JP2003187459A - ディスク記録媒体 - Google Patents

ディスク記録媒体

Info

Publication number
JP2003187459A
JP2003187459A JP2001386605A JP2001386605A JP2003187459A JP 2003187459 A JP2003187459 A JP 2003187459A JP 2001386605 A JP2001386605 A JP 2001386605A JP 2001386605 A JP2001386605 A JP 2001386605A JP 2003187459 A JP2003187459 A JP 2003187459A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disk
disc
meandering
signal
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001386605A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Fujiie
和彦 藤家
Hajime Yano
肇 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001386605A priority Critical patent/JP2003187459A/ja
Publication of JP2003187459A publication Critical patent/JP2003187459A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 強固な高速再生防止機能を備えたディスクの
提供。 【解決手段】 デトラックマージンより大きくかつディ
スクの偏芯よりは小さい振幅であり、定常速度の回転数
でのトラッキングサーボ帯域で十分抑圧できる利得を有
する周波数で蛇行形成させるトラックが形成される。或
いは、ディスクの厚み方向に焦点深度より大きくかつデ
ィスクの面振れよりは小さい振幅であり、定常速度の回
転数でのフォーカスサーボ帯域で十分抑圧できる利得を
有する周波数で面変動させる信号面又は読取面を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスク等のディ
スク記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば音楽用CD(Compact Disc)やD
VD(Digital Versatile Disc)等のディスクメディア
に収録されて販売される楽曲等ついては、著作権者の許
可がない限り、その複製は(私的複製を除いて)違法と
される。しかしながら近年、CD−R、CD−RW、D
VD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+R
Wなど、色素変化方式や相変化方式による書込可能ディ
スクが普及しており、ユーザサイドで複製が容易に可能
とされる状況がある。さらにパーソナルコンピュータ等
に内蔵(又は接続)されるディスクドライブ装置、例え
ばCD−ROMドライブやDVDドライブでは、CD方
式やDVD方式の各種ディスクに対応して記録再生が可
能とされるとともに、例えば8倍速、16倍速、40倍
速などの高速再生が可能とされている。
【0003】このため音楽用CD等に記録されている楽
曲データを、例えばパーソナルコンピュータを用いてハ
ードディスクに取り込み、CD−R等のメディアに複製
記録するといったことが、容易且つ短時間で行うことが
可能な状況にある。特に光ディスクに対する高速の記録
再生によって短時間での複製が可能であることは、複製
ディスクを販売する違法業者にとっても都合のよいもの
となっており、著作権を無視したいわゆる海賊行為を増
長してしまう。
【0004】このような状況のため、著作権保護のため
に違法コピーを防止するための方策も例えば以下(a)
〜(g)に示すように各種提案されている。
【0005】(a)Safe Disk / Disk G
uard CD−ROMフォーマットのEDCの部分に暗号化され
た電子署名とプログラムを記録しておく。例えばCD−
Rドライブでは通常、EDCの部分は独自に生成して記
録するため、暗号化された電子署名とプログラムまでは
複製記録されない。そして複製されたCD−R等は電子
署名とプログラムが無いので再生できないものとなる。
【0006】(b)Secu ROM サブコードにキーコードが記録されている。CD−R等
ではサブコードまでもは複製記録されないため、複製さ
れたCD−R等は再生できないものとできる。
【0007】(c)Laser Lock 故意にエラーのセクター、トラックを混入させる。通
常、CD−ROMドライブはエラーセクターやトラック
を発見して再生を中断する。一方、オーディオプレーヤ
では、エラー部分を前後データから補間して再生を継続
する。従って、オーディオプレーヤでは再生できるが、
CD−ROMドライブでは再生できないものとすること
ができる。
【0008】(d)Ring Protect リング状の別データエリア(ディスク半径方向の或る範
囲の領域)を混入させる。この別データエリアまでをも
記録しない限り、複製したCD−R等は再生できない。
【0009】(e)Fake TOC TOCを改変し、別データを混入記録する。従って、そ
のTOCそのものをコピーできない限り、コピーしたC
D−R等は再生できない。
【0010】(f)Alcatraz 上記(a)(b)の複合的な方式。EDCの部分の暗号
化された電子署名を記録し、サブコード部分のキーデー
タを記録する。このEDC及びサブコードまでもをコピ
ーしない限り、複製したCD−R等は再生できない。
【0011】(g)CDのオーディオデータに故意に誤
り訂正不能なエラーを混入する。通常、CD−ROMド
ライブはエラーセクターやトラックを発見して再生を中
断する。一方、オーディオプレーヤでは、エラー部分を
前後データから補間して再生を継続する。従って、オー
ディオプレーヤでは再生できるが、CD−ROMドライ
ブでは再生できないものとすることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】これらのように各種の
違法コピー防止技術が存在するが、次のような問題があ
る。即ち、これらのコピー防止方法は信号フォーマット
を一部改変するものであるが、基本的にはCDプレーヤ
(オーディオ専用プレーヤ)では通常に再生できるよう
にするものである。従って、CDプレーヤで採用されて
いる誤り訂正不能時の音楽データの補間、等の手段を構
築すれば、CD−ROMドライブ等によっても音楽CD
の再生を可能にできる。また、信号フォーマットの一部
改変のため、パーソナルコンピュータにインストールす
るドライバソフトやCD−ROMドライブのファームウ
ェアの小規模な変更により、コピー防止機能を比較的容
易に無力化できものでもある。
【0013】また、著作権は私的複製、即ちユーザーが
自分自身での使用やバックアップのための複製には及ば
ない。そして合法なコピーか違法なコピーかは、そのユ
ーザーの複製ディスクの使用方法にかかるものであるた
め、装置自体が判断することはできない。ここで、例え
ば違法業者の多くは高速コピーによりCD複製を行うこ
とを考えると、1倍速での再生/記録によるコピーは私
的複製であり、高速再生/記録によるコピーは大量コピ
ーが短時間で可能となることから違法コピーの可能性が
高いということができる。従って、1倍速でのコピー
(或いは2倍速、4倍速程度を限度としてのコピー)の
みはユーザーの私的使用と判断して許可し、それより高
速のコピーは禁止するという手法が考えられる。しかし
ながらこのように1倍速コピーのみを許可することは、
上述のようなコピー防止手法では実現できない。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
に鑑みて為されたもので、ソフトウエア等の変更などに
よってコピー防止機能が無力化されることなく、さら
に、高速再生を不能とすることで低速のコピーのみを許
可できるコピー防止技術を施したディスク記録媒体を提
案するものである。
【0015】即ち本発明のディスク記録媒体は、ディス
ク上の半径方向の全部又は一部の領域に含まれる各トラ
ックを、その周回上の全部又は一部の角度区間におい
て、デトラックマージンより大きくかつディスクの偏芯
よりは小さい振幅であり、定常速度(1倍速)の回転数
でのトラッキングサーボ帯域で十分抑圧できる利得を有
する周波数で蛇行形成させるものである。
【0016】またこの構成において、蛇行形成される上
記トラックは、ピット列によって形成されるトラックと
する。また、上記トラックの蛇行形状は正弦波形状、三
角波形状、鋸歯状波形状、方形波形状のいずれかである
とする。また上記トラックの蛇行は、トラック1周回に
あたり複数波、或いは整数波設けられているようにす
る。また1周回におけるトラックの蛇行は、隣接トラッ
クの蛇行と位相同期された状態に形成される。また1周
回におけるトラックの蛇行において、複数の周波数の蛇
行が形成されるようにする。またディスク上の半径方向
の一部の領域に含まれる各トラックを上記蛇行形成する
場合、半径方向の他の領域に含まれる各トラックは蛇行
しないトラックとする。またディスク上の半径方向に複
数の領域がそれぞれ異なるセッション領域として形成さ
れるディスクの場合、少なくとも1つのセッション領域
は、そのセッション領域内の半径方向の全部又は一部の
領域に含まれる各トラックを、上記蛇行形成させる。ま
たディスクの厚み方向に複数の信号面が形成されるディ
スクの場合、少なくとも1つの信号面は、半径方向の全
部又は一部の領域に含まれる各トラックを、上記蛇行形
成させる。
【0017】また本発明のディスク記録媒体は、ディス
ク上の半径方向の全部又は一部の領域で、その周回上の
全部又は一部の角度区間において、ディスクの信号面又
は読取面を、ディスクの厚み方向に焦点深度より大きく
かつディスクの面振れよりは小さい振幅であり、定常速
度(1倍速)の回転数でのフォーカスサーボ帯域で十分
抑圧できる利得を有する周波数で面変動させるものであ
る。
【0018】また、この構成において、上記信号面に
は、ピット列によるトラックが形成される。また上記信
号面又は読取面の面変動は、正弦波形状、三角波形状、
鋸歯状波形状、方形波形状のいずれかの変動であるとす
る。また上記信号面又は読取面の面変動は、1周回にあ
たり複数波、或いは整数波の変動とされる。また上記信
号面又は読取面の面変動は、ディスク半径方向に位相同
期された状態に形成される。また上記信号面又は読取面
の面変動として、1周回内の角度区間により、異なる周
波数の面変動が形成される。また上記信号面又は読取面
の面変動の振幅は、半径方向に一定の振幅とされる。或
いは、上記信号面又は読取面の面変動の振幅値は、半径
方向にわたって、半径値に応じて変化していく振幅値と
される。また、ディスク上の半径方向の一部の領域で、
信号面又は読取面を上記面変動させる場合、半径方向の
他の領域では面変動しない信号面又は読取面とする。ま
たディスク上の半径方向に複数の領域がそれぞれ異なる
セッション領域として形成されるディスクの場合、少な
くとも1つのセッション領域は、そのセッション領域内
の半径方向の全部又は一部の領域で、信号面又は読取面
を上記面変動させる。またディスクの厚み方向に複数の
信号面が形成されるディスクの場合、少なくとも1つの
信号面は、半径方向の全部又は一部の領域で、上記面変
動させる。
【0019】また本発明のディスク記録媒体は、周回上
の全部又は一部の角度区間において、デトラックマージ
ンより大きくかつディスクの偏芯よりは小さい振幅であ
り、定常速度の回転数でのトラッキングサーボ帯域で十
分抑圧できる利得を有する周波数で蛇行形成させるトラ
ックが設けられると共に、周回上の全部又は一部の角度
区間において、ディスクの厚み方向に焦点深度より大き
くかつディスクの面振れよりは小さい振幅であり、定常
速度の回転数でのフォーカスサーボ帯域で十分抑圧でき
る利得を有する周波数で面変動させる信号面又は読取面
が設けられたものとする。
【0020】この場合、上記信号面又は読取面が面変動
された部位における上記信号面に、上記蛇行されるトラ
ックが形成される。或いは、上記信号面又は読取面が面
変動される部位における上記信号面に上記蛇行しないト
ラックが形成され、上記信号面又は読取面が面変動され
ない部位における上記信号面に上記蛇行されたトラック
が形成されるようにする。また、上記信号面又は読取面
が面変動されない部位であって、その信号面に上記蛇行
しないトラックが形成される部位をさらに備えるように
する。またディスク上の半径方向の一部の領域に含まれ
る各トラックを上記蛇行形成し、半径方向の他の領域に
含まれる各トラックは蛇行しないトラックとし、ディス
ク上の半径方向の一部の領域で、信号面又は読取面を上
記面変動させ、半径方向の他の領域では面変動しない信
号面又は読取面とする。また、ディスク上の半径方向に
複数の領域がそれぞれ異なるセッション領域として形成
されるディスクの場合、少なくとも1つのセッション領
域は、そのセッション領域内の半径方向の全部又は一部
の領域に含まれる各トラックを、上記蛇行形成させ、上
記トラックを蛇行形成させるセッション領域とは同一又
は異なるセッション領域としての少なくとも1つのセッ
ション領域は、そのセッション領域内の半径方向の全部
又は一部の領域で、上記信号面又は読取面を、上記面変
動させる。また、ディスクの厚み方向に複数の信号面が
形成されるディスクであって、少なくとも1つの信号面
は、半径方向の全部又は一部の領域に含まれる各トラッ
クを、上記蛇行形成させ、上記トラックを蛇行形成させ
る信号面とは同一又は異なる信号面としての少なくとも
1つの信号面は、半径方向の全部又は一部の領域で、上
記面変動させる。
【0021】以上のような本発明のディスク記録媒体
は、デトラックマージンより大きくかつディスクの偏芯
よりは小さい振幅であり、定常速度の回転数でのトラッ
キングサーボ帯域で十分抑圧できる利得を有する周波数
で蛇行形成させるトラックが形成されるものである。即
ち、定常速度の再生時にはトラッキングサーボがトラッ
クの蛇行に追従して通常再生が可能となるが、高速再生
時にはトラッキングサーボがトラックの蛇行に追従でき
なくなり、再生不能となるものである。或いは本発明の
ディスク記録媒体は、周回上の全部又は一部の角度区間
において、ディスクの厚み方向に焦点深度より大きくか
つディスクの面振れよりは小さい振幅であり、定常速度
の回転数でのフォーカスサーボ帯域で十分抑圧できる利
得を有する周波数で面変動させる信号面又は読取面が設
けられるものである。即ち、定常速度の再生時にはフォ
ーカスサーボが信号面の面変動(或いは読取面の面変動
による信号面での焦点変動)に追従して通常再生が可能
となるが、高速再生時にはフォーカスサーボが面変動に
追従できなくなり、再生不能となるものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、次の順序で本発明の実施の
形態となるディスクについて説明する。 1.蛇行ピットディスク 1−1 蛇行ピットディスク構造 1−2 蛇行ピットディスク製造方法 1−3 各種蛇行ピットディスク構造例 2.面変動ディスク 2−1 面変動ディスク構造 2−2 面変動ディスク製造方法 2−3 各種面変動ディスク構造例 3.各種ディスク構造例 4.ディスクドライブ装置
【0023】1.蛇行ピットディスク 1−1 蛇行ピットディスク構造 本発明の実施の形態のディスクとして、まず蛇行ピット
ディスクを説明する。この蛇行ピットディスクは、ピッ
ト列を蛇行させたディスクであるが、1倍速再生時には
ディスクドライブ装置は蛇行ピット列に対してトラッキ
ングサーボ追従が可能となって再生可能となるが、高速
再生時にはトラッキングサーボを追従不能として再生で
きなくするものである。
【0024】図1、図2,図3により蛇行ピット列の構
造を説明する。図1は本例のディスク1Aの斜視図であ
り、例えば直径12cmのディスクである。具体的には
CD方式、又はDVD方式の物理フォーマットに準拠す
るディスクである。外観上は、通常のCD、DVDと同
様となる。ここで図1に、として示す部分の拡大図
を図2(a)(b)に示す。図2(a)は、の拡大図
として、ディスク1Aの上方から平面的に見た場合のピ
ット列の様子を示し、また図2(b)はディスク1Aの
外周エッジ部分を斜め上方から斜視的に見た場合のピッ
ト列の様子を示している。
【0025】図2(a)(b)からわかるように、ディ
スク上のトラックは蛇行ピットWPとしてのピット列に
より形成されている。この蛇行ピットWPとしてのピッ
ト列が、ディスク最内周側から最外周側までスパイラル
状に連続して形成される。なお、別例として同心円状の
トラックも考えられる。なお、説明上、蛇行ピットWP
が形成されるディスク上の部位を蛇行ピットエリアWP
Aと呼ぶこととするが、図1のディスク1Aの場合、デ
ィスク上の全域が蛇行ピットエリアWPAとなる。スパ
イラル状に形成される蛇行ピットWPの様子を図3に模
式的に示す。図3において蛇行して周回している線は蛇
行ピットWPを示している。
【0026】このような蛇行ピットWPの設計条件は以
下のようになる。例えばCDの場合、ディスク1Aの蛇
行ピット列としてのトラックを、トラック垂直方向(ト
ラックを横切る方向:トラッキングサーボ方向)に、デ
トラックマージンより大きくディスクの偏芯より小さい
振幅(例えば0.3μm)の正弦波(後述するが波形は
正弦波でなくてもよい)で蛇行させる。しかも、その蛇
行周波数は、1倍速対応CDプレーヤのトラッキングサ
ーボ帯域(1.7kHz程度 )内で蛇行の影響を十分抑
圧できる利得を有する周波数とする。0.3μmの振幅
とする場合、蛇行の影響を十分抑圧できる利得とは、例
えばトラッキングサーボゲインとして10dB程度が得
られればよい。具体例としては、ディスク1周あたりに
88波の蛇行が形成されるようにする。
【0027】さらに、図3からわかるように、蛇行波数
を整数波とし、半径方向に隣接する各トラックは、蛇行
が全周にわたって位相同期されるようにしている。従っ
て蛇行ピット列は、その蛇行によっても、トラックピッ
チTPは一定のピッチを保つものとなる。なお、このよ
うにディスク1周回に例えば88波とする場合、内外周
で蛇行の周波数は変化することになる。CD方式ではデ
ィスクはCLV(線速度一定)で回転され、外周側へ行
くほど回転数は低下するが、蛇行の波数は一定であるた
めである。つまり周波数としてみれば、外周側へ行くほ
ど蛇行周波数は低くなる。
【0028】ここで図4にCDプレーヤやCD−ROM
ドライブにおけるトラッキングサーボのオープンループ
特性を示す。図4の一点鎖線は、CDの規格として定め
られている特性である。例えばDC成分領域(10Hz
以下)、つまり偏芯の影響に対しては65dBのサーボ
ゲインが規定されている。つまり±70μmの偏芯成分
(トラッキング方向の振幅)をトラッキングサーボの機
能によってCD再生時のほぼ限界以下(0dB:0.0
4μm)まで抑え込むために、DC領域で65dBのサ
ーボゲインが要求される。そして規格特性は、500H
zまでが0.4m/s2の特性とされる。この一点鎖線
の特性が、トラッキングサーボが追従しなければならな
いディスクのトラッキング方向の周波数成分となる。な
お、適正な再生信号を得るための限界としては、デトラ
ック成分をトラッキングサーボによって±0.1μm程
度まで抑え込めば良いことが知られている。
【0029】そしてCDのスペックは、この限界に入っ
ているものであるため、トラッキングサーボのオープン
ループ特性はこの限界値をカバーするように設定され
る。ただし、実際には規格を満たさないディスクも存在
することなどから、或る程度マージンをもった特性とさ
れる。例えば実線で示すように、31Hzまでを−6d
B/oct、145Hzまでを−18dB/oct、1
KHzまでを−12dB/oct、1.7KHzまでを
−6dB/oct・・というように設定される。
【0030】これに対して本例では、1倍速再生時には
通常に再生できる(つまりトラッキングサーボが追従で
きる)が、高速再生時には再生できない(つまりトラッ
キングサーボが追従できない)ようにすることを目的と
するものである。高速再生時には、図4に示したCD規
格特性が、その倍速値に比例して図面上右方向にシフト
すると考えればよい。例えば40倍速再生時には周波数
軸上で40倍の周波数の位置にシフトする。一方、オー
プンループ特性も、それに対応して右方向へシフトさせ
ればよいが、サーボアクチュエータ(二軸機構)の電流
感度や最大許容電流の限界で一倍速に対して速度比だけ
高く設定することができない。実際にはオープンループ
特性のカットオフ周波数は7KHz程度に制限される
(装置によってバラツキはあるが、高くても10KHz
程度が限界である)。
【0031】そして本例の蛇行ピットWPの周波数は、
比較的マージンの小さい−12dB/octの区間をね
らって設定することで、高速再生時にカットオフ周波数
を越え、サーボ追従が不能となるようにするものであ
る。
【0032】今、上記のように蛇行ピットWPとして、
デトラックマージンより大きくディスクの偏芯より小さ
い振幅として例えば0.3μmの振幅で、ディスク1周
あたりに88波の蛇行が形成されるようにする。この場
合、蛇行周波数はディスク内周側で730Hz程度とな
る。図4に示すように、一倍速再生時は730Hzの周
波数成分に対して、サーボゲインとして10dB程度が
得られる。10dBのサーボゲインによってトラッキン
グ方向の振幅(デトラック成分)を3倍抑圧できるた
め、0.3μmの振幅の影響を0.1μm程度まで抑圧
できる。つまり、0.3μmの振幅で、ディスク1周あ
たりに88波の蛇行が形成されるようにしても、1倍速
再生であれば問題なく再生できるものとなる。なお、外
周側へ行くほど蛇行周波数は低くなるが、その場合、蛇
行によるデトラック周波数成分に対してより高いサーボ
ゲインが得られることになるため、再生に支障はない。
【0033】一方、高速再生時は、蛇行による周波数成
分に対して十分なサーボゲインが得られなくなる。例え
ば5.5倍速再生を例に挙げると、蛇行ピットWPによ
る730Hzの周波数成分は、4KHz程度となる。こ
の場合、オープンループ特性は周波数軸方向に5.5倍
にシフトすることにはならず、実際には4KHzの周波
数成分に対して10dBのサーボゲインを得ることがで
きなくなる。つまり0.3μmの振幅によるデトラック
成分を十分に抑圧できないものとなり、結果として再生
できない。
【0034】なお、ディスク外周側では蛇行周波数が低
下するため、0.3μmの振幅によるデトラック成分を
抑圧できる場合もあるが、内周側で再生できないことに
より、ディスク最内周に記録されているTOC情報を読
み込めないものとなり、結果として外周側も再生できな
いものとなる。
【0035】以上の説明で挙げた数値は、あくまで一例
であるが、蛇行ピットWPとしてのトラックを、デトラ
ックマージンより大きくディスクの偏芯より小さい振幅
で、しかも、その蛇行周波数が、1倍速再生時のトラッ
キングサーボ帯域内で蛇行の影響(蛇行の振幅によるデ
トラック量)を十分抑圧できる利得を有する周波数とす
ることで、1倍速(或いは2〜3倍速の低倍速)では再
生可能であるが、高倍速(例えば4〜5倍速以上)での
再生時には再生できないものとできることが理解され
る。
【0036】もちろん、何倍速までを再生可能とし、何
倍速からを再生不能とするかは、蛇行ピット列の振幅値
や1周内での波数(蛇行周波数)の設計値により任意に
設定できることはいうまでもない。また、内外周で蛇行
周波数が変化することにより、外周側では再生不能とす
る能力は内周側に比べて低下するものとなるが、実際に
は上記のように内周側のTOCが再生できないことで外
周側も再生不能とできる。又、実際には違法コピーディ
スクは通常ディスク全体を高速コピーするようにされる
ため、仮に外周側のみが高速再生できたとしても違法業
者にとっては不都合となり、実用上、違法コピー防止機
能は果たされる。また、再生許可する限度を低くする
(例えば1倍速再生のみ可能とする)ように蛇行の振幅
や1周内の波数を設定すれば、実際上、外周側でも高速
再生が不能な状態に設定できる。
【0037】さらに、後述する変形例として、ディスク
外周側のみに蛇行ピットエリアWPAを設けることもあ
るが、その場合は、外周側での波数と回転数によって決
まる蛇行周波数に基づいて、蛇行の振幅や1周内の波数
を設定すれば、任意の倍速再生以上を再生不能とするこ
とができるため、問題ない。もちろんさらには、ディス
クの内周側、中周部分、外周側で、それぞれ1周におけ
る蛇行の波数を変化させる(外周に行くほど1周の波数
を多くする)ようにしたり、あるいは蛇行の振幅を変化
させる(外周に行くほど振幅を大きくする))ようにす
れば、内外周に関わらず略同一の条件で再生可能/不能
の境界としての再生倍速値を設定できる。また、図3に
示したように本例のディスク1Aでは、内外周に関わら
ず蛇行波形数を同じとし、位相同期されるようにして、
トラックピッチTPを一定に保っているが、トラックピ
ッチTPの変動が或る程度許容できるのであれば、例え
ば蛇行波も線速度一定となるようにすれば、内外周によ
らず蛇行周波数を一定化でき、再生不能とすべき再生倍
速値を内外周に関わらず同一に設計できる。
【0038】1−2 蛇行ピットディスク製造方法 上記の蛇行ピットWPによるトラックが形成されるディ
スク1Aとして、例えばCD方式のオーディオディスク
を製造する場合の製造方法を説明する。
【0039】図5はディスク1Aを製造するためのカッ
ティング装置50を示すブロック図である。このカッテ
ィング装置50は、ディスク原盤2を露光して情報源5
1より出力されるディジタルデータSAを記録するもの
である。
【0040】このカッティング装置50において、情報
源51からは、製造されるディスクに記録すべきデー
タ、例えば音楽データが、デジタルデータSAとして出
力される。デジタルデータSAはECC回路52に供給
される。ECC回路52は、ディジタルデータSAに対
してインターリーブを施し、誤り訂正符号を付加する。
このようにして誤り訂正符号が付加されたデジタルデー
タSBは、EFM変調回路53に送られる。EFM変調
回路53は、デジタルデータSBに対してEFM変調を
施して、ディスク上に記録でする変調信号SCを出力す
る。
【0041】このカッティング装置50において、スピ
ンドルモータ60は、ディスク原盤2を回転駆動する。
また底部に配されたFG信号発生回路61はスピンドル
モータ60の回転に応じて信号を出力する。即ち所定の
回転角毎に信号レベルが立ち上がるFG信号FGを出力
する。スピンドルサーボ回路59は、ディスク原盤2の
露光位置に応じて、このFG信号FGの周波数を検出し
ながらスピンドルモータ60を駆動し、これによりディ
スク原盤2の回転数を制御しながら回転駆動する。
【0042】記録用レーザ部54は、ガスレーザー等の
レーザ及びレーザ駆動回路を備えて構成され、ディスク
原盤露光用のレーザビームL1を射出する。この場合、
変調信号SCは記録用レーザ部54に供給されている。
レーザ駆動部は変調信号SCに基づいてレーザ出力をオ
ン/オフ駆動する。従って記録用レーザ部54から出力
されるレーザビームL1は、変調信号SCに応じた変調
レーザとなる。
【0043】AOM(Acousto Optic Modulator)55
は、レーザビームL1を蛇行ピット信号発生部56から
出力される信号に偏向する。蛇行ピット信号発生部56
からは、例えばディスク1周につき88波となる周波数
で、かつ蛇行振幅が0.3μm程度となる振幅の正弦波
(或いは後述するが三角波、鋸歯状波、方形波でもよ
い)がAOM55に供給される。これによってAOM5
5を通過したレーザビームL2は、上述した蛇行ピット
WPを形成するために偏向されたレーザ光となる。
【0044】このようにして得られたレーザビームL2
は、ミラー57により光路が折り曲げられてディスク原
盤2に向けて進行し、対物レンズ58によってディスク
原盤2の上に集光される。これらミラー57及び対物レ
ンズ58は、図示しないスレッド機構により、ディスク
原盤2の回転に同期してディスク原盤2の外周方向に順
次移動し、これによりレーザビームL2による露光位置
を順次ディスク原盤2の外周方向に変位させる。これに
より、このカッティング装置1では、ディスク原盤2を
回転駆動した状態で、ミラー57及び対物レンズ58の
移動により、らせん状の蛇行ピット列としてEFM信号
を記録する。
【0045】このような構成のカッティング装置50に
おいてデータカッティングが行われるディスク原盤2と
は、硝子基板にフォトレジストが塗布されたものであ
る。そのようなディスク原盤に対して、上記カッティン
グ装置50の動作により螺旋状にEFM信号に基づくピ
ット列が露光されていく。そしてカッティング装置50
によって露光(情報記録)されたディスク原盤2は、現
像処理により露光部分のみがピット状とされる。現像さ
れたディスク原盤2は、電鋳処理されることによりメッ
キが施されマザーディスクとされる。続いて、このマザ
ーディスクより、ピット部分が凸とされたスタンパーを
作成する。
【0046】そして、このようにして作成されたスタン
パーを用いて、ディスク基板4aを作成する。つまりス
タンピング工程によりピット部分が凹状とされたディス
ク基板が製造される。そしてディスク基板に金属膜とし
ての反射膜を形成し、さらに保護膜を形成する。以上の
工程で光ディスク1Aが製造される。このような工程を
経て完成した光ディスク1Aは市販されて、ユーザの家
庭等のCDプレーヤ、CD−ROMドライブ等で再生す
ることができる。
【0047】そしてこのようにカッティング装置50で
のカッティングに基づいて製造される本例のディスク1
Aは、上記図1〜図3に示したように、蛇行ピットWP
によるトラックが形成されたディスクとされるものとな
る。
【0048】図6にカッティング装置50の変形例を示
す。なお、図5と同一部分については同一符号を付し、
説明を省略する。上記図5の場合は、変調信号SCによ
ってレーザ発光をオン/オフすることで、変調信号SC
に応じたピット列を生成するものであったが、この図6
の例は、記録用レーザ部54から出力される時点のレー
ザについては変調は施されていない。つまり記録用レー
ザ部54は連続的にレーザビームを出力する。そしてE
OM(Electrical Optical Modurator)62が設けら
れ、変調信号SCは、このEOM62に供給される。E
OM62は、変調信号SCに基づいてレーザビームを通
過/遮断する。これによってEOM62を介したレーザ
ビームは変調信号SCに応じた変調されたレーザ光とな
る。そして図5の場合と同様に、変調されたレーザ光
は、ピット列を蛇行させるための蛇行ピット信号発生部
56及びAOM55によって偏向され、ミラー57,対
物レンズ58を介してディスク原盤2に達するものとな
る。これによって図5の場合と同様に、蛇行ピットWP
としてのピット列が露光されたディスク原盤2が生成さ
れ、上述のようにディスク原盤2からディスク1Aが製
造される。
【0049】1−3 各種蛇行ピットディスク構造例 ところで、図3に示したようにディスク1Aでは、ディ
スク1周の全区間(360°の区間)に或る特定の周波
数により正弦波状の蛇行ピットWPが形成されるように
した。しかしながら蛇行ピットエリアWPAにおける蛇
行ピットWPは、これ以外にも各種の態様が考えられ
る。他の構造例につき図7〜図10で説明する。
【0050】図7の例は、1周のトラックのうち一部区
間を蛇行ピットWPとし、一部をノーマルピットNPと
するものである。なお、説明上、蛇行されていないピッ
ト列をノーマルピットNPと呼ぶこととする。この場合
図示するように、ディスクの1周の区間のうちθ0で示
す角度区間では、蛇行されないノーマルピットNPと
し、それ以外(360−θ0の角度区間)を蛇行ピット
WPとしている。つまりディスク上で、扇形に蛇行され
ない部位を設けるものである。
【0051】図8の例は、1周のトラックのついて全周
を蛇行ピットWPとするものであるが、蛇行周波数を変
化させるものである。つまり、角度区間θ2では、周波
数f1での蛇行ピットWP−f1が形成され、角度区間
θ1では周波数f2での蛇行ピットWP−f2が形成さ
れるようにしている。
【0052】図9の例は、1周のトラックのうち一部区
間をノーマルピットNPとすることに加え、蛇行ピット
区間でも蛇行周波数を変化させるものである。つまり、
角度区間θ1では、周波数f2での蛇行ピットWP−f
2が形成され、角度区間θ3では周波数f1での蛇行ピ
ットWP−f1が形成されるようにし、さらに角度区間
θ2はノーマルピットNPとするものである。
【0053】即ちこの図7〜図9の例は、トラック1周
区間において、単一周波数による蛇行ピットWPを形成
するのではなく、一部にノーマルピットNPの区間を形
成したり、複数の異なる周波数での蛇行ピット区間を形
成するものである。図3で説明したように、蛇行周期が
ディスク一周の整数分の1の場合、周回制御をトラッキ
ングサーボに適用することで蛇行周期においてトラッキ
ングサーボゲインを上げることが可能であり、その場
合、高速再生時にトラッキングサーボが成立してしまう
可能性がないとは言えない。これを避ける方法として、
各例のように、蛇行周期をディスク一周の整数分の1で
はなくし、かつ、一周より短い任意の区間に限り蛇行さ
せ、それを毎周位相同期させるようにしたり、あるい
は、蛇行の瞬時周期を一周の中で周波数拡散させる。こ
れによって高速再生の防止機能を一層高めることができ
る。
【0054】なお、図7〜図9以外にも多様な例が考え
られる。例えばトラック1周にノーマルピットNPとな
る角度区間を複数設けたり、蛇行ピットWPの区間とし
て3つ以上の異なる周波数での区間を設けたり、或いは
それらの複合的な構造とすることも考えられる。また、
これら各例のディスクを製造する場合は、上述したカッ
ティング装置50において蛇行ピット信号発生部56か
ら出力する信号を、ディスク1周回に相当する周期内
で、周波数f1の正弦波、周波数f2の正弦波、DC信
号等を切り換えるようにすればよい。
【0055】また上記各例では、蛇行ピットWPは正弦
波状に蛇行するものとした。即ち図10(a)に示すよ
うな蛇行である。しかしながら、蛇行ピットWPは、図
10(b)(c)(d)に示すように、三角波状、方形
波状、鋸歯状波状などとしてもよい。何れの場合でも、
その振幅や1周回での波数(周波数)によって、高速再
生防止効果を得ることのできる蛇行ピットWPとなる。
また、これらの蛇行形状を持つディスクを製造する場合
は、カッティング装置50における蛇行ピット信号発生
部56から出力される信号を三角波、方形波、鋸歯状と
すればよい。
【0056】さらに、図10のような蛇行形状と、図7
〜図9で例を挙げた1周回内の角度区間毎の変化を組み
合わせることもできる。つまり、或る角度区間は正弦波
状の蛇行ピットWP、他の角度区間は鋸歯状波の蛇行ピ
ットWPなどとしてもよいし、さらに図8,図9のよう
な例において、蛇行ピットWP−f1は三角波状の蛇行
とし、蛇行ピットWP−f2は方形波状の蛇行とするこ
となども考えられる。
【0057】2.面変動ディスク 2−1 面変動ディスク構造 次に、同じく本発明の実施の形態のディスクとして、面
変動ディスクを説明する。この面変動ディスクは、ピッ
ト列についてはノーマルピットNPにより形成されるデ
ィスクであるが、ピットが形成される信号面、若しくは
ディスクドライブ装置の光ピックアップからのレーザ光
が入射される読取面が変動されるものである。そして、
1倍速再生時にはディスクドライブ装置は変動面に対し
てフォーカスサーボ追従が可能となって再生可能となる
が、高速再生時にはフォーカスサーボを追従不能として
再生できなくするものである。
【0058】図11、図12,図13により面変動の構
造を説明する。図11は本例のディスク1Bの斜視図で
あり、例えば直径12cmのディスクである。具体的に
はCD方式、又はDVD方式の物理フォーマットに準拠
するディスクである。外観上は、通常のCD、DVDと
同様となる。但し、説明のため、図11では面変動の様
子を非常に極端に示しているが、図示するようにディス
クの読取面(レーベル面の反対面)、或いは内部の層と
なる信号面が、図11のように面変動される。即ち傘歯
車状の面となっている。
【0059】ここで図11に、として示す部分の拡
大図を図12(a)(b)に示す。図12(a)は、
の拡大図として、ディスク1Bの上方から平面的に見た
場合のピット列の様子を示し、また図12(b)はディ
スク1Bの外周エッジ部分を斜め上方から斜視的に見た
場合のピット列及び変動面の様子を示している。
【0060】図12(a)に見られるように、平面的に
見れば、ピット列は蛇行していないノーマルピットであ
る。ところが図12(b)からわかるように、ディスク
上の信号面又は読取面自体が面変動している。従って信
号面が面変動される場合は、信号面上に形成されるピッ
ト列は、ディスク厚み方向に上下するものとなる。読取
面が面変動される場合は、ピット列自体は半径方向にも
厚み方向にも変動しないが、ピット列までの焦点距離が
変動するため光ピックアップから見てピット列が厚み方
向に上下するものとなる。
【0061】ノーマルピットとしてのトラックは、ディ
スク最内周側から最外周側までスパイラル状に連続して
形成される。なお別例として、同心円状のトラックも考
えられる。そして、説明上、読取面又は信号面として変
動面MFが形成されるディスク上の部位を変動面エリア
MFAと呼ぶこととするが、図11のディスク1Bの場
合、ディスク上の全域が変動面エリアMFAとなる。
【0062】変動面の様子を断面的に図13(a)
(b)に示す。図中、ディスク1Bの上面側がレーベル
面15となる。下面側が読取面10であり、ディスクド
ライブ装置に装填された場合、読取面10側から光ピッ
クアップによるレーザ光が対物レンズ102によって集
光されて入射される。読取面10からレーベル面15の
間は、層構造としてポリカーボネートによる透明層(サ
ブストレート)11、金属膜による反射層13、及び樹
脂による保護層が形成され、反射層13と透明層11の
境界部分が、透明層11側にエンボスピットが形成され
た信号面12となる。
【0063】図13(a)は、信号面12(透明層11
の反射層13側の面)が変動面MFとされている。信号
面12に形成されるピット列はディスク厚み方向に変動
するものとなる。つまり対物レンズ102側から見て、
信号面12に形成されているピット列に対する焦点距離
が変動しているものとなる。
【0064】図13(b)は、読取面10が変動面MF
とされている。この場合、信号面12は変動していない
ので、ピット列は厚み方向に変動していない。しかしな
がら、読取面の変動によってレーザ光の対する屈折率の
変化が生ずる。つまり空気とポリカーボネートの屈折率
の差により、信号面12(ピット列)に対する焦点距離
が変化する。従ってこの場合も、対物レンズ102側か
ら見て、信号面12に形成されているピット列に対する
焦点距離が変動しているものとなる。
【0065】このような変動面MFの設計条件は以下の
ようになる。例えばCDの場合、信号面12、あるいは
読取面10をディスク厚さ方向に焦点深度より大きくデ
ィスクの面振れより小さい振幅(例えば3μm)の正弦
波(後述するが波形は正弦波でなくてもよい)で面変動
させる。しかも、その面変動の周波数は、1倍速対応C
Dプレーヤのフォーカスサーボ帯域(1KHz程度 )
内で面変動の影響を十分抑圧できる利得を有する周波数
とする。振幅を3μmとする場合、面変動の影響を十分
抑圧できる利得とは、例えばフォーカスサーボゲインと
して10dB程度が得られればよい。具体例としては、
ディスク1周あたりに53波の面変動が形成されるよう
にする。
【0066】さらに、図11からわかるように、例えば
1周あたり53波の面変動を半径方向の全域に位相同期
されるようにし、変動面形状を傘歯車状の形状とする。
なお、この場合、ディスク1周回に例えば53波とする
場合、内外周で面変動の周波数は変化することになる。
CD方式ではディスクはCLV(線速度一定)で回転さ
れ、外周側へ行くほど回転数は低下するが、面変動の波
数は一定であるためである。つまり周波数としてみれ
ば、外周側へ行くほど面変動周波数は低くなる。
【0067】ここで図14にCDプレーヤやCD−RO
Mドライブにおけるフォーカスサーボのオープンループ
特性を示す。意味的には上記図4のトラッキングサーボ
のオープンループ特性で説明したものと同様である。図
14の一点鎖線は、CDの規格として定められている特
性である。例えばDC成分領域、つまりディスクの面振
れの影響に対しては54dBのサーボゲインが規定され
ている。つまり±0.5mmの面振れ成分(フォーカス
方向の振幅)をフォーカスサーボの機能によってCD再
生時のほぼ限界以下(0dB:1μm)まで抑え込むた
めに、DC領域で54dBのサーボゲインが要求され
る。そして規格特性は、503Hzまでが10m/s2
の特性とされる。この一点鎖線の特性が、フォーカスサ
ーボが追従しなければならないディスクのフォーカス方
向の周波数成分となる。なお、適正な再生信号を得るた
めの限界としては、デフォーカス成分をフォーカスサー
ボによって±1μm程度まで抑え込めば良いことが知ら
れている。
【0068】そしてCDのスペックは、この限界に入っ
ているものであるため、フォーカスサーボのオープンル
ープ特性はこの限界値をカバーするように設定される。
ただし、実際には規格を満たさないディスクも存在する
ことなどから、或る程度マージンをもった特性とされ
る。例えば実線で示すように、30Hzまでを−6dB
/oct、80Hzまでを−18dB/oct、600
Hzまでを−12dB/oct、1KHzまでを−6d
B/oct・・というように設定される。
【0069】これに対して本例では、1倍速再生時には
通常に再生できる(つまりフォーカスサーボが追従でき
る)が、高速再生時には再生できない(つまりフォーカ
スサーボが追従できない)ようにすることを目的とする
ものである。高速再生時には、図14に示したCD規格
特性が、その倍速値に比例して図面上右方向にシフトす
る。一方、オープンループ特性も、それに対応して右方
向へシフトさせればよいが、この場合もサーボアクチュ
エータ(二軸機構)の電流感度や最大許容電流の限界で
一倍速に対して速度比だけ高く設定することができな
い。実際にはオープンループ特性のカットオフ周波数は
4KHz程度に制限される(装置によってバラツキはあ
るが、高くても6.3KHz程度が限界である)。
【0070】そして本例の変動面MFの周波数は、比較
的マージンの小さい−12dB/octの区間をねらっ
て設定することで、高速再生時にカットオフ周波数を越
え、サーボ追従が不能となるようにするものである。
【0071】今、上記のように変動面MFとして、ディ
スク厚さ方向に焦点深度より大きくディスクの面振れよ
り小さい振幅として例えば3μmの振幅で、ディスク1
周あたりに53波の面変動が形成されるようにする。こ
の場合、面変動周波数はディスク内周側で440Hz程
度となる。図14に示すように、一倍速再生時は440
Hzの周波数成分に対して、サーボゲインとして10d
B程度が得られる。10dBのサーボゲインによってフ
ォーカス方向の振幅(デフォーカス成分)を3倍抑圧で
きるため、3μmの振幅の影響を1μm程度まで抑圧で
きる。つまり、3μmの振幅で、ディスク1周あたりに
44波の変動面MFが形成されるようにしても、1倍速
再生であれば問題なく再生できるものとなる。なお、外
周側へ行くほど面変動周波数は低くなるが、その場合、
変動面MFによるデフォーカス周波数成分に対してより
高いサーボゲインが得られることになるため、再生に支
障はない。
【0072】一方、高速再生時は、変動面MFによる周
波数成分に対して十分なサーボゲインが得られなくな
る。例えば5.5倍速再生を例に挙げると、変動面MF
による440Hzの周波数成分は、2.4KHz程度と
なる。この場合、オープンループ特性は周波数軸方向に
5.5倍にシフトすることにはならず、実際には2.4
KHzの周波数成分に対して10dBのサーボゲインを
得ることができなくなる。つまり3μmの振幅によるデ
フォーカス成分を十分に抑圧できないものとなり、結果
として再生できない。
【0073】なお、この場合もディスク外周側では面変
動周波数が低下するため、3μmの振幅によるデフォー
カス成分を抑圧できる場合もあるが、内周側で再生でき
ないことから、ディスク最内周に記録されているTOC
情報を読み込めないものとなるため、結果として外周側
も再生できないものとなる。
【0074】以上の説明で挙げた数値は、あくまで一例
であるが、変動面MFとしての面変動を、ディスク厚さ
方向に焦点深度より大きくディスクの面振れより小さい
振幅で、しかも、その面変動の周波数が、1倍速再生時
のフォーカスサーボ帯域内で面変動の影響(面変動の振
幅によるデフォーカス成分)を十分抑圧できる利得を有
する周波数とすることで、1倍速(或いは2〜3倍速の
低倍速)では再生可能であるが、高倍速(例えば4〜5
倍速以上)での再生時には再生できないものとできるこ
とが理解される。
【0075】もちろん、何倍速までを再生可能とし、何
倍速からを再生不能とするかは、変動面MFの振幅値や
1周内での波数(面変動周波数)の設計値により任意に
設定できることはいうまでもない。また、内外周で面変
動周波数が変化することにより、外周側では再生不能と
する能力は内周側に比べて低下するものとなるが、実際
には上記のように内周側のTOCが再生できないことで
外周側も再生不能とできる。又、実際には違法コピーデ
ィスクは通常ディスク全体を高速コピーするようにされ
るため、仮に外周側のみが高速再生できたとしても違法
業者にとっては不都合となり、実用上、違法コピー防止
機能は果たされる。また、再生許可する限度を低くする
(例えば1倍速再生のみ可能とする)ように面変動の振
幅や1周内の波数を設定すれば、実際上、外周側でも高
速再生が不能な状態に設定できる。
【0076】さらに、後述する変形例として、ディスク
外周側のみに変動面エリアMFAを設けることもある
が、その場合は、外周側での波数と回転数によって決ま
る面変動周波数に基づいて、変動面MFの振幅や1周内
の波数を設定すれば、任意の倍速再生以上を再生不能と
することができるため、問題ない。もちろんさらには、
ディスクの内周側、中周部分、外周側で、それぞれ1周
における蛇行の波数を変化させる(外周に行くほど1周
の波数を多くする)ようにすれば、内外周に関わらず略
同一の条件で再生可能/不能の境界としての再生倍速値
を設定できる。さらには、変形例として後述するが、振
幅値を内外周(半径位置毎)に変化させることで、外周
側で再生防止機能が低下することを解消することもでき
る。
【0077】2−2 面変動ディスク製造方法 以上のような面変動ディスクの製造方法としては、透明
層11(ディスク基板)の成形時に変動面を形成する。
カッティング装置50については通常のディスクと同様
となる。つまり図示しないが、上記図5,図6における
カッティング装置50において蛇行ピット信号発生部5
6及びAOM55を削除した構成でよい。
【0078】図11のような平面傘歯車状の変動面MF
の実現方法としては、ディスクを射出成型する金型のう
ち、ディスクの読取面10を形成する金型、あるいは対
向面(信号面側)のスタンパーを裏打ちする金型の表面
をプレスまたは切削または放電加工する方法がある。前
者の場合は金型形状がそのままディスクの読取面10上
に転写される。後者の場合でも射出成型時の圧力によ
り、ディスクの信号面12上に傘歯車形状が転写され
る。
【0079】2−3 各種面変動ディスク構造例 面変動ディスクとしての他の構造例を述べる。CDのよ
うなCLV(線速一定)回転の場合、上述したように外周
側に行くほど面変動周波数は低下し、外周側に行くほど
高速再生防止機能が弱まる。例えば面変動周波数を最内
周(R=24mm)で440Hzとなるように選んだ場
合、最外周(R=58mm)では183Hzとなる。とこ
ろが、サーボゲインは周波数に対して ―12dB/o
ctであるので、最外周ではデフォーカス量が15dB
下がり、デフォーカス効果が減少する。このようなこと
を解消するには、面変動量を変動周波数に対して−12
dB/oct(半径座標に対して12dB/oct)で
変化させれば、最内周から最外周まで一様なデフォーカ
ス効果をもたせることができる。この場合、面変動の振
幅を最内周で3μmに選んだ場合、最外周では17μm
となる。
【0080】これを図15に一例として示す。図15
(a)は、変動面MFの振幅を半径位置によらず一定と
した例であり、この場合は外周側で面変動周波数が低下
することに応じて高速再生防止機能が低下する。一方、
図15(b)は、変動面MFの振幅を半径rの二乗に比
例するように設定しているものである。このようにすれ
ば、外周側に行くにつれて面変動周波数が低下しても、
振幅値が増大していくことから、高速再生防止機能は低
下しないものとなる。
【0081】またディスク1周の区間内で変動面を変化
させる例も考えられる。図11〜図13で説明したディ
スク1Bでは、ディスク1周の全区間(360°の区
間)に或る特定の周波数により正弦波状の変動面MFが
形成されるようにした。しかしながら変動面エリアMF
Aにおける変動面MFとしては、これ以外にも図16か
ら図19のように各種の態様が考えられる。
【0082】図16の例は、1周のうち一部区間を変動
面MFとし、一部を平面PFとするものである。図16
(a)、図16(b)とも、ディスクの1周の区間のう
ち角度区間θでは、面変動されない平面PFとし、それ
以外(360−θの角度区間)を変動面MFとしてい
る。つまりディスク上で、扇形に面変動されない部位を
設けるものである。図16(a)は、変動面MFが信号
面12に形成される場合で、この信号面12において一
部角度区間が平面PFとされる。図16(b)は、変動
面MFが読取面10に形成される場合で、この読取面1
0において一部角度区間が平面PFとされる。
【0083】図17の例は、ディスク1周について全周
を変動面MFとするものであるが、面変動周波数を変化
させるものである。つまり、右半分の180°区間は、
周波数f1での変動面MF−f1が形成され、左半分の
180°区間では周波数f2での変動面MF−f2が形
成されるようにしている。
【0084】図18の例も、ディスク1周について全周
を変動面MFとするものであるが、面変動周波数をさら
に変化させるものである。つまり、θ6の角度区間は、
周波数f1での変動面MF−f1が形成され、θ4の角
度区間では周波数f2での変動面MF−f2が形成さ
れ、θ5の角度区間では周波数f3での変動面MF−f
3が形成されるようにしている。
【0085】図19の例は、1周のうち一部角度区間を
平面PFとすることに加え、変動面MFの区間でも面変
動周波数を変化させるものである。つまり、角度区間θ
1は平面PFとし、角度区間θ3では周波数f1での変
動面MF−f1が形成されるようにし、角度区間θ2で
は周波数f2での変動面MF−f2が形成されるように
するものである。
【0086】即ちこの図16〜図19の例は、ディスク
1周区間において、単一周波数による変動面MFを形成
するのではなく、一部に平面PFの区間を形成したり、
複数の異なる周波数での変動面区間を形成するものであ
る。
【0087】図11で説明した例のように、面変動周期
がディスク一周の整数分の1の場合、周回制御をフォー
カスサーボに適用することで面変動周期においてフォー
カスサーボゲインを上げることが可能であり、その場
合、フォーカスサーボが成立してしまう可能性がないと
は言えない。これを避ける方法として、各例のように面
変動周期をディスク一周の整数分の1ではなくし、か
つ、一周より短い任意の区間に限り面変動させ、それを
毎周位相同期させるようにしたり、あるいは、面変動の
瞬時周期を一周の中で周波数拡散させる。これによって
高速再生の防止機能を一層高めることができる。
【0088】なお、図16〜図19以外にも多様な例が
考えられる。例えばディスク1周に平面PFとなる角度
区間を複数設けたり、変動面MFの区間として4つ以上
の異なる周波数での区間を設けたり、或いはそれらの複
合的な構造とすることも考えられる。
【0089】また上記各例では、変動面MFは正弦波状
に面変動するものとした。即ち図20(a)に示すよう
な蛇行である。しかしながら、変動面MFは、図20
(b)(c)(d)に示すように、三角波状、方形波
状、鋸歯状波状などとしてもよい。何れの場合でも、そ
の振幅や1周回での波数(周波数)によって、高速再生
防止効果を得ることのできる変動面MFとなる。
【0090】さらに、図20のような面変動形状と、図
16〜図19で例を挙げた1周回内の角度区間毎の変化
を組み合わせることもできる。例えば、或る角度区間は
正弦波状の変動面MF、他の角度区間は鋸歯状波の変動
面MFなどとしてもよいし、さらに図17、図19のよ
うな例において、変動面MF−f1は三角波状の変動と
し、変動面MF−f2は方形波状の蛇行とすることなど
も考えられる。
【0091】3.各種ディスク構造例 以上、蛇行ピットディスク、及び面変動ディスクとして
の例を説明してきたが、更に本発明のディスクとしては
以下述べていくように各種の構造例が考えられる。
【0092】図21〜図28はディスクの半径方向に領
域分割した場合や複合型ディスクとしての各種例であ
る。なお、ここでの領域分割とは、意味的に異なる2つ
の形態がある。1つは、通常のディスク(シングルセッ
ションディスク)として、最内周から最外周までを論理
的には1つの記録領域としているが、物理的な構造、つ
まり蛇行ピットWPや変動面MFとしての構造として異
なる領域とする形態である。もう1つは、いわゆるマル
チセッションディスクとして知られているように、分割
された各領域がそれぞれ論理的に別の領域(セッショ
ン)として扱われる形態である。この2つの形態のどち
らにおいても、以下の図21〜図28の構造例が考えら
れるため、まとめて述べていく。
【0093】図21のディスク1Cは、蛇行ピットディ
スクとしての一態様であり、ディスク上を半径方向に2
つの領域に分割している。そして内周側の領域を蛇行ピ
ットエリアWPAとし、外周側の領域をノーマルピット
エリアNPAとするものである。この場合、内周側の領
域は高速再生できないものとなるが、外周側の領域は高
速再生可能となる。
【0094】なお、シングルセッションディスクの場合
で、このように外周側のみを高速再生を許可する形態と
した場合、ディスクドライブ装置が外周側のデータにつ
いての管理情報も高速に読み込めるように、最内周のT
OC領域については、ノーマルピットエリアとすること
が考えられる。但し、TOC領域も蛇行ピットエリアW
PAとして、1倍速再生でなければ読み込めないように
してもよい。またマルチセッションディスクの場合は、
外周側の領域の最内周側に、その外周側のセッションの
TOCが形成されるため、少なくとも外周側のセッショ
ンの開始領域をディスクドライブ装置を判別できれば外
周側のセッションについては常に高速再生で再生を行う
ことができる。これらの事情は、以下説明する各例でも
同様である。
【0095】更に図21の内周側の蛇行ピットエリアW
PAとしては、図3のような構造の他に図7〜図10を
用いて説明した各種の構造例が考えられる。以下説明す
る各例における蛇行ピットエリアWPAについても同様
である。
【0096】図22のディスク1Dは、面変動ディスク
としての一態様であり、ディスク上を半径方向に2つの
領域に分割している。そして内周側の領域を変動面エリ
アMFAとし、外周側の領域を平面エリアPFA(ノー
マルピットエリアNPA)とするものである。この場
合、内周側の領域は高速再生できないものとなるが、外
周側の領域は高速再生可能となる。
【0097】なお、図22の内周側の変動面エリアMF
Aとしては、図11のような構造の他に図15〜図20
を用いて説明した各種の構造例が考えられる。以下、説
明する各例における変動面エリアMFAについても同様
である。
【0098】図23のディスク1Eは、蛇行ピットエリ
アWPAと変動面エリアMFAの両方を有する複合型デ
ィスクの例であり、ディスク上を半径方向に3つの領域
に分割している。そして内周側の領域を変動面エリアM
FAとし、中周の領域を蛇行ピットエリアWPAとし、
外周側の領域を平面エリアPFA(ノーマルピットエリ
アNPA)とするものである。この場合、内周側の領
域、及び中周の領域は高速再生できないものとなるが、
外周側の領域は高速再生可能となる。
【0099】図24のディスク1Fも複合型ディスクの
例であり、ディスク上を半径方向に2つの領域に分割し
ている。そして内周側の領域を蛇行ピットエリアWPA
とし、外周側の領域を変動面エリアMFAとするもので
ある。この場合、ディスク全域が高速再生できないもの
となる。
【0100】図25のディスク1Gも複合型ディスクの
例であり、ディスク上を半径方向に2つの領域に分割し
ている。これは上記図24とは逆に、内周側の領域を変
動面エリアMFAとし、外周側の領域を蛇行ピットエリ
アWPAとするものである。この場合も、ディスク全域
が高速再生できないものとなる。
【0101】図26のディスク1Gも複合型ディスクの
例であるが、複合の形態が上記図23〜図25の形態と
異なる。この図26の場合は、ディスク上を半径方向に
領域分割しておらず、全体を1つの領域として扱う。そ
して、全域においてピット列は蛇行ピットWPとして形
成され、しかも全域で、読取面10又は信号面12が変
動面MFとされるものである。つまり全域が蛇行ピット
エリアWPAであるとともに、変動面エリアMFAとさ
れている(以下、変動面MFとされかつ蛇行ピットWP
が形成される領域を「複合エリア」と呼ぶ)。この場合
も、ディスク全域が高速再生できないものとなる。
【0102】図27のディスク1Iは、上記図26のタ
イプの複合型ディスクの例であるが、ディスク上を半径
方向に2つの領域に分割している。そして内周側の領域
は平面エリアPFA(ノーマルピットエリアNPA)と
し、外周側の領域を複合エリア(蛇行ピットエリアWP
A+変動面エリアMFA)とするものである。この場
合、外周側の領域は高速再生できないものとなるが、内
周側の領域は高速再生可能となる。
【0103】図28のディスク1Jは、上記図23〜図
25のタイプの複合型と、上記図26、図27のタイプ
の複合型を組み合わせたものである。この場合、ディス
ク上を半径方向に3つの領域に分割している。そして内
周側の領域は変動面エリアMFAとし、中周の領域は変
動面MFと蛇行ピットWPの複合エリア(WPA+MF
A)とし、外周側の領域を蛇行ピットエリアWPAとす
るものである。この場合、ディスク全域が高速再生でき
ないものとなる。
【0104】なお、以上の図21〜図25、図27、図
28では、半径方向に複数の領域に分割した例を挙げた
が、分割する領域数はもちろん4以上でもよい。また各
領域をどのような構造とするか、つまり蛇行ピットエリ
アWPA、変動面エリアMFA、複合エリア(WPA+
MFA)、ノーマルピットエリアNPA(平面エリアP
FA)の何れとするかは、ディスクの製造事情、設計事
情、使用形態、著作権保護の要望、などに応じてどのよ
うに設定しても良い。従って、ディスク構造の例として
は、分割領域数と、上記4つの各物理構造形態において
あらゆる組み合わせが考えられる。
【0105】また、蛇行ピットエリアWPA、変動面エ
リアMFA、複合エリア(WPA+MFA)のいずれか
となる領域を2つ以上設ける場合は、蛇行ピットWPや
変動面MFの設計条件により、各領域で異なるレベルの
高速再生防止機能を持たせることなども可能である。例
えば1つの領域は1倍速再生のみを可能とするが、他の
領域は4倍速再生までは可能とする、というようなディ
スクも生成できる。
【0106】また、マルチセッションディスクの場合に
おいて、1つのセッション内をさらに上記各例のように
半径方向に領域分割し、物理的構造の異なる領域を設け
るようにしても良い。例えば1つのセッション内で、蛇
行ピットエリアWPA(又は変動面エリアMFA或いは
複合エリア(WPA+MFA))と、ノーマルピットエ
リアNPA(平面エリアPFA)を設けて、一部を高速
再生可能とするなどの例が考えられる。
【0107】ところで、例えばDVD方式のディスク
や、CD方式のSACD(Super Audio CD)などとし
て、記録面が2層とされるディスクが開発されている。
本発明はこれらの2層ディスクにも適用できる。以下、
図29〜図32に例を示す。
【0108】図29は、ディスクを断面的に示したもの
であり、読取面10からレーベル面15の間は、層構造
としてポリカーボネートによる透明層(サブストレー
ト)11、金属膜による第1反射層13a、第2反射層
13b、及び樹脂による保護層が形成され、第1反射層
13aと透明層11の境界部分が第1信号面12a、第
1反射層13aと第2反射層13bの間が第2信号面1
2bとなる。そしてこの図29のディスク1Kは、面変
動ディスクの一態様であり、第1信号面12aを変動面
MF(変動面エリアMFA)とし、第2信号面12bを
平面PF(平面エリアPFA)としている。従ってこの
場合、第1信号面12a側は高速再生不能とされ、第2
信号面12b側は高速再生可能とされる。
【0109】図30のディスク1Lも面変動ディスクの
一態様であるが、上記図29と逆の構造としている。即
ち第1信号面12aを平面PF(平面エリアPFA)と
し、第2信号面12bを変動面MF(変動面エリアMF
A)としている。従ってこの場合、第1信号面12a側
は高速再生可能とされ、第2信号面12b側は高速再生
不能とされる。
【0110】図31のディスク1Mは蛇行ピットディス
クの一態様であり、第1信号面12aをノーマルピット
エリアNPAとし、第2信号面12bを蛇行ピットエリ
アWPAとしている。従ってこの場合、第1信号面12
a側は高速再生可能とされ、第2信号面12b側は高速
再生不能とされる。図示しないが、もちろんこの逆に、
第1信号面12aを蛇行ピットエリアWPAとし、第2
信号面12bをノーマルピットエリアNPAとすること
もできる。
【0111】図32のディスク1Nは、複合型ディスク
の一態様であり、第1信号面12aを蛇行ピットエリア
WPAとし、第2信号面12bを変動面エリアMFAと
している。従ってこの場合、第1信号面12a、第2信
号面12bともに高速再生不能とされる。
【0112】また図示しないが、第1信号面12aと第
2信号面12bの一方又は両方を複合エリア(WPA+
MFA)とすることも考えられる。さらには、層構造と
しては3層以上のディスクも想定できる。また各層(信
号面)をどのような構造とするか、つまり蛇行ピットエ
リアWPA、変動面エリアMFA、複合エリア(WPA
+MFA)、ノーマルピットエリアNPA(平面エリア
PFA)の何れとするかは、ディスクの製造事情、設計
事情、使用形態、著作権保護の要望、などに応じてどの
ように設定しても良い。従って、複数層のディスク構造
の例としては、層数(信号面数)と、上記4つの各物理
構造形態においてあらゆる組み合わせが考えられる。
【0113】また、以上述べた複数層のディスクの各層
の物理構造の各例と、上述した半径方向に分割された領
域の物理構造の各例を組み合わせることで、更に多様な
構造のディスクも考えられるものである。
【0114】ところで、以上の実施の形態の説明は、基
本的にエンボスピットにより情報が記録される再生専用
ディスクについて述べてきた。しかしながら、色素変化
によりピットを形成するライトワンス型の書込可能メデ
ィア、例えばCD−RやDVD−Rのタイプのディスク
や、或いは相変化によりピットを形成する書換可能型の
メディア、例えばCD−RW、DVD−RW、DVD+
RW、DVD−RAMなどのタイプのディスクでも、本
発明は適用できる。これらの記録可能型のディスクで
は、一般にディスク上にグルーブ(溝)が形成されて記
録トラックとされるものであるため、グルーブ上に相変
化や色素変化としての蛇行ピットマークを形成していく
ことは困難であるが、面変動させることは製造上可能で
ある。即ち上述してきた面変動ディスクとして、上記C
D−R等を形成することで、1倍速(或いは低倍速)の
みでの再生を許可するディスクを形成できる。これも著
作権保護に有効となる。もちろんこの場合、記録時にも
高速記録防止機能が得られるため、高速記録できないデ
ィスクとして有用なものともなる。
【0115】また、グルーブが形成されるディスクにつ
いては、上述した蛇行ピットWPにおいて述べた条件
で、グルーブを蛇行させるようにしてもよい。また特に
ウォブリンググルーブとして知られているように、グル
ーブがアドレス情報等で変調された信号により蛇行され
ているものがあるが、その場合、そのアドレス情報等に
基づく蛇行に加えて、上記蛇行ピットWPの説明で述べ
た振幅や周波数による蛇行を重畳するようにすることも
考えられる。すると、上記CD−R等のディスクを蛇行
ピットディスクと同等の効果を奏する蛇行トラックディ
スクとして形成できるものとなり、高速再生不能なメデ
ィアとなって著作権保護機能を実現できる。またその場
合、記録時にはウォブリンググルーブに対してトラッキ
ングサーボが追従して、グルーブ(又はランド)による
トラックに相変化又は色素変化によるピットが形成され
ていくが、高速で記録を行おうとするとトラッキングサ
ーボが追従できなくなるものとなり、従って、高倍速で
の記録も不能となるため、その点でも著作権保護機能を
強化できる。
【0116】4.ディスクドライブ装置 本発明のディスクが再生(又は記録再生)されるディス
クドライブ装置100の構成について図33で説明す
る。図33において、ディスク1は上述してきた本例の
ディスクである。
【0117】ディスク1は、ターンテーブル107に積
載され、記録/再生動作時においてスピンドルモータ1
06によって一定線速度(CLV)又は一定角速度(C
AV)で回転駆動される。そして光学ピックアップ10
1によってディスク1上のトラックに記録されたピット
データ(エンボスピット、色素変化ピット、相変化ピッ
ト)が読み取られる。また上述したCD−R等の記録可
能なディスクであってウォブリンググルーブが形成され
ているディスクの場合は、グルーブのウォブリングとし
て埋め込まれたアドレス情報等の読み出しがおこなわれ
る。
【0118】ピックアップ101内には、レーザ光源と
なるレーザダイオード104や、反射光を検出するため
のフォトディテクタ105、レーザ光の出力端となる対
物レンズ102、レーザ光を対物レンズ102を介して
ディスク1の信号面に照射し、またその反射光をフォト
ディテクタ105に導く光学系(図示せず)が形成され
る。またレーザダイオード104からの出力光の一部が
受光されるモニタ用ディテクタ122も設けられる。
【0119】対物レンズ102は二軸機構103によっ
てトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保
持されている。またピックアップ101全体はスレッド
機構108によりディスク半径方向に移動可能とされて
いる。またピックアップ101におけるレーザダイオー
ド104はレーザドライバ118からのドライブ信号
(ドライブ電流)によってレーザ発光駆動される。
【0120】ディスク1からの反射光情報はフォトディ
テクタ105によって検出され、受光光量に応じた電気
信号とされてマトリクス回路109に供給される。マト
リクス回路109には、フォトディテクタ105として
の複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変
換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリク
ス演算処理により必要な信号を生成する。例えば再生デ
ータ信号、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号F
E、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。さら
に、CD−R等のウォブリンググルーブを有するディス
クの場合は、グルーブのウォブリングに係る信号、即ち
ウォブリングを検出する信号としてプッシュプル信号P
/Pを生成する。
【0121】マトリクス回路109から出力される再生
データ信号は2値化回路111へ、フォーカスエラー信
号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボ回路11
4へ、プッシュプル信号P/Pはウォブル復調部124
へ、それぞれ供給される。
【0122】グルーブのウォブリングに係る信号として
出力されるプッシュプル信号P/Pは、ウォブル復調部
124,ウォブルPLL125,アドレスデコーダ12
6のウォブリング処理回路系で処理されて、アドレス情
報等が抽出されたり、当該アドレス情報のデコードや記
録時のエンコード処理に用いるウォブルクロックWCK
が、他の所要回路系に供給される。
【0123】マトリクス回路109で得られた再生デー
タ信号は2値化回路111で2値化されたうえで、エン
コード/デコード部112に供給される。エンコード/
デコード部112は、再生時のデコーダとしての機能部
位と、記録時のエンコーダとしての機能部位を備える。
再生時にはデコード処理として、ランレングスリミテッ
ドコードの復調処理、エラー訂正処理、デインターリー
ブ等の処理を行い、再生データを得る。
【0124】またエンコード/デコード部112は、再
生時には、PLL処理により再生データ信号に同期した
再生クロックを発生させ、その再生クロックに基づいて
上記デコード処理を実行する。再生時においてエンコー
ド/デコード部112は、上記のようにデコードしたデ
ータをバッファメモリ120に蓄積していく。このディ
スクドライブ装置100からの再生出力としては、バッ
ファメモリ120にバファリングされているデータが読
み出されて転送出力されることになる。
【0125】インターフェース部113は、外部のホス
トコンピュータ140と接続され、ホストコンピュータ
140との間で記録データ、再生データや、各種コマン
ド等の通信を行う。そして再生時においては、デコード
されバッファメモリ120に格納された再生データは、
インターフェース部113を介してホストコンピュータ
140に転送出力されることになる。なお、ホストコン
ピュータ140からのリードコマンド、ライトコマンド
その他の信号はインターフェース部113を介してシス
テムコントローラ110に供給される。
【0126】ディスク1がCD−R、CD−RW等の記
録可能タイプのディスクである場合、以下のようにデー
タ記録が行われる。記録時には、ホストコンピュータ1
40から記録データが転送されてくるが、その記録デー
タはインターフェース部113からバッファメモリ12
0に送られてバッファリングされる。この場合エンコー
ド/デコード部112は、バファリングされた記録デー
タのエンコード処理として、エラー訂正コード付加やイ
ンターリーブ、サブコード等の付加、ディスク1への記
録データとしてのエンコードなどを実行する。
【0127】記録時においてエンコード処理のための基
準クロックとなるエンコードクロックはエンコードクロ
ック発生部127で発生され、エンコード/デコード部
112は、このエンコードクロックを用いてエンコード
処理を行う。エンコードクロック発生部127は、ウォ
ブルPLL125から供給されるウォブルクロックWC
Kからエンコードクロックを発生させる。
【0128】エンコード/デコード部112でのエンコ
ード処理により生成された記録データは、ライトストラ
テジー121で波形調整処理が行われた後、レーザドラ
イブパルス(ライトデータWDATA)としてレーザー
ドライバ118に送られる。ライトストラテジー121
では記録補償、すなわち記録層の特性、レーザー光のス
ポット形状、記録線速度等に対する最適記録パワーの微
調整やレーザドライブパルス波形の調整を行うことにな
る。
【0129】レーザドライバ118ではライトデータW
DATAとして供給されたレーザドライブパルスをレー
ザダイオード104に与え、レーザ発光駆動を行う。こ
れによりディスク1に記録データに応じたピット(相変
化ピット/色素変化ピット)が形成されることになる。
【0130】APC回路(Auto Power Control)119
は、モニタ用ディテクタ122の出力によりレーザ出力
パワーをモニターしながらレーザーの出力が温度などに
よらず一定になるように制御する回路部である。レーザ
ー出力の目標値はシステムコントローラ110から与え
られ、レーザ出力レベルが、その目標値になるようにレ
ーザドライバ118を制御する。
【0131】サーボ回路114は、マトリクス回路10
9からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラ
ー信号TEから、フォーカス、トラッキング、スレッド
の各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行さ
せる。即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエ
ラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号FD、ト
ラッキングドライブ信号TDを生成し、二軸ドライバ1
16に供給する。二軸ドライバ116はピックアップ1
01における二軸機構103のフォーカスコイル、トラ
ッキングコイルを駆動することになる。これによってピ
ックアップ101、マトリクス回路109、サーボプロ
セッサ114、二軸ドライバ116、二軸機構103に
よるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボル
ープが形成される。
【0132】またサーボ回路114は、システムコント
ローラ110からのトラックジャンプ指令に応じて、ト
ラッキングサーボループをオフとし、二軸ドライバ11
6に対してジャンプドライブ信号を出力することで、ト
ラックジャンプ動作を実行させる。
【0133】またサーボ回路114は、トラッキングエ
ラー信号TEの低域成分として得られるスレッドエラー
信号や、システムコントローラ110からのアクセス実
行制御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成し、
スレッドドライバ115に供給する。スレッドドライバ
115はスレッドドライブ信号に応じてスレッド機構1
08を駆動する。スレッド機構108には、図示しない
が、ピックアップ101を保持するメインシャフト、ス
レッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スレッド
ドライバ115がスレッドドライブ信号に応じてスレッ
ドモータ108を駆動することで、ピックアップ101
の所要のスライド移動が行なわれる。
【0134】スピンドルサーボ回路123はスピンドル
モータ106を例えばCLV回転させる制御を行う。ス
ピンドルサーボ回路123は、データ再生時において、
エンコード/デコード部112内のPLLによって生成
される再生クロック(デコード処理の基準となるクロッ
ク)を、現在のスピンドルモータ106の回転速度情報
として得、これを所定のCLV基準速度情報と比較する
ことでスピンドルエラー信号SPEを生成する。またス
ピンドルサーボ回路123は、CD−R等に対する記録
時には、ウォブルPLL125で生成されるウォブルク
ロックWCKを、現在のスピンドルモータ106の回転
速度情報として得、これを所定のCLV基準速度情報と
比較することで、スピンドルエラー信号SPEを生成す
る。そしてスピンドルサーボ回路123は、スピンドル
モータドライバ117に対してスピンドルエラー信号S
PEに応じて生成したスピンドルドライブ信号を供給す
る。スピンドルモータドライバ117はスピンドルドラ
イブ信号に応じて例えば3相駆動信号をスピンドルモー
タ106に印加し、スピンドルモータ106のCLV回
転を実行させる。またスピンドルサーボ回路123は、
システムコントローラ110からのスピンドルキック/
ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発
生させ、スピンドルモータドライバ117によるスピン
ドルモータ106の起動、停止、加速、減速などの動作
も実行させる。
【0135】以上のようなサーボ系及び記録再生系の各
種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシス
テムコントローラ110により制御される。システムコ
ントローラ110は、ホストコンピュータ140からの
コマンドに応じて各種処理を実行する。例えばホストコ
ンピュータ140から、ディスク1に記録されている或
るデータの転送を求めるリードコマンドが供給された場
合は、まず指示されたアドレスを目的としてシーク動作
制御を行う。即ちサーボ回路114に指令を出し、シー
クコマンドにより指定されたアドレスをターゲットとす
るピックアップ101のアクセス動作を実行させる。そ
の後、その指示されたデータ区間のデータをホストコン
ピュータ140に転送するために必要な動作制御を行
う。即ちディスク1からのデータ読出/デコード/バフ
ァリング等を行って、要求されたデータを転送する。
【0136】またホストコンピュータ140から書込命
令(ライトコマンド)が出されると、システムコントロ
ーラ110は、まず書き込むべきアドレスにピックアッ
プ101を移動させる。そしてエンコード/デコード部
112により、ホストコンピュータ140から転送され
てきたデータについて上述したようにエンコード処理を
実行させる。そして上記のようにライトストラテジー1
21からのライトデータWDATAがレーザドライバ1
18に供給されることで、記録が実行される。
【0137】ところで、この図33の例は、ホストコン
ピュータ140に接続されるディスクドライブ装置10
0としたが、本発明のディスク1に対応するディスクド
ライブ装置としてはホストコンピュータ140等と接続
されない形態もあり得る。例えばオーディオプレーヤ等
として構成される場合である。その場合は、操作部や表
示部が設けられたり、データ入出力のインターフェース
部位の構成が、図33とは異なるものとなる。つまり、
ユーザーの操作に応じて記録や再生が行われるととも
に、各種データの入出力のための端子部が形成されれば
よい。もちろん構成例としては他にも多様に考えられ、
例えば記録専用装置、再生専用装置としての例も考えら
れる。
【0138】そしてこれらのようなディスクドライブ装
置では、本発明のディスク1における蛇行ピットエリア
WPA、或いは変動面エリアMFAに対しては、所定の
以上の高速再生(又は高速記録)ができないものとな
る。つまり上述したように、蛇行ピットエリアWPA、
或いは変動面エリアMFAにおいては、高速再生時に
は、その蛇行によるデトラック成分或いは面変動による
デフォーカス成分をサーボによって十分に抑圧できない
ものとなるためである。そして、1倍速(或いは2倍、
3倍程度の低倍速)での再生/記録は可能であるが、大
量複製は非常に時間のかかる面倒なものとなり、違法コ
ピーディスクを大量販売することを目論む違法業者に対
する有効な防止策となり得る。
【0139】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように本発明
のディスク記録媒体は、デトラックマージンより大きく
かつディスクの偏芯よりは小さい振幅であり、定常速度
の回転数でのトラッキングサーボ帯域で十分抑圧できる
利得を有する周波数で蛇行形成させるトラックが形成さ
れる。このため定常速度の再生時にはトラッキングサー
ボがトラックの蛇行に追従して通常再生が可能となる
が、高速再生時にはトラッキングサーボがトラックの蛇
行に追従できなくなり再生不能となる。即ち高速再生で
きないディスクとすることができ、高速再生を伴う違法
コピーを防止できるという効果がある。また本発明のデ
ィスク記録媒体は、周回上の全部又は一部の角度区間に
おいて、ディスクの厚み方向に焦点深度より大きくかつ
ディスクの面振れよりは小さい振幅であり、定常速度の
回転数でのフォーカスサーボ帯域で十分抑圧できる利得
を有する周波数で面変動させる信号面又は読取面が設け
られる。このため定常速度の再生時にはフォーカスサー
ボが信号面の面変動(或いは読取面の面変動による信号
面での焦点変動)に追従して通常再生が可能となるが、
高速再生時にはフォーカスサーボが面変動に追従できな
くなり再生不能となるものである。即ちこの場合も高速
再生できないディスクとすることができ、高速再生を伴
う違法コピーを防止できるという効果がある。さらに1
枚のディスクに、蛇行形成されたトラックと、面変動さ
れた信号メンマ他は読取面が形成されることでも、高速
再生を伴う違法コピーを防止できるという効果がある。
そして、このようなディスク記録媒体は、音楽CD、C
D−ROMのみならず光ディスク全般において、規定線
速度より高い線速度での再生を不能とできるものである
ため、違法コピー防止に非常に有用なものとなる。
【0140】さらには、トラッキングサーボ或いはフォ
ーカスサーボの追従不能という理由により高速再生がで
きなくなるものであるため、パーソナルコンピュータに
インストールしたCD−ROMデバイスドライバや記録
再生ソフトの改変によっても、上記の高速再生不能機能
は無力化することはできず、強固なコピー防止技術であ
り、その一方で、1倍速などの低速再生にかかるコピー
は可能となるため、ユーザーの私的複製の権利にかかる
コピーのみを許可できるものともなり、その点でも実用
価値の高いものとなる。
【0141】また、記録されるデータ(例えば音楽デー
タ)自体にはコピー防止のための加工(データ改変、キ
ーの挿入など)を行う必要はない。このためコンテンツ
製作、データ記録の際に特別な処理を必要としないとい
う利点もある。
【0142】また、トラックの蛇行、或いは面変動は、
1周回の一部の角度区間としたり、或いは1周回中で複
数の周波数の蛇行又は面変動が行われるように周波数拡
散することで、高速再生時のサーボ追従防止機能を高め
ることができ、高速コピー防止機能を強化できる。
【0143】また、半径方向の領域、或いは設定された
複数のセッション領域、或いは複数信号面の各信号面な
どにおいて、トラックの蛇行或いは面変動される部位
と、これらがなされない部位とを設けるようにすれば、
1枚の光ディスクの中で、本発明の高速コピー防止機能
を適用した部位と適用していない部位を設けることにな
る。つまり高速コピーの禁止と許可をディスク上の部位
毎に設定できるという効果もある。従って、例えばディ
スクに収録する音楽その他のコンテンツとして、著作権
者側がコピーを許可しても良いコンテンツと、許可しな
いコンテンツが混在させるような場合にも本発明のディ
スク記録媒体を使用できる。
【0144】また、トラックの蛇行形状、或いは信号面
(又は読取面)の面変動は、正弦波形状、三角波形状、
鋸歯状波形状、方形波形状のいずれかとすれば上記高速
再生不能効果を十分に得ることができ、より複雑な蛇行
形状又は面変動としなくてもよい。また上記トラックの
蛇行、或いは信号面(又は読取面)の面変動は、1周回
にあたり複数波とし、特に整数波設けられることで、ト
ラックナンバの切り替わり部分でも波形がつながるた
め、通常再生にとって好適である。また1周回における
トラックの蛇行、或いは信号面(又は読取面)の面変動
は、半径方向に位相同期された状態に形成されること
で、トラックピッチの変動は無く、通常再生にとって好
適である。また信号面又は読取面の面変動の振幅は、半
径方向に一定の振幅とされるものでよいが、信号面又は
読取面の面変動の振幅値は、半径方向にわたって、半径
値に応じて変化していく振幅値とされることで、内周
側、外周側に関わらず高速再生防止機能を同等とでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の蛇行ピットディスクの説
明図である。
【図2】実施の形態の蛇行ピットディスクのピット列の
説明図である。
【図3】実施の形態の蛇行ピットディスクの蛇行状態の
説明図である。
【図4】トラッキングサーボのオープンループ特性の説
明図である。
【図5】実施の形態の蛇行ピットディスク生成のための
カッティング装置のブロック図である。
【図6】実施の形態の蛇行ピットディスク生成のための
他のカッティング装置のブロック図である。
【図7】実施の形態の蛇行ピットディスクの他の例の説
明図である。
【図8】実施の形態の蛇行ピットディスクの他の例の説
明図である。
【図9】実施の形態の蛇行ピットディスクの他の例の説
明図である。
【図10】実施の形態の蛇行ピットの蛇行波形の説明図
である。
【図11】本発明の実施の形態の面変動ディスクの説明
図である。
【図12】実施の形態の面変動ディスクのピット列の説
明図である。
【図13】実施の形態の面変動ディスクの変動面の説明
図である。
【図14】フォーカスサーボのオープンループ特性の説
明図である。
【図15】実施の形態の面変動ディスクの変動波形振幅
の説明図である。
【図16】実施の形態の面変動ディスクの他の例の説明
図である。
【図17】実施の形態の面変動ディスクの他の例の説明
図である。
【図18】実施の形態の面変動ディスクの他の例の説明
図である。
【図19】実施の形態の面変動ディスクの他の例の説明
図である。
【図20】実施の形態の面変動の変動波形の説明図であ
る。
【図21】実施の形態のディスクのエリア構造例の説明
図である。
【図22】実施の形態のディスクのエリア構造例の説明
図である。
【図23】実施の形態のディスクのエリア構造例の説明
図である。
【図24】実施の形態のディスクのエリア構造例の説明
図である。
【図25】実施の形態のディスクのエリア構造例の説明
図である。
【図26】実施の形態のディスクのエリア構造例の説明
図である。
【図27】実施の形態のディスクのエリア構造例の説明
図である。
【図28】実施の形態のディスク多層構造例の説明図で
ある。
【図29】実施の形態のディスク多層構造例の説明図で
ある。
【図30】実施の形態のディスク多層構造例の説明図で
ある。
【図31】実施の形態のディスク多層構造例の説明図で
ある。
【図32】実施の形態のディスク多層構造例の説明図で
ある。
【図33】ディスクドライブ装置のブロック図である。
【符号の説明】
1A〜1N ディスク、10 読取面 12 信号面、
12a 第1信号面、12b 第2信号面、WP 蛇行
ピット、WPA 蛇行ピットエリア、NP ノーマルピ
ット、NPA ノーマルピットエリア、MF 変動面、
MFA 変動面エリア、PF 平面、PFA 平面エリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 G11B 7/24 561S 565 565K 20/10 20/10 H Fターム(参考) 5D029 JB13 KB15 MA31 WA02 WA05 WA18 WD30 5D044 AB05 AB07 BC03 CC06 DE46 DE57 FG24 HL08 JJ02 5D090 AA01 BB02 CC04 CC14 DD01 FF02 FF05 GG03 GG22 GG25 GG34 HH03 5D118 AA13 BA01 BB01 BC08 BC10 BC13 BC14 BD02 BF02 CD02 CD03 CD12 CD13

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク上の半径方向の全部又は一部の
    領域に含まれる各トラックを、その周回上の全部又は一
    部の角度区間において、デトラックマージンより大きく
    かつディスクの偏芯よりは小さい振幅であり、定常速度
    の回転数でのトラッキングサーボ帯域で十分抑圧できる
    利得を有する周波数で蛇行形成させることを特徴とする
    ディスク記録媒体。
  2. 【請求項2】 蛇行形成される上記トラックは、ピット
    列によって形成されるトラックであることを特徴とする
    請求項1に記載のディスク記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記トラックの蛇行形状は正弦波形状、
    三角波形状、鋸歯状波形状、方形波形状のいずれかであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のディスク記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 上記トラックの蛇行は、トラック1周回
    にあたり複数波設けられていることを特徴とする請求項
    1に記載のディスク記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記トラックの蛇行は、トラック1周回
    にあたり整数波設けられていることを特徴とする請求項
    1に記載のディスク記録媒体。
  6. 【請求項6】 1周回におけるトラックの蛇行は、隣接
    トラックの蛇行と位相同期された状態に形成されること
    を特徴とする請求項1に記載のディスク記録媒体。
  7. 【請求項7】 1周回におけるトラックの蛇行におい
    て、複数の周波数の蛇行が形成されることを特徴とする
    請求項1に記載のディスク記録媒体。
  8. 【請求項8】 ディスク上の半径方向の一部の領域に含
    まれる各トラックを上記蛇行形成する場合、半径方向の
    他の領域に含まれる各トラックは蛇行しないトラックと
    することを特徴とする請求項1に記載のディスク記録媒
    体。
  9. 【請求項9】 ディスク上の半径方向に複数の領域がそ
    れぞれ異なるセッション領域として形成されるディスク
    であって、少なくとも1つのセッション領域は、そのセ
    ッション領域内の半径方向の全部又は一部の領域に含ま
    れる各トラックを、その周回上の全部又は一部の角度区
    間において、デトラックマージンより大きくかつディス
    クの偏芯よりは小さい振幅であり、定常速度の回転数で
    のトラッキングサーボ帯域で十分抑圧できる利得を有す
    る周波数で蛇行形成させることを特徴とする請求項1に
    記載のディスク記録媒体。
  10. 【請求項10】 ディスクの厚み方向に複数の信号面が
    形成されるディスクであって、少なくとも1つの信号面
    は、半径方向の全部又は一部の領域に含まれる各トラッ
    クを、その周回上の全部又は一部の角度区間において、
    デトラックマージンより大きくかつディスクの偏芯より
    は小さい振幅であり、定常速度の回転数でのトラッキン
    グサーボ帯域で十分抑圧できる利得を有する周波数で蛇
    行形成させることを特徴とする請求項1に記載のディス
    ク記録媒体。
  11. 【請求項11】 ディスク上の半径方向の全部又は一部
    の領域で、その周回上の全部又は一部の角度区間におい
    て、ディスクの信号面又は読取面を、ディスクの厚み方
    向に焦点深度より大きくかつディスクの面振れよりは小
    さい振幅であり、定常速度の回転数でのフォーカスサー
    ボ帯域で十分抑圧できる利得を有する周波数で面変動さ
    せることを特徴とするディスク記録媒体。
  12. 【請求項12】 上記信号面には、ピット列によるトラ
    ックが形成されることを特徴とする請求項11に記載の
    ディスク記録媒体。
  13. 【請求項13】 上記信号面又は読取面の面変動は、正
    弦波形状、三角波形状、鋸歯状波形状、方形波形状のい
    ずれかの変動であることを特徴とする請求項11に記載
    のディスク記録媒体。
  14. 【請求項14】 上記信号面又は読取面の面変動は、1
    周回にあたり複数波の変動とされることを特徴とする請
    求項11に記載のディスク記録媒体。
  15. 【請求項15】 上記信号面又は読取面の面変動は、1
    周回にあたり整数波の変動とされることを特徴とする請
    求項11に記載のディスク記録媒体。
  16. 【請求項16】 上記信号面又は読取面の面変動は、デ
    ィスク半径方向に位相同期された状態に形成されること
    を特徴とする請求項11に記載のディスク記録媒体。
  17. 【請求項17】 上記信号面又は読取面の面変動とし
    て、1周回内の角度区間により、異なる周波数の面変動
    が形成されることを特徴とする請求項11に記載のディ
    スク記録媒体。
  18. 【請求項18】 上記信号面又は読取面の面変動の振幅
    は、半径方向に一定の振幅とされることを特徴とする請
    求項11に記載のディスク記録媒体。
  19. 【請求項19】 上記信号面又は読取面の面変動の振幅
    値は、半径方向にわたって、半径値に応じて変化してい
    く振幅値とされることを特徴とする請求項11に記載の
    ディスク記録媒体。
  20. 【請求項20】 ディスク上の半径方向の一部の領域
    で、信号面又は読取面を上記面変動させる場合、半径方
    向の他の領域では面変動しない信号面又は読取面とする
    ことを特徴とする請求項11に記載のディスク記録媒
    体。
  21. 【請求項21】 ディスク上の半径方向に複数の領域が
    それぞれ異なるセッション領域として形成されるディス
    クであって、少なくとも1つのセッション領域は、その
    セッション領域内の半径方向の全部又は一部の領域で、
    その周回上の全部又は一部の角度区間において、ディス
    クの信号面又は読取面を、ディスクの厚み方向に焦点深
    度より大きくかつディスクの面振れよりは小さい振幅で
    あり、定常速度の回転数でのフォーカスサーボ帯域で十
    分抑圧できる利得を有する周波数で面変動させることを
    特徴とする請求項11に記載のディスク記録媒体。
  22. 【請求項22】 ディスクの厚み方向に複数の信号面が
    形成されるディスクであって、少なくとも1つの信号面
    は、半径方向の全部又は一部の領域で、その周回上の全
    部又は一部の角度区間において、ディスクの厚み方向に
    焦点深度より大きくかつディスクの面振れよりは小さい
    振幅であり、定常速度の回転数でのフォーカスサーボ帯
    域で十分抑圧できる利得を有する周波数で面変動させる
    ことを特徴とする請求項11に記載のディスク記録媒
    体。
  23. 【請求項23】 周回上の全部又は一部の角度区間にお
    いて、デトラックマージンより大きくかつディスクの偏
    芯よりは小さい振幅であり、定常速度の回転数でのトラ
    ッキングサーボ帯域で十分抑圧できる利得を有する周波
    数で蛇行形成させるトラックが設けられると共に、 周回上の全部又は一部の角度区間において、ディスクの
    厚み方向に焦点深度より大きくかつディスクの面振れよ
    りは小さい振幅であり、定常速度の回転数でのフォーカ
    スサーボ帯域で十分抑圧できる利得を有する周波数で面
    変動させる信号面又は読取面が設けられたことを特徴と
    するディスク記録媒体。
  24. 【請求項24】 上記信号面又は読取面が面変動された
    部位における上記信号面に、上記蛇行されるトラックが
    形成されることを特徴とする請求項23に記載のディス
    ク記録媒体。
  25. 【請求項25】 上記信号面又は読取面が面変動される
    部位における上記信号面に、上記蛇行しないトラックが
    形成され、 上記信号面又は読取面が面変動されない部位における上
    記信号面に上記蛇行されたトラックが形成されることを
    特徴とする請求項23に記載のディスク記録媒体。
  26. 【請求項26】 上記信号面又は読取面が面変動されな
    い部位であって、その信号面に上記蛇行しないトラック
    が形成される部位をさらに備えることを特徴とする請求
    項23に記載のディスク記録媒体。
  27. 【請求項27】 ディスク上の半径方向の一部の領域に
    含まれる各トラックを上記蛇行形成し、半径方向の他の
    領域に含まれる各トラックは蛇行しないトラックとし、 ディスク上の半径方向の一部の領域で、信号面又は読取
    面を上記面変動させ、半径方向の他の領域では面変動し
    ない信号面又は読取面とすることを特徴とする請求項2
    3に記載のディスク記録媒体。
  28. 【請求項28】 ディスク上の半径方向に複数の領域が
    それぞれ異なるセッション領域として形成されるディス
    クであって、 少なくとも1つのセッション領域は、そのセッション領
    域内の半径方向の全部又は一部の領域に含まれる各トラ
    ックを、上記蛇行形成させ、 上記トラックを蛇行形成させるセッション領域とは同一
    又は異なるセッション領域としての少なくとも1つのセ
    ッション領域は、そのセッション領域内の半径方向の全
    部又は一部の領域で、上記信号面又は読取面を、上記面
    変動させることを特徴とする請求項23に記載のディス
    ク記録媒体。
  29. 【請求項29】 ディスクの厚み方向に複数の信号面が
    形成されるディスクであって、少なくとも1つの信号面
    は、半径方向の全部又は一部の領域に含まれる各トラッ
    クを、上記蛇行形成させ、 上記トラックを蛇行形成させる信号面とは同一又は異な
    る信号面としての少なくとも1つの信号面は、半径方向
    の全部又は一部の領域で、上記面変動させることを特徴
    とする請求項23に記載のディスク記録媒体。
JP2001386605A 2001-12-19 2001-12-19 ディスク記録媒体 Pending JP2003187459A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001386605A JP2003187459A (ja) 2001-12-19 2001-12-19 ディスク記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001386605A JP2003187459A (ja) 2001-12-19 2001-12-19 ディスク記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003187459A true JP2003187459A (ja) 2003-07-04

Family

ID=27595714

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001386605A Pending JP2003187459A (ja) 2001-12-19 2001-12-19 ディスク記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003187459A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007010827A1 (ja) * 2005-07-19 2007-01-25 Pioneer Corporation 情報記録媒体、情報再生装置及び方法、並びに、コンピュータプログラム
JP2009037662A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Taiyo Yuden Co Ltd 光情報再生システム
JP2009199086A (ja) * 2009-02-23 2009-09-03 Sony Corp 光学素子およびその製造方法、ならびに光学素子作製用複製基板およびその製造方法
US7706661B2 (en) 2004-05-19 2010-04-27 Macrovision Corporation Copy protection of optical discs using redundant control data
US8356355B2 (en) 2003-10-31 2013-01-15 Sony Dadc Austria Ag DVD copy protection
US8520489B2 (en) 2010-09-24 2013-08-27 Hitachi-Lg Data Storage, Inc. Optical disc medium, reproduction method thereof and reproduction apparatus

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8356355B2 (en) 2003-10-31 2013-01-15 Sony Dadc Austria Ag DVD copy protection
US7706661B2 (en) 2004-05-19 2010-04-27 Macrovision Corporation Copy protection of optical discs using redundant control data
WO2007010827A1 (ja) * 2005-07-19 2007-01-25 Pioneer Corporation 情報記録媒体、情報再生装置及び方法、並びに、コンピュータプログラム
JPWO2007010827A1 (ja) * 2005-07-19 2009-01-29 パイオニア株式会社 情報記録媒体、情報再生装置及び方法、並びに、コンピュータプログラム
JP2009037662A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Taiyo Yuden Co Ltd 光情報再生システム
JP2009199086A (ja) * 2009-02-23 2009-09-03 Sony Corp 光学素子およびその製造方法、ならびに光学素子作製用複製基板およびその製造方法
US8520489B2 (en) 2010-09-24 2013-08-27 Hitachi-Lg Data Storage, Inc. Optical disc medium, reproduction method thereof and reproduction apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100375494B1 (ko) 광 디스크, 광 디스크의 재생장치 및 정보기록장치
JP2000293947A (ja) 光ディスク及び光ディスク記録再生装置、方法
KR100450434B1 (ko) 정보 기록매체
JP2002352469A (ja) 多層情報記録媒体及び情報記録再生装置
JP2002042347A (ja) 光学式記録媒体、光学式記録媒体製造装置及び光学式記録媒体製造方法
KR20020079839A (ko) 광디스크, 광디스크의 기록장치 및 방법과 재생방법
US6679430B2 (en) Recording medium and apparatus and method for manufacturing the same
JP2003187459A (ja) ディスク記録媒体
JP4361198B2 (ja) 書換可能な光学式記録媒体、その製造方法及び製造装置
US7362671B2 (en) Optical disc recording and/or playing apparatus and method
JP3201235B2 (ja) 情報記録媒体、記録制御情報再生方法及び情報記録再生装置
JP4810572B2 (ja) 記録可能型情報記録媒体、情報記録装置および情報記録方法
JP3770272B2 (ja) 光記録媒体及び光ディスク再生装置
JP2005116176A (ja) 多層情報記録媒体及び情報再生装置
JP4272197B2 (ja) Dvd
JP4641189B2 (ja) 情報再生装置
JP2003217131A (ja) ディスク型光記録媒体およびその再生制限方法
JP2007141277A (ja) 光ディスク記録媒体、ディスク製造方法、記録装置
JPH10302404A (ja) コピー防止用記録媒体
JP2012155816A (ja) ディスクドライブ装置、トラッキングサーボ引込方法
JP4249753B2 (ja) 光学式記録媒体、光学式記録媒体製造装置及び光学式記録媒体製造方法
JP2005116177A (ja) 多層情報記録媒体及び情報再生装置
JP2005243135A (ja) ディスク状記録媒体、マスタリング装置、ディスク製造方法、記録再生装置
JP2003196843A (ja) 光記録媒体
JP2002197671A (ja) 光記録媒体、光記録媒体の記録方法及び記録装置、光記録媒体の再生方法及び再生装置