JP2007154820A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気特性を悪化させることなくダンパ効果やスクイズ効果を低減する燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】ハウジング11、筒状の固定コア40、および可動コア50を備え、固定コア40の可動コア50側の外周面とハウジングの内周面との間に隙間44が設けられており、固定コア40に隙間44と固定コア40の内周部とを連通する連通孔46が形成されている。可動コア50が固定コア40側に移動するとき可動コア50によって押し退けられる燃料が隙間44および連通孔46を介して固定コア40の内周部に逃がされる。このため、例えスリット溝の幅が制限されていたとしてもダンパ効果を十分に低減できる。同様にスクイズ効果についても十分に低減できる。これにより燃料噴射弁の応答性が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料噴射弁に関する。
従来、固定コア、可動コア、可動コアとともに移動する弁部材、および固定コアに可動コアを吸引する磁気吸引力を発生させるコイルを備える燃料噴射弁が知られている。このような燃料噴射弁では、可動コアが固定コアに吸引されて固定コア側に移動するとき、可動コアと固定コアとの間にある燃料がスムーズに逃がされないとその燃料によってダンパ効果が生じ、応答性が悪化することが知られている。また、逆に可動コアが固定コアから離間するとき、可動コアと固定コアとの間に燃料がスムーズに供給されないとスクイズ効果が生じ、それにより応答性が悪化することも知られている。
特許文献1には、可動コアの固定コアに当接する端面にスリット溝が形成されている燃料噴射弁が開示されている。特許文献1のようにスリット溝を設けると、可動コアと固定コアとの間にある燃料がスリット溝によって逃がされることにより、ダンパ効果を低減できる。また、可動コアが固定コアから離間するとき可動コアと固定コアとの間にスリット溝から燃料が供給されることにより、スクイズ効果を低減できる。
しかしながら、スリット溝を設けると固定コアと可動コアとの接触面積が小さくなり、それにより磁極面積が減少するという問題がある。磁極面積が減少すると固定コアが可動コアを吸引する際の磁気特性が悪化して応答性が悪化する。このためスリット溝を設ける場合は磁気特性の悪化を許容範囲内に抑えるためにスリット溝の幅を制限する必要があり、必ずしもダンパ効果やスクイズ効果を十分に低減できない場合がある。
特開2005−180407号公報
本発明は、上記問題に鑑みて創作されたものであって、磁気特性を悪化させることなくダンパ効果やスクイズ効果を低減する燃料噴射弁を提供することを目的とする。
請求項1〜9に記載の燃料噴射弁によると、可動コアが固定コア側に移動するとき可動コアによって押し退けられる燃料が隙間および連通孔を介して固定コアの内周部に逃がされる。このため、例えばスリット溝の幅が制限されていたとしてもダンパ効果を低減できる。また、可動コアが固定コアから離間するとき連通孔および隙間を介して可動コアと固定コアとの間に燃料が供給され、閉弁時に固定コアと可動コア端面部に負圧が生じないため、スクイズ効果についても低減できる。
請求項2に記載の燃料噴射弁によると、可動コアは固定コアの開口を取り囲むように環状に固定コアに当接するので、スリット溝を設ける場合に比べ、可動コアがどのように傾いても燃料の逃げ方にばらつきが生じ難い。よって燃料噴射弁の作動が安定する。
請求項3に記載の発明によると、固定コアの反可動コア側の外周面が全周に亘ってハウジングの内周面に密着するので、外周面の一部のみがハウジングの内周面に密着する場合に比べ、固定コアとハウジングとの間の磁極面積が増大する。これにより磁気吸引力が増大し、燃料噴射弁の応答性がより向上する。
請求項4に記載の発明によると、連通孔を複数形成するので、燃料がよりスムーズに逃がされ、ダンパ効果をより確実に低減できる。
請求項5に記載の発明によると、可動コアの外周面が全周に亘ってハウジングの内周面に摺動するので、外周面の一部のみがハウジングの内周面に摺動する場合に比べ、可動コアとハウジングとの間の磁極面積が増大する。これにより磁気吸引力が増大し、燃料噴射弁の応答性がより向上する。
請求項6に記載の発明によると、連通孔の断面積の合計が隙間の断面積以上なので、隙間に逃げた燃料が連通孔を介して固定コアの内側に逃げる際に連通孔がボトルネックになることを防止でき、ダンパ効果をより確実に防止できる。
請求項7に記載の発明によると、固定コアに凹部が形成され、その凹部によって隙間が区画される。このように、隙間は固定コアを凹ませることによって区画してもよい。
請求項8に記載の発明によると、ハウジングに凹部が形成され、その凹部によって隙間が区画される。このように、隙間はハウジングを凹ませることによって区画してもよい。
請求項9に記載の発明によると、凹部を形成することによって可動コアと固定コアとが当接する面積が小さくなるので、ダンパ効果やスクイズ効果をより確実に防止できる。また、凹部によって区画された空間の燃料は隙間及び連通孔を介して固定コアの内周部に逃がされるので、当該空間の燃料によるダンパ効果やスクイズ効果を防止できる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。各実施形態において同一の符号が付された構成要素は、その符号が付されたほかの実施形態の構成要素と対応する。
(第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態による燃料噴射弁10の断面図である。ハウジングとしてのホルダ11は、第一磁性部材11a、非磁性部材11bおよび第二磁性部材11cからなる円筒状に形成されている。ホルダ11の内側には燃料通路12が形成されており、この燃料通路12にアジャスティングパイプ14、固定コア40、可動コア50およびスプリング13、ならびにニードル30の一部が収容されている。
第一磁性部材11aと非磁性部材11b、ならびに非磁性部材11bと第二磁性部材11cとはレーザ溶接などの溶接によって結合されている。非磁性部材11bは、第一磁性部材11aと第二磁性部材11cとの間で磁束が短絡することを防止する。第一磁性部材11aの反非磁性部材11b側には、弁ボディ20が溶接により固定されている。
図3は、ニードル30周辺を拡大して示す断面図である。弁ボディ20は反ホルダ11側の端部に噴孔プレート21を有している。噴孔プレート21はカップ状に形成されており、弁ボディ20の外側に弁ボディ20と一体に固定されている。噴孔プレート21の底壁は薄板状に形成されており、複数の噴孔22が形成されている。なお、噴孔22を噴孔プレート21に形成するのではなく、弁ボディ20に形成してもよい。噴孔プレート21の外側には、噴孔プレート21を覆うプレートホルダ23が装着されている。弁ボディ20は略筒状に形成されており、内側に弁座24を有している。噴孔22は、弁座24の燃料流れ出口側に配置されている。
弁部材としてのニードル30は、内部に燃料通路31を有する有底の円筒状に形成されている。ニードル30は、一方の端部が可動コア50の反固定コア40側に圧入されている。ニードル30の反可動コア50側の端部には、弁ボディ20に形成されている弁座24に着座可能なシート部32が形成されている。ニードル30は、弁ボディ20の内周面との間に燃料通路25を形成している。シート部32が弁座24に着座すると、燃料通路25と噴孔22との連通が遮断され噴孔22からは燃料が噴射されない。
また、ニードル30は、側壁を貫く燃料孔33、34を有している。ニードル30の内周側に流入した燃料は、燃料孔33、34を経由してニードル30の外周側へ流出し、弁ボディ20に形成されている図示しない燃料通路を経由して燃料通路25へ流れる。弁ボディ20は内周側にガイド部26を有している。ガイド部26は弁ボディ20の周方向へ所定の間隔で形成され、隣接するガイド部26の間が図示しない燃料通路となる。ガイド部26の内径はニードル30の外径と概ね同一である。そのため、ニードル30は弁ボディ20のガイド部26と摺動し、ガイド部26により軸方向への移動が案内される。
図2に示すように、固定コア40は円筒状に形成されており、内周部に燃料が流れる燃料通路40aを区画している。固定コア40はホルダ11の非磁性部材11bおよび第二磁性部材11cの内部に圧入されることによりホルダ11に固定されている。固定コア40は可動コア50に対し反噴孔22側に設置され、可動コア50と対向しており、反可動コア50側の端部の外周面が全周に亘ってホルダ11の内周面に密着している。外周面が全周に亘ってホルダ11の内周面に密着すると、外周面の一部のみが密着する場合に比べて固定コア40とホルダ11との間の磁極面積が増大するので、磁気吸引力が増大し、燃料噴射弁10の応答性がより向上する。
可動コア50は略円筒状に形成されており、内周部に燃料が流れる燃料通路50aを区画している。可動コア50の固定コア40側の外周形状はホルダ11の内周形状に概ね一致する形状に形成されており、固定コア40側の外周面が全周に亘ってホルダ11の内周面に摺動して往復移動する。外周面が全周に亘ってホルダ11の内周面に摺動すると、外周面の一部のみが摺動する場合に比べて固定コア40とホルダ11との間の磁極面積が増大するので、磁気吸引力が増大し、燃料噴射弁10の応答性がより向上する。
アジャスティングパイプ14は固定コア40の燃料通路40aに圧入されている。
スプリング13は一端が固定コア40の燃料通路40aに収容されてアジャスティングパイプ14に当接している。スプリング13は他端が可動コア50の燃料通路50aに収容されており、可動コア50の底壁部50bに当接して可動コア50を固定コア40から離間する方向へ付勢している。スプリング13の荷重はアジャスティングパイプ14の圧入量を調整することによって変更可能である。
磁性部材15、16は、互いに磁気的に接続されてコイル61の外周側に設置されている。固定コア40、可動コア50、第一磁性部材11a、磁性部材15、16および第二磁性部材11cは磁気回路を構成している。
コイル61が巻回されているスプール62はホルダ11の外周に取り付けられている。ターミナル63はコイル61と電気的に接続されており、コイル61に駆動電流を供給する。樹脂ハウジング60は、ホルダ11およびコイル61の外側を覆っている。
コイル61に駆動電流が供給されていないとき、固定コア40と可動コア50との間には磁気吸引力が生じていない。そのため、可動コア50はスプリング13の付勢力により固定コア40から離間する方向、すなわち弁ボディ20方向に移動した状態で定位する。この状態では可動コア50と一体のニードル30のシート部32が弁ボディ20の弁座24に着座しており、噴孔22からの燃料の噴射は停止されている。
コイル61に駆動電流が供給されると、コイル61が励磁され、固定コア40、可動コア50、第一磁性部材11a、磁性部材15、16および第二磁性部材11cによって磁気回路が形成される。これにより、固定コア40と可動コア50との間には磁気吸引力が発生する。固定コア40と可動コア50との間に発生した磁気吸引力がスプリング13の付勢力よりも大きくなると、可動コア50は固定コア40方向へ移動する。可動コア50の移動にともなってニードル30が図2の上方へリフトし、その結果、ニードル30のシート部32は弁ボディ20の弁座24から離座する。
図2においてホルダ11の上方から燃料通路12に流入する燃料は、フィルタ部材17により異物が除去される。異物が除去された燃料は、燃料通路12、アジャスティングパイプ14の内側、固定コア40の燃料通路40a、可動コア50の燃料通路50a、ニードル30の燃料通路31および燃料孔33、34を経由して図3に示す燃料通路25へ供給される。燃料通路25へ供給された燃料は、シート部32が弁座24から離座すると、シート部32と弁座24との間に形成される開口を通って噴孔22へ流れ、噴孔22から噴射される。
コイル61への駆動電流の供給が停止されると、固定コア40と可動コア50との間の磁気吸引力は消滅する。そのため、可動コア50はスプリング13の付勢力によって再び固定コア40から離間する方向へ移動する。これにより、可動コア50と一体のニードル30のシート部32が弁ボディ20の弁座24に着座し、噴孔22からの燃料の噴射が停止される。
次に、固定コア40および可動コア50の詳細について説明する。
図4は、可動コア50周辺を拡大して示す断面図である。固定コア40および可動コア50は磁性材料で形成され、互いに対向して配置されている。可動コア50が固定コア40側に吸引されることにより、固定コア40と可動コア50とは互いに相対する側の端部同士が突き当たる。
固定コア40は、大径部42ならびに大径部42よりもやや外径が小さな小径部43を有している。小径部43は固定コア40の可動コア50側に位置している。大径部42の外径はホルダ11の内径と概ね同一であり、大径部42をホルダ11の内周側に圧入することにより固定コア40がホルダ11に固定されている。小径部43を大径部42より小径に形成することにより、小径部43の可動コア50側の外周面とホルダ11の内周面との間には小径部43の全周に亘って隙間(以下「クリアランス」という)44が形成されている。クリアランス44の断面積は、可動コア50が固定コア40側に移動する際に可動コア50によって径方向外側に押し退けられる燃料がスムーズに逃げられる程度に広く形成されている。
小径部43には、小径部43の壁を貫通する連通孔46が形成されており、この連通孔46によりクリアランス44と燃料通路40aとを連通する連通路47が形成されている。第1実施形態では連通孔46は図5に示すようにホルダ11の軸線周りに90度間隔で合計4つ形成されている。
連通路47の断面であって燃料流れに垂直な断面の断面積の合計をS1、クリアランス44の断面であってホルダ11の軸線に垂直な断面の断面積をS2とすると、連通路47およびクリアランス44は以下の式(1)が満たされるように形成されている。
S1≧S2 ・・・式(1)
例えば連通路47の燃料流れに垂直な断面の形状が円形であり、図5に示すようにその直径がdであるとすると、連通路47の燃料流れに垂直な断面の断面積はπd2/4で表される。連通路47は4つあるので、各連通路47の断面積の合計S1は以下の式で表される。
S1=πd2
また、図5に示すように固定コア40の可動コア50側の外径をa、ホルダ11の内径をbとすると、クリアランス44の断面積S2は以下の式で表される。
S2=π(b2−a2)/4
式(1)が満たされるようにクリアランス44および連通路47を形成すると、開弁時に燃料がクリアランス44から連通路47を介して逃がされる際に、連通路47がボトルネックになることを防止できる。これにより燃料が燃料通路40aによりスムーズに逃がされるので、ダンパ効果をより確実に低減できる。また、閉弁時には連通路47がボトルネックにならずにクリアランス44にスムーズに燃料が供給されるので、クリアランス44から可動コア50と固定コア40との間に燃料をよりスムーズに供給でき、スクイズ効果をより確実に低減できる。このようにダンパ効果やスクイズ効果を低減できるので、燃料噴射弁10の応答性が向上する。
ただし、応答性が向上すると開弁時に可動コア50が固定コア40に衝突して可動コア50が跳ね返る所謂バウンスが発生する。この場合はS1もしくはS2を適宜選択することで応答性とバウンス量との最適化を図ることができる。
図4に示すように、可動コア50の固定コア40側を向く端面には、固定コア40側に環状に突出する突き当て部41が形成されている。
図6は、突き当て部41の固定コア40に当接する領域を示す模式図である。図6において平行斜線が付された領域は固定コア40に当接する領域を示しており、突き当て部41は固定コア40の燃料通路40aの出口を取り囲むように全周に亘って切れ目なく固定コア40に環状に当接する。全周に亘って環状に当接すると可動コア50がどのように傾いても燃料の逃げ方にばらつきが生じ難くなるので、開弁動作が安定する。また、可動コア50が固定コア40から離間する際には可動コア50がどのように傾いても可動コア50と固定コア40との間への燃料の供給のされ方にばらつきが生じ難くなるので、閉弁動作が安定する。よって燃料噴射弁10の作動が安定する。
なお、可動コア50の固定コア40側を向く端面全体を固定コア40に当接させてもよい。しかしながら、その場合は固定コア40と可動コア50との当接面積が大きいのでダンパ効果やスクイズ効果が生じ易くなる。これに対し、環状に突出させた突き当て部41を当接させるようにすると、固定コア40と可動コア50との当接面積が小さくなるのでダンパ効果やスクイズ効果をより低減でき、燃料噴射弁10の応答性がより向上する。
可動コア50の固定コア40側の端部に突き当て部41を形成した結果として、可動コア50の突き当て部41の径方向外側には環状に凹む凹部45が形成されている。可動コア50に凹部45を形成すると、可動コア50が固定コア40に衝突したとき、可動コア50と固定コア40との間にソリッドギャップ65が形成される。ソリッドギャップ65はクリアランス44に連通しており、ソリッドギャップ65の燃料はクリアランス44および連通路47を介して燃料通路40aに逃がされる。
次に、燃料噴射弁10の作動について説明する。
図1は連通路47周辺を拡大して示す断面図であって、開弁時の燃料の流れを説明するための図である。図1に示す閉弁状態においてコイル61に駆動電流が供給されると、可動コア50は固定コア40に吸引される。このとき、固定コア40と可動コア50との間にある燃料は可動コア50に押し退けられ、押し退けられた燃料の一部は矢印71で示すようにクリアランス44から連通路47を通り固定コア40の燃料通路40aに逃がされる。
図7は連通路47の周辺を拡大して示す断面図であって、閉弁時の燃料の流れを説明するための図である。図7に示す開弁状態においてコイル61への駆動電流の供給が停止されると、可動コア50はスプリング13の付勢力によって再び固定コア40から離間する方向へ移動する。このとき、固定コア40の燃料通路40aにある燃料は矢印72で示すように連通路47からクリアランス44を通り固定コア40と可動コア50との間に供給される。これによりスクイズ効果が低減され、可動コア50が固定コア40からより円滑に離間する。
(第2実施形態)
図8は本発明の第2実施形態に係る燃料噴射弁80の断面図であり、図9は燃料噴射弁80の可動コア50周辺を拡大して示す断面図である。燃料噴射弁80では固定コア81の外径は一定であり、固定コア81の可動コア50側の端部近傍でホルダ11の内径が大きくなっている。これにより固定コア81の可動コア50側の端部とホルダ11との間にクリアランス83が設けられている。
第2実施形態はその他の点について第1実施形態と実質的に同一である。
(他の実施形態)
図10(A)〜図10(C)は、他の実施形態に係る固定コアの断面図である。図10(A)に示す固定コア90は連通路47が1つだけ形成されており、図10(B)に示す固定コア91は連通路47が2つ、図10(C)に示す固定コア92は連通路47が3つ形成されている。このように連通路47の数は適宜選択可能である。
以上説明した本発明の一実施形態に係る燃料噴射弁10および80によると、可動コア50が固定コア側に移動するとき可動コア50によって押し退けられる燃料が隙間および連通孔を介して固定コアの内周部に逃がされる。このため、ダンパ効果を低減できる。また、可動コア50が固定コアから離間するとき連通孔および隙間を介して可動コア50と固定コアとの間に燃料が供給されるので、スクイズ効果についても低減できる。これにより燃料噴射弁の応答性が向上する。
また、燃料噴射弁10および80によると、可動コア50にスリットを設けず、可動コア50が固定コアの開口を取り囲むように環状に固定コアに当接する。以下、可動コア50が固定コアの開口を取り囲むように環状に固定コアに当接することによって得られる効果を比較例を用いて説明する。
図11は、比較例としての可動コアを示す模式図である。例えば図11(A)は傾いた姿勢で固定コア101に吸引されている可動コア102を示している。可動コア102には4つのスリット溝103が形成されている。この場合、図11(B)に示す点Pが固定コア101に最初に当接するように傾いて移動するときと、点Qが最初に当接するように傾いて移動するときとでスリット溝103への燃料の逃げ方やスリット溝103からの燃料の供給のされ方が異なる。可動コアの傾き方は一定ではないので、可動コア102の傾き方が変化することによって燃料の逃げ方や燃料の供給のされ方が変化し、燃料噴射弁の作動が不安定になる。これに対し、燃料噴射弁10および80によると、可動コア50にスリット溝を設けないので、燃料噴射弁10および80が安定して作動する。
なお、本実施例では固定コアにスリット溝が形成されていない場合を例に説明したが、磁気特性の悪化を許容範囲内に抑えるために幅を制限した上でスリット溝を形成してもよい。その場合、スリット溝のみではダンパ効果やスクイズ効果を十分に低減できない場合であっても、隙間44と連通孔46とを介して燃料を逃がす、あるいは供給することにより、ダンパ効果およびスクイズ効果を低減できる。
また、本発明は上記複数の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
本発明の一実施形態に係る燃料噴射弁の連通路周辺の断面図。 本発明の一実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。 本発明の一実施形態に係る燃料噴射弁の弁部材周辺の断面図。 本発明の一実施形態に係る燃料噴射弁の可動コア周辺の断面図。 本発明の一実施形態に係るハウジング及び固定コアの断面図。 本発明の一実施形態に係る可動コアの上面図。 本発明の一実施形態に係る燃料噴射弁の連通路周辺の断面図。 本発明の一実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。 本発明の一実施形態に係る燃料噴射弁の可動コア周辺の断面図。 (A)〜(C)は本発明の一実施形態に係るハウジング及び固定コアの断面図。 (A)および(B)は従来の可動コアの模式図。
符号の説明
10 燃料噴射弁、11 ホルダ(ハウジング)、13 スプリング(付勢部材)、30 ニードル(弁部材)、40 固定コア、44 クリアランス(隙間)、45 凹部、46 連通孔、50 可動コア、61 コイル、65 ソリッドギャップ、80 燃料噴射弁、81 固定コア、83 クリアランス(隙間)、90 固定コア、91 固定コア、92 固定コア

Claims (9)

  1. 燃料が流れる燃料通路を形成するハウジングと、
    前記ハウジング内に固定され、内周部に燃料通路を区画する筒状の固定コアと、
    前記ハウジング内に往復移動可能に収容され、前記固定コアに吸引され前記固定コアと当接する可動コアと、
    前記可動コアとともに往復移動して前記燃料通路を開閉する弁部材と、
    前記固定コアに前記可動コアを吸引する磁気吸引力を発生させるコイルと、
    を備え、
    前記固定コアの前記可動コア側の外周面と前記ハウジングの内周面との間に隙間が設けられており、
    前記固定コアに前記隙間と前記固定コアの内周部とを連通する連通孔が形成されている燃料噴射弁。
  2. 前記可動コアは、前記固定コアの開口を取り囲むように環状に前記固定コアと当接する請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記固定コアの反前記可動コア側の外周面は全周に亘って前記ハウジングの内周面に密着している請求項1又は2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記連通孔は前記固定コアの周方向に互いに離間して複数形成されている請求項1、2又は3に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記可動コアの外周面は全周に亘って前記ハウジングの内周面に摺動する請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記連通孔の断面積の合計が前記隙間の断面積以上である請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  7. 前記固定コアの前記可動コア側の外周面に凹部が形成され、
    前記凹部により前記隙間が区画されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  8. 前記固定コアと前記可動コアを収容する前記ハウジングの内周面において、前記固定コアと前記可動コアとの当接部よりも燃料上流側に凹部が形成され、
    前記凹部により前記隙間が区画されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  9. 前記固定コアおよび前記可動コアの互いに向き合う端面の少なくとも一方に凹部が形成されており、
    前記固定コアと前記可動コアとが当接した時において、前記凹部により前記固定コアと前記可動コアとの間に空間が区画され、
    前記可動コアが前記固定コアに吸引されると、前記空間の燃料が前記隙間及び前記連通孔を介して前記固定コアの内周部に逃がされる請求項1〜8のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。



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