被せ付けられる。フロント部材21は、合成樹脂材によってキャップ状に形成され、フランジ部12との間にシール部材20を挟み込んでこのシール部材20の前後移動を規制するようになっている。フロント部材21の先端部にはシール部材20の前端薄肉部が進入可能な凹陥溝22が形成されている。シール部材20は、その前後両端薄肉部を凹溝19と凹陥溝22の両溝面にそれぞれ進入させることで本体部11の外周面からの浮き上がりを規制されている。フロント部材21の前壁には、各キャビティ14と対応する位置に、雄側の端子金具の挿抜動作を許容する端子挿通口23が開口して形成されている。フロント部材21の周壁の内周面には、係止突部24が設けられており、本体部11の外周面には、係止突部24と対応する位置に、係止受け部25が凹設されている。フロント部材21が本体部11に対し正規深さで被せ付けられると、係止突部24が係止受け部25に弾性係止してフロント部材21の抜け止めがなされる。
ばね部材50は、板ばね材からなり、金属板を所定形状に切断したあと曲げ加工を施して形成される。ばね部材50はその対角4角から斜め前方内側へ向けて折り返された弾性支持片51を備え、これら弾性支持片51の自由端部がインナーハウジング10のフランジ部12の後端面を押圧し、常にはインナーハウジング10を前方へ付勢するようになっている。
アウターハウジング30は、後壁に相当する奥壁32とその周縁から前方へ突出する外筒壁33とからなり、外筒壁33とインナーハウジング10との間に、相手の雄コネクタのフード部が嵌入可能とされている。アウターハウジング30にはその前面開口からばね部材50とインナーハウジング10がこの順に挿入され、奥壁32にばね部材50が当着されるとともに、ばね部材50にインナーハウジング10が弾性支持されるようになっている。奥壁32にはインナーハウジング10の嵌合筒部13を遊挿状態で嵌通させる導出口34が開口して形成されており、ここから電線Wが引き出されるようになっている。
外筒壁33の上部には、雄コネクタ側のロック受け部と係止可能なロックアーム35が設けられている。ロックアーム35は、外筒壁33の上部を切り欠いて形成されたアーム形成空間36に配されている。詳しくは、ロックアーム35は、外筒壁33の上部と略同じ高さ位置で前後方向に延びる形態をなし、アーム形成空間36の両側縁部に接続された一対の連結片37を介して撓み変形可能とされている。ロックアーム35の後端部には、ロック受け部とのロック状態を解除するためのアーム操作部38が幅広に設けられている。また、外筒壁33の上部には、アーム形成空間36内の両側縁から内向きに突出してアーム操作部38の両側縁上方を覆う一対の張り出し部39が設けられており、ロックアーム35の捲り上がりを規制可能としてある。ロックアーム35の前端部には平面視して略方形状のロック孔41が貫設され、このロック孔41にロック受け部が弾性的に嵌合することで両コネクタが離脱規制状態に保持される。ロックアーム35の下面のうち、ロック孔41より後方領域には、前後方向に延びて後面に開口する切り溝42が設けられている。
外筒壁33の上部には、アーム形成空間36の前方領域を幅方向に横切るようにしてブリッジ部43が設けられている。ロックアーム35の前端部は、前下がりとなってブリッジ部43よりも下位にあり、正面から見るとその前面が外筒壁33の前面開口から視認可能となっている。
外筒壁33の両側部の内面には、インナーハウジング10側の係合部17と対応する位置に、左右一対の係合受け溝31が前後方向に延出して設けられている。係合受け溝31の前後方向途中位置にはその溝幅を狭めるように肉盛りされた抜け止め部44が形成されている。そして、外筒壁33の両側部のうち、係合受け溝31を挟んだ上下位置には、図5に示すように、前後方向に延びて奥壁32に開口する一対のスリット45(両側部で計二対のスリット45)が設けられている。外筒壁33の両側部のうち、上下の両スリット45間には、係合受け溝31を含んで撓み片46が形成されている。インナーハウジング10の装着過程では、撓み片46が外側へ拡開変形することで抜け止め部44に対する係合部17の乗り越え動作が許容され、インナーハウジング10が正規装着されると、撓み片46が弾性復帰して係合部17が抜け止め部44と抜け方向で対面し、もってインナーハウジング10がアウターハウジング30から抜け止めされるようになっている。
さて、電線Wには、シール栓70よりも後方の離れた位置に同シール栓70とは別体とされた振動吸収部材80が嵌着されている。振動吸収部材80は、ゴム材等の緩衝材により略角ブロック状に形成されており、シール栓70よりも肉厚とされ、その中心部には電線密着孔81が貫通して形成されている。振動吸収部材80の内周面(電線密着孔81の孔面)は横並びに配された二本の電線Wの外周面に密着され、振動吸収部材80の外周面は後述するカバー90の内周面(密着部91)に密着されるようになっている。
アウターハウジング30には、上記した振動吸収部材80を密着状態で保持するための保持手段が備わっている。すなわち、アウターハウジング30の奥壁32における導出口34の口縁部には、図2に示すように、導出口34の周囲を取り囲むようにして枠部26が設けられている。枠部26は、幅方向に延びる上下一対の長辺部27と、高さ方向に延びる左右一対の短辺部28とからなり、背面から見ると全体として略方形状をなしている。そして、両短辺部28には、ヒンジ部92を介して開閉可能とされた左右一対の半割体95A,95Bが一体に接続されている。ヒンジ部92は、可撓性で帯状をなす薄肉片からなり、両短辺部28における上下位置にて間隔をあけて左右二対設けられている。
また、両半割体95A,95Bは、略椀状をなし、相互に約180度開いた初期状態(図1及び図2に示す状態)からヒンジ部92を介して閉じ方向に回動され、これにより振動吸収部材80を挟み込み、さらに相互の端縁同士が突き合わさることで、略筒状をなすカバー90を形成するようになっている。両半割体95A,95Bのうちの一方の半割体95A(図2に示す左側)には、略門型をなし内側に係止孔96を備えた係止片97が、同半割体95Aの上下両端縁から一対ずつ計二対突出して形成され、他方の半割体95Bには、係止片97と対応する位置に、両半割体95A,95Bの合体に伴って係止孔96に弾性係止可能な係止突起98が形成されている。係止突起98が係止片97に弾性係止されることで、両半割体95A,95Bが閉じ状態に保たれて振動吸収部材80を内包しつつカバー90を構成するようになっている。
カバー90は、導出口34から引き出される電線Wの周りを包囲するとともに振動吸収部材80を遊動規制状態に保持する形態とされ、図3に示すように、その前端部87が幅広に形成されるとともに、その後端部89が幅狭に形成され、かつ、前端部87から後端部89にかけて除々に幅狭となる中間部88を備えている。カバー90の後端面は、図5に示すように、その中央に設けられた電線引出口99を除いて閉止され、電線引出口99からは横並びに配された二本の電線Wが遊挿状態で引き出される。
そして、カバー90の内周面には、上記した前端部87と中間部88との境界領域と対応する位置に、全周に亘ってリブ86が立てられている。振動収集部材は、リブ86とカバー90の後壁との間に配され、その前端でリブ86と当接することで前方移動が規制され、その後端でカバー90の後壁と当接することで後方移動が規制され、もって前後方向に位置決めされるようになっている。カバー90の内周面のうち、リブ86より後方領域は、振動吸収部材80の外周面と密着状態で当接され、本発明の密着部91として構成されている。
本実施形態は上述のような構成であり、続いてその作用を説明する。まず、アウターハウジング30にばね部材50を差し入れて奥壁32に留め付け、さらにインナーハウジング10を差し入れて、ばね部材50の弾性支持片51に当接させる。インナーハウジング10の差し入れ時には、アウターハウジング30の係合受け溝31に係合部17を摺動させる。インナーハウジング10が正規装着されると、係合部17が抜け止め部44に抜け止め状態で係止され、またばね部材50の弾性支持片51が軽く弾縮された状態になる。
そして、インナーハウジング10のキャビティ14内に後方から電線Wの端末に圧着接続された端子金具60を挿入し、電線Wの端末被覆66に嵌着されたシール栓70にてキャビティ14内を液密状となす。この間、両半割体95A,95Bを開き状態(初期状態)に保持し、また電線Wにおけるシール栓70よりも後方位置に振動吸収部材80を予め取り付けておく。次いで、本体部11に装着されたリテーナ75を深く差し込み、キャビティ14内に正規挿入された端子金具60を抜け止め状態で係止する。
インナーハウジング10が装着された後、機器の壁面に直結されて待ち受け状態にある雄コネクタに対し前方から雌コネクタFを嵌合させる。両コネクタの嵌合途中では、フード部の前端がフランジ部12の凹所18の内面に押し当てられ、その押し当て状態を保ちながらインナーハウジング10が嵌合方向に沿って少し後退する。両コネクタが正規嵌合されると、ロック受け部にロックアーム35が弾性係止して両コネクタが離脱規制状態に保持されるとともに、抜け止め部44から係合部17が離間してインナーハウジング10が遊動許容空間へ移動する。これにより、インナーハウジング10がアウターハウジング30の奥壁32と雄コネクタとの間に、ばね部材50を介して嵌合方向にフローティング支持され、雄コネクタと一体的に挙動可能となる。
その後、あるいは両コネクタの嵌合操作に先立ち、両半割体95A,95Bをヒンジを支点として回動させ、図1から図3にかけて示すように、振動吸収部材80を左右両側から挟み込むようにして相互に合体させる。すると、係止片97と係止突起98とが互いに係止し合ってカバー90が形成されるとともに、カバー90の密着部91に対して振動吸収部材80が遊動規制状態に密着される。電線Wは、図6に示すように、シール栓70から引き出されて略一直線上に延びたあとカバー90の電線引出口99から外部後方へ露出される。
ところで、両コネクタが嵌合状態にあるときに機器が振動すると、この機器に直結された雄コネクタも振動する。すると、この雄コネクタとアウターハウジング30との間にフローティング支持されたインナーハウジング10も雄コネクタの動きに合わせて追従変位し、もって雄コネクタに保持された雄側の端子金具とインナーハウジング10に保持された雌側の端子金具60とがその振動のタイミングをほぼ同調させることになる。これにより、雌雄の端子金具同士が振動によって擦れ合う事態を回避できるので、両端子金具の接続信頼性を確保することができる。
また、機器の振動に起因して電線Wが軸交差方向に振れたり、あるいは機器の振動とは無関係に電線Wが振られたりすると、この振動する電線Wにつられて雌側の端子金具60がキャビティ14内を前後移動し、ひいては雌雄の両端子金具の接続領域に磨耗を生じさせる懸念がある。しかるに本実施形態においては、アウターハウジング30に設けられたカバー90に対し電線Wに嵌着された振動吸収部材80が保持され、この振動吸収部材80によって両端子金具の接続領域への振動の伝播を抑えることができるので、両端子金具の接続領域に磨耗が生じるなどする事態を確実に防止できる。
また、カバー90がアウターハウジング30の奥壁32における導出口34の口縁部に接続され、このカバー90の内側に振動吸収部材80が保持されることにより、両端子金具の接続領域から離れた位置で電線Wの振動を効果的に抑えることができるので、両端子金具の接続領域に伝わる振動力をなお小さくできる。さらに、シール部材20と振動吸収部材80とが電線軸方向に別体として並んで設けられているから、振動吸収部材80の組み付け時に、シール栓70をキャビティ14内へ挿入するときに受ける挿入抵抗を生じさせることがなく、作業負担を軽減できる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図7ないし図10によって説明する。実施形態2の雌コネクタFは、実施形態1と違って、アウターハウジング30、インナーハウジング10、ばね部材50を備えておらず、インナーハウジング10による振動吸収作用を発揮し得ない構造となっている。もっとも、実施形態2では、実施形態1よりも部品点数が削減されており、また振動吸収部材80に相当する部分を含むことによって振動吸収作用を発揮し得る構成となっている。
実施形態2は、フード部を有する相手のコネクタハウジングと嵌合可能なコネクタハウジング10Aを備えており、このコネクタハウジング10Aは、図10に示すように、端子収容部52とその周りを包囲する外筒部53とにより一体に形成されている。端子収容部52と外筒部53との間に前方から相手のフード部が嵌入することで、両コネクタハウジングが嵌合可能となっている。
端子収容部52には、電線Wに嵌着された雌側の端子金具60を収容可能なキャビティ14が前後方向に貫通して形成されている。キャビティ14は、横並びで二室設けられ、それぞれコネクタハウジング10Aの後端面にて開口する電線Wの導出口34に連通している。端子金具60は、実施形態1と同様に、箱部61、ワイヤバレル62、インシュレーションバレル63からなり、インシュレーションバレル63が電線Wの端末被覆66に嵌着されたシール栓70Aにかしめ付けられる。
シール栓70Aは、前後方向に長く延出して形成され、その前部がキャビティ14の内周面に密着されて液密状となすシール本体部71として構成される一方、その後部が導出口34からキャビティ14の外部後方へ配される後方延長部72として構成される。
また端子収容部52には、実施形態1と同様に、両コネクタ間のシールをとるシール部材20が嵌着されるとともに、前方からフロント部材21が被せ付けられ、さらに側方からリテーナ75が差し込まれるようになっている。外筒部53には、リテーナ75の挿抜を許容するリテーナ挿通口54が開口して形成されている。また、ロックアーム35は、外筒部53の上壁に切り欠かれたアーム形成空間36に配置され、アーム形成空間36の両側縁部に接続された一対の連結片37を介して撓み変形可能とされ、かつ、その後端に細帯状の補助片55を端子収容部52側に一体に接続させ、もって撓み変形動作の円滑性が確保されている。
そして、コネクタハウジング10Aの後端面には、導出口34の口縁部にヒンジ部92を介してカバー90Aが接続されている。カバー90Aは、左右一対の半割体95A,95Bからなり、両半割体95A,95Bが、相互に約180度開いた初期状態と、互いの端縁同士を突き合わせた閉じ状態との間を、ヒンジ部92を支点として回動可能とされている。ヒンジ部92及びカバー90Aは、実施形態1とほぼ同様の構造であるが、カバー90Aは、実施形態1より一回り小さく形成され、かつ係止片97と係止突起98の個数がそれぞれ一対分減少している。
カバー90Aが閉じ状態となったときに、カバー90Aの内面にシール栓70Aの後方延長部72が密着状態で保持されるようになっている。後方延長部72の後端には、外径がシール本体部71よりも大径とされた被密着部73が段付き状に設けられており、この被密着部73の全体がカバー90Aの内面に密着状態で当接する。被密着部73の前側段差面はカバー90Aの内面に設けられたリブ86に当接して前方移動が規制され、被密着部73の後側面はカバー90Aの後壁に当接して後方移動が規制され、これによって前後方向の位置決めがなされるようになっている。
実施形態2によれば、両コネクタが嵌合状態にあるときに電線Wが振動しても、カバー90Aの内面にシール栓70Aの後方延長部72が密着保持されているから、電線Wの振動力が両端子金具の接続領域に伝播するのを抑えることができる。その結果、両端子金具の接続領域に磨耗が生じるのを防止でき、ひいては両端子金具の接続信頼性を確保することができる。
また、シール栓70Aに振動吸収部材80としての機能を兼用させることにより、振動吸収部材80を別に設けなくて済むから、部品点数を削減できて低コスト化を実現することができる。さらに、シール栓70Aの挿入作業と振動吸収部材80の組み付け作業を別々に行わなくてもよいから、作業上の手間を省くことができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)振動吸収部材は、クッション性を有していればよく、例えば、ジェル材によって構成されてもよい。
(2)振動吸収部材は、例えば、インナーハウジングのキャビティの内周面を密着部としてそこに密着されてもよい。要は振動吸収部材は、インナーハウジングとアウターハウジングのいずれか一方に設けられた密着部に密着することで、電線の振動を抑えることが可能な構成であればよい。
(3)振動吸収部材またはシール栓の後方延長部とこれに対応する密着部は、雄コネクタ側に設けられていてもよい。
実施形態1において、カバーが開いた状態にあるときの雌コネクタの平面図 カバーが開いた状態にあるときの雌コネクタの背面図 カバーが閉じ状態にあるときの雌コネクタの平面図 雌コネクタの正面図 カバーが閉じ状態にあるときの雌コネクタの背面図 カバーが閉じ状態にあるときの雌コネクタの断面図 実施形態2において、カバーが閉じ状態にあるときの雌コネクタの平面図 カバーが閉じ状態にあるときの雌コネクタの側面図 カバーが閉じ状態にあるときの雌コネクタの背面図 カバーが閉じ状態にあるときの雌コネクタの断面図
符号の説明
F…雌コネクタ
W…電線
10…インナーハウジング
14…キャビティ
20…シール部材
30…アウターハウジング
32…奥壁
33…外筒壁
34…導出口
35…ロックアーム
60…端子金具(雌側の端子金具)
70…シール栓
80…振動吸収部材
90…カバー
91…密着部
97…係止片
98…係止突起

Claims (5)

  1. 一端が奥壁で閉じられた筒状のアウターハウジングと、
    前記アウターハウジング内に収容されるばね部材と、
    前記アウターハウジング内に収容され、前記奥壁との間に前記ばね部材を挟み込むとともに、電線に接続された端子金具を収容可能なキャビティを有し、かつ、相手の端子金具を収容した相手ハウジングが前記アウターハウジングに嵌合されることでこの相手ハウジングに押し込まれて前記奥壁との間に前記ばね部材を介してフローティング支持されるインナーハウジングとを備え、
    前記インナーハウジングと前記アウターハウジングのいずれか一方には、前記電線との間に振動吸収部材を介在させた密着部が設けられていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記奥壁には、前記電線が引き出される導出口が開口して形成され、前記密着部は、前記奥壁における前記導出口の口縁部に接続されたカバーの内面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記カバーは前記振動吸収部材を挟むようにして合体される一対の半割体からなり、両半割体が前記奥壁における前記導出口の口縁部に対しヒンジを介して一体に連結されていることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記電線には、前記キャビティの内周面に密着してシールするシール栓が嵌着されており、このシール栓と前記振動吸収部材とが別体として電線軸方向に並んで設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコネクタ。
  5. 相互に嵌合可能な一対のコネクタハウジングのうちの一方のコネクタハウジングには電線に接続された端子金具を収容可能なキャビティが形成され、このコネクタハウジングの後面には、前記キャビティと連通して前記電線が引き出される導出口が開口して形成されるとともに、この導出口の口縁部に、ヒンジ部を介してカバーが開閉可能に接続されており、さらに、前記電線には前記キャビティの内周面に密着可能なシール栓が嵌着され、このシール栓の後方延長部が前記導出口より外部後方へ臨んでいるものであり、
    前記カバーが閉じ状態となることにより、前記カバーの内面に前記シール栓の後方延長部が密着状態で保持されることを特徴とするコネクタ。
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