JP2007152793A - インクジェット記録装置および記録位置調整方法 - Google Patents

インクジェット記録装置および記録位置調整方法 Download PDF

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史子 矢野
Hiroshi Tajika
博司 田鹿
Yuji Konno
裕司 今野
Hitoshi Nishigori
均 錦織
Yoshihito Mizoguchi
佳人 溝口
Daisaku Ide
大策 井手
Takeshi Yazawa
剛 矢澤
Satoshi Seki
聡 関
Hirokazu Yoshikawa
宏和 吉川
Hideaki Takamiya
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Abstract

【課題】インクジェット記録装置のドットの記録位置を調整するために必要なパターン数が増大した場合であっても、テストパターンの記録のために消費される記録媒体の数量を極力抑える。
【解決手段】複数の項目の記録位置ずれの補正を行うための複数のテストパターンを、記録媒体の表裏面に記録する。これにより、実画像の記録とは無関係なテストパターンのために消費される記録媒体の枚数を抑えることができる。
【選択図】図12

Description

本発明は、記録媒体に複数のインク滴を記録することによって画像を形成するインクジェット記録装置に関する。特に、複数の記録素子を有する記録ヘッドを往復走査して記録を行う場合や、並列する複数の記録素子列を用いて記録を行う場合のように、互いに異なる記録工程によって形成されたドットの位置を記録媒体上で整合するための記録位置調整方法に関する。
記録媒体にドットを形成することによって、デジタル画像を形成する記録装置として、インクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、記録ヘッドに高密度に形成された複数の記録素子からインクを吐出して記録媒体にドットを形成するので、静粛性に優れ、比較的安易な構成でカラー画像を高品位に出力できる。中でも、シリアルスキャン型のインクジェット記録装置は、小型で低価格に提供できることから、パーソナルユーザを中心に広く普及している。このシリアルスキャン型のインクジェット記録装置では、記録媒体に対し移動走査しながらインクを吐出する記録主走査と、記録主走査とは交差する方向へ記録媒体を搬送する副走査とを交互に繰り返すことにより、段階的に画像を形成する構成となっている。
このようなインクジェット記録装置において、個々の記録素子にはインク液路と液路内のインクを吐出させるためのエネルギ発生素子が配備されている。エネルギ発生素子は記録データに従って駆動され、記録素子からインクを吐出する。吐出されたインク滴は、記録媒体に着弾し、ここにドットを形成する。複数の記録素子の複数回の吐出によって記録されたドットの集合により、所望の画像が形成される。
以上のように画像を形成する構成上、記録媒体における画像品位はドットの配列状態に影響を受ける。すなわち、記録素子の記録位置精度はある程度高い状態に維持されることが要求され、近年では多数の記録素子が高密度かつ高精度で配列した記録ヘッドが提供されている。
しかしながら、1つの記録素子列内あるいは1つの記録ヘッド内において、複数の記録素子の記録位置が所定範囲内に収められていても、異なる記録素子列間、異なる記録ヘッド間、あるいは異なる記録走査方向によって記録位置に若干のずれが生じることがある。このような記録位置ずれは、複数の記録素子列や複数の記録ヘッド間の相対位置が記録ヘッドや記録装置によって異なっていたり、記録ヘッドが記録装置に装着される際の装着位置のばらつきに起因して現れ、画像品位に大きく影響を与える。以下に、記録位置ずれの種類と画像品位への影響を具体的に説明する。
(複数の記録素子列間の記録位置ずれ)
近年のインクジェット記録装置では、高い記録解像度を実現するために、当該記録解像度よりも低いピッチで配列する記録素子列を主走査方向に複数列配備した記録ヘッドを用いていることがある。このように、1つの記録ヘッド上に、同一のインクを吐出する複数の記録素子列が配備された構成においては、個々の記録素子列の製造工程上どうしても僅かなばらつきが生じ、記録素子列ごとの吐出状態にそれぞれ特徴が現れる場合がある。
記録素子列ごとの吐出状態に偏りが生じた場合、同様の制御に従った駆動を行っていても、記録媒体に記録されたドットの位置にずれが生じる。同類の記録データ(例えばブラックのデータ)がこのような記録位置ずれを含んで記録されると、例えば副走査方向に延びる罫線パターンは、その直線性が損なわれる。また、一様な中間調の画像を形成した場合には、ドットの配列状態に粗密が生じ、観察者に対し不均一でざらついた印象を与えてしまう。このような画像弊害は、記録されたドットがにじみやすい普通紙では然程問題にならないが、ドットがにじみにくいコート紙等では、画像の品位を著しく損なう結果となる。
(双方向記録時の記録位置ずれ)
シリアルスキャン型の記録装置においては、記録主走査を往復で行うことにより、記録速度を高めることが出来る。双方向記録を行う場合、往路での記録位置と復路での記録位置との間にずれが生じていると、上述した記録素子列間の記録位置ずれと同様な画像弊害が生じる。特に副走査方向に延びる罫線パターンを1パスの双方向記録で形成した場合には、往路で記録する罫線部分と復路で記録する罫線部分に目視で確認されるほどの段差が現れる。通常、罫線はブラックで形成される場合が多いので、罫線ずれはモノクロ画像特有の問題として認識されているが、カラー画像でも同様の弊害は発生する。
一方、画像品位を重視する記録装置においては、1回の記録主走査で記録可能な画像領域のデータを複数回の記録走査に分割して記録するマルチパス記録方法を採用することが多い。このマルチパス記録を双方向記録で行った場合、同一の画像領域には往走査で記録されたドットと復走査で記録されたドットが混在する。このような状況において、往走査での記録位置と復走査での記録位置の間にずれが存在していると、一様な画像中にもドットの粗密が生じ、視覚的に不快なテクスチャが現れる。このようなテクスチャは、モノクロ画像記録時やコート紙への記録時など、コントラストが強く現れる状態で中間調画像を記録する場合に特に目立ち易い。
(複数色の記録ヘッド間の記録位置ずれ)
複数色のインクを用い、複数の記録ヘッドによって画像を形成する場合、複数の記録ヘッド間すなわち色間で記録位置ずれが生じると、各色のドットの分散状態やドットの重なり具合が変動し、目的の色とは異なった発色いわゆる「色ずれ」が発生する。この色ずれは、コート紙のような発色性に優れた記録媒体で特に問題となる。
以上説明したように、シリアル型のインクジェット記録装置においては、様々な記録位置ずれを発生する要因を含んでおり、これに起因する画像弊害が従来から問題視されている。このような記録位置のずれ量は、使用する記録ヘッドや記録装置、あるいは記録環境に依存して変動する。しかし、主走査方向へのずれに対しては、キャリッジが主走査方向へ移動走査する際の駆動タイミング、すなわち吐出するタイミングを適切に調整することによって補正することができる。近年のインクジェット記録装置では、記録位置ずれが確認され易いテストパターンを適宜記録し、最も適切な駆動タイミングを設定できるような記録位置ずれ用の補正モードを備えていることが多い。
記録位置ずれが確認され易いテストパターンとしては、上述したような罫線パターンも有用されているが、記録位置のずれによってパッチ内の濃度や模様が変動するように工夫された特殊なパターンを活用する方法も提案されている。また、記録された複数のテストパターンから適正値を判別する方法としては、ユーザが目視で判断する方法もあるが、例えば特許文献1に記載のように、光学センサによってパッチ内の光学的特徴(反射濃度)を捕らえて判別する方法も既に提案されている。
特開平11−291470号公報
ところで、近年では記録画像の画質向上の目的で、使用するインクの種類が増加する傾向にある。例えば、記録画像の低濃度域の粒状性を向上させるために、マゼンタおよびシアンとは別に、これらの色材濃度を低下させたライトマゼンタおよびライトシアンを備えている記録装置が数多く提供されている。また、シアン、マゼンタおよびイエローによって再現される色域を更に拡大させるために、レッド、グリーンおよびブルーのような特色と呼ばれるインクを上記基本色とは別に搭載する記録装置も提供されている。
このように、使用するインクの種類が増加する場合、用いられる記録ヘッド数や記録素子列の数も増大するので、上述したような記録位置ずれを補正するべき項目数も増大する。また、高速記録を達成するために記録ヘッド内に配列する記録素子数の数を増大するほど、1つのパターンの大きさも増大する。
このような状況において、全てのテストパターンを1ページに記録することは、レイアウトの観点から困難が生じて来ている。よって近年では、複数の項目の記録位置ずれの補正を行うために、複数枚の記録媒体に渡ってテストパターンを記録するようなインクジェット記録装置が提供されている。
しかしながら、実画像の記録とは無関係なテストパターンのために複数枚の記録媒体を消費することはあまり好ましいことではない。記録装置や記録ヘッドを調整するために消費される記録媒体は極力少なく抑えられえていることが望まれる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、記録位置を調整するために必要なパターン数が増大した場合であっても、テストパターンの記録のために消費される記録媒体の数量を極力抑えることである。
そのために本発明においては、インクを吐出する記録素子が所定の方向に配列する記録素子列を記録媒体に対し相対的に移動させながら画像を形成するインクジェット記録装置において、互いに異なる記録工程によって記録されるドットの位置を整合させる処理に利用するための複数のテストパターンを記録媒体の表裏面に記録する手段
を具備することを特徴とする。
また、インクを吐出する記録素子が所定の方向に配列する複数の記録素子列を記録媒体に対し相対的に移動させながら画像を形成するインクジェット記録装置において、同色のインクを吐出する異なる記録素子列によって記録されたドットの位置を整合させる処理に利用するためのテストパターンと、異色のインクを吐出する異なる記録素子列によって記録されたドットの位置を整合させる処理に利用するためのテストパターンと、同一の記録素子列の異なる記録走査方向によって記録されたドットの位置を整合させる処理に利用するためのテストパターンとを少なくとも含む複数のテストパターンを、同一の記録媒体の表裏面に記録する手段を具備することを特徴とする。
更に、インクを吐出する記録素子が所定の方向に配列する記録素子列を記録媒体に対し相対的に移動させながら画像を形成するインクジェット記録装置の記録位置調整方法であって、互いに異なる記録工程によって記録されるドットの位置を整合させる処理に利用するための複数のテストパターンを記録媒体の表裏面に記録する工程と、前記テストパターンの記録状態を確認し、前記互いに異なる記録工程によって記録されるドットの位置を整合するための補正値を設定する工程とを有することを特徴とする。
更にまた、インクを吐出する記録素子が所定の方向に配列する複数の記録素子列を記録媒体に対し相対的に移動させながら画像を形成するインクジェット記録装置の記録位置調整方法であって、同色のインクを吐出する異なる記録素子列によって記録されたドットの位置を整合させる処理に利用するためのテストパターンと、異色のインクを吐出する異なる記録素子列によって記録されたドットの位置を整合させる処理に利用するためのテストパターンと、同一の記録素子列の異なる記録走査方向によって記録されたドットの位置を整合させる処理に利用するためのテストパターンとを含む複数のテストパターンを、同一の記録媒体の表裏面に記録する工程と、前記テストパターンの記録状態を確認し、前記ドットの位置を整合するための補正値を設定する工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、インクジェット記録装置のドットの記録位置を調整するために必要なパターン数が増大した場合であっても、実画像の記録とは無関係なテストパターンのために消費される記録媒体の枚数を極力抑えることができる。
以下、図面を参照して本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1および図2は、本実施形態に適用するインクジェット記録装置の機構部を説明するための構成図である。図1は斜視図であり図2は断面図である。
(A)給紙部
給紙部はメインASF(Automatic Sheet Feeder)37で画成されている。圧板41上に複数枚積載された不図示の記録媒体は、メインASF37によって、記録動作ごとに1枚ずつ用紙搬送部に給紙される。この際、給紙動作が開始されると共にASFモータが正方向に回転し、その動力はギア列を経て圧板41を保持しているカムを回転させる。回転によりカムが外れると、不図示の圧板ばねの作用により、圧板41は給紙ローラ39方向に付勢され、積載されている最上位の記録媒体に接触する。同時に給紙ローラ39は用紙を装置内に搬入する方向に回転するため、最上位にある記録媒体のみが装置内に給紙される。
メインASF37の給紙動作終了時には、カムの動作により分離ローラは給紙ローラ39との圧接状態を解除され、所定の距離だけ離間される。その際に確実に圧板上の所定位置まで最上位以外の記録媒体を押し戻すために、戻し爪が回転してその役割を果たす。以上のような動作により、記録媒体を1枚だけ用紙搬送部に搬送することが出来る。
なお、メインASF37から1枚の記録媒体が給紙されるとき、当該記録媒体の先端は、ASFフラップばねで通紙経路を妨げる方向に付勢されている不図示のASFフラップに当接する。しかし、記録媒体はASFフラップを押し退けて通過する。記録媒体の記録動作が終了し、記録媒体の後端がASFフラップを通過すると、ASFフラップは元の付勢状態に戻り、通紙経路は閉ざされるので、記録媒体が逆方向に搬送されてもメインASF37側に戻ることはない。
(B)用紙搬送部
給紙部から搬送された記録媒体は、紙送りローラ21とピンチローラ22のニップ部に向けて搬送される。ピンチローラ22は、その中心軸が紙送りローラ21の中心軸に対して第1排紙ローラ30に近づく方向に若干のオフセットを持って取り付けられているので、記録媒体が挿入される接線方向角度は水平より若干傾いている。このようにして、記録媒体の先端が的確にニップ部にガイドされるように、ピンチローラホルダ23と通紙ガイド70により形成される通紙経路で角度を付けて用紙を搬送するようになっている。
メインASF37によって搬送される用紙は、停止状態の紙送りローラ21のニップ部に突き当てられる。この時、所定通紙経路長よりもやや長い距離分をメインASF37で搬送することにより、給紙ローラ39と紙送りローラ21の間で用紙のループが形成される。このループが真っ直ぐに戻ろうとする力で用紙の先端が紙送りローラ21のニップに押圧され、用紙先端は紙送りローラ21に倣って並行になり、いわゆる記録媒体の位置決め動作が完了する。
記録媒体の位置決め動作完了後、LFモータ26は記録媒体が正方向(第1排紙ローラ30に向けて進行していく方向)に移動するような回転を開始する。その後、給紙ローラ39は駆動力が切断され、記録媒体に連れ回りするようになる。この時点で、記録媒体は紙送りローラ21とピンチローラ22のみで搬送されるようになる。
記録媒体は所定改行量毎に正方向に前進し、プラテン29に設けられたリブに沿って進行する。記録媒体の先端は、第1排紙ローラ30および第1拍車列32と、第2排紙ローラ31および第2拍車列33に挟持される。このとき、第1排紙ローラ30と第2排紙ローラ31の周速は、紙送りローラ21の周速とほぼ等しく設定されており、かつ紙送りローラ21から第1排紙ローラ30、第2排紙ローラ32はギア列で接続されている。よって、これらは同期して回転するので、用紙は弛んだり引っ張られたりすることなく搬送される。
(C)記録部
記録部は、主に、記録ヘッドとこれにインクを供給するインクタンク12から構成される記録ヘッドカートリッジ11と、記録ヘッドカートリッジ11を搭載して記録媒体搬送方向とは直交する方向に走査するキャリッジ13とから成る。キャリッジ13は、ガイドシャフト14と、シャーシ10の一部であるガイドレール15とによって支持されている。また、キャリッジモータ17の駆動力は、キャリッジモータ17とアイドラプーリ20で張架されたキャリッジベルト16を介してキャリッジに伝達される。以上の構成により、キャリッジ13はガイドシャフト14に沿った方向に往復走査可能となっている。
(D)記録ヘッドメンテナンス部
記録ヘッドメンテナンス部は、記録ヘッドのインク吐出口の目詰まり防止や紙粉等による汚れを解消し、安定した吐出状態を維持するための記録ヘッドのメンテナンス動作を行う。キャリッジ13の待機ポジションに設置されたメンテナンスユニット36には、記録ヘッドのインク吐出口面に接してこれを保護するキャップ、吐出口面をワイピングするワイパ、更にキャップに接続されキャップ内に負圧を発生させるポンプなどが配備されている。記録ヘッドの記録素子内のインクを吸い出す際には、キャップを記録ヘッドの吐出口面に押圧し、ポンプを駆動してキャップ内を負圧とすることでインクを吸引する。インク吸引後に吐出口面に残存しているインクや、吐出口面に付着した紙粉等の異物は、ワイパを吐出口面に当接させ平行に移動させることによって除去される。
(E)自動両面記録機構
本実施形態の記録装置では、自動的に記録媒体の両面記録を可能とするために、記録媒体を逆方向に搬送するための機構や、記録媒体の表裏面を反転させるための自動両面ユニット2が備えられている。以下、上記機構について、自動両面記録時の搬送工程に従って説明する。
図3は、キャリッジ13、ピンチローラ22、PEセンサレバー66、通紙ガイド70の動作を示す、模式的側面図である。
また、図4は、記録媒体の表面記録終了後に、記録媒体に対する紙送りローラ21や2つの排紙ローラのニップ状態を特に説明するための側面図である。
図3(a)および図4(a)は、記録媒体4がa方向に搬送される際の各機構のポジション(第1ポジション)を示している。本実施形態の記録装置には、搬送される記録媒体4の先端や後端の位置を検出するためのPEセンサを搭載したPEレバー66が、記録媒体の搬送経路に配備されている。a方向への搬送時、PEセンサレバー66は記録媒体の先端や後端の位置を正確に検知出来るように、記録媒体に対して所定の角度をもって揺動するように図のように取り付けられている。一方、ピンチローラ22は不図示のピンチローラばねによって圧力調整され、紙送りローラ21に当接するよう付勢されている。また、通紙ガイド70は、メインASF37から供給された記録媒体4を紙送りローラ21のニップ部に円滑に案内するため、搬送経路が水平パスより若干角度を持つように配置されている。更に、キャリッジ13は、記録ヘッドの吐出口面が記録媒体に対し、所定距離をおいて対向するように配置されている。
メインASF37から給紙され、記録部によって表面の記録が行われている記録媒体4は、第1排紙ローラ30および第2排紙ローラ31とそれぞれの拍車32および33に挟持されながら、矢印a方向に搬送される。表面の記録のみ行う場合、あるいは既に両面への記録が終了した場合、記録媒体は記録完了後もそのまま矢印a方向へ搬送され、記録装置から排出される。一方、裏面への記録が続いて行われる場合には、表面の記録が完了した後、紙送りローラ21は逆方向に回転する。これにより記録媒体の搬送方向は逆転され、記録媒体はメインASF37の下方に設けられた水平パス内を矢印b方向へと搬送され、自動両面ユニット2内に搬入される。
ただし、このような記録媒体の逆搬送を上記第1ポジションのまま行うと、PEセンサレバー66、ピンチローラ22および通紙ガイド70が、自動両面記録ユニットへ向かう記録媒体の妨害となる。そして、PEセンサレバー66の先端に搬送中の記録媒体が食い込んでしまったり、撓んだ記録媒体が記録ヘッドの吐出口面に接触してしまったりして、自動両面ユニット2への搬送が円滑に行われない。
そこで、本実施形態の記録装置では、以下の工程に従って各機構のポジション変更を行う。まず、最初にキャリッジ13の位置を上昇させる。図3(b)はキャリッジ13を所定量上昇させた状態の第2ポジションを示している。第2ポジションは、記録媒体の厚みや変形が大きく、記録ヘッドが記録媒体に擦られる恐れがある場合の記録時にも適用される。
記録媒体4を逆方向(b方向)に搬送させるためには、キャリッジ13をわずかに上昇させたのみの第2ポジションでは不十分である。この場合には、図3(c)に示した第3ポジションに各機構を配置変換する。
第3ポジションにおいて、PEセンサレバー66は上方に待避され、ここで固定されている。ピンチローラホルダ23の全体が回転されることにより、ピンチローラ22が通紙面からリリースされる。更に、搬送面が水平になるように通紙ガイド70の角度が変更される。また、本実施形態の記録装置はピンチローラホルダ23のリリース動作に同期して、キャリッジ13が更に上昇する機構を設けており、逆搬送される記録媒体が記録ヘッドの吐出口面に接触するのを防止する。このように各機構が第3ポジションに位置決めされると、記録媒体に対する逆方向の搬送が可能となる。この第3ポジションは、記録媒体を逆方向に搬送する場合のみでなく、厚みのある記録媒体を装置内に挿入する際にも適用されるポジションである。
なお、ピンチローラホルダ23をリリース方向に回転させると、不図示のピンチローラばねの圧力が高まり、様々な弊害が懸念される場合がある。よって、本実施形態の記録装置では、ピンチローラホルダ23のリリースの際にピンチローラばねの圧力を減じる機構が設けられている。
図4(b)は、第3ポジションにおいて排紙ローラ30が逆方向に回転し、記録媒体がピンチローラ22の真下に位置した状態を示している。この時点において、記録媒体の表面は記録直後であるため、インクが充分に定着していない。この状態で、記録媒体4をピンチローラ22と紙送りローラ21で圧接してb方向へ搬送すると、ピンチローラ22にインクが転写し、そのインクが記録媒体4の別の箇所に再転写してしまう恐れが生じる。よって、本実施形態では、図4(b)に示した状態で、所定時間待機し、インクが十分に定着した後に、b方向への搬送を再開する。
所定時間の待機が終了すると、記録媒体を自動両面ユニット2に搬送するために、各機構は第4ポジション(図3(d)参照)に配置変更する。第4ポジションにおいて、PEセンサレバー66は上方でロックされたまま状態であるが、ピンチローラばねは若干弱い圧力で圧接され、ピンチローラ22は紙送りローラ21に圧接される。通紙ガイド70はダウン状態を維持しており、通紙の水平状態を保っている。キャリッジ13は高い位置を保っている。この第4ポジションは、記録媒体を自動両面ユニットへ搬入するのみでなく、厚みのある記録媒体に対し記録を実行する際にも適用されるポジションである。
図4(c)は、第4ポジションにおいて紙送りローラ21が逆方向に回転し、記録媒体4がb方向に水平に搬送されている状態を示している。事前に所定の待機時間を有しているので、記録媒体4の表面にピンチローラ22を圧接しても、ピンチローラ22にインクが転写することはない。b方向に水平搬送された記録媒体4は、その後自動両面ユニット2内に搬入される。
図5は、自動両面ユニット2の内部構成を説明するための側断面図である。101は自動両面ユニットの構造体および記録媒体搬送経路の一部を構成する両面ユニットフレームである。両面ユニットフレーム101の内部には、用紙搬送経路の一部を構成する様に内ガイド102が固定されている。また、両面ユニットフレーム101の後方には、用紙搬送経路の一部を構成しつつ開閉自在に配されたリアカバー103が備えられている。105は切替えフラップ104を所定方向に付勢するための切替えフラップばねであり、107は出口フラップ106を所定方向に付勢するための出口フラップばねである。自動両面ユニット2には、搬入されて来た記録媒体の進行方向を反転し、表裏面を変換するために両面ローラA108および両面ローラB109が備えられている。両面ローラA108の表面には両面ローラゴムA110、両面ローラB109の表面には両面ローラゴムB111がそれぞれ配されている。更に、両面ローラA108には、これと共に記録媒体を挟持するための両面ピンチローラA112が当接し、両面ローラB109には、これと共に記録媒体を挟持するための両面ピンチローラB113が当接している。
記録媒体4が自動両面ユニットに搬送されて来る時、出口フラップ106は出口フラップばね107の作用により図5に示す位置に付勢されており、記録媒体は矢印c方向に案内される。次に、記録媒体4は切替えフラップ104に当たるが、切替えフラップ104は切替フラップばね105によって回転しないように付勢されているため、切替えフラップ104と両面ユニットフレーム101の間の経路に沿って進行する。切替えフラップばね105による切替えフラップ104への付勢力は、両面記録可能な普通紙のような記録媒体の進入によって切換えフラップ104が回転しない程度に調整されている。
その後、記録媒体は両面ローラBおよび両面ピンチローラBに挟持されながら、両面ローラBの回転によって搬送方向が上方向へ変換される。このとき、既に記録済みの表面は両面ローラB109の両面ローラゴムB111に接触し、未記録である裏面は高潤滑性の高分子樹脂で構成された両面ピンチローラB113に接触している。
両面ローラB109によって進行方向を変更された記録媒体4は、リアカバー103に沿って進行し、次に両面ローラA108と両面ピンチローラA112のニップ部に進入する。記録媒体は、両面ローラA108および両面ピンチローラA112に挟持されながら、両面ローラA108の回転によって、搬送方向が出口方向に向けて矢印d方向に変換される。このとき、既に記録済みの表面は両面ローラA108の両面ローラゴムA110に接触し、未記録である裏面は高潤滑性の高分子樹脂で構成された両面ピンチローラA112に接触している。
その後、記録媒体4は先端が出口フラップ106に突き当たるが、出口フラップ106は非常に弱い荷重の出口フラップばね107によって付勢されているので、記録媒体4自身が出口フラップ106を押しのけて自動両面ユニット2を出ていく。自動両面ユニットより排出された記録媒体は、自動両面ユニット2に搬入する前と180゜進行方向を変え、且つ表裏面が反転された状態で水平パスに戻る。
なお、自動両面ユニット2内に配置された両面ローラA108および両面ローラB109と、自動両面ユニット2外に備えられている紙送りローラ21においては、それぞれの周速度が略等速になるように設定されている。よって、自動両面ユニット2の内部において、記録媒体4と両面ローラB109あるいは両面ローラA108の間には滑りが生じることはない。
水平パス内に戻りa方向に搬送される記録媒体4は、再び紙送りローラ21とピンチローラ22に挟持され、第1ポジションにおいて、裏面への記録が行われる。裏面への記録も完了すると、記録媒体は、第1排紙ローラ30対と第2排紙ローラ31対によって排紙される。以上説明した搬送工程によって、本実施形態の自動両面記録は実施される。
なお、以上では自動両面ユニット2を用い、自動的に表裏面への記録を実行する搬送工程について説明したが、無論、本実施形態の記録装置では手動で両面記録を行うことも出来る。この場合、表面に記録が成された記録媒体は矢印a方向に一度排出され、その後ユーザの手によって表裏を反転した状態で再度給紙トレイに搭載される。
(F)記録ヘッドカートリッジ
次に、本実施形態で適用する記録ヘッドカートリッジ11の構成について説明する。
図6は、本実施形態の記録ヘッドカートリッジ11に対し、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタおよびレッドの7色分のインクタンク12を装着する状態を示した図である。記録ヘッドカートリッジ11は、7色分のインクタンク12を搭載する手段と、個々のインクタンクから供給されたインクを吐出する記録ヘッドH1001と、個々のインクタンク12から記録ヘッドH1001にインクを供給するための手段を有している。
図7は、記録ヘッドカートリッジ11の分解斜視図である。記録ヘッドカートリッジ11は、第1の記録素子基板H4700および第2の記録素子基板H4701と、これを支える第1のプレートH1200および第2のプレートH1400を備えている。また、記録ヘッドカートリッジ11は、電気配線基板H1300、タンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、シールゴムH1800などから構成されている。
図8は、第1の記録素子基板H4700および第2の記録素子基板H4701の構成を説明するための拡大図である。第1の記録素子基板H4700および第2の記録素子基板H4701はSi基板であり、その片面にインクを吐出するための複数の記録素子(ノズル)がフォトリソ技術により形成されている。H4000〜H4600は、それぞれ異なるインクに対応する記録素子列である。ここで、第1の記録素子基板H4700には、ライトマゼンタ用の記録素子列H4000、レッドインク用の記録素子列H4100、ブラックインク用の記録素子列H4200、およびライトシアンインク用の記録素子列H4300が構成されている。また、第2の記録素子基板H4701には、シアンインクの供給される記録素子列H4400、マゼンタインクの供給される記録素子列H4500、およびイエローインクの供給される記録素子列H4600の3色分の記録素子列が形成されている。
図9は、1色分の記録素子列における吐出口の配列状態を説明するための拡大図である。1色分の記録素子列は、奇数記録素子列H5000と偶数記録素子列H5100の平行する2本の記録素子列によって構成されている。それぞれの記録素子列には、384個のインク吐出口H5200が600dpi(dot/inch;参考値)の間隔で配置しており、奇数記録素子列H5000と偶数記録素子列H5100は、吐出口配列方向に互いに半ピッチずれた状態で配置されている。このため、記録ヘッドカートリッジ11が主走査方向に移動しながら各インク吐出口よりインクを吐出することにより、副走査方向に1200dpiの密度で768個のドットを記録することができる。本実施形態において、個々のインク吐出口の開口面積は約100μmに設計されており、個々の吐出口から吐出されるインク滴は約2ピコリットルとなっている。
再度図7に戻る。第1の記録素子基板H4700および第2の記録素子基板H4701は第1のプレートH1200に接着固定され、更に第1のプレートH1200は開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されている。第1のプレートH1200には、第1の記録素子基板H4700および第2の記録素子基板H4701にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。また、第2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と第1の記録素子基板H4700および第2の記録素子基板H4701とが電気的に接続されるように、電気配線基板H1300を保持している。
電気配線基板H1300は、第1の記録素子基板H4700および第2の記録素子基板H4701に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し記録装置本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301を備えている。第1の記録素子基板H4700および第2の記録素子基板H4701に形成されている各記録素子の電気熱変換素子は、電気配線基板H1300を介して、吐出信号である電圧パルスが印加される。外部信号入力端子H1301は、タンクホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
一方、インクタンク12を保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部材H1600が例えば超音波溶着により固定され、インクタンク12から第1のプレートH1200に通じるインク流路H1501を形成している。インク流路H1501のインクタンク側端部には、フィルターH1700が設けられている。また、インクタンク12との係合部にはシールゴムH1800が装着されている。
(G)光学センサ
本実施形態の記録装置は、ドットの記録位置を調整するために記録された位置を読み取るための光学センサを備えている。
図10は、本実施形態で用いる光学センサM5000の構成を説明するための模式図である。光学センサM5000は、主に光を発光する発光部M5001と、光を受光する受光部M5002から構成されている。発光部M5001より発光された入射光M5003は、記録媒体などの対象物によって反射され、受光部M5002にて検出される。入射光M5003と反射光M5004の関係によって、対象物である記録媒体の表面濃度などが検出できる。発光素子の発光色としては、記録装置で用いるインクの色調等に応じて適切に選択されればよい。例えば、橙色LEDおよび青緑色LEDを併用し、これらのLEDから発せられる光の吸収特性に優れている受光素子を用いることが出来る。このようにすれば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの基本4色に加え、ライトシアン、ライトマゼンタ、レッドの光学特性を検出することが出来る。なお、本実施形態において、光学センサM5000はキャリッジ13の側面に備えられ、キャリッジ13とともに記録媒体上を移動する構成となっている。
(H)電気的制御構成
図26は、本実施形態のインクジェット記録装置の制御の構成を説明するためのブロック図である。図において、1305は個々の機能構成が互いにアクセス可能とするメインバスラインである。
CPU1300は、ROM1301、RAM1302、およびEEPROM1318を備え、記録装置全体の制御を行っている。ROM1301には、各機構を動作するためのプログラムなどが格納されている。RAM1302は、CPU1300が行う様々な処理において、データを一時的に保管したり処理領域として利用されたりする。回復系制御回路1307は、メンテナンスユニット36の動作を制御する。ヘッド駆動制御回路1315は、記録ヘッドH1001の個々の記録素子に備えられた電気熱変換体の駆動を制御するもので、当該駆動によって記録ヘッドH1001は予備吐出や記録用の吐出を実行する。キャリッジ駆動制御回路1316は、キャリッジ13の移動走査を制御する。紙送り制御回路1317は、上述した自動両面ユニット2を含む一連の搬送機構を制御する。光学センサ制御回路1314は、光学センサM5000の発光および受光を制御し、得られた検出値をCPU1300に転送する。
以下、本発明の特徴である、記録位置調整方法について説明する。本実施形態の記録装置は、ドットの記録位置を調整するための記録位置調整モードを実行することが可能である。この記録位置調整モードには、ドットの記録位置を確認するためのテストパターンを記録する工程と、記録されたテストパターンを確認する工程と、確認された内容に基づいて補正データを格納する工程が含まれている。本実施形態の記録装置においては、上記テストパターンの確認を光学センサM5000によって行う「自動記録位置調整モード」と、ユーザの目視によって行う「手動記録位置調整モード」とが実行可能である。
本実施形態において、調整を行う記録位置の種類としては、各色記録素子列における偶数記録素子列と奇数記録素子列の記録位置、双方向記録時の往走査と復走査の記録位置、第1の記録素子基板と第2の記録素子基板の間の記録位置の3つが挙げられる。ただし、これら全ての記録位置を調整するためのテストパターンは、1ページ内には収まらない。よって、本実施形態では、自動両面ユニットを用いることによって自動的に記録媒体の両面にテストパターンを記録する。
(自動記録位置調整モード)
図11は、自動記録位置調整モードの各工程を説明するためのフローチャートである。自動記録位置調整モードが開始されると、まずメインASF37の記録媒体が装置内に給紙され(ステップS1101)、PEセンサによって検出された先端部の位置に応じて、副走査方向の位置合わせが行われる(ステップS1102)。次に、ステップS1103へ進み、ブラック記録素子列H4200における偶数記録素子列H5100と奇数記録素子列H5000の記録位置を粗調整するためのテストパターンを記録する。
図12は、自動記録位置調整モードで記録される全テストパターンのレイアウトを示した図である。ここでは、記録媒体の表面に記録されるパターンをPT1−1、裏面に記録されるパターンをPT1−2として表している。PT1−1には、偶数記録素子列と奇数記録素子列の記録位置を調整するためのパターンとして、粗調整用のパターンPaおよび微調整用のパターンPbが7色分記録されている。ステップS1103では、1色分の粗調整パターンPaを記録する。
図13は、粗調整用のテストパターンPaのドット配置を説明するための模式図である。ここで、G1は偶数記録素子列H5100で記録されるドット群、G2は奇数記録素子列H5000によって記録されるドット群である。G1、G2共に主走査方向に1画素おきに記録した4ドットを一つの単位としており、偶数記録素子列で記録するG1の8画素領域と、奇数記録素子列で記録するG2の8画素領域とが主走査方向に交互に配置する様になっている。このような記録領域幅は、記録装置および記録ヘッドの特性から予測される最大のずれ量と同等もしくはそれ以上であればよい。また、主走査方向にドットを記録するピッチは、記録装置の記録解像度とドット径の関係から適切な値に設定されればよい。更に、本パターンを記録する際には、双方向記録に伴う記録位置ずれの影響を排除するため、全てのドットを片方向の記録走査で記録する。
図13(a)は、偶数記録素子列H5100の記録位置G1と奇数記録素子列H5000の記録位置G2の間にずれが発生していない状態を示している。一方同図(b)は、両者の間に2画素程度のずれが生じている状態を示している。
図7で説明したような、記録ヘッドカートリッジ11に搭載する2つの記録素子基板H4701およびH4702を製造する際、偶数記録素子列H5100と奇数記録素子列H5000の距離は規定されている。そして、記録走査時には当該距離に応じた分だけタイミングをずらしてそれぞれの記録素子列からインクを吐出することによって、それぞれが同じ位置に記録されるように設計されている。しかしながら、製造時の誤差、記録装置の機械的ばらつき、あるいは記録素子基板の状態変化などによって、偶数記録素子列H5100の記録位置と奇数記録素子列H5000の記録位置の間にはずれが生じたり、当該ずれが使用に応じて変動したりすることもある。
本実施形態の記録装置では、偶数記録素子列H5100によって記録するドット群G1の位置は固定した状態で、奇数記録素子列H5100によって記録するドット群G2を、所定量ずつ主走査方向にずらしたいくつかのパターンを記録する。より具体的には、理論的にずれのない±0を中心に−8画素〜+8画素までを4画素ずつずらした5つのパターンが主走査方向に配列するように記録する。このパターンが、図12で示したPaとなる。なお、ここでの1画素とは、1200dpiの記録密度に対応した1画素であり、約20μmの幅を有する。
再度、図11を参照する。ステップS1103で1色分の粗調整パターンの記録が完了すると、ステップS1104に進み、光学センサM5000によってステップS1103で記録した5つのパターンの濃度測定を行う。本実施形態の光学センサM5000は、キャリッジ13の側面に具備されている。よって、光学センサM5000が個々のパターンの濃度が検出できる位置にキャリッジ13を適宜移動することによって、各パターンの反射濃度を測定することが出来る。
図14は、光学センサM5000が読み取った5つの粗調整パターンの濃度をプロットした図である。図において、横軸は偶数記録素子列H5100の記録位置に対する奇数記録素子列H5000の記録位置の間のずらし量、縦軸はそれぞれのずらし量によって記録されたテストパターンの濃度値である。図13に見るように、本実施形態で用いるテストパターンでは、ずれ量が多いほどドット同士の重複領域が増え、白紙領域が増大している。テストパターンが記録された領域の反射濃度は、その領域がインクでカバーされている割合すなわちエリアファクターに依存する。つまりG1とG2のずれ量が最も少ない図13(a)の場合にエリアファクターが最大となり、濃度値も最大となる。本実施形態においては、図14のような濃度値の結果が得られた場合、近似式によって濃度曲線を求め、当該濃度曲線の極大値に相当するずらし量を1200dpiの単位で演算し、その値を粗調整値として設定する。続くステップS1105ではこのように得られた粗調整の結果を一時的に記憶する。
ステップS1106では、直前のステップで粗調整を行ったインク色について微調整パターンPbを記録する。
図15は、微調整用のテストパターンPbのドット配置を説明するための模式図である。G7は偶数記録素子列H5100で記録されるドット群、G8は奇数記録素子列H5000によって記録されるドット群である。同図は、双方向記録位置の微調整を行うためのパターンにも、記録素子基板間の記録位置の微調整を行うためにも併用する。よって、ここではドット群G7とドット群G8とが副走査方向に同じ位置に記録されているように示されているが、実際のテストパターンPbにおいて、G7とG8は図13で示したように副走査方向に1画素ずれて配置している。
微調整用のパターンPbにおいても粗調整用のパターンPaと同様に、偶数記録素子列によって記録したドット群G7に対し奇数記録素子列によって記録されるドット群G8を段階的にずらした複数のパターンが主走査方向に配列している。ただし、微調整用のパターンにおいては、直前のステップS1105で設定した粗調整の結果を±0とし、これに対しドット群G8を1200dpiで2画素分ずつずらしながら、−6〜+6までの7つのパターンを記録する。
ステップS1107では、ステップS1106で記録した微調整用のテストパターンの濃度を、光学センサM5000を用いて検出する。
図16は、光学センサM5000が読み取った7つの粗調整パターンのうち、ずらし量が−4〜+4のときの濃度値を示した図である。図において、横軸は偶数記録素子列H5100の記録位置に対する奇数記録素子列H5000の記録位置の間のずらし量、縦軸はそれぞれのずらし量によって記録されたテストパターンの濃度値である。ただし、ここではずらし量が−4、−2、0の結果を結んだ直線をパターン1、ずらし量0、+2、+4の結果を結んだ直線をパターン2として示している。既に行っている粗調整による補正値が最適である場合、パターン1とパターン2は、それぞれの中間点(±2)で交差する。しかし、既に行っている粗調整は1200dpiの精度であるので、2400dpiの解像度で記録を行う本実施形態の記録装置においては、充分な補正でない場合がある。そのような場合、パターン1とパターン2の交差点は、それぞれの中間点からずれた位置に現れる。この中間点からのずれ量が、粗調整では補正しきれなかった残存するずれ量となる。本実施形態においては当該ずれ量を2400dpiの単位で演算し、微調整値として粗調整値に加算し、その結果を最終的な補正値とする(ステップS1108)。ステップS1109では、ステップS1108で得られた補正値を装置内のメモリ(例えばEEPROM1318)に格納する。
ステップS1110では、偶数列記録素子の記録位置と奇数記録素子列の記録位置の補正値の算出および格納が、全7色について完了したか否かを判断する。全色について完了していないと判断された場合、ステップS1103に戻り、次のインク色についての粗調整用のパターンを記録する。一方、全色について完了したと判断された場合、ステップS1111へ進む。
図12のPT1−1で示したように、偶数列記録素子の記録位置と奇数記録素子列の記録位置の補正を行うためのテストパターンによって、記録媒体の殆どの領域は尽くされている。よって、残りのテストパターンを記録媒体の裏面に記録するために、ステップS1111では、自動両面ユニットを用いた記録媒体の表裏反転を行う。すなわち、偶数列記録素子の記録位置と奇数記録素子列の記録位置を補正するための7色のテストパターンが表面に記録されている記録媒体を逆方向(b方向)に搬送し、自動両面ユニット内に引きこみ、反転された記録媒体の位置合わせを行う。
図12を参照するに、記録媒体の裏面に記録するパターンPT1−2には、双方向の記録位置を調整するためのパターンとして、粗調整用のパターンPcおよび微調整用のパターンPdが7色分記録されている。また、2つの記録素子基板の記録位置を補正するためのパターンとして、粗調整用のパターンPeおよび微調整用のパターンPfが記録されている。
ステップS1112では、双方向記録位置を粗調整するためのテストパターンを1色分記録する。
図17は、双方向記録位置の粗調整用のテストパターンPcのドット配置を説明するための模式図である。ここで、G3は往路走査で記録されるドット群、G3は復路走査で記録されるドット群である。G3、G4共に主走査方向に1画素おきに記録した4ドットを一つの単位としており、往路走査で記録するG3の8画素領域と、復路走査で記録するG4の8画素領域とが主走査方向に交互に配置する様になっている。なお、双方向記録位置を調整することを目的とした本パターンでは、偶数記録素子列と奇数記録素子列の記録位置ずれを排除するため、偶数記録素子列H5100あるいは奇数記録素子列H5000のいずれか一方のみを用いて記録を行っている。
図17(a)は、往路走査での記録位置G3と復路走査での記録位置G4の間にずれが発生していない状態を示している。一方同図(b)は、両者の間に2画素程度のずれが生じている状態を示している。
双方向記録を行うインクジェット記録装置の場合、往路走査で記録するドットの記録位置と復路走査で記録するドットの記録位置を記録媒体上で一致出来るように、それぞれの走査での吐出のタイミングが最適化されている。しかしながら、記録装置の機械的ばらつき、記録媒体の厚みばらつき、あるいは使用環境の変化などによって、往路走査での記録位置と復路走査での記録位置の間にはずれが生じたり、当該ずれが使用に応じて変動したりすることもある。
本実施形態の記録装置では、往路走査で記録するドット群G3の位置は固定した状態で、復路走査で記録するドット群G4を、所定量ずつ主走査方向にずらしたいくつかのパターンを記録する。具体的には、偶数記録素子列の記録位置と奇数記録素子列の記録位置を補正するためのパターンと同様、±0を中心に−8画素〜+8画素までを4画素ずつずらした5つのパターンPcを記録する。なお、ここでの1画素とは、1200dpiの記録密度に対応した1画素であり、約20μmの幅を有する。
ステップS1112で1色分の粗調整パターンの記録が完了すると、ステップS1113に進み、光学センサM5000によって記録した5つのパターンの濃度測定を行う。得られた測定値から適切な補正値を算出する方法は、上述した偶数記録素子列と奇数記録素子列の記録位置の粗調整の場合と同様である。ステップS1114ではこのように得られた粗調整の結果を一時的に記憶する。
続くステップS1115〜ステップS1118は、図15を用いて説明したパターンを記録し、偶数記録素子列と奇数記録素子列の記録位置の微調整の場合と同様の方法で、2400dpiの精度で補正値を算出し、得られた補正値を記憶する。
ステップS1119では、双方向記録位置の補正値の算出および格納が全7色について完了したか否かを判断する。全色について完了していないと判断された場合、ステップS1112に戻り、次のインク色についての粗調整用のパターンを記録する。一方、全色について完了したと判断された場合、ステップS1120へ進む。
ステップS1120では、2つの記録素子基板の記録位置を粗調整するためのテストパターンを記録する。
図18は、2つの記録素子基板間の記録位置の粗調整用のテストパターンPeのドット配置を説明するための模式図である。ここで、G5は第1の記録素子基板H4700のブラック記録素子列H4200で記録されるブラックのドット群、G6は第2の記録素子基板H4701のシアン記録素子列H4400で記録されるドット群である。G5、G6共に主走査方向に1画素おきに記録した4ドットを一つの単位としており、第1の記録素子基板で記録するG5の8画素領域と、第2の記録素子基板で記録するG6の8画素領域とが主走査方向に交互に配置する様になっている。本パターンを記録する際には、双方向記録に伴う記録位置ずれの影響を排除するため、全てのドットを片方向の記録走査で記録する。また、奇数記録素子列と偶数記録素子列の記録位置ずれの影響を排除するため、全てのドットは偶数記録素子列H5100あるいは奇数記録素子列H5000のいずれか一方のみを用いて記録されている。
図18(a)は、第1の記録素子基板による記録位置と第2の記録素子基板による記録位置の間にずれが発生していない状態を示している。一方同図(b)は、両者の間に2画素程度のずれが生じている状態を示している。
複数の記録素子基板を備えた記録ヘッドによって画像を形成するインクジェット記録装置の場合、それぞれの記録素子基板で記録するドットの記録位置を記録媒体上で一致させるために、それぞれの記録素子基板での吐出のタイミングが最適化されている。しかしながら、記録ヘッド製造時の僅かなばらつき、記録装置に対する記録ヘッドカートリッジの装着誤差などによって、各記録素子基板間での記録位置にはずれが生じたり、当該ずれが使用に応じて変動したりすることがある。
よって、本実施形態の記録装置では、第1の記録素子基板H4700で記録するドット群G5の位置は固定した状態で、第2の記録素子基板H4701で記録するドット群G6を、所定量ずつ主走査方向にずらしたいくつかのパターンを記録する。具体的には、第1の記録素子基板によるドットの記録位置と第2の記録素子基板によるドットの記録位置とを、上述したパターンと同様、±0を中心に−8画素〜+8画素までを4画素ずつずらした5つのパターンPeを記録する。なお、ここでの1画素とは、1200dpiの記録密度に対応した1画素であり、約20μmの幅を有する。
ステップS1120で1色分の粗調整パターンの記録が完了すると、ステップS1121に進み、光学センサM5000によって記録した5つのパターンの濃度測定を行う。得られた測定値から適切な補正値を算出する方法は、上述した2種類の粗調整の場合と同様である。ステップS1122ではこのように得られた粗調整の結果を一時的に記憶する。
続くステップS1123〜ステップS1126は、上述した記録位置の微調整の場合と同様のパターンを記録し、同様の方法で補正値を算出し、得られた補正値を記憶する。
以上で全ての記録位置の補正値が確定し、本モードを終了する。
なお、本実施形態の様に、多くのテストパターンを同一の記録媒体の表裏面に記録する場合、裏面のパターンが表面のパターンと同位置(真裏)に記録されてしてしまうと、裏面に記録されたパターンの光学濃度が正常に検出されない場合がある。何故なら、既に記録されている表面のパターンの濃度が、裏面の濃度測定に影響を与えてしまうからである。このような場合には、裏面側に記録されるテストパターンを表側に記録されるテストパターンと重ならないように、各パターンのレイアウトを工夫すればよい。
図19は、このようなレイアウトの一例を示した図である。ここでは、表面に記録されるパターンPT−F1の個々のパターンをPfrontとし、裏面に記録されるパターンPT−B1の各パターンPbackとしている。図の表面パターンPT−F1において、裏面側の個々のパターンPbackは、破線で示している。本レイアウトによれば、表面に記録されるパターンPT−F1の個々のパターンPfrontと、裏面に記録されるパターンPT−B1の各パターンPbackとは、同じ位置(真裏の関係)に記録されることはない。
(手動記録位置調整モード)
次に、本実施形態の手動記録位置調整モードについて説明する。本実施形態の記録装置では、光学センサM5000が好ましく動作しない場合や、ユーザが自らの確認によって位置調整を行いたい場合などに、手動記録位置調整モードを実行することが出来る。
図20は、手動記録位置調整モードの各工程を説明するためのフローチャートである。手動記録位置調整モードが開始されると、まずメインASF37の記録媒体が装置内に給紙され(ステップS2001)、PEセンサによって検出された先端部の位置に応じて、副走査方向の位置合わせが行われる(ステップS2002)。次に、ステップS2003へ進み、記録媒体の表面に対するテストパターンを全て記録する。
図21は、手動記録位置調整モードで記録される全テストパターンのレイアウトを示した図である。ここでは、記録媒体の表面に記録されるパターンをPT2−1、裏面に記録されるパターンをPT2−2として表している。PT2−1には、偶数記録素子列と奇数記録素子列の記録位置を調整するための、ブラック、シアン、マゼンタ、レッド、ライトシアンおよびライトマゼンタに対応するパターンが11個ずつ記録される。これがパターンPaである。
手動記録位置調整モードにおける偶数記録素子列と奇数記録素子列の記録位置を調整するためのテストパターンPaは、図13に示したパターンと同様である。すなわち、偶数記録素子列H5100で記録されるドット群G1、奇数記録素子列H5000で記録されるドット群G2共に、1画素おきに記録した4ドットを一つの単位としており、G1の8画素領域とG2の8画素領域とが主走査方向に交互に配置している。ただし、手動記録位置調整モードでは、粗調整と微調整に分けたパターンを記録するわけではない。よりずれる方向にある+方向への補正が充分に可能なように、−3画素〜+7画素までを1画素ずつずらしたパターンが副走査方向に11個配列されている。なお、ここでの1画素とは、1200dpiの記録密度に対応した1画素であり、約20μmの幅を有する。
ステップS2004では、自動両面ユニットを用いた記録媒体の表裏反転を行う。すなわち、偶数列記録素子の記録位置と奇数記録素子列の記録位置を補正するための6色テストパターンPaが表面に記録されている記録媒体を逆方向に搬送し、自動両面ユニット2内に引きこみ、反転された記録媒体の位置合わせを行う。
続くステップS2005では記録媒体の裏面側に対するパターン記録を行う。図21を参照するに、記録媒体の裏面に記録するパターンPT2−2には、双方向の記録位置を調整するための6色分のパターンPc、および2つの記録素子基板の記録位置を補正するためのパターンPeが含まれている。ここで、テストパターンPcは、図17に示したパターンと同様である。ただし、テストパターンPeは、自動記録位置補正モードと同様ではない。
図23は、手動記録位置補正モードにおける、2つの記録素子基板間の記録位置ずれを補正するためのテストパターンPeのドット配置を説明するための模式図である。ここで、G9は第2の記録素子基板H4701のシアン記録素子列H4400、マゼンタ記録素子列H4500およびイエロー記録素子列H4600によって3色のドットが重ねて記録されるドット群である。一方、G10は第1の記録素子基板H4700のブラック記録素子列H4200で記録されるドット群である。G9については、このように3色のドットを重ねて記録することにより、ブラックに近い発色を示すようになる。手動記録位置調整モードでは、各パターンをユーザが目視で確認するため、ドット群G9とドット群G10の色相が異なると、両者のずれ量よりも色相差の方が目立ってしまい、適切に判断できない恐れが生じる。よって、本例のように、双方の色相をブラックに合わせて記録することにより、色相差に影響を受けずに記録位置ずれを適切に判断することが出来るようになる。ただしこの場合、G9では3つのドットが重ねて記録されるので、単位領域に対するインクの付与量がG10の3倍となり、G9とG10の間で濃度差が目立ってしまう懸念がある。よって本実施形態では図23に示すように、G9内のドットを周期的に欠損させることにより、両者のインク付与量の均衡を保っている。
図23(a)は、第2の記録素子基板による記録位置G9と第1の記録素子基板による記録位置G10の間にずれが発生していない状態を示している。一方同図(b)は、両者の間に2画素程度のずれが生じている状態を示している。
再度図21を参照するに、パターンPcおよびパターンPeにおいては、いずれも理論的にずれの生じない位置を±0とし、2400dpiの−5画素〜+5画素までを1画素ずつずらしたパターンが副走査方向に11個配列されている。
裏面側へのテストパターンPT2−2の記録が完了するとステップS2006に進み、記録媒体は排出される。続くステップS2007では、ユーザがテストパターンPT2−1およびPT2−2を目視で確認することによって、最も記録位置ずれの少ないパターンを選択する。
図13、図17および図23に示したパターンでは、基準となるドット群G1、G3あるいはG9に対し、ドット群G2、G4あるいはG10がずれることによって、検出濃度だけでなくパターン内の一様性も変化する。具体的には、図13(a)、図17(a)および図23(a)の状態で記録されたパターンでは、パターン領域内が一様に観察される。一方で、図13(b)、図17(b)および図23(b)の状態で記録されたパターンでは、縦方向のすじが周期的に現れる非均一なパターンとして認識される。ユーザは、11個のパターンを目視で比較し、最も一応性に優れたパターン選出し、当該パターンを指し示すパラメータを、記録装置本体の操作部1306あるいは外部に接続されたホスト装置などから入力する。この入力は、A〜Mの全13項目分について行う。
パターンPaに関しては、連続的に変化するいくつものパターンの中で、どうしても2つのパターン間で一様性に差が見られなかった場合、ユーザはその中間に相当するパラメータを指定することも出来る。すなわち、記録された11個のパターンは1200dpiの1画素単位でドットがずらしてあるが、ユーザのパラメータ入力に関しては2400dpiの1画素単位で補正量を指定することが出来る。
ステップS2008では、ステップS2007で入力された値に基づいて、各項目の記録位置補正値を求め、装置内のメモリに格納する。以上で、手動記録位置調整モードが終了する。
ところで、手動記録位置調整モードでは、イエローインクを用いたパターンの記録は行っていない。手動記録位置調整モードではパターンの確認をユーザの目視によって行うので、イエローのパターン認識が困難であるためである。ただし、本実施形態の記録ヘッドにおいては、図8に示すようにイエローの記録素子列H4600は第2の記録素子基板H4701のマゼンタの記録素子列H4500の隣に配置している。このような条件から、イエローの記録素子列の補正量は、マゼンタのそれを併用してもよい。
なお、手動記録位置補正モードにおいても、各パターンの一様性を目視判断するに当たって、表面のパターンと裏面のパターンとが同位置(真裏)に記録されない方が好ましい場合もある。このような場合には、上述した自動記録位置補正モードと同様に、裏面側に記録されるテストパターンを表側に記録されるテストパターンと重ならないようなレイアウトとすればよい。
図22は、このようなレイアウトの一例を示した図である。ここでは、表面に記録されるパターンPT−F2の個々のパターンをPfrontとし、裏面に記録されるパターンPT−B2の各パターンPbackとしている。図の表面パターンPT−F2において、裏面側の個々のパターンPbackは、破線で示している。本レイアウトによれば、表面に記録されるパターンPT−F2の個々のパターンPfrontと、裏面に記録されるパターンPT−B2の各パターンPbackとは、同じ位置(真裏の関係)に記録されることはない。
なお、以上では、自動記録位置補正モードであれ、手動記録位置補正モードであれ、自動両面機構によって記録媒体の反転を自動的に行う構成で説明したが、本実施形態の記録装置では既に説明したような手動による両面記録を行うことも可能である。すなわち、表面のテストパターンが記録され排紙された記録媒体を、ユーザの手によって反転し再度自動ASFに挿入することによって、上述した様々なテストパターンを表裏面に記録することができる。但し、表面のパターンと裏面のパターンが同位置(真裏)に記録されない方が好ましい場合には、図19や図22のレイアウトが実現されるように、裏面側の記録を行うためにメインASF37に記録媒体を挿入する際の挿入方向をユーザに指示することが望まれる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態の記録装置においても、第1の実施形態と同様に、図1〜図10を用いて説明した記録装置、記録ヘッドおよび光学センサを備えているものとする。
記録媒体の厚みが十分でなかった場合、表面に記録されたテストパターンの裏写りは、光学センサで濃度測定するにしても、目視によって一様性を確認するにしても、裏面での記録位置合わせに影響を与える。図19や図22で説明したように表裏面で記録される個々のパターンが極力重なり合わないようにレイアウトを考慮する方法もあるが、各パッチの大きさや光学センサのアパーチャには制限があり完全に重なり合わないレイアウトを実現することが困難な場合もある。本実施形態は、特にこのような点を配慮した内容となっている。
第1の実施形態では、項目ごとに複数色のテストパターンをまとめて記録していた。これに対し本実施形態では、記録媒体の表面にはなるべく裏面への影響が現れないパターンを集めるために、インク色ごとに各項目をまとめて記録するレイアウトとしている。また、表面に記録されたパターンによる影響が、裏面に表れるか否かを確認するために、表面の一部に確認用のパッチPgを記録している。
図24は、本実施形態の自動記録位置調整モードで記録されるテストパターンのレイアウトを示した図である。図において、PT3−1は記録媒体の表面に記録されるテストパターンであり、PT3−2は記録媒体の裏面に記録されるパターンである。奇数記録素子列と偶数記録素子列の記録位置を粗調整するためのパターンPaと微調整するためのパターンPb、双方向記録時の記録位置ずれを粗調整するためのパターンPcと微調整するためのパターンPdは、インク色毎にまとめられてレイアウトされている。本実施形態において、表面に記録されるインクは、7色のうち比較的明度の高いインク、あるいは表面張力が高く記録媒体の裏面まで浸透しにくいインクであり、ここでは例としてイエロー、ライトシアン、ライトマゼンタおよびマゼンタが選ばれている。Pa〜Pdの各パターンのドット配置は、図13、図15、図17および図18を用いて既に説明した構成となっている。本実施形態の自動記録位置調整モードにおいても、各テストパターンを記録する走査と、当該パターンを光学センサM5000で読み取る走査とが交互に行われる。
表面のテストパターンPT4−1の最後には、裏面へのパターン記録が適切か否かを判断するための判定用パッチPgが記録される。パッチPgのドット配列や記録方法は特に限定されるものではないが、表面の記録に用いられるインクのうち、最も明度の低く裏面側からの濃度検出に影響を与えやすいインクが用いられることが好ましい。また、判定用パッチPgの記録位置についても、表面パターンの最後に限定されるものではない。表裏が反転された後に裏面側からの濃度測定が可能な位置であれば、記録媒体のどの場所であっても構わない。
表面のテストパターンPT3−1の記録が完了すると、記録媒体は自動両面ユニットにより表裏を反転され、裏面側への記録動作に移る。
裏面のテストパターンを記録するに先立ち、本実施形態の記録装置では、まず光学センサM5000によってパッチPgの濃度を記録媒体の裏面から測定する。測定結果が所定濃度よりも高い場合、現在記録している記録媒体では、テストパターンを両面に記録して記録位置調整を行うには不適当と判断し、ユーザに新たな記録媒体の給紙を促すと共に、記録中の記録媒体を排紙する。
一方、測定結果が所定濃度よりも低い場合、現在記録している記録媒体においてテストパターンを両面に記録しての記録位置調整は可能と判断し、テストパターンPT4−2の記録を開始する。裏面に記録されるインクは、7色のうち表面に記録されなかった残りのインク、すなわち比較的明度の低いインクあるいは表面張力が低いインクであり、ここでは例えばレッド、シアンおよびブラックとなっている。全てのインク色について、偶数記録素子列と奇数記録素子列の記録位置調整および双方向記録位置調整が完了すると、パターンPeおよびPfを記録することによって2つの記録素子基板間の記録位置調整を行い、記録媒体を排出する。
図25は、本実施形態の手動記録位置調整モードで記録されるテストパターンのレイアウトを示した図である。図において、PT4−1は記録媒体の表面に記録されるテストパターンであり、PT4−2は記録媒体の裏面に記録されるパターンである。奇数記録素子列と偶数記録素子列の記録位置を調整するためのパターンPaおよび双方向記録時の記録位置ずれを調整するためのパターンPcは、インク色ごとに隣同士になる様にレイアウトされている。本実施形態において、表面に記録されるインクは、イエローをのぞいた6色のうち比較的明度の高いインク、あるいは表面張力が高いインクであり、ここではライトシアン、ライトマゼンタ、マゼンタおよびレッドが選ばれている。Pa、PcおよびPeの各パターンのドット配置は、図13、図17および図23を用いて既に説明した構成となっている。
表面のテストパターンPT4−1の最後には、裏面へのパターン記録が適切か否かを判断するための判定用パッチPgが記録される。パッチPgのドット配列や記録方法は特に限定されるものではないが、表面の記録に用いられるインクのうち、最も明度の低く裏面側からの濃度検出に影響を与えやすいインクが用いられることが好ましい。また、判定用パッチPgの記録位置についても、表面パターンの最後に限定されるものではない。表裏が反転された後に裏面側からの濃度測定が可能な位置であれば、記録媒体のどの場所であっても構わない。
表面のテストパターンPT4−1の記録が完了すると、記録媒体は自動両面ユニットにより表裏を反転され、裏面側への記録動作に移る。
裏面のテストパターンを記録するに先立ち、本実施形態の記録装置では、まず光学センサM5000によってパッチPgの濃度を記録媒体の裏面から測定する。測定結果が所定濃度よりも高い場合、現在記録している記録媒体では、記録媒体両面へのテストパターン記録による記録位置調整は不適格と判断し、ユーザにあらたな記録媒体の給紙を促すと共に、記録中の記録媒体を排紙する。
一方、測定結果が所定濃度よりも低い場合、現在記録している記録媒体においてテストパターンの両面記録による記録位置調整は可能と判断し、テストパターンPT4−2の記録を開始する。裏面に記録されるインクは、6色のうち表面に記録されなかった残りのインク、すなわち比較的明度の低いインクあるいは表面張力の低いインクであり、ここではシアンおよびブラックとなっている。全てのインク色について、PaおよびPcの記録が完了すると、最後にPeを記録した後、記録媒体を排出する。
ユーザは、両面に記録された一連のテストパターンの一様性を確認することにより、各色各項目の調整用のパラメータを入力する。
なお、本実施形態の記録装置においても、第1の実施形態と同様の記録装置を用いているので、手動による両面記録を行うことも可能である。すなわち、表面のテストパターンが記録され排紙された記録媒体を、ユーザの手によって反転し再度自動ASFに挿入することによって、2ページに渡るテストパターンを表裏面に記録することができる。
以上説明した実施形態では、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタおよびレッドの7色のインクを備えた記録装置を例に説明したが、本発明はこのようなインクの組み合わせに限定されるものではない。上記実施形態とは異なる色相のインクや、更に多くの種類のインク、あるいはより少ない種類のインクを使用する場合であっても、記録位置を調整するためのテストパターンを2ページ以上に渡って記録する場合であれば、本発明は有効である。無論、調整する項目についても、上記実施形態のような偶数記録素子列の記録位置と奇数記録素子列の記録位置の調整、双方向記録時の記録位置の調整、および複数の記録素子基板間の記録位置の調整に限定されるものではない。
本実施形態に適用するインクジェット記録装置の機構部を説明するための斜視図である。 本実施形態に適用するインクジェット記録装置の機構部を説明するための断面図である。 (a)〜(d)は、キャリッジ、ピンチローラ、PEセンサレバー、通紙ガイドの動作を示す、模式的側面図である。 (a)〜(c)は、記録媒体のおもて面記録終了後に、記録媒体に対する紙送りローラ21や2つの排紙ローラのニップ状態を特に説明するための側面図である。 自動両面ユニットの内部構成を説明するための側断面図である。 記録ヘッドカートリッジに対し、7色分のインクタンクを装着する状態を示した図である。 記録ヘッドカートリッジの分解斜視図である。 第1の記録素子基板および第2の記録素子基板の構成を説明するための拡大図である。 1色分の記録素子列における吐出口の配列状態を説明するための拡大図である。 光学センサの構成を説明するための模式図である。 自動記録位置調整モードの各工程を説明するためのフローチャートである。 自動記録位置調整モードで記録される全テストパターンのレイアウトを示した図である。 粗調整用のテストパターンPaのドット配置を説明するための模式図である。 光学センサが読み取った5つの粗調整パターンの濃度値を示した図である。 微調整用のテストパターンPbのドット配置を説明するための模式図である。 光学センサが読み取った7つの粗調整パターンのうち、ずらし量が−4〜+4のときの濃度値を示した図である。 双方向記録位置の粗調整用のテストパターンPcのドット配置を説明するための模式図である。 記録素子基板間の記録位置の粗調整用のテストパターンPeのドット配置を説明するための模式図である。 裏面側に記録されるテストパターンを表側に記録されるテストパターンと重ならないように工夫されたレイアウトの一例を示した図である。 手動記録位置調整モードの各工程を説明するためのフローチャートである。 手動記録位置調整モードで記録される全テストパターンのレイアウトを示した図である。 裏面側に記録されるテストパターンを表側に記録されるテストパターンと重ならないように工夫されたレイアウトの一例を示した図である。 手動記録位置補正モードにおける、2つの記録素子基板間の記録位置ずれを補正するためのテストパターンPeのドット配置を説明するための模式図である。 本発明の実施形態の自動記録位置調整モードで記録されるテストパターンのレイアウトを示した図である。 本発明の実施形態の手動記録位置調整モードで記録されるテストパターンのレイアウトを示した図である。 本発明の実施形態で適用するインクジェット記録装置の制御の構成を説明するためのブロック図である。
符号の説明
1 記録装置
2 自動両面ユニット
4 記録媒体
10 シャーシ
11 記録ヘッドカートリッジ
12 インクタンク
13 キャリッジ
14 ガイドシャフト
15 ガイドレール
16 キャリッジベルト
17 キャリッジモータ
20 アイドラプーリ
21 紙送りローラ
22 ピンチローラ
23 ピンチローラホルダ
26 LFモータ
28 LFエンコーダセンサ
29 プラテン
30 第1排紙ローラ
31 第2排紙ローラ
32 第1拍車列
33 第2拍車列
36 メンテナンスユニット
37 メインASF
39 給紙ローラ
40 分離ローラ
41 圧板
43 戻し爪
46 ASFモータ
47 ASF振り子アーム
48 ASF太陽ギア
49 ASF遊星ギア
53 カムアイドラギア
57 ガイド長穴
59 ピンチローラホルダ押圧カム
60 ピンチローラばね押圧カム
61 PEセンサレバー押圧カム
62 リフトカム軸遮蔽板
63 振り子ロックカム
64 振り子ロックレバー
65 通紙ガイド押圧カム
66 PEセンサレバー
70 通紙ガイド
101 両面ユニットフレーム
102 内ガイド
103 リアカバー
104 切替えフラップ
105 切替えフラップばね
106 出口フラップ
107 出口フラップばね
108 両面ローラA
109 両面ローラB
110 両面ローラゴムA
111 両面ローラゴムB
112 両面ピンチローラA
113 両面ピンチローラB
H1001 記録ヘッド
H1200 第1のプレート
H1201 インク供給口
H1300 電気配線基板
H1301 外部信号入力端子
H1400 第2のプレート
H1500 タンクホルダー
H1501 インク流路
H1600 流路形成部材
H1700 フィルター
H1800 シールゴム
H4000 ライトマゼンタの記録素子列
H4100 レッドの記録素子列
H4200 ブラックの記録素子列
H4300 ライトシアンの記録素子列
H4400 シアンの記録素子列
H4500 マゼンタの記録素子列
H4600 イエローの記録素子列
H4700 第1の記録素子基板
H4701 第2の記録素子基板
H5000 奇数記録素子列
H5100 偶数記録素子列
H5200 インク吐出口
M5000 光学センサ
M5001 発光部
M5002 受光部
M5003 発光量
M5004 受光量

Claims (16)

  1. インクを吐出する記録素子が所定の方向に配列する記録素子列を記録媒体に対し相対的に移動させながら画像を形成するインクジェット記録装置において、
    互いに異なる記録工程によって記録されるドットの位置を整合させる処理に利用するための複数のテストパターンを記録媒体の表裏面に記録する手段
    を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記複数のテストパターンには、第1の記録工程によって記録されたドットに対する第2の記録工程によって記録されたドットの位置が段階的に変化する複数のパターンが含まれていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1の記録工程と前記第2の記録工程では隣接する前記記録素子列から同色のインクを吐出することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第1の記録工程と前記第2の記録工程では互いに異なる記録走査方向によってインクを吐出することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第1の記録工程と前記第2の記録工程では異なる前記記録素子列から異色のインクを吐出することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記テストパターンを前記記録媒体の表裏面に記録するために、前記記録媒体の表裏面を自動的に反転する手段を更に具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記テストパターンを前記記録媒体の表裏面に記録するために、前記記録媒体の表裏面をユーザが手動で反転するための手段を更に具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記テストパターンの記録状態を光学センサを用いて確認し、前記互いに異なる記録工程によって記録されるドットの位置を整合するための補正値を設定する手段を更に具備することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記テストパターンの記録状態を目視で確認したユーザによって入力され、前記互いに異なる記録工程によって記録されるドットの位置を整合するための情報、を受信する手段を更に具備することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記記録媒体の表面に記録される複数の前記テストパターンと、前記記録媒体の裏面に記録される複数の前記テストパターンは、互いに重ならない(真裏の関係にない)位置にレイアウトされていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記記録媒体の表面には複数の前記テストパターンの他に、裏面への記録実行の判断を行うためのパターンを記録することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記記録媒体の表面には相対的に明度の高いインクを用いて複数の前記テストパターンが先行して記録され、前記記録媒体の裏面には相対的に明度の低いインクを用いて複数の前記テストパターンが後続して記録されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記記録媒体の表面には相対的に表面張力の高いインクを用いて複数の前記テストパターンが先行して記録され、前記記録媒体の裏面には相対的に表面張力の低いインクを用いて複数の前記テストパターンが後続して記録されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  14. インクを吐出する記録素子が所定の方向に配列する複数の記録素子列を記録媒体に対し相対的に移動させながら画像を形成するインクジェット記録装置において、
    同色のインクを吐出する異なる記録素子列によって記録されたドットの位置を整合させる処理に利用するためのテストパターンと、
    異色のインクを吐出する異なる記録素子列によって記録されたドットの位置を整合させる処理に利用するためのテストパターンと、
    同一の記録素子列の異なる記録走査方向によって記録されたドットの位置を整合させる処理に利用するためのテストパターンと
    を少なくとも含む複数のテストパターンを、同一の記録媒体の表裏面に記録する手段
    を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
  15. インクを吐出する記録素子が所定の方向に配列する記録素子列を記録媒体に対し相対的に移動させながら画像を形成するインクジェット記録装置の記録位置調整方法であって、
    互いに異なる記録工程によって記録されるドットの位置を整合させる処理に利用するための複数のテストパターンを記録媒体の表裏面に記録する工程と、
    前記テストパターンの記録状態を確認し、前記互いに異なる記録工程によって記録されるドットの位置を整合するための補正値を設定する工程と
    を有することを特徴とする記録位置調整方法。
  16. インクを吐出する記録素子が所定の方向に配列する複数の記録素子列を記録媒体に対し相対的に移動させながら画像を形成するインクジェット記録装置の記録位置調整方法であって、
    同色のインクを吐出する異なる記録素子列によって記録されたドットの位置を整合させる処理に利用するためのテストパターンと、
    異色のインクを吐出する異なる記録素子列によって記録されたドットの位置を整合させる処理に利用するためのテストパターンと、
    同一の記録素子列の異なる記録走査方向によって記録されたドットの位置を整合させる処理に利用するためのテストパターンと
    を含む複数のテストパターンを、同一の記録媒体の表裏面に記録する工程と、
    前記テストパターンの記録状態を確認し、前記ドットの位置を整合するための補正値を設定する工程と
    を有することを特徴とする記録位置調整方法。
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