JP2004287237A - レーザ走査光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストアップを招来することなく、ジッタの発生を極力抑えることのできる、タンデム方式に好適なレーザ走査光学装置を得る。
【解決手段】複数の光源と、該光源から放射されたレーザビームを主走査方向yに等角速度で偏向するポリゴンミラー8と、該ポリゴンミラー8で偏向されたレーザビームを感光体ドラム20上で結像させる走査レンズ9と、ポリゴンミラー8で偏向されたレーザビームを検出するSOS同期検出用センサ14とを備えたレーザ走査光学装置。複数の光源から放射された複数のレーザビームは、それぞれ副走査方向zに関して互いに異なる角度を有してポリゴンミラー8へ斜入射する。SOS同期検出用センサ14は副走査方向zの斜入射角度が最も離れるレーザビーム間の中央の直線に最も近いレーザビームBCを受光し、このレーザビームBCを基準として全てのレーザビームのSOS同期をとる。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の光源と、該光源から放射されたレーザビームを主走査方向yに等角速度で偏向するポリゴンミラー8と、該ポリゴンミラー8で偏向されたレーザビームを感光体ドラム20上で結像させる走査レンズ9と、ポリゴンミラー8で偏向されたレーザビームを検出するSOS同期検出用センサ14とを備えたレーザ走査光学装置。複数の光源から放射された複数のレーザビームは、それぞれ副走査方向zに関して互いに異なる角度を有してポリゴンミラー8へ斜入射する。SOS同期検出用センサ14は副走査方向zの斜入射角度が最も離れるレーザビーム間の中央の直線に最も近いレーザビームBCを受光し、このレーザビームBCを基準として全てのレーザビームのSOS同期をとる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ走査光学装置、特に、副走査方向に関して互いに異なる角度を有する複数のレーザビームを走査するためのレーザ走査光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】
一般に、電子写真方式によるフルカラーの複写機やプリンタ等の画像形成装置として、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Kと記す)の各色に対応する画像を四つの感光体上に形成し、これらの画像を重ね合わせるタンデム方式が知られている。
【0003】
この種のタンデム方式に組み込まれる走査光学装置にあっては、4本のレーザビームを使用するが、コスト削減のためには、一つの偏向手段(ポリゴンミラー)を使用し、一つの光学系で4本のレーザビームにfθ特性を与えることが好ましい。
【0004】
また、4本のビームは、副走査方向に互いに平行な光路に構成することも考えられるが、この場合、ポリゴンミラーの厚み(副走査方向の幅)が大きくなり、ポリゴンミラーのコストアップとなる。よって副走査方向に関して異なる角度を有することが好ましい。この場合、4本のビームは、例えば、副走査方向の中心光軸を中心として副走査方向に互いに異なる角度で同時にポリゴンミラーに斜入射し、それぞれ副走査方向に異なった角度で主走査方向に偏向走査される。
【0005】
ところで、この種の画像形成装置では、画像の各走査ラインごとに画像の書出し開始位置の同期(SOS同期)を取る必要があり、通常、主走査方向に偏向走査されたレーザビームをフォトセンサで受光してSOS同期信号を得るようにしている。前記タンデム方式にあっては、4本のレーザビームのうち、いずれのレーザビームによってSOS同期をとるのかが問題となる。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−194285号公報
特開2000−235290号公報
【0007】
特許文献1には、4色のレーザビームのうち、ポリゴンミラーへの副走査方向の斜入射角が最も大きいレーザビームによってSOS同期をとるようにしたレーザ走査光学装置が開示されている。これは、SOS同期を基準色である黒色でとり、黒色の画像を形成する感光体が外側に配置されていることによる。しかし、斜入射角度が最も大きいレーザビームによってSOS同期をとると、該レーザビームから斜入射角度が最も離れたレーザビームで描画される画像に、ポリゴンミラーの各反射面の面倒れに起因するジッタが大きく発生するという問題点が生じる。
【0008】
特許文献2には、4色のレーザビームのそれぞれでSOS同期をとるようにしたレーザ走査光学装置が開示されている。この装置においては、ポリゴンミラーの各反射面の面倒れに起因するジッタが大きくなる問題点は解消されるが、4個のフォトセンサや集光用レンズを設ける必要があり、コストアップを招来することになる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、コストアップを招来することなく、ジッタの発生を極力抑えることのできる、タンデム方式に好適なレーザ走査光学装置を提供することにある。
【0010】
【発明の構成、作用及び効果】
以上の目的を達成するため、本発明は、複数の光源と、該光源から放射されたレーザビームを主走査方向に等角速度で偏向する一つの偏向手段と、該偏向手段で偏向されたレーザビームを感光体上で結像させる走査光学素子と、前記偏向手段で偏向されたレーザビームを検出するSOS同期検出手段とを備えたレーザ走査光学装置において、前記複数の光源から放射された複数のレーザビームは、それぞれ副走査方向に関して互いに異なる角度を有して前記偏向手段へ斜入射し、前記SOS同期検出手段は、前記偏向手段へ斜入射する複数のレーザビームのうち副走査方向の斜入射角度が最も離れるレーザビーム間の中央の直線に最も近いレーザビームを受光するように配置されていることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るレーザ走査光学装置においては、偏向手段へ斜入射する複数のレーザビームのうち副走査方向の斜入射角度が最も離れるレーザビーム間の中央の直線に最も近いレーザビームを受光するように配置しているため、換言すれば、副走査方向の中央部のレーザビームを基準として全てのレーザビームのSOS同期をとるようにしたため、斜入射角度が最も外側に離れたレーザビームにおける偏向手段の各反射面の面倒れに起因するジッタ量を小さく抑えることができる。また、SOS同期検出手段や集光用レンズは一つでよく、コストの上昇につながることはない。
【0012】
本発明に係るレーザ走査光学装置にあっては、SOS同期検出手段へ入射するレーザビームから副走査方向に関する斜入射角度が最も離れたレーザビームによって感光体上に描画される色はイエローであることが好ましい。イエローは比較的目立たない色であり、少量のジッタであれば画像上での色ずれがそれほど目立つことはない。
【0013】
また、SOS同期検出手段へ入射するレーザビームは前記走査光学素子を通過することが好ましい。SOS同期検出用のレーザビームが走査光学素子を外れて通過すると余分な光路を設定する必要があるが、走査光学素子を通過させれば、走査光学装置の大型化を招来することがなくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るレーザ走査光学装置の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0015】
図1及び図2は、本発明の一実施形態であるレーザ走査光学装置1の概略構成を示す。このレーザ走査光学装置1は並置された四つの感光体ドラム20(20K,20C,20M,20Y)にそれぞれレーザビームBK,BC,BM,BYを照射して、各色の画像を形成するように構成されている。
【0016】
四つの感光体ドラム20を並置したフルカラーの複写機ないしプリンタはタンデム方式と称され、その構成及び画像形成工程は従来周知であり、詳細な説明は省略する。
【0017】
レーザ走査光学装置1は、光源ユニット3と、偏向器(以下、ポリゴンミラーと称する)8と、二つのレンズを組み合わせた走査レンズ9と、平面ミラー10,11(10K,11K,10C,11C,10M,11M,10Yとで構成され、さらに、SOS同期をとるためにシアン用のレーザビームBCをフォトセンサ14へ導くための平面ミラー12及び集光用レンズ13が設置されている。また、これらの各種光学素子はハウジング2に搭載されている。
【0018】
光源ユニット3は、レーザダイオード4(4K,4C,4M,4Y)と、平面ミラー5(5K,5C,5M)と、平面ミラー6と、シリンドリカルレンズ7とで構成されている。各レーザダイオード4から放射されたレーザビームは(必要に応じて図示しないコリメータレンズで平行光に変換され)、各平面ミラー5及び平面ミラー6で反射してシリンドリカルレンズ7で副走査方向zに集光され、ポリゴンミラー8に導かれる。
【0019】
各レーザビームはポリゴンミラー8の回転に基づいて主走査方向yに等角速度で偏向され、走査レンズ9を透過することで、fθ特性を与えられ、かつ、必要な収差を補正され、後段の光学素子で構成される光路に沿って各感光体ドラム20上で結像する。
【0020】
ところで、4本のレーザビームB(BK,BC,BM,BY)は、図3(A)に示すように、副走査方向zの中心光軸Pを中心として副走査方向zに互いに等しいピッチの角度θ1を有してポリゴンミラー8の反射面8aに斜入射し、かつ、主走査方向yに偏向され、同時に走査レンズ9を透過する。
【0021】
また、4本のレーザビームB(BK,BC,BM,BY)は、図3(B)に示すように、中心光軸Pを中心として副走査方向zに異なるピッチの角度θ2、θ3を有してポリゴンミラー8の反射面8aに斜入射し、かつ、主走査方向yに偏向されてもよい。
【0022】
また、図3(C)に示すように、副走査方向zの斜入射角度が最も離れるレーザビームBK,BYが直線Aを中心として角度θ/2を有してポリゴンミラー8の反射面8aに入射し、レーザビームBC,BMが角度θ/2内の斜入射角度(不等ピッチ)を有して反射面8aに入射する場合もある。
【0023】
図3(A),(B),(C)のいずれの構成を採用することも可能である。本実施形態では図3(A)の構成で説明するが、斜入射角度のピッチが異なる構成(図3(B),(C)はその例を示す)を採用すれば、特に、レーザビームBK,BC間の角度を大きく設定すれば、該ビームBK,BCの光路を構成するための平面ミラー11K,11Cの配置が容易になる点で有利である。
【0024】
ところで、ポリゴンミラー8の反射面8aが面倒れを生じていると、反射面8aへ入射するレーザビームが副走査方向zに角度を有している場合、主走査方向yへの偏向角度も変化する。それに伴ってSOS同期検出用センサの検出面において主走査方向yにレーザビームがシフトしてしまう。また、その偏向角度の変化量が、反射面8aへの斜入射角度に応じて異なるため、4色に対応するレーザビームのいずれでSOS同期をとる場合であっても、他のレーザビームにあっては偏向角度の変化量に応じたジッタが残存することになる。
【0025】
図4に示す特性Bは、従来例として、黒色を描画するためのレーザビームBK(斜入射角度が最も大きい)によってSOS同期をとった場合のジッタ発生量を示す。この場合、レーザビームBKから斜入射角度が最も離れたレーザビームBYではJ’のジッタが発生することになる。
【0026】
そこで、本実施形態では、副走査方向zの斜入射角度が最も離れるレーザビームBK,BY間の中央の直線Aに最も近いレーザビームBCであって偏向開始側のビームBC’を平面ミラー12で反射させてSOS同期検出用センサ14へ導いてSOS同期信号を検出し、この同期信号を基準として全てのレーザビームのSOS同期をとるように構成した。
【0027】
なお、副走査方向zの斜入射角度が最も離れるレーザビーム間の中央の直線Aとは、図3(A),(B)の場合は中心光軸Pに相当する。
【0028】
前述のように、直線Aに最も近いレーザビームBCによるSOS同期信号を基準として全てのレーザビームのSOS同期をとる構成によると、図4に特性Aで示すように、レーザビームBCから斜入射角度が最も離れたレーザビームBYでのジッタ量はJであり、従来のジッタ量J’よりも小さく抑えることができた。
【0029】
なお、図3(A),(B)に示した例においては、各レーザビームの斜入射角度のピッチが等しいため、レーザビームBCではなくレーザビームBMを基準にSOS同期をとってもよい。この場合、斜入射角度が最も離れることになるレーザビームBKでのジッタ量もJである。
【0030】
本実施形態のように、レーザビームBCを基準にしてSOS同期をとり、斜入射角度が最も離れたレーザビームとしてイエローを描画するためのレーザビームBYとすると、イエローは比較的目立たない色であるため、少量のジッタであれば画像上での色ずれはそれほど目立つことはなく、好都合である。
【0031】
また、本実施形態において、SOS同期検出用センサ14へ入射するレーザビームBC’は走査レンズ9を通過するように構成されている(図1参照)。SOS同期検出用のレーザビームBC’が走査レンズ9を外れて通過する構成では、走査レンズ9の端部に位置するレンズホルダ(図示せず)を避けてさらに外方を通過させるために光路の幅が大きくなる。しかし、本実施形態ではレーザビームBC’が走査レンズ9を通過するようにしたため、レーザ走査光学装置をコンパクトに構成することができる。
【0032】
(他の実施形態)
なお、本発明に係るレーザ走査光学装置は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0033】
例えば、各ビームの光路を形成するための光学素子の配置関係や光源ユニットの詳細な構成は任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるレーザ走査光学装置の概略構成を示す平面図である。
【図2】前記レーザ走査光学装置の概略構成を示す立面図である。
【図3】前記レーザ走査光学装置における斜入射角度に関する説明図である。
【図4】ジッタの発生量を示すグラフである。
【符号の説明】
1…レーザ走査光学装置
3…光源ユニット
8…偏向器(ポリゴンミラー)
9…走査レンズ
14…SOS同期検出用センサ
20…感光体ドラム
BK,BC,BM,BY…レーザビーム
z…副走査方向
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ走査光学装置、特に、副走査方向に関して互いに異なる角度を有する複数のレーザビームを走査するためのレーザ走査光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】
一般に、電子写真方式によるフルカラーの複写機やプリンタ等の画像形成装置として、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Kと記す)の各色に対応する画像を四つの感光体上に形成し、これらの画像を重ね合わせるタンデム方式が知られている。
【0003】
この種のタンデム方式に組み込まれる走査光学装置にあっては、4本のレーザビームを使用するが、コスト削減のためには、一つの偏向手段(ポリゴンミラー)を使用し、一つの光学系で4本のレーザビームにfθ特性を与えることが好ましい。
【0004】
また、4本のビームは、副走査方向に互いに平行な光路に構成することも考えられるが、この場合、ポリゴンミラーの厚み(副走査方向の幅)が大きくなり、ポリゴンミラーのコストアップとなる。よって副走査方向に関して異なる角度を有することが好ましい。この場合、4本のビームは、例えば、副走査方向の中心光軸を中心として副走査方向に互いに異なる角度で同時にポリゴンミラーに斜入射し、それぞれ副走査方向に異なった角度で主走査方向に偏向走査される。
【0005】
ところで、この種の画像形成装置では、画像の各走査ラインごとに画像の書出し開始位置の同期(SOS同期)を取る必要があり、通常、主走査方向に偏向走査されたレーザビームをフォトセンサで受光してSOS同期信号を得るようにしている。前記タンデム方式にあっては、4本のレーザビームのうち、いずれのレーザビームによってSOS同期をとるのかが問題となる。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−194285号公報
特開2000−235290号公報
【0007】
特許文献1には、4色のレーザビームのうち、ポリゴンミラーへの副走査方向の斜入射角が最も大きいレーザビームによってSOS同期をとるようにしたレーザ走査光学装置が開示されている。これは、SOS同期を基準色である黒色でとり、黒色の画像を形成する感光体が外側に配置されていることによる。しかし、斜入射角度が最も大きいレーザビームによってSOS同期をとると、該レーザビームから斜入射角度が最も離れたレーザビームで描画される画像に、ポリゴンミラーの各反射面の面倒れに起因するジッタが大きく発生するという問題点が生じる。
【0008】
特許文献2には、4色のレーザビームのそれぞれでSOS同期をとるようにしたレーザ走査光学装置が開示されている。この装置においては、ポリゴンミラーの各反射面の面倒れに起因するジッタが大きくなる問題点は解消されるが、4個のフォトセンサや集光用レンズを設ける必要があり、コストアップを招来することになる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、コストアップを招来することなく、ジッタの発生を極力抑えることのできる、タンデム方式に好適なレーザ走査光学装置を提供することにある。
【0010】
【発明の構成、作用及び効果】
以上の目的を達成するため、本発明は、複数の光源と、該光源から放射されたレーザビームを主走査方向に等角速度で偏向する一つの偏向手段と、該偏向手段で偏向されたレーザビームを感光体上で結像させる走査光学素子と、前記偏向手段で偏向されたレーザビームを検出するSOS同期検出手段とを備えたレーザ走査光学装置において、前記複数の光源から放射された複数のレーザビームは、それぞれ副走査方向に関して互いに異なる角度を有して前記偏向手段へ斜入射し、前記SOS同期検出手段は、前記偏向手段へ斜入射する複数のレーザビームのうち副走査方向の斜入射角度が最も離れるレーザビーム間の中央の直線に最も近いレーザビームを受光するように配置されていることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るレーザ走査光学装置においては、偏向手段へ斜入射する複数のレーザビームのうち副走査方向の斜入射角度が最も離れるレーザビーム間の中央の直線に最も近いレーザビームを受光するように配置しているため、換言すれば、副走査方向の中央部のレーザビームを基準として全てのレーザビームのSOS同期をとるようにしたため、斜入射角度が最も外側に離れたレーザビームにおける偏向手段の各反射面の面倒れに起因するジッタ量を小さく抑えることができる。また、SOS同期検出手段や集光用レンズは一つでよく、コストの上昇につながることはない。
【0012】
本発明に係るレーザ走査光学装置にあっては、SOS同期検出手段へ入射するレーザビームから副走査方向に関する斜入射角度が最も離れたレーザビームによって感光体上に描画される色はイエローであることが好ましい。イエローは比較的目立たない色であり、少量のジッタであれば画像上での色ずれがそれほど目立つことはない。
【0013】
また、SOS同期検出手段へ入射するレーザビームは前記走査光学素子を通過することが好ましい。SOS同期検出用のレーザビームが走査光学素子を外れて通過すると余分な光路を設定する必要があるが、走査光学素子を通過させれば、走査光学装置の大型化を招来することがなくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るレーザ走査光学装置の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0015】
図1及び図2は、本発明の一実施形態であるレーザ走査光学装置1の概略構成を示す。このレーザ走査光学装置1は並置された四つの感光体ドラム20(20K,20C,20M,20Y)にそれぞれレーザビームBK,BC,BM,BYを照射して、各色の画像を形成するように構成されている。
【0016】
四つの感光体ドラム20を並置したフルカラーの複写機ないしプリンタはタンデム方式と称され、その構成及び画像形成工程は従来周知であり、詳細な説明は省略する。
【0017】
レーザ走査光学装置1は、光源ユニット3と、偏向器(以下、ポリゴンミラーと称する)8と、二つのレンズを組み合わせた走査レンズ9と、平面ミラー10,11(10K,11K,10C,11C,10M,11M,10Yとで構成され、さらに、SOS同期をとるためにシアン用のレーザビームBCをフォトセンサ14へ導くための平面ミラー12及び集光用レンズ13が設置されている。また、これらの各種光学素子はハウジング2に搭載されている。
【0018】
光源ユニット3は、レーザダイオード4(4K,4C,4M,4Y)と、平面ミラー5(5K,5C,5M)と、平面ミラー6と、シリンドリカルレンズ7とで構成されている。各レーザダイオード4から放射されたレーザビームは(必要に応じて図示しないコリメータレンズで平行光に変換され)、各平面ミラー5及び平面ミラー6で反射してシリンドリカルレンズ7で副走査方向zに集光され、ポリゴンミラー8に導かれる。
【0019】
各レーザビームはポリゴンミラー8の回転に基づいて主走査方向yに等角速度で偏向され、走査レンズ9を透過することで、fθ特性を与えられ、かつ、必要な収差を補正され、後段の光学素子で構成される光路に沿って各感光体ドラム20上で結像する。
【0020】
ところで、4本のレーザビームB(BK,BC,BM,BY)は、図3(A)に示すように、副走査方向zの中心光軸Pを中心として副走査方向zに互いに等しいピッチの角度θ1を有してポリゴンミラー8の反射面8aに斜入射し、かつ、主走査方向yに偏向され、同時に走査レンズ9を透過する。
【0021】
また、4本のレーザビームB(BK,BC,BM,BY)は、図3(B)に示すように、中心光軸Pを中心として副走査方向zに異なるピッチの角度θ2、θ3を有してポリゴンミラー8の反射面8aに斜入射し、かつ、主走査方向yに偏向されてもよい。
【0022】
また、図3(C)に示すように、副走査方向zの斜入射角度が最も離れるレーザビームBK,BYが直線Aを中心として角度θ/2を有してポリゴンミラー8の反射面8aに入射し、レーザビームBC,BMが角度θ/2内の斜入射角度(不等ピッチ)を有して反射面8aに入射する場合もある。
【0023】
図3(A),(B),(C)のいずれの構成を採用することも可能である。本実施形態では図3(A)の構成で説明するが、斜入射角度のピッチが異なる構成(図3(B),(C)はその例を示す)を採用すれば、特に、レーザビームBK,BC間の角度を大きく設定すれば、該ビームBK,BCの光路を構成するための平面ミラー11K,11Cの配置が容易になる点で有利である。
【0024】
ところで、ポリゴンミラー8の反射面8aが面倒れを生じていると、反射面8aへ入射するレーザビームが副走査方向zに角度を有している場合、主走査方向yへの偏向角度も変化する。それに伴ってSOS同期検出用センサの検出面において主走査方向yにレーザビームがシフトしてしまう。また、その偏向角度の変化量が、反射面8aへの斜入射角度に応じて異なるため、4色に対応するレーザビームのいずれでSOS同期をとる場合であっても、他のレーザビームにあっては偏向角度の変化量に応じたジッタが残存することになる。
【0025】
図4に示す特性Bは、従来例として、黒色を描画するためのレーザビームBK(斜入射角度が最も大きい)によってSOS同期をとった場合のジッタ発生量を示す。この場合、レーザビームBKから斜入射角度が最も離れたレーザビームBYではJ’のジッタが発生することになる。
【0026】
そこで、本実施形態では、副走査方向zの斜入射角度が最も離れるレーザビームBK,BY間の中央の直線Aに最も近いレーザビームBCであって偏向開始側のビームBC’を平面ミラー12で反射させてSOS同期検出用センサ14へ導いてSOS同期信号を検出し、この同期信号を基準として全てのレーザビームのSOS同期をとるように構成した。
【0027】
なお、副走査方向zの斜入射角度が最も離れるレーザビーム間の中央の直線Aとは、図3(A),(B)の場合は中心光軸Pに相当する。
【0028】
前述のように、直線Aに最も近いレーザビームBCによるSOS同期信号を基準として全てのレーザビームのSOS同期をとる構成によると、図4に特性Aで示すように、レーザビームBCから斜入射角度が最も離れたレーザビームBYでのジッタ量はJであり、従来のジッタ量J’よりも小さく抑えることができた。
【0029】
なお、図3(A),(B)に示した例においては、各レーザビームの斜入射角度のピッチが等しいため、レーザビームBCではなくレーザビームBMを基準にSOS同期をとってもよい。この場合、斜入射角度が最も離れることになるレーザビームBKでのジッタ量もJである。
【0030】
本実施形態のように、レーザビームBCを基準にしてSOS同期をとり、斜入射角度が最も離れたレーザビームとしてイエローを描画するためのレーザビームBYとすると、イエローは比較的目立たない色であるため、少量のジッタであれば画像上での色ずれはそれほど目立つことはなく、好都合である。
【0031】
また、本実施形態において、SOS同期検出用センサ14へ入射するレーザビームBC’は走査レンズ9を通過するように構成されている(図1参照)。SOS同期検出用のレーザビームBC’が走査レンズ9を外れて通過する構成では、走査レンズ9の端部に位置するレンズホルダ(図示せず)を避けてさらに外方を通過させるために光路の幅が大きくなる。しかし、本実施形態ではレーザビームBC’が走査レンズ9を通過するようにしたため、レーザ走査光学装置をコンパクトに構成することができる。
【0032】
(他の実施形態)
なお、本発明に係るレーザ走査光学装置は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0033】
例えば、各ビームの光路を形成するための光学素子の配置関係や光源ユニットの詳細な構成は任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるレーザ走査光学装置の概略構成を示す平面図である。
【図2】前記レーザ走査光学装置の概略構成を示す立面図である。
【図3】前記レーザ走査光学装置における斜入射角度に関する説明図である。
【図4】ジッタの発生量を示すグラフである。
【符号の説明】
1…レーザ走査光学装置
3…光源ユニット
8…偏向器(ポリゴンミラー)
9…走査レンズ
14…SOS同期検出用センサ
20…感光体ドラム
BK,BC,BM,BY…レーザビーム
z…副走査方向
Claims (3)
- 複数の光源と、該光源から放射されたレーザビームを主走査方向に等角速度で偏向する一つの偏向手段と、該偏向手段で偏向されたレーザビームを感光体上で結像させる走査光学素子と、前記偏向手段で偏向されたレーザビームを検出するSOS同期検出手段とを備えたレーザ走査光学装置において、
前記複数の光源から放射された複数のレーザビームは、それぞれ副走査方向に関して互いに異なる角度を有して前記偏向手段へ斜入射し、
前記SOS同期検出手段は、前記偏向手段へ斜入射する複数のレーザビームのうち副走査方向の斜入射角度が最も離れるレーザビーム間の中央の直線に最も近いレーザビームを受光するように配置されていること、を特徴とするレーザ走査光学装置。 - 前記SOS同期検出手段へ入射するレーザビームから副走査方向に関する斜入射角度が最も離れたレーザビームによって感光体上に描画される色はイエローであることを特徴とする請求項1記載のレーザ走査光学装置。
- 前記SOS同期検出手段へ入射するレーザビームは前記走査光学素子を通過することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーザ走査光学装置。
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