JP2007141277A - 光ディスク記録媒体、ディスク製造方法、記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】案内溝が蛇行せずに形成され且つその幅が周期的に変調されていると共に、上記案内溝に沿って上記記録膜に形成されるマークによって暗号化されたデータを記録する。案内溝の周期的な幅変調により記録した情報はバンドパスフィルタを用いて精度良く検出できるので、回転制御情報やアドレス情報は安定的に再生できる。また案内溝は蛇行されずに形成されるので、海賊版判定機構付きのドライブ装置においても、上記のように暗号化されて記録されるコンテンツがROMディスクの場合と同様に再生できるようにすることができる。
【選択図】図2
Description
これら記録可能ディスクにおいては、スピンドルモータの回転制御情報やアドレス情報を、グルーブをウォブリング(蛇行)させることにより記録するようにされている。つまり、データを記録するにはスピンドルモータを所定の回転数に制御することが必要となるが、この回転制御は、上記グルーブのウォブリングを検出した結果に基づき得られる回転同期信号(回転制御情報)が所定の周波数となるように制御することで実現されている。例えば、線速度を一定にするCLV(Constant Linear Velocity)などである。
また所定のアドレスへのアクセスも、ウォブルとして埋め込まれたアドレス情報を使って実現されている。
図7において、ディスク100のデータ記録面には、螺旋状に案内溝102が形成されており、この案内溝102は、上記した回転制御情報やアドレス情報などに基づいて蛇行するようにして形成されている。
この案内溝102の蛇行は、FM変調信号に基づき行われている。つまり、上記回転制御情報としての一定周波数をキャリア周波数とし、これにアドレス情報に基づくFM変調を施し、この結果得られる信号に基づいて案内溝102が蛇行されている。
ドライブ装置側でこのディスク100についてデータ記録を行うときには、トラッキングエラー信号中に案内溝102の蛇行に応じたFM変調信号が含まれるので、これをバンドパスフィルター等により抽出し、そのキャリア(中心周波数)を回転制御信号として検出する。また、アドレス情報については、上記FM変調信号自体を復調することで得るようにされる。
このようにしてグルーブの蛇行により記録された情報は、プッシュプル信号を使って検出することが可能なので、微少な蛇行でも比較的感度良く検出できるという特徴がある。多くのドライブ装置は、このようにしてグルーブの蛇行を高精度で検出するためにプッシュプル信号の検出装置を備えている。
なお、再生専用コンテンツであるか否かは、コンテンツがCCS(Contents Scrambling System)の手法により暗号化されているか否かを判別することでわかる。
しかしながら、近年になって光ディスク記録媒体の用途が大きく拡大し、この状況が変わりつつある。すなわち、正規の著作権者が意図して、最初からコンテンツを記録可能型のディスクに記録して配布することを希望するようになってきたのである。
再生専用のROMディスクは、たしかに構造が単純で量産性・コスト性に優れるので、コンテンツを大量配布する媒体としては非常に適していると言える。但し、これは量産数が多い場合に限ったことで、量産枚数が少ない場合には、原盤の生成から最終的な製品完成までの総コストで判断するとかえってコスト高となってしまうケースがある。
そこで、特に数量が見込めないコンテンツについては、最初から記録可能型ディスクに記録するようにしてより安価な配布の実現を図りたいとする要求が、著作権者側から為されている。
具体的に、この特許文献1に記載の技術では、次の図8に示されるようにして、グルーブの幅を一部のみ拡大し、この幅拡大部分の有無で情報の記録を行うようにしている。
このような手法によれば、グルーブを蛇行させずにアドレス情報などの必要な情報を記録できるので、これに再生専用コンテンツを記録して配布した場合にも、上述したような判別機構を備えるドライブ装置において海賊版ディスクと誤認されるような事態は回避することができるといえる。
つまり、本発明の光ディスク記録媒体は、案内溝が形成され記録膜を有することでデータ記録が可能とされた光ディスク記録媒体であって、上記案内溝が蛇行せずに形成され、且つその幅が周期的に変調されていると共に、上記案内溝に沿って上記記録膜に対して形成されるマークによって暗号化されたデータが記録されているものである。
つまり、案内溝が形成され記録膜を有することでデータ記録が可能とされた光ディスク記録媒体を製造するためのディスク製造方法であって、先ず、回転駆動されるディスク原盤に対し、レーザ光のレーザパワーを周期的に変調させつつ半径方向に上記レーザ光が移動されるようにして露光を行うことで、上記ディスク原盤に対し上記案内溝を蛇行させずに且つその幅が周期的に変調されるようにして形成するカッティング工程を備える。
また、上記カッティング工程を経た上記ディスク原盤をもとに作成したスタンパを用いてディスク基板を生成すると共に、上記ディスク基板に対し少なくとも上記記録膜を成膜して光ディスク記録媒体を生成するディスク生成工程を備える。
さらに、上記光ディスク記録媒体の上記案内溝に沿って上記記録膜に対するレーザ光の照射を行うことで、上記記録膜に対して形成されるマークによって暗号化されたデータを記録する記録工程を備えるようにしたものである。
すなわち、本発明の記録装置は、 案内溝が形成され記録膜を有することでデータ記録が可能とされた光ディスク記録媒体であって上記案内溝が蛇行せずに形成され且つその幅が周期的に変調されることで所定の情報が記録される光ディスク記録媒体に対し、データの記録を行う記録装置であって、先ず、上記案内溝の上記幅変調の周期を検出した結果に基づき上記所定の情報を取得する情報取得手段を備える。
また、上記案内溝に沿って上記記録膜に対するレーザ光の照射を行うレーザ光照射手段を備える。
さらに、上記記録膜に対する上記レーザ光の照射により形成されるマークによって暗号化されたデータが記録されるように上記レーザ光照射手段を制御する記録制御手段を備えるようにしたものである。
図1は、本実施の形態としての光ディスク記録媒体を製造するにあって必要となるカッティング装置1の内部構成を示したブロック図である。
このカッティング装置1は、実施の形態におけるディスクD(記録膜に対するマークによるデータ記録が行われる前の状態)を製造する工程において、カッティング工程を担う。
原盤工程は、スタンパを完成するまでのプロセスであり、ディスク化工程は、スタンパを用いてその複製であるディスクDを大量生産するプロセスである。
次に、このスタンパD−Sを用いて例えばインジェクション法等によって、樹脂基板上にグルーブを転写し、その上に記録膜を生成した後、必要なディスク形態に加工する等の処理を行ってディスクDを完成する。
なお、以下の説明ではディスクDとしてDVD(Digital Versatile Disc)方式による記録可能ディスクを製造する場合について説明する。
この図1において、先ずディスク原盤D−Gは、図示するスピンドルモータ2により回転駆動される。このスピンドルモータ2は、スピンドルサーボ回路3により回転が制御され、CLV(Constant Linear Velocity)モードとして線速度一定の回転速度により駆動するように制御される。
スピンドルモータ2の底部には図示しないパルス発生器が装着され、スピンドルモータ2の回転に応じてFG信号を発生する。このFG信号は、スピンドルモータ2が1回転すると、例えば2100パルスを発生するようになされている。
スピンドルサーボ回路3は、このFG信号を入力すると共に、後述するようにしてディスク原盤D−G上に照射されるのレーザ光の集光位置の半径方向位置を表す半径方向位置情報を入力する。この半径方向位置情報は、例えば後述するミラー11及び対物レンズ12をディスク原盤D−Gの半径方向に移動させるスレッド機構などから供給することができる。
スピンドルサーボ回路3は、この半径方向位置情報に基づき上記FG信号の周波数が徐々に変化していくようにスピンドルモータ2を制御することで、線速度一定のCLVモードを実現する。
この場合、線速度は例えば3.5m/secとなるようにされる。
パルス生成回路5は、例えばモノマルチバイブレータとされ、上記発振器5からの信号エッジ毎に、図中に示すような負の短パルスを発生させる。このパルス生成回路5で生成されたパルスは、光変調器10に供給される。
なお、PLL回路6の発振はディスク原盤D−Gの回転に同期しているので、パルス生成回路7の出力を以後CAV(Constant Angular Velocity:角速度一定)信号とも呼ぶことがある。
光変調器10は、AOM(Acoustic Optical Modulator:電気音響変調素子)等により構成され、上記した加算器8の出力、すなわちパルス生成回路5及びパルス生成回路7から供給されるパルスのレベルに応じて、レーザビームをオン/オフして出力する。そして、このレーザビームは、図示するミラー11によりディスク原盤D−G方向に射出する角度に光路が折り曲げられ、対物レンズ12を透過してディスク原盤D−Gの記録面上に集光するようにされている。
つまり、上記レーザビームの集光位置は、ディスク原盤D−Gの例えば外周方向に順次変移するようにされており、これによりディスク原盤D−Gに対しては、渦巻き状(螺旋状)に連続した案内溝(グルーブ)が形成されるようになっている。
その上で、上述のようにしてパルス生成回路5及びパルス生成回路7からの信号が負のパルスを生じている短い期間には、上記光変調器10によってレーザビームが遮断される。すなわち、この場合の案内溝としては、これらパルス生成回路5及びパルス生成回路7からの信号が負のパルスを生じている期間だけは、その幅が微少に狭くなるようにして形成されるものとなる。
なお、この図2ではディスク原盤D−Gの一部を切り出してその記録面の形状を斜視図により示している。
このように生成されるディスクDの記録面には、図2に示したディスク原盤D−Gと同様のグルーブGRが形成されることになる。
図3において、先ずディスクDに対し記録されるべきコンテンツとしての記録データは、当該記録装置20外部のホストコンピュータ80より供給されるようになっている。ホストコンピュータ80より供給される記録データは、暗号化回路28に入力される。
暗号化回路28は、CSS(Contents Scrambling System)の手法に基づいて記録データを暗号化する。そして、暗号化を施した記録データをECC(Error Correcting Code)回路29に供給するようにされる。
なお、周知のようにCSSの手法では、セクターごとに暗号化されていることを示す暗号化ビットを埋め込むようにされる。ドライブ装置ではデータ再生時にこの暗号化ビットを参照することで、ディスクD(厳密には後述する記録済みディスクD−R)に記録されているコンテンツが暗号化されたものであるか否かを判別することができる。
このようなマーク信号はレーザドライバ31に供給される。
このピックアップ22内において、上記対物レンズは二軸機構によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
またピックアップ22全体はスレッド機構SLによりディスク半径方向に移動可能とされている。
マトリクス回路23には、上記フォトディテクタとしての複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。
例えば再生データに相当する高周波信号(RF信号ともいう)、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEを生成する。
すなわちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、光ピックアップ22内の二軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによって光ピックアップ22、マトリクス回路23、サーボ回路24、二軸機構によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
この場合、スピンドル制御回路25は、マトリクス回路23から供給されるRF信号に基づいて生成したスピンドル制御信号S−SPをスピンドルモータ21に供給することで、回転制御を行うようにされる。なお、このスピンドル制御回路25の内部構成については後述する。
システムコントローラ27は、ホストコンピュータ80からのコマンドに応じて各種処理を実行する。
例えばホストコンピュータ80から書込命令(ライトコマンド)が出されると、システムコントローラ27は、まず書き込むべきアドレスに光ピックアップ22を移動させる。そしてECC回路29、変調回路30により、ホストコンピュータ80から転送されてきた記録データ(例えばMPEG2などの各種方式のビデオデータや、オーディオデータ等)について上述したようにエンコード処理を実行させる。そして、上述もしたように変調回路30からのマーク信号がレーザドライバ31に供給され、このマーク信号に応じて光ピックアップ22内のレーザダイオードが発光駆動されることで、ディスクDに対するデータの記録が実行される。
このとき、上述したトラッキングサーボループによるトラッキングサーボ動作が行われていることで、ディスクDの記録膜に対し、レーザ光の照射に基づくマークが案内溝に沿うようにして形成されることになる。
図4において、先の図3に示したマトリクス回路23から供給されるRF信号は、3つの狭帯域バンドパスフィルタ(BPF)40、41、43に入力される。
バンドパスフィルタ40は、その中心周波数が1.59MHzに設定され、バンドパスフィルタ41は中心周波数が1.61MHzに設定されている。すなわち、これらバンドパスフィルタ40,41に対しては、この場合の回転制御のための周波数である1.6MHzに±1MHzとなる中心周波数がそれぞれ設定される。
これらバンドパスフィルタ40,41を通過した信号は通過信号エネルギー比較回路42に供給される。
ここで、スピンドルモータ21の回転周波数が正しい場合には、上記2つのバンドパスフィルタ40,41からそれぞれ等しいエネルギーの信号レベルが検出される。しかし、スピンドルモータ21の回転数が所定よりも少しだけ低い場合には、バンドパスフィルタ40の出力の方が、バンドパスフィルタ41よりも高いレベルで検出される。
また、これとは逆に、スピンドルモータ21の回転数が所定よりも少しだけ高い場合には、バンドパスフィルタ41の出力がバンドパスフィルタ40よりも高いレベルで検出される。このように検出される信号が後述するスイッチ45を介してドライバアンプ46により増幅され、スピンドル制御信号S−SPとしてスピンドルモータ21に供給される。この結果、スピンドルモータ21の回転数が、ほぼ理想値となるように制御される。
通過信号エネルギー比較回路42は、このようにして比較した2つのバンドパスフィルタ40,41の通過信号のエネルギーについて、それぞれが同じレベルにより得られたことに応じて、図2にも示したシステムコントローラ27に対しその旨を示す信号を出力する。
この信号は、スイッチ45の端子を切り替えるための指示信号としてシステムコントローラ27に供給され、システムコントローラ27はこの指示信号に応じてスイッチ45の端子切り替えを行うようにされる。具体的には、スイッチ45の端子t2から端子t3が選択されるように切り替え制御を行う。
なお、このようなより高精度な回転制御を行わないとした場合等には、バンドパスフィルタ43、位相検出回路44、スイッチ45は省略して周波数制御のみに依る回転制御を行うように構成することもできる。
先ずは、この場合における位置情報の検出手法について簡単に述べておくと、先の図2においても説明したように、ディスクDのグルーブGRに対しては、上記した回転制御情報としての1.6MHzで一定となる周期に依る幅変調と共に、CAV信号として、ディスクDの半径位置に応じて800kHz〜300kHzの範囲で変化するような周期による幅変調とが行われている。
この場合の位置情報の検出としては、RF信号中に得られる上記CAV信号としての800kHz〜300kHzに対応する周波数帯域の成分を抽出し、その周波数がこの800kHz〜300kHzのうちの何れとなっているかを検出した結果に基づき、ディスクDの半径位置を推測することで行うようにされる。
このような構成は、全体としてPLL回路を構成していることがわかる。
すなわち、VCO55の発振周波数は、CAV信号の中心周波数をFc、VCO55の発振周波数をFvとすると、次の[数1]を満足するように自動調整される。
Fc+Fv=2MHz ・・・ [数1]
具体的には、RF信号中のCAV信号成分が800kHzである場合には、VCO55の発振周波数は2.0MHz−800kHz=1.2MHzとなり、またCAV信号成分が300kHzであるときは2.0MHz−300kHz=1.7MHzとなる。
周波数・位置情報変換回路57は、周波数カウンタ56による計測結果と、図示する周波数・位置情報変換テーブル58とに基づき、ディスクD上の半径方向位置の情報としての位置情報(つまりアドレス情報)を検出する。
ここで、CAV信号の周波数とVCO55の発振周波数との関係は、[数1]に依ると「2MHz−VCO55の発振周波数=CAV信号の周波数」となる。そこで周波数・位置情報変換回路57としては、例えば「2MHz−VCO55の発振周波数」によりCAV信号の周波数を求めた上で、予めCAV信号の周波数と半径方向位置とが対応づけられた周波数・位置情報変換テーブル58を参照して、上記半径方向位置の情報としての位置情報を検出するようにされる。
この位置情報は、先の図3にて示したようにシステムコントローラ27に対して供給される。このような位置情報は、トラックアドレスとほぼ等価な情報として扱うことができ、これによってランダムアクセスを実現しながらディスクDにデータ記録を行うことができるようになる。
このようにしてディスクDに対し暗号化したコンテンツが記録された最終製品としてのディスクを、記録済みディスクD−Rと呼ぶ。
図示するようにして記録済みディスクD−Rには、周期的な微少の幅変調が行われたグルーブGRに沿って、斜線部により示すマークMが形成され、これによって暗号化されたコンテンツが記録されている。
この場合、マークMはグルーブGR内に形成される場合(所謂グルーブ記録が行われた場合)を示しているが、グルーブGRに沿った記録としてはグルーブGRとグルーブGRとの間のランド部分を対象として行うこともできる。
すなわち、データ記録が可能な光ディスク記録媒体に対し、暗号化された再生専用のコンテンツが記録されている場合には、当該光ディスク記録媒体は不正に再生専用コンテンツをコピーした海賊版ディスクであると判断できるので、ウォブルが検出され、且つそこに記録されるコンテンツが暗号化されたものであるとした場合には、当該光ディスク記録媒体が海賊版ディスクであるとみなしてコンテンツの再生を強制的に停止するようにされるものである。
しかしながら、現状の例えばDVD−Rディスクなどの記録可能ディスクに対し、そのまま暗号化された再生専用のコンテンツを記録した場合には、上記のような海賊版判定機能付きのドライブ装置においては、ウォブルが検出され且つコンテンツが暗号化されて記録されていることが判定されるので、コンテンツを再生することができなくなってしまうことが問題となる。
つまり、これによって暗号化されたコンテンツ(再生専用コンテンツ)が記録された記録可能ディスクであっても、ドライブ装置でのコンテンツの再生が通常のROMディスクの場合と同様に行われるようにすることができる。
そして、先にも説明したように、このような幅変調は周期的に行うようにしたことで、この幅変調が微少なものであっても、記録情報を狭帯域のバンドパスフィルタを用いて精度良く検出することができる。
そして、このようにグルーブ幅の変調が微少にできることで、同じRF信号に基づき行われるマーク列記録されたデータについての再生に影響を与えないようにすることができる。つまり、マーク列として記録されたデータの再生の観点から見れば、RF信号に極めて微量のノイズが重畳するに過ぎず、従ってコンテンツの再生の妨げとなるようなことが無いようにできる。
そして、取得された回転制御情報に基づき、記録装置20においてはディスクDを所要の回転制御方式(この場合はCLV)によって回転駆動することができる。
また、同じく取得された位置情報に基づき、記録装置20ではランダムアクセスを実現しながらディスクDに対してマーク列によるデータの記録を行うことができる。
例えば実施の形態では、グルーブ幅の変調により記録する情報として、回転制御情報と位置情報との双方を記録するものとしたが、どちらか一方のみを記録することもできる。
例えば、回転制御情報のみを記録するとした場合において、ランダムアクセスを可能とするには、例えば光ピックアップ22から照射されるレーザ光のビームスポットのディスクD上の半径位置を検出するセンサなどを用いて、ディスクD上の半径方向位置を検出するように構成することができる。
また、位置情報のみを記録する場合、ディスクDの回転制御は、例えば図1に示したカッティング装置1が備えるようなFG信号を出力可能なスピンドルモータ2と、供給される半径方向位置情報に応じてFG信号の周波数が徐々に変化されるようにスピンドルモータ2の回転数を制御するスピンドルサーボ回路3を備えることで、ディスクDをCLV方式により回転駆動することができる。
但し、当然ではあるが、回転制御情報と位置情報との双方を記録する場合は、それらの周波数が重なるとそれぞれの情報検出を正確に行うことができなくなるので、双方に設定する周波数としては比較的離れた帯域とすることが好ましい。
その場合、方式の別に応じて回転制御情報の周波数などを適宜変更すればよい。
Claims (9)
- 案内溝が形成され記録膜を有することでデータ記録が可能とされた光ディスク記録媒体であって、
上記案内溝が蛇行せずに形成され、且つその幅が周期的に変調されていると共に、上記案内溝に沿って上記記録膜に対して形成されるマークによって暗号化されたデータが記録されている、
ことを特徴とする光ディスク記録媒体。 - 上記案内溝の上記周期的な幅変調により、上記光ディスク記録媒体の回転制御のための情報が記録されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録媒体。 - 上記案内溝の上記周期的な幅変調により、上記光ディスク記録媒体上の半径方向位置を表す位置情報が記録されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録媒体。 - それぞれ異なる周期による上記案内溝の幅変調が行われていることで、上記光ディスク記録媒体の回転制御のための情報と、上記光ディスク記録媒体上の半径方向位置を表す位置情報とが記録されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録媒体。 - 案内溝が形成され記録膜を有することでデータ記録が可能とされた光ディスク記録媒体を製造するためのディスク製造方法であって、
回転駆動されるディスク原盤に対し、レーザ光のレーザパワーを周期的に変調させつつ半径方向に上記レーザ光が移動されるようにして露光を行うことで、上記ディスク原盤に対し上記案内溝を蛇行させずに且つその幅が周期的に変調されるようにして形成するカッティング工程と、
上記カッティング工程を経た上記ディスク原盤をもとに作成したスタンパを用いてディスク基板を生成すると共に、上記ディスク基板に対し少なくとも上記記録膜を成膜して光ディスク記録媒体を生成するディスク生成工程と、
上記光ディスク記録媒体の上記案内溝に沿って上記記録膜に対するレーザ光の照射を行うことで、上記記録膜に対して形成されるマークによって暗号化されたデータを記録する記録工程と、
を備えていることを特徴とするディスク製造方法。 - 案内溝が形成され記録膜を有することでデータ記録が可能とされた光ディスク記録媒体であって、上記案内溝が蛇行せずに形成され、且つその幅が周期的に変調されることで所定の情報が記録される光ディスク記録媒体に対しデータの記録を行う記録装置であって、
上記案内溝の上記幅変調の周期を検出した結果に基づき上記所定の情報を取得する情報取得手段と、
上記案内溝に沿って上記記録膜に対するレーザ光の照射を行うレーザ光照射手段と、
上記記録膜に対する上記レーザ光の照射により形成されるマークによって暗号化されたデータが記録されるように上記レーザ光照射手段を制御する記録制御手段と、
を備えることを特徴とする記録装置。 - 上記光ディスク記録媒体には、上記案内溝の周期的な幅変調により、上記光ディスク記録媒体の回転制御のための情報が記録されており、
上記情報取得手段は、
上記幅変調の周期を検出した結果に基づいて上記回転制御のための情報を取得し、
さらに、上記回転制御のための情報に基づき上記光ディスク記録媒体についての回転制御を行う回転制御手段を備える、
ことを特徴とする請求項6に記載の記録装置。 - 上記光ディスク記録媒体には、上記案内溝の周期的な幅変調により、上記光ディスク記録媒体上の半径方向位置を表す位置情報が記録されており、
上記情報取得手段は、
上記幅変調の周期を検出した結果に基づき上記位置情報を検出する、
ことを特徴とする請求項6に記載の記録装置。 - 上記案内溝にはそれぞれ異なる周期による上記幅変調が行われていることで、上記光ディスク記録媒体の回転制御のための情報と上記光ディスク記録媒体上の半径方向位置を表す位置情報とが記録されており、
上記情報取得手段として、
上記幅変調の一方の周期を検出した結果に基づき、上記回転制御のための情報を取得する回転制御情報取得手段と、
上記幅変調の他方の周期を検出した結果に基づき、上記位置情報を取得する位置情報検出手段とを備えるようにされる、
ことを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
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