JP2007157872A - 放射線固体検出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】照射された放射線の線量あるいは該放射線の励起により発せられる光の光量に応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部に、潜像電荷を同電位化せしめる導電部材を潜像の画素毎に各別に複数設けた放射線固体検出器において、導電部材の電荷収集効率を向上させる。
【解決手段】第1導電層21、記録用光導電層22、読取用光導電層23、第2導電層24、絶縁層30、支持体18をこの順に配し、記録用光導電層22と読取用光導電層23との界面に潜像電荷を同電位化せしめるマイクロプレート28を潜像の画素毎に各別に2次元状に複数配設し、この界面において潜像電荷を蓄積する蓄電部27を形成させ、放射線固体検出器20を構成する。このとき、マイクロプレート28の端部の断面形状を円弧状とし、この円弧の半径Rを、互いに隣接するマイクロプレート28同士の間隔Iの1/2よりも大きくなるように構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、照射された放射線の線量あるいは該放射線の励起により発せられる光の光量に応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部に、潜像電荷を同電位化せしめる導電部材を潜像の画素毎に各別に複数設けた放射線固体検出器に関するものである。
今日、医療診断等を目的とする放射線撮影において、放射線を検出して得た電荷を潜像電荷として蓄電部に一旦蓄積し、該蓄積した潜像電荷を放射線画像情報を表す電気信号に変換して出力する放射線固体検出器(以下単に検出器ともいう)を使用する放射線画像情報記録読取装置が各種提案されている。この装置において使用される放射線固体検出器としては、種々のタイプのものが提案されているが、蓄積された電荷を外部に読み出す電荷読出プロセスの面から、検出器に読取光(読取用の電磁波)を照射して読み出す光読出方式のものがある。
本出願人は、読出しの高速応答性と効率的な信号電荷の取り出しの両立を図ることができる光読出方式の放射線固体検出器として、特許文献1、特許文献2、特許文献3において、記録用の放射線あるいは該放射線の励起により発せられる光(以下記録光という)に対して透過性を有する第1導電層、記録光を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、第1導電層に帯電される電荷と同極性の電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該同極性の電荷と逆極性の電荷に対しては略導電体として作用する電荷輸送層、読取光の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、読取光に対して透過性を有する第2導電層を、この順に積層して成り、記録用光導電層と電荷輸送層との界面に形成される蓄電部に、画像情報を担持する潜像電荷(静電潜像)を蓄積する検出器を提案している。
そして、上記特許文献2および特許文献3においては、特に、読取光に対して透過性を有する第2導電層の電極を多数の読取光に対して透過性を有する電荷検出用線状電極からなるストライプ電極とすると共に、蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じたレベルの電気信号を出力させるための多数の補助線状電極を、前記電荷検出用線状電極と交互にかつ互いに平行となるように、第2導電層内に設けた検出器を提案している。
このように、多数の補助線状電極からなるサブストライプ電極を第2導電層内に設けることにより、蓄電部とサブストライプ電極との間に新たなコンデンサが形成され、記録光によって蓄電部に蓄積された潜像電荷と逆極性の輸送電荷を、読取りの際の電荷再配列によってこのサブストライプ電極にも帯電させることが可能となる。これにより、読取用光導電層を介してストライプ電極と蓄電部との間で形成されるコンデンサに配分される前記輸送電荷の量を、このサブストライプ電極を設けない場合よりも相対的に少なくすることができ、結果として検出器から外部に取り出し得る信号電荷の量を多くして読取効率を向上させると共に、読出しの高速応答性と効率的な信号電荷の取り出しの両立をも図ることができるようになっている。
さらに、特許文献2および特許文献3において、蓄電部に潜像電荷を同電位化せしめる導電部材(マイクロプレート)を潜像の画素毎に各別に複数設けた検出器を提案している。
このように、蓄電部に導電部材を設けることにより、導電部材の範囲内では潜像電荷の電位が一定に保たれるため、一般に読み出しにくい画素周辺部の潜像電荷を、導電部材内である限り読出しの進行に応じて、導電部材中央部、すなわち画素中央部に移動せしめることができ、その結果、潜像電荷をより十分に放電させることができるようになるため、読出効率を改善することができる。また、画素を導電部材が配設された固定位置に形成することが可能となり、ストラクチャーノイズの補正を行うことも容易となる。
なお、このような導電部材を蓄電部に設けた場合、電荷輸送層を設けなくても導電部材に電荷を蓄積できるため、電荷輸送層は必ずしも設ける必要は無くなる。
特開2000−105297号公報 特開2000−284056号公報 特開2000−284057号公報
蓄電部に導電部材を潜像の画素毎に各別に複数設けた場合、記録用光導電層で発生した電荷のうち、導電部材に収集された電荷は良好な画像の読出しに寄与するが、導電部材と導電部材との間では電荷が導電部材に収集されずに通過してしまい、この部分の電荷は導電部材の影響を受けないため、画像形成の際に利用効率の低い電荷が生じることになる。
この様な蓄電部を通過する電荷を少なくするために、導電部材同士の間隔を狭めることが考えられるが、その場合であっても、導電部材の加工精度上の問題、さらには導電部材は画素毎に各別に設ける必要があるため、間隔を完全に無くすことは不可能である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、照射された放射線の線量あるいは該放射線の励起により発せられる光の光量に応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部に、潜像電荷を同電位化せしめる導電部材を潜像の画素毎に各別に複数設けた放射線固体検出器において、導電部材の電荷収集効率を向上させた放射線固体検出器を提供することを目的とするものである。
本発明による放射線固体検出器は、記録光に対して透過性を有する第1の導電層と、記録光の照射を受けることにより光導電性を呈する記録用光導電層と、記録光の光量に応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部と、読取光の照射を受けることにより光導電性を呈する読取用光導電層と、読取光に対して透過性を有する多数の電荷検出用線状電極を備えた第2の導電層とをこの順に積層してなり、蓄電部に潜像電荷を同電位化せしめる導電部材が潜像の画素毎に各別に複数設けられた放射線固体検出器において、導電部材の最厚部の厚さが、互いに隣接する導電部材同士の間隔の1/2よりも厚く、互いに隣接する導電部材の側面上端部同士の間隔が、互いに隣接する導電部材の側面最端部同士の間隔よりも広くなるように構成されていることを特徴とするものである。
ここで、「画素毎に設けられている」とは、潜像電荷を同電位化させ、読出時に画素周辺部の電荷を画素中央部に集中させることができるように、各画素に、好ましくは1つの導電部材が設けられることを意味し、1画素に対して多数の導電部材がランダムに配設され、読出時に画素周辺部の電荷を画素中央部に集中させることができない態様のものは含まない。
また、「各別に」とは、各導電部材が、他の画素との間では、離散した状態、つまり、接続されないフローティング状態で配設されることを意味する。なお、1画素に対して複数の導電部材を設ける場合には、1画素分の部材間を電気的に接続しておくのが好ましい。
また、本発明においては放射線固体検出器の各層の積層方向において記録光入射面側(第1の導電層側)を上側、読取光入射面側(第2の導電層側)を下側としている。そのため、「導電部材の側面上端部」とは、導電部材の側面における記録光入射面側の端部を意味する。
また、「記録光」としては、画像情報を担持する電磁波であって、固体検出器に照射することにより該固体検出器に画像情報を潜像電荷(静電潜像)として記録させ得るものであればどのようなものを用いてもよく、例えば光や放射線等を用い得る。
また、「読取光」としては、画像検出器に照射することにより該画像検出器に記録されている潜像電荷(静電潜像)に応じた電流を発生させ得る電磁波であればどのようなものを用いてもよく、例えば光や放射線等を用い得る。
また、「電荷検出用線状電極」とは、読取用光導電層内で発生した電荷対を検出するための電極であり、読取用光導電層内へ読取光を入射させるべく、読取光に対して透過性を有することが望ましいが、線状電極間から入射する読取光により読取用光導電層内に十分な電荷対が発生可能な場合は、電荷検出用線状電極は必ずしも透過性を有する必要はない。
また、第2の導電層は、電荷検出用線状電極と交互に配置された補助線状電極を備えたものとしてもよい。
ここで、「補助線状電極」とは、蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じたレベルの電気信号を出力させるための電極であり、読取光に対して遮光性を有することが望ましいが、補助線状電極と読取光照射手段との間に遮光性を有する遮光膜等を設ける場合は、補助線状電極は必ずしも遮光性を有する必要はない。ここで、「遮光性」とは、読取光を完全に遮断して全く電荷対を発生させないものに限らず、その読取光に対する多少の透過性は有していてもそれにより発生する電荷対が実質的に問題とならない程度のものも含むものとする。従って、読取用光導電層に発生する電荷対は全て電荷検出用線状電極を透過した読取光や、線状電極間から入射した読取光によるものとは限らず、補助線状電極を僅かに透過した読取光によっても読取用光導電層において電荷対が発生しうるものとする。
また、導電部材の端部の断面形状を円弧状とし、この円弧の半径を、互いに隣接する導電部材同士の間隔の1/2よりも大きくなるように構成することが好ましい。
なお、本発明による固体検出器を使用して放射線画像の記録や読取りを行うに際しては、例えば、上記特許文献2に記載されたような、本発明を適用しない従来の固体検出器を用いた記録方法および読取方法並びにその装置を変更することなく、そのまま利用することができる。
本発明による放射線固体検出器によれば、照射された放射線の線量あるいは該放射線の励起により発せられる光の光量に応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部に、潜像電荷を同電位化せしめる導電部材を潜像の画素毎に各別に複数設けた放射線固体検出器において、導電部材の最厚部の厚さを、互いに隣接する導電部材同士の間隔の1/2よりも厚く、互いに隣接する導電部材の側面上端部同士の間隔を、互いに隣接する導電部材の側面最端部同士の間隔よりも広くなるように構成したことにより、記録光照射時(静電潜像記録時)の蓄電部における導電部材と導電部材との間の電界方向が、放射線固体検出器の各層の積層方向から導電部材へ向けて傾く、いわゆる電界レンズ効果が生じ、従来、導電部材と導電部材との間で導電部材に収集されずに通過していた電荷が導電部材へ向けて移動するようになるので、導電部材の電荷収集効率を向上させることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の放射線固体検出器の一実施の形態の概略構成を示す図であり、図1(A)は放射線固体検出器20の斜視図、図1(B)は放射線固体検出器20のQ矢指部のXZ断面図、図1(C)は放射線固体検出器20のP矢指部のXY断面図である。また、図2は導電部材(マイクロプレート)の配置を説明するための上面図、図3は導電部材周囲の拡大断面図(図1(B)と同方向から見た断面図)である。
この放射線固体検出器20は、被写体を透過したX線等の放射線の画像情報を担持する記録光(放射線もしくは放射線の励起により発生した光)に対して透過性を有する第1導電層21、この第1導電層21を透過した記録光の照射を受けることにより電荷対を発生し導電性を呈する記録用光導電層22、読取光の照射を受けることにより電荷対を発生して導電性を呈する読取用光導電層23、ストライプ電極25およびサブストライプ電極26を備えた第2導電層24、読取光に対して透過性を有する絶縁層30、読取光に対して透過性を有する支持体18をこの順に配してなるものである。記録用光導電層22と読取用光導電層23との界面には、潜像電荷を同電位化せしめるマイクロプレート(導電部材)28が潜像の画素毎に各別に2次元状に複数配設され、この界面において潜像電荷を蓄積する蓄電部27が形成されている。
支持体18としては、読取光に対して透明なガラス基板等を用いることができる。また、読取光に対して透明であることに加えて、その熱膨張率が読取用光導電層23の物質の熱膨張率と比較的近い物質を使用するとより望ましい。例えば、読取用光導電層23としてa−Se(アモルファスセレン)を使用する場合であれば、Seの熱膨張率が3.68×10−5/K@40℃ であることを考慮して、熱膨張率が1.0〜10.0×10−5/K@40℃、より好ましくは、4.0〜8.0×10−5/K@40℃である物質を使用する。熱膨張率がこの範囲の物質としては、ポリカーボネートやポリメチルメタクリレート(PMMA)等の有機ポリマー材料を使用することができる。これによって、基板としての支持体18と読取用光導電層23(Se膜)との熱膨張のマッチングがとれ、特別な環境下、例えば寒冷気候条件下での船舶輸送中等において、大きな温度サイクルを受けても、支持体18と読取用光導電層23との界面で熱ストレスが生じ、両者が物理的に剥離する、読取用光導電層23が破れる、あるいは支持体18が割れる等、熱膨張差による破壊の問題が生じることがない。さらに、ガラス基板に比べて有機ポリマー材料は衝撃に強いというメリットがある。
記録用光導電層22の物質としては、a−Se(アモルファスセレン)、PbO、PbI 等の酸化鉛(II)やヨウ化鉛(II)、Bi12(Ge,Si)O20、Bi/有機ポリマーナノコンポジット等のうち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が適当である。
読取用光導電層23の物質としては、a−Se,Se−Te,Se−As−Te,無金属フタロシアニン,金属フタロシアニン,MgPc(Magnesium phtalocyanine),VoPc(phaseII of Vanadyl phthalocyanine),CuPc(Cupper phtalocyanine)等のうち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が好適である。
記録用光導電層22の厚さは、記録光を十分に吸収できるようにするには、50μm以上1000μm以下であるのが好ましい。
また読取用光導電層23の厚さは記録用光導電層22の厚さの1/2以下であることが望ましく、また薄ければ薄いほど読取時の応答性が向上するので、例えば1/10以下、さらには1/100以下等にするのが好ましい。
マイクロプレート28は、例えば、真空蒸着または化学的堆積を用いて読取用光導電層23上に堆積され、金、銀、アルミニウム、銅、クロム、チタン、白金等の単一金属や酸化インジウム等の合金で、極めて薄い膜から作ることができる。該マイクロプレート28は、連続層として堆積させることができ、連続層は次にエッチングされて、解像可能な最小の画素と同一の範囲内の寸法を持つ複数の個々の離散マイクロプレートとして形成される。この離散マイクロプレートはレーザーアプレーションまたはホトエッチング等光微細加工技術を利用して作ることもできる(”Imaging Procesing &Materials”Chapter 18の”Imaging for Microfabrication”(J.M.Shaw,IBM Watson Research Center)参照)。
マイクロプレート28は、図2に示すように、上面(下面)から見た際に円形形状で、等間隔で画素毎に各別に配列されている。また、図3に示すように、マイクロプレート28の端部の断面形状は円弧状であり、この円弧の半径Rは、互いに隣接するマイクロプレート28同士の間隔Iの1/2よりも大きくなるように構成されている。具体的には、互いに隣接するマイクロプレート28同士の間隔Iを20μmとした場合には、マイクロプレート28の端部の円弧の半径Rを10μm以上とすればよい。
なお、マイクロプレート28の上面(下面)から見た形状は円形に限定されるものではなく、矩形もしくは多角形とする等、どのような形状としてもよい。
第1導電層21としては、記録光に対して透過性を有するものであればよく、例えば可視光に対して透過性を持たせる場合には、光透過性金属薄膜として周知のネサ皮膜(SnO )、ITO(Indium Tin Oxide)、あるいはエッチングのし易いアモルファス状光透過性酸化金属であるIDIXO(Idemitsu Indium X-metal Oxide ;出光興産(株))等の酸化金属を50〜200nm厚程度、好ましくは100nm以上にして用いることができる。また、アルミニウムAl、金Au、モリブデンMo、クロムCr等の純金属を、例えば20nm以下(好ましくは10nm程度)の厚さにすることによって可視光に対して透過性を持たせることもできる。なお、記録光としてX線を使用し、第1導電層21側から該X線を照射して画像を記録する場合には、第1導電層21としては可視光に対する透過性が不要であるから、該第1導電層21は、例えば100nm厚のAlやAu等の純金属を用いることもできる。
第2導電層24は、多数の読取光透過性のエレメント(電荷検出用線状電極)25aをストライプ状に配列して成るストライプ電極25と多数の読取光遮光性のエレメント(補助線状電極)26aをストライプ状に配列してなるサブストライプ電極26とを備えている。各エレメント25a,26aは、エレメント25aとエレメント26aとが交互にかつ互いに平行に配置されるように配列されている。なお、ストライプ電極25とサブストライプ電極26とは電気的に絶縁されている。サブストライプ電極26は、記録用光導電層22と読取用光導電層23との界面に形成される蓄電部27に蓄積された潜像電荷の量に応じたレベルの電気信号を出力させるための導電部材である。
ここで、ストライプ電極25の各エレメント25aを形成する電極材の材質としては、ITO(Indium Tin Oxide)、IDIXO(Idemitsu Indium X-metal Oxide ;出光興産(株))、アルミニウムまたはモリブデン等を用いることができる。また、サブストライプ電極26の各エレメント26aを形成する電極材の材質としては、アルミニウム、モリブデンまたはクロム等を用いることができる。
なお、本実施の形態においては、エレメント25aおよびエレメント26aの幅を30μm、隣り合うエレメント間の幅を20μm、すなわち周期を100μmとしている。また画素ピッチは100μmとし、1画素分の電極を1ペアのエレメントにより構成している。
さらに支持体18上の各エレメント26aおよびエレメント25aとエレメント26aとの間に対応する部分に、読取光のエレメント26aへの照射強度が読取光のエレメント25aへの照射強度よりも小さくなるように光透過性の劣る部材からなる遮光膜31が設けられている。
この遮光膜31の部材としては、必ずしも絶縁性を有しているものでなくてもよく、遮光膜31の比抵抗が2×10−6以上(さらに好ましくは1×1015Ω・cm以下)のものを使用することができる。例えば金属材料であればAl、Mo、Cr等を用いることができ、有機材料であればMOS、WSi、TiN等を用いることができる。なお、遮光膜31の比抵抗が1Ω・cm以上のものを使用するとより好ましい。
また、少なくとも遮光膜31の部材として金属材料等導電性の部材を使用したときには、遮光膜31とエレメント26aとの直接接触を避けるため両者の間に絶縁物を配する。本実施形態の検出器20は、この絶縁物として、第2導電層24と支持体18との間にSiO等からなる絶縁層30を設けている。この絶縁層30の厚さは、0.01〜10μm程度、より好ましくは0.1μ〜1μm程度、最も好ましくは0.5μm程度がよい。
この検出器20においては、記録用光導電層22を挟んで第1導電層21と蓄電部27との間にコンデンサC*aが形成され、読取用光導電層23を挟んで蓄電部27とストライプ電極25(エレメント25a)との間にコンデンサC*bが形成され、読取用光導電層23を挟んで蓄電部27とサブストライプ電極26(エレメント26a)との間にコンデンサC*cが形成される。読取時における電荷再配列の際に、各コンデンサC*a、C*b、C*cに配分される正電荷の量Q+a、Q+b、Q+cは、総計Qが潜像極性電荷の量Qと同じで、各コンデンサの容量C、C、Cに比例した量となる。これを式で示すと下記のように表すことができる。
=Q=Q+a+Q+b+Q+c
+a=Q×C/(C+C+C
+b=Q×C/(C+C+C
+c=Q×C/(C+C+C
そして、検出器20から取り出し得る信号電荷量はコンデンサC*a、C*cに配分された正電荷の量Q+a、Q+cの合計(Q+a+Q+c)と同じくなり、コンデンサC*bに配分された正電荷は信号電荷として取り出せない(詳細は特許文献2参照)。
ここで、ストライプ電極25およびサブストライプ電極26によるコンデンサC*b、C*cの容量について考えてみると、容量比C:Cは、各エレメント25a、26aの幅の比Wb:Wcとなる。一方、コンデンサC*aの容量CとコンデンサC*bの容量Cは、サブストライプ電極26を設けても実質的に大きな影響は現れない。
この結果、読取時における電荷再配列の際に、コンデンサC*bに配分される正電荷の量Q+bをサブストライプ電極26を設けない場合よりも相対的に少なくすることができ、その分だけ、サブストライプ電極26を介して検出器20から取り出し得る信号電荷量をサブストライプ電極26を設けない場合よりも相対的に大きくすることができる。
本実施の形態による放射線固体検出器20においては、マイクロプレート28の端部の断面形状を円弧状とし、この円弧の半径Rを、互いに隣接するマイクロプレート28同士の間隔Iの1/2よりも大きくなるように構成したことにより、記録光照射時(静電潜像記録時)の蓄電部27におけるマイクロプレート28同士の間の電界方向が、放射線固体検出器20の各層の積層方向からマイクロプレート28へ向けて傾く、いわゆる電界レンズ効果が生じ、従来、マイクロプレート28同士の間でマイクロプレート28に収集されずに通過していた電荷がマイクロプレート28へ向けて移動するようになるので、マイクロプレート28の電荷収集効率を向上させることが可能となる。
以上、本発明による放射線固体検出器の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない限りにおいて、種々変更することが可能である。
例えば、マイクロプレート28の形状については、マイクロプレート28の最厚部の厚さが互いに隣接するマイクロプレート28同士の間隔の1/2よりも厚く、互いに隣接するマイクロプレート28の側面上端部同士の間隔がマイクロプレート28の側面最端部同士の間隔よりも広くなるように構成されていればどのような形状でもよく、例えば、図4(A)に示すように、マイクロプレート28の側面上側の角のみ丸面取りした形状や、図4(B)に示すように、マイクロプレート28の側面上側の角のみ角面取りした形状としてもよい。
また、上記実施の形態による検出器は、記録用光導電層が、記録用の放射線の照射によって導電性を呈するものであるが、本発明による検出器の記録用光導電層は必ずしもこれに限定されるものではなく、記録用光導電層は、記録用の放射線の励起により発せられる光の照射によって導電性を呈するものとしてもよい(特許文献1参照)。この場合、第1導電層の表面に記録用の放射線を、例えば青色光等、他の波長領域の光に波長変換するいわゆるX線シンチレータといわれる波長変換層を積層したものとするとよい。この波長変換層としては、例えばヨウ化セシウム(CsI)等を用いるのが好適である。また、第1導電層は、記録用の放射線の励起により波長変換層で発せられた光に対して透過性を有するものとする。
本発明の第1の実施の形態による放射線固体検出器の斜視図(A)、Q矢指部のXZ断面図(B)、P矢指部のXY断面図(C) 上記放射線固体検出器の導電部材の配置を説明する上面図 上記放射線固体検出器の導電部材周囲の拡大断面図 本発明のその他の態様の放射線固体検出器の導電部材周囲の拡大断面図
符号の説明
20 放射線固体検出器
21 第1導電層
22 記録用光導電層
23 読取用光導電層
24 第2導電層
25 ストライプ電極
25a エレメント(電荷検出用線状電極)
26 サブストライプ電極
26a エレメント(補助線状電極)
27 蓄電部
28 マイクロプレート
30 絶縁層
31 遮光膜

Claims (2)

  1. 記録光に対して透過性を有する第1の導電層と、
    前記記録光の照射を受けることにより光導電性を呈する記録用光導電層と、
    前記記録光の光量に応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部と、
    読取光の照射を受けることにより光導電性を呈する読取用光導電層と、
    前記読取光に対して透過性を有する多数の電荷検出用線状電極を備えた第2の導電層とをこの順に積層してなり、
    前記蓄電部に潜像電荷を同電位化せしめる導電部材が潜像の画素毎に各別に複数設けられた放射線固体検出器において、
    前記導電部材の最厚部の厚さが、互いに隣接する前記導電部材同士の間隔の1/2よりも厚く、
    互いに隣接する前記導電部材の側面上端部同士の間隔が、互いに隣接する前記導電部材の側面最端部同士の間隔よりも広くなるように構成されていることを特徴とする放射線固体検出器。
  2. 前記導電部材の端部の断面形状が円弧状であり、該円弧の半径が、互いに隣接する前記導電部材同士の間隔の1/2よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の放射線固体検出器。
JP2005348767A 2005-12-02 2005-12-02 放射線固体検出器 Withdrawn JP2007157872A (ja)

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