JP2006066069A - 情報記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 規格上DVD−RWに形成されている再生専用領域から再生制御情報を再生する場合において、当該再生制御情報に対応する検出信号とプッシュプル方式のトラッキングエラー信号とを共に十分な品質で得ることが可能な情報記録媒体を提供する。
【解決手段】 プッシュプル方式によりサーボ制御が行われつつ光学的に情報の記録及び再生が行われるDVD−RW1において、蛇行しつつ連続して形成されているグルーブトラックであって、630ナノメートル以上680ナノメートル以下の波長を有する光ビームを用いて相変化方式により情報が記録及び再生されるグルーブトラックを有する記録再生領域DAと、60ナノメートル以上90ナノメートル以下の深さを有する複数の位相ピットが蛇行して予め形成されており、光ビームによる情報再生のみが可能な再生専用領域RAと、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 プッシュプル方式によりサーボ制御が行われつつ光学的に情報の記録及び再生が行われるDVD−RW1において、蛇行しつつ連続して形成されているグルーブトラックであって、630ナノメートル以上680ナノメートル以下の波長を有する光ビームを用いて相変化方式により情報が記録及び再生されるグルーブトラックを有する記録再生領域DAと、60ナノメートル以上90ナノメートル以下の深さを有する複数の位相ピットが蛇行して予め形成されており、光ビームによる情報再生のみが可能な再生専用領域RAと、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、情報記録媒体の技術分野に属し、より詳細には、いわゆるプッシュプル方式のトラッキングサーボ制御を伴う光学的な情報の記録及び再生が可能な情報記録媒体の技術分野に属する。
近年、従来のCD(Compact Disc)よりも数倍記録容量を高めたいわゆるDVDが、映画一本分の画像及び音声が記録できる情報記録媒体として広く一般化しつつある。
そして、最近では、当該一般化しつつある再生専用のDVDの他に、複数回の記録及び再生が可能であり、且つ再生専用のDVDを再生するための情報再生装置においても再生可能なDVDの規格として、いわゆるDVD−RW(DVD‐Re-recordable)に関する規格が策定されつつある。
ここで、現在策定されつつあるDVD−RWの規格に準拠する情報記録媒体においては、当該DVD−RW上には、幅約0.3マイクロメートル、深さ約20ナノメートルの一定周波数で蛇行するグルーブトラックが、光学的な情報の記録及び再生が行われる情報トラックとして形成されていることとなっている。このとき、当該グルーブトラックを蛇行させているのは、当該蛇行の周波数を情報記録時に検出することにより、DVD−RWの回転に同期した正確な周波数を有する記録基準クロック信号を生成するためである。
一方、当該DVD−RWは基本的には再生専用のDVDとほぼ同様の記録容量を有しているため、当該再生専用のDVDに記録されている画像等を当該DVD−RWに不法複写することも可能となる。このとき、当該再生専用のDVDに記録されている画像等は通常は著作権法上保護されており、従って上記したような不法複写が横行すると当該著作権者にとって著しく不利益となる。
そこで、この不法複写を防止する方策として、当該規格においては、再生専用のDVDにおいて再生制御用の制御情報が記録されている領域に相当するDVD−RW上の領域を記録不能な領域とすることにより、当該不法複写を防止しようとしている。
これに加えて、当該規格においては、その記録不能な領域上に再生専用の領域を設け、ここに所定の再生制御情報等を予め記録しておくことが許容されている。そして、この再生制御情報等の記録には、再生専用のDVDでも用いられているいわゆる位相ピットが使用されることが規格化されている。
他方、DVD−RWに対してレーザ光等の光ビームを用いて情報を光学的に記録再生する際には、いわゆるプッシュプル法によりトラッキングサーボ制御を行うことが規格化されている。
しかしながら、上述した再生専用の領域に位相ピットを形成して記録されている再生制御情報を再生する際にプッシュプル方式によりトラッキングエラー信号を得ようとすると、当該再生専用の領域に予め形成されているプリピット(すなわち、上記したグルーブトラックに隣接して形成されるランドトラック内に形成されているプリピットであり、再生専用領域以外のグルーブトラックへの情報の記録の際に用いられるアドレス情報(DVD−RW上の記録位置を示すアドレス情報)を記録するためのプリピット)との干渉の影響により、当該トラッキングエラー信号と上記再生制御信号に対応する検出信号とを十分な品質で共に得ることができない場合があるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて成されたもので、その課題は、上記したDVD−RW上に形成されている再生専用領域からそこに記録されている再生制御情報を再生する場合において、当該再生制御情報に対応する検出信号とプッシュプル方式のトラッキングエラー信号とを共に十分な品質で得ることが可能な情報記録媒体を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、プッシュプル方式によりサーボ制御が行われつつ光学的に情報の記録及び再生が行われる情報記録媒体において、蛇行しつつ連続して形成されているグルーブトラックであって、630ナノメートル以上680ナノメートル以下の波長を有する光ビームを用いて相変化方式により前記情報が記録及び再生されるグルーブトラックを有する記録再生領域と、60ナノメートル以上90ナノメートル以下の深さを有する複数の位相ピットが蛇行して予め形成されており、前記光ビームによる情報再生のみが可能な再生専用領域と、を備える。
よって、再生専用領域に形成されている位相ピットが60ナノメートル以上90ナノメートル以下の深さを有しているので、当該再生専用領域において、上記波長範囲を有する記録再生用の光ビームにより十分な出力レベルで再生すべき情報に対応する検出信号及びプッシュプル方式のサーボ制御用のエラー信号を共に取得することができる。
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報記録媒体において、前記位相ピットの深さが70ナノメートル以上80ナノメートル以下であるように構成される。
よって、再生専用領域に形成されている位相ピットの深さが70ナノメートル以上80ナノメートル以下とされているので、より高い出力レベルで上記検出信号及びエラー信号を取得することができる。
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の情報記録媒体において、前記再生専用領域を除く少なくとも前記記録再生領域内に、前記情報の前記情報記録媒体上の記録位置に対応するアドレス情報を示すプリピットが形成されて構成される。
よって、プリピットにより再生専用領域からの上記検出信号及びエラー信号の取得が妨害されることを防止できる。
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報記録媒体において、蛇行して予め形成された複数の位相ピットを有すると共に前記光ビームによる情報の記録及び再生が共に不可能な不可能領域が、前記再生専用領域と前記記録再生領域との間の当該情報記録媒体上の領域に更に形成されて構成される。
よって、再生専用領域と記録再生領域との間に不可能領域が形成されているので、当該再生専用領域と不可能領域の存在により情報記録媒体に対する不正複写並びに不正再生を未然に防止できる。
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の情報記録媒体において、前記不可能領域内に前記プリピットが形成されていると共に、当該不可能領域内の前記プリピットにより示される前記アドレス情報は、前記情報記録媒体内における前記記録再生領域の先頭に対応する前記アドレス情報に基づいて設定されて構成される。
よって、再生専用領域の存在に影響されずに正確に記録位置を把握しつつ記録再生領域に対して情報を記録することができる。
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、情報記録媒体上の再生専用領域に形成されている位相ピットが60ナノメートル以上90ナノメートル以下の深さを有しているので、当該再生専用領域において、上記波長範囲を有する記録再生用の光ビームにより十分な出力レベルで再生すべき情報に対応する検出信号及びプッシュプル方式のサーボ制御用のエラー信号を共に取得することができる。
よって、再生のみが可能な再生専用領域を設けることにより当該情報記録媒体に対する不法複写並びに当該不法複写された情報の不法再生を防止することができると共に、当該再生専用領域内に当該位相ピットを用いて複写制御情報等の必要な情報を予め記録しておき更にこれを良好に再生することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、再生専用領域に形成されている位相ピットの深さが70ナノメートル以上80ナノメートル以下とされているので、より高い出力レベルで上記検出信号及びエラー信号を取得することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、情報記録媒体における再生専用領域を除く少なくとも記録再生領域内にアドレス情報を示すプリピットが形成されているので、プリピットにより再生専用領域からの上記検出信号及びエラー信号の取得が妨害されることを防止できる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、再生専用領域と記録再生領域との間に不可能領域が形成されているので、当該再生専用領域と不可能領域の存在により情報記録媒体に対する不正複写並びに不正再生を未然に確実に防止できる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、不可能領域内にプリピットが形成されていると共に、当該不可能領域内のプリピットにより示されるアドレス情報が記録再生領域の先頭に対応するアドレス情報に基づいて設定されているので、再生専用領域の存在に影響されずに正確に記録位置を把握しつつ記録再生領域に対して情報を記録することができる。
次に、本発明に好適な実施の形態について、図1乃至図5を用いて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、近年規格化が進んでいる複数回書き換え可能なDVDである情報記録媒体としてのDVD−RWに対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
また、図1は実施形態に係るDVD−RWの平面図(製造工場出荷時(以下、単に出荷時と称する。)における平面図)であり、図2は後述するプリピットが形成されているDVD−RWの構造を示す断面図であり、図3は後述する再生専用領域及び不可能領域の構造を示す平面拡大図であり、図4は本発明に係る再生専用領域の構造を示す断面図であり、図5はDVD−RWにおける記録フォーマットの一部を示す図であり、図6は本発明に対応する実験結果を示すグラフ図である。
図1に示すように、実施形態に係るDVD−RW1は、出荷時においては、当該DVD−RW1に対して記録情報(後述するプリ情報以外の本来DVD−RW1に記録すべき画像情報等の情報をいう。以下同じ。)を記録する図示しない情報記録装置におけるスピンドルモータ(DVD−RW1を予め設定されている回転数で回転させるためのスピンドルモータ)に固定する際に用いられるクランプ孔CHがその中央に開口されており、更に同心円上に本発明に係る情報の再生のみが可能な再生専用領域RA及び情報の記録及び再生が共に不可能な不可能領域UAのみが形成されている。
このとき、当該再生専用領域RA及び不可能領域UAは、上述したようにDVD−RW1に対する不法複写を防止すべく、再生専用のDVDにおいて再生制御用の制御情報が記録されている領域に相当するDVD−RW1上の領域を記録不能な領域としたものである。
なお、上記情報記録装置において、DVD−RW1に記録情報を記録するに当たって最初に予め設定された初期化が実行された後においては、DVD−RW1には、図1に破線で示すようにその内周側から、DVD−RW1に対する記録情報の記録及び再生に用いられる制御情報(具体的には、当該記録及び再生を行う光ビームの強度を設定するための設定情報や当該記録に用いる記録制御情報等)が当該初期化により記録される制御情報領域RIと、当該記録及び再生を開始するに当たっての開始情報が当該初期化により記録されるリードインエリアLIと、DVD−RW1に記録されるべき情報が実際に記録される記録再生領域DAと、が形成される(なお、図1においては、出荷時に既に形成されている再生専用領域RA及び不可能領域UAと、当該初期化後に初めて形成される制御情報領域RI及びリードインエリアLI並びに記録再生領域DAとを区別するために、当該制御情報領域RI及びリードインエリアLI並びに記録再生領域DAを示す区画線を破線としている。)。
このとき、当該初期化後においては、上記再生専用領域RA及び不可能領域UAは共にリードインエリアLIに含まれることとなる。
また、DVD−RW1に対する記録情報の記録が終了することを示す終了情報が記録されるリードアウトエリアは、当該DVD−RW1全体に対する情報の記録を終了する際に記録再生領域DAの最外周部に形成されることとなる。
次に、上記記録再生領域DAにおけるDVD−RW1の構造について、図2を用いて説明する。なお、図2(a)は記録再生領域DAにおけるDVD−RW1の構造を示す斜視図であり、図2(b)は当該斜視図における矢印方向からグルーブトラックを見た断面図である。
実施形態に係るDVD−RW1において、上記した情報記録装置における初期化後にリードインエリアLIとなるべき領域内(後述する再生専用領域RAを除く。)及び記録再生領域DAとなるべき領域内には、出荷時の段階で、DVD−RW1上における情報の記録位置を示すアドレス情報がプリ情報として後述するプリピット4(一般には、ランドプリピットと称されることもある。)を形成して記録されている。
これに加えて、当該初期化後に記録再生領域DAとなるべき領域内には、同様に出荷時の段階で、DVD−RW1に対する記録情報の記録動作全般(当該DVD−RW1の回転数制御を含む。)を制御するために用いられる記録クロック信号を上記情報記録装置において生成するための基準となる低周波数信号が、後述のグルーブトラック2を当該低周波数でウォブリングさせる(すなわち、当該低周波数に対応する周期で蛇行させる)ことで予め記録されている。
次に、具体的にその構造を説明する。
図2(a)及び(b)において、DVD−RW1は相変化薄膜からなる記録層11を備えた複数回
の情報の書込みが可能な相変化型DVD−RWであり、記録情報が記録されるべきトラックであるグルーブトラック2と当該グルーブトラック2に再生光又は記録光としてのレーザビーム等の光ビームB(その波長は、650ナノメートルとされている。)を誘導するためのランドトラック3とが相互に相隣接して基板9上に形成されている。
の情報の書込みが可能な相変化型DVD−RWであり、記録情報が記録されるべきトラックであるグルーブトラック2と当該グルーブトラック2に再生光又は記録光としてのレーザビーム等の光ビームB(その波長は、650ナノメートルとされている。)を誘導するためのランドトラック3とが相互に相隣接して基板9上に形成されている。
また、各グルーブトラック2においては、特に図2(b)に示すように、記録層11を挟むように当該記録層11を保護する機能を有する保護層5及び8と、記録された記録情報を再生する際に光ビームBを反射するための反射層6と、記録層11、保護層5及び8並びに反射層6を外気等から更に保護するための樹脂層9A並びに保護膜7が、夫々基板9上に積層されて形成されている。
このとき、当該グルーブトラック2の深さは記録層11の位置で20ナノメートル以上35ナノメートル以下とすることが規格化されている。また、相隣接するグルーブトラック2の中心線同士の間隔は0.74マイクロメートルとされている。
一方、上記ランドトラック3には上記プリ情報に対応するプリピット4が出荷時の段階で形成されている。
更に、当該DVD−RW1においては、グルーブトラック2を、上述したように上記記録クロック信号の生成に用いる上記低周波数(具体的には、140キロヘルツ)信号に相当するようにウォブリングさせている。
そして、DVD−RW1に記録情報を記録する際には、上記情報記録装置においてグル−ブトラック2のウォブリングにおける低周波数信号を検出することにより、上記記録クロック信号を取得してDVD−RW1の記録動作全般を制御する。更にこれと並行して、当該情報記録装置においてプリピット4を検出することにより予めプリ情報を取得すると共に、それに基づいて記録光としての光ビ−ムBの最適出力等を設定し、更に上記アドレス情報等を取得し、このアドレス情報に基づいて記録情報が対応する記録位置に記録される。
ここで、図2(a)に示すように、記録情報の記録時には、光ビームBをその中心がグルーブトラック2の中心と一致するように照射してグルーブトラック2上に記録情報に対応する相変化ピットを形成することにより記録情報を形成する。
この時、光スポットSPの大きさは、図2(a)に示すように、その一部がグルーブトラック2だけでなくランドトラック3にも照射されるように設定される。そして、このランドトラック3に照射された光スポットSPの一部の反射光を用いてプッシュプル方式(DVD−RW1の回転方向に平行な分割線により分割された光検出器を用いたラジアルプッシュプル方式)によりプリピット4からプリ情報を検出して当該プリ情報が取得されると共に、グルーブトラック2に照射されている光スポットSPの反射光を用いてグルーブトラック2から上記多重周波数信号が検出されて記録クロック信号の生成又はアドレス情報の取得が実行される。
また、光ビームBをグルーブトラック2の位置変化(DVD−RW1の回転に伴うその半径方向の位置変化)に追随させて正確に図1(a)に示す態様でグルーブトラック2に照射するためのいわゆるトラッキングサーボ制御も、上述したプッシュプル方式により行
われることが規格化されている。
われることが規格化されている。
次に、上記再生専用領域RAにおけるDVD−RW1の構造について、図3及び図4を用いて説明する。なお、図3はDVD−RW1における再生専用領域RAと不可能領域UAとの境界付近の構造を示す平面拡大図であり、図4(a)は再生専用領域RAにおいて後述する位相ピットが形成されている部分(図3におけるA−A’部)の図2(b)と同様の方向から見た断面図であり、図4(b)は再生専用領域RAにおいて当該位相ピットが形成されていない部分(図3におけるB−B’部)の図2(b)と同様の方向から見た断面図であ
る。
る。
上述した再生専用領域RAには、図2に示したような連続するグルーブトラック2及びランドトラック3は形成されていない。そして、当該再生専用領域RAには、DVD−RW1から記録情報を再生する際に用いられる再生制御情報等が、図3に示すように上記グルーブトラック2と同様の周期で断続的にウォブリングして(当該ウォブリングの状態を図3中中心線CLにより示す。)形成されている位相ピット(すなわち、再生専用のDVDに形成されているものと同様の位相ピットであり、その位相ピットが形成されている領域に照射される光ビームBが当該位相ピットにより回折されることで当該位相ピットの有無を判別して再生制御情報等を検出するための位相ピット)PIにより記録されている。
このとき、再生専用領域RA内の位相ピットPIの深さは、記録層11の位置で60ナノメートル以上90ナノメートル以下(望ましくは70ナノメートル以上80ナノメートル以下)とされている。また、DVD−RW1の半径方向に相隣接する位相ピットPIの中心線同士の間隔は、グルーブトラック2の場合と同様に0.74マイクロメートルとされている。
一方、当該位相ピットPIが形成されていない再生専用領域RAは、図4(b)に示すように全くの平面とされている。
更に、再生専用領域RAには、上記プリピット4は形成されていない。これは、上記位相ピットPIとプリピット4とを同一の領域内に形成すると、互いに光学的に干渉し合って双方が検出できなくなるからである。
次に、上記不可能領域UAにおけるDVD−RW1の構造について図3を用いて説明する。
上述した不可能領域UAには、図3に示すように、再生専用領域RAと同様に連続するグルーブトラック2及びランドトラック3は形成されていない。
そして、当該不可能領域UAには位相ピットPI’がウォブリングしつつ且つ不規則に形成されている。
このとき、当該位相ピットPI’の深さは記録層11の位置で20ナノメートル以上35ナノメートル以下(すなわち、グルーブトラック2の深さと同様の深さ)とされており、これにより、たとえ不可能領域UA内の記録層11に光ビームBにより相変化ピットが形成されても、その上部にある位相ピットPI’との干渉によりその内容が検出できないように構成されている。
なお、不可能領域UAには、上記プリピット4によりアドレス情報が記録されている。従って、記録情報の記録時において、DVD−RW1の回転に伴って記録再生領域DAに記録用の光ビームBが到達する以前から、DVD−RW1上の記録位置を情報記録装置において把握できることとなる。
なお、上述した位相ピットPI及びPI’を、一般に纏めてエンボスプリピットと称する場合もある。
次に、DVD−RW1に上記リードインエリアLI及び記録再生領域DAが形成された後における当該DVD−RW1の記録フォーマットについて、図5を用いて説明する。
図5に示すように、上記初期化後においては、リードインエリアLI内には、その内周側から、全てゼロデータ(「00h」)が記録されているイニシャルゾーンIZと、上記開始情報等を含む参照コードが記録されている参照コードゾーンRZと、全てゼロデータが記録されている第1バッファゾーンB1と、上述した再生専用領域RA及び不可能領域UAと、全てゼロデータが記録されている第2バッファゾーンB2と、が形成されている。
このうち、上記プリピット4は、再生専用領域RAを除くリードインエリアLI内全てに形成されているが、当該プリピット4により示される上記アドレス情報については、図5左に示すように、イニシャルゾーンIZ、参照コードゾーンRZ及び第1バッファゾーンB1については内周側から順次インクリメント(ディジタル的に増大)するように設定されており、一方、不可能領域UA及び第2バッファゾーンB2については記録再生領域DAの最内周部(すなわち、第2バッファゾーンB2の最外周部)から順次逆算してデクリメント(ディジタル的に減少)するように設定されている。従って、再生専用領域RAの最内周部と最外周部とでは、当該アドレス情報は不連続となっている。
一方、上記アドレス情報に対応した記録情報におけるいわゆるセクタ番号については、図5右に示すように、再生専用領域RAについては、出荷時に予め位相ピットPIにより記録されており、一方、再生専用領域RA及び不可能領域UAを除くリードインエリアLI内については、初期化後は、当該再生専用領域RAに記録されているセクタ番号を含めて連続するように設定される。このとき、不可能領域UAについては、その最内周部と最外周部との間で連続して変化するように設定されている。
次に、実施形態において、再生専用領域RAにおける位相ピットPIの深さを、グルーブトラック2よりも深い60ナノメートル以上90ナノメートル以下(望ましくは70ナノメートル以上80ナノメートル以下)としていることについて図6を用いて説明する。
なお、図6は、再生専用領域RAから検出される検出信号(当該位相ピットPIにより記録されている上記セクタ番号等に対応する検出信号)の出力レベル及びプッシュプル方式のトラッキングサーボ制御用のトラッキングエラー信号の出力レベルと位相ピットPIの深さとの関係を示すグラフ図(実験結果)である。なお、図6に示す実験結果は、光ビームBの波長を630ナノメートル以上680ナノメートル以下とした場合の実験結果である。
上述したように、再生専用領域RAにおいてトラッキングサーボ制御を正確に行いつつ当該再生専用領域RAに予め記録されているセクタ情報等を検出するためには、上述した検出信号とトラッキングエラー信号とが共に良好な出力レベルで検出される必要があるが、図6に示すように、位相ピットPIの深さを60ナノメートル以上90ナノメートル以下(図6中B領域)とすれば、双方の信号を許容される出力レベルで検出することができることが判る。なお、その深さを70ナノメートル以上80ナノメートル以下(図6中A領域)の範囲とすれば最も良好に双方の信号を検出することができる。
そこで、実施形態の位相ピットPIは、その深さが60ナノメートル以上90ナノメートル以下(望ましくは70ナノメートル以上80ナノメートル以下)とされているのである。
以上説明したように、実施形態のDVD−RW1によれば、再生専用領域RAに形成されている位相ピットPIが60ナノメートル以上90ナノメートル以下の深さを有しているので、当該再生専用領域RAにおいて、630ナノメートル以上680ナノメートル以下の波長範囲を有する光ビームBにより十分な出力レベルで当該検出信号及びトラッキングエラー信号を取得することができる。
また、再生専用領域RAに形成されている位相ピットPIの深さを70ナノメートル以上80ナノメートル以下とした場合には、より高い出力レベルで上記検出信号を及びトラッキングエラー信号を共に取得することができる。
更に、再生専用領域RAを除く少なくとも記録再生領域DA内にプリピット4が形成されているので、プリピット4により再生専用領域RAからの上記検出信号及びトラッキングエラー信号の取得が妨害されることを防止できる。
更にまた、再生専用領域RAと記録再生領域DAとの間に不可能領域UAが形成されているので、当該再生専用領域RAと不可能領域UAの存在によりDVD−RW1に対する不正複写並びに不正再生を未然に確実に防止できる。
また、不可能領域UA内にプリピット4が形成されていると共に、当該不可能領域UA内のプリピット4により示されるアドレス情報が記録再生領域DAの最内周部に対応するアドレス情報から逆算して設定されているので、再生専用領域RAの存在に影響されずに正確に記録位置を把握しつつ記録再生領域DAに対して情報を記録することができる。
1…DVD−RW
2…グルーブトラック
3…ランドトラック
4…プリピット
5、8…保護層
6…反射層
7…保護膜
9…基板
9A…樹脂層
11…記録層
CH…クランプ孔
RA…再生専用領域
UA…不可能領域
RI…制御情報領域
LI…リードインエリア
DA…記録再生領域
B…光ビーム
SP…光スポット
PI、PI’…位相ピット
IZ…イニシャルゾーン
RZ…参照コードゾーン
B1…第1バッファゾーン
B2…第2バッファゾーン
2…グルーブトラック
3…ランドトラック
4…プリピット
5、8…保護層
6…反射層
7…保護膜
9…基板
9A…樹脂層
11…記録層
CH…クランプ孔
RA…再生専用領域
UA…不可能領域
RI…制御情報領域
LI…リードインエリア
DA…記録再生領域
B…光ビーム
SP…光スポット
PI、PI’…位相ピット
IZ…イニシャルゾーン
RZ…参照コードゾーン
B1…第1バッファゾーン
B2…第2バッファゾーン
Claims (5)
- プッシュプル方式によりサーボ制御が行われつつ光学的に情報の記録及び再生が行われる情報記録媒体において、蛇行しつつ連続して形成されているグルーブトラックであって、630ナノメートル以上680ナノメートル以下の波長を有する光ビームを用いて相変化方式により前記情報が記録及び再生されるグルーブトラックを有する記録再生領域と、60ナノメートル以上90ナノメートル以下の深さを有する複数の位相ピットが蛇行して予め形成されており、前記光ビームによる情報再生のみが可能な再生専用領域と、を備えることを特徴とする情報記録媒体。
- 請求項1に記載の情報記録媒体において、前記位相ピットの深さが70ナノメートル以上80ナノメートル以下であることを特徴とする情報記録媒体。
- 請求項1又は2に記載の情報記録媒体において、前記再生専用領域を除く少なくとも前記記録再生領域内に、前記情報の前記情報記録媒体上の記録位置に対応するアドレス情報を示すプリピットが形成されていることを特徴とする情報記録媒体。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の情報記録媒体において、蛇行して予め形成された複数の位相ピットを有すると共に前記光ビームによる情報の記録及び再生が共に不可能な不可能領域が、前記再生専用領域と前記記録再生領域との間の当該情報記録媒体上の領域に更に形成されていることを特徴とする情報記録媒体。
- 請求項4に記載の情報記録媒体において、前記不可能領域内に前記プリピットが形成されていると共に、当該不可能領域内の前記プリピットにより示される前記アドレス情報は、前記情報記録媒体内における前記記録再生領域の先頭に対応する前記アドレス情報に基づいて設定されていることを特徴とする情報記録媒体。
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---|---|---|---|
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