JP2007143358A

JP2007143358A - 多頭発電機

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Publication number: JP2007143358A
Application number: JP2005336726A
Authority: JP
Inventors: Masahiko Suzuki; 政彦鈴木
Original assignee: FJC KK
Current assignee: FJC KK
Priority date: 2005-11-22
Filing date: 2005-11-22
Publication date: 2007-06-07
Anticipated expiration: 2025-11-22
Also published as: JP5172090B2

Abstract

【課題】この発明は、総磁力が同じであっても、コギングトルクが小さく、小さな外力で回転体を、容易に回転させることの出来る発電機を、提供することを目的としている。
【解決手段】相対する磁石７の間に発電子１１が介在されて、回転軸５の回転に伴い磁力線が間歇的に発電子１１に励磁されて発電される構成において、複数の磁極板６と複数の発電基台１０とが交互に所定間隔を置いて層成され、磁極板６には磁石７が２の乗数個でＮＳ交互に軸周りに配設され、発電基台１０には発電子１１が３の乗数個で軸周りに配設され、発電子１１の両面に励磁される多頭発電器１。
【選択図】図１

Description

本発明は、多頭発電機に係り、特に、回転軸周りに複数の発電子が配設され、小さな外力で、容易に回転子が回転する多頭発電機に関する。

従来、例えば発電機における発電圧は、磁束の変化量×コイル巻数によるとされて、強い磁力が使用されている。

強い磁力が使用されると、コギングトルクが大きいために、電機子を回転させるための大きな外力が必要となる。その結果、例えば風力発電機とするとき、高速風では電機子が回転するが、弱風では電機子が回転し難いという問題がある。
この発明は、総磁力が同じであっても、コギングトルクが小さく、小さな外力で、回転子を容易に回転させることの出来る発電機を、提供することを目的としている。

この発明の発電機は、回転軸周りに、複数の発電子が固定して配設された。
発明の具体的な内容は次の通りである。

(1) 相対する磁石の間に発電子が介在されて、回転軸の回転に伴い磁力線が間歇的に発電子に励磁されて発電される構成において、複数の磁極板と複数の発電基台とが交互に所定間隔を開けて層成され、磁極板には、複数の磁石がＮＳ交互に軸周りに配設され、発電基台には、複数の発電子が軸周りに配設され、各発電子を挟む磁極板から、各発電子の両面にそれぞれ励磁される、多頭発電器。

(2) 前記発電基台は、支持板の中央部に貫通孔が形成され、貫通孔の周部に沿って、所定間隔を開けて、複数の発電子が軸心から等間隔に配設され、
前記磁極板は、中央部に回転軸が嵌装され、軸周りに、複数の永久磁石が所定間隔を開けて、板中心から等間隔位置に配設され、
前記回転軸は発電基台の貫通孔に貫通された状態で、各磁極板は発電基台と交互に配設されて、各磁極板は回転軸と共回転可能に、各発電基台は支持体に固定された、前記(1)に記載された多頭発電機。

(3) 前記発電基台は、支持板の中央部に回転軸が嵌装され、周部に沿って、所定間隔を開けて、複数の発電子が軸心から等間隔に配設され、
前記磁極板は、中央部に貫通孔が形成され、周部に複数の永久磁石が所定間隔を開けて、軸心から等間隔位置に配設され、
前記回転軸は磁極板の貫通孔に貫通された状態で、各磁極板は発電基台と交互に配設されて、各発電基台は回転軸と共回転可能に、各磁極板は支持体に固定された、前記(1)に記載された多頭発電機。

(4) 前記磁極板の永久磁石の数は、２の乗数とし、前記発電基台の発電子の数は、３の乗数である、前記(1)〜(3)のいずれかに記載された多頭発電機。

(5) 前記複数の磁極板は、平面視で磁石の数は同じものとし、複数を層成する位置関係は、３６０度を発電子の数で除した角度を、更に磁極板の数で除した角度ずつ、上下で位相を変位させて配設される、前記(1)〜(4)のいずれかに記載された多頭発電機。

(6) 前記複数の発電基台は、平面視で発電子の数は同じものとし、複数を層成する位置関係は、３６０度を発電子の数で除して、更に発電基台の数で除した角度ずつ、上下で位相を変位させて配設される、前記(1)〜(4)のいずれかに記載された多頭発電機。

本発明によると次のような効果がある。

（１）請求項１に記載された発明の多頭発電機は、発電基台が複数使用され、各発電基台に複数の発電子が配設されていて、各発電子に磁力線が間欠的に作用するように構成されているので、総磁力線量は同じでも、回転時におけるコギングトルクが極めて小さいので、回転に要する外力が小さくても、容易に高速回転をさせることができる。
従って、微風による風力発電、少流量の小落差による水力発電などに使用しても、効率のよい発電をさせることができる。

(2) 請求項２に記載された発明の多頭発電機は、発電基台と磁極板の複数が交互に層成され、発電基台は固定され、磁極板が回転軸と共に回転するように構成されているので、発電基台の発電子を大きく設定することができる。

(３) 請求項３に記載された発明の多頭発電機は、発電基台と磁極板の複数が交互に層成され、磁極板は固定され、発電基台は回転軸と共に回転するように構成されているので、磁極板の磁石の数を多く、かつ大きく設定することができる。

（4）請求項４に記載された発明の多頭発電機は、磁極板の永久磁石を２の乗数とし、発電基台の発電子の数を、３の乗数としてあるのであるので、磁極板の回転時に、永久磁石と発電子とが一度に対面する数が少なく、回転時におけるコギングトルクが、極めて小さいので、回転に要する外力が小さくても、容易に高速回転をさせることができる。

（5）請求項５に記載された発明の多頭発電機は、複数の磁極板の磁石の位相が、順次変位されているので、回転時におけるコギングトルクが、極めて小さいので、回転に要する外力が小さくても、容易に高速回転をさせることができる。

（6）請求項６に記載された発明の多頭発電機は、複数の発電基台の発電子の位相が、順次変位されているので、回転時におけるコギングトルクが、極めて小さいので、回転に要する外力が小さくても、容易に高速回転をさせることができる。

回転軸の長手方へ複数の発電基台を配設し、各発電基台に複数の発電子を、軸周りに配設する。

本願発明の実施例を、図面を参照して説明する。図１は本発明に係る発電機の中央縦断面図、図２は磁極板の平面図、図３は発電子の縦断面図、図４は発電基台の平面図である。

図１において、発電機(1)は、ケーシング(2)の中に、発電装置(3)が内装されている。発電装置(3)は、回転子(4)と複数の発電基台(10)とから構成されている。
回転子(4)は、回転軸(5)に複数の磁極板(6)が、所定間隔を開けて層成固定され、回転軸(5)は、支持体(8)に支持された基盤(9)の軸受(9a)によって、回転自在に支持されている。

磁極板(6)は、図２に示すように円盤体で、中央部に軸孔(6a)が貫通形成され、軸孔(6a)を中心として、複数(図では８個)の嵌装孔(6b)が、定間隔で環状に形成されている。磁極板(6)の素材は、基本的には何でもよいが、磁力の影響を受けないように構成される。

前記嵌装孔(6b)には、永久磁石(7)が、磁極をＮ、Ｓ交互にして嵌装されている。磁極板(6)ないし永久磁石(7)の厚さ、ないし高さは、永久磁石(7)の磁力の強さによって、適宜選択される。

前記発電基台(10)は、その中央部に、前記回転軸(5)の直径より大きな、貫通孔(10a)が形成されている。該貫通孔(10a)の周囲には、前記磁極板(6)の回転軸心から、嵌装孔(6a)の中心位置までの、半径と同じ半径上に、３の乗数(図では３個)の嵌装孔(10b)が、上下に貫通して、定間隔で環状に形成されている。

各嵌装孔(10b)には、それぞれ発電子(11)が嵌装されている。発電子(11)は図３に示すように、鉄芯(11a)の周囲に、ソレノイド(11b)が卷着されているもので、ソレノイド(11b)の外周部に、絶縁体(11c)が装着されている。図中の符号(11d)はコードである。

図４に示すように、発電基台(10)の周端部には、支持杆孔(10c)が形成されている。この支持杆孔(10c)は、３６０度を発電子(11)の数(3個)で除した角度（１２０度）を、更に発電基台(10)の枚数(図で８枚)で除した角度(１５度)ずつの位置に形成されている。
すなわち、発電子(11)を３個配した発電基台(10)を、１０枚使用するときは１２度、２０枚使用するときは６度毎に形成される。

この、８枚の発電基台(10)を重ねて、上から順次、支持体孔(10c)を１っずつ位相を回転させて、支持体(8)を貫通させると、嵌装孔(10c)に嵌装された発電子(11)は、上から順次、位相が１５度づつ変位された位置に設定される。
従って、この発電基台(10)の８枚重ねにおいて、上下の発電子(11)は、図１に示すように位相が変位していて、上下の発電子(11)が重なり合うことがない。

また、図２に示すように、磁極板(6)には、永久磁石(7)が２の乗数個(図では８個)配設され、図４に示す発電基台(10)の発電子(11)は３個なので、永久磁石(7)と発電子(11)のそれぞれの中心は、上下で位相が異なっていて、永久磁石(7)の中心と、発電子の鉄芯(11a)の中心とが、同時に重なるのは常に１個だけである。

組立てについては、図１において、下の基盤(9)に支持体(8)と回転軸(5)を立てる。回転軸(5)に磁極板(6)を嵌着させ、固定する。
次に支持体(8)にスペーサ(8a)を嵌着して、その上に位置して、発電基台(10)の支持体孔(10ｃ)を、支持体(8)に外嵌させて配設する。回転軸(5)にスペーサ(5a)を嵌着させて、上から磁極板(6)を嵌着させる。

これを繰返して、上の基盤(9)を装着して固定させる。これによって、回転軸(5)と複数の磁極板(6)からなる回転子(4)は、回転軸(5)の回転により共回転する。また、各発電基台(10)は、支持体(8)に固定される。

上記の構成において、回転軸(5)を回転させると、磁極板(6)も共回転して、上下に作用する磁力が、発電基台(10)の発電子(11)に作用し、かつ上下に作用する磁力が、磁極板(6)の回転に伴って、間欠的に遮断されるため、各発電子(11)に電流が生じて、コード(11ｄ)から電流を得ることができる。

この場合、発電子(11)の鉄芯(11a)は、上下の磁極板(6)の永久磁石(7)に、強い磁力で吸引されるが、上下の永久磁石(7) と鉄芯(11a)の、それぞれの中心部が同時に重なることは、例えば図５に示すように、１個の発電子(11)が１個の永久磁石(7)と中心部が重なるが、他の２個の発電子(11)は、永久磁石(7)と半分しか重ならないのが２個あり、合計で２個分の磁力を受けている。

また磁極板(6)が２０度回転すると、２個の発電子(11)が２個の永久磁石(7)と中心部が重なる。このことは、１っの発電基台(10)で、永久磁石(7)の２っが正しく同時に重なって受ける磁力は、８個の磁石のうち、常に２個分ということになる。これはコギングトルクが４分の１になることを意味している。

磁極板(6)が１回転すると、発電子(11)の１個に対して、永久磁石(7)が間欠的に８回励磁する。これによって、発電子(11)は、小さなコギングトルクで大きな発電量の発電をすることができる。従って、例えばこの発電機が風力発電機に使用されるときは、微風でも容易に軽く高速回転をすることができるので、効率のよい発電をさせることができる。

図６は、実施例２を示す回転子(4)の平面図である。前例と同じ部位には、同じ符号を付して説明を省略する。回転子(4)は、１本の回転軸(5)に９個の磁極板(6)が、所定の間隔を開けて層成されて固定される。

図１においては、上下で永久磁石(7)の位置は同じく設定されているが、この実施例２では、図６に示すように、上から下へかけて各磁極板(6)は、永久磁石(7)の位置が５度ずつ変位されている。すなわち、図１において、発電基台(10)を上下で挟む磁極板(6)は、発電基台(10)より１個多く使用されており、９個である。

そこで３６０度を８で除すると４５度になる。４５度を９個の磁極板(6)で除すと５度になる。図６において、上の磁極板(6)に対して、下の磁極板(6)は、順次、永久磁石(7)の位置を５度ほどずらして固定する。すなわち図６に点線で示す永久磁石(7)は、最初のＮ極が、下にいくに従って、５度ずつ左周りに位相が変位した状態が示めされている。これによって、磁極の位置が少しずつ変化してくる。

図７は、最上と２番目の磁極板(6)の、永久磁石(7)の位置関係を示す平面図である。２番目の磁極板(6)を５度右周りにすると、Ｓ極磁石(7)の下方に、少し位相がずれてＮ極の永久磁石(7)が位置する。２番目の磁極板(6)に対して、３番目の磁極板(6)の永久磁石(7)の位置関係もこれに準じている。これによると、上下の各磁極板(6)における永久磁石(7)同士は、交互にＳＮ極の対面配置となる同極同士の反発関係となっている。

このように、上下の各磁極板(6)における、永久磁石(7)を少し変位させて対面させることによって、回転時におけるコギングトルクを、小さくすることができる。また、上下の各永久磁石(7)間の同極反発を利用することによって、逃げによる回転効果を得ることができる。

図８は実施例３を示す発電基台(10)の平面図、図９は磁極板(6)の平面図、図１０は発電基台(10)と磁極板(6)を組合わせた要部正面図である。前例と同じ部位には同じ符号を付して説明を省略する。この実施例は、磁極板(6)を固定し、発電基台(10)を回転軸(5)と同期して回転させる。

図９において、磁極板(6)には、２の乗数(図では８個)の永久磁石(7)が配設されている。また磁極板(6)の周縁部には、支持体孔(6c)が、定間隔に形成されている。これは使用される磁極板(6)が９個の時は、３６０度を８で除して４５度になるので、これを更に磁極板(6)の枚数９で除すと５度となるので、上から下へかけて磁極板(6)を、５度ずつ変位させるための支持体孔(6c)である。

この磁極板(6)９個の層成のそれぞれの間に、発電基台(10)が図１０に示すように配設される。発電基台(10)が回転軸(5)と共に回転すると、１個の発電子(11)に対して、８個の永久磁石(7)の励磁を受けるが、上下の磁極板(6)の永久磁石(7)の位相が変化しているので、１６回の励磁を受けることになる。

これによって、コギンクトルクは小さいが、発電容量は大きくなり、風力発電機では、弱風でも回転速度があがり、発電効率を高めることができる。

なおこの発明は、実施例に限定されるものではなく、目的に沿って適宜設計変更をすることができる。

コギングトルクを小さくすることができるので、微風での風力発電、少水流小落差での水力発電などに適している。

本発明に係る多頭発電機の縦断正面図である。本発明に係る磁極板の平面図である。本発明に係る発電子の縦断正面図である。本発明に係る発電基台の平面図である。本発明に係る発電基台と磁極板の位置関係を示す平面図である。積層する磁極板の変位状態を示す平面図である。上下の磁極板の変位状態を示す平面図である。実施例３の発電基台平面図である。実施例３の磁極板の平面図である。実施例３の磁極板と発電基台の要部正面図である。

符号の説明

(1) 多頭発電機
(2) ケーシング
(3) 発電装置
(4) 回転子
(5) 回転軸
(5a)スペーサ
(6) 磁極板
(6a)軸孔
(6b)嵌装孔
(6c)支持体孔
(7) 永久磁石
(8) 支持体
(8a)スペーサ
(9) 支持体
(9a)軸受
(10)発電基台
(10a)支持板
(10b)貫通孔
(10c)嵌装孔
(10d)支持体孔
(11) 発電子
(11a)鉄芯
(11b)ソレノイド
(11c)絶縁体
(11d)コード

Claims

相対する磁石の間に発電子が介在されて、回転軸の回転に伴い磁力線が間欠的に発電子に励磁されて発電される構成において、複数の磁極板と複数の発電基台とが交互に所定間隔を開けて層成され、磁極板には複数の永久磁石がＮＳ交互に軸周りに配設され、発電基台には複数の発電子が軸周りに配設され、各発電子を挟む磁極板から、各発電子の両面にそれぞれ励磁されること、を特徴とする多頭発電器。
前記発電基台は、支持板の中央部に貫通孔が形成され、貫通孔の周部に沿って、所定間隔を開けて、複数の発電子が軸心から等間隔に配設され、
前記磁極板は、中央部に回転軸が嵌装され、軸周りに、複数の永久磁石が所定間隔を開けて、板中心から等間隔位置に配設され、
前記回転軸は、発電基台の貫通孔に貫通された状態で、各磁極板は発電基台と交互に配設されて、各磁極板は回転軸と共回転可能に、各発電基台は支持体に固定されたこと、を特徴とする請求項１に記載された多頭発電機。
前記発電基台は、支持板の中央部に回転軸が嵌装され、周部に沿って、所定間隔を開けて、複数の発電子が軸心から等間隔に配設され、
前記磁極板は、中央部に貫通孔が形成され、周部に複数の永久磁石が所定間隔を開けて、軸心から等間隔位置に配設され、
前記回転軸は、磁極板の貫通孔に貫通された状態で、各磁極板は発電基台と交互に配設されて、各発電基台は回転軸と共回転可能に、各磁極板は支持体に固定されたこと、を特徴とする請求項１に記載された多頭発電機。
前記磁極板の永久磁石の数は、２の乗数とし、前記発電基台の発電子の数は、３の乗数であることを特徴とする、請求項１〜３のいずれかに記載された多頭発電機。
前記複数の磁極板は、平面視で磁石の数は同じものとし、複数を層成する位置関係は、３６０度を発電子の数で除した角度を、更に磁極板の数で除した角度ずつ、上下で位相を変位させて配設されること、を特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載された多頭発電機。
前記複数の発電基台は、平面視で発電子の数は同じものとし、複数を層成する位置関係は、３６０度を発電子の数で除して、更に発電基台の数で除した角度ずつ、上下で位相を変位させて配設されること、を特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載された多頭発電機。