JP2007147907A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡易な構成によって、均一な画像を形成し、長期の使用に耐え得る画像濃度の安定性、環境安定性等優れた現像特性を得ることを可能とする。
【解決手段】現像剤担持体4bの外周表面における凹凸の相対負荷長さtp値および中心線平均粗さRa値を適宜の範囲に設定することによって、当該現像剤担持体4bの外周表面上に担持された現像剤に付与される帯電量を適宜に低下させて部分的なトナー固着現象の発生を防止するように構成したもの。
【選択図】 図1

Description

本発明は、現像剤を担持して搬送する現像剤担持体を備えた現像装置および画像形成装置に関する。
一般の画像形成装置、例えば電子写真式を採用した複写機やプリンタにおいては、静電潜像担持体として設けられたドラム状の電子写真感光体、すなわち感光ドラムの表面に形成した潜像を現像装置から供給される一成分系現像剤としての磁性トナーにより現像し顕像化することが行われている。その現像装置では、トナー粒子相互の摩擦、現像剤層厚規制部材(現像ブレード)による摩擦、および現像剤担持体(現像スリーブ)とトナー粒子との摩擦等によって、感光ドラム上に形成された静電像電荷とは逆極性の電荷をトナー粒子に与え、その磁性トナーを現像スリーブ上に極めて薄く層状に形成して前記感光ドラムと現像スリーブで形成される現像領域まで搬送し、当該現像領域において、現像スリーブ内に固定された磁石による磁界の作用によってトナーを感光ドラム側に飛翔させることが行われている。
このような現像装置に用いられている現像剤担持体(現像スリーブ)として、従来から少なくとも樹脂およびグラファイトを含有するカーボンや樹脂等からなる塗料を円筒管の外周表面にコーティング(塗布)した構成を有するものが知られている。このような構成の現像スリーブによれば、外周表面にカーボンなどの塗料のコーティングをすることで、外周表面が適度に削れていくことによって現像剤や外添剤による汚染を防止することが可能となる。
一方、下記の特許文献1にも記載があるように、同じ画像パターンを繰り返しプリントした場合に濃度の低い部分が縦縞状に発生する「フェーディング」の問題を解決するために、現像スリーブの外周表面の表面粗さ、例えば凹凸の平均間隔Sm値等のような物性値を適宜の範囲に規定することが従来から提案されている。
しかしながら、上述したような従来の装置においても、現像剤層厚規制部材(現像ブレード)と現像剤担持体(現像スリーブ)との当接ニップ部に磁性トナーが部分的に凝集する「トナー固着現象」が発生しており、現像スリーブ上に磁性トナーが層状に担持されるのが妨げられたり、画像上での縦スジの発生原因となっている。この「トナー固着現象」は、磁性トナーの帯電が高くなりがちな低温低湿環境下において特に顕著に発生する傾向があるものであるが、そのような「トナー固着現象」の発生を簡易な構成で防止することが従来より待ち望まれている。
特許第2895640号公報
そこで本発明は、特に低温低湿環境下におけるトナー固着現象の発生を簡易な構成で防止して良好な画像を形成することができるとともに、長期の使用にわたって画像濃度を安定的に維持し、良好な環境安定性を有する優れた現像特性を備え、常に高画質の画像を形成することができるようにした現像装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にかかる現像装置および画像形成装置では、現像剤を担持して搬送する現像剤担持体が、少なくとも樹脂およびグラファイトを含有する被膜層を円筒管の外周表面にコーティングした構成を有する現像装置において、前記現像剤担持体の被膜層の外周表面における凹凸の相対負荷長さtp値が、カッティング深さ3μm時に30%以下、カッティング深さ4μm時に50%以下の範囲に設定されているとともに、当該現像剤担持体の被膜層の外周表面における中心線平均粗さRa値が、0.5μm≦Ra≦3.5μmの範囲に設定されている。
このような構成を有する現像装置および画像形成装置によれば、現像剤担持体の外周表面に担持された現像剤に付与される帯電量が適宜に低下されることとなり、それによって部分的なトナー固着現象の発生が防止されるようになっている。
以上述べたように、本発明にかかる現像装置および画像形成装置は、現像剤担持体の外周表面における凹凸の相対負荷長さtp値および中心線平均粗さRa値を適宜の範囲に設定することによって、当該現像剤担持体の外周表面上に担持された現像剤に付与される帯電量を適宜に低下させて部分的なトナー固着現象の発生を防止するように構成したものであるから、簡易な構成によって均一な画像を形成することができるとともに、耐久末期のtp値を見込んで初期設定を行なうことによって、長期の使用に耐え得る画像濃度の安定性、環境安定性等優れた現像特性を得ることができ、常に高画質の画像を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明を適用する電子写真方式を採用した画像形成装置の概略構成を図1に基づいて説明すると、静電潜像担持体としての感光ドラム1は、例えば図中矢印の時計方向aに100mm/secのプロセススピード(周速度)をもって回転駆動されるように配置されており、その感光ドラム1の周辺には、回転方向aに沿って順に、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置5およびクリーニング装置6が環状をなすように配置されている。
このうち帯電装置2は、例えば周知の帯電ローラなどからなるものであって、前記感光ドラム1の外周表面を所定電位に均一に帯電する機能を備えている。この帯電装置2は、帯電バイアス印加電源(帯電部材用電源)2aを備えており、その帯電バイアス印加電源2aから前記帯電装置2の芯金2bに所定のバイアス電圧が印加されることによって感光ドラム1の外周表面が接触帯電方式で所定の極性・電位に一様に帯電処理されるようになっている。
なお、本実施形態における帯電バイアス印加電源2aとしては、交流電圧のバイアス電圧(AC+DC)を前記帯電装置2に印加するAC印加方式が採用されており、直流電圧成分として−750Vの定電圧、交流電流成分として周波数1200Hz、1100μAの定電流制御を帯電装置2に印加することで、前記感光ドラム1の外周表面電位(帯電電位、暗電位)として−600Vを得るように構成されている。
また、前記露光装置3は、具体的な構成図は省略するが、例えばレーザ光などを記録すべき画像の画像データに応じてON/OFFする周知のレーザスキャナ等からなるものであって、上述したように帯電装置2により均一帯電された感光ドラム1の外周表面が、前記露光装置3から画像信号に従って出射されるレーザーで露光されることによって前記感光ドラム1の外周表面に静電潜像が形成される(露光された部分は、Vl=−200Vとなる)。
さらに、前記感光ドラム1の外周表面に形成される静電潜像を現像する現像装置4は、現像容器である現像ホッパー4aを有しており、その現像ホッパー4aの内部には、静電潜像担持体である感光ドラム1に対向して配置される現像剤担持体としての現像スリーブ4bが設けられている。この現像スリーブ4bの内部には磁界発生手段としてマグネットロール4cが固定配置されているとともに、当該現像スリーブ4bの外周表面側には、現像ブレードユニット10に現像剤量規制部材として設けられた現像ブレード10aが、現像剤の量を規制するように所定の位置に当接されている。そして、前記現像ホッパー4aに設けられたトナー補給口4dより、静電潜像を可視化するための磁性現像剤Tが投入されて現像ホッパー4a内に収容される構成になされている。
本実施形態における磁性現像剤Tとしては、負帯電性磁性1成分トナー(以下、単にトナーという。)が用いられているが、そのトナーは、例えば、結着樹脂としてスチレンn一ブチルアクリレート共重合体100重量部に、磁性体粒子80重量部、モノアゾ系鉄錯体の負荷電制御剤2部、ワックスとして低分子量ポリプロピレン3部を140℃に加熱された2軸エクストルーダーで溶融混錬し、冷却した混錬物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し、得られた微粉砕物を風力分級して、重量平均径5.0μmの分級粉を得た後、平均拉径5.0μmの分級品に疎水性シリカ微粉体1.0重量部をヘンシェルミキサーで混合したものが採用される。
そのトナーの定着性の指標であるメルトインデックス(MI)は、20g/10minに設定されている。なお、そのときのメルトインデックス(MI)の測定は、JIS−K7210に記載された装置(熱可塑性プラスチックの流れ試験方法に用いる装置)を用いて行い、その際の条件は、測定温度:125℃、荷重:5kg、試料充填量:5−10gとして手動切り取り法で測定したものであり、そのときの測定値は10分値に換算したものである。また、トナーの平均粒径の測定には、コールターマルチサイザーII型(コールター社製)を使用し、トナーの体積分布から重量基準の重量平均粒径D4(μm)を求めたものである。また、本実施形態の現像装置4に用いられるトナーとしては、MI3〜30g/10min、重量平均粒径3.0〜7.2μmの範囲のものを採用することが可能である。
一方、前記感光ドラム1と対向して配置されている現像スリーブ4bは、上述したように内部に多極永久磁石からなるマグネットロール4cが回転しないようして固定されているとともに、トナーTを外周表面に薄い層状に担持しながら矢印bの方向に回転駆動されるように構成されている。また、その現像スリーブ4bと感光ドラム1とは、両部材の間隔が最近接位置で300μmのギャップを保って対向するように配置されている。このような現像スリーブ4bの外周表面には、後述する導電性微粒子を含有した被膜層4eが、約0.5μm〜30μmの厚さに形成されている。この被膜層4eの構造は、本願発明の要部となるものであるので後段において詳細に説明することとする。
さらに、上述した現像スリーブ4bの外周表面には、現像ブレードユニット10に設けられた板状の現像ブレード(現像剤量規制部材)10aが、前記現像スリーブ4bの外周表面上の薄層状トナーTを介して当接するように配置されている。この現像ブレード10aは、ゴム部材、例えばゴム硬度JISAで65°のウレタンゴムから形成されており、当該現像ブレード10aにおける図示上端側の固定側部分は、ブレードホルダ10bに対してホットメルト接着されている。また、その現像ブレード10aの背面側(図示右面側)には、ゴムの加水分解やへたりからくる接触圧の低下を防止するためのバックアップ板10cが配置されており、上述したブレードホルダ10bとともにバックアップホルダ10dに対してビス等により固定されている。
このような現像ブレード10aの自由端部分が、上述した現像スリーブ4bの外周表面の所定位置に当接されることによって、その現像スリーブ4bの回転方向下流側の外周表面上に均一な厚さのトナー層が薄層状に形成されるようになっている。このとき、上述した現像ブレード10aとバックアップ板10cの合力が現像スリーブ4bに当接される当接力F[F:現像スリーブ長手方向の単位長さ(1cm)あたりの当接荷重(gf)]は約30gf/cmに設定されている。また、現像スリーブ4bと現像ブレード10aの当接ニップ部における幅(ニップ幅)は1.0mmとし、その当接ニップ部における現像スリーブ4bの回転方向における最上流位置から前記現像ブレード10aの自由端位置までの距離は2.5mmに設定されている。このような条件での現像スリーブ4b上のトナー量(トナーコート量)Wは、約1.50(mg/cm2)となった。
また、上記構成を有する現像装置4によって感光ドラム1の外周表面の静電潜像を現像するにあたっては、上述した現像スリーブ4bに対して、直流に交流を重畳した交互電圧がバイアス電源(不図示)から印加され、その現像スリーブ4bと感光ドラム1との間に形成される現像電界によって静電潜像の現像が実行される。本実施形態では、前記現像スリーブ4bに対して、直流電圧(Vdc=−400V)に、AC(矩形波Vpp=1600V、f=2400Hz)を重畳した現像バイアスを印加され、前記現像装置4により負帯電性トナーで反転現像することによって感光ドラム1上の静電潜像が現像されるようになっている。
一方、転写装置5は、上述した感光ドラム1に当接した転写ローラ5aと、その転写ローラ5aに正極性で所定電圧の転写電圧を印加する不図示の転写電源とから構成されている。前記転写ローラ5aは、導電性芯金5bの外周表面を円筒状のスポンジ層で囲繞した(取り囲んだ)ものであるが、そのスポンジ層としては、EPDM、ウレタンゴム、ヒドリンゴム、シリコーンゴム、NBR等を発泡加硫させたものが採用されており、導電性(106〜9 Ω)を持たせている。この転写ローラ5aのスポンジ部の外径は、例えばφ16.0mmに設定されている。
この転写装置5は、前記感光ドラム1に並行に配置して不図示の押圧手段で感光ドラム1に対して所定の押圧力をもって圧接させられているが、本実施形態の場合は、感光ドラム1の回転駆動に伴って反時計方向に従動回転されるように構成されていて、これら感光ドラム1と転写ローラ5aとの圧接ニップ部が転写部位となる。
そして、不図示の給紙部から給紙された転写材Pは、所定のタイミングに合わせて感光ドラム1と転写ローラ5aの圧接ニップ部である転写部位に給送される。すなわち、回転する感光ドラム1の外周表面上に形成されたトナー画像の先端部が転写部位に到達したとき、転写材Pの先端部も丁度転写部位に到達するタイミングにて転写材Pが転写部位に給送される。転写部位に給送された転写材Pは、その外周表面が前記感光ドラム1に密着して転写装置5に挟持搬送されていき、転写部位に転写材Pの先端部が到達してから後端部が転写部位を抜け出るまでの間、転写ローラ5aの芯金5bには転写バイアス印加電源(転写部材用電源)からトナーと逆極性の所定の直流バイアスが転写バイアスとして印加される。本実施形態では+7μAのDC定電流が印加される。
このような転写材Pが転写部位を挟持搬送されていく過程において、転写ローラ5aによって形成される転写電界の作用と転写部位における押圧力により、感光ドラム1側のトナー画像が転写材P側に順次に転写されていく。そして、転写部位を通過し、感光ドラム1面から分離された転写材Pは、不図示の定着装置へ搬送されてトナー画像が定着され、その後、装置本体外部に排出されるか、または、裏面にも像形成するものであれば転写部位への再搬送手段へ搬送される。
転写材分離後の感光ドラム1の外周表面は、転写材Pに転写されずに感光ドラム1面に残ったトナー(転写残りトナー)や紙粉等の残留付着汚染物の除去をクリーニング装置6のクリーニングブレード(不図示)で受けて清浄面化される。なお、本実施形態においては、帯電ローラ2および転写装置5が感光ドラム1に従動回転されているが、それぞれギア等をとりつけてモータ等の駆動手段により強制駆動してもよい。
次に、本発明の要部である現像装置4の現像スリーブ(現像剤担持体)4bの構造について詳細に説明する。
上述したように現像装置4が起動して現像スリーブ4bが矢印bの方向に回転すると、現像容器(現像剤収納室)としての現像ホッパー4a内で、トナーTどうし、あるいは現像ブレード(現像剤量規制部材)10aの表面とトナーTの接触摩擦、または現像スリーブ4bの外周表面とトナーTの接触摩擦によって、負極性の電荷がトナーTに与えられ、現像ブレード10aによって薄層状になされたトナーTが前記感光ドラム1と現像スリーブ4bとで形成される現像領域に搬送される。現像領域でのトナー層の厚みは感光ドラム1と現像スリーブ4bとの間隙よりも薄く、いわゆる非接触現像が行なわれる。
ここで、前述したように前記現像スリーブ4bの外周表面には、導電性微粒子を含有した被膜層4eが、約0.5μm〜30μmの厚さとなるように形成されているが、その被膜層4eとしては、被膜形成高分子材料(樹脂)に導電性微粒子が含まれたものが使用されており、そのときの導電性微粒子は、結晶性グラファイト、または結晶性グラファイトとカーボン微粒子であることが好ましい。
本実施形態において使用される結晶性グラファイトは、大別すると天然黒鉛と人造黒鉛とに分けられる。人造黒鉛は、ピッチコークスをタールピッチ等により固めて1200℃位で一度焼成してから黒鉛化炉に入れ、2300℃位の高温で処理することにより、炭素の結晶が成長して黒鉛に変化する。天然黒鉛は、永い間の天然の地熱と地下の高圧によって完全に黒鉛化したものが地中より産出するものである。これらの黒鉛は、種々の優れた性質を有していることから工業的に広い用途を持っている。黒鉛は、暗灰色ないし黒色の光沢のある非常に柔らかい滑性のある結晶鉱物であり、鉛筆等に利用されその他耐熱性、化学的安定性があるため潤滑、耐火性、電気材料等に粉末や固体や塗料の形で利用されている。結晶構造は六方晶とその他菱面晶系に属するものがあり、完全な層状構造を有している。電気的特性に関しては、炭素と炭素の結合の間に自由電子が存在し、電気の良導体となっている。なお、本発明で使用する黒鉛は天然、人工のどちらでもよい。
また、本発明に使用する黒鉛の粒径は、0.5μm〜20μmであるものが好ましい。カーボン微粒子としては導電性のアモルファスカーボンを使用することができ、該導電性のアモルファスカーボンは、一般的には「炭化水素または炭素を含む化合物を空気の供給が不十分な状態で燃焼または熱分解させてできる結晶子の集合体」と定義されている。特に電気伝導性に優れ、高分子材料に充填して導電性を付与したり、添加量のコントロールである程度任意の導電度を得ることができるため広く普及している。なお、本発明で使用する場合の導電性のアモルファスカーボンの粒子径は、10mμm〜80mμmのものが好ましく、15mμm〜40mμmのものがより好ましい。
さらに、被膜形成高分子材料としては、熱可塑性樹脂(例えばスチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系樹脂、アクリル系樹脂等)、熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂等)、あるいは光硬化性樹脂等を使用することができる。中でも、シリコン樹脂、フッ素樹脂のような離型性のあるもの、あるいはポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリアミド、フェノール、ポリエステル、ポリウレタン、スチレン系樹脂のような機械的性質に優れたものがより好ましい。
ここで、本願発明の解決すべき課題である「トナー固着現象」について説明しておく。トナー固着現象が発生したときの現像スリーブ4bの外周表面および現像ブレード10aを、本願発明者が詳しく観察してみると、現像ブレード10aが現像スリーブ4bの外周表面に当接しているニップ部(以下、「ブレードニップ部」という。)にトナーが凝集して固着してしまい、現像スリーブ4b上のトナー層の円滑な形成を阻害していることが判った。そして、そのときの現像スリーブ4b上のトナーの帯電量(以下、「トリボ」という。)を測定してみると、正常な場合と比べて高い値であることが分かった。すなわち、正常に帯電されたトナー以外にも部分的に帯電が過剰に行なわれていることから、ブレードニップ部において帯電過剰トナーと通常帯電量トナー間で静電的な凝集が起こり、トナー層の円滑な形成が阻害されると考えられる。そして、ブレードニップ部では、現像ブレード10aにより常に当接圧が働いているため、凝集したトナーは徐々に固着していくこととなり「トナー固着現象」に至ったものと推測される。
つまり、本願発明者は、このような「トナー固着現象」の発生を防止するためには、トナー層におけるトリボを低下させることが必要であることを突き止めるとともに、そのためには、現像スリーブ4bの外周表面を形成する形状に関して、JIS表面粗さの表記における凹凸の相対負荷長さtp値と、JIS表面粗さの表記における中心線平均粗さRa値との両者のパラメータが必要であること、およびそのパラメータがある適宜の範囲内、より具体的には、上述した凹凸の相対負荷長さtp値が、カッティング深さ3μm時に30%以下、カッティング深さ4μm時に50%以下の範囲であるとともに、前記中心線平均粗さRa値が、0.5μm≦Ra≦3.5μmの範囲となるように加工することが「トナー固着現象」を防止する上で重要であることを見出したものである。
このような技術思想に基づいた本願発明の実施例について、さらに詳しく説明する。
[実施例1〜3]
現像スリーブ4bの元素材として形成したアルミニウム製の円筒管(スリーブ)の外周表面上に、以下のようにして作製した被膜層を均一に形成した。
フェノール樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100重量部
グラファイト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80重量部
カーボンブラック(ラーベン1255、コロンビアカーボン製)・・20重量部
粗し粒子(5μm)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15重量部
荷電制御剤(CA剤)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5重量部
以上のように処方されたコート材をメタノール/ブタノール(1:1)混合溶媒250重量部中にサンドミルを用いて分散混合して塗料化し、これをエアスプレー法にてアルミニウム製の円筒管(スリーブ)の外周表面上に10μmの膜厚となるように均一に被膜層4eを形成し、それを乾燥して現像スリーブ4bとした。
そして、上述したようにして形成した現像スリーブ4bの外周表面の面粗度を、表面粗度計(小坂研究所製、サーフコーダーSE−30H型)を使用して測定した。そのときの測定は、カットオフ0.8mm、測定距離4.0mm、送り速度0.5mm/secにて行なうこととし、各6回測定の値の平均値を取ることにより表記した。画出しは、15℃、10%RHの環境下にて行なった。
以上のようにして作製した各実施例1〜3にかかる現像スリーブ4bの外周表面における面粗度(tp値およびRa値)と、それらの各実施例の現像スリーブ4bを用いた場合における「ブレード固着現象」との関係を表1に示す。
Figure 2007147907
ここで、上記表1および後述の表(表2、表3、表4)において、○印は、本発明による作用・効果を十分に発揮できるものであり、○△印は、現像スリーブ上に若干スジが発生するものの画像には出ない範囲を示し、△印は、本数は少ないが画像上にもスジが発生するもの、×印は、画像上に多数のスジが発生するものであり、○△印までを合格範囲としたものである。
まず、上表1において、実施例1と実施例3とを比較してみると、中心線外周表面粗さRaは同じであるが、トナー固着現象の発生の有無に差が見られることが判る。また、相対負荷長さtp値が小さいほうが良い傾向があることが判る。
[実施例4〜6]
次に、粗し粒子の粒径を10μmにして実施例4〜実施例6にかかる現像スリーブを得た。その場合の測定結果を表2に示す。
Figure 2007147907
粗し粒子を10μmにすることで、中心線外周表面粗さRaが前検討よりも総じて大きくなっているが、上述した検討と同様に、同値のRa値でもtp値の違いによりトナー固着に対して効果のあるものとないものが得られることが判明した。すなわち、相対負荷長さtpが3μmおよび4μmとなっている時の値が、より小さくなっている方が良い傾向にあることが判る。
[実施例7,8]
次に、荷電制御剤の比率を変えて実施例7および実施例8にかかる現像スリーブを作製した。その場合の結果を表3に示す。
Figure 2007147907
上記の検討によって、トナーに対しての帯電付与効果がある荷電制御剤の分散量を多くしてもtp値が小さければトナー固着が起こりにくいことが判った。このことから、ブレードニップ部にトナーが固着してしまうのは、現像スリーブの外周表面状態に大きく依存することが判る。
以上のことに基づいて、相対負荷長さtpとトナー固着現象をまとめたグラフが表4である。同表における横軸がカッティング深さ4μm時のトナー固着レベルであり、縦軸がカッティング深さ3μm時のトナー固着レベルである。このグラフより、カッティング深さ3μm時に30%以下、カッティング深さ4μm時に50%以下の範囲がトナー固着が合格レベルに達していることが明らかになった。
Figure 2007147907
ここで、同じRa値でもtp値が違うことによりトナー固着に対して効果上の差があることについて考察してみる。
まずRa値は、図3(a)に示されているように、ある範囲(L)の中で、
Figure 2007147907

と定義されるものである。
すなわち、上述したような定義の中においては、以下に示すような場合が考えられる。図3(b),(c)は、同じRa値を示すが凹凸形状が異なる外周表面形状を示しているが、図3(b)は凹凸の起伏が大きい外周表面形状であり、図3(c)は起伏が小さく、より鏡面状態に近い外周表面形状である。
ここで、このような差を示す代表物性としてtp値を考えてみる。tp値は、例えば図2に示されているように基準長さ区間の平行線に平行なあるレベル(基準長さ区間の最高山頂からこのレベルまでの距離をカッティング深さという)の直線で基準長さ区間を切断した時、その切り口の線分の長さの総和(a+b+c+d+e+f+g+h)と基準長さLの比として定義されるものであるが、上述した図3(b)のような場合ではカッティング深さが大きいとtp値は小さく、図3(c)のような場合ではカッティング深さが大きいとtp値は大きくなる。
そして、「トナー固着現象」は、カッティング深さが大きくtp値が大きい図3(c)のような場合において顕著に発生することが実験結果より明らかになった。これは、凹凸の起伏が小さい、つまり外周表面が鏡面形状に近いことで、現像スリーブ上に担持されるトナー量が減り、単位重量当りのトナー帯電量が増加することでトナーの帯電量が異常に高くなり、ブレードニップ部でトナー凝集が起こりやすくなって固着状態に至ったと推測される。一方、起伏が大きければ、起伏谷部に担時されるトナーを含んで現像ブレードにより帯電されることになり、担持されるトナー量が増加するので単位重量当りのトナー帯電量は適度に保たれ凝集が起こらないものと推測される。
従来から、現像スリーブの外周表面における面粗さは、十点平均粗さRzや中心線平均粗さRaでのみ規定されてきたが、今回、これらの物性値のみでは「トナー固着現象」に対して不十分なことが判明した。つまり、上述した各実施例どうしの比較から、相対負荷長さtp値が、カッティング深さ3μm時30%以下、カッティング深さ4μm時50%以下にすることがトナー固着に対して重要であることが判った。
以上、本発明者によってなされた発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることはいうまでもない。
例えば、上述した各説明では、本発明にて使用される現像剤は1成分磁性現像剤であることを前提しているが、本発明は、1成分非磁性現像剤を使用する場合にも適用することができ、安定した画像形成を行ない得ることが分かった。
以上述べた本発明にかかる画像形成装置は、複写機やプリンタなどを始めとして、多種多様な画像形成装置に対して広く適用することが可能である。
本発明を適用する画像形成装置に用いられる現像装置の一例を表した縦断面説明図である。 凹凸の相対負荷長さtpを表した模式図である。 現像スリーブの外周表面形状の一部を拡大して模式的に示した拡大断面図である。
符号の説明
1 感光ドラム(静電潜像担持体)
2 帯電装置
2a 帯電バイアス印加電源
2b 芯金
3 露光装置
4 現像装置
4a 現像ホッパー
4b 現像スリーブ(現像剤担持体)
4c マグネットロール
4d トナー補給口
4e 被膜層
5 転写装置
5a 転写ローラ
5b 導電性芯金
6 クリーニング装置
10 現像ブレードユニット
10a 現像ブレード(現像剤量規制部材)
10b ブレードホルダ
10c バックアップ板
T トナー(一成分磁性現像剤)

Claims (5)

  1. 現像剤を担持して搬送する現像剤担持体が、少なくとも樹脂およびグラファイトを含有する被膜層を円筒管の外周表面にコーティングした構成を有する現像装置において、
    前記現像剤担持体の被膜層の外周表面における凹凸の相対負荷長さtp値が、カッティング深さ3μm時に30%以下、カッティング深さ4μm時に50%以下の範囲に設定されているとともに、
    当該現像剤担持体の被膜層の外周表面における中心線平均粗さRa値が、0.5μm≦Ra≦3.5μmの範囲に設定されていることを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像剤担持体には、当該現像剤担持体の表面に現像剤を介して押圧されて現像剤の層厚を規制する現像剤層厚規制部材が配置されていることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
  3. 前記現像剤層厚規制部材は、前記現像剤担持体の表面に現像剤を介して押圧される弾性部材を有していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の現像装置。
  4. 前記弾性部材の背面には、押圧力を保持する補強板が設けられていることを特徴とする請求項3記載の現像装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載された現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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