JP2016041639A - 樹脂モルタル - Google Patents
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Abstract
【課題】 コンクリートの補修に用いる樹脂モルタルは強度だけが問題ではない。樹脂モルタルの弾性係数が問題である。弾性係数が大きいということは、応力がかかった時にその変形が小さいということである。即ち、コンクリートは力がかかったときに変形が小さく、通常樹脂は大きいということである。本発明では、強度が大きく、コンクリートと近い弾性係数を持ったものを提供する。【解決手段】 エポキシ樹脂100重量部と骨材を300〜1000重量部を混合したものであって、該骨材は粗骨材と細骨材の混合であり、その混合比は重量比で粗骨材/細骨材=50/50〜90/10であって、該粗骨材は角を削った珪砂であるもの。【選択図】 図1
Description
本発明は、樹脂モルタルに関するものである。
ビル、橋梁、さらには道路等の建築、土木の建造物は、コンクリート製のものが多い。これは、強度、寿命、価格等の総合的な面からコンクリートが優れているためである。
しかし、このコンクリートも長年の使用により、ヒビ(クラック)が入る、陥凹部ができる、剥離部ができる等の問題が生じる。このような場合、同質のコンクリートをその部分に充填するのが当然と思われる。
しかしながら、コンクリートのすでに硬化した部分と新たにスラリーを充填して硬化させた部分とはコールドジョイントとなり接着が悪い。また、そもそもコンクリートでは硬化に時間がかかり、道路の場合には開放に時間がかかり交通渋滞を生じる。よって、接着が強固で、かつ硬化が迅速なものが望まれる。
そのため、特許文献1のような接着が強固で、硬化の早い樹脂製のものが考えられる。この特許文献1は樹脂モルタルに関するものであるが、その目的は高強度である。即ち、コンクリートに負けないだけの強度を考慮したものである。
樹脂モルタルは、コンクリート部に使用する場合強度だけが問題ではない。樹脂モルタルの弾性係数が問題である。弾性係数が大きいということは、応力がかかった時にその変形が小さいということである。即ち、コンクリートは力がかかったときに変形が小さく、通常樹脂は大きいということである。
通常の樹脂モルタルの弾性係数は堅いといわれるエポキシ系でも5〜8kN/mm2程度、コンクリートのそれは30kN/mm2程度であり大きな差がある。このようにコンクリートと弾性係数に大きな差があると、その接合部でずれが生じ再度剥離することになる。そこで本発明では、強度が大きく、コンクリートと近い弾性係数を持ったものを提供する。
以上のような現状に鑑み、本発明者は、鋭意研究の結果本発明樹脂モルタルを完成したものであり、その特徴とするところは、エポキシ樹脂100重量部と骨材を300〜1000重量部を混合したものであって、該骨材は粗骨材と細骨材の混合であり、その混合比は重量比で粗骨材/細骨材=50/50〜90/10であって、該粗骨材は角を削った珪砂である点にある。
ここで、エポキシ樹脂は、通常のものでよく、一般的に樹脂モルタルに使用できるものであればよい。通常は2液タイプ(硬化剤を使用するタイプ)であるが、加熱型の1液タイプでも可能である。
本発明のポイントである骨材は、粗骨材と細骨材を混合したものである。これは通常行なわれることであり、大きな骨材と小さな骨材を込み合わせて、強度や作業性をよくするのである。
この粗骨材のサイズは、中心サイズが300〜600μmで、200〜850μmに90重量%が含まれるものが好適である。このサイズがよく、これから外れると、強度や弾性係数が落ちることになる。さらに本発明では、この珪砂の角を削ったものを用いているのが大きなポイントである。珪砂は採掘し、粉砕、破砕したものは、当然ながら鋭利な角が存在する。
本発明では、種々に方法でこれの角を削るのである。削る程度は、特に限定はしないが、少なくとも回転する容器内で回転させる、板を回転又はレシプロ的に動かし、その上で骨材を回転させる等の作業を少なくとも1回は行うという程度である。好ましくは、回転する造粒機に30秒以上、より好ましくは1分以上入れておく。
本発明では、種々に方法でこれの角を削るのである。削る程度は、特に限定はしないが、少なくとも回転する容器内で回転させる、板を回転又はレシプロ的に動かし、その上で骨材を回転させる等の作業を少なくとも1回は行うという程度である。好ましくは、回転する造粒機に30秒以上、より好ましくは1分以上入れておく。
造粒機としては、一般的なものでよく、特別なものである必要はない。内部に珪砂と一緒に他の研磨材を入れても入れなくてもよい。研磨材としては、セラミックの粒、石、その他である。
この粗骨材の角を取ることによって、圧縮弾性率が大きく向上した。その理由は定かではないが、一般的なものではバサつく、充填が難しい等のためではないかと考えられる。
また、細骨材は、通常のものでよい。サイズは、0.5〜100μm程度が使用できる。好ましいのは、90重量%が、0.5〜20μmに入っているものが好ましい。強度が大きくなるためである。
細骨材としては、シリカ粉末、珪砂、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、石粉等である。
細骨材としては、シリカ粉末、珪砂、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、石粉等である。
なかでも硫酸バリウムが好適である。これは、耐酸性がよく、セメントのように酸性雨によって変性することがほとんどない。
樹脂と骨材の混合比率は、重量比で樹脂/骨材=100/300〜100/1000である。なかでも樹脂/骨材=100/300〜100/800が好適である。この比率が最もよく、弾性係数の向上につながる。
本発明の樹脂モルタルは、圧縮弾性率(弾性係数)は、10kN/mm2〜30kN/mm2程度であり、コンクリートと変わらないか、少し小さい程度である。これが本発明の最も重要なポイントである。
本発明の樹脂モルタルは、従来の樹脂モルタルと同様に使用できるほか、コンクリートやセメントその他の補修だけでなく、種々の充填剤としても使用できるものである。
本発明には、次のような大きな利点がある。
(1) 強度が優れており、弾性係数もコンクリートに近い値を有する。
(2) 本発明樹脂モルタルは、製造が簡単で単に特殊な骨材を混合するだけである。
(1) 強度が優れており、弾性係数もコンクリートに近い値を有する。
(2) 本発明樹脂モルタルは、製造が簡単で単に特殊な骨材を混合するだけである。
以下好適な実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
まず本発明樹脂モルタルとして、実施例1を作成した。
エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190)と多価アルコールのグリシジルエーテルを用い、硬化剤としては、メタキシリレンジアミン、トリエチレンテトラミンを含む脂肪族ポリアミンを用いた。
粗骨材として中心サイズが300〜600μmで、200〜850μmに90重量%が含まれる珪砂を使用し、細骨材としていろいろなものを実験した。粗骨材と細骨材の比は重量比で粗骨材/細骨材=3/1だった。ここでの細骨材は、90重量%以上が0.5〜20μmに入っているものを使用した。
エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190)と多価アルコールのグリシジルエーテルを用い、硬化剤としては、メタキシリレンジアミン、トリエチレンテトラミンを含む脂肪族ポリアミンを用いた。
粗骨材として中心サイズが300〜600μmで、200〜850μmに90重量%が含まれる珪砂を使用し、細骨材としていろいろなものを実験した。粗骨材と細骨材の比は重量比で粗骨材/細骨材=3/1だった。ここでの細骨材は、90重量%以上が0.5〜20μmに入っているものを使用した。
表1からわかる通り、すべて圧縮弾性率は23000〜23500N/mm2と大きな値を示している。また、作業性(鏝すべり)もおおむねよかった。その他切れ(鏝切れ)や流動性(ばさつかないかどうか)も問題はなかった。
次に、粗骨材の性能を調べるため、種々の粗骨材を実験した。樹脂は表1と同様のものを使用した。細骨材としては表1の硫酸バリウムを用いた。粗骨材と細骨材の比も表1と同様である。
結果を表2に示す。ここで混合珪砂とは、珪砂5号と珪砂6号の等量混合物である。
結果を表2に示す。ここで混合珪砂とは、珪砂5号と珪砂6号の等量混合物である。
表2からわかるように、
比較例1、2は、圧縮弾性率が小さく、コンクリートとの差が大きい。また、比較例全般、作業性が悪く流動性も悪い。即ち、ばさばさして扱いにくく、思うようになかなか塗布できないのである。これでは使用できない。
比較例1、2は、圧縮弾性率が小さく、コンクリートとの差が大きい。また、比較例全般、作業性が悪く流動性も悪い。即ち、ばさばさして扱いにくく、思うようになかなか塗布できないのである。これでは使用できない。
この実施例1の珪砂1の形状を顕微鏡で調べた。図1(a)は実施例1であり、(b)は通常の珪砂2の顕微鏡写真の模式図である。この図からも、実施例の場合粗骨材の角がとれていることがわかる。
1 本発明に用いる珪砂
2 従来の珪砂
2 従来の珪砂
Claims (2)
- エポキシ樹脂100重量部と骨材を300〜1000重量部を混合したものであって、該骨材は粗骨材と細骨材の混合であり、その混合比は重量比で粗骨材/細骨材=50/50〜90/10であって、該粗骨材は角を削った珪砂であることを特徴とする樹脂モルタル。
- 該細骨材は、硫酸バリウムである請求項1記載の樹脂モルタル。
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