JP2007153733A - 炭素含有アルカリ土類金属酸化物およびそれを用いた有機ハロゲン化物の分解処理方法 - Google Patents

炭素含有アルカリ土類金属酸化物およびそれを用いた有機ハロゲン化物の分解処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】酸性ガスや四塩化炭素等の有害物質を一切生成することなく、フッ素と塩素を単一反応系において安定で無害なアルカリ土類金属塩として固定化することができるフロン類等の有機ハロゲン化物の新規分解処理剤を提供すること。
【解決手段】本発明による炭素含有アルカリ土類金属酸化物、炭素対アルカリ土類金属のモル比が0.01〜100の範囲内にある、含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩、または少なくとも一方が酸素を含む有機化合物とアルカリ土類金属化合物との混合物を、必要によりアルカリ土類金属酸化物に含浸させた後、不活性気体中または真空下、温度873〜1173Kで加熱分解することにより得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、新規な炭素含有アルカリ土類金属酸化物およびそれを用いた有機ハロゲン化物の分解処理方法に関する。
フロン類をはじめとする有機ハロゲン化物は、不燃性・無毒性であることから理想的なガスとして、冷媒、噴霧剤、消化剤、発泡剤等に非常に幅広く用いられている。しかし、使用済みのフロン類は、その化学的安定性ゆえに大気中で分解されにくいため、オゾン層を破壊し、また温室効果ガスとして地球温暖化を招く等、地球環境に対する深刻な影響が懸念されている。このため、フロン類の代替品の開発と並行して、使用済みのフロン類を有効に分解処理する技術の開発が急務とされている。
現在実用化されているフロン類等有機ハロゲン化物分解プロセスは、有機ハロゲン化物を水蒸気存在下で高温処理する加水分解反応が主流である。例えば、代表的なフロン類であるCCl22を加水分解すると、
CCl22+2H2O−−−>2HF+2HCl+CO2
のようにHF、HClのような酸性ガスが生成する。生成した酸性ガスは、NaOHで中和処理されることによりNaCl、NaFに転化される。NaClはそのまま排水として処理される。NaFは、排水に流すことができないため、Ca(OH)2で処理されて固体CaF2に転化される。このように、現行の有機ハロゲン化物分解プロセスでは、分解反応後の中和処理に追加の工程が必要となる上、分解時にHF、HClが生成するため、処理装置に高価な耐腐食性材料を採用しなければならず、処理コストの増大を招く。さらにHF、HClの生成は、安全面、環境面でも問題がある。
加水分解によらない有機ハロゲン化物分解法として、フロン類にフッ化処理MgOを反応させることにより、
CCl22+MgO−−−>1/2CO2+1/2CCl4+MgF2
のようにフッ素をアルカリ土類金属塩として固定化する方法も報告されている(玉井他、Bull. Chem. Soc. Jpn.、77、1239、2004)。アルカリ土類金属ハロゲン化物は比較的高温でも安定で無害であることから、ハロゲンをアルカリ土類金属塩として固定化する方法は望ましい方法である。玉井他の方法は、塩基性物質であるMgOにフッ化処理を施してMgOに酸点を付与することにより、MgOのフロン類に対する反応性を高めることに成功したものである。しかし、玉井他の方法では、フッ素はMgF2として固定化することができるが、塩素が有害な四塩化炭素として残存する。塩素を固定化するためには、例えば、生成したCCl4にCaOを反応させることにより、
CCl4+2CaO−−−>CaCl2+CO2
のように塩素を塩化カルシウムとして固定化する追加の処理工程が必要となる(B.M. Weckhuysen他、J. Phys. Chem. B、102、3773、1998)。
フロン類等の有機ハロゲン化物のフッ素と塩素を単一反応系で一度に固定化する方法として、酸化バナジウムのような遷移金属酸化物を担持させたMgOをフロン類と反応させることにより、
CCl22+2MgO−−−>CO2+MgCl2+MgF2
のようにフッ素と塩素を効率的に固定化する方法が報告されている(玉井他、Chem. Lett.、32、436、2003)。しかし、この方法では、CCl22が過剰になる(MgOの転化率が一定値を超える)と、
CCl22+MgCl2−−−>CCl4+MgF2
のように、一度固定化された塩素が四塩化炭素に転化してしまう。また、フロン類の分解反応中に酸化バナジウムが揮発するという実用上好ましくない問題もある。
玉井他、Bull. Chem. Soc. Jpn.、77、1239、2004 B.M. Weckhuysen他、J. Phys. Chem. B、102、3773、1998 玉井他、Chem. Lett.、32、436、2003
本発明の目的は、フロン類等の有機ハロゲン化物の分解処理に適した新規化合物を提供することにより、上述した酸性ガスや四塩化炭素等の有害物質を一切生成することなく、フッ素と塩素を単一反応系において安定で無害なアルカリ土類金属塩として固定化することにある。
本発明によると、
(1)炭素対アルカリ土類金属のモル比が0.01〜100の範囲内にある、含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩、または少なくとも一方が酸素を含む有機化合物とアルカリ土類金属化合物との混合物を、不活性気体中または真空下、温度873〜1173Kで加熱分解することにより得られる、炭素含有アルカリ土類金属酸化物;
(2)炭素対アルカリ土類金属のモル比が0.01〜100の範囲内にある、含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩、または少なくとも一方が酸素を含む有機化合物とアルカリ土類金属化合物との混合物を、アルカリ土類金属酸化物に含浸させた後、不活性気体中または真空下、温度873〜1173Kで加熱分解することにより得られる、炭素含有アルカリ土類金属酸化物;
(3)前記含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩がクエン酸アルカリ土類金属である、(1)に記載の炭素含有アルカリ土類金属酸化物;
(4)前記含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩がアルカリ土類金属のアセチルアセトナト錯体である、(2)に記載の炭素含有アルカリ土類金属酸化物;
(5)前記アルカリ土類金属がカルシウムである、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の炭素含有アルカリ土類金属酸化物;
(6)前記アルカリ土類金属がマグネシウムである、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の炭素含有アルカリ土類金属酸化物;および
(7)(1)〜(6)のいずれか1項に記載の炭素含有アルカリ土類金属酸化物で有機ハロゲン化物を処理することを特徴とする、有機ハロゲン化物の分解処理方法
が提供される。
本発明によると、HF、HCl等の酸性ガスや四塩化炭素等の有害物質を一切生成することなく、フロン類等の有機ハロゲン化物中のフッ素と塩素を単一反応系において安定で無害なアルカリ土類金属塩として固定化することができる。本発明の方法は、耐腐食性を要しない簡便な装置で実施することができ、分解処理剤を安価に調製することができ、しかも遷移金属を含まず環境負荷が小さい。
本発明による炭素含有アルカリ土類金属酸化物は、炭素対アルカリ土類金属のモル比が0.01〜100の範囲内にある、含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩、または少なくとも一方が酸素を含む有機化合物とアルカリ土類金属化合物との混合物を、不活性気体中または真空下、温度873〜1173Kで加熱分解することにより得られる。別態様として、本発明による炭素含有アルカリ土類金属酸化物を、炭素対アルカリ土類金属のモル比が0.01〜100の範囲内にある、含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩、または少なくとも一方が酸素を含む有機化合物とアルカリ土類金属化合物との混合物を、アルカリ土類金属酸化物に含浸させた後、不活性気体中または真空下、温度873〜1173Kで加熱分解することにより得ることもできる。アルカリ土類金属としてはカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、ストロンチウム(Sr)およびバリウム(Ba)が挙げられ、中でもCaおよびMgが好ましい。
炭素対アルカリ土類金属のモル比が0.01〜100の範囲内にある含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩の好適な具体例としては、
クエン酸カルシウム[Ca3(C6572]、
シュウ酸カルシウム[CaC24]、
酢酸カルシウム[Ca(CH3CO22]、
安息香酸カルシウム[Ca(C7522]、
グルコン酸カルシウム[Ca(C61172]、
乳酸カルシウム[Ca(CH3CHOHCO22]、
ラウリン酸カルシウム[Ca(CH1123CO22]、
オレイン酸カルシウム[Ca(C183322]、
パルミチン酸カルシウム[Ca(C163122]、
サリチル酸カルシウム[Ca(C7532]、
ステアリン酸カルシウム[Ca(C183522]、
コハク酸カルシウム[CaC464]、
酒石酸カルシウム[CaC446]、
グリセロリン酸カルシウム[CaC35(OH)2PO4]、
カルシウムアセチルアセトナート[Ca(acac)2
およびこれらに対応するマグネシウム塩等が挙げられる。炭素対アルカリ土類金属のモル比が0.01〜100の範囲内にある、少なくとも一方が酸素を含む有機化合物とアルカリ土類金属化合物との混合物における有機化合物としては、上記加熱分解条件下で分解前に実質的に蒸発することのない高沸点高分子化合物、例えば、ポリエチレングリコール(PEG200、100000等)、ポリエチレンオクチルフェニルエーテル(POEP)、Tween80(商品名)[C18322]等が挙げられる。またアルカリ土類金属化合物としては、上記含酸素有機化合物のカルシウム塩およびマグネシウム塩の他、酸化カルシウム[CaO]、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化マグネシウム[MgO]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]等が挙げられる。
上記いずれの材料を用いる場合でも、原料中の炭素対アルカリ土類金属のモル比を、好ましくは0.01〜100、より好ましくは0.1〜10の範囲内とする。該モル比が0.01より小さいと、有機ハロゲン化物に対する分解反応触媒作用を担う炭素が不足し、反対に該モル比が100より大きいと、ハロゲン吸収作用を担うアルカリ土類金属酸化物が不足する。
含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩、または少なくとも一方が酸素を含む有機化合物とアルカリ土類金属化合物との混合物を、アルカリ土類金属酸化物に含浸させる場合には、かかる含浸を可能ならしめるに必要な多孔性を有するアルカリ土類金属酸化物を用意する必要がある。多孔質アルカリ土類金属酸化物の調製は知られている。例えば、酸化カルシウムを水に懸濁させ、室温で一定時間撹拌し、その後加熱乾燥して得られた水酸化カルシウムを、真空下、723Kで2時間、さらに873Kで4時間、加熱処理することにより、多孔質酸化カルシウムを得ることができる。含浸に際しては、含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩、または少なくとも一方が酸素を含む有機化合物とアルカリ土類金属化合物との混合物の溶液を形成することができる、テトラヒドロフラン(THF)等の有機溶媒および/または水を用いる。得られた溶液に多孔質アルカリ土類金属酸化物を添加して懸濁液とし、十分に撹拌した後、乾燥させることにより、含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩等を多孔質アルカリ土類金属酸化物に担持させることができる。このように担持された含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩等を、下記のように加熱分解させることができる。
本発明による炭素含有アルカリ土類金属酸化物を得るための加熱分解は、不活性気体中または真空下、温度873〜1173Kで行われる。不活性気体としては、ヘリウム、窒素、アルゴン等を用いることができる。真空条件としては、2.0×10-3トル以下、好ましくは2.0×10-4トル以下を採用すればよい。加熱温度は、一般に873〜1173K、好ましくは973〜1073Kの範囲内とする。加熱温度が873Kより低いと、炭素を析出させるに十分な分解が起こらず、反対に1173Kより高いと、得られる炭素含有アルカリ土類金属酸化物の比表面積が低下するので望ましくない。加熱時間は、温度にもよるが、一般に1〜24時間、好ましくは3〜12時間の範囲内とすればよい。
上述の加熱分解により、アルカリ土類金属酸化物表面に炭素がある程度析出した炭素含有アルカリ土類金属酸化物が形成される。例えば、酸化カルシウム(CaO)を担体とし、これにCaOを担持させた場合には、加熱分解で生成したCaOと担体のCaOとが一体化する。本願明細書では、このようにして得られた炭素含有酸化カルシウムを「CaO-C」とも表記する。CaOとCとの間の結合様式は、十分には解明されていない。しかし、CaO-Cの熱重量(TG)測定によると、空気中573〜673Kで重量が増加してCaCO3を生成するのに対し、CaOと微粉活性炭等Cの単なる混合物の場合にはCaCO3化するのに約873Kを要することから、CaOとCとの間には単なる混合物ではない何らかの結合関係があるものと考えられる。析出炭素量は、含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩等を直接加熱分解した場合には15〜25質量%程度を達成することができる。一方、含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩等をアルカリ土類金属酸化物に含浸担持させた場合には、析出炭素量は0.5〜4.0質量%程度にとどまる。
本発明による炭素含有アルカリ土類金属酸化物、例えば炭素含有酸化カルシウム(CaO-C)は、フロン類等の有機ハロゲン化物を分解処理するのに特に有用である。特定の理論に束縛されるわけではないが、本発明によるCaO-Cは、Cがフロン類分解の活性点として炭素ラジカルを提供すると共に、CaOが分解後のハロゲンを即座に吸収するため、HF、HCl等の酸性ガスや四塩化炭素等の有害物質を一切生成することなく、有機ハロゲン化物中のフッ素と塩素を単一反応系において安定で無害なカルシウムのようなアルカリ土類金属の塩として固定化することができると考えられる。
フロン類は、フルオロカーボン、クロロフルオロカーボン等の慣用名である。クロロフルオロカーボンは、塩素化およびフッ素化されたメタンやエタンの総称であって一般に式CCln4-nまたはC2Cln6-nで表わされるが、なかには水素や臭素が含まれるものもあり、そのようなクロロフルオロカーボンも本発明による分解処理対象となる。クロロフルオロカーボンの具体例として、CClF3、CCl22、CCl3F、CClF2−CF3、CClF2−CClF2、CCl2F−CClF2等が挙げられる。クロロフルオロカーボンは、単独で処理しても、2種以上の混合物として処理してもよい。クロロフルオロカーボンは、分解処理に際し、キャリアガスとの混合ガスとして処理することが好ましい。キャリアガスとしては、酸素を実質的に含有しない気体、例えば、ヘリウム、窒素、アルゴン等を用いることができる。キャリアガスとの混合ガス中、クロロフルオロカーボンの濃度は0.1体積%以上であることが好ましく、0.5体積%以上であることがさらに好ましい。クロロフルオロカーボンは、キャリアガスで希釈することなく100%クロロフルオロカーボンとして処理することもできる。
本発明による炭素含有アルカリ土類金属酸化物、例えばCaO-Cの形状は、フロン類等の有機ハロゲン化物の分解処理工程の通気性および接触効率の点から粒状であることが好ましい。その場合の粒径としては、当業者であれば通気性および接触効率のバランスを考慮して適当な範囲を決定することができるが、一般に粒径が1mm未満では圧力損失の不利益が大きくなり好ましくなく、反対に10mmを超えると接触効率が低下するため分解処理能力が損なわれるので好ましくない。CaO-Cの粒径は、好ましくは1〜10mm、より好ましくは2〜6mmの範囲である。
本発明による有機ハロゲン化物の分解処理法では、炭素含有アルカリ土類金属酸化物の有機ハロゲン化物に対する反応性が高いため、分解処理する際の雰囲気温度を比較的低く抑えることができ、処理コスト面でも有利である。具体的には、本発明によると、有機ハロゲン化物を、好ましくは673〜973K、より好ましくは723〜873Kの範囲内の雰囲気温度で分解処理することができる。
本発明による分解処理法では、フロン類に含まれるハロゲン(フッ素および塩素)がすべて炭素含有アルカリ土類金属酸化物に吸収される形で固定化される。本発明による分解処理法の生成物は、フロン類に含まれるフッ素と塩素の比率によって異なる。したがって、例えばフロン類がCCl22であり、アルカリ土類金属がカルシウムである場合、分解反応式は
CCl22+2CaO−−−>2CaClF+CO2
となり、例えばフロン類がCCl3Fである場合、分解反応式は
CCl3F+2CaO−−−>CaClF+CaCl2+CO2
となり、例えばフロン類がCClF3である場合、分解反応式は
CClF3+2CaO−−−>CaClF+CaF2+CO2
となる。このように、本発明の方法によると、遷移金属酸化物を用いることなく、またHClやHFといった酸性ガスや四塩化炭素等の有害物質を一切生成することなく、フッ素と塩素を単一反応系において安定で無害なアルカリ土類金属塩として固定化することができる。上記反応において、炭素含有アルカリ土類金属酸化物の表面炭素は化学量論的には反応に関与せず、上記反応の触媒として作用する。なお、ここで生成したCO2の一部がアルカリ土類金属酸化物表面の炭素と反応してCOとなることはある。
CO2+C―――>2CO
また、CO2は、アルカリ土類金属酸化物と反応し、炭酸塩として吸収されることもある。例えば、アルカリ土類金属酸化物が酸化カルシウムである場合、
CO2+CaO―――>CaCO3
となることがある。
本発明による有機ハロゲン化物の分解処理法は、例えば、図1に示したような流通系装置を用いて実施することができる。所望の雰囲気温度を提供する加熱器(例、電気炉)を具備する反応管に、本発明による分解処理剤(例、CaO-C)を充填し、これにキャリアガス(例、ヘリウム)で適当に希釈した有機ハロゲン化物を所定流量で流通させればよい。流量は、分解処理剤の充填量、処理対象の有機ハロゲン化物の種類、そのキャリアガス中濃度その他の反応変数によって、当業者であれば、装置出口において有機ハロゲン化物が100%分解処理されるように適宜決定することができる。また、本発明による分解処理剤は反応体であり消費されるので、分解処理剤を適宜供給することにより有機ハロゲン化物を連続的に分解処理することができる。例えば、図1に示したような流通系装置において流路切換可能な複数の反応管を設けること、流動床式処理装置を応用すること等が考えられる。
例1:CaO-Cの調製
含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩としてクエン酸カルシウム4水和物(和光純薬工業株式会社製:Ca3(C6572・4H2O)を使用した。真空加熱装置にクエン酸カルシウム4水和物約4グラムを装填し、これを973K、1073K、1173Kまたは1273Kの温度へ5K/分の昇温速度で加熱し、圧力1.0×10-4トルの真空下、当該目標温度において各6時間加熱分解処理した。加熱分解処理後の試料を秤量し、カルシウム使用量を基準に析出炭素量を推定した。また、加熱分解処理後の使用についてBET比表面積を測定した。それらの結果を下記表1に示す。
Figure 2007153733
表1から、クエン酸カルシウムを973Kで加熱処理した場合にBET比表面積が207m2/gと最大であり、加熱温度の上昇と共にBET比表面積は低下するものの、1273Kにおいても155m2/gもの高いBET比表面積を維持したことから、得られたCaO-Cは耐熱性に優れた材料であることがわかる。析出炭素量を、仕込んだCa3(C6572・4H2O量に対して、炭素析出が無いと仮定した場合に得られるCaO量と、実際に得られたCaO-C量との差分を質量%として算出したところ、処理温度に依存せず、いずれの処理温度でも20質量%程度であった。973Kで加熱分解して得られたCaO-CのX線回折(XRD)パターンを図2に示す。CaO-CのXRDパターンにおいて、CaOと微弱なCa(OH)2に由来する回折パターンが観測された。炭素種に由来する回折パターンは観測されなかった。
本発明によるCaO-CがCaOとCとの単なる混合物ではないことを実証するため、CaO-Cの熱重量(TG)測定を行い、CaOと活性炭(AC)の混合物およびAC単独の場合と比較した。ACは、Kureha製の表面積約1000m2/gのものを使用した。CaOとACの混合物は、CaO:ACの質量比を2:1とした。TG測定は、空気流通下、10K/分の条件で実施した。TG測定の結果を図3に示す。CaO-Cの場合、573K付近から燃焼によりCaCO3が生成して質量が増加した。CaOとACの混合物の場合には、このような燃焼による質量増加が約873Kで観測された。AC単独の場合にも、同様に約873Kで燃焼した。TG測定の結果から、CaO-CのCaOとCとの間には何らかの化学結合があることがわかる。
例2:フロン類分解反応
例1において973Kで加熱分解して調製されたCaO-Cのフロン類分解能を調べた。本例では、図1に示したようなフロン類分解装置を使用した。石英製の反応管(内径8mm)の中央部(長さ30cm)にCaO-Cを0.28g充填した。次いで、充填したCaO-Cを電気炉により873Kで3時間加熱処理した。その後所定の反応温度(623K、673K、723Kまたは873K)に降温し、反応を行った。フロン類にはCCl22を用い、これをヘリウム(He)で1体積%に希釈して30mL/分の流量で反応管に流通させた。反応出口ガスは、熱伝導度検出器を具備したガスクロマトグラフ(GC−TCD)で分析した。723KにおけるCCl22の転化率とCO2およびCOの収率の経時変化を図4に示す。反応生成物はCOとCO2だけであり、CCl3FやCCl4のような副生成物は一切生成しなかった。したがって、この系では、CCl22の転化率は、そのままフロン類分解固定化率であると考えることができる。また、反応開始後1時間はCOの生成収率が50%であることから、前述したように生成したCO2は、CaO表面の炭素と反応してCOに転化していることが判る。反応2.5時間まではCO2の生成が観測されなかった。これは、CaOの塩基性によって、前述したように生成したCO2がカルシウムの炭酸塩として固定化されたことを示している。2.5時間以降では、CaOが残っておらず、CaCO3がCCl22と反応して、CCl22を分解固定している。すなわち、反応終期は下記の反応が起っていると考えられる。
CCl22+2CaCO3―――>2CaClF+3CO2
反応管の温度を623Kから873Kまで変えたときのCCl22分解固定化率を図5に示す。図5のグラフより、CaO-CによるCCl22分解反応は反応温度に大きく依存することがわかる。623Kの反応温度ではCCl22初期分解固定化率が20%程度であり、時間と共に低下した。673KでCCl22初期分解固定化率が60%を超え、723KではCCl22初期分解固定化率が100%に達した。873KではCCl22分解固定化率100%が2時間維持された。
分解反応5時間後の試料のXRDパターンを図6に示す。図2に示したCaO-CのXRDパターンと比較すると、分解反応5時間後にはCaOが完全に消失したことがわかる。ハロゲンはCaFClとして完全に固定化され、CaCO3の弱いピークが観測された。このように、CaO-Cを用いることにより、723Kにおいて、CCl22を効率的に分解してそのハロゲンをCaClFとして固定化できることが実証された。
例3:酸化カルシウムに炭素を担持させたCaO-Cの調製
担体の酸化カルシウムを以下のように調製した。CaO(Aldrich社製99.9%:BET比表面積26m2-1)10gを水200mLに懸濁させ、室温下、10時間激しく撹拌した後、353Kで数時間加熱して乾燥させた。乾燥後のCaOをさらに乾燥オーブンに入れて393Kで一晩乾燥させ、生成したCa(OH)2を、真空下、723Kで2時間加熱し、さらに873Kで4時間加熱することにより、BET比表面積65m2-1のCaO担体を得た。
テトラヒドロフラン200mLにカルシウムアセチルアセトナート(東京化成工業社製)0.595gを溶かした溶液に、上記のCaO担体2.0gを添加した。得られた懸濁液を、室温下で一晩撹拌し、ロータリーエバポレータで乾固し、その後オーブンにて373Kで乾燥し、カルシウムアセチルアセトナートを担持したCaOを得た。
カルシウムアセチルアセトナートを担持したCaOを、真空下、2時間かけて473Kまで加熱してその温度で1時間保持し、次いで1時間かけて673Kまで加熱してその温度で1時間保持し、さらに1時間かけて873Kまで加熱してその温度で6時間保持した。得られたCaO-Cの析出炭素量を例1と同様に測定したところ、1.2質量%であった。
本例で得られたCaO-CによるCCl22分解反応の反応温度依存性を、反応温度を723Kのみとしたことを除き例2と同様に測定し、その結果を図7に示す。図中、炭素量22質量%のデータは、図5における温度723Kのデータである。図7のグラフより、本例で得られたCaO-CがCCl22に対して分解活性を示していることがわかる。さらに、炭素量22質量%のデータと比較して分解活性が低いことから、析出炭素量がフロン類分解固定化反応の活性に影響を及ぼすこともわかる。
例4:酸化マグネシウムに炭素を担持させたMgO-Cの調製
担体の酸化マグネシウムを以下のように調製した。MgO(宇部マテリアル製100A、99.9%)10gを水150mLに懸濁させ、室温下、10時間激しく撹拌した後、353Kで数時間乾燥させた。乾燥後のMgOをさらに室温で数日乾燥させ、生成したMg(OH)2を、He気流下、873Kで3時間加熱することにより、表面積約191m2-1のMgO担体を得た。
テトラヒドロフラン150mLにマグネシウムアセチルアセトナート(東京化成工業社製)0.915gを溶かした溶液に、上記のMgO担体2.0gを添加した。得られた懸濁液を、室温下で一晩撹拌し、ロータリーエバポレータで乾固し、その後オーブンにて373Kで乾燥し、マグネシウムアセチルアセトナートを担持したMgOを得た。
マグネシウムアセチルアセトナートを担持したMgOを、真空下、2時間かけて473Kまで加熱してその温度で1時間保持し、次いで1時間かけて673Kまで加熱してその温度で1時間保持し、さらに1時間かけて873Kまで加熱してその温度で3時間保持した。得られたMgO-Cの析出炭素量を元素分析計(Yanaco NT-5)で測定したところ、3.1質量%であった。
MgO-CによるCCl22分解吸収反応
本例で得られたMgO-CによるCCl22分解吸収を723Kで行った。MgO-Cでは、CaO-Cの場合と異なり、図8(A)に示すように、1時間ほどの低活性状態の後に高活性状態分解反応が始まる。これは、MgO-Cでは、炭素の触媒作用によりCCl22を分解し、一部のMgOがハロゲン化マグネシウムとなることで表面に酸点を生じ、これが、炭素に加えて分解固定化反応の新たな活性点となることを示唆している。いったん酸点ができてしまえば、その後は連続的に反応が進む。一方、固定化反応を同じ反応条件下でMgOで行ったところ、図8(B)に示すように、炭素を担持しないMgOではCCl22分解反応が全く進行しないことから、MgO表面に担持されている炭素が触媒として効いていることが判る。
CaO-Cとは異なり、反応開始と同時にCO2が生成し、COの生成量は少ない。前述した、表面炭素とCO2によりCOを生成する反応はこの系では少ないこと、および、金属酸化物がCO2を吸収して炭酸塩になる反応が、MgO表面ではほとんど進行しないことを示している。また、MgO-Cを用いた系では、反応開始2時間後からCCl4が観測される。これは、いったん塩素・フッ素を固定して生成したMgCl2が過剰なCCl22と接することでより安定なMgF2に転化してしまうためである。
MgCl2+CCl22―――>MgF2+CCl4
なお、処理する有機ハロゲン化物に塩素が含まれない場合は、分解固定化反応での生成物はMgF2のみなので、こうした転換反応は起らない。以上を考え併せると、この系におけるフロン類分解固定化率は下式となり、その経時変化(A)を、炭素を担持しないMgOでの測定結果(B)と共に、図8に示す。
フロン類分解固定化率=CO2収率+CO収率×1/2
例5:トリクロロエチレン(CHCl)分解反応
例1において973Kで加熱分解して調製されたCaO-Cのトリクロロエチレン分解能を調べた。本例では、図1に示したようなフロン類分解装置を使用した。石英製の反応管(内径8mm)の中央部(長さ30cm)にCaO-Cを0.70g充填した。次いで、充填したCaO-Cを電気炉により873Kで3時間加熱処理した。その後所定の反応温度(623K、673Kまたは723K)に降温し、反応を行った。トリクロロエチレンをヘリウム(He)で1.1体積%に希釈して50mL/分の流量で反応管に流通させた。反応出口ガスは、熱伝導度検出器を具備したガスクロマトグラフ(GC−TCD)で分析した。723Kにおけるトリクロロエチレンの転化率とH、HO、COおよびCO2の収率の経時変化を図9に示す。反応生成物は、実質的にH、HO、COおよびCO2だけであり、反応効率の下がる3時間以降に1%以下のCHClが副生成物としてわずかに生成するのみであった。したがって、この系では、トリクロロエチレンの転化率は、そのままハロゲン固定化率であると考えることができる。また、反応開始後3時間までは収率10%程度のHが生成することから以下の副反応が起こっているものと考えられる。
9CaO+4CHCl―――>6CaCl+3CaCO+5C+2H
反応開始後1時間以降の主生成物はHOであることから、以下の主反応が起っていると考えられる。
4CaO+2CHCl―――>3CaCl+CaCO+3C+H
なお、初期にはHOが一部のCaOと反応して水酸化物となり、後期には生成COが濃度の低下したCaOと反応できずCOのまま生成している。なお、CO収率は、反応時間の全てを通して1%程度の少量であるので、これらの式から除いてある。
反応管の温度を623Kから723Kまで変えたときのトリクロロエチレン分解固定化率を図10に示す。図10のグラフより、CaO-Cによるトリクロロエチレン分解反応は反応温度に大きく依存することがわかる。623Kの反応温度ではトリクロロエチレン初期分解固定化率が1時間で50%以下となり、時間と共に低下した。673Kではトリクロロエチレン初期分解固定化率が1時間以上100%を保ち、723Kではトリクロロエチレン分解固定化率100%が2時間半維持された。
例5におけるCaO-Cによるトリクロロエチレン分解反応と同じ条件下で、C付着処理をしないCaO(99.9%、和光純薬工業製)を用いて723Kで反応を行った。その結果は、CaO−Cによる623Kでの反応と同程度であった。すなわちCaO−CはCaOより100K低い温度でも有効であり、C添加効果が明らかとなった。なお、トリクロロエチレンは、フロン類と異なり、反応生成物に沈着炭素を含むため、反応に対する自己促進効果もあることが考えられる。CaOは反応後、白色から黒色に変化した。
本発明による方法を実施することができる流通系装置の一例を示す概略図である。 973Kで加熱分解して得られたCaO-CのXRDパターン図である。 CaO-Cの熱重量(TG)測定を示すグラフである。 反応温度723KにおけるCaO-Cによるフロン類分解固定化反応の詳細を示すグラフである。 例2におけるCaO-Cによるフロン類分解固定化反応の反応温度依存性を示すグラフである。 分解反応5時間後の試料のXRDパターン図である。 例3におけるCaO-Cによるフロン類分解固定化反応の反応温度依存性を示すグラフである。 反応温度723KにおけるMgO-C(A)およびMgO(B)によるフロン類分解固定化反応の経時変化を示すグラフである。 反応温度723KにおけるCaO-Cによるトリクロロエチレン分解固定化反応の詳細を示すグラフである。 例5におけるCaO-Cによるトリクロロエチレン分解固定化反応の反応温度依存性を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 炭素対アルカリ土類金属のモル比が0.01〜100の範囲内にある、含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩、または少なくとも一方が酸素を含む有機化合物とアルカリ土類金属化合物との混合物を、不活性気体中または真空下、温度873〜1173Kで加熱分解することにより得られる、炭素含有アルカリ土類金属酸化物。
  2. 炭素対アルカリ土類金属のモル比が0.01〜100の範囲内にある、含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩、または少なくとも一方が酸素を含む有機化合物とアルカリ土類金属化合物との混合物を、アルカリ土類金属酸化物に含浸させた後、不活性気体中または真空下、温度873〜1173Kで加熱分解することにより得られる、炭素含有アルカリ土類金属酸化物。
  3. 前記含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩がクエン酸アルカリ土類金属である、請求項1に記載の炭素含有アルカリ土類金属酸化物。
  4. 前記含酸素有機化合物のアルカリ土類金属塩がアルカリ土類金属のアセチルアセトナト錯体である、請求項2に記載の炭素含有アルカリ土類金属酸化物。
  5. 前記アルカリ土類金属がカルシウムである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭素含有アルカリ土類金属酸化物。
  6. 前記アルカリ土類金属がマグネシウムである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭素含有アルカリ土類金属酸化物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の炭素含有アルカリ土類金属酸化物で有機ハロゲン化物を処理することを特徴とする、有機ハロゲン化物の分解処理方法。
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