JP6954581B2 - 回転増速部を有する発電機 - Google Patents
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Description
このうち水力発電ではダム等による大規模な水力発電所による発電以外に、用水路等を利用した小水力発電、海流や海の満ち引きを利用した潮流発電や潮汐発電等がある。この様な水力発電は太陽光発電のような夜間の発電停止や、風力発電のような天候による発電量の大幅な変化がないので、出力が比較的安定している安定電源となるので好ましい。
この構成では、高速ロータ913の磁石数が8極、すなわち4極対であることから、高速ロータ913が1回転すると各々のコイルには360°×4=1440°分の起電力が発生する。すなわち高速ロータ913が1回転する間の電気角は1440°である。また、コイル915は1周に等間隔で16個配置されるので、隣接コイル間の位相差は1440°÷16=90°となる。
以上の状況から、上記の増速比変更例では、あまり一般的ではない4相交流出力または最大起電圧が低くなることを許容して2相交流出力とすることになる。
従ってこの構成では3相出力を取り出すことも4相出力を取り出すことも困難で、全く異なる発電出力取り出し形態を採用する必要がある。
外部から回転駆動されて発電する発電機であって、前記発電機は、回転駆動を増速する回転増速部と、回転により起電する発電部を有し、複数の極対の磁石を有する低速ロータと、前記低速ロータの前記磁石の極対より少ない極対の磁石を有する高速ロータと、前記低速ロータと前記高速ロータの中間に配置され、複数の軟磁性体のポールを有するステータを有し、前記低速ロータの前記磁石の極対数をNL、前記高速ロータの前記磁石の極対数をNH、前記ステータの前記ポールの数をNSとしたとき、NS=NL±NHの関係を有し、前記低速ロータが回転すると、前記高速ロータが前記低速ロータのNL/NH倍で増速回転する磁気ギア機構による前記回転増速部と、前記回転増速部により増速回転させられる発電磁石と、前記発電磁石の回転により起電する発電コイルよりなる前記発電部を有する、回転増速部を有する発電機において、
前記低速ロータの前記磁石の極対数、前記高速ロータの前記磁石の極対数および前記ステータの前記ポールの数とは独立した極対数の前記発電磁石が前記高速ロータに取り付けられていることを特徴とする。
また、磁気ギアの高速ロータに発電磁石が取付けられる構成としたので磁気ギア機構と発電機を接続する構造が不要となり、コンパクトな回転増速部を有する発電機を提供することができる。
前記発電磁石の極対数をNMとし、前記発電コイルの個数をNCとしたとき、前記発電磁石の極対数に対する前記発電コイルの個数の比率が、NM:NC=2:3、またはNM:NC=1:3、またはNM:NC=4:3であることを特徴とする、請求項1に記載された回転増速部を有する発電機である。
また、隣接するコイルの位相差は120°または240°であるので、隣接するコイルおよびさらにその隣のコイルをそれぞれ3つ目ごとに接続することにより、ロスのない自由なコイル接続で3相交流を取り出すことが出来、より発電効率の良い回転増速部を有する発電機を提供することができる。
前記発電磁石の極対数をNMとし、前記発電コイルの個数をNCとしたとき、前記発電磁石の極対数に対する前記発電コイルの個数の比率が、NM:NC=1:1、またはNM:NC=1:2であることを特徴とする、請求項1に記載された回転増速部を有する発電機である。
前記磁気ギア機構が前記低速ロータ、前記ステータ、前記高速ロータが同心状に配置されるラジアルギャップタイプで、前記高速ロータが最内周に配置され、前記高速ロータの前記磁石より内側に前記発電磁石が取付けられていることを特徴とする、請求項1に記載された回転増速部を有する発電機である。
前記磁気ギア機構の前記低速ロータの前記磁石の回転軸方向の長さの中心と、前記高速ロータの前記磁石の回転軸方向の長さの中心と、前記発電磁石の回転軸方向の長さの中心が同一線上にあることを特徴とする、請求項4に記載された回転増速部を有する発電機である。
前記低速ロータおよび前記高速ロータはそれぞれ、回転軸方向に離れた2つ以上の軸受けで回転可能に保持され、前記低速ロータの前記磁石の回転軸方向の長さの中心、および前記高速ロータの前記磁石の回転軸方向の長さの中心はそれぞれを保持する2つ以上の前記軸受けの間にあることを特徴とする、請求項5に記載された回転増速部を有する発電機である。
はじめに、本実施例による回転増速部を有する発電機の外観および概略構造を、図1を参照に説明する。
なお、図2では、低速ロータ磁石12の形状および取り付け状態を明確にするため、低速ロータ11の視野後方にある複数の低速ロータ磁石12のうちの数個の低速ロータ磁石12の形状を破線にて表示した。
なお、図2では、ステータポール14の形状および取り付け状態を明確にするため、ポールホルダ13の視野後方にある複数のステータポール14のうちの数個のステータポール14の形状を破線にて表示した。
なお、図2では、発電磁石31の形状および取り付け状態を明確にするため、高速ロータ16の視野後方にある複数の発電磁石31のうちの数個の発電磁石31の形状を破線にて表示した。
なお、図3の(b)に示すステータ15のポール配列は、低速ロータ11と対向する面でも高速ロータ16と対向する面でも略同一であるため図は1枚のみとした。
上記の如く、実施例1ではNL=13、NH=3、NS=16となっているのでNS=NL+NHとなっており、NS=NL±NHの関係を満足している。これにより本実施例の磁気ギア機構は回転増速動作し、増速比はNL/NHで、実施例1の場合では13/3で4.333となる。
360°×NM/NC となる。
360°×NM/NC=240° が成立する事である。したがって
NM/NC=240/360=2/3 となり、これより
NM:NC=2:3 であればよい。
NM:NC=8:12=2:3 であるので、隣接コイル間の位相差は240°となり、3相交流を効率よく取り出すことが出来る。
複数の同相の発電コイルは直列にも並列にも、または直並列にも接続可能で、自由な接続が可能である。
360°×NM/NC=120°または360°×NM/NC=480° が成立する必要がある。これらの関係式から
NM:NC=1:3、またはNM:NC=4:3
であれば、3相交流を効率よく取り出すことが出来る。
図5に実施例1の変形例における発電部190を構成する主要部品の磁石またはコイルの配置を示す図で、(a)は複数の発電磁石131が取付けられた高速ロータ16の、発電コイル32と対向する面の磁石配列を示す図、(b)は複数の発電コイル32が取付けられた後側板59の、高速ロータ16と対向する面のコイル配列を示す図である。
2160°/12=180°
となる。すなわち、隣接する発電コイル32に発生する交流電圧は逆相になる。したがって隣接する発電コイル32を互いに逆極性にして接続すれば、効率よく単相交流を取り出すことが出来る。
360°×NM/NC
となる。
360°×NM/NC=180°または360°×NM/NC=360°
が成立すればよい。これらの関係式から
NM:NC=1:2、またはNM:NC=1:1
であれば、単相交流を効率よく取り出すことが出来る。
次に図6と図7を参照に、本発明に係る発電機の実施例1の他の変形例を説明する。図6は実施例1の他の変形例による発電機300の一部を切り開いた、発電機300の構成を示す斜視図である。図7(a)は実施例1の他の変形例による発電機300の積層構造を示す断面図、(b)は発電部290の詳細な構成を説明する断面図の部分拡大図である。
同様にして、本発明によれば、発電部の構成を同一としたまま回転増速部の構成を変更することも可能である。
図8は本実施例の概略構成を示す図で、(a)は平面図、(b)は中央断面図である。図9は本実施例に係る発電機の低速ロータ磁石312および高速ロータ磁石317の磁石配列とステータポール314の数、および発電磁石331の磁石配列と発電コイル332の数の関係を説明する図8(a)の平面図と平行な面での断面図である。
筒部351aの内側には2つのすべり軸受け355,356が組み込まれ、2つのすべり軸受け355,356の内径部に入力軸352が挿通される。この2つのすべり軸受け355,356と抜け止め部材により、入力軸352が定位置にて回動可能に保持される。
なお、図9に示す実施例2では低速ロータ磁石312の個数は56個で28極対である。
ステータポール314は断面が略四角形で、ステータポール314の外周側の面と低速ロータ磁石312の内周面の間にはわずかな隙間、すなわちギャップを有する。
また、図9に示す実施例2では高速ロータ磁石317の個数は6個で3極対である。
ステータ315は発電機400中で固定されており、低速ロータ311は入力軸352とともに回転する。また、高速ロータ316は磁気ギアの動作原理により、低速ロータ311の回転速度の28/3=9.333倍に増速され、反対方向に回転する。
なお、図9に示す実施例2では発電磁石331の個数は16個で8極対である。
なお、図9に示す実施例2ではコイルヨーク333aの数および発電コイル332の個数はいずれも12個である。
これにより、磁気ギア機構に発電部を組み込んだ回転増速部を有する発電機をコンパクトに製作することが可能となった。
12 低速ロータ磁石
13 ポールホルダ
14 ステータポール
15 ステータ
16 高速ロータ
17 高速ロータ磁石
31 発電磁石
32 発電コイル
51 前側板
52 入力軸
53 回転中心軸
54 低速ロータ収容部
55 軸受け
56 軸受け
59 後側板
59a コイルヨーク
59b 中央孔
80 回転増速部
90 発電部
100 発電機
131 発電磁石
190 発電部
232 発電コイル
234 後側発電磁石
235 コイル基板
251 バックヨーク
290 発電部
300 発電機
311 低速ロータ
312 低速ロータ磁石
313 ポールホルダ
314 ステータポール
315 ステータ
316 高速ロータ
317 高速ロータ磁石
318 リングヨーク
331 発電磁石
332 発電コイル
333 コイルバックヨーク
333a コイルヨーク
351 前側板
351a 筒部
352 入力軸
355 すべり軸受け
356 すべり軸受け
357 玉軸受け
380 回転増速部
390 発電部
400 発電機
901 発電機本体
902 水車ランナ
903 増速機構
904 発電機
911 水車
912 低速ロータ
913 高速ロータ
914 固定部
915 コイル
CL1 低速ロータ磁石中心位置
CL2 高速ロータ磁石中心位置
CL1 発電磁石中心位置
Claims (3)
- 外部から回転駆動されて発電する発電機であって、
前記発電機は、回転駆動を増速する回転増速部と、回転により起電する発電部を有し、
複数の極対の磁石を有する低速ロータと、前記低速ロータの前記磁石の極対より少ない極対の磁石を有する高速ロータと、
前記低速ロータと前記高速ロータの中間に配置され、複数の軟磁性体のポールを有するステータを有し、該ステータを構成するポールホルダを非磁性材とし、
前記低速ロータの前記磁石の極対数をNL、前記高速ロータの前記磁石の極対数をNH、前記ステータの前記ポールの数をNSとしたとき、NS=NL±NHの関係を有し、
前記低速ロータが回転すると、前記高速ロータが前記低速ロータのNL/NH倍で増速回転する磁気ギア機構による前記回転増速部と、
前記回転増速部により増速回転させられる発電磁石と、前記発電磁石の回転により起電する発電コイルよりなる前記発電部を有する、回転増速部を有する発電機において、
前記高速ロータと前記低速ロータはそれぞれ2個以上の軸受けで回転自在に保持され、前記高速ロータの形状は、図1(b)に示すように断面L字状で、
軸と平行に伸びる延在部の両端側に軸受けが配置され、該延在部の一方が、発電部を構成する環状に配置された突状のコイルヨークの内径側に入り込んでおり、
前記低速ロータの前記磁石の極対数、前記高速ロータの前記磁石の極対数および前記ステータの前記ポールの数とは独立した極対数の前記発電磁石が前記高速ロータに取り付けられていることを特徴とする、
回転増速部を有するアキシャルギャップ構造の発電機。 - 前記発電磁石の極対数をNMとし、前記発電コイルの個数をNCとしたとき、前記発電磁石の極対数に対する前記発電コイルの個数の比率が、
NM:NC=2:3、またはNM:NC=1:3、またはNM:NC=4:3
であることを特徴とする、請求項1に記載された回転増速部を有する発電機。 - 前記発電磁石の極対数をNMとし、前記発電コイルの個数をNCとしたとき、前記発電磁石の極対数に対する前記発電コイルの個数の比率が、
NM:NC=1:1、またはNM:NC=1:2
であることを特徴とする、請求項1に記載された回転増速部を有する発電機。
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