JP2007148173A - 真偽判定体付きラベル及び真偽判定体付き印字ラベル - Google Patents

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Abstract

【課題】 真偽判定体が付与されたラベルあるいは印字ラベルにおいて、偽造防止性が非常に高く、また真偽判定を確実に行なえる真偽判定体付きラベル及び真偽判定体付き印字ラベルを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の真偽判定体付きラベルは、基紙に高分子コレステリック液晶層を有するスレッドを抄き込んで、基紙と高分子コレステリック液晶層を有するスレッドを一体化させたもの、あるいは基材に対して、高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体を転写又はラミネートして、基材と一体化させたものであり、円偏光選択性と選択反射性との特性を有する高分子コレステリック液晶層と、特殊な用紙抄造技術を組み合わせたり、また高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体を基材に転写又はラミネートさせた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、偽造防止性が非常に高く、また見る角度によって色相が異なって見え、また左偏光板もしくは右偏光板のいずれかを介して観察し、反射光の有無を確認することにより、真偽判定を確実に行なえる真偽判定体付きラベル及び真偽判定体付き印字ラベルに関するものである。
従来から、経済的に価値の高い高額商品や、ID(Identification;照合一致)手段として用いると高い価値を生じるクレジットカードや、トラベラーズチェック、または金券類等には、それらの真偽性を判定するのに適したホログラム(ラベル)を付与させて、偽造を防止して、真正物として証明することが行われている。しかし、最近では、目視では本物と区別がつかないようなホログラムの製造が行われて、真正性を証明する新規なものが要求されている。
偽造防止対策として、例えば、特許文献1にあるように、対象物の真正性を識別するべく対象物に設けられる識別媒体として、入射した光のうち、左回り偏光又は右回り偏光のいずれか一方の光のみを反射する光選択反射層として、コレステリック液晶インキにより印刷して、その光選択反射層を形成することが記載されている。
偽造防止の対策として、上記の方法で改善はされたものの、高分子コレステリック液晶の材料を入手すれば、偽造することは不可能ではなく、未だ十分に偽造防止の方法として、満足できるものとは言えないものである。
特開2000−25373号公報
したがって、上記のような課題を解決するために、本発明は、真偽判定体が付与されたラベルあるいは印字ラベルにおいて、偽造防止性が非常に高く、また真偽判定を確実に行なえる真偽判定体付きラベル及び真偽判定体付き印字ラベルを提供することを目的とする。
以上の状況を鑑み、鋭意研究開発を進め、本発明は真偽判定体付きのラベル及び印字ラベルにおいて、上記の課題を解決したものである。すなわち、請求項1に記載の発明は、基紙に高分子コレステリック液晶層を有するスレッドを抄き込んだことを特徴する真偽判定体付きラベルである。
また、請求項2の発明は、基材に対して、高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体を転写又はラミネートして、基材と一体化させたことを特徴する真偽判定体付きラベルである。請求項3の発明は、前記のラベル表面に可変情報が記録されたことを特徴とする真偽判定体付き印字ラベルである。
本発明の真偽判定体付きラベルは、基紙に高分子コレステリック液晶層を有するスレッドを抄き込んで、基紙と高分子コレステリック液晶層を有するスレッドを一体化させたもの、あるいは基材に対して、高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体を転写又はラミネートして、基材と一体化させたものであり、円偏光選択性と選択反射性との特性を有する高分子コレステリック液晶層と、特殊な用紙抄造技術を組み合わせたり、また高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体を基材に転写又はラミネートさせて、真偽判定体である高分子コレステリック液晶層を有するスレッド、あるいは高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体が基材と一体化していて、真偽判定体と基材を分離することが困難である。このように真偽判定体を付加したラベル自体を偽造することが難しいものである。したがって、対象物に、真偽判定体を付加して偽造することが難しく、偽造防止性が非常に高く、また目視にて真偽判定が簡単にできる。
図1は、本発明の真偽判定体付きラベル1の一つの実施形態を示す概略平面図であり、基紙2に高分子コレステリック液晶層を有するスレッド3を抄き込んだもので、スレッド3が間欠的に露出する複数の露出部4と、各露出部間でスレッド3を間欠的に覆う被覆部5とを備えている。この露出部4と被覆部5のパターンに対応した抄き網を使用して抄紙機で、抄造することにより得ることができる。
また、図2は本発明の真偽判定体付き印字ラベル1の他の実施形態を示す概略平面図であり、図1に示したものと同様に、基紙2に高分子コレステリック液晶層を有するスレッド3を抄き込んだもので、スレッド3が間欠的に露出する複数の露出部4と、各露出部間でスレッド3を間欠的に覆う被覆部5とを備えている。また、スレッド3の設けられた部分から外れた箇所に、基紙2の表面に、オフセット印刷等により固定情報6として、「日付」、「名称」及び枠線を、予め形成しておく。その真偽判定体付きラベル1の日付の記入欄及び名称の記入欄に、可変情報7として、個別データを印字したものである。
図3は、本発明の真偽判定体付き印字ラベル1の他の実施形態を示す概略平面図であり、基材2に対して、高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体8が転写又はラミネートされて、基材2と一体化したものである。この真偽判定体8はプラスチックフィルム等の基材に高分子コレステリック液晶層を設け、その液晶層あるいは基材上に(液晶層の設けられている面と反対側)、接着層を設けた構成で、圧力のみ、あるいは熱及び圧力により、真偽判定体と基材を接着層を介して転写又はラミネートさせたものである。図示した真偽判定体8は、ラベル1にストライプ状に連続的に形成されている。また、その真偽判定体8の設けられた部分から外れた箇所に、基材2の表面に、オフセット印刷等により固定情報6として、「日付」、「名称」及び枠線を、予め形成しておく。その真偽判定体付きラベル1の日付の記入欄及び名称の記入欄に、可変情報7として、個別データを印字したものである。
図4は、本発明の真偽判定体付き印字ラベル1の他の実施形態を示す概略平面図であり、基材2に対して、高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体8が転写又はラミネートされて、基材2と一体化したものである。この真偽判定体8はプラスチックフィルム等の基材に高分子コレステリック液晶層を設け、その液晶層あるいは基材上に(液晶層の設けられている面と反対側)、接着層を設けた構成で、圧力のみ、あるいは熱及び圧力により、真偽判定体と基材を接着層を介して転写又はラミネートさせたものである。図示した真偽判定体8は、ラベル1に、個別に円形状に形成されている。また、その真偽判定体8の設けられた部分から外れた箇所に、基材2の表面に、オフセット印刷等により固定情報6として、「日付」、「名称」及び枠線を、予め形成しておく。その真偽判定体付きラベル1の日付の記入欄及び名称の記入欄に、可変情報7として、個別データを印字したものである。図3、4で説明した真偽判定体を基材に接着層を介して転写又はラミネートさせる場合、真偽判定体の転写シートとして、基材シート上に剥離可能に高分子コレステリック液晶層、接着層を順次形成した転写シートを用意し、その転写シートの接着層と基材を接するように重ね合わせて、高分子コレステリック液晶層を基材に転写させることができる。この転写は、通常、熱及び圧を加えて行なう。
図1〜4に示した高分子コレステリック液晶層を有するスレッド3、及び高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体8は、いずれも図示した形状に限らず、適宜変更することができる。また、高分子コレステリック液晶層は単層にしたり、高分子コレステリック液晶層のみを2層以上の積層の構成にすることができる。但し、その積層する場合、高分子コレステリック液晶層同士において、それらを直接に積層せずに、中間層を介して積層することができる。この中間層により、コレステリック液晶層同士の相互作用による、発色トラブル等の悪影響を防止することができる。以下、本発明の真偽判定体付きラベルを構成する各層や、構成要素について、詳細に説明する。
(基紙)
本発明において、基紙に高分子コレステリック液晶層を有するスレッドを抄き込んで、基紙と高分子コレステリック液晶層を有するスレッドを一体化させたタイプの真偽判定体付きラベルが挙げられる。このラベルにおける基紙2は、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)等の木材パルプや麻、綿、藁を原料とした非木材パルプ等を適宜混合して叩解して、主剤を用意し、これに填料、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、サイズ剤、定着剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、消泡剤、染料、着色顔料、蛍光剤等の助剤などを適宜添加した原料を用いて、長網抄紙機、円網抄紙機等の公知の抄紙機を使用して抄紙される。基紙の厚さは、0.02〜5mm程度が適当である。
(基材)
また本発明において、基材に対して、高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体をラミネートして、基材と一体化させたタイプの真偽判定体付きラベルが挙げられる。このラベルにおける基材2としては、シート状、フィルム状あるいは板状の材質からなり、材料としては特に制限されるものではなく、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、セルロースジアセテート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートなどのプラスチック、銅、アルミニウムなどの金属、紙、含浸紙などを単独あるいは組み合わせて、積層したりして用いることができる。基材の厚さは、0.005〜5mm程度が適当である。
(高分子コレステリック液晶層)
本発明の真偽判定体付きラベルにおける高分子コレステリック液晶層は、基紙に高分子コレステリック液晶層を有するスレッドを抄き込んだ形態、また基材に対して、高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体をラミネートして、基材と一体化させた形態で使用される。いずれの形態においても、高分子コレステリック液晶層は、上記に挙げたポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィルム上に、高分子コレステリック液晶をインキ化して、グラビア印刷等の凹版印刷、オフセット方式などの平版印刷、凸版印刷、スクリーン印刷等で形成される。プラスチックフィルム基材上に、高分子コレステリック液晶層を積層する側には、必要に応じて配向膜を設けても良く、配向膜は、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)、ポリイミド樹脂等の一般に配向膜として使用し得るものであれば、いずれを用いて構成したものでもよい。配向膜は、これらの樹脂の溶剤溶液を、プラスチックフィルム基材の表面に適宜な塗布方法により塗布し、乾燥させた後に、布、ブラシ等を用いて摩擦するラビングを行なって形成することができる。
このように形成される高分子コレステリック液晶層の厚さは、1μm〜20μm程度が望ましい。単位面積当たりの質量では、乾燥時で約1〜20g/m2程度である。その厚さが少なすぎると、コレステリック液晶特有の円偏光選択性と選択反射性の2つの特性を充分に発揮できなくなり、また厚すぎると液晶の配向が低下し、基材との密着性が低下したり、さらにコスト的にも不利である。高分子コレステリック液晶層は単層で設けるだけでなく、2層以上を積層することも可能である。尚、上記の高分子コレステリック液晶の材料をインキ化したものは、例えばワッカーケミー社のコレステリック液晶「HELICONE(登録商標)」等で、市販されているものを使用することができる。
本発明で使用される高分子コレステリック液晶とは、液晶分子の配向構造が膜厚方向に螺旋を描くように規則的なねじれを有している。また、高分子コレステリック液晶は、ピッチP(液晶分子が360°回転するのに必要な膜厚)と、入射光の波長λとがほぼ等しい場合に、選択反射性と円偏光選択性という2つの光学的性質を示すことが知られている。(参考文献;液晶とディスプレイ応用の基礎、コロナ社等)
選択反射性とは、入射光のうち特定の波長帯域内にある光を強く反射する性質をいう。この選択反射性は、特定の波長帯域内に限定されて発現するため、高分子コレステリック液晶のピッチPを適切に選択することで、反射光は色純度の高い有彩色となる。その帯域の中心波長をλS、帯域幅をΔλとすれば、これらは光学媒体のピッチP(=λ/nm)と平均屈折率nm(=√((ne2+no2)/2))によって、下記式(1)、(2)のように決まる。ここで、Δnは光学媒体の面内の異常光線屈折率neと、常光線屈折率noの差(Δn=ne−no)とする。
λS=nm・P ・・・(1)
Δλ=Δn・P/nm ・・・(2)
上記式(1)、(2)に示した中心波長λsおよび波長帯域幅Δλは、高分子コレステリック液晶層への入射光が垂直入射(0°入射、on−axis入射)の場合において定義されるが、入射光が斜め入射(off−axis入射)である場合、ピッチPが見かけ上、減少することから、中心波長λSは短波長側へ移行し、波長帯域幅Δλは減少する。この現象は、λSが短波長側に移行することから、ブルーシフトと呼ばれ、その移行量は入射角に依存するが、目視で観察しても容易に識別可能である。例えば、垂直(0°入射位置)から観察して赤色に呈色する高分子コレステリック液晶の反射色は、視野角を大きくすることにつれ、オレンジ色、黄色、緑色、青緑色、青色と順次変化するように観察される。このように、高分子コレステリック液晶層は観察する角度によって、色が短波長側にシフトし、カラーコピー等で再現することができない特殊な色を示す(変化する)ために、偽造防止には非常に有効なものである。
高分子コレステリック液晶層は、特有の反射色を示すことから、その液晶層を用いた真偽判定体付きラベルに対し、目視でも容易に真偽判定を行うことができ、さらにその円偏光選択性を有しているため、左円偏光か右円偏光のどちらかを選択的に反射する。尚、円偏光選択性とは、特定の回転方向の円偏光だけを透過し、これと回転方向が反対の円偏光を反射する性質をいう。入射光のうち高分子コレステリック液晶の配向構造のねじれ方向と同方向の円偏光成分は反射され、その反射光の回転方向も同一方向となるのに対し、逆方向に回転する円偏光成分は透過する点が高分子コレステリック液晶に特有な特異な性質である。左ねじれ構造を有する高分子コレステリック液晶の場合、左円偏光を反射し、かつ反射光は左円偏光のままであり、右円偏光は透過することになる。また、右ねじれ構造を有する高分子コレステリック液晶の場合、右円偏光を反射し、かつ反射光は右円偏光のままであり、左円偏光は透過することになる。
本発明の真偽判定体付きラベルにおける高分子コレステリック液晶層に使用される液晶材料は、例えば側鎖に液晶形成基を有するポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリシロキサン、ポリマロネート等の側鎖型ポリマー、主鎖に液晶形成基をもつポリエステル、ポリエステルアミド、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミドなどの主鎖型ポリマーを挙げることができる。
配向状態にある高分子コレステリック液晶層は、入射した光のうち、左円偏光もしくは右円偏光のいずれか一方のみを反射する性質を有している。また、見る角度により、色相が異なって見える効果も有する。したがって、この高分子コレステリック液晶層は光を選択して反射する層であり、言い換えれば、光選択反射層である。この光選択反射層はコレステリック液晶の溶剤溶液を各種の印刷法によって適用し、乾燥させることにより形成することができ、あるいは、このとき、重合性のコレステリック液晶を用いて紫外線重合性組成物を調製し、得られた紫外線重合性組成物を各種の印刷法によって適用し、乾燥後に、紫外線を照射して重合させて形成することもできる。コレステリック液晶層からなる光選択反射層は、上記の見る角度により、色相が異なって見えることを除けば、透視性を有しており、その意味で透明性を有するものである。
配向状態を実現するには、延伸したプラスチックシートの表面にコレステリック液晶の溶剤溶液もしくは重合性のコレステリック液晶を用いて調製した紫外線重合性組成物を適用するか、もしくは対象物の表面に配向膜を形成してからコレステリック液晶の溶剤溶液もしくは重合性のコレステリック液晶を用いて調製した紫外線重合性組成物を適用すればよい。光選択反射層を二層以上設けるときは、層の厚みや素材のらせんピッチ等を異なるように構成し、より複雑な光学特性を付与することができる。あるいは光選択反射層はパターン状に形成することもできるので、一方を一様な層として形成し、他方をパターン状に形成してもよい。
重合性のコレステリック液晶材料としては、下記の一般式(1)で表される化合物や、式(2)〜式(10)で示す化合物を例示することができる。これら例示したものはモノマーであるが、オリゴマーやポリマーであってもよい。一般式(1)で表される化合物を2種類以上併用することや、一般式(1)で表される化合物および式(2)〜式(10)で示す化合物の中から選択して2種類以上併用してもよい。
Figure 2007148173
Figure 2007148173
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Figure 2007148173
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上記の一般式(1)において、R1およびR2は、それぞれ水素もしくはメチル基を示し、Xは塩素もしくはメチル基であることが好ましい。また一般式(1)で表される化合物のスペーサーであるアルキレン基の鎖長を示すaおよびbは、2〜9の範囲であることが液晶性を発現させる上で好ましい。
上記の液晶性化合物には、下記式(11)〜式(13)で表されるカイラル剤を配合してもよい。
Figure 2007148173
Figure 2007148173
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上記の式(11)において、R3は、水素もしくはメチル基を示す。上記式(11)および式(12)において、Yは、下記式(14)および(15)で示す式(i)〜式(xxiv)のうちのいずれかである。また、上記式(11)〜式(13)において、アルキレン基の鎖長を示すc、dおよびeは、2〜9の範囲であることが液晶性を発現させる上で好ましい。
Figure 2007148173
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上記のコレステリック液晶材料およびカイラル剤は、必要に応じて紫外線重合開始剤、さらに溶剤や希釈剤と共に、一例として、コレステリック液晶材料:カイラル剤:紫外線重合開始剤=100:5:5(質量基準)の配合比で混合し、混合して得られた粉体をトルエン等の溶剤を用いて溶解し、30質量%程度の濃度の塗布用溶液を調製するとよい。なお、配合比は、使用するコレステリック液晶材料、カイラル剤、もしくは紫外線重合開始剤等の種類、塗布方式もしくは塗布機、または得たい塗布量によって適宜に定めることができる。
高分子コレステリック液晶層は、左回り偏光または右回り偏光のどちらを反射するタイプでもよく、同方向でも複数の異なる反射色を示す液晶材料を使用してもよい。また、高分子コレステリック液晶層を基材上に、形成する方法としては、上記の液晶材料を、例えば分子配向させ、次に紫外線照射し、架橋させてから、粉砕して顔料化させた液晶顔料をビヒクル中に分散させて、つまり液晶材料をインキ化して、上記に説明したような公知の印刷方式が挙げられる。
また、光選択反射層として、上記の高分子コレステリック液晶層だけでなく、種々の素材を用いて構成することができ、例えば、見る角度によって色が変化する顔料を用いる、蒸着薄膜を用いる、もしくは二色性色素を用いることにより構成することができる。見る角度によって色が変化する顔料としては、高屈折率の酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄などの層と、低屈折率のマイカ等の層を積層したパール顔料を例示することができ、具体的には、(株)資生堂製の商品名;インフィニットカラーや、メルク社(独国)製の商品名;イリオジン等が入手可能である。蒸着薄膜はアルミニウム等の金属やそのほかの素材を気相法により薄膜として形成したもので、水面に浮かんだ油の薄膜のようないわゆる干渉色を示すものである。二色性色素は、分子軸の方向によって光の吸収性を相違する長鎖色素分子からなり、例えば、色素分子の分子軸の方向に対して法線方向の光成分は吸収性がほぼなく光を透過するのに対して、分子軸の方向に対して平行方向の光成分は吸収性を有し、光を透過しない性質を有するもので、アントラキノン系、アゾ系、もしくはビスアゾ系の色素を例示することができる。上記のうち、見る角度によって色が変化する顔料もしくは二色性色素は適宜なバインダ樹脂中に分散し、溶剤で希釈して塗布用組成物としたものをシルクスクリーン印刷、グラビア印刷、もしくは公知のコーティング法によって対象表面に適用すればよい。
(中間層)
本発明の真偽判定体付きラベルにおいて、高分子コレステリック液晶層を2層以上の積層した構成をとる場合、高分子コレステリック液晶層同士において、それらを直接に積層せずに、中間層を介して積層することが好ましい。この中間層により、高分子コレステリック液晶層同士の相互作用による、発色トラブル等の悪影響を防止することができる。
中間層を構成する樹脂としては、デンプン類、セルロース類、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール類、無水マレイン酸共重合体、アクリル類、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。上記のような樹脂と、必要に応じて各種補助剤を添加して、インキを調整し、オフセット印刷、活版印刷や、グラビアコーティング等の既知の塗布方法で形成できる。中間層は、観察者から見て、その中間層よりも下に位置する高分子コレステリック液晶層を判別しやすくするために、透明性を損なわないように形成される。中間層の厚さは約0.1μm以上、好ましくは1〜10μmである。この場合も、乾燥時の塗工量で約0.1〜10g/m2程度である。厚さが少なすぎると、中間層としての機能が不足し、また厚すぎると、高分子コレステリック液晶層との密着性が低下し、さらにコスト的にも不利である。
(位相差層)
本発明の真偽判定体付きラベルにおいて、位相差層を高分子コレステリック液晶層と組み合わせて使用することができる。特に高分子コレステリック液晶層を2層以上を積層することも可能である。この2層以上を積層させる場合、各液晶層の間に位相差層を設け、真偽判定体付きラベルを見る角度によって、異なる液晶層からの反射光による情報を観察できることができる。この位相差層を構成するものとしては、位相差を生じる材料であれば、限定するものではないが、ネマチック相を形成し得る液晶材料や延伸フィルムが挙げられる。ネマチック相を形成し得る液晶材料としては、重合性液晶材料と重合性の無い高分子液晶材料とを挙げることができる。重合性液晶材料としては、重合性液晶モノマー、重合性液晶オリゴマー、および重合性液晶高分子のいずれかを用いることが可能である。
上記の延伸フィルムは、延伸工程で作製されたプラスチックフィルムである。延伸とは、プラスチックを融点以下ガラス転移点以上の適当な温度で引き延ばしてフィルムを作製する工法であり、その引き延ばす方向によって、一軸延伸、二軸延伸などがある。本発明では、屈折率異方性が存在すればよいので、一軸延伸、二軸延伸のいずれの工法で作製したフィルムでも使用することができる。具体的には、位相差層は、セロハン,セルロース,ポリエステル,ポリカーボネート(PC),ポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP),ポリビニルアルコール(PVA),ポリ塩化ビニル(PVC),ポリ塩化ビニリデン(PVDC),ポリメチルメタクリレート(PMMA),ポリスチレン(PS),ポリエチレンテレフタレート(PET),ナイロン等を材料とする延伸フィルムを用いることができる。
(ホログラム形成層)
本発明の真偽判定体付きラベルでは、偽造防止性をより高めるために、ホログラム形成層を高分子コレステリック液晶層と組み合わせて使用することができる。ラベル基材の高分子コレステリック液晶層の設けられた面、またその液晶層の設けられた面と反対面に、ホログラム形成層を設けることができる。
ホログラム形成層は、下面にホログラムの微細凹凸が形成されたものであるが、層自体は、ホログラムの微細凹凸の形成が可能な種々の素材を用いて構成し得るものである。例えば、ホログラム形成層4は、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂(例、PMMA)、ポリスチレン、ポリカーボネートなどの透明な熱可塑性樹脂で構成することができる。あるいは、不飽和ポリエステル、メラミン、エポキシ、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン系アクリレートなどの透明熱硬化性樹脂で構成することができる。さらには、上記の熱可塑性樹脂と上記の熱硬化性樹脂とを混合して使用し、更には、ラジカル重合性不飽和基を有する熱成形性物質、或いは、これらにラジカル重合性不飽和単量体を加え電離放射線硬化性としたものなどを使用して構成することができる。
ホログラム形成層へのホログラムの微細凹凸の形成は、回折格子やホログラムの干渉縞が凹凸の形で記録された原版をプレス型として用い、基材に上記の樹脂を塗布用組成物として調製したものを、グラビアコート法、ロールコート法、バーコート法などの手段で塗布して、塗膜を形成し、その上に前記原版を重ねて加熱ロールなどの適宜手段により、両者を加熱圧着する等により、行なうことができる。また、フォトポリマーを用いる場合は、基材上に、フォトポリマーを同様に塗布した後、前記原版を重ねてレーザー光を照射することにより複製してもよい。
またホログラムの微細凹凸の回折効率を高めるために、反射性金属層を設けることができる。その反射性金属層は、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Au、Ge、Al、Mg、Sb、Pb、Cd、Bi、Sn、Se、In、Ga、もしくはRb等の金属を用いて構成することができ、またはこれらの金属の酸化物、もしくはそれらの窒化物を単独で、もしくは組合わせて構成することもできるので、便宜上、金属の酸化物、もしくはそれらの窒化物も金属の範囲として含めるものとする。上記のうちでも、Al、Sn、Cr、Ni、Cu、もしくはAu等が特に好ましい。反射性金属層は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの薄膜形成法によって形成することが好ましいが、メタリック顔料を含有するメタリックインクを用いて印刷することによって形成してもよい。また、透明タイプのホログラムを形成する薄膜はホログラム効果を発現できる光透過性のものであれば、いかなる材料のものも使用できる。たとえば、ホログラム形成層(光硬化性樹脂層)の樹脂と屈折率の異なる透明材料がある。この場合の屈折率はホログラム形成層の樹脂の屈折率よりも大きくても、小さくても良いが、屈折率の差は0.1以上が望ましく、より好ましくは0.5以上であり、1.0以上が最適である。また、上記以外では20nm以下の金属反射層がある。好適に使用される透明タイプ反射層としては酸化チタン(TiO2)、硫化亜鉛(ZnS)、Cu・Al複合金属酸化物等が挙げられる。
(粘着剤層)
本発明の真偽判定体付きラベルは、ラベル基紙に高分子コレステリック液晶層を有するスレッドを抄き込んだ形態であっても、またラベル基材に対して、高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体をラミネートして、該基材と一体化させた形態のいずれであっても、ラベル基紙(基材)の高分子コレステリック液晶層が目視にて観察できる側と反対側に、粘着剤層を積層させ、さらにその粘着剤層の上に離型シートを積層させることができる。この形態では、離型シートを剥がして、粘着剤層により任意の物品に、真偽判定体付きラベルを貼り付けることができる。粘着剤層は、例えば、アクリル系樹脂、天然ゴム系樹脂、合成ゴム系樹脂、シリコーン系樹脂等からなる水性タイプまたは溶剤系タイプの塗工液を用いて、形成できる。塗工方法はロールコーター法、リバースコーター法、ナイフコーター法、コンマコーター法、グラビアコーター法などの一般的な方法で塗工する。その塗工量として0.1〜50g/m2(乾燥状態)が好ましい。
離型シートは、ラベルを物品に貼り付ける迄の間、粘着剤層を保護する為に積層されるものであり、使用時には引き剥がされる。使用する離型シートは一般的なものが利用でき、特に限定されない。例えば、上質紙、コート紙、キャストコート紙、アルミニウム箔/紙、樹脂含浸紙、合成紙などの紙ベース基材やポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、発泡ポリエステル樹脂、発泡ポリプロピレン樹脂などの高分子樹脂フィルムベース基材の一方の面に剥離剤としてシリコーン系樹脂を塗工したもの等が利用できる。紙ベースの場合、紙の坪量は30〜300g/m2のもの、フィルムベースの場合は厚みが10〜300μmの範囲のフィルムが使用できる。
尚、ラベル基紙に高分子コレステリック液晶層を有するスレッドを抄き込んだ形態であっても、またラベル基材に対して、高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体をラミネートして、該基材と一体化させた形態のいずれであっても、上記の粘着剤層を設けない形態で使用できることは言うまでもない。
(スレッドを抄き込む方法)
本発明の基紙に高分子コレステリック液晶層を有するスレッドを抄き込んだ真偽判定体付きラベルにおける、スレッドを基紙に抄き込む方法の一つの実施形態を、以下に説明する。二槽のシリンダーバットを備えた円網抄紙機の、一槽目の円網シリンダーの同一円周表面上に予め所定サイズの形のテープを一定間隔で貼り付けて網目を塞いでおき、第一紙層として、一定間隔で、所定サイズの穴が空いた紙層(第一紙層)を形成する。二槽目の円網シリンダーには、上記のような細工を施さず、無地の第二紙層を形成する。
また、スレッドの巻き出し装置を第一槽目と第二槽目の円網シリンダー間に設置して、スレッドが第一紙層の穴と重なる位置に、挿入されるようにする。この際、第一紙層と第二紙層が積層された状態で、第一紙層の穴の位置にスレッドが高分子コレステリック液晶層が観察できるようにしておく。そして、マシンカレンダー処理や、スーパーカレンダー処理で表面平滑処理を施して、真偽判定体付きラベルを製造できる。この場合は、スレッドが片面で露出部と被覆部が繰り返し形成された図1、2に示すようなタイプのラベルが得られる。尚、上記の一槽目の円網シリンダーの円周表面上に、テープを連続的に貼り付けて網目を塞いでおけば、連続したストライプ形状の露出部を有したスレッドを基紙に抄き込むことも可能である。
(真偽判定体をラミネートする方法)
本発明の基材に対して、高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体をラミネートして、基材と真偽判定体を一体化させる方法の一つの実施形態を、以下に説明する。プラスチックフィルム基材上に高分子コレステリック液晶層が設けられた真偽判定体と、ラベル基材とを、真偽判定体に設けてある接着層とラベル基材が接する向きで重ね合わせて、圧力のみ、あるいは熱及び圧力により、真偽判定体とラベル基材をラミネートする。尚、その接着層を構成する接着剤が、感圧接着剤であれば、圧力のみ、またその接着剤が、感熱接着剤であれば、熱及び圧力をかけて接着させる。
上記のラミネートする際に、真偽判定体の接着層が、高分子コレステリック液晶層の上に設けられた場合は、最終的なラベル形態で、高分子コレステリック液晶層を観察できるように、真偽判定体のプラスチックフィルム基材は透明なものである。また真偽判定体の接着層を、真偽判定体の基材で、高分子コレステリック液晶層が設けられた側と反対側に形成することも可能である。但し、高分子コレステリック液晶層の上に接着層を設けた方が、最終的なラベル形態で、透明プラスチックフィルム基材が保護層として機能し、高分子コレステリック液晶層の耐久性を向上することができ、好ましい。但し、この場合、高分子コレステリック液晶層の円偏光性が損なわれないように、上記の保護層(最上層)としての透明プラスチックフィルム基材は、材質として、セルローストリアセテート(TAC)フィルムが好ましく用いられる。
(真偽判定体を転写する方法)
本発明の基材に対して、高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体を転写して、基材と真偽判定体を一体化させる方法を、以下に説明する。基材に真偽判定体を転写する場合、以下の転写方法が挙げられる。
(1)高分子コレステリック液晶層を有する転写箔を熱や圧を利用して、転写箔の全体を基材に転写する。
(2)基材フィルム上に高分子コレステリック液晶層を設けた転写シートを用いて、熱や圧を利用して、基材に高分子コレステリック液晶層を転写し、転写シートの基材フィルムを高分子コレステリック液晶層から剥がす。
(3)高分子コレステリック液晶層を設けたラベル(セパ付き)を基材に貼る。
(可変情報の記録)
本発明では、上記に説明した真偽判定体付きラベルにおいて、そのラベル表面に可変情報を記録した印字ラベルとして利用することができる。可変情報としては、製造日、製品名称、氏名、住所等、その真偽判定体付きラベルが付与される対象品(高額商品や、身分証明カード、クレジットカード、預貯金用カード、プリペイドカード、定期券、トラベラーズチェック、金券類等)の種類を特定する個別のデータが挙げられる。この可変情報の印字方式は、例えば数字や記号を熱転写リボンを用いたサーマルヘッドによる感熱転写方式、あるいはインクジェット方式、ドットインパクト方式やレーザー照射によるトナー転写方式などが挙げられる。
本発明の真偽判定体付き印字ラベルは、上記の可変情報を記録する際に、偽造防止性をより高かめるために、例えば、蛍光発色する色材を含有した転写層を有する蛍光転写リボンにより、転写される印字部に蛍光発色をさせたり、磁気材料を含有した転写層を有する転写リボンを用いて、転写される印字部に磁気特性をもたせたりしても良い。但し、蛍光発色は自然光でチェックしたり、必要に応じてブラックライトでチェックし、磁気特性は磁気センサーでチェックが必要である。
本発明の真偽判定体付き(印字)ラベルは、真正性を識別する必要性のある種々の物品に貼り付ける等により適用すると価値が高いものである。このような真正性を識別する必要性のある物品としては様々なものがあり、必要とされる真正性および識別性のレベルも一定ではないが、次のようなものを例示することができる。
真正性を識別する必要性のある種々の物品としては、保持者の本人確認(ID)用であるID証、金券類、純正品、ブランドが著名な高級ブランド品等がある。ID証とは、例えば、パスポート、運転免許証、保険証、図書カード(図書館の貸出し用カード)等である。金券とは、例えば、商品券、ギフト券等の有価証券、プリペイドカード等である。純正品とは、種々の機器類に用いるための部品や消耗品等であって、純正である認証の必要なものであり、物品としては、電子機器、電気機器、コンピュータ製品、プリンタ等に用いる消耗品、医薬品、化学薬品等がある。高級ブランド品としては、著名なブランドの高価な商品、例えば、時計、衣類、バッグ、宝飾品、スポーツ用品、化粧品がある。さらに、コンピュータソフト、音楽ソフトもしくは映像ソフトが記憶された媒体類も真正性を識別する必要性のある種々の物品として挙げることができる。
したがって、本発明の真偽判定体付き(印字)ラベルは、上記のような物品そのもの、もしくは、それら物品のケースであってよく、それらにラベルを貼り付ける等して適用することができる。あるいは、上記の物品に荷札として、くくりつける等により適用することもできる。
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部又は%は質量基準である。
(実施例1)
厚さ16μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とし、該基材の一方の面に、下記組成の高分子コレステリック液晶層インキを用いて、スクリーン印刷法により印刷し、印刷直後に紫外線を照射して、乾燥時で厚さ10g/m2の高分子コレステリック液晶層を形成した。また、上記基材の他方の面には、ガラス転移温度30℃のエチレン−酢酸ビニル共重合体の接着剤を用いて、乾燥時で厚さ2g/m2の接着層を形成した。また、上記の高分子コレステリック液晶層の上に、上記の接着層の材料と厚さの条件を同様にして、接着層を設けて、スレッドを作製した。このスレッドをスリッター機により、2mm幅に裁断して、巻芯に巻き取って、ロール状とした。
(高分子コレステリック液晶層インキ)
コレステリック液晶顔料(ワッカーケミー社製、HELICONE(登録商標)HCXL) 30部
メジウムインキ(ザ・インクテック(株)製、UVカード用) 70部
二槽のシリンダーバットを備えた円網抄紙機の、一槽目の円網シリンダーの同一円周表面上に予め所定サイズの形のテープを一定間隔で貼り付けて網目を塞いでおき、第一紙層として、一定間隔で、所定サイズの穴が空いた紙層(第一紙層)を形成する。二槽目の円網シリンダーには、上記のような細工を施さず、無地の第二紙層を形成する。また、スレッドの巻き出し装置を第一槽目と第二槽目の円網シリンダー間に設置して、スレッドが第一紙層の穴と重なる位置で、さらにスレッドの接着層と第二紙層とが接する向きで、挿入されるようにする。この際、第一紙層と第二紙層が積層された状態で、第一紙層の穴の位置にスレッドが高分子コレステリック液晶層が観察できるようにしておく。
この抄紙機で抄造される紙は、シリンダードライヤー(表面温度約70〜100℃)で乾燥後、マシンカレンダー処理される。上記抄紙機により、上記のスレッドを使用して、図1に示すように、スレッドが片面で露出部と被覆部が繰り返し形成された真偽判定体付きラベルを得た。但し、このラベルのスレッドが露出した面と反対面に、アクリル系樹脂からなる強粘着用粘着剤を用いて、乾燥時の厚さ30g/m2になるように、グラビア印刷により、ラベル全面に粘着剤層を形成し、さらに、その粘着剤層の上に、離型シートとして、上質紙ベースでシリコーン樹脂の塗工がされた市販の坪量90g/m2の剥離紙を貼り合せて、さらに抜き加工を行なって、ラベルを作製した。尚、第一紙層は35g/m2、第二紙層は69g/m2の厚さで、第一紙層と第二紙層が積層された状態では、90kg/四六版の上質紙のものである。
(実施例2)
実施例1と同様にして、2mm幅の巻取りのスレッド(真偽判定体)を用意する。但し、実施例1のスレッドは、両面に接着層を設けたものであるが、実施例2では、高分子コレステリック液晶層の上の接着層のみ有するもので、かつ基材上に高分子コレステリック液晶層を設けた形態において、高分子コレステリック液晶層が基材から、熱、圧により剥離可能に設けたものである。タック紙(ベースが上質紙系55kg/四六版で裏面に粘着加工が施され、剥離紙付き)の表面に、上記のスレッドを、接着層とタック紙の表面とが接する向きで重ね合わせて、熱及び圧力を加えて、スレッドの高分子コレステリック液晶層をタック紙にストライプ状に転写(ストライプ転写)し、基材を高分子コレステリック液晶層から剥がす。そして、この高分子コレステリック液晶層付きのタック紙に対して、抜き加工を行なって、ラベルを作製した。
(実施例3)
実施例1において、スレッドが片面で露出部と被覆部が繰り返し形成された真偽判定体付きラベルの作製途中で、つまりスレッドが抄き込まれた紙に対して、スレッドの設けられていない箇所で、図2に示すように、オフセット印刷により、黒インキにより、固定情報6として、「日付」、「名称」及び枠線を、予め形成しておいた。この得られたラベルの日付の記入欄及び名称の記入欄に、特開2005−178204号公報の実施例に記載の蛍光インキ層1(蛍光ピンク)を有する熱転写シートを用いて、熱転写プリンターにて、図2に示すように、可変情報7である個別データを印字した。
(実施例4)
実施例2において、タック紙に対して、高分子コレステリック液晶層を有するストライプ(真偽判定体)を転写した真偽判定体付きラベルの作製途中で、つまりスレッド(真偽判定体)が転写されたタック紙に対して、スレッドの設けられていない箇所で、図3に示すように、オフセット印刷により、黒インキにより、固定情報6として、「日付」、「名称」及び枠線を、予め形成しておいた。この得られたラベルの日付の記入欄及び名称の記入欄に、特開2005−178204号公報の実施例に記載の蛍光インキ層1(蛍光ピンク)を有する熱転写シートを用いて、熱転写プリンターにて、図3に示すように、可変情報7である個別データを印字した。
上記の得られた実施例1、2の真偽判定体付きラベルは、両方とも基材(基紙)と真偽判定体とが一体化されたもので、偽造防止性が非常に高く、目視にて真偽判定が簡単にでき、また、ツールを用いた真偽判定が可能である。また、上記の得られた実施例3、4の真偽判定体付き印字ラベルは、実施例1、2のラベルで得られる効果に加えて、可変情報である個別データが印字され、より偽造防止性が高いものであり、さらに印字部には鮮明な蛍光色が観察でき、非常に偽造防止性が高いものであった。
本発明の真偽判定体付きラベルの一つの実施形態を示す概略平面図である。 本発明の真偽判定体付き印字ラベルの他の実施形態を示す概略平面図である。 本発明の真偽判定体付き印字ラベルの他の実施形態を示す概略平面図である。 本発明の真偽判定体付き印字ラベルの他の実施形態を示す概略平面図である。
符号の説明
1 真偽判定体付き(印字)ラベル
2 基紙(基材)
3 スレッド
4 露出部
5 被覆部
6 固定情報
7 可変情報
8 真偽判定体

Claims (3)

  1. 基紙に高分子コレステリック液晶層を有するスレッドを抄き込んだことを特徴する真偽判定体付きラベル。
  2. 基材に対して、高分子コレステリック液晶層を有する真偽判定体を転写又はラミネートして、基材と一体化させたことを特徴する真偽判定体付きラベル。
  3. 前記のラベル表面に可変情報が記録されたことを特徴とする請求項1または2に記載する真偽判定体付き印字ラベル。
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