JP2007156129A - トナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】重合法によるトナーの製造において、トナー中の着色剤の分散がより微細・均質であり、画像濃度等の画像特性がより良好なトナーを効率良く安定的に製造する製造方法を提供することにある。
【解決手段】着色剤分散助剤の粉砕工程、着色剤分散工程、造粒工程及び重合工程を含むトナーの製造方法であって、該着色剤分散助剤の粉砕工程が、重合性単量体中で、着色剤分散助剤が5〜50%の濃度になる条件下で粉砕することにより、着色剤分散助剤処理液を作製する工程であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、トナーの製造方法に関し、トナー中に着色剤が微細、均一に分散された電子写真特性に優れたトナーを迅速に製造する為の、着色剤分散技術の改良に関する。
電子写真法は、多数の方法が知られており、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段で感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力、或いは溶剤蒸気等により定着し複写物を得る(特許文献1参照)。また、トナーを用いて現像する方法、或いはトナー画像を定着する方法としては、従来各種の方法が提案され、それぞれの画像形成プロセスに適した方法が採用されている。
従来、これらの目的に用いるトナーとして、一般に熱可塑性樹脂中に染料及び顔料の如き着色剤を溶融混合し、均一に分散した後、微粉砕装置、分級機により所望の粒径を有するトナーを製造してきた。
この製造方法はかなり優れたトナーを製造し得るが、ある種の制限、即ちトナー用材料の選択範囲に制限がある。例えば樹脂着色剤分散体が十分に脆く、経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくてはならない。ところが、こういった要求を満たすために樹脂着色剤分散体を脆くすると、実際に高速で微粉砕した場合に形成された粒子の粒径範囲が広くなり易く、特に比較的大きな割合の微粒子がこれに含まれるという問題が生ずる。
さらに、このように脆性の高い材料は、複写機等現像用に使用する際、さらなる微粉砕ないしは粉化を受け易い。また、この方法では、着色剤等の固体微粒子を樹脂中へ完全に均一に分散することは困難であり、その分散の度合によっては、カブリの増大、画像濃度の低下や混色性・透明性の不良の原因となるので、分散に注意を払わなければならない。
また、破断面に着色剤が露出することにより、現像特性の変動を引き起こす場合もある。
一方、これら粉砕法によるトナーの問題点を克服するため、懸濁重合法によるトナーをはじめとして、各種重合法トナーやその製造方法が提案されている(特許文献2、3、4参照)。
例えば、懸濁重合法においては、重合性単量体、着色剤、重合開始剤さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加剤を均一に溶解又は分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相、例えば水相中に適当な撹拌機を用いて分散し、同時に重合反応を行わせ、所望の粒径を有するトナー粒子を得る。
この方法は、粉砕工程が全く含まれないため、トナー粒子に脆性が必要ではなく、軟質の材料を使用することができ、また、分級工程の省略をも可能にするため、エネルギーの節約、時間の短縮、工程収率の向上等、コスト削減効果が大きい。
また、近年の複写機やプリンターの高画質化、フルカラー化、省エネルギー化等トナー粒子自体の多機能化が要求されている。例えば、高画質化にともない高解像度・デジタル方式に対応するトナー粒子の微小粒径化、フルカラー化にともなうOHP画像の透明性の向上、省エネルギー化にともなう低温定着化に対応するためトナー粒子中に低軟化点物質の含有、転写材への転写効率の向上に有効であるトナー粒子の形状化等が要求されており、これらの要求を実現する手段として重合法によるトナーが挙げられる。
従来、前記の着色剤含有単量体組成物を得るにあたり、メディア型分散機を単独で使用するのが一般的であった(特許文献5、6、7、8参照)。
しかしながら、単量体組成物を分散させるにあたり、これらのような従来のメディア型分散機を単独で使用すると、非常に長い時間、激しいせん断を生じてしまう為、顔料粒子の表面変質が起こり、所定の着色力を有するトナーの製造が困難となってしまう場合がある。
また、メディア同士或いはメディアと材料とのせん断により、メディアの破片が混入してしまうと、分散工程以降の工程で装置の破損を生じる原因となってしまう。更に、トナー中へのメディア破片の混入によりカブリ等の画像特性を低下させる場合もあり、問題となっていた。
以上を解決する方法として、単量体組成物をメディアの使用しない分散機で処理することが考えられる(特許文献9参照)。この方式では、メディアの混入が無い為、画像特性に優れたトナーを得ることができるが、反面、メディアを使用する分散方式に比べ、顔料分散能力が低下してしまう為、今後一層加速する、複写機・プリンター等の小型化、パーソナル化、それに伴う装置上の制約の増加に対応できない。
従って、より高度な顔料分散性とメディア混入の低減の両方を達成する分散方式、及び、より微細・均一に着色剤が分散されたトナーの製造方法が要求されている。
米国特許第2,297,691号 明細書 特公昭36−10231号公報 特公昭43−10799号公報 特公昭51−14895号公報 特開平6−11900号公報 特開平6−75429号公報 特開2001−166531号公報 特開2003−195561号公報 特開平5−197193号公報
本発明の目的は、上述のごとき問題を解決したトナーの製造方法を提供することにある。また、本発明の目的は、重合法によるトナーの製造において、トナー中の着色剤の分散がより微細・均質であり、画像濃度等の画像特性がより良好なトナーを効率良く安定的に製造する製造方法を提供することにある。
本発明は、着色剤分散助剤の粉砕工程、着色剤分散工程、造粒工程及び重合工程を含むトナーの製造方法であって、該着色剤分散助剤の粉砕工程が、重合性単量体中で、着色剤分散助剤が5〜50%の濃度、好ましくは、10〜45%の濃度になる条件下で粉砕することにより、着色剤分散助剤処理液を作製する工程であることを特徴とするトナーの製造方法に関する。
本発明者が鋭意研究したところ、着色剤分散助剤(以下、分散助剤)を5〜50%の濃度、好ましくは10〜45%になる条件下で粉砕することで、より微細な状態の分散助剤が得られ、後の工程にて実施される着色剤の分散をより高度に進めることができる。
更に本発明は、着色剤分散工程が、少なくとも着色剤、重合性単量体、上記分散助剤処理液を含有する単量体混合物を調製する工程であり、回転子と固定子を具備し、回転子の周速が30乃至60m/sの範囲内で回転する分散機を用いて分散することを特徴とするトナーの製造方法に関する。
これにより、より微細・均一に着色剤が分散され、画像特性に優れるトナーを得ることができる。
本発明においては、着色剤の分散助剤が微細・均質に粉砕されることにより、着色剤の分散が従来より微細・均質であり、粒度分布のよりシャープな、画像濃度等の画像特性がより良好なトナーを効率良く安定的に製造する製造方法を提供し得るものである。また、メディアの混入が軽減されたことにより、かぶり等の画像特性に優れるトナーの製造方法を提供し得るものである。
≪着色剤分散助剤の粉砕工程≫
本発明においては、分散助剤の粉砕工程は、重合性単量体中で、分散助剤が5〜50%の濃度になる条件下で粉砕することが良い。
この範囲内では、高粘度状態で粉砕することが可能となり、大きなせん断力を付与できる為、より微細な分散助剤が得られる。これにより分散助剤の表面積が拡大する為、後の着色剤分散工程において、着色剤の均一且つ高度な分散に大きく寄与することができる。本発明においては、分散助剤が10〜45%の濃度になる条件下で粉砕を行うことがより好ましく、この範囲内においては、より微細・均質な分散助剤及び一層高度な着色剤の分散状態を得ることができる。
更に、分散助剤の粉砕工程において、メディア式湿式分散機を使用した場合においても、メディア式湿式分散機単独で単量体組成物を分散させる場合と比較し、メディア式湿式分散機の負荷及び分散時間を大幅に短縮できるだけでなく、メディアの混入を低減することが可能(着色剤分散工程に使用する分散助剤処理液は、少量である為)であり、画像特性に優れるトナーを得ることができる。
本範囲を逸脱した、分散助剤の濃度が5%より小さい場合、せん断力を十分に付与する為に必要な粘度状態が得られない。その為、着色剤の高度な分散に必要な、十分に小さな分散助剤を得ることができない。
また、分散助剤の濃度が50%を超える場合、粘度上昇により処理液の流動性が損なわれ、均一な分散が行われない為、好ましくない。
更に、本発明では、分散助剤の粉砕工程において作製される分散助剤処理液中の分散助剤の平均粒径が、0.1μm乃至2μmであることが好ましい。
上記範囲内においては、分散助剤が効果的に着色剤に寄与し、高度な着色剤の分散が行われる。
本範囲を逸脱した、0.1μmより分散助剤の平均粒径が小さい場合、分散助剤の凝集が生じ易く、上記範囲内の粒径の分散助剤と比べると、着色剤の分散性が低下してしまうので好ましくない。
また、2μmより分散助剤の粒径が大きい場合、分散助剤の表面積が小さくなってしまい、着色剤へ寄与する確率が低下する為、十分な着色剤の分散状態が得られないので好ましくない。
着色剤分散助剤の粉砕工程において用いられる装置としては、単量体中の分散助剤の濃度が5〜50%の条件下においても処理可能であり、0.1μm乃至2μmに分散助剤を粉砕することができる装置であれば特に制限無く用いることができる。
分散助剤の粉砕に用いる具体的な装置としては、フィルミックス(特殊機化工業社製)、SS5(エムテクニック社製)、コボールミル(神鋼パンテック社製)、ダイノーミル(シンマルエンタープライズ社製)、アペックスミル(コトブキ技研工業製)、連続アトライター(三井鉱山製)、ハンディミル(三井鉱山製)、SCミル(三井鉱山製)等が好ましく用いられる。
分散剤の粉砕工程において分散剤の濃度が高い点、着色剤分散工程における着色剤に対する分散助剤の割合が少ない点から、着色剤分散工程で用いる装置スケールに比して、分散助剤の粉砕工程に用いる装置スケールは非常に小さくなる為、分散助剤の粉砕工程の負荷は著しく軽微であり、生産コスト的にも負荷は少ない。
≪着色剤分散工程≫
着色剤分散工程においては、着色剤に対する分散助剤の割合が、0.01乃至5%の範囲内であることが好ましい。上記範囲内においては、着色剤に対する分散助剤の量が最適且つ必要十分であり、高度な分散性を得るのに好ましい。また、最終的に得られるトナーとしても、画像劣化の少ないものが得られる為、好ましい。
上記範囲を逸脱した分散助剤の割合が、0.01%より小さい場合、着色剤全体に均一に分散助剤が寄与できず、分散不良の着色剤の凝集体が発生してしまう為、好ましく無い。
また、分散助剤の割合が5%を超える場合、過剰な分散助剤が増えてしまい、造粒工程における粒度分布のブロード化、トナーとしての画像劣化等を誘発してしまうので好ましくない。
本発明における着色剤分散工程は、少なくとも着色剤・重合性単量体・分散助剤の粉砕工程を経て生成された分散助剤処理液を含有する単量体混合物を調整する工程であり、分散助剤処理液は、分散助剤の粉砕工程で得られる分散助剤処理液の全量を用いても、一部を用いても構わない。
また、着色剤分散工程においては、メディアを用いない分散機が特に制限無く用いられる。具体的には、フィルミックス(特殊機化工業社製)、SS5(エムテクニック社製)、キャビトロン(ユーロテック社製)、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、アルティマイザー(スギノマシン社製)、DISPAX−REACTOR(IKA社製)、ナノメーカー・ナノマイザー(ナノマイザー社製)等を用いることが可能である。
本発明においては、特に回転子と固定子を具備し、回転子の周速が30乃至60m/sの範囲内で回転する分散機を用いて分散することが好ましく、更に、該分散機が、複数のスリットを具備するリング状の突起が同心円状に多段に形成された回転子と同様の形状の固定子が一定間隔を保ち、相互に噛み合うように同軸上に設置された分散機であることがより好ましい。
このような装置の一例として、本発明に好ましく用いられる回転子、固定子を具備し、回転子の周速が30乃至60m/sの範囲内で回転する分散機を図面にて説明する。
但し、本発明に用いられる分散機としては、これに限定されるものではない。
図1は、本発明に用いる回転子、固定子を具備する分散機1を組み込んだ分散システムを示し、図2は、本発明に用いる分散機1の本体側面図を示す。図3、図4は、分散機1の本体断面図であり、それぞれ、図1中のA−A’断面図、図2中のB−B’断面図である。
また、図5・図6は、それぞれ、分散機1の回転子の斜視図、固定子の斜視図を示す。
以下、分散機1について具体的に説明する。
ホールディングタンク8に投入、混合された単量体組成物は、循環ポンプ10を介して、分散機入口より供給され、分散機1においては、ケーシング2の内部に具備された、回転子25と固定子21のスリットを通過し、遠心方向に排出される。
分散機内を単量体組成物が通過する際、回転子、固定子のスリットのずれにより生じる遠心方向への圧縮、吐出による衝撃と回転子、固定子間のせん断による衝撃により、着色剤が分散される。
本発明における回転子と固定子の形状は、複数のスリットを具備するリング状の突起が同心円上に多段に形成された形状であり、一定の間隔を保ち、相互に噛み合うように同軸上に設置されていることが好ましい。
回転子及び固定子が相互に噛み合うように設置された形状であることにより、ショートパスが軽減され、着色剤の分散が十分に行える。また、回転子と固定子が同心円方向に交互に多段に存在することにより、単量体組成物が遠心方向に進行する際に、多くのせん断・衝撃を受ける為、一層、着色剤の分散レベルを高めることができる。
また、本発明においては、回転子の外周部(最外殻)の周速が30乃至60m/sの範囲内で処理することが良い。この範囲内であれば、回転子、固定子のスリットのずれにより生じる単量体組成物の遠心方向への圧縮、吐出による衝撃と回転子、固定子間のせん断による衝撃が増し、着色剤の高度な分散が達成される。これにより、トナー中の着色剤の分散がより微細・均質であり、画像濃度等の画像特性がより良好なトナーを得ることが可能となる。
上記範囲を逸脱した、回転子の周速が30m/sより小さい場合、遠心方向への圧縮、吐出による衝撃と回転子、固定子間のせん断による衝撃が低下し、着色剤の十分な分散が行えない。また、時間の経過に伴い、着色剤が凝集するような分散安定性の悪い単量体組成物が生じる場合が多い。また、回転子の周速が60m/sより大きい場合、回転子、固定子のスリットからの吐出時に大きな圧力損失が生じる為、十分な流量が確保できないだけでなく、着色剤等の単量体組成物を形成する固形物と単量体が分離した状態になる場合がある為、好ましくない。
更に本発明においては、回転子、固定子の最外殻のスリット幅が0.05〜6mmの範囲内であることが好適である。この範囲内であれば、回転子、固定子のスリットからの十分な吐出が行える。
0.05mmよりスリット幅が小さい場合、吐出時に大きな圧力損失が生じる為、十分な流量が確保できないので好ましくない。
6mmよりスリット幅が大きい場合、遠心方向への圧縮・吐出による衝撃が減少する為、十分な着色剤の分散が行えない為、好ましくない。
また、リング状の突起のスリット幅は、同心円上の外周に向かうに従い、幅が狭くなるか、内周と外周のスリット幅が同等であることが好ましい。
分散機1とホールディングタンク8との間のサイクルの循環を繰り返すことで、均一にかつ効率よく着色剤の分散が行われる。
重合性単量体、着色剤及び荷電制御剤等を直接ホールディングタンク8に投入してもよいが、予め予備混合した後、ホールディングタンク8に投入しても良い。
また、分散の際に熱が発生し単量体組成物に悪影響を与えやすいので、循環システムのライン中に冷却手段として熱交換機を設置して熱交換を行いながら運転してもよい。その際、単量体組成物の液温は、10〜40℃(更に好ましくは15〜35℃)に調整するのが好ましい。
本発明における分散機の背圧は、0.1乃至0.8MPaの範囲内になることが好ましい。
背圧は、分散機直後に据付られた圧力計9により測定すると良い。
この範囲内であれば、着色剤の分散に必要な滞留時間を十分に確保できるだけでなく、遠心方向への圧縮・吐出による衝撃が更に加速されるので良い。また、キャビテーションが抑制され、圧縮・吐出による衝撃が処理液に伝達しやすく分散効率を向上させることができる。
背圧が0.1Mpaより小さい場合、キャビテーションの抑制が十分ではなく、分散能力が低下する為、好ましくない。また、背圧が0.8Mpaより大きい場合、処理液の流量が制限されるので、生産効率的に好ましくない。
また、分散機本体に単量体組成物が導入される経路内の流速は、0.01〜3m/sの範囲内であることが好ましい。本発明に用いられる単量体組成物は、動的粘度の低下が著しく、ホールディングタンク8と分散機本体間における流速が特に、3m/sより速くなると、極度に粘度が低下し、分散機本体内に導入される際に、回転子と固定子間でのせん断を受け難くなる為、着色剤の十分な分散が得られず好ましく無い。また、0.01m/sより流速が遅い場合、経路内における単量体組成物の滞留により不均一な分散となる為、或いは、十分な量の単量体組成物が処理できない為、好ましく無い。尚、本発明における流速は、ホールディングタンク8と分散機本体間の経路の平均断面積と流量により算出される。
≪トナー製造工程≫
本発明のトナー製造方法においては、以下の如き製造方法によって具体的にトナーを製造することが可能である。
分散助剤の粉砕工程にて分散助剤処理液を作製した後に、着色剤の分散工程にて、単量体中に着色剤及び分散助剤処理液を分散させた単量体組成物を作製し、続く調製工程にて、上記単量体組成物に低軟化点物質からなる離型剤,荷電制御剤,重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー,超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめる(荷電制御剤、離型剤、重合開始剤等を着色剤分散工程に投入し、単量体と分散を行っても良い、つまり調製工程を省略しても良い)。上記調製工程にて作製された単量体系を、分散安定剤を含有する水相中に通常の撹拌機またはクレアミックス、ホモミキサー、ホモジナイザー等により分散せしめる。好ましくは単量体液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度,時間を調整し、造粒する。ここで、着色剤の分散状態・分散助剤の濃度は、造粒性に影響を及ぼす一因となりうる。
分散工程にて高度に着色剤が分散された単量体組成物、或いは、分散助剤が最適量使用されている場合は、次の調製工程を経て、造粒工程にて良好な粒度分布を示す。一方、着色剤が分散不良である場合或いは分散助剤が過多に存在する場合は、造粒性が悪化してしまう。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合を行うのが良い。また、重合反応後半に昇温しても良く、更に、トナー定着時の臭いの原因等となる未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・濾過により回収し、乾燥する。懸濁重合法においては、通常単量体系100質量部に対して水300〜3000質量部を分散媒として使用するのが好ましい。
本発明では、このようにして得られるトナー粒子のTgは、40〜75℃になるように調整される。40℃未満の場合には、トナーの保存安定性や現像剤の耐久安定性の面から問題が生じ、一方75℃を超える場合は定着点の上昇をもたらし、特にフルカラートナーの場合においては各色トナーの混色が不十分となり色再現性に乏しく、更にOHP画像の透明性を著しく低下させ高画質の面から好ましくない。
≪使用材料≫
上記重合トナーに使用できる重合性単量体としては、スチレン,o(m−,p−)−メチルスチレン,m(p−)−エチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸ステアリル,(メタ)アクリル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル,(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン,イソプレン,シクロヘキセン,(メタ)アクリロニトリル,アクリル酸アミド等のビニル系単量体が好ましく用いられる。また、必要に応じて2種以上組み合わせて好ましく使われる場合もある。
本発明においては、外殻樹脂中に低軟化点物質を内包化せしめるため外殻樹脂の他に更に極性樹脂を添加せしめることが特に好ましい。本発明に用いられる極性樹脂としては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合体,マレイン酸共重合体,飽和ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂が好ましく用いられる。該極性樹脂は、外殻樹脂又は単量体と反応しうる不飽和基を分子中に含まないものが特に好ましい。不飽和基を有する極性樹脂を含む場合においては、外殻樹脂層を形成する単量体と架橋反応が起きフルカラー用トナーとしては、極めて高分子量になり四色トナーの混色には不利となり好ましくない。
本発明に用いられる低軟化点物質としては、ASTM D3418−8に準拠し測定された主体極大ピーク値が、40〜90℃を示す化合物が好ましい。極大ピークが40℃未満であると低軟化点物質の自己凝集力が弱くなり、結果として耐高温オフセット性が弱くなりフルカラートナーには好ましくない。一方極大ピークが、90℃を超えると定着温度が高くなり、定着画像表面を適度に平滑化せしめることが困難となり混合性の点から好ましくない。更に直接重合法によりトナーを得る場合においては、水系で造粒、重合を行うため極大ピーク値の温度が高いと、主に造粒中に低軟化点物質が析出してきて懸濁系を阻害するため好ましくない。具体的にはパラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロップシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックス及びこれらの誘導体又はこれらのグラフト/ブロック化合物等が利用できる。
本発明に用いられる着色剤は、黒色着色剤としてカーボンブラック,磁性体,以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168等が好適に用いられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48;2、48;3、48;4、57;1、81;1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が特に好ましい。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アンスラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用できる。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、他の着色剤と異なり、樹脂100重量部に対し40〜150質量部添加して用いられる。
本発明に用いられる荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、トナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。更に本発明において直接重合方法を用いる場合には、重合阻害性が無く水系への可溶化物の無い荷電制御剤が特に好ましい。具体的化合物としては、ネガ系としてサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の金属化合物,スルホン酸、カルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物,ホウ素化合物,尿素化合物,ケイ素化合物,カリークスアレーン化合物、更には、含硫黄重合体等が利用できる。含硫黄重合体は、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミドモノマーに由来する成分を含有し、該モノマーとしては帯電性の観点から2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及び、2−メタクリルアミドー2−メチルプロパンスルホン酸が好ましい。一方、ポジ系として四級アンモニウム塩,該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物,グアニジン化合物,イミダゾール化合物等が好ましく用いられる。該荷電制御剤は樹脂100質量部に対し0.5〜10質量部が好ましい。しかしながら、本発明において荷電制御剤の添加は必須ではなく、二成分現像方法を用いた場合においては、キャリアとの摩擦帯電を利用し、非磁性一成分ブレードコーティング現像方法を用いた場合においてもブレード部材やスリーブ部材との摩擦帯電を積極的に利用することでトナー中に必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
本発明に用いられる着色剤の分散助剤としては、フタロシアニン類として無金属もしくは金属フタロシアニンまたはこれらの誘導体を使用することが可能である。1種類の化合物を単独で原料として用いてもよく、二種類以上のフタロシアニン化合物の混合物を用いてもよい。これらのフタロシアニン類の例としては、無金属フタロシアニン;ベリリウムフタロシアニン、マグネシウムフタロシアニン、アルミニウムフタロシアニン、シリコンフタロシアニン、チタンフタロシアニン、バナジウムフタロシアニン、クロムフタロシアニン、マンガンフタロシアニン、鉄フタロシアニン、コバルトフタロシアニン、ニッケルフタロシアニン、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、ガリウムフタロシアニン、ゲルマニウムフタロシアニン、ジルコニウムフタロシアニン、ニオブフタロシアニン、モリブデンフタロシアニン、パラジウムフタロシアニン、銀フタロシアニン、カドミウムフタロシアニン、インジウムフタロシアニン、スズフタロシアニン、アンチモンフタロシアニン、タンタルフタロシアニン、タングステンフタロシアニン、白金フタロシアニン、金フタロシアニン、水銀フタロシアニン、タリウムフタロシアニンおよび鉛フタロシアニン等の金属フタロシアニン並びにこれらの無金属または金属フタロシアニンのベンゼン環が塩素、フッ素、ニトロ基、シアノ基またはスルホン基等の置換基で置換されたフタロシアニン誘導体等をあげることができる。
有機金属錯体としては、アゾ系金属錯体、ヒドロキシカルボン酸系金属錯体、4級アンモニウム系金属錯体等が挙げられる。金属としては、クロム、亜鉛、鉄などをあげることができる。
また、上記荷電制御剤の例として挙げた材料も分散助剤として使用することが可能である。
本発明に係る重合トナーに使用できる重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤が用いられる。該重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが一般的には単量体に対し0.5〜20質量%添加され用いられる。重合開始剤の種類は、重合方法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に、単独又は混合し利用される。
重合度を制御するため公知の架橋剤,連鎖移動剤,重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
本発明に係る重合トナーにおいて、特に分散剤を用いた懸濁重合を利用する場合用いる分散剤としては、無機化合物として、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナ等が挙げられる。有機化合物として、ポリビニルアルコール,ゼラチン,メチルセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩,ポリアクリル酸及びその塩,デンプン等を水相に分散させて使用できる。これら安定化剤は、重合性単量体100重量部に対して0.2〜20質量部を使用することが好ましい。
これら安定化剤の中で、無機化合物を用いる場合、市販のものをそのまま用いても良いが、細かい粒子を得るために、分散媒中にて該無機化合物を生成させても良い。例えば、リン酸三カルシウムの場合、高撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合すると良い。
また、これら安定化剤の微細な分散の為に、0.001〜0.1質量部の界面活性剤を使用してもよい。これは上記分散安定化剤の所期の作用を促進する為のものであり、その具体例としては、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリウム,オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。
まず、本発明における各物性値の測定方法、評価方法について以下に説明する。
1.単量体組成物の分散性の評価
着色剤が白黒トナー用である場合、着色剤分散工程における単量体組成物中の着色剤の分散状態については、単量体組成物のグロス(光沢度)を測定することにより測定した。単量体組成物のグロスは単量体組成物をアート紙に均一に塗布し、十分に乾燥した後測定した。微粒状着色剤が良好に分散すると、塗布表面に平滑さとつやが生まれグロス値が高くなる。逆に微粒状着色剤の分散が不良な場合、塗布表面に凹凸が残り、くすむことからグロス値が低くなる。また、着色剤の濃度により、グロス値が大きく左右される。グロス(光沢度)の測定には、日本電色社製VG−10型光沢度計を用いた。測定にあたっては、定電圧装置により6Vにセットし、次いで投光角度、受光角度をそれぞれ60℃に合わせ、0点調整及び標準板を用い、標準設定の後に試料台の上に白紙を3枚重ね、その上に前記塗布試料を置き測定を行い、標示部に示される数値を%単位で読みとった。
評価基準としては、グロス値が45%以上であると良好な分散性を示し、35%以上45%未満では若干画像に問題があるものの実用上問題がない分散性、35%未満では画像に与える影響がかなり激しく製品上好ましくない分散性を示す。
2.着色剤分散助剤の粒度分布の測定方法
着色剤分散助剤の粒度分布は、レーザー回折/散乱粒度分布測定装置LA−720(堀場製作所社製)を用い、以下の方法で測定した。
測定時の分散媒の調整は、バッチ式セルを用い、セルの7〜9割を満たす程度に重合性単量体を投入して行った。尚、セル内は、撹拌子により撹拌を行っている。
ここに、3min間超音波照射を行った測定試料を、分散媒中の着色剤の濃度が70〜95%になるように投入し、相対屈折率1.02の条件下で測定を行った。
3.造粒性評価
造粒工程における造粒性については、重合終了後のスラリーを一部サンプリングし、更に洗浄乾燥せしめ、コールターマルチサイザーで測定された個数変動係数により調べた。
以下、コールター法によるコールターマルチサイザーを用いた粒度分布の測定方法について説明する。測定装置としてはコールターマルチサイザー(コールター社製)を用い、個数平均分布、体積平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続して電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。
測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザーにより、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて、個数を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して、それから各種値を求める。
個数分布における変動係数は下記式から算出される。
変動係数(%)=〔S/D1〕×100
〔式中、Sはトナー粒子の個数分布における標準偏差を示し、D1はトナー粒子の個数平均粒径(μm)を示す。〕
本発明における造粒性の評価は、個数変動係数が30%未満であると良好な造粒性を示し、30%以上35%未満では若干画像に問題があるものの実用上問題がない造粒性を示し、35%以上では画像に与える影響がかなり激しく製品上好ましくない造粒性を示す。
個数変動係数:30%未満 ・・・・A良
:30%以上35%未満・・・・B若干劣る(製品上問題無し)
:35%以上 ・・・・C悪い
4.トナーの画像濃度の評価方法
乾燥後に得られたトナー100質量部に対し、BET法による比表面積が200m2/gである疎水性シリカ2.5質量部を外添してトナーとした。この現像剤を用いてクリエティブプロセッサ660;キヤノン製を用い、30℃/80%RHの環境にて画出しを行った。
得られた画像は、マクベスRD918型でSPIフィルターを使用して反射濃度測定を行った(以後の画像濃度測定方法も同様)。結果を表1に示す。評価基準としては、マクベス濃度値が1.2以上であると良好な画像濃度を示し、1.0以上1.2未満では若干画像に問題があるものの実用上問題がない画像濃度、1.0未満では画像に与える影響がかなり激しく製品上好ましくない画像濃度を示す。
濃度値:1.2以上 ・・・・A良
:1.0以上1.2未満・・・・B若干劣る(製品上問題無し)
:1.0未満 ・・・・C悪い
5. カブリの評価方法
乾燥後に得られたトナー100質量部に対し、BET法による比表面積が200m2/gである疎水性シリカ3質量部を外添してトナーとした。このトナーを用いて、画像形成装置としてクリエティブプロセッサ660;キヤノン製を使用し、評価を行った。
最初に、得られたトナーをカートリッジに100g充填し、N/L及びH/H環境下での耐久試験において、5000枚耐久後のカブリを測定した。方法としては、画出し前の普通紙の平均反射率Dr(%)をグリーンフィルターを搭載したリフレクトメーター(東京電色株式会社製の「REFLECTOMETER ODEL TC−6DS」)によって測定した。一方、普通紙上にベタ白画像を画出しし、次いでベタ白画像の反射率Ds(%)を測定した。カブリ(%)は下記式
Fog(%)=Dr(%)−Ds(%)
から算出する。
(評価基準)
A:非常に良好(1.1%未満)
B:良好(1.1%以上乃至2.5%未満)
C:普通(2.5%以上乃至4.0%未満)
D:悪い(4%以上)
次に、分散助剤粉砕工程、分散工程における分散助剤処理液、単量体組成物の作製方法について述べる。
[単量体組成物1の作製方法]
ハンディミル(三井鉱山製)を使用して、分散助剤粉砕工程を行った。
装置内には、
・スチレン :95質量部
・亜鉛フタロシアニン : 5質量部
を投入し、下記運転条件にて分散助剤の粉砕を行った。
ビーズ径:2mm、運転時間:2hr、撹拌回転数:800r.p.m
得られた分散助剤処理液1の分散助剤の平均粒径は、0.72μmであった。
続いて、分散機1を使用して、着色剤分散工程を実施した。
分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :340.5質量部
・分散助剤処理液1 : 10質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成は、
回転子及び固定子の最外殻スリット幅:1.6mm
であり、分散機背圧:0.4Mpa、回転子の周速:40m/s、流量:10L/min
の条件下で、90min分散を行い、単量体組成物1を作製した。単量体組成物1の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物2の作製方法]
ハンディミル(三井鉱山製)を使用して、分散助剤粉砕工程を行った。
装置内には、
・スチレン :50質量部
・亜鉛フタロシアニン :50質量部
を投入し、下記運転条件にて分散助剤の粉砕を行った。
ビーズ径:2mm、運転時間:2hr、撹拌回転数:800r.p.m
得られた分散助剤処理液2の分散助剤の平均粒径は、0.13μmであった。
続いて、分散機1を使用して、着色剤分散工程を実施した。
分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :349.5質量部
・分散助剤処理液2 : 1質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成・運転条件は、単量体組成物1の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物2を作製した。単量体組成物2の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物3の作製方法]
ハンディミル(三井鉱山製)を使用して、分散助剤粉砕工程を行った。
装置内には、
・スチレン :90質量部
・亜鉛フタロシアニン :10質量部
を投入し、下記運転条件にて分散助剤の粉砕を行った。
ビーズ径:2mm、運転時間:2hr、撹拌回転数:800r.p.m
得られた分散助剤処理液3の分散助剤の平均粒径は、0.55μmであった。
続いて、分散機1を使用して、着色剤分散工程を実施した。
分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :345.5質量部
・分散助剤処理液3 : 5質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成・運転条件は、単量体組成物1の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物3を作製した。単量体組成物3の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物4の作製方法]
ハンディミル(三井鉱山製)を使用して、分散助剤粉砕工程を行った。
装置内には、
・スチレン :55質量部
・亜鉛フタロシアニン :45質量部
を投入し、下記運転条件にて分散助剤の粉砕を行った。
ビーズ径:2mm、運転時間:2hr、撹拌回転数:800r.p.m
得られた分散助剤処理液4の分散助剤の平均粒径は、0.2μmであった。
続いて、分散機1を使用して、着色剤分散工程を実施した。
分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :349.4質量部
・分散助剤処理液4 : 1.1質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成・運転条件は、単量体組成物1の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物4を作製した。単量体組成物4の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物5の作製方法]
ハンディミル(三井鉱山製)を使用して、分散助剤粉砕工程を行った。
装置内には、
・スチレン :75質量部
・亜鉛フタロシアニン :25質量部
を投入し、下記運転条件にて分散助剤の粉砕を行った。
ビーズ径:2mm、運転時間:2hr、撹拌回転数:800r.p.m
得られた分散助剤処理液5の分散助剤の平均粒径は、0.32μmであった。
続いて、分散機1を使用して、着色剤分散工程を実施した。
分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :348.5質量部
・分散助剤処理液5 : 2質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成・運転条件は、単量体組成物1の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物5を作製した。単量体組成物5の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物6の作製方法]
分散助剤粉砕工程にてハンディミル(三井鉱山製)を下記の条件にて運転し、
ビーズ径:1.5mm、運転時間:6hr、撹拌回転数:800r.p.m
分散助剤の平均粒径が、0.12μmである分散助剤処理液6を得て、分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :348.5質量部
・分散助剤処理液6 : 2質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成・運転条件は、単量体組成物5の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物6を作製した。単量体組成物6の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物7の作製方法]
分散助剤粉砕工程にてハンディミル(三井鉱山製)を下記の条件にて運転し、
ビーズ径:5mm、運転時間:1.5hr、撹拌回転数:800r.p.m
分散助剤の平均粒径が、1.9μmである分散助剤処理液7を得て、分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :348.5質量部
・分散助剤処理液7 : 2質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成・運転条件は、単量体組成物5の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物7を作製した。単量体組成物7の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物8の作製方法]
着色剤分散工程として、分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン : 350質量部
・分散助剤処理液5 :0.02質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:0.01%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成・運転条件は、単量体組成物5の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物8を作製した。単量体組成物8の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物9の作製方法]
着色剤分散工程として、分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :342.5質量部
・分散助剤処理液5 : 10質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:5%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成・運転条件は、単量体組成物5の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物9を作製した。単量体組成物9の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物10の作製方法]
SS5 100(エムテクニック社製)を使用して、分散助剤粉砕工程を行った。
まず、下記成分をホールディングタンクにて撹拌し、次いで、SS5 100へ連続的に供給し、分散助剤処理液10を得た。
・スチレン :75質量部
・亜鉛フタロシアニン :25質量部
尚、SS5 100の運転条件は、下記のとおりである。
回転子(回転ディスク)回転数:5000r.p.m、流量:60L/min、原料供給圧力:0.2Mpa、背圧:0.13Mpa
*背圧:固定子(固定ディスク)を押し付ける圧力
また、得られた分散助剤処理液10の分散助剤の平均粒径は、0.44μmであった。
続いて、分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :348.5質量部
・分散助剤処理液10 : 2質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成・運転条件は、単量体組成物5の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物10を作製した。単量体組成物10の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物11の作製方法]
メディアレス型分散機エバラマイルダー(荏原製作所社製)を使用して、着色剤分散工程を行った。まず、ホールディングタンク内に
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :348.5質量部
・分散助剤処理液5 : 2質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、スチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより0.25m3/hrの供給量で供給し、ローター回転数5000rpm(周速15m/s)、背圧0.15MPaの条件下で1hr循環方式で分散し、単量体組成物11を作製した。単量体組成物11の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物12の作製方法]
SCミル(三井鉱山社製)を使用して、分散助剤粉砕工程を行った。
まず、ホールディングタンク内に、
・スチレン :75質量部
・亜鉛フタロシアニン :25質量部
を投入し、撹拌・混合を行った。その後、0.5mmのジルコニアビーズが充填され、回転子(ローター)が周速:14m/sで回転するSCミルに、循環ポンプを介して4.8L/minの流量で供給し、2hr循環方式で処理を行い、分散助剤処理液12を作製した。
尚、得られた分散助剤処理液12の分散助剤の平均粒径は、0.25μmであった。
続いて、分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :348.5質量部
・分散助剤処理液12 : 2質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入すること以外は、単量体組成物5の作製方法と同様の装置構成・運転条件にて、単量体組成物12を作製した。単量体組成物12の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物13の作製方法]
SS5 100(エムテクニック社製)を使用して、着色剤分散工程を行った。
まず、ホールディングタンク内に
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :348.5質量部
・分散助剤処理液10 : 2質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入した後に撹拌し、次いで、SS5 100へ連続的に供給し、下記運転条件にて着色剤の分散を行い、単量体組成物13を作製した。
回転子(回転ディスク)回転数:8000r.p.m<周速:41.9m/s>、
流量:40L/min、原料供給圧力:0.2Mpa、背圧:0.13Mpa
*背圧:固定子(固定ディスク)を押し付ける圧力
単量体組成物13の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物14の作製方法]
ハンディミル(三井鉱山製)を使用して、分散助剤粉砕工程を行った。
装置内には、
・スチレン 75質量部
・T−77(保土ヶ谷化学製) 25質量部
を投入し、下記運転条件にて分散助剤の粉砕を行った。
ビーズ径:2mm、運転時間:2.5hr、撹拌回転数:850r.p.m
得られた分散助剤処理液14の分散助剤の平均粒径は、0.35μmであった。
続いて、分散機1を使用して、着色剤分散工程を実施した。
分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :349.3質量部
・分散助剤処理液14 : 1質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:0.5%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成・運転条件は、単量体組成物5の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物14を作製した。単量体組成物14の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物15の作製方法]
ハンディミル(三井鉱山製)を使用して、分散助剤粉砕工程を行った。
装置内には、
・スチレン 75質量部
・銅フタロシアニン 25質量部
を投入し、下記運転条件にて分散助剤の粉砕を行った。
ビーズ径:2mm、運転時間:3hr、撹拌回転数:850r.p.m
得られた分散助剤処理液15の分散助剤の平均粒径は、0.3μmであった。
続いて、分散機1を使用して、着色剤分散工程を実施した。
分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :349.3質量部
・分散助剤処理液15 : 1質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:0.5%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成・運転条件は、単量体組成物5の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物15を作製した。単量体組成物15の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物16の作製方法]
着色剤分散工程として、分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :348.5質量部
・分散助剤処理液5 : 2質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の回転子の周速:30m/sであること以外は、単量体組成物5の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物16を作製した。単量体組成物16の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物17の作製方法]
着色剤分散工程として、分散機1を含んだ分散システムのホールディングタンクに、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン :348.5質量部
・分散助剤処理液5 : 2質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:1%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の回転子の周速:60m/sであること以外は、単量体組成物5の作製方法と同様の方法で行い、単量体組成物17を作製した。単量体組成物17の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物18の作製方法]
分散助剤の粉砕工程を行わず、分散機1を使用して、着色剤の分散工程を行った。
まず、ホールディングタンク内に、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン : 350質量部
・銅フタロシアニン :0.25質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:0.5%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
を導入し、撹拌を行いながら、カーボンブラック着色剤を含有しているスチレン単量体組成物を調製した。その後、調製されたスチレン単量体組成物を循環ポンプにより分散機1に導入した。
分散機1の内部構成は、
回転子及び固定子の最外殻スリット幅:1.6mm
であり、
分散機背圧:0.4Mpa、回転子の周速:40m/s、流量:10L/min
の条件下で、90min分散を行い、単量体組成物18を作製した。単量体組成物18の分散性の評価結果を表1に示す。
[単量体組成物19の作製方法]
分散助剤の粉砕工程を行わず、ハンディミル(三井鉱山社製)を使用して、着色剤の分散工程を行った。装置内には、
・カーボンブラック : 50質量部
・スチレン : 350質量部
・銅フタロシアニン :0.25質量部
(着色剤に対する分散助剤の濃度:0.5%)
・E−84(オリエント化学工業社製) : 2.5質量部
投入し、下記運転条件にて着色剤の分散を行い、単量体組成物19を作製した。
ビーズ径:2mm、運転時間:10hr、撹拌回転数:800r.p.m
単量体組成物19の分散性の評価結果を表1に示す。
<実施例1>
イオン交換水994質量部に0.1モル/リットル−Na3PO4水溶液630質量部を投入し60℃に加温した後、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて3,500回転/分にて撹拌した。これに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液95質量部を添加し、Ca3(PO42を含む水系媒体を得た。
その後、分散質系として、
・スチレン単量体 100質量部
・n−ブチルアクリレート 50質量部
・飽和ポリエステル 15質量部
(ビスフェノールAとテレフタル酸との重縮合物、酸価10、ガラス転移点70℃)
・エステルワックス(Mw=1200,Mn=750,Mw/Mn=1.6)15質量部
・単量体組成物1 100質量部
上記処方を、60℃に加温し30分間溶解混合した。これに、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8重量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
上記重合性単量体組成物を前記水系分散媒中に投入し、回転数を維持しつつ15分間造粒した。その後、高速撹拌機からプロペラ撹拌羽根に撹拌機を変え、内温を80℃に昇温させ50回転/分で重合を10時間継続させた。重合終了後、スラリーを冷却し、希塩酸を添加し、Ca3(PO42を溶解させた後、濾過・水洗・解砕・乾燥を行ないトナーを得た。この得られたトナー粒子を、前述した造粒性及び画像濃度、カブリの評価方法に従い、評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例2〜17>
実施例1の分散質系の処方の中で、単量体組成物を表1に示すように変更した以外は、全て実施例1と同様の操作を行ない、トナーを得た。造粒性及び画像濃度、カブリの評価結果を表1に示す。
<比較例1〜2>
実施例1の分散質系の処方の中で、単量体組成物を表1に示すように変更した以外は、全て実施例1と同様の操作を行ない、トナーを得た。
造粒性及び画像濃度、カブリの評価結果を表1に示す。
Figure 2007156129
回転子、固定子を具備する分散機1と冷却手段とホールディングタンクと循環ポンプを使用した分散工程の説明図である。 分散機1の側面図である。 図1中のA−A’線に沿うケーシング内の断面図である。 図2中のB−B’線に沿うケーシング内の断面図である。 分散機1における回転子の斜視図である。 分散機1における固定子の斜視図である。
符号の説明
1. 分散機1
2. 本体ケーシング(分散機1)
8. ホールディングタンク
9. 圧力計
10. 循環ポンプ
11. 冷却手段
12. 温度計
13. 撹拌モーター
14. 冷却水投入口
15. 冷却水排出口
16. 冷却水投入口
17. 冷却水排出口
18. 冷却ジャケット
19. バルブ
20. 三方バルブ
21. 固定子
22. 固定子突起
23. 固定子円周溝
24. 固定子突起間スリット
25. 回転子
26. 回転子円周溝
27. 回転子突起間スリット
28. 回転子突起
29. 処理液入口
30. 駆動軸

Claims (7)

  1. 着色剤分散助剤の粉砕工程、着色剤分散工程、造粒工程及び重合工程を含むトナーの製造方法であって、該着色剤分散助剤の粉砕工程が、重合性単量体中で、着色剤分散助剤が5〜50%の濃度になる条件下で粉砕することにより、着色剤分散助剤処理液を作製する工程であることを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 該着色剤分散助剤の粉砕工程が、重合性単量体中で、着色剤分散助剤が10〜45%の濃度になる条件下で粉砕することにより、着色剤分散助剤処理液を作製する工程であることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 該着色剤分散助剤の粉砕工程において作製される着色剤分散助剤処理液中の着色剤分散助剤の平均粒径が、0.1μm乃至2μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナーの製造方法。
  4. 該着色剤分散工程において、着色剤に対する着色剤分散助剤の割合が0.01乃至5%の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  5. 該着色剤分散工程が、少なくとも着色剤、重合性単量体、該着色剤分散助剤処理液を含有する単量体混合物を調製する工程であり、回転子と固定子を具備し、回転子の周速が30乃至60m/sの範囲内で回転する分散機を用いて分散することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  6. 該分散機が、複数のスリットを具備するリング状の突起が同心円上に多段に形成された回転子と同様の形状の固定子が一定間隔を保ち、相互に噛み合うように同軸上に設置された分散機であることを特徴とする請求項5に記載のトナーの製造方法。
  7. 該着色剤分散工程が、該単量体混合物を該分散機内に導入−排出を繰り返して循環させ、所定時間分散することを特徴とする請求項5又は6に記載のトナーの製造方法。
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