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老化は人間が長生きすれば必ず出会う現象であり、その初期的な兆候は30代或いは40代に既に始まっていると言われる。老化により皮膚は弾性を喪失し、色白であった肌は黒ずんでその見目は決して好ましいものとは言えない。人は誰しも美しくありたいと思うのが心情であり、この様な老化に抗う手段の開発が望まれていると言える。
老化について、皮膚の老化に限局しても、そのメカニズムは数多くのものが提唱されており、それぞれのメカニズムに基づいた抗老化手段が考案されている。例えば、光を累積的に照射して光老化を誘導させる方法で実験モデルを構築し、これに抗う成分をスクリーニングする方法で得られた結果物(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)などが例示できる。この様な光老化においては、真皮コラーゲン繊維の断裂、真皮コラーゲン繊維束構造の崩壊等が誘導され、真皮の弾性、水分保持能などが損失することが知られている。この様な真皮コラーゲン繊維束を正常化する成分を皮膚外用剤に配合する方法も一つの有力な抗老化皮膚外用剤の開発のストリームとなっている(例えば、特許文献3を参照)これ以外に近年注目を集めている老化メカニズムに、メイラード反応とそれに引き続いて起こるアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ(以下、AGEsと略す場合がある。)の生成、蓄積があげられる。この様な反応は、皮膚のタンパク質を酸化的に変性させるため、本来の皮膚タンパクの機能を奪うことになり、これが老化の諸状態へ反映されるとする機序である。この様なAGEsの生成反応は不可逆反応であり、AGEsが一度生成すると、後は蓄積するのみであると言われている。AGEsの生成抑制に関しては多種の成分が報告されているが、AGEsの分解に関しては、わずかにオリーブの抽出物、ユキノシタの抽出物が知られているのみである(例えば、特許文献4、特許文献5を参照)AGEsはメイラード反応の結果生成される生成物であるが、メイラード反応は、生体由来のアミノ基とカルボニル基が非触媒的縮合反応によりシッフの塩基を生成し、このアゾメチン結合がアマドリ転移をする前期反応と、このアマドリ転移生成物が脱水、縮合、環化、架橋形成などの複合反応を経て、褐色、蛍光、不溶化して後期生成物に至る後期段階とに分かれ、AGEsはこの最終生成物である。このAGEsは通常は分解しがたいものであるが、AGEs中に存するα−ジケトン構造のケトン間のC−C結合を切断することにより、分解できることが知られている(例えば、非特許文献1を参照)しかしながら、この様な切断活性のある成分としては、N−フェナシルチアゾリウムブロミドが知られているのみであり、この物質は化粧料の成分としては、安全性の点で適切とは言い難い。
本発明者らは、この様な状況に鑑みて、蓄積したAGEsを分解し、皮膚におけるAGEsを低減する手段を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、バラ科ポテンチラ(Rosaceae Potentilla)属の植物体を極性溶剤で抽出して得られた抽出物又は該抽出物を更に分画・精製して得られた分画精製物を化粧料に含有させる化粧料の製造法において、前記抽出物又は前記分画精製物と1−フェニル−1,2−プロパンジオンとをインキュベーションし、生成する安息香酸の量を確認し、しかる後、該抽出物又は該分画精製物を化粧料に含有せしめる工程を経て製造される化粧料がその様な特性を有していることを見いだし、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示すとおりである。(1)バラ科ポテンチラ(Rosaceae Potentilla)属の植物体を極性溶剤で抽出し得られた抽出物、又は該抽出物を更に分画・精製して得られた分画精製物のうち、前記抽出物又は前記分画精製物と1−フェニル−1,2−プロパンジオンとをインキュベーションして安息香酸が生成することが確認された抽出物又は分画精製物を選択し、化粧料に含有せしめることを特徴とする、化粧料の製造法。
(2)前記バラ科ポテンチラ属の植物が、トルメンチラ(P.tormentilla)、カワラサイコ(P.chinensis)又はミヤマキンバエ(P.matsumurae)であることを特徴とする、(1)に記載の化粧料の製造法。
(3)前記極性溶剤が含水エタノールであることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の化粧料の製造法。
(4)前記分画精製物が、前記抽出物から極性溶剤を除去し、しかる後に酢酸エチルと水とを加え、液液抽出し、酢酸エチル相をとり、該酢酸エチル相の溶剤を除去して得られたものであることを特徴とする、(1)〜(3)何れかに記載の化粧料の製造法。
(5)選択される前記抽出物又は前記分画精製物が、前記インキュベーションにおいて、1−フェニル−1,2−プロパンジオンからの理論量の40%以上の量の安息香酸を生成することを特徴とする、(1)〜(4)何れかに記載の化粧料の製造法。
(6)更に、バラ科ポテンチラ(Rosaceae Potentilla)属の植物体を極性溶剤で抽出し得られた抽出物、又は該抽出物を更に分画・精製して得られた分画精製物のうち、前記抽出物又は前記分画精製物とアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ・牛血清アルブミン複合体とをインキュベーションした場合に、アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツを分解することが確認された抽出物又は分画精製物を選択し、化粧料に含有せしめることを特徴とする、(1)〜(5)何れかに化粧料の製造法。
(7)選択される前記抽出物又は前記分画精製物が、前記アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ・牛血清アルブミン複合体とのインキュベーションにおいて、15%以上のアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解率を示すことを特徴とする、(6)に化粧料の製造法。
(8)バラ科ポテンチラ属トルメンチラの全草を50%エタノール水溶液で抽出し、溶媒を除去した後、酢酸エチルと水とで液液抽出を行い、酢酸エチル相を取り、溶媒を除去した分画精製物を10 -5 質量%以上含有することを特徴とする、化粧料。
(9)アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツの分解用であることを特徴とする、(8)に記載の化粧料。
本発明の化粧料の製造法は、バラ科ポテンチラ(Rosaceae Potentilla)属の植物体を極性溶剤で抽出して得られた抽出物又は該抽出物を更に分画・精製して得られた分画精製物を化粧料に含有させる化粧料の製造法において、前記抽出物又は前記分画精製物と1−フェニル−1,2−プロパンジオンとをインキュベーションし、生成する安息香酸の量を確認し、しかる後、該抽出物又は該分画精製物を化粧料に含有せしめることを特徴とする。前記バラ科ポテンチラ属の植物としては、この属に属する植物であれば特段の限定はされないが、生薬としての実績のあるものが好ましく、トルメンチラ(P.tormentilla)、カワラサイコ(P.chinensis)又はミヤマキンバエ(P.matsumurae)等が好ましく例示できる。かかる植物の抽出物の製造に用いる植物体の部位としては、特段の限定がされず、全草を用いることができる。勿論、花穂、花蕾、葉、茎、根などの部位のみを使用することも可能である。本発明の化粧料の製造法においては、抽出に用いる溶剤としては極性溶剤が挙げられ、水、エタノールやイソプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、ジエチルエーテルやテトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチルや蟻酸メチル等のエステル類が好ましく例示できる。これらは単独でも複数を混合して用いても良い。抽出に際しては、植物体乃至はその加工物1質量部に対して、1〜10質量部の溶剤を加え、室温であれば数日間、沸点付近の温度であれば数時間、所望により攪拌を加え、浸漬すればよい。浸漬後、所望により濾過などで不溶物を除去し、必要に応じて溶媒除去などを行い用いることができる。更に、これらを液液抽出、イオン交換樹脂やシリカゲルを担体としたクロマトグラフィーなどを用いて分画精製物とすることもできる。かくして得られた抽出物やその分画精製物は、1−フェニル−1,2−プロパンジオンとともにインキュベーションされ、α−ジケトン構造のC−C結合を切断されて生成されてくる安息香酸の量を定量することで、α−ジケトン炭素−炭素切断能確認される。この切断能に応じて化粧料への配合量が決定される。この切断能の測定方法は次に一例を示す。
<α−ジケトンのC−C結合切断能の測定>
22mM 1−phenyl−1,2−propanedion/MeOH+0.1Mリン酸緩衝液(PH7.4)1mlと、バラ科ポテンチラ属の植物の抽出物又はその分画精製物1mlを混合し、37℃で10時間反応させ、安息香酸の量をHPLCにて定量した。
(HPLC条件)
・分析条件 検出器 :紫外吸光光度計(測定波長:260nm)
カラム:東ソー TSK−ODS80TsQA カラム温度:室温
移動層:氷酢酸2g/アセトニトリル500ml+エデト酸二ナトリウム
溶液(1→250)500ml 流量:1ml/min
<グルコース−牛血清アルブミンAGEs分解能の測定>
用いる材料は以下の通り。
AGE−BSA:グルコースとBSAを37℃で12週間以上インキュベートし、
PD−10 columns(Amersham Bioscien
ces 17−0851−01)にて余分なglucoseを除いた
もの
1次抗体 :Anti−Albumin,Bovine Serum,
Rabbit−Poly ROCKLAND
201−41331/20000
2次抗体 :Goat anti−rabbitIGg horseradish
peroxidase conjugate Bio RAD
170−6515 1/10000
基質 :TMB solution Wako 546−01911
(手順)
typeIコラーゲンコートした96穴マイクロプレート(Bio Coat 35 4407)に10μg/mlのAGE−BSAを100μl加え、(1.0μgAGE−BSA/well) 37℃にて4時間静置した後、0.05%Tween20/PBS(−)にて3回洗浄(マイクロミキサー上で室温・3分間振とう)し、PBS(−)に溶解した各濃度の試料を100μlを加え、37℃で10時間以上反応させる。その後、0.05%Tween20/PBS(−)にて3回洗浄し、1次抗体を各wellに100μl/well加え、室温で30分間静置する。0.05%Tween20/PBS(−)にて3回洗浄し、2次抗体を100μl/well入れ、室温30分間静置する。0.05%Tween20/PBS(−)にて3回洗浄し、TMBを100μl/well加え、室温15分反応させる。1N HClを100μl/well入れ、反応を止め、450nmの吸光度を測定する。AGEsの量を変え、検量線を引き、この検量線より残存AGEs量を定量した。残存AGEsを添加したAGEsより減じ、添加したAGEsで除し、100を乗じてAGEs分解率を算出した。
本発明の化粧料は、前記のポテンチラ属の植物の抽出物又はその分画精製物以外に、通常化粧料で使用される任意成分を含有させることができる。この様な任意成分の含有においては、常法に従って行えばよい。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸
ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤桂皮酸系紫外線吸収剤ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。
本発明の化粧料は、前記本発明の製造法に従って製造されたものであり、前記バラ科ポテンチラ属の植物の抽出物乃至は分画精製物を、AGEsの分解に有効な量含有することを特徴とする。本発明の化粧料は、蓄積されたAGEsを分解する作用を有するため、該AGEsの蓄積によって生じた皮膚弾力の消失、肌のくすみ、保湿能力の低下等を改善し、弾力のある、くすみのない、みずみずしい肌へと誘導することができる。又、この様な効果について、効果を確認した後に配合されるので、ロットごとの力価の変動がなく、生化学的に安定した化粧料とすることができる。通常生薬の抽出物などを含有する化粧料においては、有効成分の含有量が生薬のロットや産地、季節により異なるため、生理学的効果が大きく異なってしまう場合が存したが、本発明の化粧料では生理学的効果は、有効成分たる、生薬抽出物を含有する形態においても生理学的力価が安定している。
抽出物1、2について、〔0011〕の手技に従って、α−ジケトンのC−C結合切断能の測定を行った。抽出物1の安息香酸の生成率は56%で、分画精製により切断能を高める必要があることが判明した。分画精製を行った抽出物2の安息香酸の生成率は85.4%であり、化粧料に配合するの適切な効果を有することがわかった。
抽出物2について、〔0014〕の手技に従って、抽出物のドーズを振って、グルコース−牛血清アルブミンAGEs分解能の測定を行った。結果を表1に示す。これより、抽出物2は10-5 質量%でも有効にAGEsを分解することがわかる。従って、抽出物2を化粧料総量に対して10-5 質量%以上含有する化粧料は本発明の化粧料といえる。
Figure 2007161660

Claims (9)

  1. バラ科ポテンチラ(Rosaceae Potentilla)属の植物体を極性溶剤で抽出し得られた抽出物、又は該抽出物を更に分画・精製して得られた分画精製物のうち、前記抽出物又は前記分画精製物と1−フェニル−1,2−プロパンジオンとをインキュベーションして安息香酸が生成することが確認された抽出物又は分画精製物を選択し、化粧料に含有せしめることを特徴とする、化粧料の製造法。
  2. 前記バラ科ポテンチラ属の植物が、トルメンチラ(P.tormentilla)、カワラサイコ(P.chinensis)又はミヤマキンバエ(P.matsumurae)であることを特徴とする、請求項1に記載の化粧料の製造法。
  3. 前記極性溶剤が含水エタノールであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化粧料の製造法。
  4. 前記分画精製物が、前記抽出物から極性溶剤を除去し、しかる後に酢酸エチルと水とを加え、液液抽出し、酢酸エチル相をとり、該酢酸エチル相の溶剤を除去して得られたものであることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の化粧料の製造法。
  5. 選択される前記抽出物又は前記分画精製物が、前記インキュベーションにおいて、1−フェニル−1,2−プロパンジオンからの理論量の40%以上の量の安息香酸を生成することを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の化粧料の製造法。
  6. 更に、バラ科ポテンチラ(Rosaceae Potentilla)属の植物体を極性溶剤で抽出し得られた抽出物、又は該抽出物を更に分画・精製して得られた分画精製物のうち、前記抽出物又は前記分画精製物とアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ・牛血清アルブミン複合体とをインキュベーションした場合に、アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツを分解することが確認された抽出物又は分画精製物を選択し、化粧料に含有せしめることを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に化粧料の製造法。
  7. 選択される前記抽出物又は前記分画精製物が、前記アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ・牛血清アルブミン複合体とのインキュベーションにおいて、15%以上のアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解率を示すことを特徴とする、請求
    項6に化粧料の製造法。
  8. バラ科ポテンチラ属トルメンチラの全草を50%エタノール水溶液で抽出し、溶媒を除去した後、酢酸エチルと水とで液液抽出を行い、酢酸エチル相を取り、溶媒を除去した分画精製物を10 -5 質量%以上含有することを特徴とする、化粧料。
  9. アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツの分解用であることを特徴とする、請求項8に記載の化粧料。
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