JP2007163931A - 光走査装置およびそれを用いた画像形成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】光走査装置およびそれを用いた画像形成システムにおいて、複数の走査線上で走査効率の高い光ビーム走査を行うことができるようにする
【解決手段】互いに直交する2軸方向に揺動する揺動ミラー7aを有する揺動偏向器7と、揺動ミラー7aに光ビームを入射するビーム光源6と、揺動偏向器7の1軸方向の揺動ごとの往路走査と復路走査との間で、揺動ミラー7aの他の1軸方向の揺動角度を切り替える揺動偏向器制御手段を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光走査装置およびそれを用いた画像形成システムに関する。
従来、例えば、複写機、レーザプリンタなどの画像形成システムにおいて、色分解された画像信号に基づき、走査ビームを変調して露光走査を行い、複数色の画像を形成してそれらを重ね合わせることによりフルカラー画像を形成するものが知られている。
このような画像形成システムにおいて、小型化、低コスト化、低騒音化、省電力化などの目的で、走査ビームを形成する光走査装置の光源と偏向器との数を低減したものが知られている。
例えば、特許文献1には、偏向器として単一のミラーを直交2方向に偏向可能な2次元走査ミラーを設け、一方の方向の偏向で主走査を行い、他方の方向で副走査方向に走査位置を移動させ、副走査方向の4つの位置で同方向に主走査する光ビームを被走査面に導くようにした光ビーム走査装置(光走査装置)、およびそれを備えた画像形成装置(画像形成システム)が記載されている。
特開2005−17607号公報(図1、6)
しかしながら、上記のような従来の光走査装置およびそれを用いた画像形成システムには、以下のような問題があった。
特許文献1に記載の技術では、単一の光源と単一の偏向器とで、4色の画像を同時並行的に形成するタンデム型の画像形成システムを構築することができるものの、偏向器が副走査方向に揺動する半周期の間に4周期分の主走査を行って各色に対応する主走査を行う構成をとるため主走査の復路および副走査の往路の走査を有効に利用することができなかった。したがって、所定のプリント速度で画像形成を行うには、各色を独立した光源および偏向器で1ビーム走査を行う場合に比べて、画周波数および2次元走査ミラーの揺動周波数が高くなり、所定露光エネルギーを得るための光パワーも大きくなってしまう。そのため、タンデム型の画像形成システムであっても、プリント速度を向上することが難しくなるという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、複数の走査線上で走査効率の高い光ビーム走査を行うことができる光走査装置およびそれを用いた画像形成システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の光走査装置は、互いに直交する2軸方向に揺動する揺動ミラーを有する揺動偏向器と、前記揺動ミラーに光ビームを入射するビーム光源と、前記揺動ミラーの1軸方向の揺動ごとの往路走査と復路走査との間で、前記揺動ミラーの他の1軸方向の揺動角度を切り替える揺動ミラー角度切替手段とを備えた構成とする。
この発明によれば、揺動偏向器の揺動ミラーが1軸方向に揺動する際の1揺動の往路走査と復路走査との間で、揺動ミラー角度切替手段により揺動ミラーの他の1軸方向の揺動角度を切り替えることができるので、揺動ミラーの1軸方向の往復走査で形成される走査線を、揺動ミラーの他の1軸方向の揺動角度を切り替えることで、互いに離間した位置に形成することができる。そのため、例えば、揺動ミラーが1軸方向に往復揺動する間に、相異なる被走査媒体にそれぞれ1ビームずつの主走査を行うことができる。
また、本発明の画像形成システムは、本発明の光走査装置を用いて露光走査を行い、画像を形成する構成とする。
この発明によれば、本発明の光走査装置を用いるので、本発明の光走査装置と同様の作用効果を備える。
本発明の光走査装置およびそれを用いた画像形成システムによれば、揺動ミラーの1軸方向の往復走査で形成される走査線を揺動ミラーの他の1軸方向の揺動角度を切り替えることで、互いに離間した位置に形成することができるので、1つの光ビームあたり2ビームの光ビーム走査を揺動の往復方向にわたって行い、走査効率の高い光ビーム走査を行うことができるという効果を奏する。
以下では、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る光走査装置についてそれを用いた画像形成システムとともに説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置および画像形成システムの概略構成について説明するための模式的な正面図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の概略構成について説明するための模式的な右側面図である。図3は、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の概略光路について説明するための模式的な斜視図である。図4は、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置に用いる揺動偏向器の斜視図である。図5は、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置のミラー配置について説明するための模式説明図である。図6は、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置および画像形成システムの制御部について説明するための機能ブロック図である。
なお、図中のXYZ右手直交座標系は、方向参照の便宜のために各図共通に設けたもので、Z軸が鉛直方向に配置されている。
本実施形態の光走査装置1は、図1、2に示すように、ビーム光源6を用いて、Y軸方向に沿って延ばされX軸方向に沿って互いに略平行に配列された4つの走査線を形成するための装置である。以下では、画像形成装置50と組み合わせて画像形成システム100を構成している場合の例で説明する。画像形成システム100は、例えば、4色フルカラー画像を形成するレーザプリンタ、デジタル複写機などに好適に用いることができるものである。
光走査装置1の概略構成は、図1〜3に示すように、ビーム光源6、折り返しミラー5、揺動偏向器7、走査レンズ8、ビーム分離ミラー9、ダイクロイックミラー10A、10B、反射ミラー11A、11B、12A、12B、13A、13B、同期検知センサ17およびこれらの制御を行うための制御部300(図6参照)からなる。
ここで添字Bが付された部材は、特に断らない限り、添字Aが付された部材と同様であり、図1の左右方向に対して対称に配置されている点のみが異なる。
ビーム光源6は、2波長LD2、コリメートレンズ3、およびアパーチャ4からなる。
2波長LD2は、互いに近接した2つの発光点から波長の異なるレーザ光である第1波長ビーム20、第2波長ビーム21を発散光として発生するLD素子であり、後述する制御部300から送出されるレーザ駆動信号341、342により第1波長ビーム20、第2波長ビーム21をそれぞれ独立に変調することができるようになっている。これらは、発光点が近接しているため、実質的に同軸光となっている。
2波長LD2は、各波長別に製造されたチップをSiサブマウント上に配置したハイブリッドタイプ、またはチップ間距離を十分に確保したモノリシックタイプの素子を採用する。そのため、2波長が同時発光してもクロストークの影響を受けないようになっている。
2つの波長は、後述する感光体ドラム51Yなどが露光感度を有する波長であれば、適宜の波長を採用することができるが、本実施形態では、例えば、第1波長ビーム20として、λ=780nm、第2波長ビーム21として、λ=650nmを採用している。
コリメートレンズ3は、第1波長ビーム20、第2波長ビーム21をそれぞれ集光して略平行光にする光学素子である。
アパーチャ4は、コリメートレンズ3で略平行光とされた第1波長ビーム20、第2波長ビーム21が、像面上で主走査方向、副走査方向に適宜の結像スポット径を形成できるように、それらのビーム形状を整形するものであり、遮光板上に適宜の大きさを有する楕円状、矩形状、長円状などの開口が形成された部材を採用することができる。開口の大きさは、像面で必要なスポット径の大きさと後述する走査レンズ8の光学特性とに応じて適宜設定される。
なお、以下では、誤解の恐れがないかぎり、主走査方向および副走査方向を広義の意味、つまり走査位置での方向に限らず、各光路に直交する断面の2方向を参照する場合にも用いることにする。すなわち、光路に沿って進んで像面に到達するときに、像面での主走査方向、副走査方向に対応する方向を、光路上のどの位置でもそれぞれ主走査方向、副走査方向と称する。
走査面の主走査方向はY軸方向(図1の紙面垂直方向)であり、副走査方向はX軸方向(図1の左右方向)である。
折り返しミラー5は、図3に示すように、ビーム光源6から出射された第1波長ビーム20、第2波長ビーム21の光路を折り返して、図示ZX平面に平行な面を通る光路で、揺動偏向器7に入射させるものである。
揺動偏向器7は、Z軸負方向に反射面が形成された揺動ミラー7aを2軸方向に揺動可能に保持するもので、例えば、ガルバノミラーやMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術により製作されたMEMS共振ミラーなどを採用することができる。
本実施形態では、図4に示すようなMEMS共振ミラーを採用しているので、この場合の構成について説明する。
揺動偏向器7の概略構成は、それぞれMEMS技術で形成された、支持枠部7e、トーションバー部7d、7d、揺動枠部7c、トーションバー部7b、7b、揺動ミラー7a、および支持枠部7eの外周側に配置され揺動ミラー7a、揺動枠部7cを揺動駆動するための静磁界を発生する磁界形成部(不図示)からなる。
支持枠部7eは、正面視矩形状の固定枠部材であり、その枠内に、一組の対辺の垂直2等分線上(図示y軸上)に延びるトーションバー部7d、7dを介して、揺動枠部7cをy軸回りに揺動可能に支持するものである。
揺動枠部7cは、正面視矩形状の可動枠部材であり、トーションバー部7d、7dと接続されていない側の対辺の垂直2等分線上(図示x軸上)に延びるトーションバー部7b、7bを介して、揺動ミラー7aをx軸回りに揺動可動に支持するものである。
揺動ミラー7aの表面には、中心部の矩形状の領域に、例えば金属蒸着などにより反射膜コーティングが施された反射面が形成されている。
揺動ミラー7a、揺動枠部7cの外縁部には、後述する揺動偏向器制御手段302から駆動電流の供給を受ける駆動コイル(不図示)が形成されている。駆動コイルは、磁界形成部で形成される磁界を横切るように配置されている。
このような構成によれば、揺動ミラー7aの駆動コイルに電流を流すと、磁界形成部が形成する静磁界からローレンツ力を受け、揺動ミラー7aがトーションバー部7b回りに回動する。そして、トーションバー部7bが歪むことによりねじりトルクが発生し、揺動ミラー7aに対して復元力が働く。そのため、例えば、駆動コイルに流す電流を所定周波数でON/OFFすることでスイッチングしたり、所定周波数の交流電流を流したりすることにより、揺動ミラー7aとトーションバー部7bとで構成されるねじり振動系が共振を起こし、揺動ミラー7aが所定周波数でトーションバー部11bの延びる揺動中心軸まわりに揺動振動する状態となる。
また、揺動枠部7cとトーションバー部7dとに対しても同様の動作が可能となる。そのため、揺動枠部7cに支持されている揺動ミラー7aは、2つの揺動中心軸、x軸、y軸回りの独立に揺動し、それぞれy軸方向と、x軸方向に揺動することが可能となっている。
揺動ミラー7a、揺動枠部7cは、MEMS技術により低慣性の小型のものが形成できるので、揺動偏向器7は、高速かつ安定的な揺動振動を行うことができる。
揺動偏向器7は、図3に示すように、揺動ミラー7aが揺動の中立位置でXY平面に平行で、揺動偏向器7のx軸、y軸が、それぞれX軸、Y軸方向に沿う方向に配置されている。揺動ミラー7aの揺動の中立位置における法線は図示Z軸方向に一致する。
このため、揺動ミラー7aに入射された第1波長ビーム20、第2波長ビーム21は、揺動ミラー7aの揺動中心軸であるx軸回りの揺動に応じてY軸方向に偏向される。すなわち、第1波長ビーム20、第2波長ビーム21は、揺動ミラー7aによりY軸方向に往復走査する主走査と、副走査方向であるX軸方向に往復走査することが可能となっている。
Y軸方向の揺動範囲は、主走査の走査幅と後述する走査レンズ8の光学特性とから決まる角度範囲とする。一方、X軸方向の揺動範囲は、主走査の往路走査と復路走査とで、第1波長ビーム20、第2波長ビーム21を分離するのに十分な微小幅、例えば、±1°程度でよい。
なお、本明細書では、往路走査、復路走査は、それぞれ画像上の左から右への走査、右から左への走査を意味する。すなわち、図示のY軸方向正方向の走査を往路走査、負方向の走査を復路走査と称する。
以下では、揺動枠部7cの揺動角度の切替に応じて、揺動ミラー7aによる主走査がX軸正方向側で行われるか、負方向側で行われるかに応じて、光ビームにそれぞれ添え字A、Bをつけて表すことにする。例えば、第1波長ビーム20、第2波長ビーム21が、X軸正方向側で走査された場合を第1波長ビーム20A、第2波長ビーム21Aとし、X軸負方向側で走査された場合を第1波長ビーム20B、第2波長ビーム21Bと称する。
走査レンズ8は、揺動偏向器7により偏向走査される第1波長ビーム20A(20B)、第2波長ビーム21A(21B)を所定像面に結像するとともに、像面上の走査速度を補正するための走査光学系である。
本実施形態では、走査レンズ8として、歪曲特性がアークサイン特性を有するアークサインレンズを用いる。揺動ミラー7aのx軸方向回りの揺動角は単振動、すなわち正弦振動するので、このようなアークサインレンズを採用することにより像面上で主走査方向の等速走査を実現することができる。
なお、走査レンズ8は、後述するレーザ駆動信号340を適宜クロック補正された信号とすることで、例えば、fθ特性を有するfθレンズを用いるようにしてもよい。この場合、ポリゴンスキャナを用いる光走査装置の汎用的なfθレンズを共用することができるので好都合である。
ビーム分離ミラー9は、揺動ミラー7aで反射され、走査レンズ8により集光される第1波長ビーム20、第2波長ビーム21をX軸方向の揺動位置に応じて異なる方向に偏向することにより、第1波長ビーム20A、第1波長ビーム20Aと、第1波長ビーム20B、第2波長ビーム21Bとをそれぞれ異なる方向に偏向するための光学素子である。本実施形態では、図1に示すように、図示ZX平面において、Z軸正方向に凸の二等辺三角形断面を有し、その断面がY軸方向に延ばされた棒状のミラーからなり、断面の等辺に対応する斜面にそれぞれ反射面9a、9bが形成されている。
反射面9a(9b)は、波長λ、λに対して、良好な反射率を有する反射膜コーティングが施され、Z軸正方向から入射する第1波長ビーム20A(20B)、第2波長ビーム21A(21B)をそれぞれ略X軸正(負)方向に沿って偏向するような傾斜角で配置されている。
なお、ビーム分離ミラー9は、必要に応じて、反射面9a、9bに対応する2枚のミラーの組み合わせや、内部反射面を用いたプリズムなどの光学素子を採用することもできる。
ダイクロイックミラー10A(10B)は、第1波長ビーム20A(20B)、第2波長ビーム21A(21B)の光路を波長により分岐するためのもので、例えば、平行平板上に、波長λの第1波長ビーム20A(20B)を透過し、波長λの第2波長ビーム21A(21B)を反射するような波長特性を有するダイクロイックミラーコーティングを施した部材である。
反射ミラー11A(11B)は、ダイクロイックミラー10A(10B)を透過する第1波長ビーム20A(20B)をZ軸負方向に向けて反射し、感光体ドラム51K(51Y)上に導く偏向手段であり、偏向する光ビームに対して反射率が良好となる反射膜コーティングが施されている。
反射ミラー12A(12B)、13A(13B)は、ダイクロイックミラー10A(10B)が反射する第2波長ビーム21A(21B)を折り畳んでそれぞれ感光体ドラム51C(51M)上に導く偏向手段であり、偏向する光ビームに対して反射率が良好となる反射膜コーティングが施されている。
反射ミラー12A(12B)は、ZX平面において、ダイクロイックミラー10A(10B)と反対の傾斜角に配置され、ダイクロイックミラー10A(10B)で反射された光をX軸負(正)方向側に反射する。また、反射ミラー13A(13B)は、反射ミラー12A(12B)で反射された光をZ軸負方向に向けて反射する配置とされる。
それぞれの反射ミラーは、走査レンズ8から各像面までの光路長が等しくなるように配置される。
また、各像面での走査線が被走査媒体上で、平行な走査線画像を形成することができるように、揺動ミラー7aの法線に対して対称位置にある反射ミラーのいずれかを、副走査方向に互いに逆方向にわずかに傾斜して配置しておく。本実施形態では、像面に最も近い反射ミラーを傾斜させる。
例えば、図5(a)に示すように、反射ミラー11A(13A)と反射ミラー11B(13B)とを互いに平行に配置すると、後述する感光体ドラム51K(51Y)、51C(51M)上に記録される走査線が往路走査線画像62、復路走査線画像63のようなジグザグ状の画像となってしまう。
そこで、図5(b)に示すように、例えば、反射ミラー11B(13B)を復路走査線画像63の傾斜方向と反対方向にXY平面内で角度θだけ回転し、往路走査線画像62、復路走査線画像63を互いに平行にすることができる。
角度θは、解像度から決まる副走査ピッチP、有効走査率η、有効走査幅wから決まる像面での走査線傾き量α(ただし、tanα=(P・η)/w)を補正できるような角度として、反射ミラーの配置位置に応じて設定する。
なお、このような反射ミラーの配置は反射ミラーの取付位置を予めずらして設けるようにしてもよいが、各反射ミラーの取付位置を調整する調整機構を設け、出力画像に応じて調整できるようにしてもよい。
このように、本実施形態の光走査装置1は、前記揺動ミラーの他の1軸方向の揺動角度に応じて、切り替えられた光路の少なくとも一方に、その光路における走査線の傾きを補正するミラー部材を備えた構成となっている。
そのため、被走査媒体が副走査される場合に、揺動方向に応じて、走査線の傾きを補正して、被走査媒体上に平行な走査線を描くことができる。
同期検知センサ17は、走査レンズ8を透過した第1波長ビーム20A、20B、第2波長ビーム21A、21Bが、それぞれ所定像高に到来したことを検知して同期検知信号310(図5参照)を生成する同期検知手段であり、例えば、PINフォトダイオードなどを採用することができる。
同期検知センサ17は、本実施形態では、図2に示すように、Y軸負方向側の走査領域外に配置されている。そして、走査レンズ8とビーム分離ミラー9との間の光路には、折り返しミラー14A、15Aが配置され、Y軸方向負方向側の所定位置に到来した第1波長ビーム20A、第2波長ビーム21Aをそれぞれ折り返して同期検知センサ17に導くようになっている。また、走査レンズ8とビーム分離ミラー9との間の光路には、折り返しミラー14Bが配置され、Y軸方向正方向側の所定位置に到来した第1波長ビーム20B、第2波長ビーム21Bをそれぞれ折り返して同期検知センサ17に導くようになっている。
折り返しミラー14A、14Bの所定位置は、主走査の有効走査領域のうち、画像域の両外側の適宜像高となる光路にそれぞれ設定される。
折り返しミラー15A、14Bと同期検知センサ17との間の光路には、同期レンズ16が配置されている。
同期レンズ16は、折り返しミラー15Aで偏向された第1波長ビーム20A、第2波長ビーム21Aと折り返しミラー14Bで偏向された第1波長ビーム20B、第2波長ビーム21Bの結像位置およびスポット径を同期検知センサ17の受光面上で最適となるように調整するためのものである。例えば、同期検知センサ17を配置するレイアウトの関係で結像位置を調整したり、受光面を広い範囲で覆う細長いスポットにして同期精度を良好にしたりするために設けている。
制御部300の概略構成は、図6に示すように、水平同期制御手段301、レーザ駆動信号発生手段304、画像処理手段303、揺動偏向器制御手段302、およびシーケンス動作制御手段306からなる。
水平同期制御手段301は、同期検知センサ17から送出される同期検知信号310を各色に対応して所定時間遅延させることにより書出し位置の同期をとる書出開始信号350Y、M、C、Kを生成するものである。
揺動偏向器制御手段302は、揺動ミラー7aの駆動コイルに主走査を行うための主走査周波数のクロック信号に基づいて、揺動偏向器7にスイッチング電流、もしくは交流電流を供給し、揺動ミラー7aを共振させ、y軸方向に揺動させる。一方、揺動枠部7cの駆動コイルには、主走査周波数と同一周波数で揺動枠部7cの傾斜角度を2つの角度の間で切り替えるような矩形波状の駆動電流を供給し、揺動枠部7cのy軸回りの傾斜角度を切り替える。この切り替えは、揺動ミラー7aで走査される光ビームが被走査媒体に到達しないタイミングで行われるようになっている。
なお、揺動ミラー7aを揺動するクロック信号の位相情報は、揺動ミラー7aの走査方向判別信号351として、レーザ駆動信号発生手段304に送出され、レーザ駆動信号発生手段304が往路走査および復路走査の走査開始タイミングを取得できるようになっている。
レーザ駆動信号発生手段304は、走査方向判別信号351に応じて、送出すべき画像信号を選択し、第1波長ビーム20を変調するレーザ駆動信号341と、第2波長ビーム21を変調するレーザ駆動信号342への変換を行い、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した書出開始信号350Y、350M、350C、350Kに応じた各タイミングで、レーザ駆動信号341、342を2波長LD2に送出するものである。
画像信号のレーザ駆動信号341、342への変換手段は、少なくとも往路走査か復路走査かに応じて、データ順序を反転する変換を含んでいる。本実施形態では、往路走査が画像上の左から右に向かう正規の走査方向となっているので、復路走査時に画像データのデータ順序が反転される。
また、レーザ駆動信号発生手段304は、非画像域における2波長LD2の点灯制御も行う。この点灯制御は、非画像域において、2波長LD2のオートパワー制御(以下、APCと略称する)を行うとともに、同期検知センサ17上で、同期検知信号310を得るために光ビームを点灯する制御である。第1波長ビーム20、第2波長ビーム21は、走査角が共通なので、同期検知もいずれか一方のみで行うことができる。
画像処理手段303は、外部入力された情報に基づいて、フルカラー画像を形成するために、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色に色分解された画像信号360Y、360M、360C、360Kを生成するものである。
揺動偏向器制御手段302は、所定周波数のクロックに基づいて、揺動偏向器7にスイッチング電流、もしくは交流電流を供給し、揺動偏向器7の揺動部11bを所定周波数で共振させ、揺動振動を励起するものである。このクロック情報は、揺動偏向器7に供給する電流の位相情報も含まれており、少なくとも往路走査と復路走査とが切り替わるタイミング、すなわちそれぞれの走査の開始タイミングが取得できるようになっている。
シーケンス動作制御手段306は、プリント開始信号を受信することにより、プリント動作を開始し、光走査装置1および画像形成装置50のシーケンス動作を協調して制御するものである。例えば、転写紙の搬送に同期して各装置の動作を協調せしめる制御を行う。この詳細は周知のことなので説明を省略する。
次に、画像形成装置50の概略構成について説明する。
画像形成装置50は、図1にその概略構成を示すように、光走査装置1の下方に配置され、光走査装置1により略平行な線上に走査される第1波長ビーム20B、第2波長ビーム21B、第2波長ビーム21A、第1波長ビーム20Aを、それぞれ露光に用いる電子写真方式のタンデム型の装置である。
すなわち、駆動ローラ53で図示左右方向に駆動され、テンションローラ54で張力を与えられた不図示の転写紙を搬送するための転写搬送ベルト52上に、所定間隔をおいて軸方向を平行に揃えられた感光体ドラム51Y、51M、51C、51Kが配置されている。
特に図示しないが、各感光体ドラムの円周方向には、それぞれ、感光体ドラムを一様帯電させるための帯電器、露光後に形成される静電潜像の電位に応じて帯電トナーを付着させて静電潜像を可視化する現像器、可視化されたトナー像を転写搬送ベルト52により搬送された転写紙上に転写する転写器、感光体ドラムを再使用するために残留トナーを除去するクリーナなど、電子写真に係る周知の構成要素がこの順に配置されている。
現像器は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを含むものが、それぞれ感光体ドラム51Y、51M、51C、51Kに対応して配置されている。現像方式は、特に限定されないが、以下では露光部分が現像される反転現像方式を採用するものとして説明する。
また、特に図示しないが、転写搬送ベルト52の上下流には転写紙を給紙する給紙手段および転写紙に転写されたトナー像を転写紙上に熱定着する定着器が設けられている。
次に画像形成システム100の動作について、光走査装置1の動作を中心に説明する。画像形成装置50の動作については、周知なので詳しい説明は省略する。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の動作について説明するためのタイミングチャートである。図7において、角度θは、揺動ミラー7aの揺動角を示し、X軸正方向に右ねじが進む回転方向を正とする。角度θは、揺動枠部7cの揺動角を示し、Y軸正方向に右ねじが進む回転方向を正とする。また、同種の文字に付された添字は、数字の小さいものより大きいものの方が後に発生する事象であることを示す。
画像形成システム100は、プリント開始信号を受信すると、揺動偏向器制御手段302により揺動偏向器7が駆動され、揺動ミラー7aが2軸方向に揺動振動する。
例えば、揺動ミラー7aの揺動角θは、図7に示すように、時刻mからmが主走査周波数の一周期となるような正弦波状に変化する。すなわち、時刻m、mで揺動角θが正方向最大値をとり、時刻mで負方向最大値をとる。時刻m、mでは、中立位置の角度0°となる。つまり、時刻mからmまでは復路走査の期間であり、時刻mからmまでは往路走査の期間である。時刻m、m、mは揺動の折り返し時刻を示す。
また、揺動枠部7cの揺動角θは、θと同周期で、時刻sからsおよび時刻sからsで所定の正の傾斜角度から所定の負の傾斜角度へ、時刻sからsで所定の負の傾斜角度から所定の正の傾斜角度へ切り替えられ、それらの間で所定の正の傾斜角度または負の傾斜角度に保持されるような台形波状に変化する。
ここで、時刻s、sは、時刻mを、時刻s、sは、時刻mを、時刻s、sは、時刻mをそれぞれ挟むタイミングに設定されている。
このような揺動が行われる結果、例えば、2波長LD2が全点灯する場合、図1、3に示すように、2波長LD2から出射された第1波長ビーム20、第2波長ビーム21は、コリメートレンズ3で集光されて略平行光とされ、アパーチャ4により断面形状が整形される。そして、折り返しミラー5で反射されて揺動偏向器7に入射する。
そして、揺動枠部7cの走査角が有効画像領域の角度範囲の場合、揺動枠部7cの傾斜角度に応じて、X軸方向に偏向された状態で、走査レンズ8に入射し、像面で適宜スポット径となるように集光されるとともに、走査面内で主光線の進む向きが走査レンズ8のアークサイン特性に対応した方向に屈折されて走査速度が補正される。走査レンズ8を出射した光りビームは、ビーム分離ミラー9の反射面9aまたは反射面9bに入射する。
例えば、θが正の値をとる復路走査では、第1波長ビーム20B、第2波長ビーム21Bが反射面9bに到達してX軸負方向に反射され、それぞれダイクロイックミラー10Bに至る。
ダイクロイックミラー10Bでは、第1波長ビーム20Bが透過され、第2波長ビーム21Bが反射され2方向に分岐される。第1波長ビーム20Bは、反射ミラー11Bで反射されて、Z軸負方向に偏向され、感光体ドラム51Y上で適宜のスポット径に結像される。また第2波長ビーム21Bは、反射ミラー12B、反射ミラー13Bで反射されて、Z軸負方向に偏向され、感光体ドラム51M上に結像される。
θが負の値をとる往路走査では、容易に理解されるように、上記と略同様な過程を経て、第1波長ビーム20A、第2波長ビーム21Aがそれぞれ感光体ドラム51K、51C上にそれぞれ適宜のスポット径で結像される。
このとき、各光ビームが各感光体ドラム上に形成する走査線は、反射ミラー11B、13B、13A、11Aの間の傾斜角が適宜設定または調整されることにより、互いに平行とされているものである。
一方、角度θの絶対値が大きく、有効画像領域外である非画像域を走査する場合、折り返しミラー14A、15A、および14Bで反射された光ビームが同期レンズ16を介して、同期検知センサ17に入射し、同期検知センサ17から、パルス信号が出力されることになる。
例えば、2波長LD2が全点灯されている場合、図7に、破線で示すBD_imaginaryのように、揺動の折り返しのタイミングの前後で、例えば、時刻tでローとなり、時刻tでハイとなるパルス信号と、時刻tでローとなり、時刻tでハイとなるパルス信号が発生する。時刻tは、往路走査の終了時刻の近傍値を示し、時刻tは、復路走査の開始時刻の近傍値を示すから、同期検知信号310として用いる場合、時刻tのタイミングのパルス信号を用いることが好ましい。
そこで、本実施形態のレーザ駆動信号発生手段304は、図7に示す、SPL_HOLD1信号、SPL_HOLD2信号により、非画像域における2波長LD2の点灯制御を行う。
すなわち、SPL_HOLD2信号は、信号レベルがローの間、2波長LD2の一方のLD(以下、LDと称する)を強制点灯する制御信号である。またSPL_HOLD1信号は、信号レベルがローの間、2波長LD2の他方のLD(以下、LDと称する)を強制点灯する制御信号である。ここで、LDは、同期検知センサ17の波長感度を有していればいずれの波長のLDに設定してもよいが、本実施形態では、波長λのLDとしている。
これにより、例えば、時刻tからtまでの間、LDが強制点灯され、時刻tからtまでの間、LDが強制点灯される。
この強制点灯時には、LD、LDのAPCを行い、所定の光パワーが得られるように、それぞれのピーク駆動電流値を固定する。そのため、それぞれの強制発光時間は、APCが完了する程度確保する。特に、時刻tは、LDによる光ビームが同期検知センサ17に入射する時刻tの以前のタイミングでAPCが完了するように設定する。
このため、時刻tからtの間発光するLDにより、同期検知センサ17に光りビームが入射し、同期検知信号310であるHSYNC信号が発生する。
水平同期制御手段301は、このHSYNC信号を、各色の画像書き出しタイミングに対応して遅延させた書出開始信号350Y、350M、350C、350Kを発生し、レーザ駆動信号発生手段304に送出する。
レーザ駆動信号発生手段304は、揺動偏向器制御手段302から送出される走査方向判別信号351に応じて、現在の走査が往路走査か復路走査かを判定し、2波長LD2を制御する書出開始信号と、画像処理手段303から送出される画像信号とを選択し、レーザ駆動信号341、342として2波長LD2に送出する。
例えば、時刻tでは、復路走査であると判定されるので、図7に示すように、レーザ駆動信号341としては、書出開始信号350Yで設定される時刻tから送出されるY_VIDEO信号が選択される。また、レーザ駆動信号342としては、書出開始信号350Mで設定される時刻tから送出されるM_VIDEO信号が選択される。
このY_VIDEO信号、M_VIDEO信号は、復路走査に対応して、レーザ駆動信号発生手段304により画像処理手段303からの画像信号のデータ順序が反転されているものである。
また、書出開始信号350Y、Mの遅延時間は、往路走査により書き込まれた最終画素位置と整列するタイミングとされる。
また、これらのVIDEO信号は、画像データに対応するタイミングでLDが点灯され、1ラインの走査がすべて終了すると消灯されるようになっている。
このようにして、復路走査によるイエロー、マゼンタに対応する走査線が形成され、感光体ドラム51Y、51Mが画像信号に応じて露光走査される。
復路走査の有効画像走査が終了すると、時刻s、m、sの間に、揺動枠部7c、揺動ミラー7aの揺動方向の切替が行われる。そして、2波長LD2のAPCが行われ、同期検知信号310を発生し、往路走査に対応して、時刻t、tから、シアン、ブラックに対応する走査線が形成され、感光体ドラム51C、51Kが露光走査される。
これらの制御については、往路走査であるため、画像信号の反転の制御が不要であることを除いて上記と同様に行われる。例えば、時刻t11からt16のタイミングは、それぞれ時刻tからtのタイミングに主走査周期の半周期分を加えたタイミングとされる。
以上で、復路走査、往路走査が終了する。
このように、本実施形態の光走査装置1によれば、画像形成装置50において平行配置された感光体ドラム51Y、51M、51C、51K上に、それぞれの色ごとの画像信号に応じた静電潜像を、平行かつ主走査方向に位置合わせした状態の走査線で形成することができる。そのため、2波長LD2と揺動偏向器7とを用いて、4色を色重ねしてフルカラー画像を形成する画像形成システム100を構成することができる。
その際、往路走査、復路走査で、それぞれ2ビーム分の走査線を形成するので、少ないビーム光源でも、高速の走査を行うことができる。例えば、単一光源、2次元走査ミラーからなる単一偏向器を用いる従来の4ビーム走査光学系のように、主走査方向の4回の往路走査と、副走査方向の往復走査とで、4つの走査線を形成する場合と比べて、8倍の高速走査を実現することができる。
本実施形態の光走査装置1は、本発明の光走査装置において、前記ビーム光源が偶数の光ビームを略同軸上に出射する多ビーム光源であり、前記揺動ミラーの他の1軸方向の揺動角度に応じて切り替えられた光路上で、前記偶数の光ビームを2つに分岐する光路分岐手段を備えた構成となっている。
この場合、往路走査と復路走査とにおいてそれぞれさらに2倍の走査線を形成することができるので、効率的な多ビーム走査を行うことができる。
本実施形態の光走査装置1は、本発明の前記光路分岐手段および前記多ビーム光源を備えた光走査装置において、前記多ビーム光源が、互いに光学特性の異なる2群の光ビームを発生するものであり、前記光路分岐手段が、前記2群の光ビームを前記光学特性により分岐する構成となっている。
この場合、同軸上を進む光ビームであっても、光ビームの光学特性により容易に分岐することができるので、光路をずらすといった余分なスペースを必要としないから、コンパクトな構成とすることができる。また、軸上光として分岐することができるから、収差劣化などが起こりにくく、良好な光学性能を実現することができる。
特に、本実施形態の光走査装置1は、前記多ビーム光源が、複数波長の光ビームを出射する多波長ビーム光源であり、前記光路分岐手段が、ダイクロイックミラーである場合の例となっている。
この場合、波長の違いを利用して容易に分岐することができる。
次に、本実施形態の第1変形例について説明する。
本変形例の画像形成システム101は、上記第1の実施形態の画像形成システム100の光走査装置1に代えて、光走査装置70を備えるものである。
光走査装置70は、図1に示すように、光走査装置1の2波長LD2、ダイクロイックミラー10A、10Bに代えて、2ビームLD60、偏光ビームスプリッタ61A、61Bを備えるものである。以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
2ビームLD60は、第1波長ビーム20、第2波長ビーム21に代えて、偏光方向が互いに直交する2つのレーザビーム、例えば、s偏光ビーム62、p偏光ビーム63を形成するレーザ光源である。本実施形態では、同一波長のレーザ光を発生する2つのLDチップを活性層の方向が直交するように配置したLD素子を採用しているが、2つのLDを偏光方向が直交する向きに配置して個別にコリメートし、偏光ビームスプリッタで同軸上に合成するLDユニットを採用してもよい。後者の場合、コリメートレンズ3は不要になる。
偏光ビームスプリッタ61A、61Bは、平行平板に、s偏光成分を100%透過しp偏光成分を100%反射する偏光ビームスプリッタ面が形成されたもので、p偏光ビーム63A、63Bをそれぞれ反射ミラー12A、12Bに向けて反射するように配置されている。
制御部300は、レーザ駆動信号341、342が、それぞれ2ビームLD60のs偏向ビーム65、p偏光ビーム66を変調すること以外は、上記実施形態と同様である。
このような構成によれば、s偏光ビーム62、p偏光ビーム63は、第1の実施形態の第1波長ビーム20、第2波長ビーム21と同様にして、揺動偏向器7に入射し、揺動枠部7cの揺動方向に応じて、s偏光ビーム62A、62B、p偏光ビーム63A、63Bに分かれる。そして、走査レンズ8、ビーム分離ミラー9を介して、s偏光ビーム62A、p偏光ビーム63Aが、X軸正方向に偏向され、上記実施形態と同様に、それぞれ感光体ドラム51K、51C上に結像される。また、s偏光ビーム62B、p偏光ビーム63Bが、X軸負方向に偏向され、上記実施形態と同様に、それぞれ感光体ドラム51Y、51M上に結像される
本変形例の光走査装置70は、前記多ビーム光源が光学特性として偏光方向が異なるものであり、前記光路分岐手段が前記光ビームの偏光方向によって光路を分岐する場合の例となっている。
この場合、光ビームの波長を共通にできるので、色収差を考慮する必要がないから走査レンズ8を簡素化することができ、感光体ドラムの露光感度特性も共通化することができる利点がある。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る光走査装置についてそれを用いた画像形成システムとともに説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る光走査装置および画像形成システムの概略構成について説明するための模式的な正面図である。図9は、本発明の第2の実施形態に係る光走査装置に用いる多段分離ミラーの断面図である。
本実施形態の画像形成システム102は、上記第1の実施形態の画像形成システム100の光走査装置1に代えて、光走査装置80を備えるものである。
光走査装置80は、図8に示すように、光走査装置1のビーム光源6、ビーム分離ミラー9、ダイクロイックミラー10A、10Bに代えて、ビーム光源26、多段分離ミラー27、反射ミラー32A、32B、33A、33Bを備え、ダイクロイックミラー10A、10Bに代えて、ビーム光源26、偏光ビームスプリッタ61A、61Bを備えるものである。以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
ビーム光源26は、同一波長を有するレーザビームをビームピッチdで発光する2ビームLD25と、コリメートレンズ3およびアパーチャ4からなる。
このような構成によれば、コリメートレンズ3と2ビームLD25の発光点との位置関係を調整することにより、光軸に対してそれぞれ異なる方向に微小角度だけ傾斜した略同軸の平行光束である第1ビーム30、第2ビーム31を出射することができる。第1ビーム30、第2ビーム31の間の微小角度は、コリメートレンズ3の焦点距離fとビームピッチdとの関係で決まるものである。
多段分離ミラー27は、第1ビーム30、第2ビーム31が揺動偏向器7で、X軸正方向に偏向され走査レンズ8を透過した第1ビーム30A、第2ビーム31Aと、X軸負方向に偏向され走査レンズ8を透過した第1ビーム30B、第2ビーム31Bとを、ZX平面内でそれぞれ異なる方向に反射することによりそれぞれの光路を分離する光学素子である。本実施形態では、図9に示すように、ZX断面においてZ軸に対して対称な4つの傾斜反射面である反射面27y、27m、27c、27kを備え、その断面が主走査方向(図示Y軸方向)に延ばされた棒状ミラーにより構成され、多段分離ミラー27のZX断面の対称軸は、走査レンズ8の光軸に略沿って配置されている。
反射面27y、27m、27c、27kは、それぞれ、第2ビーム31B、第1ビーム30B、第2ビーム31A、第1ビーム30Aを反射する反射面である。反射面27y、27cのX軸方向の間隔と、反射面27m、27kのX軸方向の間隔とは、それぞれ、揺動枠部7cの揺動範囲により、それぞれビーム分離可能な間隔とされる。
また、反射面27y、27mと、反射面27c、27kとにおける反射面の大きさは、第1ビーム30と第2ビーム31との間の傾斜角およびビーム径に応じて、それぞれが互いに分離できる大きさとされる。
反射ミラー32A(32B)は、反射面27c(27m)で反射された第2ビーム31A(第1ビーム30B)を反射して、反射ミラー11A(11B)に導くための偏向手段である。
また、反射ミラー33A(33B)は、反射面27k(27y)で反射された第1ビーム30A(第2ビーム31B)を反射して、反射ミラー12A(12B)に導くための偏向手段である。
ここで、反射ミラー11A(11B)、12A(12B)の角度は、それぞれに対する入射ビームの入射角に応じて、反射ビームの方向が第1の実施形態と同様となるように適宜設定する。
制御部300は、レーザ駆動信号341、342が、それぞれ2ビームLD25の第1ビーム30、第2ビーム31を変調すること以外は、上記実施形態と同様である。
このような構成によれば、第1ビーム30、第2ビーム31は、第1の実施形態の第1波長ビーム20、第2波長ビーム21と同様にして、揺動偏向器7に入射し、揺動枠部7cの揺動方向に応じて、第1ビーム30A、30B、第2ビーム31A、31Bに分かれる。そして、走査レンズ8、多段分離ミラー27を介して、第1ビーム30A、第2ビーム31Aが、X軸正方向に偏向され、上記実施形態と同様に、それぞれ感光体ドラム51K、51C上に結像される。また、第1ビーム30B、第2ビーム31Bが、X軸負方向に偏向され、上記実施形態と同様に、それぞれ感光体ドラム51Y、51M上に結像される
本実施形態の光走査装置80は、本発明の前記光路分岐手段を備えた光走査装置において、前記ビーム光源が偶数の光ビームを略同軸上に出射する多ビーム光源であり、前記揺動ミラーの他の1軸方向の揺動角度に応じて切り替えられた光路上で、前記偶数の光ビームを2つに分岐する光路分岐手段を備えた構成となっている。
この光路分岐手段は、光学特性を用いることなく光ビームを分離する場合の例となっている。
この場合、光ビームの波長や偏光方向などの光学特性を共通にできるので、多ビーム光源や光路分岐手段を簡素かつ安価に構成することができ、走査レンズ8などの走査光学系を従来技術による部品を容易に転用することができるという利点がある。
なお、上記の説明では、ビーム光源が多ビーム光源であって、2つの光ビームを発生し、それぞれの副走査方向の揺動位置において、光路分岐手段によりそれぞれ2つの光路に分岐して、4ビーム走査を行う場合の例で説明したが、光路分岐手段を用いることなく、1つの光ビームを揺動偏向器で副走査方向に揺動させて2ビーム走査を行う構成としてもよい。
また、多ビーム光源のビーム数は、2つ以上の偶数であってもよい。例えば、4ビーム光源として、各色の走査線上で、2ビーム同時走査を行う構成としてもよい。この場合、1回の往路走査および復路走査で、各色に2ビーム露光が行えるので、揺動周波数の比して高速な画像形成を行うことができる。
また、上記の説明では、光走査装置が、レーザプリンタなどの画像形成システムに用いられる場合で説明したが、例えば、加工部を描画するための多ビームのレーザ加工システムなど、他のシステムに用いてもよいことは言うまでもない。この場合、多ビームの走査位置は、同一の加工部上に平行な複数の走査線を形成して面状の描画を行うようにしてもよい。
また、上記の説明では、像面で等速走査を行うために、走査レンズを用いた例で説明したが、被写界深度や走査画角によっては、走査速度の補正を行わないレンズを用いてもよい。また、必要なスポット径や走査精度によっては、走査レンズを用いない構成としてもよい。
ここで、上記実施形態の用語と特許請求の範囲の用語との対応関係について名称が異なる場合について説明する。
ビーム分離ミラー9、多段分離ミラー27は、光路分岐手段の一実施形態である。第1波長ビーム20、20A、20B、第2波長ビーム21、21A、21B、第1ビーム30、30A、30B、第2ビーム31、31A、31B、s偏向ビーム65、65A、65B、p偏光ビーム66、66A、66Bは、光ビームに対応する。揺動偏向器制御手段302は、揺動ミラー角度切替手段の一実施形態である。ダイクロイックミラー10A、10B、偏光ビームスプリッタ61A、61B、多段分離ミラー27は、光路分岐手段の一実施形態である。また、揺動偏向器7のトーションバー部7d、7bの中心軸であるy軸方向、x軸方向は、互いに直交する2軸方向であり、それぞれ1軸方向、他の1軸方向に対応する。
本発明の第1の実施形態に係る光走査装置および画像形成システムの概略構成について説明するための模式的な正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の概略構成について説明するための模式的な右側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の概略光路について説明するための模式的な斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る光走査装置に用いる揺動偏向器の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る光走査装置のミラー配置について説明するための模式説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る光走査装置および画像形成システムの制御部について説明するための機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の動作について説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る光走査装置および画像形成システムの概略構成について説明するための模式的な正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る光走査装置に用いる多段分離ミラーの断面図である。
符号の説明
1、 70、80 光走査装置
2 2波長LD
3 コリメートレンズ
6、26 ビーム光源
7 揺動偏向器
7a 揺動ミラー
7c 揺動枠部
8 走査レンズ
9 ビーム分離ミラー
10A、10B ダイクロイックミラー(光路分岐手段)
11A、11B、13A、13B 反射ミラー(走査線の傾きを補正するミラー部材)
17 同期検知センサ
20、20A、20B 第1波長ビーム(光ビーム)
21、21A、21B 第2波長ビーム(光ビーム)
25、60 2ビームLD
27 多段分離ミラー(光路分岐手段)
30、30A、30B 第1ビーム(光ビーム)
31、31A、31B 第2ビーム(光ビーム)
50 画像形成装置
51Y、51M、51C、51K 感光体ドラム
61A、61B 偏光ビームスプリッタ(光路分岐手段)
65、65A、65B s偏向ビーム(光ビーム)
66、66A、66B p偏光ビーム(光ビーム)
100、101、102 画像形成システム
300 制御部
301 水平同期制御手段
302 揺動偏向器制御手段(揺動ミラー角度切替手段)
304 レーザ駆動信号発生手段
310 同期検知信号
341、342 レーザ駆動信号
350Y、350C、350M、350K 書出開始信号
351 走査方向判別信号

Claims (5)

  1. 互いに直交する2軸方向に揺動する揺動ミラーを有する揺動偏向器と、
    前記揺動ミラーに光ビームを入射するビーム光源と、
    前記揺動ミラーの1軸方向の揺動ごとの往路走査と復路走査との間で、前記揺動ミラーの他の1軸方向の揺動角度を切り替える揺動ミラー角度切替手段とを備えたことを特徴とする光走査装置。
  2. 前記揺動ミラーの他の1軸方向の揺動角度に応じて切り替えられた光路の少なくとも一方に、その光路における走査線の傾きを補正するミラー部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記ビーム光源が偶数の光ビームを略同軸上に出射する多ビーム光源であり、
    前記揺動ミラーの他の1軸方向の揺動角度に応じて切り替えられた光路上で、前記偶数の光ビームを2つに分岐する光路分岐手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の光走査装置。
  4. 前記多ビーム光源が、互いに光学特性の異なる2群の光ビームを発生するものであり、
    前記光路分岐手段が、前記2群の光ビームを前記光学特性により分岐することを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光走査装置を用いて露光走査を行い、画像を形成することを特徴とする画像形成システム。
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