JP2007161447A - 乗客コンベアのスカートガード装置 - Google Patents

乗客コンベアのスカートガード装置 Download PDF

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Abstract

【課題】より正確にスカートガードを装着できるとともに、省スペースタイプ或いは幅狭タイプと呼ばれる乗客コンベアにも対応し、取付け、及び保守・点検を容易とできる乗客コンベアのスカートガード装置を得る。
【解決手段】上階床建築梁と下階床建築梁間に架設された主枠2と、無端状に連結されて循環移動する乗客コンベアの踏段3と、踏段の両側に対向し、踏段の移動方向に沿って連続的に配置された複数のスカートガード6と、主枠に上下方向の位置を調整可能に設けられて上面が面一に調整され、上面にスカートガードの一部位を載置して支持した複数の支持部材8とを備えたものである。
【選択図】図2

Description

この発明は、マンコンベアの据付時及び保守時に着脱を要する乗客コンベアのスカートガードに関する。
従来の乗客コンベアのスカートガード装置においては、主枠の一構成部材である複数の支持部材の上面にスカートガードの裏面補強体を載置して、支持部材及びスカートガードを取付けたものがある。(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−196443号公報
従来の乗客コンベアのスカートガード装置においては、主枠が自重により下方に撓むことにより複数の支持部材の上面は主枠の撓みに倣って面一にならず、結果としてスカートガード継ぎ目に逆V字状の隙間が空く問題がある。
また近年の市場のニーズによる要望に対応して主枠外幅を従来よりも小さくし、建物における乗客コンベアの占有面積を減少させた、いわゆる省スペースタイプ、或いは幅狭タイプと呼ばれる乗客コンベアにおいては、スカートガードと主枠外幅との間が従来のものに比較して縮小されている。そのためデッキ幅も狭く、据付・保守時に内デッキを外してもその空間から手を入れられないためボルト・ナット部材の締結及び取外しが困難であり、従来のスカートガード取付け構造では無理がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、より正確にスカートガードを装着できるとともに、上記の省スペースタイプ或いは幅狭タイプと呼ばれる乗客コンベアにも対応し、取付け、及び保守を容易とできる乗客コンベアのスカートガード装置を提供することを目的とする。
この発明に係る乗客コンベアのスカートガード装置においては、上階床建築梁と下階床建築梁間に架設された主枠と、無端状に連結されて循環移動する乗客コンベアの踏段と、踏段の両側に対向し、踏段の移動方向に沿って連続的に配置された複数のスカートガードと、主枠に上下方向の位置を調整可能に設けられて上面が面一に調整され、該上面に前記スカートガードの一部位を載置して支持した複数の支持部材とを備えたことを特徴とするものである。
この発明により、スカートガードの取付をより正確にできると同時に、省スペースタイプ或いは幅狭タイプの乗客コンベアにおいてもスカートガードの取付けをより容易とすることができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における乗客コンベアのスカートガード装置を備えた乗客コンベアの斜視図、図2は図1におけるII−II線に沿ったスカートガードの矢視側面図、図3は図2におけるIII−III線に沿ったスカートガード取付構成を示す矢視断面図、図4は図2のIV−IV線に沿ったスカートガード取付構造を示す矢視断面図、図5は図2の矢視V−Vから見た平面図、図6はこの発明の実施の形態1の乗客コンベアの欄干装置においてスカートガード装置のパネルを取外し再取付する際の取付方法を示す斜視図である。
図において、1は建屋の上下階の間に設けられた乗客コンベア、2はトラス構造等の複数の梁で構成され、上階建築梁と下階床建築梁に架設されて乗客コンベア1の重量及び乗客重量を支持する主枠、3は無端状に連結され、循環移動して乗客を運ぶ乗客コンベア1の踏段、4は踏段3の両側に立設され乗客コンベア1の欄干の主体を成す欄干パネル、5は欄干パネル4に設けられ踏段3と同期して移動する移動手摺である。6は踏段3の両側に位置し、表面が該踏段3の両側面と僅かな隙間を確保して対向し該踏段3の移動方向に沿い全域に延在したスカートガードである。またスカートガード6の直線部は複数の長方形のパネル6aが上下方向斜めに連続的に配置されることで構成され、このパネル6aの裏面が主枠2と係合することにより支持されているものである。6bは複数のパネル6a相互の継ぎ目、7は欄干パネル4の下辺部からスカートガード6の上辺部までを水平に覆う内デッキである。
2aはスカートガード6の継ぎ目6bの位置に合わせて主枠2に溶接されて設けられた主枠の一部材である。主枠の一部材2aは断面形状がL字型で、主枠2に溶接された上辺2bと、パネル6aの裏面と平行に対向した立辺2cから構成されたものである。
2dは立辺2cの左右両端付近に設けられた上下方向に長い一対の長穴である。8は複数の主枠の一部材2aそれぞれに設けられた断面L字型の支持部材で、主枠の一部材2aの立辺2cのパネル6a側の面と当接した立辺8aと、前記立辺8aの上端縁からパネル6a方向に向かって延在した上辺8bとで構成されたものである。8cは前述の立辺8aに設けられ、主枠の一部材2aの長穴2dと同位置となる左右一対の通し穴、8dは前述の上辺8bの長手方向両端付近に設けられ踏段3の幅方向に長く、一端が上辺8bのパネル6a側縁まで達した切欠き状の左右一対の長穴である。9は当接した主枠の一部材2aの長穴2dと支持部材8の通し穴8cそれぞれを貫通したボルト、9aはボルト9と係合したナットである。これにより支持部材8はボルト9とナット9aの蝶合固定により主枠の一部材2aに支持されたものである。
この発明の第一の特徴となるものは上記の支持部材8の主枠の一部材2aへの取付構造である。つまりボルト9及びナット9aを締付けない時、支持部材8は長穴2dの長手方向、つまり上下方向に移動可能であり、支持部材8は取付固定位置が上下方向に自在なことである。またこの取付構造により支持部材8の上辺8b上面が踏段3の移動方向に面一に調整されたことである。
ここで10は上下端の支持部材8の上辺8b上面それぞれを結び、踏段3の移動方向に直線となるよう張られたピアノ線である。支持部材8全ての取付位置は、該支持部材8の上辺8b上面がピアノ線10と当接するように調整され、これにより支持部材8の上辺8b上面は全てが面一とされたものである。
またピアノ線10は乗客コンベア1据付時に設けられるものであり、据付後取外されるものである。
11はパネル6aの裏面上部中央に長手方向に延在して設けられた補強体で、その長さはパネル6aの長手方向よりわずかに短く、また断面がコ字形状でコ字の中辺が前記パネル6aの裏面に溶接されて設けられたものである。ここで6cはパネル6aの裏面左右両端部で、前記補強体11が当接しない箇所である。11aは支持部材8の上辺8b上面に載置された補強体11のコ字上辺である。11bはこのコ字上辺11aに設けられ、支持部材8の長穴8dと同位置となる踏段3の移動方向に長い一対の長穴である。ここで補強体11のコ字の下辺は支持部材8と対向する箇所が切り欠かれており、パネル6a及び補強体11が真上に移動する際、支持部材8と干渉しない。
12は当接した支持部材8の長穴8dと補強体11の長穴11bそれぞれを貫通した一対の角根丸頭ボルト、12aは角根丸頭ボルト12と係合した一対のサラバネ付ナットである。これにより支持部材8の上辺8bと補強体11の上辺11aは蝶合固定されたものであり、またパネル6aは支持部材8に支持固定されたものである。またサラバネ付ナットを締付けない時、補強体11は支持部材8の長穴8bの長手方向、且つ補強体11の長穴11bの長手方向、つまり踏段3の幅方向、且つ移動方向に調整可能であり、したがってパネル6aの取付固定位置は支持部材8に対し踏段3の幅方向、且つ移動方向に調整可能である。
この発明の第二の特徴となるものは上記の支持部材8とパネル6aの係合構成において以下の構成としたものである。つまり角根丸頭ボルト12は下側から支持部材8の長穴8dと補強体11の長穴11bそれぞれを貫通して設けられたものであり、また該角根丸頭ボルト12が落下しないように、且つ容易に位置がずれないように板バネ状支え金13が設けられたものである。ここで板バネ状支え金13は支持部材8の立辺8aのパネル6a側の面にボルト9及びナット9aに共締されて設けられ、パネル6a側に反った先端部の上面が角根丸頭ボルトの頭を下から付勢し支えたものである。また角根丸頭ボルト12はサラバネ付ナットを締付ける又は緩める際、角根丸頭ボルト12を抑える必要をなくする為に角根部が支持部材8の長穴8dと摺動し回転しないよう設けられたものである。
これによりパネル6aを取付ける際においては、支持部材8に角根丸頭ボルト12を設けた後、該角根丸頭ボルト12を抑えることなく補強体11の長穴11bに通すことが可能であるとともに、パネル6aの取付固定位置は従来通り長手方向及び幅方向に自在であり、また該パネル6aを固定もしくは固定を外す際には上方からサラバネ付ナット12aを操作することだけで行える。
14はこの発明の第三の特徴であるL字型形状での当て板で、パネル6aの裏面と継ぎ目6bを跨ぐように当接した立辺14aと、この立辺14a上端から主枠2側に延在し支持部材8の上辺8b上面に載置された水平な上辺14bで構成されたものである。14cは水平な上辺14bの主枠2側から切欠かれて設けられた幅方向に長い長穴、14dはこの長穴14cを貫通し支持部材8の上辺に設けられたネジ穴にネジ込まれたボルトである。これにより当て板14を支持部材8に取付けたものである。15は主枠2に長手方向全域に渡って立設され、スカートガード6の裏面下辺側に当接した板状のスカートアングルである。16は複数のパネル6aの裏面下辺側それぞれに複数個溶接して設けられた板状の板バネクリップで、スカートアングル15上部を上側から挟み込み、パネル6aの下側をスカートアングル15に押え付けているものである。
次に図6を用いて、乗客コンベア1のスカートガード6のパネル6aを保守時に取外し、再度取付ける際の取付方法を説明する。図6においては説明上、主枠2及び主枠の一部材2aの図示は割愛してある。
まず再取付するパネル6aの左右いずれかの側の縁を、すでに取付けてある隣接するパネル6aの縁に沿わせ且つパネル6aの裏面左右両端部6cを当て板14の立辺14aに当接させ、上方から下方に向かって摺動させる。
次にパネル6aの下部に設けられた板バネクリップ16をスカートアングル15の上端から挟み込ませる。
次に支持部材8に設けられた角根丸頭ボルト12に補強体11の長穴11bを通し、補強体11の上辺11aを支持部材8の上辺8bの上面に載置する。
次にパネル6aを当て板14に押し当てた状態で、隣接パネルとの継ぎ目6bに隙間がなく、且つ表面が面一になったことを確認後、サラバネ付ナット12aを角根丸頭ボルト12に係合させて締付け、パネル6aを固定する。
このように構成された乗客コンベア1のスカートガード装置によれば、該スカートガード6の表面側に全くネジ頭を見せないのでネジの緩みによりネジ頭が乗客側へ突出し、乗客の衣服等が引掛ることを防ぐことができる。
また、複数の支持部材8それぞれを単独で上下方向取付位置を調整可能とし、主枠2を上階床建築梁と下階床建築梁間に懸架した状態で(主枠2が自重及び乗客コンベア1の重さにより下方へ撓んだ状態で)複数の支持部材8の上辺8b上面を面一に設定できるようにしたので、従来のように主枠2に倣って支持部材8も下方に撓んでしまい、複数のパネル6a相互の継ぎ目6bが逆V字型に開いてしまうことを防ぐことができる。これにより乗客コンベアの据付及び保守作業性・安全性を向上させることができる。
また角根丸頭ボルト12は支持部材8の長穴8dに下側から貫通して設けられ、落下しないように且つ容易に位置がずれないようにバネ状支え金13により下側から付勢され、また回転しないように支持部材8の長穴8dに設けられたことにより、特に内デッキ7の幅が狭く該内デッキ7を取外してもその空間から手が入らず、サラバネ付ナット12aを締付ける角根丸頭ボルト12を下側から保持することができない幅狭形乗客コンベアにおいて、スカートガード6の取付作業をより容易とでき、また保守作業を容易とできる。
更に、複数のパネル6a相互の継ぎ目6bを跨ぐように互いのパネル6aに当接する当て板14を設けたので、保守・点検時にパネル6aを取外した後再取付する際、パネル6aの裏面左右両側部6cを当て板14に当接させて再取付すれば相互のパネル6aの表面は面一となり、スカートガード6の取付作業をより容易とでき、また保守作業を容易とできる。
この発明の実施の形態1における乗客コンベアのスカートガード装置を備えた乗客コンベアの斜視図である。 図1におけるII−II線に沿ったスカートガードの矢視側面図である。 図2におけるIII−III線に沿ったスカートガード取付構成を示す矢視断面図である。 図2のIV−IV線に沿ったスカートガード取付構造を示す矢視断面図である。 図2の矢視V−Vから見た平面図である。 この発明の実施の形態1の乗客コンベアのスカートガード装置においてスカートガードのパネルを取外し再取付する際の取付方法を示す斜視図である。
符号の説明
1 乗客コンベア、
2 主枠、
2a 主枠の一部材、
2b 主枠の一部材の上辺、
2c 主枠の一部材の立辺、
2d、8d、11b、14c 長穴、
3 踏段、
4 欄干パネル、
5 手摺、
6 スカートガード、
6a パネル、
6b パネル相互の継ぎ目、
6c パネルの裏面左右両端部
7 内デッキ、
8 支持部材、
8a 支持部材の立辺、
8b 支持部材の上辺、
8c 通し穴、
9 14d ボルト、
9a ナット、
10 ピアノ線、
11 パネルの補強部材、
11a 補強部材上辺、
12 角根丸頭ボルト、
12a サラバネ付ナット、
13 板バネ状支え金、
14 当て板、
14a 当て板の立辺、
14b 当て板の上辺、
15 スカートアングル、
16 板バネクリップ、

Claims (5)

  1. 上階床建築梁と下階床建築梁間に架設された主枠と、
    無端状に連結されて循環移動する乗客コンベアの踏段と、
    前記踏段の両側に対向し、踏段の移動方向に沿って連続的に配置された複数のスカートガードと、
    前記主枠に上下方向の位置を調整可能に設けられて上面が面一に調整され、該上面に前記スカートガードの一部位を載置して支持した複数の支持部材と、
    を備えたことを特徴とする乗客コンベアのスカートガード装置。
  2. スカートガードは補強体を備え、該補強体が支持部材の上面に載置され支持されたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベアのスカートガード装置。
  3. 上階床建築梁と下階床建築梁間に架設された主枠と、
    無端状に連結されて循環移動する乗客コンベアの踏段と、
    前記踏段の両側に対向し、踏段の移動方向に沿って連続的に配置された複数のスカートガードと、
    前記主枠に上下方向の位置を調整可能に設けられて上面が面一に調整され、該上面に前記スカートガードの一部位を載置して支持した複数の支持部材と、
    前記スカートガードに設けられ前記支持部材の上面に載置された補強体と、
    前記支持部材の上面に設けられた長穴と、
    前記補強体に設けられ前記支持部材の長穴と同位置となる長穴と、
    前記支持部材及び前記補強体の長穴とを下側から貫通するボルトと、
    このボルトと係合し、前記スカートガードを前記支持部材に固定したナットと、
    を備え、
    前記ボルトは落下しないように下側から板バネ状支え金で付勢され且つナット締付け時回転しないように前記支持部材の通し穴と係合したことを特徴とする乗客コンベアのスカートガード装置。
  4. ボルトは角根丸頭ボルトであることを特徴とする請求項3記載の乗客コンベアのスカートガード装置。
  5. 支持部材には複数のパネル相互の継ぎ目を跨ぐように互いの裏面に当接する当て板が設けられたことを特徴とする請求項3または請求項4記載の乗客コンベアのスカートガード装置。
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