以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態における文書編集システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、文書編集システム1は、複合機(以下、「MFP」という)100,100A,100Bと、携帯情報装置200と、無線局5と、を含む。MFP100,100A,100Bと、無線局5とは、ネットワーク3に接続される。このため、MFP100,100A,100Cおよび無線局5各々は、ネットワーク3を介して互いに通信可能である。
携帯情報装置200は、電子ペーパー、またはスマートホン等の通信機能を備えたPDA(Personal Digital Assistants)である。ここでは、携帯情報装置200を、スマートホンとする場合を例に説明する。携帯情報装置200は、携帯電話用基地局と無線で通信することにより携帯電話網に接続し、通話が可能である。また、携帯情報装置200は、無線LAN機能を備えている。
ネットワーク3には無線局5がさらに接続される。無線局5は、ネットワーク3の中継装置であり、無線LAN通信機能を備えた携帯情報装置200と通信して、携帯情報装置200をネットワーク3に接続する。このため、携帯情報装置200は、ネットワーク3に接続された、MFP100,100A,100Bとデータの送受信が可能である。
ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク3は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks)を用いたネットワーク等であってもよい。さらに、ネットワーク3は、インターネットに接続されている。このため、MFP100,100A,100B各々は、インターネットに接続されたサーバー等のコンピューターと通信が可能である。
なお、図ではネットワーク3に、画像処理装置として3台のMFP(Multi Function Peripheral)100,100A,100Bが接続される例を示しているが、MFPの数はこれに限定されるものではなく、1台以上であればよい。また、MFP100,100A,100Bに代えて、例えば、コンピューター、ファクシミリ、プリンタ等であってもよい。
本実施の形態における文書編集システム1においては、携帯情報装置200と、MFP100,100A,100Bのいずれかとが通信し、データが送受信される。データを送受信するプロトコルは、特に限定されることはなく、任意のプロトコルを用いることが可能である。携帯情報装置200が通信する相手は、MFP100,100A,100Bのいずれと通信してもよく、MFP100,100A,100Bそれぞれの動作は同じである。以下の説明では、携帯情報装置200を操作するユーザーが、MFP100を操作し、携帯情報装置200とMFP100とが通信する場合を例に説明する。
例えば、携帯情報装置200を操作する操作ユーザーが、MFP100を操作してログインし、MFP100に記憶されたデータを編集する場合がある。MFP100に記憶されたデータは、MFP100が原稿を読み取って得られる画像データ、MFP100が外部から受信し、HDD116に記憶したデータを含む。携帯情報装置200が有するユーザーインターフェースは、編集操作に関しては、MFP100が有するユーザーインターフェースより優れている場合がある。特に、携帯情報装置200をカスタマイズしている場合には、操作ユーザーは、編集操作がより容易となる。このため、操作ユーザーは、MFP100に編集対象となるデータを携帯情報装置200に送信させ、携帯情報装置200を用いて、MFP100から受信されるデータを編集すると便利である。さらに、操作ユーザーは、データを編集することにより追加した編集情報を、電子メール等で別のユーザーに通知することを希望する場合がある。本実施の形態における文書編集システムにおいては、この編集後のデータを別のユーザーに通知するための操作を容易にするとともに、通知するための操作において送信先のアドレスの誤入力を防止する。
MFP100,100A,100B各々が有するハードウエア構成は同じではない場合があるが、ここではMFP100が、他のMFP100A,100Bの少なくとも1つが有する構成を有しているとし、特に言及しない限りMFP100を例に説明する。
図2は、MFPのハードウエア構成の概要を示すブロック図である。図2を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取る原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送する自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成する画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給する給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM(Read Only Memory)113と、RAM(Random Access Memory)114と、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、CD−ROM(Compact Disc−ROM)119Aが装着される外部記憶装置119と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられる。図3は、操作パネルの一例を示す平面図である。図3を参照して、操作パネル160は、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部163は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部163は、表示部161の表示面の位置を検出するタッチパネル165をさらに含む。タッチパネル165は、表示部161の上面または下面に設けられ、ユーザーにより指示された位置の座標をCPU111に出力する。
図2に戻って、通信I/F部112は、MFP100をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介してネットワーク3に接続された他のMFP100A,100Bまたは無線局5に無線接続された携帯情報装置200との間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク3を介してインターネットに接続されたコンピューターと通信が可能である。
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、ファクシミリデータを送受信する。ファクシミリ部117は、原稿読取部130により読み取られた画像データまたはHDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。また、ファクシミリ部117は、受信されたファクシミリデータをHDD116に記憶するか、画像形成部140にファクシミリデータの画像を用紙に形成させる。
外部記憶装置119は、CD−ROM119Aが装着される。CPU111は、外部記憶装置119を介してCD−ROM119Aにアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置119に装着されたCD−ROM119Aに記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM119Aに記録されたプログラムに限られず、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワークに接続された他のコンピューターが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書き換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワークに接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図4は、携帯情報装置のハードウエア構成の概要を示すブロック図である。図4を参照して、携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU211と、カメラ212と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ213と、通話部215と、通話部215と接続された無線通信部214と、情報を表示する表示部216と、ユーザーの操作の入力を受け付ける操作部217と、無線LANインターフェース(I/F)218と、を含む。
無線通信部214は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部214は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部215を用いた通話を可能とする。無線通信部214は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部215に出力する。また、無線通信部214は、通話部215から入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部215は、マイクおよびスピーカを備え、無線通信部214から入力される音声をスピーカから出力し、マイクから入力される音声を無線通信部214に出力する。さらに、無線通信部214は、CPU211により制御され、携帯電話用基地局を介してデータを送受信し、例えば、携帯情報装置200をインターネットに接続する。
カメラ212は、レンズおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等の光電変換素子を備え、レンズで集光した光をCMOSセンサーに結像し、CMOSセンサーは受光した光を光電変換して画像データをCPU201に出力する。
表示部216は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや,外部から受信されたデータ等を表示する。操作部217は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。
また、操作部217は、タッチパネル217Aを含む。タッチパネル217Aは、表示部216の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。タッチパネル217Aは、表示部216の上面または下面に設けられ、ユーザーにより指示された位置の座標をCPU211に出力する。タッチパネル217Aは、マルチタッチスクリーンパネルであり、同時に複数の位置がユーザーにより指示される場合、ユーザーにより指示された複数の位置にそれぞれ対応する複数の座標をCPU211に出力する。タッチパネル217Aは、表示部216の表示面と同じまたはそれ以上のサイズであるのが好ましい。タッチパネル217Aは、表示部216に重畳して設けられるので、タッチパネル217Aは、ユーザーが表示部216の表示面を指示すれば、表示部216の表示面中でユーザーが指示した1以上の位置にそれぞれ対応する1以上の座標をCPU211に出力する。タッチパネル217Aは、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式を用いることができ、その方式は限定されない。
無線LANI/F218は、無線局5と通信し、携帯情報装置200をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。携帯情報装置200は、無線LANI/F218を介してMFP100,100A、100Bと通信することができ、データの送受信が可能である。
図5は、MFPが備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。図5に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、EEPROM115、HDD116またはCD−ROM119Aに記憶されたMFP側文書編集プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。MFP側文書編集プログラムは、文書編集プログラムの一部である。
図5を参照して、CPU111は、データを取得するデータ取得部51と、操作ユーザーを認証する認証部53と、MFP100を操作可能なユーザーを登録する登録部55と、送信先情報取得部57と、データ送信部59と、関連付データ受信部61と、MFP側編集情報送信部63と、を含む。
登録部55は、MFP100を操作することが許可されたユーザーを登録する。具体的には、MFP100を操作することが許可されたユーザーに関するユーザーレコードを生成し、生成されたユーザーレコードをEEPROM115に記憶されたユーザーテーブル95に追加することにより、ユーザーを登録する。ユーザーレコードは、ユーザーを識別するためのアカウントと、認証情報と、そのユーザーに対するデータの送信先に関する情報と、そのユーザーが属するグループを識別するための情報と、そのユーザーに割り当てられたセキュリティレベルと、を含む。ここでは、ユーザー識別情報を、そのユーザーに割り当てられたアカウントとしている。
登録部55は、MFP100の管理者が、操作部163にユーザーレコードの各項目に設定される情報を入力すると、ユーザーレコードを生成し、生成されたユーザーレコードをEEPROM115に記憶されたユーザーテーブル95に追加する。
図6は、ユーザーレコードのフォーマットの一例を示す図である。ユーザーレコードは、ユーザー識別情報の項目と、認証情報の項目と、グループ識別情報の項目と、セキュリティレベルの項目と、送信先の項目と、を含む。ユーザー識別情報の項目は、そのユーザーに割り当てられたアカウントが設定される。認証情報の項目は、ログインのためのパスワードが設定される。また、認証情報は、パスワードに代えて、指紋、静脈パターンなどの生体情報を用いることができる。グループ識別情報の項目は、予め定められた複数のグループのうちユーザーが属するグループを識別するためのグループ識別情報が設定される。複数のグループは、ユーザーの属性によって生成することができる。属性は、例えば、会社の組織における部門、年齢等である。ユーザーが複数のグループに属する場合には、複数のグループそれぞれのグループ識別情報が設定される。セキュリティレベルは、知ることのできる情報の範囲を示し、セキュリティレベルの高いユーザー程、広い範囲の情報を知ることができる。ユーザーは、付与されたセキュリティレベル以下のセキュリティレベルが割り当てられた情報を知ることができる。セキュリティレベルは、例えば、会社の役職によって異なるようにしてもよい。送信先の項目は、ユーザーに割り当てられた電子メールアドレスが設定される。なお、送信方法は、SMB(Server Message Block)等の電子メールとは別の送信方法によってデータを送信することが可能な場合には、その送信方法でデータを送信するために、ユーザーに割り当てられたアドレスが設定される。
図5に戻って、認証部53は、MFP100を操作するユーザーを認証する。認証部53は、MFP100を操作する操作ユーザーが、登録部55によって登録された登録ユーザーか否かを判断することにより、操作ユーザーを認証する。具体的には、MFP100を操作する操作ユーザーは、操作パネル160を使用するので、認証部53は、表示部161にログイン画面を表示する。ログイン画面は、アカウントとパスワードとを入力する領域を含む。操作ユーザーが、ログイン画面に従って操作部163にアカウントとパスワードとを入力すれば、操作部163からアカウントとパスワードとの組を受け付ける。認証部53は、操作部163からアカウントとパスワードとの組を受け付けると、受け付けられたアカウントとパスワードとの組と同じ組を含むユーザーレコードが、EEPROM115に記憶されたユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちに存在すれば認証成功と判断し、そうでなければ認証失敗と判断する。
認証部53は、認証成功と判断する場合、ログイン期間を開始し、ログイン期間に操作部163に入力される操作を、操作部163を使用する操作ユーザーにより入力された操作として扱う。ログイン期間は、操作ユーザーがログインした状態の期間であり、操作部163にログアウト指示が入力されることにより、また、操作部163に操作が入力されることなく所定の時間が経過することにより、終了する。認証部53は、認証成功と判断する場合、操作ユーザーのアカウントを、送信先情報取得部57に出力する。
なお、ここでは、アカウントとパスワードとの組を用いて認証する場合を例に示すが、ユーザーの指紋、静脈パターン、虹彩等の生体情報を用いて認証するようにしてもよい。この場合、MFP100に、生体情報を読み取るための読取装置を接続し、MFP100に記憶されるユーザーテーブル95は、アカウントと生体情報とを含む。そして、MFP100は、読取装置により読み取られた生体情報が入力される。MFP100は、読取装置から入力される生体情報に基づいて認証する。また、ユーザーに割り当てられたカード番号等の認証情報を記憶する磁気カードまたはICカードを用いて認証してもよい。この場合、MFP100に、認証情報を読み取るための読取装置を接続し、MFP100に記憶されるユーザーテーブル95は、アカウントと認証情報とを含む。そして、MFP100は、読取装置により読み取られた認証情報が入力される。MFP100は、読取装置から入力される認証情報に基づいて認証する。
送信先情報取得部57は、認証部53から操作ユーザーのアカウントが入力されると、操作ユーザーに関連付けられた1以上の送信先情報を取得する。具体的には、EEPROM115に記憶されたユーザーテーブル95を参照して、データを送信するための送信先を特定する送信先情報であって、操作ユーザーに関連付けられた1以上の送信先情報を取得する。
送信先情報取得部57は、グループ選択部81と、抽出部83と、を含む。グループ選択部81は、登録ユーザーを分類した複数のグループのうちから1以上のグループを選択する。登録ユーザーを分類した複数のグループは、ユーザーテーブル95によって、登録ユーザーに割り当てられたグループ識別情報で特定されるグループと、登録ユーザーに割り当てられたセキュリティレベルによって特定されるグループと、を含む。グループ識別情報で特定されるグループは、同じグループ識別情報が割り当てられた登録ユーザーの集合である。
セキュリティレベルによって特定されるグループは、そのセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが割り当てられた登録ユーザーの集合である。例えば、セキュリティレベルが最も高いレベル1、セキュリティレベルが中程度のレベル2、セキュリティレベルが最も低いレベル3の3段階とすると、セキュリティレベルがレベル1のグループは、レベル1が割り当てられた登録ユーザーの集合である。セキュリティレベルがレベル2のグループは、レベル2が割り当てられた登録ユーザーの集合と、レベル1が割り当てられた登録ユーザーの集合との和である。セキュリティレベルがレベル3のグループは、レベル3が割り当てられた登録ユーザーの集合と、レベル2が割り当てられた登録ユーザーの集合と、レベル1が割り当てられた登録ユーザーの集合との和である。
グループ選択部81は、選択モードによって選択するグループを決定する。選択モードは、操作ユーザーが、操作部163に入力する操作によって決定される。なお、選択モードを、ユーザーごとに予め関連付けて記憶しておき、操作ユーザーが認証部53によって認証された時点で、操作ユーザーに関連付けられた選択モードを決定するようにしてもよい。さらに、操作ユーザーとは関係なく、選択モードを予め記憶しておくようにしてもよい。
ここでは、選択モードは、グループ同一モード、グループ指定モード、セキュリティ指定モード、およびセキュリティ制限モードを含む。グループ同一モードは、操作ユーザーが属するグループを選択する選択モードである。グループ指定モードは操作ユーザーにより指定されるグループを選択する選択モードである。セキュリティ指定モードは操作ユーザーにより指定されたセキュリティレベルにより特定されるグループを選択する選択モードである。セキュリティ制限モードは、データから検出されるセキュリティレベルにより特定されるグループを選択するモードである。
選択モードは、1以上を設定することができる。ただし、セキュリティ指定モードおよびセキュリティ制限モードとは同時に設定することはできない。したがって、グループ同一モードとグループ指定モードとの組、グループ同一モードと、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組、グループ指定モードと、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組、グループ同一モードと、グループ指定モードと、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組、を設定することができる。この場合、グループ選択部81は、複数の選択モードにそれぞれに対応する複数のグループを決定する。
グループ選択部81は、選択モードがグループ同一モードに設定されている場合、操作ユーザーが属するグループを選択する。具体的には、EEPEOM115に記憶されたユーザーテーブル95から認証部53から入力されるアカウントがユーザー識別情報の項目に設定されたユーザーレコードを抽出し、抽出されたユーザーレコードのグループ識別情報の項目に設定されたグループ識別情報を特定する。そして、特定されたグループ識別情報を含む抽出指示を、抽出部83に出力する。
グループ選択部81は、選択モードがグループ指定モードに設定されている場合、複数のグループのうちから操作ユーザーにより指定されたグループを選択する。グループ選択部81は、表示部161にグループ選択画面を表示する。グループ選択画面は、EEPROM115に記憶されたユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのグループ識別情報を、選択可能に表示する。ユーザーが、操作部163を操作して、グループ選択画面に含まれるグループ識別情報を選択すれば、選択されたグループ識別情報を特定し、特定されたグループ識別情報を含む抽出指示を、抽出部83に出力する。
グループ選択部81は、選択モードがセキュリティ指定モードに設定されている場合、複数のグループのうちから操作ユーザーにより指定されたセキュリティレベルを選択する。グループ選択部81は、表示部161にセキュリティレベル選択画面を表示する。セキュリティレベル選択画面は、セキュリティレベルを選択可能に表示する。ユーザーが、操作部163を操作して、セキュリティレベル選択画面に含まれるセキュリティレベルを選択すれば、選択されたセキュリティレベルを特定し、特定されたセキュリティレベルを含む抽出指示を、抽出部83に出力する。
グループ選択部81は、選択モードがセキュリティ制限モードに設定されている場合、後述するレベル検出部75からセキュリティレベルが入力されることに応じて、レベル検出部75から入力されるセキュリティレベルを含む抽出指示を、抽出部83に出力する。
抽出部83は、グループ選択部81から抽出指示が入力される。抽出部83は、抽出指示に基づいてグループを特定し、EEPROM115に記憶されたユーザーテーブル95を参照して、特定されたグループに属するユーザーに対応するユーザーレコードを抽出する。抽出部83は、抽出されたユーザーレコードから送信先情報を決定し、送信先情報をデータ送信部59に出力する。送信先情報は、抽出されたユーザーレコードのユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントおよび送信先の項目に設定された電子メールアドレスを含む。
図7は、送信先情報のフォーマットの一例を示す図である。図7を参照して、送信先情報は、ユーザー識別情報の項目と、送信先の項目とを含む。ユーザー識別情報の項目は、ユーザーに割り当てられたアカウントが設定され、送信先の項目は、アカウントで特定されるユーザーに割り当てられた電子メールアドレスが設定される。
図5に戻って、抽出部83は、グループ選択部81からグループ識別情報を含む抽出指示が入力される場合、ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちから、グループ識別情報の項目に、抽出指示に含まれるグループ識別情報と同じグループ識別情報が設定されているユーザーレコードのすべてを抽出する。そして、抽出部83は、抽出された1以上のユーザーレコードそれぞれにおいて、ユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントおよび送信先の項目に設定された電子メールアドレスとの組を送信先情報に決定し、1以上のユーザーレコードそれぞれから決定される送信先情報を、データ送信部59に出力する。
選択モードがグループ同一モードとグループ指定モードとの組が設定されている場合、抽出部83は、グループ選択部81から複数のグループ識別情報を含む抽出指示が入力される場合がある。この場合、抽出部83は、ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちから、グループ識別情報の項目に、抽出指示に含まれる複数のグループ識別情報それぞれと同じグループ識別情報が設定されているユーザーレコードのすべてを抽出する。そして、抽出部83は、抽出された1以上のユーザーレコードそれぞれにおいて、ユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントおよび送信先の項目に設定された電子メールアドレスとの組を送信先情報に決定し、1以上のユーザーレコードそれぞれから決定される送信先情報を、データ送信部59に出力する。
抽出部83は、グループ選択部81からセキュリティレベルを含む抽出指示が入力される場合、ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちから、セキュリティレベルの項目に、抽出指示に含まれるセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが設定されているユーザーレコードのすべてを抽出する。そして、抽出部83は、抽出された1以上のユーザーレコードそれぞれにおいて、ユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントおよび送信先の項目に設定された電子メールアドレスとの組を送信先情報に決定し、1以上のユーザーレコードそれぞれから決定される送信先情報を、データ送信部59に出力する。
抽出部83は、選択モードが、グループ同一モードとグループ指定モードとの少なくとも一方と、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組が設定される場合がある。具体的には、選択モードが、グループ同一モードと、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組、グループ指定モードと、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組、グループ同一モードと、グループ指定モードと、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組のいずれかの場合である。この場合、抽出部83は、グループ選択部81から1以上のグループ識別情報およびセキュリティレベルを含む抽出指示が入力される場合がある。
この場合、抽出部83は、ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちから、グループ識別情報の項目に、抽出指示に含まれる1以上のグループ識別情報それぞれと同じグループ識別情報が設定されている第1の種類のユーザーレコードのすべてを抽出するとともに、ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちから、セキュリティレベルの項目に、抽出指示に含まれるセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが設定されている第2の種類のユーザーレコードのすべてを抽出する。そして、抽出された第1の種類のユーザーレコードと、第2の種類のユーザーレコードとで、アカウントが同じ第3の種類のユーザーレコードを抽出し、第3の種類のユーザーレコードそれぞれにおいて、ユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントおよび送信先の項目に設定された電子メールアドレスとの組を送信先情報に決定し、第3の種類のユーザーレコードそれぞれから決定される送信先情報を、データ送信部59に出力する。
換言すれば、選択モードが、グループ同一モードと、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組に設定されている場合、操作ユーザーが属するグループに属するユーザーであって、ユーザーにより指定されたセキュリティモードまたはデータから検出されるセキュリティモード以上のセキュリティモードが割り当てられたユーザーのアカウントおよび送信先の電子メールアドレスを含む送信先情報を決定する。選択モードが、グループ指定モードと、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組に設定されている場合、操作ユーザーにより指定されたグループに属するユーザーであって、ユーザーにより指定されたセキュリティモードまたはデータから検出されるセキュリティモード以上のセキュリティモードが割り当てられたユーザーのアカウントおよび送信先の電子メールアドレスを含む送信先情報を決定する。選択モードが、グループ同一モードと、グループ指定モードと、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組に設定されている場合、操作ユーザーが属するグループに属するユーザーまたは操作ユーザーにより指定されたグループに属するユーザーであって、ユーザーにより指定されたセキュリティモードまたはデータから検出されるセキュリティモード以上のセキュリティモードが割り当てられたユーザーのアカウントおよび送信先の電子メールアドレスを含む送信先情報を決定する。
データ取得部51は、操作ユーザーにより指定されたデータを取得し、取得されたデータをデータ送信部59に出力する。データ取得部51は、読出部71と、原稿読取データ受付部73と、レベル検出部75と、を含む。
原稿読取データ受付部73は、操作ユーザーが操作部163に原稿読取部130に原稿を読み取らせる操作を入力する場合、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データを受け付け、受け付けられた画像データを、レベル検出部75に出力する。
読出部71は、操作ユーザーが操作部163にHDD116に記憶されたデータのうちから1以上を指定する操作を入力する場合、操作ユーザーにより指定されたデータをHDD116から読出し、読み出されたデータをレベル検出部75に出力する。HDD116に記憶されるデータは、通信I/F部112が外部から受信するデータ、ファクシミリ部117が受信するファクシミリデータ、原稿読取データ受付部73が原稿を読み取って出力する画像データを含む。通信I/F部112が外部から受信するデータは、ネットワーク3に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)から送信されるデータを含み、PCから送信されるデータは、アプリケーションデータおよびプリントデータを含む。アプリケーションデータは、PCがアプリケーションプログラムを実行することにより生成されるデータであり、例えば、文書編集プログラムを実行する場合に生成される文書データ、表計算プログラムを実行する場合に生成される表計算データ、画像編集プログラムを実効することにより生成される画像データ等を含む。また、通信I/F部112が外部から受信するデータは、インターネットに接続されたサーバーからダウンロードされるマークアップ言語で記述されたWebページを含む。
レベル検出部75は、読出部71から入力されるデータ、または原稿読取データ受付部73から入力される画像データを解析し、セキュリティレベルを検出する。例えば、画像データにセキュリティレベルを示す情報が埋め込まれている場合、レベル検出部75は、データに埋め込まれた情報を抽出することによりセキュリティレベルを検出する。セキュリティレベルを示す情報は、一次元バーコード、QRコード(登録商標)等のマトリックス型二次元コード、または電子透かし情報として、画像に埋め込まれる場合がある。また、データのヘッダ部分にセキュリティレベルが付加されている場合には、レベル検出部75は、データのヘッダ部分を抽出し、ヘッダ部分からセキュリティレベルを検出する。さらに、原稿読取部130が読み取る原稿に、RF(Radio Frequency)タグが埋め込まれており、そのRFタグにセキュリティレベルが記憶されている場合がある。この場合、原稿読取データ受付部73から画像データが入力される場合であって、原稿に埋め込まれたRFタグに記憶されたセキュリティレベルを読み出すことにより、セキュリティレベルを検出する。この場合、MFP100は、RFタグと通信するためのRFタグリーダーを設ける必要がある。
レベル検出部75は、読出部71から入力されるデータ、または原稿読取データ受付部73から入力される画像データを、データ送信部59に出力する。また、レベル検出部75は、読出部71から入力されるデータ、または原稿読取データ受付部73から入力される画像データからセキュリティレベルを検出する場合、検出されたセキュリティレベルをグループ選択部81に出力する。
データ送信部59は、レベル検出部75からデータが入力され、送信先情報取得部57から送信先情報が入力される。データ送信部59は、データと送信先情報との組を、通信I/F部112を介して、携帯情報装置200に送信する。データ送信部59は、携帯情報装置200のネットワークアドレスを、ユーザーのアカウントと関連付けて予め記憶しており、認証部53により認証された操作ユーザーと関連付けられた携帯情報装置200のネットワークアドレスを用いて、携帯情報装置200を特定する。また、複数の携帯情報装置のネットワークアドレスを予め記憶しておき、複数の携帯情報装置ぞれぞれの装置識別情報をリスト表示し、認証部53により認証された操作ユーザーにより選択された装置識別情報に基づいて携帯情報装置200を特定するようにしてもよい。また、通信I/F部112を介して、ブロードキャストで問い合わせ信号を送信する等して通信可能な携帯情報装置を探索し、検出された通信可能な1以上の携帯情報装置の装置識別情報をリスト表示し、認証部53により認証された操作ユーザーにより選択された装置識別情報の携帯情報装置200を特定するようにしてもよい。
関連付データ受信部61およびMFP側編集情報送信部63については、後述する。
図8は、携帯情報装置が備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。図8に示す機能は、携帯情報装置200が備えるCPU211が、フラッシュメモリ213に記憶された携帯側文書編集プログラムを実行することにより、CPU211に形成される機能である。携帯側文書編集プログラムは、文書編集プログラムの一部である。
図8を参照して、携帯情報装置200が備えるCPU211は、MFP100からデータを受信するデータ受信部251と、表示部216を制御する表示制御部253と、領域特定部255と、送信先を特定する送信先特定部257と、編集情報を受け付ける編集情報受付部259と、関連付部261と、編集情報送信部263と、関連付データ送信部265と、を含む。
データ受信部251は、無線LANI/F218を制御して、MFP100が送信するデータと送信先情報との組を受信する。データ受信部251は、MFP100から受信されるデータを、表示制御部253および関連付部261に出力し、送信先情報を送信先特定部257に出力する。
表示制御部253は、データ受信部251からデータが入力されることに応じて、データの画像を表示部216に表示するとともに、データの画像を領域特定部255に出力する。
領域特定部255は、データの画像の少なくとも一部を特定する。領域特定部255は、領域指定受付部271を含む。領域指定受付部271は、表示部216に表示されたデータの画像中で、ユーザーにより指定される領域を特定部分として特定する。具体的には、ユーザーが表示部216の表示面中で指示する2点の位置を、タッチパネル217Aで検出し、検出された2点を対角とする矩形の領域を特定する。また、矩形の線画を表示部216に表示し、ユーザーにより矩形の線画のサイズおよび位置を変更する操作を受け付けることにより、矩形の線画のサイズと位置を変更し、変更後の矩形の線画で囲まれる領域を特定するようにしてもよい。領域特定部255は、領域指定受付部271により特定された特定部分のデータ中の位置を示す領域識別情報を、関連付部261に出力する。領域識別情報は、データを識別するためのデータ識別情報と、特定部分の位置を示す位置情報とを含む。位置情報は、データが画像データの場合には、特定部分の画像データ中の座標値であり、データが画像データ以外の場合には、データ中で特定部分に対応する部分を示す情報である。位置情報は、例えば、行および文字数で最初の位置と最後の位置を示す情報であってもよいし、データ中のアドレスで最初のアドレスと最後のアドレスを示す情報であってもよい。
送信先特定部257は、送信先情報のうちからユーザーにより指定された少なくとも1つを特定する。送信先特定部257は、リスト表示部275と、送信先指定受付部277と、を含む。リスト表示部275は、データ受信部251から入力される送信先情報を、ユーザーが選択可能な状態で、表示部216にリスト表示する。具体的には、送信先情報は、アカウントと電子メールアドレスとを含む。リスト表示部275は、送信先情報に含まれるアカウントのリストを表示部216に表示する。表示部216には、表示制御部253によってデータの画像が表示されているので、リスト表示部275は、データの画像に重畳してアカウントのリストを表示する。リスト表示部275は、アカウントのリストを、ユーザーが操作部217にリスト表示を指示する操作を入力されることに応じて表示する。なお、領域特定部255により領域が特定されることに応じて、アカウントのリストを表示するようにしてもよい。
送信先指定受付部277は、ユーザーが指定する1以上のアカウントの指定を受け付ける。具体的には、送信先指定受付部277は、リスト表示部275により表示されたアカウントのリストのうちから、ユーザーが操作部217に1以上を指定する操作を入力すれば、指定された1以上のアカウントを特定する。送信先指定受付部277は、データ受信部251から入力される送信先情報のうち、ユーザーにより指定された1以上のアカウントそれぞれを含む送信先情報を、関連付部261に出力する。
編集情報受付部259は、ユーザーが操作部217に入力する編集情報を受け付ける。編集情報は、文字列であってもよいし、フラッシュメモリ213に記憶された画像などのデータであってもよい。編集情報受付部259は、文字列の編集情報を入力可能にするために、表示部216にキーボードを表示し、ユーザーがキーボード中に含まれる複数のキーのいずれが指示されたかをタッチパネル217Aで検出し、指示されたキーに対応する文字を受け付ける。編集情報受付部259は、画像の編集情報を入力可能にするために、フラッシュメモリに記憶されたデータのファイル名を表示し、表示されたファイル名のいずれが指示されたかを、タッチパネル217Aで検出し、指示されたファイル名の指定を受け付け、指示されたファイル名のデータを編集情報として受け付ける。編集情報受付部259は、受け付けられた編集情報を、関連付部261に出力する。
関連付部261は、データ受信部251からデータが入力され、領域特定部255から領域識別情報が入力され、送信先特定部257から送信先情報が入力され、編集情報受付部259から編集情報が受け付けられる。関連付部261は、データの領域識別情報で特定される特定部分と、送信先情報と、編集情報とを関連付けた関連付データを生成する。関連付部261は、生成された関連付データを、編集情報送信部263および関連付データ送信部265に出力する。
図9は、関連付データのフォーマットの一例を示す図である。図9を参照して、関連付データは、領域識別情報の項目と、編集情報の項目と、送信先情報の項目と、を含む。領域識別情報の項目には、領域特定部255から入力される領域識別情報で特定される特定部分が設定され、編集情報の項目には編集情報が設定され、送信先情報の項目には送信先情報が設定される。
図8に戻って、領域特定部255により複数の特定部分が特定される場合がある。この場合、送信先特定部257は、領域特定部255により特定される複数の特定部分ごとに送信先情報を特定し、編集情報受付部259は、領域特定部255により特定される複数の特定部分ごとに編集情報を受け付ける。さらに、関連付部261は、領域特定部255により特定される複数の特定部分ごとに、その特定部分と、特定部分に対応する送信先情報と、特定部分に対応する編集情報とを関連付けた関連付データを生成する。
関連付部261は、埋込部281を含む。埋込部281は、データ受信部251から入力されるデータに、関連付データを埋め込む。具体的には、データを複数のレイヤを有するデータに変換し、関連付データを含むレイヤを、変換したデータに追加する。例えば、データが画像データの場合に、第1レイヤを画像データとし、第2レイヤを関連付データを含むレイヤとする。関連付データが複数の場合には、関連付データの数と同じ数のレイヤを、追加する。この場合、特定部分は、データの一部なので、関連付データにおける領域識別情報の項目は、領域識別情報を設定するのが好ましい。
埋込部281は、関連付データを埋め込んだデータを、フラッシュメモリ213に記憶する。なお、埋込部281は、関連付データを埋め込んだデータを、MFP100に無線LANI/F218を介して送信し、MFP100に保存するようにしてもよい。
携帯情報装置200は、携帯情報装置200を操作するユーザーによって、送信モードが、自装置送信モードと送信依頼モードとのいずれかに設定される。編集情報送信部263は、送信モードが自装置送信モードに設定されている場合、関連付部261から関連付データが入力されることに応じて、関連付データに含まれる編集情報を、送信先情報で特定されるアカウントに送信する。具体的には、関連付部261は、関連付データに含まれる特定部分と、編集情報と、を本文とし、関連付データに含まれる送信先情報の電子メールアドレスを宛先とする電子メールを生成し、生成された電子メールを、無線LANI/F218を介して電子メールサーバーに送信する。編集情報送信部263は、関連付部261から複数の関連付データが入力される場合、複数の関連付データと同じ数の電子メールを生成し、生成された複数の電子メールを送信する。
関連付データ送信部265は、送信モードが送信依頼モードに設定されている場合、関連付部261から関連付データが入力されることに応じて、関連付データを無線LANI/F218を介してMFP100に送信する。編集情報送信部263は、関連付部261から複数の関連付データが入力される場合、複数の関連付データのすべてをMFP100に送信する。
ここで、図5を再度参照して、関連付データ受信部61は、通信I/F部112を制御して、携帯情報装置200から関連付データを受信する。関連付データ受信部61は、受信された関連付データをMFP側編集情報送信部63に出力する。関連付データ受信部61は、携帯情報装置200から複数の関連付データを受信する場合、複数の関連付データをMFP側編集情報送信部63に出力する。
MFP側編集情報送信部63は、関連付データ受信部61から関連付データが入力されることに応じて、関連付データに含まれる特定部分と編集情報とを、送信先情報で特定されるアカウントに送信する。具体的には、MFP側編集情報送信部63は、関連付データに含まれる特定部分と、編集情報と、を本文とし、関連付データに含まれる送信先情報の電子メールアドレスを宛先とする電子メールを生成し、生成された電子メールを、通信I/F部112を介して電子メールサーバーに送信する。MFP側編集情報送信部63は、関連付データ受信部61から複数の関連付データが入力される場合、複数の関連付データと同じ数の電子メールを生成し、生成された複数の電子メールを送信する。
図10は、データ送信処理の流れの一例を示すフローチャートである。データ送信処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、EEPROM115、HDD116またはCD−ROM119Aに記憶されたMFP側文書編集プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図10を参照して、CPU111は、操作ユーザーを認証するために認証処理を実行する。認証処理の詳細は後述するが、MFP100を操作する操作ユーザーを認証する処理である。次のステップS02において、ステップS01における認証処理の結果、操作ユーザーの認証に成功したか否かを判断する。認証に成功したならば処理をステップS03に進めるが、認証に失敗したならば処理を終了する。ステップS03においては、データ取得処理を実行する。データ取得処理の詳細は後述するが、処理対象となるデータを取得する処理である。処理対象となるデータは、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データ、HDD116に記憶されたデータのうち操作ユーザーによって指定されたデータである。
ステップS04においては、送信先情報取得処理を実行する。送信先情報取得処理の詳細は後述するが、ステップS01において認証された操作ユーザーに関連する1以上の送信先情報を取得する処理である。送信先情報は、データの送信先となるユーザーのアカウントと送信先のアドレスと、を含む。送信先のアドレスは、ここでは電子メールアドレスとしている。以下、送信先情報取得処理が実行されて取得される1以上の送信先情報を送信先情報群と呼ぶ。
ステップS05においては、ステップS03において取得されたデータと、ステップS04において取得された送信先情報群との組を携帯情報装置に送信する。携帯情報装置200のネットワークアドレスを、ユーザーのアカウントと関連付けて予め記憶しており、ステップS01において認証された操作ユーザーと関連付けられた携帯情報装置200のネットワークアドレスを用いて、携帯情報装置200を特定する。また、複数の携帯情報装置のネットワークアドレスを予め記憶しておき、複数の携帯情報装置ぞれぞれの装置識別情報をリスト表示し、ステップS01において認証された操作ユーザーにより選択された装置識別情報の携帯情報装置200を特定するようにしてもよい。また、通信I/F部112を介して、ブロードキャストで問い合わせ信号を送信する等して通信可能な携帯情報装置を探索し、検出された通信可能な1以上の携帯情報装置の装置識別情報をリスト表示し、ステップS01において認証された操作ユーザーにより選択された装置識別情報の携帯情報装置200を特定するようにしてもよい。
ステップS06においては、関連付データを受信したか否かを判断する。ステップS05において、データと送信先情報郡との組を送信した携帯情報装置200から関連付データを、通信I/F部112が受信したか否かを判断する。関連付データを受信したならば処理をステップS07に進めるが、そうでなければ処理を終了する。関連付データは、特定部分と、送信先情報と、編集情報とを関連付ける。特定部分は、ステップS03において取得されたデータの一部であり、送信先情報は、ステップS04において取得された1以上の送信先情報のいずれかであり、編集情報は、携帯情報装置200を操作するユーザーにより入力または指定されたデータである。
ステップS06において、複数の関連付データを受信する場合がある。ステップS07においては、ステップS06において受信された1以上の関連付データのうちから1つを処理対象に選択する。そして、選択された関連付データに含まれる編集情報と特定部分とを、関連付データに含まれる送信先情報に基づいて送信する(ステップS08)。具体的には、関連付データに含まれる特定部分と編集情報とを本文とし、関連付データに含まれる送信先情報の電子メールアドレスを宛先とする電子メールを生成し、生成された電子メールを、通信I/部F112を介して電子メールサーバーに送信する。
ステップS09においては、次に処理対象とするべき関連付データが存在するか否かを判断する。ステップS06において受信された1以上の関連付データのうちに、ステップS07において処理対象に選択されていない関連付データが存在するか否かを判断する。処理対象に選択されていない関連付データが存在するならば処理をステップS07に戻し、存在しなければ処理を終了する。
図11は、認証処理の流れの一例を示すフローチャートである。認証処理は、図10のステップS01において実行される処理である。図11を参照して、CPU111は、表示部161にログイン画面を表示する(ステップS11)。ログイン画面は、アカウントとパスワードとを入力する領域を含む。そして、アカウントとパスワードとの組を受け付ける(ステップS12)。ユーザーが、ログイン画面に従って操作部163にアカウントとパスワードとを入力すれば、アカウントとパスワードとの組を受け付ける。
そして、受け付けられたアカウントとパスワードで、EEPROM115に記憶されたユーザーテーブル95を検索する(ステップS13)。ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちに、受け付けられたアカウントとパスワードとの組と同じ組を含むユーザーレコードを検索する。次に、検索結果に基づいて、操作ユーザーが登録ユーザーか否かを判断する。ユーザーテーブル95から受け付けられたアカウントとパスワードとの組と同じ組を含むユーザーレコードを抽出したならば、操作ユーザーが登録ユーザーと判断するが、そのようなユーザーレコードを抽出しなければ、操作ユーザーが登録ユーザーでないと判断する。操作ユーザーが登録ユーザーならば処理をステップS15に進めるが、そうでなければ処理をステップS16に進める。
ステップS15においては、認証処理の結果を認証成功に設定し、処理をデータ送信処理に戻す。一方、ステップS16においては、エラーメッセージを表示部161に表示し、認証処理の結果を認証失敗に設定し、処理をデータ送信処理に戻す。
図12は、データ取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。データ取得処理は、図10のステップS03において実行される処理である。図12を参照して、CPU111は、スキャン指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS21)。操作ユーザーが操作部163を操作して、原稿読取部130に原稿を読み取らせるスキャン指示が割り当てられたキーを押下すれば、スキャン指示を受け付ける。スキャン指示を受け付けたならば処理をステップS22に進めるが、そうでなければ処理をステップS25に進める。
ステップS22においては、原稿読取部130を制御して、原稿読取部130に原稿を読み取らせる。原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データを、処理対象に設定し(ステップS23)、処理をステップS24に進める。そして、原稿のセキュリティレベルを検出したか否かを判断する(ステップS24)。原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データを解析し、セキュリティレベルを取得する。例えば、セキュリティレベルが、画像データに含まれる一次元または二次元バーコードで示される場合には、画像データからバーコードを抽出し、セキュリティレベルを検出する。また、原稿にセキュリティレベルを記憶するRFタグが設けられている場合には、RFリーダでRFタグに記憶されているセキュリティレベルを読み出すことにより、セキュリティレベルを検出する。セキュリティレベルを検出したならば処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をデータ送信処理に戻す。ステップS28においては、ステップS24において検出されたセキュリティレベルをRAM114に一時記憶し、処理をデータ送信処理に戻す。
ステップS25においては、データ指定指示を受け付けたか否かを判断する。操作ユーザーが操作部163を操作して、HDD116に記憶されたデータのいずれかを指示する操作を入力すれば、データ指定指示を受け付ける。次のステップS26においては、ステップS25において、ユーザーにより指定された指定データをHDD116から読出し、読み出された指定データを、処理対象に設定し、処理をステップS27に進める。ステップS27においては、ステップS26において指定された指定データのセキュリティレベルを検出したか否かを判断する。例えば、指定データのヘッダ部にセキュリティレベルが設定されていれば、そのセキュリティレベルを検出する。セキュリティレベルを検出したならば処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をデータ送信処理に戻す。ステップS28においては、ステップS27において検出されたセキュリティレベルをRAM114に一時記憶し、処理をデータ送信処理に戻す。
図13および図14は、送信先情報取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。送信先情報取得処理は、図10のステップS04において実行される処理である。図13および図14を参照して、CPU111は、選択モードがグループ同一モードに設定されているか否かを判断する(ステップS31)。グループ同一モードに設定されているならば処理をステップS32に進め、そうでなければ処理をステップS38に進める。
ステップS32においては、操作ユーザーが属するユーザーグループを特定する。具体的には、EEPEOM115に記憶されたユーザーテーブル95から、認証された操作ユーザーカウントがユーザー識別情報の項目に設定されたユーザーレコードを抽出する。そして、抽出されたユーザーレコードのグループ識別情報の項目に設定されたグループ識別情報のグループをユーザーグループとして特定する。
次のステップS33においては、選択モードがグループ指定モードに設定されているか否かを判断する。グループ指定モードに設定されているならば処理をステップS34に進め、そうでなければ処理をステップS37に進める。ステップS34においては、グループ選択画面を表示部161に表示する。グループ選択画面は、EEPROM115に記憶されたユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのグループ識別情報を、選択可能に表示する画面である。そして、指定グループを特定し(ステップS35)、処理をステップS36に進める。ユーザーが、操作部163を操作して、グループ選択画面に含まれるグループ識別情報を選択すれば、選択されたグループ識別情報のグループを指定グループとして特定する。
ステップS36においては、ステップS32において特定されたユーザーグループまたはステップS35において特定された指定グループに属するユーザーを決定し、処理をステップS42に進める。具体的には、ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちからグループ識別情報の項目に、ステップS32において特定されたユーザーグループのグループ識別情報またはステップS35において特定された指定グループのグループ識別情報それぞれと同じグループ識別情報が設定されているユーザーレコードのすべてを抽出し、抽出されたユーザーレコードのユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントのユーザーを決定する。
ステップS37においては、ステップS32において特定されたユーザーグループに属するユーザーを決定し、処理をステップS42に進める。具体的には、ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちからグループ識別情報の項目に、ステップS32において特定されたユーザーグループのグループ識別情報と同じグループ識別情報が設定されているユーザーレコードのすべてを抽出し、抽出されたユーザーレコードのユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントのユーザーを決定する。
ステップS38においては、選択モードがグループ指定モードに設定されているか否かを判断する。グループ指定モードに設定されているならば処理をステップS39に進め、そうでなければ処理をステップS51に進める。ステップS39およびステップS40の処理は、ステップS34およびステップS35の処理とそれぞれ同じである。したがって、ここでは説明を繰り返さない。ステップS41においては、ステップS40において特定された指定グループに属するユーザーを決定し、処理をステップS42に進める。具体的には、ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちからグループ識別情報の項目に、ステップS40において特定された指定グループのグループ識別情報と同じグループ識別情報が設定されているユーザーレコードのすべてを抽出し、抽出されたユーザーレコードのユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントのユーザーを決定する。
ステップS42においては、選択モードがセキュリティ指定モードに設定されているか否かを判断する。セキュリティ指定モードに設定されているならば処理をステップS43に進め、そうでなければ処理をステップS47に進める。ステップS43においては、セキュリティレベル選択画面を表示部161に表示する。セキュリティレベル選択画面は、セキュリティレベルを選択可能に表示する。そして、指定セキュリティレベルを特定する(ステップS44)。ユーザーが、操作部163を操作して、セキュリティレベル選択画面に含まれるセキュリティレベルを選択すれば、選択されたセキュリティレベルを指定セキュリティレベルとして受け付ける。
次のステップS45においては、指定セキュリティレベルグループを特定する。具体的には、ステップS44において特定された指定セキュリティレベル以上のセキュリティレベルのユーザーの集合を、指定セキュリティレベルグループとして特定する。次のステップS46においては、ステップS36、ステップS37およびステップS41のいずれかにおいて決定されたユーザーを、指定セキュリティレベルグループに属するユーザーに限定し、処理をステップS59に進める。具体的には、ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちから、セキュリティレベルの項目に、ステップS44において特定された指定セキュリティレベル以上のセキュリティレベルが設定されているユーザーレコードのすべてを抽出する。そして、ステップS36、ステップS37およびステップS41のいずれかにおいて決定されたユーザーそれぞれに対して、抽出されたユーザーレコードのいずれかのユーザー識別情報の項目に、そのユーザーのアカウントと同じアカウントが設定されているか否かを判断する。ユーザーのアカウントと同じアカウントが、抽出されたユーザーレコードのいずれかのユーザー識別情報の項目に設定されているならばそのユーザーを送信先の対象に決定するが、そうでなければ送信先の対象から除外する。
ステップS47においては、選択モードがセキュリティ制限モードに設定されているか否かを判断する。セキュリティ制限モードに設定されているならば処理をステップS48に進め、そうでなければ処理をステップS59に進める。ステップS48においては、制限セキュリティレベルを検出したか否かを判断する。図10のステップS03において実行される図12に示したデータ取得処理において、ステップS38においてRAM113にセキュリティレベルが記憶されていれば、制限セキュリティレベルを検出したと判断する。具体的には、スキャン指示が受け付けられた場合には、原稿読取部130が原稿を読み取って得られる画像データから検出されるセキュリティレベル、または、原稿に付与されたRFタグから読み出されたセキュリティレベルが検出されたか否かを判断する。また、データ指定指示が受け付けられた場合には、HDD116に記憶されているデータのうち指定された指定データのヘッダ部からセキュリティレベルが検出されたか否かを判断する。制限セキュリティレベルを検出したならば処理をステップS49に進めるが、そうでなければ処理をステップS59に進める。
ステップS49においては、制限セキュリティレベルグループを特定する。ステップS48において検出された制限セキュリティレベル以上のセキュリティレベルのユーザーの集合を、制限セキュリティレベルグループとして特定する。次のステップS50においては、ステップS36、ステップS37およびステップS41のいずれかにおいて決定されたユーザーを、制限セキュリティレベルグループに属するユーザーに限定し、処理をステップS59に進める。具体的には、ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちから、セキュリティレベルの項目に、ステップS48において検出された制限セキュリティレベル以上のセキュリティレベルが設定されているユーザーレコードのすべてを抽出する。そして、ステップS36、ステップS37およびステップS41のいずれかにおいて決定されたユーザーそれぞれに対して、抽出されたユーザーレコードのいずれかのユーザー識別情報の項目に、そのユーザーのアカウントと同じアカウントが設定されているか否かを判断する。ユーザーのアカウントと同じアカウントが、抽出されたユーザーレコードのいずれかのユーザー識別情報の項目に設定されているならばそのユーザーを送信先の対象に決定するが、そうでなければ送信先の対象から除外する。
一方、ステップS51においては、選択モードがセキュリティ指定モードに設定されているか否かを判断する。セキュリティ指定モードに設定されているならば処理をステップS52に進め、そうでなければ処理をステップS56に進める。処理がステップS52に進む場合、選択モードがセキュリティ指定モードのみに設定されている場合である。ステップS52〜ステップS54の処理は、ステップS43〜ステップS45の処理と同じである。したがって、ここでは説明を繰り返さない。ステップS55においては、ステップS54において特定された指定セキュリティレベルグループに属するユーザーを決定し、処理をステップS59に進める。具体的には、ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちから、セキュリティレベルの項目に、ステップS54において特定された指定セキュリティレベル以上のセキュリティレベルが設定されているユーザーレコードのすべてを抽出し、抽出されたユーザーレコードのユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントのユーザーを決定する。
処理がステップS56に進む場合、選択モードがセキュリティ制限モードのみに設定されている場合である。ステップS56においては、ステップS48と同様に、制限セキュリティレベルを検出したか否かを判断する。制限セキュリティレベルを検出したならば処理をステップS49に進めるが、そうでなければ処理をデータ送信処理に戻す。制限セキュリティレベルを検出しない場合、送信先情報が決定されないので、エラーメッセージを表示するようにするのが好ましい。ステップS57においては、ステップS49と同様に、制限セキュリティレベルグループを特定する。次のステップS58においては、ステップS57において特定された制限セキュリティレベルグループに属するユーザーを決定し、処理をステップS59に進める。具体的には、ユーザーテーブル95に含まれるユーザーレコードのうちから、セキュリティレベルの項目に、ステップS56において検出された制限セキュリティレベル以上のセキュリティレベルが設定されているユーザーレコードのすべてを抽出し、抽出されたユーザーレコードのユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントのユーザーを決定する。
ステップS59においては、決定されたユーザーの送信先情報を決定し、処理をデータ送信処理に戻す。決定されたユーザーは、ステップS36、ステップS37、ステップS41、ステップS55およびステップS58のいずれかにおいて決定されたユーザー、また、ステップS46およびステップS50が実行される場合には、ステップS36、ステップS37およびステップS41のいずれかで決定されたユーザーであってステップS46またはステップS50において限定されたユーザーである。決定されたユーザーのアカウントと、そのユーザーに割り当てられた電子メールアドレスとの組を送信先情報に決定する。ユーザーに割り当てられた電子メールアドレスは、そのユーザーのアカウントがユーザー識別情報の項目に設定されているユーザーレコードにおいて、送信先の項目に設定された電子メールアドレスである。
図15は、編集処理の流れの一例を示すフローチャートである。編集処理は、携帯情報装置200が備えるCPU211が、フラッシュメモリ213に記憶された携帯装置側文書編集プログラムを実行することにより、CPU211により実行される処理である。図15を参照して、CPU211は、データと送信先情報群の組を受信したか否かを判断する(ステップS201)。データと送信先情報群の組を受信するまで待機状態となり(ステップS201でNO)、データと送信先情報群の組を受信したならば(ステップS201でYES)、処理をステップS202に進める。
ステップS202においては、受信されたデータの画像を表示部216に表示する。そして、領域の指定を受け付けたか否かを判断する(ステップS203)。タッチパネル217Aが、ユーザーが表示部216の表示面中で指示する2点の位置を検出したならば、検出された2点を対角とする矩形の領域を特定する。なお、矩形の線画を表示部216に表示し、ユーザーにより矩形の線画のサイズおよび位置を変更する操作を受け付けることにより、矩形の線画のサイズと位置を変更し、変更後の矩形の線画で囲まれる領域を特定するようにしてもよい。
次のステップS204においては、送信先をリスト表示する。ステップS201において受信された送信先情報群それぞれは、アカウントと電子メールアドレスとを含む。ステップS204においては、ステップS203において領域が指定されることに応じて、送信先情報に含まれるアカウントのリストを表示部216に表示する。表示部216には、ステップS202において、データの画像が表示されているので、データの画像に重畳してアカウントのリストを表示する。なお、ステップS203において領域が指定された後に、または領域が指定される前に、携帯情報装置200を操作するユーザーにより操作部217にリスト表示を指示する操作が入力されることに応じて、送信先をリスト表示するようにしてもよい。
ステップS205において、送信先の指定を受け付けたか否かを判断する。表示部161に表示されたアカウントのリストのうちから、ユーザーが操作部217に1以上を指定する操作を入力すれば、送信先の指定を受け付ける。送信先の指定を受け付けるまで待機状態となり(ステップS205でNO)、送信先の指定を受け付けると(ステップS205でYES)、指定された1以上のアカウントを特定し、処理をステップS206に進める。
ステップS206においては、編集情報を受け付けたか否かを判断する。編集情報を受け付けるまで待機情報となり(ステップS206でNO)、編集情報を受け付けたならば(ステップS206でYES)、処理をステップS207に進める。ユーザーが操作部217に編集情報を入力すれば、その編集情報を受け付ける。編集情報は、文字列であってもよいし、フラッシュメモリ213に記憶されたデータであってもよい。文字列の編集情報を受け付けるために、表示部216にキーボードを表示し、ユーザーがキーボード中に含まれる複数のキーのいずれが指示されたかをタッチパネル217Aで検出し、指示されたキーに対応する文字を受け付ける。また、画像の編集情報を受け付けるために、フラッシュメモリ213に記憶された画像のファイル名を表示し、表示されたファイル名のいずれが指示されたかを、タッチパネル217Aで検出し、指示されたファイル名の指定を受け付け、指示されたファイル名の画像を編集情報として受け付ける。
ステップS207においては、関連付データを生成する。関連付データは、ステップS203において指定されたデータの一部である特定部分ごとに生成され、ステップS203において指定された特定部分と、ステップS206において受け付けられた編集情報と、ステップS205において指定された送信先に対応する送信先情報と、を含む。
次のステップS208においては、生成された関連付データを、データに埋め込む。具体的には、データを複数のレイヤを有するデータに変換し、ステップS207において生成された関連付データを含むレイヤを、変換したデータに追加する。例えば、データが画像データの場合に、第1レイヤを画像データとし、第2レイヤを関連付データを含むレイヤとする。
次のステップS209においては、編集が終了したか否かを判断する。ユーザーが操作部217に終了を指示するコマンドが割り当てられたキーを指示すれば、編集が終了したことを検出し、編集が終了したかを判断する。編集が終了したならば処理をステップS210に進めるが、編集が終了していなければ処理をステップS210に進める。
ステップS210においては、送信モードが自装置送信モードに設定されているか否かを判断する。送信モードは、ユーザーによって、自装置送信モードと送信依頼モードとのいずれかに設定される。自装置送信モードに設定されていれば処理をステップS211に進めるが、そうでなく送信依頼モードに設定されていれば処理をステップS214に進める。
ステップS211においては、ステップS208において、データに埋め込まれた関連付データのうちから1つを処理対象に選択する。そして、選択された関連付データに含まれる編集情報と特定部分とを、関連付データに含まれる送信先情報に基づいて送信する(ステップS212)。具体的には、関連付データに含まれる特定部分と編集情報とを本文とし、関連付データに含まれる送信先情報の電子メールアドレスを宛先とする電子メールを生成し、生成された電子メールを無線LANI/F218を介して電子メールサーバーに送信する。
ステップS213においては、次に処理対象とするべき関連付データが存在するか否かを判断する。データに埋め込まれた関連付データのうち、ステップS211において処理対象に選択されていない関連付データが存在するか否かを判断する。処理対象に選択されていない関連付データが存在するならば処理をステップS211に戻し、存在しなければ処理を終了する。一方、ステップS214においては、ステップS208において関連付データが埋め込まれたデータをMFPに送信し、処理を終了する。
以上説明したように、第1の実施の形態における文書編集システム1において、MFP100は、使用が許可されたユーザーごとに、アカウントと、パスワードと、そのユーザーに割り当てられた電子メールアドレスとを関連付けたユーザーレコードをユーザーテーブル95に追加することによりユーザーを登録し、操作ユーザーが認証されていることを条件に、登録ユーザーのうち、認証された操作ユーザーに関連する1以上の登録ユーザーにそれぞれ関連付けられた送信先情報を取得する。送信先情報は、アカウントと電子メールアドレスである。このため、MFP100に登録ユーザーの電子メールアドレスを登録すればよいので、ユーザーテーブル95を一元的に管理することができ、ユーザーテーブル95の変更を容易にすることができる。
また、操作ユーザーが携帯情報装置200を操作して、MFP100によって取得された送信先情報のうちから指定した送信先情報に送信先として特定されるので、送信先情報を容易に特定することができ、送信先を誤って送信する誤操作を防止することができる。また、データの送信先をMFP100に登録された登録ユーザーに制限することができる。
また、携帯情報装置200に編集情報が入力されるので、編集情報の入力が容易となる。特に、携帯情報装置200の編集機能をカスタマイズしている場合に、有効な場合がある。
さらに、MFP100から受信されるデータのうち、携帯情報装置200を操作する操作ユーザーが指定した特定部分と編集情報とが送信先情報の電子メールアドレス宛に送信されるので、データのうちで編集情報に関連する特定部分を特定して送信することができ、データのうちで特定部分以外の不要な部分が送信されないようにすることができる。特に、データが機密情報を含んでいる場合、その機密情報の部分を送信しないようにすることができる。
さらに、MFP100は、登録ユーザーを複数のグループのいずれかと関連付けるために、ユーザーテーブル95のユーザーレコードは、グループ識別情報の項目と、セキュリティレベルの項目とを含んでいる。MFP100は、選択モードがセキュリティ制限モードに設定されている場合、セキュリティ原稿のセキュリティレベルを検出すると、検出されたセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが割り当てられたグループを選択し、選択されたグループに属する登録ユーザーを操作ユーザーに関連する登録ユーザーとして決定する。このため、原稿のセキュリティレベルによって、データの送信先となる登録ユーザーを制限することができ、原稿の機密性を維持することができる。
また、MFP100は、選択モードがグループ同一モードに設定されている場合、操作ユーザーが属するグループと同じグループを選択し、選択されたグループに属する登録ユーザーを操作ユーザーに関連する登録ユーザーとして決定する。このため、操作ユーザーに関連する登録ユーザーを容易に決定することができる。
また、MFP100は、選択モードがグループ指定モードに設定されている場合、操作ユーザーにより指定されたグループを選択し、選択されたグループに属する登録ユーザーを操作ユーザーに関連する登録ユーザーとして決定する。このため、操作ユーザーに関連する登録ユーザーを操作ユーザーが容易に決定することができる。
また、MFP100は、選択モードがセキュリティ指定モードに設定されている場合、操作ユーザーにより指定されたセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが割り当てられたグループを選択し、選択されたグループに属する登録ユーザーを操作ユーザーに関連する登録ユーザーとして決定する。このため、操作ユーザーに関連する登録ユーザーを、操作ユーザーがセキュリティレベルに基づいて決定することができる。
<第2の実施の形態>
上述した第1の実施の形態における文書編集システム1においては、MFP100がユーザーテーブルを記憶し、MFP100を操作する操作ユーザーの認証および送信先情報の抽出を、MFP100が実行するようにした。第2の実施の形態における文書編集システム1Aにおいては、認証サーバーを設け、MFP100,100A,100Bを操作する操作ユーザーの認証および送信先情報の抽出を、認証サーバーが実行するようにしたものである。
図16は、第2の実施の形態における文書編集システムの全体概要を示す図である。図16を参照して、第2の実施の形態における文書編集システム1Aは、図1に示した第1の実施の形態における文書編集システム1と異なる点は、認証サーバー300が追加された点である。
認証サーバー300は、一般的なコンピューターであり、そのハードウエア構成は周知なのでここでは説明を繰り返さないが、少なくともCPU311と、HDD313、およびネットワーク3に接続するためのネットワークI/Fと、を含む。認証サーバー300は、文書編集システム1Aの利用が許可されたユーザーに関する情報を含むユーザーテーブルを記憶しており、MFP100,100A,100Bからの要求によって、MFP100,100A,100Bを操作する操作ユーザーを認証する機能、および、認証された操作ユーザーに関連する送信先情報を抽出する機能を有する。
第2の実施の形態におけるMFP100,100A,100Bが有する機能は同じである。ここでは、MFP100が有する機能を例に説明する。
図17は、第2の実施の形態におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。図17を参照して、図5に示した機能と異なる点は、認証部53、登録部55および送信先情報取得部57が削除された点、EEPROM115にユーザーテーブル95が記憶されない点、認証依頼部91および送信依頼部93が追加された点である。
認証依頼部91は、MFP100を操作する操作ユーザーの認証を、認証サーバー300に依頼する。具体的には、MFP100を操作する操作ユーザーは、操作パネル160を使用するので、認証依頼部91は、表示部161にログイン画面を表示する。ログイン画面は、アカウントとパスワードとを入力する領域を含む。ユーザーが、ログイン画面に従って操作部163にアカウントとパスワードとを入力すれば、操作部163からアカウントとパスワードとの組を受け付ける。認証依頼部91は、操作部163からアカウントとパスワードとの組を受け付けると、受け付けられたアカウントとパスワードとの組を含む認証依頼を、通信I/F部112を介して認証サーバー300に送信する。認証サーバー300は、認証依頼に基づいて操作ユーザーを認証し、認証に成功すると認証成功を示す信号を返信し、認証に失敗すると認証失敗を示す信号を返信する。
認証依頼部91は、通信I/F部112が認証サーバー300から認証成功を示す信号を受信する場合、ログイン期間を開始し、ログイン期間に操作部163に入力される操作を、操作部163を使用する操作ユーザーにより入力された操作として扱う。ログイン期間は、操作ユーザーがログインした状態の期間であり、操作部163にログアウト指示が入力されることにより、また、操作部163に操作が入力されることなく所定の時間が経過することにより、終了する。認証依頼部91は、通信I/F部112が認証サーバー300から認証成功を示す信号を受信する場合、操作パネル160を操作する操作ユーザーのアカウントを、送信依頼部93に出力する。
なお、第1の実施の形態と同様に、アカウントとパスワードとの組を用いて認証する場合を例に示すが、ユーザーの指紋、静脈パターン、虹彩等の生体情報を用いて認証するようにしてもよい。
送信依頼部93は、認証依頼部91から操作ユーザーのアカウントが入力されると、操作ユーザーに関連付けられた1以上の送信先情報の送信を認証サーバー300に依頼する。具体的には、選択モードと、操作ユーザーのアカウント、グループ識別情報またはセキュリティレベルとを含む送信依頼信号を、通信I/F部112を介して認証サーバー300に送信する。選択モードは、操作ユーザーが、操作部163に入力する操作によって決定される。なお、認証サーバー300において、選択モードを、ユーザーごとに予め関連付けて記憶しておき、認証サーバー300において操作ユーザーを認証する時点で、認証サーバー300において、操作ユーザーに関連付けられた選択モードを決定するようにしてもよい。この場合には、認証サーバー300から認証結果とともに選択モードを受信する。さらに、操作ユーザーとは関係なく、選択モードを予め記憶しておくようにしてもよい。選択モードは、グループ同一モード、グループ指定モード、セキュリティ指定モード、およびセキュリティ制限モードを含む。
送信依頼部93は、選択モードがグループ同一モードに設定されている場合、グループ同一モードを示す選択モードと、認証された操作ユーザーのアカウントとを含む送信依頼信号を、認証サーバー300に送信する。
送信依頼部93は、選択モードがグループ指定モードに設定されている場合、認証サーバー300からグループ識別情報の一覧を受信し、受信されたグループ識別情報を、選択可能にしたグループ選択画面を表示する。ユーザーが、操作部163を操作して、グループ選択画面に含まれるグループ識別情報を選択すれば、選択されたグループ識別情報を特定し、グループ指定モードを示す選択モードと、特定されたグループ識別情報と、認証された操作ユーザーのアカウントと、を含む送信依頼信号を、認証サーバー300に送信する。
送信依頼部93は、選択モードがセキュリティ指定モードに設定されている場合、認証サーバー300からセキュリティレベルの一覧を受信し、受信されたセキュリティレベルを選択可能に表示するセキュリティレベル選択画面を表示する。セキュリティレベル選択画面は、セキュリティレベルを選択可能に表示する。ユーザーが、操作部163を操作して、セキュリティレベル選択画面に含まれるセキュリティレベルを選択すれば、選択されたセキュリティレベルを特定し、セキュリティ指定モードを示す選択モードと、特定されたセキュリティレベルと、認証された操作ユーザーのアカウントと、を含む送信依頼信号を、認証サーバー300に送信する。
送信依頼部93は、選択モードがセキュリティ制限モードに設定されている場合、レベル検出部75からセキュリティレベルが入力されることに応じて、セキュリティ制限モードを示す選択モードと、レベル検出部75から入力されるセキュリティレベルと、認証された操作ユーザーのアカウントと、を含む送信依頼信号を、認証サーバー300に送信する。
選択モードがグループ同一モードとグループ指定モードとの組が設定されている場合、送信依頼部93は、グループ同一モードを示す選択モードと、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、グループ指定モードを示す選択モードと、グループ指定モードにおいて特定されたグループ識別情報と、認証された操作ユーザーのアカウントと、の組とを含む送信依頼信号を、認証サーバー300に送信する。
また、選択モードがグループ同一モードと、セキュリティ指定モードとが設定されている場合、送信依頼部93は、グループ同一モードを示す選択モードと、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、セキュリティ指定モードを示す選択モードと、セキュリティレベルと、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、を含む送信依頼信号を、認証サーバー300に送信する。また、選択モードがグループ同一モードと、セキュリティ制限モードとが設定されている場合、送信依頼部93は、グループ同一モードを示す選択モードと、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、セキュリティ制限モードを示す選択モードと検出されたセキュリティレベルとの組と、を含む送信依頼信号を、認証サーバー300に送信する。
また、選択モードがグループ指定モードと、セキュリティ指定モードとが設定されている場合、送信依頼部93は、グループ指定モードを示す選択モードと、グループ識別情報と、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、セキュリティ指定モードを示す選択モードと、セキュリティレベルと、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、を含む送信依頼信号を、認証サーバー300に送信する。また、選択モードがグループ指定モードと、セキュリティ制限モードとが設定されている場合、送信依頼部93は、グループ指定モードを示す選択モードと、グループ識別情報と、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、セキュリティ制限モードを示す選択モードと、検出されたセキュリティレベルと、認証された操作ユーザーのアカウントとの組とを含む送信依頼信号を、認証サーバー300に送信する。
さらに、選択モードがグループ同一モードと、グループ指定モードと、セキュリティ指定モードが設定されている場合、送信依頼部93は、グループ同一モードを示す選択モードと、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、グループ指定モードを示す選択モードと、グループ識別情報と、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、セキュリティ指定モードを示す選択モードと、セキュリティレベルと、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、を含む送信依頼信号を、認証サーバー300に送信する。
また、選択モードがグループ同一モードと、グループ指定モードと、セキュリティ制限モードが設定されている場合、送信依頼部93は、グループ同一モードを示す選択モードと、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、グループ指定モードを示す選択モードと、グループ識別情報と、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、セキュリティ制限モードを示す選択モードと、認証された操作ユーザーのアカウントとの組と、を含む送信依頼信号を、認証サーバー300に送信する。
認証サーバー300の動作の詳細は後述するが、送信依頼信号に基づいて、データを送信するための送信先を特定する送信先情報であって、操作ユーザーに関連付けられた1以上の送信先情報を返信する。送信依頼部93は、通信I/F部112が認証サーバー300から送信先情報を受信すると、受信された送信先情報をデータ送信部59に出力する。
データ送信部59は、レベル検出部75からデータが入力され、送信依頼部93から送信先情報が入力される。データ送信部59は、データと送信先情報との組を、通信I/F部112を介して、携帯情報装置200に送信する。
図18は、認証サーバーが備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。図18に示す機能は、認証サーバー300が備えるCPU311が、ROM、HDD313またはCD−ROMに記憶されたサーバー側文書編集プログラムを実行することにより、CPU311に形成される機能である。サーバー側文書編集プログラムは、文書編集プログラムの一部である。
図17を参照して、CPU311は、送信依頼受信部351と、サーバー側認証部353と、サーバー側登録部355と、サーバー側送信先情報取得部357と、送信先情報送信部359と、を含む。
サーバー側登録部355は、MFP100,100A,100Bのいずれかを操作することが許可されたユーザーを登録ユーザーとして登録する。具体的には、MFP100,100A,100Bのいずれかを操作することが許可されたユーザーに関するユーザーレコードを生成し、生成されたユーザーレコードをHDD313に記憶されたユーザーテーブル95Aに追加することにより、ユーザーを登録する。ユーザーレコードは、ユーザーを識別するためのアカウントと、認証情報と、そのユーザーに対するデータの送信先に関する情報と、そのユーザーが属するグループを識別するための情報と、そのユーザーに割り当てられたセキュリティレベルと、を含む。ここでは、ユーザー識別情報を、そのユーザーに割り当てられたアカウントとしている。
サーバー側登録部355は、認証サーバー300の管理者により、ユーザーレコードの各項目に設定される情報が入力されると、ユーザーレコードを生成し、生成されたユーザーレコードをHDD313に記憶されたユーザーテーブル95Aに追加する。ユーザーレコードのフォーマットは、図6に示したフォーマットと同じである。
サーバー側認証部353は、MFP100,100A,100Bのいずれかを操作するユーザーを認証する。サーバー側認証部353は、ネットワークI/Fが、MFP100,100A、100Bのいずれかから認証依頼を受信すると、認証依頼に含まれるアカウントとパスワードとの組と同じ組を含むユーザーレコードが、HDD313に記憶されたユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちに存在すれば認証成功と判断し、そうでなければ認証失敗と判断する。サーバー側認証部353は、認証成功と判断する場合は認証成功を示す信号を、認証失敗と判断する場合は認証失敗を示す信号を、MFP100,100A,100Bのうち認証依頼を送信してきた装置に返信する。また、サーバー側認証部353は、認証成功と判断する場合は認証依頼に含まれるアカウントを、サーバー側送信先情報取得部357に出力する。
送信依頼受信部351は、ネットワークI/Fが、MFP100,100A、100Bのいずれかからグループ識別情報の一覧の送信を依頼するグループ一覧送信依頼を受信すると、HDD313に記憶されているユーザーテーブル95Aを参照し、グループ識別情報の一覧を生成し、グループ識別情報の一覧を、MFP100,100A、100Bのうちグループ一覧送信依頼を送信してきた装置に返信する。また、送信依頼受信部351は、ネットワークI/Fが、MFP100,100A、100Bのいずれかからセキュリティレベルの一覧の送信を依頼するセキュリティレベル一覧送信依頼を受信すると、HDD313に記憶されているユーザーテーブル95Aを参照し、セキュリティレベルの一覧を生成し、セキュリティレベルの一覧を、MFP100,100A、100Bのうちセキュリティレベル一覧送信依頼を送信してきた装置に返信する。
さらに、送信依頼受信部351は、ネットワークI/Fが、MFP100,100A、100Bのいずれかから送信依頼信号を受信すると、送信依頼信号と、MFP100,100A、100Bのうち送信依頼信号を送信してきた装置の装置識別情報(IPアドレス)とをサーバー側送信先情報取得部357に出力する。ネットワークI/Fが、MFP100,100A、100Bのいずれかから送信依頼信号を受信すると、送信依頼信号と、MFP100,100A、100Bのうち送信依頼信号を送信してきた装置の装置識別情報(IPアドレス)とをサーバー側送信先情報取得部357に出力する。
サーバー側送信先情報取得部357は、送信依頼受信部351から送信依頼信号が入力されると、送信依頼信号に含まれるアカウントと同じアカウントがサーバー側認証部353から入力されていることを条件に、操作ユーザーに関連付けられた1以上の送信先情報を取得する。具体的には、HDD313に記憶されたユーザーテーブル95Aを参照して、データを送信するための送信先を特定する送信先情報であって、送信依頼受信部351から入力されるアカウントのユーザーに関連付けられた1以上の送信先情報を取得する。
サーバー側送信先情報取得部357は、サーバー側グループ選択部381と、サーバー側抽出部383と、を含む。サーバー側グループ選択部381は、登録ユーザーを分類した複数のグループのうちから1以上のグループを選択する。登録ユーザーを分類した複数のグループは、ユーザーテーブル95Aによって、登録ユーザーに割り当てられたグループ識別情報で特定されるグループと、登録ユーザーに割り当てられたセキュリティレベルによって特定されるグループと、を含む。グループ識別情報で特定されるグループは、同じグループ識別情報が割り当てられた登録ユーザーの集合である。セキュリティレベルによって特定されるグループは、そのセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが割り当てられた登録ユーザーの集合である。
サーバー側グループ選択部381は、送信依頼信号がグループ同一モードの選択モードを含んでいる場合、選択モードと組になるアカウントのユーザーが属するグループを選択する。具体的には、HDD313に記憶されたユーザーテーブル95Aから選択モードと組になるアカウントがユーザー識別情報の項目に設定されたユーザーレコードを抽出し、抽出されたユーザーレコードのグループ識別情報の項目に設定されたグループ識別情報を特定する。そして、特定されたグループ識別情報を含む抽出指示を、サーバー側抽出部383に出力する。
サーバー側グループ選択部381は、送信依頼信号がグループ指定モードの選択モードを含んでいる場合、複数のグループのうちからグループ指定モードの選択モードと組になるグループ識別情報のグループを選択する。サーバー側グループ選択部381は、グループ指定モードの選択モードと組になるグループ識別情報を含む抽出指示を、サーバー側抽出部383に出力する。
サーバー側グループ選択部381は、送信依頼信号がセキュリティ指定モードの選択モードを含んでいる場合、複数のグループのうちからセキュリティ指定モードの選択モードと組なるセキュリティレベルのグループを選択する。サーバー側グループ選択部381は、セキュリティ指定モードの選択モードと組になるセキュリティレベルを含む抽出指示を、サーバー側抽出部383に出力する。
サーバー側グループ選択部381は、送信依頼信号がセキュリティ制限モードの選択モードを含んでいる場合、セキュリティ制限モードの選択モードと組になるセキュリティレベルを含む抽出指示を、サーバー側抽出部383に出力する。
サーバー側抽出部383は、サーバー側グループ選択部381から抽出指示が入力される。サーバー側抽出部383は、抽出指示に基づいてグループを特定し、HDD313に記憶されたユーザーテーブル95Aを参照して、特定されたグループに属するユーザーに対応するユーザーレコードを抽出する。サーバー側抽出部383は、抽出されたユーザーレコードから送信先情報を決定し、送信先情報と、送信依頼受信部351から送信依頼信号とともに入力される装置識別情報とを送信先情報送信部359に出力する。送信先情報は、抽出されたユーザーレコードのユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントおよび送信先の項目に設定された電子メールアドレスを含む。送信先情報のフォーマットは、図7に示したフォーマットと同じである。
サーバー側抽出部383は、サーバー側グループ選択部381からグループ識別情報を含む抽出指示が入力される場合、ユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちから、グループ識別情報の項目に、抽出指示に含まれるグループ識別情報と同じグループ識別情報が設定されているユーザーレコードのすべてを抽出する。そして、サーバー側抽出部383は、抽出された1以上のユーザーレコードそれぞれにおいて、ユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントおよび送信先の項目に設定された電子メールアドレスとの組を送信先情報に決定し、1以上のユーザーレコードそれぞれから決定される送信先情報を、送信先情報送信部359に出力する。
送信依頼信号がグループ同一モードの選択モードとグループ指定モードの選択モーとを含む場合、サーバー側抽出部383は、サーバー側グループ選択部381から複数のグループ識別情報を含む抽出指示が入力される場合がある。この場合、抽出部83は、ユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちから、グループ識別情報の項目に、抽出指示に含まれる複数のグループ識別情報それぞれと同じグループ識別情報が設定されているユーザーレコードのすべてを抽出する。
サーバー側抽出部383は、サーバー側グループ選択部381からセキュリティレベルを含む抽出指示が入力される場合、ユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちから、セキュリティレベルの項目に、抽出指示に含まれるセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが設定されているユーザーレコードのすべてを抽出する。そして、サーバー側抽出部383は、抽出された1以上のユーザーレコードそれぞれにおいて、ユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントおよび送信先の項目に設定された電子メールアドレスとの組を送信先情報に決定し、1以上のユーザーレコードそれぞれから決定される送信先情報を、データ送信部59に出力する。
サーバー側抽出部383は、送信依頼信号がグループ同一モードとグループ指定モードとの少なくとも一方と、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとを含む場合がある。具体的には、送信依頼信号が、グループ同一モードと、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組、グループ指定モードと、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組、グループ同一モードと、グループ指定モードと、セキュリティ指定モードまたはセキュリティ制限モードとの組のいずれかを含む場合である。この場合、サーバー側抽出部383は、サーバー側グループ選択部381から1以上のグループ識別情報およびセキュリティレベルを含む抽出指示が入力される場合がある。
この場合、サーバー側抽出部383は、ユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちから、グループ識別情報の項目に、抽出指示に含まれる1以上のグループ識別情報それぞれと同じグループ識別情報が設定されている第1の種類のユーザーレコードのすべてを抽出するとともに、ユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちから、セキュリティレベルの項目に、抽出指示に含まれるセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが設定されている第2の種類のユーザーレコードのすべてを抽出する。そして、抽出された第1の種類のユーザーレコードと、第2の種類のユーザーレコードとで、アカウントが同じ第3の種類のユーザーレコードを抽出し、第3の種類のユーザーレコードそれぞれにおいて、ユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントおよび送信先の項目に設定された電子メールアドレスとの組を送信先情報に決定し、第3の種類のユーザーレコードそれぞれから決定される送信先情報を、送信先情報送信部359に出力する。
送信先情報送信部359は、サーバー側抽出部383から送信先情報と、装置識別情報とが入力されることに応じて、送信先情報を、ネットワークI/Fを介して、MFP100,100A,100Bのうち装置識別情報で特定される装置に、送信する。複数の送信先情報が入力される場合には、複数の送信先情報のすべてを送信する。
第2の実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111においては、図10に示したデータ送信処理において、ステップS01において実行される認証処理、およびステップS04において実行される送信先情報取得処理を除き、同じ処理が実行される。
図19は、第2の実施の形態における認証処理の流れの一例を示すフローチャートである。図19を参照して、図11に示した第1の実施の形態における認証処理と異なる点は、ステップS13に代えて、ステップS13AおよびステップS13Bが実行される点である。その他の処理は、図11に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。ステップS13Aにおいては、ステップS12において受け付けられたアカウントとパスワードとを含む認証依頼を、認証サーバー300に送信する。認証サーバー300においては、認証に成功する場合には認証成功を示す信号を返信し、認証失敗と判断する場合は認証失敗を示す信号を返信する。
次のステップS13Bにおいては、認証サーバー300から受信する認証結果を受信する。そして、登録受信された検索結果に基づいて、操作ユーザーが登録ユーザーか否かを判断する(ステップS14)。認証結果が認証成功を示す信号ならば、操作ユーザーが登録ユーザーと判断するが、認証結果が認証失敗を示す信号ならば、操作ユーザーが登録ユーザーでないと判断する。操作ユーザーが登録ユーザーならば処理をステップS15に進めるが、そうでなければ処理をステップS16に進める。
図20および図21は、第2の実施の形態における送信先情報取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。図20およぶ図21を参照して、CPU111は、選択モードがグループ同一モードに設定されているか否かを判断する(ステップS61)。グループ同一モードに設定されているならば処理をステップS62に進め、そうでなければ処理をステップS64に進める。ステップS62においては、グループ同一モードの選択モードと操作ユーザーのアカウントとの組を送信依頼に付加する。
次のステップS63においては、選択モードがグループ指定モードに設定されているか否かを判断する。グループ指定モードに設定されているならば処理をステップS65に進め、そうでなければ処理をステップS74に進める。ステップS64においては、選択モードがグループ指定モードに設定されているか否かを判断する。グループ指定モードに設定されているならば処理をステップS65に進め、そうでなければ処理をステップS75に進める。
ステップS65においては、グループ選択画面を表示部161に表示する。認証サーバー300からグループ識別情報を取得し、取得されたグループ識別情報を選択可能に表示するグループ選択画面を表示する。そして、指定グループを特定し(ステップS66)、処理をステップS67に進める。ステップS67においては、グループ指定モードの選択モードと、ステップS66において特定された指定グループのグループ識別情報との組を送信依頼に付加し、処理をステップS68に進める。
ステップS68においては、選択モードがセキュリティ指定モードに設定されているか否かを判断する。セキュリティ指定モードに設定されているならば処理をステップS69に進め、そうでなければ処理をステップS72に進める。ステップS69においては、セキュリティレベル選択画面を表示部161に表示する。認証サーバー300からセキュリティレベルを取得し、取得されたセキュリティレベルを選択可能に表示するセキュリティレベル選択画面を表示する。そして、指定セキュリティレベルを受け付ける(ステップS70)。ユーザーが、操作部163を操作して、セキュリティレベル選択画面に含まれるセキュリティレベルを選択すれば、選択されたセキュリティレベルを指定セキュリティレベルとして受け付ける。次のステップS71においては、セキュリティ指定モードの選択モードと指定セキュリティレベルとの組を送信依頼に付加し、処理をステップS81に進める。
ステップS72においては、選択モードがセキュリティ制限モードに設定されているか否かを判断する。セキュリティ制限モードに設定されているならば処理をステップS73に進め、そうでなければ処理をステップS81に進める。ステップS73においては、制限セキュリティレベルを検出したか否かを判断する。スキャン指示が受け付けられた場合には、原稿読取部130が原稿を読み取って得られる画像データから検出されるセキュリティレベル、または、原稿に付与されたRFタグから読み出されたセキュリティレベルが検出されたか否かを判断する。また、データ指定指示が受け付けられた場合には、HDD116に記憶されているデータのうち指定された指定データのヘッダ部からセキュリティレベルが検出されたか否かを判断する。制限セキュリティレベルを検出したならば処理をステップS74に進めるが、そうでなければ処理をステップS81に進める。ステップS74においては、セキュリティ制限モードの選択モードと制限セキュリティレベルとの組を送信依頼に付加し、処理をステップS81に進める。
一方、ステップS75においては、選択モードがセキュリティ指定モードに設定されているか否かを判断する。セキュリティ指定モードに設定されているならば処理をステップS76に進め、そうでなければ処理をステップS79に進める。ステップS76、S77およびS78の処理は、ステップS69、S70およびS71の処理と同じである。したがって、ここでは説明を繰り返さない。ステップS78において、セキュリティ指定モードの選択モードと指定セキュリティレベルとの組を送信依頼に付加した後、処理をステップS81に進める。
処理がステップS79に進む場合、選択モードがセキュリティ制限モードのみに設定されている場合である。ステップS79においては、ステップS73と同様に、制限セキュリティレベルを検出したか否かを判断する。制限セキュリティレベルを検出したならば処理をステップS80に進めるが、そうでなければ処理をデータ送信処理に戻す。制限セキュリティレベルを検出しない場合、送信先情報が決定されないので、エラーメッセージを表示するようにするのが好ましい。ステップS80においては、ステップS74と同様に、セキュリティ制限モードの選択モードと制限セキュリティレベルとの組を送信依頼に付加し、処理をステップS81に進める。
ステップS81においては、送信依頼を認証サーバー300に送信する。そして、認証サーバー300から送信先情報を受信するまで待機状態となり(ステップS82でNO)、認証サーバー300から送信先情報を受信すると(ステップS82でYES)、処理をデータ送信処理に戻す。
図22および図23は、ユーザー管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。ユーザー管理処理は、認証サーバー300が備えるCPU311が、ROM、HDD313またはCD−ROMに記憶されたサーバー側文書編集プログラムを実行することにより、CPU311により実行される処理である。
図22および図23を参照して、CPU311は、MFP100,100A、100Bのいずれかから認証依頼を受信したか否かを判断する。認証依頼を受信するまで待機状態となり(ステップS301でNO)、認証依頼を受信すると(ステップS301でYES)、処理をステップS302に進める。以下、MFP100から認証依頼を受信する場合について説明する。
ステップS302においては、HDD313に記憶されたユーザーテーブル95Aを検索する。HDD313に記憶されたユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちから、認証依頼に含まれるアカウントとパスワードとの組と同じ組を含むユーザーレコードを抽出する。そして、認証依頼に含まれるアカウントのユーザーが登録ユーザーか否かを判断する(ステップS303)。認証依頼に含まれるアカウントとパスワードとの組と同じ組を含むユーザーレコードが抽出されたならば登録ユーザーと判断し、そうでなければ登録ユーザーと判断しない。登録ユーザーと判断する場合、処理をステップS304に進め、そうでなければ処理をステップS305に進める。ステップS304においては、認証成功を示す信号を、認証依頼を送信してきたMFP100に返信し(ステップS304)、処理をステップS306に進める。ステップS305においては、認証失敗を示す信号を、認証依頼を送信してきたMFP100に返信し(ステップS304)、処理をステップS306に進める。
ステップS306においては、認証成功を返信したMFP100から送信依頼信号を受信したか否かを判断する。送信依頼信号を受信したならば処理をステップS307に進めるが、受信しなければ処理を終了する。
ステップS307においては、送信依頼信号がグループ同一モードの選択モードを含むか否かを判断する。送信依頼信号がグループ同一モードの選択モードを含むならば処理をステップS308に進め、そうでなければ処理をステップS313に進める。ステップS308においては、送信依頼信号に含まれるグループ同一モードと組になるアカウントのユーザーが属するユーザーグループを特定する。具体的には、HDD313に記憶されたユーザーテーブル95Aから、送信依頼信号に含まれるグループ同一モードと組になるアカウントと同じアカウントがユーザー識別情報の項目に設定されたユーザーレコードを抽出する。そして、抽出されたユーザーレコードのグループ識別情報の項目に設定されたグループ識別情報のグループをユーザーグループとして特定する。
次のステップS309においては、送信依頼信号がグループ指定モードの選択モードを含むか否かを判断する。送信依頼信号がグループ指定モードの選択モードを含むならば処理をステップS310に進め、そうでなければ処理をステップS312に進める。ステップS310においては、指定グループを特定し、処理をステップS311に進める。グループ指定モードと組になるグループ識別情報のグループを指定グループとして特定する。
ステップS311においては、ステップS308において特定されたユーザーグループまたはステップS310において特定された指定グループに属するユーザーを決定し、処理をステップS316に進める。具体的には、ユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちからグループ識別情報の項目に、ステップS308において特定されたユーザーグループのグループ識別情報またはステップS310において特定された指定グループのグループ識別情報それぞれと同じグループ識別情報が設定されているユーザーレコードのすべてを抽出し、抽出されたユーザーレコードのユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントのユーザーを決定する。
ステップS312においては、ステップS308において特定されたユーザーグループに属するユーザーを決定し、処理をステップS316に進める。具体的には、ユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちからグループ識別情報の項目に、ステップS308において特定されたユーザーグループのグループ識別情報と同じグループ識別情報が設定されているユーザーレコードのすべてを抽出し、抽出されたユーザーレコードのユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントのユーザーを決定する。
ステップS313においては、送信依頼信号がグループ指定モードの選択モードを含むか否かを判断する。送信依頼信号がグループ指定モードの選択モードを含むならば処理をステップS314に進め、そうでなければ処理をステップS322に進める。ステップS314の処理は、ステップS310の処理と同じである。したがって、ここでは説明を繰り返さない。ステップS314においては、ステップS313において特定された指定グループに属するユーザーを決定し、処理をステップS316に進める。具体的には、ユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちからグループ識別情報の項目に、ステップS314において特定された指定グループのグループ識別情報と同じグループ識別情報が設定されているユーザーレコードのすべてを抽出し、抽出されたユーザーレコードのユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントのユーザーを決定する。
ステップS316においては、送信依頼信号がセキュリティ指定モードの選択モードを含むか否かを判断する。送信依頼信号がセキュリティ指定モードの選択モードを含むならば処理をステップS317に進め、そうでなければ処理をステップS319に進める。ステップS317においては、指定セキュリティレベルグループを特定する。具体的には、セキュリティ指定モードと組になるセキュリティレベル(指定セキュリティレベル)以上のセキュリティレベルのユーザーの集合を、指定セキュリティレベルグループとして特定する。次のステップS318においては、ステップS311、ステップS312およびステップS315のいずれかにおいて決定されたユーザーを、指定セキュリティレベルグループに属するユーザーに限定し、処理をステップS328に進める。具体的には、ユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちから、セキュリティレベルの項目に、セキュリティ指定モードと組になるセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが設定されているユーザーレコードのすべてを抽出する。そして、ステップS311、ステップS312およびステップS315のいずれかにおいて決定されたユーザーそれぞれに対して、抽出されたユーザーレコードのいずれかのユーザー識別情報の項目に、そのユーザーのアカウントと同じアカウントが設定されているか否かを判断する。ユーザーのアカウントと同じアカウントが、抽出されたユーザーレコードのいずれかのユーザー識別情報の項目に設定されているならばそのユーザーを送信先の対象に決定するが、そうでなければ送信先の対象から除外する。
ステップS319においては、送信依頼信号がセキュリティ制限モードの選択モードを含むか否かを判断する。送信依頼信号がセキュリティ制限モードの選択モードを含むならば処理をステップS320に進め、そうでなければ処理をステップS319に進める。ステップS320においては、制限セキュリティレベルグループを特定する。セキュリティ制限モードと組になるセキュリティレベル(制限セキュリティレベル)以上のセキュリティレベルのユーザーの集合を、制限セキュリティレベルグループとして特定する。次のステップS321においては、ステップS311、ステップS312およびステップS315のいずれかにおいて決定されたユーザーを、制限セキュリティレベルグループに属するユーザーに限定し、処理をステップS328に進める。具体的には、ユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちから、セキュリティレベルの項目に、セキュリティ制限モードと組になるセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが設定されているユーザーレコードのすべてを抽出する。そして、ステップS311、ステップS312およびステップS315のいずれかにおいて決定されたユーザーそれぞれに対して、抽出されたユーザーレコードのいずれかのユーザー識別情報の項目に、そのユーザーのアカウントと同じアカウントが設定されているか否かを判断する。ユーザーのアカウントと同じアカウントが、抽出されたユーザーレコードのいずれかのユーザー識別情報の項目に設定されているならばそのユーザーを送信先の対象に決定するが、そうでなければ送信先の対象から除外する。
一方、ステップS322においては、送信依頼信号がセキュリティ指定モードの選択モードを含むか否かを判断する。送信依頼信号がセキュリティ指定モードの選択モードを含むならば処理をステップS323に進め、そうでなければ処理をステップS325に進める。処理がステップS323に進む場合、送信依頼信号がセキュリティ指定モードの選択モードの組のみを含む場合である。ステップS323の処理は、ステップS317の処理と同じである。したがって、ここでは説明を繰り返さない。ステップS324においては、ステップS323において特定された指定セキュリティレベルグループに属するユーザーを決定し、処理をステップS328に進める。具体的には、ユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちから、セキュリティレベルの項目に、ステップS323において特定された指定セキュリティレベル以上のセキュリティレベルが設定されているユーザーレコードのすべてを抽出し、抽出されたユーザーレコードのユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントのユーザーを決定する。
処理がステップS325に進む場合、送信依頼信号がセキュリティ制限モードの選択モードの組のみを含む場合である。ステップS325においては、送信依頼信号がセキュリティ制限モードの選択モードを含むか否かを判断する。送信依頼信号がセキュリティ制限モードの選択モードを含むならば処理をステップS326に進めるが、そうでなければ処理を終了する。送信依頼信号がセキュリティ制限モードの選択モードを含まない場合、送信先情報が決定されないので、エラーメッセージをMFP100に送信するのが好ましい。ステップS326においては、ステップS329と同様に、制限セキュリティレベルグループを特定する。次のステップS327においては、ステップS326において特定された制限セキュリティレベルグループに属するユーザーを決定し、処理をステップS328に進める。具体的には、ユーザーテーブル95Aに含まれるユーザーレコードのうちから、セキュリティレベルの項目に、セキュリティ制限モードと組になるセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが設定されているユーザーレコードのすべてを抽出し、抽出されたユーザーレコードのユーザー識別情報の項目に設定されたアカウントのユーザーを決定する。
ステップS328においては、決定されたユーザーの送信先情報を決定する。決定されたユーザーは、ステップS311、ステップS312、ステップS315、ステップS324およびステップS327のいずれかにおいて決定されたユーザー、また、ステップS318およびステップS321が実行される場合には、ステップS311、ステップS312およびステップS315のいずれかで決定されたユーザーであってステップS318またはステップS321において限定されたユーザーである。決定されたユーザーのアカウントと、そのユーザーに割り当てられた電子メールアドレスとの組を送信先情報に決定する。ユーザーに割り当てられた電子メールアドレスは、そのユーザーのアカウントがユーザー識別情報の項目に設定されているユーザーレコードにおいて、送信先の項目に設定された電子メールアドレスである。
次のステップS329においては、決定されたユーザーの送信先情報をMFP100に送信し、処理を終了する。
以上説明したように第2の実施の形態における文書編集システム1Aは、第1の実施の形態における文章管理システム1と比較して、認証サーバー300をさらに含み、認証サーバー300は、使用が許可されたユーザーごとに、アカウントと、パスワードと、そのユーザーに割り当てられた電子メールアドレスとを関連付けたユーザーレコードをユーザーテーブル95Aに追加することによりユーザーを登録し、MFP100,100A,100Bのいずれかの操作ユーザーが認証されていることを条件に、登録ユーザーのうち、認証された操作ユーザーに関連する1以上の登録ユーザーにそれぞれ関連付けられた送信先情報を取得する。送信先情報は、アカウントと電子メールアドレスである。このため、認証サーバー300に登録ユーザーの電子メールアドレスを登録すればよいので、ユーザーテーブル95Aを一元的に管理することができ、ユーザーテーブル95Aの変更を容易にすることができる。
また、認証サーバー300において、登録ユーザーが複数のグループのいずれかと関連付けられるので、MFP100,100A,100Bいずれかの操作ユーザーに関連する登録ユーザーを、認証サーバー300において決定することができる。
また、携帯情報装置200に編集情報が入力されるので、編集情報の入力が容易となる。特に、携帯情報装置200の編集機能をカスタマイズしている場合に、有効な場合がある。
さらに、MFP100から携帯情報装置200に送信されるデータのうち、携帯情報装置200を操作する操作ユーザーが指定した特定部分と編集情報とが送信先情報の電子メールアドレス宛に送信されるので、データのうちで編集情報に関連する特定部分を特定して送信することができ、データのうちで特定部分以外の不要な部分が送信されないようにすることができる。特に、データが機密情報を含んでいる場合、その機密情報の部分を送信しないようにすることができる。
さらに、認証サーバー300は、登録ユーザーを複数のグループのいずれかと関連付けるために、ユーザーテーブル95Aのユーザーレコードは、グループ識別情報の項目と、セキュリティレベルの項目とを含んでいる。認証サーバー300は、選択モードがセキュリティ制限モードに設定されている場合、MFP100において原稿のセキュリティレベルが検出されると、検出されたセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが割り当てられたグループを選択し、選択されたグループに属する登録ユーザーを操作ユーザーに関連する登録ユーザーとして決定する。このため、原稿のセキュリティレベルによって、データの送信先となる登録ユーザーを制限することができ、原稿の機密性を維持することができる。
また、認証サーバー300は、選択モードがグループ同一モードに設定されている場合、操作ユーザーが属するグループと同じグループを選択し、選択されたグループに属する登録ユーザーを操作ユーザーに関連する登録ユーザーとして決定する。このため、操作ユーザーに関連する登録ユーザーを容易に決定することができる。
また、認証サーバー300は、選択モードがグループ指定モードに設定されている場合、操作ユーザーにより指定されたグループを選択し、選択されたグループに属する登録ユーザーを操作ユーザーに関連する登録ユーザーとして決定する。このため、操作ユーザーに関連する登録ユーザーを操作ユーザーが容易に決定することができる。
また、認証サーバー300は、選択モードがセキュリティ指定モードに設定されている場合、操作ユーザーにより指定されたセキュリティレベル以上のセキュリティレベルが割り当てられたグループを選択し、選択されたグループに属する登録ユーザーを操作ユーザーに関連する登録ユーザーとして決定する。このため、操作ユーザーに関連する登録ユーザーを、操作ユーザーがセキュリティレベルに基づいて決定することができる。
なお、上述した実施の形態においては、文書編集システム1、1Aについて説明したが、図10〜図14に示したデータ送信処理をMFP100,100A、100Bそれぞれに実行させ、図15に示した編集処理を携帯情報装置200に実行させる文書編集方法、図10〜図14に示したデータ送信処理をMFP100,100A、100Bが備えるCPU111に実行させ、図15に示した編集処理を携帯情報装置200が備えるCPU211に実行させる文書編集プログラムとして、発明を捉えることができるのはいうまでもない。さらに、図10、図19、図12、図20、図21示したデータ送信処理をMFP100,100A、100Bそれぞれに実行させ、図22に示した処理を認証サーバー300に実行させ、図15に示した編集処理を携帯情報装置200に実行させる文書編集方法、図10、図19、図12、図20、図21示したデータ送信処理をMFP100,100A、100Bが備えるCPU111に実行させ、図22に示した処理を認証サーバー300が備えるCPU311に実行させ、図15に示した編集処理を携帯情報装置200が備えるCPU211に実行させる文書編集プログラムとして、発明を捉えることができるのはいうまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。