JP2007148924A - 処理システム及び処理装置 - Google Patents

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Hanayo Imagawa
華代 今川
Masahiro Mizuno
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Tatsuhiro Ikedo
辰裕 池戸
Shigeaki Komatsu
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Hideo Ueno
英生 上野
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Abstract

【課題】普段持ち歩かないものを持つことなく、生体認証にも因らない認証により処理装置に対し使う人の権限に応じて機能に制限を設けることが出来るようにする。それと共に、コストを掛けることなく簡易な構成で処理装置に認証システムを手軽に導入することが出来るようにする。
【解決手段】処理システム1は、複数の携帯電話2と、その携帯電話2から遠隔操作可能なファクシミリ3とからなる。ファクシミリ3には、予め、遠隔操作を認めた携帯電話2の電話番号が、ファクシミリ3に対する権限と共に記憶されている。携帯電話2からファクシミリ3に電話番号を送り(S8)、ファクシミリ3で認証されると電話番号に対応した権限で使用可能な機能の一覧が送り返される。携帯電話2はそれによって認証されたと判断する(S9:YES)。携帯電話2は、ファクシミリ3から送り返されてきた機能の一覧の範囲内で、使用者に遠隔操作を行わせる(S12)。
【選択図】図12

Description

本発明は、処理装置に対し使う人の権限に応じて機能に制限を設けることを可能とする処理システム及びその処理装置に関し、特に、手軽に認証を行うことが出来ると共に簡易な構成で手軽に認証システムを導入とすることが可能な処理システム及び処理装置に関する。
従来より、POS装置においては、操作者毎に個人情報を記録した非接触型のICカードを携帯し、操作者が操作するPOS装置に近付くと、POS装置は操作者が携帯している非接触型ICカードに記録された個人情報を読み取って、資格情報を判断し、POS装置の操作を限定するようにした装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、複写装置においては、弱視等のハンディキャップを持つ人が予め個人情報を登録しておき、指紋で認証し、その人のハンディキャップに合わせたユーザ・インターフェースに切り替わる装置が知られている(例えば、特許文献2)。
特開平5−342479号公報 特開2002−344681号公報
しかしながら、特許文献1のPOS装置では、非接触型のICカードを専用に準備すると共に、それを持ち歩く必要があり、ICカードを準備する手間とコストが掛かる。また、普段持ち歩かないICカード等の物を持たなくてはならず煩わしい。
また、特許文献2における指紋のような生体認証では、普段持ち歩かない物を持つ煩わしさはないが、生体認証に伴う生理的嫌悪感を持つ人がいる。
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、普段持ち歩かないものを持つことなく、且つ、生体認証も行うことなく処理装置に対し使う人の権限に応じて機能に制限を設けることが出来るようにする。それと共に、コストを掛けることなく簡易な構成で処理装置に認証システムを手軽に導入することが出来るようにする。
即ち、処理装置の外部から処理装置の操作を可能とすることで、システムトータルとしてのコストを低く抑えることを可能とする処理システム及びそれに用いられる処理装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1に係る処理システムは、複数の携帯電話と、所定の機能を実行する処理装置とからなる処理システムにおいて、前記携帯電話は、前記処理装置に前記所定の機能の実行を指示する指示手段と、前記指示手段による指示を示す指示データを送信する第1送信手段と、前記携帯電話の認証データを送信する第2送信手段とを備え、前記処理装置は、前記携帯電話から送られる前記指示データを受信する第1受信手段と、前記携帯電話から送られる前記認証データを受信する第2受信手段と、前記携帯電話の認証データと、携帯電話毎に定められ、前記指示データの指示によって処理装置が実行する機能を段階的に制限するための権限を示す権限属性とを対応させた認証リストを記憶する認証リスト記憶手段と、前記第2受信手段により受信された認証データを前記認証リストから検索する検索手段とを備え、前記処理装置は、前記検索手段により認証データが検索された場合、その認証データに対応する権限属性に応じて制限された機能の範囲で、前記第1受信手段により受信された指示データに従って前記所定の機能を実行することを特徴とする。
また、請求項2に係る処理システムは、請求項1に記載の処理システムにおいて、前記指示手段は、前記処理装置に未登録の携帯電話の登録を指示する登録指示手段を備え、前記登録指示手段から登録の指示に基づき、前記第1送信手段は前記処理装置に未登録の携帯電話の認証データを含む登録指示データを送り、前記処理装置は、前記登録指示データに従い、前記未登録の携帯電話の認証データと前記権限属性とを対応させて前記認証リストに追加して登録する第1登録手段をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項3に係る処理システムは、請求項1または2に記載の処理システムにおいて、前記処理装置は、前記携帯電話から認証データが送られた時に、前記認証リストに何れかの認証データが既に登録されているか否か判断する判断手段と、前記判断手段が、認証リストには何れの認証データも登録されていないと判断した時に、携帯電話から送られた認証データと最上位の権限属性とを対応させて前記認証リストに登録する第2登録手段とをさらに備えることを特徴とする。
また、請求項4に係る処理システムは、請求項1乃至3に記載の処理システムにおいて、前記処理装置は、前記検索手段により検索された認証データに対する権限属性に応じて制限された機能の範囲を示す機能制限データを送信する第3送信手段を備え、前記携帯電話は、前記第3送信手段から送信される前記機能制限データを受信する第3受信手段を備え、 前記携帯電話は、前記第3受信手段によって受信した前記機能制限データに基づき、前記指示手段が制限された機能の範囲で指示することを特徴とする。
また、請求項5に係る処理システムは、請求項1乃至4に記載の処理システムにおいて、前記認証データは前記携帯電話の電話番号であることを特徴とする。
また、請求項6に係る処理装置は、複数の携帯電話と、所定の機能を実行する処理装置とからなる処理システムに用いられる処理装置であって、前記携帯電話から送られる前記所定の機能の実行を指示する指示データを受信する第1受信手段と、前記携帯電話から送られ、前記携帯電話の認証データを受信する第2受信手段と、前記携帯電話の認証データと、携帯電話毎に定められ、前記指示データの指示によって処理装置が実行する機能を段階的に制限するための権限を示す権限属性とを対応させた認証リストを記憶する認証リスト記憶手段と、前記第2受信手段により受信された認証データを前記認証リストから検索する検索手段とを備え、前記検索手段により認証データが検索された場合その認証データに対応する権限属性に応じて制限された機能の範囲で、前記第1受信手段により受信された指示データに従って前記所定の機能を実行することを特徴とする。
また、請求項7に係る処理装置は、請求項6に記載の処理装置において、前記携帯電話から送られ、前記処理装置に未登録の携帯電話の認証データを含む登録指示データを第1受信手段によって受信する時、前記未登録の携帯電話の認証データと前記権限属性とを対応させて前記認証リストに追加して登録する第1登録手段をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項8に係る処理装置は、請求項6または7に記載の処理装置において、前記携帯電話から認証データが送られた時に、前記認証リストに何れかの認証データが既に登録されているか否か判断する判断手段と、前記判断手段が、認証リストには何れの認証データも登録されていないと判断した時に、携帯電話から送られた認証データと最上位の権限属性とを対応させて前記認証リストに登録する第2登録手段とをさらに備えることを特徴とする。
また、請求項9に係る処理装置は、請求項6乃至8に記載の処理装置において、前記検索手段により検索された認証データに対応する権限属性に応じて制限された機能の範囲を示す機能制限データを前記携帯電話に対して送信する送信手段を備えることを特徴とする。
また、請求項10に係る処理装置は、請求項6乃至9に記載の処理装置において、前記認証データは前記携帯電話の電話番号であることを特徴とする。
請求項1に係る処理システムでは、処理装置には、認証リスト記憶手段によって、認証データと権限属性とを対応させた認証リストが記憶されており、処理装置は、検索手段により認証リストから第2受信手段で受信した認証データを検索した場合、認証データに対応する認証リストの権限属性に応じて制限された機能の範囲で、第1受信手段により受信した指示データに従って前記所定の機能を実行する。これにより、携帯電話から認証データを送ることで処理装置は、携帯電話の認証を行い、認証データに対応付けられた権限属性に応じて制限された機能の範囲で、携帯電話からの指示データに従って所定の機能を実行することができる。つまりは、携帯電話を用いることで、生体認証を行うことなく使う人の認証を行え、また、使う人の権限に応じて機能に制限を設けながら外部から処理装置の操作ができる処理システムを低コストで提供できる。
また、請求項2に係る処理システムでは、携帯電話における指示手段に備わった登録指示手段により、処理装置に未登録の携帯電話の登録を指示すると、第1送信手段は処理装置に未登録の携帯電話の認証データを含む登録指示データを送り、また、登録指示データを受けた処理装置では、第1登録手段が未登録の携帯電話の認証データと権限属性とを対応させて認証リストに追加して登録する。これにより、処理装置を操作することができる携帯電話を追加することができる。
また、請求項3に係る処理システムでは、処理装置は、携帯電話から認証データが送られた時に、判断手段によって認証リストに何れかの認証データが既に登録されているか否か判断する。判断手段が、認証リストには何れの認証データも登録されていないと判断した時には、第2登録手段は、携帯電話から送られた認証データと最上位の権限属性とを対応させて認証リストに登録する。これにより、処理装置を操作することができる最初の携帯電話を登録するにあたり特別な機器や複雑な手段を用いずとも登録することができる。それと共に、その携帯電話には最上位の権限属性が割り付けられる。
また、請求項4に係る処理システムでは、処理装置は、検索手段により検索された認証データに対する権限属性に応じて制限された機能の範囲を示す機能制限データを第3送信手段により携帯電話へ送信する。携帯電話は、第3受信手段により第3送信手段から送信される機能制限データを受信する。そして、携帯電話は、この機能制限データに基づき、指示手段が制限された機能の範囲で指示する。これにより、携帯電話の使用者は、処理装置に対し、機能が制限されていて実行されることのない指示をすることがなくなる。
また、請求項5に係る処理システムでは、認証データは携帯電話の電話番号である。これにより、認証データは個人を区別するために特別に割り振ることなく、既存の電話番号が利用でき、認証データの扱いが手軽になる。
また、請求項6に係る処理装置では、認証リスト記憶手段によって、認証データと権限属性とを対応させた認証リストが記憶されており、検索手段により認証リストから第2受信手段で受信した認証データが検索された場合、認証データに対応する認証リストの権限属性に応じて制限された機能の範囲で、第1受信手段によって受信された指示データに従って前記所定の機能を実行する。これにより、携帯電話から認証データを送ることで処理装置の認証を行い、認証データに対応付けられた権限属性に応じて制限された機能の範囲で、携帯電話からの指示で処理装置を操作することができる。つまりは、携帯電話を用いることで、生体認証を行うことなく使う人の認証を行え、また、使う人の権限に応じて機能に制限を設けながら外部から処理装置の操作ができる低コストな処理システムに用いられる処理装置を提供できる。
また、請求項7に係る処理装置では、処理装置は、携帯電話から送られ、処理装置に未登録の携帯電話の登録を指示するために、未登録の携帯電話の認証データを含む登録指示データを処理装置が受け取ると、第1登録手段が未登録の携帯電話の認証データと権限属性とを対応させて認証リストに追加して登録する。これにより、処理装置を操作することができる携帯電話を追加することができる。
また、請求項8に係る処理装置では、処理装置は、携帯電話から認証データが送られた時に、判断手段によって認証リストに何れかの認証データが既に登録されているか否か判断する。判断手段が、認証リストには何れの認証データも登録されていないと判断した時には、第2登録手段は、携帯電話から送られた認証データと最上位の権限属性とを対応させて認証リストに登録する。これにより、処理装置を操作するために最初に携帯電話を登録するにあたり特別な機器や複雑な手段を用いずとも登録することができる。それと共に、その携帯電話には最上位の権限属性が割り付けられる。
また、請求項9に係る処理装置では、処理装置は、検索手段により検索された認証データに対する権限属性に応じて制限された機能の範囲を示す機能制限データを送信手段により携帯電話へ送信する。これにより、携帯電話の使用者は、この機能制限データに基づき、制限された機能の範囲で指示することで、処理装置に対し、機能が制限されていて実行されることのない指示をすることがなくなる。
また、請求項10に係る処理装置では、認証データは携帯電話の電話番号である。これにより、認証データは個人を区別するために特別に割り振ることなく、既存の電話番号が利用でき、認証データの扱いが手軽になる。
以下、本発明に係る処理システム及び処理装置について、具体化した実施形態に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係る処理システムの概略構成について図1に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る処理システム1の概略構成図であって、携帯電話2と処理装置としてのファクシミリ3とからなる処理システム1を示す概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る処理システム1では、携帯電話2とファクシミリ3とが赤外線通信の一種であるIrDAにより接続されている。尚、常時IrDAにより接続されている訳ではなく、携帯電話からの接続操作により適宜接続される。また、図1には、携帯電話2は1台しか示されていないが、通常の運用状態であれば1台のファクシミリ3に対して携帯電話2は複数台が対応している構成になっている。後程、詳細に説明するが、ファクシミリ3に対して登録を行った携帯電話2だけがファクシミリ3を操作可能である。ファクシミリ3に登録の済んだ携帯電話2及び登録しようとしている携帯電話2が本処理システム1に属する携帯電話2ということになる。通常の運用状態になるまでには、1台も登録された携帯電話2がない状態、及び、1台のみ携帯電話2が登録された状態もある。
IrDAは、周知の技術であるので、その説明の詳細は省略するが、概略を説明すると、通信距離は最大1mであり、通信する装置間に障害物があると通信の妨げになる。また、通信は1対1であり、通信中は互いに相手を確認し合っているので、通信中の装置に対して他の装置が新たに通信を開始しようとしても通信は出来ないようになっている。即ち、通信中は、装置間が仮想的に通信ケーブルで接続されている状態であると言える。
次に、図2を参照して携帯電話2の外観について説明する。図2は、携帯電話2の正面図の模式図である。
携帯電話2は、上下方向のほぼ中心部分にて正面を内側にして上下に開閉可能に折り畳めるようになっている。携帯電話2の下半分の正面部分には、遠隔操作によるファクシミリ3の操作を開始するデバイス操作キー4、カーソルを上へ移動させる上キー5、カーソルを下へ移動させる下キー6、カーソルを左に移動させる左キー7、カーソルを右へ移動させる右キー8、決定キー9、各種の数字や文字、記号を入力する文字キー10、それら各種キーを備えるキーボード11を有し、キーボード11の下方には不図示のマイクを備えている。携帯電話2の上半分の正面部分は、各種設定画面を表示するLCD12、LCD12の上方にはスピーカを備えている。使用者は、マイクと不図示のスピーカにより、通常の携帯電話と同様、音声通話が可能である。携帯電話2の上半分の背面部分は、赤外線の信号を送受信する不図示の赤外線ポートを備えている。携帯電話2の上半分の最上部には、アンテナも備わっている。
次に、ファクシミリ3の外観について説明する(図1参照)。ファクシミリ3においては、キーは電源をON/OFFする電源キー13及び用紙を強制的に送るためのフィードキー14のみ備えられており、それらはファクシミリ3を単体で操作する時に最低限必要となるキーである。また、ファクシミリ3の本体背面に原稿を載せるための載置台15が取り付けられている。ファクシミリ3の本体における載置台15の取り付け部分付近には、ファクシミリ送信するにあたり、原稿を読み込ませるために、載置台15に載せた原稿がファクシミリ3本体に入る不図示の用紙入口が設けられている。また、読み込んだ後の原稿が排出されるための不図示の用紙出口がファクシミリ3本体手前側に設けられている。尚、ファクシミリ3本体には、内部に定形紙を積層して収納する不図示の用紙収納部があり、ファクシミリ受信するにあたっては、その定形紙に受信内容を印刷した後、印刷された定形紙は、前述の不図示の用紙出口から排出される。
また、ファクシミリ3は、文字を表示するようなLCD等の表示手段は備えていない。但し、ファクシミリ3は、電源ON/OFFの状態を把握するため、ON/OFFに合わせて点灯/消灯する不図示のLEDを備えている。さらには、ファクシミリ3は、携帯電話2と赤外線信号の送受信をするために不図示の赤外線ポートをファクシミリ3本体側面に備えている。ファクシミリ3は、通常のファクシミリに備わっている受話器も備えておらず、音声通話は出来ない。
次に、図3は、携帯電話2の機能ブロック図である。携帯電話2は、キーボード11(図2参照)を有して電話番号や各種文字や各種指示を入力するキー入力部20、アンテナ(図2参照)を備え、外部とは無線によりデジタル公衆回線と接続され、音声信号をデジタル信号としてやり取りする電話回線I/F部21を備えている。また、携帯電話2は、LCD12(図2参照)を備えてLCD12に各種設定画面等を表示する表示部22を備えている。また、携帯電話2は、電話機としての機能を実現するために、不図示のマイクを備えて使用者の発する音声を音声信号に変換して入力する音声入力部23、スピーカを備えて外部から送られてきた音声信号を音声に変換して出力する音声出力部24、不図示の赤外線ポートを備え、赤外線通信の一種であるIrDAの方式によって赤外線によるデータの送受信を行うIrDA I/F部25を備えている。
さらに、携帯電話2は、不図示のCPU、携帯電話2を制御するための各種のプログラム及びデータを書き換え不能に記憶する不図示のROM、携帯電話2を制御するための各種のデータを一時的に記憶する不図示のRAM、携帯電話2を制御するための各種のデータを書き換え可能に記憶し、バックアップ電源が無くとも消去することがない不図示のフラッシュROM等からなり、キー入力部20、電話回線I/F21、表示部22、音声入力部23、音声出力部24、IrDA I/F部25を制御する制御部26を備えている。
次に、図4は、ファクシミリ3の機能ブロック図である。ファクシミリ3は、電源をON/OFFする電源キー13(図1参照)及び用紙を強制的に送るためのフィードキー14(図1参照)を有してキー入力を受け付けるキー入力部27、外部とは電話線によりアナログ公衆回線と接続され、原稿の画像情報が変換した音声信号をアナログ信号としてやり取りする電話回線I/F部28を備えている。また、ファクシミリ3は、不図示の赤外線ポートを備え、赤外線通信の一種であるIrDAの方式によって赤外線によるデータの送受信を行うIrDA I/F部29を備えている。
また、ファクシミリ3は、ファクシミリ送信するにあたり、原稿から画像情報を光学的に読み取る不図示のスキャナ、不図示の用紙搬送ローラ、不図示のモータ等を備えて画像情報を読み取る原稿読み取り部30を備えている。また、ファクシミリ3は、不図示の印刷ヘッド、不図示の用紙搬送ローラ、不図示のモータ等を備えて外部から音声信号として送られてきた原稿の画像情報を印刷して排紙する印刷部31を備えている。
ファクシミリ3は、他に、認証リストを記憶する認証リスト記憶部32、権限・機能対応情報を記憶する権限・機能対応情報記憶部33、短縮ダイヤルリストを記憶する短縮ダイヤルリスト記憶部34を備えている。認証リスト、権限・機能対応情報、短縮ダイヤルリストについては、後述して詳細に説明する。認証リスト、短縮ダイヤルリストは、本実施形態に係る処理システム1の運用中に更新されることがあるため、認証リストを記憶する認証リスト記憶部32、短縮ダイヤルリストを記憶する短縮ダイヤルリスト記憶部34は不図示のフラッシュROMにより構成されている。権限・機能対応情報については、本実施形態に係る処理システム1の運用中に更新されることはないので、不図示のROMにより構成される。但し、権限・機能対応情報についても、運用中に自由に変えられる仕様にしてもよい。その時は、権限・機能対応情報記憶部33をフラッシュROMにより構成することが望ましい。
さらに、ファクシミリ3は、不図示のCPU、ファクシミリ3を制御するための各種のプログラム及びデータを書き換え不能に記憶する不図示のROM、ファクシミリ3を制御するための各種のデータを一時的に記憶する不図示のRAM、ファクシミリ3を制御するための各種のデータを書き換え可能に記憶し、バックアップ電源が無くとも消去することがない不図示のフラッシュROM等からなり、キー入力部27、電話回線I/F28、IrDA I/F部29、原稿読み取り部30、印刷部31、認証リスト記憶部32、権限・機能対応情報記憶部33、短縮ダイヤルリスト記憶部34を制御する制御部35を備えている。
制御部35の不図示のRAMは、原稿読み取り部30が読み取った画像情報や電話回線I/F28により受信した画像情報を格納するイメージバッファを備えている。
尚、電源のON/OFF状態を表す不図示のLEDは、図4においても省略されているが、LEDの制御は制御部35により直接行われる。
次に、図5を参照してファクシミリ3の認証リスト記憶部32に記憶されている認証リスト40について説明する。図5は、認証リスト40を例示した模式図である。
認証リスト40はレコードの集合であって、各レコードは、管理番号41、権限ID42、電話番号43という各項目のデータからなっている(以後、このレコードを認証レコードと称する)。認証レコード1件が1台の携帯電話2の登録情報を表している。認証リスト40では、認証レコード毎に番号を付して管理しており、それを示す項目が管理番号41である。本実施形態の処理システム1では、各人がそれぞれ専用に所持する携帯電話2からIrDAによる遠隔操作によってファクシミリ3を操作するようになっており、ファクシミリ3は、認証リスト40に認証レコードが登録された携帯電話2からしか遠隔操作できない。認証リスト40への認証レコードの登録は、本実施形態の処理システム1の運用中に適宜行われ、管理番号41は、単純に認証レコードが登録された順番を表している。
また、本実施形態の処理システム1では、ファクシミリ3を使用する人毎にファクシミリ3で実行させる機能に制限を加えており、その制限の程度(権限)を示す項目が権限ID42である。権限には3段階あり、権限の強い方から、管理者権限、副管理者権限、使用者権限とある。即ち、「最上位の権限属性」という場合、「管理者権限」のことである。管理者権限とは、ファクシミリ3の全機能を実行可能であって、処理システム1のシステム全体を管理する管理者に与えられる権限である。副管理者権限とは、ファクシミリ3の一部機能に制限が加えられ、管理者を補佐する人(副管理者)に与えられる権限である。使用者権限とは、システムの設定に関わる機能が制限された通常の使用者に与えられる権限である。権限IDが、“00”は管理者権限、“01”は副管理者権限、“02”は使用者権限を示している。本実施形態においては、管理者権限は最初に登録された人、一人のみが持つことになる。他の権限に関しては特に制限はない。
また、ファクシミリ3の操作に使われる携帯電話2の電話番号を示す項目が電話番号43である。この電話番号は携帯電話2の認証時に、携帯電話2を識別するために使用され、ダイヤルするためには使われない。尚、これ以降の記載において、“ファクシミリ3に携帯電話2を登録する”、或いは、“認証リスト32に認証レコードを登録する”と記載することがあってもそれは同じことを意味する。また、“携帯電話2の権限”と“携帯電話2を使用する使用者の権限”についても、便宜上、一人の使用者は、携帯電話2を1台のみ所持していることとして同じ意味とする。
図5には、認証リスト40に登録された上位5件分の認証レコードが示され、それ以降の認証レコードは省略されて示されている。1件目の認証レコードは、管理番号41が“01”、権限ID42が“00”、電話番号43が“0901110000”であり、2件目の認証レコードは、管理番号41が“02”、権限ID42が“01”、電話番号43が“0902221111”であり、3件目の認証レコードは、管理番号41が“03”、権限ID42が“01”、電話番号43が“0903332222”であり、4件目の認証レコードは、管理番号41が“04”、権限ID42が“02”、電話番号43が“0904443333”であり、5件目の認証レコードは、管理番号41が“05”、権限ID42が“01”、電話番号43が“0905554444”である。
次に、図6を参照してファクシミリ3の権限・機能対応情報記憶部33に記憶されている権限・機能対応情報44について説明する。図6は、権限・機能対応情報44を示した模式図である。
権限・機能対応情報44は、権限毎に、ファクシミリ3で実行可能な機能の一覧を示した表である。そのため、権限・機能対応情報44は、権限ID45と機能46の2つの項目からなる。権限ID45に格納される数値とその意味は、前述の認証リスト40(図5参照)での数値及び意味と同じである。機能46には、各権限において、ファクシミリ3で実行可能な全機能が示されている。
機能46には、具体的には、管理者権限(権限IDが“00”)に対応する欄には、“FAX送信、FAX受信確認、FAX受信印刷、短縮ダイヤルFAX送信、短縮ダイヤルリスト送信、短縮ダイヤル設定、ログ閲覧、新規携帯電話登録”が格納され、副管理者権限(権限IDが“01”)に対応する欄には、“FAX送信、FAX受信確認、FAX受信印刷、短縮ダイヤルFAX送信、短縮ダイヤルリスト送信、ログ閲覧”が格納され、使用者権限(権限IDが“02”)に対応する欄には、“FAX送信、FAX受信確認、FAX受信印刷、短縮ダイヤルFAX送信、短縮ダイヤルリスト送信”が格納されている。尚、“FAX”は“ファクシミリ”を意味する(以下同様)。
管理者権限に対応した欄には、携帯電話2からファクシミリ3の遠隔操作をする機能は全て格納されている。副管理者権限に対応した欄には、管理者権限に対応した欄に格納されている機能から、“短縮ダイヤル設定”と“新規携帯電話登録”の2つの機能が除かれている。使用者権限に対応した欄には、副管理者権限に対応した欄に格納されている機能から、“ログ閲覧”の機能が除かれている。
ここで、“FAX送信”とは、ファクシミリ3から原稿をファクシミリ送信する機能であるが、ファクシミリ送信する度に、送信先の電話番号を、一桁ずつ文字キー10(図2参照)による数字入力によって設定する機能である。ファクシミリ3は、外部からファクシミリ受信すると受信した画像情報を一時記憶しておく。“FAX受信確認”とは、ファクシミリ受信した画像情報があるか否かを確認する機能である。尚、受信した画像情報がファクシミリ3に記憶されていた場合は、その画像情報をファクシミリ3から携帯電話2に転送し、携帯電話2のLCD12(図2参照)に表示させて画像の内容を確認することもできる。
“FAX受信印刷”とは、ファクシミリ3にてファクシミリ受信して一時記憶した画像情報があるか否か確認し、記憶した画像情報があった場合は、印刷して出力する機能である。“短縮ダイヤルFAX送信”とは、ファクシミリ3によるファクシミリ送信の一種ではあるが、“FAX送信”が送信先の電話番号を、一桁ずつ一々設定していたことと異なり、予め、ファクシミリ3に使用頻度の高い電話番号を登録しておき、登録しておいた電話番号の中から電話番号を選択することで、電話番号の設定を行う機能である。電話番号の選択には、各数字に対応した文字キー10(図2参照)に、電話番号が割り付けられているので、使用者は、所望の電話番号が割り付けられた数字に対応した文字キー10を押下する。尚、“短縮ダイヤルFAX送信”では、使用者は、予め登録された電話番号を全て使用できるわけではなく、この機能においても、権限に応じ、許可された電話番号のみを使用することができる。
“短縮ダイヤルリスト送信”とは、予め登録された使用頻度の高い電話番号の一覧である短縮ダイヤルリスト(詳細は後述)を、ファクシミリ3から携帯電話2に転送する機能である。“短縮ダイヤルFAX送信”に先立って“短縮ダイヤルリスト送信”を行う必要がある。“短縮ダイヤル設定”とは、短縮ダイヤルリスト(詳細は後述)に使用頻度の高い電話番号を追加登録する機能である。
“ログ閲覧”とは、ファクシミリ3におけるファクシミリ送受信の履歴をファクシミリ3から取り寄せて確認する機能である。その履歴には、送受信の別、送受信の日時、送信の場合は送信者の携帯電話2の電話番号、受信の場合は送信元の電話番号等が含まれる。尚、ファクシミリ送受信のみの履歴だけでなく、ファクシミリ3の操作全ての履歴を取るように“ログ閲覧”機能を構成してもよい。“新規携帯電話登録”とは、ファクシミリ3を遠隔操作可能な携帯電話を新規に登録する機能である。この機能を実行することで、前述の認証リスト40(図5参照)に、レコードが追加される。
権限・機能対応情報44は、携帯電話2から所定の機能の実行が指示された場合、ファクシミリ3において、その携帯電話2の権限で実行可能な指示か否かが判断される時に参照される。その他に、携帯電話2とファクシミリ3との接続開始時に、ファクシミリ3が携帯電話2に対して、初めにその携帯電話2の権限で実行可能な全機能を通知し、携帯電話2はそれを受けて、その携帯電話2の権限で実行可能な機能の中から使用者に機能を選ばせてファクシミリ3に指示を出させることを行っており、携帯電話2の権限に応じた実行可能な全機能を通知する時にも、権限・機能対応情報44は参照される。このように、予め、携帯電話2に、その携帯電話2の権限で実行可能な機能を通知して、携帯電話2にその通知された機能の範囲内で使用者に機能を選ばせて、ファクシミリ3に対する指示を出させることは、使用者に使用不能な機能の指示を出させる無駄を廃することができる。
尚、機能46には、各権限において、ファクシミリ3で実行可能な全機能を示しているが、各権限において、ファクシミリ3で実行不能な全機能を示すようにしてもよい。
次に、図7を参照してファクシミリ3の短縮ダイヤルリスト記憶部34に記憶されている短縮ダイヤルリスト47について説明する。図7は、短縮ダイヤルリスト47を例示した模式図である。
短縮ダイヤルリスト47は前述の“短縮ダイヤル設定”や“短縮ダイヤル送信”等の機能で使用されるリストである。短縮ダイヤルリスト47はレコードの集合であって、各レコードは、割付キー48、権限ID49、電話番号50、名称51、備考52という各項目のデータからなっている(以後、このレコードを短縮ダイヤルレコードと称する)。短縮ダイヤルレコード1つが1件の短縮ダイヤルの登録情報を表している。割付キー48は、数字を表す文字キー10(図2参照)の内、電話番号を割り付けるキーを示す項目である。“短縮ダイヤルFAX送信”においては、予め登録されている全ての電話番号を全ての使用者が使用可能な訳ではなく、使用者はその権限に応じて使用可能な電話番号と使用不能な電話番号とがある。そのため、権限ID49は、ある電話番号に対し、どの権限の人が使用可能かを示す項目である。権限ID49の欄に設定されている数値の意味は、認証リスト40(図5参照)の権限ID42と同じである。尚、権限ID49の欄には、使用不能な権限が格納されるようにしてもよい。
電話番号50の欄には、予め登録された電話番号が格納されている。名称51の欄は、予め登録された電話番号の示す名称が格納されている。備考52の欄には、その名称に補足する説明が格納されている。尚、備考52の欄は、空欄でもよい。
図7には、短縮ダイヤルリスト47に登録された上位4件分の短縮ダイヤルレコードが示され、それ以降の短縮ダイヤルレコードは省略されて示されている。1件目の短縮ダイヤルレコードは、割付キー48が“1”キー、権限ID49が“00”、電話番号50が“0330000000”、名称51が“○○○会社”、備考52が“父の会社の取引先”である。2件目の短縮ダイヤルレコードは、割付キー48が“2”キー、権限ID49が“00”及び“01”、電話番号50が“0330000001”、名称51が“△△△会社”、備考52が“父の会社”である。
3件目の短縮ダイヤルレコードは、割付キー48が“3”キー、権限ID49が“00”及び“01”、電話番号50が“0330000002”、名称51が“□□□会社”、備考52が“母の会社”である。4件目の短縮ダイヤルレコードは、割付キー48が“4”キー、権限ID49が“00”、“01”及び“02”、電話番号50が“0330000003”、名称51が“▽△□さん”、備考52が“子供の友達”である。
そのため、1件目から4件目の短縮ダイヤルレコードに関しては、管理者権限の人は全て短縮ダイヤルレコードを使用した短縮ダイヤル送信が可能であるが、副管理者権限の人は1件目の短縮ダイヤルレコードを使用した短縮ダイヤル送信は不能であり、使用者権限の人に至っては、4件目の短縮ダイヤルレコードを使用した短縮ダイヤル送信しか許されない。
次に、図8を参照して携帯電話2のLCD12に表示される新規携帯電話登録画面を説明する。図8は、新規携帯電話登録画面の模式図である。
図8に示すように、画面の最上部には、“新規携帯電話登録”というタイトルが表示されている。その下に“決定キーで登録されます”の表示があり、これは、後述の権限設定欄61、電話番号設定欄62において権限及び電話番号を設定後、決定キー9(図2参照)を押下することで、ファクシミリ3に対する新規携帯電話登録処理が行われることを示している。
その下には、権限設定欄61があり、ここには、左に“副管理者”、右に“使用者”の選択肢が配置されている。左側の“副管理者”を囲む実線の四角と、右側の“使用者”を囲む波線の四角とが描かれているが、これは、実線で囲まれている“副管理者”が選択状態にあることを示している。この状態から右カーソルキー8を押下すると、“副管理者”を囲む四角が破線に、“使用者”を囲む四角が実線に変わり、“使用者”が選択された状態に変わる。さらに、この状態から左カーソルキー7を押下すると、“副管理者”を囲む四角が実線に、“使用者”を囲む四角が破線に戻り、“副管理者”が選択された状態に戻る。このように“副管理者”または“使用者”の選択状態の変更は、左カーソルキー7と右カーソルキー8の何れかを押下することで行うことができる。新規携帯電話登録画面の表示直後においては、“使用者”が選択状態にあり、図8に示す状態は、左カーソルキー7を押下した結果である。
さらに、権限設定欄61の下には、電話番号設定欄62があり、ここには、電話番号を入力するための入力枠が設けられている。電話番号の入力には、文字キー10(図2参照)を使用するが、図8に示す状態は、何も電話番号の入力がない状態である。
尚、権限設定欄61は、その外側を実線の四角で囲まれ、電話番号設定欄62は、波線の四角で囲まれている。これは、図8に示す状態においては、権限設定欄61が選択状態にあることを示している。この状態から下カーソルキー6を押下すると、権限設定欄61を囲む四角が破線に、電話番号設定欄62を囲む四角が実線に変わり、電話番号設定欄62が選択された状態に変わる。さらに、この状態から上カーソルキー5を押下すると、権限設定欄61を囲む四角が実線に、電話番号設定欄62を囲む四角が破線に戻り、権限設定欄61が選択された状態に戻る。このように権限設定欄61または電話番号設定欄62の選択状態の変更は、上カーソルキー5と下カーソルキー6の何れかを押下することで行うことができる。権限設定欄61及び電話番号設定欄62は、選択状態にある時にそれへの設定が可能である。新規携帯電話登録画面の表示直後においては、権限設定欄61が選択状態にある。
次に、図9〜図11を参照して携帯電話2のLCD12に表示されるメニュー選択画面を説明する。図9は、管理者権限の携帯電話2におけるメニュー選択画面の模式図であり、図10は、副管理者権限の携帯電話2におけるメニュー選択画面の模式図あり、図11は、使用者権限の携帯電話2におけるメニュー選択画面の模式図である。
図9に示すように、画面の最上部には、“メニュー選択”というタイトルが表示されている。その下に“決定キーで登録されます”の表示があり、これは、メニューを設定後、決定キー9(図2参照)を押下することで、ファクシミリ3に対して選択した機能の実行指示が行われることを示している。
その下には、選択可能な機能の名前が上下に並んでいる。具体的には図9に示すように、“FAX送信”、“FAX受信確認”、“FAX受信印刷”、“短縮ダイヤルFAX送信”、“短縮ダイヤル設定”、“ログ閲覧”、“新規携帯電話登録”の7つと“終了”とが並んでいる。“終了”を除く7つの機能名は、前述の権限・機能対応情報44(図6参照)の管理者権限で実行可能な全機能の内の“FAX送信”、“FAX受信確認”、“FAX受信印刷”、“短縮ダイヤルFAX送信”、“短縮ダイヤル設定”、“ログ閲覧”、“新規携帯電話登録”の7つに対応している。
図9のメニュー選択画面63に、管理者権限で実行可能な全機能の内の“短縮ダイヤルリスト送信”に対応する機能名が選択肢として含まれていない理由は以下の通りである。使用者が携帯電話2から“短縮ダイヤルFAX送信”を選択した場合、先ず携帯電話2はファクシミリ3へ“短縮ダイヤルリスト送信”の指示を出し、それを受けたファクシミリ3は、携帯電話2へ前述の短縮ダイヤルリスト47(図7参照)を送り、それを受けた携帯電話2で、使用者が短縮ダイヤルリスト47から読み出した短縮ダイヤルを表示した画面を見て、所望の短縮ダイヤルを選択し、携帯電話2は、ファクシミリ3に対し“短縮ダイヤルFAX送信”の指示を出す。このように、図9のメニュー選択画面63に表示される選択肢“短縮ダイヤルFAX送信”には、“短縮ダイヤルリスト送信”と“短縮ダイヤルFAX送信”の2つの機能が対応しているからである。
メニュー選択画面63、65、66に表示される各選択肢と権限・機能対応情報44(図6参照)に格納されている各機能とは、このように必ずしも1対1には対応していない。それらが、互いに対応している機能同士であっても、必ずしも表現が同じとは限らない。
即ち、携帯電話2は、携帯電話2をファクシミリ3が認証した時に、ファクシミリ3から携帯電話2に対して、遠隔操作を許可する機能として送った機能一覧を、携帯電話2から操作可能な機能に翻訳してまとめ直す。その後、そのまとめ直した機能に対応する機能名が割り付けられ、選択肢としてメニュー選択画面63、65、66に表示される。
再び、図9のメニュー選択画面63の説明に戻る。機能を表す複数の選択肢の内、1つの選択肢にはその左に“>”という形のカーソル64が表示され、これでその選択肢が選択状態にあることを示している。このカーソル64は上下に移動可能であり、上カーソルキー5と下カーソルキー6の何れかを押下することでカーソル64の移動を行うことができる。メニュー選択画面63の表示直後は、先頭の選択肢“FAX送信”の左にカーソル64が位置し、この“FAX送信”が選択されている。使用者が上カーソルキー5または下カーソルキー6を押下してカーソル64を“終了”の左へ移動させて“終了”を選択した状態で決定キー9を押下した場合、メニュー選択画面63が終了する。
図10に示されるメニュー選択画面65は、権限が副管理者に対応したメニュー選択画面であり、図9に示されるメニュー選択画面63とは、表示される選択肢の組合せのみが異なる。メニュー選択画面65で表示される選択肢は、具体的には、“FAX送信”、“FAX受信確認”、“FAX受信印刷”、“短縮ダイヤルFAX送信”、“ログ閲覧”の5つと“終了”であり、“終了”を除く5つは、前述の権限・機能対応情報44(図6参照)の副管理者権限で実行可能な全機能である“FAX送信”、“FAX受信確認”、“FAX受信印刷”、“短縮ダイヤルFAX送信”、“ログ閲覧”の5つに対応している。尚、“短縮ダイヤルリスト送信”機能は前述した通り、選択肢“短縮ダイヤルFAX送信”に対応しており、その選択肢はメニュー選択画面65に含まれない。
同様に、図11で示されるメニュー選択画面66は、権限が使用者に対応したメニュー選択画面であり、図9に示されるメニュー選択画面63とは、表示される選択肢の組合せのみが異なる。メニュー選択画面66に表示される選択肢は、具体的には、“FAX送信”、“FAX受信確認”、“FAX受信印刷”、“短縮ダイヤルFAX送信”の4つと“終了”であり、“終了”を除く4つは、前述の権限・機能対応情報44(図6参照)の使用者権限で実行可能な全機能である“FAX送信”、“FAX受信確認”、“FAX受信印刷”、“短縮ダイヤルFAX送信”の4つに対応している。尚、“短縮ダイヤルリスト送信”機能は前述した通り、選択肢“短縮ダイヤルFAX送信”に対応しており、その選択肢はメニュー選択画面66に含まれない。
次に、図12〜図16を参照して本実施形態に係る処理システム1に用いられる携帯電話2及びファクシミリ3の動作について説明する。先ず、図12及び図16を参照して本実施形態に係る処理システム1に用いられる携帯電話2のメイン処理及びファクシミリ3のメイン処理について両者を対比しながら説明する。図12は、携帯電話2のメイン処理のフローチャートである。図16は、ファクシミリ3のメイン処理のフローチャートである。尚、図12に示される処理は、制御部26により実行され、図16に示される処理は、制御部35により実行される。
先ず、図12の携帯電話2のメイン処理について説明する。携帯電話2の使用者が、不図示の電源キーを押下すると、ステップ1(S1。ステップはSと表記する。以下同様)で、携帯電話2が起動し、制御部26の不図示のRAMに格納されている各種の変数やバッファが初期化される。また、制御部26は、表示部22に対しLCD12に電話の着信待ち受け画面を表示させる他、携帯電話2の各部に対し各種の初期化処理を行わせる。その後、S2に移行する。S2では、キー押下が受け付けられる。その後、S3に移行する。S3では、携帯電話2のデバイス操作キー4が押下されたか否かが判断される。デバイス操作キー4が押下されなかったと判断された場合(S3:NO)は、S4に移行し、デバイス操作キー4が押下されたと判断された場合(S3:YES)は、S5に移行する。S4では、電話の着信待ち受け画面が表示されている状態で、デバイス操作キー4以外のキーが押下された場合の処理や、外部から掛かってきた電話を受ける処理等、その他の処理を行う。この中には、携帯電話2の電源をOFFする処理や、電話で通話する処理、インターネットに接続して電子メールを送受信する処理、同じくインターネットに接続して特定のサーバから楽曲データ、ゲームソフト、その他のソフト及びデータをダウンロード若しくはアップロードする処理も含む。
一方、S5では、制御部26は、IrDA I/F部25に、デバイス(処理装置とも称することがある)であるファクシミリ3に対し、IrDAの形式による赤外線信号により接続要求信号を送出するよう指示する。その後、S6に移行する。
ここで、一旦、図12の参照による携帯電話2の動作の説明を中断し、図16を参照してファクシミリ3の動作を説明する。
図16に示すように、ファクシミリ3の電源キー13が押下されると、S51で、ファクシミリ3が起動し、制御部35の不図示のRAMに格納されている各種の変数やバッファが初期化される。また、制御部35は、不図示のLEDを点灯させる他、ファクシミリ3の各部に対し各種の初期化処理を行わせる。その後、S52に移行する。
S52では、制御部35により、IrDA I/F部29で、IrDAの形式での赤外線信号による接続要求信号を受信したか否かが判断される。この接続要求信号は、前述した図12のS5において、携帯電話2から送出された信号である。接続要求信号を受信していないと判断された時(S52:NO)は、S53に移行する。接続要求信号を受信したと判断された時(S52:YES)は、S54に移行する。
S53では、制御部35は、電源キー13(図1参照)押下時の電源OFF処理や、フィードキー14(図1参照)押下時の用紙フィード処理、外部から電話回線I/F28によってファクシミリデータを受信した時に制御部35の不図示のイメージバッファに原稿イメージを格納する処理等を行わせる。
一方、S54では、制御部35は、IrDA I/F部29に対し、S52において接続要求信号を送出した送出元である携帯電話2に、接続完了ステータスを送出させる。この接続完了ステータスでもって、携帯電話2の制御部26が後述する図12のS6で“接続できたか否か”を判断する。その後、S55に移行する。
ここで、一旦、図16の参照によるファクシミリ3の動作説明を中断し、図12の参照による携帯電話2の動作説明に戻る。
図12のS6では、携帯電話2のIrDA I/F部25が、前述の図16のS54においてファクシミリ3から送られるIrDAの形式による赤外線信号によって接続完了ステータスを受信したか否かが判断される。それにより、携帯電話2がファクシミリ3に接続されたか否かが判断される。
IrDA I/F部25が接続完了ステータスを受信しなかったと判断された場合、それは、携帯電話2がファクシミリ3に接続されなかったことを意味し、IrDA I/F部25が接続完了ステータスを受信したと判断された場合、それは、携帯電話2がファクシミリ3に接続されたことを意味する。携帯電話2がファクシミリ3に接続できなかったと判断された場合(S6:NO)、S7に移行し、携帯電話2がファクシミリ3に接続できたと判断された場合(S6:YES)、S8に移行する。尚、以後特に断らない限り、携帯電話2とファクシミリ3の間において行われるデータの送受信は、IrDAの形式による赤外線信号によって行われることとする。
S7では、制御部26は、表示部22に対し、携帯電話2がファクシミリ3に正常に接続できなかった旨を示すエラー画面をLCD12に表示させる。その後、再び、S2に移行する。
一方、S8では、携帯電話2の制御部26は、IrDA I/F部25に、ファクシミリ3に対し、この携帯電話2の電話番号を送出するよう指示する。その後、S9に移行する。
ここで、一旦、図12の参照による携帯電話2の動作説明を中断し、図16の参照によるファクシミリ3の動作説明に戻る。
図16のS55では、制御部35により、IrDA I/F部29で、IrDAの形式での赤外線信号による電話番号を受信したか否かが判断される。この電話番号は、前述した図12のS8において、携帯電話2から送出された携帯電話2自身の電話番号である。電話番号を受信したと判断された場合(S55:YES)は、S56に移行する。電話番号を受信していないと判断された場合(S55:NO)は、再びS55に移行し、制御部35は、電話番号の受信を待つ。
S56では、制御部35は、S55で受信した携帯電話2の電話番号を、前述の認証リスト40(図5参照)で検索する。その後、S57に移行する。
S57では、S55で受信した携帯電話2の電話番号が、既に登録済みか否かが判断される。この判断は、S56において、電話番号が認証リスト40から検索されたか否かによって決められる。この判断は、電話番号が認証リスト40から検索された時は既に登録済みであるとされ、電話番号が認証リスト40から検索されなかった時は登録済みでないとされる。登録済みであると判断される場合(S57:YES)は、S62に移行し、登録済みでないと判断される場合(S57:NO)は、S58に移行する。
S58では、認証リスト40(図5参照)に1件の電話番号も登録されていないか否かが判断される。1件の電話番号も登録されていないと判断された場合(S58:YES)は、S61に移行し、何れかの電話番号は登録されていると判断された場合(S58:NO)は、S59に移行する。
S59では、制御部35は、IrDA I/F部29に対し、認証できなかった旨を示すエラーステータスを送出させる。その後、S60に移行する。
S60では、制御部35は、IrDA I/F部29に対し、接続を終了する処理を行わせる。その後、再びS52に移行する。
次に、S58において、認証リスト40(図5参照)に1件の電話番号も登録されていないことが判断された場合(S58:YES)に移行するS61について説明する。
S61では、権限IDを管理者権限(00)として、認証リスト40(図5参照)に登録する。その後、S62に移行する。
S62では、認証リスト40から、S55で受信した携帯電話2の電話番号に対応した権限IDを読み出す。そして、権限・機能対応情報44(図6参照)からその権限IDに対応した機能の一覧を読み出す。その後、S63に移行する。
S63では、制御部35は、IrDA I/F部29に対し、S62において、権限・機能対応情報44(図6参照)から読み出された機能の一覧を送出させる。ここで送出された機能一覧のデータは、後述する図12のS9において、携帯電話2がファクシミリ3に認証されたと判断される元となる受信データに対応する。その後、S64に移行する。
また、S57において、S55で受信した携帯電話2の電話番号が既に登録済みであると判断された時(S57:YES)にS62に移行する場合についても、最初の携帯電話2の登録時(S57:NO、S58:YES)と同様に、制御部35は、認証リスト40から、S55で受信した携帯電話2の電話番号に対応した権限IDを読み出し、権限・機能対応情報44(図6参照)からその権限IDに対応した機能の一覧を読み出し(S62)、IrDA I/F部29に対し、その読み出された機能の一覧を送出させ(S63)、S64に移行する。
ここで、再び、図16の参照によるファクシミリ3の動作説明を中断し、図12の参照による携帯電話2の動作説明に戻る。
図12のS9では、制御部26は、ファクシミリ3から送出されるデータが、図16のS63によって送出される実行可能な全機能か、図16のS59によって送出されるエラーステータスかによって、ファクシミリ3に認証されたか否かを判断している。S9において、ファクシミリ3に認証されなかったと判断した場合(S9:NO)は、S10に移行し、ファクシミリ3に認証されたと判断した場合(S9:YES)は、S11に移行する。S10では、制御部26は、IrDA I/F部25に対し、ファクシミリ3との接続を終了する処理を行わせる。携帯電話2はファクシミリ3に認証されてはいないが、接続はしている。ここでいう接続とは、IrDAの形式で、常時短い周期で赤外線信号を送受信し続けることで互いの存在を確かめ合っていることを指している。尚、このIrDAの接続に係り、常時行われている赤外線信号の送受信については、公知の技術であるので、説明を省略する。その後、S7に移行する。S7では、前述したように、制御部26は、表示部22に対し、携帯電話2がファクシミリ3に正常に接続できなかった旨を示すエラー画面をLCD12に表示させる。その後、再び、S2に移行する。
一方、S11では、ファクシミリ3から送出されたデータであって、S9の判断ステップで判断されたデータから自らの権限で実行可能なファクシミリ3の全機能が読み出される。この読み出された全機能は、元々は、ファクシミリ3の権限・機能対応情報記憶部33に記憶されていた権限・機能対応情報44(図6参照)から携帯電話2の権限に対応したデータを抽出してできている。その後、S12に移行する。
S12では、制御部26は、S11において取得した全機能の範囲内で、携帯電話2からデバイスであるファクシミリ3を遠隔操作するメニュー選択処理(詳細は図13を参照して後述)を行う。その後、再び、S2に移行する。
これにより、図12の参照による携帯電話2のメイン処理の動作説明を終了し、図16の参照によるファクシミリ3の動作説明に戻る。
図16のS64では、制御部35は、図17を用いて後述する機能実行処理を行う。その後、再びS52に移行する。
以上で、図16の参照によるファクシミリ3のメイン処理の動作説明を終了する。
次に、図13〜図15を参照して本実施形態に係る処理システム1に用いられる携帯電話2のメニュー選択処理、及び、図17を参照して本実施形態に係る処理システム1に用いられるファクシミリ3の機能実行処理について両者を対比しながら説明する。図13は、図12のS12から呼び出される携帯電話2のメニュー選択処理のフローチャートである。図14は、図13のS24から呼び出される携帯電話2の新規携帯電話登録処理のフローチャートである。図15は、図13のS26から呼び出される携帯電話2の短縮ダイヤルFAX送信処理のフローチャートである。図17は、図16のS64から呼び出される機能実行処理のフローチャートである。尚、図13〜図15に示される処理は、制御部26により実行され、図17に示される処理は、制御部35により実行される。
先ず、図13の携帯電話2のメニュー選択処理について説明する。
S21では、携帯電話2の制御部26が、図12のS11によって取得した機能であり、かつ、携帯電話2に対してファクシミリ3が遠隔操作を許可した機能に対応した選択肢を持つメニュー選択画面(63、65、66の何れか)を表示させる。
尚、本実施形態の処理システムにおいては、このメニュー選択画面を表示するにあたり、ファクシミリ3から実行可能な機能の一覧を送出するようにしているが、携帯電話2毎に自身の権限IDを覚えさせてもよい。また、ファクシミリ3からは実行可能な機能の一覧に替えて権限IDを送出するようにしてもよい。その場合、携帯電話2では、その権限IDに基づいて、メニュー選択画面に表示させる選択肢を選ぶことになる。
S21の後は、S22に移行する。S22では、キー操作を受け付けて使用者からの機能選択を待つ。その後、S23に移行する。S23では、選択された機能が、新規携帯電話番号登録か否かが判断される。選択された機能が、新規携帯電話番号登録であると判断された場合(S23:YES)は、S24に移行し、選択された機能が、新規携帯電話番号登録でないと判断された場合(S23:NO)は、S25に移行する。
S24では、新規携帯電話登録処理が実行される。その後、S21に再び移行する。
ここで、図13の参照による携帯電話2のメニュー選択処理の動作説明を中断し、図14を参照して同じく図13のS24で実行される新規携帯電話登録処理の動作説明を行う。
先ず、図14のS31では、制御部26は、表示部22に対し、前述の新規携帯電話登録画面60(図8参照)を表示させる。その後、S32に移行する。
S32では、使用者に権限と電話番号を設定させるよう、キー入力が受け付けられる。その後、S33に移行する。
S33では、決定キー9が押下されたか否かが判断される。決定キー9が押下されたと判断された場合(S33:YES)は、S34に移行し、決定キー9が押下されなかったと判断された場合(S33:NO)は、再びS32に移行する。
S34では、制御部26は、IrDA I/F部25に対し、デバイスであるファクシミリ3に赤外線信号で新規携帯電話登録コマンドを送出させる。尚、新規携帯電話登録コマンドには、新規携帯電話登録画面60(図8参照)において使用者に入力させた権限に関する情報と電話番号とをパラメータに含んでいる。その後、S35に移行する。
ここで、一旦、図14の参照による携帯電話2の動作説明を中断し、図17の参照によるファクシミリ3の動作説明を行う。
図17のS71では、制御信号が受け付けられる。制御信号は、IrDA形式の赤外線信号として所定のフォーマットで送出され、IrDA I/F部29で受信される。ここで受け付けられる制御信号(コマンド)は、例として、携帯電話2の処理を示すフローチャートの内、図13のS28で送出される終了コマンド、図14のS34で送出される新規携帯電話登録コマンド、図15のS41で送出される短縮ダイヤルリスト送信コマンド、同じく図15のS46で送出される短縮ダイヤルFAX送信コマンド等がある。コマンドが受け付けられるとS72に移行する。
S72では、受け付けられたコマンドが有効なコマンドであるか否かが判断される。これには、S62の処理の中で、認証リスト40(図5参照)から携帯電話2の電話番号に応じた権限IDが読み出され、それがそのまま保持されると共に、権限・機能対応情報44(図6参照)から権限IDに応じた機能一覧が読み出され、それがそのまま保持されている。それにより、受け付けられたコマンドが、その読み出された機能一覧に含まれているか否かにより有効な機能か否かが判断される。
S72において、受信したコマンドが有効なコマンドでないことが判断された場合(S72:NO)は、S73に移行し、受信したコマンドが有効なコマンドであることが判断された場合(S72:YES)は、S74に移行する。
S73では、制御部35は、IrDA I/F部29に無効なコマンドである旨を表すエラーステータスを送出させる。このエラーステータスに対応する携帯電話2側の処理は、本実施形態においては、一部のコマンドを除き備えていない。それは、携帯電話2の処理プログラムが、ファクシミリ3の処理プログラムに完全に対応しており、携帯電話2から使用者が機能を選択する段階で、ファクシミリ3から送られた機能一覧の範囲内で、使用者には機能を選択させるように構成されているからである。
しかし、例えば、携帯電話2側の処理プログラムが、ファクシミリ3から送られた使用可能な機能一覧の範囲内で、使用者に機能を選択させるようには構成されておらず、使用者には全機能から選択させた後、ファクシミリ3からエラーステータスが送られたことを検出して使用者にエラーを通知するように構成されている場合がある。また、携帯電話2側の処理プログラムとファクシミリ3側の処理プログラムの版が異なり、携帯電話2とファクシミリ3のそれぞれが有効な機能に違いがある場合がある。S73におけるエラーステータスの送出は、それらの場合等に有効であり、そういう場合に備えての処理である。
次に、受信したコマンドが有効なコマンドであることが判断された場合(S72:YES)に移行するS74について説明する。
S74では、受信したコマンドが新規携帯電話登録コマンドであるか否かが判断される。受信したコマンドが新規携帯電話登録コマンドであると判定された場合(S74:YES)には、S75に移行し、受信したコマンドが新規携帯電話登録コマンドでないと判定された場合は、S81に移行する。
S75では、受信した新規携帯電話登録コマンドにパラメータとして同時に送出されたデータから電話番号と権限IDとを読み出す。この電話番号は、携帯電話2自身の電話番号とは異なり、新規に登録しようとする携帯電話の電話番号である。その後、S76に移行する。
S76では、前述の認証リスト40(図5参照)から、S75で読み出した電話番号を検索する。その後、S77に移行する。
S77では、新規に登録しようとする携帯電話が登録済みか否かが判断される。これについては、制御部35は、S76において、電話番号が検索された場合を登録済みと判断し、電話番号が検索されなかった場合を登録済みでないと判断する。登録済みでないことが判断された場合(S77:NO)は、S78に移行し、登録済みであることが判断された場合(S77:YES)は、S80に移行する。
S78では、登録しようとする携帯電話の電話番号と権限ID、管理番号からなる認証レコードを認証リスト40(図5参照)の末尾の認証レコードに続けて格納する。その時、管理番号は順番になるように、末尾の認証レコードの管理番号より1大きい値となる。その後、S79に移行する。
S79では、制御部35は、IrDA I/F部29に対して、登録完了ステータスを送出させる。この登録完了ステータスの送出は、携帯電話2における後述する図14のS35で新規に携帯電話が登録されたことを判断する根拠となっている登録完了ステータスの受信に対応している。その後、S71に再び移行する。
次に、S77において既に登録済みであると判断された場合(S77:YES)に移行するS80について説明する。S80では、制御部35は、IrDA I/F部29に対して、携帯電話の新規登録に失敗した旨を示すエラーステータスを送出する。このエラーステータスの送出は、携帯電話2における後述する図14のS35で新規に携帯電話が登録されなかったことを判断する根拠となっているエラーステータスの受信に対応している。その後、S71に再び移行する。
ここで、一旦、図17の参照によるファクシミリ3の動作説明を中断し、図14の参照による携帯電話2の動作説明に戻る。
図14のS35では、ファクシミリ3において、新規携帯電話登録コマンドが受け付けられて、新たに認証可能な携帯電話として登録されたか否かが判断される。この判断には、ファクシミリ3において、正常に認証が完了した時に、ファクシミリ3から携帯電話2に対して送られる登録完了ステータスが送られて来たか(S79参照)、または、認証できなかった時に、ファクシミリ3から携帯電話2に対して送られるエラーステータスが送られてきたか(S80参照)を制御部26が判断することで行う。新規に携帯電話がファクシミリ3に登録されたと判断された場合(S35:YES)は、新規携帯電話登録処理を終了して図13のメニュー選択処理に戻る。一方、新規に携帯電話がファクシミリ3に登録されなかったと判断された場合(S35:NO)は、S36に移行する。S36では、制御部26は、表示部22に、新規に携帯電話がファクシミリ3に登録されなかった旨を示すエラー画面を表示させる。その後、新規携帯電話登録処理を終了して図13のメニュー選択処理に戻る。
これをもって図14の参照による携帯電話2の新規携帯電話登録処理の動作説明を終了し、図13の参照による同じく携帯電話2のメニュー選択処理の動作説明に戻る。
図13のS23において、選択された機能が、新規携帯電話番号登録でないと判断された場合(S23:NO)に移行するS25について説明する。S25では、選択された機能が、短縮ダイヤルFAX送信か否かが判断される。選択された機能が、短縮ダイヤルFAX送信であると判断された場合(S25:YES)は、S26に移行し、選択された機能が、短縮ダイヤルFAX送信でないと判断された場合(S25:NO)は、S27に移行する。
S26では、短縮ダイヤルFAX送信処理が実行される。その後、S21に再び移行する。
ここで、図13の参照による携帯電話2のメニュー選択処理の動作説明を中断し、図15を参照して図13のS26で同じく携帯電話2によって実行される短縮ダイヤルFAX送信処理の動作説明を行う。
先ず、図15のS41では、制御部26は、IrDA I/F部25に対し、デバイスであるファクシミリ3に赤外線信号で短縮ダイヤルリスト送信コマンドを送出させる。その後、S42に移行する。
ここで、一旦、図15の参照による携帯電話2の動作説明を中断し、図17の参照によるファクシミリ3の動作説明に戻る。
図17のS74において新規携帯電話登録コマンドではないことが判断された場合(S74:NO)に移行するS81について説明する。S81では、IrDA I/F部29で受信したコマンドが短縮ダイヤルリスト送信コマンドであるか否かが判断される。受信したコマンドが短縮ダイヤルリスト送信コマンドであると判断された場合(S81:YES)は、S82に移行し、受信したコマンドが短縮ダイヤルリスト送信コマンドでないと判断された場合(S81:NO)は、S83に移行する。
S82では、前述の短縮ダイヤルリスト47(図7参照)のデータを送信する。このデータは、前述した図15のS42において、受信されたか否かが判断される短縮ダイヤルリスト47のデータに対応している。その後、S71に再び移行する。
ここで、一旦、図17の参照によるファクシミリ3の動作説明を中断し、図15の参照による携帯電話2の動作説明に戻る。
ファクシミリ3は、短縮ダイヤルリスト送信コマンドを受信すると、携帯電話2に対し、前述の短縮ダイヤルリスト47(図7参照)に登録された全データを送出するので、S42では、そのデータが受信されたか否かが判断される。短縮ダイヤルリスト47が受信されたと判断された場合(S42:YES)は、S43に移行し、短縮ダイヤルリスト47が受信されていないと判断された場合(S42:NO)は、再び、S42に移行して制御部26は短縮ダイヤルリスト47の受信を待つ。
S43では、制御部26は、表示部22に対し、不図示の短縮ダイヤルFAX送信画面を表示させる。短縮ダイヤルFAX送信画面は、短縮ダイヤルとして登録された電話番号と、各電話番号を選択する時に押下するキーと、各電話番号の名称とを表示をした画面である。使用者はその権限に関わりなく、短縮ダイヤルリスト47に登録済みの全データを見ることは可能であるが、短縮ダイヤルを使用してファクシミリ送信するにあたっては、権限により制限される。制限を受けて使用不能である部分の表示は、グレイアウトされており、その他の部分の表示と区別されている。
尚、ファクシミリ3から携帯電話2に対し、短縮ダイヤルリスト47に登録済みの全データを送出し、携帯電話2側で使用者の権限による制限を加えているが、それに替えて、ファクシミリ3の側で、予め、使用者の権限で使用可能な電話番号のみからなる短縮ダイヤルリストを本来の短縮ダイヤルリスト47とは別に作成して、それに含まれるデータを送出するようにしてもよい。
その後、S44に移行する。
S44では、使用者に短縮ダイヤルによるファクシミリ送信先を選択させるため、制御部26は、数字が割り付けられた文字キー10(以下、数字キーと称することもある)の入力を受け付ける。その後、S45に移行する。
S45では、有効な数字キーが押下されたか否かが判断される。有効な数字キーとは、短縮ダイヤルリスト47に登録済みの電話番号に割り付けられた数字キーであるということと、使用者の権限によって制限を受けない電話番号に割り付けられた数字キーであるということとを表している。有効な数字キーが押下されたと判断された場合(S45:YES)は、S46に移行し、有効な数字キーが押下されなかったと判断された場合(S45:NO)は、S44に再び移行する。
S46では、制御部26は、IrDA I/F部25に対し、携帯電話2からデバイスであるファクシミリ3に、短縮ダイヤルFAX送信コマンドを送出させる。この短縮ダイヤルFAX送信コマンドには、パラメータとして指定された短縮ダイヤルの電話番号に対応する割付キー48(図7参照)の値が含まれている。ファクシミリ3は、このコマンドを受信することで、短縮ダイヤルFAX送信を実行する。その後、短縮ダイヤルFAX送信処理を終了して図13のメニュー選択処理に戻る。
これをもって図15の参照による携帯電話2の短縮ダイヤルFAX送信処理の動作説明を終了する。次に、再び、図17の参照によるファクシミリ3の機能実行処理の動作説明に戻る。
図17のS81において、受信したコマンドが短縮ダイヤルリスト送出コマンドではないことが判断された場合(S81:NO)に移行するS83について説明する。S83では、受信したコマンドが短縮ダイヤルFAX送信コマンドであるか否かが判断される。受信したコマンドが短縮ダイヤルFAX送信コマンドであると判断された場合(S83:YES)は、S84に移行し、受信したコマンドが短縮ダイヤルFAX送信コマンドでないと判断された場合(S83:NO)は、S87に移行する。
S84では、受信した短縮ダイヤルFAX送信コマンドにパラメータとして同時に送出されたデータから短縮ダイヤルの割付キーのデータを読み出し、前述の短縮ダイヤルリスト47(図7参照)から割付キーのデータに対応する短縮ダイヤルレコードを検索し、そこに格納されている電話番号を読み出す。その後、S85に移行する。
S85では、制御部35は、原稿読み取り部30に対し、載置台15(図1参照)に載せられている原稿から画像情報を読み取らせる。その後、S86に移行する。
S86では、制御部35は、電話回線I/F部28に対し、S84で短縮ダイヤルリスト47から読み出した電話番号に接続させ、S85で読み取った画像情報をファクシミリデータとして、電話回線I/F部28から送出する。その後、電話回線の接続を終了する。その後、S71に再び移行する。
ここで、一旦、図17の参照によるファクシミリ3の動作説明を中断し、図13の参照による携帯電話2の動作説明に戻る。
図13のS25において、選択された機能が、短縮ダイヤルFAX送信でないと判断された場合(S25:NO)に移行するS27について説明する。S27では、選択された機能が、終了か否かが判断される。選択された機能が、終了であると判断された場合(S27:YES)は、S28に移行し、選択された機能が、終了でないと判断された場合(S27:NO)は、S29に移行する。
S28では、制御部26は、IrDA I/F部25に対し、携帯電話2からファクシミリ3に遠隔操作を終了することを意味する終了コマンドをIrDAの形式の赤外線信号で送らせた後、IrDAによる接続を終了する。それと共に、メニュー選択画面を終了し、電話の着信待ち受け画面を表示してから図12のメイン処理に戻る。
ここで、一旦、図13の参照による携帯電話2の動作説明を中断し、図17の参照によるファクシミリ3の動作説明に戻る。
図17のS83において、受信したコマンドが短縮ダイヤルFAX送信コマンドでないことが判断された場合(S83:NO)に移行するS87について説明する。S87では、受信したコマンドが終了コマンドであるか否かが判断される。受信したコマンドが終了コマンドでないと判断された場合(S87:NO)は、S89に移行し、受信したコマンドが終了コマンドであると判断された場合(S87:YES)は、S88に移行する。
S88では、制御部35は、IrDA I/F部29に対し、接続を終了する処理を行わせる。その後、機能実行処理を終了し、図16のファクシミリ3のメイン処理に戻る。
ここで、一旦、図17の参照によるファクシミリ3の動作説明を中断し、図13の参照による携帯電話2の動作説明に戻る。
図13のS27において受信したコマンドが終了コマンドでないことが判断された場合(S27:NO)に移行するS29について説明する。S29では、新規携帯電話登録、短縮ダイヤルFAX送信、終了以外のその他の機能について個別にどの機能が選択されたか判断した上で、選択された機能が実行される。その後、S21に再び移行する。
これをもって図13の参照による携帯電話2のメニュー選択処理の動作説明を終了する。次に、再び、図17の参照によるファクシミリ3の機能実行処理の動作説明に戻る。
図17のS89では、新規携帯電話登録、短縮ダイヤルリスト送信、短縮ダイヤルFAX送信、終了以外の各コマンドの実行処理を行う。その後、S71に再び移行する。
これをもって図17の参照によるファクシミリ3の機能実行処理の動作説明を終わる。
本実施形態の処理システム1では、携帯電話2がファクシミリ3にIrDA I/F部25によって携帯電話2の電話番号を送信する。ファクシミリ3はその電話番号をIrDA I/F部29で受信する。ファクシミリ3には、認証リスト記憶部32によって、認証データと権限属性とを対応させた認証リスト40が記憶されている。ファクシミリ3は、制御部35が認証リスト40からIrDA I/F部29で受信した認証データ40を検索する。ファクシミリ3の制御部35により認証データが検索された場合、携帯電話2においては、メニュー選択処理によりファクシミリ3に所定の機能の実行を指示すると、IrDA I/F部25は、ファクシミリ3にその指示を示す制御信号(コマンド)を送信する。ファクシミリ3は、IrDA I/F部29により、その制御信号を受信すると電話番号に対応する認証リスト40の権限ID42に応じて制限された機能の範囲で、制御信号に従って前記所定の機能を実行する。
これにより、携帯電話2から電話番号を送ることでファクシミリ3の認証を行い、電話番号に対応付けられた権限ID42に応じて制限された機能の範囲で、携帯電話2からの指示でファクシミリ3を操作することができる。つまりは、携帯電話を用いることで、生体認証を行うことなく認証が行えると共に外部からファクシミリ3の操作ができるシステムを低コストで提供できる。
また、本実施形態の処理システム1では、携帯電話2は、メニュー選択処理に備わった新規携帯電話登録処理により、ファクシミリ3に未登録の携帯電話の登録を指示すると、IrDA I/F部25はファクシミリ3に未登録の携帯電話の電話番号を含む新規携帯電話登録コマンドを送る。新規携帯電話登録コマンドを受けたファクシミリ3では、制御部35が未登録の携帯電話の電話番号と権限IDとを対応させて認証リスト40に追加して登録する。
これにより、ファクシミリ3を操作することができる携帯電話を追加することができる。
また、本実施形態の処理システム1では、ファクシミリ3は、携帯電話2から電話番号が送られた時に、制御部35によって認証リスト40に何れかの電話番号が既に登録されているか否か判断する。制御部35が、認証リスト40には何れの電話番号も登録されていないと判断した時には、制御部35は、携帯電話2から送られた電話番号と管理者属性の権限IDとを対応させて認証リスト40に登録する。
これにより、ファクシミリ3を操作することができる最初の携帯電話2を登録するにあたり特別な機器や複雑な手段を用いずとも登録することができる。それと共に、その携帯電話2には管理者権限が割り付けられる。
また、本実施形態の処理システム1では、ファクシミリ3は携帯電話2に、IrDA I/F部25により制御部26により検索された電話番号に対する権限IDに応じて制限された機能の範囲を示す権限・機能対応情報44のデータを送信する。携帯電話2は、IrDA I/F部25によりIrDA I/F部29から送信される権限・機能対応情報44のデータを受信する。そして、携帯電話2は、この権限・機能対応情報44のデータに基づき、メニュー選択処理が制限された機能の範囲で指示する。
これにより、携帯電話2の使用者は、ファクシミリ3に対し、制限されて実行されない機能を指示することがなくなる。
また、本実施形態の処理システム1では、電話番号を認証に用いている。
これにより、電話番号に代わる個人を区別するためのデータを特別に割り振ることなく、また、認証が手軽に行える。
本実施形態では、携帯電話2の制御プログラムは、予め、制御部26の不図示のROMに記憶されているが、インターネットに接続し、所定のサーバからダウンロードするように構成してもよい。尚、その場合、その制御プログラムは、(特にセキュリティを掛けることなく)誰もが自由にダウンロードできるように構成されていてもよい。そうすることで当初ファクシミリ3の使用を想定していた人数よりも増えた場合や、ファクシミリ3を買い換えたり、ファクシミリ3の制御プログラムも何らかの手段によりバージョンアップされたりした場合にも、柔軟に対応が可能である。
因みに、ファクシミリ3の使用者を認証した上、使用者には、使用者毎に付した権限に応じた機能しか使わせないようにするためには、本実施形態で実現した方法以外にも、以下のような方法がある。先ず、インターネット上にサーバを設置し、そのサーバに登録した人だけ携帯電話2の制御プログラムをダウンロードできるようにする。登録には、携帯電話2の電話番号、ファクシミリ3に対する使用者の権限が必要となる他、例えば所定のパスワードによる認証が必要となる。制御プログラムをダウンロードした携帯電話2からは、以後ファクシミリ3は認証なしで、遠隔操作を行う。このように構成することも可能である。
また、別の例として、携帯電話2は、予めインターネット上に設置したサーバに、その携帯電話2の電話番号、ファクシミリ3のID、ファクシミリ3に対する使用者の権限を登録しておく(登録には、例えば所定のパスワードによる認証が必要となる)。登録時には、サーバから権限に応じたIDが発行される。このIDは1つずつ異なる値を持ち、これを見れば権限も見分けが付くように構成されている。以後使用者は、ファクシミリ3にアクセスする時には、毎回、サーバから発行された権限のIDを使って認証する。ファクシミリ3は、送られてくる権限のIDに従って機能に制限を加える。以上のように構成してもよい。
但し、上記2つの例では、サーバで人の管理をする必要がある。しかも、例えば、ファクシミリ3を大きな部屋に複数台設置して使用する場合、或いは、家庭と会社とにファクシミリ3があってそれを使用する場合、ファクシミリ3の台数分の処理システムが存在し、同数の管理テーブルが必要になるので、それを1台のサーバが集中して管理することにしても、非常に煩わしい。また、上記2つの例の内、上側の例では、ある処理システムで登録された人が処理プログラムをダウンロードした携帯電話は、別の処理システムでは、それへの登録前においては、本来使えないで欲しいところであるが、自由に使えてしまうという問題がある。その点、本実施形態で示される処理システム1では、1つの処理システムにおける人の管理は、個々のファクシミリ3にさせることで、人を管理する目的のサーバを設置する必要がなく、処理システムを運用するコストが抑えられる。また、処理システム毎に独立して人を管理しているので、ある処理システムでのみ許可された人が別の処理システムで自由にファクシミリ3を使えることはない。
尚、本発明は本実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
本実施形態の処理システム1では、携帯電話2とファクシミリ3との接続に、IrDAを用いたが、USB等のシリアルケーブルで接続してもよい。その他の有線ケーブルで接続してもよい。Bluetooth等の無線で接続してもよい。Bluetoothであれば通信距離は10mまであり、また、携帯電話2とファクシミリ3との間に多少の障害物があっても通信が行える。携帯側に有線ケーブルで接続されるユニットがあり、それが無線でファクシミリ3と接続されていてもよい。
本処理システム1のファクシミリ3では、必要最低限のキーしか有しておらず、LCD等の表示手段も備えず、受話器も備えていないが、それらは備えていてもよい。但し、本処理システム1の場合、部品単価の高いLCD等を備えないことで、ファクシミリ3自体を低コストで作成することが可能となる。
本処理システム1は、複数の携帯電話2とファクシミリ3とから構成されているが、ファクシミリの代わりに操作パネルのない刺繍ミシンでもよい。この刺繍ミシンには、ファクシミリ3の時と同様、必要最低限のボタンしか備えられておらず、電源ボタンと縫製スタート/ストップボタンのみが備えられている。尚、現行の刺繍ミシンは、刺繍ミシン本体に10cm四方程度の大きさで、タッチパネルの付いたLCDからなる操作パネルを備えており、操作パネルに刺繍模様を表示させて刺繍模様の選択を行っている。
この刺繍ミシンを備えた処理システムにおいても、使用者は権限に応じて使用可能な機能に制限が加えられている。権限は、処理システム1と同様、管理者権限、副管理者権限、使用者権限の3つに分かれている。
前述の図9〜図11のメニュー選択画面63、65、66に相当するメニュー選択画面は、管理者用のメニュー選択画面では、“刺繍模様選択”、“縫製速度切り替え”、“ログ閲覧”、“刺繍データ転送”、“その他設定”の5つの機能が表示され、副管理者用のメニュー選択画面では、“刺繍模様選択”、“縫製速度切り替え”、“ログ閲覧”の3つの機能が表示され、使用者用のメニュー選択画面では、“刺繍模様選択”、のみが表示されるようになっている。
尚、“刺繍模様選択”は刺繍ミシンに内蔵の刺繍模様から縫製する模様を選択する機能である。縫製速度切り替えは、針の上下動する速度を高速と低速とで切り替え可能な機能である。使用者権限には、この機能がないが、これは、使用者権限においては低速のみが使用可能なことによる。“ログ閲覧”は、刺繍ミシンでは、誰がいつ刺繍ミシンを使ったかを履歴として保存しているので、その履歴を参照する機能である。“刺繍データ転送”は、携帯電話がインターネットを経由して所定のサーバから刺繍模様データをダウンロードし、それを刺繍ミシンへ転送して、刺繍ミシンで縫製可能な模様を増やすことが可能な機能である。“その他設定”は、その他の設定をする機能である。子供に使用者権限を割り付けることで縫製に失敗しても無駄になる糸の量が少なく抑えられ、練習に適している。
また、処理システムは、ファクシミリ3の代わりに操作パネルのないハードディスクビデオデッキに適用してもよい。この場合も、権限は、管理者権限、副管理者権限、使用者権限の3つがある。管理者権限で使用可能な機能は、“録画”、“削除”、“録画ファイルの操作”、“設定”、“再生/巻き戻し/早送り”の5つであり、副管理者権限で使用可能な機能は、“録画”、“再生/巻き戻し/早送り”の2つ、使用者権限で使用可能な機能は、“再生/巻き戻し/早送り”のみである。このように権限によって使用可能な機能を区分けすることで、高度化した操作がよく分からない人が、誤ってファイルを削除してしまったり、録画ビットレートを変更してしまったりすることを防ぐことができる。
処理システムに適用される処理装置は、ファクシミリ、刺繍ミシン、ハードディスクビデオデッキでなくともよい。
携帯電話から処理装置に送られる認証用のデータは、電話番号でなくともよい。住民基本台帳法に係る住民票コードや、住所地の固定電話の電話番号に2桁分を追加し、そこへ各家族に個別に割り振ったシリアルな番号を格納するようにしたコードでもよい。各人に割り付けられたコードで、それぞれが区別可能であることが望ましいが、必ずしもそれには限らない。セキュリティとの兼ね合いで異なる人に同じコードが割り当てられるのはゆるされることがある。使用用途によっては、コード化した生年月日でもよい。
本実施形態に係る処理システム1の概略構成図である。 携帯電話2の正面図の模式図である。 携帯電話2の機能ブロック図である。 ファクシミリ3の機能ブロック図である。 認証リスト40を例示した模式図である。 権限・機能対応情報44を示した模式図である。 短縮ダイヤルリスト47を例示した模式図である。 新規携帯電話登録画面の模式図である。 管理者権限の携帯電話2におけるメニュー選択画面の模式図である。 副管理者権限の携帯電話2におけるメニュー選択画面の模式図である。 使用者権限の携帯電話2におけるメニュー選択画面の模式図である。 携帯電話2のメイン処理のフローチャートである。 携帯電話2のメニュー選択処理のフローチャートである。 携帯電話2の新規携帯電話登録処理のフローチャートである。 携帯電話2の短縮ダイヤルFAX送信処理のフローチャートである。 ファクシミリ3のメイン処理のフローチャートである。 ファクシミリ3の機能実行処理のフローチャートである。
符号の説明
1 処理システム
2 携帯電話
3 ファクシミリ
20 キー入力部
22 表示部
25 IrDA I/F部
26 制御部
29 IrDA I/F部
32 認証リスト記憶部
33 権限・機能対応情報記憶部
34 短縮ダイヤルリスト記憶部
35 制御部
40 認証リスト
44 権限・機能対応情報
47 短縮ダイヤルリスト

Claims (10)

  1. 複数の携帯電話と、所定の機能を実行する処理装置とからなる処理システムにおいて、
    前記携帯電話は、
    前記処理装置に前記所定の機能の実行を指示する指示手段と、
    前記指示手段による指示を示す指示データを送信する第1送信手段と、
    前記携帯電話の認証データを送信する第2送信手段とを備え、
    前記処理装置は、
    前記携帯電話から送られる前記指示データを受信する第1受信手段と、
    前記携帯電話から送られる前記認証データを受信する第2受信手段と、
    前記携帯電話の認証データと、携帯電話毎に定められ、前記指示データの指示によって処理装置が実行する機能を段階的に制限するための権限を示す権限属性とを対応させた認証リストを記憶する認証リスト記憶手段と、
    前記第2受信手段により受信された認証データを前記認証リストから検索する検索手段とを備え、
    前記処理装置は、前記検索手段により認証データが検索された場合、その認証データに対応する権限属性に応じて制限された機能の範囲で、前記第1受信手段により受信された指示データに従って前記所定の機能を実行することを特徴とする処理システム。
  2. 前記指示手段は、前記処理装置に未登録の携帯電話の登録を指示する登録指示手段を備え、
    前記登録指示手段から登録の指示に基づき、前記第1送信手段は前記処理装置に未登録の携帯電話の認証データを含む登録指示データを送り、
    前記処理装置は、前記登録指示データに従い、前記未登録の携帯電話の認証データと前記権限属性とを対応させて前記認証リストに追加して登録する第1登録手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の処理システム。
  3. 前記処理装置は、
    前記携帯電話から認証データが送られた時に、前記認証リストに何れかの認証データが既に登録されているか否か判断する判断手段と、
    前記判断手段が、認証リストには何れの認証データも登録されていないと判断した時に、携帯電話から送られた認証データと最上位の権限属性とを対応させて前記認証リストに登録する第2登録手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の処理システム。
  4. 前記処理装置は、前記検索手段により検索された認証データに対する権限属性に応じて制限された機能の範囲を示す機能制限データを送信する第3送信手段を備え、
    前記携帯電話は、前記第3送信手段から送信される前記機能制限データを受信する第3受信手段を備え、
    前記携帯電話は、前記第3受信手段によって受信した前記機能制限データに基づき、前記指示手段が制限された機能の範囲で指示することを特徴とする請求項1乃至3に記載の処理システム。
  5. 前記認証データは前記携帯電話の電話番号であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の処理システム。
  6. 複数の携帯電話と、所定の機能を実行する処理装置とからなる処理システムに用いられる処理装置であって、
    前記携帯電話から送られる前記所定の機能の実行を指示する指示データを受信する第1受信手段と、
    前記携帯電話から送られ、前記携帯電話の認証データを受信する第2受信手段と、
    前記携帯電話の認証データと、携帯電話毎に定められ、前記指示データの指示によって処理装置が実行する機能を段階的に制限するための権限を示す権限属性とを対応させた認証リストを記憶する認証リスト記憶手段と、
    前記第2受信手段により受信された認証データを前記認証リストから検索する検索手段とを備え、
    前記検索手段により認証データが検索された場合その認証データに対応する権限属性に応じて制限された機能の範囲で、前記第1受信手段により受信された指示データに従って前記所定の機能を実行することを特徴とする処理装置。
  7. 前記携帯電話から送られ、前記処理装置に未登録の携帯電話の認証データを含む登録指示データを第1受信手段によって受信する時、前記未登録の携帯電話の認証データと前記権限属性とを対応させて前記認証リストに追加して登録する第1登録手段をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の処理装置。
  8. 前記携帯電話から認証データが送られた時に、前記認証リストに何れかの認証データが既に登録されているか否か判断する判断手段と、
    前記判断手段が、認証リストには何れの認証データも登録されていないと判断した時に、携帯電話から送られた認証データと最上位の権限属性とを対応させて前記認証リストに登録する第2登録手段とをさらに備えることを特徴とする請求項6または7に記載の処理装置。
  9. 前記検索手段により検索された認証データに対応する権限属性に応じて制限された機能の範囲を示す機能制限データを前記携帯電話に対して送信する送信手段を備えることを特徴とする請求項6乃至8に記載の処理装置。
  10. 前記認証データは前記携帯電話の電話番号であることを特徴とする請求項6乃至9に記載の処理装置。
JP2005344317A 2005-11-29 2005-11-29 処理システム及び処理装置 Withdrawn JP2007148924A (ja)

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