JP2007157888A - 発振波長温度無依存半導体レーザ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成により発振波長の温度依存性を制御し、半導体と半導体以外の材料を組み合わせる場合の材料選択の自由度をあげるとともに、単一モード性に優れた半導体レーザの構造を提供する。
【解決手段】発振波長温度無依存半導体レーザを、波長選択性を有するDFB領域101と、DFB領域101に光学的に結合され、実効的な屈折率の温度依存性がDFB領域101と異なる位相シフト領域102と、位相シフト領域102に光学的に結合され、位相シフト領域102から伝搬する光を位相シフト領域102へ反射させるDFB領域103とを備え、少なくともDFB領域101又は103のいずれか一方が、光が導波する半導体メサ113と、半導体メサ113の少なくとも一方の側面に配置され、半導体とは逆の屈折率の温度依存性を有する有機材料114とにより構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、発振波長温度無依存半導体レーザに関し、詳しくは、レーザの発振波長の温度による変化量の調整に適用して好適なものである。
一般的に、半導体レーザの発振波長および閾値電流、出力効率は、周囲の温度および素子の温度に依存する。例えば、一般的な分布帰還(Distributed FeedBack:DFB)型レーザの発振波長の温度依存性は0.1nm/K程度である。これは、半導体の屈折率nが温度依存性を有し、これにより回折格子のブラッグ波長λBが、
mλB=2nΛ (1)
に従って変化するためである。ここで、mは回折の次数、Λは回折格子の周期である。
半導体レーザの材料として用いられるInP系やGaAs系の半導体は、温度上昇に伴って屈折率nが大きくなるとともに、発振波長が長波長側へと変化していく。また通常、温度上昇に伴い閾値電流は大きくなり、出力効率は低下する。従って、ある一定の出力を得る場合、温度が上昇すると必要な電流値は大きくなる。
例えば、光ファイバ通信の光源として半導体レーザを用いる場合、特にいくつかの異なる波長の信号光を一本のファイバに多重化して伝送する波長分割多重通信(Wavelength Division Multiplex:WDM)を行う場合など、信号光波長の精度が重要である場合には、発光源である半導体レーザの発振波長を安定化することが必要不可欠である。このため、例えば、ペルチェ素子を用いて温度制御を行う必要があるが、この場合、素子構造や制御の複雑化、消費電力の増加などが問題となる。
上述したペルチェ素子などによる温度制御を用いることなく発振波長の温度依存性を低減する方法は、大きく分類して以下の二つの方法が考えられる。例えば、特許文献1に示されるように、従来とは異なる、屈折率の温度依存性が小さい半導体材料を開発するなど、半導体のみの構成により温度依存性を低減する方法と、例えば、特許文献2に示されるように、半導体レーザと半導体以外の材料よりなる外部導波路を組み合わせた半導体レーザ、又は特許文献3に示される、半導体と、半導体とは逆の屈折率温度依存性を有する、半導体以外の材料とを交互に縦列接続した構成など、半導体と半導体以外の材料による複合構成により温度依存性を低減する方法である。
図6〜図8に基づいて、従来の半導体と、半導体とは逆の屈折率温度依存性を有する、半導体以外の第二の材料とを組み合わせる例について説明する。図6は従来の半導体レーザの構成を示す図、図7は図6に示す半導体レーザの反射スペクトルおよび反射波の位相特性を示す図、図8は図6に示す半導体レーザの発振波長の温度依存性の補償原理を説明する図である(例えば、特許文献4参照)。
図6(a)に示すように、半導体基板上に、波長選択性を持ち利得を有する第一のDFB領域001、位相シフト領域002、および波長選択性を持ち利得を有する第二のDFB領域003が設けられている。
第一および第二のDFB領域001,003は、InP基板005上に積層された、GaInAsPからなる上部および下部分離閉じ込めヘテロ構造(SCH)層006,007に挟まれたGaInAsP活性層008で構成されるコア層009と、InPクラッド層010とからなる。さらに、上部SCH層007を周期的に加工しInPで埋め込むことにより、回折格子が形成されている。また、上下に電流注入を行うための電極011,012が形成されている。図6(b)に示すように、第一のDFB領域001の光導波路に垂直な断面は、半導体013を幅Wのメサ形状にして、InP埋め込み層014により埋め込む構造となっている。なお、図6(b)に示す構成は第二のDFB領域003にも適用される。
また、位相シフト領域002は、InP基板005上に積層された、例えばポリイミドなどの有機材料からなるクラッド層015とコア層016から構成されている。図6(c)に示すように、位相シフト領域002の光導波路に垂直な断面は、コア層016をそれよりも屈折率の低いクラッド層015により囲みこむ構造となっている。
図6に示す、半導体と、半導体とは逆の屈折率温度依存性を有する、半導体以外の第二の材料とを組み合わせる方法としては、結合係数の大きい回折格子、すなわち反射帯域の広い回折格子を備えた分布帰還型レーザにおいて、中央部、すなわち位相シフト領域002を例えば有機材料で構成することにより、発振波長の温度依存性を低減させている。
位相シフト領域002がない、もしくは位相シフト領域002を光が通過する際の位相遅れがない場合、第一の利得領域001および第二の利得領域002の位相遅れの和が0又は2πの整数倍、すなわち、第一の利得領域001および第二の利得領域003の位相遅れが0またはπであるとき、その波長は共振モードとなる。一方、位相シフト領域002を光が通過する際に位相変化が生じる場合、これに応じて共振モードは、共振器全体での位相遅れが0または2πとなるようにストップバンドの間で変化する。
第一のDFB領域001および第二のDFB領域003においては、周囲温度が上昇すると屈折率も上昇するため、図7に示す反射スペクトルは全体的に長波長側へ移動し、位相シフト領域002においては、コア層016が半導体とは逆の屈折率の温度依存性を有するため、周囲温度が上昇すると発振波長はストップバンド(SB)内を長波長側から短波長側へと移動する。
このため、図8に示すように、第一のDFB領域001および第二のDFB領域003での温度変化によるブラッグ波長の変動を、シフト領域002での温度変化による位相の変動で補償することが可能となり、半導体レーザの発振波長の温度依存性を制御することができる。図8から、温度が上昇すると、回折格子のブラッグ波長λBは長波長側にシフトするが、発振波長は変化しないことがわかる。
特開平11−8432号公報 特開2002−190643号公報 特開2002−14247号公報 WO 2004/08880号公報
しかしながら、屈折率の温度依存性が小さい半導体材料を用いることで、半導体のみの構成により温度依存性を低減する方法は、これまでに実用化された新材料の報告はなく、新しい半導体を開発することは、結晶成長や素子形成上、非常に困難であるという問題があった。
また、半導体と、半導体以外の材料とを組み合わせる方法では、光軸調整が必要ないなど、出来るだけ簡便に組み合わせできることが望ましく、さらに、半導体基板上に有機材料をスピンコートするなど、簡便な作成法であったとしても、例えば、半導体と有機材料を交互に縦列接続して分布反射器を構成するような場合、優れた特性の得られる一次の回折格子を作成するためには、半導体と有機材料を1/4波長程度の長さで交互に並べる必要があり、加工の難易度および信頼性に大きな問題があった。
さらに、図6に示したDFBレーザの位相シフト領域002を有機材料で構成する方法の場合、温度変化による半導体の屈折率変化の補償量を大きくとるために有機材料の導波路の長さを長くすると、共振器内で位相条件が満たされる縦モードの数が増加し、多モード発振してしまうという欠点があった。これにより、単一モード性を保ったまま使用できる材料を制限されるか、もしくは、発振波長の温度無依存化が可能な温度範囲が狭くなるなどの問題があった。
そこで、本発明は、簡単な構成により発振波長の温度依存性を制御し、半導体と半導体以外の材料を組み合わせる場合の材料選択の自由度をあげるとともに、単一モード性に優れた半導体レーザの構造を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明の請求項1に係る発振波長温度無依存半導体レーザは、波長選択性を有する利得領域と、前記利得領域に光学的に結合され、実効的な屈折率の温度依存性が前記利得領域と異なる位相シフト領域と、前記位相シフト領域に光学的に結合され、前記位相シフト領域から伝搬する光を前記位相シフト領域へ反射させる反射領域とを備え、少なくとも前記利得領域又は前記反射領域のいずれか一方が、光が導波する半導体メサと、該半導体メサの少なくとも一方の側面に配置された半導体とは逆の屈折率の温度依存性を有する材料とにより構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る発振波長温度無依存半導体レーザは、請求項1記載の発振波長温度無依存半導体レーザにおいて、前記反射領域が波長選択性を有する利得領域であることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る発振波長温度無依存半導体レーザは、請求項1記載の発振波長温度無依存半導体レーザにおいて、前記反射領域が波長選択性を有し利得を有しない反射領域であることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る発振波長温度無依存半導体レーザは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発振波長温度無依存半導体レーザにおいて、前記波長選択性が回折格子によるものであることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る発振波長温度無依存半導体レーザは、請求項4記載の発振波長温度無依存半導体レーザにおいて、前記回折格子の結合係数が150cm-1であることを特徴とする。
本発明の請求項6に係る発振波長温度無依存半導体レーザは、請求項4又は請求項5記載の発振波長温度無依存半導体レーザにおいて、前記回折格子のストップバンド内には、縦モードが一つのみ存在することを特徴とする。
本発明の請求項7に係る発振波長温度無依存半導体レーザは、請求項3乃至請求項6のいずれかに記載の発振波長温度無依存半導体レーザにおいて、前記波長選択性を有し利得を有しない反射領域に電流注入することによって屈折率を制御する構成であることを特徴とする。
上述した本発明に係る発振波長温度無依存半導体レーザよれば、利得領域又は反射領域又はその両方が、光の導波する半導体メサと、半導体と逆の屈折率温度依存性を有する材料とから構成されているため、利得領域(反射領域)における反射帯域の温度依存性が従来よりも小さくなり、そのため、位相シフト領域における補償量を低減することができる。これにより、位相シフト領域の長さを短縮することができるため、半導体レーザの縦モード間隔を反射帯域の幅よりも大きくすることができ、単一モードで発振する発振波長温度無依存半導体レーザを提供することが可能となる。なお、位相シフト領域は、波長選択性を有しない。
従って、本発明によれば、簡単な構成により発振波長の温度依存性を制御し、発振波長が温度に依存しない単一モード特性の優れた半導体レーザを提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態は、利得領域としてのDFBレーザ領域と、位相シフト領域を組み合わせて、DFBレーザ領域の半車体の温度依存性を位相シフト領域の位相変化で補償する発振波長温度無依存半導体レーザにおいて、DFBレーザ領域を、光の導波する半導体メサと、該半導体メサの少なくとも一方の側壁に配置され、半導体と逆の屈折率温度依存性を有する材料とから構成するものである。
本実施形態によれば、DFBレーザ領域が、光の導波する半導体メサと、半導体と逆の屈折率温度依存性を有する材料とから構成されているため、DFBレーザ領域における反射帯域の温度依存性が従来よりも小さくなり、そのため、位相シフト領域における補償量を低減することができる。その結果、位相シフト領域の長さを短縮することができるため、半導体レーザの縦モード間隔を反射帯域の幅よりも大きくすることができ、単一モードで発振する発振波長温度無依存半導体レーザを提供することが可能となる。
以下、本発明に係る発振波長温度無依存半導体レーザ(以下、単に半導体レーザという)の例を、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第一の実施例に係る半導体レーザの構成を示す図であり、図1(a)は光導波路に沿った断面図、図1(b)は図1(a)中の光導波路と垂直なb−b'断面図、図1(c)は図1(a)中の光導波路とは垂直なc−c'断面図である。
本実施例に係る半導体レーザ構造の構成について詳細に説明する。
図1(a)に示すように、半導体基板(InP基板)105上には、波長選択性を持ち利得を有する第一の利得領域、すなわち第一のDFB領域101、位相シフト領域102、および波長選択性を持ち利得を有する第二の利得領域、すなわち第二のDFB領域103が設けられている。半導体レーザの両端面には、端面での反射を防止する無反射(AR)膜104が設けられている。
第一および第二のDFB領域101,103は、InP基板105上に積層された、GaInAsPからなる分離閉じ込めヘテロ構造(SCH)層106,107に挟まれたGaInAsP活性層108で構成されるコア層109と、InPクラッド層110からなり、上部SCH層107を周期的に加工し、InPで埋め込むことにより回折格子が形成されている。また、上下に電流注入を行うための電極111,112が形成されている。
図1(b)に示すように、第一のDFB領域101の光導波路に垂直な断面は、半導体113を幅Wのメサ形状にして、半導体とは逆の屈折率の温度依存性を持つ材料として、ポリイミドなどの有機材料114により挟み込む構造となっている。なお、第二のDFB領域103の光導波路に垂直な断面についても、同様の構成となっている。
位相シフト領域102は、InP基板105上に積層された、例えばポリイミドなどの有機材料からなるクラッド層115とコア層116から構成されている。図1(c)に示すように、位相シフト領域102の光導波路に垂直な断面は、コア層116をそれよりも屈折率の低いクラッド層115により囲みこむ構造となっている。
本実施例は、波長選択性を持った第一の利得領域、すなわち第一のDFB領域101と、波長選択性を持った第二の利得領域、すなわち第二のDFB領域103との間に、有機材料などからなり利得を有しない位相シフト領域102を設けることにより、発振波長の温度依存性を制御するようにしたものであり、この点では、図6に示した従来例と同様である。しかしながら、本実施例では、図1(b)に示すように、DFB領域101,103が、半導体のメサ113を有機材料114により挟み込む構造となっている点で、図6(b)に示した、DFB領域001,003が半導体のメサ013を半導体であるInP埋め込み層014により埋め込んでいる構造と相違する。
なお、第一のDFB領域101および第二のDFB領域103を構成する半導体は、上述したInPとGaInAsPの組み合わせに限定するものではなく、InP,GaAs,InGaAs,InGaAsP,AlGaAs,AlGaAsP,GaInAs,GaInNAsなどの任意の材料について適用が可能である。
活性層108の構造は、バルク、多重量子井戸(MQW)、量子細線、量子ドットを問わず、また、SCH層106,107も屈折率をステップまたは連続的に変化させた構造としてもよい。回折格子の形成方法も上記に限定することなく、下部SCH層106へ形成したり、SCH層とは別の層を設けて周期的に加工したりするようにしてもよい。
半導体の結晶成長方法、すなわち積層方法についても特に制約を設けるものではなく、例えば分子線エピタキシー法(Molecular beam epitaxy:MBE)、有機金属気相成長法(metal organic chemical vaper deposition:MOCVD)などの方法を用いることができる。
回折格子は、必ずしも活性層108の上の上部SCH層107に形成する必要はなく、活性層108下部のSCH層106と下部のInP層105との間に形成してもよい。また、回折格子は、導波路の等価屈折率の周期的摂動があればよいので、SCH層106,107とは別に屈折率の周期的分布を設ける層を設けてもよい。
有機材料114は、ポリイミドに限定されるわけではなく、ベンゾシクロブテン(Benzocyclobutene:BCB)やポリメタクリル酸メチル(Poly−Methyle−Methacrylate:PMMA)などの材料も用いることができる。また、コア層116とクラッド層115は、例えば非フッ素化ポリイミドとフッ素化ポリイミドなどの屈折率の異なる材料の組み合わせを用いればよい。有機材料は、スピンコートなどを用いれば容易に塗布することができ、積層することもできる。
また、本実施例では、半導体とは逆の屈折率の温度依存性を持つ材料として有機材料を用いているが、屈折率の温度依存性が半導体とは異なるのであれば、有機材料に限定することなく、その他の材料であってもよい。
続いて、本実施例における半導体レーザの動作原理について説明する。
第一のDFB領域101で発光もしくは反射された光は、位相シフト領域102を通り、第二のDFB領域103において増幅、反射される。そして、位相シフト領域102を再度通って第一のDFB領域101に戻り、再度反射される。こうして、帰還を生じさせつつ、元の位置に強めあう位相で戻ってきた波長についてのみ、レーザ発振を発生させることができる。これにより、第一のDFB領域101および第二のDFB領域103において温度変化により生じる、反射する波長およびその位相の変動を、位相シフト領域102における温度変化により生じる位相シフト量の変化により補償することが可能となる。
このため、位相シフト領域102に半導体とは屈折率の温度依存性が異なる材料を用いることで、半導体レーザの温度依存性を制御することが可能となる。ポリイミドなどの有機材料は、屈折率の温度依存性が半導体とは逆であるため、温度依存性を相殺し、発振波長の安定化を図ることが可能となる。
つまり、DFB領域101,103においては、温度が上昇すると半導体の屈折率が上昇するため、回折格子の反射帯域、すなわちストップバンドは長波長側に移動する。一方、位相シフト領域の屈折率は温度上昇に伴い小さくなるので、強め合う位相の光の波長は、ストップバンド内で短波長側に移動する。そのため、ストップバンドの移動量とストップバンド内における強め合う光の波長の移動量の度合いを調整することにより発振波長は安定化される。
位相シフト量変化で波長変化が生じる最大の値は、ストップバンド幅により制限される。すなわち、温度上昇による発振波長の長波長化を位相シフト量変化により補償するためには、ストップバンド幅が広いことが必要である。通常のDFBレーザにおける波長の温度による変化は0.1nm/℃程度であるので、20−80℃の範囲で波長を安定化するには6nmの補償が必要である。すなわち、ストップバンド幅が6nm以上必要である。
図2は、回折格子の結合係数κと回折格子長Lの積κLとに対するストップバンド幅(図中、実線で示す)とブラッグ波長における反射率(図中、破線で示す)を示す図である。図2から、ストップバンド幅を広げるためには、κを大きくするかLを短くすれば良いことがわかる。しかしながら、Lを短くしすぎると反射率が小さくなってしまうため、閾値電流の増加や最悪の場合はレーザ発振に至らない可能性がある。
反射率は出力効率にも関わるパラメータであるため、閾値電流と出力効率などの関係から得ようとする特性によって決定されるべきである。具体的には、例えば、反射率90%以上を得るためには、κLを1.8以上としなければならず、反射率95%以上を得るためには、κLを2.2以上としなければならない。
このため、ストップバンドを6nm以上とし、反射率を90%以上とするためには、κを150cm-1以上としなければならない。なお、ストップバンドを6nm以上とし、反射率を95%以上とするためには、κは150cm-1では足りないが200cm-1程度であれば十分である。
温度補償範囲を広げたり、動作範囲に余裕を持たせたりするためには、ストップバンドを更に広げ10nm程度とすればよい。ストップバンドを10nm以上とし、反射率を90%以上とするためには、κを250cm-1以上としなければならない。なお、ストップバンドを10nm以上とし、反射率を95%以上とするためには、κは250cm-1では足りないが300cm-1程度であれば十分である。
また、DFB領域で強く反射される反射帯域、すなわちストップバンドの中で、位相が強めあう波長、つまり縦モードの数は、縦モード間隔に依存する。縦モード間隔は、DFB領域の回折格子の実効長と、位相シフト領域の長さの和の逆数に比例する。
具体的には、縦モード間隔がストップバンド幅よりも広くなるように設定することにより一個の縦モードのみを回折格子のストップバンド内に存在させることが可能となり、ストップバンド外の他の縦モードは反射損失が大きくなるため、単一モード動作の安定性を高めることができる。しかし、逆に言えば、単一モード動作の安定性を高めるためには、縦モード間隔を広げる必要があり、回折格子の実効長と位相シフト領域の長さの和の逆数を大きくする必要があるため、位相シフト領域の長さが制限される。
位相シフトの大きさは、DFB領域と位相シフト領域の屈折率の温度依存性の差と、位相シフト領域の長さに比例する。すなわち、DFB領域と位相シフト領域の屈折率の温度依存性の差が大きいほど、また、位相シフト領域の長さが長いほど、温度変化に対して位相シフトの変化量が大きくなる。
まず、従来構造のように、DFB領域のメサが半導体で埋め込まれた構造を考えてみると、温度に対して発振波長を完全に安定化(アサーマル化)させるためには、ストップバンドの長波長化を完全に打ち消す位相シフト量変化を起こさせる必要がある。DFB領域の有効長および屈折率の温度依存性をそれぞれLeff,ΔND、位相シフト領域の長さおよび屈折率の温度依存性をそれぞれLp,ΔNpとすると、
2Leff×ΔND+Lp×ΔNp=0 (2)
を満たす必要がある。DFB領域と位相シフト領域の屈折率の温度依存性は材料によって固定されるために、補償範囲を決定し回折格子の結合係数を決定すると有効長が決まり、材料を決定すると位相シフト領域の長さが決定する。
本発明の第一の実施例では、DFB領域の半導体メサの両脇を有機材料により挟み込む構造となっている。これにより、DFB領域における屈折率の温度依存性が、光が半導体に閉じ込められる割合に従って変わることになる。一方、従来の構造では、前述のように位相シフト領域の長さを長くすると、単一モード動作の安定性が損なわれるため、長さによる制限から材料が制限されていた。
詳しくは、半導体部および有機材料の屈折率の温度依存性は、それぞれおおよそΔND,ΔNpであると考えられるから、半導体に閉じ込められる光の割合をΓとすると、有機材料で挟まれた場合のDFB領域の屈折率の温度依存性ΔND'は、おおよそ
ΔND'=ΓΔND+(1−Γ)ΔNp (3)
と考えることができる。このときのアサーマル条件は、(2)式におけるDFB領域の屈折率の温度依存性ΔNDをΔND'で置き換え
2Leff×ΔND'+Lp×ΔNp=0 (4)
とすればよい。
図3は、メサ幅Wに対する、半導体部113に閉じ込められる光の割合を示す図である。半導体部113の屈折率は3.24、有機材料114の屈折率は1.52とした。通常、通信で用いられる1.55μm程度の波長帯において半導体の屈折率は3以上であるのに対し、半導体とは屈折率の温度依存性が逆の有機材料の屈折率は2以下であり、屈折率の差が大きい。そのため、有機材料114で半導体のメサ部113を挟む構造の場合には、メサ部113の両脇をInPで埋め込む構造に比べ、メサ部113に閉じ込められる光の割合が大きくなる。
例えば、図3および(3)式から、半導体の屈折率の温度依存性と大きさが同じで正負の符号が逆の温度依存性を持つ材料を用いた場合、メサ幅Wを0.22μm程度とすることにより、半導体に閉じ込められる光の割合が0.5程度となり、屈折率の温度依存性がなくなり、有機材料で作られた位相シフト領域がなくとも発振波長が安定する。しかしながら、メサ幅Wを小さくしすぎると、半導体側壁で生じる表面再結合の影響などのためにレーザ特性が劣化してしまう。
本発明のレーザ構造でアサーマル化を実現するためには、(2)式からわかるように、DFB領域のみで屈折率の温度依存性を完全に補償する必要はなく、DFB領域と位相シフト領域の双方を考慮し、全体として温度依存性を補償すればよい。つまり、DFB領域における温度依存性の補償は、単一モード動作のための位相シフト領域の長さの制限を緩和するために行えばよく、位相シフト領域に用いる材料に応じてDFB領域における補償量を決定すればよい。
従来構造におけるDFB領域の屈折率の温度依存性ΔNDと、有機材料で挟まれた場合のDFB領域の屈折率の温度依存性ΔND'との関係は、ΔND>ΔND'であるから、(2)式と(4)式を比較すると、位相シフト領域の長さLpを短くすることが可能となることがわかる。例えば、DFB領域においてメサ幅0.4μm程度であれば、5%程度以上の光が半導体以外にかかることとなり、(3)式に従ってDFB領域の屈折率の温度依存性が低下するため、その分、(2)から(4)式に従って位相シフト領域における必要な長さを短くすることができる。
図3から、DFB領域で半導体以外の材料の影響(1−Γ)が0.1%程度であれば、半導体メサの幅を1.4μm程度とすればよい。0.1%程度では足りず、0.3%程度必要であれば、半導体メサ幅を1μm程度とすればよい。1%程度の補償が必要であれば、半導体メサ幅は0.7μm程度とすればよい。5%程度の補償が必要であれば、半導体メサ幅は0.42μm程度とすればよい。DFB領域でのみ、完全に温度依存性を補償する場合(メサ幅0.22μm程度)に比べて、十分メサ幅を広くすることができ、レーザ特性に与える影響も抑えることが可能となる。
例えば、DFB領域の半導体メサ部の温度による屈折率変化量ΔNDを3.0×10-4、位相シフト領域の温度による屈折率変化量ΔNpを−1.6×10-4とすると、DFB領域の半導体メサ部を、位相シフト領域を構成する材料で挟む構造とした場合、半導体メサ部の幅を0.42μmとすれば、半導体以外の材料から5%程度の寄与があり、ΔND'は2.77×10-4となる。従って、DFB領域の有効長が10μmとすると、本実施例の構造を用いた場合は、位相調整領域長は34.6μmでよい。一方、従来構造のDFB領域を用いた場合は、37.5μm必要となるため、本実施例による構造を用いれば、位相調整領域長を約3μm短縮できることになる。
これにより、縦モード間隔は、従来構造の9.9nmから、10.4nmに拡大する。100度程度の温度範囲での波長安定性を考えた場合、回折格子のブラッグ波長は、10度上昇につきおよそ1nmの長波長化が起きるので、これを位相シフト量変化により補償するためには、およそ10nmのストップバンドが必要となる。ストップバンド幅が縦モード間隔と同程度であるため、本発明により縦モード間隔が広がることにより、拡大量がわずかであっても、単一モード特性が向上することになる。
また、本実施例では、屈折率1.5程度の有機材料で半導体メサを挟んでいるが、屈折率が1.5より大きい材料を用いることにより、半導体メサ以外にかかる光フィールドの割合が多くなるので、位相シフト領域をより短くすることができ、縦モード間隔をより広げることができる。
また、本実施例では、半導体領域の両側を有機材料により挟み込む構造としている。しかし、片側だけに有機材料を用いる構造とした場合であっても、両側を有機材料で挟み込む構造に比べて、効果は少なくなってしまうが、有機材料にかかる光フィールドの割合分だけは効果を得ることができる。
図4は、本発明の第二の実施例を説明する図であり、図4(a)は光導波路に沿った断面図、図4(b)は図4(a)中の光導波路と垂直なb−b'断面図、図4(c)は図4(a)中の光導波路とは垂直なc−c'断面図である。
図4に示すように、本実施例は、位相シフト領域202のDFB領域201の反対側、すなわち第一の実施例において第二のDFB領域であった箇所を、波長選択性を有し利得を有しない反射領域である高反射膜217に置き換えた構成となっている。つまり、第一の実施例では、波長選択のための回折格子を形成した利得を有する二つのDFB領域の間に、半導体以外の材料からなる位相シフト領域を設けたが、共振器を構成するための反射領域のどちらか一方に波長選択性があれば良い。
第二の実施例の半導体レーザ構造の構成について詳細に説明する。
図4(a)に示されるように、半導体基板上には、波長選択性を持ち利得を有するDFB領域201と位相シフト領域202が直列に接続されている。半導体レーザの共振器端面は、DFB領域201側には、端面での反射を防止する無反射(AR)膜204が設けられており、位相シフト領域202側には、高反射(HR)膜217が設けられている。
DFB領域201は、InP基板205上に積層された、GaInAsPからなる分離閉じ込めヘテロ構造(SCH)層206,207に挟まれたGaInAsP活性層208で構成されるコア層209と、InPクラッド層210からなり、上部SCH層207を周期的に加工し、InPで埋め込むことにより回折格子が形成されている。また、上下に電流注入を行うための電極211,212が形成されている。
図4(b)に示すように、DFB領域201の光導波路に垂直な断面は、半導体213を幅Wのメサ形状にして、ポリイミドなどの有機材料214により挟み込む構造となっている。
位相シフト領域202は、InP基板205上に積層された、例えばポリイミドなどの有機材料からなるクラッド層215と、コア層216から構成されている。そして、図4(c)に示すように、位相シフト領域202の光導波路に垂直な断面は、コア層216をそれよりも屈折率の低いクラッド層215により囲みこむ構造となっている。
第二の実施例は、第一の実施例のうち第二のDFB領域を高反射膜217に変更したものであるから、第二の実施例で用いる半導体材料や有機材料、製造方法、活性層やSCHの構造などは、第一の実施例で説明したものを適用できる。
次に、第二の実施例の原理および利点について説明する。
DFB領域201で発光もしくは反射された光は、位相シフト領域202を通り、高反射膜217で反射される。そして、位相シフト領域202を再度通ってDFB領域201に戻り、再度反射される。こうして、帰還を生じさせつつ、元の位置に強めあう位相で戻ってきた波長においてのみ、レーザ発振を発生させることができる。これにより、DFB領域201において温度変化により生じる、反射する波長およびその位相の変動を、位相シフト領域202において温度変化により生じる位相シフト量の変化により補償することが可能となる。
このため、位相シフト領域202に半導体213とは屈折率の温度依存性が異なる材料を用いることで、半導体レーザの温度依存性を制御することが可能となる。ポリイミドなどの有機材料は、屈折率の温度依存性が半導体213とは逆であるため、温度依存性を相殺し、発振波長の安定化を図ることが可能となる。
つまり、DFB領域201においては、温度が上昇すると半導体の屈折率が上昇するため、回折格子の反射帯域、すなわちストップバンドは長波長側に移動する。一方、位相シフト領域202の屈折率は温度上昇により小さくなるので、強め合う位相の光の波長は、ストップバンド内で短波長側に移動する。そのため、両者の移動量の度合いを調整することにより発振波長は安定化される。
第一の実施例で説明したように、縦モード間隔は、第一と第二のDFB領域の有効共振器長と位相シフト領域長の和の逆数に比例する。図4に示した第二の実施例のようにDFB領域を片側にだけ設けた構成とすることにより、DFB領域の長さの分だけ共振器長を短縮し、縦モード間隔を広げることができる。さらに、DFB領域で発光した光が位相シフト領域を通り、高反射膜で反射され、再度位相シフト領域を通りDFB領域に戻るため、第一の実施例と比べて位相シフトの量が2倍となる。従って、位相シフト領域を短縮することができ、さらに縦モード間隔を広げることができる。
図5は、本発明の第三の実施例を説明する図であり、図5(a)は光導波路に沿った断面図、図5(b)、図5(c)、図5(d)はそれぞれ図5(a)中の光導波路と垂直な、b−b'断面図、c−c'断面図、d−d’断面図である。
本実施例は、図5に示すように、位相シフト領域302のDFB領域301の反対側、すなわち第一の実施例で第二のDFB領域であった箇所を分布反射器(DBR)303に置き換えた構成となっている。つまり、第一の実施例において、波長選択のための回折格子を形成した利得を有する二つのDFB領域の間に、半導体以外の材料からなる位相シフト領域を設けたが、図4に示すように、位相シフト領域302に対してDFB領域301の反対側、すなわち、実施例1で第二のDFB領域であった箇所を分布反射器(以下、DRB領域という)303に置き換えても良い。つまり、反射器の特性を有した利得を持たない領域としてもよい。
第三の実施例の半導体レーザ構造の構成について詳細に説明する。
図5(a)に示すように、半導体基板上には、波長選択性を持ち利得を有するDFB領域301、位相シフト領域302、DBR領域303が設けられている。半導体レーザの共振器の両端面には、端面での反射を防止する無反射(AR)膜304が設けられている。
DFB領域301は、InP基板305上に積層された、GaInAsPからなる分離閉じ込めヘテロ構造(SCH)層306,307に挟まれたGaInAsP活性層308で構成されるコア層309と、InPクラッド層310からなり、上部SCH層307を周期的に加工し、InPで埋め込むことにより回折格子が形成されている。また、上下に電流注入を行うための電極311,312が形成されている。
図5(b)に示すように、DFB領域301の光導波路に垂直な断面は、半導体313を幅Wのメサ形状にして、ポリイミドなどの有機材料314により挟み込む構造となっている。
位相シフト領域302は、InP基板305上に積層された、例えばポリイミドなどの有機材料からなるクラッド層315と、コア層316から構成されている。図5(c)に示すように、位相シフト領域302の光導波路に垂直な断面は、コア層316をそれよりも屈折率の低いクラッド層315により囲みこむ構造となっている。
DBR領域301は、InP基板305上に積層された、GaInAsPからなるコア層318、InPクラッド層310から構成されている。コア層318とクラッド層310の間には、回折格子が形成されており、分布反射器となっている。図5(d)に示すように、DBR領域303の光導波路に垂直な断面は、半導体319を幅Wのメサ形状にして、ポリイミドなどの有機材料314によって挟み込む構造となっている。
また、本実施例ではDFB領域とDBR領域はどちらも同様に半導体メサ313、319の両脇を有機材料314により挟み込む構造となっているが、どちらか片方のみを有機材料314で挟む構造として、もう一方を半導体で埋め込む構造としてもよい。
第三の実施例は、第一の実施例のうち第二のDFB領域をDBR領域に変更したものであるから、第三の実施例で用いる半導体材料や有機材料、製造方法、活性層やSCHの構造などは、第一の実施例で説明したものを適用できる。
DFB領域301で発光もしくは反射された光は、位相シフト領域302を通り、DBR領域303において反射される。そして、位相シフト領域302を再度通り、DFB領域301に戻り、再度反射される。こうして、帰還を生じさせつつ、元の位置に強めあう位相で戻ってきた波長においてのみ、レーザ発振を発生させることができる。これにより、DFB領域301およびDBR領域303において温度変化により生じる反射する波長およびその位相の変動を、位相シフト領域302において温度変化により生じる位相シフト量の変化により補償することが可能となる。
このため、位相シフト領域302に半導体313とは屈折率の温度依存性が異なる材料を用いることで、半導体レーザの温度依存性を制御することが可能となる。ポリイミドなどの有機材料は、屈折率の温度依存性が半導体とは逆であるため、温度依存性を相殺し、発振波長の安定化を図ることが可能となる。
つまり、DFB領域301においては、温度が上昇すると半導体の屈折率が上昇するため、回折格子の反射帯域、すなわちストップバンドは長波長側に移動する。一方、位相シフト領域302の屈折率は温度上昇により小さくなるので、強め合う位相の光の波長は、ストップバンド内で短波長側に移動する。そのため、両者の度合いを調整することにより発振波長は安定化される。
加えて、第三の実施例では、利得を持たないDBR領域303に電流注入を行うことにより屈折率を変化させることができる。温度上昇により半導体313の屈折率は増加するが、電流注入により半導体313の屈折率は減少する。これにより、DBR領域303において反射される光の波長や位相を変化させることが可能となる。
発振波長が温度に依存しないDBR領域303の素子は、発振波長が素子構造により決定されると、発振波長を所望の波長にすることができない。そこで、初期もしくは基準温度にてDBR領域に電流を注入して波長を調節し、発振波長の温度無依存動作中は、DBR領域に流れる電流を一定にしておけばよい。このようにすることにより、発振波長のトリミングを行いつつ、温度無依存動作を行うことができる。
本発明は、発振波長温度無依存半導体レーザに利用可能であり、詳しくは、レーザの発振波長の温度による変化量の調整に適用して好適なものである。
図1(a)は本発明の実施例1に係る発振波長温度無依存半導体レーザの構成を光導波路に沿って模式的に示す断面図、図1(b)は図1(a)におけるb−b'断面図、図1(c)は図1(a)におけるc−c'断面図である。 本発明の実施例1における回折格子の結合係数と長さの積とストップバンド幅および反射率の関係を説明するグラフである。 本発明の実施例1における半導体のメサ幅と光が半導体に閉じ込められる割合を説明するグラフである。 図4(a)は本発明の実施例2に係る発振波長温度無依存半導体レーザの構成を光導波路に沿って模式的に示す断面図、図4(b)は図4(a)におけるb−b'断面図、図4(c)は図4(a)におけるc−c'断面図である。 図5(a)は本発明の実施例3に係る発振波長温度無依存半導体レーザの構成を光導波路に沿って模式的に示す断面図、図5(b)は図5(a)におけるb−b'断面図、図5(c)は図5(a)におけるc−c'断面図、図5(d)は図5(a)におけるd−d'断面図である。 図6(a)は従来の半導体レーザの構成を光導波路に沿って模式的に示す断面図、図6(b)は図6(a)におけるb−b'断面図、図6(c)は図6(a)におけるc−c'断面図である。 半導体レーザの反射スペクトルおよび反射波の位相特性を示す図である。 半導体レーザの発振波長の温度依存性の補償原理を説明する図である。
符号の説明
101,103,201,301 DFB領域
102,202,302 位相シフト領域
112,212,312 有機材料
113,213,313 半導体メサ
217 高反射膜
303 DBR領域
111,112,211,212,311,312 電極

Claims (7)

  1. 波長選択性を有する利得領域と、前記利得領域に光学的に結合され、実効的な屈折率の温度依存性が前記利得領域と異なる位相シフト領域と、前記位相シフト領域に光学的に結合され、前記位相シフト領域から伝搬する光を前記位相シフト領域へ反射させる反射領域とを備え、少なくとも前記利得領域又は前記反射領域のいずれか一方が、光が導波する半導体メサと、該半導体メサの少なくとも一方の側面に配置された半導体とは逆の屈折率の温度依存性を有する材料とにより構成されていることを特徴とする発振波長温度無依存半導体レーザ。
  2. 前記反射領域が波長選択性を有する利得領域であることを特徴とする請求項1記載の発振波長温度無依存半導体レーザ。
  3. 前記反射領域が波長選択性を有し利得を有しない反射領域であることを特徴とする請求項1記載の発振波長温度無依存半導体レーザ。
  4. 前記波長選択性が回折格子によるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発振波長温度無依存半導体レーザ。
  5. 前記回折格子の結合係数が150cm-1であることを特徴とする請求項4記載の発振波長温度無依存半導体レーザ。
  6. 前記回折格子のストップバンド内には、縦モードが一つのみ存在することを特徴とする請求項4又は請求項5記載の発振波長温度無依存半導体レーザ。
  7. 前記波長選択性を有し利得を有しない反射領域に電流注入することによって屈折率を制御する構成であることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれかに記載の発振波長温度無依存半導体レーザ。
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