JP2007153725A - 水硬性組成物と、これらのモルタル及び硬化体 - Google Patents
水硬性組成物と、これらのモルタル及び硬化体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007153725A JP2007153725A JP2006089924A JP2006089924A JP2007153725A JP 2007153725 A JP2007153725 A JP 2007153725A JP 2006089924 A JP2006089924 A JP 2006089924A JP 2006089924 A JP2006089924 A JP 2006089924A JP 2007153725 A JP2007153725 A JP 2007153725A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sand
- hydraulic composition
- mass
- fine aggregate
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【課題】 本発明では、優れた強度を有し、モルタルの流動性の向上した水硬性組成物と、このスラリー及び硬化体を提供することを目的とした。
【解決手段】 本発明は、セメントと、細骨材とを含有する水硬性組成物であり、細骨材が、砂の粒子同士を擦り合せ、又は、砂を研磨用部材を用いて砂の表面を研磨した研磨砂を含むことを特徴とする水硬性組成物と、この水硬性組成物と水とを混練して得られるモルタル、その硬化物を提供することである。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明は、セメントと、細骨材とを含有する水硬性組成物であり、細骨材が、砂の粒子同士を擦り合せ、又は、砂を研磨用部材を用いて砂の表面を研磨した研磨砂を含むことを特徴とする水硬性組成物と、この水硬性組成物と水とを混練して得られるモルタル、その硬化物を提供することである。
【選択図】 なし
Description
本発明は、トンネルやシールドの裏込め、ダムの継ぎ目、橋梁のシュウ、構造物の補修や補強、鉄筋継手、機械基礎の固定などの土木・建築分野に使用されるグラウト材や床下地材などのセルフレベリング材として用いることができる水硬性組成物と、このモルタル及び硬化体に関する。
砕砂の粒子同士を擦り合わせ、粒子間の摩擦によって、これら粒子を処理した砕砂として、特許文献1では、少なくともセメントと、細骨材と、粗骨材と、水とからなるフレッシュコンクリートであって、前記細骨材として、砕砂の粒子同士を擦り合わせ、粒子間の摩擦によってこれら粒子を球形化加工処理した磨砕砂を、70容積%以上含むことを特徴とするフレッシュコンクリートが開示されている。
本発明では、優れた強度を有し、モルタルの流動性の向上した水硬性組成物と、このスラリー及び硬化体を提供することを目的とした。
本発明の第一は、セメントと、細骨材とを含有する水硬性組成物であり、細骨材が、砂の粒子同士を擦り合せ、又は砂を研磨用部材を用いて砂の表面を研磨した研磨砂を含むことを特徴とする水硬性組成物を提供することである。
本発明の第二は、本発明の水硬性組成物と水とを混練して得られるモルタルである。
本発明の第三は、本発明の水硬性組成物と、水との配合物を硬化させて得られる硬化物である。
本発明の水硬性組成物の好ましい態様を以下に示す。好ましい態様は複数組み合わせることができる。
1)水硬性組成物は、さらに消泡剤を含むこと。
2)細骨材は、細骨材100質量%中に、研磨砂を20質量%以上含むこと、さらに好ましくは細骨材は、砂類を含み、かつ細骨材100質量%中に、研磨砂を20質量%以上を含むこと。
3)研磨砂は、研磨砂100質量%中に、粒径0.15〜2mmの研磨砂が60質量%以上含まれること。
4)水硬性組成物は、セメント100質量部に対し、細骨材を10〜300質量部含むこと。
5)水硬性組成物は、さらに膨張材を含み、グラウト材として用いること。
1)水硬性組成物は、さらに消泡剤を含むこと。
2)細骨材は、細骨材100質量%中に、研磨砂を20質量%以上含むこと、さらに好ましくは細骨材は、砂類を含み、かつ細骨材100質量%中に、研磨砂を20質量%以上を含むこと。
3)研磨砂は、研磨砂100質量%中に、粒径0.15〜2mmの研磨砂が60質量%以上含まれること。
4)水硬性組成物は、セメント100質量部に対し、細骨材を10〜300質量部含むこと。
5)水硬性組成物は、さらに膨張材を含み、グラウト材として用いること。
本発明の水硬性組成物は、細骨材として研磨砂を含むことにより優れた強度を有する硬化物と、流動性に優れるモルタルを得ることができる。
本発明の水硬性組成物は、研磨砂を含む細骨材と、消泡剤とを含むことによりさらに優れた強度を有する硬化物と、流動性に優れるモルタルを得ることができる。
本発明の水硬性組成物は、研磨砂を含む細骨材と、消泡剤とを含むことによりさらに優れた強度を有する硬化物と、流動性に優れるモルタルを得ることができる。
本発明の水硬性組成物は、セメント100質量部に対し、細骨材を好ましくは10〜300質量部、さらに好ましくは50〜250質量部、より好ましくは75〜200質量部、特に好ましくは100〜180質量部を含むものである。
セメントとしては特に限定されるものではないが、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメントなどのポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメントなどの混合セメント、アルミナセメントなどを用いることができる。
特にセメントは、ポルトランドセメント、混合セメントが好ましい。
特にセメントは、ポルトランドセメント、混合セメントが好ましい。
水硬性組成物は必要に応じて石膏を配合することができる。
石膏としては、無水、半水等の石膏がその種類を問わず、一種又は二種以上の混合物として使用できる。
石膏としては、無水、半水等の石膏がその種類を問わず、一種又は二種以上の混合物として使用できる。
細骨材は、研磨砂を含むものであり、研磨砂は細骨材100質量%中に好ましくは少なくとも20質量%以上含むこと、より好ましくは少なくとも50質量%以上含むこと、さらに好ましくは少なくとも60質量%以上含むこと、特に好ましくは少なくとも80質量%以上含むことにより、優れた強度を有する硬化物と、流動性に優れるモルタルを得ることができる。
細骨材は、研磨砂の他に、珪砂、川砂、海砂、山砂、陸砂などの砂類、シリカ粉、粘土鉱物、廃FCC触媒、アルミナセメントクリンカー骨材などの好ましくは粒度2.5mm以下、さらに好ましくは粒度2mm以下のものを用いることが好ましい。
研磨砂を除く細骨材の粒度は、50μm〜2.5mmのもの、さらに75μm〜2mmのものを好ましく用いることができる。
細骨材は、研磨砂の他に、珪砂、川砂、海砂、山砂、陸砂などの砂類を含むことが好ましい。
研磨砂を除く細骨材の粒度は、50μm〜2.5mmのもの、さらに75μm〜2mmのものを好ましく用いることができる。
細骨材は、研磨砂の他に、珪砂、川砂、海砂、山砂、陸砂などの砂類を含むことが好ましい。
研磨砂は、砂の粒子同士を擦り合せ、又は砂を研磨用部材を用いて砂の表面を研磨したものであり、例えば、粒度5mm以下の砂(砕砂、天然砂、砕石のくずなど)と水とを、ドラム式などの骨材研磨機(例えば、サンドガリバー:宇部テクノエンジ社製など)などの攪拌機に投入して、砂の粒子同士、又は砂と研磨用部材とを擦り合せ、砂の表面を研磨したもの、さらに乾燥させたものである。研磨砂は、豊工業所製、東北石材工業社製などの商品名:ガリバー砂などを用いることができる。
研磨砂は、粒度が3.5mm以下のものを用いることが好ましく、研磨砂100質量%中に、粒径0.15〜2mmの研磨砂が好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは65質量%以上、特に好ましくは70質量%以上含むものを用いることが好ましい。
特に研磨砂は、粒径2mm以下の研磨砂が好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは75質量%以上、より好ましくは80質量%以上、特に好ましくは85質量%以上含み、かつ粒径0.15mm以下の研磨砂が好ましくは20質量%以下であり、さらに好ましくは18質量%以下であり、より好ましくは16質量%以下であり、特に好ましくは15質量%以下含むものを用いることが、流動性に優れるモルタルを得ることができるために好ましい。
研磨砂は、粒度が3.5mm以下のものを用いることが好ましく、研磨砂100質量%中に、粒径0.15〜2mmの研磨砂が好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは65質量%以上、特に好ましくは70質量%以上含むものを用いることが好ましい。
特に研磨砂は、粒径2mm以下の研磨砂が好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは75質量%以上、より好ましくは80質量%以上、特に好ましくは85質量%以上含み、かつ粒径0.15mm以下の研磨砂が好ましくは20質量%以下であり、さらに好ましくは18質量%以下であり、より好ましくは16質量%以下であり、特に好ましくは15質量%以下含むものを用いることが、流動性に優れるモルタルを得ることができるために好ましい。
水硬性組成物は、細骨材のほかに、必要に応じて、流動化剤、増粘剤、凝結速度調整剤、膨張材、消泡剤などの成分を少なくとも1種配合することができる。
本発明の水硬性組成物は、材料分離を抑制しつつ適度の流動性を確保しつつ、硬化体の強度を高め、且つ、乾燥収縮を低減させるためには減水効果を合わせ持つ流動化剤を添加することが好ましい。
流動化剤としては、減水効果を合わせ持つ、メラミンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合物、カゼイン、カゼインカルシウム、ポリエーテル系、ポリカルボン酸系、ポリカルボン酸ポリエーテル系等、市販のものが、その種類を問わず使用できる。
流動化剤は、用いるセメントに応じて、特性を損なわない範囲で一種又は二種以上を適宜添加することができ、セメント100重量部に対し、好ましくは0.001〜5質量部、さらに好ましくは0.005〜4質量部、より好ましくは0.01〜3.5質量部、特に好ましくは0.1〜3質量部である。
流動化剤としては、減水効果を合わせ持つ、メラミンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合物、カゼイン、カゼインカルシウム、ポリエーテル系、ポリカルボン酸系、ポリカルボン酸ポリエーテル系等、市販のものが、その種類を問わず使用できる。
流動化剤は、用いるセメントに応じて、特性を損なわない範囲で一種又は二種以上を適宜添加することができ、セメント100重量部に対し、好ましくは0.001〜5質量部、さらに好ましくは0.005〜4質量部、より好ましくは0.01〜3.5質量部、特に好ましくは0.1〜3質量部である。
増粘剤は、セルロース系、蛋白質系、ラテックス系、及び水溶性ポリマー系などを用いることが出来、特にセルロース系などを用いることが出来る。
増粘剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で一種又は二種以上を適宜添加することができ、セメント100質量部に対して、
好ましくは0.001〜2質量部、さらに好ましくは0.002〜1.5質量部、より好ましくは0.0025〜1質量部、特に0.005〜0.5質量部含むことが好ましい。
増粘剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で一種又は二種以上を適宜添加することができ、セメント100質量部に対して、
好ましくは0.001〜2質量部、さらに好ましくは0.002〜1.5質量部、より好ましくは0.0025〜1質量部、特に0.005〜0.5質量部含むことが好ましい。
本発明の水硬性組成物は、消泡剤を含むことにより優れた強度を有する硬化物を得ることができる。
消泡剤は、シリコン系、アルコール系、ポリエーテル系などの合成物質、石油精製由来の鉱物油系又は植物由来の天然物質など、公知のものを用いることが出来る。特に消泡剤としては、ポリエーテル系の消泡剤を好適に用いることができる。
消泡剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で一種又は二種以上を適宜添加することができ、セメント100質量部に対して、
好ましくは0.005〜2質量部、さらに好ましくは0.01〜1.5質量部、より好ましくは0.025〜1質量部、特に0.05〜0.5質量部含むことが好ましい。消泡剤の添加量は、上記範囲内が、消泡効果が認められ、さらに流動性と強度が向上するために好ましい。
消泡剤は、シリコン系、アルコール系、ポリエーテル系などの合成物質、石油精製由来の鉱物油系又は植物由来の天然物質など、公知のものを用いることが出来る。特に消泡剤としては、ポリエーテル系の消泡剤を好適に用いることができる。
消泡剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で一種又は二種以上を適宜添加することができ、セメント100質量部に対して、
好ましくは0.005〜2質量部、さらに好ましくは0.01〜1.5質量部、より好ましくは0.025〜1質量部、特に0.05〜0.5質量部含むことが好ましい。消泡剤の添加量は、上記範囲内が、消泡効果が認められ、さらに流動性と強度が向上するために好ましい。
本発明の水硬性組成物をグラウト組成物やグラウト材に用いる場合、そのグラウト材として要求される最も基本的な特性は、無収縮性で硬化中の体積変化が極めて小さいことであるが、本発明では、体積変化の極めて小さい水硬性成分を利用することに加え、膨張剤を添加することにより、グラウトの硬化時に起こる体積変化を抑制することができる。
膨張材としては、金属粉やカルシウムサルフォアルミネート系、石灰類などの使用が好ましく、特に金属粉及び石灰類を併用して用いることが好ましい。
膨張材の添加量は、セメント100質量部に対して、金属粉では、好ましくは0.0001〜0.01質量部、さらに好ましくは0.0002〜0.005質量部、より好ましくは0.0003〜0.004質量部、特に0.0005〜0.003質量部で用いることが好ましく、
石灰類では、好ましくは1〜40質量部、さらに好ましくは1.5〜30質量部、より好ましくは2〜25質量部、特に3〜20質量部で用いることが好ましい。
膨張材としては、金属粉やカルシウムサルフォアルミネート系、石灰類などの使用が好ましく、特に金属粉及び石灰類を併用して用いることが好ましい。
膨張材の添加量は、セメント100質量部に対して、金属粉では、好ましくは0.0001〜0.01質量部、さらに好ましくは0.0002〜0.005質量部、より好ましくは0.0003〜0.004質量部、特に0.0005〜0.003質量部で用いることが好ましく、
石灰類では、好ましくは1〜40質量部、さらに好ましくは1.5〜30質量部、より好ましくは2〜25質量部、特に3〜20質量部で用いることが好ましい。
金属粉としては、アルミニウム粉、鉄粉などを使用することができるが、中でも比重の面から、アルミニウム粉の使用が特に好ましい。アルミニウム粉は、JIS・K−5906「塗装用アルミニウム粉」の第2種に準ずるものが好適に使用できる。
カルシウムサルフォアルミネート系としては、アウイン、石灰類としては、生石灰、生石灰−石膏系、仮焼ドロマイト等が挙げられ、一種又は二種以上の混合物として使用できる。特に石灰類としては、生石灰、生石灰−石膏系が好ましい。
本発明の水硬性組成物は、水の添加量を調整することにより、流動性、可使時間、材料分離などを調整することができる。
水硬性組成物100質量部に対し、好ましくは6〜36質量部、さらに好ましくは6.5〜33質量部、より好ましくは7〜30質量部、特に好ましくは7.5〜27質量部加えて用いることが好ましい。
水硬性組成物100質量部に対し、好ましくは6〜36質量部、さらに好ましくは6.5〜33質量部、より好ましくは7〜30質量部、特に好ましくは7.5〜27質量部加えて用いることが好ましい。
本発明の水硬性組成物は、水の添加量を調整することにより、モルタル組成物の流動性、可使時間、材料分離などの性状を調整することができる。
本発明の水硬性組成物は、水と混練して
1)Jロート流下値が、充填性を損なわないために、好ましくは39秒以下、さらに好ましくは38秒以下、特に好ましくは37秒以下であり、
また、Jロート流下値の下限は、材料分離抵抗性を損なわないために、好ましくは10秒以上、さらに好ましくは12秒以上、特に好ましくは15秒以上であり、
2)モルタルフロー値が、好ましくは230mm以上、さらに好ましくは235mm以上、特に好ましくは240mm以上のモルタル組成物を得ることが出来、
得られたモルタルを硬化させることにより、
3)圧縮強度(材齢28日)が、好ましくは90N/mm2以上、さらに好ましくは95N/mm2以上、特に好ましくは100N/mm2以上の硬化体を得ることができる。
本発明の水硬性組成物は、水と混練して
1)Jロート流下値が、充填性を損なわないために、好ましくは39秒以下、さらに好ましくは38秒以下、特に好ましくは37秒以下であり、
また、Jロート流下値の下限は、材料分離抵抗性を損なわないために、好ましくは10秒以上、さらに好ましくは12秒以上、特に好ましくは15秒以上であり、
2)モルタルフロー値が、好ましくは230mm以上、さらに好ましくは235mm以上、特に好ましくは240mm以上のモルタル組成物を得ることが出来、
得られたモルタルを硬化させることにより、
3)圧縮強度(材齢28日)が、好ましくは90N/mm2以上、さらに好ましくは95N/mm2以上、特に好ましくは100N/mm2以上の硬化体を得ることができる。
本発明の水硬性組成物は、流動性に優れたモルタル組成物、および、高強度で無収縮のモルタル硬化体を得ることができ、土木建築分野でグラウト材として広く利用され、特にプレキャスト鉄筋コンクリート部材接合用異形鉄筋の継手用スリーブの空隙部に充填するグラウト材として好適に使用できる。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるものでない。
(特性の評価方法)
1)Jロート(秒):土木学会充てんモルタル試験方法(案)(JSCE・F542−1993) J14ロートによる流下値を示す。
2)フロー値(mm):厚さ5mmのみがき板ガラスの上にJIS R 5201の凝結試験に定めるコーン、上端内径75mm、下端内径85mm、高さ40mm(内容積約200ml)を置き、練り混ぜたコンクリート組成物を充填した後、コーンを引き上げる。広がりが静止した後、直角2方向の直径を測定し、その平均値をフロー値とする。
3)圧縮強度(N/mm2):試験体φ5×10cm、JIS・A−1108に準じて行う。
1)Jロート(秒):土木学会充てんモルタル試験方法(案)(JSCE・F542−1993) J14ロートによる流下値を示す。
2)フロー値(mm):厚さ5mmのみがき板ガラスの上にJIS R 5201の凝結試験に定めるコーン、上端内径75mm、下端内径85mm、高さ40mm(内容積約200ml)を置き、練り混ぜたコンクリート組成物を充填した後、コーンを引き上げる。広がりが静止した後、直角2方向の直径を測定し、その平均値をフロー値とする。
3)圧縮強度(N/mm2):試験体φ5×10cm、JIS・A−1108に準じて行う。
原料は以下のものを使用した。
1)セメント:
・ポルトランドセメント(宇部早強セメント、ブレーン比表面積4500cm2/g)。
2)細骨材:
・珪砂:新特5号珪砂(宇部サンド工業社製)74重量部と6号珪砂(宇部サンド工業社製)59重量部の混合物、粒度(篩)は表3に示す。
・研磨砂原料:ガリバー砂の原料砕砂(豊工業所製)を乾燥させたもの、粒度(篩による分布)は表3に示す。
・研磨砂:ガリバー砂(豊工業所製)を乾燥させたもの、粒度(篩による分布)は表3に示す。
3)混和剤:
・流動化剤:ポリカルボン酸系流動化剤(花王社製)。
・増粘剤:メチルセルロース系増粘剤(宇部興産社製)。
・消泡剤:ポリエーテル系消泡剤(サンノプコ社製)。
・膨張材:石灰系膨張材(太平洋マテリアル社製)。
・金属膨張材:アルミニウム粉(粒度44μm以下を60重量%以上含有、大和金属粉工業社製、ALCファイン及びK−250の混合品)。
1)セメント:
・ポルトランドセメント(宇部早強セメント、ブレーン比表面積4500cm2/g)。
2)細骨材:
・珪砂:新特5号珪砂(宇部サンド工業社製)74重量部と6号珪砂(宇部サンド工業社製)59重量部の混合物、粒度(篩)は表3に示す。
・研磨砂原料:ガリバー砂の原料砕砂(豊工業所製)を乾燥させたもの、粒度(篩による分布)は表3に示す。
・研磨砂:ガリバー砂(豊工業所製)を乾燥させたもの、粒度(篩による分布)は表3に示す。
3)混和剤:
・流動化剤:ポリカルボン酸系流動化剤(花王社製)。
・増粘剤:メチルセルロース系増粘剤(宇部興産社製)。
・消泡剤:ポリエーテル系消泡剤(サンノプコ社製)。
・膨張材:石灰系膨張材(太平洋マテリアル社製)。
・金属膨張材:アルミニウム粉(粒度44μm以下を60重量%以上含有、大和金属粉工業社製、ALCファイン及びK−250の混合品)。
表3に示す粒度は、篩を用いて測定した。
[実施例1〜3及び比較例1〜3]
表1に示す成分を、アイリッヒミキサを使用して混合し、表1に示すセメント、細骨材及び混和剤からなる水硬性組成物を得た。
温度20℃、相対湿度65%の条件下で、水硬性組成物100質量部に対し、水11.2質量部を加え、ホバートミキサーを用いて、低速1分間、さらに高速2分間混練して、混練物を調製した。
得られた混練物のJロート及びフロー値、混練物の硬化体の圧縮強度を評価し、結果を表1および表2に示す。
表1に示す成分を、アイリッヒミキサを使用して混合し、表1に示すセメント、細骨材及び混和剤からなる水硬性組成物を得た。
温度20℃、相対湿度65%の条件下で、水硬性組成物100質量部に対し、水11.2質量部を加え、ホバートミキサーを用いて、低速1分間、さらに高速2分間混練して、混練物を調製した。
得られた混練物のJロート及びフロー値、混練物の硬化体の圧縮強度を評価し、結果を表1および表2に示す。
1)水硬性組成物として、細骨材に研磨砂を用いた実施例1及び2は、細骨材に珪砂を用いた比較例1に比べ、Jロート値が小さく流動性に優れ、高い圧縮強度が得られる。
2)さらに消泡剤を添加した水硬性組成物では、細骨材に研磨砂を用いた実施例3及び4は、細骨材に硅砂を用いた比較例2に比べ、Jロート値はさらに小さくなり、より優れた流動性が得られ、また圧縮強度もさらに向上した。
3)水硬性組成物として、細骨材に研磨砂を用いた実施例3及び4は、細骨材に研磨砂原料を用いた比較例3に比べ、圧縮強度には大きな差異は見られないが、Jロート値は小さくなり流動性は向上した。
4)細骨材に研磨砂を用いた水硬性組成物で、消泡剤を含む実施例3、4は、消泡剤を含まない実施例1及び2に比べ、Jロート値が小さく流動性が良好で、また圧縮強度についても優れていた。
5)水硬性組成物の細骨材に珪砂を用いた実施例7と、細骨材の珪砂を段階的に研磨砂で置き換えた実施例6、実施例5と、細骨材に研磨砂のみを用いた実施例3とを比較すると、珪砂を研磨砂で置き換える割合が大きくなるに従って、Jロート値は小さくなって流動性が良くなり、材齢28日の圧縮強度についても向上した。
2)さらに消泡剤を添加した水硬性組成物では、細骨材に研磨砂を用いた実施例3及び4は、細骨材に硅砂を用いた比較例2に比べ、Jロート値はさらに小さくなり、より優れた流動性が得られ、また圧縮強度もさらに向上した。
3)水硬性組成物として、細骨材に研磨砂を用いた実施例3及び4は、細骨材に研磨砂原料を用いた比較例3に比べ、圧縮強度には大きな差異は見られないが、Jロート値は小さくなり流動性は向上した。
4)細骨材に研磨砂を用いた水硬性組成物で、消泡剤を含む実施例3、4は、消泡剤を含まない実施例1及び2に比べ、Jロート値が小さく流動性が良好で、また圧縮強度についても優れていた。
5)水硬性組成物の細骨材に珪砂を用いた実施例7と、細骨材の珪砂を段階的に研磨砂で置き換えた実施例6、実施例5と、細骨材に研磨砂のみを用いた実施例3とを比較すると、珪砂を研磨砂で置き換える割合が大きくなるに従って、Jロート値は小さくなって流動性が良くなり、材齢28日の圧縮強度についても向上した。
本発明の水硬性組成物は、細骨材として研磨砂を含むことにより、流動性に優れるモルタルが得られ、優れた圧縮強度を有する硬化物を得ることができる。
本発明の水硬性組成物は、細骨材として研磨砂を含み、さらに消泡剤を含むことにより、より優れた流動性を有するモルタルが得られ、また強度においてもさらに優れた圧縮強度を有する硬化物が得ることができる。
本発明の水硬性組成物は、細骨材として研磨砂を含み、さらに消泡剤を含むことにより、より優れた流動性を有するモルタルが得られ、また強度においてもさらに優れた圧縮強度を有する硬化物が得ることができる。
本発明の水硬性組成物は、流動性に優れるとともに高い圧縮強度を有しており、さらに膨張材を含むことにより、建築・土木分野の各種用途において、グラウト材として好適に利用できる。
Claims (7)
- セメントと、細骨材とを含有する水硬性組成物であり、細骨材が、砂の粒子同士を擦り合せ、又は、砂を研磨用部材を用いて砂の表面を研磨した研磨砂を含むことを特徴とする水硬性組成物。
- 水硬性組成物は、さらに消泡剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の水硬性組成物。
- 細骨材は、細骨材100質量%中に、研磨砂を20質量%以上含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水硬性組成物。
- 水硬性組成物は、セメント100質量部に対し、細骨材を10〜300質量部含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水硬性組成物。
- 水硬性組成物は、さらに膨張材を含み、グラウト材として用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の水硬性組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の水硬性組成物と水とを混練して得られるモルタル。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の水硬性組成物と、水との配合物を硬化させて得られる硬化物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006089924A JP2007153725A (ja) | 2005-03-30 | 2006-03-29 | 水硬性組成物と、これらのモルタル及び硬化体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005097244 | 2005-03-30 | ||
JP2005323107 | 2005-11-08 | ||
JP2006089924A JP2007153725A (ja) | 2005-03-30 | 2006-03-29 | 水硬性組成物と、これらのモルタル及び硬化体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007153725A true JP2007153725A (ja) | 2007-06-21 |
Family
ID=38238536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006089924A Pending JP2007153725A (ja) | 2005-03-30 | 2006-03-29 | 水硬性組成物と、これらのモルタル及び硬化体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007153725A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009096039A (ja) * | 2007-10-16 | 2009-05-07 | Ube Ind Ltd | 水硬性モルタルの施工方法およびその構造体 |
JP2009096040A (ja) * | 2007-10-16 | 2009-05-07 | Ube Ind Ltd | 水硬性モルタルの連続施工方法およびその構造体 |
JP2010095389A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-30 | Ube Ind Ltd | 水硬性組成物 |
JP2016041639A (ja) * | 2014-08-19 | 2016-03-31 | 日米レジン株式会社 | 樹脂モルタル |
CN109020446A (zh) * | 2018-09-20 | 2018-12-18 | 西南交通大学 | 一种模拟盾构隧道软弱加固层的相似材料及试验方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07330405A (ja) * | 1994-06-09 | 1995-12-19 | Teitaro Takahashi | セメント系硬化物と屋根 |
JPH08337455A (ja) * | 1995-06-07 | 1996-12-24 | Maeda Seikan Kk | 充填用モルタル |
JPH1179816A (ja) * | 1997-08-29 | 1999-03-23 | Denki Kagaku Kogyo Kk | グラウト用のセメント混和材及びセメント組成物 |
JP2002128551A (ja) * | 2000-10-18 | 2002-05-09 | Yozo Yamamoto | コンクリート用細骨材の製造方法 |
JP2002193648A (ja) * | 2000-12-22 | 2002-07-10 | Kao Corp | 水硬性組成物用粉末分散剤 |
JP2004083336A (ja) * | 2002-08-27 | 2004-03-18 | Tetra Co Ltd | フレッシュコンクリートおよびその製造方法、並びにそれにより形成されるコンクリート成形物 |
-
2006
- 2006-03-29 JP JP2006089924A patent/JP2007153725A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07330405A (ja) * | 1994-06-09 | 1995-12-19 | Teitaro Takahashi | セメント系硬化物と屋根 |
JPH08337455A (ja) * | 1995-06-07 | 1996-12-24 | Maeda Seikan Kk | 充填用モルタル |
JPH1179816A (ja) * | 1997-08-29 | 1999-03-23 | Denki Kagaku Kogyo Kk | グラウト用のセメント混和材及びセメント組成物 |
JP2002128551A (ja) * | 2000-10-18 | 2002-05-09 | Yozo Yamamoto | コンクリート用細骨材の製造方法 |
JP2002193648A (ja) * | 2000-12-22 | 2002-07-10 | Kao Corp | 水硬性組成物用粉末分散剤 |
JP2004083336A (ja) * | 2002-08-27 | 2004-03-18 | Tetra Co Ltd | フレッシュコンクリートおよびその製造方法、並びにそれにより形成されるコンクリート成形物 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009096039A (ja) * | 2007-10-16 | 2009-05-07 | Ube Ind Ltd | 水硬性モルタルの施工方法およびその構造体 |
JP2009096040A (ja) * | 2007-10-16 | 2009-05-07 | Ube Ind Ltd | 水硬性モルタルの連続施工方法およびその構造体 |
JP2010095389A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-30 | Ube Ind Ltd | 水硬性組成物 |
JP2016041639A (ja) * | 2014-08-19 | 2016-03-31 | 日米レジン株式会社 | 樹脂モルタル |
CN109020446A (zh) * | 2018-09-20 | 2018-12-18 | 西南交通大学 | 一种模拟盾构隧道软弱加固层的相似材料及试验方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5165873B2 (ja) | 鉄筋継手用充填材を用いた鉄筋継手充填施工方法 | |
JP5533967B2 (ja) | 水硬性組成物、水硬性組成物の使用方法、水硬性モルタルの製造方法、及び水硬性モルタル硬化体の製造方法 | |
JP2009155184A (ja) | 高流動超早強性混和剤および高流動超早強性コンクリート | |
JP4918801B2 (ja) | 水硬性組成物 | |
JP6891041B2 (ja) | 早強性超高強度グラウト組成物 | |
JP6271249B2 (ja) | 吹付け用モルタル | |
JP2007153725A (ja) | 水硬性組成物と、これらのモルタル及び硬化体 | |
JP2022069599A (ja) | ポリマーセメントモルタル | |
JP6133596B2 (ja) | 膨張材及び膨張コンクリート | |
JP4893083B2 (ja) | 水硬性組成物 | |
JP4895693B2 (ja) | コンクリートの製造方法及びコンクリート | |
JP2003286064A (ja) | セメント組成物 | |
JP2014196245A (ja) | セメント組成物 | |
JP4464102B2 (ja) | 高強度モルタル組成物 | |
JP6591784B2 (ja) | コンクリート床状構造物の施工方法 | |
JP2007106664A (ja) | 水硬性組成物 | |
JP2000086319A (ja) | 急結性吹付セメントコンクリート及びそれを用いた吹付工法 | |
JP6837856B2 (ja) | 打放しコンクリート用膨張性混和材およびそれを含有する打放しコンクリート | |
JPH1192200A (ja) | 低収縮コンクリート組成物 | |
JP2007153724A (ja) | 水硬性組成物と、これらのモルタル及び硬化体 | |
JP2020158372A (ja) | 高耐久性グラウト組成物 | |
JP2019210170A (ja) | 吹付け材料 | |
JP2004161531A (ja) | 急硬性高流動コンクリート | |
JPH11217247A (ja) | セメント組成物 | |
JP7046563B2 (ja) | 水硬性組成物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081225 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101202 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101207 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110405 |