JP5424600B2 - アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解剤及び該アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解剤を含有してなる化粧料 - Google Patents

アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解剤及び該アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解剤を含有してなる化粧料 Download PDF

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Description

本発明は、アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解作用を有する化合物、及び、該化合物からなるアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解剤、該アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解剤を含有してなる化粧料に関する。
老化は人間が長生きすれば必ず出会う現象であり、その初期的な兆候は30代或いは40代に既に始まっていると言われる。老化により皮膚は弾性を喪失し、色白であった肌は黒ずんでその見た目は決して好ましいものとは言えない。人は誰しも美しくありたいと思うのが心情であり、この様な老化に抗う手段の開発が望まれていると言える。
老化 について、皮膚の老化 に限局しても、そのメカニズムは数多くのものが提唱されており、それぞれのメカニズムに基づいた抗老化 手段が考案されている。例えば、光を累積的に照射して光老化 を誘導させる方法で実験モデルを構築し、これに抗う成分をスクリーニングする方法で得られた結果物(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)などが例示できる。この様な光老化 においては、真皮コラーゲン線維の断裂、真皮コラーゲン線維束構造の崩壊等が誘導され、真皮の弾性、水分保持能などが損失することが知られている。この様な真皮コラーゲン線維束を正常化する成分を皮膚外用剤に配合する方法も一つの有力な抗老化 皮膚外用剤の開発のストリームとなっている(例えば、特許文献3を参照)。これ以外に近年注目を集めている老化 メカニズムに、メイラード反応とそれに引き続いて起こるアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ(以下、AGEsと略す場合がある。)の生成、蓄積があげられる。この様な反応は、皮膚のタンパク質を酸化 的に変性させるため、本来の皮膚タンパクの機能を奪うことになり、これが老化 の諸状態へ反映されるとする機序である。この様なAGEsの生成反応は不可逆反応であり、AGEsが一度生成すると、後は蓄積するのみであると言われている。AGEsの生成抑制に関しては多種の成分が報告されているが、AGEsの分解に関しては、わずかに、オリーブの抽出物、ユキノシタの抽出物、ヨモギ抽出物が知られているのみである(例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6を参照)。これらの抽出物より、AGEs分解作用を有する有効成分を単離した報告は今のところ存しない。天然物の抽出物である以上、有効成分の特定が為し得ないことには、そのAGEs活性を定量的に保持することは非常に困難の伴うことと言わざるを得ない。AGEsはメイラード反応の結果生成される生成物であるが、メイラード反応は、生体由来のアミノ基とカルボニル基が非触媒的縮合反応によりシッフの塩基を生成し、このアゾメチン結合がアマドリ転移をする前期反応と、このアマドリ転移生成物が脱水、縮合、環化、架橋形成などの複合反応を経て、褐色、蛍光、不溶化して後期生成物に至る後期段階とに分かれ、AGEsはこの最終生成物である。このAGEsは通常は分解しがたいものであるが、AGEs中に存するα−ジケトン構造のケトン間のC−C結合を切断することにより、分解できることが知られている(例えば、非特許文献1を参照)。しかしながら、この様な切断活性のある成分としては、N−フェナシルチアゾリウムブロミドが知られている。しかしながら、安全性等の問題でかかる化合物をAGEs分解の目的で化粧料に含有させることは為し得ない。
特開2005−220043号公報 特開2004−51580号公報 特開2005−53798号公報 特開2001−122758号公報 特開2001−108622号公報 特開2007−161663号公報 Sara Vasan, et.al.,Nature,382(1996),275-278
本発明は、この様な状況下為されたものであり、キク科ヨモギの植物体の抽出物において、AGEs分解作用を担う有効成分の本体を明らかにし、以て、AGEs分解作用を安定に維持させることを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、キク科ヨモギの植物体の抽出物において、AGEs分解作用を担う有効成分を求めて、鋭意努力を重ねた結果、次の性状を有する化合物が、AGEs分解作用の本体であることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示すとおりである。
<1>次の性状を有する化合物、乃至は、前記化合物より誘導される誘導体であって、前記化合物と等価なアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解作用を有する誘導体。
(1)λmaxを405〜415nmと、660〜670nmとに有する。
(2)図1に示す1H−NMRスペクトルを有する。
(3)図2に示す13C−NMRスペクトルを有する。
(4)以下の条件でのHPLC分析において、リテンションタイム15分前後にシングルピークを示す。
移動相:90%アセトニトリル
カラム:ODS4.6×250mm
流速:1ml/min.
温度:40℃
検知:紫外部210nm
(5)化学組成式はC34H40O9であり、質量分析スペクトルは593(M+H)
<2><1>に記載の化合物は、キク科ヨモギの植物体を抽出し、分画、精製して得られたものであることを特徴とする、<1>に記載の化合物乃至はその誘導体。
<3><1>又は<2>に記載の化合物乃至はその誘導体からなるアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解剤。
<4>キク科ヨモギ乃至はカワラヨモギの植物体を極性溶媒で抽出し、抽出物を、酢酸エチルと水で液液抽出し、酢酸エチル相を取り、これを濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて、クロロホルム・メタノール混液系で分画し、得られた分画のアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解作用の有無を指標に、アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解作用を有し、薄層クロマトグラフにおけるスポットが同一である分画を集め、以下の性状を有することを確認することを特徴とする、<3>に記載のアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解剤の製造方法。
(性状)
(1)λmaxを405〜415nmと、660〜670nmとに有する。
(2)図1に示す1H−NMRスペクトルを有する。
(3)図2に示す13C−NMRスペクトルを有する。
(4)以下の条件でのHPLC分析において、リテンションタイム15分前後にシングルピークを示す。
移動相:90%アセトニトリル
カラム:ODS4.6×250mm
流速:1ml/min.
温度:40℃
検知:紫外部210nm
(5)化学組成式はC34H40O9であり、質量分析スペクトルは593(M+H)
<5><3>に記載のアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解剤を含有してなる化粧料。
本発明によれば、キク科ヨモギの植物体の抽出物において、AGEs分解作用を担う有効成分の本体を明らかにし、以て、AGEs分解作用を安定に維持させることができる。
<1>本発明の化合物
本発明の化合物は次に示す性状を有することを特徴とする。
(性状)
(1)λmaxを405〜415nmと、660〜670nmとに有する。
(2)図1に示す1H−NMRスペクトルを有する。
(3)図2に示す13C−NMRスペクトルを有する。
(4)以下の条件でのHPLC分析において、リテンションタイム15分前後にシングルピークを示す。
本発明の化合物の紫外・可視吸収スペクトルは図に示す。この図より、405〜415nmと、660〜670nmとにλmaxが存する特徴が明確に判別できる。本発明の化合物を特定する場合、かかる紫外・可視部吸収特性は非常に有利である。即ち、多波長の検出器を備えたHPLCを用いて、210nmの吸収で分析し、ピークについて405〜415nmと、660〜670nmとの吸収を確認し、同様に強い吸収が認められた場合には、本願発明の化合物である蓋然性が非常に高い。この意味で有力な確認手段となる。本願発明の化合物は、極性溶媒抽出物の非極性部分に存在する。この為、溶媒で抽出し、抽出溶媒を減圧濃縮などで除去した後に酢酸エチルと水で分液し、酢酸エチル相を採取することにより、濃縮することが出来る。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィーなどを用いて、クロロホルム/メタノール混液系で分画精製することにより単離することが出来る。単離したかどうかについては、以下の条件のHPLC分析でシングルピーク(リテンションタイム15分前後)であるか否かを判別することにより特定することが出来る。図に分析例を示す。この場合のリテンションタイムは14.7分である。
(HPLC条件)
移動相:90%アセトニトリル
カラム:ODS4.6×250mm
流速:1ml/min.
温度:40℃
検知:紫外部210nm
(5)化学組成式はC34H40O9であり、質量分析スペクトルは593(M+H)
かかる本発明の化合物は、キク科ヨモギ乃至はキク科カワラヨモギの植物体を極性溶媒、例えば、含水していても良い有機溶媒、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素、酢酸エチル、蟻酸メチルなどのカルボン酸エステル類、アセトニトリルなどのニトリル類などで抽出することにより、前記化合物を含む抽出物を得ることが出来、これを前記の如く、液液抽出やカラムクロマトグラフィーなどの精製手段により単離精製することが出来る。抽出溶媒としては、含水アルコールが特に好ましく、70〜90%エタノール水溶液を用いることが特に好ましい。抽出に用いる植物体の部位は、地上部を用いることが好ましい。植物体は、抽出に先立って、細切乃至は乾燥して粉砕するなど、細片化処置を行うことが好ましい。抽出は、室温であれば数日間、沸点付近の温度であれば数時間植物体乃至はその加工物を溶媒に浸漬することにより為しうる。
斯くして得られた化合物は、シリカゲルを担体とする薄層クロマトグラフィー(展開液、クロロホルム:メタノール=95:5〜8:2)においてシングルスポットを呈し、AGEs分解活性を示す。AGEs分解活性は、簡易的にはα−ジケトンの切断活性の強さを指標とし、定量化することが出来る。即ち、1−フェニル−1,2−プロパンジオンとともにインキュベートし、切断によって生じる安息香酸を吸光度で定量し、安息香酸の生成量が多いほどAGEs分解能が高いと判別できる。これよりvivoに近い評価としては、実際にグルコースと牛血清アルブミンとをインキュベートして作成したAGEsを分解せしめ、分解量を定量し、かかる分解量を指標にAGEs分解能を定量する方法も存する。本発明の化合物はこの様な方法でAGEs分解能を定量した場合、α−ジケトンの分解において40〜60%程度の分解率を呈し、牛アルブミンAGEsに対しては、10−3質量%で65〜80%程度の分解率を呈する。この性質を利用して本発明の化合物はAGEs分解剤として化粧料等に配合し、光照射などで生じたAGEsを速やかに分解し、この蓄積を防ぐことが出来る。以下に、これらの評価方法の手順を示す。
<α−ジケトンのC−C結合切断能の測定>
22mM 1−phenyl−1,2−propanedion/MeOH+0.1Mリン酸緩衝液(PH7.4)1mlと、各濃度の試料1mlを混合し、37℃で10時間反応させ、安息香酸の量をHPLCにて定量する。
(HPLC条件)
分析条件 検出器 :紫外吸光光度計(測定波長:260nm)
カラム :東ソー TSK−ODS80Ts カラム温度:室温
移動層 :氷酢酸2g/アセトニトリル500ml+エデト酸二ナトリウム溶液(1→250)500ml 流量:1ml/min
<グルコース−牛血清アルブミンAGEs分解能の測定>
用いる材料は以下の通り。
AGE−BSA:グルコースとBSAを37℃で12週間以上インキュベートし、
PD−10 columns(Amersham Biosciences 17−0851−01)にて余分なglucoseを除いたもの
1次抗体 :Anti−Albumin,Bovine Serum,
Rabbit−Poly ROCKLAND
201−41331/20000
2次抗体 :Goat anti−rabbitIGg horseradish
peroxidase conjugate Bio RAD
170−6515 1/10000
基質 :TMB solution Wako 546−01911
(手順)
typeIコラーゲンでコートした96穴マイクロプレート(Bio Coat 35 4407)に10μg/mlのAGE−BSAを100μl加え、(1.0μgAGE−BSA/well) 37℃にて4時間静置した後、0.05%Tween20/PBS(−)にて3回洗浄(マイクロミキサー上で室温・3分間振とう)し、PBS(−)に溶解した各濃度の試料を100μlを加え、37℃で10時間以上反応させる。その後、0.05%Tween20/PBS(−)にて3回洗浄し、1次抗体を各wellに100μl/well加え、室温で30分間静置する。0.05%Tween20/PBS(−)にて3回洗浄し、2次抗体を100μl/well入れ、室温30分間静置する。0.05%Tween20/PBS(−)にて3回洗浄し、TMBを100μl/well加え、室温15分反応させる。1N HClを100μl/well入れ、反応を止め、450nmの吸光度を測定する。AGEsの量を変え、検量線を引き、この検量線より残存AGEs量を定量した。残存AGEsを添加したAGEsより減じ、添加したAGEsで除し、100を乗じてAGEs分解率を算出した。
本発明の化合物は、図1、図2のNMRデータより、水酸基等の反応性置換基を有すると考えられ、かかる反応性基を利用して誘導体へと導くことが出来る。かかる誘導体が本発明の化合物の誘導体である。本発明の誘導体としては、例えば、メチルアイオダイドなどのハロゲン化炭化水素を用いてアルキル化したアルキルエーテル体、アルキルエステル体、アシルハライドを反応させて得られるアシル化体、モノエタノールアミンなどを反応させたアミド体などが好適に例示できる。前記の評価法においてAGEs分解能を有する限り、これらの誘導体は本発明の技術的範囲に属する。
<2>本発明の化粧料
本発明の化粧料は、前記本発明の化合物を含有することを特徴とする。かかる構成を採用することにより、光照射などで生じたAGEsを速やかに分解し、この蓄積を防ぐことが出来る。この様な効果を奏するためには、前記化合物濃度が少なくとも10−5質量%程度になるように含有させることが好ましい。この様な要件を備える限りにおいて、その含有の形態は問わない。即ち、化合物として単離して含有させても良いし、抽出物の分画濃縮物の形態で含有させても良い。好ましい抽出物の分画濃縮形態としては、70〜90%エタノール水溶液で抽出し、これに水を加えて、エタノール濃度を60%以下に落とし、−5〜20℃の冷暗所で2〜10日熟成させて澱引きして澱を用いる方法が好ましく例示できる。
本発明の前記化合物はAGEs分解作用を有することから、これを含有する、本発明の化粧料にはAGEsの生成を抑制作用を有する物質との併用が特に好ましい。AGEs生成抑制作用を有する物質としては、例えば、ユキノシタ、ライチ、スギナ、ドアーフマートル等の生薬の抽出物が好ましく例示できる(例えば、特開2001−131044号公報を参照)。かかる抽出物の含有量は0.001〜0.1質量%が好ましい。この様な形態を取ることにより、既に蓄積されているAGEsを減ずることも出来る。
本発明の化粧料は、本発明のAGEs分解剤である前記化合物乃至はその誘導体以外に、通常化粧料で使用される任意成分を含有させることができる。この様な任意成分の含有においては、常法に従って行えばよい。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤;桂皮酸系紫外線吸収剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。
本発明の化粧料は前記の成分を常法に従って処理することにより製造することが出来る。
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加える。
<製造例1>
キク科ヨモギ属ヨモギの全草の乾燥物100gを、細切した後、500mlのメタノールを加えて3時間、加熱還流し、冷却後濾過にて不溶物を取り除いた後、減圧濃縮し、ついで凍結乾燥し、抽出物1を得た。しかる後に、抽出物1に200mlの水と200mlの酢酸エチルを加え、液液抽出を行い、酢酸エチル相をとり、減圧濃縮し、分画1を得た。分画1を減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分画精製した。即ち、シリカゲルをクロロホルムで濡らし、カラムに充填し、クロロホルムに溶解させた分画1の濃縮物をチャージし、クロロホルム、1%メタノール含有クロロホルム、5%メタノール含有クロロホルム、10%メタノール含有クロロホルム次いで15%メタノール含有クロロホルムを50ml流し、流出分を減圧濃縮した。これらの分画を順に分画2、分画3、分画4、分画5、分画6とした。分画1〜6についてα−ジケトンの切断活性を調べたところ、分画3が最も高く48%であった。分画3を更にクロロホルム・メタノール混液系を溶出溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで4回精製し(1回目 クロロホルム:メタノール=100:0→1:1、2回目 クロロホルム:メタノール=100:2→9:1、3回目 クロロホルム:メタノール=100:5→8:2、4回目 クロロホルム:メタノール=100:0→100:5)、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒クロロホルム:メタノール=95:5)で、50%硫酸水溶液焼付での呈色でシングルスポットであるアモルファスの分画7を得た。このもののNMRを図1、図2に示す。HPLC(条件は下記の通り)でのチャートを図3に示す。又、紫外・可視部吸収スペクトルは図4に、質量分析スペクトルを図5に示す。これらの結果より、構造そのものは不明であるものの、分画7は単一物質であることが推測される。
<AGEs分解作用>
0012に記載のグルコース−アルブミンAGEs分解スクリーニングの手技に則って、実施例1の分画7の種々の濃度のAGEs分解作用を測定した。結果をグラフとして図に示す。これより、分画7の本発明の化合物が10-5質量%存在すれば、その有効性を発現することが判る。
<製造例>
キク科ヨモギ属ヨモギの全草の乾燥物100gを、細切した後、500mlの80%エタノール水溶液を加えて1週間室温で浸漬し、これに水を加えて、アルコール濃度を40%に落とした。これを5℃の恒温室で1週間熟成し、生じた澱を濾取し、五酸化燐デシケーターで、減圧乾燥させてアモルファスを得た。このものの前記化合物の含有率は1.2質量%であった。
<配合例>
下記に示す処方に従って、本発明の化粧料を作成した。即ち、イ、ロ、ハ、ニの成分をそれぞれ80℃に加温し、攪拌可溶化し、攪拌下徐々にイにロを加えて乳化し、次いでハを加えて中和し、ニを加えて、速やかに攪拌冷却し、本発明の化粧料である乳液(化粧料1)を得た。
Figure 0005424600
実施例4と同様に本発明の化粧料2を作成した。
Figure 0005424600
実施例4と同様に本発明の化粧料3を作成した。
Figure 0005424600
*10%1,3−ブタンジオールで抽出し、不溶分を濾過で除去したもの。
<使用テスト>
顔のくすみに悩むパネラー1名を用いて、半顔には化粧料1、残る半顔には化粧料3を朝晩2回14日間連続して塗布する試験を行い、試験前と試験終了後の写真からくすみの改善度合いを観察したところ、化粧料1、3ともに著しい改善が見られ、その程度は化粧料3の方が有意に改善度合いが高かった。
本発明は化粧料に応用できる。
分画7の化合物のH−NMRを示す図である。 分画7の化合物の13C−NMRを示す図である。 分画7の化合物のHPLCチャートを示す図である。 分画7の化合物の紫外・可視部吸収スペクトルを示す図である。 分画7の化合物の質量分析スペクトルを示す図である。 実施例2の結果を示す図である。

Claims (4)

  1. 次の性状を有する化合物。
    (1)λmaxを405〜415nmと、660〜670nmとに有する。
    (2)図1に示す1H−NMRスペクトルを有する。
    (3)図2に示す13C−NMRスペクトルを有する。
    (4)以下の条件でのHPLC分析において、リテンションタイム15分前後にシングルピークを示す。
    移動相:90%アセトニトリル
    カラム:ODS4.6×250mm
    流速:1ml/min.
    温度:40℃
    検知:紫外部210nm
    (5)化学組成式はC34H40O9であり、質量分析スペクトルは593(M+H)
  2. キク科ヨモギの植物体を抽出する工程、
    シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて、クロロホルム・メタノール混液系で分画する工程、および、
    得られた分画から前記化合物を単離する工程、
    を含む方法によって得られる、請求項1に記載の化合物。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物からなるアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解剤。
  4. キク科ヨモギ又はカワラヨモギの植物体を極性溶媒で抽出し、抽出物を、酢酸エチルと水で液液抽出し、酢酸エチル相を取り、これを濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて、クロロホルム・メタノール混液系で分画し、得られた分画のアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解作用の有無を指標に、アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解作用を有し、薄層クロマトグラフにおけるスポットが同一である分画を集め、以下の性状を有することを確認することを特徴とする、請求項3に記載のアドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ分解剤の製造方法。
    (性状)
    (1)λmaxを405〜415nmと、660〜670nmとに有する。
    (2)図1に示す1H−NMRスペクトルを有する。
    (3)図2に示す13C−NMRスペクトルを有する。
    (4)以下の条件でのHPLC分析において、リテンションタイム15分前後にシングルピークを示す。
    移動相:90%アセトニトリル
    カラム:ODS4.6×250mm
    流速:1ml/min.
    温度:40℃
    検知:紫外部210nm
    (5)化学組成式はC34H40O9であり、質量分析スペクトルは593(M+H)
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