JP2007154189A - 相変化型インク - Google Patents

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Abstract

【課題】少ないエネルギー消費量で相変化型インクジェット印刷プロセスに使用するのに特に好適なホットメルト型または相変化型のインクを提供する。
【解決手段】(a)着色剤と、(b)相変化型インクキャリアとを含有し、キャリアが、(i)枝分れ型トリアミドと、(ii)約350〜約730の平均ピーク分子量と、約1.03〜約3.0の多分散度と、高分子量端の方に歪んだ非対称形の分子量分布とを有するポリエチレンワックスと、を含有する相変化型インクである。
【選択図】なし

Description

本明細書に開示するのは、ホットメルト型または相変化型のインクとその使用方法である。特に、本明細書に開示するのは、少ないエネルギー消費量で相変化型インクジェット印刷プロセスに使用するのに特に好適なホットメルト型または相変化型のインクである。
一般に、相変化型インク(しばしば「ホットメルトインク」と称することがある。)は、周囲温度においては固相として、インクジェット印刷デバイスの高い操作温度においては液相として存在する。吐出操作温度においては、液状インクの液滴が印刷デバイスから吐出され、そのインク液滴が、直接的にか、または中間の加熱した転写ベルトまたはドラムを介するかのいずれかにより、記録基材の表面に接触すると、急速に固化し、固化したインクの滴の予め定められたパターンが形成される。
米国特許第5,496,879号明細書 独国特許出願第4205636AL号明細書 独国特許出願第4205713AL号明細書 米国特許第4,889,560号明細書 米国特許第4,889,761号明細書 米国特許第5,372,852号明細書 米国特許第5,621,022号明細書 米国特許第6,860,930号明細書 米国特許出願公開第2005/0130054号明細書 米国特許第6,001,904号明細書
既知の諸組成物と諸プロセスは、それらの意図した目的の達成には好適ではあるものの、一方では、以下に列挙する諸々に相変化型インクに対する需要が存在する。すなわち、125℃以下の温度で噴出し得る相変化型インク、少ないエネルギー消費量で噴出し得る相変化型インク、比較的安価な印字ヘッドで噴出し得る相変化型インク、プリンタで加熱の際に長時間にわたるカラー安定性として示される熱安定性が改良され得る相変化型インク、プリンタの信頼性が改良され得る相変化型インク、待機モードからの戻り時間を迅速にし得る相変化型インク、「瞬時作動」モードで印刷し得る相変化型インク、低プリント温度で所望の粘度値を示す相変化型インク、前述の利点を備えるとともに、良好なプリント特性、例えば、転写・定着特性(ディザ(dither)処理画像およびベタ塗りつぶし(solid fill)画像のドロップアウト性能を含む)、満足な噴出堅牢性、折り畳み性能、光沢、カラー強度等々を示す相変化型インク、改良された硬度で画像を生成する相変化型インク、改良された滲み出し性(sweating)(滲み出し性は、ある種のインク成分が固形インクスティックの表面に滲み出してプリンタ内でインクスティック表面に凝集する問題で、粘っこい「汗(sweat)」が次第に下方に底部まで流下し、インクスティックがプリンタのインク装填ラック内で円滑に動くのが困難となる恐れがある)を示す相変化型インク、および紙の基材にプリントするとき透き通しが改良された画像を生成し得る相変化型インクに対する需要が存在する。
本発明は、(a)着色剤と、(b)相変化型インクキャリアとを含有し、前記キャリアが、(i)枝分れ型トリアミドと、(ii)約350〜約730の平均ピーク分子量と、約1.03〜約3.0の多分散度と、高分子量端の方に歪んだ非対称形の分子量分布とを有するポリエチレンワックスと、を含有する相変化型インクである。
また、前記相変化型インクにおいて、前記ポリエチレンワックスが、高温ゲル浸透クロマトグラフィで試験されるとき、屈折率検出器で検出される信号強度で示される相対量を保持時間(秒)に対して示す曲線であって、絶対値約0.05以上の負の歪度を有する曲線が生成されることが好ましい。
また、前記相変化型インクにおいて、前記ポリエチレンワックスが、高温ゲル浸透クロマトグラフィで試験されるとき、屈折率検出器で検出される信号強度で示される相対量を保持時間(秒)に対して示す曲線であって、絶対値約0.8以下の負の歪度を有する曲線が生成されることが好ましい。
また、本発明は、(1)(a)着色剤と、(b)(i)枝分れ型トリアミドと、(ii)約350〜約730の平均ピーク分子量と約1.03〜約3.0の多分散度と高分子量端の方に歪んだ非対称形の分子量分布とを有するポリエチレンワックスとを含有する相変化型インクキャリアと、を含有する相変化型インクをインクジェット印刷装置に装填するステップと、(2)前記インクを溶融するステップと、(3)前記溶融されたインクの滴を画像パターンで基材に噴出させるステップと、を含む方法である。
また、前記方法において、前記基材が中間転写部材であり、前記溶融されたインクの滴を前記中間転写部材に画像パターンで噴出させ、その後に前記画像パターンを前記中間転写部材から最終記録シートに転写することが好ましい。
本発明によれば、少ないエネルギー消費量で相変化型インクジェット印刷プロセスに使用するのに特に好適なホットメルト型または相変化型のインクを提供することができる。
本明細書に開示のインクは、枝分れ型トリアミドを含む。枝分れ型トリアミドは、例えば、米国特許第6,860,930号に開示されている。「枝分れ型トリアミド」とは、各アミド基が、枝に含まれている原子または原子群であって、他の枝のものとは相異なる原子または原子群に接続され、各アミド基が相異なる枝に存在しているように、トリアミドの構造を定め得るということを意味する。「各アミド基が相異なる枝に存在している」とは、トリアミドがリニアではないことを意味している。「リニア」とは、3個のアミノ基がすべて同じ分子鎖または枝に存在しているように定め得るということを意味する。
特定の実施の形態の一つでは、枝分れ型トリアミドは、次式で表される。
Figure 2007154189

式中、x,y,zは各々独立的にプロピレンオキシ単位の繰り返しの数を示し、x+y+zは5〜6で、p,q,rは各々他とは独立で、−(CH)−単位の繰り返しの数を示す整数で、多岐にわたる実施の形態では15、20または26以上で、多岐にわたる実施の形態では60、55または45以下である。p,q,rは、多岐にわたる実施の形態では15〜60または26〜45である。もっとも、p,q,rの値は、これらの範囲の外でも差し支えない。以上のトリアミド組成物は、混合物として得られることが多く、その場合、p,q,rは、組成物内のピーク平均鎖長数であり、その混合組成物は、各分子のp,q,rに対する値が同一である均一組成物とは相異なる。また、理解しなければならないことは、この混合物内では個々の鎖は所与の数の鎖よりも長くても短くても差し支えないということである。
前記のトリアミドは、所望の量または効果的量でインクに存在し、多岐にわたる実施の形態で前記キャリアの2、5、または10重量%以上で、多岐にわたる実施の形態でキャリアの50、40、または35重量%以下である。もっとも、この量は、これらの範囲の外でも差し支えない。
本明細書に開示の相変化型インクは、また、ポリエチレンワックスを含む。このポリエチレンワックスは、高温ゲル浸透クロマトグラフィで測定される値である平均ピーク分子量を有するが、これらの値は、多岐にわたる実施の形態で350、400、または470以上で、多岐にわたる実施の形態で730、700、または600以下である。また、これらの値は、多岐にわたる実施の形態で400〜700、または470〜600である。もっとも、この平均ピーク分子量は、これらの範囲の外でも差し支えない。
前記のポリエチレンワックスは、実施の形態の一つでは1.03以上の多分散度(polydispersity)(重量平均分子量を数平均分子量で除して決定される)を有し、多岐にわたる実施の形態では2.5、2.0、または1.8以下の多分散度を有する。もっとも、この多分散度は、これらの範囲の外でも差し支えない。
前記のポリエチレンワックスは、多岐にわたる実施の形態で50℃、60℃、または70℃以上のピーク融点(示差走査熱量計(DSC)で測定される)を有し、多岐にわたる実施の形態で130℃、125℃、または120℃以下のピーク融点を有する。もっとも、このピーク融点は、これらの範囲の外でも差し支えない。
前記のポリエチレンワックスは、多岐にわたる実施の形態で45℃、50℃、または55℃以上の始発(オンセット:onset)融点(示差走査熱量計(DSC)で測定される)を有し、多岐にわたる実施の形態では71℃、70℃、または69℃以下の始発融点を有する。もっとも、この始発融点は、これらの範囲の外でも差し支えない。
前記のポリエチレンワックスは、多岐にわたる実施の形態で20℃、25℃、または27℃以上の融点範囲(ASTM D3418−03の規定で最終融点と始発融点との間の差として定義される)を有し、多岐にわたる実施の形態では40℃、39℃、または38℃以下の融点範囲を有する。もっとも、この融点範囲は、これらの範囲の外でも差し支えない。
前記のポリエチレンワックスは、多岐にわたる実施の形態で40℃、50℃、または55℃以上の凝固点(示差走査熱量計(DSC)で測定される)を有し、多岐にわたる実施の形態で83℃、81℃、または80℃以下の凝固点を有する。もっとも、この凝固点は、これらの範囲の外でも差し支えない。
前記のポリエチレンワックスは、110℃において多岐にわたる実施の形態で粘度3、4、または4.5センチポアズ(cP=mPa・s)以上、そして多岐にわたる実施の形態で粘度10、9、または8センチポアズ以下を有する。もっとも、この粘度はこれらの範囲の外でも差し支えない。
「平均ピーク分子量」とは、ポリエチレンワックスが式−(CHn−(nは−CH−単位の繰り返し数を示す整数)の分子の混合物を含み、分子分布を有しているので、分子の相対量を保持時間または分子量に対してプロットすると、ベル形状の曲線が得られ、このベル形状曲線のピークが平均ピーク分子量を表す、ということを意味する。対照すると、相異なる平均ピーク分子量を有するポリエチレンワックスは、「n」の値が相重なる物質を含んでいるにしても、相異なる特性を有する。
添付の図に示されるのは、幾つかのポリエチレンワックスを高温ゲル浸透クロマトグラフィで測定して得られた分子量である。使用装置は、屈折率検出、1,2,4−トリクロロベンゼンの移動相、および分離に2個のポリマ3μm混合−Eカラムを使用するポリマラボ220HTシステム(Polymer Labs 220HT system)である。インジェクション前に全システムとサンプル液とは、140℃に加熱した。分子量は、較正用にポリエチレン標準物質を使ってキャラクタリゼーションを行った。試料物質は、オクラホマ州タルサのベーカーペトロライト(Baker Petrolite)社から市販のポリエチレンワックス二種であった。一つはポリワックス(POLYWAX)(登録商標)(PE500)で、もう一つはポリワックス(POLYWAX)(登録商標)655(PE655)であった。また測定した物質(ワックス#1)は、オクラホマ州タルサのベーカーペトロライト(Baker Petrolite)社から入手したポリエチレンワックスで、ポリワックス(POLYWAX)(登録商標)500と同じようなものであったが、蒸留操作によって、最も低分子量の方の部分10%を除去したものであった。この蒸留操作は、例えば、米国特許出願公開第2005/0130054号明細書に記載のように行い得る。また、第二の蒸留したポリエチレンワックスをこのサンプル用に用意した。ワックス#2は、オクラホマ州タルサのベーカーペトロライト(Baker Petrolite)社から入手したもので、ポリワックス(POLYWAX)500と同じようなものであったが、蒸留操作によって、最も低分子量の方の部分15%を除去したものであった。これらの物質の保持時間に関するデータの幾つかは次の表の通りであった。注記すると、この例ではx軸が「逆方向になって」いるので、高分子量の方が左側に位置し、低分子量の方が右側に位置し、負の数は計器較正に起因し、y軸のデータは相対量を示す。
Figure 2007154189
Figure 2007154189
高温ゲル浸透クロマトグラフィで測定したとき、これらのワックスに対する平均ピーク分子量(Mp)、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、および多分散度(MWD(分子量分布))は、次の通りであった。
Figure 2007154189
これらのワックスの高温ゲル浸透クロマトグラフィデータに係わるピーク融点(℃、ASTM D3418−03に基づくデュポン(DUPONT)2100熱量計を用いる示差走査熱量計で測定)、始発融点(℃、示差走査熱量計で測定)、110℃における粘度(センチポアズ、レオメトリックサイエンス(Rheometric Scientific)DSR−2000コアプレート粘度計を用いて測定)、および歪みは、以下の通りであった。
Figure 2007154189
図から分かるように、低分子量の方の部分を除去したポリエチレンワックスに対しては、「x」軸上の保持時間に対して相異なる分子量を有する分子の相対量を「y」軸上にプロットしたものを示すベル形状の曲線は、対称形とはなっていない、つまり、歪んでいる。対照的に、商用のワックスに対しては、これらのベル形状曲線は、完全に対称形であるとはいえないまでも、低分子量の方の部分を除去したポリエチレンワックスの曲線に比較して比較的歪度が小さい。
本明細書に開示のインクに含まれるポリエチレンワックスは、最も低分子量の方の部分を部分的に除去したものであり、多岐にわたる実施の形態では最も低分子量部分の5、7.5、10、12.5または15%以上を当該ワックスから除去したワックスである。もっとも、当該ワックスから除去した量はこれらの範囲の外でも差し支えない。
低分子量の方の部分は、(限定はしないが)米国特許出願公開第2005/0130054号明細書に記載の蒸留方法を含む所望の、または効果的方法によってポリエチレンワックスから除去し得る。
低分子量の方の部分を除去した結果として、標準分析方法で測定して得られたポリエチレンワックスの分子量分布曲線は、非対称形となる。なお、標準分析方法としては、例えば、高温ガスクロマトグラフィ(HT−GC)、本明細書の上記に説明の高温ゲル浸透クロマトグラフィ(HT−GPC)、高圧液体クロマトグラフィとしても知られる高速液体クロマトグラフィ(HPLC)などがあるが、この分析に使用し得るなら他のどんなクロマトグラフィでもよい。この非対称性は、「歪度(skew)」と称される。X軸の値が左から右へ増大する典型的なx−y軸プロットでは、左側で比較的急激に低下し、右側(xの値の高い方)が徐々に(尾を引いて)低下する形のベル形状曲線は、正の歪度を有すると称され、一方、左側(xの値の低い方)が徐々に(尾を引いて)低下し、右側で比較的急激に低下する形のベル形状曲線は、負の歪度を有すると称される。
クロマトグラフの典型的計器出力は、物性の強度を「y」軸に、保持時間を「x」軸にプロットして得られる図から成る。この場合の物性は、サンプル中に存在する相異なる分子量を有する分子の相対量に比例するものである。高温ゲル浸透クロマトグラフィから得られた結果に見られるように、保持時間は、分子量に逆比例している。従って、高い方の分子量を有する物質が、上記計器出力図の左側に、低い方の分子量を有するものが右側に出現する。
数学的理論によれば、確率(分布)関数P(x)の「歪度」γは式(1)に示される。
Figure 2007154189
式中、μは二次中心モーメント(the second central moment)で、μは二次中心モーメント(the second central moment)で、μとμとは、i次の(正規化)粗モーメント(raw moment)μ’から次式(2)、(3)、および(4)で示されるように計算される。
Figure 2007154189
Figure 2007154189
Figure 2007154189
従って、図に示される蒸留したポリエチレンワックス#1に対するHT−GPC曲線から次の値が得られる。
中心モーメント μ=890
中心モーメント μ=856
中心モーメント μ=−4122
粗モーメント μ’=890
粗モーメント μ’=7.93E+05
粗モーメント μ’=7.08E+08
標準偏差 σ=29.2
歪度 γ=−0.165
そして、図に示される蒸留したポリエチレンワックス#2に対するHT−GPC曲線から次の値が得られる。
中心モーメント μ=888
中心モーメント μ=681
中心モーメント μ=−4536
粗モーメント μ’=888
粗モーメント μ’=7.9E+05
粗モーメント μ’=7.03E+08
標準偏差 σ=26.1
歪度 γ=−0.255
本明細書に開示のインクに選択されたポリエチレンワックス剤は分子の混合物であって、その分子量分布は非対称形で、高分子量の端の方向に歪みがあるものである。本明細書に開示のポリエチレンワックスとインクを規定する目的に関しては、「の方向に歪みがある」ということは、分子量測定に使用の方法の如何にかかわらず、相異なる分子量を有する分子の相対的量を「y」軸(縦軸)に、そして直接的に分子量を、あるいは分子量に正比例または逆比例する他の値を「x」軸(横軸)にプロットした曲線は、ベル状の曲線となり、しかも、低分子量の方向に徐々に尾を引いて低下し、一方、高分子量の方向に比較的急激に低下する形状を示すという意味であると定義される。従って、分子量測定に使用の方法が高温ゲル浸透クロマトグラフィ(HT−GPC)で、かつ、測定の横軸単位が保持時間(分子量に逆比例)である場合は、そのベル形状曲線は左側が徐々に低下して尾を引き、右側が比較的急激に低下する形状となり、負の歪度の値を有し、高分子量の方向に歪みがある(分子量は保持時間に逆比例だから)。相異なる分子量を有する分子の相対的量を「x」軸(横軸)上の分子量に対して直接的にプロットし、分子量が横軸に沿って左から右に大きくなるようにする場合は、そのベル形状曲線は右側が徐々に低下して尾を引き、左側が比較的急激に低下する形状となり、正の歪度の値を有するが、高分子量の方向に歪みがあることに変わりはない。
特定の実施の形態では、前記のポリエチレンワックスは、低分子量の方の部分を当該ワックスから除去した後、高温ゲル浸透クロマトグラフィで、テストすると、カラムの末端で溶出した所与の分子量のポリエチレンの相対的量であって屈折率検出器で検出された信号強度で表される相対的量を保持時間(秒)に対して示す曲線が得られ、この曲線は負の値の歪度を有する。その歪度の絶対値は、多岐にわたる実施の形態では、0.05、0.075、または0.1以上で、そして多岐にわたる実施の形態では、0.8、0.7、または0.6以下である。もっとも、この曲線の歪度の値はこれらの範囲の外でも差し支えない。
前記のポリエチレンワックスは、所望の量または効果的量でインクに存在し、多岐にわたる実施の形態ではキャリアの10、15、または20重量%以上で、多岐にわたる実施の形態ではキャリアの95、90、または85重量%以下である。もっとも、この量は、これらの範囲の外でも差し支えない。
好適な相変化型インクキャリア剤の追加的例を挙げると、例えば、モノアミド、テトラアミド、およびこれらの混合物などである。好適な脂肪族アミドインクキャリア剤の具体例を挙げると、例えば、コネチカット州グリニッジ(Greenwich)のクロンプトン社(Crompton Corporation)から入手可能なケムアミド(KEMAMIDE)S−180のようなステアリルステアラミドなどである。特定の実施の形態の一つでは、モノアミドは、キャリアの0.01、2、または5重量%以上の多岐にわたる実施の形態の量で、そしてキャリアの90、80、または70重量%以下の多岐にわたる実施の形態の量でインクキャリアに存在する。もっとも、この量は、これらの範囲の外でも差し支えない。
また、相変化型インクキャリア剤として好適なのは、イソシアネート誘導体の樹脂とワックスで、例えば、ウレタンイソシアネート誘導体、尿素イソシアネート誘導体、ウレタン/尿素イソシアネート誘導体、およびこれらの混合物等々である。イソシアネート誘導体としては、例えば、2等量のヒドロアビエチルアルコール(hydroabietyl alcohol)と1等量のイソホロンジイソシアネート(isophorone diisocyanate)との反応により得られるウレタン樹脂が挙げられ、インクキャリアの2重量%以上の量で含まれることが好ましい。また、3等量のステアリルイソシアネートとグリセロール系アルコールのアダクトであるウレタン樹脂が挙げられ、インクキャリアの1重量%以上の量で含まれることが好ましい。
具体的な実施の形態の他の一つでは、前記インクは、3当量のステアリルイソシアネートとグリセロール系アルコールのアダクトで、米国特許第6,309,453号の実施例4に記載のように調製されるウレタン樹脂を含み得る。存在するとき、この樹脂は、インクキャリアの0.1、0.5または1重量%以上の多岐にわたる実施の形態の量で、そしてインクキャリアの40、35、または30重量%以下の多岐にわたる実施の形態の量でインクに存在する。もっとも、この量は、これらの範囲の外でも差し支えない。
前記インクキャリアは、所望の量または効果的量で相変化型インクに存在し、多岐にわたる実施の形態ではインクの0.1、50、または90重量%以上、そして多岐にわたる実施の形態ではインクの99、98、または95重量%以下である。もっとも、この量は、これらの範囲の外でも差し支えない。
具体的な実施の形態の他の一つでは、前記インクは、水素化処理されたアビエティン(ロジン)酸のトリグリセリドを含み得る。
相変化型インク組成物は、また、着色剤を含有する。相変化型キャリア組成物は、カラーインデックス(C.I.)溶剤染料、分散染料、変性酸性および直接染料、塩基性染料、硫黄染料、バット染料などの相変化型インク着色剤と組み合わせて使用し得る。
前記着色剤は、所望の色相または色調を得るために所望の量または効果的量で相変化型インクに存在し、多岐にわたる実施の形態ではインクの0.1、0.2、または0.5重量%以上で、そして多岐にわたる実施の形態ではインクの50、20、または10重量%以下である。もっとも、この量は、これらの範囲の外でも差し支えない。
また、好適なのは、次式の着色剤である。
Figure 2007154189
式中、Mは、フタロシアニン分子の中心にあるキャビティに結合する能力のある原子または原子グループであり、Mに軸配位子を任意選択に結合させ得る。
また、次式の着色剤も好適である。
Figure 2007154189
式中、(A)Rは、(i)アルキレン基、(ii)アリーレン基、(iii)アリールアリキレン基、(iv)アルキルアリーレン基、(v)アルキレンオキシ基、(vi)アリーレンオキシ基、(vii)アリールアルキレンオキシ基、(viii)アルキルアリーレンオキシ基、(ix)ポリアルキレンオキシ基、(x)ポリアリーレンオキシ基、(xi)ポリアリールアルキレンオキシ基、(xii)ポリアルキルアリーレンオキシ基、(xiii)複素環基、(xiv)シリレン基、(xv)シロキサン基、(xvi)ポリシリレン基、または(xvii)ポリシロキサン基であり、(B)RとR’各々は、互いに他に独立に、(i)アルキル基、(ii)アリール基、(iii)アリールアルキル基、(iv)アルキルアリール基、(v)アルコキシ基、(vi)アリールオキシ基、(vii)アリールアルキルオキシ基、(viii)アルキルアリールオキシ基、(ix)ポリアルキレンオキシ基、(x)ポリアリーレンオキシ基、(xi)ポリアリールアルキレンオキシ基、(xii)ポリアルキルアリーレンオキシ基、(xiii)複素環基、(xiv)シリル基、(xv)シロキサン基、(xvi)ポリシリレン基、(xvii)ポリシロキサン基、または(xviii)下記式(式中、rとsは、各々他とは独立に、−CH−基の繰り返しの数を示す整数)で示される基であり、
Figure 2007154189

(C)RとR’は、各々他とは独立に、(i)アルキル基、(ii)アリール基、(iii)アリールアルキル基、または(iv)アルキルアリール基であり、(D)XとX’は、各々他とは独立に、(i)直接結合、(ii)酸素原子、(iii)硫黄原子、(iv)式−NR40−(式中、R40は水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基またはアルキルアリール基)で示される基、または(v)式−CR5060−(式中、R50とR60は、各々他とは独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基またはアルキルアリール基)で示される基であり、そして(E)ZとZ’は、各々他とは独立に、(i)水素原子、(ii)ハロゲン原子、(iii)ニトロ基、(iv)アルキル基、(v)アリール基、(vi)アリールアルキル基、(vii)アルキルアリール基、(viii)下記式(式中、R70は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、アルキルアリールオキシ基、ポリアルキレンオキシ基、ポリアリーレンオキシ基、ポリアリールアルキレンオキシ基、ポリアルキルアリーレンオキシ基、複素環基、シリル基、シロキサン基、ポリシリレン基、またはポリシロキサン基)で示される基、
Figure 2007154189

(ix)式−SO80(式中、R80は、水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、アルキルアリールオキシ基、ポリアルキレンオキシ基、ポリアリーレンオキシ基、ポリアリールアルキレンオキシ基、ポリアルキルアリーレンオキシ基、複素環基、シリル基、シロキサン基、ポリシリレン基、またはポリシロキサン基)で示されるスルフォニル基、または(x)式−PO90(式中、R90は、水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、アルキルアリールオキシ基、ポリアルキレンオキシ基、ポリアリーレンオキシ基、ポリアリールアルキレンオキシ基、ポリアルキルアリーレンオキシ基、複素環基、シリル基、シロキサン基、ポリシリレン基、またはポリシロキサン基)で示されるホスホニル基である。
また、次の式の着色剤も好適である。
Figure 2007154189
式中、Yは水素原子または臭素原子、nは0、1、2、3、または4の整数、Rはアルキレン基またはアリールアルキレン基、そしてXは(a)水素原子、(b)下記式(式中Rはアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、またはアルキルアリール基)で示される基、
Figure 2007154189

(c)アルキレンオキシ基、アリーレンオキシ基、アリールアルキレンオキシ基、またはアルキルアリーレンオキシ基、または(d)下記式(式中Rは、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基またはアルキルアリール基)で示される基である。
Figure 2007154189
また、次の式の着色剤も好適である。
Figure 2007154189
式中、Mは、(1)正の電荷+yを有する金属イオン(yは少なくとも2の整数で、前記金属イオンは、少なくとも2個の下記式で示される色原体部分基(chromogen moieties)と化合物を形成する能力がある)、
Figure 2007154189

または(2)少なくとも2個の下記式で示される色原体部分基と化合物を形成する能力がある含金属部分基であり、
Figure 2007154189

zは、前記金属と結合した下記式で示される色原体部分基の数を示す整数で、少なくとも2であり、
Figure 2007154189

,R,R,およびR各々は、他とは独立に、(i)水素原子、(ii)アルキル基、(iii)アリール基、(iv)アリールアルキル基、または(v)アルキルアリール基であり、RとRは結合して環の形成が可能で、RとRも結合して環の形成が可能で、R,R,R,およびR各々は、中心構造のフェニル環に結合可能で、aとb各々は、他とは独立に、0、1、2、または3の整数であり、cは、0、1、2、3または4の整数であり、各R,R,およびRは、他とは独立に、(i)アルキル基、(ii)アリール基、(iii)アリールアルキル基、(iv)アルキルアリール基、(v)ハロゲン原子、(vi)エステル基、(vii)アミド基、(viii)スルホン基、(ix)アミン基またはアンモニウム基、(x)ニトリル基、(xi)ニトロ基、(xii)水酸基、(xiii)シアノ基、(xiv)ピリジンまたはピリジニウム基、(xv)エーテル基、(xvi)アルデヒド基、(xvii)ケトン基、(xviii)カルボニル基、(xix)チオカルボニル基、(xx)サルフェート基、(xxi)スルフィド基、(xxii)スルホキシド基、(xxiii)ホスフィンまたはホスホニウム基、(xxiv)ホスフェート基、(xxv)メルカプト基、(xxvi)ニトロソ基、(xxvii)アシル基、(xxviii)酸無水物基、(xxix)アジド基、(xxx)アゾ基、(xxxi)シアネート基、(xxxii)イソシアネート基、(xxxiii)チオシアネート基、(xxxiv)イソチオシアネート基、(xxxv)ウレタン基、または(xxxvi)尿素基であり、R、R、およびRは各々は、中心構造のフェニル環に結合可能で、
Figure 2007154189
は、
Figure 2007154189
Figure 2007154189
Figure 2007154189
または
Figure 2007154189
であり、R,R,およびR10各々は、他とは独立に、(i)水素原子、(ii)アルキル基、(iii)アリール基、(iv)アリールアルキル基、または(v)アルキルアリール基(但し、R+R+R+R+R+R+R+R+R+R10に含まれる炭素原子の数は少なくとも約16)であり、Qは、COO基またはSO 基であり、dは1、2、3、4、または5の整数であり、Aは、アニオンであり、CAは、水素原子、またはQ基の一つを除いて他のすべてと結合したカチオンである。
前記インクは、また、任意選択として酸化防止剤を含み得る。インク組成物に任意選択で添加される酸化防止剤は、画像を酸化から防止するとともに、インク調製工程の加熱段階の間にインク成分の酸化防止をも行う。好適な酸化防止剤の具体例を挙げると、ナウガード(NAUGUARD)(登録商標)524、ナウガード(NAUGUARD)(登録商標)76、ナウガード(NAUGUARD)(登録商標)512(コネチカット州オックスフォードのユニロイヤルケミカル社(Uniroyal Chemical Company)から市販)、イルガノックス(IRGANOX)(登録商標)1010(チバ・ガイギ社(Ciba Geigy)から市販)などがある。存在するとき、任意選択で添加される酸化防止剤は、所望の量または効果的量でインクに存在し、インクの0.01、0.05、または0.1重量%以上の多岐にわたる実施の形態の量で、そしてインクの20、5、または3重量%以下の多岐にわたる実施の形態の量で存在する。もっとも、この量は、これらの範囲の外でも差し支えない。
多岐にわたる実施の形態の前記のインク組成物は、50℃、60℃、または70℃以上のピーク融点を有し、そして多岐にわたる実施の形態では160℃、140℃、または100℃以下のピーク融点を有する。もっとも、このピーク融点は、これらの範囲の外でも差し支えない。
前記のインク組成物は、一般に、噴出温度(75℃、85℃、または95℃以上の多岐にわたる実施の形態、そして150℃または120℃以下の実施の形態の温度。もっともこの噴出温度はこれらの範囲の外でも差し支えない)で溶融粘度を有する。この溶融粘度は、多岐にわたる実施の形態では粘度30、20、または15センチポアズ以下、そして多岐にわたる実施の形態で2、5、または7センチポアズ以上である。また多岐にわたる実施の形態では、噴出温度120℃以下で溶融粘度20センチポアズ以下であり、噴出温度120℃以下で溶融粘度15センチポアズ以下である。もっとも、この粘度はこれらの範囲の外でも差し支えない。特定の実施の形態の他の一つでは、前記のインクは、110、115、および/または120℃の温度で7〜15センチポアズの粘度を有する。
前記インク組成物は、所望の方法または好適な方法ならばどんな方法でも調製し得る。例えば、諸インク成分を共に混合し、次いで、実施の形態の一つでは100℃以上、また実施の形態の一つでは140℃以下の温度に加熱する。もっとも、この温度は、これらの範囲の外でも差し支えない。さらに撹拌して、均一なインク組成物が得られるようにし、次いで得られたインクを常温(通常20℃〜25℃)まで冷却する。インクは常温では固体である。特定の実施の形態の一つでは、インク成形工程の際に、溶融状態にあるインクを型に流し込み、次いで、放冷し、固化してインクスティックを成形する。
前記のインクは、直接印刷インクジェット法および間接(オフセット)印刷インクジェット法を用いる装置に採用し得る。本明細書に開示の実施の形態の他の一つは、本明細書に開示のインクをインクジェット印刷装置に装填するステップと、該インクを溶融するステップと、溶融されたインク滴を画像パターンで記録基材上に噴出するステップとを含む方法に関する。直接印刷プロセスは、また、例えば、米国特許第5,195,430号に開示されている。本明細書に開示のさらに別の一つの実施の形態は、本明細書に開示のインクをインクジェット印刷装置に装填するステップと、該インクを溶融するステップと、溶融されたインク滴を画像パターンで中間転写部材上に吐出するステップと、該中間転写部材から最終記録シートの上に画像パターンで該インクを転写するステップとを含む方法に関する。ある特定の実施の形態では、中間転写部材は、最終記録シートの温度より高い温度で、かつ印刷装置の溶融インクの温度よりも低い温度に加熱される。他の一つの特定の実施の形態では、中間転写部材と最終記録シートとは双方とも加熱される。この実施の形態では、中間転写部材と最終記録シートが双方とも、印刷装置の溶融インクの温度よりも低い温度に加熱される。この実施の形態では、中間転写部材と最終記録シートとの相対的温度として、(1)中間転写部材が最終記録基材の温度より高い温度で、かつ印刷装置の溶融インクの温度より低い温度に加熱されたり、(2)最終記録基材が中間転写部材の温度より高い温度で、かつ印刷装置の溶融インクの温度より低い温度に加熱されたり、(3)中間転写部材と最終記録シートとが大略同一の温度に加熱されたりする相対的温度とされる。オフセット、すなわち、間接的印刷プロセスについては、例えば、米国特許第5,389,958号に記載されている。特定の実施の形態の一つでは、印刷装置として、圧電式印刷プロセスを採用し、圧電式振動エレメントを振動させることによってインク滴を画像パターンで噴出させる。本明細書に開示のインクは、また、他の形式のホットメルト印刷プロセス、例えば、ホットメルトアコースティックインクジェット印刷プロセス、ホットメルトサーマルインクジェット印刷プロセス、ホットメルト連続流または偏向インクジェット印刷プロセス等々に採用し得る。本明細書に開示の相変化型インクは、また、ホットメルト方式インクジェット印刷プロセス以外の印刷プロセスにも使用し得る。
好適な基材または記録シートならばどんなものをも使用し得る。例えば、ゼロックス(XEROX)(登録商標)4024ペーパー、ゼロックス(XEROX)(登録商標)イメージシリーズペーパー、コートランド(Courtland)4024DPペーパー、ノートブック罫紙、ボンドペーパー、シャープ社シリカコート紙などのシリカコート紙、十条紙、ハンマーミルレーザプリント(HAMMERMILL LASER PRINT)(登録商標)ペーパーなどの普通紙、OHP用透明紙、布、繊維製品、プラスチック、ポリマ製フィルム、金属などの無機基材、木材等々である。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例I>
インク組成物を以下の手順で調製した。着色剤(複数を含む)を除いたすべてのインク成分をステンレス製ビーカーに装入した。得られた混合物をオーブン中で110℃にて共に溶融し、次いで0.3時間の間110℃で温度制御されたマントル中で撹拌しながらよく混合した。次いでこの混合物に、着色剤(複数を含む)を添加した。さらに2時間の間撹拌した後、以上のように形成されたインクを、単位平方インチ当たり15ポンドの圧力の下、ホアットマン(Whatman)#3濾紙を使って、加熱されたモット(MOTT)(登録商標)装置(モット・メタラジカル社(Mott Metallurgical)から入手)で濾過処理した。このように形成された濾過済みの相変化型インクを、型に流し込み、次いで、放冷し、固化してインクスティックを成形した。インクは、以下の諸成分から調製された。ポリエチレンワックス、Mp=572、Mn=516、Mw=570、MWD=1.10(HT−GPCで測定)(オクラホマ州タルサのベーカーペトロライト(Baker Petrolite)社製PE500);ポリエチレンワックス、蒸留して低分子量の方の部分10%を除去したもの、Mp=582、Mn=574、Mw=613、MWD=1.07(HT−GPCで測定)(オクラホマ州タルサのベーカーペトロライト社(Baker Petrolite)から入手);下記式(式中、p,q,rは各々平均の値35を有する)で示され、米国特許第6,860,930号の実施例IIに記載のように調製された枝分れ型トリアミド;ステアリルステアラミドワックス(ケムアミド(KEMAMIDE)(登録商標)S−180、コネチカット州グリニッジのクロンプトン社(Crompton Corporation)から入手);KE−100樹脂(水素化処理されたアビエティン(ロジン)酸のトリグリセリド、イリノイ州シカゴのアラカワケミカルインダストリーズ(米国)社(Arakawa Chemical Industries(USA)Inc.)から入手);3当量のステアリルイソシアネートとグリセロール系アルコールのアダクトであって、米国特許第6,309,453号の実施例4に記載のように調製されたウレタン樹脂;ナウガード(NAUGUARD)(登録商標)445酸化防止剤(コネチカット州ミドルベリー(Middlebury)のユニロイヤルケミカル社(Uniroyal Chemical Co.)から入手);米国特許第6,472,523号の実施例V〜XIに開示のシアン着色剤;米国特許第6,713,614号の実施例I、IIおよびIVに記載のイエロー着色剤;米国特許第6,821,327号の実施例I、パートEに開示のように調製されたマゼンタ着色剤(以下、マゼンタ#1と称する);米国特許第6,835,238号の実施例Iに記載のマゼンタ着色剤(以下、マゼンタ#2と称する);塩化亜鉛;およびドデシルベンゼン硫酸(DDBSA、バイオソフト(Bio-soft)S−100、イリノイ州エルウッド(Elwood)のステパン社(Stepan Company)から入手)。
Figure 2007154189
以上の各成分のインクに対する重量%を各インクについて以下の表に列挙する。
Figure 2007154189
なお、インクAとBとは、比較の目的で掲載した。
(インク特性)
インクの多岐にわたる特性を測定した。その結果は下表に示される。粘度(η、センチポアズ)は、110℃にてDSR−2000コーンプレート粘度計で測定した。スペクトル強度(SS)の決定は、溶液中でインク吸収能を測定することをベースとする分光測光法を用いて行い、シアンとイエローのインクはトルエンに、マゼンタインクはn−ブタノールに溶解しパーキンエルマーラムダ2S(Perkin Elmer Lambda 2S)UV/VIS分光測光器を使って吸光度を測定した。ガラス転移温度(Tg)は、レオメトリック・ソリッドアナライザ(Rheometrics Solid Analyzer)(RSA II)を使ってダイナミックメカニック分析で測定した。ピーク融点(MP)は、デュポン(DUPONT)2100熱量計を使って示差走査熱量測定法(DSC)で測定した。
Figure 2007154189
データが示すように、これらのインクの融点は、約80℃であり、それらの大部分の粘度は、110℃で10.6に近い。このことは、インクを105℃〜115Cの温度で噴出するのが好適であることを示す。スペクトル強度(SS)を見ると、シアン、マゼンタ、およびイエロー着色剤の溶解が優れていることが確認される。K−プリンティングプルーファ(K-Printing Proofer)(英国ロイストン(Royston)のRKプリントコートインスツルメンツ社(Print Coat Instruments)製)でハンマーミル(HAMMERMILL)紙にプリントされた幾つかのプリントについてカラー空間データを得た。使用センサは、ACS(登録商標)スペクトロセンサ(Spectro Sensor)(登録商標)II測色計(アプライドカラーシステムズ社(Applied Color Systems Inc.)から入手)でASTM 1E805(材料の色度及び色差測定の計測方法の標準的技法)に規定の測定方法に従って、計器製造者から供給された適切な較正標準を使用して行った。インクの総括色彩性能を確認・定量化する目的で、3刺激値の統合(integration)を行って、測定データを削減し、ASTM E308(CIEシステムを用いて対象物のカラーを計算する標準方法)に従い、1976CIE L*(明度)、a*(赤−緑)、およびb*(黄−青)CIELAB値を各相変化型インク試料に対して計算した。結果は次の通りである。
Figure 2007154189
(インクのカラー安定性)
インク2、3、および4を110℃にてオーブンで加熱し、相異なる時間間隔でサンプリングした。この温度は、これらのインクが相変化型インクジェットプリンタで噴出可能な温度に相当する温度である。サンプリングしたインクを使用して、150℃にてK−プルーファ(K-Proofer)でプリントし、得られたプリントのオーブン加熱に起因するカラー変化を加熱時間の関数として決定した。以下の表に見られるように、加熱で大きなカラー変化は起きなかったことは、ΔE値が極めて低いことによって証拠立てられており、プリンタ操作温度をより低くする利点を証明している。
Figure 2007154189
(プリント性能)
インク1〜7は、ゼロックス(XEROX)(登録商標)フェーザ(PHASER)(登録商標)8400で110℃にて噴出し、すべて成功であった。インク2は、噴出と転写・定着性能を広くテストするのに用い、110℃でプリントするように修正されたゼロックス(XEROX)(登録商標)フェーザ(PHASER)(登録商標)8400に装填して、その性能を、標準プリント温度にてゼロックス(XEROX)(登録商標)フェーザ(PHASER)(登録商標)8400でプリントするように商業的に提供されたシアンインクと比較した。結果は以下の表に総括される。この表で「+」は商用インクより優れた性能を示し、「○」は商用インクと同じ性能を示し、「−」は商用インクより劣る性能を示す。
Figure 2007154189
ドロップアウトは、印刷エンジンから最終記録シートに移行するインクの転写効率のことを称する。ドロップアウトが極めて悪いときは、画像の一部がプリントから消失する(すなわち、ピクセルが中間転写部材から最終記録シートに転写されない)。ディザ画像ドロップアウト(dither dropout)は、ディザ画像(例えば、30%〜70%被覆)を粗い記録シートにプリントするときに起こる転写失敗のことを称する。ベタ塗りつぶし画像ドロップアウト(solid dropout)は、ベタ塗りつぶし(所与のカラーに対し最高の塗りつぶし)画像(solid fill)を円滑または粗い記録シートにプリントするときに起こる転写失敗を称する。ドロップアウトを測定するには、極めて円滑な表面を備える追跡記録シートをプリント直後に比較的遅い転写定着速度で走らせる。この追跡シートは、中間転写部材に残留したインクをピックアップするために使用される。この追跡シートをスキャンし、ドロップアウト値を「PPI」、つまり単位インチ当たりのピクセルで記録する。ガウジング(gouge)測定は、定着グレード、すなわち、記録シート上のインクの耐久性を特性化するのに使用される。これは、インクが記録シートにどの位良好に付着するかということ(インク付着性の尺度)と、インクがそれ自体にどの位良好に付着するかということ(インクの凝集力、すなわち、堅牢性の尺度)とを定量化する。ガウジングを定量化するために、可変重量ガウジング試験機(Variable Weight Gouge Tester)と称される特殊機械を使用する。行う手順としては、3個の「チューニング済」で重量計測済の細長い金属片(metal finger)で画像を引っ掻き、除去されたインクの量をインチ当たりのピクセル単位で計算する。用語が暗示するように、折り畳み耐久力(fold durability)は、インク(記録シート上の)が割れたり、壊れたり、および/またはページから剥げ落ちてインクが消失したラインが残ったりしないで、折り畳まれ得るインク能力に関する。折り畳み性は、折り畳んだ後に残存する白い領域の平均幅を測定することによって定量化する。ベタ塗りつぶしが使用されるが、これが最もストレスを与えるケースだからである。光沢は、表面評価の際にビジュアルな印象で生じる特性である。反射される光が直接であればあるほど、光沢の印象は強くなる。光沢は、BYKガードナーマイクロ−TRI−光沢測定器(BYK Gardner micro-TRI-gloss meter)などの計器で測定される。光沢を測定するには、ベタ一次または二次塗りつぶしが使用される。ブロッキングは、インクが画像の一部から記録シート(その画像を含む同じ記録シートまたは記録シートの別の断片)の未プリント部分に転写される量および/または苛酷度のことを称する。普通のケースは、複数の画像が互いに長時間または比較的高温度で積み重ねられるときに引き起こされる。
<比較例:噴出堅牢性>
比較例のインクは、すべて135℃で製造・濾過した。第一の比較例のインク組成物(比較例インクA)は、インク2のものと同様のもので、相違は、ポリワックス(POLYWAX)655(PE655、オクラホマ州タルサのベーカーペトロライト(Baker Petrolite)社から入手)を含有していることであった。第二の比較例のインク組成物(比較例インクB)は、インク2のものと同様のもので、相違は、枝分れ型トリアミドの代わりに、テトラアミド(デラウェア州ニューキャッスルのユニーケマ(Uniqema)社から入手のC−36二量体酸1当量とエチレンジアミン2当量とユニシド(UNICID)(登録商標)700(オクラホマ州タルサのベーカーペトロライト(Baker Petrolite)社から入手され、末端カルボン酸基を有する長鎖炭化水素)との反応から得られるもので、米国特許第6,174,937号の実施例1に記載のように調製された)を含有していることであった。第三の比較例のインク組成物(比較例インクC)は、以下の成分を含有しているものであった。45.26wt%(重量%)ポリワックス(POLYWAX)655(PE655、オクラホマ州タルサのベーカーペトロライト(Baker Petrolite)社から入手);19.50wt%テトラアミド(デラウェア州ニューキャッスルのユニーケマ(Uniqema)社から入手のC−36二量体酸1当量とエチレンジアミン2当量とユニシド(UNICID)(登録商標)700(オクラホマ州タルサのベーカーペトロライト(Baker Petrolite)社から入手され、末端カルボン酸基を有する長鎖炭化水素)との反応から得られるもので、米国特許第6,174,937号の実施例1に記載のように調製された);14.20wt%ステアリルステアラミドワックス(コネチカット州グリニッジ(Greenwich)のクロンプトン社(Crompton Corporation)から入手のケムアミド(KEMAMIDE)(登録商標)S−180);11.32wt%ウレタン樹脂(アビトール(ABITOL)(登録商標)Eヒドロアビエチルアルコール(デラウェア州ウィルミントンのハーキュリーズ社(Hercules Inc.)から入手)2当量とイソホロンジイソシアネート1当量との反応から得られ、米国特許第5,782,966号の実施例1に記載のように調製された);5.65wt%ウレタン樹脂(3当量のステアリルイソシアネートとグリセロール系アルコールのアダクトで、米国特許第6,309,453号の実施例4に記載のように調製された);0.2wt%ナウガード(NAUGUARD)445酸化防止剤(コネチカット州ミドルベリー(Middlebury)のユニロイヤルケミカル社(Uniroyal Chemical Co.)から入手);0.35wt%ドデシルベンゼン硫酸(DDBSA、バイオソフト(Bio-soft)S−100、イリノイ州エルウッド(Elwood)のステパン社(Stepan Company)から入手)および3.52wt%シアン着色剤(米国特許第6,472,523号の実施例V〜XIに開示)。次に、上記の3種の比較例のインクとインク2とをゼロックス(XEROX)(登録商標)フェーザ(PHASER)(登録商標)8200プリンタに装填し、様々な温度で噴出試験を行った。インクの噴出堅牢性は、インクが所与の電圧で適切な噴出重量を達成する能力および/またはある所与の時間の間インクが、例えば、連続的にまたはパターンを形成して、失敗せずに噴出する能力を称するものである。インク噴出堅牢性に使用する試験を行う手順は次の通りであった。すなわち、1)ある始動の印字ヘッド温度にある試験装置の印字ヘッドにインクを装填し、2)真空パージまたは圧力パージを使用して印字ヘッドをパージし、ヘッドと噴出孔をインクで完全に満たし、そして3)インクを全作動領域で15秒間噴出し、当該試験の始動時と終了時双方で生きている噴出孔の数を測定する。噴出失敗%を示す結果は、下表に示される。
Figure 2007154189
データが示すように、比較例のインクは110℃またはそれより低い噴出温度で成績不良であり、噴出失敗が多数になった。対照的に、インク2は110℃以下の温度でも良好な成績を示している。
<実施例II:インクスティックの滲み出し>
さらに2つの追加の比較のためのインク組成物(インクDとインクE)を実施例Iに記載の方法で調製した。これらのインクは、インク1と7に関する比較目的のために使用した。インクに含まれた成分と量は以下の通りであった。
Figure 2007154189
インクスティックの滲み出し性(sweating)について評価を行った。滲み出し性は、ある種のインク成分が固形のインクスティックの表面に移行し、プリンタ内でインクスティック表面に凝集し、粘っこい「汗」が次第に下方に底部まで流下し、インクスティックをプリンタのインク装填ラック内に固着させるおそれがある問題である。インクをスティック状に成形し、いろいろな温度のオーブン中の皿にインクスティックを設置して、滲み出し性を目視で評価した。結果は次表に纏めてある。0=滲み出し皆無、1=滲み出し僅か、2=滲み出し少量、3=滲み出し多量とした。
Figure 2007154189
結果が示すように、低分子量の方の10%部分を除去したワックスを含むように調製されたインクが、商用ポリエチレンワックスを含んで調製されたインクに比較して、より改良された挙動を示した。
<実施例III:インク印刷の透き通し>
ポリエチレンワックスを含むインクで紙にプリントしたものについては、特に高温条件下でプリントされたものに透き通し(showthrough)現象が生じることが多々ある。インクが紙を通って拡散し、紙の裏側にカラーが見える現象である。この現象を研究するために設計された実験室規模の試験において、インク1、6、7、さらに比較例のインクF、G、H、JをKプリンティングプルーファ(英国ロイストン(Royston)のRKプリントコートインスツルメンツ社(Print Coat Instruments)製)に装填し、ハンマーミル(HAMMERMILL)紙上に135℃でプリントした。各インクの組成は次の通りであった。
Figure 2007154189
インクF、G、H、およびJは、比較目的で提供した。
紙の裏側についてカラー空間データを得た。使用センサは、ACS(登録商標)(スペクトロセンサ(Spectro Sensor)(登録商標)II測色計(アプライドカラーシステムズ社(Applied Color Systems Inc.)から入手)で、ASTM 1E805(材料の色度及び色差測定の計測方法の標準的技法)に規定の測定方法に従って、計器製造者から供給された適切な較正標準を使用して行った。インクの総括色彩性能を確認・定量化する目的で、3刺激値の統合を行って、測定データを削減し、ASTM E308(CIEシステムを用いてオブジェクトのカラーを計算する標準方法)に従い、1976CIE L*(明度)、a*(赤−緑)、およびb*(黄−青)CIE LAB値を各相変化型インク試料に対して計算した。その後、プリントした紙を白紙で分離し、50℃および69℃のオーブン内に装入した。50℃ではその間、裏側に目立つ透き通しは観察されなかった。しかし、69℃では、インクF〜Jに対して顕著な透き通しが観察された。透き通しの程度は、69℃で時間の関数としてプリント前(時間=0)の最初のカラーからの裏側カラーの変化(ΔE)で表した。ΔE対時間は次表に示される。
Figure 2007154189
結果が示すように、インクF、G、H、およびJはすべて、商用ポリエチレンワックスを含有し、その処方物や染料濃度は相異なるものであるが、透き通しに関しては、極めて類似した程度の値を示した。このことは、透き通しは主にワックスに影響されるものであることを示唆する。対照的に、最も低分子量の方の10%部分を除去したワックスを含有するインク1は、商用ポリエチレンワックスを含有するインクに比較して相当程度小さな透き通し現象を示した。
相異なる平均ピーク分子量値を有するポリエチレンワックスに対して得られた高温ゲル浸透クロマトグラフィ(また、サイス排除クロマトグラフィ(SEC)とも称される)曲線の再現で、「y」軸にはサンプルに存在する相異なる分子量を有する分子の相対量を示し、「x」軸には保持時間を示す。

Claims (5)

  1. (a)着色剤と、(b)相変化型インクキャリアとを含有し、
    前記キャリアが、
    (i)枝分れ型トリアミドと、
    (ii)約350〜約730の平均ピーク分子量と、約1.03〜約3.0の多分散度と、高分子量端の方に歪んだ非対称形の分子量分布とを有するポリエチレンワックスと、
    を含有することを特徴とする相変化型インク。
  2. 請求項1に記載の相変化型インクにおいて、
    前記ポリエチレンワックスが、高温ゲル浸透クロマトグラフィで試験されるとき、屈折率検出器で検出される信号強度で示される相対量を保持時間(秒)に対して示す曲線であって、絶対値約0.05以上の負の歪度を有する曲線が生成されることを特徴とする相変化型インク。
  3. 請求項1に記載の相変化型インクにおいて、
    前記ポリエチレンワックスが、高温ゲル浸透クロマトグラフィで試験されるとき、屈折率検出器で検出される信号強度で示される相対量を保持時間(秒)に対して示す曲線であって、絶対値約0.8以下の負の歪度を有する曲線が生成されることを特徴とする相変化型インク。
  4. (1)(a)着色剤と、(b)(i)枝分れ型トリアミドと、(ii)約350〜約730の平均ピーク分子量と約1.03〜約3.0の多分散度と高分子量端の方に歪んだ非対称形の分子量分布とを有するポリエチレンワックスとを含有する相変化型インクキャリアと、を含有する相変化型インクをインクジェット印刷装置に装填するステップと、
    (2)前記インクを溶融するステップと、
    (3)前記溶融されたインクの滴を画像パターンで基材に噴出させるステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  5. 請求項4に記載の方法において、
    前記基材が中間転写部材であり、前記溶融されたインクの滴を前記中間転写部材に画像パターンで噴出させ、その後に前記画像パターンを前記中間転写部材から最終記録シートに転写することを特徴とする方法。
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