JP2007149840A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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達也 山田
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和宏 香川
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Abstract

【課題】CMOSトランジスタを備える半導体装置において、ゲート絶縁膜と接する部分が金属シリサイド膜からなるゲートの仕事関数のマッチングと、ゲート電極低抵抗化との両立を実現する。
【解決手段】半導体装置は、基板100上にゲート絶縁膜102を介して形成されたゲート電極と、基板100におけるゲート電極123の両側に形成されたソース領域及びドレイン領域106とをそれぞれ有する複数のMOSトランジスタを備え、複数のMOSトランジスタは、ゲート電極としてPMOSゲート電極123を有するPMOSトランジスタを含み、PMOSゲート電極123は、ゲート絶縁膜102と接する第1の部分123aと、第1の部分123aの上に位置し且つ第1の部分123aよりもゲート長方向の幅が大きい第2の部分123bとを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は半導体装置とその製造方法に関わり、特にシリサイド膜を有する半導体装置とその製造方法に関するものである。
MOS(Metal Oxide Semiconductor )トランジスタの微細化及び高速化に対応する為に、ホットキャリア耐性の向上を目的とするLDD(lightly doped drain )構造と、ゲート電極、ソース領域及びドレイン電極領域をシリサイド化し低抵抗化するサリサイド技術とが採用されている。
従来、量産プロセスのシリサイド材料としては、コバルトジシリサイド(Co2 Si)膜が採用されていた。コバルトジシリサイド膜は、シリコン含有率が高い膜であるため、シリサイド反応後にシリコン基板側へ顕著に成長していく。このため,微細化が進むにつれてより浅接合を目指すデバイスには適さない。そこで、極浅接合を目指すデバイスに関し、従来用いられていたコバルトジシリサイド膜に代えて、シリコン含有率の低いニッケルシリサイド膜を用いる技術が提案され且つ導入されている。
しかし、ゲート電極の幅が50nm前後にまで縮小され、従来のpoly−Si/SiON構造を用いながら微細化を進めることは、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown )、NBTI(Negative Bias Temperature Instability )といった信頼性劣化の発生のために極めて困難と考えられる。
これに対する技術としては、ゲート絶縁膜を従来のSiON膜からHigh−k材料に変更することが有力な候補となっている。High−k膜としては、特に、HfSiONを用いるのが良いと考えられる。但し、このHfSiON等のHfをベースとするのHigh−k材料は、poly−Siゲート電極とは相性が悪い。つまり、このようなHigh−k材料とpoly−Siとの界面において、電気抵抗が大きくなる傾向がある。このため、メタルゲートを導入することが必要となる。
このための1つの方法としては、FUSI(Fully Silicided)NiSiゲートと呼ばれ、ゲート電極の全体をシリサイド膜とするプロセスが知られている(非特許文献1及び2)。更に、仕事関数の観点から、NMOSゲート電極はNiSi、PMOSゲート電極はNi3 Siを用いて形成するデュアルゲート構造とすることが重要となっている。
図12(a)〜(d)及び図13(a)〜(c)は、従来技術によるFUSIゲート電極を形成する製造工程を示す工程断面である。図12(a)〜(d)及び図13(a)〜(c)において、左側はNチャネル領域であり、右側はPチャネル領域である。これらを以下に説明する。
まず、図12(a)に示すように、シリコン基板10上におけるシャロートレンチ11により区画された素子形成領域に、膜厚1.6nmのゲート絶縁膜12と、その上の膜厚100nmのポリシリコン膜からなるシリコンゲート電極13a及び13bとを形成する。ここで、シリコンゲート電極13aはPMOSゲート電極となるものであり、ゲート電極13bはNMOSゲート電極となるものである。次に、シリコンゲート電極13a及び13b上にハードマスク14を形成し、シリコンゲート電極13a及び13bの側面を覆うようにサイドウォールスペーサ15を形成する。更に、シリコン基板10上において、シリコンゲート電極13a及び13bとサイドウォールスペーサ15との両側の領域に、ソース領域又はドレイン領域である高濃度不純物層16を自己整合的に形成し、高濃度不純物層16上にニッケルシリサイド膜17を形成する。尚、ハードマスク14が形成されているために、シリサイド膜はシリコンゲート電極13a及び13b上には形成されない。
この後、図12(b)に示すように、シリコン基板10上にシリコンゲート電極13a及び13b、ハードマスク14及びニッケルシリサイド膜17等を覆う層間絶縁膜18として、膜厚200nmのシリコン酸化膜を形成する。
次に、図12(c)に示すように、層間絶縁膜18を表面からCMP(chemical mechanical polishing、化学的機械研磨)法により研磨して平坦化し、シリコンゲート電極13a及び13bであるポリシリコン膜の表面を露出させる。このとき、シリコンゲート電極13a及び13b上に形成されていたハードマスク14は除去される。
次に、図12(d)に示すように、PMOSゲート電極13aの上を開口したフォトレジスト膜19を形成する。NMOSゲート電極13b上については、フォトレジスト膜19によって覆う。
次に、図13(a)に示すように、ウェットエッチング法によりPMOSゲート電極13aのポリシリコン膜を上面から部分的に除去し、トレンチ20を形成する。この後、フォトレジスト膜19を除去する。この時点において、PMOSゲート電極13aのポリシリコン膜は膜厚30nm、NMOSゲート電極13bのポリシリコン膜は膜厚90nm残している。
次に、図13(b)に示すように、層間絶縁膜18を覆い且つトレンチ20を充填するニッケル膜21を形成する。続いて、350℃で且つ30秒等の条件をもって一回目のRTA(rapid thermal annealing)処理を行なう。この後、未反応のニッケル膜21の除去を行なう。このための洗浄液として、例えば、硫酸又は塩酸と過酸化水素水との混合物である酸性溶液と用いてる。また、洗浄液として、水酸化アンモニウムと過酸化水素水との混合物であるアルカリ性溶液を用いても良い。
次に、550℃で且つ30秒等の条件による2回目のRTA処理を行なう。これにより、図13(c)に示すように、PMOSゲート電極13aはNi3 Si、NMOSゲート電極13bはNiSiにより構成されるようになる。異なる組成のシリサイド膜となるのは、ポリシリコン膜を残していた膜厚が異なるためである。つまり、ポリシリコン膜が削られて薄くなっていたPMOSゲート電極13bは、ポリシリコン膜が元の厚さのままであったNMOSゲート電極13aに比べてSiの少ない組成のシリサイドとなっている。
IEDM Tech,Dig. (2003)315 Extended Abstract of SSDM 2004 p18
しかしながら、以上に説明した従来のFUSIゲートを有する半導体装置及びその製造方法には、以下のような問題が存在する。
従来のFUSIゲートを有する半導体装置では、図13(c)に示すように、NMOSゲート電極13bはNiSi、PMOSゲート電極13aはNi3 Siによって形成されている。これは、Pチャネル領域とNチャネル領域との両方において、それぞれの上方に形成されたゲート電極との仕事関数の最適化を行なうための構成である。
しかし、NiSiとNi3 Siとは、異なる抵抗を有する。図14には、ニッケルシリサイドの比抵抗について、シリサイド化前に形成していたNi膜とSi膜との膜厚比に対する依存性を示す。つまり、Si膜に対するNi膜の膜厚比が0.6程度のとき、シリサイド化によって形成されるニッケルシリサイドの結晶相はNiSiとなり、その比抵抗は20μΩ/cm程度である。これに対し、前記の比が1.7以上のとき、結晶相はNi3 Siとなり、その比抵抗が120μΩ/cm程度である。このように、Ni3 Siは、NiSiよりも6倍程度大きな比抵抗を有している。
このため、微細化を実現し且つ信頼性を確保した場合にも、PMOSゲート電極の比抵抗が大きいと消費電力が高くなる危険性があり、問題となる。
従って、FUSIゲートを有する半導体装置は、Nチャネル領域及びPチャネル領域の両方において仕事関数の最適化を図りながら、低消費電力実現のためにゲート電極の高抵抗化を抑制することが必要となっている。
ここで、SRAMの低消費電力化にはリーク電流の抑制が必要であり、その為にはロードトランジスタは小さくすることが望まれる。このようなロードトランジスタはPMOSであり、PMOSゲートが高抵抗であるとロードトランジスタを大きくする事になるため、低消費電力化には逆行する。尚、SRAMの高速化には、アクセストランジスタとドライブトランジスタ(共にNMOS)のセル電流を稼ぐ必要がある。
以上に鑑みて、本発明の目的は、特に、シリサイド化されたゲート電極を有する場合において、ゲートの仕事関数マッチングとゲート電極低抵抗化との両立を実現する半導体装置及びその製造方法を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明の第1の半導体装置は、基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、基板におけるゲート電極の両側に形成されたソース領域及びドレイン領域とをそれぞれ有する複数のMOSトランジスタを備え、複数のMOSトランジスタは、ゲート電極としてPMOSゲート電極を有するPMOSトランジスタを含み、PMOSゲート電極は、ゲート絶縁膜と接する第1の部分と、第1の部分の上に位置し且つ第1の部分よりもゲート長方向の幅の大きい第2の部分とを有する。
第1の半導体装置によると、備えられているMOSトランジスタのうちのPMOSトランジスタにおいて、ゲート電極のゲート絶縁膜と接する下方の部分については、要求されるゲート長に応じた幅を有する第1の部分とする。更に、該第一の部分の上に位置するように、第1の部分よりも幅の大きい第2の部分を設ける。このようにすると、PMOSトランジスタのゲート電極を、必要なゲート長を有すると共に幅の大きい第2の部分のために抵抗が低減された、PMOSゲート電極とすることができる。
この結果、PMOSトランジスタと、複数のMOSトランジスタに含まれるNMOSトランジスタとが、仕事関数のマッチングを目的として互いに異なる金属シリサイドによって形成されている場合にも、材料の違いによって生じるPMOSゲート電極とNMOSゲート電極との抵抗の違いを緩和することができる。
尚、第1の半導体装置において、PMOSゲート電極は第1の金属シリサイド膜からなり、複数のMOSトランジスタは、ゲート電極として第2の金属シリサイド膜からなるNMOSゲート電極を有するNMOSトランジスタを含み、PMOSゲート電極の比抵抗は、NMOSゲート電極の比抵抗よりも高い。
また、PMOSゲート電極はNi3 Si膜からなり、NMOSゲート電極はNiSi膜からなることが好ましい。
このようにすると、PMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタの両方において基板とゲート電極との仕事関数のマッチングを取ることができると共に、PMOSゲート電極の方がNMOSゲート電極よりも高抵抗の金属シリサイドによって作られている際に、ゲート電極同士の抵抗の差を緩和することができる。
具体的なゲート電極の材料として、PMOSゲート電極をNi3 Si膜、NMOSゲート電極をNiSi膜により形成すると、本発明の効果を具体的に実現することができる。
また、ソース領域及びドレイン領域の上に第3の金属シリサイド膜を備え、第3の金属シリサイド膜は、チタンシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜、白金シリサイド膜、ハフニウムシリサイド膜、パラジウムシリサイド膜のいずれかであることが好ましい。
これにより、第1の半導体装置において、ソース領域及びドレイン領域に対するコンタクトを取った場合の抵抗を緩和することができる。
前記の目的を達成するため、本発明の第2の半導体装置は、基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、基板におけるゲート電極の両側に形成されたソース領域及びドレイン領域とをそれぞれ有する複数のMOSトランジスタを備え、複数のMOSトランジスタは、ゲート電極としてPMOSゲート電極を有するPMOSトランジスタを含み、PMOSゲート電極は、ゲート絶縁膜と接する第1の部分と、第1の部分の上に位置する第2の部分とを有し、第2の部分のみ金属膜からなる。
第2の半導体装置によると、備えられているMOSトランジスタのうちのPMOSトランジスタにおいて、ゲート電極のゲート絶縁膜と接する下方の部分を第1の部分とし、その上に位置する第2の部分を金属膜によって形成している。第2の部分を構成する金属膜の抵抗は第1の部分よりも低抵抗にすることができるから、PMOSゲート電極の抵抗を全体として低減することが可能となる。ここで、本明細書において、金属シリサイド膜は金属膜には含まれないものと考える。
この結果、PMOSトランジスタの第1の部分と、複数のMOSトランジスタに含まれるNMOSトランジスタとが、仕事関数のマッチングを目的として互いに異なる金属シリサイドによって形成されている場合にも、材料の違いによって生じるPMOSゲート電極とNMOSゲート電極との抵抗の違いを緩和することができる。
尚、第2の半導体装置において、第1の部分は第1の金属シリサイド膜からなり、複数のMOSトランジスタは、ゲート電極として第2の金属シリサイド膜からなるNMOSゲート電極を有するNMOSトランジスタを含み、第1の部分の比抵抗は、NMOSゲート電極の比抵抗よりも高いことが好ましい。
このようにすると、金属シリサイド膜よりも低抵抗の金属シリサイド膜を得ることは容易であるから、PMOSゲート電極について、第1の金属シリサイド膜によって全体を形成するのに比べて低抵抗とすることができる。PMOSゲート電極を構成する第1の金属シリサイド膜の比抵抗が、NMOSゲート電極を構成する第2の金属シリサイド膜の比抵抗に比べて大きいことから、PMOSゲート電極の全体としての抵抗を低減してゲート電極同士の抵抗の差を抑える効果が確実に得られる。
また、第1の部分はNi3 Si膜からなり、NMOSゲート電極はNiSi膜からなることが好ましい。
このような材料を用いて第1及び第2の金属シリサイド膜を形成すると、本発明の効果が具体的に実現される。
また、ソース領域及びドレイン領域の上に第3の金属シリサイド膜を備え、第3の金属シリサイド膜は、チタンシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜、白金シリサイド膜、ハフニウムシリサイド膜、パラジウムシリサイド膜のいずれかであることが好ましい。
これにより、第2の半導体装置において、ソース領域及びドレイン領域に対するコンタクトを取った場合の抵抗を緩和することができる。
前記の目的を達成するため、本発明の第1の半導体装置の製造方法は、基板上に、シリコンゲート電極と、基板におけるシリコンゲート電極の両側に位置する不純物層とをそれぞれ含む複数のMOSトランジスタを形成する工程(a)と、シリコンゲート電極及び不純物層を覆う層間絶縁膜を形成する工程(b)と、層間絶縁膜を除去することによりシリコンゲート電極上面を露出させる工程(c)と、複数のMOSトランジスタのうちのPMOSトランジスタにおいて、シリコンゲート電極の上部一部を含む領域を除去してトレンチを形成する工程(d)と、PMOSトランジスタにおけるトレンチを充填し且つ第1の金属シリサイド膜からなるPMOSゲート電極を形成すると共に、複数のMOSトランジスタのうちのNMOSトランジスタが備えるシリコンゲート電極を、第2の金属シリサイド膜からなるNMOSゲート電極に変換する工程(e)とを備え、工程(d)において形成されるトレンチの幅は、前記シリコンゲート電極のゲート長方向の幅よりも大きい。
第1の半導体装置の製造方法によると、形成される複数のMOSトランジスタのうちのPMOSトランジスタについて、ゲート絶縁膜と接する部分が必要なゲート長を得るための幅を有し且つ当該ゲート電極の上の部分については下の部分よりも幅が大きいようにすることができる。この結果、ゲート長には影響することなく、PMOSゲート電極の抵抗を低減することができる。また、PMOSトランジスタのシリコンゲート電極について、その上部を取り除いた後にシリサイド膜の形成を行なうため、上部を取り除くことの無かったMOSトランジスタのゲート電極とは異なる(Siの少ない)組成の金属シリサイド膜からなるPMOSゲート電極を形成することができる。このような構成は、それぞれのMOSトランジスタのゲート電極において、基板との仕事関数のマッチングを取るために効果がある。
以上のことから、PMOSゲート電極及びNMOSゲート電極において、仕事関数のマッチングと低抵抗化とを共に実現する半導体装置の製造が可能となる。ここで、工程(c)においては、少なくともシリコンゲート電極上に位置する層間絶縁膜を除去すればよい。
尚、工程(c)は、化学的機械研磨法により行なうことが好ましい。
このようにすると、化学的機械研磨法(CMP法)によって層間絶縁膜を平坦化する際に、シリコンゲート電極を構成するポリシリコン膜の上面が露出するまで研磨を行なうことにより、層間絶縁膜の平坦化とポリシリコン膜上面の露出とを同じ工程で行なうことが確実にできる。
また、工程(d)と(e)との間に、物理的スパッタエッチングによりトレンチ側壁上部の角を取り除きながら、シリコンゲート電極上に形成されている自然酸化膜を除去することが好ましい。
このようにすると、自然酸化膜を除去することができると共に、トレンチの側壁上端の角が取り除かれているために、後の工程において金属膜を形成する際、被覆が良好になる。また、このような面取りを行なう工程を別途設けることが不要となる。
尚、物理的スパッタエッチングは、アルゴンプラズマを用いて行なうことが好ましい。これにより、自然酸化膜の除去及びトレンチ側壁上端の面取りを確実に行なうことができる。
また、工程(d)と(e)との間に、ケミカルドライエッチングにより、トレンチの形状を維持するように、シリコンゲート電極上に形成されている自然酸化膜を除去することも好ましい。
このようにすると、トレンチの形状の変化を抑制しながら自然酸化膜を除去することが可能である。半導体装置の縮小のためには、角が面取りされてトレンチ上部の幅が広がることは避ける方が良いことも考えられる。
尚、ケミカルドライエッチングは、NF3 ガスとH2 ガスとの混合ガスを用いて行なうことが好ましい。これにより、トレンチ形状を維持する自然酸化膜の除去が確実に可能となる。
また、工程(e)において、第1の金属シリサイド膜及び第2の金属シリサイド膜を形成するために、シリコンゲート電極上を覆うNi膜を形成し、第1の金属シリサイド膜はNi3 Si膜であり、第2の金属シリサイド膜はNiSi膜であることが好ましい。
このようにすると、第1及び第2のシリサイド膜としてニッケルシリサイド膜を形成し、PMOSゲート電極及びNMOSゲート電極について、それぞれ基板との仕事関数のマッチングを取ることができる。また、Ni3 Si膜がNiSi膜よりも高い比抵抗を有することから、PMOSゲート電極について上部を金属膜により構成する効果が顕著に得られる。
また、工程(b)の前に、不純物層上に第3の金属シリサイド膜を形成する工程を更に備え、第3の金属シリサイド膜は、チタンシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜、白金シリサイド膜、ハフニウムシリサイド膜、パラジウムシリサイド膜のいずれかであることが好ましい。
このようにすると、ソース領域及びドレイン領域上にコンタクトを形成した際のコンタクト抵抗低減等のためのシリサイド層を形成することができる。
また、工程(c)は、複数のMOSトランジスタのうちの一部を含むシリサイド化領域に対して行なうことにより、残りのMOSトランジスタを含む非シリサイド化領域においてはシリコンゲート電極上に層間絶縁膜を残し、工程(c)において残した層間絶縁膜をマスクとして用いることにより、非シリサイド化領域のシリコンゲート電極がシリサイド化されるのを防ぐことが好ましい。
このようにすると、非シリサイド化領域においてはシリコンゲート電極をそのままゲート電極として用いることができる。つまり、半導体装置の同一の基板上に、FUSI技術を用いるゲート電極と、FUSI技術を用いない(例えばポリシリコンからなる)ゲート電極とを共に形成することができる。この際、FUSI技術を用いないMOSトランジスタを形成する非シリサイド化領域において、シリサイド化を防ぐマスクとして層間絶縁膜を用いることにより、別途マスクを用いることが不要になり、工程を短縮することができる。
前記の目的を達成するため、本発明の第2の半導体装置の製造方法は、基板上に、シリコンゲート電極と、基板におけるシリコンゲート電極の両側に位置する不純物層とをそれぞれ含む複数のMOSトランジスタを形成する工程(a)と、シリコンゲート電極及び不純物層を覆う層間絶縁膜を形成する工程(b)と、層間絶縁膜を除去することによりシリコンゲート電極上面を露出させる工程(c)と、複数のMOSトランジスタのうちのPMOSトランジスタにおいて、シリコンゲート電極の上部一部を含む領域を除去してトレンチを形成する工程(d)と、PMOSトランジスタにおけるトレンチを充填し且つ第1の金属シリサイド膜からなるPMOSゲート電極を形成すると共に、複数のMOSトランジスタのうちのNMOSトランジスタが備えるシリコンゲート電極を、第2の金属シリサイド膜からなるNMOSゲート電極に変換し、PMOSゲート電極上には凹部を設けておく工程(e)と、PMOSゲート電極上の凹部に、金属膜を構成する工程(f)とを備える。
第2の半導体装置の製造方法によると、形成される複数のMOSトランジスタのうちのPMOSトランジスタが有するPMOSゲート電極ゲート電極は、ゲート絶縁膜と接する部分と、その上に形成される金属膜とによって構成される。このようにすると、PMOSゲート電極について、全体が金属シリサイド膜で構成されている場合に比べて抵抗を低減することができる。また、PMOSトランジスタのシリコンゲート電極について、その上部を取り除いた後にシリサイド化を行なうため、上部を取り除くことの無かったMOSトランジスタのゲート電極とは異なる(Siの少ない)組成の金属シリサイド膜からなるPMOSゲート電極を形成することができる。このような構成は、それぞれのMOSトランジスタのゲート電極において、基板との仕事関数のマッチングを取るために効果がある。
以上のことから、PMOSゲート電極及びNMOSゲート電極において、仕事関数のマッチングと低抵抗化とを共に実現する半導体装置の製造が可能となる。
尚、工程(c)は、化学的機械研磨法により行なうことが好ましい。
このようにすると、化学的機械研磨法(CMP法)によって層間絶縁膜を平坦化する際に、シリコンゲート電極を構成するポリシリコン膜の上面が露出するまで研磨を行なうことにより、層間絶縁膜の平坦化とポリシリコン膜上面の露出とを同じ工程で行なうことが確実にできる。
また、工程(e)において、トレンチの上部一部を残して充填するようにPMOSゲート電極を形成することにより、凹部を設けることが好ましい。
このようにすると、凹部を設けるための個別の工程を追加することなく、他の金属膜を形成するための凹部を設けることができる。このためには、例えば、PMOSトランジスタにおけるシリコンゲートの上部一部を取り除く際に、取り除く量を調整し、後に第2の金属シリサイド膜を形成する際の形成量を調整する。
また、工程(e)において、トレンチを充填するように形成したPMOSゲート電極の上部一部を取り除くことにより、凹部を設けることが好ましい。
このようにすると、確実に凹部の深さ(トレンチに残すPMOSゲート電極の厚さ)を設定することができるため、PMOSゲート電極の構成をより精密に調整することができる。
また、工程(d)と(e)との間に、物理的スパッタエッチングによりトレンチ側壁上部の角を取り除きながら、シリコンゲート電極上に形成されている自然酸化膜を除去することが好ましい。
このようにすると、自然酸化膜の除去が確実に可能であると共に、トレンチの側壁上端の角が取り除かれているために、後の工程において金属膜を形成する際、被覆が良好になる。また、このような面取りを行なう工程を別途設けることが不要となる。
尚、物理的スパッタエッチングは、アルゴンプラズマを用いて行なうことが好ましい。これにより、自然酸化膜の除去及びトレンチ側壁上端の面取りを確実に行なうことができる。
また、工程(e)において、自然酸化膜の除去は、ケミカルドライエッチングによりトレンチの形状を維持しながら行なうことが好ましい。
このようにすると、トレンチの形状の変化を抑制しながら自然酸化膜を除去することが確実に可能である。
尚、ケミカルドライエッチングは、NF3 ガスとH2 ガスとの混合ガスを用いて行なうことが好ましい。これにより、トレンチ形状を維持する自然酸化膜の除去が確実に可能となる。
また、工程(e)において、第1の金属シリサイド膜及び第2の金属シリサイド膜を形成するために、シリコンゲート電極上を覆うNi膜を形成し、第1の金属シリサイド膜はNi3 Si膜であり、第2の金属シリサイド膜はNiSi膜であることが好ましい。
このようにすると、PMOSゲート電極及びNMOSゲート電極について、それぞれ基板との仕事関数のマッチングを取ることができる。また、Ni3 Si膜がNiSi膜よりも高い比抵抗を有することから、PMOSゲート電極について上部を金属膜により構成する効果が顕著に得られる。
また、工程(b)の前に、不純物層上に第3の金属シリサイド膜を形成する工程を更に備え、第3の金属シリサイド膜は、チタンシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜、白金シリサイド膜、ハフニウムシリサイド膜、パラジウムシリサイド膜のいずれかであることが好ましい。
このようにすると、ソース領域及びドレイン領域上にコンタクトを形成した際のコンタクト抵抗低減等のためのシリサイド層を形成することができる。
また、工程(c)は、複数のMOSトランジスタのうちの一部を含むシリサイド化領域に対して行なうことにより、残りのMOSトランジスタを含む非シリサイド化領域においてはシリコンゲート電極上に層間絶縁膜を残し、工程(c)において残した層間絶縁膜をマスクとして用いることにより、非シリサイド化領域における工程(d)〜(f)の進行を防止することが好ましい。
このようにすると、非シリサイド化領域においてはシリコンゲート電極をそのままゲート電極として用いることができる。つまり、半導体装置の同一の基板上に、ゲート電極と接する部分が金属シリサイド膜からなるゲート電極(FUSI技術を用いるゲート電極、又は、金属シリサイド膜膜上と金属層とを含むゲート電極等)と、FUSI技術を用いない(例えばポリシリコンからなる)ゲート電極とを共に形成することができる。この際、FUSI技術を用いないMOSトランジスタを形成する非シリサイド化領域において、シリサイド化を防ぐマスクとして層間絶縁膜を用いることにより、別途マスクを用いることが不要になり、工程を短縮することができる。
本発明の半導体装置とその製造方法によれば、PMOSゲート電極のうちゲート絶縁膜と接する第1の部分については仕事関数のマッチングを取るための材料により形成し、該第1の部分の上方に形成する第2の部分を低抵抗化させることができるため、仕事関数のマッチングとゲート電極の低抵抗化との両立を実現することが出来る。
以下、それぞれ図面を参照しながら、本発明の各実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置とその製造方法について説明する。
図1(a)〜(d)及び図2(a)〜(c)は、本実施形態の半導体装置の製造工程を示す図である。本実施形態においては、FUSIゲートを有するMOSトランジスタを形成する。また、PMOSトランジスタのゲート電極は、上部の幅が下部の幅よりも大きくなった構造となる。以下、順に説明する。
まず、図1(a)に示すように、シリコン基板100上におけるシャロートレンチ101により区画された素子形成領域に、HfSiON膜からなる膜厚1.6nmのゲート絶縁膜102と、その上の膜厚100nmのポリシリコン膜からなるシリコンゲート電極103a及び103bを形成する。ここで、シリコンゲート電極103aはPMOSトランジスタのゲート電極であり、シリコンゲート電極103bはNMOSトランジスタのゲート電極である。
また、シリコンゲート電極103a及び103b上には、例えばTEOS(Tetraetylorthosilicate)膜によってハードマスク104を形成する。その後、シリコンゲート電極103a及び103bの側面を覆うようにシリコン窒化膜からなるサイドウォールスペーサ105を形成する。更に、シリコン基板100上において、シリコンゲート電極103a及び103bとサイドウォールスペーサ105との両側の領域に、ソース領域又はドレイン領域としての高濃度不純物層106を自己整合的に形成し、高濃度不純物層106上にはニッケルシリサイド膜107を形成する。尚、ハードマスク104が形成されているため、シリサイド膜はシリコンゲート電極103a及び103b上には形成されない。
次に、図1(b)に示すように、シリコン基板100上にシリコンゲート電極103a及び103b、ハードマスク104、ニッケルシリサイド膜104等を覆う層間絶縁膜108として、膜厚200nmのシリコン酸化膜を形成する。更に、CMP法により、層間絶縁膜108の表面を平坦化する。これにより、図1(c)に示すように、シリコンゲート電極103a及び103bを構成するポリシリコン膜の上面を露出させる。この際、シリコンゲート電極103a及び103b上に形成されていたハードマスク104は除去される。尚、ポリシリコン膜上面の露出及びハードマスク104の除去を確実にするため、シリコンゲート電極103a及び103bを構成するポリシリコン膜の上面が少し削られる程度に研磨を行なうことにしても良い。例えば、膜厚100nmであったポリシリコン膜が膜厚90nmになるまで研磨する。
次に、図1(d)に示すように、PMOSシリコンゲート電極103aの上に開口部109aを有するフォトレジスト膜109を形成する。NMOSシリコンゲート電極103bの上については、該フォトレジスト膜109によって覆う。
ここで、開口部109aの幅は、PMOSシリコンゲート電極103aの2倍程度とする。例えば、幅が40nmであるPMOSシリコンゲート電極103aに対し、開口部109aの幅を90nmとする。
次に、フォトレジスト膜109をマスクとして、ポリシリコン膜とシリコン窒化膜との選択比がほぼ1となる(つまり、二種の膜が同じ程度に削られる)条件のドライエッチングを行ない、ポリシリコン膜により形成されるPMOSシリコンゲート電極103a及びシリコン窒化膜により形成されるサイドウォールスペーサ105を後退させる。例えば、NF3 ガスとH2 ガスとの混合ガスを用いるドライエッチングを行なうのが良い。この後、フォトレジスト膜109を除去すると、図2(a)に示すように、PMOSシリコンゲート電極103aはゲート絶縁膜102に接する下方の部分を残して取り除かれ、PMOSシリコンゲート電極103aの2倍程度の幅を有するトレンチ120が形成された構造となる。
このとき、PMOSシリコンゲート電極103aは膜厚30nm程度残されている。これは、後にニッケルと反応させてNi3 Si結晶相とすることを目的として設定されており、ここでは、25nm〜35nmの膜厚にポリシリコン膜を残しておくのがよい。これに対し、NMOSシリコンゲート電極103bは、新たに削られることなく膜厚90nm程度となっている。
次に、アルゴンプラズマを用いた物理的スパッタエッチング法により、シリコンゲート電極103a及び103bを構成するポリシリコン膜上に生じていた自然酸化膜(図示省略)を除去する。これに続いて、自然酸化膜が再度生じるのを防ぐためにシリコン基板100を真空中においたまま、シリコン基板100上に金属膜として例えば膜厚50nmのニッケル膜121を堆積する。この様子を図2(b)に示す。この際、トレンチ120はニッケル膜121により充填される。また、トレンチ120の上方において、ニッケル膜121に窪みの生じることがある。
また、スパッタリング法によって自然酸化膜の除去を行なうと、トレンチ120の側壁上部の角が削られ、面取り状に斜めに後退した面取り状の形状(形状120aとして示す)となる。このため、自然酸化膜除去に続いて行なうニッケル膜121の堆積の際に、特にトレンチ120の側壁上端(形状120aの部分)について、ニッケル膜121による被覆が良好になる。
続いて、例えば350℃で且つ30秒の一回目のRTA処理を行ない、その後、未反応のニッケル膜の除去を行なう。このための洗浄液としては、例えば、硫酸又は塩酸と、過酸化水素水とを混合した酸性溶液を用いる。又は、水酸化アンモニウムと過酸化水素水とを混合したアルカリ性溶液を用いても良い。
次に、図2(c)に示すように、更に550℃で且つ30秒の条件による2回目のRTA処理を行ない、シリコンゲート電極103a及び103bを構成するポリシリコン膜と、ニッケル膜121との反応により、金属シリサイド膜を形成する。より具体的には、NMOSシリコンゲート電極103bがNiSiからなるNiSiゲート電極122となると共に、PMOSシリコンゲート電極103aがNi3 SiからなるNi3 Siゲート電極123となる。先にも述べたが、金属シリサイドの組成の違いは、ニッケル膜121と反応するポリシリコン膜の厚さの違いに起因する。
この際、Ni3 Siゲート電極123は、トレンチ120を充填するように形成され、ゲート絶縁膜102と接する下方の第1の部分123aに比べてその上の第2の部分123bは2倍程度の幅を有することになる。また、トレンチ120の側壁上部の角が斜めに後退している(形状120a)ことから、Ni3 Siゲート電極123の第2の部分123bは、下方の第1の部分123aの2倍の幅を有するのに加えて、その上端付近は更に少し幅が広がった形状となっている。
先にも述べたように、NiSiに比べてNi3 Siの比抵抗は6倍程度大きい。しかし、NiSiゲート絶縁膜122に比べてNi3 Siゲート電極123の第2の部分123aは幅が広くなっており、2倍程度となっている。このため、NiSiゲート絶縁膜122に対するNi3 Siゲート電極123のシート抵抗は、三倍程度まで低減されている。この他にも、トレンチ120の幅及びPMOSシリコンゲート電極103aを残す厚さを調節することにより、シート抵抗の低減が実現される。
以上のように、仕事関数のマッチング等を目的としてNMOSトランジスタとPMOSトランジスタとでは異なる材料用いる場合、例えば異なる種類の金属シリサイド膜を用いてFUSI構造を構成する場合に、比抵抗の大きい材料を用いる側のゲート電極の幅を大きくすることにより、ゲート電極同士の抵抗の差を低減することができる。
この際、ゲート電極がゲート絶縁膜と接する下方の部分については所定のゲート長を実現する幅としておき、その上に位置する部分について幅を大きくする。このようにすることによって、ゲート長には影響することなくゲート電極の抵抗を低減することができる。
尚、図1(a)の時点において高濃度不純物層106上にニッケルシリサイド膜107が形成されているものとしているが、他の金属シリサイド膜を用いてもよい。例えば、チタンシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜、白金シリサイド膜、ハフニウムシリサイド膜、パラジウムシリサイド膜等を用いることが可能であり、いずれの場合においても、本実施形態と同じ効果を発揮することができる。
(第1の実施形態の変形例)
次に、第1の実施形態の変形例に係る半導体装置及びその製造方法について、図面を参照して説明する。図3(a)及び(b)は、本変形例の半導体装置の製造工程を示す図である。
本変形例に関し、図1(a)〜(d)に示す工程については第1の実施形態の場合と同様である。図2(a)には、PMOSシリコンゲート電極103aの上部及びサイドウォールスペーサ105の一部を取り除いてトレンチ120を形成する様子が示されているが、この工程以降が第1の実施形態とは異なるため、異なる部分を詳しく説明する。
第1の実施形態においては、トレンチ120の形成後、シリコンゲート電極103a及び103b上に生じている自然酸化膜の除去及び金属膜121の形成のために、物理的なスパッタエッチング法を用いた。このため、トレンチ120の側壁上部の角は、面取りされた形状120aとなっている。
これに対し、本変形例では、ケミカルドライエッチングによって、シリコンゲート電極103a及び103b上に生じている自然酸化膜を除去し、その後、金属膜121の形成を例えばスパッタにより行なう。ケミカルドライエッチングには、例えば、NF3 とH2 との混合ガスを用いることができる。
このようにすると、トレンチ120の側壁上部の角が削られて面取りされた形状となることはなく、図3(a)に示すように、角のある元の形状120bのまま維持される。
この後、第1の実施形態の場合と同様に、例えば350℃で且つ30秒の一回目のRTA処理を行ない、未反応のニッケル膜121を除去し、更に550℃で且つ30秒の条件による2回目のRTA処理を行なう。これにより、図3(b)に示すように、ニッケル膜121とポリシリコン膜との反応により、ニッケルシリサイドからなるシリサイドゲート電極122及び123が形成される。より具体的には、NMOSシリコンゲート電極103bがNiSiからなるNiSiゲート電極122となると共に、PMOSシリコンゲート電極103aがNi3 SiからなるNi3 Siゲート電極123となる。
第1の実施形態の場合とは異なり、トレンチ120の側壁上部の角が面取りされた形状120aとはならず、角のある形状120bとなっている。このため、トレンチ120を充填するように形成されるNi3 Siゲート電極123についても、第2の部分123bの上端が広がってはいない。つまり、要求されるゲート長を実現するための幅を有し且つゲート絶縁膜102接する第1の部分123aと、その上に位置し且つ第1の部分123aに比べて2倍程度の幅を有する第2の部分123bとからなり、それぞれの部分については、一定の幅を有している。
このことは、半導体装置の微細化のためには望ましい。つまり、微細化に伴ってゲート電極の幅と同様にゲート電極同士の間隔についても縮小が進行しているため、第1の実施形態の場合のようにゲート電極の上端において幅が大きくなることは、ゲート電極間ショート等の原因となる可能性がある。そのため、トレンチ120の形状を維持しながらニッケル膜121によって充填することのできる本変形例における構造及び方法が望ましい場合が考えられる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置とその製造方法について説明する。図4(a)〜(c)及び図5(a)〜(d)は、本実施形態の半導体装置の製造工程を示す図である。本実施形態においては、PMOSトランジスタのゲート電極が、金属シリサイド膜からなる下部と、その上に形成される金属膜からなる上部とを有する構造となる。
本実施形態の半導体装置を製造する工程において、初めに第1の実施形態と同様に図1(a)〜(d)に示す工程を行なう。この後の工程が第1の実施形態とは異なるため、異なる部分を詳しく説明する。
図1(d)の工程の後、第1の実施形態では、ポリシリコン膜とシリコン窒化膜との選択比がほぼ1となる条件のドライエッチングを行ない、PMOSシリコンゲート電極103a及びサイドウォール105を同時にエッチングして開口部109aの幅を有するトレンチ120を形成した。
これに対し、本実施形態では、例えばフッ酸:硝酸:酢酸=1:3:5の混合液を用いて、ポリシリコン膜を選択的にエッチングすることができる条件のウェットエッチングを行なう。これにより、ポリシリコン膜であるPMOSシリコンゲート電極103aを上部からエッチングしてトレンチ130を形成する。このため、図4(a)に示すように、本実施形態におけるトレンチ130は、PMOSシリコンゲート電極103aの幅に形成される。
尚、PMOSシリコンゲート電極103aを30nm程度の膜厚に残すようにすることは、第1の実施形態の場合と同様である。
この後、第1の実施形態と同様に、例えばアルゴンガスを用いたスパッタエッチング法によってシリコンゲート電極103上の自然酸化膜を除去し、続いて、シリコンゲート電極103上を覆うニッケル膜121を形成する。これにより、図4(b)に示すように、トレンチ130の側壁上端の角が面取り状に後退した形状130aになると共に、該トレンチ130はニッケル膜121によって充填される。
次に、第1の実施形態と同様にして、一回目のRTA処理、未反応のニッケル膜121の除去及び2回目のRTA処理を順に行なう。これによって、図4(c)に示すように、PMOSシリコンゲート電極103aはNi3 SiからなるNi3 Siゲート電極123となり且つNMOSシリコンゲート電極103bがNiSiからなるNiSiゲート電極122となる。ここで、第1の実施形態とは異なり、Ni3 Siゲート電極123とNiSiゲート電極122とは同じ幅を有している。また、Ni3 Siゲート電極123の幅は、トレンチ120の側壁上部の角が面取り状の形状130aとなっている上端の部分において小さく広がっていることを除き、全体で同じである。
次に、図5(a)に示すように、Ni3 Siゲート電極123上に開口を有するフォトレジスト膜131を形成する。更に、例えばCF4 とH2 との混合ガスを用いるRIE(Reactive Ion Etching)法によってNi3 Siゲート電極123をエッチングし、膜厚45nm程度を残してその上に凹部132を形成する。この後、フォトレジスト膜131を除去する。この状態を図5(b)に示している。
次に、図5(c)に示すように、凹部132を充填する金属膜として、膜厚30nm程度のW膜133を形成する。更に、CMP法によりW膜133を研磨して平坦化し、図5(d)に示すように、凹部132にW膜133を埋め込んだ構造を得る。
以上により、本実施形態の半導体装置において、PMOSトランジスタのゲート電極は、Ni3 Siからなるゲート絶縁膜102に接する第1の部分(Ni3 Siゲート電極123)と、その上に形成されたW膜133からなる第2の部分とを有する構成となる。W膜133は、Ni3 Siよりも比抵抗が小さいため、PMOSトランジスタのゲート電極全体としての電気抵抗(シート抵抗)は軽減されることになる。
以上の結果、シリコン基板100との仕事関数のマッチングを取るために、NMOSトランジスタのゲート電極を構成するNiSiよりも比抵抗の大きい材料であるNi3 SiによってPMOSトランジスタのゲート電極を形成する場合にも、ゲート電極同士の抵抗の差を軽減することができる。
尚、本実施形態の場合にも、図1(a)の時点において形成されているニッケルシリサイド膜107に代えて、他の金属シリサイド膜を形成しても良い。用いることのできる金属シリサイド膜は、チタンシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜、白金シリサイド膜、ハフニウムシリサイド膜、パラジウムシリサイド膜等である。
(第2の実施形態の変形例)
次に、第2の実施形態の変形例に係る半導体装置及びその製造方法について説明する。図6(a)及び(b)は、本変形例の係る製造方法を示す図である。
本変形例に関し、図1(a)〜(d)及び図4(a)に示す工程については、第2の実施形態と同様である。図4(b)に示す工程以降が第2の実施形態とは異なるため、異なる部分を詳しく説明する。
第2の実施形態においては、図4(a)の構造を得た後、第1の実施形態と同様にスパッタエッチングによってシリコンゲート電極103a及び103b上の自然酸化膜を除去した。このため、第1の実施形態の場合と同様に、トレンチ130の側壁上部の角は面取りされた形状130aとなっている。
これに対し、本変形例においては、第1の実施形態の変形例と同様に、NF3 とH2 との混合ガスを用いてケミカルドライエッチングを行ない、これによって自然酸化膜を除去する。このようにすると、第1の実施形態の変形例と同様、トレンチ130は側壁上部の角が面取りされて斜めに後退することなく、元の形状130bを維持することになる
この後、トレンチ130上部の形状の他は図4(b)及び(c)と図5(a)〜(d)とに示されている第2の実施形態における半導体装置の製造工程と同様にして、図6(b)に示すような本変形例の半導体装置が製造される。
本変形例の半導体装置は、第2の実施形態の半導体装置と比較すると、W膜133の上端付近において、トレンチ130の側壁上部の角が面取りされた形状となっていないために部分的な幅の増加がないという点において異なる。これは、第1の実施形態とその変形例との違いと同様である。つまり、ポリシリコン膜をシリサイド化するためのニッケル膜121の被覆性を良好にするためには第2の実施形態の構成が望ましく、半導体装置の縮小及びそれに伴うリーク電流の抑制等を考慮すると、本変形例の構成が望ましいことが考えられる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置とその製造方法について説明する。図7(a)〜(d)は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を説明する図である。本実施形態では、第2の実施形態と同様に、金属シリサイド膜上に金属膜が形成された構成のゲート電極をPMOSトランジスタのゲート電極として形成するが、製造工程に違いがある。以下に、順を追って説明する。
本実施形態に関し、図1(a)〜(d)に示す工程については、第1の実施形態の場合と同様である。
次に、図7(a)に示すように、PMOSシリコンゲート電極103aの上部の一部を取り除き、その上にトレンチ130を形成する。但し、この際、PMOSシリコンゲート電極103aは膜厚25nm程度に残す(尚、第2の実施形態においては、30nm程度の膜厚に残していた)。
この後、第2の実施形態と同様にして、アルゴンガス等を用いたスパッタエッチングによって自然酸化膜を除去した後、ニッケル膜を堆積し、RTA等の熱処理を経て、図7(b)に示すようなニッケルシリサイドからなるゲート電極を形成する。尚、RTA処理は、例えば450℃で且つ30秒の条件をもって行ない、回数は一回である(第2の実施形態においては、RTA処理は2回に亘って行なっている)。
具体的には、NiSiを材料としNMOSトランジスタのゲート電極となるNiSiゲート絶縁膜122と、Ni3 Siを材料としPMOSトランジスタのゲート電極となるNi3 Siゲート電極123が形成される。
但し、このとき、Ni3 Siゲート電極123の上部にはPMOSゲート電極上凹部132が生じている。これは、ニッケル膜121を形成する前の時点において、PMOSシリコンゲート電極103aの膜厚が25nm程度と第2の実施形態の場合よりも小さくなっていることと、熱処理方法の違いとにより、生成するニッケルシリサイド膜の膜厚が小さくなったことによる。
この後、図7(c)に示すようにW膜133を形成し、更にCMP法により平坦化することにより、Ni3 Siゲート電極123(第1の部分)とその上に形成されたW膜133(第2の部分)とを有するPMOSトランジスタのゲート電極が構成される。
以上により、第2の実施形態の半導体装置と同様に、PMOSトランジスタのゲート電極について、FUSI技術を用いるNMOSトランジスタのゲート電極と比較した際のシート抵抗の差が軽減された半導体装置が製造される。
ここで、本実施形態の半導体装置の製造方法によると、PMOSゲート電極上凹部132を設けるために個別の工程を行なう必要を回避することができる(第2の実施形態の場合には、層間絶縁膜108と同じ高さにまでNi3 Siゲート電極123を形成した後に、フォトレジスト膜131をマスクとするエッチングによりNi3 Siゲート電極123の膜厚を小さくしていた)。このため、製造工程の複雑化を避けながら本発明の効果を実現することができる。
尚、本実施形態においてはスパッタエッチングを用いて自然酸化膜の除去を行なうため、トレンチ130の側壁上部の角は面取り状に取り除かれている。
また、高濃度不純物層106上に形成されているニッケルシリサイド膜107に代えて、チタンシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜、白金シリサイド膜、ハフニウムシリサイド膜、パラジウムシリサイド膜等を用いることも可能である。
(第3の実施形態の変形例)
次に、第3の実施形態の変形例に係る半導体装置及びその製造方法について説明する。図8(a)〜(d)は、本変形例に係る製造方法を説明する図である。
本変形例は、シリコンゲート電極103上の自然酸化膜を除去するために、ケミカルドライエッチングを行なう点が第3の実施形態とは異なっている。これにより、スパッタエッチングによって自然酸化膜を除去していた第3の実施形態においてはトレンチ130の側壁上部の角が面取り状に除かれていたのに対し、トレンチ130の形状は元のまま維持される。この結果として、図8(d)の構造を有する半導体装置が製造される。
尚、図8(a)〜(d)は、本変形例の製造工程における特徴的な部分を示す図であり、それぞれ順に、第3の実施形態について説明する図7(a)〜(d)に対応する。
このような方法によっても、Ni3 Siゲート電極123の上にW膜133が積層された構造を有するゲート電極を、工程数の増加を抑制しながら製造することができる。
尚、第3の実施形態と本変形例との違いである、W膜133の上端部分が幅方向に広くなっているかどうかについては、第2の実施形態とその変形例との関係において説明したのと同様である。つまり、ニッケル膜121の被覆性と、半導体装置の面積縮小にともなうリーク電流防止等とを検討し、相応しい方を選んで用いればよい。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について説明する。図9(a)〜(c)と、図10(a)〜(c)とは、本実施形態の半導体装置の製造方法を示す図である。
本実施形態では、FUSIゲートを備えるMOSトランジスタと、ポリシリコン等のFUSI以外のゲート電極を備えるMOSトランジスタとが共に同じシリコン基板100上に形成された半導体装置を製造する。
まず、図9(a)において、図1(b)と同様の構造が形成されている様子を示す。但し、本実施形態の半導体装置は、この後の工程においてFUSIゲートを形成するシリサイド化領域Aと、FUSIゲート化を防ぎ、ポリシリコン膜からなるゲート電極のままにしておく非シリサイド化領域Bとを有しており、その両方を示している。
構成要素を説明すると、シリコン基板100上に素子分離のためのシャロートレンチ101が形成され、その間の領域には膜厚1.6nmのゲート絶縁膜102を介してシリコンゲート電極103a及び103bが形成されている。ここで、シリコンゲート電極103aはPMOSトランジスタのゲート電極であり、シリコンゲート電極103bはNMOSトランジスタのゲート電極である。
また、シリコンゲート電極103a及び103b上にはTEOS膜等からなるハードマスク104を形成し、側面にはシリコン窒化膜等からなるサイドウォールスペーサー105を形成している。更に、シリコン基板100上におけるサイドウォールスペーサー105の両側の領域には自己整合的に高濃度不純物層106を形成し、その上にはニッケルシリサイド膜107を形成している。また、シリコンゲート電極103a及び103b及びニッケルシリサイド膜107等を覆う層間絶縁膜108として、膜厚200nm程度のシリコン酸化膜が全面に形成されている。
次に、図9(b)に示すように、シリサイド化領域Bにおいて、CMP法による平坦化を行なうと共にシリコンゲート電極103の上面を露出させる。これは、第1の実施形態における図1(c)の工程に相当する。この工程をシリサイド化領域Aにおいてのみ進行させるために、非シリサイド化領域Bにおいて、予め研磨を防ぐためのフォトレジスト膜141を形成しておく。
次に、図9(c)には、シリサイド化領域Aにおいて、PMOSシリコンゲート電極103a上に開口を有するフォトレジスト膜142を形成する。これは、第1の実施形態における図1(d)の工程に相当する。この後、フォトレジスト膜141及びフォトレジスト膜142を除去する。
この後、図10(a)、(b)及び(c)に示すように、それぞれ順に第1の実施形態等における図2(a)、(b)及び(c)に相当する工程をシリサイド化領域Aにおいて進行させる。この際、非シリサイド化領域Bにおいては、図9(b)の工程において研磨を防止してシリコンゲート電極103a及び103b上に残した層間絶縁膜108をマスクとして利用することにより、シリコンゲート電極に対するそれぞれの工程の進行を防止している。
ここで、層間絶縁膜108をマスクとして利用することにより、FUSIゲート形成工程の進行を防止するためのマスクを個別に形成することは不要となり、工程数増加を防止している。
このようにして、図10(c)に示すように、シリサイド化領域Aにおいては第1の実施形態の半導体装置に相当する構造が形成され、非シリサイド化領域Bにおいてはポリシリコン膜からなるゲート電極を備えたMOSトランジスタが形成された構造の半導体装置が製造される。
尚、本実施形態の半導体装置においても、ニッケルシリサイド膜107に代えて他の金属シリサイド膜を用いることも可能である。具体的な金属シリサイド膜の例は、第1の実施形態において列挙したものと同様である。
また、図9(b)に示す構造を得た後、シリサイド化領域Aに対し、第1の実施形態の変形例と同様の工程を進行させると、図11(a)に示す半導体装置が製造される。図10(c)の構造との違いは、当然ながら、第1の実施形態とその変形例との違いと同じである。つまり、Ni3 Siゲート電極123の上端付近において小さく幅が広がっている(図10(c)の構造)か、そのようにはならず真っ直ぐである(図11(a)の構造)かである。
同様に、図9(b)に示す構造を得た後、シリサイド化領域Aに対し、第2の実施形態及びその変形例と同様の工程を進行させることにより、順に、図11(b)及び(c)の構造(シリサイド化領域Aに、第2の実施形態及びその変形例における半導体装置の構造が形成されている)を得ることができる。更に同様に、第3の実施形態及びその変形例の工程によって、シリサイド化領域Aに第3の実施形態及びその変形例に係る半導体装置の構造を形成することもできる(順に、図11(b)及び(c)に示したのと同様の構造となる)。
以上、いずれの実施形態においても、ゲート絶縁膜102、ハードマスク104及びサイドウォールスペーサ105等の材料、各種の膜の膜厚、成膜及び熱処理の方法等は、いずれも例示するものであり、記載のものには限られない。
本発明の半導体装置及びその製造方法によると、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとにおいてゲート電極が異なる種類のシリサイド膜により形成されている場合にも、ゲート電極同士の電気抵抗の差を軽減することができるため、微細化された高速な半導体装置として有用である。
図1(a)〜(d)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する図である。 図2(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する図である。 図3(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態の変形例に係る半導体装置の製造方法に特徴的な工程を説明する図である。 図4(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する図である。 図5(a)〜(d)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する図である。 図6(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態の変形例に係る半導体装置の製造方法に特徴的な工程を説明する図である。 図7(a)〜(d)は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法に特徴的な工程を説明する図である。 図8(a)〜(d)は、本発明の第3の実施形態の変形例に係る半導体装置の製造方法に特徴的な工程を説明する図である。 図9(a)〜(c)は、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する図である。 図10(a)〜(c)は、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する図である。 図11(a)〜(c)は、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の別の構成を示す図である。 図12(a)〜(d)は、従来の半導体装置の製造方法を説明する図である。 図13(a)〜(c)は、従来の半導体装置の製造方法を説明する図である。 図14は、シリサイド化するNi膜及びSi膜の膜厚の比と、生成されるシリサイド膜の組成と、各シリサイド膜の比抵抗とを示す図である。
符号の説明
100 シリコン基板
101 シャロートレンチ
102 ゲート絶縁膜
103 シリコンゲート電極
103a シリコンゲート電極
103b シリコンゲート電極
104 ハードマスク
105 サイドウォールスペーサ
106 高濃度不純物層
107 ニッケルシリサイド膜
108 層間絶縁膜
109 フォトレジスト膜
109a 開口部
120 トレンチ
120a 形状(トレンチ側壁上部の形状)
120b 形状(トレンチ側壁上部の形状)
121 ニッケル膜
122 NiSiゲート電極
123 Ni3 Siゲート電極
123a 第1の部分
123b 第2の部分
130 トレンチ
130a 形状(トレンチ側壁上部の形状)
130b 形状(トレンチ側壁上部の形状)
131 フォトレジスト膜
132 PMOSゲート電極上凹部
133 W膜
141 フォトレジスト
142 フォトレジスト
A シリサイド化領域
B 非シリサイド化領域

Claims (28)

  1. 基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記基板における前記ゲート電極の両側に形成されたソース領域及びドレイン領域とをそれぞれ有する複数のMOSトランジスタを備え、
    前記複数のMOSトランジスタは、前記ゲート電極としてPMOSゲート電極を有するPMOSトランジスタを含み、
    前記PMOSゲート電極は、前記ゲート絶縁膜と接する第1の部分と、前記第1の部分の上に位置し且つ前記第1の部分よりもゲート長方向の幅が大きい第2の部分とを有することを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1において、
    前記PMOSゲート電極は第1の金属シリサイド膜からなり、
    前記複数のMOSトランジスタは、前記ゲート電極として第2の金属シリサイド膜からなるNMOSゲート電極を有するNMOSトランジスタを含み、
    前記PMOSゲート電極の比抵抗は、前記NMOSゲート電極の比抵抗よりも高いことを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項2において、
    前記PMOSゲート電極はNi3 Si膜からなり、
    前記NMOSゲート電極はNiSi膜からなることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つにおいて、
    前記ソース領域及びドレイン領域の上に第3の金属シリサイド膜を備え、
    前記第3の金属シリサイド膜は、チタンシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜、白金シリサイド膜、ハフニウムシリサイド膜、パラジウムシリサイド膜のいずれかであることを特徴とする半導体装置。
  5. 基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記基板における前記ゲート電極の両側に形成されたソース領域及びドレイン領域とをそれぞれ有する複数のMOSトランジスタを備え、
    前記複数のMOSトランジスタは、前記ゲート電極としてPMOSゲート電極を有するPMOSトランジスタを含み、
    前記PMOSゲート電極は、前記ゲート絶縁膜と接する第1の部分と、前記第1の部分の上に位置する第2の部分とを有し、前記第2の部分のみ金属膜からなることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項5において、
    前記第1の部分は第1の金属シリサイド膜からなり、
    前記複数のMOSトランジスタは、前記ゲート電極として第2の金属シリサイド膜からなるNMOSゲート電極を有するNMOSトランジスタを含み、
    前記第1の部分の比抵抗は、前記NMOSゲート電極の比抵抗よりも高いことを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項6において、
    前記第1の部分はNi3 Si膜からなり、
    前記NMOSゲート電極はNiSi膜からなることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか1つにおいて、
    前記ソース領域及びドレイン領域の上に第3の金属シリサイド膜を備え、
    前記第3の金属シリサイド膜は、チタンシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜、白金シリサイド膜、ハフニウムシリサイド膜、パラジウムシリサイド膜のいずれかであることを特徴とする半導体装置。
  9. 基板上に、シリコンゲート電極と、前記基板における前記シリコンゲート電極の両側に位置する不純物層とをそれぞれ含む複数のMOSトランジスタを形成する工程(a)と、
    前記シリコンゲート電極及び前記不純物層を覆う層間絶縁膜を形成する工程(b)と、
    前記層間絶縁膜を除去することにより前記シリコンゲート電極上面を露出させる工程(c)と、
    前記複数のMOSトランジスタのうちのPMOSトランジスタにおいて、前記シリコンゲート電極の上部一部を含む領域を除去してトレンチを形成する工程(d)と、
    前記PMOSトランジスタにおける前記トレンチを充填し且つ第1の金属シリサイド膜からなるPMOSゲート電極を形成すると共に、前記複数のMOSトランジスタのうちのNMOSトランジスタが備えるシリコンゲート電極を、第2の金属シリサイド膜からなるNMOSゲート電極に変換する工程(e)とを備え、
    工程(d)において形成される前記トレンチの幅は、前記シリコンゲート電極のゲート長方向の幅よりも大きいことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 請求項9において、
    工程(c)は、化学的機械研磨法により行なうことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 請求項9又は10において、
    工程(d)と(e)との間に、物理的スパッタエッチングにより前記トレンチ側壁上部の角を取り除きながら、前記シリコンゲート電極上に形成されている自然酸化膜を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 請求項11において、
    前記物理的スパッタエッチングは、アルゴンプラズマを用いて行なうことを特徴等する半導体装置の製造方法。
  13. 請求項9又は10において、
    工程(d)と(e)との間に、ケミカルドライエッチングにより、前記トレンチの形状を維持するように、前記シリコンゲート電極上に形成されている自然酸化膜を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 請求項13において、
    前記ケミカルドライエッチングは、NF3 ガスとH2 ガスとの混合ガスを用いて行なうことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 請求項9〜14のいずれか1つにおいて、
    前記工程(e)において、前記第1の金属シリサイド膜及び前記第2の金属シリサイド膜を形成するために、前記シリコンゲート電極上を覆うNi膜を形成し、
    前記第1の金属シリサイド膜はNi3 Si膜であり、前記第2の金属シリサイド膜はNiSi膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  16. 請求項9〜15のいずれか1つにおいて、
    前記工程(b)の前に、前記不純物層上に第3の金属シリサイド膜を形成する工程を更に備え、
    前記第3の金属シリサイド膜は、チタンシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜、白金シリサイド膜、ハフニウムシリサイド膜、パラジウムシリサイド膜のいずれかであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 請求項9〜16のいずれか1つにおいて、
    工程(c)は、前記複数のMOSトランジスタのうちの一部を含むシリサイド化領域に対して行なうことにより、残りの前記MOSトランジスタを含む非シリサイド化領域においては前記シリコンゲート電極上に前記層間絶縁膜を残し、
    工程(c)において残した前記層間絶縁膜をマスクとして用いることにより、前記非シリサイド化領域の前記シリコンゲート電極がシリサイド化されるのを防ぐことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  18. 基板上に、シリコンゲート電極と、前記基板における前記シリコンゲート電極の両側に位置する不純物層とをそれぞれ含む複数のMOSトランジスタを形成する工程(a)と、
    前記シリコンゲート電極及び前記不純物層を覆う層間絶縁膜を形成する工程(b)と、
    前記層間絶縁膜を除去することにより前記シリコンゲート電極上面を露出させる工程(c)と、
    前記複数のMOSトランジスタのうちのPMOSトランジスタにおいて、前記シリコンゲート電極の上部一部を含む領域を除去してトレンチを形成する工程(d)と、
    前記PMOSトランジスタにおける前記トレンチを充填し且つ第1の金属シリサイド膜からなるPMOSゲート電極を形成すると共に、前記複数のMOSトランジスタのうちのNMOSトランジスタが備えるシリコンゲート電極を、第2の金属シリサイド膜からなるNMOSゲート電極に変換し、前記PMOSゲート電極上には凹部を設けておく工程(e)と、
    前記PMOSゲート電極上の前記凹部に、金属膜を構成する工程(f)とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  19. 請求項18において、
    工程(c)は、化学的機械研磨法により行なうことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  20. 請求項18又は19において、
    前記工程(e)において、前記トレンチの上部一部を残して充填するように前記PMOSゲート電極を形成することにより、前記凹部を設けることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  21. 請求項18又は19において、
    前記工程(e)において、前記トレンチを充填するように形成した前記PMOSゲート電極の上部一部を取り除くことにより、前記凹部を設けることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  22. 請求項18〜21のいずれか1つにおいて、
    工程(d)と(e)との間に、物理的スパッタエッチングにより前記トレンチ側壁上部の角を取り除きながら、前記シリコンゲート電極上に形成されている自然酸化膜を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  23. 請求項18〜21のいずれか1つにおいて、
    前記物理的スパッタエッチングは、アルゴンプラズマを用いて行なうことを特徴等する半導体装置の製造方法。
  24. 請求項18〜21のいずれか1つにおいて、
    工程(d)と(e)との間に、ケミカルドライエッチングにより、前記トレンチの形状を維持するように、前記シリコンゲート電極上に形成されている自然酸化膜を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  25. 請求項24において、
    前記ケミカルドライエッチングは、NF3 ガスとH2 ガスとの混合ガスを用いて行なうことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  26. 請求項18〜25のいずれか1つにおいて、
    工程(e)において、前記第1の金属シリサイド膜及び前記第2の金属シリサイド膜を形成するために、前記シリコンゲート電極上を覆うNi膜を形成し、
    前記第1の金属シリサイド膜はNi3 Si膜であり、前記第2の金属シリサイド膜はNiSi膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  27. 請求項18〜26のいずれか1つにおいて、
    工程(b)の前に、前記不純物層上に第3の金属シリサイド膜を形成する工程を更に備え、
    前記第3の金属シリサイド膜は、チタンシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜、白金シリサイド膜、ハフニウムシリサイド膜、パラジウムシリサイド膜のいずれかであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  28. 請求項18〜27のいずれか1つにおいて、
    工程(c)は、前記複数のMOSトランジスタのうちの一部を含むシリサイド化領域に対して行なうことにより、残りの前記MOSトランジスタを含む非シリサイド化領域においては前記シリコンゲート電極上に前記層間絶縁膜を残し、
    工程(c)において残した前記層間絶縁膜をマスクとして用いることにより、前記非シリサイド化領域の前記シリコンゲート電極がシリサイド化されるのを防ぐことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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JP5157450B2 (ja) * 2005-11-28 2013-03-06 日本電気株式会社 半導体装置およびその製造方法
US9502532B2 (en) 2014-07-21 2016-11-22 Samsung Electronics Co., Ltd. Methods of manufacturing semiconductor devices

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