JP2007161907A - 繊維強化熱可塑性樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】 射出成形時に有機補強繊維が損傷せず、熱可塑性樹脂を効率良く繊維補強し、またリサイクルされた射出成形品を再加工しても補強繊維の物性低下が僅かで、再利用可能な繊維強化熱可塑性樹脂を提供する。
【解決手段】 引張強度15cN/dtex以上、引張初期弾性率400cN/dtex以上を有する溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維を、熱可塑性樹脂100質量部に対し0.1〜50質量部含有してなる繊維強化熱可塑性樹脂。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂補強用繊維として溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維を用いてなる繊維強化熱可塑性樹脂に関する。
熱可塑性樹脂からなる射出成形物の機械的物性、耐熱性や耐久性を向上させるためにガラス繊維、炭素繊維やタルクなどの無機フィラーを含有させた成形材料が数多く提案されている。従来、力学物性向上には、一般的にガラス繊維や炭素繊維等の無機フィラーを樹脂中に好適量添加分散させて物性向上を図るのが一般的であるが、添加された繊維は射出成形時に成形機中で粉砕され、成形後の繊維長は1mmよりも短くなるため、本来繊維が有する補強性能を十分活用することができていなかった。またこのような成形機中での繊維の損傷も考慮に入れる必要があるため、熱可塑性樹脂への繊維添加量は、繊維補強性の確保の目的から樹脂100重量部に対して20〜40重量部添加するのが一般的であった。
一方、上記したガラス繊維、炭素繊維、タルクなどの無機フィラーを含有させた成形材料の欠点である耐衝撃性、特に低温における耐衝撃性を改善するために補強繊維を有機繊維とする提案が数多くなされており、中でも、所定長にカットされた有機繊維を樹脂原材料とともにミキサーで加熱攪拌して混練したり、ロール、押出し機、コニーダーなどで溶融混練して有機繊維を熱可塑性樹脂中に含有させ、ペレット化する方法や、溶融させた熱可塑性樹脂を連続した強化繊維束に被覆した後ストランド状とし、得られたストランド状物を切断することで有機繊維が配合されたペレット状の成形材料を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1〜6参照。)。しかしながらこれらの方法で得られた有機繊維含有ペレット状熱可塑性樹脂を用いて目的とする成形物を成形する場合、再度射出成形機などで加熱溶融状態でスクリューなどにより押出成形を行う必要があるため、樹脂補強目的で使用される有機繊維が成形時に熱による形状損傷や機械的物性の低下を生じさせないように、マトリックスとなる成形樹脂の融点を、樹脂の熱変形温度や補強繊維の融点に応じて、かなり低温に設定しなければならず、その結果得られる成形品の機械的物性は不十分であった。またこのような溶融成形を行うことにより、有機繊維がガラス繊維や炭素繊維の場合と同様に、繊維損傷などの補強性低下となる悪影響を回避することは困難であった。
また電子電気製品の枠体として、例えばポリプロピレンやポリカーボネートなどの樹脂が利用されているが、枠体の樹脂原料は石油資源から製造されているため、その資源の枯渇問題、ならびに使用後廃棄する場合、焼却処分や埋立て処分する場合の廃棄場所の確保の問題や焼却処分時の排出ガス(特に地球温暖化に関係する二酸化炭素)などが問題視されている。このため各種のリサイクル手法が開発されており、中でも一度成形された樹脂を回収粉砕して再度原材料として成形可能なペレット状へ加工し直し、利用することは有効な手段である。しかし再利用する途中の熱成形段階で、マトリックスの樹脂や補強用の繊維が熱などの影響により分子量低下や形状損傷して所定の機械的物性を確保できない場合が多く、このためリサイクル後の成形品は各種特性がリサイクル前の成形品より低いものしか対応できていないのが現状であった。
特開昭62−146945号公報 特開平3−290453号公報 特開平4−202545号公報 特開平6−306216号公報 特公平6−025288号公報 特開2001−049012号公報
本発明は、かかる問題点を鑑みてなされたもので、射出成形時に有機補強繊維が損傷せず、熱可塑性樹脂を効率良く繊維補強し、またリサイクルされた射出成形品を再加工しても補強繊維の物性低下が僅かで、再利用可能な繊維強化熱可塑性樹脂を提供することにある。
本発明者等は上記問題点を解決すべく鋭意検討を行った結果、補強繊維として溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維を用い、より好適には該繊維表面に板状無機微粒子を付着させた繊維を用いることで射出成形時に補強繊維が損傷せず、熱可塑性樹脂を効率良く繊維補強できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、引張強度15cN/dtex以上、引張初期弾性率400cN/dtex以上を有する溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維を、熱可塑性樹脂100質量部に対し0.1〜50質量部含有してなる繊維強化熱可塑性樹脂であり、好ましくは平均長軸長さ0.01〜15μmの層状ケイ酸塩を主成分とする板状無機微粒子が溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維表面に付着されていることを特徴とする上記の繊維強化熱可塑性樹脂あるいは熱可塑性樹脂中に平均長軸長さ0.01〜15μmの層状ケイ酸塩を主成分とする板状無機微粒子が添加されてなる上記の繊維強化熱可塑性樹脂であり、より好ましくは溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維の単繊維繊度が0.1〜50dtex、繊維長が0.5〜20mmである上記の繊維強化熱可塑性樹脂であり、さらに好ましくは熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする上記の繊維強化熱可塑性樹脂に関する。
本発明の溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維を熱可塑性樹脂の補強用繊維とし、より好適には層状ケイ酸塩を該繊維表面に付着させることで、加熱溶融成形時に繊維自体が受ける損傷を防止できる。さらに該繊維補強された熱可塑性樹脂は機械的性能や耐熱性能、リサイクル性能に優れたものとなる。
本発明の補強繊維用ポリマーとして用いられる溶融液晶ポリマーとは、溶融相において光学的異方性(液晶性)を示す芳香族ポリエステルが主であり、例えば試料をホットステージに載せ窒素雰囲気下で加熱し、試料の透過光を観察することにより認定できる。本発明の主な芳香族ポリエステルは芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸等から誘導される反復構成単位を有するものであり、例えば下記化1および化2の(1)〜(11)に示す繰返し構成単位の組み合わせからなるポリマーが挙げられる。
Figure 2007161907
Figure 2007161907
上記の溶融液晶ポリマーにおいて、より好ましくは化1および化2に示される反復構成単位の組合せ(5)、(8)、(9)からなるポリマーであり、更に好ましくは(5)に相当するポリマーであって、下記化3の(B)の成分が4〜45モル%である芳香族ポリエステルであることがさらに好ましい。
Figure 2007161907
本発明に用いられる溶融液晶ポリマーは好ましくは250〜350℃、より好ましくは260〜320℃の融点を有するポリマーである。ここでいう融点とは、JIS K7121に準拠した試験方法により測定されるものであり、示差走査熱量計(DSC)で観察される主吸熱ピークのピーク温度である。
本発明の溶融液晶ポリマーに、本発明の効果を損なわない範囲内でポリエチレンテレフタレート、変性ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエステルエーテルケトン、フッ素樹脂等の熱可塑性ポリマーを添加してもよい。また酸化チタンやカオリン、シリカ、酸化バリウム等の無機物、カーボンブラック、染料や顔料等の着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種添加剤を添加してもよい。
次に本発明における溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維(以下、本発明の繊維と称する)の製造方法について以下説明する。該繊維は、通常の溶融紡糸法により繊維化が可能である。繊維化を行う際、単繊維繊度は0.1〜50dtexであることが好ましく、さらには1〜20dtexであることが好ましい。単繊維繊度が0.1dtex未満である場合、熱可塑性樹脂との加熱混合攪拌中に繊維形態が損傷を受けて繊維が切断する場合がみられ、樹脂補強性に問題が発生する恐れがある。また単繊維繊度が50dtexを超えると、樹脂との接着性が不足して樹脂補強性が低下する。本発明の繊維は紡糸した状態で、既に十分な力学的性能と熱的性能、特に寸法安定性を有しているが、押出機での混合攪拌処理のためにさらに熱処理を行ってから使用するのが好ましい。熱処理は窒素等等の不活性ガス雰囲気下や、空気のごとき酸素含有の活性ガス雰囲気中又は減圧下で固相重合することにより行われる。熱処理雰囲気は、溶融液晶ポリマーの融点−60℃以上、+10℃以下が好ましい。熱処理は繊維をカットする前に行うのが望ましいが、カットした後でも処理してもよい。
上記した製造方法で得られる本発明の繊維は室温での引張破断強度15cN/dtex以上、引張初期弾性率400cN/dtex以上の力学物性を有していることが必要である。さらには熱処理を行うことで繊維を形成するポリマーの固相重合が促進されて分子量増大などが起こり、その結果繊維の力学物性の向上のみならず、融点上昇や不融化にみられる耐熱性向上などが起こる。この耐熱性向上により、溶融成形機中や射出成形機中で熱可塑性樹脂との加熱混合攪拌を行っても、本発明の繊維は再溶融化による繊維形態の崩壊や繊維物性の低下を招かず、したがって、成形後には熱可塑性樹脂の補強が可能となる。また本発明の繊維はポリマー分子構成要素が主に疎水性モノマーからなり、且つその繊維構造は緻密でボイドなどの空隙を有しないため、繊維の平衡水分率は極めて低く非吸水性となる。このため熱可塑性樹脂との加熱混合攪拌を行うに際しては繊維の水分除去のための乾燥処理は容易であり、かつ繊維から放出される水分は極めて少ないため、加熱成型中に加水分解による樹脂の劣化分解の悪影響も極めて少ない。特に化3の分子構造を有するポリマーからなる溶融異方性芳香族ポリエステル繊維においては、熱処理後の繊維は引張強度が18cN/dtex以上、引張初期弾性率が450cN/dtex以上有するため本発明の樹脂補強には好適である。
さらに本発明においては、本発明の繊維表面に層状ケイ酸塩を付着させることが好ましい。本発明でいう層状ケイ酸塩は、水あるいは有機溶剤に入れた場合に膨潤性を示し、これらの溶媒を層間に吸収することで層間が拡がり、あるいはさらに膨潤してへき開して超微粒子になる特性を示すため、非常に薄い板状の無機物が得られるので、繊維表面に付着させることができる。
好適な層状ケイ酸塩としては、このような膨潤性を示す層状鉱物や層状無機塩(例えば、ハイドロタルサイト、マガデイアイト、カネマイト)等が使用でき、さらに好ましくは層状粘土鉱物が使用できる。具体的な層状粘土鉱物としては、膨潤性雲母(マイカ)、スメクタイト鉱物(モンモリロナイト、ハイデライト、ヘクトライト、サポナイト、スチブンサイト等)、バーミキュライト、カオリナイト、ハロイサイト、マーガライト、イモゴライト、及びクリントナイト等が挙げられる。これら層状ケイ酸塩は天然のものであっても合成されたものであってもよいが、中でも膨潤性合成フッ素雲母が好ましく、その中でもタルクとナトリウム及び/又はリチウムの珪フッ化物あるいはフッ化物の混合物を加熱処理して得られるフッ化系化合物が好ましい。さらに、このような層状ケイ酸塩は、その層間に有機カチオンを含有させることで繊維表面との接着性が改善できる場合がある。これら層状ケイ酸塩は無機物であり分子構造的に耐熱性を有しており、かつ硬度も高いため、板状微粒子として安定である。
本発明の繊維表面へ付着させる層状ケイ酸塩は、加熱溶融押出成形時に受ける熱による劣化や、圧力およびスクリューによる混練時の剪断力や摩擦力からの繊維損傷を防ぐために繊維表面に薄く均一に覆うことが重要であるが、繊維の表面活性のためにある程度被覆されていない部分や他の特性を有する有機化合物や無機物が付着していてもよい。板状微粒子となった層状ケイ酸塩としての好適な大きさは平均長軸長さが0.01〜15μm、好ましくは0.1〜5μmであり、平均厚みはその平均長軸長さの1/2以下が好ましい。
繊維表面へ層状ケイ酸塩を付着させるには、まず上記の大きさになった板状微粒子の水などの溶媒分散液を所定濃度に調整し、その分散液を繊維に定量付着させるか、もしくは繊維そのものを溶媒分散液中に浸漬させ、その後水などの溶媒を乾燥させればよい。この場合、繊維表面に層状ケイ酸塩との接着性等改善する表面処理剤を予め繊維へ塗布していてもよく、また前記分散液中の層状ケイ酸塩と同じように混合させて分散溶解していてもよいが、層状ケイ酸塩の分散状態を悪化させないことが必要である。層状ケイ酸塩の繊維表面への付着量は繊維100質量部に対して0.01〜5質量部であることが好ましく、さらには0.01〜2質量部であることがより好ましい。
本発明の繊維表面へ前記したような板状の層状ケイ酸塩を付着させることで、加熱溶融押出成形時に繊維の熱による劣化や、圧力およびスクリューによる混練時の剪断力や摩擦力から繊維の損傷を防止することが可能となる。またポリアリレート繊維の場合、高温下では繊維単体の強度や剛性など力学物性が低下し、溶融成形時にスクリューなどの剪断力による繊維が損傷を受けて切断しやすくなったり、繊維そのものが曲がったり絡まったりした形態となることで補強性能が低下する場合が多いが、繊維表面に板状微粒子を付着させることで表面の見かけ硬度が上がり、結果として繊維の損傷や絡まりを抑えることができる。
本発明の繊維表面への層状ケイ酸塩の付着方法は、繊維に均一に付着させられる方法であれば何等限定されるものではない。例えば、先ず層状ケイ酸塩を所定の微粒子サイズとなるように乾式もしくは湿式粉砕することが好ましい。層状ケイ酸塩は特に水中で膨潤して板状にへき開するものが取扱性が良く、所定の分散剤濃度に調整しやすい。その後水中に分散している層状ケイ酸塩をセラミックボールを用いたボールミル湿式粉砕法等で平均長軸長さが所定の長さとなるように粉砕し、本発明の繊維に付与する分散液を調製する。調製された分散液は紡糸工程の段階で付与してもよいし、熱処理後の捲き返し段階で繊維表面に付与してもよい。分散液を紡糸工程で繊維表面に付着させる場合、具体的には紡糸時の工程通過性を確保するための油剤中へ前記分散液を所定濃度添加し、攪拌分散させながら紡糸中に繊維表面と接するオイリングローラーやカラス口等を用いて付着させる方法が簡便であり好ましいが、紡糸油剤とは別に前記分散液のみを油剤を繊維に付与させるのと同じ方法で付与しても何等かまわない。
一方、前記分散液を熱処理後の繊維に付着させる場合、紡糸時の場合と同様に捲き返し段階で使用する仕上げ油剤中へ混合する場合や、分散液単体で繊維に付与すればよく、所定付着量になるように繊維に接触するオイリングローラーやカラス口等を用いて付着させる方法が好ましい。また粉砕処理されへき開した層状ケイ酸塩を分散させる紡糸油剤や仕上げ油剤には、界面活性剤等の成分が含まれていても何等差し支えない。
さらに板状の層状ケイ酸塩を繊維表面に付着させた後に200℃以上の温度で熱処理を施すことにより、該板状微粒子が繊維表面から脱落しにくくなる。一方、熱処理後に該板状微粒子を繊維表面に付着させた場合には、別目的で付着させた仕上げ油剤も含めて乾燥するため、引続き100〜200℃の加熱ローラーや加熱プレートなどで乾熱処理を施すと、油剤とともに該板状微粒子が繊維表面に固着されて脱落しにくくなる。
樹脂中で繊維が十分な補強性を発揮するためには、繊維はなるべく直線状であり、繊維1本1本が均一に分散していることが好ましい。また繊維の配向状態は、補強すべき樹脂使用目的によって設定されたり、射出成形法などによって規制されるが、一般的には繊維配向方向に対して強度などの力学物性は高くなる傾向がある。また繊維長は長いほど補強性能が高くなるのが一般的であるが、逆に樹脂との溶融押出成形では繊維長が長いほどスクリューなどからの剪断力で繊維が損傷しやすく、かつ繊維が曲がったり絡まったりしやすい。よって成形性と補強性能を考慮に入れた繊維の長さや添加量を調整する必要があるが、層状ケイ酸塩を繊維表面に付着被覆させることで、成形中に繊維の損傷を抑えたり、樹脂中の繊維の配向をより直線状にさせることが可能となる。
熱可塑性樹脂への本発明の繊維の添加量としては、熱可塑性樹脂100質量部中へ当該繊維を0.1〜50質量部含有させることが必要であり、1〜30質量部含有させるのが好ましい。層状ケイ酸塩の付着した本発明の繊維は加熱溶融成形中に繊維の損傷などにより繊維長が短くなることが抑えられるため、樹脂中への本発明の繊維の添加量は従来に比べて少量でよいが、0.1質量部よりも少ないと、本発明の繊維の補強効果が得られない。一方、繊維の含有量が50質量部よりも多いと、熱可塑性樹脂中における繊維の分散性が悪化し、十分な補強効果が得られない。
また前記した理由から、本発明の繊維の繊維長は0.5〜20mmであることが好ましく、1〜15mmであることがより好ましく、1〜10mmであることがさらに好ましい。
一方、本発明においては、熱可塑性樹脂中に前記した層状ケイ酸塩を主成分とする板状無機微粒子を添加した場合でも、得られる繊維強化熱可塑性樹脂は高い衝撃性を維持しながらより高い曲げ応力や引張応力が得られるので好ましい。この場合の層状ケイ酸塩は、膨潤性、非膨潤性のいずれでもよいが、高アスペクト比でフレーク形状のものがより好ましい。膨潤性の層状ケイ酸塩は前述したものが挙げられ、一方非膨潤性の層状ケイ酸塩としては白雲母や金雲母に代表される雲母類、タルク、カオリナイトなどが挙げられるが本発明では特に限定されるものではない。この場合、熱可塑性樹脂への板状無機微粒子への添加量は1〜30質量部であることが好ましく、2〜25質量部であることがより好ましい。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂としては、使用する繊維の種類によって限定はあるものの、一般的には樹脂融点が300℃以下のものであれば使用可能であるが、特にポリオレフィン系樹脂が好ましい。ポリオレフィン系樹脂の種類は特に限定されないが、物性や価格の面からはポリプロピレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、あるいはブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などのα−オレフィンやそれらの共重合体、あるいは不飽和カルボン酸やその誘導体で変性した変性ポリオレフィン系樹脂、またはそれらの2種類以上をブレンドしたものが好ましく用いられる。
本発明の繊維を熱可塑性樹脂に含有させる方法としては、樹脂補強用として広く使用されているガラス繊維や炭素繊維を樹脂中に含有させる方法を採用することができ、例えば、前記熱可塑性樹脂のペレット中へ、所定量切断された本発明の繊維を添加して均一混合させ、次いで含有する水分などを除去するために必要な乾燥処理を行い、二軸押出機中へ乾燥された繊維含有ペレットを供給して加熱溶融混合してダイスなどから押出してカットすることで、成形用樹脂のペレットを得ることができる。また繊維が連続した長繊維糸条の場合も、前記のように先ず繊維を所定長にカットし、その後樹脂ペレットと混合して乾燥させ、二軸押出機を使用して成形用樹脂のペレットを得ることが可能である。
前記した方法で成形品を得る場合、カットされた本発明の繊維は嵩高いために熱可塑性樹脂ペレットと混合する際や二軸押出機へ投入する際に樹脂ペレットと繊維が分離したり、二軸押出機の投入口から繊維がスクリューへ噛み込まなかったりする場合がある。このような場合には、繊維を集束させるとよい。繊維の集束方法としては、繊維を樹脂が水または有機溶剤中でエマルジョン化された溶液中へ導き、繊維へ所定量のエマルジョン樹脂を含浸付着させ、その後溶媒である水または有機溶媒を乾燥除去することで樹脂を固化させ、繊維を集束化させることができる。この場合選択される樹脂はエマルジョン化が可能であり、かつ本発明の繊維を集束化できることが必要であり、さらに繊維補強する熱可塑性樹脂との加熱混合成形時に熱および押出機中の剪断力で容易に軟化して本発明の繊維を均一に分散化させるものでなければならない。このためエマルジョンに用いられる樹脂は非晶性もしくは融点が繊維補強する熱可塑性樹脂と同程度以下のポリマーであることが好ましく、具体的にはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリ乳酸系などが挙げられ、これらの中でも特に繊維補強する熱可塑性樹脂と同じ種類のポリマー成分からなるエマルジョン化集束剤が好ましい。
繊維を集束状態とするには、本発明の繊維100質量部に対して1〜50質量部の樹脂で被覆接着するのが好ましい。なお集束に使用される樹脂はエマルジョン化及び繊維への付着が可能ならば数種類混合させて使用しても何等問題はない。また繊維補強する熱可塑性樹脂と繊維の接着性を改善する界面活性剤、繊維中への集束樹脂の含浸を促進する界面活性剤や溶融成形加工時の酸化分解などを抑制する化合物など必要とする化合物を事前に繊維表面に付着させたり、これら化合物を集束用エマルジョン液中に分散溶解させて繊維表面に付着させても何等かまわない。
集束化させる繊維糸条の繊度は、熱可塑性樹脂ペレットとの均一混合や、二軸押出機などの溶融成形による混合攪拌時に押出機への投入部分まで繊維やペレットを問題なく搬送できればよく、集束時の繊維の繊度は具体的には220dtex以上10万dtex以下であることが好ましく、1100dtex以上2万dtex以下であることがより好ましい。
以上で集束化された繊維糸条を引続き鋭利な回転刃からなるカット設備で所定の長さに切断すればよいが、繊維のカット長は最終的に熱可塑性樹脂中での繊維長や熱可塑性樹脂との溶融加工性に大きく関係する。繊維のカット長は最終的な熱可塑性樹脂中での繊維長さと同等かあるいはそれよりも長くするのがよく、具体的には前記したように0.5〜20mmとするのが好ましい。
上記で得られたカット繊維を繊維補強する熱可塑性樹脂中へ含有させるためには、上記したように、樹脂ペレットと混合もしくは別々にして乾燥させ、その後、所定の比率で溶融成形機にてコンパウンド樹脂化したり、あるいはこのコンパウンド樹脂化工程を省略して射出成形機などの溶融成形機を用いて繊維補強成形品に加工すればよい。
以下実施例によって、本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何等限定されるものではない。なお本発明において溶融液晶ポリマーの融点、溶融粘度、対数粘度、および該ポリマーからなるポリアリレート繊維の強度、弾性率、さらに得られるFRP成形品の耐衝撃強度、曲げ強度、引張強度は以下の測定方法により測定されたものを意味する。
[溶融液晶ポリマーの融点 ℃]
サンプル10〜20mg採取し、アルミ製パンへ封入した後、示差走査熱量計(DSC;Mettler社製「TA3000」)にてキャリアーガスとして窒素を100ml/分の流量にて注入しながら、昇温速度20℃/分で昇温したときの吸熱ピーク温度を測定する(1st Run)。ポリマーの種類により上記1st Runで明確な吸熱ピークが出現しない場合、50℃/分の昇温速度で、予想される流れ温度より50℃高い温度まで昇温し、その温度で3分間以上保持し完全に溶融した後、80℃/分の降温速度で50℃まで冷却し、しかる後20℃/分の昇温速度で吸熱ピークを測定する。
[溶融液晶ポリマーの溶融粘度 Pa・s]
溶融温度300℃、剪断速度1000sec−1の条件で東洋精機製キャピログラフ1B型を用いて測定した。
[溶融液晶ポリマーの対数粘度 ηinh
ポリマー試料をペンタフルオロフェノールに0.1質量%溶解し(60〜80℃)、60℃の恒温槽中で、ウベローデ型粘度計で相対粘度(ηrel)を測定し、次式によって計算した。
ηinh=ln(ηrel)/c
ここでcはポリマー濃度(g/dl)である。
[ポリアリレート繊維の引張強度、引張初期弾性率 cN/dtex]
JIS L1013に準拠し、試長20cm、初荷重0.1g/d、引張速度10cm/minの条件にて測定し、5点以上の平均値を採用した。
[FRP成形品の耐衝撃強度 kJ/m
株式会社東洋精機製デジタル衝撃試験機「DG−CB」を用い、JIS K7111試験法に準拠してノッチ付き試験片のシャルピー衝撃強度を測定した。
[FRP成形品の曲げ強度 N/mm
株式会社島津製作所製オートグラフAG/Rを用い、JIS K7171試験法に準拠して測定した。
[FRP成形品の引張強度 N/mm
株式会社島津製作所製オートグラフAG/Rを用い、JIS K7161試験法に準拠して測定した。
[実施例1〜2]
(1)繊維原料樹脂ポリマーとして前記化3で示した構成単位(A)と(B)とが、モル比にて(A)/(B)=73/27である溶融液晶ポリマー(融点281℃、溶融粘度42.5Pa・s、溶液粘度ηinh=4.38dl/g)を用い、押出機中で溶融させ口金より紡糸温度305℃で吐出させて糸条化させ、速度1000m/分の回転ローラーにて引き取り、その後捲き取り機にて繊度1760dtex/600フィラメントの紡糸原糸を採取した。この紡糸原糸を熱処理行うためにステンレス製のボビンに捲き返し、250℃で6時間、さらに275℃で10時間、窒素ガス雰囲気中で熱処理した。得られた熱処理糸条の物性は、引張強度が23cN/dtex、伸度が4.0%、引張初期弾性率が510cN/dtexであった。
(2)次に本繊維糸条の集束加工を行うため、ポリウレタン樹脂ポリマーのエマルジョン水溶液として大日本インキ化学工業株式会社製「ボンディック2220」の固形分濃度を9質量%水溶液としたものを調製した。そして上記(1)で製造した本繊維糸条(1760dtex)ボビン10本をクリール台に設置して糸条を引き出した後にガイド集束させて1糸条化させ、ついで前記エマルジョン溶液中へ導いて含浸後、マングル設備で余分な付着液を絞り、130℃の熱風乾燥設備中で乾燥させた。本繊維100質量部に対してポリウレタン樹脂ポリマーの付着量は7質量部であった。次いでこの糸条をカッター刃にて長さ4mm長に切断して繊維束状カット糸を作った。
(3)そして繊維補強用の熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂「J−762HP」(融点180℃)に対して上記(2)で得た繊維集束カット糸をそれぞれ除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、このポリプロピレン樹脂100質量部に対して繊維の添加量を5質量部(実施例1)と10質量部(実施例2)として、205℃に設定した二軸押出機へ投入して溶融混合撹拌し、ダイス穴から吐出させて25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ6mmの繊維含有樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
(1)層状ケイ酸塩としてコープケミカル株式会社製の水膨潤性の合成フッ素雲母『ソフシマS1ME』をイオン交換水中へ濃度3重量%となるように添加し、その度1昼夜撹拌することで板状無機微粒子になるまで膨潤劈開させて分散液を調整した。この際の平均長軸長さは2.1μmであった。
(2)次に実施例1、2と同じ溶融液晶ポリマーを用い、同じく押出機中で溶融させ口金より紡糸温度305℃で吐出させて糸条化させ、速度1000m/分の回転ローラーにて引き取ったが、糸条が回転ローラーに接触する直前に上記調整した分散液をカラス口で所定量付与させ、その後捲き取り機にて繊度1765dtex/600フィラメントの紡糸原糸を採取した。紡糸原糸100質量部に付着した板状無機微粒子は0.2質量部であった。この紡糸原糸を熱処理行うためにステンレス製のボビンに捲き返し、250℃で6時間、さらに275℃で10時間、窒素ガス雰囲気中で熱処理した。得られた熱処理糸条の物性は、引張強度が23cN/dtex、伸度が4.0%、引張初期弾性率が510cN/dtexであった。その後、実施例1、2と同様にして長さ1mm長の繊維束状カット糸を得た。
(3)そして熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂「J−762HP」(融点180℃)に対して上記で得た繊維集束カット糸をそれぞれ除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、このポリプロピレン樹脂100質量部に対して繊維の添加量を20質量部として、205℃に設定した二軸押出機へ投入して溶融混合撹拌し、ダイス穴から吐出させて25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ6mmの繊維含有樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例4]
繊維束状カット糸の長さが4mm長である以外は、実施例3と全く同じ方法にてカット糸を得た。
さらに熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂「J−762HP」(融点180℃)に対して上記で得た繊維集束カット糸をそれぞれ除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、このポリプロピレン樹脂100質量部に対して繊維の添加量を5質量部として、205℃に設定した二軸押出機へ投入して溶融混合撹拌し、ダイス穴から吐出させて25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ6mmの繊維含有樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例5]
繊維束状カット糸の長さが8mm長である以外は、実施例3と全く同じ方法にてカット糸を得た。
さらに熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂「J−762HP」(融点180℃)に対して上記で得た繊維集束カット糸をそれぞれ除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、このポリプロピレン樹脂100質量部に対して繊維の添加量を2.5質量部として、205℃に設定した二軸押出機へ投入して溶融混合撹拌し、ダイス穴から吐出させて25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ12mmの繊維含有樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例6]
繊維束状カット糸の長さが12mm長である以外は、実施例3と全く同じ方法にてカット糸を得た。さらに熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂「J−762HP」(融点180℃)に対して上記で得た繊維集束カット糸をそれぞれ除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、このポリプロピレン樹脂100質量部に対して繊維の添加量を1.0質量部として、205℃に設定した二軸押出機へ投入して溶融混合撹拌し、ダイス穴から吐出させて25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ12mmの繊維含有樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例7]
(1)層状ケイ酸塩として水膨潤性を有するモンモリロナイト(株式会社ホージュン「ベンゲルA」)をイオン交換水に添加して1昼夜撹拌混合させ、その後ボールミル粉砕器で粉砕することでモンモリナイトの平均長軸長さ0.8μm、分散液濃度が3質量%である分散液を調製した。この分散液以外は実施例4と同様にして紡糸を行い、紡糸原糸100質量部に付着した板状無機微粒子は1.0質量部の紡糸原糸を得た。引き続き実施例4と同様に行うことで、4mm長に集束切断したカット糸を得た。
(2)そして熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂「J−762HP」(融点180℃)に対して上記で得た繊維集束カット糸をそれぞれ除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、このポリプロピレン樹脂100質量部に対して繊維の添加量を5質量部として、205℃に設定した二軸押出機へ投入して溶融混合撹拌し、ダイス穴から吐出させて25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ6mmの繊維含有樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例8]
(1)層状ケイ酸塩としてコープケミカル株式会社製の水膨潤性の合成スメクタイト「SWN」をイオン交換水中へ濃度3質量%となるように添加し、その度1昼夜撹拌することで板状無機微粒子になるまで膨潤劈開させて分散液を調整した。この際の平均長軸長さは0.05μmであった。 (2)繊維原料として樹脂ポリマーとして樹脂Aポリマーには、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルが共重合ポリエステルを構成する全酸成分の2.5モル%、分子量2000のポリエチレングリコール及び下記化4で表されるポリオキシエチレングリシジルエーテルが全共重合ポリエステルのそれぞれ10質量%を占め、残りがテレフタル酸、エチレングリコールである共重合ポリエステル(固有粘度0.58dl/g)とし、樹脂Bポリマーには、実施例1で用いた溶融液晶ポリマーを用いて、この2種類の樹脂を2台の押出機で溶融させ、単繊維断面中に16本の島成分が存在する多芯海島型の紡糸ノズルへ島成分が樹脂B、海成分が樹脂Aとなるようにポリマーを導き、樹脂B:樹脂A=70:30(質量比)の比率で紡糸ノズルから紡糸温度305℃で吐出させた。そして糸条化させ、速度1000m/分の回転ローラーにて引き取り、その後捲き取り機にて繊度274dtex/24フィラメントの16島の海島型複合紡糸原糸を採取した。次いでこの原糸を穴空きステンレス製ボビンに巻き、95℃の水酸化ナトリウム溶液に30分間浸漬処理することで、樹脂Aポリマーを加水分解することで完全に除去して、原糸の質量減少が31%減り、繊度190dtex/384フィラメント(単繊維繊度0.5dtex)の樹脂Bポリマー単独の糸条となった。
Figure 2007161907
(3)上記(2)で得られた糸条100質量部に対して前述板状無機微粒子である合成スメクタイト「SWN」を分散させた分散液をカラス口にて付着させて、加熱ローラーで乾燥させたところ、該板状無機微粒子は0.3質量%であった。さらにこの糸条を8本合糸の1520dtexの糸条として熱処理を行うためにステンレス製のボビンに捲き返し、250℃で6時間、さらに275℃で10時間、窒素ガス雰囲気中で熱処理した。得られた熱処理糸条の物性は、引張強度が20cN/dtex、伸度が3.5%、引張初期弾性率が480cN/dtexであった。
(4)次に本繊維糸条の集束加工を行うため、ポリウレタン樹脂ポリマーのエマルジョン水溶液として大日本インキ化学工業株式会社製「ボンディック2220」の固形分濃度を6重量%としたものを調製準備した。そして上記(3)で製造した本繊維糸条(1520dtex)ボビン11本をクリール台に設置して糸条を引き出した後にガイド集束させて1糸条化させ、ついで前記エマルジョン溶液中へ導いて含浸後、マングル設備で余分な付着液を絞り、130℃の熱風乾燥設備中で乾燥させた。本繊維100質量部に対してポリウレタン樹脂ポリマーの付着量は6質量部であった。次いでこの糸条をカッター刃にて長さ2mm長に切断して繊維束状カット糸を作った。
(5)熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂「J−762HP」(融点180℃)に対して上記(4)で得た繊維集束カット糸をそれぞれ除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、このポリプロピレン樹脂100質量部に対して繊維の添加量を5質量部として、205℃に設定した二軸押出機へ投入して溶融混合撹拌し、ダイス穴から吐出させて25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ6mmの繊維含有樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例9]
繊維束状カット糸の長さが1mm長である以外は、実施例8と全く同じ方法にてカット糸を得た。
そして熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂「J−762HP」(融点180℃)に対して上記で得た繊維集束カット糸をそれぞれ除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、このポリプロピレン樹脂100質量部に対して繊維の添加量を30質量部として、205℃に設定した二軸押出機へ投入して溶融混合撹拌し、ダイス穴から吐出させて25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ6mmの繊維含有樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例10]
(1)層状ケイ酸塩としてコープケミカル株式会社製の水膨潤性の合成フッ素雲母「ソフシマME−100」をイオン交換水中へ濃度3質量%となるように添加し、その度1昼夜撹拌することで板状無機微粒子になるまで膨潤劈開させて分散液を調整した。この際の平均長軸長さは6.0μmであった。
(2)繊維原料として樹脂ポリマーに前記化2の(10)で示したモノマー構成であるp−アセトキシ安息香酸[A]57モル、6−アセトキシ−2−ナフトエ酸[B]3モル、テレフタル酸[C]25モル、4−4'−ビスフェノ−ル[D]20モル、およびp−アミノフェノ−ル[E]5モルからなるポリアリレートアミド樹脂の溶融液晶ポリマー(融点350℃、溶融粘度39.2Pa・s、溶液粘度ηinh=4.02dl/g)を用い、押出機中で溶融させ口金より紡糸温度365℃で吐出させて糸条化させ、速度1000m/分の回転ローラーにて引き取ったが、糸条が回転ローラーに接触する直前に上記(1)で調製した分散液をカラス口で所定量付与させ、その後捲き取り機にて繊度1580dtex/200フィラメントの紡糸原糸を採取した。紡糸原糸100質量部に付着した板状無機微粒子は0.5質量部であった。この紡糸原糸を熱処理行うためにステンレス製のボビンに捲き返し、270℃で5時間、さらに300℃で12時間、窒素ガス雰囲気中で熱処理した。得られた熱処理糸条の物性は、引張強度が21cN/dtex、伸度が2.9%、引張初期弾性率が750cN/dtexであった。
(3)次に本繊維糸条の集束加工を行うため、ポリウレタン樹脂ポリマーのエマルジョン水溶液として大日本インキ化学工業株式会社製「ボンディック2220」の固形分濃度を9質量%としたのもを調整準備した。上記で製造した本繊維糸条(1580dtex)ボビン12本をクリール台に設置して糸条を引き出した後にガイド集束させて1糸条化させ、ついで前記エマルジョン溶液中へ導いて含浸後、マングル設備で余分な付着液を絞り、130℃の熱風乾燥設備中で乾燥させた。本繊維100質量部に対してポリウレタン樹脂ポリマーの付着量は9質量部であった。次いでこの糸条をカッター刃にて長さ4mm長に切断して繊維束状カット糸を作った。
(4)そして熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂「J−762HP」(融点180℃)に対して上記で得た繊維集束カット糸をそれぞれ除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、このポリプロピレン樹脂100質量部に対して繊維の添加量を5質量部として、205℃に設定した二軸押出機へ投入して溶融混合撹拌し、ダイス穴から吐出させて25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ6mmの繊維含有樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例11]
実施例1と同様にして長さが4mm長の繊維束状カット糸を得た。
そして熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂「J−762HP」(融点180℃)に対して上記で得た繊維集束カット糸をそれぞれ除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、このポリプロピレン樹脂100質量部、カット糸5質量部と株式会社クラレ製マイカ「クラライトマイカ200−D」を2質量部を、205℃に設定した二軸押出機へ投入して溶融混合撹拌し、ダイス穴から吐出させて25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ6mmの繊維含有樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例12]
実施例11において、株式会社クラレ製マイカ「クラライトマイカ200−D」の添加量を14質量部とした以外は全く同様にして射出成型をJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂「J−762HP」(融点180℃)単独を除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、205℃に設定した二軸押出機へ投入して溶融させて、ダイス穴から吐出し、25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ6mmの樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂『J−762HP』(融点180℃)と、ガラス繊維である旭ファイバーグラス株式会社製チョップドストランド「グラスロン03JAFT17」(単繊維繊度が1dtex、繊維長4mm)をそれぞれ除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、このポリプロピレン樹脂100質量部とチョップドストランド20質量部をこの比率でを、205℃に設定したII軸押出機へ投入して溶融混合撹拌し、ダイス穴から吐出させて25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ6mmの繊維含有樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1において、本発明の溶融異方性芳香族ポリエステル繊維に替えてユニチカ株式会社製ポリエステル繊維「E−721」(繊度1690dtex/384フィラメント)を用いて同様の糸条集束加工を行い、長さが4mm長の繊維束状カット糸を得た。
そして熱可塑性樹脂として株式会社プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂「J−762HP」(融点180℃)と、このカット糸をそれぞれ除湿された105℃の乾燥器中で5時間以上乾燥を行い、このポリプロピレン樹脂100質量部に対しカット糸10質量部として、205℃に設定した二軸押出機へ投入して溶融混合撹拌し、ダイス穴から吐出させて25℃である水浴に導いてストランドを冷却させた。その後、ストランドカッターにて切断して直径3mm、長さ6mmの繊維含有樹脂ペレットを得た。引き続きこのペレットを射出成型機(例えば日本製鋼所製品)を使用して樹脂温度200℃、金型温度60℃にてJIS規定の物性測定用試験片を作製して物性評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2007161907
表1に示すように、本発明の溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維を補強繊維とした繊維強化熱可塑性樹脂は成形品の引張強度、曲げ強度、耐衝撃性がともに優れるものであり、さらに繊維表面に層状ケイ酸塩を主成分とする板状無機微粒子を付着させた場合や熱可塑性樹脂(ポリプロピレン樹脂)に板状無機微粒子を添加した場合においても機械的特性の優れるものであった。
一方、補強繊維および板状無機微粒子が添加されない比較例1の熱可塑性樹脂成形品は本発明の繊維強化熱可塑性樹脂成形品に比べて機械的物性がいずれも劣っていた。さらに比較例2、3のように本発明の繊維の替わりにガラス繊維やポリエステル繊維を補強繊維として用いた場合においても本発明の繊維強化熱可塑性樹脂成形品に比べて機械的物性の劣るものであった。
本発明の樹脂被覆補強繊維糸は、多数本の連続繊維からなる補強繊維束を熱可塑性樹脂被覆が覆って保護しており、且つ適度な柔軟性を有しているため、加工の工程において損傷を生じることがなく、繊維補強熱可塑性樹脂成形体用ペレットを製造するために好適に使用可能であり、しかも、成形時には、補強繊維に集束剤等を必要としないために繊維の分散も良く、高品質のFRP成形体を成形できるという特徴を有している。また製造工程が簡単で、安価に製造可能であり、生産性が良い等の特徴も有している。またガラス繊維を含まないFRPであるため焼却も可能であり、FRPを埋め立てする必要もない。本発明の繊維補強熱可塑性樹脂成形体用ペレットは、自動車用途ではバンパー、フェンダー、スポイラー、エアロパーツ、コンソールボックスなどに使用できる他、ヘルメット、その他射出成形機にて成形されるFRP用途にも使用可能である。

Claims (5)

  1. 引張強度15cN/dtex以上、引張初期弾性率400cN/dtex以上を有する溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維を、熱可塑性樹脂100質量部に対し0.1〜50質量部含有してなる繊維強化熱可塑性樹脂。
  2. 平均長軸長さ0.01〜15μmの層状ケイ酸塩を主成分とする板状無機微粒子が繊維表面に付着されていることを特徴とする請求項1記載の繊維強化熱可塑性樹脂。
  3. 熱可塑性樹脂中に平均長軸長さ0.01〜15μmの層状ケイ酸塩を主成分とする板状無機微粒子がが添加されてなる請求項1記載の繊維強化熱可塑性樹脂。
  4. 溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維の単繊維繊度が0.1〜50dtex、繊維長が0.5〜20mmである請求項1〜3のいずれか1項記載の繊維強化熱可塑性樹脂。
  5. 熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の繊維強化熱可塑性樹脂。
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