JP2007150281A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エッングガスの過剰な解離を抑制することで良好なエッチング処理を実現する。
【解決手段】ドライエッチング装置1は、基板2と対向する前記真空容器の上部開口に配置され、その上面7gに誘電体板8を支持する梁状スペーサ7を備える。梁状スペーサ7は、円環状の外周部7a、平面視で外周部7aによって囲まれた領域の中央に位置する中央部7bと、及び中央部7bから外周部7aまで放射状に延びる複数の梁部7cを備える。キャリアガス供給源19から供給されたキャリアガスが外周部7aに形成された第1ガス導入口31から斜め下向きに噴出される。エッチングガス供給源20から供給されたエッチングガスが中央部7bに形成された第2ガス導入口34から下向きに噴出される。
【選択図】図1

Description

ドライエッチング装置、プラズマCVD装置等のプラズマ処理装置に関する。
プラズマ処理装置においてチャンバ内に導入されるガスは、プロセスガス(例えばドライエッチング装置の場合にはエッチングを行うラジカルとイオンを供給するエッチングガス)と、放電維持のためのキャリアガスとに大別できる。一般に、エッチングガスのプラズマ化に必要なエネルギは、キャリアガスのプラズマ化に必要なエネルギよりも小さい。そのため、エッチングガスとキャリアガスを同一箇所からチャンバ内へ導入してコイル等が発生している強磁場を同時に通過させると、エッチングガスが過剰に解離(ラジカル化)やイオン化する一方、キャリアガスについては解離やイオン化の不足が生じる。
これに対して、特許文献1には、エッチングガスとキャリアガスのチャンバ内への導入位置を異ならせることでエッチングガスの過剰な解離やイオン化を抑制したプラズマ処理装置が開示されている。具体的には、この特許文献1に開示のプラズマ処理装置では、チャンバ上部を閉鎖する誘電体板内に形成した複数の放出孔からキャリアガスを導入し、誘電体板と基板が配置された下部電極との間に配置された金属管からエッチングガスを導入している。
しかし、特許文献1の構造では、誘電体板に複数の放出孔やこれらの放出孔とガス源を接続する流路を形成する必要がある点、エッチングガス導入用の金属管が必要である点等で構造が複雑である。また、特許文献1の構造では、大型の基板の処理を可能とするために、装置を大型化することが困難である。詳細には、誘電体板はチャンバの減圧時に大気圧を支持するために十分な機械的強度を有する必要がある。しかし、特許文献1に記載の装置では、放出孔や流路が形成された誘電体板は、その外周縁付近がチャンバ本体に支持されているに過ぎないので、誘電体板を大型化すると必要な機械的強度を確保することが困難である。
また、プロセス条件によっては、基板の周囲でのエッチングガスの流量分布を制御してエッチング処理を均一化することを、エッチングガスの解離やイオン化の適正化よりも重視する必要がある。
特許第3384795号明細書
本発明は、プロセスガスの過剰な解離やイオン化を抑制することによる良好な処理や、基板周囲でのプロセスガスの流量分布の均一化によるプラズマ処理の均一化を実現することができ、比較的簡易な構造で、かつ大型化を実現可能なプラズマ処理を提供することを課題とする。
本発明は、内部に基板(2)が配置される真空容器(3)と、前記基板と対向する前記真空容器の上部開口に配置され、前記真空容器によって下面(7d)が支持される環状の外周部(7a)と、平面視で前記外周部によって囲まれた領域の中央に位置する中央部(7b)と、前記中央部から前記外周部まで放射状に延びる複数の梁部(7c)とを備え、前記外周部、前記中央部、及び前記梁部で囲まれた領域が窓部(26)を構成する梁状構造物(7)と、前記梁状構造物の上面(7g)に下面(8a)が支持される誘電体板(8)と、前記誘電体板の上面側に配置され、高周波電力が投入されるプラズマ発生のためのコイル(9)と、前記梁状構造物の前記外周部に形成され、斜め下向きにガスを噴出する第1のガス導入口(31)と、前記梁状構造物の前記中央部に形成され、基板の中央部分に向けて下向きにガスを噴出する第2のガス導入口(34)と、前記第1及び第2のガス導入口のうちの少なくともいずれか一方からキャリアガスを噴出可能なキャリアガス供給源(19)と、前記第1及び第2のガス導入口のうちの少なくともいずれか一方からプロセスガスを噴出可能なプロセスガス供給源(20)とを備えることを特徴とするプラズマ処理装置を提供する。
例えば、前記第1のガス導入口から前記キャリアガス供給源が前記キャリアガスを噴出させ、前記第2のガス導入口から前記プロセスガス供給源が前記プロセスガスを噴出させる。
コイルに高周波電力が投入されることにより梁状構造物の窓部には強磁場(強い交番電界)が形成される。キャリアガスは梁状構造物の外周部に形成された第1のガス導入口から斜め下向きに噴出されるので、この強磁場を通過する。その結果、キャリアガスは十分に解離あるいはイオン化される。一方、プロセスガスは、梁状構造物の中央部に形成された第2のガス導入口から基板の中央部分に向けて下向きに噴出されるので、窓部に形成された強磁場を通過しない。そのため、プロセスガスの過剰な解離やイオン化は生じない。従って、キャリアガスは十分に解離あるいはイオン化させつつ、プロセスガスについては過剰な解離及びイオン化を抑制でき、良好なプラズマ処理を実現できる。例えば、プロセスガスがエッチングガスの場合、キャリアガスは十分に解離あるいはイオン化させつつ、エッチングガスについては過剰な解離及びイオン化を抑制することで、ガスの種類に応じて、すなわちエッチングガスとキャリアガスのそれぞれについて、ラジカルとイオンの比を個別に制御できるので、エッチングレートや選択比が良好なエッチング処理を実現できる。
また、第1及び第2のガス導入口はいずれも梁状構造物に設けられている点、及び誘電体板自体にはガス導入口等を設ける必要がない点で比較的構造が簡易である。
さらに、第1及び第2のガス導入口が形成された梁状構造物は、環状の外周部と、外周部によって囲まれた領域の中央に位置する中央部と、中央部から外周部まで放射状に延びる複数の梁部とを備える。そのため、誘電体板のすべての部分、すなわち外周部分、中央部分、及び外周部分と中央部分の間の部分が梁状構造物によって均一に支持される。従って、誘電体板を大面積化しても減圧された真空容器内と大気圧との差圧に耐えるための機械的強度を確保できるので、装置を大型化できる。
代案としては、前記第1のガス導入口から前記プロセスガス供給源が前記プロセスガスを噴出させ、前記第2のガス導入口から前記キャリアガス供給源が前記キャリアガスを噴出させる。
梁状構造物の外周部に形成された第1のガス導入口からプロセスガスを斜め下向きに噴出させることにより、プロセスガスの高密度プラズマ化を図ることができる。また、第2のガス導入口からキャリアガスを噴出させることでき、エッチングレート、エッチング等のエッチング特性に寄与するプロセスガスの流量を増加又は低減することなしに基板の中央でのガス流量分布を変えることができる。その結果、基板に対するプラズマ処理の均一化できる。例えば、プロセスガスがエッチングガスの場合、基板全体でエッチングレート等にむらのない均一なエッチング処理を施すことができる。なお、ここでプロセスガスの流量を増加又は低減することなしにとは、エッチング特性に悪影響がない程度にプロセスガスの流量を増加又は低減することをも排除する意味ではないことは言うまでもない。
また、第1及び第2のガス導入口はいずれも梁状構造物に設けられている点、及び誘電体板自体にはガス導入口等を設ける必要がない点で比較的構造が簡易である。さらに、誘電体板のすべての部分が梁状構造物によって均一に支持されるので、誘電体板を大面積化しても必要な機械的強度を確保でき、装置の大型化が可能である。
梁状構造物の外周部に形成された第1のガス導入口と梁状構造物の中央部に形成された第2のガス導入口のうち少なくとも一方からキャリアガス供給源がキャリアガスを噴出可能とし、かつこれら第1及び第2のガス導入口の少なくとも一方からプロセスガス供給源がプロセスガスを噴出可能とすることで、プロセスガスの解離やイオン化をガスの種類によって個別に制御することによる良好なプラズマ処理を実現できる。あるいは、エッチングレート、エッチング形状等のエッチング特性に寄与するプロセスガスを増加又は低減することなく基板中央でのガス流量分布を変えることにより、基板に対するプラズマ処理の均一化を実現できる。また、比較的簡易な構造であり、装置の大型化も実現可能である。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係るICP(誘導結合プラズマ)型のドライエッチング装置1を示す。ドライエッチング装置1は、その内部に基板2が収容される処理室を構成するチャンバ(真空容器)3を備える。チャンバ3は、上部が開口したチャンバ本体4と、このチャンバ本体4の上部開口を密閉する蓋体6を備える。蓋体6はチャンバ本体4の側壁上端に支持された梁状スペーサ(梁状構造物)7と、この梁状スペーサ7に支持されて天板として機能する円板状の誘電体板8を備える。本実施形態では、梁状スペーサ7はアルミニウム等のような十分な剛性を有する金属材料からなり、誘電体板8は例えば石英や酸化イットリウム(Y)からなる。誘電体板8上には、ICPコイル9が配設されている。図3に示すようにICPコイル9は螺旋状に延びる複数(本実施形態では4本)の導電体11からなる。ICPコイル9にはマッチング回路12を介して、高周波電源13が電気的に接続されている。なお、チャンバ本体4には基板2を搬入出するためのゲート(図示せず)が設けられている。
誘電体板8及び梁状スペーサ7と対向するチャンバ3内の底部側には、バイアス電圧が印加される下部電極としての機能及び基板2を静電吸着等によって保持する機能を有する基板サセプタ14が配設されている。基板サセプタ14にはバイアス用の高周波電源16から高周波電源が印加される。また、基板サセプタ14内には冷媒の循環流路が設けられており、冷媒循環装置17から供給される温調された冷媒がこの循環流路中を循環する。さらに、基板サセプタ14の上面と基板2の裏面との間に伝熱ガスを供給する伝熱ガス循環装置18が設けられている。
チャンバ3内は、図示しない真空排気装置により排気される。また、キャリアガス供給源19から後述する第1ガス導入口31からキャリアガスが導入され、エッチングガス供給源20から後述する第2ガス導入口34を介してエッチングガスが導入される。その後、高周波電源13からICPコイル9に高周波電力が投入され、キャリアガスが解離してチャンバ3にプラズマが発生し、維持される。後に詳述するように、プラズマにより生成されるエッチングガスのラジカルとイオンの働きにより、基板2の結果基板2の表面がエッチングされる。高周波電源13,16、キャリアガス供給源19、エッチングガス供給源20、伝熱ガス循環装置18、及び冷媒循環装置17を含む装置全体の動作はコントローラ21により制御される。
図1、図2、図4、及び図5を参照すると、梁状スペーサ7は、円環状の外周部7a、平面視で外周部7aによって囲まれた領域の中央に位置する中央部7b、及び中央部7bから外周部7aまで放射状に延びる複数(本実施形態では6個)の梁部7cを備える。
梁状スペーサ7の外周部7aの下面7dが、チャンバ本体4の側壁の上端面に支持されている。図4に示すように、外周部7aの下面7dには環状の溝7e,7fが形成されており、これらの溝7e,7fに収容されたOリング22,23によって梁状スペーサ7とチャンバ本体4の接合部分の密閉性が確保されている。
図2及び図4に明瞭に示すように、外周部7aの上面7gにも環状の溝7kが形成されており、この溝7kにOリング(第1の弾性部材)24が収容されている。Oリング24は外周部7aと誘電体板8の下面8aとの間に介在している。換言すれば、外周部7aはリング24を介して間接的に誘電体板8と接触している。Oリング24には、梁状スペーサ7と誘電体板8の接合部分での気密性を確保する機能もある。
梁状スペーサ7の6個の梁部7cは、幅がほぼ一定の長方形状であり、平面視(図2及び図4参照)において等角度間隔で中央部7bから放射状に延びている。梁部7cの一端は中央部7bと一体に連結されており、他端は外周部7aに一体に連結されている。また、図4に示すように、6個の梁部7cは平面視でICPコイル9を構成する螺旋状の4本の帯状の導電体11に対して直交する方向に延びている。
梁状スペーサ7の中央部7bには、上面7gに3個の凹部7hが設けられており、これらの凹部7hにそれぞれOリング25が収容されている。Oリング25は中央部7bと誘電体板8の下面8aとの間に介在している。換言すれば、中央部7bはOリング25を介して間接的に誘電体板8と接触している。
梁状スペーサ7の外周部7a、中央部7b、及び梁部7cで囲まれた領域は、基板サセプタ14側から見て誘電体板8の下面8aが露出している窓部26を構成する。本実施形態では、梁状スペーサ7はそれぞれ扇形状である6個の窓部26を備える。
次に、チャンバ3内にキャリアガスとエッチングガスを導入するための構成について詳細に説明する。
図1、図2、及び図4を参照すると、梁状スペーサ7の外周部7aには中央部7bと対向する側壁面に、複数個(本実施形態では6個)の第1ガス導入口31が形成されている。6個の第1ガス導入口31は平面視で等角度間隔に配置されており、それぞれ別個の窓部26に開口している。また、個々の第1ガス導入口31は、ガスが斜め下向き、すなわち窓部26を通って基板サセプタ14で保持された基板2の表面の中央付近に向けて噴出されるように、その向きと形状が設定されている。梁状スペーサ7の外周部7aの上面7gにはOリング24よりも内側に環状のガス流路溝7iが形成されている。このガス流路溝7iの上部開口は誘電体板8の下面で閉鎖されており、ガス流路溝7i内は密閉された環状ガス流路32が形成されている。図4を参照すると、個々の第1ガス導入口31は、この環状ガス流路32と連通している。図1及び図2を参照すると、一端が環状ガス流路32と連通し、他端がキャリアガス供給源19と接続された導入流路33が設けられている。従って、キャリアガス供給源19から供給されるキャリアガスは、導入流路33及び環状ガス流路32を通って第1ガス導入口31からチャンバ3内に噴出される。前述のように第1ガス導入口31は梁状スペーサ7の外周部7aに形成され、かつ斜め下向きにガスを噴出するので、第1ガス導入口31から噴出されたキャリアガスは真空中を拡散しつつ、基板サセプタ14上に保持された基板2の外周部分から中央部分に向かう。
図1、図2、及び図5を参照すると、梁状スペーサ7の中央部7bには収容凹部7jが形成されており、この収容凹部内7jには第2ガス導入口34が形成された入口プレート(導入口部材)36が収容されている。梁状スペーサ7の中央部7bには一端がガス分配室41を介して個々の第2ガス流路34と連通する入口ガス流路37が形成されている。ガス流路38は、図2に最も明瞭に示すように梁状スペーサ7の外周部7aの側壁外周面から6個の梁部7cのうちの1個(図2において「9時」の方向に延びる梁部7c)の内部を通って中央部7bまで達している。このガス流路38の一端(外周部7a側の端部)はエッチングガス供給源20に接続され他端が入口ガス流路37と連通している。ガス流路38は環状ガス流路32とは連通しておらず、これらを流れガス(キャリアガスとエッチングガス)は互いに混合しないようになっている。
図6を参照すると、導入口プレート36は外周縁付近に厚み方向に貫通する貫通孔(本実施形態では4個)36aを備える。この貫通孔36aに貫通させたねじ39を収容凹部7jの底壁に形成したねじ孔にねじ込むことにより、導入口プレート36が収容凹部7j内に固定されている。また、導入口プレート36の上面36bの中央部には凹部36dが形成されている。この凹部36dと収容凹部7jの底壁とにより入口ガス流路37と連通するガス分配室41が形成されている。第2ガス導入口34は凹部36dの底壁から鉛直方向に延び、導入口プレート36の下面36eまで貫通している。詳細には、凹部36dの中央に1個の第2ガス導入口34が配置され、この中央の第2ガス導入口34からそれぞれ5個の第2ガス導入口34からなる列が等角度間隔で放射状に4列設けられている。導入口プレート36の上面36bには凹部36dを取り囲む環状溝36fが形成されており、この環状溝36fに収容されたOリング42によってガス分配室41内の密閉性が確保されている。エッチングガス供給源20から供給されるエッチングガスは、導入流路33、環状ガス流路32、入口ガス流路37、及びガス分配室41を経て導入口プレート36の第2ガス導入口34からチャンバ3内に噴射される。第2ガス導入口34は梁状スペーサ7の中央部7bに取り付けた第2ガス導入口に設けられ、かつ下向きにプロセスガスを噴出するので、第2ガス導入口34から噴出されたエッチングガスは、真空中を拡散しつつ、基板サセプタ14上に保持された基板2の中央部分に向かう。
高周波電源13からICPコイル9に高周波電力が投入されると、図1において符号40で模式的に示すように、梁状スペーサ7の窓部26には強磁場(強い交番電界)が形成される。キャリアガスは梁状スペーサ7の外周部7aに形成された第1のガス導入口31から斜め下向きに噴出されるので、この強磁場40を通過する。その結果、キャリアガスは十分に解離あるいはイオン化される。一方、エッチングガスは、梁状スペーサ7の中央部7bに形成された第2ガス導入口34から基板2の中央部分に向けて下向きに噴出されるので、窓部26に形成された強磁場40を通過しない。そのため、エッチングガスが過剰に解離やイオン化することがない。プラズマ中の解離によって生じるラジカルはガス流れに沿って基板2まで拡散するのに対し、イオンは高周波電源16から基板サセプタ14に印加されて生成する負のバイアス電圧により加速されて基板2に衝突する。そして、ラジカルとイオンの働きにより、基板2の表面がエッチングされる。すなわち本実施形態では、キャリアガスは十分に解離及びイオン化させつつ、エッチングガスについては過剰な解離及びイオン化を抑制できるので、エッチングレート、選択比、エッチング形状等の制御性が格段に向上し、良好なエッチング処理を実現できる。換言すれば、ガスの種類に応じて、すなわちエッチングガスとキャリアガスのそれぞれについて、ラジカルとイオンの比を個別に制御し、それによって良好なエッチング処理を実現できる。
また、本実施形態のドライエッチング装置1は、第1及び第2ガス導入口31,34がいずれも梁状スペーサ7に設けられている点、誘電体板8にはガス導入口がガス流路を設ける必要がない点で比較的構造が簡易である。
さらに、第1及び第2のガス導入口31,34が形成された梁状スペーサ7は、円環状の外周部7aと、外周部7aによって囲まれた領域の中央に位置する中央部7bと、中央部7bから外周部7aまで放射状に延びる複数の梁部7cとを備える。そのため、誘電体板8のすべての部分、すなわち外周部分、中央部分、及び外周部分と中央部分の間の部分が梁状スペーサ7によって均一に支持される。従って、誘電体板8を大面積化しても減圧されたチャンバ3内と大気圧との差圧に耐えるための機械的強度を確保でき、装置を大型化できる。
(第2実施形態)
基板2のエッチング処理の際のマスク開口率やエッチング形状のアスペクト比によっては、エッチングレートが基板2の一部で局所的に低下する場合がある。詳細には、マスク開口率が大きい(例えば10%以上)場合、高アスペクト比(例えば5以上)などである場合、エッチング反応時により多くの反応生成物が発生する。そして、反応生成物を含むガスが基板2の中央に滞留しやすく、反応生成物が基板2のパターンに再付着する傾向がある。この反応生成物の再付着がエッチングレートの局所的低下を引き起こし、面内での不均一処理が発生することがある。この場合、エッチング処理の面内均一化を、前述のエッチングガスの解離防止よりも重視する必要がある。第2実施形態は係る観点から構成したドライエッチング装置1である。
図7に示す本発明の第2実施形態に係るドライエッチング装置1では、第1実施形態とは逆に導入流路33にエッチングガス供給源20が接続され、ガス流路38にキャリアガス供給源19が接続されている。従って、エッチングガス供給源20から供給されるエッチングガスは、導入流路33及び環状ガス流路32を通って第1ガス導入口31からチャンバ3内に斜め下向きに噴出され、基板サセプタ14上に保持された基板2の外周部分から中央部分に向かう。また、キャリアガス供給源19から供給されるキャリアガスは、ガス流路38、入口ガス流路37、及びガス分配室41を経て導入口プレート36の第2ガス導入口34からチャンバ3内に下向きに噴射され、基板サセプタ14上に保持された基板2の中央部分に向かう。
本実施形態では、梁状スペーサ7の外周部7aに形成された第1のガス導入口31からエッチングガスを斜め下向きに噴出させることにより、高密度のラジカル及びイオンを生成させつつ、第2のガス導入口34からキャリアガスを噴出させることにより、基板2の中央でのエッチングガス及び反応生成物の排気を促進して流量分布を均一化することできる。その結果、エッチングレート、エッチング等のエッチング特性に寄与するプロセスガスの流量を増加又は低減することなしに基板2全体でエッチングレート等にむらのない均一なエッチング処理を施すことができる。なお、ここでプロセスガスの流量を増加又は低減することなしにとは、エッチング特性に悪影響がない程度にプロセスガスの流量を増加又は低減することをも排除する意味ではないことは言うまでもない。
第2実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様である。
上述の第1及び第2実施形態では、第1及び第2のガス導入口31,34のうちのいずれか一方からエッチングガスを噴出させ、他方からキャリアガスを噴出させている。しかし、第1及び第2のガス導入口31,34の両方からエッチングガス供給源20によりエッチングガスを噴出させてもよい。また、エッチングガスが第1及び第2のガス導入口31,34のいずれか一方から噴出されさているのか、両方から噴出されているのかにかかわらず、第1及び第2のガス導入口31,34のうちの一方又は両方からキャリアガス供給源20によりキャリアガスを噴出させてもよい。
前述のようにマスク開口率が大きい(例えば10%以上)場合、高アスペクト比(例えば5以上)などである場合、エッチング反応時に生成される反応生成物を含むガスが基板2の中央に滞留し、反応生成物が基板2の中央のパターンに再付着する傾向がある。これによって基板2の中央でエッチングレートが局所的に低下する。また、マスク開口率がより大きい場合(例えば30%)、より多量の反応生成物が生成されて基板2の周辺部のパターン内に再付着する傾向がある。これによって基板2の周辺部でエッチングレートが局所的に低下する。
しかし、第1及び第2のガス導入口31,34のいずれか一方又は両方から適切な流量でキャリアガスを噴出させることにより、基板2上でのガス滞留を改善できる。これによってエッチングレートの局所的低下が解消され、基板2に対するエッチング処理が均一化される。この場合、エッチングレート、エッチング形状等のエッチング特性に寄与するエッチングガスの流量を増加又は低減する必要がない。換言すれば、第1及び第2のガス導入口31,34の少なくとも一方から適切な流量でキャリアガスを噴出することにより、エッチング特性に大きく寄与するプロセスガスの流量を変更することなく、基板2に対するエッチング処理を均一化できる。ここでプロセスガスの流量を増加又は低減することなしにとは、エッチング特性に悪影響がない程度にプロセスガスの流量を増加又は低減することをも排除する意味ではないことは言うまでもない。
本発明は前記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、ICP型のドライエッチング処理装置を例に本発明を説明したが、プラズマCVD装置等の他のプラズマ処理装置にも本発明を適用できる。
本発明の第1実施形態に係るドライエッチング装置の模式的な断面図。 図1のII−II線での断面図。 ICPコイルの平面図。 図1の部分IVの部分拡大図。 図1の部分Vの部分拡大図。 導入口プレートの斜視図。 本発明の第2実施形態に係るドライエッチング装置の模式的な断面図。
符号の説明
1 ドライエッチング装置
2 基板
3 チャンバ
4 チャンバ本体
6 蓋体
7 梁状スペーサ
7a 外周部
7b 中央部
7c 梁部
7d 下面
7e,7f 溝
7g 上面
7h 凹部
7i ガス流路溝
7j 収容凹部
8 誘電体板
8a 下面
9 ICPコイル
11 導電体
12 マッチング回路
13 高周波電源
14 基板サセプタ
16 高周波電源
17 冷媒循環装置
18 伝熱ガス循環装置
19 キャリアガス供給源
20 エッチングガス供給源
21 コントローラ
22,23 Oリング
24,25 Oリング
26 窓部
28 弾性部材
31 第1ガス導入口
32 環状ガス流路
33 導入流路
34 第2ガス導入口
36 導入口プレート
36a ねじ孔
36b 上面
36d 凹部
36e 下面
36f 環状溝
37 入口ガス流路
38 ガス流路
39 ねじ
41 ガス分配室
42 Oリング

Claims (3)

  1. 内部に基板(2)が配置される真空容器(3)と、
    前記基板と対向する前記真空容器の上部開口に配置され、前記真空容器によって下面(7d)が支持される環状の外周部(7a)と、平面視で前記外周部によって囲まれた領域の中央に位置する中央部(7b)と、前記中央部から前記外周部まで放射状に延びる複数の梁部(7c)とを備え、前記外周部、前記中央部、及び前記梁部で囲まれた領域が窓部(26)を構成する梁状構造物(7)と、
    前記梁状構造物の上面(7g)に下面(8a)が支持される誘電体板(8)と、
    前記誘電体板の上面側に配置され、高周波電力が投入されるプラズマ発生のためのコイル(9)と、
    前記梁状構造物の前記外周部に形成され、斜め下向きにガスを噴出する第1のガス導入口(31)と、
    前記梁状構造物の前記中央部に形成され、基板の中央部分に向けて下向きにガスを噴出する第2のガス導入口(34)と、
    前記第1及び第2のガス導入口のうちの少なくともいずれか一方からキャリアガスを噴出可能なキャリアガス供給源(19)と、
    前記第1及び第2のガス導入口のうちの少なくともいずれか一方からプロセスガスを噴出可能なプロセスガス供給源(20)と
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記第1のガス導入口から前記キャリアガス供給源が前記キャリアガスを噴出させ、
    前記第2のガス導入口から前記プロセスガス供給源が前記プロセスガスを噴出させることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記第1のガス導入口から前記プロセスガス供給源が前記プロセスガスを噴出させ、
    前記第2のガス導入口から前記キャリアガス供給源が前記キャリアガスを噴出させることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
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